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衛生洗浄装置
説明

衛生洗浄装置

【課題】ノズルの先端部をより確実に洗浄することができる衛生洗浄装置を提供することを目的とする。
【解決手段】洋式腰掛便器の上に設けられる本体と、吐水孔を有し、前記吐水孔から水を噴射して前記洋式腰掛便器に着座した使用者の人体を洗浄する洗浄ノズルと、前記吐水孔の上を覆うことができるカバー部と、を備え、前記洗浄ノズルは、前記吐水孔の上を前記カバー部により覆われた状態で前記吐水孔から水を吐水し、前記吐水孔から吐水された水により前記洗浄ノズルと前記カバー部との間において水流を形成して前記洗浄ノズル自身を洗浄することを特徴とする衛生洗浄装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の態様は、一般的に、衛生洗浄装置に関し、具体的には洋式腰掛便器に腰掛けた使用者の「おしり」などの身体を水で洗浄する衛生洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
洗浄ノズルを衛生的に保つために、洗浄ノズルの吐水孔から洗浄水を吐水し洗浄ノズル自身を洗浄するセルフクリーニングを行う衛生洗浄装置がある。このような衛生洗浄装置のうちで、例えば、第2ノズルが噴出口から洗浄水を噴出すると、その噴出洗浄水は開口凹所の壁面で跳ね返って噴出口周辺のノズル表面にかかるものがある(特許文献1)。特許文献1に記載された衛生洗浄装置では、噴出洗浄水により第2ノズルの噴出口周辺を洗浄するセルフクリーニングが実施される。
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載された衛生洗浄装置では、噴出洗浄水は、壁面で跳ね返って噴出口周辺のノズル表面にかかる。つまり、特許文献1に記載された衛生洗浄装置では、噴出口から噴射された洗浄水が壁面で跳ね返ることにより、水圧が大幅に減少する。その結果、特許文献1に記載された衛生洗浄装置は、壁面に当てた洗浄水の位置エネルギーを利用して、ノズルの外観やノズルの先端などを洗浄している。そのため、この方式では、ノズルの先端に付着した頑固な汚れを落とすことについては改善の余地がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−8454号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、ノズルの先端部をより確実に洗浄することができる衛生洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の発明は、洋式腰掛便器の上に設けられる本体と、吐水孔を有し、前記吐水孔から水を噴射して前記洋式腰掛便器に着座した使用者の人体を洗浄する洗浄ノズルと、前記吐水孔の上を覆うことができるカバー部と、を備え、前記洗浄ノズルは、前記吐水孔の上を前記カバー部により覆われた状態で前記吐水孔から水を吐水し、前記吐水孔から吐水された水により前記洗浄ノズルと前記カバー部との間において水流を形成して前記洗浄ノズル自身を洗浄することを特徴とする衛生洗浄装置である。
【0007】
この衛生洗浄装置によれば、吐水孔から吐水され、洗浄ノズルとカバー部との間に形成された水流により、洗浄ノズルの先端部を洗浄することができる(セルフクリーニング)。先行技術文献の構成では、吐水孔から吐水された洗浄水が壁面で跳ね返ることで、吐水孔から吐水された洗浄水の水流は、分断される。そして、水圧が大幅に減少して、分断された洗浄水が、壁面と洗浄ノズルとの間を流れている。そのため、壁面と洗浄ノズルとの間で水流の形成を行っていない構成になっている。一方、この衛生洗浄装置によれば、吐水孔から吐水された洗浄水の水流は、吐水孔の上方を覆っているカバー部で分断されることはない。そして、吐水孔から洗浄ノズルとカバー部との間へと流れる水流が形成されている。そのため、吐水孔から吐水された洗浄水は、水圧を維持したまま洗浄ノズルの外観面(外周面)に付着するように流れることができる。その結果、吐水孔から吐水された洗浄水は、水圧を維持したまま先端部まで到達するので、洗浄ノズルの先端部に付着した頑固な汚れを落とすことができる。つまり、洗浄ノズルの先端部をより確実に洗浄することができる。
【0008】
また、第2の発明は、第1の発明において、前記カバー部は、前記洗浄ノズルの全周を覆うことができることを特徴とする衛生洗浄装置である。
