衣類管理システム
【課題】ユーザー及び販売店の双方にメリットがあり、極めて扱い易く実用性に優れた衣類管理システムの提供。
【解決手段】ユーザー情報登録手段と、ユーザーから預かった衣類の衣類画像データをユーザー情報と関連付けて登録する衣類画像登録手段と、認証情報とユーザー情報とに基づいて認証を行うユーザー認証手段と、クライアント端末に一覧出力形式で表示可能な衣類画像データと衣類の入庫情報及び出庫情報とを含む衣類管理情報を送信する衣類管理情報送信手段と、販売店情報登録手段と、認証情報と販売店情報とに基づいて認証を行う販売店認証手段と、クライアント端末に当該販売店のグループにグループ分けされた各ユーザーの衣類の出庫情報を含むユーザー管理情報を送信するユーザー管理情報送信手段とを備えたサーバを有する衣類管理システム。
【解決手段】ユーザー情報登録手段と、ユーザーから預かった衣類の衣類画像データをユーザー情報と関連付けて登録する衣類画像登録手段と、認証情報とユーザー情報とに基づいて認証を行うユーザー認証手段と、クライアント端末に一覧出力形式で表示可能な衣類画像データと衣類の入庫情報及び出庫情報とを含む衣類管理情報を送信する衣類管理情報送信手段と、販売店情報登録手段と、認証情報と販売店情報とに基づいて認証を行う販売店認証手段と、クライアント端末に当該販売店のグループにグループ分けされた各ユーザーの衣類の出庫情報を含むユーザー管理情報を送信するユーザー管理情報送信手段とを備えたサーバを有する衣類管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、顧客の荷物をレンタル保管するレンタル式倉庫が普及してきており、例えば、特許文献1に開示されるように、倉庫に搬入保管された荷物をカメラ撮影し、画像データとしてサーバに取り込み、荷物リストと共に閲覧可能とさせ、顧客の注文に応じて荷物毎に搬出可能とすることで、このレンタル式倉庫を更に使用し易くするための管理システム等も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−30942号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述のような現状に鑑み更なる利便性の向上を図るべくなされたもので、衣類(特に着物類)を管理する際、衣類のユーザーが預けた衣類の画像データを一覧出力形式で確認でき、ユーザーが扱い易いのは勿論、当該衣類の販売店が販売店毎にユーザーの衣類の使用状況を確認でき、その後様々な提案に繋げることが可能で、ユーザー及び販売店の双方にメリットがあり、極めて扱い易く実用性に優れた衣類管理システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0006】
ユーザー情報を記憶装置に記憶するユーザー情報登録手段と、ユーザーから預かった衣類を撮影して得た衣類画像データを前記ユーザー情報と関連付けて記憶装置に記憶する衣類画像登録手段と、クライアント端末から受信する認証情報と前記ユーザー情報とに基づいて認証を行うユーザー認証手段と、前記認証情報が認証された前記クライアント端末に一覧出力形式で表示可能な前記ユーザー情報に関連付けられた前記衣類画像データと前記衣類の入庫情報及び出庫情報とを含む衣類管理情報を送信する衣類管理情報送信手段とを備えたサーバを有する衣類管理システムであって、前記サーバは、前記衣類の販売店情報を記憶装置に記憶する販売店情報登録手段と、クライアント端末から受信する認証情報と前記販売店情報とに基づいて認証を行う販売店認証手段と、前記販売店認証手段により認証された前記クライアント端末に当該販売店のグループにグループ分けされた各ユーザーの前記衣類の出庫情報を含むユーザー管理情報を送信するユーザー管理情報送信手段とを備えたことを特徴とする衣類管理システムに係るものである。
【0007】
また、前記サーバは、前記クライアント端末から入力された自己の前記衣類の発送要求を受けた際に当該発送要求があった旨の情報を前記衣類に関連付けて出力すると共にユーザーのクライアント端末に送信する発送情報確認手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の衣類管理システムに係るものである。
【0008】
また、前記サーバは、前記クライアント端末から入力された他人への自身の前記衣類画像データの閲覧を許可する閲覧制限解除要求を受けた際に当該他人が操作するクライアント端末に閲覧制限解除情報を送信する閲覧制限解除情報送信手段を備え、前記他人が操作するクライアント端末から受信する前記閲覧制限解除情報がユーザー情報と一致する場合に前記衣類画像データを一覧出力形式で表示できるように当該他人が操作するクライアント端末に送信するように前記衣類管理情報送信手段を構成したことを特徴とする請求項2記載の衣類管理システムに係るものである。
【0009】
また、前記サーバは、前記衣類画像データを、前記他人に公開する公開衣類画像データと前記他人には公開しない非公開衣類画像データとに分類する衣類画像データ分類手段を備え、前記公開衣類画像データのみを一覧出力形式で表示できるように前記他人が操作するクライアント端末に送信するように前記衣類管理情報送信手段を構成したことを特徴とする請求項3記載の衣類管理システムに係るものである。
【0010】
また、前記他人が操作する前記クライアント端末から入力された前記衣類の発送要求を受けた際に当該他人から発送要求があった旨の情報を前記衣類に関連付けて前記衣類のユーザーに送信した際、前記ユーザーが操作するクライアント端末から前記他人が要求した発送を許諾する発送許諾通知を受けた場合には、前記衣類は発送可能である旨の発送可能情報を前記他人が操作するクライアント端末に送信すると共に、当該発送要求があった旨の情報を前記衣類に関連付けて出力し、ユーザーが操作するクライアント端末から前記他人が要求した発送を許諾しない発送不許諾通知を受けた場合には、前記衣類は発送不能である旨の発送不能情報を前記他人が操作するクライアント端末に送信するように前記発送情報確認手段を構成したことを特徴とする請求項3,4のいずれか1項に記載の衣類管理システムに係るものである。
【0011】
また、前記サーバは、前記衣類画像データを変更する衣類画像データ変更手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の衣類管理システムに係るものである。
【0012】
また、前記衣類は着物類であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の衣類管理システムに係るものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明は上述のように構成したから、衣類(特に着物類)を管理する際、衣類のユーザーが預けた衣類の画像データを一覧出力形式で確認でき、ユーザーが扱い易いのは勿論、当該衣類の販売店が販売店毎にユーザーの衣類の使用状況を確認でき、その後様々な提案に繋げることが可能で、ユーザー及び販売店の双方にメリットがあり、極めて扱い易く実用性に優れた衣類管理システムとなる。
【0014】
また、請求項2記載の発明においては、ユーザーが一層扱い易い衣類管理システムとなる。
【0015】
また、請求項3記載の発明においては、他人の衣類画像データを閲覧できるようにすることで、当該システムがより継続的に利用されることになり、また、ユーザー等の購買意欲を喚起できるなど、一層実用性に優れた衣類管理システムとなる。
【0016】
また、請求項4記載の発明においては、他人に閲覧される衣類画像データを選択的に制限することができ、より気軽に他人への閲覧許諾が可能となる一層実用性に優れた衣類管理システムとなる。
【0017】
また、請求項5記載の発明においては、貸倉庫に保管依頼した衣類を他人とシェアリングでき、しかも他人により無断で自己の衣類が発送されることを防止できる一層実用性に優れた衣類管理システムとなる。
【0018】
また、請求項6記載の発明においては、倉庫に保管する際に撮影して得た衣類画像データをスナップ写真等にユーザーが自由に変更可能な一層実用性に優れた衣類管理システムとなる。
【0019】
また、請求項7記載の発明においては、本発明の作用効果をより効果的に発揮する一層優れた衣類管理システムとなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本実施例の概略説明図である。
【図2】本実施例の概略説明図である。
