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衛生洗浄装置
説明

衛生洗浄装置

【課題】トイレルーム全体の脱臭および除菌と、オゾン臭を低下ること。
【解決手段】本体200と、便座220と、洗浄手段400と、便器内の空気に含まれる臭気物質を分解除去する脱臭装置600と、水を静電霧化して生成した帯電微粒子水を含む空気を放出する静電霧化装置800と、制御部700とを備え、制御部700は静電霧化装置800の作動終了時は、静電霧化ユニット830の作動を停止させた後、所定時間経過後に送風機820を停止させることにより、静電霧化装置800で発生した全ての帯電微粒子水の機能を有効に活用してトイレルーム全体の脱臭と除菌を効果的に実施するとともに、オゾンを拡散して希釈させることにより、オゾン自体が保持する悪臭であるオゾン臭を低下させることが可能となりトイレルームの快適性を維持することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はトイレルーム空間の臭気物質の脱臭機能と細菌類の除菌機能を備えた衛生洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の衛生洗浄装置は、脱臭および除菌の機能としては、帯電微粒子水を便器内と便器外のトイレルーム空間に放出する静電霧化装置と、トイレルーム内の人体を検知する人体検知手段とを備え、人体検知手段がトイレルームに入室した人体を検知すると静電霧化装置の運転を開始し、使用者がトイレルームから退室して人体検知が終了してから所定時間経過後に静電霧化装置の運転を停止する構成である(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−336844号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、前記従来の構成では、使用者がトイレルーム内にいる時に静電霧化装置を運転して便器内とトイレルーム空間に帯電微粒子水を放出するため、静電霧化装置の放電作用に伴って発生するオゾンも同時に放出するため、使用者はオゾン自体が保持する悪臭であるオゾン臭を嗅いで不快を感じることが懸念される。また、静電霧化装置の停止直前に放出された帯電微粒子水とオゾンは放出口の周辺に滞留してトイレルームの広い範囲に拡散されないため、帯電微粒子水の脱臭機能と除菌機能を有効に活用できず、また強いオゾン臭が放出口の近傍に残留することが懸念されるものであり、機能の有効活用と快適性の面で未だ改良の余地があった。
【0005】
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、静電霧化装置で発生した帯電微粒子水とオゾンをトイレルーム空間に広く拡散し、脱臭機能と除菌機能を有効に活用し、トイレルーム全体の脱臭を効果的に実施するとともに、トイレルームの快適性を維持する衛生洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記従来の課題を解決するために、本発明の衛生洗浄装置は、便器上に載置される本体と、本体に起倒自在に枢支された便座と、人体局部を洗浄する洗浄手段と、本体に内蔵され、便器内の空気を吸引し、空気に含まれる臭気成分を分解除去する脱臭装置と、本体に内蔵され、水を静電霧化して生成した帯電微粒子水を本体よりトイレルーム空間に放出する静電霧化装置と、トイレルームに入室した人体を検知する人体検知センサと、便座に着座した人体を検知する着座検知センサと、脱臭装置と静電霧化装置を制御する制御部とを含み、静電霧化装置は、帯電微粒子水を生成する静電霧化ユニットと送風機とを備え、制御部は、脱臭装置を少なくとも着座検知センサが着座した人体を検知している間に作動させ、静電霧化装置を人体検知センサが人体を検知していない間に所定時間作動させ、静電霧化装置の作動開始時は送風機と静電霧化ユニットを同時に作動開始させ、静電霧化装置の作動終了時は、静電霧化ユニットの作動を停止させた後、所定時間経過後に送風機を停止させることを特徴とする衛生洗浄装置である。
【0007】
これにより、静電霧化装置で発生した全ての帯電微粒子水とオゾンをトイレルーム空間
に広く拡散することが可能となり、静電霧化装置で発生した全ての帯電微粒子水の機能を有効に活用してトイレルーム全体の脱臭と除菌を効果的に実施するとともに、オゾンを拡散して希釈させることにより、オゾン自体が保持する悪臭であるオゾン臭を低下させることが可能となりトイレルームの快適性を維持することができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の衛生洗浄装置は、トイレルーム全体の脱臭と除菌を効果的に実施するとともに、オゾン臭を低下させてトイレルームの快適性を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施の形態1における衛生洗浄装置の外観を示す斜視図
