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衝撃吸収体及び衝撃吸収体の製造方法
説明

衝撃吸収体及び衝撃吸収体の製造方法

【課題】部分的に衝撃が集中してかかる場合や、衝撃吸収体の形状等に制約がある場合においても、効果的に衝撃を吸収することが可能な衝撃吸収体を提供する。
【解決手段】複数のリブ(6,7,15)を有する中空体(11)から成る衝撃吸収体(1)であって、少なくとも2つ以上のリブ(6,7,15)に跨った板材(10)を、中空体(11)の衝撃吸収面に有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衝突時の衝撃を緩和・吸収する衝撃吸収体及び衝撃吸収体の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
衝撃を吸収する衝撃吸収体としては、熱可塑性樹脂をブロー成形した中空壁構造の衝撃吸収体などがある。この種の衝撃吸収体は、例えば、図11、図12に示すように側面からの衝撃から搭乗者を保護するため、ドアパネルとドアトリムとの間に設けられる。図11、図12に示す衝撃吸収体1は、自動車の側面からの衝撃受付時に搭乗者の腰や胸がドアトリムに当たる位置を想定してドアパネルとドアトリムとの間に設置し、搭乗者を効果的に保護することにしている。
【0003】
上述した熱可塑性樹脂をブロー成形した中空壁構造の衝撃吸収体としては、例えば、特許文献1(特開2002−29341号公報)に開示されている。特許文献1の衝撃吸収体は、表面壁と裏面壁とをつなぐ凹状リブを多数形成し、衝撃吸収性能を向上させることにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−29341号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の衝撃吸収体のように凹状リブを多数形成していたとしても、部分的に衝撃が集中してかかり、例えば、1つの凹状リブだけで衝撃を受け付けた場合は、その衝撃を受け付けた1つの凹状リブ周辺だけが歪んでしまい、効果的に衝撃を吸収することができない場合がある。
【0006】
また、衝撃吸収体は、形状や厚みなどに制約のある空間に設けられるため、衝撃吸収体自身の厚みやリブの配置等にも制約がかかることになる。その結果、衝撃吸収体の衝撃吸収性能が部分毎に異なる場合があり、効果的に衝撃を吸収することができない場合がある。
【0007】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、部分的に衝撃が集中してかかる場合や、衝撃吸収体の形状等に制約がある場合においても、効果的に衝撃を吸収することが可能な衝撃吸収体及び衝撃吸収体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明における衝撃吸収体は、複数のリブを有する中空体から成る衝撃吸収体であって、少なくとも2つ以上の前記リブに跨った板材を、前記中空体の衝撃吸収面に有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明における衝撃吸収体の製造方法は、部分的に厚みの異なる板材を露出面が水平になるように一方の分割金型のキャビティ面にセットする工程と、複数のリブを形成するキャビティ面を有する他方の分割金型と、前記一方の分割金型と、の間にパリソンを配置する工程と、前記分割金型を型締めする工程と、加圧エアを導入してパリソンを前記キャビティ面に沿わして複数のリブを有する中空体を形成すると共に、少なくとも2つ以上の前記リブに跨って前記板材を前記中空体に溶着させる工程と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、部分的に衝撃が集中してかかる場合や、衝撃吸収体の形状等に制約がある場合においても、効果的に衝撃を吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1の実施形態の衝撃吸収体1の平面図と側面図である。
【図2】第1の実施形態の衝撃吸収体1の製造方法を説明する図である。
【図3】第1の実施形態の衝撃吸収体1の製造方法を説明する図である。
【図4】第2の実施形態の衝撃吸収体1の平面図と側面図である。
【図5】第2の実施形態の衝撃吸収体1の平面図と側面図である。
【図6】第3の実施形態の衝撃吸収体1の平面図と側面図である。
【図7】第3の実施形態の衝撃吸収体1の平面図と側面図である。
【図8】第4の実施形態の衝撃吸収体1の平面図と側面図である。
【図9】第4の実施形態の衝撃吸収体1の平面図と側面図である。
【図10】第4の実施形態の衝撃吸収体1の平面図と側面図である。
【図11】衝撃吸収体1の設置場所の一例を説明する図である。
