説明

表示制御装置及び表示制御プログラム

【課題】複数の表示装置が並べて設けられ、各表示装置に異なるイベントの情報が表示されている場合に、あるイベントの情報を見ているユーザに、他のイベントに関する情報を誤って伝えないようにすることを目的とする。
【解決手段】第1表示装置に第1イベントに関する情報を表示し、第1表示装置と並べて設けられた第2表示装置に第1イベントの後に起こる第2イベントに関する情報を表示し、第1イベントが起こる時刻の所定の時間前になると、第1表示装置のバックライトの輝度を予め定められた標準輝度よりも高くするとともに、第2表示装置のバックライトの輝度を標準輝度よりも低くする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示装置のバックライトの輝度を制御する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、空港の搭乗口付近には、第1表示装置と第2表示装置との2つの表示装置が並べて設けられている。そして、第1表示装置には、次に出発する第1便の情報が表示され、第2表示装置には、第1便の次に出発する第2便の情報が表示される。これより、第1便と第2便との乗客は、その搭乗口から第1便、第2便が出発することを認識し、その搭乗口付近で搭乗開始を待つ。
第1便の出発時刻が近づくと第1便への搭乗が開始され、第1表示装置には、第1便への搭乗が開始されたことが表示される。すると、第1便の乗客が搭乗し始める。しかし、この際、第1便の乗客だけでなく、誤って第2便の乗客も搭乗しようとする場合がある。このように、誤った乗客が搭乗しようとすると、搭乗口が混雑し、搭乗手続きに時間がかかってしまう。
【0003】
なお、同様の状況は、空港の場合に限らず、駅、フェリー乗り場等の他の乗り物の乗り場でも発生し得る。また、1つの会場で異なる映画や芝居等のイベントが順番に実施される場合には、映画館、劇場等のイベント会場のロビー等の会場への入場を待つ場所でも発生し得る。
【0004】
特許文献1には、複数の表示装置から構成されるマルチTVシステムにおいて、ユーザの操作に基づきユーザが注目している表示装置をマスタ装置として特定し、マスタ装置の画素の輝度を他の装置の画素の輝度よりも高くすることについての記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−134798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した空港の状況は、第2便の情報を見ている乗客が、第1表示装置に表示された情報を第2便の情報であると勘違いしたために発生していると考えられる。この場合、第1表示装置のバックライトの輝度を高くして、第1表示装置に表示された情報を目立つようにしても、状況は変わらず、誤って第2便の乗客も搭乗しようとすると考えられる。
この発明は、複数の表示装置が並べて設けられ、各表示装置に異なるイベントの情報が表示されている場合に、あるイベントの情報を見ているユーザに、他のイベントに関する情報を誤って伝えないようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に係る表示制御装置は、
並べて設けられた第1表示装置及び第2表示装置を制御する表示制御装置であり、
第1イベントに関する情報を前記第1表示装置に表示する第1表示部と、
前記第1イベントの後に起こる第2イベントに関する情報を前記第2表示装置に表示する第2表示部と、
前記第1イベントが起こる時刻の所定の時間前になると、前記第1表示装置のバックライトの輝度を予め定められた標準輝度よりも高くするとともに、前記第2表示装置のバックライトの輝度を前記標準輝度よりも低くする輝度制御部と
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
