説明

表示制御装置および表示制御方法

【課題】視聴者の距離や位置に応じて適切にサムネイル表示をする。
【解決手段】表示制御装置10は、表示画像を視聴している視聴者の撮像画像を取得する撮像画像取得部152と、前記撮像画像取得部152により取得された前記視聴者の撮像画像に基づいて、前記表示画像に対する前記視聴者の視聴位置および視聴距離を検出する検出部158と、前記検出部158により検出された前記視聴者の視聴位置と前記表示画像の表示位置とを対応させながら、前記検出部158により検出された前記視聴者の視聴距離に応じて前記表示画像の大きさを変更する、表示制御部160と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置および表示制御方法に関し、特に、視聴位置に応じて表示画像の表示を制御する表示制御装置および表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、多くのコンテンツを表示画面に一覧表示するために、コンテンツを代表する静止画を縮小して表示することが行われている。このように、コンテンツを代表する静止画を縮小表示することをサムネイル表示という。サムネイル表示は、一画面内で多くのコンテンツを確認することができる一方、視聴距離の関係によっては非常に視認性が悪かったり、コンテンツの内容が判別し難かったりするという問題があった。例えば、大画面化したテレビに多くのサムネイルが表示され、視聴者が表示画面から離れた場所に位置している場合には、サムネイル表示が小さすぎてコンテンツの内容を把握することができないという問題があった。
【0003】
そこで、コンテンツの視認性を高めるために、視聴者の周辺の環境や表示装置と視聴者の距離に応じて音声出力を調整したり、画質の品質を調整したりする技術が開示されている(例えば特許文献1、特許文献2)。例えば、特許文献1では、視聴者の鼻等の体の一部を認識して、表示装置に鼻を近づけると表示画像を拡大させたり、遠ざけると表示画像を縮小させたりしている。また、特許文献2では、表示画面と視聴者との距離に応じて、画質品質や文字のサイズ調整を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−93089号公報
【特許文献2】特開2008−72561号公報
【特許文献3】特開2008−181199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1および特許文献2では、表示装置と視聴者との距離に応じて表示画像を拡大・縮小することはできるが、視聴者の位置に応じてサムネイル画像の大きさや数を適切に調整し、視聴者の位置から判別しやすいサムネイル表示をすることはできないという問題があった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、視聴者の距離や位置に応じて適切にサムネイル表示をすることが可能な、新規かつ改良された表示制御装置および表示制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、表示画像を視聴している視聴者の撮像画像を取得する撮像画像取得部と、撮像画像取得部により取得された視聴者の撮像画像に基づいて、表示画像に対する視聴者の視聴位置および視聴距離を検出する検出部と、検出部により検出された視聴者の視聴位置と表示画像の表示位置とを対応させながら、検出部により検出された視聴者の視聴距離に応じて表示画像の大きさを変更する、表示制御部と、を備える、表示制御装置が提供される。
【0007】
かかる構成によれば、表示画像を視聴している視聴者の撮像画像に基づいて、表示画像に対する視聴者の視聴位置及び視聴距離を検出し、検出した視聴者の視聴位置と表示画像の表示位置とを対応させながら、視聴距離に応じて表示画像の大きさを変更することができる。これにより、視聴者の距離や位置に応じて適切にサムネイル等の表示画像を表示させることが可能となる。
【0008】
また、表示制御部は、表示画面に複数の表示画像を表示させ、複数の表示画像のうち一の表示画像の表示位置と視聴者の視聴位置とを対応させて、一の表示画像の周囲に他の表示画像を表示させてもよい。
【0009】
また、表示制御部は、視聴者の視聴距離に応じて複数の表示画像の表示数を制御するようにしてもよい。
【0010】
また、表示制御部は、複数の表示画像のうち一の表示画像の表示位置と視聴者の視聴位置とを対応させながら、視聴者の視聴距離に応じて複数の表示画像の表示数を変更するようにしてもよい。
【0011】
また、一の表示画像は再生されているコンテンツであってもよい。
【0012】
また、一の表示画像は、表示画面の全画面に表示されていた表示画像であってもよい。
【0013】
また、検出部は、撮像画像取得部により取得された視聴者の撮像画像に基づいて、視聴者の視線位置を検出し、表示制御部は、検出部により検出された視聴者の視線位置に応じて複数の表示画像のうち一の表示画像を選択表示するようにしてもよい。
【0014】
また、表示制御部は、視聴者の視線位置に応じて、所定時間以上一の表示画像が選択表示されていた場合に、一の表示画像に紐付くコンテンツを表示画面に再生させるようにしてもよい。
【0015】
また、検出部は、撮像画像取得部により取得された視聴者の撮像画像に基づいて、視聴者の顔方向を測定し、表示制御部は、視聴者の顔方向または視聴者の視線位置に応じて、表示画面に表示された複数の表示画像をスクロールさせてもよい。
【0016】
また、表示制御部は、複数の表示画像を水平方向にスクロールさせて、表示画面の表示可能領域外に位置する表示画像を消去し、複数の表示画像が表示されていない表示画面の表示可能領域に複数の表示画像とは別の表示画像を表示させてもよい。