【図3】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図4】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図5】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図6】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図7】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図8】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図9】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図10】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図11】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図12】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図13】本実施例のシェアリング機能について説明する概略説明図である。
【図14】本実施例の第二のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0022】
レンタル倉庫(貸倉庫)に衣類を預ける(例えば、販売店を介して衣類の保管を依頼した)ユーザーのユーザー情報(氏名、住所、ユーザーID、パスワード等)をサーバの記憶装置に記憶すると共に、ユーザーから預かった衣類を撮影して得た衣類画像データをユーザー情報と関連付けて記憶装置に記憶し、ユーザーが扱うクライアント端末から認証情報(ユーザーID及びパスワード)を受信した際、この認証情報とユーザー情報とに基づいて認証を行い、認証されたクライアント端末(ログインしたユーザー)に、一覧出力形式で表示可能なユーザー情報に関連付けられた衣類画像データと衣類の入庫情報及び出庫情報とを含む衣類管理情報を送信する。
【0023】
従って、本発明は、ユーザーは、クライアント端末から当該システムにログインすることで、簡単に自己が預けた衣類の画像を一覧形式で閲覧することが可能となり、更に、例えば、サーバに、クライアント端末から衣類の発送要求を受けた際に当該発送要求があった旨の情報を前記衣類に関連付けて出力(ディスプレイに表示若しくは紙等に印刷)すると共にユーザーに送信する発送情報確認手段を備えた場合には、簡単に預けた衣類の発送注文を行うことが可能となり、ユーザーにとって非常に扱い易いものとなる。
【0024】
更に、本発明では、衣類の販売店情報(販売店名(社名)、住所、販売店ID、パスワード等)も記憶装置に記憶し、ユーザー情報に含まれる衣類の販売店毎にユーザーをグループ分けし、販売店員が操作するクライアント端末から受信する認証情報(販売店ID、パスワード)と販売店情報とに基づいて認証を行い、認証されたクライアント端末(ログインした販売店)に当該販売店のグループにグループ分けされた各ユーザーの衣類の出庫情報を含むユーザー管理情報を送信する。
【0025】
従って、本発明は、販売店は、当該販売店から購入した衣類をどのように出庫しているか(使用しているか)を確認でき、顧客(ユーザー)の好みや使用頻度に応じて適宜適切な助言や提案をすることが可能となり、ユーザーに対するサービス品質を向上させることができると共に、販売店は新たな販売機会も獲得し易くなるなど、ユーザー及び販売店の双方にとって有益なものとなる。
【0026】
特に、衣類が着物類である場合には、取り扱いに専門的な知識・経験が必要なため、販売店とユーザーとの結び付きが強く、上記作用効果がより効果的に発揮される。
【0027】
更に、例えば、サーバが、クライアント端末から入力された他のユーザーへの自身の衣類画像データの閲覧を許可する閲覧制限解除要求を受けた際に当該他のユーザーに閲覧制限解除情報を送信する閲覧制限解除情報送信手段を備え、他のユーザーのクライアント端末から受信する閲覧制限解除情報がユーザー情報と一致する場合に衣類画像データを一覧出力形式で表示できるように当該他のユーザーのクライアント端末に送信するように衣類管理情報送信手段を構成した場合には、閲覧制限を解除したい所定の他人(当該システムのユーザーである場合もある)だけに自己の所有する衣類(衣類画像データ)を公開することが可能となり、本システムの使用頻度を向上させることができるのは勿論、他のユーザーの所有する衣類を閲覧して今後衣類を購入する際の参考にするなど、ユーザーの購買意欲も喚起できることになる。
【0028】
また、例えば、サーバが、衣類画像データを、他人に公開する公開衣類画像データと他人には公開しない非公開衣類画像データとに分類する衣類画像データ分類手段を備え、公開衣類画像データのみを一覧出力形式で表示できるように他人が操作するクライアント端末に送信するように衣類管理情報送信手段を構成した場合には、他人に閲覧される衣類画像データを選択的に制限することができ、公開したくない衣類画像データについては完全に非公開とすることができることになり、より気軽に他人への閲覧許諾が可能となる。
【0029】
更に、例えば、他人が操作するクライアント端末から入力された衣類の発送要求を受けた際に当該他人から発送要求があった旨の情報を衣類に関連付けて衣類のユーザーに送信した際、ユーザーが操作するクライアント端末から他人が要求した発送を許諾する発送許諾通知を受けた場合には、衣類は発送可能である旨の発送可能情報を他人が操作するクライアント端末に送信すると共に、当該発送要求があった旨の情報を衣類に関連付けて出力し、ユーザーが操作するクライアント端末から他人が要求した発送を許諾しない発送不許諾通知を受けた場合には、衣類は発送不能である旨の発送不能情報を他人が操作するクライアント端末に送信するように発送情報確認手段を構成した場合には、貸倉庫に保管依頼した衣類を他人と衣類画像データを閲覧し合うだけでなくシェアリングでき、しかも他人により無断で自己の衣類が発送されることを防止できることになる。
【実施例】
【0030】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0031】
本実施例は、ユーザー情報を記憶装置に記憶するユーザー情報登録手段と、ユーザーから預かった衣類を撮影して得た衣類画像データを前記ユーザー情報と関連付けて記憶装置に記憶する衣類画像登録手段と、クライアント端末から受信する認証情報と前記ユーザー情報とに基づいて認証を行うユーザー認証手段と、前記認証情報が認証された前記クライアント端末に一覧出力形式で表示可能な前記ユーザー情報に関連付けられた前記衣類画像データと前記衣類の入庫情報及び出庫情報とを含む衣類管理情報を送信する衣類管理情報送信手段とを備えたサーバを有する衣類管理システムであって、前記サーバは、前記衣類の販売店情報を記憶装置に記憶する販売店情報登録手段と、クライアント端末から受信する認証情報と前記販売店情報とに基づいて認証を行う販売店認証手段と、前記販売店認証手段により認証された前記クライアント端末に当該販売店のグループにグループ分けされた各ユーザーの前記衣類の出庫情報を含むユーザー管理情報を送信するユーザー管理情報送信手段とを備えたものである。
【0032】
本実施例のサーバ及びクライアント端末としては、端末としての一般的な機能を備えたコンピュータを採用できる。具体的には、サーバはHDD等の記憶装置に格納されたプログラムに基づいてCPU等の演算処理部が後述する各手段として機能するように構成しているものであり、更に詳述すると、CPUと、RAM,ROM及びHDD等の記憶装置とを備え、これらがシステムバスを介して互いに接続されており、CPUが、HDD等に記憶されたOSのプログラムやアプリケーションプログラムに基づいて四則演算等の各種の演算及びハードウェアの制御を行うものである。また、サーバ及びクライアント端末には、上記CPUや記憶装置に加え、必要に応じてマウス等のポインティングデバイスやキーボード等の入力装置、ディスプレイ等の表示装置、プリンタ等の印刷装置、記録媒体ドライブ等の記憶媒体読取装置等を備えたコンピュータを採用できる。
【0033】
また、サーバ及びクライアント端末は夫々インターネット等のネットワーク(電子通信回線)に接続されており、相互通信可能に構成されている。
【0034】
本実施例では、衣類として着物,帯,長襦袢,帯揚げ及び帯〆などの着物類(足袋,草履及びバックなどの付属の小物を含んでも良い)を扱う場合について説明する。この着物類を抗菌フィルムを使用した保管専用収納袋に入れ、温度及び湿度が着物類の保存に最適な値に管理された保管倉庫に保管する。尚、洋服等、他の衣類を対象としても良いが、着物類である場合には、取り扱いに専門的な知識・経験が必要なため、販売店とユーザーとの結び付きが強く、本実施例の作用効果がより効果的に発揮される。また、着物類の手入れ・保管についても専門的な知識が必要であり、着物類を温度や湿度がコントロールされた保管倉庫で抗菌フィルムを使った保管専用収納袋に入れて管理することのメリットは極めて大きい。
【0035】
