表示パネル取り付けキット及び表示パネル取り付け構造
【課題】ヘッドレストでなくても、シートに表示パネルを取り付けることが可能となる表示パネル取り付けキット及び表示パネル取り付け構造を提供することである。
【解決手段】シートバック102側面にアームレスト103が取り付け具111、112によって取り外し可能に取り付けられたシート100を有する車両において表示パネル10の取り付けに用いられる表示パネル取り付けキットであって、シート100から取り外されたアームレスト103をシート100のシートバック102側面に取り付ける前記取り付け具111に係合してシートバック102側面とアームレスト103とに挟まれた状態で固定されるブラケット20と、ブラケット20に固定具27a、27b、27cによって固定され、表示パネル10が装着される表示パネル装着具30、40、50とを有する構成となる。
【解決手段】シートバック102側面にアームレスト103が取り付け具111、112によって取り外し可能に取り付けられたシート100を有する車両において表示パネル10の取り付けに用いられる表示パネル取り付けキットであって、シート100から取り外されたアームレスト103をシート100のシートバック102側面に取り付ける前記取り付け具111に係合してシートバック102側面とアームレスト103とに挟まれた状態で固定されるブラケット20と、ブラケット20に固定具27a、27b、27cによって固定され、表示パネル10が装着される表示パネル装着具30、40、50とを有する構成となる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車室内で用いられるナビゲーション画像やビデオ画像を表示するための表示パネルの取り付けキット及びその取り付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両において、前部シート(座席)、例えば、運転シートの隣のシートのヘッドレストの裏面側にモニタ(表示パネル)が設けられたモニタの取り付け構造が知られている(特許文献1参照)。このようなモニタの取り付け構造によれば、前記シートの後方に位置するシートに着座した乗員は、その着座した状態で前方シートのヘッドレストに設けられたモニタに表示される映像を見ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−232119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、車両追突時等における乗員の保護のためにヘッドレストに安全機構を内装することが提案されている。このように追突時等のための安全機構を内装したヘッドレストでは、その安全機構を正常に機能させるために前述したようにそのヘッドレストの裏面側に表示パネルを取り付けることができない。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ヘッドレストでなくても、シートに表示パネルを取り付けることが可能となる表示パネル取り付けキット及び表示パネル取り付け構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る表示パネル取り付けキットは、最後部シートより前方に位置し、シートバック側面にアームレストが取り付け具によって取り外し可能に取り付けられたシートを有する車両において表示パネルの取り付けに用いられる表示パネル取り付けキットであって、前記シートから取り外された前記アームレストを前記シートのシートバック側面に取り付ける前記取り付け具に係合して前記シートバック側面と前記アームレストとに挟まれた状態で固定されるブラケットと、該ブラケットに固定具によって固定され、前記表示パネルが装着される表示パネル装着具とを有する構成となる。
【0007】
このような構成によれば、ブラケットを、最後部のシートより前方に位置するシートから取り外されたアームレストを当該シートのシートバック側面に取り付ける取り付け具に係合させてシートバック側面とアームレストとに挟まれた状態で固定し、そのブラケットに、表示パネルの装着される表示パネル装着具を固定具によって固定することにより、表示パネルの前記シートへの取り付けが可能となる。
【0008】
本発明に係る表示パネル取り付けキットにおいて、前記表示パネル装着具は、前記ブラケットに一端部が前記固定具によって固定され、前記シートのシートバックに沿って延びる支持棒体と、該支持棒体の他端部に設けられ、前記表示パネルを支持固定する表示パネル支持固定具とを有する構成とすることができる。
【0009】
このような構成により、ブラケットに一端部が固定具により固定されてシートバックに沿って延びる支持棒体の他端部に設けられた表示パネル支持固定具に表示パネルが支持固定されることにより、表示パネルの前記シートへの取り付けが可能となる。
【0010】
また、本発明に係る表示パネル取り付けキットにおいて、前記ブラケットは、前記シートバック側面と前記アームレストとに挟まれた状態で前記アームレストの後端の輪郭に沿うように配置される複数の固定受け部を有し、前記支持棒体の前記一端部は、前記ブラケットの前記複数の固定受け部の配列に沿う形状となって、前記ブラケットの前記複数の固定受け部に前記固定具により固定される部分を有する構成とすることができる。
【0011】
このような構成により、ブラケットに固定具により固定される支持棒体の一端部が、アームレストの後端の輪郭に沿うようになるので、アームレストとの一体感を損なうことなく、表示パネルが支持固定される表示パネル支持固定具が他端部に設けられる支持棒体をシートバックに沿って配置させることができるようになる。
【0012】
また、本発明に係る表示パネル取り付けキットにおいて、前記支持棒体は、前記アームレストと前記シートバックとの間に形成された外方に向かって開放する隙間に嵌る楔形状の部分を有する構成とすることができる。
【0013】
このような構成により、外方に向かって開放するように形成されたアームレストとシートバックとの間の隙間に支持棒体がより密に嵌まり込むようになるので、支持棒体をシートバックに沿ってより安定的に設けることができるようになる。
【0014】
更に、本発明に係る表示パネル取り付けキットにおいて、前記表示パネル支持固定具は、前記支持棒体を中心にして回動可能に当該支持棒体に一端部が支持されるアーム部材と、該アーム部材の他端部に設けられ、前記表示ユニットを支持固定する支持固定部材とを有する構成とすることができる。
【0015】
このような構成により、ブラケットに固定具によって一端部が固定されてシートバックに沿って延びる支持棒体の他端部に回動可能な状態で表示パネルを支持することができるようになる。
【0016】
また、本発明に係る表示パネル取り付けキットにおいて、前記支持棒体を前記ブラケットに固定する固定部は、手作業によって固定可能なノブ付き固定具とすることができる。
【0017】
このような構成により、支持棒体のブラケットへの固定及び取り外しが、特別の工具を使うことなく、手作業によって容易に行うことができる。
【0018】
また、本発明に係る表示パネル取り付けキットにおいて、前記支持棒体には、前記表示パネルの配線を通す経路が形成されている構成とすることができる。
【0019】
このような構成により、表示パネルの配線を支持棒体内に集中的に引き回すことができるようになる。
【0020】
本発明に係る表示パネルの取り付け構造は、最後部シートより前方に位置し、シートバック側面にアームレストが取り付け具によって取り付けられたシートを有する車両における表示パネルの取り付け構造であって、ブラケットが、前記アームレストを前記シートのシートバック側面に取り付ける前記取り付け具に係合して、前記シートバック側面と前記アームラストとに挟まれた状態で固定され、前記ブラケットに固定具によって固定された表示パネル装着具に前記表パネルが装着された構成となる。
【0021】
本発明に係る表示パネルの取り付け構造において、前記表示パネル装着具は、前記ブラケットに一端部が前記固定具によって固定され、前記シートのシートバックに沿って延びる支持棒体と、該支持棒体の他端部に設けられ、前記表示パネルを支持固定する支持固定具とを有する構成とすることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る表示パネル取り付けキット及び表示パネルの取り付け構造によれば、最後部のシートより前方に位置するシートから取り外されたアームレストを当該シートのシートバック側面に取り付ける取り付け具に係合させてシートバック側面とアームレストとに挟まれた状態のブラケットに、表示パネルの装着される表示パネル装着具が固定具によって固定されるので、表示パネルを、ヘッドレストでなくても、シートに取り付けることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の一形態に係る表示パネル取り付けキットによって表示パネルがシートに取り付けられた構造を示す斜視図である。