【図2】本発明の実施の形態1における本体のカバーを取り外した状態の平面図
【図3】本発明の実施の形態1における本体のカバーを取り外した状態の側面図
【図4】本発明の実施の形態1における脱臭装置の断面図
【図5】本発明の実施の形態1における静電霧化装置の断面図
【図6】本発明の実施の形態1における静電霧化装置の静電霧化ユニットの断面図
【図7】本発明の実施の形態1における衛生洗浄装置の各機能の駆動状態を示すタイムチャート
【発明を実施するための形態】
【0010】
第1の発明は、便器上に載置される本体と、前記本体に起倒自在に枢支された便座と、人体局部を洗浄する洗浄手段と、前記本体に内蔵され、前記便器内の空気を吸引し、前記空気に含まれる臭気成分を分解除去する脱臭装置と、前記本体に内蔵され、水を静電霧化して生成した帯電微粒子水を前記本体よりトイレルーム空間に放出する静電霧化装置と、前記トイレルームに入室した人体を検知する人体検知センサと、前記便座に着座した人体を検知する着座検知センサと、前記脱臭装置と前記静電霧化装置を制御する制御部と、を含み、前記静電霧化装置は、帯電微粒子水を生成する静電霧化ユニットと送風機とを備え、前記制御部は、前記脱臭装置を少なくとも前記着座検知センサが着座した人体を検知している間に作動させ、前記静電霧化装置を前記人体検知センサが人体を検知していない間に所定時間作動させ、前記静電霧化装置の作動開始時は前記送風機と前記静電霧化ユニットを同時に作動開始させ、前記静電霧化装置の作動終了時は、前記静電霧化ユニットの作動を停止させた後、所定時間経過後に前記送風機を停止させることを特徴とする衛生洗浄装置。
【0011】
これにより、静電霧化装置で発生した全ての帯電微粒子水とオゾンをトイレルーム空間に広く拡散することが可能となり、静電霧化装置で発生した全ての帯電微粒子水の機能を有効に活用してトイレルーム全体の脱臭と除菌を効果的に実施するとともに、オゾンを拡散して希釈させることにより、オゾン自体が保持する悪臭であるオゾン臭を低下させることが可能となりトイレルームの快適性を維持することができる。
【0012】
第2の発明は、特に第1の発明において、前記静電霧化装置の前記送風機は、強運転と弱運転の切り替えが可能な構成とし、前記制御部は、前記静電霧化ユニットと前記送風機を同時に作動させる時は送風機を弱運転し、前記送風機を単独で作動させるときは強運転させることを特徴とするものである。
【0013】
これにより、静電霧化装置の作動終了時における送風機の単独作動は、強運転で実施されるため、静電霧化装置で発生した帯電微粒子水とオゾンをトイレルーム空間のより広い範囲に拡散することが可能となり、脱臭と除菌の効果の拡大とオゾン臭の抑制をより効果的に実施することができる。
【0014】
第3の発明は、特に第1または第2の発明において、前記脱臭装置と前記静電霧化装置との間で空気を連通させる連通風路を備え、前記脱臭装置は、前記便器内の空気を吸引する吸気口と、前記連通風路と連通する連通口とを備え、前記静電霧化装置は、前記連通風路と連通する連通口を備え、前記静電霧化装置は、前記便器内の空気を前記脱臭装置の吸気口から吸気し、前記脱臭装置の前記連通口と前記連通風路とを介して前記静電霧化装置の前記連通口より吸気し、前記静電霧化ユニットで帯電微粒子水を生成し、トイレルーム空間に放出するものである。
【0015】
これにより、静電霧化装置は湿度の高い便器内の空気を吸引することが可能となり、帯電微粒子水の生成を効果的に実施できるとともに、脱臭装置に残存する臭気物質を静電霧化装置で脱臭することが可能となり、衛生洗浄装置全体の脱臭効果をより向上することができる。
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0017】
(実施の形態1)
図1は本実施の形態における衛生洗浄装置を便器上に設置した状態の外観の斜視図を示し、図2は衛生洗浄装置の本体のカバーを取り外した状態の平面図を示し、図3は本体のカバーを取り外した状態の左側の側面図を示すものである。
【0018】
<1>衛生洗浄装置の構成
図1に示すように、衛生洗浄装置100は、本体200、便蓋210、便座220、リモートコントローラ300、人体検知センサ310により構成され、本体200、便蓋210、便座220は一体で構成され便器110の上面に設置される。
【0019】
なお、本実施の形態においては衛生洗浄装置100の本体200の設置側を後方、便座220の設置側を前方とし、後方に向かって右側を右側、後方に向かって左側を左側として各構成要素の配置を説明する。
【0020】
