説明

表示システム及び画像表示方法

【課題】制御装置から制御されなくても、複数の画像取り出し部を有する表示部の個体ばらつきを補正することができる表示装置を備える表示システム及び画像表示方法を提供する。
【解決手段】表示システムは、画像信号を送信する制御部290を有する制御装置200と、前記画像信号を受信する通信ポート161A及び161Bと、左眼用表示部110A及び110Bと、左眼用表示部110A及び110Bの個体ばらつきを補正するための補正データを予め記憶する補正データ記憶部162A及び162Bと、左眼用表示部110A及び110Bの個体ばらつきを補正データにより補正し、通信ポート161A及び161Bにより受信された画像信号に基づく画像を、画像取り出し部に表示させるシーケンス制御部164A及び164Bと、を有する表示装置100とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示システム及び画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
2系統以上の実写映像の各々に仮想空間画像を合成した合成画像を、同期ずれなく実時間で表示可能にすることを目的とした画像合成処理装置が、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−244726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されている画像合成処理装置(表示装置)は、制御装置から制御されなければ、複数の画像取り出し部を有する表示部の個体ばらつきを補正することができないという問題がある。
【0005】
本発明は、前記の点に鑑みてなされたものであり、制御装置から制御されなくても、複数の画像取り出し部を有する表示部の個体ばらつきを補正することができる表示装置を備える表示システム及び画像表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、画像信号を送信する制御側通信部を有する制御装置と、前記画像信号を受信する表示側通信部と、複数の画像取り出し部を有する表示部と、前記表示部の個体ばらつきを補正するための補正データを予め記憶する補正データ記憶部と、前記表示部の個体ばらつきを前記補正データにより補正し、前記表示側通信部により受信された前記画像信号に基づく画像を、前記複数の画像取り出し部に表示させる制御部と、を有する表示装置と、を備えることを特徴とする表示システムである。
【0007】
この構成により、制御部は、複数の画像取り出し部を有する表示部の個体ばらつきを、表示装置の補正データ記憶部に予め記憶されている補正データにより補正する。これにより、表示システムでは、表示装置は、制御装置から制御されなくても、複数の画像取り出し部を有する表示部の個体ばらつきを補正することができる。例えば、表示装置が交換された場合、表示装置は、制御装置から制御されなくても、複数の画像取り出し部を有する表示部の個体ばらつきを補正することができる。
【0008】
また、表示システムでは、表示装置が交換された場合でも、制御装置と表示装置との間の信号線の本数(通信ポートの個数)は、増やされる必要がない。また、表示システムでは、通信ポートは、表示装置のデバイスの通信プロトコル毎に、制御装置に備えられる必要がない。また、表示システムは、信号線の本数の削減(通信ポートのまとめ)によるコストダウン及びデザイン性向上を実現させることができる。
【0009】
また、表示システムでは、制御装置は、表示装置にアクセスすることにより、表示装置のセンサーのオン・オフシーケンス制御等を実行することができる。
【0010】
また、本発明は、前記制御部が、前記表示部の状態を監視し、前記表示部に異常が発生した場合、前記補正データにより前記表示部をリセットすることを特徴とする表示システムである。
この構成により、前記制御部は、前記表示部の状態を監視し、前記表示部に異常が発生した場合、前記補正データにより前記表示部をリセットする。これにより、表示システムは、制御装置と表示装置との通信が連続ノイズなどにより途切れた場合でも、表示装置に備えられた制御部による制御により、表示装置を即座に復帰(リフレッシュ)させることができる。また、表示システムは、電源投入時から、画像取り出し部に画像光が投射されるまでの時間を短縮させることができる。また、表示システムは、オン・オフ操作入力(点灯・消灯命令)を表示装置が制御装置から受信した際、デバイス毎のオン・オフシーケンスに則って、補正データを用いて、各デバイスを即座に起動させることができる。また、表示システムは、表示装置の設定(モード選択)を、状況変化に応じてリアルタイムに変更することができる。
【0011】
また、本発明は、前記画像取り出し部が、所定画像を視認可能に提示し、且つ、外界からの入射光を透過させる光学系であり、前記制御部が、複数の前記画像取り出し部のいずれかにおいて、前記提示に異常が発生した場合、前記補正データにより前記表示部をリセットし、複数の前記画像取り出し部における前記提示を復帰させることを特徴とする表示システムである。
この構成により、前記制御部は、複数の前記画像取り出し部のいずれかにおいて、前記提示に異常が発生した場合、前記補正データにより前記表示部をリセットし、複数の前記画像取り出し部における前記提示を復帰させる。これにより、表示システムは、いずれかの前記画像取り出し部において提示に異常が発生した場合でも、表示装置に備えられた制御部による制御により、複数の画像取り出し部における提示を、複数の画像取り出し部について同期させて復帰させることができる。
【0012】
