説明

表示制御装置、テレビジョン受像機、表示制御方法、プログラム、および記録媒体

【課題】視聴する番組を決定する際の選局操作において、視聴者の手間を軽減することができるテレビジョン受像機を提供する。
【解決手段】テレビジョン受像機は、ディスプレイにおいて複数の画面が表示されているときに、選局操作が行われた場合、複数の画面において選局されている複数のチャンネルの各々を、選局操作に応じて他のチャンネルに切り替える選局制御部320を備え、1回の選局操作により、複数の画面の各々のチャンネルを切り替えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示手段の画面表示を制御することが可能な表示制御装置、テレビジョン受像機、表示制御方法、プログラム、および記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、多くのテレビジョン受像機では、地上デジタル放送やBS/CSデジタル放送等、様々な放送局の番組を視聴することが可能となっている。視聴者は、嗜好するジャンルの番組を視聴するために、テレビ番組表等を利用して、視聴可能な多数の番組の中から嗜好するジャンルの番組を探し出し、その番組を放送する放送局を選局する選局操作を行う必要があった。
【0003】
また、嗜好するジャンルの複数の番組が同時に放送されている場合もある。例えば、嗜好するジャンルの2つの番組が同時に放送されている場合、視聴者は、一方の視聴を断念したり、一方の番組を録画して後日視聴したり、頻繁に選局操作を行って双方の番組を交互に視聴することもあった。
【0004】
このように、視聴者が嗜好するジャンルの複数の番組を視聴するためには、手間や時間が係る等、様々な不都合が生じていた。そこで、従来、このような不都合を軽減し、嗜好するジャンルの複数の番組を、容易に視聴者に視聴させるための、様々な技術が考案されている。
【0005】
例えば、下記特許文献1には、視聴者の好みのジャンル又はキーワードを条件として予め記憶しておき、この条件に合致する番組が所定時間視聴された後、この番組から他の番組にチャンネルが切り替えられると、この番組と他の番組とを2画面表示するテレビジョンシステムが開示されている。このテレビジョンシステムによれば、他の番組の視聴中も、元の番組の進行状態を確認することができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−167083号公報(2008年7月17日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一方、視聴者は、テレビ番組表に拠らず、ザッピングと呼ばれる頻繁な選局操作行うことにより、現在放送されている複数の番組の中から、視聴する番組を決定する場合がある。テレビ番組表に示されている情報だけでは、視聴する番組を決定しきれず、実際に放送されている複数の番組の各々を一部視聴して、これらを比較することにより、これから視聴する番組を決定する場合があるからである。
【0008】
この場合、視聴者は、選局操作に応じて表示される放送番組がめまぐるしく変わる中、タイミング良く所望するシーンが表示されたときに、そのときに選局されていた放送番組を視聴する放送番組として決定することが多い。それだけでなく、より好ましい放送番組を求めて、さらに選局操作を行う場合がある。このため、視聴する放送番組を決定するためには、多くの手間や時間が必要となっていた。
【0009】
特許文献1に記載の技術は、条件を予め設定しておく必要があるうえに、このように選局操作を繰り返し行うことにより視聴する番組を決定することは想定されておらず、例え特許文献1に記載の技術を利用したとしても、依然として、視聴する放送番組を決定するためには、多くの手間や時間が必要となる。
【0010】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、視聴する番組を決定する際の選局操作に係る、視聴者の手間を軽減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記した課題を解決するため、本発明に係る表示制御装置は、表示手段において複数の画面が表示されているときに、選局操作が行われた場合、前記複数の画面において選局されている複数のチャンネルの各々を、前記選局操作に応じて他のチャンネルに切り替える選局制御手段を備えることを特徴とする。
【0012】
本発明によれば、1回の選局操作により、複数の画面の各々のチャンネルを切り替えることができるため、視聴する番組を決定する際の選局操作に係る、視聴者の手間を軽減することができる。
【0013】
上記表示制御装置において、前記選局制御手段は、前記選局操作に応じて、第1の画面において選局されている第1のチャンネルを、第3のチャンネルに切り替え、第2の画面において選局されている第2のチャンネルを、第4のチャンネルに切り替えることが好ましい。
【0014】
この構成によれば、1回の選局操作により、2つの画面によって選局されている2つのチャンネルを、他の2つのチャンネルへ切り替えることができる。すなわち、1回の選局操作を挟んで、4つのチャンネルを選局することができる。
【0015】
上記表示制御装置において、前記選局制御手段は、第1の画面において選局されている第1のチャンネルを、第2の画面において選局されている第2のチャンネルに切り替え、前記第2の画面において選局されている前記第2のチャンネルを、第3のチャンネルに切り替えることが好ましい。
【0016】
この構成によれば、繰り返し選局操作が行われた場合、その都度、選局されている期間が長いほうの1つのチャンネルが、表示対象外となる。これにより、各チャンネルは、2回の選局操作が行われるまで、表示手段に表示されることとなるため、選局操作に応じて新たにチャンネルを選局することを可能としつつ、各チャンネルの内容をゆっくり検討することができる。
【0017】
また、新たに選局されたチャンネルは、常に第2の画面から表示が始まるため、例えば、新たに選局されたチャンネルだけを確認したい場合には、第2の画面から視線を移動させることなく、これを実現することができる。
【0018】
また、一定の方向の選局操作(例えば、チャンネルアップ操作またはチャンネルダウン操作)が繰り返し行われることに応じて、ユーザにとっては、一定の方向(第2の画面から第1の画面への方向)への画面の流れが生じるように見えるため、心地よい操作感をユーザに与えることができる。
【0019】
上記表示制御装置において、前記選局制御手段は、前記選局操作に応じて、第1の画面において選局されている第1のチャンネル群のチャンネルを、前記第1のチャンネル群の他のチャンネルに切り替え、第2の画面において選局されている第2のチャンネル群のチャンネルを、前記第2のチャンネル群の他のチャンネルに切り替えることが好ましい。
【0020】
本発明によれば、1回の選局操作により、チャンネル群が異なる複数の画面の各々のチャンネルを切り替えることができるため、視聴する番組を決定する際の選局操作に係る、視聴者の手間を軽減することができる。
【0021】
上記表示制御装置において、チャンネルの選局順序を記憶する記憶手段をさらに備え、前記選局制御手段は、前記選局順序にしたがって、前記複数のチャンネルの各々を、前記選局操作に応じて他のチャンネルに切り替えることが好ましい。
【0022】
この構成によれば、繰り返し選局操作が行われるような場合でも、予め設定されたチャンネルの選局順序に従って、チャンネルが順次切り替えられる。これにより、いつも変わらない順番でチャンネルが順次切り替えられるため、ユーザは違和感を覚えることなく、容易に視聴する番組を検討することができる。
【0023】
上記表示制御装置において、前記表示手段において1つの画面が表示されているときに、予め定められた条件を満たす選局操作が行われた場合、前記表示手段の表示を、前記1つの画面の表示から、前記複数の画面の表示へ自動的に切り替える表示切替手段をさらに備えることが好ましい。
【0024】
この構成によれば、どの番組を視聴しようか迷っているために、いわゆるザッピング操作のような予め定められた条件を満たす選局操作が行われると、自動的に複数画面表示に切り替える。視聴者は、この複数画面表示により、同時に複数の放送番組の内容を確認することができるため、視聴する番組を容易に決定することができる。また、事前の設定や切り替え操作を視聴者に行わせることなく、自動的に複数画面表示に切り替えるため、視聴者の手間を軽減することができる。
【0025】
また、本発明に係るテレビジョン受像機は、上記表示制御装置を備えたことを特徴とする。
【0026】
本発明によれば、上記表示制御装置と同様の効果を奏するテレビジョン受像機を提供することができる。