本体200には、便蓋210および便座220が便座便蓋回動機構(図示せず)を介して開閉可能に取り付けられている。図1に示すように便蓋210を開放した状態においては、便蓋210は衛生洗浄装置100の最後部に位置するように起立する。また、便蓋210を閉成すると便座220の上面を隠蔽する。便座220は便座ヒータ(図示せず)を内蔵しており、便座の着座面が快適な温度になるように加熱する。
【0021】
本体200の前面コーナー部には着座検知センサ230が設置してある。この着座検知センサ230は反射型の赤外線センサであり、人体から反射された赤外線を検出することにより便座220上に使用者が存在することを検知する。
【0022】
本体200の右側には本体200と一体に袖部240が突出して形成されており、袖部240の上面には衛生洗浄装置100の各機能を操作する複数の操作スイッチ241と表示装置242が設置されており、袖部240の内部には静電霧化装置800が内蔵されている。
【0023】
リモートコントローラ300には、複数の操作スイッチが設けられている。リモートコントローラ300は便座220上に着座した使用者が操作可能なトイレ室の壁面等の場所に取り付けられ、衛生洗浄装置100の各機能の操作を行う。
【0024】
人体検知センサ310はトイレ室の壁面等に取り付けられる。人体検知センサ310は
、反射型の赤外線センサであり、人体から反射された赤外線を検出してトイレ室内に使用者が入室したことを検知する。
【0025】
本発明の衛生洗浄装置100はトイレ室に使用者が存在しない場合は、便座ヒータへの通電を停止、もしくは20℃程度の低温に保温している。トイレ室に使用者が入室すると、人体検知センサ310からの信号を受け、便座ヒータに通電を行う。便座ヒータは800W程度の非常に高出力のヒータであり、使用者がトイレ室に入室してから便座に着座するまでの6秒から10秒程度の間に、便座220の着座面を40℃程度の適温に温める。便座が適温に達した後は、便座ヒータへの通電を50W程度の低ワットに下げて適温を保つ。使用者がトイレルーム内から出ると、便座ヒータへの通電を停止、もしくは20℃程度の低温保温となる。つまり、トイレルームに使用者がいないときの電力を大幅に削減した便座装置である。
【0026】
図2は本体200からカバー201を取り外した状態を示すものである。本体200の内部には、中央部に洗浄ノズルユニット400が設置されており、本体200の右側には乾燥装置500と脱臭装置600と制御部700等が設置してある。また、本体200の左側には、洗浄水供給機構450と熱交換器460と静電霧化装置800等が設置してある。洗浄ノズルユニット400と洗浄水供給機構450と熱交換器460とで人体局部を洗浄する洗浄手段を構成している。
【0027】
洗浄水供給機構450と熱交換器460は洗浄ノズルユニット400に接続されており、水道配管から供給される洗浄水を熱交換器460で加熱した温水を洗浄ノズルユニット400に供給し、洗浄ノズル410から使用者の局部に向けて温水を噴出し、使用者の局部を洗浄するものである。
【0028】
洗浄ノズルユニット400は、お尻を洗浄するお尻洗浄ノズル部と女性の局部を洗浄するビデノズル部を有する洗浄ノズル410と、洗浄ノズルを本体200内に収容した収納位置と本体200から突出して洗浄動作を行う洗浄位置との間を進退移動する駆動手段(図示せず)と、熱交換器460からの洗浄水を洗浄ノズル410に切換えて供給する切換弁(図示せず)等が一体に組み込まれている。
【0029】
乾燥装置500は、洗浄ノズルユニット400に近接して設置されている。乾燥装置500の噴出口は、使用者の局部を効果的に乾燥するため可能な限り本体200の中央に配置することが望ましく、ケーシング510の前方を中央に向けて湾曲させた形状を成している。
【0030】
乾燥装置500の後方には制御部700が、側方には脱臭装置600が設置されている。脱臭装置600は、便器110内の臭気を吸引するために、吸込口を本体200の中央に向けて湾曲させて設けてある。
【0031】
制御部700は、袖部240に設けられた操作スイッチ241とリモートコントローラ300に配置され操作スイッチの操作信号と、人体検知センサ310および着座検知センサ230から送信される信号に基づいて衛生洗浄装置100の各部の動作を制御する。
【0032】
また、上記のような機能部品が配設された本体200は、カバー201を取り付けた状態においては、カバー201の内面と各機能部品間には脱臭装置600と静電霧化装置800を連通する空洞部(図示せず)が存在しており、空洞部は脱臭装置600と静電霧化装置800との連通風路として使用されている。
【0033】
<2>脱臭装置の構成
図4は本体に内蔵された脱臭装置の断面図を示すものである。
【0034】