また、本発明は、前記制御部が、前記表示部の状態を監視し、前記表示側通信部が、前記表示部に異常が発生した場合、前記異常が発生したことを示す情報を、前記制御側通信部に送信し、前記制御側通信部が、前記異常が発生したことを示す情報を受信することを特徴とする表示システムである。
この構成により、前記表示側通信部は、前記異常が発生したことを示す情報を、前記制御側通信部に送信する。これにより、表示システムでは、制御装置は、表示装置に発生したエラーを迅速に検出することができる。また、表示システムは、制御装置から表示装置へのアクセス頻度(処理負荷)を低減させることができる。
【0013】
また、本発明は、前記表示装置が、予め定められた画像を記憶する画像記憶部を有し、前記制御部が、前記表示側通信部が前記画像信号を受信していない場合、前記予め定められた画像を前記画像記憶部から取得し、取得した前記予め定められた画像を前記画像取り出し部に表示させることを特徴とする表示システムである。
この構成により、前記制御部は、前記予め定められた画像信号に基づく画像を、前記画像取り出し部に表示させる。これにより、表示システムでは、電源投入時、表示装置は、表示装置が起動中であることをユーザーに示すための画像を、制御装置との通信が確立される前でも、制御装置から独立して表示することができる。また、表示システムでは、表示装置は、表示装置の光学系のアライメント調整を、制御装置との通信が確立される前でも、制御装置から独立して実行することができる。また、表示システムでは、制御装置の誤動作又は連続ノイズなどにより、制御装置と表示装置との通信が途切れ、画像信号が表示装置に正常に入力されない場合でも、表示装置は、制御装置から独立してユーザーにエラーを通知することができる。また、表示システムは、表示装置の組み立て工程において、画像信号発生装置がなくても、表示装置にテストパターン画像を表示させることができる。
【0014】
また、本発明は、前記表示装置が、センシングするセンサー部と、前記センサー部を初期化するための初期化データを予め記憶する初期化データ記憶部と、を有し、前記制御部が、前記初期化データにより前記センサー部を初期化し、前記センサー部がセンシングした結果を受信することを特徴とする表示システムである。
この構成により、前記制御部が、前記初期化データにより前記センサー部を初期化し、前記センサー部がセンシングした結果を受信する。これにより、表示システムでは、表示装置は、センサー部のオン・オフシーケンス制御を、制御装置との通信が確立される前でも、制御装置から独立して実行することができる。
【0015】
また、本発明は、表示システムにおける画像表示方法であって、制御装置の制御側通信部が、画像信号を送信するステップと、表示装置の表示側通信部が、前記画像信号を受信するステップと、表示装置の制御部が、複数の画像取り出し部を有する表示部の個体ばらつきを補正するための補正データを補正データ記憶部から取得し、前記補正データにより、前記表示部の個体ばらつきを補正し、前記表示側通信部により受信された前記画像信号に基づく画像を、前記複数の画像取り出し部に表示させるステップと、を有することを特徴とする画像表示方法である。
【0016】
この方法により、制御部は、複数の画像取り出し部を有する表示部の個体ばらつきを、表示装置の補正データ記憶部に予め記憶されている補正データにより補正する。これにより、表示システムでは、表示装置は、制御装置から制御されなくても、複数の画像取り出し部を有する表示部の個体ばらつきを補正することができる。例えば、表示装置が交換された場合でも、表示装置は、制御装置から制御されなくても、複数の画像取り出し部を有する表示部の個体ばらつきを補正することができる。
【0017】
本発明によれば、制御部は、複数の画像取り出し部を有する表示部の個体ばらつきを、表示装置の補正データ記憶部に予め記憶されている補正データにより補正する。これにより、表示システムでは、表示装置は、制御装置から制御されなくても、複数の画像取り出し部を有する表示部の個体ばらつきを補正することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態における、表示システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態における、表示装置及び制御装置の外観図である。
【図3】本発明の一実施形態における、表示装置の構成例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。図1には、表示システムの構成例が、ブロック図により示されている。また、図2には、表示装置及び制御装置の外観図が示されている。表示システムは、表示装置100(ヘッドマウントディスプレイ)と、制御装置200(コントローラー)とを備える。
【0020】
ユーザーは、表示装置100(眼鏡型)を頭部に装着することにより、表示装置100の画像取り出し部に表示された所定画像(例えば、メニュー画像、アイコン画像)を見ることができる。表示装置100の画像取り出し部は、表示装置100の外界からの光の少なくとも一部が透過するように構成されている。これにより、ユーザーは、表示装置100を頭部に装着したまま、表示装置100の画像取り出し部を通して制御装置200を見ることができる。また、ユーザーは、制御装置200の操作面に対して操作入力をすることができる。
【0021】
まず、表示装置の構成例を説明する。
表示装置100は、左眼用表示部110Aと、右眼用表示部110Bとを備える。左眼用表示部110Aと右眼用表示部110Bとは互いに左右対称の構成を有するため、ここでは、左眼用表示部110Aの構成例についてのみ説明する。
【0022】