【0027】
また、本発明に係る表示制御方法は、表示手段において複数の画面が表示されているときに、選局操作が行われた場合、前記複数の画面において選局されている複数のチャンネルの各々を、前記選局操作に応じて他のチャンネルに切り替える選局制御工程を含むことを特徴とする。
【0028】
本発明によれば、当該表示制御方法を表示制御装置が実行することにより、この表示制御装置は、上記表示制御装置と同様の効果を奏することができる。
【0029】
また、本発明に係るプログラムは、コンピュータを上記表示制御装置として機能させるためのプログラムであって、上記コンピュータを上記表示制御装置が備える上記各手段として機能させるプログラムである。
【0030】
本発明によれば、コンピュータが当該プログラムを実行することにより、このコンピュータは、上記表示制御装置と同様の効果を奏することができる。
【0031】
また、本発明に係る記録媒体は、上記プログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0032】
本発明によれば、上記表示制御装置と同様の効果を奏することができる上記プログラムを当該記録媒体により提供することができる。
【発明の効果】
【0033】
本発明に係る表示制御装置、テレビジョン受像機、表示制御方法、プログラム、および記録媒体によれば、1回の選局操作により、複数の画面の各々のチャンネルを切り替えることができるため、視聴する番組を決定する際の選局操作に係る、視聴者の手間を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】実施形態1に係るテレビジョン受像機の外観を示す図である。
【図2】実施形態1に係るテレビジョン受像機の構成を示すブロック図である。
【図3】実施形態1に係るテレビジョン受像機が備える表示制御機能の構成を示すブロック図である。
【図4】記憶部306に記憶されているチャンネル設定の一例を示す図である。
【図5】実施形態1に係るテレビジョン受像機による表示制御処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】実施形態1に係るテレビジョン受像機による表示制御処理の具体例を示す図である。
【図7】実施形態2に係るテレビジョン受像機による表示制御処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】実施形態2に係るテレビジョン受像機による表示制御処理の具体例を示す図である。
【図9】実施形態3に係るテレビジョン受像機による表示制御処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】実施形態3に係るテレビジョン受像機による表示制御処理の具体例を示す図である。
【図11】各実施形態に係るテレビジョン受像機による複数画面表示の変形例を示す図である。
【図12】各実施形態に係るテレビジョン受像機による複数画面表示の変形例を示す図である。
【図13】各実施形態に係るテレビジョン受像機による複数画面表示の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。
【0036】
(実施形態1)
(テレビジョン受像機100の概要)
まず、本発明に係る実施形態1について説明する。はじめに、図1を参照して、実施形態1に係るテレビジョン受像機100の概要について説明する。図1は、実施形態1に係るテレビジョン受像機100の外観を示す図である。
【0037】
図1に示すテレビジョン受像機100は、地上デジタル放送やBS/CSデジタル放送等の各種放送番組を、対応するアンテナおよびチューナによって受信し、受信した放送番組を再生することによって、これら各種放送番組を視聴者に視聴させることができる装置である。
【0038】
テレビジョン受像機100は、本体102およびリモコン104を備えて構成されている。本体102は、同軸ケーブルによって外部アンテナ110に接続されており、これにより、各放送局から放送された放送波を受信することが可能となっている。
【0039】
リモコン104は、本体102とは別体に設けられており、テレビジョン受像機100に対して、選局操作を含む各種操作を行うためのものである。
【0040】
なお、本体102には、操作ボタン252が設けられている。テレビジョン受像機100は、この操作ボタン252によっても、選局操作を含む各種操作を行うことが可能となっている。
【0041】
テレビジョン受像機100は、タッチパネルを備えて構成することも可能であり、この場合、タッチパネルによって選局操作を含む各種操作を行う構成とすることも可能である。
【0042】
(テレビジョン受像機100の構成)
次に、図2を参照して、テレビジョン受像機100の構成について説明する。図2は、実施形態1に係るテレビジョン受像機100(本体102)の構成を示すブロック図である。
【0043】
図2に示すように、テレビジョン受像機100は、チューナユニット200、ディスプレイ駆動回路208、ディスプレイ210、音声出力回路212、スピーカ214、表示制御部220、音声切替部230、制御回路250、操作ボタン252、リモコン受光部254、外部機器I/F256、および通信I/F258を備えている。
【0044】
(チューナユニット)
チューナユニット200は、チューナ202、デモジュレータ204、デマルチプレクサ206を有している。
【0045】
チューナ202は、地上デジタル放送やBS/CSデジタル放送等の各種放送番組の放送波を外部アンテナ110を介して受信する。チューナ202によって受信された放送波は、デモジュレータ204に供給される。
【0046】
デモジュレータ204は、供給された放送波を復調することによってTS(Transport Stream)を得る。デモジュレータ204によって得られたTSは、デマルチプレクサ206に供給される。
【0047】
デマルチプレクサ206は、供給されたTSから映像信号および音声信号を分離する。デマルチプレクサ206によってTSから分離された映像信号(圧縮ビデオデータ)は、図示を省略するビデオデコーダによってデコードされ、デジタルビデオデータとなって、ディスプレイ駆動回路208へ供給される。一方、デマルチプレクサ206によってTSから分離された音声信号(圧縮音声データ)は、図示を省略するオーディオデコーダによってデコードされ、デジタルオーディオデータとなって、音声出力回路212へ供給される。
【0048】
(ディスプレイ駆動回路、ディスプレイ)
ディスプレイ駆動回路208は、供給された映像信号に応じてディスプレイ210を駆動することにより、放送番組を構成する映像を、ディスプレイ210に表示させる。本実施形態のテレビジョン受像機100は、ディスプレイ210として、液晶ディスプレイを採用しているが、これ以外にも、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、ブラウン管ディスプレイ等が採用され得る。
【0049】
(音声出力回路、スピーカ)
音声出力回路212は、供給された音声信号に応じてスピーカ214を駆動することにより、放送番組を構成する音声をスピーカ214から出力させる。
【0050】
(制御回路)
制御回路250は、CPU、ROM、RAM等によって構成されており、ROM、RAM等に記録されているプログラムをCPUが実行することにより、テレビジョン受像機100の各部を制御する。
【0051】
(操作ボタン、リモコン受光部)
操作ボタン252は、テレビジョン受像機100の本体102に設けられており、テレビジョン受像機100に対する各種操作を行うためのものである。
【0052】
リモコン受光部254は、リモコン104により発せられた赤外光を受光することにより、リモコン104によるテレビジョン受像機100に対する各種遠操作を受け付けるためのものである。
【0053】
すなわち、テレビジョン受像機100は、リモコン104による操作と、操作ボタン252による操作との双方を行うことが可能となっている。ユーザは、リモコン104または操作ボタン252を操作することによって、テレビジョン受像機100に対して、電源のON/OFF、選局、音量調整、入力切り替え、各種設定、録画、再生等の操作を行うことができる。
【0054】
(外部機器I/F)
外部機器I/F256は、外部機器へのアクセスを制御する。例えば、テレビジョン受像機100は、BDレコーダやHDDレコーダ等のレコーダを接続することにより、このレコーダに放送番組を録画したり、このレコーダに録画されている放送番組を再生したりすることができる。その際、レコーダへのアクセスは、この外部機器I/F256によって制御されることとなる。