脱臭装置600は風路を形成するダクト610と、ダクト610の内部に配設され臭気物質を分解する脱臭体620と、臭気物質を含む空気を吸引するプロペラタイプの送風機630と、排気風路を切り替えるダンパ640を主構成部材として構成されている。
【0035】
ダクト610の前端部には便器内に対向する吸気口611を開口し、後端部には本体200の底面と便器110との間に設けられた間隙に対向して開口しているに排気口612と、ダクト610の上面に本体200内部に対向して開口している連通口613が形成されている。ダクト610の吸気口611側から脱臭体620と送風機630とダンパ640が順次配置されている。
【0036】
脱臭体620は本体200の外面から着脱自在に装着されており、脱臭体620はハニカム状の断面形状をしており、臭気物質を含んだ空気がハニカム孔を通過する間に臭気物質がハニカム孔の壁に吸着し脱臭体620の触媒作用により分解除去される。
【0037】
脱臭体620は、シリカ、アルミナ、カーボン等を主成分とするものであり、悪臭の代表とされる腐卵臭の主な臭気物質である硫化水素や、タマネギやキャベツ腐敗臭の臭気物質であるメチルメルカプタン等の臭気物質を触媒作用により分解除去を行う。
【0038】
送風機630はプロペラタイプのファンと直流モータで構成されており、直流モータの回転方向を逆転することにより、送風方向を切り替えることが可能な構成であり、ダクト610の吸気口611から排気口612および連通口613向きの送風を「正方向」、反対方向の送風を「逆方向」とする。また、直流モータの回転数を変更することにより、「強」、「弱」の2段階の運転モードに切り替えが可能な構成となっている。
【0039】
ダンパ640はダクトの後端部に設置されており、タイミングモータとギアとクランク等で構成された駆動機構(図示せず)を備えており、排気口612と連通口613とを制御部700の制御により選択的に切り替えることができる。図4において、実線で示したダンパ640は排気口612が選択されている状態を示すものであり、破線で示したダンパ640は連通口613が選択されている状態を示すものである。
【0040】
脱臭装置600の送風機630を駆動すると、便器110内の空気が吸気口611からダクト610内に吸引され、脱臭体620のハニカム孔と送風機630内を通過し、送風機630から吐出された空気はダンパ640により選択された排気口612あるいは連通口613からダクト610外に排出される。
【0041】
ダンパ640により排気口612が選択されている場合は、排気口612から排出された空気は本体200の底板と便器110の上面に形成された間隙を通過して、本体200の後方に排気される。
【0042】
一方、ダンパ640により連通口613が選択されている場合は、連通口613から排出された空気は本体200内に放出される。
【0043】
この間、脱臭装置600に吸引された臭気物質を含んだ空気は、脱臭体620のハニカム孔を通過する間に、臭気物質がハニカム孔の孔壁に吸着され、脱臭体620の触媒作用により臭気物質が分解除去され、脱臭体620を通過後の空気は臭気物質を除去されたほとんど無臭状態となる。
【0044】
送風機630送風方向および運転モードと、ダンパ640の排気方向の切り替えは、操
作スイッチ241の操作および人体検知センサ310と着座検知センサ230の検知信号に基づいて制御部700によって行われる。
【0045】
<3>静電霧化装置の構成
図5は静電霧化装置の断面図を示し、図6は静電霧化ユニットの正面図を示すものである。
【0046】
図に示すように静電霧化装置800は、風路を形成するケース810と、ケース810の内部に配設され外気を吸引するプロペラタイプの送風機820と、帯電微粒子水を生成する静電霧化ユニット830とを主構成部材として構成されている。
【0047】
ケース810は後方に送風機820を収容する送風機スペース811と、中央部に静電霧化ユニット830を配置する静電霧化スペース812と、前方下方に略L字型に折れ曲がったダクトスペース813が形成されており、ダクトスペース813の終端は吐出口814として本体200の前面下方よりルーバ815を介して開放されている。
【0048】
ケース810の後端は連通口816が設けられている。本体200にカバー201を設置した場合、連通口816は本体200内に配置されることとなり、連通口816から吸引される空気は本体200内の空気であり、本体200内の空気は主に脱臭装置600の連通口613から排出されたものである。すなわち脱臭装置600が便器内から吸引して脱臭した空気である。
【0049】
静電霧化ユニット830は図6に示すように、空気中の水分を結露させて水を生成する結露水生成部831と、生成された水に電圧を印加する霧化電極832と、霧化電極832に対向して設けられた対向電極833とで構成されている。