左眼用表示部110Aは、撮像部120Aと、表示ドライバー部130Aと、バックライトドライバー部140Aと、センサー部150Aと、制御ユニット160Aとを備える。制御ユニット160Aは、通信ポート161Aと、補正データ記憶部162Aと、初期化データ記憶部163Aと、シーケンス制御部164Aと、デバイス制御部165Aと、表示制御ポート166Aと、バックライト制御ポート167Aと、撮像制御ポート168Aと、センサー制御ポート169Aとを備える。
【0023】
撮像部120Aには、撮像するための制御信号(以下、「撮像用制御信号」という)と、オン・オフシーケンスを示す制御信号とが、撮像制御ポート168Aから入力される。また、撮像部120Aは、撮像部120Aの状態を示す制御信号を、撮像制御ポート168Aに出力する。
【0024】
撮像部120Aは、表示装置100の外界を撮像し、外界が撮像された画像信号を撮像制御ポート168Aに出力する。撮像部120Aは、装着時にユーザーの頭部正面左側に位置するよう、表示装置100のリム部又はブリッジ部に備えられる。これにより、装着時にユーザーの顔が外界の物体に向いていれば、撮像部120Aは、その物体を撮像し、外界が撮像された画像信号を出力することができる。
【0025】
表示ドライバー部130Aには、表示デバイスを制御するための制御信号(以下、「表示用制御信号」という)、及び、表示画像を生成するための画像信号(以下、「表示用画像信号」という)と、オン・オフシーケンスを示す制御信号とが、表示制御ポート166Aから入力される。ここで、表示用制御信号には、表示デバイスの個体ばらつきを補正するための補正データ(以下、「表示用補正データ」という)が含まれている。
【0026】
より具体的には、表示用補正データは、左眼用表示部110A(左眼用表示デバイス)と、右眼用表示部110B(右眼用表示デバイス)との個体ばらつきを補正するためのデータである。個体ばらつきには、例えば、ガンマカーブのばらつき、光変調素子を駆動するためのソース出力基準電圧のばらつき、フリッカー調整用基準電圧のばらつき、画像取り出し部の輝度の最大値及び最小値のばらつき、及び、表示画像方向のばらつき、及び、光源(バックライト)の輝度特性のばらつきがある。
【0027】
なお、表示用補正データには、シーン情報(例えば、シアター・モード情報、外光を透過させないクローズド・モード情報、外光を透過させるシースルー・モード情報)が含まれていてもよい。画像取り出し部の透過率は、シーン情報に基づいて補正されてもよい。この場合、表示用補正データとして、自装置の周囲の温度及び照度と、加速度と、自装置が向いている方位と、ユーザーが注視している視線方向と、表示している画像の内容とのうち、一つ以上に対応付けられたガンマカーブ及びバックライト輝度カーブのデータテーブルが、予め記憶される。
【0028】
表示ドライバー部130Aは、表示用制御信号及び表示用画像信号と、オン・オフシーケンスを示す制御信号とに基づいて、左眼用表示部110Aの光変調素子(図3を用いて後述する)を駆動する。また、表示ドライバー部130Aは、表示ドライバー部130Aの状態を示す制御信号を、表示制御ポート166Aに出力する。ここで、表示ドライバー部130Aの状態を示す制御信号には、例えば、表示用補正データが正しく反映されているか否かを示す情報が含まれている。
【0029】
バックライトドライバー部140Aには、光源(バックライト)を駆動させるための制御信号(以下、「光源用制御信号」という)と、オン・オフシーケンスを示す制御信号と、が、バックライト制御ポート167Aから入力される。バックライトドライバー部140Aは、オン・オフシーケンスを示す制御信号と、光源用制御信号とに基づいて、左眼用表示部110Aの光源(図3を用いて後述する)を駆動する。
【0030】
センサー部150Aは、センシング素子として、例えば、加速度センサー、照度センサー、トラックパッド及びタクトスイッチを備える。例えば、照度センサーは、周囲の照度をセンシングする。センサー部150Aには、センサーを初期化するための制御信号と、オン・オフシーケンスを示す制御信号とが、センサー制御ポート169Aから入力される。また、センサー部150Aは、インタラプト(割り込み)を示す制御信号と、センシングした結果を示す信号とを、センサー制御ポート169Aに出力する。
【0031】
通信ポート161Aは、外界が撮像された画像信号と、インタラプトを示す制御信号と、センシングした結果を示す信号とを、シーケンス制御部164Aから受信し、これらの信号を制御装置200に転送する。また、通信ポート161Aには、表示用制御信号及び表示用画像信号を、制御装置200から受信し、これらの信号をシーケンス制御部164Aに転送する。これらの信号は、無線通信又は有線通信のいずれにより送受信されてもよい。ここで、通信プロトコル(通信方式)は、制御装置200と通信可能であるプロトコルが用いられる。
【0032】
補正データ記憶部162Aは、表示用補正データを予め記憶する。補正データ記憶部162Aは、シーケンス制御部164Aからアクセスされる。
【0033】
初期化データ記憶部163Aは、センサーを初期化するためのデータ(以下、「センサー初期化データ」という)を、センサー毎に予め記憶する。初期化データ記憶部163Aは、シーケンス制御部164Aからアクセスされる。
【0034】
シーケンス制御部164Aには、表示用制御信号及び表示用画像信号が、通信ポート161Aから入力される。シーケンス制御部164Aは、表示用制御信号及び表示用画像信号を、デバイス制御部165Aに転送する。シーケンス制御部164Aは、例えば、マイクロプロセッサー(Micro−Processing Unit:MPU)である。
【0035】