【図12】衝撃吸収体1をドアトリムに内設した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
<本実施形態の衝撃吸収体1の概要>
まず、図1を参照しながら、本実施形態の衝撃吸収体1の概要について説明する。
【0013】
本実施形態の衝撃吸収体1は、複数のリブ6,7,15を有する中空体11から成る衝撃吸収体1である。本実施形態の衝撃吸収体1は、少なくとも2つ以上のリブ6,7,15に跨った板材10を、中空体11の衝撃吸収面(例えば、第一壁4側)に有することを特徴とする。
【0014】
これにより、本実施形態の衝撃吸収体1は、板材10の一部分で衝撃を受け付けた場合でも、その衝撃を板材10の全面にわたって均一に分散させることができるので、衝撃を受けた部分のリブ6,7,15だけに応力が集中することなく板状10に跨った複数のリブ6,7,15全体で衝撃を吸収することができる。以下、添付図面を参照しながら、本実施形態の衝撃吸収体1について詳細に説明する。
【0015】
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態について説明する。図1は、第1の実施形態の衝撃吸収体1の平面図と側面図である。
【0016】
本実施形態の衝撃吸収体1は、衝撃方向に対する面(第一壁4側、衝撃吸収面と記述する)に板材10と熱可塑性樹脂をブロー成形して中空状に成形された中空体11とを備える。
【0017】
板材10は、衝撃を面で受け、衝撃を複数のリブ6,7,15に均一に分散させるものである。従って、板材10は、少なくとも2つ以上のリブ6,7,15に跨って設けられる。これにより、板材10の一部分で衝撃を受け付けた場合でも、その衝撃を板材10の全面にわたって均一に分散させることができるので、衝撃を受けた部分のリブ6,7,15だけに応力が集中することなく板状10に跨った複数のリブ6,7,15全体で衝撃を吸収することができる。従って、複数のリブ6,7,15を有する衝撃吸収体1において、効果的に衝撃を吸収することができる。なお、板材10は、中空体11の衝撃吸収面の全面に一枚板にて設けられていることが好ましい。これにより、中空体11の衝撃吸収面に形成されている全てのリブ6,7,15全体で衝撃を吸収することができる。
【0018】
また、板材10は、1つではなく複数に分割して設けることも可能である。但し、この場合、1つ1つの板材10が少なくとも2つ以上のリブ6,7,15に跨っている必要がある。これは、板状10に跨った複数のリブ6,7,15全体で衝撃を吸収し、効果的に衝撃を吸収するためである。
【0019】
また、板材10は、衝撃方向に対する面(図1では第一壁4側)だけでなく、衝撃方向の反対側(図1では第二壁5側)にも設けることも可能である。また、板材10は、側面からの衝撃に対して耐衝撃性を持たせるため、側面(周壁面3側)に設けることも可能である。これにより、衝撃吸収体1の剛性を更に向上させることができる。
【0020】
なお、板材10は、部分的に集中してかかる衝撃を分散させるため、少なくとも中空体11を形成する材料よりも剛性が高いものが好ましい。また、更に弾性があり復元性の高い材料を用いることが好ましい。例えば、公知の熱可塑性樹脂や金属などの材料を用いることで、中空体11を形成する材料よりも剛性が高い板材10を形成したり、更に弾性があり復元性の高い板材10を形成したりすることができる。
【0021】
中空体11は、中空部2と周壁面(または側壁)3と第一壁4と第二壁5とを備える。本実施形態の衝撃吸収体1は、中空体11を形成する第一壁4および第二壁5の両方を、それぞれ他方へ向けて窪ませて形成された対をなす凹状リブ6,7を多数有している。これらの凹状リブ6,7は、第一壁4と第二壁5との間の略中間位置で互いに溶着して一体状として溶着板状部8を形成している。
【0022】
また上記凹状リブ6,7の形状は略円形であって、その凹状リブ6,7は、第一壁4または第二壁5の開口端12,13から中空部2方向に縮径していて、その縮径角αは5〜30°であり、開口端12,13の直径aは10〜40mmである。凹状リブ6,7をこの数値の範囲に形成すると、中央位置でくの字に折れ曲がり、衝撃吸収体1が受ける衝撃に対する中空体11の緩衝効果が最も高くなることが実験上確かめられている。なおこの凹状リブ6,7は長円形であっても良い。
【0023】
中空体11の周壁面3(側壁)の一部には、中空部2側に凹ませて形成したリブ状部分15が適当な間隔で複数形成されている。このリブ状部分15の形状は略半円形であって中空体11の第一壁4または第二壁5の開口端14から中空部2方向に縮径していて、その縮径角αは5〜30°、開口端14の半径bは5〜20mmである。
【0024】