【0009】
この衛生洗浄装置によれば、カバー部が洗浄ノズルの全周を覆っているため、洗浄ノズルとカバー部との間を洗浄水で充填させることができる。つまり、吐水孔から吐水された洗浄水は、洗浄ノズルの全周にわたって、洗浄ノズルとカバー部との間を流れる水流を形成することができる。
【0010】
これによれば、洗浄ノズルとカバー部との間を洗浄水で充填させることで、吐水孔から吐水された洗浄水は、水圧がより維持されたまま洗浄ノズルの外観面に到達する。そのため、より高い洗浄力を有する洗浄水が洗浄ノズルの外観面に到達し、洗浄ノズルの先端部をより確実に洗浄することができる。また、洗浄ノズルとカバー部との間の空間が洗浄水で充填され、大気解放していないため、より高い洗浄力を有する洗浄水が洗浄ノズルの先端部および洗浄ノズルの側面に到達できる。そのため、洗浄ノズルの先端部および洗浄ノズルの側面をより確実に洗浄することができる。
【0011】
また、第3の発明は、第1または第2の発明において、前記洗浄ノズルと前記カバー部との間の隙間は、前記吐水孔から吐水された水により前記洗浄ノズルの全周にわたって前記水流が形成可能とされてなることを特徴とする衛生洗浄装置である。
【0012】
この衛生洗浄装置によれば、洗浄ノズルとカバー部との間の隙間、および吐水孔から吐水される洗浄水の流量を適宜設定することで、より簡単な構成で、吐水孔から吐水された水により洗浄ノズルの全周にわたって水流を形成することができる。
【0013】
また、第4の発明は、第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記洗浄ノズルは、前記吐水孔が設けられたノズルヘッドと、前記ノズルヘッドの少なくとも一部を格納可能な少なくとも1以上のシリンダと、を有し、前記少なくとも1以上のシリンダのうちで最外観部を形成するシリンダは、前記カバー部を兼用していることを特徴とする衛生洗浄装置である。
【0014】
この衛生洗浄装置によれば、洗浄ノズルとは別体のカバー部を設ける必要はない。そのため、より簡単な構成で、吐水孔から吐水された水により洗浄ノズルとカバー部との間において水流を形成し、洗浄ノズルの先端部をより確実に洗浄することができる。
【0015】
また、第5の発明は、第1〜第4のいずれか1つの発明において、前記洗浄ノズルは、先端部においてラウンド部を有することを特徴とする衛生洗浄装置である。
【0016】
この衛生洗浄装置によれば、吐水孔から吐水された洗浄水は、ラウンド部が設けられていない場合と比較すると、洗浄ノズルの先端部の方へ誘導されやすく、洗浄ノズルの先端部の方へ流れやすい。そのため、水圧が維持された水流であって、洗浄ノズルとカバー部との間で形成された水流は、洗浄ノズルの外観面(外周面)から先端部に向かう際に、ラウンド部が設けられていない例えばエッジなどのように水圧の圧力損失が発生するような構成に対して、水圧が減少することなく先端部へ流れる。そのため、洗浄ノズルの先端部をより確実に洗浄することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の態様によれば、ノズルの先端部をより確実に洗浄することができる衛生洗浄装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態にかかる衛生洗浄装置を備えたトイレ装置を表す斜視模式図である。
【図2】本実施形態のセルフクリーニングを説明するための断面模式図である。
【図3】本実施形態のノズルユニットの具体例を例示する斜視模式図である。
【図4】本具体例のノズルユニットを例示する平面模式図である。
【図5】本具体例のノズルユニットにおけるセルフクリーニングを説明するための模式図である。
【図6】比較例にかかるノズルユニットにおけるセルフクリーニングを説明するための断面模式図である。
【図7】本具体例の洗浄ノズルの軸方向にみたときのノズルユニットを表す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、本発明の実施の形態にかかる衛生洗浄装置を備えたトイレ装置を表す斜視模式図である。
【0020】
図1に表したトイレ装置は、洋式腰掛便器(以下説明の便宜上、単に「便器」と称する)800と、その上に設けられた衛生洗浄装置100と、を備える。衛生洗浄装置100は、本体400と、便座200と、便蓋300と、を有する。便座200と便蓋300とは、本体400に対して開閉自在にそれぞれ軸支されている。