【0017】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、表示画像を視聴している視聴者の撮像画像を取得するステップと、取得された視聴者の撮像画像に基づいて、表示画像に対する視聴者の視聴位置および視聴距離を検出するステップと、検出された視聴者の視聴位置と表示画像の表示位置とを対応させながら、検出された視聴者の視聴距離に応じて表示画像の大きさを変更するステップと、を含む表示制御方法が提供される。
【発明の効果】
【0018】
以上説明したように本発明によれば、視聴者の距離や位置に応じて適切にサムネイル表示をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態にかかる表示制御装置のハードウェア構成の一例を示した説明図である。
【図2】同実施形態にかかる表示制御装置の機能構成を示すブロック図である。
【図3A】同実施形態にかかる表示画像の表示位置と表示数について説明する説明図である。
【図3B】同実施形態にかかる表示画像の表示位置と表示数について説明する説明図である。
【図4】同実施形態にかかるサムネイルの表示数および大きさについて説明する説明図である。
【図5】同実施形態にかかるサムネイルの表示数および大きさについて説明する説明図である。
【図6】同実施形態にかかる視聴者の視線位置に応じたサムネイルの表示について説明する説明図である。
【図7】同実施形態にかかる視聴者の顔方向に応じたサムネイルの表示について説明する説明図である。
【図8】同実施形態にかかる視聴者の位置に応じた画像表示処理を示すフローチャートである。
【図9】同実施形態にかかる視聴者の視線に応じた画像表示処理を示すフローチャートである。
【図10】同実施形態にかかる視聴者の顔方向に応じた画像表示処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0021】
また、以下に示す順序に従って、当該「発明を実施するための最良の形態」を説明する。
〔1〕本実施形態の目的
〔2〕表示制御装置のハードウェア構成
〔3〕表示制御装置の機能構成
〔4〕表示制御装置における画像表示処理の詳細
【0022】
〔1〕本実施形態の目的
【0023】
一般的に、多くのコンテンツを表示画面に一覧表示するために、コンテンツを代表する静止画を縮小して表示することが行われている。このように、コンテンツを代表する静止画を縮小表示することをサムネイル表示という。サムネイル表示は、一画面内で多くのコンテンツを確認することができる一方、視聴距離の関係によっては非常に視認性が悪かったり、コンテンツの内容が判別し難かったりするという問題があった。例えば、大画面化したテレビに多くのサムネイルが表示され、視聴者が表示画面から離れた場所に位置している場合には、サムネイル表示が小さすぎてコンテンツの内容を把握することができないという問題があった。
【0024】
そこで、コンテンツの視認性を高めるために、視聴者の周辺の環境や表示装置と視聴者の距離に応じて音声出力を調整したり、画質の品質を調整したりする技術が開示されている。例えば、視聴者の鼻等の体の一部を認識して、表示装置に鼻を近づけると表示画像を拡大させたり、遠ざけると表示画像を縮小させたりする技術が開示されている。また、表示画面と視聴者との距離に応じて、画質品質や文字のサイズ調整を行う技術も開示されている。
【0025】
しかし、上記の従来技術では、表示装置と視聴者との距離に応じて表示画像を拡大・縮小することはできるが、視聴者の位置に応じてサムネイル画像の大きさや数を適切に調整し、視聴者の位置から判別しやすいサムネイル表示をすることはできないという問題があった。そこで、上記のような事情を一着眼点として、本発明の実施形態にかかる表示制御装置10が創作されるに至った。本実施形態にかかる表示制御装置10によれば、視聴者の距離や位置に応じて適切にサムネイル表示をすることが可能となる。
【0026】
また、従来、テレビ受像機により受信した番組や録画されたコンテンツを再生中に、他の番組をチェックしたり、他の録画コンテンツを視聴したりするためには、再生中のコンテンツを中断しなければならなかった。この場合、コンテンツを視聴しながら他のコンテンツの確認をしたり、他のコンテンツを選択したりすることが難しかった。しかし、本実施形態にかかる表示制御装置10によれば、再生中のコンテンツがある場合、その再生を中断することなく、他のコンテンツをサムネイル表示させることが可能となる。さらに、他のコンテンツをサムネイル表示させる際に、視聴者の位置に合わせてサムネイルの位置を調整したり縮小したりすることが可能となる。
【0027】
また、最近では、テレビ放送のデジタル化に伴って、テレビ受像機において、テレビ放送の受信や表示だけでなく、ネットワークを介したコンテンツの提供や、静止画や音楽の再生、記録媒体からの映像再生といった多数のマルチメディアコンテンツを扱うようになってきている。それに伴って、テレビ受像機の操作が複雑化し、リモコンのボタン数が増加したりして使い勝手が低下するという問題があった。また、リモコンはその可搬性ゆえに、どこにあるのかわからなくなることも多く、リモコンを探すのが手間であったり、操作するたびにリモコンを取りに行ったりしなければならないという問題があった。
【0028】
本実施形態によれば、上記したように、リモコン操作をせずとも、視聴者の位置に応じてサムネイル表示を調整することができる。また、視聴者の顔の向きや視線を認識することにより、サムネイル表示の位置を変更したり、サムネイルに紐付いたコンテンツを選択したりすることが可能となる。また、視聴者が表示画面から遠ざかる場合には、縮小されたサムネイル表示を拡大することにより、リモコン操作せずにサムネイルの視認性を改善することができる。
