説明

衛生洗浄装置

【課題】給水路に開放式タンクを備えながら、開放式タンク内に侵入したゴミにより給水路中がゴミつまりによる吐水不良をさせることがない衛生洗浄装置を提供する。
【解決手段】給水源からの水の通水を開閉により制御する電磁弁と、前記電磁弁が開いて通水された水を導入する流入口と、前記流入口から導入された水をオーバーフローさせるオーバーフロー口と、を有する開放式タンクと、前記開放式タンクの水を圧送するポンプと、前記圧送された水を吐水するノズルと、前記電磁弁を開いて水を前記開放式タンクに給水し、前記開放式タンクのオーバーフロー口から水をオーバーフローさせるオーバーフロー排水制御を行う制御部と、を備えたことを特徴とする衛生洗浄装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吐出される洗浄水によって人体の洗浄部分を洗浄する洗浄ノズルを備える衛生洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
吐出される洗浄水によって人体の洗浄部分を洗浄する洗浄ノズルを備え、洋式便器本体の上部に載設される衛生洗浄装置において、本体下ケースと本体上ケースとで構成される装置本体内に水源と貯湯タンクとを接続する水路の途中に設けられるリザーブタンクを収納配置し、上面が開口する受け箱状の槽体を本体下ケースより突設し、槽体の上部にリザーブタンク蓋を載設し、本体下ケースの底面部と槽体の側壁との間に余剰水を排水するための樋状排水路を形成し、樋状排水路に設けられた排水口を洋式便器本体内に開口させ、上記樋状排水路に向けて開放するように槽体の側壁の上端部に排水用切り欠きを設けており、リザーブタンク内に余剰に供給される余剰水は槽体の側壁に設けられた排水用切り欠きから本体下ケースと槽体の側壁との間にわたって形成された樋状排水路に向けて排水され、樋状排水路に流れ込んだ余剰水は樋状排水路に沿って流れた後に樋状排水路に設けられた排水口より洋式便器本体内に排水されるものが開示されている(特許文献1参照。)。
【0003】
特許文献1に開示された衛生洗浄装置では、リザーブタンクが槽体の側壁の上端部に排水用切り欠きにより大気に開放されているため、この大気開放部分からトイレットペーパーの紙片や綿埃等のゴミがタンク内に侵入し、リザーブタンクから洗浄ノズルにいたる下流の流路においてゴミ詰まりを発生させ、吐出される洗浄水の流量が低下し洗浄感が低下したり、洗浄水を吐出できなくなるおそれがあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−120733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、給水路に開放式タンクを備えながら、開放式タンク下流の流路でのゴミつまりによる吐水不良を抑制する衛生洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明に係る衛生洗浄装置は、給水源からの水の通水を開閉により制御する電磁弁と、前記電磁弁が開いて通水された水を導入する流入口と、前記流入口から導入された水をオーバーフローさせるオーバーフロー口と、を有する開放式タンクと、前記開放式タンクの水を圧送するポンプと、前記圧送された水を吐水するノズルと、前記電磁弁を開いて水を前記開放式タンクに給水し、前記開放式タンクのオーバーフロー口から水をオーバーフローさせるオーバーフロー排水制御を行う制御部と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明の好ましい形態では、前記給水源からの水の供給量は、前記開放式タンクから前記ポンプにより圧送される水の量よりも多いことを特徴とする。
【0008】
これにより、前記給水源からの水の供給量が、前記ポンプの圧送する水の量よりも多くしたことで、ポンプの動作中においても開放式タンク内の水が確実にオーバーフローし、開放式タンク内からゴミを排出することができるため、ゴミつまりによる吐水不良を招く事態を防止することができる。
【0009】
また、制御装置がオーバーフロー排水制御を実行することにより、開放式タンク内の水を排水するとともに、開放式タンク内に侵入したゴミをオーバーフロー口から排出するため、ゴミつまりによる吐水不良を招くことを防止することができる。
【0010】
また、本発明の好ましい形態では、前記制御部は、前記ノズルからの吐水を開始する前に、前記オーバーフロー排水制御を行い、その後に前記ポンプを駆動して前記ノズルからの水の吐水を開始することを特徴とする。
【0011】
これにより、衛生洗浄装置の洗浄前のタイミングでオーバーフロー排水制御を実行し、開放式タンク内からゴミを排出することができる。すなわち、使用者が衛生洗浄装置の使用直前に開放式タンク内の水をオーバーフローさせてゴミを排出できることから、ゴミつまりによる吐水不良を招くことを防止することができる。
【0012】