【0055】
(通信I/F)
通信I/F258は、LANやインターネット等の通信ネットワークへのアクセスを制御する。例えば、テレビジョン受像機100は、インターネットに接続することにより、インターネットから放送番組をダウンロードして再生したり、インターネットからテレビ番組情報等の各種情報を取得して表示したり、インターネットに対して懸賞の応募情報等の各種情報を送信したりすることができる。その際、インターネットへのアクセスは、この通信I/F258によって制御されることとなる。
【0056】
(Wチューナ、複数画面表示)
ここで、本実施形態のテレビジョン受像機100は、2つのチューナユニット200(チューナユニットAおよびチューナユニットB)が設けられており、それぞれが独立してチューナ装置として機能することができる。すなわち、2つのチューナユニット200は、互いに異なる放送局の放送番組を出力することができる。
【0057】
これに応じて、本実施形態のテレビジョン受像機100は、いずれか一方のチューナユニットを用いて、ある1つの放送番組を1画面表示したり、双方のチューナユニットを用いて、ある2つの放送番組を2画面表示したり、一方のチューナユニット200を用いてある放送番組を視聴しつつ、他方のチューナユニット200を用いて他の放送番組を録画したりすることが可能となっている。
【0058】
例えば、いずれか一方のチューナユニット200から出力された1つの放送番組を1画面表示する場合、表示制御部220によって、その放送番組の映像信号が選択的にディスプレイ駆動回路208へ出力されるとともに、音声切替部230によって、その放送番組の音声信号が選択的に音声出力回路212へ出力される。
【0059】
また、双方のチューナユニット200から出力された2つの放送番組を2画面表示する場合、表示制御部220によって、2つの放送番組が所定のレイアウトで2画面表示されるように、2つの放送番組の各々の映像信号がディスプレイ駆動回路208へ出力される。
【0060】
2画面表示の場合、音声が出力されない場合もあるし、音声切替部230によって、いずれか一方の放送番組(例えば、優先度の高い放送番組)の音声信号が選択的に音声出力回路212へ出力される場合もある。
【0061】
本実施形態のテレビジョン受像機100は、表示制御部220の制御によって、放送番組だけでなく、文字放送データや、電子番組表、各種設定画面等を表示することも可能となっている。
【0062】
(表示制御機能)
ここで、本実施形態のテレビジョン受像機100が備える表示制御機能について具体的に説明する。まず、図3を参照して、テレビジョン受像機100が備える表示制御機能の構成について説明する。
【0063】
図3は、実施形態1に係るテレビジョン受像機100が備える表示制御機能の構成を示すブロック図である。図3に示すように、テレビジョン受像機100の表示制御部220は、選局操作受付部302、選局部304、記憶部306、表示画面制御部312、表示画面生成部314、番組表データ取得部316、電子番組表生成部318、選局制御部320、および表示切替部330を有している。
【0064】
(選局操作受付部302)
選局操作受付部302は、テレビジョン受像機100に対する選局操作を受け付ける。既に説明したとおり、視聴者は、リモコン104または操作ボタン252を操作することにより、テレビジョン受像機100に対する選局操作を行う。
【0065】
具体的には、選局操作は、各チャンネルが割り当てられた複数のチャンネルボタン(数字ボタン)、または「選局」や「CH」等と併記されている上下ボタン(選局ボタン)によって行われる。
【0066】
前者の場合、任意のチャンネルボタンが押下されると、そのチャンネルボタンに割り当てられているチャンネルが選局される。
【0067】
後者の場合、上ボタンが押下されると、現在選局されているチャンネルの次のチャンネルが選局される。このような選局操作を、本実施形態では「チャンネルアップ操作」と称する。
【0068】
また、下ボタンが押下されると、現在選局されているチャンネルの前のチャンネルが選局される。このような選局操作を、本実施形態では「チャンネルダウン操作」と称する。
【0069】
チャンネルアップ操作およびチャンネルダウン操作は、リモコンや本体の上下ボタンに限らず、左右ボタンや、コントロールホイール、トラックボール、タッチパネル等によっても行われ得る。また、将来的には、ユーザのモーションや、音声入力等によって行われることも考え得る。
【0070】
本実施形態では、選局操作として主に後者(チャンネルアップ操作およびチャンネルダウン操作)が行われた場合について説明しているが、本発明はこれに限定するものではなく、選局操作として前者が行われた場合に適用することもできる。
【0071】
このような選局操作に応じて、リモコン104または操作ボタン252からは、選局操作に応じた制御信号が送られてくる。例えば、この制御信号には、上記チャンネルボタンの識別情報や、上記上下ボタンの識別情報等が示されている。選局操作受付部302は、この制御信号を受信することにより、テレビジョン受像機100に対する選局操作を受け付けることとなる。
【0072】
(記憶部306)
記憶部306は、チャンネル設定を記憶する。チャンネル設定とは、チャンネルと放送局との対応付けや、チャンネルの選局順序等が示されているものである。
【0073】
大概、チャンネル設定には、地域や契約内容に応じて、受信可能な複数のチャンネルが自動的に設定される。また、チャンネル設定において、チャンネルの選局順序は、大概、チャンネル番号の昇順または降順となるように、自動的に設定される。
【0074】
但し、チャンネル設定には、ユーザが任意のチャンネルを登録したり、削除したりすることもできる。また、テレビジョン受像機100が、空いたチャンネルに、他のチャンネルを自動的に割り当てる場合もある。これにより、チャンネルの選局順序は、チャンネル番号の昇順または降順とならない場合もある。
【0075】
また、記憶部306には、予め複数の地域のチャンネル設定が記憶されている場合もある。この場合、テレビジョン受像機100が使用される地域に応じて、いずれかのチャンネル設定が使用されることとなる。
【0076】
(選局部304)
選局部304は、選局操作受付部302によって選局操作が受け付けられると、その選局操作に応じた選局処理を行う。
【0077】
例えば、選局部304は、チャンネルアップ操作が行われると、チューナユニット200による選局を、現在選局されているチャンネルの次のチャンネルに切り替える。また、チャンネルダウン操作が行われると、チューナユニット200による選局を、現在選局されているチャンネルの前のチャンネルに切り替える。
【0078】
具体的には、選局部304は、チューナユニット200によって現在選局されているチャンネルと、選局操作(チャンネルアップ操作またはチャンネルダウン操作)とに応じて、当該選局操作によって次に選局されるべきチャンネルを特定する。例えば、選局部304は、記憶部306に記憶されているチャンネル設定に従って、次に選局されるべきチャンネルを特定する。
【0079】
そして、選局部304は、特定されたチャンネルへ選局を切り替えるように、チューナユニット200に対して指示する。これに応じて、チューナユニット200は、外部アンテナ110を介して受信した複数の放送波の中から、指示されたチャンネルの放送波を抽出し、このチャンネルの放送番組の映像信号および音声信号を出力する。これにより、ディスプレイ210には、選局されたチャンネルの放送番組を構成する映像が表示され、スピーカ214からは、その放送番組を構成する音声が出力されることとなる。
【0080】
選局部304は、視聴者によって選局操作が行われ、この選局操作を選局操作受付部302が受け付ける毎に、上記のとおり、その選局操作に応じた選局処理を行う。
【0081】
図2に示したとおり、本実施形態のテレビジョン受像機100は、2つのチューナユニットを備えている。これに応じて、選局部304は、この2つのチューナユニット200の各々に対して、チャンネルの切り替えを指示することができる。
【0082】
(番組表データ取得部316)
番組表データ取得部316は、各放送番組の番組表データを取得する。例えば、チューナユニット200が受信した放送波には、映像信号に番組表データが重畳されている。そこで、番組表データ取得部316は、チューナユニット200から受信した映像信号から番組表データを抽出することにより、番組表データを取得することができる。
【0083】
(電子番組表生成部318)
電子番組表生成部318は、番組表データ取得部316が取得した各放送番組の番組表データを用いて、電子番組表を生成する。
【0084】
(表示画面生成部314)
