説明

衣裳管理方法

【課題】衣裳展示会のように同時に多数の顧客対応による予約・解除が頻繁に発生する場合、予約のダブルブッキングなどの事故に繋がる虞が生じる。
【解決手段】顧客ID,挙式日を含む顧客データを前記サーバーに登録して顧客カードを発行する。顧客による衣裳選択時に読取り手段によって顧客カードに付与された顧客ID,衣裳IDを読み取ってサーバーに伝送する。サーバーでは顧客IDをキーとした挙式日情報を検索し、顧客カードに関連付けされた衣裳に対するスケジュールデータを作成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンタル衣裳管理システムにおける衣裳管理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンピュータシステムによってレンタル衣裳を管理するとき、各衣裳にそれぞれ固有の識別ラベル(以下衣裳IDという)を付与し、コンピュータ内で衣裳IDと衣裳スケジュールデータを関連付けることによって、各衣裳のスケジュール管理が行われている。
図6はその衣裳スケジュール管理方法に用いられる管理データを示したものである。
【0003】
管理データとしては、スケジュールID、開始日及び終了日が記載される開始日、終了日、当該衣裳は本予約か或いはクリーニングなどのスケジュール種別、及び衣裳IDの項目が設けられている。衣裳IDにはドレス名称、サイズ、色の各項目が設けられている。管理データはデータベース化されてサーバーの記憶部に格納されており、レンタル衣裳管理システムとしては、このサーバーの他、コンピュータや複数のハンディーターミナルを備え、ネットワークを介してデータの授受が行われる。
【0004】
図7は端末としてハンディーターミナルを用いたときのレンタルスケジュールの状態例を示したものである。衣裳がドレスの場合、端末に衣裳IDを手入力するか、若しくはドレスには衣裳IDを指し示すバーコードや無線ICタグを取付けて顧客の要望に基づいて衣裳IDを端末に読み込み、無線やネットワークなどの伝送路を介してサーバーにそのデータを伝送する。サーバーでは、送信された衣裳IDに関連するスケジュールデータを照合し、照合結果を送信元である端末に返送する。これにより、端末側で当該ドレスのスケジュール確認を行うことができる。要望する当該ドレスはレンタル可能なスケジュールであった場合、端末によって当該衣裳の衣裳ID、およびサイズ、色などの予約の種別や予約日時を入力することで衣裳のレンタルを可能としている。
【0005】
なお、貸し出し対象物を管理する管理システムとしては、特許文献1や特許文献2などが公知となっている。特許文献1には、貸し出し対象物を格納装置に格納し、同一の名称を有する複数の貸し出し対象物毎に名称と識別情報、および貸し出し対象物劣化度を有したレコードを格納することが記載されている。
また、特許文献2には、衣裳を管理する場合、顧客の希望する衣裳を迅速に選び出すために、貸衣装にデータキャリアを取付けることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4458290
【特許文献2】特開平9−237293
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
レンタル衣裳管理システムでは、通常、複数の端末で衣裳の予約登録が実施されているが、最初に予約登録されたものが優先されるため、予約登録されると同日での他の予約は不可能となる。したがって、顧客の選択による意中の衣裳を試着中に他の予約が入る場合があり、試着中の顧客は当該衣裳を借りることができなくなることから、これを防止するために、一般には試着前に仮予約の状態で登録している。
【0008】
ブライダルフェア等の衣裳展示会のように、同時に複数の顧客と対応する場合には、人気の衣裳では待ちが出来ることも珍しくない。そのような場合、試着しようとする衣裳を仮押さえしてから試着してもらい、且つその場合でも複数の候補衣裳を持ち込んで最も気に入ったもの、或いは全てが決定に至らなかった場合には仮予約の解除を行う必要がある。
しかし、衣裳展示会のように接客数が多くて頻繁に行われるスケジュールの登録、解除に対して人での操作が間に合わず、予約のダブルブッキングなどの事故に繋がることから、特に、複数の担当者がそれぞれ端末としてハンディーターミナルを使用して予約を実施する場合には現実的ではなかった。
なお、特許文献1,2には、ダブルブッキングを防止することについては記載されていない。
【0009】
本発明が目的とするとこは、上記の課題を解決したレンタル衣裳管理システムの衣裳管理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、貸衣裳に衣裳IDを付与し、衣裳IDと衣裳スケジュールデータを関連付けてサーバーに登録し、登録されたデータをもとにコンピュータを用いて
レンタル衣裳のスケジュール管理を行うものにおいて、