【図2】シートから取り外したアームレストと、該アームレストの取り付け具に係合すべきブラケットとを示す分解斜視図である。
【図3A】ブラケットの構造を示す平面図である。
【図3B】ブラケットの構造を示す正面図である。
【図3C】ブラケットの構造を示す断面図である。
【図4】支持棒体の構造を示す側面図である。
【図5】支持棒体とブラケットとの接合関係を示す図である。
【図6】ブラケットに固定された支持棒体がアームレストとシートバックとの隙間に嵌め込まれた状態を示す図である。
【図7】支持棒体がブラケットに固定された状態を示す図である。
【図8】支持棒体のブラケットへの固定構造を示す断面図である。
【図9】アームレストとシートバック側面との間に固定されたブラケットに支持棒体を固定する方法を示す図である。
【図10】シートバックに沿って固定された支持棒体の先端部に表示パネルが設けられた状態を示す図である。
【図11】支持棒体の先端部において表示パネルを反転させた状態を示す図である。
【図12A】アーム部材の構造を示す平面図である。
【図12B】アーム部材の構造を示す正面図である。
【図13】支持棒体のアーム部材取り付け端部の構造を拡大して示す図である。
【図14】前記アーム部材の支持棒体への固定構造を示す図である。
【図15A】表示パネルを支持固定する支持固定板を示す正面図である。
【図15B】支持固定板を示す平面図である。
【図16】支持棒体に固定されたアーム部材に表示パネルの装着された支持固定板を固定した状態を示す図である。
【図17A】支持棒体がブラケットに他の固定具(ノブボルト)によって固定された状態を示す図である。
【図17B】ブラケットに支持棒体を固定する固定具(ノブボルト)の形状を示す図である。
【図18】アーム部材にパネル取り付け板を連結させる構造の他の例を示す図である。
【図19】図18に示すアーム部材にパネル取り付け板を連結させる構造に使用される雲台を示す図である。
【図20】シートバックに沿って固定された支持棒体の他の例を示す図である。
【図21】図20に示す支持棒体が分割された状態を示す図である。
【図22】分割された部分が結合して支持棒体として構成された状態を示す図である。
【図23】支持棒体にカバーを装着する状態を示す図である。
【図24】支持棒体に形成された配線を通す溝を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0025】
本発明の実施の一形態に係る表示パネル取り付けキットによって、表示パネルは、図1に示すように車両のシートに取り付けられる。
【0026】
図1において、車室内の最前部に位置する運転者用のシート100は、シートクッション101の後端縁に下端縁がヒンジ結合したシートバック102の一方の側面(例えば、左側面)にアームレスト103が後述するように取り外し可能に取り付けられるとともに、シートバック102の上端部にヘッドレスト104が設けられた構造となっている。後述するように支持棒体30(表示パネル装着具の一部を構成)を含む表示パネル取り付けキットを用いて表示パネル10がその表示面を後方のシート120に向けてシートバック102に取り付けられる。表示パネル10は、例えば、車両に搭載されるAV(Audio and Visual)装置、ナビゲーション装置、情報通信機器等の車載機器における各種情報表示のために用いられる。
【0027】
図2に示すように、アームレスト103の後端部に孔103aが形成されており、シートバック102の側面に設けられた係止凸部111がアームレスト103の孔103aに嵌め込まれるともに、該孔103aを通るボルト112によってアームレスト103と係止凸部111とが結合される。そして、アームレスト103の孔103aを塞ぐように、キャップ113が孔103aに嵌め込まれる。このように、アームレスト103は、ボルト112及びシートバック102に設けられた係止凸部111で構成される取り付け具によって取り外し可能にシートバック102の側面に取り付けられる。
【0028】
表示パネル取り付けキットは、図2に示すように、シートバック102とアームレスト103との間に挟まれるように設けられるべきブラケット20を含む。このブラケット20は、図3A〜図3Cに示すように構成される。
【0029】
図3A〜図3Cにおいて、ブラケット20は、例えば、金属板をプレス加工することにより作られ、全体として丸みのある外形となり、特に、アームレスト103の後端の湾曲した輪郭(図2参照)に対応した外形部分EROUND(図3A参照)を有する本体基板21を有している。本体基板21の所定部位には結合孔22が形成されるとともに、結合孔22の対向する2つの周辺部位に係合部23a、23bが形成されている。本体基板21のアームレスト103の後端の湾曲した輪郭に対応した外形部分EROUNDには、本体基板21から切り起こされて、本体基板21の面に直交する面を有する3つの固定受け部24a、24b、24cが形成されている(特に、図3B、図3C参照)。各固定受け部24a、24b、24cの本体基板21の面に直交する面には、孔25a、25b、25cが形成されている。
【0030】
このような構造のブラケット20は、図2に示すように、アームレスト103をシートバック102から取り外した状態で、結合孔22をシートバック102の側面に設けられた係止凸部111に嵌めこむとともに、係合部23a、23bを係止凸部111の所定部位(図示略)に係合させることにより、係止凸部111に装着される。そして、前述したようにアームレスト103をシートバック102に取り付けることにより、ブラケット20が、後述する図9に示すように、シートバック102の側面とアームレスト103とに挟まれた状態で固定される。この状態で、ブラケット20の3つの固定受け部24a、24b、24cが、アームレスト103の後端の湾曲した輪郭に沿うように配列されて、アームレスト103とシートバック102の側面との間の隙間から露出する。
【0031】
表示パネル取り付けキットの他の構成部材である支持棒体30は、図4に示すように構成される。
【0032】
図4において、支持棒体30は、ストレートに延びる直状部31と、直状部31に続き、湾曲した形状となる湾曲部32とを有している。湾曲部32は、図5に示すように、前述したブラケット20の本体基板21に形成された3つの固定受け部24a、24b、24cの配列に沿う形状となっている。そして、湾曲部32には、ブラケット20の3つの固定受け部24a、24b、24cに対応して3つの凹部321a、321b、321cが形成され、また、凹部321a、321b、321cから更に、湾曲部32を貫通する孔322a、322b、322cが形成されている。これら孔322a、322b、322cは、湾曲部32において、ブラケット20の3つの固定受け部24a、24b、24cと同じ角度間隔にて放射状に配列されている。これにより、支持棒体30の湾曲部32に形成された3つの凹部321a、321b、321cに続く孔322a、322b、322cのそれぞれと、ブラケット20の対応する固定受け部24a、24b、24cに形成された孔25a、25b、25c(図3B、図3C参照)とが対向し得るようになる。
【0033】
直状部31の湾曲部32に続く側と逆側の端部が、丸棒状となって、後述するように表示パネル取り付けキットの他の構成部材であるアーム部材40(後述する図10、図12A、図12B参照)の取付け部36として形成されている。また、図4とともに図6に示すように、支持棒体30の直状部31における取付け部36から湾曲部32に至る部分及び湾曲部32は、対向する2つの傾斜面34、35と、2つの傾斜面34、35の間隔の狭い側の両端部につながる平坦面37と、2つの傾斜面34、35の間隔の広い側の両端につながるラウンド面33とによって形成されている。これにより、支持棒体30における丸棒状の取付け部36を除く部分の横断面形状は、図6に示すように、2つの傾斜面34、35による楔形状となり、特に、支持棒体30のアームレスト103とシートバック102の側面に当接する部分は、その楔形状により、アームレスト103の後端角部とシートバック102の後端角部との間に形成される外方に向かって開放する隙間Gに密に嵌まり込み得る。
【0034】