表示画面生成部314は、表示用の画面を生成する。具体的には、表示画面生成部314は、放送番組や、電子番組表、文字放送データ等が、予め定められた表示レイアウトで表示されるように、その表示用の画面を生成する。
【0085】
テレビジョン受像機100は、表示モードとして「1画面表示」と「2画面表示」とを切り替えることができるようになっている。
【0086】
「1画面表示」は、1つの放送局の放送番組を1つの画面により表示する表示モードを示す。「2画面表示」は、2つの放送局の放送番組を2つの画面により同時に表示する表示モードを示す。ここでいう「画面」とは、ソフトウェア的に定義された表示領域である。ディスプレイの表示パネルの表示領域(すなわち、ハードウェア的な表示領域)を画面と呼ぶこともあるが、これとは異なるものである。
【0087】
また、テレビジョン受像機100は、放送番組だけでなく、電子番組表や、文字放送データを表示することができるようになっている。表示モード切り替えや、電子番組表の表示指示、文字放送データの表示指示は、リモコン104や操作ボタン252の操作によって、ユーザが任意に行うことができる。
【0088】
例えば、表示モードとして「1画面表示」が選択されている場合、表示画面生成部314は、各チューナユニット200から受信した放送番組を1画面表示するための画面を生成する。
【0089】
また、表示モードとして「2画面表示」が選択されている場合、各チューナユニット200から受信した放送番組を2画面表示するための画面を生成する。
【0090】
また、電子番組表の表示が指示された場合、表示画面生成部314は、電子番組表生成部318によって生成された電子番組表を表示するための画面を生成する。
【0091】
また、文字放送データの表示が指示された場合、表示画面生成部314は、放送番組に重畳されている文字放送データを表示するための画面を生成する。
【0092】
表示画面生成部314によって生成された画面は、ディスプレイ駆動回路208に供給され、ディスプレイ210に表示されることになる。
【0093】
(選局制御部320)
選局制御部320は、選局部304による選局処理を制御する。特に、選局制御部320は、表示モードが「2画面表示」のときの、上記選局処理を制御する。例えば、選局制御部320は、表示モードが「2画面表示」のときに、選局操作(チャンネルアップ操作またはチャンネルダウン操作)が行われた場合、1回の当該選局操作により、2つの画面の各々のチャンネルを同時に切り替えることができる。
【0094】
(表示切替部330)
表示切替部330は、ディスプレイ210の表示を制御する。特に、表示切替部330は、ディスプレイ210の表示モードの切り替えを制御する。
【0095】
例えば、表示切替部330は、ユーザによるリモコン104等の操作によって、予め定められた操作が行われた場合、ディスプレイ210の表示モードを「1画面表示」から「2画面表示」へ、または「2画面表示」から「1画面表示」へ切り替える。
【0096】
また、表示切替部330は、ディスプレイ210の表示モードが「1画面表示」のときに、予め定められた条件を満たす選局操作が行われた場合、ディスプレイ210の表示モードを、「1画面表示」から、「2画面表示」へ自動的に切り替えることもできる。上記条件は、どのようなものであってもよいが、特に、いわゆるザッピング操作が行われたことを判断できるものであることが好ましい。
【0097】
例えば、上記条件としては、所定間隔よりも短い間隔での選局操作が連続して所定回数以上行われたことを判断するための条件や、所定時間内に選局操作が所定回数以上行われたことを判断するための条件等が適している。
【0098】
(他の機能)
表示制御部220は、上記した機能以外にも、表示画面のサイズや、明るさ、色などを調整する機能等を有している。これらの機能は、一般的なテレビジョン装置が備える機能であるため、詳細な説明は省略する。
【0099】
(チャンネル設定の一例)
図4は、記憶部306に記憶されているチャンネル設定の一例を示す図である。
【0100】
図4に示す例では、チャンネル設定においては、複数の放送種別(地上デジタル、BSデジタル、およびCSデジタル)の各々に対して、複数のチャンネルが設定されており、各チャンネルに対して、放送局が対応付けられている。
【0101】
また、チャンネル設定においては、複数のチャンネルが順番に並べて設定されている。この並び順は、チャンネルアップ操作またはチャンネルダウン操作が行われたときの、チャンネルの選局順序となる。
【0102】
通常は、複数のチャンネルは、図4に示すように、チャンネルの番号順に並べられる。これに応じて、チャンネルアップ操作またはチャンネルダウン操作による、チャンネルの選局順序は、チャンネルの番号順(昇順または降順)となる。
【0103】
例えば、図4に示す例では、「1ch」が設定されている行の次の行には「2ch」が設定されている。これにより、表示モードが「1画面表示」のときに、「1ch」が選局されている状態で、チャンネルアップ操作が行われると、「2ch」が選局され、「2ch」が選局されている状態で、チャンネルダウン操作が行われると、「1ch」が選局される。
【0104】
このチャンネル設定には、地域や契約内容などに応じて、視聴可能なチャンネルが設定される。この設定は、テレビジョン受像機100が自動的に行うこともできるし、ユーザが手動で行うこともできる。
【0105】
(表示制御処理の手順)
次に、図5を参照して、テレビジョン受像機100による表示制御処理の手順について説明する。図5は、実施形態1に係るテレビジョン受像機100による表示制御処理の手順を示すフローチャートである。
【0106】
この表示制御処理は、例えば、放送番組の視聴中であり、かつディスプレイ210の画面表示が1画面表示となっているときに、表示制御部220によって実行される。
【0107】
まず、表示制御部220は、ディスプレイ210の画面表示を、2画面表示に切り替える(ステップS502)。既に説明したとおり、表示制御部220は、ユーザによるリモコン104等によって、2画面表示への切り替え操作が行われた場合、または、予め定められた条件を満たす選局操作が行われた場合、当該2画面表示への切り替えを行う。
【0108】
この時最初に表示される2つのチャンネルは、予め定められたものであってもよく、2画面表示への切り替え前に選局されていたチャンネルを含むものであってもよい。本実施形態では、好適な例として、選局順序が連続する2つのチャンネル(1chおよび2ch)を用いているが、これに限らない。
【0109】
(チャンネルアップ操作)
その後、選局操作受付部302により、チャンネルアップ操作を受け付けると(ステップS504)、選局制御部320は、2画面表示における第1の画面(例えば、左側の画面)の選局を、現在選局されているチャンネル(第1のチャンネル)から、チャンネルの選局順序がこのチャンネルよりも2つ後に設定されているチャンネル(第3のチャンネル)へと切り替える(ステップS506)。
【0110】
また、選局制御部320は、2画面表示における第2の画面(例えば、右側の画面)の選局を、現在選局されているチャンネル(第2のチャンネル)から、チャンネルの選局順序がこのチャンネルよりも2つ後に設定されているチャンネル(第4のチャンネル)へと切り替える(ステップS508)。
【0111】
例えば、第1の画面に1chが選局されており、第2の画面に2chが選局されている場合において、チャンネルアップ操作が行われた場合、第1の画面の選局を3chに切り替え、第2の画面の選局を4chに切り替えるといった具合である。この場合、1chおよび2chが第1の画面および第2の画面からシフトアウトし、これにより空きとなった第1の画面および第2の画面に、3chおよび4chがシフトインしてくるような形となる。
【0112】
(チャンネルダウン操作)
一方、選局操作受付部302により、チャンネルダウン操作を受け付けると(ステップS510)、選局制御部320は、2画面表示における第1の画面(例えば、左側の画面)の選局を、現在選局されているチャンネルから、チャンネルの選局順序がこのチャンネルよりも2つ前に設定されているチャンネルへと切り替える(ステップS512)。
【0113】
また、選局制御部320は、2画面表示における第2の画面(例えば、右側の画面)の選局を、現在選局されているチャンネルから、チャンネルの選局順序がこのチャンネルよりも2つ前に設定されているチャンネルへと切り替える(ステップS514)。
【0114】
例えば、第1の画面に3chが選局されており、第2の画面に4chが選局されている場合において、チャンネルダウン操作が行われた場合、第1の画面の選局を1chに切り替え、第2の画面の選局を2chに切り替えるといった具合である。この場合、3chおよび4chが第1の画面および第2の画面からシフトアウトし、これにより空きとなった第1の画面および第2の画面に、1chおよび2chがシフトインしてくるような形となる。
