説明

衛生用紙収納箱

【課題】取出し口からの衛生用紙の取り出し時に、取出し口の長手方向の両端部と引き出される衛生用紙との摩擦抵抗を小さくし、衛生用紙を取出し口から円滑に取り出せるようにした衛生用紙収納箱を得る。
【解決手段】箱体1の上面パネル7に輪郭切り込み線21を設け、取り出し口20の輪郭形状は、長い略長方形を基本形状とし、取出し口20の両長辺20a,20aに相互に接近する方向に突出する第1フラップ部22,22を有する衛生用紙収納箱において、上面パネル7には、取出し口20の長手方向の一端または両端に、取り出し口20を拡張する拡張用第2フラップ部27,27を形成するための対向する2本の第2フラップ切り込み線28,28を設け、第2フラップ切り込み線28,28は、輪郭切り込み線21の対向する長手方向線の端縁部位から上面パネル7の長手方向両端側へ向かって伸び上面パネル7の長手方向両端に至らない範囲の長さに形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポップアップ式に取り出せるように交互に折り畳まれて積層されたティシュペーパー等の衛生用紙を収納する衛生用紙収納箱に関するものであり、さらに詳しくは、衛生用紙を取り出す取出し口にフィルムを設けないフィルムレス構造の衛生用紙収納箱に関するものである。
【背景技術】
【0002】
家庭やオフィス等で広く使われているティシューペーパー、キッチンペーパー、トイレットペーパー、ワイパー、ペーパータオル等の衛生用紙をポップアップ式に取り出せるように交互に折り畳まれて積層された状態で収納する衛生用紙収納箱として、従来、略直方体からなる紙製の箱体の上面パネルに衛生用紙を取り出すための取出し口が設けられ、この取出し口を設けた上面パネルの内面には、取出し口を塞ぐようにポリエチレン等のプラスチックフィルムが貼着され、このフィルムの幅方向の中央には衛生用紙取出し用のスリットが長手方向に開けられ、フィルムのスリットから箱体内に収納されている衛生用紙を取り出したとき、次の衛生用紙が箱体内からスリットに保持される位置まで引き出され、スリット間での摩擦により所謂ポップアップした衛生用紙が箱内に落ち込まず保持されるようになっているものが知られている。
【0003】
しかしながら、この取出し口をフィルムで塞いだ衛生用紙収納箱は、箱体内の衛生用紙の供給が終わって廃棄する際、紙製の箱体からフィルムを引き剥がし分別して廃棄しなければならず、廃棄時に手間がかかるといた問題があった。また、衛生用紙収納箱の製造にあっても、取出し口を設けた箱体の上面パネルの内面に取出し口を塞ぐようにフィルムを貼着するといった面倒な製造工程を要し、製造上や原材料でコスト高となっているといった問題があった。
【0004】
このような問題点を解決するため、ポップアップ式に取り出せるように交互に折り畳まれて積層されたティシュペーパー等の衛生用紙を収納する衛生用紙収納箱であって、衛生用紙を取り出す取出し口にフィルムを設けないフィルムレス構造の衛生用紙収納箱が提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照。)。
【0005】
これらのフィルムレス構造の衛生用紙収納箱は、箱体の上面パネルに設ける略長方形を基本形状とする取出し口の両長辺から、取出し口内に向かって一対のフラップ部を相互に接近するように突出させ、狭幅となる一対のフラップ部の先端部間でホップアップした衛生用紙を、この衛生用紙と一対のフラップ部の先端部の少なくとも一方の先端部との接触摩擦により保持するようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−315084号公報
【特許文献2】特許第3670650号公報
【特許文献3】特開2007−267987号公報
【特許文献4】特開2008−137686号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記のフィルムレス構造の衛生用紙収納箱にあっては、いずれも取出し口からの衛生用紙の取り出し時に、取出し口の長手方向の両端部と引き出される衛生用紙との摩擦抵抗が大きく、衛生用紙が取り出し難く、また摩擦により衛生用紙が削られ紙粉が発生し、場合によっては衛生用紙が破れてしまったり、また衛生用紙の引き出しの際の摩擦音も大きく耳障りであるといった問題があつた。特に、衛生用紙が取出し口の長手方向の端部の一方側に偏って引き出された場合、取出し口の長手方向の端部との摩擦抵抗が一層大きものとなり、前記問題点は顕著なものとなる。
【0008】
