表示制御装置,カメラ,表示制御方法,表示制御プログラム
【課題】記録媒体に記録された画像データに基くサムネイル画面を切換表示しつつ画像検索をおこなう際に迅速かつ確実に所望の画像の検索を可能にした表示制御装置を提供する。
【解決手段】記録媒体18aに記録された画像データに基くサムネイル画像を表示部21に表示させる表示制御装置において、サムネイル画像が人物に関する情報に基いた順番で配列されるサムネイル画面を画面切換操作指令にしたがって順次切り換えて表示部に表示させる表示制御部17を備え、表示制御部は、サムネイル画面に表示される複数のサムネイル画像のうち表示部の表示画面上の特定の位置に配置されたサムネイル画像に対応する人物に関する情報を代表の情報として、サムネイル画面上に表示させるよう制御する。
【解決手段】記録媒体18aに記録された画像データに基くサムネイル画像を表示部21に表示させる表示制御装置において、サムネイル画像が人物に関する情報に基いた順番で配列されるサムネイル画面を画面切換操作指令にしたがって順次切り換えて表示部に表示させる表示制御部17を備え、表示制御部は、サムネイル画面に表示される複数のサムネイル画像のうち表示部の表示画面上の特定の位置に配置されたサムネイル画像に対応する人物に関する情報を代表の情報として、サムネイル画面上に表示させるよう制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示制御装置,カメラ,表示制御方法,表示制御プログラム、詳しくは記録媒体に記録された画像データに基いて表示部に表示される複数の画像に関する各サムネイル画像を一定の順番で配列したサムネイル画面を作成し、このサムネイル画面を連続的に切り換えて表示する表示制御装置と、この表示制御装置を有するカメラと、上記表示制御装置に適用される表示制御方法及びこの表示制御方法をコンピュータに実行させる表示制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、撮影レンズを介して入射した被写体からの光束に基いて結像される光像を撮像素子により光電変換し電子的なデジタル画像データを生成し、この画像データを半導体メモリ等の記録媒体に記録し得ると共に、記録媒体に記録された画像データを読み込んで表示装置の表示部に画像として再生表示し得るように構成されたデジタルカメラが実用化され広く普及している。
【0003】
このようなデジタルカメラによって取得され記録媒体に記録された画像データは、これを取得したデジタルカメラ自身だけではなく、同様の画像データを扱うことのできる他の画像表示装置や画像データ処理装置等の外部機器においても利用することができるようになっており、当該画像データを単に表示させるのみに留まらず、各種の用途に利用されるようになっている。
【0004】
一方、このような従来のデジタルカメラや外部機器等(以下、デジタルカメラ等と略記する)においては、近年、適用される得る記録媒体の記録容量が大容量化される傾向にある。これに伴って、例えばデジタルカメラによって取得されて、当該デジタルカメラの記録媒体に記録保存された画像データは削除されたり他の大容量媒体へ移動されないまま、つまり、そのデジタルカメラの記録媒体上に多数の画像データが保持された状態のまま、そのデジタルカメラの使用が継続される傾向がある。
【0005】
このような場合、記録媒体上に記録される画像データ数は、記録媒体が大容量であるほど多数になるのは必然である。
【0006】
このように、デジタルカメラの記録媒体上に記録された大量の画像データの中から所望の画像を検索し探し出す手段としては、従来、例えば記録媒体に記録された画像データに基く複数のサムネイル画像を一定の順番で、例えば撮影された日時の順番で配列したサムネイル画面を作成し、これを表示部に連続的に切り換えて表示しながら、目視によって所望の画像を検索するといったことがおこなわれている。
【0007】
この場合において、表示部の表示画面上に表示されるサムネイル画面は、例えば縦三画像×横三画像であったり、縦四画像×横四画像等といった風にサムネイル画像を配列した形態である。使用者は、操作ボタンによる操作指示によって当該サムネイル画面を順次切り換えて、所望の画像を探し出すといった方法が一般に行われている。
【0008】
この種の手段、つまりサムネイル画面を表示部に順次表示させる方法は、記録媒体に蓄積された多数の画像データに基いて画像を順次検索する場合や、若しくは記録媒体に記録された全てのデータを対象としてどのような画像が記録されているかを順に確認するといった場合等には、非常に有用な表示方法であるといえる。
【0009】
そこで、従来のデジタルカメラにおいては、サムネイル画面を表示させる際の使い勝手をさらに向上させるための様々な工夫が、例えば特開2007−17523号公報や特開2004−255740号公報等によって種々提案されている。
【0010】
上記特開2007−17523号公報によって開示されている表示制御装置は、表示領域よりも大きい仮想表示領域にサムネイル画像を準備しておき、その仮想サムネイル画像内をスクロールさせることでサムネイル画面を切り換えるようにしている。これによれば、サムネイル画面をページ単位で切り換え表示する手段に比べて、より高速にサムネイル画面の切り換え表示をおこない得ると共に、サムネイル画像自体をより明確にかつ見易くすることができるというものである。
【0011】
また、上記特開2004−255740号公報によって開示されている表示制御装置は、サムネイル画像を撮影日時情報に基いて月別にページ単位に分割し、ページ毎にサムネイル画面を表示させることで、撮影日時情報に基いて所望の画像を検索する際の一助とするというものである。
【0012】
一般に、画像検索をおこなう際には、画像データに付随する画像関連情報のうち撮影日時情報を手がかりとすることが多い。そこで、サムネイル画像が撮影日時情報に基いて分類されていれば、所望の画像の検索がし易くなることは知られている。
【0013】
つまり、画像検索時には、画像自体を直接目視して探すよりも、画像データに付随する画像関連情報(例えば撮影日時情報等)を有効に利用することができれば、より効率的な画像検索をおこなうことができるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2007−17523号公報
【特許文献2】特開2004−255740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
ところが、上記特開2007−17523号公報によって開示されている手段では、記録媒体に記録されるデータ数が多くなると、仮想表示領域のメモリが多く必要になると共に、そのサムネイル画面が広大になるほど検索に時間がかかるという問題点がある。
【0016】
また、上記特開2004−255740号公報によって開示されている手段では、撮影日時情報等や予め設定された類別情報,記録フォルダ情報等に基いて分類表示をおこなうようにしているので画像の検索はし易くなる。しかしながら、当該公報による手段は、大規模な装置システムに採用するのに適した手段であって、小型デジタルカメラに適用するには、負荷が多大になり適当な手段ではないと考えられる。
【0017】