また、本発明の好ましい形態では、使用者が衛生洗浄装置の近くにいることを検知する人体検知手段をさらに備え、前記制御部は、前記人体検知手段により使用者が検知された場合に、前記オーバーフロー排水制御を行う。
【0013】
これにより、衛生洗浄装置の使用に支障のないタイミングでオーバーフロー排水制御を実行し、開放式タンク内からゴミを排出することができる。すなわち、制御装置は、衛生洗浄装置の近くに使用者が存在していることから衛生洗浄装置が使用されると判断し、オーバーフロー排水制御を実行する。したがって、使用者の使用前に衛生洗浄装置の開放式タンク内の水をオーバーフローさせてゴミを排出できることから、ゴミつまりによる吐水不良を招くことを防止することができる。
【0014】
また、本発明の好ましい形態では、前記制御部は、前記人体検知手段が使用者を検知した状態が所定時間継続した場合に、前記オーバーフロー排水制御を行う。
【0015】
例えば、人が衛生洗浄装置の前を通り過ぎただけにもかかわらず、人体検知センサが一時的に人体の存在を検知することがある。そのため、人体検知センサが人体を検知した状態になると即座に制御装置がオーバーフロー排水制御を実行するよう設定すると、上記のように一時的に人体を検知した状態となった場合に、使用する人がいないのにもかかわらず、開放式タンク内の水をオーバーフロー排水させてしまう。したがって、無駄に水をオーバーフローさせて捨ててしまうという不具合が生じる。
【0016】
これにより、人体検知センサが人体の存在を検知した状態が所定時間継続したとき、使用者が衛生洗浄装置を使用すると判断してオーバーフロー排水制御を実行する。したがって、衛生洗浄装置を使用しないのにもかかわらず、開放式タンク内の水をオーバーフローさせて、無駄に水をオーバーフローさせて捨てることがなく、上記不具合を解消することができる。
【0017】
また、本発明の好ましい形態では、使用者が衛生洗浄装置の近くにいることを検知する人体検知手段をさらに備え、前記制御部は、前記人体検知手段により使用者が検知された後に、前記人体検知手段により使用者が検知されない状態になった場合に、前記オーバーフロー排水制御を行う。
【0018】
これにより、衛生洗浄装置の使用に支障のないタイミングでオーバーフロー排水制御を実行し、開放式タンク内の水をオーバーフローさせてゴミを排出できることから、ゴミつまりによる吐水不良を招くことを防止することができる。
すなわち、制御装置は、近くに使用者が存在しなくなったことから衛生洗浄装置が使用されていない状態になったと判断し、オーバーフロー排水制御を実行する。したがって、衛生洗浄装置の使用中であるにもかかわらず開放式タンク内の水を無駄にオーバーフローさせて捨ててしまうといった、事態の発生を防止することができる。
【0019】
また、本発明の好ましい形態では、前記制御部は、前記人体検知手段が使用者を検知しない状態が所定時間継続した場合に、前記オーバーフロー排水制御を行う。
【0020】
例えば、衛生洗浄装置の使用中であるにもかかわらず、使用者の所作により、人体検知センサが一時的に人体の存在を検知しなくなることがある。そのため、人体検知センサが人体を検知しなくなった状態になると即座に制御装置がオーバーフロー排水制御を実行するよう設定すると、上記のように一時的に人体を検知しなくなった状態となった場合に、使用者がまだ衛生洗浄装置を使用しているにもかかわらず、開放式タンク内の水を無駄にオーバーフローさせて捨ててしまうという不具合が生じる。
【0021】
これにより、人体検知センサが人体の存在を検知しない状態が所定時間継続したとき、使用者が衛生洗浄装置の使用を完全に終えたと判断してオーバーフロー排水制御を実行する。したがって、衛生洗浄装置の使用中であるにもかかわらず、開放式タンク内の水を無駄に水をオーバーフローさせて捨ててしまうことがなく、上記不具合を解消することができる。
【0022】
また、本発明の好ましい形態では、前記開放式タンクを収納するケーシングと、前記ケーシングに取付けられた便座および便蓋と、前記便蓋が閉止状態になったことを検知する便蓋閉止検知センサと、をさらに備え、前記制御部は、前記便蓋が閉止状態にあることを前記便蓋閉止検知センサが検知したときに前記オーバーフロー排水制御を行う。
【0023】
これにより、衛生洗浄装置の使用に支障のないタイミングでオーバーフロー排水制御を実行し、開放式タンク内の水をオーバーフローさせてゴミを排出することができる。すなわち、制御装置は、便蓋が閉止状態にあることから衛生洗浄装置が使用されていない状態になったと判断し、オーバーフロー排水制御を実行する。したがって、衛生洗浄装置の使用中であるにもかかわらず、開放式タンク内の水を無駄にオーバーフローさせて捨ててしまうことがなく、不具合を解消することができる。
【0024】
また、本発明の好ましい形態では、使用者が衛生洗浄装置を操作するためのスイッチをさらに備え、前記制御部は、使用者の前記スイッチの操作に基づいて前記オーバーフロー排水制御を行う。
【0025】