本発明の目的は、取出し口からの衛生用紙の取り出し時に、取出し口の長手方向の両端部と引き出される衛生用紙との摩擦抵抗を小さくし、衛生用紙が取出し口の長手方向の端部の一方側に偏って引き出された場合であっても、衛生用紙を取出し口から円滑に取り出せるようにした衛生用紙収納箱を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、略直方体状の紙製箱体内にポップアップ式に取り出せるように交互に折り畳まれて積層された衛生用紙が収納され、前記箱体の上面パネルには前記衛生用紙を取り出す取出し口を形成するための輪郭切り込み線が設けられ、前記輪郭切り込み線で形成される前記取り出し口の輪郭形状は、前記上面パネルの長手方向に沿って長い略長方形を基本形状とし、前記取出し口の両長辺に相互に接近する方向に突出する第1フラップ部を有し、対向する第1フラップ部間で狭幅の第1開口部分を形成し、前記第1開口部分の両側に広幅の第2開口部分を形成するようになっている衛生用紙収納箱において、前記上面パネルには、前記輪郭切り込み線で形成される前記取出し口の長手方向の一端または両端に、前記取り出し口を拡張する拡張用第2フラップ部を形成するための対向する2本の第2フラップ切り込み線が設けられており、前記第2フラップ切り込み線は、前記輪郭切り込み線の対向する長手方向線の端縁部位から前記上面パネルの長手方向両端側へ向かって伸び前記上面パネルの長手方向両端に至らない範囲の長さに形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の、対向する2本の前記第2フラップ切り込み線は、それぞれの先端部が対向方向に角部が円弧状となるように折曲した形状に形成されていることを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の、前記第2フラップ切り込み線で形成される拡張用第2フラップ部は、前記輪郭切り込み線で形成される前記取出し口の第2開口部分の幅と同等若しくは幅広となっていることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の、前記各第1フラップ部及び/又は前記各拡張用第2フラップ部には、弾性と可撓性を付与する易曲線部が設けられていることを特徴とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の、前記各第1フラップ部及び/又は前記各拡張用第2フラップ部には、前記各第1フラップ部及び又は前記各拡張用第2フラップ部の根本部位から先端部側に向かって突形状となる弧状片を形成する弧状切り込み線が設けられていることを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の、前記箱体の前記上面パネルには、前記輪郭切り込み線で形成される前記取出し口及び前記第2フラップ切り込み線で形成される拡張用第2フラップ部の周囲に位置して、交差する押罫線部からなるリブが複数箇所に分散して設けられていることを特徴とする。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の、前記リブは、弓形に形成された押罫線部が背合わせ状に交差していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に記載の衛生用紙収納箱によれば、上面パネルには、輪郭切り込み線で形成される取出し口の長手方向の一端または両端に、取り出し口を拡張する拡張用第2フラップ部を形成するための対向する2本の第2フラップ切り込み線が設けられており、第2フラップ切り込み線は、輪郭切り込み線の対向する長手方向線の端縁部位から前記上面パネルの長手方向両端側へ向かって伸び前記上面パネルの長手方向両端に至らない範囲の長さに形成されているので、輪郭切り込み線で囲まれた部分を切り取ることにより上面パネルに形成される取出し口からの衛生用紙の取り出し時に、衛生用紙が取り出される過程で取出し口の長手方向の一端または両端に設けられた第2フラップ切り込み線で形成される拡張用第2フラップ部を押し上げ、これにより取出し口は長手方向に拡張するので、取出し口と衛生用紙との摩擦抵抗を小さくすることができ、取出し口から衛生用紙を容易に取り出すことができる。
【0017】
さらに、衛生用紙の取り出し時に、取出し口と衛生用紙との間で最も摩擦が掛かる取出し口の長手方向の端部では、衛生用紙によって押し上げられた拡張用第2フラップ部は取り出される衛生用紙に沿って曲がり、この曲がった面で衛生用紙と接するので、拡張用第2フラップ部と衛生用紙との間の摩擦抵抗が小さく、衛生用紙を取出し口から円滑に取り出すことができ、衛生用紙からの紙粉の発生や衛生用紙の破れを有効に防止し、また、衛生用紙を取り出す際の摩擦音を低減することができる。
【0018】