一方、デジタルカメラの記録媒体に記録されている全画像データの中から所望の画像を探し易くするためには、画像と共にその画像データに付随する画像関連情報を表示部に、例えば重畳表示させる手段が考えられる。
【0018】
例えば、単一の画像を表示部の表示画面に表示させる場合には、その表示画面の一部分に表示中の画像の撮影日時情報等の画像関連情報を表示させることは容易に実現できる。
【0019】
ところが、通常のデジタルカメラにおいては、表示部の表示面積は限られたものであるので、この表示部にサムネイル画面を表示したときには、そのサムネイル画面を構成する個々のサムネイル画像の表示領域は小さなものになる。したがって、これらのサムネイル画像に対応する画像関連情報(撮影日時情報等)を全てのサムネイル画像について判りやすく表示させることは、表示部の表示領域の大きさを考えると困難である。
【0020】
また、仮に、サムネイル画面中のサムネイル画像の全てに関連情報を付して表示したとしても、各サムネイル画像の表示の邪魔になってしまい好ましい表示方法であるとは言えない。
【0021】
さらに、ある一つのサムネイル画面中に含まれる全てのサムネイル画像についての撮影日時情報が同一であるとすれば、その撮影日時を一つだけ表示画面上に表示すればよいのであるが、サムネイル画面は、例えば撮影日時順に時系列で配列した複数のサムネイル画像によって構成されるものである場合、ある一つのサムネイル画面中の全てのサムネイル画像についての撮影日時情報が共通する場合よりも、各サムネイル画像の撮影日時が途中から異なる可能性のほうが大きいと考えられる。この場合には、複数の異なる画像関連情報を表示しなければならず、表示画面が煩雑になってしまうという問題点がある。
【0022】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、記録媒体に記録された多数の画像データを対象としてサムネイル画面を切換表示しながら画像検索をおこなうのに際して、従来のサムネイル画面を連続的に表示させる方法を踏襲しながら、画像データに付随する画像関連情報をも利用して迅速かつ確実に所望の画像の検索を可能にした表示制御装置と、この表示制御装置に適用される表示制御方法及びこの表示制御方法をコンピュータに実行させる表示制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
上記目的を達成するために、本発明の一態様の表示制御装置は、記録媒体に記録された画像データに基くサムネイル画像を表示部に表示させる表示制御装置において、上記サムネイル画像が人物に関する情報に基いた順番で配列されるサムネイル画面を画面切換操作指令にしたがって順次切り換えて上記表示部に表示させる表示制御部を備え、上記表示制御部は、上記サムネイル画面に表示される複数のサムネイル画像のうち上記表示部の表示画面上の特定の位置に配置されたサムネイル画像に対応する人物に関する情報を代表の情報として、上記サムネイル画面上に表示させるよう制御する。
【0024】
本発明の一態様のカメラは、上記表示制御装置を備え、上記表示制御部は、上記サムネイル画像として撮影画像に基くサムネイル画像を表示部に表示させる。
【0025】
本発明の一態様の表示制御方法は、記録媒体に記録された画像データに基くサムネイル画像が、そのサムネイル画像の人物に関する情報に基いた順番で配列されるサムネイル画面を画面切換操作指令にしたがって切り換えて表示部に表示させる表示制御方法において、上記サムネイル画面については、上記表示部の表示画面上をスクロール移動させながら切り換え表示し、上記サムネイル画面に表示される複数のサムネイル画像のうち上記表示部の表示画面上の特定の位置に配置されたサムネイル画像に対応する人物に関する情報を、上記サムネイル画面の代表の情報として上記表示部の表示画面上の一定の位置に表示する。
【0026】
本発明の一態様の表示制御プログラムは、記録媒体に記録された画像データに基くサムネイル画像が、そのサムネイル画像の人物に関する情報に基いた順番で配列されるサムネイル画面を画面切換操作指令にしたがって切り換えて表示部に表示させる表示制御方法をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、上記サムネイル画面については、上記表示部の表示画面上をスクロール移動させながら切り換え表示するステップと、上記サムネイル画面に表示される複数のサムネイル画像のうち上記表示部の表示画面上の特定の位置に配置されたサムネイル画像に対応する人物に関する情報を、上記サムネイル画面の代表の情報として上記表示部の表示画面上の一定の位置に表示させるステップとを有する。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、記録媒体に記録された多数の画像データを対象としてサムネイル画面を切換表示しながら画像検索をおこなうのに際して、従来のサムネイル画面を連続的に表示させる方法を踏襲しながら、画像データに付随する画像関連情報をも利用して迅速かつ確実に所望の画像の検索を可能にした表示制御装置と、この表示制御装置に適用される表示制御方法及びこの表示制御方法をコンピュータに実行させる表示制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態の表示制御装置(デジタルカメラ)の内部構成の概略を示すブロック構成図
【図2】図1のデジタルカメラを再生モードで動作させる際の処理の流れを示すフローチャート
【図3】図1のデジタルカメラにおける一コマ再生モードの処理シーケンスの詳細を示すフローチャート
【図4】図1のデジタルカメラにおいて表示部に表示されるサムネイル画面の表示例であって、スクロール動作中の各表示状態を示す図
【図5】図4に続くスクロール動作中の各状態を示す図
【図6】図5に続くスクロール動作中の各状態を示す図
【図7】図4の各表示変化に対応する第一信号L及び第二信号Hの出力状態を示す図
【図8】図1のデジタルカメラおいて表示部に表示される一コマ画像表示の表示例であって、一コマ画像表示時のスクロール移動中の各表示状態を示す図
【図9】図1のデジタルカメラにおける再生モード時の作用のうちサムネイル画面のスクロール移動時の別の表示例であって、スクロール動作中の各表示状態を示す図
【図10】図1のデジタルカメラにおける再生モード時のサムネイル画面のスクロール移動中の代表情報の表示タイミングについての別の表示例であって、スクロール動作中の各表示状態を示す図
【図11】図1のデジタルカメラにおける再生モード時の作用のうち別の形態でサムネイル画像を配列した場合のサムネイル画面のスクロール移動時の表示例を示す図
【図12】図1のデジタルカメラにおける再生モード時の作用のうちサムネイル画面の表示切り換えの別の表示例であって、スクロール動作中の各表示状態を示す図
【図13】図1のデジタルカメラにおける再生モード時の作用を示す図であって、図12の表示例の一画面単位での表示切り換え方法を、図11の表示例の配列方法で作成したサムネイル画像に対して適用した場合の表示例を示す図
【図14】図1のデジタルカメラにおける再生モード時のサムネイル画面において、代表情報の表示領域の別の表示例を示す図
【図15】図1のデジタルカメラにおける再生モード時のサムネイル画面において、代表情報の表示領域のさらに別の表示例を示す図