前述した構造の支持棒体30は、図6とともに図7〜図9に示すようにして、アームレスト103とシートバック102の側面との間に挟まれるように固定されたブラケット20に固定される。即ち、支持棒体30の湾曲部32に形成された3つの孔322a、322b、322cがブラケット20の固定受け部24a、24b、24cに対向する状態に維持されつつ、支持棒体30がアームレスト103とシートバック102の側面との間の隙間Gに嵌まり込むように配置される。この状態で、図8に示すように、支持棒体30の湾曲部32に形成された3つの凹部321a、321b、321cから挿入される/ボルト27a、27b、27b(固定具)が孔322a、322b、322cを通して平坦面37から突出し、ブラケット20の固定受け部24a、24b、24cに形成された孔25a、25b、25cにねじ込まれる。これにより、支持棒体30の湾曲部32(一端部)がブラケット20の3つの固定受け部24a、24b、24cにボルト27a、27b、27c(固定具)によって固定される。なお、各凹部321a、321b、321bは、ねじ込んだボルト27a、27b、27cを隠すようにキャップ28a、28b、28cによって塞がれる(図7参照)。
【0035】
前述したようにアームレスト103とシートバック102の側面との間に挟まれたブラケット20に固定された支持棒体30は、図10及び図11に示すように、シートバック102の側面に沿って配置されるようになる。そして、支持棒体30の先端部に、表示パネル取り付けキットの他の構成部材であって支持棒体30とともに表示パネル装着具を構成する表示パネル支持固定具としてのアーム部材40及びパネル取り付け板50によって表示パネル10が取り付けられる。
【0036】
アーム部材40は、図12A及び図12Bに示すように構成される。図12A及び図12Bにおいて、アーム部材40は、第1ジョイント部41と第2ジョイント部42とが湾曲した板形状となるアーム部43によって結合された構造となっている。第1ジョイント部41は、円筒キャップ形状となり、内部に円柱状の空間410が形成されている。第1ジョイント部41の上端面の中心にはネジ孔411が形成され、第1ジョイント部41の側壁面には、等間隔に配置される4つのネジ孔412a、412b、412c、412dが形成されている。また、第2ジョイント部42は、第1ジョイント部41と同様に、円筒キャップ状となり、内部に円柱状の空間420が形成されている。第2取付け部42の上端面の中心には孔421が形成されている。
【0037】
前述した支持棒体30の端部に形成された丸棒状の取付け部36は、前述したアーム部材40を取り付ける部分であって、図13に拡大して示すように、先端から所定距離の位置に取付け部36の全周にわたって溝361が形成されている。そして、図14に拡大して示すように、支持棒体30の取付け部36が第1ジョイント部41(空間410)内に挿入され、第1ジョイント部41が支持棒体30の取付け部36に遊嵌した状態なる。この状態で、第1ジョイント部41の周壁面に形成された4つのネジ孔412a、412c、(412b、412d)に、ネジ45a、45c(図14には2つのネジ45a、45cだけしか表れていないが、ネジ孔412b、412dに対応したネジも存在する)がねじ込まれて、各ネジ45a、45cの先端部分が支持棒体30の取付け部36に形成された溝361内に至っている。これにより、アーム部材40の第1ジョイント部41は、各ネジ45a、45cが溝361に引っかかって、支持棒体30の取付け部36から抜けることなく、各ネジ45a、45cが溝361内を摺動して支持棒体30を中心にして回動可能になる。
【0038】
また、第1ジョイント部41の上端面に形成されたネジ孔411に調整ネジ44がねじ込まれている。この調整ネジ44のねじ込み量を調整することにより、第1ジョイント部41の回動のし易さが調整される。この調整ネジ44の所定量のネジ込みにより、支持棒体30に形成された溝361の内壁が各ネジ45a、45cに押し付けられて、第1ジョイント部41が支持棒体30に固定されるようになる。
【0039】
上述したアーム部材40とともに表示パネル支持固定具を構成するパネル取り付け板50(支持固定部材)は、図15A及び図15Bに示すように、本体プレート51の側端部がカールされて、当該本体プレート51の側端部に内部が中空SPとなるカール部53が形成された構造となっている。そして、ボルト55がカール部53内に固定され、そのボルト55の先端部がカール部53から突出している。また、本体プレート51には、孔52a、52b、52c、52dが形成されており、この孔52a、52b、52c、52dを通るネジ等によって本体プレート51に表示パネル10が固定される。
【0040】
前述したように第1ジョイント部41が支持棒体30の取付け部36に回動可能に結合したアーム部材40の第2ジョイント部42に、図16に示すように、パネル取り付け板50(図15A、図15B参照)が固定される。即ち、パネル取り付け板50のカール部53から突出するボルト55が第2ジョイント部42の上端面に形成された孔421から差し込まれ、第2ジョイント部42内にてボルト55にナット56を締め込むことによってパネル取り付け板50が第2ジョイント部42に固定される。このようにして、図10に示すように、支持棒体30の先端部に、アーム部材40及びパネル取り付け板50を用いて表示パネル10が取り付けられる。そして、第1ジョイント部41の調整ネジ44を緩めた状態で、支持棒体30の先端部(取付け部36)を中心にアーム部材40を回動させることにより、図11に示すように、表示パネル10の向きを変えるとともに、シートバック102から側方に突出した表示パネル10(図10参照)を、シートバック102の背後に移動させることができる。
【0041】
前述したように、ブラケット20、支持棒体30、アーム部材40及びパネル取り付け板50を含む表示パネル取り付けキットによれば、ブラケット20を、シート100(シートバック102)から取り外されたアームレスト103をシートバック102の側面に取り付けるための係止凸部111に係合させてシートバック102の側面とアームレスト103とに挟まれた状態で固定し、そのブラケット20に3つのボルト27a、27b、27cによって支持棒体30を固定し、更に、表示パネル10の取り付けられたパネル取り付け板50が固定されたアーム部材40を前記支持棒体30に固定することにより、表示パネル10のシート100への取り付けが可能となる。これにより、表示パネル10を、ヘッドレスト104でなくても、シート100に取り付けることができるようになる。
【0042】
また、ブラケット20に形成される3つの固定受け部24a、24b、24cが、アームレスト103の後端の輪郭に沿うように配列されるとともに、支持棒体30の湾曲部32がその固定受け部24a、24b、24cの配列に沿った形状となっているので(図7、図9参照)、アームレスト103との一体感を損なうことなく、表示パネル10の取付けに用いられる支持棒体30をシートバック102に沿って配置させることができるようになる。
【0043】
更に、支持棒体30の断面形状が2つの傾斜面34、35による楔形状になっているので(図6参照)、アームレスト103の後端角部とシートバック102の後端角部との間に形成される外方に向かって開放する隙間Gにより密に嵌まり込むようになり、支持棒体30をシートバック102に沿ってより安定的に設けることができるようになる。
【0044】
なお、支持棒体30内、例えば、直状部31内に、溝や仕切り空間等によって表示パネル10の配線を通す経路を形成することができる。この場合、表示パネル10の配線を支持棒体30内に集中的に引き回すことができるようになる。
【0045】
前述した表示パネル10の取付け構造では、支持棒体30は、3つの通常のボルト27a、27b、27cによってブラケット20に固定される構造であったが、図17A及び図17Bに示すように、人が握ることのできるノブを有し、手作業によって固定可能な3つのノブボルト29a、29b、29c(ノブ付き固定具)によって支持棒体30をブラケット20に固定することもできる。この場合、支持棒体30の湾曲部32には、図5及び図7に示すような3つの凹部321a、321b、321cは形成されることなく、孔322a、322b、322bがそのまま貫通するように形成される。そして、3つのノブボルト29a、29b、29cを孔322a、322b、322cに通して、手作業によってノブを回わすことにより、ノブ付きボルト29a、29b、29cがブラケット20の固定受け部24a、24b、24cにねじ込まれる。これにより、支持棒体30の湾曲部32がブラケット20の3つの固定受け部24a、24b、24cに固定される。
【0046】
このように、支持棒体30のブラケット20への固定に、ノブを有するノブボルト29a、29b、29c(ノブ付き固定具)を使用することにより、ドライバやスパナ等の工具を用いることなく、手作業で各ノブボルト29a、29b、29cのノブを握って回すことにより支持棒体30をブラケット20に容易に固定することができ(表示パネル取り付けキットの組み立て)、また、支持棒体30をブラケット20から容易に取り外すこともできる(表示パネル取り付けキットの分解)。
【0047】
なお、ブラケット20の各固定受け部24a、24b、24cにボルトを固定しておき、支持棒体30をブラケット20に固定するために、ナット、特に、ノブを有するノブナット(ノブ付き固定具)を用いることもできる。