これにより、衛生洗浄装置の清掃などでほこり等のゴミが開放式タンク内に入り込んだ場合に、排水スイッチを操作してオーバーフロー排水制御を実行させることができる。したがって、使用者のニーズに応じて衛生洗浄装置の使用に支障のないタイミングでオーバーフロー排水制御を実行し、開放式タンク内の水をオーバーフローさせてゴミを排出することができる。
【0026】
また、本発明の好ましい形態では、前記制御部は、一定時間の間隔をもって前記オーバーフロー排水制御を行う。
【0027】
これにより、使用者の使用状況によらず、一定時間の間隔で開放式タンク内の水をオーバーフローさせてゴミを排出することができるため、ゴミつまりによる吐水不良を招くことを防止することができる。
【0028】
また、本発明の好ましい形態では、前記開放式タンクにおいて、前記オーバーフロー口は前記流入口と相対する端部に位置することを特徴とする。
【0029】
これにより、開放式タンクに侵入したゴミをオーバーフロー排水制御によりオーバーフロー口へスムーズに導くために、開放式タンクの上流である流入口と相対する端部にオーバーフロー口を流路の最下流に位置することで、開放式タンク内の水をオーバーフローさせてゴミを排出することができるため、ゴミつまりによる吐水不良を招くことを防止することができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明によれば、給水路に開放式タンクを備えながら、開放式タンク内に侵入したゴミをオーバーフロー口から水とともにゴミを排出することで、開放式タンク下流の流路でのゴミつまりによる吐水不良をさせることがない衛生洗浄装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の第1実施形態に係る衛生洗浄装置を備えたトイレ装置の外観図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る衛生洗浄装置の内部構成を表す透視図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る衛生洗浄装置の制御ブロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る衛生洗浄装置の開放式タンク近傍の斜視図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る衛生洗浄装置の開放式タンクの構造と水の流れを示す模式図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る衛生洗浄装置の水路構成を表すブロック図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係る衛生洗浄装置のシーケンスの一例を表す概略図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る衛生洗浄装置のシーケンスの一例を表す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る衛生洗浄装置を備えたトイレ装置10の外観図である。尚、図1に表した具体例のトイレ装置10はいわゆる「ロータンク式」であるが、本発明は、大便器(腰掛便器)200に流す水を制御するバルブ機構を備えた「水道直圧式」にも適用することができる。
【0033】
本実施形態の衛生洗浄装置100は、大便器200の後部上方に設けられた本体部110を有する。本体部110の筺体を構成するケーシング120には、便蓋130及び、便蓋130によって覆われる図示されない便座が回動自在に軸支されている。
【0034】
図2は、本発明の第1実施形態に係る衛生洗浄装置の内部構成を表す透視図である。
【0035】
ケーシング120は、ケースカバー121とケースプレート122とを有する。ケースプレート122は平板状に形成されて大便器200上に載置されており、その前方には吐水ノズル131が配設されている。このほか、ケースプレート122上には、脱臭ユニット140、熱交換器150、制御装置160、リモコン受信部161、着座センサ162、給水バルブユニット170、開放式タンク180など、衛生洗浄を行うために必要となる種々の要素が配設されている。また、ケースカバー121の側方には、水道管から水の供給を受ける給水部190が設けられている。尚、本願明細書において「水」という場合には、冷水のみならず、加熱された温水も含むものとする。
【0036】
吐水ノズル131は、大便器200のボウル部内に進退自在であり、大便器200に着座した使用者の「おしり」などに水を吐出して洗浄する機能を備える。この吐水ノズル131が大便器200のボウル部内に進出した状態で、通水/止水を切り替える電磁弁を内蔵した給水バルブユニット170を通過した水を吐出する。
【0037】
熱交換器150は、吐水ノズル131から温水を吐出するため、給水バルブユニット170から供給される水の加熱を行う。後述するように、熱交換器150の内部には、通電により発熱するヒータ151(図3参照)が設けられている。