【図16】図1のデジタルカメラにおける再生モードのうちのサムネイル再生モードにより画像の表示をおこなう際に、サムネイル画像の配列情報として撮影位置情報を用いた場合の表示例であって、スクロール動作中の各表示状態を示す図
【図17】図16に続くスクロール動作中の各状態を示す図
【図18】図1のデジタルカメラにおける再生モードのうちのサムネイル再生モードにより画像の表示をおこなう際に、サムネイル画像の配列情報としてアルバム情報を用いた場合の表示例であって、スクロール動作中の各表示状態を示す図
【図19】図18に続くスクロール動作中の各状態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。
【0030】
以下に説明する一実施形態は、光学レンズ等によって被写体の光像を結像させる撮影光学系を有し、この撮影光学系を介して入射した被写体からの光束により結像される被写体の光像を撮像素子にて受光し、この撮像素子が光電変換処理をおこなうことにより電子的な画像データを取得し、これをデジタル画像データとして記録媒体に記録し得ると共に、この記録媒体に記録された画像データを読み込んで、これに基く画像を表示部を用いて再生表示し得るように構成されるデジタルカメラに対して、本発明を適用した場合の例である。
【0031】
まず、本実施形態の表示制御装置であるデジタルカメラの内部構成の概略を、図1を用いて以下に説明する。
【0032】
図1は、本発明の一実施形態の表示制御装置(デジタルカメラ)の内部構成の概略を示すブロック構成図である。
【0033】
本デジタルカメラ1は、図1に示すように、本デジタルカメラ1全体の電気的な制御を司る制御回路であるCPU10と、被写体側からの光束を透過させ被写体の光像(以下、被写体像という)を結像させる撮影光学系11と、この撮影光学系11の光軸Oの同軸上に設けられ撮影光学系11を透過して本デジタルカメラ1の内部に入射する光束の入射量(即ち露出量)を制御するシャッター部12と、撮影光学系11により結像される被写体像を受光して光電変換処理をおこない電気的な画像信号を生成し出力する光電変換素子であって例えばCCD,CMOS等からなる撮像素子13と、この撮像素子13から出力される画像信号を受けてデジタル信号に変換する処理等をおこなってデジタル画像信号を出力する撮像部14と、本デジタルカメラ1において扱う画像信号に関する各種の信号処理をおこなう画像処理部15と、処理中の画像データ等を一時的に記憶する一時メモリである不揮発性半導体メモリからなるRAM16と、本デジタルカメラ1の動作制御のための各種の制御プログラムや各種規定の設定情報等が予め記憶されている不揮発性半導体メモリからなるROM19と、撮影画像や各種の設定メニュー画面等を表示するメイン表示装置の表示部21と、この表示部21を駆動制御する表示駆動部20と、本デジタルカメラ1によって取得された画像信号を記録形式の画像データに変換処理し記録媒体18aへの記録処理をおこなう画像記憶部18と、本デジタルカメラ1に設けられる各種の操作部材の操作に連繋して所定の指示信号をCPU10へと出力する操作部22と、画像を表示部21に表示させるための制御を司る表示制御部17と、本デジタルカメラ1内の上記各構成ブロック間を連繋し電気信号の流路を構築する制御線23等を有して主に構成されている。
【0034】
画像処理部15は、撮像部14から出力されるデジタル画像信号を受けて各種の信号処理をおこなって表示形態の画像信号を生成し、これを表示制御部17へと出力したり、記録形態の画像信号を生成し、これを画像記憶部18へと出力する等の処理をおこなう。具体的には、例えば画像処理部15は、撮像部14から出力されるデジタル画像信号に対して所定の記録方式に準拠した画像信号に変換処理する信号圧縮処理を施して記録形態の画像信号を生成して、これを画像記憶部18へと出力する。また、画像処理部15は、記録媒体18aに記録されている画像データを読み出して本デジタルカメラ1で取り扱い得る形態の画像信号に変換処理する信号伸長処理を施して、表示形態の画像信号を生成して、これを表示制御部17へと出力する。
【0035】
表示制御部17は、上述したようにCPU10の制御下で表示部21等を制御する表示系の制御回路である。例えば、表示制御部17は、画像処理部15において信号処理がなされた画像データを受けて、その画像信号に基く画像を表示部21に表示させる制御をおこなう。
【0036】
また、表示制御部17は、画像処理部15において信号処理がなされた画像データを受けて、その画像データに基くサムネイル画像を生成(もしくは画像データに付随する画像関連情報から抽出)すると共に、各画像データに付随する画像関連情報のうちの特定の画像関連情報に基いて、上記生成(もしくは抽出)したサムネイル画像を所定の順番に配列した形態のサムネイル画面を作成し、このサムネイル画面を使用者が操作部22を操作することにより生じる画面切換操作指令にしたがって表示部21に順次切り換えて表示させる制御処理をおこなう。この場合における、サムネイル画面の切り換え表示制御は、例えばサムネイル画面をスクロール移動させながら表示させる制御等である。
【0037】
さらに、表示制御部17は、サムネイル画像を配列させるのに利用した特定の画像関連情報であって、サムネイル画面に表示される複数のサムネイル画像のうちのいずれかのサムネイル画像に対応する特定の画像関連情報を代表情報として、表示部21に表示中のサムネイル画面上における一定の位置、例えば略中央部分を含む特定位置に固定表示させる制御をおこなう。
【0038】
なお、CPU10は、表示部21に表示中のサムネイル画面中におけるサムネイル画像についての特定の画像関連情報の変化を検出するサムネイル管理部10aを有している。
【0039】
ここで、画像データに含まれる画像関連情報のうちサムネイル画面を構成するのに用いられる特定の画像関連情報としては、例えば撮影日時情報,撮影位置情報,アルバム情報,被写体情報等がある(表1,表2参照)。
【0040】
画像記憶部18における記録媒体18aとしては、通常の場合、例えば不揮発性半導体メモリ,フラッシュメモリ等からなる着脱式の記録媒体が主に適用されるが、それ以外にも、例えばCD−ROM,DVD等の光学記録媒体,MD等の光磁気記録媒体,テープ媒体等の磁気記録媒体,ICカード等の半導体メモリや、内蔵型のフラッシュメモリ等が用いられる。
【0041】
本デジタルカメラ1に設けられ、操作部22と連繋する各種の操作部材としては、本デジタルカメラ1の主電源のオンオフ操作をおこなう電源スイッチや、本デジタルカメラ1を再生モードで起動させるための再生モード起動ボタンや、撮影モードと再生モードの切り換えをおこなう動作モード切換ボタンや、撮影指示等を行うシャッターボタンや、上下左右方向に操作することで所定の指示信号を発生させる上下左右操作ボタン等、一般的なデジタルカメラに備わる操作ボタン類がある。このうち上下左右操作ボタンは、本実施形態においては、
上方向への指示信号を発生させるアップキー(UPキー)と、
下方向への指示信号を発生させるダウンキー(DNキー)と、
左方向への指示信号を発生させるレフトキーと、
右方向への指示信号を発生させるライトキーと、
の四つの方向指示キーによって構成される形態のものが適用されている。
【0042】