【0048】
また、前述した表示パネル10の取付け構造では、アーム部材40の第2ジョイント部42においてパネル取り付け板50から延びるボルト55にナット56を締め込むことにより、パネル取り付け板50が第2ジョイント部42に固定されているが、図18及び図19に示すような雲台57を用いて、表示パネル10が固定されるパネル取り付け板50をアーム部材40の第2ジョイント部42に固定することもできる。この場合、雲台57は、図19に拡大して示すように、割辺571、572に挟まれた球体部573の先端にボルト部574が形成され、割辺571、572が摘みと一体となったネジ575によって締め付けられる構造となっている。このような雲台57では、ネジ575による割辺571、572の締め付けが緩められると、球体部573が割辺571、572に挟まれた状態で自由に回動することができるようになり、ネジ575によって割辺571、572が締め付けられると、球体部573が割辺571、572によって強く挟まれて、球体部573の姿勢に固定することができる。
【0049】
雲台57の球体部573に形成されたボルト部574がパネル取り付け板50のカール部53(図示されていないが、雌ネジが形成されている)がねじ込まれることにより、パネル取り付け板50が雲台57に連結される。また、雲台57には、球体部573の逆側に突出するようにボルト部576が形成されている。そして、雲台57のボルト部576がアーム部材40における第2ジョイント部42の上端面に形成された孔421から差し込まれ、第2ジョイント部42内にてボルト部575にナット56を締め込むことによって雲台57が第2ジョイント部41に固定される。
【0050】
このように、雲台57を用いて、表示パネル10が固定されるパネル取り付け板50をアーム部材40の第2ジョイント部42に固定することにより、パネル取り付け板50に固定される表示パネル10の姿勢(方向、傾斜角度)を自由に調整することができるようになる。従って、表示パネル10が取り付けられるシート100のシートバック102の傾斜角度が種々変更されたとしても、表示パネル10を利用者に適した姿勢に維持させることができるようになる。
【0051】
図6に示すような2つの傾斜面34、35を有する支持棒体30に代えて、図20に示すような丸棒状の支持棒体60を用いることができる。この場合、更に、支持棒体60を、表示パネル10が取り付けられる側の第1部分61と、アームレスト103とシートバック102との間に挟まれるブラケット20(図20において図示略)に固定される側の第2部分62とに分割された構造とすることができる。例えば、図21に示すように、第1部分61の端部にネジ部61aが形成され、第2部分62の端部にネジ穴62aが形成される。ネジ部61aをネジ穴62aにねじ込むことにより、図22に示すように第1部分61と第2部分62とが一体となって支持棒体60全体が構成される。このように比較的長い支持棒体60が第1部分61と第2部分62の2つの部分に分割されるので、表示パネル取り付けキットの構成部材を小型化することができ、全体としての小型化を図ることができる。
【0052】
また、第1部分61と第2部分62とで構成される支持棒体60全体を、図23に示すように、筒状のカバー65で覆うことができる。更に、図24に示すように丸棒状の支持棒体60に溝63を形成することにより、その溝63を表示パネル10の配線Wを通す経路として利用することができる。
【0053】
なお、ブラケット20、支持棒体30、アーム部材40及びパネル取り付け板50を含む表示パネル取り付けキットを用いて表示パネル10が取付けられるシート100は、運転者用のシートに限定されず、最後部のシートより前方に位置しているものであればよい。これにより、当該シートに取り付けられた表示パネルに表示される映像を後方のシートに着座した乗員が見ることができる。
【0054】
前述した実施の形態では、支持棒体30、アーム部材40及びパネル支持固定板50によってブラケット20に固定される表示パネル装着具が構成されたが、この表示パネル装着具は、表示パネル10が装着された状態でブラケット20に固定し得る構造のものであれば、特に限定されない。支持棒体30の他端部に設けられる表示パネル支持固定具が、アーム部材40及びパネル支持固定板50で構成されたが、この表示パネル支持固定具の構造は、表示パネル10を支持固定した状態で支持棒体30の他端部に設けられるものであれば、特に限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明に係る表示パネル取り付けキット及び表示パネル取り付け構造は、ヘッドレストでなくても、シートに表示パネルを取り付けることができるという効果を有し、車室内に設けられた座席にナビゲーション画像やビデオ画像を表示するための表示パネルの取り付けキット及びその取り付け構造として有用である。
【符号の説明】
【0056】
10 表示パネル
20 ブラケット
21 本体基板
22 結合孔
23a、23b 係合部
24a、24b、24c 固定受け部
25a、25b、25c 孔
27a、27b、27c ボルト
28a、28b、28c キャップ
30 支持棒体
31 直状部
32 湾曲部
321a、321b、321c 凹部
322a、322b、322c 孔
33 ラウンド部
34、35 傾斜面
36 取付け部
361 溝
37 平坦面
40 アーム部材
41 第1ジョイント部
410 空間
411、412a、412b、412c、412d ネジ孔
42 第2ジョイント部
420 空間
421 孔
43 アーム部
44 調整ネジ
45a、45b、45c、45d ネジ
50 パネル取り付け板
51 本体プレート
52a、52b、52c、52d 孔
53 カール部
55 ボルト
60 支持棒体
61 第1部分
62 第2部分
63 溝
65 カバー
100 シート
101 シートクッション
102 シートバック
103 アームレスト
104 ヘッドレスト
111 係止凸部
112 ボルト
113 キャップ
120 シート
【技術分野】
【0001】
本発明は、車室内で用いられるナビゲーション画像やビデオ画像を表示するための表示パネルの取り付けキット及びその取り付け構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両において、前部シート(座席)、例えば、運転シートの隣のシートのヘッドレストの裏面側にモニタ(表示パネル)が設けられたモニタの取り付け構造が知られている(特許文献1参照)。このようなモニタの取り付け構造によれば、前記シートの後方に位置するシートに着座した乗員は、その着座した状態で前方シートのヘッドレストに設けられたモニタに表示される映像を見ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−232119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、車両追突時等における乗員の保護のためにヘッドレストに安全機構を内装することが提案されている。このように追突時等のための安全機構を内装したヘッドレストでは、その安全機構を正常に機能させるために前述したようにそのヘッドレストの裏面側に表示パネルを取り付けることができない。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、ヘッドレストでなくても、シートに表示パネルを取り付けることが可能となる表示パネル取り付けキット及び表示パネル取り付け構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る表示パネル取り付けキットは、最後部シートより前方に位置し、シートバック側面にアームレストが取り付け具によって取り外し可能に取り付けられたシートを有する車両において表示パネルの取り付けに用いられる表示パネル取り付けキットであって、前記シートから取り外された前記アームレストを前記シートのシートバック側面に取り付ける前記取り付け具に係合して前記シートバック側面と前記アームレストとに挟まれた状態で固定されるブラケットと、該ブラケットに固定具によって固定され、前記表示パネルが装着される表示パネル装着具とを有する構成となる。
【0007】
このような構成によれば、ブラケットを、最後部のシートより前方に位置するシートから取り外されたアームレストを当該シートのシートバック側面に取り付ける取り付け具に係合させてシートバック側面とアームレストとに挟まれた状態で固定し、そのブラケットに、表示パネルの装着される表示パネル装着具を固定具によって固定することにより、表示パネルの前記シートへの取り付けが可能となる。
【0008】