制御装置160は、リモコン受信部161で受信した図示しないリモコンからの信号に基づいて、吐水ノズル131の進退や水の吐出量、熱交換器150の加熱量等を制御する。
【0038】
図3は、本発明の第1実施形態に係る衛生洗浄装置の制御ブロック図である。
リモコンRは、使用者が衛生洗浄装置100を操作するためのユーザインタフェースであり、衛生洗浄装置100の運転を停止させる停止スイッチS1と、衛生洗浄装置100が有する複数の洗浄モードのそれぞれに対応させた運転モードスイッチが設けられている。 具体的には、「おしり」スイッチS2、「ビデ」スイッチS3、「やわらか」スイッチS4、の3つの運転モードスイッチが設けられており、使用者は衛生洗浄装置100に実行させたい運転モードに対応した運転モードスイッチを操作する。
【0039】
使用者の操作に基づいて、リモコンRは制御装置160に操作信号を送信する。制御装置160はその操作信号をリモコン受信部161によって受信し、電磁弁174の閉弁/開弁の切り替えや、切替弁192による水の供給先の切り替え、脱臭ファン142、ヒータ151、洗浄用ポンプ191、ノズル駆動装置132の駆動を制御する。また、制御装置160は、着座センサ162から発信された検知信号を受信するよう構成されており、受信した検知信号に基づいて制御内容を適宜決定する。制御装置160が制御するこれら各要素については、後に詳述する。
【0040】
図4は、本発明の第1実施形態に係る衛生洗浄装置の開放式タンク180近傍の斜視図である。
図4に表したように、ケースプレート122の一部に、大便器200の後方側に向けて切り欠かれた排水用切欠123が設けられている。この排水用切欠123は、大便器200のボウル部の上方に位置している。
【0041】
開放式タンク180は、吐水ノズル131の吐水口から水路中に汚水が浸入した場合にも、その汚水が水道管まで逆流することがないよう、水路中にいわゆるエアギャップを設ける機能を有する。開放式タンク180は、その内部に水を貯留可能であって、給水バルブユニット170(図2参照)を通過した水を内部へ流入させる流入口181と、内部の水を外部へ排出させる流出口182と、を有する。さらに、開放式タンク180は横長に構成されており、脱臭ダクト143の左方に流入口181が、右方に流出口182が配置される。また、開放式タンク180の後方には、洗浄用ポンプ191が設けられている。
【0042】
以下、開放式タンク180の構造について詳細に説明する。
図5は、本発明の第1実施形態に係る衛生洗浄装置の開放式タンク180の構造と水の流れを表す模式図であり、このうち、図5(a)は開放式タンク180の斜視図を、図5(b)は開放式タンク180の流入口181から流出口182の方向に切断したA−A断面図を、図5(c)は開放式タンク180の流出口182からカバー部187cの下部の方向に切断したB−B断面図を表す。
【0043】
図5に表すように、開放式タンク180は、パッキンP1〜P3を介設して組み立てられる複数の部材から構成されている。流入口181が設けられた入水蓋部材184は、パッキンP1を介して水密としながら、導水部材185の上部を覆う。導水部材185は、入水蓋部材184から流入する水を矢印F1のように下方へと導く。さらに、開放式タンク180は、導水部材185に接続される貯水部材186を有する。貯水部材186は、矢印F2のように導水部材185から流入する水を、脱臭ダクト143の下方をくぐらせて脱臭ダクト143の右方へと導く。また、貯水部材186の上方は、パッキンP3を介して、流出口182が設けられた出水蓋部材187によって水密に覆われている。
【0044】
入水蓋部材184は、導水部材185の上方の開口に対応する形状を有し、その天面184aから、入口配管503が接続される流入口181が後方に向けて突設されている。また、流入口181の下方(開放式タンク180の内側)には、流入口181から流入する水を下方に案内する突条部184bが形成されている。
【0045】
貯水部材186は、所定量の水を貯留可能な箱状部186bと、箱状部186b内に水を導入する筒状部186aと、からなる。筒状部186aは、導水部材185と接続され、箱状部186bに水を導くよう、左右方向に伸延する細長い略円筒状に形成されている。
【0046】
開口している貯水部材186の箱状部186bの上部は、パッキンP3を介して、出水蓋部材187によって水密に覆われている。出水蓋部材187は、その天面187aから、出口配管504が接続される流出口182が後方に向けて突設されている。さらに、筒状の吸引筒部187bが貯水部材186の内部に位置するように伸びており、吸引筒部187bは流出口182と連通している。
【0047】
また、図5(c)に表すように、開放式タンク180の貯水部材186の前面を構成する前方壁186dは、底面186cから高さH1の位置において、前方側に折曲されて折曲部186eを有している。さらに、折曲部186eと、出水蓋部材187の前方側に形成されたカバー部187cと、の間に形成されるオーバーフロー空間188に連通するよう、折曲部186eの上方にはオーバーフロー口183が、折曲部186eの下端には放出口186fが開放されている。