このように構成される本デジタルカメラ1の作用のうち記録媒体18aに記録された画像データに基いて画像を再生するための再生モードで動作させる際の作用を以下に説明する。
【0043】
図2は、本デジタルカメラを再生モードで動作させる際の処理の流れを示すフローチャートである。
【0044】
まず、本デジタルカメラ1が電源オフ状態にあるとき、使用者によって本デジタルカメラ1の操作部材のうち電源スイッチのオン操作がなされると操作部22より電源オン信号が生じ、同信号はCPU10へと出力される。これを受けて本デジタルカメラ1は、CPU10の制御下で内部回路が電源オン状態となる。これにより、本デジタルカメラ1は撮影動作をおこない得る撮影モード状態で起動して撮影待機状態となる。
【0045】
次いで、使用者によって本デジタルカメラ1の操作部材のうち動作モード切換スイッチが操作されると操作部22より所定の動作モード切換信号が生じ、同信号はCPU10へと出力される。これを受けてCPU10は、本デジタルカメラ1の動作モードを現在設定されている撮影モードから再生モードへと切り換える処理をおこなう。これにより、本デジタルカメラ1は画像の再生表示動作をおこない得る再生モードで動作する状態に切り換わり、再生モード動作の処理が開始される(スタート)。
【0046】
なお、上述の説明では、電源スイッチのオン操作と、動作モード切換スイッチの再生モードへの切換操作の二つの操作によって、本デジタルカメラ1を再生モードで起動する方法を示しているが、これとは別に、次に示す操作によっても、本デジタルカメラ1を再生モードで起動させることが可能である。
【0047】
即ち、本デジタルカメラ1が電源オフ状態にあるとき、使用者によって本デジタルカメラ1の操作部材のうち再生モード起動ボタンのオン操作がなされると操作部22より再生モード起動信号が生じ、同信号はCPU10へと出力される。これを受けて本デジタルカメラ1は、CPU10の制御下で内部回路が電源オン状態となると同時に、再生モードで起動すべく再生モード動作の処理が開始される(スタート)。
【0048】
このいずれかの方法により、再生モードでの動作処理が開始すると、まず、図2に示すステップS1において、CPU10は、操作部22から生じる指示信号を監視してサムネイル画像の配列に用いる特定の画像関連情報、即ち配列情報を変更する旨の指示信号が生じているか否かの確認をおこなう。ここで、配列情報変更指示信号が確認されなかった場合には、次のステップS3の処理に進む。
【0049】
ステップS3において、CPU10は、表示制御部17に対して撮影日時情報を配列情報として扱うように指示する処理を実行する。その後、ステップS4の処理に進む。
【0050】
一方、上述のステップS1の処理にて、配列情報変更指示信号が確認された場合には、ステップS2の処理に進む。
【0051】
ステップS2において、CPU10は、上述のステップS1の処理にて操作部22から生じた指示信号を受けて、変更指示により使用者が新たに選択した画像関連情報、即ち撮影日時情報以外の画像関連情報であって、例えば撮影位置情報,アルバム情報,被写体情報等のうちの一つを配列情報として扱うように表示制御部17に対して指示する変更処理を実行する。その後、ステップS4の処理に進む。
【0052】
ステップS4において、CPU10の制御により表示制御部17は、画像記憶部18の記録媒体18aに記録されている全ての画像データに付随する画像関連情報を参照し、各画像データから現在選択されている特定の画像情報(配列情報)を読み込み、RAM16に一時的に記憶させる処理を実行する。その後、ステップS5の処理に進む。
【0053】
なお、本実施形態において、上記デジタルカメラ1の記録媒体18aに記録されている複数の画像データに付随する画像関連情報の例を表1に示す。
【表1】
【0054】
上記表1において、画像番号欄に示す情報は本デジタルカメラ1によって画像データが取得される都度、つまり撮影順に付される通し番号情報である。
【0055】
撮影日時欄に示す情報は、本デジタルカメラ1によってその画像データが取得された時点の撮影年月日に関する撮影日時情報である。なお、表においては撮影日時情報は、年・月・日の情報としているが、撮影時点の時・分・秒に関する時間情報も含まれている。
【0056】
撮影位置欄に示す情報は、対応する画像の撮影がなされたときの撮影地の地名等を表す撮影位置情報である。この撮影位置情報は、撮影地において使用者によりその都度入力されるような情報であってもよいし、グローバルポジショニングシステム(Global Positioning System;GPSと略記する)を用いて取得した情報等であってもよい。
【0057】
アルバム欄に示す情報は、使用者によって任意に設定した条件に基いて分類される一群の画像グループを総称するグループ名称の情報であり、例えば本デジタルカメラ1におけるアルバム機能を利用して作成されるアルバム名称等の情報(アルバム情報という)である。
【0058】
図2に戻って、ステップS5において、CPU10の制御により表示制御部17は、上述のステップS4の処理にて読み込んだ特定の画像情報(配列情報)に基いてサムネイル画像を配列するための順番を設定する処理を実行する。その後、ステップS6の処理に進む。
【0059】
ステップS6において、CPU10は、操作部22から生じる指示信号を監視して、現在の再生モードの設定状態が、サムネイル画面を表示させるサムネイル再生モードであるか否かの確認を行う。ここで、サムネイル再生モードが設定されていることが確認された場合には、ステップS8の処理に進む。また、サムネイル再生モードではないことが確認された場合には、ステップS7の処理に進み、このステップS7において、CPU10は、所定の一コマ再生モードの処理シーケンス(後述する。図3参照)を実行する。
【0060】
上述のステップS6の処理にて、サムネイル再生モードであることが確認されてステップS8の処理に進むと、このステップS8において、CPU10の制御により表示制御部17は、代表情報付きのサムネイル画面を生成する処理を実行する。
【0061】
即ち、この処理ステップにおいて表示制御部17は、記録媒体18aに記録されている画像データに基いてサムネイル画像を生成(もしくは画像データに付随する画像関連情報に含まれるサムネイル画像を抽出)し、RAM16に一時的に記憶させる。
【0062】
次いで、表示制御部17は、これらのサムネイル画像について、上述のステップS5の処理にて設定した順番によって配列する。この場合において、サムネイル画像の配列は、例えば左上から横方向に順に並べ、横三画像若しくは横四画像等で区切って、次の行の左から同様に並べるといった形態とする。
【0063】
このようにして複数のサムネイル画像が配列された形態の画像の最初の所定の領域、即ち縦三画像×横三画像を含む領域若しくは縦四画像×横四画像を含む領域を一画面分のサムネイル画面の領域とする。この一画面分の領域は、表示部21の表示画面中における全体領域若しくは所定の領域を使って表示することができるように設定される。
【0064】
そして、表示制御部17は、さらにこの一画面分の領域内の一定の位置、例えば略中央部分の特定位置に、代表情報を表す表示(文字等)を重畳させて固定表示させる処理をおこなう。このような形態で作成された画面をサムネイル画面というものとする。
【0065】