【0115】
(表示制御処理の具体例)
次に、図6を参照して、テレビジョン受像機100による表示制御処理の具体例について説明する。図6は、実施形態1に係るテレビジョン受像機100による表示制御処理の具体例を示す図である。
【0116】
本実施形態のテレビジョン受像機100は、ディスプレイ210の画面表示が2画面表示となっている状態で、選局操作が行われた場合、図6に示すような2画面表示の制御を行うことができる。このような2画面表示の制御は、例えば、図3に示した表示制御部220によって実現される。
【0117】
図6(a)〜(d)のそれぞれは、本実施形態のテレビジョン受像機100による2画面表示の一例を示している。
【0118】
図6(a)〜(d)では、いずれも、画面602と画面604とが横方向に並べて2画面表示されており、特に、画面602(第1の画面)はディスプレイ210の表示領域の左側に設けられており、画面604(第2の画面)はディスプレイ210の表示領域の右側に設けられている。画面602には、2つのチューナユニット200のうちの一方のチューナユニット200によって選局されたチャンネルが表示され、画面604には、他方のチューナユニット200によって選局されたチャンネルが表示される。
【0119】
既に説明したとおり、本実施形態のテレビジョン受像機100は、2画面表示されているときに選局操作が行われると、2つの画面の各々のチャンネルを切り替えることができる。
【0120】
特に、本実施形態のテレビジョン受像機100は、1回の選局操作により、2つの画面の選局を、現在選局されている2つのチャンネルから、次の2つのチャンネルへと切り替えることができる。このとき、テレビジョン受像機100は、この次の2つのチャンネルを、記憶部306に記憶されているチャンネル設定に従って決定することができる。
【0121】
例えば、図6(a)では、画面602では、1chが選局されており、画面604では、2chが選局されている。この図6(a)の状態から、チャンネルアップ操作が行われると、図4に示したチャンネル設定に従い、画面602は3chに切り替わり、画面604は4chに切り替わる。これにより、ディスプレイ210の表示は、図6(b)に示す状態となる。
【0122】
反対に、図6(b)の状態から、チャンネルダウン操作が行われると、図4に示したチャンネル設定に従い、画面602は1chに切り替わり、画面604は2chに切り替わる。これにより、ディスプレイ210の表示は、図6(a)に示す状態となる。
【0123】
テレビジョン受像機100は、選局操作が繰り返し行われると、その都度、上記したように2つの画面の各々のチャンネルを切り替えることができる。
【0124】
このように、本実施形態のテレビジョン受像機100によれば、視聴者は、このような2画面表示により、複数の番組を同時に視聴することができるので、これから視聴する番組の検討を効率的に行うことができる。また、視聴者は、1回の選局操作により、2つの画面のチャンネルの各々を同時に切り替えることができるので、これから視聴する番組の検討を少ない操作で効率的に行うことができる。
【0125】
特に、本実施形態のテレビジョン受像機100によれば、視聴者は、1回の選局操作により、2つの画面によって選局されている2つのチャンネルを、この2つのチャンネルに続く他の2つのチャンネルへ切り替えることができる。すなわち、1回の選局操作を挟んで、連続する4つのチャンネルを選局することができる。
【0126】
なお、図6では、地上デジタル放送の2画面表示の一例を示したが、もちろん、テレビジョン受像機100は、他の放送種別(BSデジタル放送、CSデジタル放送等)であっても、同様に2画面表示することができる。
【0127】
(実施形態2)
次に、本発明に係る実施形態2について説明する。この実施形態2は、2画面表示のときに選局操作が行われた場合の制御が、実施形態1と異なる。この相違点以外は、実施形態1と同様である。このため、以下では、実施形態1との相違点について説明する。
【0128】
(表示制御処理の手順)
まず、図7を参照して、テレビジョン受像機100による表示制御処理の手順について説明する。図7は、実施形態2に係るテレビジョン受像機100による表示制御処理の手順を示すフローチャートである。
【0129】
この表示制御処理は、例えば、放送番組の視聴中であり、かつディスプレイ210の画面表示が1画面表示となっているときに、表示制御部220によって実行される。
【0130】
まず、表示制御部220は、ディスプレイ210の画面表示を、2画面表示に切り替える(ステップS702)。既に説明したとおり、表示制御部220は、ユーザによるリモコン104等によって、2画面表示への切り替え操作が行われた場合、または、予め定められた条件を満たす選局操作が行われた場合、当該2画面表示への切り替えを行う。
【0131】
この時最初に表示される2つのチャンネルは、予め定められたものであってもよく、2画面表示への切り替え前に選局されていたチャンネルを含むものであってもよい。本実施形態では、好適な例として、選局順序が連続する2つのチャンネル(1chおよび2ch)を用いているが、これに限らない。
【0132】
(チャンネルアップ操作)
その後、選局操作受付部302により、チャンネルアップ操作を受け付けると(ステップS704)、選局制御部320は、2画面表示における第1の画面(例えば、左側の画面)の選局を、現在選局されているチャンネル(第1のチャンネル)から、チャンネルの選局順序がこのチャンネルよりも1つ後に設定されているチャンネル(第2のチャンネル)へと切り替える(ステップS706)。
【0133】
また、選局制御部320は、2画面表示における第2の画面(例えば、右側の画面)の選局を、現在選局されているチャンネル(第2のチャンネル)から、チャンネルの選局順序がこのチャンネルよりも1つ後に設定されているチャンネル(第3のチャンネル)へと切り替える(ステップS708)。
【0134】
例えば、第1の画面に1chが選局されており、第2の画面に2chが選局されている場合において、チャンネルアップ操作が行われた場合、第1の画面の選局を2chに切り替え、第2の画面の選局を3chに切り替えるといった具合である。この場合、2chが第2の画面から第1の画面にシフトし、これにより空きとなった第2の画面に、3chがシフトしてくるような形となる。
【0135】
(チャンネルダウン操作)
一方、選局操作受付部302により、チャンネルダウン操作を受け付けると(ステップS710)、選局制御部320は、2画面表示における第1の画面(例えば、左側の画面)の選局を、現在選局されているチャンネルから、チャンネルの選局順序がこのチャンネルよりも1つ前に設定されているチャンネルへと切り替える(ステップS712)。
【0136】
また、選局制御部320は、2画面表示における第2の画面(例えば、右側の画面)の選局を、現在選局されているチャンネルから、チャンネルの選局順序がこのチャンネルよりも1つ前に設定されているチャンネルへと切り替える(ステップS714)。
【0137】
例えば、第1の画面に2chが選局されており、第2の画面に3chが選局されている場合において、チャンネルダウン操作が行われた場合、第1の画面の選局を1chに切り替え、第2の画面の選局を2chに切り替えるといった具合である。この場合、2chが第1の画面から第2の画面にシフトし、これにより空きとなった第1の画面に、1chがシフトしてくるような形となる。
【0138】
(表示制御処理の具体例)
次に、図8を参照して、テレビジョン受像機100による表示制御処理の具体例について説明する。図8は、実施形態2に係るテレビジョン受像機100による表示制御処理の具体例を示す図である。
【0139】
本実施形態のテレビジョン受像機100は、ディスプレイ210の画面表示が2画面表示となっている状態で、選局操作が行われた場合、図8に示すような2画面表示の制御を行うことができる。このような2画面表示の制御は、例えば、図3に示した表示制御部220によって実現される。
【0140】
図8(a)〜(d)のそれぞれは、本実施形態のテレビジョン受像機100による2画面表示の一例を示している。
【0141】
図8(a)〜(d)では、いずれも、画面802と画面804とが横方向に並べて2画面表示されており、特に、画面802(第1の画面)はディスプレイ210の表示領域の左側に設けられており、画面804(第2の画面)はディスプレイ210の表示領域の右側に設けられている。画面802には、2つのチューナユニット200のうちの一方のチューナユニット200によって選局されたチャンネルが表示され、画面804には、他方のチューナユニット200によって選局されたチャンネルが表示される。