また、シーケンス制御部164Aには、外界が撮像された画像信号と、インタラプトを示す制御信号と、センシングした結果を示す信号とが、デバイス制御部165Aから入力される。シーケンス制御部164Aは、外界が撮像された画像信号と、インタラプトを示す制御信号と、センシングした結果を示す信号とを、通信ポート161Aに転送する。また、シーケンス制御部164Aは、表示装置100を識別するための識別情報(機種ID)を、通信ポート161Aに転送する。これにより、制御装置200は、表示装置100が交換された場合でも、識別情報に基づいて表示装置100を識別することができる。
【0036】
電源が投入された場合、シーケンス制御部164Aは、センサー初期化データを初期化データ記憶部163Aから取得する。また、シーケンス制御部164Aは、表示用補正データを、補正データ記憶部162Aから取得する。
【0037】
さらに、シーケンス制御部164Aは、表示用補正データに応じた値を、デバイス制御部165Aが有する表示用レジスターに設定する。これにより、シーケンス制御部164Aは、表示装置100の表示デバイス毎の個体ばらつきを補正することができる。
【0038】
なお、シーケンス制御部164A(パターン生成部)は、表示装置100が起動中であることをユーザーに示すための画像(以下、「起動ロゴ画像」という)が画像取り出し部に表示されるように、デバイス制御部165Aが有する表示用レジスターに所定値を設定してもよい。ここで、シーケンス制御部164Aは、表示装置100が備える画像記憶部(不図示)に予め記憶されている起動ロゴ画像データを、制御装置200との通信が確立される前でも、制御装置200から独立してデバイス制御部165Aに転送する。これにより、シーケンス制御部164Aは、デバイス制御部165Aを介して、起動ロゴ画像を画像取り出し部に表示させることができる。
【0039】
シーケンス制御部164Aは、撮像用レジスター値として予め定められた値を、デバイス制御部165Aが有する撮像用レジスターに設定する。これにより、シーケンス制御部164Aは、撮像部120Aをデバイス制御部165Aに駆動させることができる。
【0040】
シーケンス制御部164Aは、ユーザーによるオン・オフ操作入力(点灯・消灯命令)を制御装置200が検出した際、及び、電源が投入された際に、センサー初期化データに応じた値を、デバイス制御部165Aが有する制御用レジスターに設定する。これにより、シーケンス制御部164Aは、センサー部150Aをデバイス制御部165Aに初期化させることができる。
【0041】
また、シーケンス制御部164Aは、デバイス制御部165Aが有する状態レジスターを監視する。ここで、状態レジスターとは、表示ドライバー部130A、撮像部120A、及びセンサー部150Aの各状態を示すレジスターである。
【0042】
表示ドライバー部130Aの状態を示す状態レジスターが表示エラー(表示異常)を示した場合、シーケンス制御部164Aは、表示用補正データに応じた値を、デバイス制御部165Aが有する表示用レジスターに再設定する(リセットシーケンス)。これにより、シーケンス制御部164Aは、表示エラーが発生した表示ドライバー部130Aを、制御装置200から独立してリフレッシュさせることができる。
【0043】
ここで、シーケンス制御部164A、及びシーケンス制御部164Bは、表示ドライバー部130A及び130Bの一方に表示エラーが発生した場合でも、表示ドライバー部130A及び130Bの両方を、制御装置200を介して同期を取ってリセットし、画像取り出し部21A及び21Bにおける所定画像の提示を、リフレッシュ(復帰)させてもよい(同期リセットシーケンス)。また、シーケンス制御部164A、及びシーケンス制御部164Bは、制御装置200を介さずにエラー情報等を交換できるよう、通信回線により互いに接続されていてもよい。この場合、シーケンス制御部164A及び164Bは、表示ドライバー部130A及び130Bの両方を、制御装置200から独立して同期を取ってリセットし、画像取り出し部21A及び21Bにおける所定画像の提示を、リフレッシュ(復帰)させることができる。
【0044】
なお、シーケンス制御部164Aは、表示用画像信号が制御装置200から入力されなくても、表示エラーをユーザーに警告するための画像(エラー情報)が画像取り出し部21Aに表示されるように、表示用制御信号及び表示用画像信号を、制御装置200から独立して出力する。
【0045】
また、シーケンス制御部164Aは、表示エラーが発生したこと等を、通信ポート161Aを介して制御装置200に通知する。また、シーケンス制御部164Aは、表示ドライバー部130Aをリフレッシュする命令を、制御装置200から応答として受信してもよい。
【0046】
シーケンス制御部164A(パターン生成部)は、表示用画像信号が制御装置200から入力されなくても、表示装置100が備える画像記憶部(不図示)に予め記憶されているテストパターン画像が画像取り出し部21Aに表示されるように、表示用制御信号及び表示用画像信号を、制御装置200から独立して出力する。これにより、シーケンス制御部164Aは、表示装置100が組み立て工程(例えば、アライメント調整工程)にある場合、制御装置200が無くても、テストパターン画像を画像取り出し部21Aに表示させることができる。
【0047】
撮像部120Aの状態を示す状態レジスターが、撮像エラーを示した場合、シーケンス制御部164Aは、撮像用レジスター値として予め定められた値を、デバイス制御部165Aが有する撮像用レジスターに再設定する(リセットシーケンス)。これにより、シーケンス制御部164Aは、撮像エラーが発生した撮像部120Aを、デバイス制御部165Aにリフレッシュさせることができる。