本発明に係る表示パネル取り付けキットにおいて、前記表示パネル装着具は、前記ブラケットに一端部が前記固定具によって固定され、前記シートのシートバックに沿って延びる支持棒体と、該支持棒体の他端部に設けられ、前記表示パネルを支持固定する表示パネル支持固定具とを有する構成とすることができる。
【0009】
このような構成により、ブラケットに一端部が固定具により固定されてシートバックに沿って延びる支持棒体の他端部に設けられた表示パネル支持固定具に表示パネルが支持固定されることにより、表示パネルの前記シートへの取り付けが可能となる。
【0010】
また、本発明に係る表示パネル取り付けキットにおいて、前記ブラケットは、前記シートバック側面と前記アームレストとに挟まれた状態で前記アームレストの後端の輪郭に沿うように配置される複数の固定受け部を有し、前記支持棒体の前記一端部は、前記ブラケットの前記複数の固定受け部の配列に沿う形状となって、前記ブラケットの前記複数の固定受け部に前記固定具により固定される部分を有する構成とすることができる。
【0011】
このような構成により、ブラケットに固定具により固定される支持棒体の一端部が、アームレストの後端の輪郭に沿うようになるので、アームレストとの一体感を損なうことなく、表示パネルが支持固定される表示パネル支持固定具が他端部に設けられる支持棒体をシートバックに沿って配置させることができるようになる。
【0012】
また、本発明に係る表示パネル取り付けキットにおいて、前記支持棒体は、前記アームレストと前記シートバックとの間に形成された外方に向かって開放する隙間に嵌る楔形状の部分を有する構成とすることができる。
【0013】
このような構成により、外方に向かって開放するように形成されたアームレストとシートバックとの間の隙間に支持棒体がより密に嵌まり込むようになるので、支持棒体をシートバックに沿ってより安定的に設けることができるようになる。
【0014】
更に、本発明に係る表示パネル取り付けキットにおいて、前記表示パネル支持固定具は、前記支持棒体を中心にして回動可能に当該支持棒体に一端部が支持されるアーム部材と、該アーム部材の他端部に設けられ、前記表示ユニットを支持固定する支持固定部材とを有する構成とすることができる。
【0015】
このような構成により、ブラケットに固定具によって一端部が固定されてシートバックに沿って延びる支持棒体の他端部に回動可能な状態で表示パネルを支持することができるようになる。
【0016】
また、本発明に係る表示パネル取り付けキットにおいて、前記支持棒体を前記ブラケットに固定する固定部は、手作業によって固定可能なノブ付き固定具とすることができる。
【0017】
このような構成により、支持棒体のブラケットへの固定及び取り外しが、特別の工具を使うことなく、手作業によって容易に行うことができる。
【0018】
また、本発明に係る表示パネル取り付けキットにおいて、前記支持棒体には、前記表示パネルの配線を通す経路が形成されている構成とすることができる。
【0019】
このような構成により、表示パネルの配線を支持棒体内に集中的に引き回すことができるようになる。
【0020】
本発明に係る表示パネルの取り付け構造は、最後部シートより前方に位置し、シートバック側面にアームレストが取り付け具によって取り付けられたシートを有する車両における表示パネルの取り付け構造であって、ブラケットが、前記アームレストを前記シートのシートバック側面に取り付ける前記取り付け具に係合して、前記シートバック側面と前記アームラストとに挟まれた状態で固定され、前記ブラケットに固定具によって固定された表示パネル装着具に前記表パネルが装着された構成となる。
【0021】
本発明に係る表示パネルの取り付け構造において、前記表示パネル装着具は、前記ブラケットに一端部が前記固定具によって固定され、前記シートのシートバックに沿って延びる支持棒体と、該支持棒体の他端部に設けられ、前記表示パネルを支持固定する支持固定具とを有する構成とすることができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明に係る表示パネル取り付けキット及び表示パネルの取り付け構造によれば、最後部のシートより前方に位置するシートから取り外されたアームレストを当該シートのシートバック側面に取り付ける取り付け具に係合させてシートバック側面とアームレストとに挟まれた状態のブラケットに、表示パネルの装着される表示パネル装着具が固定具によって固定されるので、表示パネルを、ヘッドレストでなくても、シートに取り付けることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の一形態に係る表示パネル取り付けキットによって表示パネルがシートに取り付けられた構造を示す斜視図である。
【図2】シートから取り外したアームレストと、該アームレストの取り付け具に係合すべきブラケットとを示す分解斜視図である。
【図3A】ブラケットの構造を示す平面図である。
【図3B】ブラケットの構造を示す正面図である。
【図3C】ブラケットの構造を示す断面図である。
【図4】支持棒体の構造を示す側面図である。
【図5】支持棒体とブラケットとの接合関係を示す図である。
【図6】ブラケットに固定された支持棒体がアームレストとシートバックとの隙間に嵌め込まれた状態を示す図である。
【図7】支持棒体がブラケットに固定された状態を示す図である。
【図8】支持棒体のブラケットへの固定構造を示す断面図である。
【図9】アームレストとシートバック側面との間に固定されたブラケットに支持棒体を固定する方法を示す図である。
【図10】シートバックに沿って固定された支持棒体の先端部に表示パネルが設けられた状態を示す図である。
【図11】支持棒体の先端部において表示パネルを反転させた状態を示す図である。
【図12A】アーム部材の構造を示す平面図である。
【図12B】アーム部材の構造を示す正面図である。
【図13】支持棒体のアーム部材取り付け端部の構造を拡大して示す図である。
【図14】前記アーム部材の支持棒体への固定構造を示す図である。
【図15A】表示パネルを支持固定する支持固定板を示す正面図である。
【図15B】支持固定板を示す平面図である。
【図16】支持棒体に固定されたアーム部材に表示パネルの装着された支持固定板を固定した状態を示す図である。
【図17A】支持棒体がブラケットに他の固定具(ノブボルト)によって固定された状態を示す図である。
【図17B】ブラケットに支持棒体を固定する固定具(ノブボルト)の形状を示す図である。
【図18】アーム部材にパネル取り付け板を連結させる構造の他の例を示す図である。
【図19】図18に示すアーム部材にパネル取り付け板を連結させる構造に使用される雲台を示す図である。
【図20】シートバックに沿って固定された支持棒体の他の例を示す図である。
【図21】図20に示す支持棒体が分割された状態を示す図である。
【図22】分割された部分が結合して支持棒体として構成された状態を示す図である。
【図23】支持棒体にカバーを装着する状態を示す図である。
【図24】支持棒体に形成された配線を通す溝を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0025】
本発明の実施の一形態に係る表示パネル取り付けキットによって、表示パネルは、図1に示すように車両のシートに取り付けられる。
【0026】
図1において、車室内の最前部に位置する運転者用のシート100は、シートクッション101の後端縁に下端縁がヒンジ結合したシートバック102の一方の側面(例えば、左側面)にアームレスト103が後述するように取り外し可能に取り付けられるとともに、シートバック102の上端部にヘッドレスト104が設けられた構造となっている。後述するように支持棒体30(表示パネル装着具の一部を構成)を含む表示パネル取り付けキットを用いて表示パネル10がその表示面を後方のシート120に向けてシートバック102に取り付けられる。表示パネル10は、例えば、車両に搭載されるAV(Audio and Visual)装置、ナビゲーション装置、情報通信機器等の車載機器における各種情報表示のために用いられる。
【0027】
図2に示すように、アームレスト103の後端部に孔103aが形成されており、シートバック102の側面に設けられた係止凸部111がアームレスト103の孔103aに嵌め込まれるともに、該孔103aを通るボルト112によってアームレスト103と係止凸部111とが結合される。そして、アームレスト103の孔103aを塞ぐように、キャップ113が孔103aに嵌め込まれる。このように、アームレスト103は、ボルト112及びシートバック102に設けられた係止凸部111で構成される取り付け具によって取り外し可能にシートバック102の側面に取り付けられる。
【0028】
表示パネル取り付けキットは、図2に示すように、シートバック102とアームレスト103との間に挟まれるように設けられるべきブラケット20を含む。このブラケット20は、図3A〜図3Cに示すように構成される。