【0142】
既に説明したとおり、本実施形態のテレビジョン受像機100は、2画面表示されているときに選局操作が行われると、2つの画面の各々のチャンネルを切り替えることができる。
【0143】
特に、本実施形態のテレビジョン受像機100は、1回の選局操作によって、2つの画面の各々のチャンネルを切り替えることにより、2つのチャンネルのうちの一のチャンネルの表示位置を他のチャンネルの表示位置にシフトしつつ、一のチャンネルが表示されていた表示位置に、さらに他のチャンネルを表示することができる。
【0144】
このとき、テレビジョン受像機100は、このさらに他のチャンネルを、記憶部306に記憶されているチャンネル設定に従って決定することができる。
【0145】
例えば、図8(a)では、画面802では、1chが選局されており、画面804では、2chが選局されている。この図8(a)の状態から、チャンネルアップ操作が行われると、図4に示したチャンネル設定に従い、画面802は2chに切り替わり、画面804は3chに切り替わる。これにより、ディスプレイ210の表示は、図8(b)に示す状態となる。結果的に、ディスプレイ210の表示は、2chの表示位置が画面804から画面802にシフトされ、画面804に、3chが表示されたことになる。
【0146】
反対に、図8(b)の状態から、チャンネルダウン操作が行われると、図4に示したチャンネル設定に従い、画面802は1chに切り替わり、画面804は2chに切り替わる。これにより、ディスプレイ210の表示は、図8(a)に示す状態となる。結果的に、ディスプレイ210の表示は、2chの表示位置が画面802から画面804にシフトされ、画面802に、1chが表示されたことになる。
【0147】
テレビジョン受像機100は、選局操作が繰り返し行われると、その都度、上記したように2つの画面の各々のチャンネルを切り替えることができる。
【0148】
このように、本実施形態のテレビジョン受像機100によれば、視聴者は、このような2画面表示により、複数の番組を同時に視聴することができるので、これから視聴する番組の検討を効率的に行うことができる。また、視聴者は、1回の選局操作により、2つの画面のチャンネルの各々を同時に切り替えることができるので、これから視聴する番組の検討を少ない操作で効率的に行うことができる。
【0149】
特に、本実施形態のテレビジョン受像機100によれば、繰り返し選局操作が行われた場合、その都度、画面802に表示されているチャンネル(選局されている期間が長いほうの1つのチャンネル)が、表示対象外となる。
【0150】
これにより、各チャンネルは、2回の選局操作が行われるまで、ディスプレイ210に表示されることとなるため、視聴者は、その内容をゆっくり検討することができる。
【0151】
また、新たに選局されたチャンネルは、常に第2の画面(画面804)から表示が始まるため、例えば、新たに選局されたチャンネルだけを確認したい場合には、第2の画面から視線を移動させることなく、これを実現することができる。
【0152】
また、一定の方向の選局操作(例えば、チャンネルアップ操作またはチャンネルダウン操作)が繰り返し行われることに応じて、視聴者にとっては、一定の方向(第2の画面から第1の画面への方向、または第1の画面から第2の画面への方向)への画面の流れが生じるように見えるため、心地よい操作感をユーザに与えることができる。
【0153】
なお、図8では、地上デジタル放送の2画面表示の一例を示したが、もちろん、テレビジョン受像機100は、他の放送種別(BSデジタル放送、CSデジタル放送等)であっても、同様に2画面表示することができる。
【0154】
(実施形態3)
次に、本発明に係る実施形態3について説明する。実施形態1,2では、2つの画面で1つの放送種別の2つのチャンネルを表示する場合における制御を説明したが、この実施形態3は、2つの画面で2つの放送種別の2つのチャンネルを表示する場合における制御を説明する。この相違点以外は、実施形態1,2と同様である。このため、以下では、実施形態1,2との相違点について説明する。
【0155】
(表示制御処理の手順)
まず、図9を参照して、テレビジョン受像機100による表示制御処理の手順について説明する。図9は、実施形態3に係るテレビジョン受像機100による表示制御処理の手順を示すフローチャートである。
【0156】
この表示制御処理は、例えば、放送番組の視聴中であり、かつディスプレイ210の画面表示が1画面表示となっているときに、表示制御部220によって実行される。
【0157】
まず、表示制御部220は、ディスプレイ210の画面表示を、2画面表示に切り替える(ステップS902)。既に説明したとおり、表示制御部220は、ユーザによるリモコン104等によって、2画面表示への切り替え操作が行われた場合、または、予め定められた条件を満たす選局操作が行われた場合、当該2画面表示への切り替えを行う。
【0158】
以降の説明では、2画面表示における第1の画面(例えば、左側の画面)において、第1の放送種別のチャンネルが選局され、2画面表示における第2の画面(例えば、右側の画面)において、第2の放送種別のチャンネルが選局されていることとする。テレビジョン受像機100では、2画面表示に切り替えられたときに自動的にこのような状態となるようにしてもよく、ユーザによるリモコン104等の操作によって、手動的にこのような状態になるようにしてもよい。
【0159】
(チャンネルアップ操作)
その後、選局操作受付部302により、チャンネルアップ操作を受け付けると(ステップS904)、選局制御部320は、2画面表示における第1の画面(例えば、左側の画面)の選局を、現在選局されているチャンネルから、このチャンネルと同じ第1の放送種別であり、かつチャンネルの選局順序がこのチャンネルよりも1つ後に設定されているチャンネルへと切り替える(ステップS906)。
【0160】
また、選局制御部320は、2画面表示における第2の画面(例えば、右側の画面)の選局を、現在選局されているチャンネルから、このチャンネルと同じ第2の放送種別であり、かつチャンネルの選局順序がこのチャンネルよりも1つ後に設定されているチャンネルへと切り替える(ステップS908)。
【0161】
例えば、第1の画面にBS1chが選局されており、第2の画面にCS1chが選局されている場合において、チャンネルアップ操作が行われた場合、第1の画面の選局をBS2chに切り替え、第2の画面の選局をCS2chに切り替えるといった具合である。
【0162】
(チャンネルダウン操作)
一方、選局操作受付部302により、チャンネルダウン操作を受け付けると(ステップS910)、選局制御部320は、2画面表示における第1の画面(例えば、左側の画面)の選局を、現在選局されているチャンネルから、このチャンネルと同じ第1の放送種別であり、かつチャンネルの選局順序がこのチャンネルよりも1つ前に設定されているチャンネルへと切り替える(ステップS912)。
【0163】
また、選局制御部320は、2画面表示における第2の画面(例えば、右側の画面)の選局を、現在選局されているチャンネルから、このチャンネルと同じ第2の放送種別であり、かつチャンネルの選局順序がこのチャンネルよりも1つ前に設定されているチャンネルへと切り替える(ステップS914)。
【0164】
例えば、第1の画面にBS2chが選局されており、第2の画面にCS2chが選局されている場合において、チャンネルダウン操作が行われた場合、第1の画面の選局をBS1chに切り替え、第2の画面の選局をCS1chに切り替えるといった具合である。
【0165】
(表示制御処理の具体例)
次に、図10を参照して、テレビジョン受像機100による表示制御処理の具体例について説明する。図10は、実施形態3に係るテレビジョン受像機100による表示制御処理の具体例を示す図である。
【0166】
本実施形態のテレビジョン受像機100は、図10に示すように、表示対象とする放送種別を画面毎に異ならせて、2画面表示することができる。そして、本実施形態のテレビジョン受像機100は、このようにディスプレイ210の画面表示が2画面表示となっている状態で、選局操作が行われた場合、図10に示すような2画面表示の制御を行うことができる。このような2画面表示の制御は、例えば、図3に示した表示制御部220によって実現される。
【0167】
図10(a)〜(d)のそれぞれは、本実施形態のテレビジョン受像機100による2画面表示の一例を示している。
【0168】