本実施例においては、サーバを、着物の染み抜きやクリーニング等の加工を行える貸倉庫の管理者のサーバ、第一のクライアント端末をユーザー(消費者)が用いる端末、第二のクライアント端末を着物の販売店(呉服店)等が用いる端末、第三のクライアント端末をユーザーに招待された他人が用いる端末として以下説明する。
【0036】
本実施例は、図1,2に図示したように、例えば、ユーザーは呉服店の店舗に来店し、着物を受け取り、これを使用した後、再度呉服店の店舗に来店して呉服店に預け、呉服店は、染み抜きやクリーニング等を行う加工業者(本実施例においては貸倉庫も管理)に発送し、染み抜きやクリーニング等が完了したら貸倉庫へ保管する際に活用するシステムである。尚、染み抜きやクリーニング等を行う加工業者と貸倉庫の管理者とが異なる場合には、当該加工業者における加工が完了した後、貸倉庫へと発送され保管される。また、ユーザーから直接保管依頼を受けた場合には、ユーザーに最寄の呉服店を紹介する。
【0037】
従って、呉服店は貸倉庫の管理者に染み抜きやクリーニングを依頼すると共に保管の依頼もでき、自己で保管用の倉庫を管理する必要がなく、後述のように着物を簡単に保管管理することが可能となる。
【0038】
貸倉庫に保管する際には、ユーザー情報登録手段によりユーザーの氏名、住所、ユーザーID、パスワード等のユーザー情報をサーバの記憶装置に記憶すると共に、保管する着物の写真撮影を行うことで得た衣類画像データをサーバの記憶装置に読み込んで衣類画像登録手段により前記ユーザー情報と関連付けて記憶装置に記憶する。また、本実施例においては、着物の情報(管理番号、名称、預かり日(入庫情報)、発送日(出庫情報)、着用回数等)を電子カルテとして記憶装置に記憶する着物情報登録手段を備えている。
【0039】
ユーザー情報及び衣類画像が登録されたユーザーは、貸倉庫の管理者が運営するホームページのトップページ(図3)から、ログインボタンをクリックして本システムにログインすることで、貸倉庫において保管中の着物を一覧表示で閲覧可能となる。具体的には、図4に図示したようなログイン画面において入力された認証情報(ユーザーID及びパスワード)をサーバが受信すると、ユーザー認証手段が認証情報とユーザー情報とに基づいて認証を行い(ユーザーID及びパスワードが一致した場合に認証)、認証された第一のクライアント端末(ログインしたユーザー)に、一覧出力形式で表示可能なユーザー情報に関連付けられた衣類画像データと衣類の入出庫情報とを含む衣類管理情報を送信する。
【0040】
衣類画像データと入出庫情報とは、具体的には、図5〜7に図示したような一覧出力形式で第一のクライアント端末に送信される。図5は衣類画像データのみを画面上に並設してより多くの画像を一画面に表示できるようにする全体表示、図6は衣類画像データと電子カルテとを結合した状態で表示する表形式表示で夫々一覧出力した例である。衣類画像データは預かり日の昇順・降順や利用順(利用頻度)等に適宜並べ替えることができる。また、図7は図5,6における詳細ボタンをクリックすると移行できる電子カルテの詳細画面であり、この画面において名称や登録画像(衣類画像データ)を変更したり、当該衣類画像データの公開・非公開(後述する招待された他人に対して公開するか否か)を設定したりすることができる。
【0041】
具体的には、衣類画像データの変更は、図7の画像登録ボタンをクリックし、クライアント端末の記憶装置に記憶される画像データを選択してサーバにアップロードすることで新たな画像データに入れ替えることができる。これにより、倉庫に保管する際に撮影して得た衣類画像データをスナップ写真等にユーザーが自由に変更可能となる。
【0042】
また、衣類画像データの他人への公開・非公開設定は、具体的には、サーバに、衣類画像データを、他人に公開する公開衣類画像データと他人には公開しない非公開衣類画像データとに分類する衣類画像データ分類手段を備え、公開衣類画像データのみを一覧出力形式で表示できるように他人が操作するクライアント端末に送信するように衣類管理情報送信手段を構成することで達成される。即ち、図7の公開設定欄において公開を選択した衣類画像データは公開衣類画像データに分類され、非公開を選択した衣類画像データは非公開衣類画像データに分類される。尚、初期設定では全ての衣類画像データは公開を選択した状態となっている。
【0043】
また、図5,6においては最近チェックしたカルテ欄を画面の下方位置に設けて、最近詳細ボタンをクリックした着物の画像データを表示するように設定している。また、図5,6,7においては最近着用欄を画面の左下方寄り位置に設けて、最近着用した(最近発送した)着物の画像データを表示するように設定している。
【0044】
また、本実施例のサーバは、クライアント端末から入力された衣類の発送要求を受けた際に当該発送要求があった旨の情報を前記衣類に関連付けて出力すると共にユーザーのクライアント端末に送信する発送情報確認手段を備えている。
【0045】
具体的には、図6,7中の衣類画像データ毎に設けられる発送ボタンをクリックすると、図8のような発送確認画面に移行する。尚、複数の着物をまとめて発送依頼する場合には、図8から図6,7画面に戻り、新たな衣類画像データの発送ボタンをクリックすることで、図8の発送確認リストに追加していくことができる。
【0046】
図8の次画面へボタンをクリックすると図9の支払い方法確認画面に移行する。図9において支払方法を選択し、次画面へボタンをクリックすると図10の送り先指定画面に移行する。送り先は自宅に限らず、呉服店や旅行先等に設定することができる。図10で着用予定日、受取り指定日、受け取り時間、送付先を入力し、次へボタンをクリックすると図11の最終確認画面に移行し、発送確定ボタンをクリックすると発送要求があった衣類、支払い金額、送付先等が明記された発送指示確認メールが発送情報確認手段によりユーザーの第一のクライアント端末宛に自動発信される。また、併せて発送要求があった衣類、支払い金額、送付先等が明記された発送指示確認メールを印刷出力し、貸倉庫の管理者はこれに基づいて保管状態のチェックを含む発送準備を行う。
【0047】
尚、発送に限らず、アフターケア、フィット仕立て、染め替え、仕立て替え、リメークなどの加工指示も上記発送指示と同様にして受け付けられるような加工情報確認手段を設けても良い。
【0048】
また、本実施例のサーバは、クライアント端末から入力された他人への自身の衣類画像データの閲覧を許可する閲覧制限解除要求を受けた際に当該他のユーザーに閲覧制限解除情報を送信する閲覧制限解除情報送信手段を備えており、他人のクライアント端末から受信する閲覧制限解除情報がユーザー情報と一致する場合に衣類画像データを一覧出力形式で表示できるように当該他人のクライアント端末に送信するように衣類管理情報送信手段を構成している。
【0049】
具体的には、図12に図示したように、ユーザー(タンスユーザー)がログインして自己の衣類画像データの一覧表示画面に設けられるお友達を誘うボタンをクリックすると、図13に図示したように招待する他人のメールアドレス入力ボックスが表示される。このボックスにメールアドレスを入力し、メール送信ボタンをクリックする(閲覧制限解除要求)と、所定のログイン用アドレスとパスワード(閲覧制限解除情報)が記載された招待メール(お誘いメール)が閲覧制限解除情報送信手段により他人に送信される。
【0050】
招待メールを貰った他人が、ログイン画面において招待メールに記載されたパスワードを入力すると、当該パスワードと閲覧制限解除要求をしたユーザーのユーザーIDとに基づいて認証が行われ、認証されると当該他人が扱う第三のクライアント端末に衣類管理情報送信手段から招待メール送信者の衣類画像データが一覧出力形式で表示できるように送信される。
【0051】
尚、招待された他人は、ログイン画面において併せて自己をユーザー登録する(既にユーザー登録している場合には自己のユーザーIDを登録する)ことで、継続的に招待メール送信者の衣類画像データの閲覧が可能となる(シェアリング機能)。このユーザー登録を行わない場合には、一度限りの閲覧となる。また、図12のお友達の管理ボタンをクリックすることで移行するお友達リストから削除するとそのユーザーはアクセス不能となる。
【0052】
また、例えば家族や姉妹、友人らと共同購入した着物をシェアリングできるように、招待された他人が、招待してくれたユーザーの衣類画像データを閲覧している際に、衣類画像データ毎に設けられる発送ボタンをクリックするなどして発送要求をサーバに送信できるように構成しても良い。この場合、発送にはその衣類のユーザーの許諾がなければ発送されないようにするのが好ましい。
【0053】
例えば、他人が操作するクライアント端末から入力された衣類の発送要求を受けた際に当該他人から発送要求があった旨の情報を衣類に関連付けて衣類のユーザーに送信した際、ユーザーが操作するクライアント端末から他人が要求した発送を許諾する発送許諾通知を受けた場合には、衣類は発送可能である旨の発送可能情報を他人が操作するクライアント端末に送信すると共に、当該発送要求があった旨の情報を衣類に関連付けて出力し、ユーザーが操作するクライアント端末から他人が要求した発送を許諾しない発送不許諾通知を受けた場合には、衣類は発送不能である旨の発送不能情報を他人が操作するクライアント端末に送信するように前記発送情報確認手段を構成する。