請求項2に記載の衛生用紙収納箱によれば、請求項1に記載の、対向する2本の第2フラップ切り込み線は、それぞれの先端部が対向方向に角部が円弧状となるように折曲した形状に形成されているので、衛生用紙の取り出し時に、衛生用紙が取出し口の長手方向の端部の一方側に偏って引き出され、衛生用紙が拡張用第2フラップ部を大きく押し上げ、衛生用紙が拡張用第2フラップ部の根本部を形成する第2フラップ切り込み線の先端部側に寄った場合であっても、衛生用紙は円弧状となっている角部で受けられることから、取出し口の長手方向の端部と引き出される衛生用紙との摩擦抵抗が小さく、衛生用紙を取出し口から円滑に取り出すことができる。
【0019】
請求項3に記載の衛生用紙収納箱によれば、請求項1または2に記載の、第2フラップ切り込み線で形成される拡張用第2フラップ部は、輪郭切り込み線で形成される取出し口の第2開口部分の幅と同等若しくは幅広となっているので、衛生用紙の取り出し時に、衛生用紙による拡張用第2フラップ部の押し上げにより、取出し口は大きく拡張して開口することから、取出し口と衛生用紙との摩擦抵抗を一層小さくすることができ、取出し口から衛生用紙を一層容易に取り出すことができる。
【0020】
請求項4に記載の衛生用紙収納箱によれば、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の、各第1フラップ部及び/又は各拡張用第2フラップ部には、弾性と可撓性を付与する易曲線部が設けられているので、衛生用紙が取り出される過程で、衛生用紙により取り出し方向へ押圧を受けた各第1フラップ部及び/又は各拡張用第2フラップ部は易曲線部の存在により軽い押圧で湾曲し容易に押し上げられことから、取出し口と衛生用紙との摩擦抵抗を一層小さくすることができ、取出し口から衛生用紙を一層容易に取り出すことができる。
【0021】
また、衛生用紙を取り出し後、この衛生用紙による押圧から開放された各第1フラップ部及び/又は各拡張用第2フラップ部は復元力により取出し口を狭めた状態に容易に復帰することができ、復帰した各第1フラップ部間で形成される狭幅となった第1開口部分で衛生用紙を取り出し後に引き出された次の衛生用紙を確実に保持することができるとともに、復帰した各拡張用第2フラップ部により取出し口が狭められ、箱体内への埃等の進入を極力少なくすることができる。
【0022】
請求項5に記載の衛生用紙収納箱によれば、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の、各第1フラップ部及び/又は各拡張用第2フラップ部には、各第1フラップ部及び又は各拡張用第2フラップ部の根本部位から先端部側に向かって突形状となる弧状片を形成する弧状切り込み線が設けられているので、衛生用紙が取り出される過程で、衛生用紙により取り出し方向へ押圧を受けた各第1フラップ部及び/又は各拡張用第2フラップ部は弧状切り込み線で形成される弧状片を残して押し上げられるが、弧状片を残しているため押し上げる力を受ける面が小さくなり、軽い押圧で湾曲し容易に押し上げられことから、取出し口と衛生用紙との摩擦抵抗を一層小さくすることができ、取出し口から衛生用紙を一層容易に取り出すことができる。
【0023】
特に、各第1フラップ部に弧状切り込み線が設けられていると、衛生用紙の取り出しの際に対向方向に突出する第1フラップ部が軽い押圧で湾曲し容易に押し上げられことから、対向する第1フラップ部の間を狭くすることが可能となり、対向するフラップ部の先端部間でホップアップした衛生用紙を一層確実に保持することができるものとなる。
【0024】
また、衛生用紙の取り出しの際、衛生用紙の取り出しによって各第1フラップ部及び/又は各拡張用第2フラップ部の押し上げが容易となり、衛生用紙を取り出す際の摩擦音を低減することができる。
【0025】
また、衛生用紙を取り出し後、この衛生用紙による押圧から開放された各第1フラップ部及び/又は各拡張用第2フラップ部は復元力により取出し口を狭めた状態に容易に復帰することができ、復帰した各第1フラップ部間で形成される狭幅となった第1開口部分で衛生用紙を取り出し後に引き出された次の衛生用紙を確実に保持することができるとともに、復帰した各拡張用第2フラップ部により取出し口が狭められ、箱体内への埃等の進入を極力少なくすることができる。
【0026】
請求項6に記載の衛生用紙収納箱によれば、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の、箱体の上面パネルには、輪郭切り込み線で形成される取出し口及び第2フラップ切り込み線で形成される拡張用第2フラップ部の周囲に位置して、交差する押罫線部からなるリブが複数箇所に分散して設けられているので、箱体の上面パネルにおける取出し口及び拡張用第2フラップ部の周囲を補強することができ、生産工程や使用時でのダメージを軽減することができる。また、リブの存在により、箱体の意匠性を高めることができるものとなる。
【0027】