図1に示すリブ状部分15にあっては、第一壁4と第二壁5との略中間部に溶着板状部9を形成して補強効果を高くしている。リブ状部分15を上記数値の範囲に形成することにより、衝撃吸収体1が受ける衝撃に対する中空体11の緩衝効果が最も高くなることが実験上確かめられている。
【0025】
上記の凹状リブ6,7およびリブ状部分15は、中空体11に多く設ける(リブの密度を高くする)と、中空体11の剛性を高くすることができる。逆に、少なく設ける(リブの密度を低くする)と、剛性を低くすることができる。ここで、リブの密度とは、開口端12,14または13,14の合計表面積を第一壁4または第二壁5の表面積で割った値のことを示す。本実施形態では、凹状リブ6,7およびリブ状部分15を総称したものをリブとする。
【0026】
なお、図1では、中央で溶着されたリブについて説明した。しかし、本実施形態の衝撃吸収体1は、必ずしも中央で溶着されている必要はなく、例えば、第一壁4や第二壁5の壁面で溶着されていても良い。
【0027】
板材10は、中空体11を成形した後、公知の接着剤等を用いて後から中空体11に溶着することもできる。また、例えば、凹状リブ6,7を中央ではなく、壁面で溶着する場合は、中空体11成形時にインサート成形により同時に中空体11に溶着することもできる。
【0028】
中空体11を構成する熱可塑性樹脂としては、公知の樹脂が適用可能である。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン、ABS樹脂等のスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタート等のポリエステル系樹脂、ポリアミドおよびこれらの混合物など、剛性等の機械的高度の大きい樹脂で構成することができる。
【0029】
また、機械的強度(耐衝撃性)を損なわない範囲において、例えば、シリカ等の充填剤、顔料、染料、熱安定剤、光安定剤、可塑剤、帯電防止剤、難燃剤、防炎剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防曇剤、滑剤など当該分野で使用されている添加剤の1種または2種以上を含有することもできる。
【0030】
<衝撃吸収体1の製造方法>
次に、図2、図3を参照しながら、本実施形態の衝撃吸収体1の製造方法例について説明する。なお、以下の製造方法は、衝撃吸収体1をブロー成形の一体成形で製造する場合について説明する。この場合は、第二壁5側から凹状リブ7を形成する。従って、溶着板状部8は、第一壁4と一体となって形成されることになる。
【0031】
本実施形態の衝撃吸収体1は、図2、図3に示すようにブロー成形される。即ち、19,19は、一対の分割金型、16は、リブ成形キャビティ、17は、押出ダイ、18は、パリソンである。
【0032】
まず、図2に示すように、一対の分割金型19,19のリブ形成キャビティ16のない側の一方の金型にあらかじめ成形された板材10をセットする。次に、一対の分割金型19,19の複数のリブを形成するリブ形成キャビティ16を有する他方の金型と、一方の金型と、の間にパリソン18を配置する。次に、図3に示すように型締めした後に、エア吹込みピン(図示せず)から加圧エアを導入してパリソン18を金型のキャビティに沿わして複数のリブを有する中空体11を形成すると共に、少なくとも2つ以上のリブに跨るように板材10を溶着させてブロー成形する。
【0033】
これにより板材10は、パリソン18と熱溶着される。このとき、板材10の大きさが第一壁4の面積よりも小さい場合は、ブロー成形によりパリソン18が板材10の周囲に回り込み、板材10は、パリソン18にめり込むように熱溶着されることになる。また、中空体11が予めセットされた板材10に対して成形されるため、例えば、板材10に部分的な厚みがあるときでも、中空体11成形後に板材10を接着剤などで接着させる場合に比べ、露出面、すなわち、衝撃吸収面を水平に容易に作製することができる。
【0034】
なお、リブ形成キャビティ16のない側の一方の金型に対し、少なくとも2つ以上のリブに跨るように板材10をセットする以外は、公知のブロー成形方法が適用可能である。これにより、衝撃吸収体1を得ることができる。なお、リブ成形キャビティ16をスライドさせるようにすることも可能である。
【0035】
<本実施形態の衝撃吸収体1の作用・効果>
このように、本実施形態の衝撃吸収体1は、少なくとも2つ以上のリブ6,7,15に跨った板材10を、中空体11の衝撃吸収面に有して構成する。これにより、板材10の一部分で衝撃を受け付けた場合でも、その衝撃を板材10の全面にわたって均一に分散させることができるので、衝撃を受けた部分のリブ6,7,15だけに応力が集中することなく板状10に跨った少なくとも2つ以上のリブ6,7,15全体で衝撃を吸収することができる。従って、複数のリブ6,7,15を有する衝撃吸収体1において、部分的に衝撃が集中してかかる場合でも、効果的に衝撃を吸収することができる。