接客時に、顧客ID,挙式日を含む顧客データを前記サーバーに登録すると共に顧客カードを発行し、顧客による衣裳選択時に読取り手段により顧客カードに付与された顧客ID,衣裳IDを読み取って前記サーバーに伝送し、サーバー側で顧客IDをキーとした挙式日情報を検索し、顧客カードに関連付けされた衣裳に対するスケジュールデータを作成し、前記コンピュータを介して出力可能としたことを特徴としたものである。
【0011】
本発明は請求項1において、前記顧客カードに付与された顧客IDと衣裳に付与された衣裳IDを読み取る読取り手段は、ハンディーターミナルであることを特徴としたものである。
【0012】
本発明は、貸衣裳に衣裳IDを付与し、衣裳IDと衣裳スケジュールデータを関連付けてサーバーに登録し、登録されたデータをもとにコンピュータを用いて
レンタル衣裳のスケジュール管理を行うものにおいて、
接客時に、顧客ID,挙式日を含む顧客データを前記サーバーに登録すると共に顧客カードを発行し、
前記コンピュータからの指示によりサーバーにて生成した衣裳IDに関連付けされたバーコードシールを予め該当する貸衣裳に複数貼付し、顧客による衣裳選択時に貸衣裳に貼付したバーコードシールを剥がして顧客カードに貼付し、
バーコードリーダにより顧客カードに付与された顧客IDと顧客カードに貼付されたバーコードシールを読み取って前記サーバーに伝送し、サーバー側で顧客IDをキーとした挙式日情報を検索し、顧客カードに関連付けされた衣裳に対するスケジュールデータを作成し、前記コンピュータを介して出力可能としたことを特徴としたものである。
【0013】
本発明は、前記サーバーは、衣裳に対するスケジュールデータを作成登録し、コンピュータからの指示により当該衣裳IDに関連付けされた価格情報に基づき顧客成約と見積書の作成を行うことを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0014】
以上のとおり、本発明によれば、接客時に顧客カードを登録・発行し、顧客による衣裳選定時に顧客IDと衣裳IDの関連付けされた挙式日情報を含むスケジュールデータ登録を行うようにしたものである。これにより、同時に複数の顧客と対応する場合でも、予約のダブルブッキングなどの事故発生が防止でき、ハンディーターミナル使用による予約業務が可能となるものである。
また、衣裳スケジュール予約登録時に、顧客IDと衣裳IDに関連付けされた価格情報含む各情報を展開し、帳票に印字出力することで衣裳申し込み確認書、又は売り上げデータ登録するものである。これにより、衣裳申し込み確認書の作成などが可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施形態を示すシステム構成図。
【図2】衣裳予約登録のフロー図。
【図3】衣裳予約登録のチャート図。
【図4】本発明の他の実施形態を示す衣裳予約登録のフロー図。
【図5】本発明の他の実施形態を示す衣裳予約登録のチャート図。
【図6】衣裳スケジュール管理データ図。
【図7】従来のレンタル衣裳管理システムの部分構成図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明の第1の実施例を示すシステム構成図で、1はデータベースに対してアクセスを実行するサーバーである。サーバー1のデータベースは、顧客ID,顧客氏名,スケジュールID,挙式日および図6と同様の衣裳IDなど
必要項目データの書込み削除が可能となっている。また、衣裳IDと共に衣裳データには、人が判断することの可能な衣裳の名称、サイズ、色、レンタル価格データなどが衣裳IDに関連付けられて保持されている。
2は端末としてのコンピュータで、ネットワークを介してサーバー1と接続され、
図示省略されたプリンタを介して帳票が出力される。3は書き込み手段、又は読取り手段としても用いられるハンディーターミナルで、サーバー1とは無線伝送により接続可能となっている。
【0017】
図2は衣裳予約登録までの流れを示した説明図で、接客時にはコンピュータ2に顧客データを入力し、手順Aで示すように顧客データ登録を行って顧客固有のIDを付与する。手順Bでは当該顧客に対して顧客カードを発行し、その顧客カードには、顧客データ登録時に付与された顧客IDがバーコードとして印字される。印字された顧客IDを、手順Cでハンディーターミナル3で読み取る。
【0018】
顧客によって選択された衣裳候補が挙がった場合、手順Dではハンディーターミナル3によって予め付与されている衣裳ID(バーコード又は無線ICタグ)を読取り、手順Eで顧客IDと衣裳IDのデータとを関連付けてハンディーターミナル3を介してサーバー1に送信する。サーバー1では、手順Fで顧客IDをキーとした挙式日情報を検索し、選定された衣裳IDの先約がなければ手順Gでスケジュールデータに登録し、このスケジュールデータに手順Fで検索された挙式日,衣裳IDを読み込んで保存する。
【0019】
また、コンピュータ2による衣裳スケジュール予約登録時に、サーバー1では顧客IDと衣裳IDに関連付けされた価格情報含む各情報を展開し、その結果をコンピュータ2、およびプリンタを介して帳票に印字出力することで衣裳申し込み確認書、又は売り上げデータ登録するものである。これにより、衣裳申し込み確認書の作成などが可能となるものである。
図3は、図2で示した手順をシステムが実行する処理フローを示したものである。