請求項7に記載の衛生用紙収納箱によれば、請求項6に記載の、リブは、弓形に形成された押罫線部が背合わせ状に交差しているので、上面パネルの取出し口及び拡張用第2フラップ部の周囲に掛かるあらゆる方向からの負荷に対してもリブにより強制的に分散することができ、箱体の上面パネルにおける取出し口及び拡張用第2フラップ部の周囲の補強を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明に係る衛生用紙収納箱の形態の第1例を示す斜視図である。
【図2】本例の拡大平面図である。
【図3】本例の展開図である。
【図4】本例の上面パネルから輪郭切り込み線で囲まれた部分を切り取り取出し口を開口させた状態を示す斜視図である。
【図5】本例の使用状態を示す説明図である。
【図6】本発明に係る衛生用紙収納箱の実施の形態の第2例を示す拡大平面図である。
【図7】本例の使用状態を示す説明図である。
【図8】本発明に係る衛生用紙収納箱の実施の形態の第3例を示す拡大平面図である。
【図9】本例の使用状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、本発明に係る衛生用紙収納箱を実施するための形態を説明する。
図1乃至図5は本発明に係る衛生用紙収納箱の実施の形態の第1例を示すもので、図1は本例の斜視図、図2は本例の拡大平面図、図3は本例の展開図、図4は本例の上面パネルから輪郭切り込み線で囲まれた部分を切り取り取出し口を開口させた状態を示す斜視図、図5は本例の使用状態を示す説明図である。
【0030】
本例の衛生用紙収納箱は、略直方体状の紙製の箱体1内にポップアップ式に取り出せるように交互に折り畳まれて積層された衛生用紙2が収納されものであって、箱体1は、図3の展開図に示すように、折線3,4,5を介して図中上下方向に連接する長方形状の背面パネル6、上面パネル7、正面パネル8、底面パネル9と、上面パネル7および底面パネル9の左右縁に折線10,11を介して連接する側面パネル12,13と、背面パネル6および正面パネル8の左右縁に折線14,15を介して連接する側面パネル12,13の内側に折り込まれる折込パネル16,17と、底面パネル9の下縁に折線18を介して連接する背面パネル6に接着される糊代パネル19とを有している。
【0031】
上面パネル7には、衛生用紙2を取り出す取出し口20を形成するための輪郭切り込み線21が設けられている。この輪郭切り込み線21で形成される取出し口20の輪郭形状は、上面パネル7の長手方向に沿って長い略長方形を基本形状とし、取出し口20の両長辺20a,20aに相互に接近する方向に突出する一対の第1フラップ部22,22を有し、対向する第1フラップ部22,22間で狭幅の第1開口部分23が形成され、第1開口部分23の両側に広幅の第2開口部分24,25が形成されている。
【0032】
取出し口20の両長辺20a,20aに有するそれぞれの第1フラップ部22,22にあっては、いずれも取出し口20の長手方向の中心線Cから左右いずれかに片寄っている。本例では、図上右側に寄っている。このようにすると、取出し口20における第1開口部分23の両側に形成される第2開口部分24,25のうちの一方の第2開口部分24(図上左側)を広い面とすることができ、輪郭切り込み線21を切断し輪郭切り込み線21で囲まれた部分を切り取るための指穴切り込み線26を設けることが容易となり、また、開口した取出し口20からの衛生用紙2の取り出しが容易となる。
【0033】
また、上面パネル7には、輪郭切り込み線21で形成される取出し口20の長手方向の両端に、取出し口20を拡張する拡張用第2フラップ部27,27を形成するための対向する2本の第2フラップ切り込み線28,28がそれぞれ設けられている。第2フラップ切り込み線28,28は、輪郭切り込み線21の対向する長手方向線のそれぞれの両側の端縁部位から上面パネル7の長手方向両端側へ向かって伸び上面パネル7の長手方向両端に至らない範囲の長さに形成されている。この第2フラップ切り込み線28,28の長さにあっては特に限定されないが、短いと拡張用第2フラップ部27,27の存在意義が薄れ、また長すぎると上面パネル7の強度が弱くなるので、拡張用第2フラップ部27,27の存在意義を果たし、且つ上面パネル7の強度が著しく弱くならない長さに設定される。本例では、第2フラップ切り込み線28,28の長さは、輪郭切り込み線21で形成される取出し口20の長手方向の端部と上面パネル7の長手方向端部との間の長さの概ね1/2〜1/4の長さとなっている。
【0034】