【0029】
〔2〕表示制御装置のハードウェア構成
次に、図1を参照して、表示制御装置10のハードウェア構成について説明する。図1は、本実施形態にかかる表示制御装置10のハードウェア構成の一例を示した説明図である。
【0030】
表示制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、ホストバス104と、ブリッジ105と、外部バス106と、インタフェース107と、入力装置108と、出力装置109と、ストレージ装置(HDD)110と、ドライブ111と、通信装置112とを備える。
【0031】
CPU101は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムに従って表示制御装置10内の動作全般を制御する。また、CPU101は、マイクロプロセッサであってもよい。ROM102は、CPU101が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM103は、CPU101の実行において使用するプログラムや、その実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバスなどから構成されるホストバス104により相互に接続されている。
【0032】
ホストバス104は、ブリッジ105を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス106に接続されている。なお、必ずしもホストバス104、ブリッジ105および外部バス106を分離構成する必要はなく、一のバスにこれらの機能を実装してもよい。
【0033】
入力装置108は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、マイク、スイッチおよびレバーなどユーザが情報を入力するための入力手段と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU101に出力する入力制御回路などから構成されている。表示制御装置10のユーザは、該入力装置108を操作することにより、表示制御装置10に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
【0034】
出力装置109は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ装置、液晶ディスプレイ(LCD)装置、OLED(Organic Light Emitting Display)装置およびランプなどの表示装置と、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置で構成される。出力装置109は、例えば、再生されたコンテンツを出力する。具体的には、表示装置は再生された映像データ等の各種情報をテキストまたはイメージで表示する。一方、音声出力装置は、再生された音声データ等を音声に変換して出力する。
【0035】
ストレージ装置110は、本実施形態にかかる表示制御装置10の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置であり、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置などを含むことができる。ストレージ装置110は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)で構成される。このストレージ装置110は、ハードディスクを駆動し、CPU101が実行するプログラムや各種データを格納する。
【0036】
ドライブ111は、記憶媒体用リーダライタであり、表示制御装置10に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ111は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記憶媒体120に記録されている情報を読み出して、RAM103に出力する。
【0037】
通信装置112は、例えば、通信網50に接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。また、通信装置112は、無線LAN(Local Area Network)対応通信装置であっても、ワイヤレスUSB対応通信装置であっても、有線による通信を行うワイヤー通信装置であってもよい。
【0038】
〔3〕表示制御装置の機能構成
以上、表示制御装置10のハードウェア構成について説明した。次に、図2を参照して、表示制御装置10の機能構成について説明する。図2に示したように、表示制御装置10は、撮像画像取得部152、画像処理部154、検出部158、表示制御部160、映像音声処理部162などを主に備える。
【0039】
撮像画像取得部152は、表示画像を視聴している視聴者の撮像画像を取得する機能を有する。視聴者の撮像画像は、撮像装置20により撮像されて撮像画像取得部152に提供される。本実施形態では、撮像装置20を表示制御装置10と別体の装置としたが、かかる例に限定されず、撮像装置20と表示制御装置10とを一体の装置として構成してもよい。撮像装置20により視聴者が撮像されることにより、視聴者と表示制御装置10との距離や位置、顔の向き、視線など視聴者の動作を検出することが可能となる。撮像装置20は、視聴者の動作をより正確に検出するために、表示装置30の外枠部分に備えるようにしてもよい。
【0040】