【0048】
デバイス制御部165Aは、シーケンス制御部164Aにより設定された表示用レジスターの値に基づいて、表示制御ポート166Aを介して表示ドライバー部130Aを制御する。ここで、デバイス制御部165Aは、シーケンス制御部164Aから入力された表示用制御信号及び表示用画像信号と、オン・オフシーケンスを示す制御信号とを、表示制御ポート166Aに転送する。デバイス制御部165Aは、例えば、ハードウェア集積回路である。
【0049】
デバイス制御部165Aには、表示ドライバー部130Aの状態を示す制御信号が、表示制御ポート166Aから入力される。デバイス制御部165Aは、表示ドライバー部130Aの状態を示す制御信号に基づいて、表示ドライバー部130Aの状態を示す状態レジスターの値を更新する。これにより、デバイス制御部165Aは、表示エラーが発生した場合、表示エラーを示す値に状態レジスターの値を更新することができる。
【0050】
デバイス制御部165Aは、シーケンス制御部164Aにより設定された表示用レジスターの値に基づいて、バックライト制御ポート167Aを介してバックライトドライバー部140Aを制御する。ここで、デバイス制御部165Aは、シーケンス制御部164Aから入力された表示用制御信号に基づいて、オン・オフシーケンスを示す制御信号と、光源用制御信号とを、バックライト制御ポート167Aに出力する。
【0051】
デバイス制御部165Aは、シーケンス制御部164Aにより設定された撮像用レジスターの値に基づいて、撮像制御ポート168Aを介して撮像部120Aを制御する。ここで、デバイス制御部165Aは、撮像用制御信号と、オン・オフシーケンスを示す制御信号とを、撮像制御ポート168Aに出力する。
【0052】
また、デバイス制御部165Aには、外界が撮像された画像信号と、撮像部120Aの状態を示す制御信号とが、撮像制御ポート168Aから入力される。デバイス制御部165Aは、外界が撮像された画像信号を、シーケンス制御部164Aに転送する。また、デバイス制御部165Aは、撮像部120Aの状態を示す制御信号に基づいて、撮像部120Aの状態を示す状態レジスターの値を更新する。これにより、デバイス制御部165Aは、撮像エラーが発生した場合、撮像エラーを示す値に状態レジスターの値を更新することができる。
【0053】
デバイス制御部165Aは、シーケンス制御部164Aにより設定された制御用レジスターの値に基づいて、センサーを初期化するための制御信号と、オン・オフシーケンスを示す制御信号とを、センサー制御ポート169Aに出力する。また、デバイス制御部165Aには、インタラプトを示す制御信号と、センシングした結果を示す信号とが、センサー制御ポート169Aから入力される。デバイス制御部165Aは、インタラプトを示す制御信号と、センシングした結果を示す信号とを、シーケンス制御部164Aに転送する。
【0054】
表示制御ポート166Aには、表示用制御信号及び表示用画像信号と、オン・オフシーケンスを示す制御信号とが、デバイス制御部165Aから入力される。表示制御ポート166Aは、表示用制御信号及び表示用画像信号と、オン・オフシーケンスを示す制御信号とを、表示ドライバー部130Aに転送する。また、表示制御ポート166Aには、表示ドライバー部130Aの状態を示す制御信号が、表示ドライバー部130Aから入力される。表示制御ポート166Aは、表示ドライバー部130Aの状態を示す制御信号を、デバイス制御部165Aに転送する。
【0055】
バックライト制御ポート167Aには、オン・オフシーケンスを示す制御信号と、光源用制御信号とが、デバイス制御部165Aから入力される。バックライト制御ポート167Aは、オン・オフシーケンスを示す制御信号と、光源用制御信号とをバックライトドライバー部140Aに転送する。
【0056】
撮像制御ポート168Aには、撮像用制御信号と、オン・オフシーケンスを示す制御信号とが、デバイス制御部165Aから入力される。撮像制御ポート168Aは、入力された撮像用制御信号を、撮像部120Aに転送する。また、撮像制御ポート168Aには、撮像部120Aの状態を示す制御信号と、外界が撮像された画像信号とが、撮像部120Aから入力される。撮像制御ポート168Aは、撮像部120Aの状態を示す制御信号と、外界が撮像された画像信号とを、デバイス制御部165Aに転送する。
【0057】
センサー制御ポート169Aには、センサーを初期化するための制御信号と、オン・オフシーケンスを示す制御信号とが、デバイス制御部165Aから入力される。センサー制御ポート169Aは、センサーを初期化するための制御信号と、オン・オフシーケンスを示す制御信号とを、センサー部150Aに転送する。また、センサー制御ポート169Aには、インタラプトを示す制御信号と、センシングした結果を示す信号とが、センサー部150Aから入力される。センサー制御ポート169Aは、インタラプトを示す制御信号と、センシングした結果を示す信号とを、センサー制御ポート169Aに転送する。
【0058】
左眼用表示部110Aは、左眼用画像形成部10Aと、画像取り出し部21Aとを、更に備える(図2を参照)。左眼用画像形成部10Aは、装着時にユーザーの頭部左側に位置するよう、表示装置100の左側テンプル部に備えられる。左眼用画像形成部10Aには、制御装置200から画像信号が入力される。左眼用画像形成部10Aは、ユーザーの左眼用に所定画像を形成し、形成した所定画像を画像取り出し部21Aに表示させる。
【0059】