また、本例では、対向する2本の第2フラップ切り込み線28,28は、それぞれの先端部28a,28aが対向方向に角部29,29が円弧状となるように折曲した形状に形成されている。また、第2フラップ切り込み線28,28で形成される拡張用第2フラップ部27,27の幅は、輪郭切り込み線21で形成される取出し口20の第2開口部分24,25の幅と同幅、狭幅、広幅のいずれでもよい。拡張用第2フラップ部27,27の幅が第2開口部分24,25の幅より狭幅或いは広幅となっている場合は、第2フラップ切り込み線28,28と輪郭切り込み線21との接続部位は曲線状或いは直線で接続する。このようにすることにより、取出し口20から衛生用紙2を取り出したとき、少ない摩擦抵抗で引き出すことができることになる。
本例では、第2フラップ切り込み線28,28で形成される拡張用第2フラップ部27,27の幅は、輪郭切り込み線21で形成される取出し口20の第2開口部分24,25の幅より幅広となっている。
なお、本例では、上面パネル7に、輪郭切り込み線21で形成される取出し口20の長手方向の両端に、取出し口20を拡張する拡張用第2フラップ部27,27を形成するための対向する2本の第2フラップ切り込み線28,28がそれぞれ設けられているが、これに限定されるものではなく、取出し口20の長手方向のいずれか一端にだけ、拡張用第2フラップ部27を形成するための対向する2本の第2フラップ切り込み線28を設けてもよい。
【0035】
また、前記した各第1フラップ部22,22及び各拡張用第2フラップ部27,27には、弾性と可撓性を付与する易曲線部30が設けられている。この易曲線部30は各第1フラップ部22,22及び各拡張用第2フラップ部27,27の根本部位にそれぞれ設けられている。さらに各第1フラップ部22,22及び各拡張用第2フラップ部27,27上にも1乃至複数の易曲線部30が設けられている。本例では各第1フラップ部22,22及び各拡張用第2フラップ部27,27のいずれにも1乃至複数の易曲線部30が設けられている。
なお、本例では、各第1フラップ部22,22及び各拡張用第2フラップ部27,27に弾性と可撓性を付与する易曲線部30が設けられているが、これに限定されるものではなく、各第1フラップ部22,22及び各拡張用第2フラップ部27,27のいずれか一方に易曲線部30を設けてもよい。この易曲線部30は、押罫線が好ましいが、ミシン目等の脆弱化の方法を用いてもよい。脆弱化による曲がり易さを目的とする押罫線は、押罫線の境界部分の強度低下によって罫線に沿って曲がり易くなる作用を利用するものである。本例では、易曲線部30は押罫線となっている。
【0036】
また、上面パネル7には、輪郭切り込み線21で形成される取出し口20及び第2フラップ切り込み線28,28で形成される拡張用第2フラップ部27,27の周囲に位置して、交差する押罫線部31からなるリブ32が複数箇所に分散して設けられている。本例では、取出し口20及び拡張用第2フラップ部27,27を挟んで、取出し口20及び拡張用第2フラップ部27,27の長手方向及び短手方向における対角線上に設けられている。このリブ32は、弓形に形成された押罫線部31が背合わせ状に交差して形成されている。リブ32となる押罫線部31は、罫線部分の圧縮及び線状立体構造による曲げ強度を利用するものである。
【0037】
このような構成の展開構造を有する箱体1は、折線3,4,5,18から背面パネル6、上面パネル7、正面パネル8、底面パネル9、糊代パネル19を山折りして、糊代パネル19を背面パネル6に接着し、また、背面パネル6および正面パネル8の左右縁に連接する折込パネル16,17を折線14,15から山折りし、さらに上面パネル7および底面パネル9の左右縁に連接する側面パネル12,13を折線10,11から山折りして折込パネル16,17の外側に重ね、側面パネル12,13を接着することにより形成される。
【0038】
この箱体1内には、側面パネル12,13を接着する前に、ポップアップ式に取り出せるように交互に折り畳まれて積層された衛生用紙2が収納され、側面パネル12,13が接着されて衛生用紙収納箱が完成する(図1)。
【0039】
このようにして完成した衛生用紙収納箱の開封にあっては、輪郭切り込み線21で形成される取出し口20の第2開口部分24に設けられた指穴切り込み線26を押し切りして開口させ、指を挿入して引き上げ、輪郭切り込み線21を切断して輪郭切り込み線21で囲まれた部分を切り取り取出し口20を開口させる(図4)。
【0040】
このようにして開口した取出し口20から箱体1内に収納されている最上部にある衛生用紙2を取り出す。このとき、本例では、取出し口20における第1開口部分23の両側に形成される第2開口部分24,25のうちの一方の第2開口部分24が広い面となっているので、広い面の第2開口部分24から取り出すようにすれば取出し口20に指が入れ易く、衛生用紙2を容易に摘むことができることになる。
【0041】