【0021】
本体400の内部には、便座200に座った使用者の「おしり」などの洗浄を実現する身体洗浄機能部などが内蔵されている。また、例えば本体400には、使用者が便座200に座ったことを検知する着座検知センサ404が設けられている。着座検知センサ404が便座200に座った使用者を検知している場合において、使用者が例えばリモコンなどの図示しない操作部を操作すると、洗浄ノズル473を便器800のボウル801内に進出させることができる。なお、図1に表した衛生洗浄装置100では、洗浄ノズル473がボウル801内に進出した状態を表している。
【0022】
洗浄ノズル473の先端部には、ひとつあるいは複数の吐水孔474が設けられている。そして、洗浄ノズル473は、その先端部に設けられた吐水孔474から水を噴射して、便座200に座った使用者の「おしり」などを洗浄することができる。なお、本願明細書において「水」という場合には、冷水のみならず、加温されたお湯も含むものとする。
【0023】
図2は、本実施形態のセルフクリーニングを説明するための断面模式図である。
なお、図2は、図1に表した切断面A−Aにおける断面模式図である。つまり、洗浄ノズルを軸方向にみたときの吐水孔474における断面模式図である。
【0024】
図2に表したように、本実施形態にかかる衛生洗浄装置100は、洗浄ノズル473の吐水孔474の上方を覆うことができるカバー部440を備える。図2に表したカバー部440は、洗浄ノズル473の全周を覆っているが、これだけに限定されるわけではない。例えば、カバー部440は、洗浄ノズル473の上部半分だけを覆っていてもよい。つまり、カバー部440は、洗浄ノズル473の吐水孔474の上方を覆っていればよい。
【0025】
本実施形態にかかる衛生洗浄装置100は、洗浄ノズル473の吐水孔474の上方がカバー部440に覆われた状態において、吐水孔474から洗浄水510を吐水させる。図1に表した洗浄ノズル473のように、複数の吐水孔474が設けられた場合には、衛生洗浄装置100は、全ての吐水孔474から洗浄水510を吐水させる。そうすると、例えば図2に表した矢印A1および矢印A2のように、吐水孔474から吐水された洗浄水510は、カバー部440に沿うように流れ、洗浄ノズル473とカバー部440との間を流れて水流を形成する。つまり、吐水孔474から吐水された洗浄水510の水流は、吐水孔474の上方を覆っているカバー部440で分断されることはない。そして、吐水孔474から洗浄ノズル473とカバー部440との間へと流れる水流が形成されている。洗浄ノズル473とカバー部440との間の空間は、吐水孔474から吐水された洗浄水510の流路として機能する。
【0026】
これによれば、吐水孔474から吐水され洗浄ノズル473とカバー部440との間を流れる水流(洗浄水510)は、水圧を維持したまま先端部473まで到達するため、洗浄ノズル473の先端部(例えば吐水孔474が設けられた部分)を洗浄することができる(セルフクリーニング)。このとき、カバー部440が洗浄ノズル473の吐水孔474の上方を覆っているため、洗浄ノズル473とカバー部440との間の隙間、および吐水孔474から吐水される洗浄水510の流量を適宜設定することで、吐水孔474から吐水された洗浄水510は、水圧を維持したまま洗浄ノズル473の外観面(外周面)に付着するように流れる。そのため、洗浄ノズル473の先端部に付着した頑固な汚れを落とすことができる。つまり、洗浄ノズル473の先端部をより確実に洗浄することができる。
【0027】
また、図2に表したように、カバー部440が洗浄ノズル473の全周を覆っている場合には、洗浄ノズル473とカバー部440との間の隙間、および吐水孔474から吐水される洗浄水510の流量を適宜設定することで、洗浄ノズル473とカバー部440との間を洗浄水510で充填させることができる。つまり、吐水孔474から吐水された洗浄水510は、大気解放せずに洗浄ノズル473の全周にわたって、洗浄ノズル473とカバー部440との間を流れる水流を形成することができる。
【0028】
ここで、本願明細書において「充填」という範囲には、洗浄ノズル473とカバー部440との間の空間が洗浄水510で完全に満たされた状態だけでなく、洗浄ノズル473の表面が洗浄水510を介してカバー部440の表面と接続されるほどに洗浄水510が満たされた状態が含まれるものとする。
【0029】