図10(a)〜(d)では、いずれも、画面1002と画面1004とが横方向に並べて2画面表示されており、特に、画面1002(第1の画面)はディスプレイ210の表示領域の左側に設けられており、画面1004(第2の画面)はディスプレイ210の表示領域の右側に設けられている。画面1002には、2つのチューナユニット200のうちの一方のチューナユニット200によって選局されたチャンネルが表示され、画面1004には、他方のチューナユニット200によって選局されたチャンネルが表示される。
【0169】
既に説明したとおり、本実施形態のテレビジョン受像機100は、2画面表示されているときに選局操作が行われると、2つの画面の各々のチャンネルを切り替えることができる。
【0170】
特に、本実施形態のテレビジョン受像機100は、1回の選局操作によって、2つの画面の各々のチャンネルを切り替えることにより、一方の画面については、現在この画面において選局されているチャンネルと放送種別が同じである他のチャンネルに切り替え、他方の画面についても、現在この画面において選局されているチャンネルと放送種別が同じである他のチャンネルに切り替えることができる。
【0171】
このとき、テレビジョン受像機100は、上記他のチャンネルの各々を、記憶部306に記憶されているチャンネル設定に従って決定することができる。
【0172】
例えば、図10(a)では、画面1002では、BSデジタル放送のチャンネルであるBS1chが選局されており、画面1004では、CSデジタル放送のチャンネルであるCS1chが選局されている。この図10(a)の状態から、チャンネルアップ操作が行われると、図4に示したチャンネル設定に従い、画面1002はBSデジタル放送のチャンネルであるBS2chに切り替わり、画面1004はCSデジタル放送のチャンネルであるCS2chに切り替わる。これにより、ディスプレイ210の表示は、図10(b)に示す状態となる。
【0173】
反対に、図10(b)の状態から、チャンネルダウン操作が行われると、図4に示したチャンネル設定に従い、画面1002はBS1chに切り替わり、画面1004はCS1chに切り替わる。これにより、ディスプレイ210の表示は、図10(a)に示す状態となる。
【0174】
テレビジョン受像機100は、選局操作が繰り返し行われると、その都度、上記したように2つの画面の各々のチャンネルを切り替えることができる。
【0175】
このように、本実施形態のテレビジョン受像機100によれば、視聴者は、このような2画面表示により、複数の番組を同時に視聴することができるので、これから視聴する番組の検討を効率的に行うことができる。また、視聴者は、1回の選局操作により、2つの画面のチャンネルの各々を同時に切り替えることができるので、これから視聴する番組の検討を少ない操作で効率的に行うことができる。
【0176】
特に、本実施形態のテレビジョン受像機100によれば、1回の選局操作により、複数の放送種別の各々のチャンネルを同時に切り替えることができるので、複数の放送種別に亘る複数のチャンネルの中から、これから視聴する番組の検討を少ない操作で効率的に行うことができる。
【0177】
なお、図10では、BSデジタル放送とCSデジタル放送との組み合わせによる2画面表示の一例を示したが、もちろん、テレビジョン受像機100は、他の放送種別の組み合わせ(地上デジタル放送とBSデジタル放送との組み合わせ、地上デジタル放送とCSデジタル放送との組み合わせ等)であっても、同様に2画面表示することができる。
【0178】
(2画面表示の変形例)
図11〜13は、各実施形態に係るテレビジョン受像機100による複数画面表示の変形例を示す図である。
【0179】
各実施形態では、ディスプレイ210の表示領域には、選局されているチャンネルの画面のみ(すなわち、2画面のみ)を表示し、選局されていないチャンネルの画面を表示しない例を説明した。
【0180】
ここで、各実施形態のテレビジョン受像機100において、選局されているチャンネルの画面に加え、選局されていない一部または全部のチャンネルの画面を表示してもよい。
【0181】
これにより、例えば、視聴者は、複数のチャンネルとしてどのようなものが存在するのか、複数のチャンネルのうちのいずれが選局されているのか、次に選局されるのはどのチャンネルか等、選局されている/いないチャンネルの内容や順序関係を容易に把握できるようになり、視聴する番組の検討を少ない手間で効率的に行うことができるようになる。
【0182】
例えば、図11に示すように、複数の画面を選局される順番に並べてディスプレイ210に表示し、選局操作が行われると、選局されたチャンネルの画面をカーソル等で指し示したり、選局されたチャンネルの画面が所定の位置に位置したりするように、カーソル等を移動させたり、複数の画面を移動させたり、複数の画面の並べ替えを行ったりしてもよい。
【0183】
この場合、図11に示すように、ディスプレイ210の表示領域内に環状の軌道を定義し、複数の画面をこの軌道上に並べて表示してもよい。これに応じて、コントロールホイール等の回転操作によって、選局操作を行うことができるようにしてもよい。これにより、視聴者は、選局操作を直感的に行うことできる。
【0184】
また、図12に示すように、複数の画面を選局される順番に重ねて表示ディスプレイ210に表示し、選局操作が行われると、選局されたチャンネルの画面が最前面に位置するように、複数の画面を移動させたり、並べ替えを行ったりしてもよい。
【0185】
また、複数の画面を表示する場合、選局されたチャンネルの画面のサイズを拡大したり、選局されていないチャンネルの画面の輝度や色度を相対的に低めたりすることにより、選局されたチャンネルの画面が強調されるような画像処理を施すようにしてもよい。
【0186】
また、画面毎に放送種別を異ならせる場合(実施形態3の場合)、図13に示すように、放送種別毎に、複数の画面を選局される順番に並べてディスプレイ210に表示し、選局操作が行われると、選局されたチャンネルの画面をカーソル等で指し示したり、選局されたチャンネルの画面が所定の位置に位置したりするように、カーソル等を移動させたり、複数の画面を移動させたり、複数の画面の並べ替えを行ったりしてもよい。
【0187】
この場合、図13に示すように、放送種別毎に、環状の軌道を定義し、複数の画面をこの軌道上に並べて表示してもよい。
【0188】
(プログラム、記憶媒体)
実施形態で説明したテレビジョン受像機100の各機能は、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
【0189】
例えば、テレビジョン受像機100は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラム及び各種データを格納するメモリ等の各種記憶装置(記録媒体)を備えている。そして、上記CPUが、上記各種記憶装置に格納されているプログラムを読み出し、このプログラムを実行することによって、テレビジョン受像機100の各機能を実現することができる。
【0190】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類等を用いることができる。
【0191】
なお、上記プログラムは、通信ネットワークを介してテレビジョン受像機100に供給されてもよい。この通信ネットワークは、少なくとも上記プログラムをテレビジョン受像機100に伝送可能であればよく、その種類はどのようなものであっても良い。例えば、通信ネットワークとしては、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。
【0192】
また、上記プログラムをテレビジョン受像機100に供給するための伝送媒体としても、どのような種類のものを利用しても良い。例えば、伝送媒体として、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線によるものを利用しても良い。また、伝送媒体として、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE80211無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線によるものを利用しても良い。
【0193】
(補足事項)
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、また、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0194】
(本発明の適用対象)
実施形態では、モニタとチューナとが一体化されているテレビジョン受像機に本発明を適用した例を説明しているが、本発明は、モニタとチューナとが別体となっているテレビジョン受像機にも適用することができる。
【0195】