【0050】
結露水生成部831は、冷却基板835aと放熱基板835bとを有するペルチェ素子835と、ペルチェ素子835の放熱基板835bに連接されたアルミニウム製の放熱フィン836から成る。ペルチェ素子835には通電用のリード線835cとコネクタ835dが接続されており、コネクタ835dを介して制御部700と電気的に接続されておいる。ペルチェ素子835には制御部700により0〜1V程度の直流電流が印加される。
【0051】
ペルチェ素子835の冷却基板835aには尖鋭形状の霧化電極832が設置されており、ペルチェ素子835の冷却基板835aに結露した水が霧化電極832に搬送される構成となっている。
【0052】
尖鋭形状の霧化電極832と対向する位置に、霧化電極832を包囲するように略ドーム状の対向電極833が配置されており、霧化電極832と対向電極833にはそれぞれ通電用の接続端子832a、833aが設けられており、接続端子832a、833aを介して制御部700と電気的に接続されている。霧化電極832と対向電極833間には制御部700により約3500Vの直流電流が印加される。
【0053】
制御部700が所定の設定条件により静電霧化装置800の駆動を開始させると、送風機820と、ペルチェ素子835と、霧化電極832と、対向電極833への通電が開始される。
【0054】
送風機820はプロペラタイプのファンと直流モータで構成されており、直流モータの回転方向を逆転することにより、送風方向を切り替えることが可能な構成であり、ケース810の連通口816から吐出口814への向きの送風を「正方向」、反対方向の送風を
「逆方向」とする。また、直流モータの回転数を変更することにより、「強」、「弱」の2段階の運転モードの切り替えが可能な構成となっている。
【0055】
「正方向」の運転モードで送風機820を駆動した場合は、連通口816から本体200内の空気を吸引して静電霧化ユニット830に向けて送風する。本体内の空気は便器内から吸引された湿気の多い空気を脱臭装置600と連通風路を介して送給されるものであり、本体内に設置された熱交換器460やその他の駆動機構等の発熱により、多少昇温された状態のものである。
【0056】
図6に示すように、静電霧化ユニット830に向けて送風された空気は、主にペルチェ素子835の冷却基板835aと霧化電極832と対向電極833の低温部へ向かって送給され帯電微粒子水の生成に使用され、一部は静電霧化ユニット830の放熱フィン836の高温部に向かって送給されて放熱フィン836の放熱に使用される。静電霧化ユニット830を通過した空気はダクトスペース813で合流して吐出口814よりトイレルーム内に放出される。
【0057】
静電霧化ユニット830に送給された空気はペルチェ素子835の冷却基板835aに接することにより空気中の水分が結露し結露水が生成される。生成された結露水は霧化電極832の表面に送給され、霧化電極832と対向電極833間に約3500Vの高電圧を印加することで、結露水にレイリー分裂を生じさせ、ナノメートルサイズの帯電微粒子水が発生する。
【0058】
また、帯電微粒子水の生成にともない、霧化電極832と対向電極833間の放電を空気中で行うため、空気中の酸素が反応して副生成物としてオゾンが生成される。オゾンは帯電微粒子水と同様に脱臭機能と殺菌および除菌機能を備えたものであるが、特有の悪臭であるオゾン臭を伴うものである。
【0059】
静電霧化ユニット830を通過後の空気は、ナノメートルサイズの帯電微粒子水と副生成物であるオゾンが含まれたものであり、吐出口814よりトイレルーム内に帯電微粒子水とオゾンが放出される。吐出口814より放出された帯電微粒子水はトイレルーム空間に飛散してトイレルーム内に浮遊する臭気物質や、壁面や天井面や床面等に付着する。帯電微粒子水はナノメータサイズと非常に小さく壁表面の細孔内部に入り込むことが可能であることから壁表面に付着した臭気物質やカビ類に対しても脱臭効果や防カビ効果が得られるのである。
【0060】
特に、ナノメータサイズの帯電微粒子水は、アンモニア、アセトアルデヒド、酢酸、メタン、一酸化炭素、一酸化窒素、ホルムアルデヒド等の臭気物質の分解除去を行うことができ、トイレルームの壁面や床面に付着した臭気物質の脱臭を行うことができる。
【0061】
また、オゾンは帯電微粒子水と同様に脱臭機能と殺菌および除菌機能を備えたものであるが、特有の悪臭であるオゾン臭を伴うものである。オゾン臭はオゾンの濃度が高いほど強くなるため拡散して濃度を下げることにより臭気を低下させることができる。また、オゾンは不安定な分子であるため比較的短時間に酸素分子に自然に変換されて臭気も消滅する。
【0062】