画像取り出し部21Aには、ユーザーの左眼用に所定画像が表示される。画像取り出し部21Aは、装着時にユーザーの左眼前に位置するよう、表示装置100の左側リム部に備えられる。画像取り出し部21Aは、外界からの光の少なくとも一部が透過するよう構成されている。これにより、ユーザーの左眼には、外界からの光学像が導かれる。なお、画像取り出し部21Aは、外界からの光が透過するよう構成されていなくてもよい(クローズド・モード)。
【0060】
図3には、表示装置の構成例が、平面図により示されている。左眼用表示部110Aは、左眼用画像形成部10Aと、左眼用導光部20Aとを備える。左眼用画像形成部10Aは、画像生成部11Aと、投射光学系12Aとを有する。画像生成部11Aは、発光色毎の光源(例えば、発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED))と、光変調素子(例えば、液晶表示デバイス)とを備える。
【0061】
画像生成部11Aは、バックライトドライバー部140Aによる駆動に応じて光源から射出された赤色光、緑色光及び青色光を光学系により拡散させて、光変調素子に投射する。
【0062】
画像生成部11Aは、表示ドライバー部130Aによる駆動に応じて、光変調素子を駆動する。光変調素子は、赤色光、緑色光及び青色光を空間変調することにより、画像信号に応じた画像光を射出する。投射光学系12Aは、光変調素子から射出された画像光を、平行な状態の光束にする。
【0063】
左眼用導光部20Aは、投射光学系12Aにより平行な状態の光束となった画像光を、左眼用導光部20Aが有する画像取り出し部21A(例えば、三角プリズム)の面に形成されている画像取り出しエリアに投射する。ここで、画像取り出し部21Aの面の表裏のうち、装着時にユーザーの左眼310Aに向く側(画像取り出しエリア)には、ミラー層等の反射コーティングが施されている。画像取り出し部21Aに投射された画像光は、この反射コーティングされた面により、ユーザーの左眼310Aに向けて全反射される。これにより、画像取り出し部21A上には、所定画像(例えば、メニュー画像、キー画像)が表示される。一方、画像取り出し部21Aに外界から入射する光の少なくとも一部が、画像取り出し部21Aを透過した場合、その光は、ユーザーの左眼310Aに導かれる。これにより、ユーザーには、左眼用画像形成部10Aにより形成された所定画像と、外界からの光学像とが画像取り出し部21A上に重畳されて見える。すなわち、画像取り出し部21Aは、所定画像を視認可能に提示し、且つ、外界からの入射光を透過させる。
【0064】
次に、制御装置の構成例を説明する。
制御装置200は、センサー部210と、揮発性記憶部220と、不揮発性記憶部230と、音声信号制御部240と、ユーザーインターフェイス部250と、無線制御部260と、電源管理部270と、外部インターフェイス部280と、制御部290とを備える。
【0065】
センサー部210は、操作面(図2を参照)に対して操作入力をするユーザーの指が触れている位置を、操作面上の絶対座標で検出し、検出した絶対座標を示す信号(以下、「座標信号」という)を、制御部290に出力する。センサー部210は、例えば、トラックパッドである。なお、センサー部210は、ユーザーの指が触れている位置を、操作面上の相対座標で検出してもよい。
【0066】
揮発性記憶部220(Random Access Memory:RAM)は、各種データを一時記憶し、記憶しているデータを制御部290からの要求に応じて出力する。揮発性記憶部220は、画像データ及び音声データを一時記憶してもよい。
【0067】
不揮発性記憶部230(Flash Read Only Memory:フラッシュROM)は、プログラムを予め記憶する。例えば、不揮発性記憶部230は、表示システムを動作させるためのオペレーティングシステム(Operating System:OS)を記憶する。また、不揮発性記憶部230は、画像データ及び音声データを記憶してもよい。不揮発性記憶部230は、記憶しているプログラムを揮発性記憶部220に展開し、揮発性記憶部220に一時記憶させる。
【0068】
音声信号制御部240(Audio Control)は、所定の音声処理を実行し、スピーカー(不図示)又はヘッドフォン(不図示)から音声を出力させる。音声信号制御部240は、制御部290による制御に基づいて、音声処理を実行してもよい。
【0069】
以下、画像取り出し部21Aと画像取り出し部21Bと(図2を参照)に共通する事項については、符号のローマ字を省略して、「画像取り出し部21」と表記する。
【0070】
ユーザーインターフェイス部250(User Interface:UI)は、操作ボタン群を備える。各操作ボタンは、ユーザーに押下されることにより、押下された操作ボタンに予め対応付けられた処理を示す信号を、制御部290に出力する。ここで、予め対応付けられた処理とは、例えば、画像の輝度を調整する処理である。
【0071】
無線制御部260(Radio Frequency(RF) Control)は、制御部290による制御に基づいて、外部装置(不図示)との所定の無線通信を実行する。
【0072】
電源管理部270(Power Management Integrated Circuit:PMIC)は、制御装置200の各機能ブロックに対して、電源(不図示)から電力を供給させる。また、電源管理部270は、表示装置100の各機能ブロックに対しても、電源(不図示)から電力を供給させてよい。
【0073】
外部インターフェイス部280は、制御部290による制御に基づいて、外部装置(不図示)との所定の有線通信を実行する。
【0074】
制御部290は、揮発性記憶部220にアクセスし、揮発性記憶部220に一時記憶されている展開されたプログラムに基づいて動作する。制御部290は、例えば、マイクロプロセッサー(MPU)である。また、制御部290は、通信ポート291を備える。