また、実施形態では、本発明をテレビジョン受像機に適用した例を説明したが、少なくともチューナ機能を備えているものであれば、これ以外の装置にも、本発明を適用することができる。例えば、チューナ機能を備えたチューナ装置単体、レコーダ、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、携帯電話機、PDA、カーナビゲーション装置等にも、本発明を適用することができる。
【0196】
(複数画面表示の表示形態)
各実施形態で説明した2画面表示は、複数画面表示の単なる一例であり、本発明を適用するにあたり、複数画面表示の表示形態はどのようなものであってもよい。
【0197】
例えば、実施形態では、複数画面表示の一例として2画面表示を採用したが、3画面以上の画面を含む複数画面表示を採用してもよい。
【0198】
また、各実施形態では、2つの画面を横方向に並べて表示しているが、それ以外の方向に並べて表示したり、2つの画面を重ねて表示したりする等、2画面表示のレイアウトはどのようなものであってもよい。
【0199】
(チャンネル群)
実施形態3では、本発明に係るチャンネル群の一例として、BSデジタル放送(第1の放送種別)およびCSデジタル放送(第2の放送種別)を用いたが、チャンネル群としては、これ以外の放送種別(例えば、地上デジタル、CATV、各種契約放送)を用いてもよい。
【0200】
また、チャンネル群としては、放送種別を単位とするものに限らず、少なくとも複数のチャンネルがグループ化されているものであれば、どのようなものであってもよい。
【0201】
例えば、ユーザが設定したお気に入りのチャンネルのグループや、テレビジョン受像機100等によって自動的に設定されたお勧めチャンネルのグループ、視聴可能な有料チャンネルのグループ等を、チャンネル群として用いることもできる。
【0202】
また、1つのチャンネル群に、放送種別が異なる複数のチャンネルが含まれていてもよい。また、2つのチャンネル群に含まれる複数のチャンネルが互いに異なるものであれば、2つのチャンネル群の放送種別が同じであってもよい。
【0203】
(アニメーション動作)
各実施形態において、チャンネルの切り替えは、画面のアニメーション動作が伴うものであってもよい。例えば、チャンネル切り替え操作が行われた場合、切り替え前のチャンネルの画面をある方向へワイプアウトさせつつ、切り替え後のチャンネルの画面を反対方向からワイプインさせてもよい。
【0204】
(1画面表示への切り替え)
各実施形態において、視聴者は、2画面表示により、複数のチャンネルの番組を同時に視聴し続けることもできるが、任意のチャンネルの1画面表示に切り替えて、そのチャンネルの番組を視聴することもできる。
【0205】
例えば、テレビジョン受像機100は、2画面表示されている状態から、ユーザによってリモコン104等の任意のチャンネルボタンが押下された場合、そのチャンネルボタンに対応付けられているチャンネルが選局された状態の1画面表示に切り替えることができる。
【0206】
また、テレビジョン受像機100は、2画面のうちのいずれか一方の画面が対象の画面として選択されている状態において、または、2画面のうちのいずれか一方の画面が対象の画面として適用されることが予め規定されている場合において、ユーザによるリモコン104等の操作によって、1画面表示に切り替えるための操作が行われた場合、または、選局操作が行われなくなってから予め定められた時間が経過した場合、その対象の画面の1画面表示に切り替えることができる。
【0207】
(1画面毎の選局操作)
また、視聴者は、実施形態で説明したとおり、2つの画面の各々のチャンネルを同時に切り替えることができるが、いずれか一方の画面のチャンネルのみを切り替えることもできる。
【0208】
例えば、テレビジョン受像機100は、2画面のうちのいずれか一方の画面が対象の画面として選択されている状態において、または、2画面のうちのいずれか一方の画面が対象の画面として適用されることが予め規定されている場合において、ユーザによって選局操作が行われた場合、その対象の画面のチャンネルを、選局操作に応じて切り替えることができる。
【0209】
(選局順序)
各実施形態では、テレビジョン受像機100は、チャンネルの選局順序に従って2つのチャンネルを選局しているが、これに限らない。例えば、テレビジョン受像機100は、ランダムな順序で2つのチャンネルを選局するようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0210】
本発明は、チューナ機能を備えたテレビジョン受像機、チューナ装置、携帯電話機、スマートフォン、PDA、パーソナルコンピュータ等の各種機器に適用することができる。
【符号の説明】
【0211】
100 テレビジョン受像機(表示制御装置)
102 本体
104 リモコン
110 外部アンテナ
200 チューナユニット
208 ディスプレイ駆動回路
210 ディスプレイ(表示手段)
252 操作ボタン
254 リモコン受光部
220 表示制御部
302 選局操作受付部
304 選局部
306 記憶部(記憶手段)
314 表示画面生成部
320 選局制御部(選局制御手段)
330 表示切替部(表示切替手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段において複数の画面が表示されているときに、選局操作が行われた場合、前記複数の画面において選局されている複数のチャンネルの各々を、前記選局操作に応じて他のチャンネルに切り替える選局制御手段
を備えることを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記選局制御手段は、前記選局操作に応じて、
第1の画面において選局されている第1のチャンネルを、第3のチャンネルに切り替え、第2の画面において選局されている第2のチャンネルを、第4のチャンネルに切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記選局制御手段は、前記選局操作に応じて、
第1の画面において選局されている第1のチャンネルを、第2の画面において選局されている第2のチャンネルに切り替え、前記第2の画面において選局されている前記第2のチャンネルを、第3のチャンネルに切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記選局制御手段は、前記選局操作に応じて、
第1の画面において選局されている第1のチャンネル群のチャンネルを、前記第1のチャンネル群の他のチャンネルに切り替え、
第2の画面において選局されている第2のチャンネル群のチャンネルを、前記第2のチャンネル群の他のチャンネルに切り替える
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項5】
チャンネルの選局順序を記憶する記憶手段をさらに備え、
前記選局制御手段は、前記選局順序にしたがって、前記複数のチャンネルの各々を、前記選局操作に応じて他のチャンネルに切り替える
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記表示手段において1つの画面が表示されているときに、予め定められた条件を満たす選局操作が行われた場合、前記表示手段の表示を、前記1つの画面の表示から、前記複数の画面の表示へ自動的に切り替える表示切替手段
をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の表示制御装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の表示制御装置を備えたことを特徴とするテレビジョン受像機。
【請求項8】
表示手段において複数の画面が表示されているときに、選局操作が行われた場合、前記複数の画面において選局されている複数のチャンネルの各々を、前記選局操作に応じて他のチャンネルに切り替える選局制御工程
を含むことを特徴とする表示制御方法。
【請求項9】
コンピュータを請求項1から6のいずれか一項に記載の表示制御装置として機能させるためのプログラムであって、前記コンピュータを前記表示制御装置が備える前記各手段として機能させるプログラム。
【請求項10】
請求項9に記載のプログラムを記録しているコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−115767(P2013−115767A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262801(P2011−262801)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】