これによれば、洗浄ノズル473とカバー部440との間を洗浄水510で充填させることで、大気解放による圧力損失もなく、吐水孔474から吐水された洗浄水510は、水圧がより維持されたまま洗浄ノズル473の外観面に到達する。そのため、より高い洗浄力を有する洗浄水510が洗浄ノズル473の外観面に到達し、洗浄ノズル473の先端部をより確実に洗浄することができる。また、洗浄ノズル473とカバー部440との間の空間が洗浄水510で充填されるため、より高い洗浄力を有する洗浄水510が洗浄ノズル473の側面および洗浄ノズル473の下面(下部半分の外周面)に到達できる。そのため、洗浄ノズル473の側面および洗浄ノズル473の下面をより確実に洗浄することができる。
【0030】
洗浄ノズル473とカバー部440との間の隙間の片側寸法D1は、例えば約0.2ミリメートル(mm)〜0.9mm程度である。吐水孔474から吐水される洗浄水510の流量は、例えば約450ミリリットル(ml)/分程度である。これによれば、前述したように、吐水孔474から吐水された洗浄水510は、カバー部440に当たり、洗浄ノズル473とカバー部440との間を流れて水流を形成することができる。あるいは、吐水孔474から吐水された洗浄水510は、洗浄ノズル473の全周にわたって、洗浄ノズル473とカバー部440との間を流れる水流を形成することができる。
【0031】
洗浄ノズル473の上部における洗浄ノズル473とカバー部440との間の隙間の片側寸法D2が、洗浄ノズル473の下部における洗浄ノズル473とカバー部440との間の隙間の片側寸法D3よりも大きい場合には、吐水孔474から吐水された洗浄水510は、洗浄ノズル473の外観面の周囲を流れやすい。そのため、吐水孔474から吐水された洗浄水510は、洗浄ノズル473の側面および洗浄ノズル473の下面に到達しやすい。この場合には、洗浄ノズル473の側面および洗浄ノズル473の下面をより確実に洗浄することができる。
【0032】
なお、図1に表した衛生洗浄装置100では、カバー部440は、本体400に収納されている。この場合には、衛生洗浄装置100は、本体400の内部においてセルフクリーニングを実行することができる。但し、本実施形態にかかる衛生洗浄装置100は、本体400の外部においてセルフクリーニングを実行してもよい。この場合には、カバー部440は、洗浄ノズル473と同様に、便器800のボウル801内に進出する。そして、衛生洗浄装置100は、洗浄ノズル473およびカバー部440が便器800のボウル801内に進出した状態で洗浄ノズル473の吐水孔474から洗浄水510を吐水させることで、本体400の外部においてセルフクリーニングを実行できる。
【0033】
次に、本実施形態にかかる衛生洗浄装置が備えるノズルユニットの具体例について、図面を参照しつつ説明する。
図3は、本実施形態のノズルユニットの具体例を例示する斜視模式図である。
また、図4は、本具体例のノズルユニットを例示する平面模式図である。
なお、図4(a)は、洗浄ノズル473が後退した状態を表す平面模式図である。図4(b)は、洗浄ノズル473が進出した状態を表す平面模式図である。
【0034】
本実施形態にかかる衛生洗浄装置100は、本体400の内部に設けられたノズルユニット470を備える。図3および図4に表したように、ノズルユニット470は、基台475と、基台475に支持された洗浄ノズル473と、洗浄ノズル473を移動させるノズルモータ476と、ノズル洗浄手段420と、筒体461と、を有する。
【0035】
本具体例の洗浄ノズル473は、ノズルヘッド471と、シリンダ(カバー部)472と、を有する。すなわち、図3および図4に表した洗浄ノズル473は、2段式である。なお、本具体例では、2段式すなわち2本の可動部を有する洗浄ノズルを例に挙げて説明するが、本発明はこれに限定されず、可動部が3本以上の多段式の洗浄ノズル、および可動部がノズルヘッドのみの単段式の洗浄ノズルも包含する。
【0036】
ノズルヘッド471は、シリンダ472に対して摺動自在に設けられ、少なくともその一部がシリンダ472の中に格納可能とされている。ノズルヘッド471は、ノズルモータ476から伝達される駆動力により、基台475に対して摺動自在に設けられている。図4(a)に表したように、ノズルヘッド471がシリンダ472の内部に格納された状態では、ノズルヘッド471に形成された吐水孔474は、シリンダ472の内部に収納されている。そのため、ノズルヘッド471がシリンダ472の内部に格納された状態では、ノズルヘッド471の吐水孔474の上方は、シリンダ472に覆われている。言い換えれば、ノズルヘッド471がシリンダ472の内部に格納された状態では、シリンダ472は、ノズルヘッド471の吐水孔474の上方を覆う。つまり、本具体例では、シリンダ472は、カバー部440を兼用している。