撮像画像取得部152は、所定の間隔で撮像画像を取得してもよいし、ユーザ操作等に応じて撮像画像を取得してもよい。例えば、ユーザ操作により表示画像を表示する表示装置30に電源が投入された後に、所定の間隔で撮像画像を取得するようにしてもよい。また、ユーザの動作を検出した場合に視聴者の撮像画像を取得するようにしてもよい。撮像画像取得部152は、視聴者の撮像画像を画像処理部154に提供する。
【0041】
画像処理部154は、撮像画像取得部152から提供された視聴者の撮像画像から視聴者の特徴点を処理する機能を有する。視聴者の特徴点とは、例えば、視聴者の位置、距離、顔の向き、視線などである。画像処理部154には、視聴位置処理部155、視線位置処理部156、顔方向処理部157などが含まれている。
【0042】
視聴位置処理部155は、視聴者の撮像画像から、表示装置30と視聴者との位置関係や距離を表す特徴点を抽出する機能を有する。視聴位置処理部155は、視聴者の撮像画像そのものから、視聴者の体の輪郭画像等用いてを表示装置30と視聴者との位置関係や距離を表す特徴点を抽出する。例えば、視聴者の画像全体に対する顔領域の大きさを特徴点として抽出し、該特徴点から距離を算出するようにしてもよい。また、視聴位置処理部155は、赤外線等を利用した距離センサを用いて表示装置30と視聴者との位置関係や距離を表す特徴点を抽出するようにしてもよい。
【0043】
視線位置処理部156は、視聴者の撮像画像から、視聴者の視線位置を表す特徴点を抽出する機能を有する。視線位置処理部156は、例えば、視聴者の目の部分画像を、視線位置を特定する特徴点として抽出するようにしてもよい。視線位置処理部156は、視聴者の目の部分画像から画像上の視線の座標を算出する。顔方向処理部157は、視聴者の撮像画像から、視聴者の顔方向を表す特徴点を抽出する機能を有する。顔方向処理部157は、例えば、画像中の顔領域の位置を特定し、顔領域の皮膚の色や目、口などの輪郭を、顔方向を特定する特徴点として抽出するようにしてもよい。
【0044】
画像処理部154は、視聴位置処理部155、視線位置処理部156、顔方向処理部157により抽出したそれぞれの特徴点を検出部158に提供する。検出部158は、画像処理部154により提供された視聴者の撮像画像に基づく特徴点から、視聴者の動作に関する情報を検出する機能を有する。視聴者の動作に関する情報とは、例えば、視聴者の位置情報や距離情報、顔の向きの情報、視線の情報などである。
【0045】
例えば、検出部158は、視聴位置処理部155により抽出された画像全体に対する顔領域の大きさから視聴者の位置情報や距離情報を算出する。また、検出部158は、視線位置処理部156により抽出された視聴者の目の部分画像から画面上の視線位置の座標を算出する。また、検出部158は、顔方向処理部157により抽出された顔領域の皮膚の色や目、口など輪郭などから視聴者の顔方向を特定する。
【0046】
また、検出部158は、視聴位置処理部155により抽出された情報と視線位置処理部156により抽出された情報とから、位置情報や距離情報を算出するようにしてもよい。また、視聴位置処理部155により抽出された情報と顔方向処理部157により抽出された情報とから視聴者の顔方向を算出するようにしてもよい。検出部158は、検出した視聴者の動作に関する情報を表示制御部160に提供する。
【0047】
表示制御部160は、検出部158により検出された視聴者の視聴位置と表示画像の表示位置とを対応させながら、検出部158により検出された視聴者の視聴距離に応じて表示画像の大きさを変更する機能を有する。例えば、表示制御部160は、複数の表示画像が表示画面に表示されている場合には、複数の表示画像のうち一の表示画像の表示位置と視聴者の視聴位置とを対応させて、一の表示画像の周囲に他の表示画像を表示させる。また、表示制御部160は、視聴者の視聴距離に応じて複数の表示画像の表示数を変更する。
【0048】
さらに、表示制御部160は、複数の表示画像のうち一の表示画像の表示位置と視聴者の視聴位置とを対応させながら、視聴者の視聴距離に応じて複数の表示画像の表示数を変更する機能を有する。また、表示制御部160は、検出部158により検出された視聴者の視線位置に応じて複数の表示画像のうち一の表示画像を選択表示する。例えば、表示画面に複数のサムネイルが表示されていた場合に、複数のサムネイルのうちの一つに視聴者の視線位置が合った場合には、当該サムネイルを選択して全画面表示するようにしてもよい。また、視聴者の視線位置が合ったサムネイルを再生するようにしてもよい。
【0049】
また、検出部158により、視聴者の顔方向が検出された場合には、視聴者の顔方向に応じて表示画面に表示された複数のサムネイルをスクロールさせるようにしてもよい。例えば、視聴者の顔方向が左方向であった場合には、複数のサムネイルを左側にスクロールさせてもよい。この場合、表示可能領域外、すなわち表示画面の外側に位置することとなるサムネイルを消去させ、表示されているサムネイルとは別のサムネイルを順次左側に表示させていく。
【0050】
ここで、図3〜図7を参照して、表示制御部160によるサムネイルの表示について説明する。まず、図3Aおよび図3Bを参照して、表示制御部160により制御される表示画像の表示位置と表示数について説明する。以下では、複数の表示画像を一画面内に縮小表示するサムネイル表示について説明する。
【0051】
図3Aは、視聴者の距離とサムネイル表示の関係について説明する説明図である。図3Aに示したように、視聴者40は、表示画面301の中央に位置しており、表示画面301に徐々に近づいていくとする。表示画面301上では、視聴者40が視聴しているコンテンツが再生されている。表示画面301では、再生しているコンテンツが全画面表示されている。