【0029】
図3A〜図3Cにおいて、ブラケット20は、例えば、金属板をプレス加工することにより作られ、全体として丸みのある外形となり、特に、アームレスト103の後端の湾曲した輪郭(図2参照)に対応した外形部分EROUND(図3A参照)を有する本体基板21を有している。本体基板21の所定部位には結合孔22が形成されるとともに、結合孔22の対向する2つの周辺部位に係合部23a、23bが形成されている。本体基板21のアームレスト103の後端の湾曲した輪郭に対応した外形部分EROUNDには、本体基板21から切り起こされて、本体基板21の面に直交する面を有する3つの固定受け部24a、24b、24cが形成されている(特に、図3B、図3C参照)。各固定受け部24a、24b、24cの本体基板21の面に直交する面には、孔25a、25b、25cが形成されている。
【0030】
このような構造のブラケット20は、図2に示すように、アームレスト103をシートバック102から取り外した状態で、結合孔22をシートバック102の側面に設けられた係止凸部111に嵌めこむとともに、係合部23a、23bを係止凸部111の所定部位(図示略)に係合させることにより、係止凸部111に装着される。そして、前述したようにアームレスト103をシートバック102に取り付けることにより、ブラケット20が、後述する図9に示すように、シートバック102の側面とアームレスト103とに挟まれた状態で固定される。この状態で、ブラケット20の3つの固定受け部24a、24b、24cが、アームレスト103の後端の湾曲した輪郭に沿うように配列されて、アームレスト103とシートバック102の側面との間の隙間から露出する。
【0031】
表示パネル取り付けキットの他の構成部材である支持棒体30は、図4に示すように構成される。
【0032】
図4において、支持棒体30は、ストレートに延びる直状部31と、直状部31に続き、湾曲した形状となる湾曲部32とを有している。湾曲部32は、図5に示すように、前述したブラケット20の本体基板21に形成された3つの固定受け部24a、24b、24cの配列に沿う形状となっている。そして、湾曲部32には、ブラケット20の3つの固定受け部24a、24b、24cに対応して3つの凹部321a、321b、321cが形成され、また、凹部321a、321b、321cから更に、湾曲部32を貫通する孔322a、322b、322cが形成されている。これら孔322a、322b、322cは、湾曲部32において、ブラケット20の3つの固定受け部24a、24b、24cと同じ角度間隔にて放射状に配列されている。これにより、支持棒体30の湾曲部32に形成された3つの凹部321a、321b、321cに続く孔322a、322b、322cのそれぞれと、ブラケット20の対応する固定受け部24a、24b、24cに形成された孔25a、25b、25c(図3B、図3C参照)とが対向し得るようになる。
【0033】
直状部31の湾曲部32に続く側と逆側の端部が、丸棒状となって、後述するように表示パネル取り付けキットの他の構成部材であるアーム部材40(後述する図10、図12A、図12B参照)の取付け部36として形成されている。また、図4とともに図6に示すように、支持棒体30の直状部31における取付け部36から湾曲部32に至る部分及び湾曲部32は、対向する2つの傾斜面34、35と、2つの傾斜面34、35の間隔の狭い側の両端部につながる平坦面37と、2つの傾斜面34、35の間隔の広い側の両端につながるラウンド面33とによって形成されている。これにより、支持棒体30における丸棒状の取付け部36を除く部分の横断面形状は、図6に示すように、2つの傾斜面34、35による楔形状となり、特に、支持棒体30のアームレスト103とシートバック102の側面に当接する部分は、その楔形状により、アームレスト103の後端角部とシートバック102の後端角部との間に形成される外方に向かって開放する隙間Gに密に嵌まり込み得る。
【0034】
前述した構造の支持棒体30は、図6とともに図7〜図9に示すようにして、アームレスト103とシートバック102の側面との間に挟まれるように固定されたブラケット20に固定される。即ち、支持棒体30の湾曲部32に形成された3つの孔322a、322b、322cがブラケット20の固定受け部24a、24b、24cに対向する状態に維持されつつ、支持棒体30がアームレスト103とシートバック102の側面との間の隙間Gに嵌まり込むように配置される。この状態で、図8に示すように、支持棒体30の湾曲部32に形成された3つの凹部321a、321b、321cから挿入される/ボルト27a、27b、27b(固定具)が孔322a、322b、322cを通して平坦面37から突出し、ブラケット20の固定受け部24a、24b、24cに形成された孔25a、25b、25cにねじ込まれる。これにより、支持棒体30の湾曲部32(一端部)がブラケット20の3つの固定受け部24a、24b、24cにボルト27a、27b、27c(固定具)によって固定される。なお、各凹部321a、321b、321bは、ねじ込んだボルト27a、27b、27cを隠すようにキャップ28a、28b、28cによって塞がれる(図7参照)。
【0035】
前述したようにアームレスト103とシートバック102の側面との間に挟まれたブラケット20に固定された支持棒体30は、図10及び図11に示すように、シートバック102の側面に沿って配置されるようになる。そして、支持棒体30の先端部に、表示パネル取り付けキットの他の構成部材であって支持棒体30とともに表示パネル装着具を構成する表示パネル支持固定具としてのアーム部材40及びパネル取り付け板50によって表示パネル10が取り付けられる。
【0036】
アーム部材40は、図12A及び図12Bに示すように構成される。図12A及び図12Bにおいて、アーム部材40は、第1ジョイント部41と第2ジョイント部42とが湾曲した板形状となるアーム部43によって結合された構造となっている。第1ジョイント部41は、円筒キャップ形状となり、内部に円柱状の空間410が形成されている。第1ジョイント部41の上端面の中心にはネジ孔411が形成され、第1ジョイント部41の側壁面には、等間隔に配置される4つのネジ孔412a、412b、412c、412dが形成されている。また、第2ジョイント部42は、第1ジョイント部41と同様に、円筒キャップ状となり、内部に円柱状の空間420が形成されている。第2取付け部42の上端面の中心には孔421が形成されている。
【0037】
前述した支持棒体30の端部に形成された丸棒状の取付け部36は、前述したアーム部材40を取り付ける部分であって、図13に拡大して示すように、先端から所定距離の位置に取付け部36の全周にわたって溝361が形成されている。そして、図14に拡大して示すように、支持棒体30の取付け部36が第1ジョイント部41(空間410)内に挿入され、第1ジョイント部41が支持棒体30の取付け部36に遊嵌した状態なる。この状態で、第1ジョイント部41の周壁面に形成された4つのネジ孔412a、412c、(412b、412d)に、ネジ45a、45c(図14には2つのネジ45a、45cだけしか表れていないが、ネジ孔412b、412dに対応したネジも存在する)がねじ込まれて、各ネジ45a、45cの先端部分が支持棒体30の取付け部36に形成された溝361内に至っている。これにより、アーム部材40の第1ジョイント部41は、各ネジ45a、45cが溝361に引っかかって、支持棒体30の取付け部36から抜けることなく、各ネジ45a、45cが溝361内を摺動して支持棒体30を中心にして回動可能になる。
【0038】
また、第1ジョイント部41の上端面に形成されたネジ孔411に調整ネジ44がねじ込まれている。この調整ネジ44のねじ込み量を調整することにより、第1ジョイント部41の回動のし易さが調整される。この調整ネジ44の所定量のネジ込みにより、支持棒体30に形成された溝361の内壁が各ネジ45a、45cに押し付けられて、第1ジョイント部41が支持棒体30に固定されるようになる。
【0039】
上述したアーム部材40とともに表示パネル支持固定具を構成するパネル取り付け板50(支持固定部材)は、図15A及び図15Bに示すように、本体プレート51の側端部がカールされて、当該本体プレート51の側端部に内部が中空SPとなるカール部53が形成された構造となっている。そして、ボルト55がカール部53内に固定され、そのボルト55の先端部がカール部53から突出している。また、本体プレート51には、孔52a、52b、52c、52dが形成されており、この孔52a、52b、52c、52dを通るネジ等によって本体プレート51に表示パネル10が固定される。
【0040】