【0037】
洗浄ノズル473が3本以上の可動部を有する多段式ノズルである場合には、すなわち洗浄ノズル473が2つ以上のシリンダ472を有する場合には、2つ以上のシリンダ472のうちで最外観部を形成するシリンダ472がカバー部440を兼用することができる。
【0038】
筒体461は、基台475に対して回動軸463により回動自在に軸支されている。筒体461は、筒状に形成され、シリンダ472の角度に応じて回動軸463を中心として回動できる。そして、筒体461および回動軸463は、洗浄ノズル473の移動を案内し規制することができる。
【0039】
ノズル洗浄手段420は、筒体461に対して回動自在に軸支されている。そのため、図4(a)に表した矢印A5のように、ノズル洗浄手段420は、洗浄ノズル473の進出動作と連動して移動(回動)する。つまり、ノズル洗浄手段420は、洗浄ノズル473の先端面473aから押されることにより回動する。
【0040】
図4(b)に表したように、ノズル洗浄手段420は、吐水口425を有する。また、図3に表したように、ノズル洗浄手段420は、給水チューブ428に接続されている。図4(b)に表したように、ノズル洗浄手段420は、洗浄ノズル473が進退しているときに、給水チューブ428の内部を導かれた洗浄水を洗浄ノズル473の外観面に対して吐水口425から吐水し、洗浄ノズル473の外観面を洗浄することができる。
【0041】
図5は、本具体例のノズルユニットにおけるセルフクリーニングを説明するための模式図である。
また、図6は、比較例にかかるノズルユニットにおけるセルフクリーニングを説明するための断面模式図である。
なお、図5(a)は、洗浄ノズル473の軸方向すなわち図4(a)に表した矢印A6の方向にみたときのノズルユニットを表す平面模式図である。図5(b)は、図4(a)に表した切断面B−Bにおける断面模式図である。図5(a)および図5(b)では、説明の便宜上、ノズル洗浄手段420を省略している。図6は、比較例にかかるノズルユニットにおいて図4(a)に表した切断面B−Bにおける断面模式図に相当する。
【0042】
図6に表したように、比較例にかかるノズルユニットは、ノズル洗浄室478を有する。ノズル洗浄室478は、基台475に固定されている。比較例にかかるノズルユニットを備える衛生洗浄装置は、洗浄ノズル473の吐水孔474の上方がノズル洗浄室478に覆われた状態において、吐水孔474から洗浄水510を吐水させることで洗浄ノズル473の先端部を洗浄することができる(セルフクリーニング)。
【0043】
すなわち、洗浄ノズル473の吐水孔474の部分は、ノズル洗浄室478の中にほぼ収容されているため、洗浄ノズル473の吐水孔474から吐水された洗浄水は、ノズル洗浄室478の内壁により反射して吐水孔474の部分にかかる。そのため、洗浄ノズル473の吐水孔474の部分は、ノズル洗浄室478の内壁で反射した洗浄水によって洗浄される。つまり、比較例にかかるノズルユニットでは、吐水孔474から吐水された洗浄水が壁面で跳ね返ることで、吐水孔から吐水された洗浄水の水流は、分断される。そして、水圧が大幅に減少して、分断された洗浄水が、内壁と洗浄ノズル473との間を流れている。その結果、ノズル洗浄室478の内壁に当てた洗浄水の位置エネルギーを利用して洗浄ノズル473の先端部を洗浄する構成となっている。
【0044】
そのため、比較例では、図6に表した矢印A21およびA22のように、吐水孔474から吐水された洗浄水は、ノズル洗浄室478の内壁で反射し下方へ落下する。そのため、吐水孔474から吐水された洗浄水は、洗浄ノズル473とノズル洗浄室478との間を流れて水流を形成していない。つまり、洗浄ノズル473とノズル洗浄室478との間の空間は、吐水孔474から吐水された洗浄水の流路として機能していない。そのため、洗浄ノズル473の先端部に付着した頑固な汚れを落とすためには、より長い時間が必要となる。
【0045】