【0052】
視聴者40が表示画面301に近づくと、表示制御部160は、表示画面301の表示を表示画面302のように表示される。すなわち、表示画面301において再生されていたコンテンツの表示サイズが縮小されて、該コンテンツとともに他のコンテンツが表示される(表示画面302)。視聴者40が視聴しているコンテンツの表示位置は、検出部158により検出された視聴者の位置に応じて決定される。また、表示画面302に表示されるサムネイルの数および大きさは、検出部158により検出された視聴者と表示装置30との距離に応じて決定される。
【0053】
図3Aにおいては、視聴者40は表示画面301の中央に位置しているため、表示画面302では、視聴していたコンテンツが中央下に配置される。また、表示画面302には、3つのサムネイルが表示される。表示画面302に表示されるサムネイルが、動画像であった場合には、例えば、視聴していたコンテンツは表示領域が縮小されてそのまま再生され、その他のコンテンツは静止画のサムネイルであってもよい。
【0054】
さらに、視聴者40が表示画面302に近づいた場合には、視聴者40が視聴していたサムネイルが縮小されて中央に配置され、表示画面303に9個のサムネイルが表示される。さらに、視聴者40が表示画面303に近づいた場合には、視聴者40が視聴していたサムネイルが縮小されて中央に配置され、表示画面304に15個のサムネイルが表示される。上記したように、視聴者40が視聴していたサムネイルの表示位置は、視聴者の位置に応じて決定され、サムネイルの表示数と大きさは視聴者40と表示装置30との距離に応じて決定される。
【0055】
また、図3Bにおいては、視聴者40は表示画面311の左側に位置しているものとする。この場合においても、視聴者40が視聴していたコンテンツの表示位置は、検出部158により検出された視聴者の位置に応じて決定される。すなわち、視聴者40が表示画面311の左側に位置しながら表示画面311に近づくと、表示画面311において再生されていたコンテンツの表示サイズが縮小されて、該コンテンツとともに他のコンテンツが表示される
【0056】
上記したように、視聴者40は表示画面311の左側に位置しているため、視聴者40が表示画面311に近づくと、表示画面312に示したように、視聴していたコンテンツが左側に配置されて3つのサムネイルが表示される。さらに、視聴者40が表示画面312に近づくと、視聴者40が視聴していたサムネイルが左側中央に配置され、表示画面313に9個のサムネイルが表示される。さらに、視聴者40が表示画面313に近づいた場合には、視聴者40が視聴していたサムネイルが縮小された左側中央に配置され、表示画面314に15個のサムネイルが表示される。
【0057】
ここで、図4および図5を参照して、サムネイルの表示数および大きさについて説明する。図4は、サムネイルの表示数および大きさについて説明する説明図である。図4に示したように、例えば、距離の閾値群が0〜100の10刻みであった場合について説明する。距離の閾値群は、例えば、0〜9をh1とし、10〜19をh2とし、20〜29をh3とし、30〜39をh4とし、40〜49をh5とし、50〜59をh6とし、60〜69をh7とし、70〜79をh8とし、80〜89をh9とし、90〜99をh10とする。検出部158により検出された視聴者40と表示装置30との距離が65であった場合には、距離情報は閾値情報と比較されて閾値情報がh7であると判断される。
【0058】
図5に示したように、距離の情報と表示数と大きさが関連付けられている場合には、距離の情報から表示画面に表示すべきサムネイルの表示数と大きさを決定することができる。図5は、距離に対するサムネイルの表示数と大きさのマッピング例を説明する説明図である。例えば、距離が60〜70の間であった場合には、距離情報(No.)が「h7」であるため、サムネイルの表示数が5、大きさが160×160に決定される。サムネイルの表示数と大きさの決定方法については後で詳細に説明する。
【0059】
次に、図6を参照して、表示制御部160により制御される視聴者の視線位置に応じたサムネイルの表示について説明する。図6に示したように、表示画面321に表示された複数のサムネイルのうち、視聴者の視線41が矢印の指し示すサムネイルに合っていたとする。そうすると、表示画面322において、視聴者の視線41が合ったサムネイルが選択されたことを示す表示となる。
【0060】
表示画面322においては、サムネイルが選択されたことが視認可能なように、選択されたサムネイルの表示枠が2重となってもよいし、他のサムネイルと異なる色が配色されてもよい。また、矢印等でサムネイルが選択されたことが認識可能なようにしてもよい。そして、視聴者の視線41が所定時間選択されたサムネイルに合っていた場合には、該サムネイルを全画面表示させて、コンテンツを再生する(表示画面324)。
【0061】
次に、図7を参照して、表示制御部160により制御される視聴者の顔方向に応じたサムネイルの表示について説明する。図7に示したように、表示画面331には、表示画面内に表示可能な最大数のサムネイルが複数表示されている。そして、視聴者の顔方向42が左側に向いていることが検出された場合には、表示画面332に示したように、視聴者の顔方向42とは反対方向の右方向にサムネイルがスクロールされる。図7では、視聴者の顔方向に応じてサムネイルをスクロールさせているが、視聴者の視線方向に応じてサムネイルをスクロールさせるようにしてもよい。また、表示画面333に示したように、表示すべきサムネイルがすべて表示された場合には、スクロールを停止してもよい。また、視聴者が正面を向いた場合にスクロールを停止するようにしてもよい。以上、表示制御部160によるサムネイルの表示について説明した。