前述したように第1ジョイント部41が支持棒体30の取付け部36に回動可能に結合したアーム部材40の第2ジョイント部42に、図16に示すように、パネル取り付け板50(図15A、図15B参照)が固定される。即ち、パネル取り付け板50のカール部53から突出するボルト55が第2ジョイント部42の上端面に形成された孔421から差し込まれ、第2ジョイント部42内にてボルト55にナット56を締め込むことによってパネル取り付け板50が第2ジョイント部42に固定される。このようにして、図10に示すように、支持棒体30の先端部に、アーム部材40及びパネル取り付け板50を用いて表示パネル10が取り付けられる。そして、第1ジョイント部41の調整ネジ44を緩めた状態で、支持棒体30の先端部(取付け部36)を中心にアーム部材40を回動させることにより、図11に示すように、表示パネル10の向きを変えるとともに、シートバック102から側方に突出した表示パネル10(図10参照)を、シートバック102の背後に移動させることができる。
【0041】
前述したように、ブラケット20、支持棒体30、アーム部材40及びパネル取り付け板50を含む表示パネル取り付けキットによれば、ブラケット20を、シート100(シートバック102)から取り外されたアームレスト103をシートバック102の側面に取り付けるための係止凸部111に係合させてシートバック102の側面とアームレスト103とに挟まれた状態で固定し、そのブラケット20に3つのボルト27a、27b、27cによって支持棒体30を固定し、更に、表示パネル10の取り付けられたパネル取り付け板50が固定されたアーム部材40を前記支持棒体30に固定することにより、表示パネル10のシート100への取り付けが可能となる。これにより、表示パネル10を、ヘッドレスト104でなくても、シート100に取り付けることができるようになる。
【0042】
また、ブラケット20に形成される3つの固定受け部24a、24b、24cが、アームレスト103の後端の輪郭に沿うように配列されるとともに、支持棒体30の湾曲部32がその固定受け部24a、24b、24cの配列に沿った形状となっているので(図7、図9参照)、アームレスト103との一体感を損なうことなく、表示パネル10の取付けに用いられる支持棒体30をシートバック102に沿って配置させることができるようになる。
【0043】
更に、支持棒体30の断面形状が2つの傾斜面34、35による楔形状になっているので(図6参照)、アームレスト103の後端角部とシートバック102の後端角部との間に形成される外方に向かって開放する隙間Gにより密に嵌まり込むようになり、支持棒体30をシートバック102に沿ってより安定的に設けることができるようになる。
【0044】
なお、支持棒体30内、例えば、直状部31内に、溝や仕切り空間等によって表示パネル10の配線を通す経路を形成することができる。この場合、表示パネル10の配線を支持棒体30内に集中的に引き回すことができるようになる。
【0045】
前述した表示パネル10の取付け構造では、支持棒体30は、3つの通常のボルト27a、27b、27cによってブラケット20に固定される構造であったが、図17A及び図17Bに示すように、人が握ることのできるノブを有し、手作業によって固定可能な3つのノブボルト29a、29b、29c(ノブ付き固定具)によって支持棒体30をブラケット20に固定することもできる。この場合、支持棒体30の湾曲部32には、図5及び図7に示すような3つの凹部321a、321b、321cは形成されることなく、孔322a、322b、322bがそのまま貫通するように形成される。そして、3つのノブボルト29a、29b、29cを孔322a、322b、322cに通して、手作業によってノブを回わすことにより、ノブ付きボルト29a、29b、29cがブラケット20の固定受け部24a、24b、24cにねじ込まれる。これにより、支持棒体30の湾曲部32がブラケット20の3つの固定受け部24a、24b、24cに固定される。
【0046】
このように、支持棒体30のブラケット20への固定に、ノブを有するノブボルト29a、29b、29c(ノブ付き固定具)を使用することにより、ドライバやスパナ等の工具を用いることなく、手作業で各ノブボルト29a、29b、29cのノブを握って回すことにより支持棒体30をブラケット20に容易に固定することができ(表示パネル取り付けキットの組み立て)、また、支持棒体30をブラケット20から容易に取り外すこともできる(表示パネル取り付けキットの分解)。
【0047】
なお、ブラケット20の各固定受け部24a、24b、24cにボルトを固定しておき、支持棒体30をブラケット20に固定するために、ナット、特に、ノブを有するノブナット(ノブ付き固定具)を用いることもできる。
【0048】
また、前述した表示パネル10の取付け構造では、アーム部材40の第2ジョイント部42においてパネル取り付け板50から延びるボルト55にナット56を締め込むことにより、パネル取り付け板50が第2ジョイント部42に固定されているが、図18及び図19に示すような雲台57を用いて、表示パネル10が固定されるパネル取り付け板50をアーム部材40の第2ジョイント部42に固定することもできる。この場合、雲台57は、図19に拡大して示すように、割辺571、572に挟まれた球体部573の先端にボルト部574が形成され、割辺571、572が摘みと一体となったネジ575によって締め付けられる構造となっている。このような雲台57では、ネジ575による割辺571、572の締め付けが緩められると、球体部573が割辺571、572に挟まれた状態で自由に回動することができるようになり、ネジ575によって割辺571、572が締め付けられると、球体部573が割辺571、572によって強く挟まれて、球体部573の姿勢に固定することができる。
【0049】
雲台57の球体部573に形成されたボルト部574がパネル取り付け板50のカール部53(図示されていないが、雌ネジが形成されている)がねじ込まれることにより、パネル取り付け板50が雲台57に連結される。また、雲台57には、球体部573の逆側に突出するようにボルト部576が形成されている。そして、雲台57のボルト部576がアーム部材40における第2ジョイント部42の上端面に形成された孔421から差し込まれ、第2ジョイント部42内にてボルト部575にナット56を締め込むことによって雲台57が第2ジョイント部41に固定される。
【0050】
このように、雲台57を用いて、表示パネル10が固定されるパネル取り付け板50をアーム部材40の第2ジョイント部42に固定することにより、パネル取り付け板50に固定される表示パネル10の姿勢(方向、傾斜角度)を自由に調整することができるようになる。従って、表示パネル10が取り付けられるシート100のシートバック102の傾斜角度が種々変更されたとしても、表示パネル10を利用者に適した姿勢に維持させることができるようになる。
【0051】
図6に示すような2つの傾斜面34、35を有する支持棒体30に代えて、図20に示すような丸棒状の支持棒体60を用いることができる。この場合、更に、支持棒体60を、表示パネル10が取り付けられる側の第1部分61と、アームレスト103とシートバック102との間に挟まれるブラケット20(図20において図示略)に固定される側の第2部分62とに分割された構造とすることができる。例えば、図21に示すように、第1部分61の端部にネジ部61aが形成され、第2部分62の端部にネジ穴62aが形成される。ネジ部61aをネジ穴62aにねじ込むことにより、図22に示すように第1部分61と第2部分62とが一体となって支持棒体60全体が構成される。このように比較的長い支持棒体60が第1部分61と第2部分62の2つの部分に分割されるので、表示パネル取り付けキットの構成部材を小型化することができ、全体としての小型化を図ることができる。
【0052】
また、第1部分61と第2部分62とで構成される支持棒体60全体を、図23に示すように、筒状のカバー65で覆うことができる。更に、図24に示すように丸棒状の支持棒体60に溝63を形成することにより、その溝63を表示パネル10の配線Wを通す経路として利用することができる。
【0053】
なお、ブラケット20、支持棒体30、アーム部材40及びパネル取り付け板50を含む表示パネル取り付けキットを用いて表示パネル10が取付けられるシート100は、運転者用のシートに限定されず、最後部のシートより前方に位置しているものであればよい。これにより、当該シートに取り付けられた表示パネルに表示される映像を後方のシートに着座した乗員が見ることができる。
【0054】
前述した実施の形態では、支持棒体30、アーム部材40及びパネル支持固定板50によってブラケット20に固定される表示パネル装着具が構成されたが、この表示パネル装着具は、表示パネル10が装着された状態でブラケット20に固定し得る構造のものであれば、特に限定されない。支持棒体30の他端部に設けられる表示パネル支持固定具が、アーム部材40及びパネル支持固定板50で構成されたが、この表示パネル支持固定具の構造は、表示パネル10を支持固定した状態で支持棒体30の他端部に設けられるものであれば、特に限定されない。