なお、本実施の形態における静電霧化装置800の静電霧化ユニット830にはペルチェ素子835による結露水生成部831を備えて空気中から水を供給しているが、水の供給はこの方法に限るものではなく、予め貯水した水を霧化電極に供給する構成でも帯電微粒子水の生成は可能である。
【0063】
<4>衛生洗浄装置の動作および作用
図7は本実施の形態における衛生洗浄装置の各機能の駆動状態を示すタイムチャートである。
【0064】
使用者がトイレルームに入室し、図のA点で示す人体検知センサ310が人体を検知した時点で、人体検知センサ310の信号により、制御部700は便座便蓋回動機構を駆動して便蓋210を開放するとともに、便座220の便座ヒータへの通電を開始して便座220の着座面が着座に適した40℃程度になるように10秒以内に昇温させ、着座に適した設定温度に保温する。
【0065】
使用者が便座220に着座すると、図のB点で示す着座検知センサ230が着座を検知した時点で、本体200の操作スイッチおよびリモートコントローラの操作スイッチにより洗浄機能の操作が可能となるとともに、制御部700は脱臭装置600の駆動を開始する。このとき脱臭装置600の送風機630は「正方向」で「強」の運転モードで駆動され、ダンパ640は「排気口」に設定されている。
【0066】
脱臭装置600の駆動を開始することにより、便器110内の臭気を含んだ空気が吸気口611からダクト610内に吸引され、脱臭体620のハニカム孔と送風機630を通過してダンパ640により排気口612に誘引される。排気口612から排出された空気は本体200の底板と便器110の上面に形成された間隙を通過して、本体200の後方から排気される。
【0067】
この間、脱臭装置600に吸引された臭気物質を含んだ空気は、脱臭体620のハニカム孔を通過する間に、臭気物質がハニカム孔の孔壁に吸着され、脱臭体620の触媒作用により臭気物質が分解除去され、脱臭体620を通過後の空気は臭気物質を除去されたほとんど無臭状態となり、排気口612からトイレルーム内に放出される。
【0068】
使用者が用便を終了し、便座220から立ち上がり、図のC点で示す着座検知センサ230が着座の検知を終了した時点で、本体200の操作スイッチおよびリモートコントローラの操作スイッチにより洗浄機能の操作ができなくなるとともに、便座ヒータの通電は停止して便座220はその後降温する。
【0069】
使用者がトイレルームから退出し、図のD点で示す人体検知センサ310が人体の検知を終了してから所定時間経過(本実施の形態においては約1分後)した時点で、制御部700は、便座便蓋回動機構を駆動して便蓋210を閉止し、脱臭装置600の送風機630の駆動を「正方向」で「弱」の運転モードに切り替えるとともに、ダンパ640を「連通口」に切り替える。
【0070】
それと同時に、制御部700は静電霧化装置800の駆動を開始する。このとき静電霧化装置800の静電霧化ユニット830を駆動した状態で、送風機820は「正方向」で「弱」の運転モードで駆動される。
【0071】
上記のように脱臭装置600と静電霧化装置800を連動運転することにより、この時点で便器内には既に汚物はなく無臭に近い湿度の高い便器の空気を脱臭装置600吸引し、脱臭体620を通過させて更に脱臭し連通口613から連通風路である本体200内に放出されて静電霧化装置800に送給される。静電霧化装置800に送給される空気は湿度の高い無臭の便器の空気であり、帯電微粒子が生成されやすい条件を備えている。
【0072】
静電霧化装置800の吐出口814より放出された帯電微粒子水はトイレルーム空間に飛散してトイレルーム内に浮遊する臭気物質や、壁面や天井面や床面等に付着した臭気物
質やかび等の菌類を脱臭および除菌を行う。
【0073】
脱臭装置600と静電霧化装置800を連動運転を所定時間(本実施の形態においては約30分間)運転した後、図のE点で示す時点で、制御部700は脱臭装置600の運転は継続したままで、静電霧化装置800の送風機820の駆動を「正方向」で「強」に切り替えるとともに、静電霧化ユニット830の駆動を停止させた状態で所定時間(本実施の形態においては約10分間)送風運転を行う。
【0074】
上記送風運転を行うことにより、トイレルーム内に放出された帯電微粒子水を広い範囲に均等に拡散することができ、トイレルーム内の脱臭と除菌を効果的に実施できるとともに、帯電微粒子水の生成過程で同時に生成されるオゾンを拡散させることにより、トイレルーム内にオゾン臭が滞留することを抑制することができる。
【0075】
所定時間の送風運転が終了した、図のFで示す時点で、制御部700は静電霧化装置800の送風機820の駆動を「逆方向」で「弱」に切り替えるとともに、静電霧化ユニット830を駆動させる。また脱臭装置600の送風機630は「逆方向」で「弱」の運転モードで、ダンパ640は「連通口」に設定された状態で所定時間(本実施の形態においては約10分間)連動運転を行う。