【0054】
即ち、他人が発送ボタンをクリックして上記図8〜11と同様の手順で発送要求をサーバに送信すると、サーバから当該発送要求があった旨の情報が衣類に関連付けられて衣類のユーザーのクライアント端末に送信され(発送要求確認メール)、例えばユーザーがこの発送要求確認メール本文中のリンクから発送許諾待ち画面へ移行し、発送許諾待ち画面において許諾若しくは不許諾のボタンをクリックすることで発送許諾通知若しくは発送不許諾通知をサーバに送信するまで待ち状態となり、当該ユーザーにより発送許諾通知が送信されない限り、発送作業に用いる情報(衣類に関連付けて出力される発送要求があった旨の情報、上記発送指示確認メール)が印刷出力されることがなく、他人がユーザーに無断で衣類を借りることが防止されることになる。
【0055】
また、本実施例のサーバは、衣類の販売店情報(販売店名(社名)、住所、販売店ID、パスワード等)を記憶装置に記憶する販売店情報登録手段と、クライアント端末から受信する認証情報(販売店ID、パスワード)と販売店情報とに基づいて認証を行う販売店認証手段と、販売店認証手段により認証されたクライアント端末(ログインした販売店)に当該販売店のグループにグループ分けされた各ユーザーの前記衣類の出庫情報を含むユーザー管理情報を送信するユーザー管理情報送信手段とを備えている。
【0056】
具体的には、第二のクライアント端末を扱う販売店の店員が図4のログイン画面から上記ユーザーと同様の認証を経てログインすると、図14に図示したような店舗管理画面へと移行する。本画面においては、販売店毎にグループ分け(販売店毎に紐付け)されたユーザーの発送予定リストが表示される。また、本画面には、貸倉庫の管理者からの販売店へ向けての案内・連絡も表示される。
【0057】
また、お客様リストボタンをクリックすると当該販売店のユーザーの一覧表が表示・印刷可能なユーザー一覧画面へ移行する。尚、この一覧表示されたユーザーの中からユーザーを指定すると、この指定したユーザーの着物の画像データが一覧形式で表示されるように、ユーザー管理情報に各ユーザーの衣類画像データを含むように構成しても良い。
【0058】
また、お客様新規登録ボタンをクリックすると、ユーザー登録画面へ移行し、登録したユーザー当該販売店にグループ分けすることができる。
【0059】
また、お客様編集ボタンをクリックすると当該販売店のユーザー登録情報を編集可能な編集画面に移行する。
【0060】
また、お客様活動履歴ボタンをクリックすると、ユーザーの一覧表示画面に移行し、この一覧表示されたユーザーの中からユーザーを指定すると、この指定したユーザーの発送履歴(出庫履歴)を一覧表示する発送履歴一覧表示画面に移行する。
【0061】
尚、例えば、ユーザー情報を登録する際に、販売店情報も併せて登録し、このユーザー情報に含まれる衣類の販売店毎にユーザーをグループ分けするグループ分け手段をサーバが備える構成として自動的にグループ分けをするように構成しても良い。
【0062】
本実施例は上述のように構成したから、ユーザーは本システムにログインすることで、簡単に自己が預けた衣類の画像を一覧形式で閲覧することが可能で、更に簡単に預けた衣類の発送注文を行うことも可能であり、非常に扱い易いシステムとなる。
【0063】
また、販売店(呉服店)は、自己で倉庫を保有する必要がなく、着物の管理が容易となり、また、ユーザーが当該販売店から購入した衣類をどのように出庫しているか(使用しているか)を容易に確認でき、現在保有している衣類の確認も可能で、ユーザーの管理も容易となり、顧客(ユーザー)の好みや使用頻度に応じて適宜適切な助言や提案をすることが可能となり、ユーザーに対するサービス品質を向上させることができると共に、販売店は新たな販売機会も獲得し易くなるなど、ユーザー及び販売店の双方にとって有益なものとなる。
【0064】
更に、閲覧制限を解除したい所定の他人だけに自己の所有する衣類(衣類画像データ)を公開・シェアリングすることが可能となり、他のユーザーの衣類画像データを閲覧するだけでなく本システムを通じて衣類を貸し借りすることができ、本システムの使用頻度を向上させることができるのは勿論、他のユーザーの所有する衣類を閲覧して今後衣類を購入する際の参考にするなど、ユーザーの購買意欲の促進も期待できることになる。
【0065】
また、呉服店とユーザーだけでなく、呉服店とクリーニング等の加工及び保管を行う貸倉庫の管理者との結び付きも良好となり、呉服店からの仕立て直し等の依頼の増加も見込めることになる。
【0066】
よって、本実施例は、衣類を管理する際、衣類のユーザーが預けた衣類の画像データを一覧出力形式で確認でき、ユーザーが扱い易いのは勿論、当該衣類の販売店が販売店毎にユーザーの衣類の使用状況を確認でき、その後様々な提案に繋げることが可能で、ユーザー及び販売店の双方にメリットがあり、極めて扱い易く実用性に優れたものとなる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、顧客の荷物をレンタル保管するレンタル式倉庫が普及してきており、例えば、特許文献1に開示されるように、倉庫に搬入保管された荷物をカメラ撮影し、画像データとしてサーバに取り込み、荷物リストと共に閲覧可能とさせ、顧客の注文に応じて荷物毎に搬出可能とすることで、このレンタル式倉庫を更に使用し易くするための管理システム等も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−30942号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述のような現状に鑑み更なる利便性の向上を図るべくなされたもので、衣類(特に着物類)を管理する際、衣類のユーザーが預けた衣類の画像データを一覧出力形式で確認でき、ユーザーが扱い易いのは勿論、当該衣類の販売店が販売店毎にユーザーの衣類の使用状況を確認でき、その後様々な提案に繋げることが可能で、ユーザー及び販売店の双方にメリットがあり、極めて扱い易く実用性に優れた衣類管理システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0006】
ユーザー情報を記憶装置に記憶するユーザー情報登録手段と、ユーザーから預かった衣類を撮影して得た衣類画像データを前記ユーザー情報と関連付けて記憶装置に記憶する衣類画像登録手段と、クライアント端末から受信する認証情報と前記ユーザー情報とに基づいて認証を行うユーザー認証手段と、前記認証情報が認証された前記クライアント端末に一覧出力形式で表示可能な前記ユーザー情報に関連付けられた前記衣類画像データと前記衣類の入庫情報及び出庫情報とを含む衣類管理情報を送信する衣類管理情報送信手段とを備えたサーバを有する衣類管理システムであって、前記サーバは、前記衣類の販売店情報を記憶装置に記憶する販売店情報登録手段と、クライアント端末から受信する認証情報と前記販売店情報とに基づいて認証を行う販売店認証手段と、前記販売店認証手段により認証された前記クライアント端末に当該販売店のグループにグループ分けされた各ユーザーの前記衣類の出庫情報を含むユーザー管理情報を送信するユーザー管理情報送信手段とを備えたことを特徴とする衣類管理システムに係るものである。
【0007】
また、前記サーバは、前記クライアント端末から入力された自己の前記衣類の発送要求を受けた際に当該発送要求があった旨の情報を前記衣類に関連付けて出力すると共にユーザーのクライアント端末に送信する発送情報確認手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の衣類管理システムに係るものである。
【0008】
また、前記サーバは、前記クライアント端末から入力された他人への自身の前記衣類画像データの閲覧を許可する閲覧制限解除要求を受けた際に当該他人が操作するクライアント端末に閲覧制限解除情報を送信する閲覧制限解除情報送信手段を備え、前記他人が操作するクライアント端末から受信する前記閲覧制限解除情報がユーザー情報と一致する場合に前記衣類画像データを一覧出力形式で表示できるように当該他人が操作するクライアント端末に送信するように前記衣類管理情報送信手段を構成したことを特徴とする請求項2記載の衣類管理システムに係るものである。
【0009】
また、前記サーバは、前記衣類画像データを、前記他人に公開する公開衣類画像データと前記他人には公開しない非公開衣類画像データとに分類する衣類画像データ分類手段を備え、前記公開衣類画像データのみを一覧出力形式で表示できるように前記他人が操作するクライアント端末に送信するように前記衣類管理情報送信手段を構成したことを特徴とする請求項3記載の衣類管理システムに係るものである。
【0010】