そして、取出し口20からの衛生用紙2の取り出し時には、衛生用紙2が取り出される過程で取出し口20の両長辺20a,20aに相互に接近する方向に突出する第1フラップ部22,22を押し上げて第1フラップ部22,22間の狭幅の第1開口部分23を広げるとともに、取出し口20の長手方向の両端に設けられた第2フラップ切り込み線28,28で形成される拡張用第2フラップ部27,27を押し上げることになり、拡張用第2フラップ部27,27の押し上げにより取出し口20は長手方向に拡張するので、その分、取出し口20と衛生用紙2との摩擦抵抗が小さくなり、取出し口20から衛生用紙2を容易に取り出すことができる。
【0042】
特に本例では、第2フラップ切り込み線28,28は、それぞれの先端部28a,28aが対向方向に角部29,29が円弧状となるように折曲した形状に形成されているので、衛生用紙2の取り出し時に、衛生用紙2が取出し口20の長手方向の端部の一方側に偏って引き出され、衛生用紙2が一方の拡張用第2フラップ部27を大きく押し上げ、衛生用紙2が拡張用第2フラップ部27の根本部を形成する第2フラップ切り込み線28の先端部28a側に寄った場合であっても、衛生用紙2は円弧状に形成されている角部29で受けられることから、取出し口20の長手方向の端部と引き出される衛生用紙2との摩擦抵抗が小さく、衛生用紙2を取出し口20から円滑に取り出すことができるものとなる。
【0043】
また本例では、拡張用第2フラップ部27,27は、取出し口20の第2開口部分24,25の幅より幅広となっているので、衛生用紙2の取り出し時に、衛生用紙2による拡張用第2フラップ部27,27の押し上げにより、取出し口20は大きく拡張して開口することになり、取出し口20と衛生用紙2との摩擦抵抗を一層小さくすることができ、取出し口20から衛生用紙2を一層容易に取り出すことができる。
【0044】
また本例では、各第1フラップ部22,22及び各拡張用第2フラップ部27,27には根本部位及び各第1フラップ部22,22及各拡張用第2フラップ部27,27上に、各第1フラップ部22,22及び各拡張用第2フラップ部27,27に弾性と可撓性を付与する易曲線部30が設けられているので、衛生用紙2が取り出される過程で、衛生用紙2により取り出し方向へ押圧を受けた各第1フラップ部22,22及び各拡張用第2フラップ部27,27は易曲線部30の存在により軽い押圧で湾曲し容易に押し上げられることから、取出し口20と衛生用紙2との摩擦抵抗を一層小さくすることができ、取出し口20から衛生用紙2を一層容易に取り出すことができる。
【0045】
また、衛生用紙2を取り出した後、この衛生用紙2による押圧から開放された各第1フラップ部22,22及び各拡張用第2フラップ部27,27は復元力により取出し口20を狭めた状態に容易に復帰することができ、復帰した各第1フラップ部22,22間で形成される狭幅となった第1開口部分23で衛生用紙2を取り出し後に引き出された次の衛生用紙2を確実に保持することができるとともに、復帰した各拡張用第2フラップ部27,27により箱体1内への埃等の進入を極力少なくすることができる。
【0046】
また本例では、上面パネル7には、輪郭切り込み線21で形成される取出し口20及び第2フラップ切り込み線28,28で形成される拡張用第2フラップ部27,27の周囲に位置して、交差する押罫線部31からなるリブ32が取出し口20及び拡張用第2フラップ部27,27を挟んで、取出し口20及び拡張用第2フラップ部27,27の長手方向及び短手方向における対角線上に設けられているので、箱体1の上面パネル7における取出し口20及び拡張用第2フラップ部27,27の周囲を補強することができ、上面パネル7から輪郭切り込み線21で囲まれた部分を切り取る際、取出し口20から衛生用紙2を取り出す際、また、箱体1の製造の際に上面パネル7の取出し口20及び拡張用第2フラップ部27,27の周囲に掛かる負荷によるダメージを軽減することができる。また、リブ32の存在により、箱体1の意匠性を高めることができるものとなる。
【0047】
特に本例では、リブ32となる交差する押罫線部31は、弓形に形成された押罫線部31が背合わせ状に交差しているので、上面パネル7の取出し口20及び拡張用第2フラップ部27,27の周囲に掛かるあらゆる方向からの負荷に対してもリブ32により強制的に分散することができ、箱体1の上面パネル7における取出し口20及び拡張用第2フラップ部27,27の周囲の補強を一層向上させることができる。
図6、図7は本発明に係る衛生用紙収納箱の実施の形態の第2例を示すもので、図6は本例の拡大平面図、図7は本例の使用状態を示す説明図である。
本例は、前記第1例と基本構成を同じくするものであって、第1例と同じ部位には同じ符号を付しその説明を省略する。
【0048】