【0075】
制御部290には、外界が撮像された画像信号と、インタラプトを示す制御信号と、センシングした結果を示す信号とが、通信ポート161A及び通信ポート161Bから、通信ポート291を介してそれぞれ入力される。制御部290は、インタラプトを示す制御信号が通信ポート291を介して入力された場合、プログラムにより予め定められた動作を実行する。例えば、制御部290は、外界が撮像された画像信号と、センシングした結果を示す信号(例えば、環境照度)とに基づいて、画像の輝度が調整されるよう、表示用制御信号に含まれる輝度情報を変更する。
【0076】
制御部290は、表示装置100の左眼用表示部110Aの通信ポート161A、及び表示装置100の右眼用表示部110Bの通信ポート161Bに、通信ポート291を介して表示用画像信号及び表示用制御信号を出力する。この表示用画像信号により、左眼用表示部110A及び右眼用表示部110Bには、メニュー画像等が表示される。ここで、通信プロトコル(通信方式)は、表示装置100と通信可能であるプロトコルに、予め定められているものとする。なお、左眼用表示部110Aに出力される表示用画像信号と、右眼用表示部110Bに出力される表示用画像信号とは、その内容(例えば、画像の視差)が異なっていてもよい。
【0077】
制御部290には、押下された操作ボタンに予め対応付けられた処理を示す信号が、押下された操作ボタン毎に、ユーザーインターフェイス部250から入力される。制御部290は、押下された操作ボタンに予め対応付けられた処理を示す信号に基づいて、その対応付けられた処理(例えば、画像の輝度を調整する処理)を実行する。
【0078】
制御部290には、座標信号がセンサー部210から入力される。制御部290は、入力された座標信号に基づいて、その座標信号が示す絶対座標に予め対応付けられた処理(例えば、画像取り出し部21上のカーソル画像を移動させる処理)を実行する。
【0079】
以上のように、表示システムは、画像信号を送信する制御部290を有する制御装置200と、前記画像信号を受信する通信ポート161A及び161Bと、左眼用表示部110A及び110Bと、左眼用表示部110A及び110Bの個体ばらつきを補正するための補正データを予め記憶する補正データ記憶部162A及び162Bと、左眼用表示部110A及び110Bの個体ばらつきを補正データにより補正し、通信ポート161A及び161Bにより受信された画像信号に基づく画像を、画像取り出し部21A及び21Bに表示させるシーケンス制御部164A及び164Bと、を有する表示装置100とを備える。
【0080】
この構成により、シーケンス制御部164A及び164Bは、複数の画像取り出し部を有する左眼用表示部110A及び右眼用表示部110Bの個体ばらつきを、表示装置100の補正データ記憶部162A及び補正データ記憶部162Bに予め記憶されている補正データにより補正する。これにより、表示システムでは、表示装置は、制御装置から制御されなくても、複数の画像取り出し部を有する左眼用表示部110A及び右眼用表示部110Bの個体ばらつきを補正することができる。例えば、表示装置が交換された場合、表示装置は、制御装置から制御されなくても、複数の画像取り出し部を有する左眼用表示部110A及び右眼用表示部110Bの個体ばらつきを補正することができる。また、例えば、表示装置の各種デバイスのドライバー部を制御装置が制御するためのソフトウェアが新たに開発されなくても、表示装置は、複数の画像取り出し部を有する左眼用表示部110A及び右眼用表示部110Bの個体ばらつきを補正して、複数の画像取り出し部に画像を表示させることができる。
【0081】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0082】
例えば、制御ユニット160Aと制御ユニット160Bとは、一体であってもよい。
【0083】
また、例えば、シーケンス制御部164A、及びシーケンス制御部164Bは、制御装置200を介さずに情報を交換可能である場合、その交換した情報に基づいて、画像取り出し部21A及び画像取り出し部21B(図2を参照)に表示する画像の同期を取るようにしてもよい。
【0084】
また、例えば、表示装置100は、前記投射光学系、前記導光部、及び前記画像取り出し部の代わりに、瞳分割方式シースルー光学系を備えていてもよいし、半透過鏡方式シースルー光学系を備えていてもよい。また、例えば、表示装置100は、前記投射光学系、前記導光部、及び前記画像取り出し部の代わりに、画像表示装置(特開2008−20770号公報)、頭部装着型ディスプレイ(特許第4636164号公報)、ビーム走査型表示装置(国際公開第2009/041055号)、又は、表示装置(特許第4055283号公報)が備える光学系を備えていてもよい。
【0085】
なお、以上に説明した表示システムを実現するためのプログラムを、コンピューター読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピューターシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピューターシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピューターシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピューター読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバーやクライアントとなるコンピューターシステム内部の揮発性メモリー(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピューターシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピューターシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピューターシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0086】