【0076】
上記連動運転を行うことにより、静電霧化装置800で生成された帯電微粒子水は本体200の内部および脱臭装置600の内部に送給され、本体200の内部や脱臭装置600の内部に付着している臭気物質やかび等の菌類を帯電微粒子水で分解除去することができ、特に脱臭装置600の脱臭体620の活性化ができるため、脱臭ユニットの寿命を延長することができる。
【0077】
所定時間の連動運転が終了した、図のGで示す時点で、制御部700は静電霧化装置800の静電霧化ユニット830の駆動を停止させ、送風機820の駆動を「逆方向」で「弱」の運転モードを継続さセルとともに、脱臭装置600の送風機630は「逆方向」で「弱」の運転モードで、ダンパ640は「連通口」に設定された状態で所定時間(本実施の形態においては約1分間)連動送風運転を行う。
【0078】
連動送風運転を行うことにより、本体200内および脱臭装置600内に滞留したオゾンと湿度の高い空気を排出し、オゾンと高湿度の空気が本体内の機能部品に与える悪影響を除去することができる。
【0079】
所定時間の連動送風運転が終了した、図のHで示す時点で、制御部700は脱臭装置600と静電霧化装置800の駆動を停止する。
【0080】
なお、静電霧化装置800の駆動中に使用者がトイレルームに入室し、人体検知センサ310が人体を検知した場合は、静電霧化装置800および脱臭装置600の駆動を停止する。
【0081】
上記のように、本実施の形態における衛生洗浄装置は、使用者が便座に着座する用便および洗浄動作中は便器内の臭気を脱臭装置により直接脱臭することにより、トイレルーム全体に悪臭が拡散することを抑制し、用便終了後は脱臭装置と静電霧化装置を連動して駆動させることにより、静電霧化装置で生成した帯電微粒子水をトイレルーム空間に放散することにより、トイレルーム空間に浮遊している臭気物質や、壁面、天井面、床面に付着している臭気物質やかびなどの菌類を分解除去することができるため、トイレルーム内の臭気を長期間に亘り抑制することができるものである。
【0082】
また、脱臭装置と静電霧化装置の送風方向を逆方向に連動して駆動することにより、衛生洗浄装置の本体内部および脱臭装置内部の脱臭および菌類を分解除去するとともに、脱臭装置の脱臭ユニットの活性化により使用期間を延長させることができる。
【0083】
また、静電霧化装置の作動停止時に、静電霧化ユニットの作動を停止させた後、所定時間経過後に前記送風機を停止させることにより、静電霧化装置で発生した全ての帯電微粒子水とオゾンをトイレルーム空間に広く拡散することが可能となり、静電霧化装置で発生した全ての帯電微粒子水の機能を有効に活用してトイレルーム全体の脱臭と除菌を効果的に実施するとともに、オゾンを拡散して希釈させることにより、オゾン自体が保持する悪臭であるオゾン臭を低下させることが可能となりトイレルームの快適性を維持することができる。
【0084】
なお、本実施の形態においては、脱臭装置と静電霧化装置の送風機はいずれも「強」、「弱」2段階の運転モードの切り替えが可能な構成としたが、これに限るものではなく、脱臭装置と静電霧化装置のいずれか一方または両方の送風機は、常時一定の強さで運転されるものであっても脱臭および除菌の基本的な機能を発揮させることはできる。特に静電霧化ユニットの運転終了後に実施する送風機のみの送風運転においては、運転時間を延長することにより近似の効果を得ることができる。
【0085】
また、本実施の形態においては、本体内の空洞部を連通風路として使用したが、これに限るものではなく、専用のダクトを配置して連通風路として使用してもよい。
【0086】
また、本実施の形態においては、脱臭装置と静電霧化装置の間に連通風路を設けて、脱臭装置と静電霧化装置を連動運転する構成としたが、脱臭装置と静電霧化装置の構成はこれに限るものではなく、脱臭装置は専用の吸気口と排気口を備え、静電霧化装置は専用の吸気口と吐出口を備えた構成とし、脱臭装置と静電霧化装置を個別に運転させた場合においても、脱臭装置と静電霧化装置の脱臭機能と殺菌および除菌機能を発揮させることはできる。
【0087】
(実施の形態2)
本実施の形態における衛生洗浄装置100の構成は実施の形態1と同様であるが、実施の形態1と異なるのは脱臭装置600と静電霧化装置800の駆動のパターンである。
【0088】
実施の形態1においては脱臭装置600と静電霧化装置800の運転は人体検知センサ310と着座検知センサ230の検知信号に基づいて制御されていたが、本実施の形態においてはそれに加えてタイマ機能に基づいて脱臭装置600と静電霧化装置800が制御される機能を付加した点である。
【0089】
制御部700は24時間カウントのタイマ機能を備えており、あらかじめ設定された時刻に脱臭装置600と静電霧化装置800の駆動を実施する。駆動パターンは図7に示すD時点からH時点までの駆動と同じパターンである。