本例の衛生用紙収納箱は、箱体1の上面パネル7に設けられた輪郭切り込み線21で形成される取出し口20の両長辺20a,20aに有する一対の第1フラップ部22,22に、各第1フラップ部22,22の根本部位から先端部側に向かって突形状となる弧状片33を形成する弧状切り込み線34が設けられている。弧状切り込み線34によって形成される突形状となる弧状片33は、本例では略円弧状となっているが、角部をRとする略四角形状であってもよい。
【0049】
他の構成は、前記した第1例と同じ構成となっている。ただし、本例では、輪郭切り込み線21で形成される取出し口20の長手方向の一端に、取出し口20を拡張する拡張用第2フラップ部27を形成するための対向する2本の第2フラップ切り込み線28が設けられている。
【0050】
このように構成された本例の衛生用紙収納箱によれば、衛生用紙2が取り出される過程で、衛生用紙2により取り出し方向へ押圧を受けた各第1フラップ部22,22は弧状切り込み線34で形成される弧状片33を残して押し上げられるが(図7参照。衛生用紙図示省略)、弧状片33を残しているため押し上げる力を受ける面が小さくなり、軽い押圧で湾曲し容易に押し上げられことになり、取出し口20と衛生用紙2との摩擦抵抗を一層小さくすることができる。これにより、対向する第1フラップ部22,22の間を狭くすることが可能となり、対向するフラップ部22,22の先端部間、すなわち第1開口部分23でホップアップした衛生用紙2を一層確実に保持することができるものとなる。
【0051】
また、衛生用紙2の取り出しの際、衛生用紙2の取り出しによって各第1フラップ部22,22は容易に押し上げられるため、衛生用紙2を取り出す際の摩擦音を低減することができる。
【0052】
また、衛生用紙2を取り出し後、この衛生用紙2による押圧から開放された各第1フラップ部22,22は復元力により取出し口20を狭めた状態に容易に復帰することができ、復帰した各第1フラップ部22,22間で形成される狭幅となった第1開口部分23で衛生用紙2を取り出し後に引き出された次の衛生用紙2を確実に保持することができる。
【0053】
図8、図9は本発明に係る衛生用紙収納箱の実施の形態の第3例を示すもので、図8は本例の拡大平面図、図9は本例の使用状態を示す説明図である。
本例は、前記第1例と基本構成を同じくするものであって、第1例と同じ部位には同じ符号を付しその説明を省略する。
【0054】
本例の衛生用紙収納箱は、箱体1の上面パネル7に設けられた輪郭切り込み線21で形成される取出し口20の長手方向の両端に拡張用第2フラップ部27,27を形成する対向する2本の第2フラップ切り込み線28,28が設けられており、この各拡張用第2フラップ部27,27に、各拡張用第2フラップ部27,27の根本部位から先端部側に向かって突形状となる弧状片33を形成する弧状切り込み線34が設けられている。弧状切り込み線34によって形成される突形状となる弧状片33は、本例では角部をRとする略四角形状となっているが、略円弧状であってもよい。他の構成は、前記した第1例と同じ構成となっている。
このように構成された本例の衛生用紙収納箱によれば、衛生用紙2が取り出される過程で、衛生用紙2により取り出し方向へ押圧を受けた各拡張用第2フラップ部27,27は弧状切り込み線34で形成される弧状片33を残して押し上げられるが(図9参照。衛生用紙図示省略)、弧状片33を残しているため押し上げる力を受ける面が小さくなり、軽い押圧で湾曲し容易に押し上げられことになり、取出し口20と衛生用紙2との摩擦抵抗を一層小さくすることができる。
【0055】
また、衛生用紙2の取り出しの際、衛生用紙2の取り出しによって各拡張用第2フラップ部27,27の押し上げが容易となり、衛生用紙2を取り出す際の摩擦音を低減することができる。
【0056】
なお、本例では取出し口20の長手方向の両端に拡張用第2フラップ部27,27を形成する対向する2本の第2フラップ切り込み線28,28が設けられているが、これに限定されるものではなく、取出し口20の長手方向のいずれか一端にだけ、拡張用第2フラップ部27を形成するための対向する2本の第2フラップ切り込み線28が設けられているものであってもよい。
【実施例】
【0057】
以下、本発明の実施例及び比較例を挙げて、本発明の特徴について例証する。
〈実施例1〉
箱体1の上面パネル7に形成される取り出し口20の長辺20aに第1フラップ部22,22を有し、且つ取出し口20の長手方向の両端に拡張用第2フラップ部27,27を形成した。
〈実施例2〉
実施例1の第1フラップ部22,22及び拡張用第2フラップ部27,27に押罫線部30を設けた。
〈実施例3〉
実施例1の第1フラップ部22,22及び拡張用第2フラップ部27,27に弧状切り込み線34を設けた。
〈実施例4〉
実施例2の拡張用第2フラップ部27,27の根本部を円弧状の角部とした。
〈実施例5〉
実施例3の拡張用第2フラップ部27,27の根本部を円弧状の角部とした。