【0036】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。図4、図5は、第2の実施形態の衝撃吸収体1の平面図と側面図である。
【0037】
本実施形態の衝撃吸収体1は、衝撃方向に対する面(第一壁4側、衝撃吸収面と記述する)に板材10と熱可塑性樹脂をブロー成形して中空状に成形された中空体11とを備える。
【0038】
第2の実施形態の衝撃吸収体1は、形状や厚みなどに制約のある空間に設けられるため、中空体11は、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、が存在してしまう場合がある。
【0039】
総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、が存在してしまうと、各々の部分21,22の歪み量が異なるため、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、を均一に歪ませることができず、効果的に衝撃を吸収することができない。特に、総厚の厚い部分22の厚さ:dと、総厚の薄い部分21の厚さ:cと、の関係が、1.3×c≦dの条件を満たす場合は、上記の問題が顕著になる。
【0040】
このため、本実施形態の衝撃吸収体1は、図4に示すように、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、に跨る板材10を中空体11の衝撃吸収面に設けることにしている。これにより、板材10の一部分で衝撃を受け付けた場合でも、その衝撃を板材10の全面にわたって均一に分散させることができるので、衝撃を受けた部分(例えば、総厚の厚い部分22)だけを歪ませるのではなく、板状10に跨った総厚の厚い部分22と、総厚の薄い部分21と、の両方を同じ歪み量で歪ませることができる。その結果、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、を均一に歪ませることができるため、効果的に衝撃を吸収することができる。
【0041】
なお、図4では、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、の全ての衝撃吸収面に跨る板材10を設けることにした。しかし、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、に少なくとも跨る板材10を衝撃吸収面に設けていれば、上記と同様な効果を奏することになる。但し、図4に示すように、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、の各々に複数のリブを設けている場合は、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、の各々の部分21,22において少なくとも1つ以上のリブに跨るように板材10を設ける必要がある。また、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、の各々の部分21,22に複数のリブを設けていない場合は、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、に少なくとも跨る板材10を衝撃吸収面に設けていれば良い。このように、本実施形態の衝撃吸収体1は、図4に示すように、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、に少なくとも跨る板材10を衝撃吸収面に設けることで、衝撃吸収体1の形状や厚みなどに制約がある空間に衝撃吸収体1が設けられた場合であっても、効果的に衝撃を吸収することができる。
【0042】
また、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、が存在する場合は、総厚が厚い部分22は、同じ厚さのパリソンをブロー成形した時に、延伸されるので薄くなり、総厚が薄い部分21と比較して剛性が低くなってしまう。このため、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、が存在してしまうと、各々の部分21,22で剛性が各々異なってしまうことになる。
【0043】
このため、本実施形態の衝撃吸収体1は、図5に示すように、総厚の厚い部分22の衝撃吸収面に板材10を設け、総厚の厚い部分22の剛性を板材10により向上させることにしている。これにより、総厚の厚い部分22の剛性を、総厚の薄い部分21の剛性に近づけることができる。その結果、総厚の薄い部分21の剛性と、総厚の厚い部分22の剛性と、の均衡を図ることができる。
【0044】