この発明に係る表示制御装置は、第1表示装置の輝度を標準輝度よりも高くするだけでなく、第2表示装置の輝度を標準輝度よりも低くする。第1表示装置を明るくすることで、元々第1表示装置を見ていたユーザに、情報を見るタイミングであることを伝えることができる。また、第2表示装置を暗くすることで、元々第2表示装置を見ていたユーザに、情報を見るタイミングではないことを伝えることができる。その結果、元々第2表示装置を見ていた、つまり、第2イベントに関する情報を見ていたユーザに、第1イベントに関する情報が誤って伝わりづらくなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施の形態1に係る表示制御装置100の機能の概要を説明するための図。
【図2】実施の形態1に係る表示制御装置100の機能構成を示すブロック図。
【図3】実施の形態1に係る表示制御装置100の動作の流れを示すフローチャート。
【図4】実施の形態1における第1表示装置10と第2表示装置20とのバックライトの輝度の変化を示す図。
【図5】実施の形態2に係る表示制御装置100の動作の流れを示すフローチャート。
【図6】実施の形態2における第1表示装置10と第2表示装置20とのバックライトの輝度の変化を示す図。
【図7】表示制御装置100のハードウェア構成の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
実施の形態1では、空港の搭乗口付近に第1表示装置10と第2表示装置20とが並べて設けられている場合を例として説明する。
【0011】
図1は、実施の形態1に係る表示制御装置100の機能の概要を説明するための図である。
図1(a)に示すように、第1表示装置10には、次に出発する第1便の情報が表示され、第2表示装置20には、第1便の次に出発する第2便の情報が表示される。第1表示装置10と第2表示装置20との輝度は、いずれも予め定められた標準輝度になっている。
これにより、第1便と第2便との乗客は、その搭乗口から第1便、第2便が出発することを認識し、その搭乗口付近で出発を待つ。
【0012】
図1(b)に示すように、第1便の出発時刻の所定の時間前(例えば、30分前)になると、第1便の搭乗が開始され、第1表示装置10には、搭乗が開始されたことが表示される。そして、第1表示装置10のバックライトの輝度は、標準輝度より高い第1輝度に設定され、第2表示装置20のバックライトの輝度は、標準輝度より低い第2輝度に設定される。なお、第2輝度は、例えば、画面が暗いと乗客が感じる程度の輝度である。第1輝度、第2輝度及び標準輝度は、最大出力に対する出力の割合で定めることができる。例えば、第1輝度は、最大出力に対して90%、第2輝度は最大出力に対して50%、標準輝度は最大出力に対して70%と定め、記憶装置に記憶する。
第1表示装置10のバックライトの輝度が高くなったため、第1表示装置10に表示された情報は目立つようになる。そのため、第1表示装置10に表示された、第1便の搭乗開始の情報に第1便の乗客が気づきやすくなる。
一方、第2表示装置20のバックライトの輝度が低くなる。特に、第2表示装置20のバックライトの輝度は、画面が暗いと感じる程度の輝度に設定される。そのため、元々第2表示装置20を見ていた第2便の乗客には、搭乗開始は第2便についてではないことに気づきやすくなる。
【0013】
図2は、実施の形態1に係る表示制御装置100の機能構成を示すブロック図である。
表示制御装置100は、表示情報記憶部110、第1表示部120、第2表示部130、時刻判定部140、輝度制御部150を備える。
表示情報記憶部110は、第1表示装置10と第2表示装置20とが設けられた搭乗口から出発する便の便名、出発時刻、航空会社名、到着地等を示すフライトスケジュールを記憶する記憶装置である。第1表示部120は、次に出発する第1便の情報を表示情報記憶部110から取得して、第1表示装置10に表示させる。第2表示部130は、第1便の次に出発する第2便の情報を表示情報記憶部110から取得して、第2表示装置20に表示させる。時刻判定部140は、現在時刻が第1便の出発時刻の所定の時間前になったか否かを処理装置により判定する。輝度制御部150は、第1表示装置10と第2表示装置20とバックライトの輝度を処理装置により制御する。
なお第1表示部120及び第2表示部130は、表示情報記憶部110から情報を取得して表示するだけでなく、入力装置を用いて、空港の搭乗口付近に在する係員から受け付けた情報を第1表示装置10および第2表示装置20に表示することもできる。
【0014】