〈比較例1〉
実施例1と同条件の箱体1の上面パネル7に形成される取り出し口20の長辺20aに第1フラップ部22,22を有するだけとした。
[試験方法]
箱体1内に200組の衛生用紙2を収納し、連続して取り出し口20の長手45度方向、短手45度方向に交互に引き出したときの衛生用紙2の切れ、音、紙粉発生について試験し、評価した。
評価の結果は表1に示す。評価は、衛生用紙2の切れにあっては、あり・なし、音、紙粉発生にあっては、A:極めて少ない又は小さい、B:非常に少ない又は小さい、C:少ない又は小さい、D:大きい又は多いとして表す。
【0058】
【表1】

【符号の説明】
【0059】
1 箱体
2 衛生用紙
3,4,5 折線
6 背面パネル
7 上面パネル
8 正面パネル
9 底面パネル
10,11 折線
12,13 側面パネル
14,15 折線
16,17 折込パネル
18 折線
19 糊代パネル
20 取出し口
20a 長辺
21 輪郭切り込み線
22 第1フラップ部
23 第1開口部分
24,25 第2開口部分
26 指穴切り込み線
27 拡張用第2フラップ部
28 第2フラップ切り込み線
28a 先端部
29 角部
30 易曲線部
31 押罫線部
32 リブ
33 弧状片
34 弧状切り込み線
35 開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略直方体状の紙製箱体内にポップアップ式に取り出せるように交互に折り畳まれて積層された衛生用紙が収納され、前記箱体の上面パネルには前記衛生用紙を取り出す取出し口を形成するための輪郭切り込み線が設けられ、前記輪郭切り込み線で形成される前記取り出し口の輪郭形状は、前記上面パネルの長手方向に沿って長い略長方形を基本形状とし、前記取出し口の両長辺に相互に接近する方向に突出する第1フラップ部を有し、対向する第1フラップ部間で狭幅の第1開口部分を形成し、前記第1開口部分の両側に広幅の第2開口部分を形成するようになっている衛生用紙収納箱において、
前記上面パネルには、前記輪郭切り込み線で形成される前記取出し口の長手方向の一端または両端に、前記取り出し口を拡張する拡張用第2フラップ部を形成するための対向する2本の第2フラップ切り込み線が設けられており、前記第2フラップ切り込み線は、前記輪郭切り込み線の対向する長手方向線の端縁部位から前記上面パネルの長手方向両端側へ向かって伸び前記上面パネルの長手方向両端に至らない範囲の長さに形成されていることを特徴とする衛生用紙収納箱。
【請求項2】
対向する2本の前記第2フラップ切り込み線は、それぞれの先端部が対向方向に角部が円弧状となるように折曲した形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の衛生用紙収納箱。
【請求項3】
前記第2フラップ切り込み線で形成される拡張用第2フラップ部は、前記輪郭切り込み線で形成される前記取出し口の第2開口部分の幅と同等若しくは幅広となっていることを特徴とする請求項1または2に記載の衛生用紙収納箱。
【請求項4】
前記各第1フラップ部及び/又は前記各拡張用第2フラップ部には、弾性と可撓性を付与する易曲線部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の衛生用紙収納箱。
【請求項5】
前記各第1フラップ部及び/又は前記各拡張用第2フラップ部には、前記各第1フラップ部及び/又は前記各拡張用第2フラップ部の根本部位から先端部側に向かって突形状となる弧状片を形成する弧状切り込み線が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の衛生用紙収納箱。
【請求項6】
前記箱体の前記上面パネルには、前記輪郭切り込み線で形成される前記取出し口及び前記第2フラップ切り込み線で形成される拡張用第2フラップ部の周囲に位置して、交差する押罫線部からなるリブが複数箇所に分散して設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の衛生用紙収納箱。
【請求項7】
前記リブは、弓形に形成された押罫線部が背合わせ状に交差していることを特徴とする請求項6に記載の衛生用紙収納箱。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−240981(P2011−240981A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−116712(P2010−116712)
【出願日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【出願人】(000183462)日本製紙クレシア株式会社 (112)
【Fターム(参考)】