なお、図5に示すように、総厚の厚い部分22に複数のリブが設けられている場合は、少なくとも2つ以上のリブに跨るように板材10を設けるようにする必要がある。これにより、板状10に跨った複数のリブ全体で衝撃を吸収し、効果的に衝撃を吸収することができる。
【0045】
なお、板材10は1つではなく複数に分割して設けることも可能である。但し、この場合は、1つ1つの板材10が少なくとも2つ以上のリブに跨っていることが必要である。これは、板状10に跨った複数のリブ全体で衝撃を吸収し、効果的に衝撃を吸収するためである。
【0046】
また、板材10は、衝撃吸収面だけでなく、反対側にも設けることも可能である。また、板材10は、側面からの衝撃に対して耐衝撃性を持たせるため、側面(周壁面3側)に設けることも可能である。これにより、衝撃吸収体1の剛性を更に向上させることができる。
【0047】
なお、図5では、総厚の厚い部分22の衝撃吸収面に一枚板の板材10を設け、総厚の厚い部分22の剛性を一枚板の板材10により向上させることにした。しかし、図4に示すように、総厚の厚い部分22と、総厚の薄い部分21と、に跨る一枚板の板材10を設け、総厚の厚い部分22に設ける部分の板材10の厚さを厚くし、板材10による剛性を高め、総厚の薄い部分21に設ける部分の板材10の厚さを薄くし、板材10による剛性を低めるようにすることも可能である。即ち、本実施形態の衝撃吸収体1は、板材10の厚さや材料により、剛性を調整するように構築することも可能である。
【0048】
なお、第2の実施形態の衝撃吸収体1の製造方法は、上述した第1の実施形態の製造方法において使用する金型の形状が違うだけであり、第1の実施形態と同様な製造方法で製造することができる。
【0049】
<本実施形態の衝撃吸収体1の作用・効果>
このように、本実施形態の衝撃吸収体1の中空部11は、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、が存在する衝撃吸収体1において、図4に示すように、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、に少なくとも跨る板材10を、中空体11の衝撃吸収面に有して構成する。これにより、板材10の一部分で衝撃を受け付けた場合でも、その衝撃を板材10の全面にわたって均一に分散させることができるので、衝撃を受けた部分(例えば、総厚の厚い部分22の部分)だけを歪ませるのではなく、板状10に跨った総厚の厚い部分22と、総厚の薄い部分21と、の両方を同じ歪み量で歪ませることができる。従って、衝撃吸収体1の形状等に制約があり、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、が存在する衝撃吸収体1においても、効果的に衝撃を吸収することができる。
【0050】
また、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、が存在する衝撃吸収体1において、図5に示すように、総厚の厚い部分22の衝撃吸収面に板材10を有して構成する。これにより、総厚の厚い部分22の剛性を板材10により高め、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、の剛性の均衡を図ることができる。また、板状10に跨った複数のリブ全体で衝撃を吸収し、効果的に衝撃を吸収することができる。
【0051】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。図6、図7は、第3の実施形態の衝撃吸収体1の平面図と側面図である。
【0052】
本実施形態の衝撃吸収体1は、衝撃方向に対する面(第一壁4側、衝撃吸収面と記述する)に板材10と熱可塑性樹脂をブロー成形して中空状に成形された中空体11とを備える。
【0053】
第3の実施形態の衝撃吸収体1は、図6に示すように、第2の実施形態の衝撃吸収体1よりも中空体11のリブの密度を高くし、総厚の厚い部分22の剛性を高めることにしている。これにより、総厚の厚い部分22の剛性を、総厚の薄い部分21の剛性に近づけ、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、の剛性の均衡を図ることにしている。
【0054】
このため、第3の実施形態の衝撃吸収体1は、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、の剛性の均衡を図った状態で、第2の実施形態のように、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、に跨る板材10を中空体11の衝撃吸収面に設けることにしている。これにより、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、の剛性の均衡を図った状態で、板状10に跨った総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、の両方を同じ応力で歪ませることができる。その結果、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、の剛性の均衡を図りつつ、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、を均一に歪ませることができるため、効果的に衝撃を吸収することができる。