また、前記他人が操作する前記クライアント端末から入力された前記衣類の発送要求を受けた際に当該他人から発送要求があった旨の情報を前記衣類に関連付けて前記衣類のユーザーに送信した際、前記ユーザーが操作するクライアント端末から前記他人が要求した発送を許諾する発送許諾通知を受けた場合には、前記衣類は発送可能である旨の発送可能情報を前記他人が操作するクライアント端末に送信すると共に、当該発送要求があった旨の情報を前記衣類に関連付けて出力し、ユーザーが操作するクライアント端末から前記他人が要求した発送を許諾しない発送不許諾通知を受けた場合には、前記衣類は発送不能である旨の発送不能情報を前記他人が操作するクライアント端末に送信するように前記発送情報確認手段を構成したことを特徴とする請求項3,4のいずれか1項に記載の衣類管理システムに係るものである。
【0011】
また、前記サーバは、前記衣類画像データを変更する衣類画像データ変更手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の衣類管理システムに係るものである。
【0012】
また、前記衣類は着物類であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の衣類管理システムに係るものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明は上述のように構成したから、衣類(特に着物類)を管理する際、衣類のユーザーが預けた衣類の画像データを一覧出力形式で確認でき、ユーザーが扱い易いのは勿論、当該衣類の販売店が販売店毎にユーザーの衣類の使用状況を確認でき、その後様々な提案に繋げることが可能で、ユーザー及び販売店の双方にメリットがあり、極めて扱い易く実用性に優れた衣類管理システムとなる。
【0014】
また、請求項2記載の発明においては、ユーザーが一層扱い易い衣類管理システムとなる。
【0015】
また、請求項3記載の発明においては、他人の衣類画像データを閲覧できるようにすることで、当該システムがより継続的に利用されることになり、また、ユーザー等の購買意欲を喚起できるなど、一層実用性に優れた衣類管理システムとなる。
【0016】
また、請求項4記載の発明においては、他人に閲覧される衣類画像データを選択的に制限することができ、より気軽に他人への閲覧許諾が可能となる一層実用性に優れた衣類管理システムとなる。
【0017】
また、請求項5記載の発明においては、貸倉庫に保管依頼した衣類を他人とシェアリングでき、しかも他人により無断で自己の衣類が発送されることを防止できる一層実用性に優れた衣類管理システムとなる。
【0018】
また、請求項6記載の発明においては、倉庫に保管する際に撮影して得た衣類画像データをスナップ写真等にユーザーが自由に変更可能な一層実用性に優れた衣類管理システムとなる。
【0019】
また、請求項7記載の発明においては、本発明の作用効果をより効果的に発揮する一層優れた衣類管理システムとなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本実施例の概略説明図である。
【図2】本実施例の概略説明図である。
【図3】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図4】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図5】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図6】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図7】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図8】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図9】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図10】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図11】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図12】本実施例の第一のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【図13】本実施例のシェアリング機能について説明する概略説明図である。
【図14】本実施例の第二のクライアント端末のディスプレイに表示される表示画像の一例を示す概略説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
【0022】
レンタル倉庫(貸倉庫)に衣類を預ける(例えば、販売店を介して衣類の保管を依頼した)ユーザーのユーザー情報(氏名、住所、ユーザーID、パスワード等)をサーバの記憶装置に記憶すると共に、ユーザーから預かった衣類を撮影して得た衣類画像データをユーザー情報と関連付けて記憶装置に記憶し、ユーザーが扱うクライアント端末から認証情報(ユーザーID及びパスワード)を受信した際、この認証情報とユーザー情報とに基づいて認証を行い、認証されたクライアント端末(ログインしたユーザー)に、一覧出力形式で表示可能なユーザー情報に関連付けられた衣類画像データと衣類の入庫情報及び出庫情報とを含む衣類管理情報を送信する。
【0023】
従って、本発明は、ユーザーは、クライアント端末から当該システムにログインすることで、簡単に自己が預けた衣類の画像を一覧形式で閲覧することが可能となり、更に、例えば、サーバに、クライアント端末から衣類の発送要求を受けた際に当該発送要求があった旨の情報を前記衣類に関連付けて出力(ディスプレイに表示若しくは紙等に印刷)すると共にユーザーに送信する発送情報確認手段を備えた場合には、簡単に預けた衣類の発送注文を行うことが可能となり、ユーザーにとって非常に扱い易いものとなる。
【0024】
更に、本発明では、衣類の販売店情報(販売店名(社名)、住所、販売店ID、パスワード等)も記憶装置に記憶し、ユーザー情報に含まれる衣類の販売店毎にユーザーをグループ分けし、販売店員が操作するクライアント端末から受信する認証情報(販売店ID、パスワード)と販売店情報とに基づいて認証を行い、認証されたクライアント端末(ログインした販売店)に当該販売店のグループにグループ分けされた各ユーザーの衣類の出庫情報を含むユーザー管理情報を送信する。
【0025】
従って、本発明は、販売店は、当該販売店から購入した衣類をどのように出庫しているか(使用しているか)を確認でき、顧客(ユーザー)の好みや使用頻度に応じて適宜適切な助言や提案をすることが可能となり、ユーザーに対するサービス品質を向上させることができると共に、販売店は新たな販売機会も獲得し易くなるなど、ユーザー及び販売店の双方にとって有益なものとなる。
【0026】
特に、衣類が着物類である場合には、取り扱いに専門的な知識・経験が必要なため、販売店とユーザーとの結び付きが強く、上記作用効果がより効果的に発揮される。
【0027】
更に、例えば、サーバが、クライアント端末から入力された他のユーザーへの自身の衣類画像データの閲覧を許可する閲覧制限解除要求を受けた際に当該他のユーザーに閲覧制限解除情報を送信する閲覧制限解除情報送信手段を備え、他のユーザーのクライアント端末から受信する閲覧制限解除情報がユーザー情報と一致する場合に衣類画像データを一覧出力形式で表示できるように当該他のユーザーのクライアント端末に送信するように衣類管理情報送信手段を構成した場合には、閲覧制限を解除したい所定の他人(当該システムのユーザーである場合もある)だけに自己の所有する衣類(衣類画像データ)を公開することが可能となり、本システムの使用頻度を向上させることができるのは勿論、他のユーザーの所有する衣類を閲覧して今後衣類を購入する際の参考にするなど、ユーザーの購買意欲も喚起できることになる。
【0028】
また、例えば、サーバが、衣類画像データを、他人に公開する公開衣類画像データと他人には公開しない非公開衣類画像データとに分類する衣類画像データ分類手段を備え、公開衣類画像データのみを一覧出力形式で表示できるように他人が操作するクライアント端末に送信するように衣類管理情報送信手段を構成した場合には、他人に閲覧される衣類画像データを選択的に制限することができ、公開したくない衣類画像データについては完全に非公開とすることができることになり、より気軽に他人への閲覧許諾が可能となる。
【0029】