【産業上の利用可能性】
【0055】
本発明に係る表示パネル取り付けキット及び表示パネル取り付け構造は、ヘッドレストでなくても、シートに表示パネルを取り付けることができるという効果を有し、車室内に設けられた座席にナビゲーション画像やビデオ画像を表示するための表示パネルの取り付けキット及びその取り付け構造として有用である。
【符号の説明】
【0056】
10 表示パネル
20 ブラケット
21 本体基板
22 結合孔
23a、23b 係合部
24a、24b、24c 固定受け部
25a、25b、25c 孔
27a、27b、27c ボルト
28a、28b、28c キャップ
30 支持棒体
31 直状部
32 湾曲部
321a、321b、321c 凹部
322a、322b、322c 孔
33 ラウンド部
34、35 傾斜面
36 取付け部
361 溝
37 平坦面
40 アーム部材
41 第1ジョイント部
410 空間
411、412a、412b、412c、412d ネジ孔
42 第2ジョイント部
420 空間
421 孔
43 アーム部
44 調整ネジ
45a、45b、45c、45d ネジ
50 パネル取り付け板
51 本体プレート
52a、52b、52c、52d 孔
53 カール部
55 ボルト
60 支持棒体
61 第1部分
62 第2部分
63 溝
65 カバー
100 シート
101 シートクッション
102 シートバック
103 アームレスト
104 ヘッドレスト
111 係止凸部
112 ボルト
113 キャップ
120 シート
【特許請求の範囲】
【請求項1】
最後部シートより前方に位置し、シートバック側面にアームレストが取り付け具によって取り外し可能に取り付けられたシートを有する車両において表示パネルの取り付けに用いられる表示パネル取り付けキットであって、
前記シートから取り外された前記アームレストを前記シートのシートバック側面に取り付ける前記取り付け具に係合して前記シートバック側面と前記アームレストとに挟まれた状態で固定されるブラケットと、
該ブラケットに固定具によって固定され、前記表示パネルが装着される表示パネル装着具とを有する表示パネル取り付けキット。
【請求項2】
前記表示パネル装着具は、前記ブラケットに一端部が前記固定具によって固定され、前記シートのシートバックに沿って延びる支持棒体と、
該支持棒体の他端部に設けられ、前記表示パネルを支持固定する表示パネル支持固定具とを有する請求項1記載の表示パネル取り付けキット。
【請求項3】
前記ブラケットは、前記シートバック側面と前記アームレストとに挟まれた状態で前記アームレストの後端の輪郭に沿うように配置される複数の固定受け部を有し、
前記支持棒体の前記一端部は、前記ブラケットの前記複数の固定受け部の配列に沿う形状となって、前記ブラケットの前記複数の固定受け部に前記固定具により固定される部分を有する請求項2記載の表示パネル取り付けキット。
【請求項4】
前記支持棒体は、前記アームレストと前記シートバックとの間に形成された外方に向かって開放する隙間に嵌る楔形状の部分を有する請求項2または3記載の表示パネル取り付けキット。
【請求項5】
前記表示パネル支持固定具は、前記支持棒体を中心にして回動可能に当該支持棒体に一端部が支持されるアーム部材と、
該アーム部材の他端部に設けられ、前記表示ユニットを支持固定する支持固定部材とを有する請求項2乃至4のいずれかに記載の表示パネル取り付けキット。
【請求項6】
前記支持棒体を前記ブラケットに固定する固定部は、手作業によって固定可能なノブ付き固定具である請求項2乃至5のいずれかに記載の表示パネル取り付けキット。
【請求項7】
前記支持棒体には、前記表示パネルの配線を通す経路が形成されている請求項2乃至6のいずれかに記載の表示パネル取り付けキット。
【請求項8】
最後部シートより前方に位置し、シートバック側面にアームレストが取り付け具によって取り付けられたシートを有する車両における表示パネルの取り付け構造であって、
ブラケットが、前記アームレストを前記シートのシートバック側面に取り付ける前記取り付け具に係合して、前記シートバック側面と前記アームラストとに挟まれた状態で固定され、
前記ブラケットに固定具によって固定された表示パネル装着具に前記表パネルが装着された表示パネル取り付け構造。
【請求項9】
前記表示パネル装着具は、前記ブラケットに一端部が前記固定具によって固定され、前記シートのシートバックに沿って延びる支持棒体と、
該支持棒体の他端部に設けられ、前記表示パネルを支持固定する支持固定具とを有する請求項8記載の表示パネル取り付け構造。
【請求項1】
最後部シートより前方に位置し、シートバック側面にアームレストが取り付け具によって取り外し可能に取り付けられたシートを有する車両において表示パネルの取り付けに用いられる表示パネル取り付けキットであって、
前記シートから取り外された前記アームレストを前記シートのシートバック側面に取り付ける前記取り付け具に係合して前記シートバック側面と前記アームレストとに挟まれた状態で固定されるブラケットと、
該ブラケットに固定具によって固定され、前記表示パネルが装着される表示パネル装着具とを有する表示パネル取り付けキット。
【請求項2】
前記表示パネル装着具は、前記ブラケットに一端部が前記固定具によって固定され、前記シートのシートバックに沿って延びる支持棒体と、
該支持棒体の他端部に設けられ、前記表示パネルを支持固定する表示パネル支持固定具とを有する請求項1記載の表示パネル取り付けキット。
【請求項3】
前記ブラケットは、前記シートバック側面と前記アームレストとに挟まれた状態で前記アームレストの後端の輪郭に沿うように配置される複数の固定受け部を有し、
前記支持棒体の前記一端部は、前記ブラケットの前記複数の固定受け部の配列に沿う形状となって、前記ブラケットの前記複数の固定受け部に前記固定具により固定される部分を有する請求項2記載の表示パネル取り付けキット。
【請求項4】
前記支持棒体は、前記アームレストと前記シートバックとの間に形成された外方に向かって開放する隙間に嵌る楔形状の部分を有する請求項2または3記載の表示パネル取り付けキット。
【請求項5】
前記表示パネル支持固定具は、前記支持棒体を中心にして回動可能に当該支持棒体に一端部が支持されるアーム部材と、
該アーム部材の他端部に設けられ、前記表示ユニットを支持固定する支持固定部材とを有する請求項2乃至4のいずれかに記載の表示パネル取り付けキット。
【請求項6】
前記支持棒体を前記ブラケットに固定する固定部は、手作業によって固定可能なノブ付き固定具である請求項2乃至5のいずれかに記載の表示パネル取り付けキット。
【請求項7】
前記支持棒体には、前記表示パネルの配線を通す経路が形成されている請求項2乃至6のいずれかに記載の表示パネル取り付けキット。
【請求項8】
最後部シートより前方に位置し、シートバック側面にアームレストが取り付け具によって取り付けられたシートを有する車両における表示パネルの取り付け構造であって、
ブラケットが、前記アームレストを前記シートのシートバック側面に取り付ける前記取り付け具に係合して、前記シートバック側面と前記アームラストとに挟まれた状態で固定され、
前記ブラケットに固定具によって固定された表示パネル装着具に前記表パネルが装着された表示パネル取り付け構造。
【請求項9】
前記表示パネル装着具は、前記ブラケットに一端部が前記固定具によって固定され、前記シートのシートバックに沿って延びる支持棒体と、
該支持棒体の他端部に設けられ、前記表示パネルを支持固定する支持固定具とを有する請求項8記載の表示パネル取り付け構造。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13】
【図14】
【図15A】
【図15B】
【図16】
【図17A】
【図17B】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【公開番号】特開2013−103612(P2013−103612A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−248889(P2011−248889)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(511260746)有限会社クルーズプランニング (2)
【出願人】(509057109)アルパインマーケティング株式会社 (6)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(511260746)有限会社クルーズプランニング (2)
【出願人】(509057109)アルパインマーケティング株式会社 (6)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]