【0055】
なお、図5に示す第2の実施形態の衝撃吸収体1では、総厚の厚い部分22の衝撃吸収面に板材10を設け、総厚の厚い部分22の剛性を板材10により向上させることにした。しかし、総厚の厚い部分22のリブの密度を高くし、総厚の厚い部分22の剛性を高めることもできる。但し、総厚の厚い部分22のリブの密度を高くし、総厚の厚い部分22の剛性を高めたとしても、リブの密度を高くするにも限界がある。
【0056】
このため、本実施形態の衝撃吸収体1は、図7に示すように、総厚の厚い部分22のリブの密度を高くし、総厚の厚い部分22の剛性を高めるだけでなく、総厚の厚い部分22の衝撃吸収面に板材10を設け、総厚の厚い部分22の剛性を板材10により向上させることにしている。これにより、リブの密度を高めるだけでなく、板材10を設けることで、層厚の厚い部分22の剛性を、総厚の薄い部分21の剛性に近づけることができる。その結果、リブの密度と板材10とにより、総厚の厚い部分22の剛性と、総厚の薄い部分21の剛性と、の均衡を図ることができる。また、リブの密度を高めることで、板材10に跨るリブの数を多くすることができる。その結果、板状10に跨った多くのリブ全体で衝撃を吸収し、効果的に衝撃を吸収することができる。
【0057】
また、図7では、総厚の厚い部分22の衝撃吸収面に一枚板の板材10を設け、総厚の厚い部分22の剛性を一枚板の板材10により向上させることにした。しかし、図6に示すように、総厚の厚い部分22と、総厚の薄い部分21と、に跨る一枚板の板材10を設け、総厚の厚い部分22に設ける部分の板材10の厚さを厚くし、板材10による剛性を高め、総厚の薄い部分21に設ける部分の板材10の厚さを薄くし、板材10による剛性を低めるようにすることも可能である。即ち、本実施形態の衝撃吸収体1は、板材10の厚さや材料により、部分的に剛性を調整するように構築することも可能である。
【0058】
なお、第3の実施形態の衝撃吸収体1の製造方法は、上述した第1の実施形態の製造方法において使用する金型の形状が違うだけであり、第1の実施形態と同様な製造方法で製造することができる。
【0059】
<本実施形態の衝撃吸収体1の作用・効果>
このように、本実施形態の衝撃吸収体1は、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、が存在する衝撃吸収体1において、図6に示すように、総厚の厚い部分22のリブの密度を高くし、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、の剛性の均衡を図りつつ、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、に少なくとも跨る板材10を、中空体11の衝撃吸収面に有して構成する。これにより、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、の剛性の均衡を図りつつ、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、を均一に歪ませることができるため、効果的に衝撃を吸収することができる。
【0060】
また、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、が存在する衝撃吸収体1において、図7に示すように、総厚の厚い部分22のリブの密度を高くしつつ、総厚の厚い部分22の衝撃吸収面に板材10を有して構成する。これにより、総厚の厚い部分22の剛性をリブの密度と板材10により高め、総厚の薄い部分21と、総厚の厚い部分22と、の剛性の均衡を図ることができる。また、板状10に跨った複数のリブ全体で衝撃を吸収し、効果的に衝撃を吸収することができる。
【0061】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。図8〜図10は、第4の実施形態の衝撃吸収体1の平面図と側面図である。
【0062】
本実施形態の衝撃吸収体1は、衝撃方向に対する面(第一壁4側、衝撃吸収面と記述する)に板材10と熱可塑性樹脂をブロー成形して中空状に成形された中空体11とを備える。
【0063】
第4の実施形態の衝撃吸収体1は、第1の実施形態と中空体11の総厚は同じであるが、リブの密度が異なる部分を有している。破線の矢印X側は、リブの密度が低い部分41であり、矢印Y側は、リブの密度が高い部分42である。