この場合において、表示制御部17は、サムネイル画像を配列させるのに利用した特定の画像関連情報であって、サムネイル画面に含まれる複数のサムネイル画像のうち特定の位置、例えば画面左上隅位置に配置されるサムネイル画像に対応する特定の画像関連情報を、代表情報として適用するよう制御する。その後、ステップS9の処理に進む。
【0066】
ステップS9において、CPU10の制御により表示制御部17は、上述のステップS8にて生成したサムネイル画面を表示部21を用いて表示する処理を実行する。その後、ステップS10の処理に進む。
【0067】
ここで、本デジタルカメラ1において生成されるサムネイル画面について、具体例を挙げて説明する。
【0068】
図4は、本デジタルカメラにおいて表示部に表示されるサムネイル画面の表示例を示す図である。このうち、図4(A)は、ステップS8の処理にて生成される代表情報付きのサムネイル画面のうちの最初のサムネイル画面を表示している状態を示す。図4(B)は、図4(A)の状態から矢印S方向へ向けてスクロール移動中のサムネイル画面を示す。図4(C)は、図4(B)の状態から矢印S方向へ向けてさらにスクロール移動中のサムネイル画面を示す。図4(D)は、図4(C)の状態から矢印S方向へ向けてさらにスクロール移動させたときに画像関連情報に変化が検出されてスクロール移動が一時停止したときの状態のサムネイル画面の表示例である。
【0069】
図4(A)〜図4(D)を用いて説明する以下の表示例では、サムネイル画像を配列するのに用いる特定の画像関連情報(配列情報)として撮影日時情報を利用した例を示している。また、本例示では、サムネイル画像の配列は横三画像とし、一画面分のサムネイル画面が縦三画像×横三画像の三行三列の形態で表示されるようにしている。
【0070】
このような条件下で生成されるサムネイル画面において、上述のステップS9の処理により表示部21に表示される最初の一画面は、図4(A)に示すようになる。
【0071】
図4(A)において、太枠線で示す符号21aは、表示部21の全表示領域に相当しており、よって一画面分のサムネイル画面をあらわしている。使用者には、この符号21aで示す範囲内の領域のみが観察し得る領域となっている。つまり、符号21aの太枠外の部分であって、図4(A)の符号21eで示される領域は、上述のステップS5の処理によって特定の画像関連情報(配列情報)に基いて配列されたサムネイル画像の一部ではあるが、この図4(A)に示す時点では、符号21eで示される領域は、表示部21に表示されていない状態となっている。なお、この領域にあるサムネイル画像も、今後の表示画面の切り換えによって表示され得るものである。
【0072】
また、符号21bは、画像データの画像番号を示している。この画像番号は、各サムネイル画像の左上隅の所定の位置に表示されている。
【0073】
符号21cは、代表情報の表示領域を示している。本例においては、上述の如く代表情報として撮影日時情報を用いているので、この符号21cの領域には、例えば「2007/8/8」といった年月日を表す文字列が表示されている。そして、上述したように代表情報は、サムネイル画面の特定位置に配置されるサムネイル画像に対応する撮影日時情報が適用される。つまり、図4(A)の表示例では、符号21dで示す左上隅領域に配置されるサムネイル画像に対応する撮影日時情報が代表情報として適用されている。
【0074】
したがって、図4(A)の符号21dの領域に表示されるサムネイル画像は、画像番号1の画像データに対応するものであり、この画像データに対応する撮影日時情報は、表1に示す如く「2007/8/8」である。
【0075】
これによって、図4(A)に示すサムネイル画面では、その画面上の特定位置、即ち略中央部分の符号21cで示す領域に、代表情報としての撮影日時情報「2007/8/8」が表示されているわけである。なお、この図4(A)の表示例では、サムネイル画像1〜9を三行三列で配列した形態のサムネイル画面を表示した状態で停止している。
【0076】
図2に戻って、上述のステップS8の処理(代表情報付きサムネイル画面作成処理)にて作成されたサムネイル画面がステップS9の処理にて表示部21に表示されると(図4(A)の表示)、CPU10は、次のステップS10にて、操作部22から生じる指示信号を監視して表示切換指示信号が検出されたか否かの確認を行う。この確認は、表示中のサムネイル画面のスクロール移動指示がなされたか否かの確認である。
【0077】
上記表示切換指示信号は、例えば操作部材のうちの上下左右操作ボタンであって、そのうちのアップキー(UPキー)またはダウンキー(DNキー)のいずれかを操作することで生じる指示信号である。
【0078】
つまり、本デジタルカメラ1においては、UPキーまたはDNキーを操作することによって、表示中のサムネイル画面の下方向または上方向へのスクロール移動の指示を行なうことができるようになっている。
【0079】
ここで、表示切換指示信号が検出されて、UPキーまたはDNキーがオン操作されたことが確認された場合には、ステップS11の処理に進む。また、表示切換指示信号(UPキーまたはDNキーのオン信号)が検出されなかった場合には、ステップS16の処理に進む。
【0080】
ステップS11において、CPU10は、上述のステップS10の処理にて検出されたUPキーまたはDNキーの押圧力を確認する。
【0081】
この場合において、検出されたUPキーまたはDNキーの押圧力が大であることが確認された場合には、ステップS12の処理に進む。また、検出されたUPキーまたはDNキーの押圧力が大ではなく、その押圧力が小であることが確認された場合には、ステップS13の処理に進む。
【0082】
ここで、本デジタルカメラに適用されているUPキー及びDNキーはいずれもが二段階押圧式のスイッチからなるものとしている。これに伴い、CPU10は、UPキーまたはDNキーの第一段目の押圧操作(押圧力小)により操作部22から生じる第一信号Lと、第二段目の押圧操作(押圧力大)により操作部22から生じる第二信号Hとを、それぞれ区別して検出することができるようになっている。
【0083】
そして、この第一信号Lと第二信号Hとは、サムネイル画面のスクロール速度の指示信号にもなっている。即ち、使用者は、UPキー及びDNキーの第一段目の押圧操作と第二段目の押圧操作とを使い分けることで、サムネイル画面のスクロール速度を切り換えて実行することができるようになっている。
【0084】
具体的には、CPU10は、第一信号Lを検出した場合には、表示制御部17を制御してサムネイル画面のスクロール速度を第一の速度(低速度)でスクロール移動させる。一方、CPU10は、第二信号Hを検出した場合には、表示制御部17を制御してサムネイル画面のスクロール速度を第二の速度(高速度)でスクロール移動させる。
【0085】
ここで、図7は、図4(A)〜図4(D)の表示変化に対応する第一信号L及び第二信号Hの出力状態を示す図である。
【0086】
上述したように、第一信号Lが出力されたときにはスクロール速度が低速度となり、第二信号Hが出力されたときにはスクロール速度が高速度となる。図7においては、第一信号Lの出力期間は画像番号1〜4と画像番号10〜13とに対応し、第二信号Hの出力期間は画像番号4〜10に対応している。このことは、以下に示すことを意味している。
【0087】