【0048】
以上のように、開放式タンク180のオーバーフロー口183を流入口181と相対する端部に配置することで、開放式タンクに侵入したゴミは、流入口181から供給される水により流入口181と相対する端部に配置されたオーバーフロー口183近傍に集まる。そして、この集まったゴミをオーバーフロー口183へスムーズに導き、開放式タンク外へ排出することを可能とする。
【0049】
続いて、図6を参照しつつ、吐水ノズル131に供給される水の流れについて説明する。図6は、本発明の第1実施形態に係る衛生洗浄装置の水路構成を表すブロック図である。
【0050】
水道管500に接続された止水栓501と給水バルブユニット170とが、可撓性を有するフレキホース502で接続されている。給水バルブユニット170は、上流への水の逆流を防ぐ逆止弁171や、水中の異物を捕捉するストレーナ172、給水圧にかかわらず水の流量を一定に保つ定流量弁173、通電により開弁して下流への通水/止水を選択的に切り替える電磁弁174等を有する。
【0051】
電磁弁174を通過した水は、入口配管503を経て、流入口181から開放式タンク180内に流入する。流入した水は開放式タンク180内に貯留するが、その水位がH1を超えると、開放式タンク180の前面に設けられたオーバーフロー口183から、矢印OFのように余剰水が外部へと流出する(オーバーフロー)。すなわち、流入口181とオーバーフロー口183との間にエアギャップA1が形成され、開放式タンク180内の水位が上昇しても、貯留されている水が流入口181までいたることはない。これによって、開放式タンク180から上流への汚水の逆流防止が図られている。また、オーバーフロー口183から大便器200のリム面までには高さA2の距離があり、これもエアギャップとして機能しており、ボウル部内で汚水が跳ね、オーバーフロー口183から開放式タンク180内に浸入してしまう事態の発生を抑制している。
【0052】
流出口182に接続される出口配管504の下流には、洗浄用ポンプ191が接続されている。洗浄用ポンプ191は、流出口182から開放式タンク180内の水を汲み出して下流に供給するとともに、流量(水勢)の調節も可能とされている。
【0053】
洗浄用ポンプ191の下流には、熱交換器150が設けられている。熱交換器150は、例えばシーズヒータなどの加熱源であるヒータ151を備えており、上流の洗浄用ポンプ191から供給される水を貯留して加熱する。洗浄用ポンプ191から水が供給されると、熱交換器150の上部に設けられた出湯口152から、加熱された水が押し出されて流出する。また、熱交換器150の内部には、貯水の水位を検知するフロートスイッチ156が設けられており、検知される水位が所定水位以下である場合にはヒータ151の駆動を停止する、いわゆる空焚き防止機能を備えている。
【0054】
熱交換器150の下流には、切替弁192、吐水ノズル131が設けられている。熱交換器150の出湯口152から流出した水は、切替弁192によって、その供給先を吐水ノズル131の複数ある吐水口のいずれかに切り替えられる。例えば、使用者がリモコンRの「おしり」スイッチS2(図3参照)を操作した場合には、制御装置160は、「おしり」の洗浄位置に対応する吐水ノズル131の吐水口に対して水が供給先されるよう、切替弁192を切り替える。吐水ノズル131から吐出される水の水勢及び温度は、使用者が好みに応じて変更することが可能であり、使用者はリモコンRにより洗浄用ポンプ191の駆動状態やヒータ151の加熱量を調節する。また、吐水ノズル131は、電動モータ等で構成されるノズル駆動装置132の駆動によって、ケーシング120に収納される位置と、大便器200のボウル部内に進出した位置との間で、進退自在とされている。
【0055】
以上のように構成することで、開放式タンク180内に貯留されている水は、洗浄用ポンプ191によって汲み出されるとともに、汲み出されて吐水ノズル131から吐出される流量も使用者が好みに応じて調整することが可能である。したがって、流入口181から開放式タンク180内に流入する水の流量に対し、洗浄用ポンプ191によって汲み出され流出口182から流出する水の流量が相対的に小さい場合には、開放式タンク180内に貯留されている水の水位が上昇してH1を超え、オーバーフロー口183から矢印OFのように余剰水として流出する。この余剰水は、大便器200のボウル部210に排出され(図6参照)、大便器200の排水時にボウル部の水とともに排出される。
【0056】
図7は、本発明の第1実施形態に係る衛生洗浄装置のシーケンスの一例を表す概略図である。
チャートAは、使用者の便座への着座を着座センサ162が検知しているか否かの状態を表し、チャートBは、給水バルブユニット170の電磁弁174の開閉状態を表す。
また、チャートCは、洗浄用ポンプ191駆動状態を表し、チャートDは、吐水ノズル131の位置を表し、チャートEは、切替弁192による水の供給先を表す。