【0062】
図2に戻り、表示制御装置10の機能構成の説明を続ける。表示制御部160は、サムネイルの数や大きさ、サムネイルの位置等の表示制御情報を映像音声処理部162に提供する。映像音声処理部162は、映像音声受信部163、映像信号処理部164、映像用メモリ165、映像スケーラ166、音声処理部167などを含む。映像音声受信部163により受信された映像および音声は、受信した信号を増幅及び検波し映像信号と音声信号に分離し、それぞれ、映像信号処理部164と音声処理部167に出力する。
【0063】
映像信号処理部164は、映像音声受信部163から出力された映像信号の調整、符号化等を行って、映像用メモリ165に調整後の映像信号を出力する。音声処理部167は、映像音声受信部163から出力された音声信号の調整、符号化等を行う。映像用メモリ165に出力された映像信号は、映像スケーラ166により表示制御部160により指示された大きさまたは表示装置30のディスプレイの大きさに応じた大きさに映像を調整して表示装置30に出力する。
【0064】
〔4〕表示制御装置における画像表示処理の詳細
以上、表示制御装置10の機能構成について説明した。次に、図8〜図10を参照して、表示制御装置10における画像表示処理の詳細について説明する。図8は、視聴者の位置に応じた画像表示処理を示すフローチャートである。図8に示したように、まず、視聴位置処理部155により撮像装置20により撮像された視聴者の顔の大きさが認識され、検出部158により視聴者と表示装置30との距離を測定する(S102)。ステップS102においては、視聴者の顔の大きさに基づいて距離を測定しているが、かかる例に限定されず、視聴者の鼻等、顔の大きさ以外のいずれかの大きさに基づいて距離を測定するようにしてもよい。
【0065】
次に、表示制御部160は、ステップS102において測定された距離情報と予め登録されている閾値情報との比較を行う(S104)。具体的には、閾値情報Nと視聴距離との大きさを比較する。視聴距離が閾値Nより大きい場合には、閾値Nの値を加算していく(S106)。例えば、ステップS104において算出された距離が10で、予め登録された閾値郡が0〜100の10刻みであったとする。この場合、まず、ステップS104において閾値0と距離10が比較される。ステップS104の比較において閾値0より距離10が大きいため、閾値0に1が加算される。この場合、閾値10となった場合にステップS108の処理が実行される。
【0066】
そして、ステップS102において測定された視聴距離と、前回測定された視聴距離とが同じか否かを判定する(S108)。ステップS108において、前回測定された視聴距離の測定値と同じであった場合には処理を終了する。また、ステップS108において、前回測定された視聴距離の測定値と同じではないと判断された場合には、図5に示した閾値と表示数等とのマッピングにしたがって、画像の表示数と大きさを決定する(S110)。
【0067】
次に、コンテンツが再生中であるか否かを判定する(S112)。ステップS112において、コンテンツが再生中であると判定された場合には、視聴者の位置を測定する(S114)。ステップS114における位置の測定は、表示装置30に対する視聴者の左右の位置である。そして、視聴者が視聴中のコンテンツを縮小表示して、視聴者の位置に応じてコンテンツを移動させる(S116)。
【0068】
例えば、視聴者が表示装置30に対して右側に位置していた場合には、縮小したコンテンツを右に移動する。また、視聴者が表示装置30に対して左側に位置していた場合には、縮小したコンテンツを左に移動する。ステップS116におけるコンテンツの縮小率は、ステップS110において決定された画像の大きさに応じて変更される。
【0069】
また、コンテンツの移動位置は、ステップS110において決定された画像の表示数に応じて最適な位置に配置される。表示数に応じた最適な位置とは、例えば、図3Bに示したように、視聴者が左側に位置している場合には、表示画面312に示したように、再生しているコンテンツが左側に配置される。また、表示数が増えた場合には、表示画面313および314に示したように、再生しているコンテンツが左側の中央に配置される。
【0070】
そして、ステップS110において決定された視聴距離が閾値N−1以上N以下の場合の表示数と大きさで複数のサムネイルを表示する(S118)。また、ステップS118において、コンテンツの数が表示画面に表示されるコンテンツの最大数であった場合には、
再生中のコンテンツを中断するようにしてもよい。表示画面に多数のコンテンツが表示され、一つ一つのコンテンツの大きさが最小となる場合には、コンテンツを再生しても内容を視認できないと考えられるからである。
【0071】
このように、本実施形態によれば、視聴者と表示装置30との距離や位置に応じて、サムネイルの表示数や大きさを変更したり、再生しているサムネイルの配置位置を視聴者から見やすい位置に配置したりすることが可能となる。
【0072】
次に、図9を参照して、視聴者の視線に応じた画像表示処理の詳細について説明する。図9は、視聴者の視線に応じた画像表示処理を示すフローチャートである。図9に示したように、まず、表示画面上にサムネイルが表示されているか否かを判定する(S202)。ステップS202において、サムネイルが表示されていると判定された場合には、検出部158は、視線位置処理部156により抽出された目の部分画像から画面上の視線位置の座標を算出する(S204)。
【0073】