更に、例えば、他人が操作するクライアント端末から入力された衣類の発送要求を受けた際に当該他人から発送要求があった旨の情報を衣類に関連付けて衣類のユーザーに送信した際、ユーザーが操作するクライアント端末から他人が要求した発送を許諾する発送許諾通知を受けた場合には、衣類は発送可能である旨の発送可能情報を他人が操作するクライアント端末に送信すると共に、当該発送要求があった旨の情報を衣類に関連付けて出力し、ユーザーが操作するクライアント端末から他人が要求した発送を許諾しない発送不許諾通知を受けた場合には、衣類は発送不能である旨の発送不能情報を他人が操作するクライアント端末に送信するように発送情報確認手段を構成した場合には、貸倉庫に保管依頼した衣類を他人と衣類画像データを閲覧し合うだけでなくシェアリングでき、しかも他人により無断で自己の衣類が発送されることを防止できることになる。
【実施例】
【0030】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0031】
本実施例は、ユーザー情報を記憶装置に記憶するユーザー情報登録手段と、ユーザーから預かった衣類を撮影して得た衣類画像データを前記ユーザー情報と関連付けて記憶装置に記憶する衣類画像登録手段と、クライアント端末から受信する認証情報と前記ユーザー情報とに基づいて認証を行うユーザー認証手段と、前記認証情報が認証された前記クライアント端末に一覧出力形式で表示可能な前記ユーザー情報に関連付けられた前記衣類画像データと前記衣類の入庫情報及び出庫情報とを含む衣類管理情報を送信する衣類管理情報送信手段とを備えたサーバを有する衣類管理システムであって、前記サーバは、前記衣類の販売店情報を記憶装置に記憶する販売店情報登録手段と、クライアント端末から受信する認証情報と前記販売店情報とに基づいて認証を行う販売店認証手段と、前記販売店認証手段により認証された前記クライアント端末に当該販売店のグループにグループ分けされた各ユーザーの前記衣類の出庫情報を含むユーザー管理情報を送信するユーザー管理情報送信手段とを備えたものである。
【0032】
本実施例のサーバ及びクライアント端末としては、端末としての一般的な機能を備えたコンピュータを採用できる。具体的には、サーバはHDD等の記憶装置に格納されたプログラムに基づいてCPU等の演算処理部が後述する各手段として機能するように構成しているものであり、更に詳述すると、CPUと、RAM,ROM及びHDD等の記憶装置とを備え、これらがシステムバスを介して互いに接続されており、CPUが、HDD等に記憶されたOSのプログラムやアプリケーションプログラムに基づいて四則演算等の各種の演算及びハードウェアの制御を行うものである。また、サーバ及びクライアント端末には、上記CPUや記憶装置に加え、必要に応じてマウス等のポインティングデバイスやキーボード等の入力装置、ディスプレイ等の表示装置、プリンタ等の印刷装置、記録媒体ドライブ等の記憶媒体読取装置等を備えたコンピュータを採用できる。
【0033】
また、サーバ及びクライアント端末は夫々インターネット等のネットワーク(電子通信回線)に接続されており、相互通信可能に構成されている。
【0034】
本実施例では、衣類として着物,帯,長襦袢,帯揚げ及び帯〆などの着物類(足袋,草履及びバックなどの付属の小物を含んでも良い)を扱う場合について説明する。この着物類を抗菌フィルムを使用した保管専用収納袋に入れ、温度及び湿度が着物類の保存に最適な値に管理された保管倉庫に保管する。尚、洋服等、他の衣類を対象としても良いが、着物類である場合には、取り扱いに専門的な知識・経験が必要なため、販売店とユーザーとの結び付きが強く、本実施例の作用効果がより効果的に発揮される。また、着物類の手入れ・保管についても専門的な知識が必要であり、着物類を温度や湿度がコントロールされた保管倉庫で抗菌フィルムを使った保管専用収納袋に入れて管理することのメリットは極めて大きい。
【0035】
本実施例においては、サーバを、着物の染み抜きやクリーニング等の加工を行える貸倉庫の管理者のサーバ、第一のクライアント端末をユーザー(消費者)が用いる端末、第二のクライアント端末を着物の販売店(呉服店)等が用いる端末、第三のクライアント端末をユーザーに招待された他人が用いる端末として以下説明する。
【0036】
本実施例は、図1,2に図示したように、例えば、ユーザーは呉服店の店舗に来店し、着物を受け取り、これを使用した後、再度呉服店の店舗に来店して呉服店に預け、呉服店は、染み抜きやクリーニング等を行う加工業者(本実施例においては貸倉庫も管理)に発送し、染み抜きやクリーニング等が完了したら貸倉庫へ保管する際に活用するシステムである。尚、染み抜きやクリーニング等を行う加工業者と貸倉庫の管理者とが異なる場合には、当該加工業者における加工が完了した後、貸倉庫へと発送され保管される。また、ユーザーから直接保管依頼を受けた場合には、ユーザーに最寄の呉服店を紹介する。
【0037】
従って、呉服店は貸倉庫の管理者に染み抜きやクリーニングを依頼すると共に保管の依頼もでき、自己で保管用の倉庫を管理する必要がなく、後述のように着物を簡単に保管管理することが可能となる。
【0038】
貸倉庫に保管する際には、ユーザー情報登録手段によりユーザーの氏名、住所、ユーザーID、パスワード等のユーザー情報をサーバの記憶装置に記憶すると共に、保管する着物の写真撮影を行うことで得た衣類画像データをサーバの記憶装置に読み込んで衣類画像登録手段により前記ユーザー情報と関連付けて記憶装置に記憶する。また、本実施例においては、着物の情報(管理番号、名称、預かり日(入庫情報)、発送日(出庫情報)、着用回数等)を電子カルテとして記憶装置に記憶する着物情報登録手段を備えている。
【0039】
ユーザー情報及び衣類画像が登録されたユーザーは、貸倉庫の管理者が運営するホームページのトップページ(図3)から、ログインボタンをクリックして本システムにログインすることで、貸倉庫において保管中の着物を一覧表示で閲覧可能となる。具体的には、図4に図示したようなログイン画面において入力された認証情報(ユーザーID及びパスワード)をサーバが受信すると、ユーザー認証手段が認証情報とユーザー情報とに基づいて認証を行い(ユーザーID及びパスワードが一致した場合に認証)、認証された第一のクライアント端末(ログインしたユーザー)に、一覧出力形式で表示可能なユーザー情報に関連付けられた衣類画像データと衣類の入出庫情報とを含む衣類管理情報を送信する。
【0040】
衣類画像データと入出庫情報とは、具体的には、図5〜7に図示したような一覧出力形式で第一のクライアント端末に送信される。図5は衣類画像データのみを画面上に並設してより多くの画像を一画面に表示できるようにする全体表示、図6は衣類画像データと電子カルテとを結合した状態で表示する表形式表示で夫々一覧出力した例である。衣類画像データは預かり日の昇順・降順や利用順(利用頻度)等に適宜並べ替えることができる。また、図7は図5,6における詳細ボタンをクリックすると移行できる電子カルテの詳細画面であり、この画面において名称や登録画像(衣類画像データ)を変更したり、当該衣類画像データの公開・非公開(後述する招待された他人に対して公開するか否か)を設定したりすることができる。
【0041】
具体的には、衣類画像データの変更は、図7の画像登録ボタンをクリックし、クライアント端末の記憶装置に記憶される画像データを選択してサーバにアップロードすることで新たな画像データに入れ替えることができる。これにより、倉庫に保管する際に撮影して得た衣類画像データをスナップ写真等にユーザーが自由に変更可能となる。
【0042】
また、衣類画像データの他人への公開・非公開設定は、具体的には、サーバに、衣類画像データを、他人に公開する公開衣類画像データと他人には公開しない非公開衣類画像データとに分類する衣類画像データ分類手段を備え、公開衣類画像データのみを一覧出力形式で表示できるように他人が操作するクライアント端末に送信するように衣類管理情報送信手段を構成することで達成される。即ち、図7の公開設定欄において公開を選択した衣類画像データは公開衣類画像データに分類され、非公開を選択した衣類画像データは非公開衣類画像データに分類される。尚、初期設定では全ての衣類画像データは公開を選択した状態となっている。
【0043】
また、図5,6においては最近チェックしたカルテ欄を画面の下方位置に設けて、最近詳細ボタンをクリックした着物の画像データを表示するように設定している。また、図5,6,7においては最近着用欄を画面の左下方寄り位置に設けて、最近着用した(最近発送した)着物の画像データを表示するように設定している。
【0044】
また、本実施例のサーバは、クライアント端末から入力された衣類の発送要求を受けた際に当該発送要求があった旨の情報を前記衣類に関連付けて出力すると共にユーザーのクライアント端末に送信する発送情報確認手段を備えている。
【0045】
具体的には、図6,7中の衣類画像データ毎に設けられる発送ボタンをクリックすると、図8のような発送確認画面に移行する。尚、複数の着物をまとめて発送依頼する場合には、図8から図6,7画面に戻り、新たな衣類画像データの発送ボタンをクリックすることで、図8の発送確認リストに追加していくことができる。
【0046】