【0057】
衛生洗浄装置100の待機状態から、t1で着座センサ162が使用者の便座への着座を検知すると、制御装置160は衛生洗浄装置が使用される可能性があると判断し、洗浄の準備として電磁弁174が開弁して開放式タンク180への給水を開始させる。これにより開放式タンク180内に水を給水し、この段階で洗浄用ポンプ191が駆動していない状態にあっても、開放式タンク180をオーバーフローさせて、開放式タンク内のゴミを大便器200のボウル部内に排出する。
次に、t2で開放式タンク180への給水が終了すると、使用者によるリモコンR(図3参照)での運転モード選択に待機する。t3で使用者が「おしり」スイッチS2(図3参照)を操作すると、制御装置160は熱交換器150から流出した水を吐水ノズル131の「おしり」に対応する吐水口に供給すべく、切替弁192を切り替える。また、t4でノズル駆動装置132を駆動させ、吐水ノズル131をケーシング120内から「おしり」に対応する位置まで進出させる。
続いて、制御装置160はt5で再び電磁弁174が開弁させるとともに、t6にかけて洗浄用ポンプ191の駆動によって供給される水の流量(水勢)を5段階で増加させる。これにより、吐水ノズル131の吐水口から徐々に勢いを増す水が吐出される。
【0058】
t7で使用者がリモコンRの停止スイッチS1を操作すると、制御装置160は電磁弁174が閉弁して吐水ノズル131からの水の吐出を終了させるとともに、ノズル駆動装置132が駆動させ、吐水ノズル131をケーシング120内に収納する。また、t8で切替弁192を「止」の位置に戻すと、次に、吐水ノズル131の収納が完了し、t9から待機状態となる。使用者が洗浄を終えてt10で便座から離れることで、着座センサ162は非検知状態となる。
【0059】
以上説明したように、衛生洗浄装置100を使用する前に開放式タンク180内に水を給水しオーバーフローさせ、開放式タンク内のゴミを排出することができる。さらに、電磁弁174を開弁し開放式タンク180に水を供給するだけでよく、衛生洗浄装置100はゴミを取り除く手段を別途具備する必要がなく、低コストでコンパクトに構成することが可能となる。
【0060】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の第1の実施の形態について説明した。しかし、本実施形態は、これらの具体例に限定されるものではない。上記実施形態では、着座センサ162が検知状態となるとことで、制御装置160は衛生洗浄装置が使用される可能性があると判断し、開放式タンク180内に水を給水しオーバーフローさせ、開放式タンク内のゴミを大便器200のボウル部内に排出する。しかし、本発明はこれに限られず、着座センサ162に代え、人体が衛生洗浄装置の近くに存在する状態にあることを検知する人体検知センサを設け、この人体検知センサの検知状態に基づいて、使用されると判断してもよい。すなわち、人体検知センサが、使用者が衛生洗浄装置に近づいたことを検知したことから、衛生洗浄装置が使用されると判断し、開放式タンク180内に水を給水しオーバーフローさせてゴミを排出してもよい。これにより、衛生洗浄装置100を使用する前に開放式タンク180内へゴミを排出することができる。その際、誤検知防止のために、人体検知センサが所定時間継続して人体を検知したことにより、人体が衛生洗浄装置の近くに存在すると判断するのが好ましい。
【0061】
また、着座センサ162に代え、運転モードスイッチ(たとえば「おしり」スイッチS2)により洗浄動作を指示する操作がなされたことで、制御装置160は衛生洗浄装置が使用されると判断し、吐水開始直前に洗浄用ポンプ191が駆動しない状態で開放式タンク180内に水を給水しオーバーフローさせて開放式タンク内のゴミを排出してもよい。これにより、衛生洗浄装置の使用直前に開放式タンク180内のゴミを排出することができる。加えて、開放式タンク180内の水をオーバーフローさせるのと同時、もしくはある時間遅れて(たとえば1秒)洗浄用ポンプを駆動して吐水を行うと、運転モードスイッチ操作から吐水ノズルより水を吐水するまでの時間を短縮することができ、衛生洗浄装置の使い勝手を損なう事態の発生を防止することができる。
【0062】
図8は、本発明の第2実施形態に係る衛生洗浄装置のシーケンスの一例を表す概略図である。
チャートAは、使用者の便座への着座を着座センサ162が検知しているか否かの状態を表し、チャートBは、給水バルブユニット170の電磁弁174の開閉状態を表す。
【0063】
また、チャートCは、洗浄用ポンプ191駆動状態を表し、チャートDは、吐水ノズル131の位置を表し、チャートEは、切替弁192による水の供給先を表す。
【0064】
衛生洗浄装置100の待機状態から、t1で着座センサ162が使用者の便座への着座を検知する。次に、t2で使用者が「おしり」スイッチS2(図3参照)を操作すると、制御装置160は熱交換器150から流出した水を吐水ノズル131の「おしり」に対応する吐水口に供給すべく、切替弁192を切り替える。また、t3でノズル駆動装置132を駆動させ、吐水ノズル131をケーシング120内から「おしり」に対応する位置まで進出させる。