10A…左眼用画像形成部、10B…右眼用画像形成部、11A…画像生成部、11B…画像生成部、12A…投射光学系、12B…投射光学系、20A…左眼用導光部、21A…画像取り出し部、21B…画像取り出し部、100…表示装置、110A…左眼用表示部、110B…右眼用表示部、120A…撮像部、120B…撮像部、130A…表示ドライバー部、140A…バックライトドライバー部、140B…バックライトドライバー部、150A…センサー部、150B…センサー部、160A…制御ユニット、160B…制御ユニット、161A…通信ポート(表示側通信部)、161B…通信ポート(表示側通信部)、162A…補正データ記憶部、162B…補正データ記憶部、163A…初期化データ記憶部、163B…初期化データ記憶部、164A…シーケンス制御部、164B…シーケンス制御部、165A…デバイス制御部、165B…デバイス制御部、166A…表示制御ポート、166B…表示制御ポート、167A…バックライト制御ポート、168A…バックライト制御ポート、169A…センサー制御ポート、169B…センサー制御ポート、200…制御装置(コントローラー)、210…センサー部、220…揮発性記憶部、230…不揮発性記憶部、240…音声信号制御部、250…ユーザーインターフェイス部、260…無線制御部、270…電源管理部、280…外部接続インターフェイス部、280…制御部、291…通信ポート(制御側通信部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像信号を送信する制御側通信部
を有する制御装置と、
前記画像信号を受信する表示側通信部と、
複数の画像取り出し部を有する表示部と、
前記表示部の個体ばらつきを補正するための補正データを予め記憶する補正データ記憶部と、
前記表示部の個体ばらつきを前記補正データにより補正し、前記表示側通信部により受信された前記画像信号に基づく画像を、前記複数の画像取り出し部に表示させる制御部と、
を有する表示装置と、
を備えることを特徴とする表示システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記表示部の状態を監視し、前記表示部に異常が発生した場合、前記補正データにより前記表示部をリセットすることを特徴とする請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
前記画像取り出し部は、所定画像を視認可能に提示し、且つ、外界からの入射光を透過させる光学系であり、
前記制御部は、複数の前記画像取り出し部のいずれかにおいて、前記提示に異常が発生した場合、前記補正データにより前記表示部をリセットし、複数の前記画像取り出し部における前記提示を復帰させることを特徴とする請求項2に記載の表示システム。
【請求項4】
前記制御部は、前記表示部の状態を監視し、
前記表示側通信部は、前記表示部に異常が発生した場合、前記異常が発生したことを示す情報を、前記制御側通信部に送信し、
前記制御側通信部は、前記異常が発生したことを示す情報を受信することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の表示システム。
【請求項5】
前記表示装置は、予め定められた画像を記憶する画像記憶部を有し、
前記制御部は、前記表示側通信部が前記画像信号を受信していない場合、前記予め定められた画像を前記画像記憶部から取得し、取得した前記予め定められた画像を前記画像取り出し部に表示させることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の表示システム。
【請求項6】
前記表示装置は、
センシングするセンサー部と、
前記センサー部を初期化するための初期化データを予め記憶する初期化データ記憶部と、
を有し、
前記制御部は、前記初期化データにより前記センサー部を初期化し、前記センサー部がセンシングした結果を受信することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の表示システム。
【請求項7】
表示システムにおける画像表示方法であって、
制御装置の制御側通信部が、画像信号を送信するステップと、
表示装置の表示側通信部が、前記画像信号を受信するステップと、
表示装置の制御部が、複数の画像取り出し部を有する表示部の個体ばらつきを補正するための補正データを補正データ記憶部から取得し、前記補正データにより、前記表示部の個体ばらつきを補正し、前記表示側通信部により受信された前記画像信号に基づく画像を、前記複数の画像取り出し部に表示させるステップと、
を有することを特徴とする画像表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−114160(P2013−114160A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−261902(P2011−261902)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】