図8の次画面へボタンをクリックすると図9の支払い方法確認画面に移行する。図9において支払方法を選択し、次画面へボタンをクリックすると図10の送り先指定画面に移行する。送り先は自宅に限らず、呉服店や旅行先等に設定することができる。図10で着用予定日、受取り指定日、受け取り時間、送付先を入力し、次へボタンをクリックすると図11の最終確認画面に移行し、発送確定ボタンをクリックすると発送要求があった衣類、支払い金額、送付先等が明記された発送指示確認メールが発送情報確認手段によりユーザーの第一のクライアント端末宛に自動発信される。また、併せて発送要求があった衣類、支払い金額、送付先等が明記された発送指示確認メールを印刷出力し、貸倉庫の管理者はこれに基づいて保管状態のチェックを含む発送準備を行う。
【0047】
尚、発送に限らず、アフターケア、フィット仕立て、染め替え、仕立て替え、リメークなどの加工指示も上記発送指示と同様にして受け付けられるような加工情報確認手段を設けても良い。
【0048】
また、本実施例のサーバは、クライアント端末から入力された他人への自身の衣類画像データの閲覧を許可する閲覧制限解除要求を受けた際に当該他のユーザーに閲覧制限解除情報を送信する閲覧制限解除情報送信手段を備えており、他人のクライアント端末から受信する閲覧制限解除情報がユーザー情報と一致する場合に衣類画像データを一覧出力形式で表示できるように当該他人のクライアント端末に送信するように衣類管理情報送信手段を構成している。
【0049】
具体的には、図12に図示したように、ユーザー(タンスユーザー)がログインして自己の衣類画像データの一覧表示画面に設けられるお友達を誘うボタンをクリックすると、図13に図示したように招待する他人のメールアドレス入力ボックスが表示される。このボックスにメールアドレスを入力し、メール送信ボタンをクリックする(閲覧制限解除要求)と、所定のログイン用アドレスとパスワード(閲覧制限解除情報)が記載された招待メール(お誘いメール)が閲覧制限解除情報送信手段により他人に送信される。
【0050】
招待メールを貰った他人が、ログイン画面において招待メールに記載されたパスワードを入力すると、当該パスワードと閲覧制限解除要求をしたユーザーのユーザーIDとに基づいて認証が行われ、認証されると当該他人が扱う第三のクライアント端末に衣類管理情報送信手段から招待メール送信者の衣類画像データが一覧出力形式で表示できるように送信される。
【0051】
尚、招待された他人は、ログイン画面において併せて自己をユーザー登録する(既にユーザー登録している場合には自己のユーザーIDを登録する)ことで、継続的に招待メール送信者の衣類画像データの閲覧が可能となる(シェアリング機能)。このユーザー登録を行わない場合には、一度限りの閲覧となる。また、図12のお友達の管理ボタンをクリックすることで移行するお友達リストから削除するとそのユーザーはアクセス不能となる。
【0052】
また、例えば家族や姉妹、友人らと共同購入した着物をシェアリングできるように、招待された他人が、招待してくれたユーザーの衣類画像データを閲覧している際に、衣類画像データ毎に設けられる発送ボタンをクリックするなどして発送要求をサーバに送信できるように構成しても良い。この場合、発送にはその衣類のユーザーの許諾がなければ発送されないようにするのが好ましい。
【0053】
例えば、他人が操作するクライアント端末から入力された衣類の発送要求を受けた際に当該他人から発送要求があった旨の情報を衣類に関連付けて衣類のユーザーに送信した際、ユーザーが操作するクライアント端末から他人が要求した発送を許諾する発送許諾通知を受けた場合には、衣類は発送可能である旨の発送可能情報を他人が操作するクライアント端末に送信すると共に、当該発送要求があった旨の情報を衣類に関連付けて出力し、ユーザーが操作するクライアント端末から他人が要求した発送を許諾しない発送不許諾通知を受けた場合には、衣類は発送不能である旨の発送不能情報を他人が操作するクライアント端末に送信するように前記発送情報確認手段を構成する。
【0054】
即ち、他人が発送ボタンをクリックして上記図8〜11と同様の手順で発送要求をサーバに送信すると、サーバから当該発送要求があった旨の情報が衣類に関連付けられて衣類のユーザーのクライアント端末に送信され(発送要求確認メール)、例えばユーザーがこの発送要求確認メール本文中のリンクから発送許諾待ち画面へ移行し、発送許諾待ち画面において許諾若しくは不許諾のボタンをクリックすることで発送許諾通知若しくは発送不許諾通知をサーバに送信するまで待ち状態となり、当該ユーザーにより発送許諾通知が送信されない限り、発送作業に用いる情報(衣類に関連付けて出力される発送要求があった旨の情報、上記発送指示確認メール)が印刷出力されることがなく、他人がユーザーに無断で衣類を借りることが防止されることになる。
【0055】
また、本実施例のサーバは、衣類の販売店情報(販売店名(社名)、住所、販売店ID、パスワード等)を記憶装置に記憶する販売店情報登録手段と、クライアント端末から受信する認証情報(販売店ID、パスワード)と販売店情報とに基づいて認証を行う販売店認証手段と、販売店認証手段により認証されたクライアント端末(ログインした販売店)に当該販売店のグループにグループ分けされた各ユーザーの前記衣類の出庫情報を含むユーザー管理情報を送信するユーザー管理情報送信手段とを備えている。
【0056】
具体的には、第二のクライアント端末を扱う販売店の店員が図4のログイン画面から上記ユーザーと同様の認証を経てログインすると、図14に図示したような店舗管理画面へと移行する。本画面においては、販売店毎にグループ分け(販売店毎に紐付け)されたユーザーの発送予定リストが表示される。また、本画面には、貸倉庫の管理者からの販売店へ向けての案内・連絡も表示される。
【0057】
また、お客様リストボタンをクリックすると当該販売店のユーザーの一覧表が表示・印刷可能なユーザー一覧画面へ移行する。尚、この一覧表示されたユーザーの中からユーザーを指定すると、この指定したユーザーの着物の画像データが一覧形式で表示されるように、ユーザー管理情報に各ユーザーの衣類画像データを含むように構成しても良い。
【0058】
また、お客様新規登録ボタンをクリックすると、ユーザー登録画面へ移行し、登録したユーザー当該販売店にグループ分けすることができる。
【0059】
また、お客様編集ボタンをクリックすると当該販売店のユーザー登録情報を編集可能な編集画面に移行する。
【0060】
また、お客様活動履歴ボタンをクリックすると、ユーザーの一覧表示画面に移行し、この一覧表示されたユーザーの中からユーザーを指定すると、この指定したユーザーの発送履歴(出庫履歴)を一覧表示する発送履歴一覧表示画面に移行する。
【0061】
尚、例えば、ユーザー情報を登録する際に、販売店情報も併せて登録し、このユーザー情報に含まれる衣類の販売店毎にユーザーをグループ分けするグループ分け手段をサーバが備える構成として自動的にグループ分けをするように構成しても良い。
【0062】
本実施例は上述のように構成したから、ユーザーは本システムにログインすることで、簡単に自己が預けた衣類の画像を一覧形式で閲覧することが可能で、更に簡単に預けた衣類の発送注文を行うことも可能であり、非常に扱い易いシステムとなる。
【0063】
また、販売店(呉服店)は、自己で倉庫を保有する必要がなく、着物の管理が容易となり、また、ユーザーが当該販売店から購入した衣類をどのように出庫しているか(使用しているか)を容易に確認でき、現在保有している衣類の確認も可能で、ユーザーの管理も容易となり、顧客(ユーザー)の好みや使用頻度に応じて適宜適切な助言や提案をすることが可能となり、ユーザーに対するサービス品質を向上させることができると共に、販売店は新たな販売機会も獲得し易くなるなど、ユーザー及び販売店の双方にとって有益なものとなる。
【0064】
更に、閲覧制限を解除したい所定の他人だけに自己の所有する衣類(衣類画像データ)を公開・シェアリングすることが可能となり、他のユーザーの衣類画像データを閲覧するだけでなく本システムを通じて衣類を貸し借りすることができ、本システムの使用頻度を向上させることができるのは勿論、他のユーザーの所有する衣類を閲覧して今後衣類を購入する際の参考にするなど、ユーザーの購買意欲の促進も期待できることになる。
【0065】
また、呉服店とユーザーだけでなく、呉服店とクリーニング等の加工及び保管を行う貸倉庫の管理者との結び付きも良好となり、呉服店からの仕立て直し等の依頼の増加も見込めることになる。
【0066】