【0065】
続いて、制御装置160はt4で再び電磁弁174が開弁させるとともに、t5にかけて洗浄用ポンプ191の駆動によって供給される水の流量(水勢)を5段階で増加させる。これにより、吐水ノズル131の吐水口から徐々に勢いを増す水が吐出される。
【0066】
t6で使用者がリモコンRの停止スイッチS1を操作すると、制御装置160は電磁弁174が閉弁して吐水ノズル131からの水の吐出を終了させるとともに、ノズル駆動装置132が駆動させ、吐水ノズル131をケーシング120内に収納する。また、t7で切替弁192を「止」の位置に戻し、次にt8で吐水ノズル131の収納が完了すると、t8から待機状態となる。使用者が洗浄を終えてt9で便座から離れることで、着座センサ162は非検知状態となる。
【0067】
この着座センサ162の非検知状態が継続した時間が、所定時間T0(例えば30秒)以上となったとき(t10)、制御装置160は、使用者が衛生洗浄装置100の使用を終えたと判断し、制御装置160は電磁弁174が開弁して開放式タンク180への給水を開始させる。これにより開放式タンク180内に水を給水し、この段階で洗浄用ポンプ191が駆動していない状態にあっても、開放式タンク180をオーバーフローさせて、開放式タンク内のゴミを大便器200のボウル部内に排出する。t11で開放式タンク180内のオーバーフローによるゴミ排出が完了すると、制御装置160は洗浄用ポンプ191の駆動を停止させ、衛生洗浄装置100は再び待機状態となる。
【0068】
便座に着座した使用者が、例えば予備のトイレットペーパーを取るために一時的に便座から離れた場合などにも、着座センサ162が非検知状態となる。そのため、仮に着座センサ162が非検知状態となると即座に制御装置160が開放式タンク180内に水を給水しオーバーフローさせてゴミを排出するよう設定すると、上記のように一時的な非検知状態となった場合に、使用者がまだ衛生洗浄装置100を使用しているにもかかわらず開放式タンク180内に水を給水してしまう。したがって、使用者開放式タンク内の水を無駄にオーバーフローさせて捨ててしまうことがない。
したがってここでは、着座センサ162の非検知状態が継続した時間が所定時間T0以上となったときに、使用者が衛生洗浄装置100の使用を終えて完全に便座から離れたと判断し、開放式タンク180内に水を給水しオーバーフローさせてゴミを排出することで、上記不具合を解消している。
【0069】
以上説明したように、衛生洗浄装置100を使用したときに発生したトイレットペーパーの紙片等のゴミが開放式タンク180内に入り込んでも使用後すぐにゴミを排出することができる。
【0070】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の第2の実施の形態について説明した。しかし、本実施形態は、これらの具体例に限定されるものではない。上記実施形態では、着座センサ162が非検知状態となることで、制御装置160は衛生洗浄装置が使用されていない状態になったと判断し、開放式タンク180内に水を給水しオーバーフローさせてゴミを排出を行っている。しかし、本発明はこれに限られず、着座センサ162に代え、便蓋130が閉止状態になったことを検知する便蓋閉止検知センサを設け、この便蓋閉止検知センサの検知状態に基づいて、衛生洗浄装置が使用されていない状態になったことを判断してもよい。すなわち、便蓋閉止検知センサが便蓋130の閉止を検知したことから、衛生洗浄装置が使用されていない状態になったと判断し、開放式タンク180内に水を給水しオーバーフローさせてゴミを排出してもよい。これにより、衛生洗浄装置の使用中であるにもかかわらず開放式タンク180内へ水が給水され無駄にオーバーフローさせてしまうといった事態の発生を防止することができる。
【0071】
また、着座センサ162に代え、人体が衛生洗浄装置の近くに存在する状態にあることを検知する人体検知センサを設け、この人体検知センサの検知状態に基づいて、衛生洗浄装置が使用されていない状態になったことを判断してもよい。すなわち、人体検知センサが、使用者が衛生洗浄装置から離れたことを検知したことから、衛生洗浄装置が使用されていない状態になったと判断し、開放式タンク180内に水を給水しオーバーフローさせてゴミを排出してもよい。これにより、衛生洗浄装置の使用中であるにもかかわらず開放式タンク180内へ水が給水され無駄にオーバーフローさせてしまうといった事態の発生を防止することができる。
【0072】
また、例えばケーシング120の外側面にゴミ排出スイッチを設け、使用者がゴミ排出スイッチを操作することで、制御装置160が開放式タンク180内の水をオーバーフローさせてごみを排出する構成してもよい。これにより、使用者のニーズに応じて衛生洗浄装置の使用に支障のないタイミングで開放式タンク180内へ水が給水されゴミを排出することができる。