図3は、実施の形態1に係る表示制御装置100の動作の流れを示すフローチャートである。
(S11:表示処理)
第1表示部120は、次に出発する第1便の情報を表示情報記憶部110から取得して、第1表示装置10に表示し、第2表示部130は、第1便の次に出発する第2便の情報を表示情報記憶部110から取得して、第2表示装置20に表示する。
あるいは、第1表示部120は、係員が入力した情報を第1表示装置10に表示する。また第2表示部130は、係員が入力した情報を第2表示装置20に表示する。
(S12:時刻判定処理)
時刻判定部140は、表示情報記憶部110が記憶した第1便の出発時刻を参照して、現在時刻が第1便の出発時刻の所定の時間前になったか否かを判定する。
第1便の出発時刻の所定の時間前になったと判定した場合(S12でYES)、処理をS13へ進める。一方、第1便の出発時刻の所定の時間前になっていないと判定した場合(S12でNO)、一定時間経過後、再びS12の処理を実行する。
またS12の処理で、係員から搭乗を開始する旨の情報を受け付けると処理をS13へ進める。
(S13:表示変更処理)
第1表示部120は、搭乗が開始されたことを示す情報を加えた情報を第1表示装置10に表示する。
(S14:輝度制御処理)
輝度制御部150は、第1表示装置10のバックライトの輝度を標準輝度よりも高い第1輝度に設定するとともに、第2表示装置20のバックライトの輝度を標準輝度よりも低い第2輝度に設定する。
具体的には、前述したように、最大出力に対する割合で定められる第1輝度及び第2輝度になるように、輝度制御部150は記憶装置に記憶された第1輝度及び第2輝度を参照して、第1表示装置10及び第2表示装置20のバックライト輝度を調整する。
【0015】
S11の処理で通常、第1表示部120及び第2表示部130は、表示情報記憶部110が情報を取得して情報を表示するように動作するが、適宜入力装置からの情報入力を可能とする。そのような構成を用いた係員からの入力処理により、突発的な第1便及び第2便の便変更情報を乗客に通知することができる。
またS12の処理で、係員からの入力処理により、S13へ処理を進めるように構成することにより、混雑具合等を考慮して係員の裁量で搭乗開始の表示と、輝度制御処理を行うことができる。なお係員からの入力処理は、操作画面(図示せず)に「搭乗開始」ボタンを設定し、「搭乗開始」ボタンが押下(またはタッチ)されると、「搭乗開始」メッセージが表示され(S13)、続けて輝度制御処理(S14)が実行させるように構成すればよい。
なお、第1便が出発した後、あるいは、第1便の搭乗が終了した後、再びS11の処理が実行される。この場合、第2便として表示されていた便が第1便となり、その次に出発する便が第2便となる。
【0016】
図4は、実施の形態1における第1表示装置10と第2表示装置20とのバックライトの輝度の変化を示す図である。
初めに、第1表示装置10と第2表示装置20とのバックライトは、標準輝度に設定される。第1便の出発時刻の所定の時間前になると、第1表示装置10のバックライトの輝度は第1輝度に設定され、第2表示装置20のバックライトの輝度は第2輝度に設定される。そして、第1便が出発すると、あるいは、第1便の搭乗が終了すると、第1表示装置10と第2表示装置20とのバックライトは、再び標準輝度に設定される。
【0017】
以上のように、実施の形態1に係る表示制御装置100は、先に出発する第1便の出発時刻が近づき、搭乗が開始されると、第1表示装置10のバックライトの輝度を高くし、第2表示装置20のバックライトの輝度を低くする。これにより、第1便の乗客に搭乗が開始されたことをより確実に伝えるとともに、第2便の乗客に搭乗が開始されたと勘違いさせることを防止できる。
なお、第2表示装置20を暗くするのではなく、第2表示装置20の表示を消してしまう、あるいは、第1表示装置10と同じ情報を表示してしまうこと等も考えられる。しかし、第2表示装置20に表示した第2便の情報を消してしまうと、第2便の情報が消えている間に搭乗口に到着した乗客が、第2便の搭乗口がその搭乗口でよいか迷ってしまう恐れがある。これに対して、輝度が低いながらも第2便の情報を表示しておくことで、第2便の搭乗口がその搭乗口であることを確認することができる。
【0018】
実施の形態2.