よって、本実施例は、衣類を管理する際、衣類のユーザーが預けた衣類の画像データを一覧出力形式で確認でき、ユーザーが扱い易いのは勿論、当該衣類の販売店が販売店毎にユーザーの衣類の使用状況を確認でき、その後様々な提案に繋げることが可能で、ユーザー及び販売店の双方にメリットがあり、極めて扱い易く実用性に優れたものとなる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザー情報を記憶装置に記憶するユーザー情報登録手段と、ユーザーから預かった衣類を撮影して得た衣類画像データを前記ユーザー情報と関連付けて記憶装置に記憶する衣類画像登録手段と、クライアント端末から受信する認証情報と前記ユーザー情報とに基づいて認証を行うユーザー認証手段と、前記認証情報が認証された前記クライアント端末に一覧出力形式で表示可能な前記ユーザー情報に関連付けられた前記衣類画像データと前記衣類の入庫情報及び出庫情報とを含む衣類管理情報を送信する衣類管理情報送信手段とを備えたサーバを有する衣類管理システムであって、前記サーバは、前記衣類の販売店情報を記憶装置に記憶する販売店情報登録手段と、クライアント端末から受信する認証情報と前記販売店情報とに基づいて認証を行う販売店認証手段と、前記販売店認証手段により認証された前記クライアント端末に当該販売店のグループにグループ分けされた各ユーザーの前記衣類の出庫情報を含むユーザー管理情報を送信するユーザー管理情報送信手段とを備えたことを特徴とする衣類管理システム。
【請求項2】
前記サーバは、前記クライアント端末から入力された自己の前記衣類の発送要求を受けた際に当該発送要求があった旨の情報を前記衣類に関連付けて出力すると共にユーザーのクライアント端末に送信する発送情報確認手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の衣類管理システム。
【請求項3】
前記サーバは、前記クライアント端末から入力された他人への自身の前記衣類画像データの閲覧を許可する閲覧制限解除要求を受けた際に当該他人が操作するクライアント端末に閲覧制限解除情報を送信する閲覧制限解除情報送信手段を備え、前記他人が操作するクライアント端末から受信する前記閲覧制限解除情報がユーザー情報と一致する場合に前記衣類画像データを一覧出力形式で表示できるように当該他人が操作するクライアント端末に送信するように前記衣類管理情報送信手段を構成したことを特徴とする請求項2記載の衣類管理システム。
【請求項4】
前記サーバは、前記衣類画像データを、前記他人に公開する公開衣類画像データと前記他人には公開しない非公開衣類画像データとに分類する衣類画像データ分類手段を備え、前記公開衣類画像データのみを一覧出力形式で表示できるように前記他人が操作するクライアント端末に送信するように前記衣類管理情報送信手段を構成したことを特徴とする請求項3記載の衣類管理システム。
【請求項5】
前記他人が操作する前記クライアント端末から入力された前記衣類の発送要求を受けた際に当該他人から発送要求があった旨の情報を前記衣類に関連付けて前記衣類のユーザーに送信した際、前記ユーザーが操作するクライアント端末から前記他人が要求した発送を許諾する発送許諾通知を受けた場合には、前記衣類は発送可能である旨の発送可能情報を前記他人が操作するクライアント端末に送信すると共に、当該発送要求があった旨の情報を前記衣類に関連付けて出力し、ユーザーが操作するクライアント端末から前記他人が要求した発送を許諾しない発送不許諾通知を受けた場合には、前記衣類は発送不能である旨の発送不能情報を前記他人が操作するクライアント端末に送信するように前記発送情報確認手段を構成したことを特徴とする請求項3,4のいずれか1項に記載の衣類管理システム。
【請求項6】
前記サーバは、前記衣類画像データを変更する衣類画像データ変更手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の衣類管理システム。
【請求項7】
前記衣類は着物類であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の衣類管理システム。
【請求項1】
ユーザー情報を記憶装置に記憶するユーザー情報登録手段と、ユーザーから預かった衣類を撮影して得た衣類画像データを前記ユーザー情報と関連付けて記憶装置に記憶する衣類画像登録手段と、クライアント端末から受信する認証情報と前記ユーザー情報とに基づいて認証を行うユーザー認証手段と、前記認証情報が認証された前記クライアント端末に一覧出力形式で表示可能な前記ユーザー情報に関連付けられた前記衣類画像データと前記衣類の入庫情報及び出庫情報とを含む衣類管理情報を送信する衣類管理情報送信手段とを備えたサーバを有する衣類管理システムであって、前記サーバは、前記衣類の販売店情報を記憶装置に記憶する販売店情報登録手段と、クライアント端末から受信する認証情報と前記販売店情報とに基づいて認証を行う販売店認証手段と、前記販売店認証手段により認証された前記クライアント端末に当該販売店のグループにグループ分けされた各ユーザーの前記衣類の出庫情報を含むユーザー管理情報を送信するユーザー管理情報送信手段とを備えたことを特徴とする衣類管理システム。
【請求項2】
前記サーバは、前記クライアント端末から入力された自己の前記衣類の発送要求を受けた際に当該発送要求があった旨の情報を前記衣類に関連付けて出力すると共にユーザーのクライアント端末に送信する発送情報確認手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の衣類管理システム。
【請求項3】
前記サーバは、前記クライアント端末から入力された他人への自身の前記衣類画像データの閲覧を許可する閲覧制限解除要求を受けた際に当該他人が操作するクライアント端末に閲覧制限解除情報を送信する閲覧制限解除情報送信手段を備え、前記他人が操作するクライアント端末から受信する前記閲覧制限解除情報がユーザー情報と一致する場合に前記衣類画像データを一覧出力形式で表示できるように当該他人が操作するクライアント端末に送信するように前記衣類管理情報送信手段を構成したことを特徴とする請求項2記載の衣類管理システム。
【請求項4】
前記サーバは、前記衣類画像データを、前記他人に公開する公開衣類画像データと前記他人には公開しない非公開衣類画像データとに分類する衣類画像データ分類手段を備え、前記公開衣類画像データのみを一覧出力形式で表示できるように前記他人が操作するクライアント端末に送信するように前記衣類管理情報送信手段を構成したことを特徴とする請求項3記載の衣類管理システム。
【請求項5】
前記他人が操作する前記クライアント端末から入力された前記衣類の発送要求を受けた際に当該他人から発送要求があった旨の情報を前記衣類に関連付けて前記衣類のユーザーに送信した際、前記ユーザーが操作するクライアント端末から前記他人が要求した発送を許諾する発送許諾通知を受けた場合には、前記衣類は発送可能である旨の発送可能情報を前記他人が操作するクライアント端末に送信すると共に、当該発送要求があった旨の情報を前記衣類に関連付けて出力し、ユーザーが操作するクライアント端末から前記他人が要求した発送を許諾しない発送不許諾通知を受けた場合には、前記衣類は発送不能である旨の発送不能情報を前記他人が操作するクライアント端末に送信するように前記発送情報確認手段を構成したことを特徴とする請求項3,4のいずれか1項に記載の衣類管理システム。
【請求項6】
前記サーバは、前記衣類画像データを変更する衣類画像データ変更手段を備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の衣類管理システム。
【請求項7】
前記衣類は着物類であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の衣類管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
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【図6】
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【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2011−123745(P2011−123745A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−281905(P2009−281905)
【出願日】平成21年12月11日(2009.12.11)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2009年11月15日 株式会社繊研新聞社発行の「季刊きもの、冬、第178号」に発表
【出願人】(500147805)株式会社 きものブレイン (13)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月11日(2009.12.11)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2009年11月15日 株式会社繊研新聞社発行の「季刊きもの、冬、第178号」に発表
【出願人】(500147805)株式会社 きものブレイン (13)
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