【0090】
運転を開始する時刻は基本的には衛生洗浄装置100が使用されない深夜の時間が設定される。この運転開始時刻はリモートコントローラ300のスイッチ操作により設定を変更することが可能である。
【0091】
上記のような駆動を追加することにより、例えば長期間にわたり衛生洗浄装置100を使用しない場合でも、脱臭装置600と静電霧化装置800が1日に1度は駆動されるため、トイレルーム内や本体200内に臭気物質が繁殖することを抑制することができ、トイレルーム内の臭気を長期間に亘りより確実に抑制することができる。
【0092】
なお、本実施の形態においては、運転開始時刻はタイマ機能により所定の時刻を設定したが、これに限るものではなく、例えば制御部700が学習機能を備え、衛生洗浄装置100が使用されない時刻を蓄積し、そのデータに基づいて運転開始時刻を設定してもよい。
【0093】
また、運転開始時刻を24時間単位で設定するのではなく、衛生洗浄装置100が長時間使用されない場合、例えば、人体検知センサ310が人体検知を終了した後、48時間以内に再使用されない場合に脱臭装置600と静電霧化装置800の駆動を開始するようにしてもよい。これにより必要以上に脱臭装置600と静電霧化装置800駆動することがなく、省エネルギーの効果を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0094】
以上のように、本発明にかかる衛生洗浄装置は静電霧化装置の作動停止時における帯電微粒子水の有効活用とオゾン臭の抑制が可能となるので、衛生洗浄装置以外の脱臭装置等の用途にも適用できる。
【符号の説明】
【0095】
100 衛生洗浄装置
110 便器
200 本体
220 便座
230 着座検知センサ
310 人体検知センサ
400 洗浄ノズルユニット(洗浄手段)
450 洗浄水供給機構(洗浄手段)
460 熱交換器(洗浄手段)
600 脱臭装置
611 吸気口
613 連通口
700 制御部
800 静電霧化装置
816 連通口
820 送風機
830 静電霧化ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
便器上に載置される本体と、
前記本体に起倒自在に枢支された便座と、
人体局部を洗浄する洗浄手段と、
前記本体に内蔵され、前記便器内の空気を吸引し、前記空気に含まれる臭気成分を分解除去する脱臭装置と、
前記本体に内蔵され、水を静電霧化して生成した帯電微粒子水を前記本体よりトイレルーム空間に放出する静電霧化装置と、
前記トイレルームに入室した人体を検知する人体検知センサと、
前記便座に着座した人体を検知する着座検知センサと、
前記脱臭装置と前記静電霧化装置を制御する制御部と、を含み、
前記静電霧化装置は、帯電微粒子水を生成する静電霧化ユニットと送風機とを備え、
前記制御部は、前記脱臭装置を少なくとも前記着座検知センサが着座した人体を検知している間に作動させ、前記静電霧化装置を前記人体検知センサが人体を検知していない間に所定時間作動させ、前記静電霧化装置の作動開始時は前記送風機と前記静電霧化ユニットを同時に作動開始させ、前記静電霧化装置の作動終了時は、前記静電霧化ユニットの作動を停止させた後、所定時間経過後に前記送風機を停止させることを特徴とする、
衛生洗浄装置。
【請求項2】
前記静電霧化装置の前記送風機は、強運転と弱運転の切り替えが可能な構成とし、
前記制御部は、前記静電霧化ユニットと前記送風機を同時に作動させる時は送風機を弱運転し、前記送風機を単独で作動させるときは強運転させることを特徴とする、
請求項1に記載の衛生洗浄装置。
【請求項3】
前記脱臭装置と前記静電霧化装置との間で空気を連通させる連通風路を備え、
前記脱臭装置は、前記便器内の空気を吸引する吸気口と、前記連通風路と連通する連通口とを備え、
前記静電霧化装置は、前記連通風路と連通する連通口を備え、
前記静電霧化装置は、前記便器内の空気を前記脱臭装置の吸気口から吸気し、前記脱臭装置の前記連通口と前記連通風路とを介して前記静電霧化装置の前記連通口より吸気し、前記静電霧化ユニットで帯電微粒子水を生成し、トイレルーム空間に放出する、
請求項1または2に記載の衛生洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−32622(P2013−32622A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−168094(P2011−168094)
【出願日】平成23年8月1日(2011.8.1)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】