実施の形態2では、第1表示装置10の表示をさらに目立たせる方法について説明する。
実施の形態2では、表示制御装置100について、実施の形態1に係る表示制御装置100と異なる部分を中心に説明する。
【0019】
実施の形態2に係る表示制御装置100の機能の概要を説明する。
実施の形態1と同様に、第1便の出発時刻の所定の時間前になると、第1表示装置10のバックライトの輝度が第1輝度に設定される。これにより、第1表示装置10のバックライトの輝度が高くなったため、第1表示装置10に表示された第1便の情報は目立つ状態である。しかし、単に第1表示装置10が明るいだけでは、乗客の目を引く(アイキャッチ)効果はあまりない。乗客の目を引くのは、例えば、第1表示装置10が明るくなった瞬間である。
そこで、第1表示装置10のバックライトの輝度が第1輝度に設定されてから、予め定められた第1時間(例えば、5分)経過したら、第1表示装置10のバックライトの輝度を、例えば1分程度かけて徐々に標準輝度まで下げていく。そして、第1表示装置10のバックライトの輝度が標準輝度になったら、再び第1表示装置10のバックライトの輝度を第1輝度に設定する。これにより、一定時間毎に第1表示装置10のバックライトが明るくなり、その瞬間に乗客の目を引くことができる。その結果、第1便の乗客に搭乗の開始を認識させることができる。
【0020】
実施の形態2に係る表示制御装置100の機能構成は、図2に示す実施の形態1に係る表示制御装置100の機能構成と同一である。そのため、説明を省略する。
【0021】
図5は、実施の形態2に係る表示制御装置100の動作の流れを示すフローチャートである。
S21からS24までの処理は、図3に示すS11からS14までの処理と同一であるため、説明を省略する。
(S25:経過時間判定処理)
時刻判定部140は、輝度制御部150が第1表示装置10のバックライトの輝度を第1輝度に設定してから、第1時間が経過したか否かを判定する。
第1時間が経過したと判定した場合(S25でYES)、処理をS26へ進める。一方、第1時間が経過していないと判定した場合(S25でNO)、一定時間経過後、再びS25の処理を実行する。
(S26:第2輝度制御処理)
輝度制御部150は、第1表示装置10のバックライトの輝度を、徐々に標準輝度まで下げていく。標準輝度と一致するまでの輝度低下率は、時間に対する出力の割合の変化で定める。例えば輝度低下率は、20秒毎に最大出力に対する出力を5%ずつ下げると定め、記憶装置に記憶する。輝度制御部150は、記憶装置に記憶された輝度低下率を参照し、輝度低下率に基づき輝度を低下させ、そして、第1表示装置10のバックライトが標準輝度になったら、再び第1表示装置10のバックライトの輝度を第1輝度に設定する。
第1表示装置10のバックライトの輝度を第1輝度に設定すると、処理をS25へ戻す。
【0022】
図6は、実施の形態2における第1表示装置10と第2表示装置20とのバックライトの輝度の変化を示す図である。
実施の形態1と同様に、初めに、第1表示装置10と第2表示装置20とのバックライトは、標準輝度に設定される。第1便の出発時刻の所定の時間前になると、第1表示装置10のバックライトの輝度は第1輝度に設定され、第2表示装置20のバックライトの輝度は第2輝度に設定される。
第1表示装置10のバックライトの輝度は、第1輝度に設定された後、第1時間が経過すると、徐々に標準輝度まで下げられ、標準輝度になったら、再び第1輝度に設定されるという処理が繰り返される。
その後、第1便が出発すると、あるいは、第1便の搭乗が終了すると、第1表示装置10と第2表示装置20とのバックライトは、再び標準輝度に設定される。
【0023】
以上のように、実施の形態2に係る表示制御装置100は、一旦高くした第1表示装置10のバックライトの輝度を徐々に下げ、再び高くするという処理を行う。
これにより、バックライトの輝度を高くした瞬間に、乗客の目を引くことができ、第1表示装置10に表示した情報を乗客に認識させることができる。
【0024】
なお、上記説明では、第1便が出発した場合、あるいは、第1便の搭乗が終了した場合、第1表示装置10と第2表示装置20とのバックライトは、再び標準輝度に設定されると説明した。
しかし、上記説明では、第1便が出発した場合、あるいは、第1便の搭乗が終了した場合、第1表示装置10と第2表示装置20との表示を切り替えるとともに、第1表示装置10と第2表示装置20とのバックライトを、一旦標準輝度よりも低い輝度に設定し、その後標準輝度に設定してもよい。第1表示装置10と第2表示装置20とを一旦暗くした後、明るくすることで、乗客の目を引くことができる。
つまり、表示する情報の切り替え時には一旦バックライトの輝度を下げ、その後、バックライトの輝度を上げてもよい。
【0025】
また、上記説明では、第1表示装置10のバックライトの輝度は徐々に標準輝度まで下げられ、再び第1輝度に設定されると説明した。しかし、第1表示装置10に表示している情報の種類によって、徐々に標準輝度まで下げられ、再び第1輝度に設定する処理を行うか否かを切り替えるようにしてもよい。