【0020】
この実施例によれば、接客時に顧客カードを登録・発行し、顧客による衣裳選定時に顧客IDと衣裳IDの関連付けされた挙式日情報を含むスケジュールデータ登録を行うようにしたものである。これにより、同時に複数の顧客と対応する場合でも、予約のダブルブッキングなどの事故発生が防止でき、ハンディーターミナル使用による予約業務が可能となるものである。
また、衣裳スケジュール予約登録時に、顧客IDと衣裳IDに関連付けされた価格情報含む各情報を展開し、帳票に印字出力することで衣裳申し込み確認書、又は売り上げデータ登録するものである。これにより、衣裳申し込み確認書の作成などが可能となるものである。
【0021】
図4は、ハンディーターミナルを使用しない場合の他の実施例を示したもので、顧客カード発行までの手順は図2と同様である。この実施例は、データベースに登録されている衣裳IDからシール付のバーコードを複数枚出力し、このバーコード印字されたシールを該当かる衣裳に予め複数枚添付する。接客時には、コンピュータ2の操作により打ち出された顧客カードを持参し、顧客による衣裳選定時に、選定の都度当該衣裳に添付されているバーコードシールを1枚はがして顧客カードに添付する。
【0022】
顧客カードに記録された顧客IDと衣裳からはがしたバーコードシールは、バーコードリーダによって順次読取られてサーバー1へ送信し、図2で示したと同様コンピュータ2の操作により衣裳スケジュール予約を登録する。その際、顧客IDと衣裳IDに関連付けされた価格情報をもとにデータを取得して帳票に各情報を展開し、印字出力することで衣裳申し込み確認書とする。同時に、衣裳の予約についてシステム上の予約確定がなされ、売り上げデータの基本データとして登録される。
図5は、上記手順のシステムにおける処理フローを示したものである。
【0023】
この実施例によれば、接客時に顧客カードを登録・発行すると共に、衣裳IDからバーコードシールを複数枚出力して該当かる衣裳に予め複数枚添付し、衣裳選定時に添付されているバーコードシールを1枚はがして顧客カードに添付し、
衣裳スケジュール予約登録時に、顧客IDと衣裳IDに関連付けされた価格情報含む各情報を展開し、帳票に印字出力することで衣裳申し込み確認書、又は売り上げデータ登録するものである。これにより、予約のダブルブッキングなどの事故発生が防止できると共に、衣裳申し込み確認書の作成などが可能となるものである。
【符号の説明】
【0024】
1… サーバー
2… コンピュータ
3… ハンディーターミナル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貸衣裳に衣裳IDを付与し、衣裳IDと衣裳スケジュールデータを関連付けてサーバーに登録し、登録されたデータをもとにコンピュータを用いて
レンタル衣裳のスケジュール管理を行うものにおいて、
接客時に、顧客ID,挙式日を含む顧客データを前記サーバーに登録すると共に顧客カードを発行し、顧客による衣裳選択時に読取り手段により顧客カードに付与された顧客ID,衣裳IDを読み取って前記サーバーに伝送し、サーバー側で顧客IDをキーとした挙式日情報を検索し、顧客カードに関連付けされた衣裳に対するスケジュールデータを作成し、前記コンピュータを介して出力可能としたことを特徴とした衣裳管理方法。
【請求項2】
前記顧客カードに付与された顧客IDと衣裳に付与された衣裳IDを読み取る読取り手段は、ハンディーターミナルであることを特徴とした請求項1記載の衣裳管理方法。
【請求項3】
貸衣裳に衣裳IDを付与し、衣裳IDと衣裳スケジュールデータを関連付けてサーバーに登録し、登録されたデータをもとにコンピュータを用いて
レンタル衣裳のスケジュール管理を行うものにおいて、
接客時に、顧客ID,挙式日を含む顧客データを前記サーバーに登録すると共に顧客カードを発行し、
前記コンピュータからの指示によりサーバーにて生成した衣裳IDに関連付けされたバーコードシールを予め該当する貸衣裳に複数貼付し、顧客による衣裳選択時に貸衣裳に貼付したバーコードシールを剥がして顧客カードに貼付し、バーコードリーダにより顧客カードに付与された顧客IDと顧客カードに貼付されたバーコードシールを読み取って前記サーバーに伝送し、サーバー側で顧客IDをキーとした挙式日情報を検索し、顧客カードに関連付けされた衣裳に対するスケジュールデータを作成し、前記コンピュータを介して出力可能としたことを特徴とした衣裳管理方法。
【請求項4】
前記サーバーは、衣裳に対するスケジュールデータを作成登録し、コンピュータからの指示により当該衣裳IDに関連付けされた価格情報に基づき顧客成約と見積書の作成を行うことを特徴とした請求項1乃至3に記載の何れかである衣裳管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−16089(P2013−16089A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−149623(P2011−149623)
【出願日】平成23年7月6日(2011.7.6)
【出願人】(502002474)明電ソフトウエア株式会社 (12)