これに対して、本具体例では、例えば図5(a)に表した矢印A11〜矢印A16のように、吐水孔474から吐水された洗浄水510は、シリンダ472に沿うように流れ、ノズルヘッド471とシリンダ472との間を流れて水流を形成する。つまり、吐水孔474から吐水された洗浄水510の水流は、シリンダ472で分断されることはない。そして、吐水孔474からノズルヘッド471とシリンダ472との間へと流れる水流が形成されている。ノズルヘッド471とシリンダ472との間の空間は、吐水孔474から吐水された洗浄水510の流路として機能する。
【0046】
これによれば、吐水孔474から吐水されノズルヘッド471とシリンダ472との間を流れる水流(洗浄水510)は、水圧を維持したまま先端部473まで到達するため、洗浄ノズル473の先端部を洗浄することができる。このとき、シリンダ472がノズルヘッドに形成された吐水孔474の上方を覆っているため、ノズルヘッド471とシリンダ472との間の隙間、および吐水孔474から吐水される洗浄水510の流量を適宜設定することで、吐水孔474から吐水された洗浄水510は、水圧を維持したままノズルヘッド471の外観面に付着するように流れる。そのため、ノズルヘッド471の先端部に付着した頑固な汚れを落とすことができる。つまり、洗浄ノズル473の先端部をより確実に洗浄することができる。
【0047】
また、図5(b)に表したように、本具体例のシリンダ472は、ノズルヘッド471の全周を覆っている。そのため、ノズルヘッド471とシリンダ472との間の隙間、および吐水孔474から吐水される洗浄水510の流量を適宜設定することで、ノズルヘッド471とシリンダ472との間を洗浄水510で充填させることができる。つまり、吐水孔474から吐水された洗浄水510は、大気解放せずにノズルヘッド471の全周にわたって、ノズルヘッド471とシリンダ472との間を流れる水流を形成することができる。
【0048】
これによれば、ノズルヘッド471とシリンダ472との間を洗浄水510で充填させることで、吐水孔474から吐水された洗浄水510は、大気解放による圧力損失もなく、水圧がより維持されたままノズルヘッド471の外観面に到達する。そのため、より高い洗浄力を有する洗浄水510がノズルヘッド471の外観面に到達し、ノズルヘッド471の先端部をより確実に洗浄することができる。また、ノズルヘッド471とシリンダ472との間の空間が洗浄水510で充填されるため、より高い洗浄力を有する洗浄水510がノズルヘッド471の側面およびノズルヘッド471の下面(下部半分の外周面)に到達できる。そのため、ノズルヘッド471の側面およびノズルヘッド471の下面をより確実に洗浄することができる。
【0049】
図7は、本具体例の洗浄ノズルの軸方向にみたときのノズルユニットを表す断面模式図である。
図7(a)〜図7(f)は、この順に、本具体例の洗浄ノズルの軸方向に沿って先端部から後端部へ向かって所定間隔で設定された切断面における断面模式図である。
【0050】
図7(a)〜図7(f)に表したように、本具体例のノズルヘッド471は、先端部においてラウンド部471aを有する。具体的には、ノズルヘッド471は、外周面と先端面473a(図4(b)あるいは図5(a)参照)とが接続された仮想的な角部においてラウンド部471aを有する。ラウンド部471aの寸法は、例えば約5mm程度である。但し、これだけに限定されるわけではなく、ラウンド部471aの寸法については、適宜設定可能である。
【0051】
そのため、図7(a)〜図7(f)に表したように、ノズルヘッド471とシリンダ472との間の隙間(空間)は、洗浄ノズル473の軸方向に沿って先端部から後端部へ向かうにつれて狭くなる。言い換えれば、ノズルヘッド471とシリンダ472との間の隙間(空間)は、洗浄ノズル473の軸方向に沿って後端部から先端部へ向かうにつれて広くなる。
【0052】
そのため、吐水孔474から吐水された洗浄水510は、ラウンド部471aが設けられていない場合と比較すると、洗浄ノズル473の先端部の方へ誘導されやすく、洗浄ノズル473の先端部の方へ流れやすい。これにより、洗浄ノズル473の先端部をより確実に洗浄することができる。また、吐水孔474から吐水された洗浄水510を洗浄ノズル473の先端面473aに誘導することができる。そのため、水圧が維持された水流であって、洗浄ノズル473とカバー部440との間で形成された水流は、洗浄ノズル473の外観面(外周面)から先端部に向かう際に、ラウンド部471aが設けられていない例えばエッジなどのように水圧の圧力損失が発生するような構成に対して、水圧が減少することなく先端部へ流れる。そのため、洗浄ノズル473の先端面473aを洗浄することもできる。