即ち、図4(A)に示す状態ではサムネイル画面は停止状態にある。このとき、画像番号1のサムネイル画像は、表示部21のサムネイル画面の左上隅に配置されている。
【0088】
この図4(A)の状態において、使用者により例えばDNキーの第一段目の押圧操作がなされて操作部22より第一信号Lが出力されると、これを受けてCPU10は、表示制御部17を制御して第一の速度(低速度)によってサムネイル画面をスクロール移動させる動作処理を開始させる。これにより、表示部21のサムネイル画面の表示は、図4(B)の状態へと移行する。その間、使用者によるDNキーの第一段目の押圧操作は継続しているものとする。
【0089】
なお、この図4(B)に示す状態は、サムネイル画面のスクロール移動中における途中状態を示すものであって、DNキーの押圧操作が継続している間は、サムネイル画面はそのスクロール移動を継続している。つまり、説明の便宜上、図4(B)の状態を取り出して示しているだけであり、実際に図4(B)の状態でスクロール移動が停止していることを示しているわけではない。
【0090】
この図4(B)に示す状態では、画像番号4のサムネイル画像が表示部21のサムネイル画面の左上隅の位置に配置される直前の状態となっている。したがって、このときの代表情報は、図4(A)の状態で表示される情報(画像番号1に対応する撮影日時情報)と同じ撮影日時情報であって、画像番号4に対応する撮影日時情報、即ち「2007/8/8」(表1参照)が符号21cの領域に継続して固定表示されている。
【0091】
こうして、図4(A)の状態にあるとき使用者によるDNキーの押圧操作がなされて、サムネイル画面のスクロール移動が開始され、かつこのDNキーの押圧操作が継続している間はサムネイル画面のスクロール移動が継続される。
【0092】
続いて、図4(B)の状態を経た後の時点で、使用者によるDNキーの第2段目の押圧操作がなされたものとする。すると、図7に示すように、操作部22からの指示信号は、第一信号Lから第二信号Hへとは切り換わる。これを受けてCPU10は、表示制御部17を制御してサムネイル画面のスクロール速度を第一の速度(低速度)から第二の速度(高速度)へと切り換える。これにより、表示部21のサムネイル画面のスクロール速度が高速になる。そして、表示部21のサムネイル画面の表示は、図4(B)の表示状態から図4(C)の状態へと移行する。その間も、使用者によるDNキーの第二段目の押圧操作は継続しているものとする。
【0093】
この図4(C)に示す状態では、画像番号10のサムネイル画像が表示部21のサムネイル画面の左上隅の位置に移動する直前の状態となっている。このときの代表情報も、図4(A),図4(B)の状態で表示される情報(画像番号1,4に対応する撮影日時情報)と同じ撮影日時情報であって、画像番号10に対応する撮影日時情報、即ち「2007/8/8」(表1参照)が符号21cの領域に継続して固定表示されている。
【0094】
そして、使用者によるDNキーの押圧操作が継続しているので、スクロール移動も継続される。つまり、図4(C)に示す状態もまた、図4(B)と同様に、サムネイル画面のスクロール移動中における途中状態を示している。
【0095】
この図4(C)の状態を経た後の時点において、使用者によるDNキーの押圧操作が弱められることで、当該DNキーの第二段目から第一段目の押圧操作へと切り換え操作がなされたものとする。すると、図7に示すように、操作部22からの指示信号は第二信号Hから第一信号Lへと切り換わる。これを受けてCPU10は、表示制御部17を制御してサムネイル画面のスクロール速度を第二の速度(高速度)から第一の速度(低速度)へと切り換える。これにより、表示部21のサムネイル画面のスクロール速度は低速度になる。そして、表示部21のサムネイル画面の表示は、図4(C)の表示状態から図4(D)の状態へと移行する。その間も使用者によるDNキーの第一段目の押圧操作は継続しているものとする。
【0096】
この図4(D)に示す状態では、画像番号13のサムネイル画像が表示部21のサムネイル画面の左上隅の位置に配置された状態となっている。このとき同時に、画像番号21のサムネイル画像が表示部21のサムネイル画面の最下行のいずれかの位置に配置された状態となっている。この画像番号21の画像データの撮影日時情報は、表1に示すように「2007/8/20」となっている。つまり、この画像番号21の画像データ以降と、それより前とでは、撮影日時情報に変化が生じていることになる。そのために、図4(D)の表示では、画像番号21の表示を符号21eで示すように識別マークを付して表示している。この識別マークの例として、図4(D)では、画像番号を示す数字を○で囲った丸数字を用いている。
【0097】
このように、サムネイル画面のスクロール移動中において、表示中のサムネイル画面に含まれるサムネイル画像の特定の画像関連情報(本表示例においては撮影日時情報)に変化があった場合には、表示制御部17は、使用者によるスクロール移動の指示操作(ここで説明する例示ではDNキーの押圧操作)が継続していても、サムネイル画面のスクロール移動の継続を一時停止するように制御する(詳細は後述する。図2のステップS13の処理参照)。
【0098】
つまり、図4(D)に示す状態は、サムネイル画面のスクロール移動が一時停止した状態を示しているのである。
【0099】
図2に戻って、上述のステップS11にて押圧力が大(第二信号H)であることが確認されてステップS12の処理に進むと、このステップS12において、CPU10の制御により表示制御部17は、表示駆動部20を制御して、サムネイル画面のスクロール速度と表示切換時間とが所定の短時間となるように設定し、その後、ステップS13の処理に進む。
【0100】
一方、上述のステップS11にて押圧力が小(第一信号L)であることが確認されてステップS13の処理に進むと、このステップS13において、CPU10の制御により表示制御部17は、表示部21に表示中のサムネイル画面に含まれるサムネイル画像の特定の画像関連情報、即ち配列情報(本例示では撮影日時情報)が表示中の代表情報と異なる情報が有るか否かの確認をおこなう。
【0101】
つまり、サムネイル画面のスクロール移動中において、表示中のサムネイル画面を構成する複数のサムネイル画像の特定の画像関連情報(配列情報;撮影日時情報)に変化があったか否かの確認をおこなう。ここで特定の画像関連情報の変化は、CPU10のサムネイル管理部10aによって検出される。
【0102】
さらに換言すれば、表示制御部17は、サムネイル画面に表示されるサムネイル画像の特定の画像関連情報(配列情報)が一定範囲内で連続する場合にサムネイル画面を連続的に切り換え表示させる制御をおこなっている(上述の図4(A)の表示から図4(D)の表示に至る間の制御)一方、特定の画像関連情報(配列情報)に一定範囲以上の変化があった場合には、サムネイル画面の表示切り換えを一時停止させるよう制御する。つまり、図4(D)に示すように、サムネイル画面のスクロール移動中に撮影日時情報に変化があった場合には、使用者によるスクロール移動の指示信号(DNキーの押圧操作)が継続していてもスクロール移動の継続を一時停止させるように、表示制御部17は制御している。
【0103】