また例えば、動画の場合には、再生中に途中から徐々に暗くなるのは印象が良くないと考えられるため、上記処理を行わないようにしてもよい。つまり、コンテンツ情報(動画、静止画、文字情報等)毎に本実施の形態における表示制御有無を設定することができる。また、コンテンツ情報毎に第2輝度、第2輝度、第1時間を任意に設定し、記憶装置に記憶してもよい。この場合は、図5で示した、S24の輝度制御処理の中で輝度制御部150は、コンテンツ毎に設定された第1輝度及び第2輝度情報を参照して、第1表示装置10及び第2表示装置20のバックライトの輝度を設定する。
またS25の判定処理で、時刻判定部140は、コンテンツ毎に設定された第1時間を参照して、一定時間が経過したかどうかを判定する。
【0026】
また、以上の実施の形態では、表示制御装置100の技術を空港の搭乗口付近で用いる例を説明した。
しかし、表示制御装置100の技術は、空港に限らず、駅、フェリー乗り場等の他の乗り物の乗り場に第1表示装置10と第2表示装置20とを設置した場合にも適用可能である。
また、表示制御装置100の技術は、1つの会場で異なる映画や芝居等のイベントが順番に実施される場合には、映画館、劇場等のイベント会場のロビー等の会場への入場を待つ場所に第1表示装置10と第2表示装置20とを設置した場合にも適用可能である。この場合、例えば、先に上映される第1映画の情報を第1表示装置10に表示し、第1映画の次に上映される第2映画の情報を第2表示装置20に表示して、第1映画の上映開始時刻の所定の時間前になったら、第1表示装置10の輝度を高くし、第2表示装置20の輝度を低くすればよい。
また、表示制御装置100の技術は、競馬場の馬券売り場や競輪場の車券売り場等に第1表示装置10と第2表示装置20とを設置した場合にも適用可能である。この場合、例えば、次に出走する第1レースの情報を第1表示装置10に表示し、第1レースの次に出走する第2レースの情報を第2表示装置20に表示して、第1レースの出走開始時刻の所定の時間前になったら、第1表示装置10の輝度を高くし、第2表示装置20の輝度を低くすればよい。
【0027】
また、以上の実施の形態では、第1表示装置10と第2表示装置20とが横に並べられている例を説明した。しかし、横に並べられている場合に限らず、縦や斜めに並べられていても、同じ位置から第1表示装置10と第2表示装置20とが見えるように配置されていればよい。
【0028】
図7は、表示制御装置100のハードウェア構成の一例を示す図である。
図7に示すように、表示制御装置100は、プログラムを実行するCPU911(Central・Processing・Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。CPU911は、バス912を介してROM913、RAM914、LCD901(Liquid Crystal Display)、キーボード902(K/B)、通信ボード915、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。磁気ディスク装置920(固定ディスク装置)の代わりに、光ディスク装置、メモリカード読み書き装置などの記憶装置でもよい。磁気ディスク装置920は、所定の固定ディスクインタフェースを介して接続される。
【0029】
磁気ディスク装置920又はROM913などには、オペレーティングシステム921(OS)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923のプログラムは、CPU911、オペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922により実行される。
【0030】
プログラム群923には、上記の説明において「第1表示部120」、「第2表示部130」、「時刻判定部140」、「輝度制御部150」等として説明した機能を実行するソフトウェアやプログラムやその他のプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
ファイル群924には、上記の説明において「表示情報記憶部110」が記憶するとした情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「データベース」の各項目として記憶される。「データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示などのCPU911の動作に用いられる。抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示のCPU911の動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリやキャッシュメモリやバッファメモリに一時的に記憶される。
【0031】
また、上記の説明におけるフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、その他光ディスク等の記録媒体やICチップに記録される。また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体や電波によりオンライン伝送される。