そして、ステップS204において算出された視聴者の視線位置が、表示中のサムネイルのいずれかに一致しているか否かを判定する(S206)。ステップS206において、視聴者の視線位置が表示中のサムネイルのいずれかに位置していると判定された場合には、前回のカーソルの表示位置と同じか否かを判定する(S210)。ステップS210におけるカーソルの表示とは、サムネイルを選択していることが認識可能な表示である。ステップS206において、視聴者の視線位置が表示中のサムネイルのいずれかに位置していないと判定された場合については、後で詳細に説明する。
【0074】
そして、ステップS210において、前回のカーソルの表示位置と同じであると判定された場合には、カーソルの表示が一定時間経過したか否かを判定する(S212)。また、ステップS210において、前回のカーソルの表示位置と同じではないと判定された場合には、現在視聴位置座標にあるサムネイルをカーソル表示する(S208)。そして、ステップS202〜ステップS210の処理を繰り返す。
【0075】
ステップS212において、カーソルの表示が一定時間経過したと判定された場合には、カーソル表示に位置しているサムネイルに紐付いているコンテンツを選択する(S214)。ステップS214においては、選択されたサムネイルに紐付くコンテンツを全画面表示にして再生させるようにしてもよい。これにより、リモコン等を使用しなくとも、視聴者が再生したいと考えるコンテンツを自動的に再生させることが可能となる。
【0076】
ステップS206において、表示中のサムネイルのいずれかに視聴者の視線が一致しないと判定された場合、次に、現在カーソル表示がなされているか否かを判定する(S216)。ステップS216において、現在カーソル表示がなされていると判定された場合には、該カーソル表示を消去する(S218)。ステップS216において視聴者の視線がサムネイルのいずれにも一致しない場合には、視聴者がサムネイルを見ていないため1つのサムネイルを選択するカーソル表示を消去する。また、ステップS216において、現在カーソル表示がなされていないと判定された場合には、ステップS220の処理を実行する。
【0077】
そして、一定時間が経過したか否かを判定する(S220)。ステップS220において、一定時間が経過した場合には、視聴者はサムネイルで表示しているコンテンツを見ていないと判断して、サムネイルの一覧表示を解除し、現在視聴中のコンテンツまたはサムネイル表示前に視聴していたコンテンツの再生を全画面で行う(S222)。ステップS220において、一定時間が経過していない場合には、ステップS202の処理に戻る。
【0078】
以上、視聴者の視線に応じた画像表示処理の詳細について説明した。次に、図10を参照して、視聴者の顔方向に応じた画像表示処理の詳細について説明する。図10は、視聴者の顔方向に応じた画像表示処理を示すフローチャートである。図10に示したように、まず、サムネイルが全画面に表示されているか、すなわち、表示画面内に表示可能な最大数のサムネイルが表示されているか否かを判定する(S302)。ステップS302において、サムネイルが全画面に表示されている場合とは、視聴者が表示画面に近づいていき、表示画面に表示されるサムネイルの数が増えて最終的に表示画面内に表示可能な最大数のサムネイルが表示されている場合である。
【0079】
ステップS302において、サムネイルが全画面に表示されていると判定された場合には、検出部158は視聴者の顔方向を測定する(S304)。ステップS304においては、検出部158は、顔方向処理部157により抽出された画像中の顔領域の皮膚の色や目、口などの輪郭から顔方向を算出する。そして、ステップS304において測定された顔方向が正面を向いているか否かを判定する(S306)。
【0080】
ステップS306において、顔方向が正面ではないと判定された場合には、サムネイルを顔方向と逆の方向にスクロールする(S308)。ステップS308においては、例えば、視聴者の顔の向きが右方向の場合には、サムネイルを左方向にスクロールさせる。また、視聴者の顔の向きが左方向の場合には、サムネイルを右方向にスクロールさせる。
【0081】
ここで、サムネイルをスクロールさせるとは、サムネイルを平行移動して、その結果、表示画面の表示可能領域外となるサムネイル画像を消去し、サムネイルの平行移動によって開いたスペースに新たなサムネイルを表示することをいう。これにより、表示画面内に表示可能なすべてのサムネイルを表示できない場合でも、リモコン等の煩わしい操作をせずに、順次新しいサムネイルを視認することが可能となる。
【0082】
以上、視聴者の顔方向に応じた画像表示処理の詳細について説明した。上記したように、本実施形態にかかる表示制御装置10によれば、表示画像を視聴している視聴者の撮像画像に基づいて、表示画像に対する視聴者の視聴位置及び視聴距離を検出し、検出した視聴者の視聴位置と表示画像の表示位置とを対応させながら、視聴距離に応じて表示画像の大きさを変更することができる。これにより、視聴者の距離や位置に応じて適切にサムネイル等の表示画像を表示させることが可能となる。
【0083】
また、再生中のコンテンツがある場合、その再生を中断することなく、他のコンテンツをサムネイル表示させることが可能となる。さらに、他のコンテンツをサムネイル表示させる際に、視聴者の位置に合わせてサムネイルの位置を調整したり縮小したりすることが可能となる。
【0084】
さらに、視聴者によるリモコン操作がなくとも、視聴者の位置に応じてサムネイル表示を調整することができる。また、視聴者の顔の向きや視線を認識することにより、サムネイル表示の位置を変更したり、サムネイルに紐付いたコンテンツを選択したりすることが可能となる。また、視聴者が表示画面から遠ざかる場合には、縮小されたサムネイル表示を拡大することにより、リモコン操作せずにサムネイルの視認性を改善することができる。
【0085】