具体的には、上述したように、図4(C)の状態からスクロール移動が継続されており、やがて図4(D)に示す状態になったとき、つまり、表示部21の表示範囲内にそれまでの撮影日時情報とは異なる撮影日時情報を持つ画像番号21が表われたとき、その特定の画像関連情報(配列情報;撮影日時情報)が、表示中の代表情報に対して変化があったと判断される。
【0104】
このステップS13の処理にて、当該情報に変化があった(異なる情報が有る)ことがサムネイル管理部10aによって確認された場合には、ステップS16の処理に進む。一方、サムネイル管理部10aによって当該情報に変化がない(異なる情報はない)ことが確認された場合には、ステップS14の処理に進む。
【0105】
ステップS14において、CPU10は、自己の内部に有するタイマー(図示せず)を作動させて経過時間をカウントし、所定の時間が終了したら、次のステップS15の処理に進む。
【0106】
ステップS15において、CPU10は、操作部22からの指示信号を監視して動作の終了を指示する信号が生じたか否かの確認を行う。ここで、終了指示が確認された場合には、一連の処理を終了する(エンド)。また、終了指示が確認されない場合には、上述のステップS8の処理に戻り以降の処理を繰り返す。
【0107】
一方、上述のステップS10の処理にて表示切換指示信号(DNキーのオン信号)が検出されなかった場合、及び上述のステップS13の処理にて代表情報に変化があったことが確認された場合には、いずれの場合もステップS16の処理に進む。
【0108】
すると、このステップS16において、CPU10は、表示制御部17を制御して実行中のサムネイル画面のスクロール移動を一時的に停止させる処理を実行させる。これによって、表示部21の表示状態は図4(D)に示す一時停止状態になる。その後、ステップS17の処理に進む。
【0109】
ステップS17において、CPU10は、操作部22からの指示信号を監視して表示切換指示信号が検出されたか否かの確認を行う。この確認は、一時停止中のサムネイル画面のスクロール移動を続行させる指示信号の有無の確認である。
【0110】
つまり、上述のステップS16の処理にてサムネイル画面のスクロール移動が一時的に停止されている状態にあるときに、この一時停止状態を解除するための操作として、使用者は、まず操作中のDNキーの押圧操作を一旦解除してオフ信号を生じさせた後、すぐに同DNキーの押圧操作をおこなって再度スクロール移動のオン信号を発生させる操作をおこなうのである。
【0111】
このようにすれば、DNキーのオフ信号及びオン信号が順に発生する。この一連の指示信号を受けてCPU10は、表示制御部17を制御してスクロール移動の一時停止状態の解除と、同スクロール移動動作の再開を実行させる。
【0112】
なお、ここで操作する操作部材はUPキーでもよいのであるが、説明が煩雑化するため、以下の説明においてはDNキーを操作した場合の作用のみを述べるに留める。UPキーを操作した場合には、スクロール方向が異なるのみで、その作用はDNキーを操作した場合と同様である。また、図4(A)〜図4(D)等で示す矢印Sは、DNキーを操作したときのサムネイル画面のスクロール方向を示している。
【0113】
したがって、このステップS17の処理において、CPU10は、表示切換指示信号(DNキーのオフ信号及びオン信号)が確認されるまで待機し、同信号が確認されると、ステップS15の処理に進む。以降同様の処理が行われる。
【0114】
ここで、図4(D)の一時停止状態にあるときに、使用者がDNキーのオフ操作(押圧解除)とオン操作(再度の押圧操作)とを続けて行った場合の作用を、図5(A)〜図5(C)を用いて以下に説明する。
【0115】
図5は、スクロール動作中に配列情報の変化があり一時停止状態を解除した後の動作を示す表示例である。このうち、図5(A)は図4(D)の一時停止状態から所定の指示信号を受けたときのサムネイル画像の画面内における移動軌跡を示す図である。図5(B)は、図5(A)の移動軌跡に沿ってサムネイル画像が移動している途中の状態を示す表示例である。図5(C)は図5(A)の移動軌跡に沿って移動するサムネイル画像が再度一時停止した状態の表示例である。
【0116】
上述したように、DNキーの継続操作によるサムネイル画面のスクロール移動中にサムネイル画面中のサムネイル画像の配列情報に変化があったときには、スクロール移動動作は一時停止状態になり、表示部21の表示は、図4(D)に示すような状態となる。このとき、使用者は、スクロール移動動作の一時停止状態を解除するための上記操作を行う。即ち、継続中のDNキーの押圧操作を解除(DNキーオフ信号)した後、すぐにDNキーの押圧操作を実行(DNキーオン信号)する一連の操作である。
【0117】
このような操作によって生じる指示信号、即ちDNキーのオフ信号及びオン信号を受けて、CPU10は、表示制御部17を制御して図5(A)〜図5(C)で示す動作を実行する。
【0118】
なお、図4(D)の状態(一時停止状態)が上記操作による上記指示信号を受けて解除され後、図5(A)の表示状態となった時点から図5(B)の状態を経て図5(C)の状態となるまでの間、使用者によるDNキーの押圧操作は継続しているものとする。
【0119】
まず、上記一時停止解除指示信号を受けて、CPU10による制御下で表示制御部17は、変化のあったサムネイル画像の配列情報(撮影日時情報)「2007/8/20」を代表情報として扱い、これを図5(A)に示すように、表示部21の画面上の特定の位置における領域21cに表示させる。この代表情報の表示は図5(A)の状態から図5(C)の状態に至るまで変化せず固定表示される。
【0120】
次いで、撮影日時情報が変化する最初のサムネイル画像、即ち図5(A)で示す画像番号21のサムネイル画像を、図5(A),図5(B)に示す移動軌跡Gに沿って移動させて、図5(C)に示す位置、即ち表示部21の表示画面の左上隅の所定の位置に配置する。これに伴って、画像番号21以降の画像も所定の配列順で配置されるよう移動させる。これにより、画面左上隅位置には、変化した代表情報に対応する画像番号21のサムネイル画像が表示される。
【0121】
本表示例では、表1に示すように、撮影日時情報は、画像番号26の画像データにおいて再度変化している。つまり、図5(C)に示すサムネイル画面が表示された状態においては、表示中の代表情報「2007/8/20」とは異なる撮影日時情報「2007/8/31」を持つ画像データ(画像番号26)のサムネイル画像が、表示中のサムネイル画面中に含まれるようになっている。そのために、図5(C)の表示では、撮影日時情報の異なる画像番号26以降の表示を符号21eで示すように識別マークを付して表示している。この識別マークの例として、図5(C)では、図4(D)と同様に画像番号を示す数字を○で囲った丸数字を用いている。
【0122】
したがって、これにより、図5(C)に示す表示になったとき、撮影日時情報の異なるサムネイル画像が現われることによりサムネイル画像の配列情報が変化することから、表示部21の表示画面は再度一時停止状態になる。この状態が図5(C)に示す表示である。
【0123】
この状態を解除するには、上述と同様に、DNキーの所定の操作、即ち押圧操作の解除(オフ信号)及び再度の押圧操作(オン信号)の一連の操作を行う。すると、図6(A),図6(B)で示す動作が実行される。
【0124】