【0064】
本実施形態の衝撃吸収体1のように、リブの密度が低い部分41と、リブの密度が高い部分42と、が存在してしまうと、各々の部分41,42の歪み量が異なるため、リブの密度が低い部分41と、リブの密度が高い部分42と、を均一に歪ませることができず、効果的に衝撃を吸収することができない場合がある。なお、リブの密度を変更する方法としては、リブの平均ピッチ間隔を変更する方法がある。リブの平均ピッチ間隔を変更してリブの密度を変更する場合は、リブの密度が低い部分41のリブの平均ピッチ間隔:bと、リブの密度が高い部分42のリブの平均ピッチ間隔:aと、の関係が、1.2×a≦bの条件を満たす場合は、上記の問題が顕著になる。また、リブの大きさ(断面における径)を領域ごとに変える場合でも、上記の問題が発生する。
【0065】
このため、本実施形態の衝撃吸収体1は、図8に示すように、リブの密度が低い部分41と、リブの密度が高い部分42と、に跨る板材10を衝撃吸収面に設けることにしている。これにより、板材10の一部分で衝撃を受け付けた場合でも、その衝撃を板材10の全面にわたって均一に分散させることができるので、衝撃を受けた部分(例えば、リブの密度の低い部分41)だけを歪ませるのではなく、板状10に跨ったリブの密度の低い部分41と、リブの密度の高い部分42と、の両方を同じ歪み量で歪ませることができる。その結果、リブの密度の低い部分41と、リブの密度の高い部分42と、を均一に歪ませることができるため、効果的に衝撃を吸収することができる。
【0066】
なお、図8では、中空体11に対してリブの密度の低い部分41と、中空体11に対してリブの密度の高い部分42と、の全ての衝撃吸収面に跨る板材10を衝撃吸収面に設けることにした。しかし、図9に示すように、板材10に対してリブの密度の低い部分41と、板材10に対してリブの密度の高い部分42と、に少なくとも跨る板材10を衝撃吸収面に設けていれば、上記とほぼ同様な効果を奏することになる。図9では、板材10に対してリブの密度が低い部分41のリブの平均ピッチ間隔:b'と、板材10に対してリブの密度が高い部分42のリブの平均ピッチ間隔:a'と、の関係が1.2×a'≦b'となるように構成している。但し、図8に示すように、中空体11に対してリブの密度の低い部分41と、中空体11に対してリブの密度の高い部分42と、の各々の部分41,42において少なくとも2つ以上のリブに跨るように板材10を設ける方が効果的に衝撃を吸収することができる。
【0067】
また、リブの密度が低い部分41と、リブの密度が高い部分42と、が存在する場合は、リブの密度が低い部分41と、リブの密度が高い部分42と、で剛性が各々異なってしまうことになる。
【0068】
このため、本実施形態の衝撃吸収体1は、図10に示すように、リブの密度の低い部分41の衝撃吸収面に板材10を設け、リブの密度の低い部分41の剛性を板材10により向上させることにしている。これにより、リブの密度の低い部分41の剛性を、リブの密度の高い部分42の剛性に近づけることができる。その結果、衝撃吸収体1自身のリブの配置等に制約がかかった場合でも、リブの密度が低い部分41と、リブの密度が高い部分42と、の均衡を図ることができる。
【0069】
なお、板材10は1つではなく複数に分割して設けることも可能である。但し、この場合は、1つ1つの板材10が少なくとも2つ以上のリブに跨っていることが必要である。これは、板状10に跨った複数のリブ全体で衝撃を吸収し、効果的に衝撃を吸収するためである。
【0070】
また、板材10は、衝撃吸収面だけでなく、反対側にも設けることも可能である。また、板材10は、側面からの衝撃に対して耐衝撃性を持たせるため、側面(周壁面3側)に設けることも可能である。これにより、衝撃吸収体1の剛性を更に向上させることができる。
【0071】
また、図10では、リブの密度の低い部分41の衝撃吸収面に一枚板の板材10を設け、リブの密度の低い部分41の剛性を一枚板の板材10により向上させることにした。しかし、図8、図9に示すように、リブの密度が低い部分41と、リブの密度が高い部分42と、に跨る一枚板の板材10を設け、リブの密度の低い部分41に設ける部分の板材10の厚さを厚くし、板材10による剛性を高め、リブの密度が高い部分42に設ける部分の板材10の厚さを薄くし、板材10による剛性を低めるようにすることも可能である。即ち、本実施形態の衝撃吸収体1は、板材10の厚さや材料により、部分的に剛性を調整するように構築することも可能である。
【0072】
なお、第4の実施形態の衝撃吸収体1の製造方法は、上述した第1の実施形態の製造方法において使用する金型の形状が違うだけであり、第1の実施形態と同様な製造方法で製造することができる。
【0073】
<本実施形態の衝撃吸収体1の作用・効果>