また、視聴者の位置や顔や視線の向きなどによってサムネイルの表示数や大きさを変更したり、コンテンツを再生したりすることが可能となる。したがって、手などによる複雑な操作や大振りなジェスチャをせずとも、視聴者の位置や顔や視線の向きによって、適切に画像を表示制御することができる。
【0086】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0087】
例えば、本明細書の表示制御装置10の処理における各ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。すなわち、表示制御装置10の処理における各ステップは、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)を含んでもよい。
【0088】
また、表示制御装置10などに内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアを、上述した表示制御装置10の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。
【符号の説明】
【0089】
10 表示制御装置
152 撮像画像取得部
154 画像処理部
155 視聴位置処理部
156 視線位置処理部
157 顔方向処理部
158 検出部
160 表示制御部
162 映像音声処理部
163 映像音声受信部
164 映像信号処理部
165 映像用メモリ
166 映像スケーラ
167 音声処理部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画像を視聴している視聴者の撮像画像を取得する撮像画像取得部と、
前記撮像画像取得部により取得された前記視聴者の撮像画像に基づいて、前記表示画像に対する前記視聴者の視聴位置および視聴距離を検出する検出部と、
前記検出部により検出された前記視聴者の視聴位置と前記表示画像の表示位置とを対応させながら、前記検出部により検出された前記視聴者の視聴距離に応じて前記表示画像の大きさを変更する、表示制御部と、
を備える、表示制御装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記表示画面に複数の表示画像を表示させ、
前記複数の表示画像のうち一の表示画像の表示位置と前記視聴者の視聴位置とを対応させて、前記一の表示画像の周囲に他の表示画像を表示させる、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記視聴者の視聴距離に応じて前記複数の表示画像の表示数を制御する、請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記複数の表示画像のうち一の表示画像の表示位置と前記視聴者の視聴位置とを対応させながら、前記視聴者の視聴距離に応じて前記複数の表示画像の表示数を変更する、請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記一の表示画像は再生されているコンテンツである、請求項2〜4のいずれかに記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記一の表示画像は、前記表示画面の全画面に表示されていた表示画像である、請求項2〜4のいずれかに記載の表示制御装置。
【請求項7】
前記検出部は、前記撮像画像取得部により取得された前記視聴者の撮像画像に基づいて、前記視聴者の視線位置を検出し、
前記表示制御部は、前記検出部により検出された前記視聴者の視線位置に応じて前記複数の表示画像のうち一の表示画像を選択表示する、請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記視聴者の視線位置に応じて、所定時間以上前記一の表示画像が選択表示されていた場合に、前記一の表示画像に紐付くコンテンツを表示画面に再生させる、請求項7に記載の表示制御装置。
【請求項9】
前記検出部は、前記撮像画像取得部により取得された前記視聴者の撮像画像に基づいて、前記視聴者の顔方向を測定し、
前記表示制御部は、前記視聴者の顔方向または前記視聴者の視線位置に応じて、前記表示画面に表示された前記複数の表示画像をスクロールさせる、請求項8に記載の表示制御装置。
【請求項10】
前記表示制御部は、前記複数の表示画像を水平方向にスクロールさせて、前記表示画面の表示可能領域外に位置する前記表示画像を消去し、前記複数の表示画像が表示されていない前記表示画面の表示可能領域に前記複数の表示画像とは別の表示画像を表示させる、請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項11】
表示画像を視聴している視聴者の撮像画像を取得するステップと、
前記取得された前記視聴者の撮像画像に基づいて、前記表示画像に対する前記視聴者の視聴位置および視聴距離を検出するステップと、
前記検出された前記視聴者の視聴位置と前記表示画像の表示位置とを対応させながら、前記検出された前記視聴者の視聴距離に応じて前記表示画像の大きさを変更するステップと、
を含む表示制御方法。



【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−15301(P2011−15301A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−159149(P2009−159149)
【出願日】平成21年7月3日(2009.7.3)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】