【0053】
以上説明したように、本実施形態によれば、吐水孔474から吐水された洗浄水510の水流は、吐水孔474の上方を覆っているカバー部440で分断されることはない。そして、吐水孔474から洗浄ノズル473とカバー部440との間へと流れる水流が形成されている。そのため、吐水孔474から吐水された洗浄水510は、水圧を維持したまま洗浄ノズル473の外観面(外周面)に付着するように流れることができる。その結果、吐水孔474から吐水された洗浄水510は、水圧を維持したまま先端部まで到達するので、洗浄ノズル473の先端部に付着した頑固な汚れを落とすことができる。つまり、洗浄ノズル473の先端部をより確実に洗浄することができる。あるいは、カバー部440が洗浄ノズル473の全周を覆っている場合には、洗浄ノズル473とカバー部440との間の隙間、および吐水孔474から吐水される洗浄水510の流量を適宜設定することで、吐水孔474から吐水された洗浄水510は、洗浄ノズル473の全周にわたって、洗浄ノズル473とカバー部440との間を流れる水流を形成することができる。これにより、より高い洗浄力を有する洗浄水510が洗浄ノズル473の外観面に到達し、洗浄ノズル473の先端部をより確実に洗浄することができる。
【0054】
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、ノズルユニット470などが備える各要素の形状、寸法、材質、配置などや洗浄ノズル473やカバー部440の設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0055】
100 衛生洗浄装置、 200 便座、 300 便蓋、 400 本体、 404 着座検知センサ、 420 ノズル洗浄手段、 425 吐水口、 428 給水チューブ、 440 カバー部、 461 筒体、 463 回動軸、 470 ノズルユニット、 471 ノズルヘッド、 471a ラウンド部、 472 シリンダ、 473 洗浄ノズル、 473a 先端面、 474 吐水孔、 475 基台、 476 ノズルモータ、 478 ノズル洗浄室、 510 洗浄水、 800 便器、 801 ボウル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洋式腰掛便器の上に設けられる本体と、
吐水孔を有し、前記吐水孔から水を噴射して前記洋式腰掛便器に着座した使用者の人体を洗浄する洗浄ノズルと、
前記吐水孔の上を覆うことができるカバー部と、
を備え、
前記洗浄ノズルは、前記吐水孔の上を前記カバー部により覆われた状態で前記吐水孔から水を吐水し、前記吐水孔から吐水された水により前記洗浄ノズルと前記カバー部との間において水流を形成して前記洗浄ノズル自身を洗浄することを特徴とする衛生洗浄装置。
【請求項2】
前記カバー部は、前記洗浄ノズルの全周を覆うことができることを特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
【請求項3】
前記洗浄ノズルと前記カバー部との間の隙間は、前記吐水孔から吐水された水により前記洗浄ノズルの全周にわたって前記水流が形成可能とされてなることを特徴とする請求項1または2に記載の衛生洗浄装置。
【請求項4】
前記洗浄ノズルは、
前記吐水孔が設けられたノズルヘッドと、
前記ノズルヘッドの少なくとも一部を格納可能な少なくとも1以上のシリンダと、
を有し、
前記少なくとも1以上のシリンダのうちで最外観部を形成するシリンダは、前記カバー部を兼用していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の衛生洗浄装置。
【請求項5】
前記洗浄ノズルは、先端部においてラウンド部を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の衛生洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−72268(P2013−72268A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−214457(P2011−214457)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】