また、上記の説明において「〜部」として説明するものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」、「〜手段」、「〜機能」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。また、「〜装置」として説明するものは、「〜回路」、「〜機器」、「〜手段」、「〜機能」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」として説明するものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組合せ、さらには、ファームウェアとの組合せで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、ROM913等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、プログラムは、上記で述べた「〜部」としてコンピュータ等を機能させるものである。あるいは、上記で述べた「〜部」の手順や方法をコンピュータ等に実行させるものである。
【符号の説明】
【0032】
10 第1表示装置、20 第2表示装置、100 表示制御装置、110 表示情報記憶部、120 第1表示部、130 第2表示部、140 時刻判定部、150 輝度制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
並べて設けられた第1表示装置及び第2表示装置を制御する表示制御装置であり、
第1イベントに関する情報を前記第1表示装置に表示する第1表示部と、
前記第1イベントの後に起こる第2イベントに関する情報を前記第2表示装置に表示する第2表示部と、
前記第1イベントが起こる時刻の所定の時間前になったときまたは所定の情報が入力されたとき、前記第1表示装置のバックライトの輝度を予め定められた標準輝度よりも高くするとともに、前記第2表示装置のバックライトの輝度を前記標準輝度よりも低くする輝度制御部と
を備えることを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記輝度制御部は、前記第1表示装置のバックライトの輝度を予め定められた標準輝度よりも高くした後、予め定められた第1時間が経過すると、前記第1表示装置のバックライトの輝度を前記標準輝度まで徐々に下げ、前記第1表示装置のバックライトの輝度が前記標準輝度になると再び前記第1表示装置のバックライトの輝度を高くする
ことを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記第1表示部は、所定の乗り場から出発する乗物のうち所定の第1便の出発を前記第1のイベントとして、前記第1便の出発に関する情報を表示し、
前記第2表示部は、前記乗物のうち前記第1便の後に出発する第2便の出発を前記第2のイベントとして、前記第2便の出発に関する情報を表示し、
前記輝度制御部は、前記第1便の出発時刻の所定の時間前になると、前記第1表示装置のバックライトの輝度を予め定められた標準輝度よりも高くするとともに、前記第2表示装置のバックライトの輝度を前記標準輝度よりも低くする
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記第1表示装置及び前記第2表示装置は、前記乗り場から出発する乗物の出発を待つ待合場に設置された
ことを特徴とする請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記第1表示部は、前記第1便の出発時刻の所定の時間前になると、前記第1便への乗り込みが開始されたことを示す情報を前記第1表示装置に表示する
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の表示制御装置。
【請求項6】
並べて設けられた第1表示装置及び第2表示装置を制御する表示制御プログラムであり、
第1イベントに関する情報を前記第1表示装置に表示する第1表示処理と、
前記第1イベントの後に起こる第2イベントに関する情報を前記第2表示装置に表示する第2表示処理と、
前記第1イベントが起こる時刻の所定の時間前になると、前記第1表示装置のバックライトの輝度を予め定められた標準輝度よりも高くするとともに、前記第2表示装置のバックライトの輝度を前記標準輝度よりも低くする輝度制御処理と
を備えることを特徴とする表示制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−109138(P2013−109138A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−253755(P2011−253755)
【出願日】平成23年11月21日(2011.11.21)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】