【0073】
また、例えば一定の間隔(例えば12時間おき)あるいは、一定の時刻(例えば、毎日午前2時)に、制御装置160が開放式タンク180内の水をオーバーフローさせてごみを排出する構成にしてもよい。
【符号の説明】
【0074】
10…トイレ装置 100…衛生洗浄装置 110…本体部 120…ケーシング 121…ケースカバー 122…ケースプレート 123…ケースプレート排水用切欠 130…便蓋 131…吐水ノズル 132…ノズル駆動装置 140…脱臭ユニット 141…排気口 142…脱臭ファン 143…脱臭ダクト 150…熱交換器 151…ヒータ 152…出湯口 156…フロートスイッチ 160…制御装置 161…リモコン受信部 162…着座センサ 170…給水バルブユニット 174…電磁弁 180…開放式タンク 181…流入口 182…流出口 183…オーバーフロー口 184…入水蓋部材 185…導水部材 186…貯水部材 187…出水蓋部材 188…オーバーフロー空間 190…給水部 191…洗浄用ポンプ 192…切替弁 200…大便器 210…ボウル部 500…水道管 501…止水栓 502…フレキホース 503…入口配管 504…出口配管

【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水源からの水の通水を開閉により制御する電磁弁と、
前記電磁弁が開いて通水された水を導入する流入口と、前記流入口から導入された水をオーバーフローさせるオーバーフロー口と、を有する開放式タンクと、
前記開放式タンクの水を圧送するポンプと、
前記圧送された水を吐水するノズルと、
前記電磁弁を開いて水を前記開放式タンクに給水し、前記開放式タンクのオーバーフロー口から水をオーバーフローさせるオーバーフロー排水制御を行う制御部と、
を備えたことを特徴とする衛生洗浄装置。
【請求項2】
前記給水源からの水の供給量は、前記開放式タンクから前記ポンプにより圧送される水の量よりも多いことを特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記ノズルからの吐水を開始する前に、前記オーバーフロー排水制御を行い、その後に前記ポンプを駆動して前記ノズルからの水の吐水を開始することを特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
【請求項4】
使用者が衛生洗浄装置の近くにいることを検知する人体検知手段をさらに備え、
前記制御部は、前記人体検知手段により使用者が検知された場合に、前記オーバーフロー排水制御を行うことを特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記人体検知手段が使用者を検知した状態が所定時間継続した場合に、前記オーバーフロー排水制御を行うことを特徴とする請求項4記載の衛生洗浄装置。
【請求項6】
使用者が衛生洗浄装置の近くにいることを検知する人体検知手段をさらに備え、
制御部は、前記人体検知手段により使用者が検知された後に、前記人体検知手段により使用者が検知されない状態になった場合に、前記オーバーフロー排水制御を行うことを特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記人体検知手段が使用者を検知しない状態が所定時間継続した場合に、前記オーバーフロー排水制御を行うことを特徴とする請求項6記載の衛生洗浄装置。
【請求項8】
前記開放式タンクを収納するケーシングと、
前記ケーシングに取付けられた便座および便蓋と、
前記便蓋が閉止状態にあることを検知する便蓋閉止検知センサと、
をさらに備え、
前記制御部は、前記便蓋が閉止状態になったことを前記便蓋閉止検知センサが検知したときに前記オーバーフロー排水制御を行うことを特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
【請求項9】
使用者が衛生洗浄装置を操作するためのスイッチをさらに備え、
前記制御部は、使用者の前記スイッチの操作に基づいて前記オーバーフロー排水制御を行うことを特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
【請求項10】
前記制御部は、一定時間の間隔をもって前記オーバーフロー排水制御を行うことを特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
【請求項11】
前記開放式タンクにおいて、前記オーバーフロー口は前記流入口と相対する端部に位置することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の衛生洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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