このように、本実施形態の衝撃吸収体1は、リブの密度が低い部分41と、リブの密度が高い部分42と、が存在する衝撃吸収体1において、図8、図9に示すように、リブの密度が低い部分41と、リブの密度が高い部分42と、に少なくとも跨る板材10を、中空体11の衝撃吸収面に有して構成する。これにより、板材10の一部分で衝撃を受け付けた場合でも、その衝撃を板材10の全面にわたって均一に分散させることができるので、衝撃を受けた部分(例えば、リブの密度が低い部分41)だけを歪ませるのではなく、板状10に跨ったリブの密度が低い部分41と、リブの密度が高い部分42と、の両方を同じ歪み量で歪ませることができる。従って、衝撃吸収体1のリブの配置等に制約があり、リブの密度が低い部分41と、リブの密度が高い部分42と、が存在する衝撃吸収体1においても、効果的に衝撃を吸収することができる。
【0074】
また、リブの密度が低い部分41と、リブの密度が高い部分42と、が存在する衝撃吸収体1において、図10に示すように、リブの密度が低い部分41の衝撃吸収面に板材10を有して構成する。これにより、リブの密度が低い部分41の剛性を板材10により高め、リブの密度が低い部分41と、リブの密度が高い部分42と、の剛性の均衡を図ることができる。また、板状10に跨った複数のリブ全体で衝撃を吸収し、効果的に衝撃を吸収することができる。
【0075】
なお、上述する実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、上記実施形態のみに本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更を施した形態での実施が可能である。
【0076】
例えば、本実施形態の衝撃吸収体1は、図11、図12に示すように側面からの衝撃から搭乗者を保護するため、ドアパネルとドアトリムとの間に設けられる態様に限定するものではなく、自動車等のボディーサイドパネル、ルーフパネル、ピラー、バンパーなどの車両構成部材に内設して使用することができる。また、本実施形態の衝撃吸収体1は、自動車に限定せず、例えば、列車、船舶、航空機等の輸送機に使用することもできる。
【符号の説明】
【0077】
1 衝撃吸収体
2 中空部
3 周壁面(側壁)
4 第一壁
5 第二壁
6、7 凹状リブ
8、9 溶着板状部
10 板材
11 中空体
12、13、14 開口端
15 リブ状部分
16 リブ成形キャビティ
17 押出ダイ
18 パリソン
19 分割金型
21 総厚の薄い部分
22 総厚の厚い部分
41 リブの密度が低い部分
42 リブの密度が高い部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のリブを有する中空体から成る衝撃吸収体であって、
少なくとも2つ以上の前記リブに跨った板材を、前記中空体の衝撃吸収面に有することを特徴とする衝撃吸収体。
【請求項2】
前記板材は、前記中空体を形成する材料の剛性よりも高いことを特徴とする請求項1記載の衝撃吸収体。
【請求項3】
前記中空体は、総厚の薄い部分と、総厚の厚い部分と、を有することを特徴とする請求項1または2記載の衝撃吸収体。
【請求項4】
前記中空体は、前記リブの密度が低い部分と、前記リブの密度が高い部分と、を有することを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の衝撃吸収体。
【請求項5】
前記板材は、前記中空体の衝撃吸収面の全面に一枚板にて設けられていることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の衝撃吸収体。
【請求項6】
前記板材は、部分的に剛性が異なることを特徴とする請求項5記載の衝撃吸収体。
【請求項7】
部分的に厚みの異なる板材を露出面が水平になるように一方の分割金型のキャビティ面にセットする工程と、
複数のリブを形成するキャビティ面を有する他方の分割金型と、前記一方の分割金型と、の間にパリソンを配置する工程と、
前記分割金型を型締めする工程と、
加圧エアを導入してパリソンを前記キャビティ面に沿わして複数のリブを有する中空体を形成すると共に、少なくとも2つ以上の前記リブに跨って前記板材を前記中空体に溶着させる工程と、
を有することを特徴とする衝撃吸収体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−247385(P2011−247385A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−123557(P2010−123557)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【出願人】(000104674)キョーラク株式会社 (292)
【Fターム(参考)】