図6は、再度のスクロール動作一時停止を解除した後の動作を示す表示例である。このうち、図6(A)は図5(C)の一時停止状態から再度所定の指示信号を受けたときのサムネイル画像の画面内の移動軌跡を示す図である。図6(B)は、図6(A)の移動軌跡に沿ってサムネイル画像が移動した後、サムネイル画像が再度一時停止した際の表示例である。
【0125】
上述したように、図5(C)に示す一時停止状態において、使用者により動作一時停止指示信号の解除操作がおこなわれると、これを受けてCPU10は、表示制御部17を制御して、図6(A),図6(B)で示す動作を実行する。なお、この場合も、図5(C)の状態(一時停止状態)が上記指示信号を受けて解除された後、図6(A)の状態となった時点から図6(B)の状態となるまでの間、使用者によるDNキーの押圧操作は継続しているものとする。
【0126】
まず、上記一時停止指示信号を受けて、CPU10による制御下で表示制御部17は、表示中の代表情報に代えて変化のあったサムネイル画像の撮影日時情報「2007/8/31」を代表情報として扱い、これを図6(A)に示すように、表示部21の画面上の特定位置21cに表示する。この代表情報の表示は図6(A)の状態から図6(B)の状態に至るまで変化せず固定表示される。
【0127】
次いで、撮影日時情報が変化する最初のサムネイル画像、即ち図6(A)で示す画像番号26のサムネイル画像を、同図6(A)に示す移動軌跡Gに沿って移動させて、これを図6(B)に示すように、表示部21の表示画面の左上隅の所定の位置に配置する。これに伴って、画像番号26以降の画像も配列順に配置されるよう移動させる。これにより、画面左上隅位置には、変化した代表情報に対応する画像番号26のサムネイル画像が表示される。
【0128】
この図6(B)の状態においても、表1に示すように、撮影日時情報が画像番号28の画像データにおいて再度変化している。つまり、図6(B)に示すサムネイル画面が表示された状態においては、表示中の代表情報「2007/8/31」とは異なる撮影日時情報「2007/9/25」を持つ画像データのサムネイル画像(画像番号28)が、表示中のサムネイル画面中に含まれている。したがって、図6(B)の表示になったときには、表示画面は再度一時停止状態になる。
【0129】
図6(B)の表示でも、撮影日時情報の異なる画像番号28以降の表示を符号21eで示すように識別マークを付して表示している。この識別マークの例として、図6(B)では、図4(D),図5(C)と同様に画像番号を示す数字を○で囲った丸数字を用いている。
【0130】
これ以降の作用、即ちスクロール移動動作の一時停止状態を解除し、スクロール移動を再開させる場合の作用、及びさらに異なる配列情報(撮影日時情報)を持つ画像データのサムネイル画像が表われた場合の作用は、以下同様である。
【0131】
次に、本デジタルカメラ1における一コマ再生モードの処理シーケンスを以下に説明する。
【0132】
上述したように、図2のフローチャートのステップS6において、現在の再生モードの設定状態がサムネイル再生モードではないことが確認されてステップS7の処理に進むと、このステップS7において、CPU10は、所定の一コマ再生モードの処理シーケンスを実行する。
【0133】
図3は、本デジタルカメラにおける一コマ再生モードの処理シーケンスの詳細を示すフローチャートである。
【0134】
まず、ステップS21において、CPU10は、表示制御部17を制御して代表情報付きの画面を作成する処理を実行する。その後、ステップS22の処理に進む。
【0135】
ステップS22において、CPU10は、上述のステップS21の処理にて作成した画像を表示部21の表示画面上に表示する処理を実行する。その後、ステップS23の処理に進む。
【0136】
このステップS21〜ステップS22の処理は、次のような処理である。
【0137】
即ち、CPU10は、まず表示制御部17を制御して記録媒体18aに記録されている複数の画像データの画像関連情報を参照し、例えば最初の撮影日時情報を有する画像データをRAM16に読み出す。読み出された画像データは、画像処理部15において伸張処理や表示形態への変換処理等が施された後、表示制御部17でその画像データに対応する撮影日時情報を表示画像範囲内の特定の固定領域に重畳させた形態の画像を作成する(ステップS21の処理)。
【0138】
こうして作成された表示用の画像信号は、表示駆動部20を介して表示部21へと出力される。これを受けて表示部21は、入力された画像信号に基く画像を、その表示画面の全領域を用いて表示する。つまり、表示部21には一コマ分の画像が表示されることになる。この場合、表示されている画像には、対応する特定の画像関連情報のうち例えば撮影日時情報が画面中の特定の位置に固定表示されている(ステップS22の処理)。
【0139】
図8は、本デジタルカメラおいて表示部に表示される一コマ画像表示の表示例であり、一コマ画像表示の際のスクロール移動時の作用を示す図である。
【0140】
この図8において、符号21Aで示す状態が、一コマ再生モードの開始直後の表示部21に表示される画像の表示例である。この場合において、画像は表示部21の略全表示領域21dを使って表示され、その表示画面中の所定の位置21b,21cのそれぞれに、表示中の画像に対応する画像番号「1」と、表示中の画像に関連する画像関連情報のうち撮影日時情報「2007/8/8」とが表示されている。
【0141】
図3に戻って、ステップS23において、CPU10は、操作部22から生じる指示信号を監視して表示切換指示信号(例えばUPキーまたはDNキーのオン信号)が検出されたか否かの確認を行う。この確認は、表示中の画像の表示切り換え指示がなされたか否かの確認である。
【0142】
ここで、表示切換指示信号が検出されて、UPキーまたはDNキーがオン操作されたことが確認された場合には、ステップS24の処理に進む。また、表示切換指示信号(UPキーまたはDNキーのオン信号)が検出されなかった場合には、ステップS29の処理に進む。
【0143】
ステップS24において、CPU10は、上述のステップS23の処理にて検出されたUPキーまたはDNキーの押圧力を確認する。
【0144】
この場合において、検出されたUPキーまたはDNキーの押圧力が大(第二信号H)であることが確認された場合には、ステップS25の処理に進む。また、検出されたUPキーまたはDNキーの押圧力が大ではなく、その押圧力が小(第一信号L)であることが確認された場合には、ステップS26の処理に進む。
【0145】
上述のステップS24にて押圧力が大(第二信号H)であることが確認されてステップS25の処理に進むと、このステップS25において、CPU10の制御により表示制御部17は、表示駆動部20を制御してサムネイル画面のスクロール速度と表示切換時間とが所定の短時間となるように設定し、その後、ステップS26の処理に進む。
【0146】
ステップS26において、CPU10の制御により表示制御部17は、現時点で表示部21に表示中の画像が、その代表情報に対応するグループの最後の画像であるか否かの確認をおこなう。
【0147】
つまり、一コマ画像再生の連続表示中において、表示中の画像の特定の画像関連情報(報撮影日時情報)が次に表示される画像において変化するか否かの確認をおこなう。
【0148】
換言すれば、表示制御部17は、使用者によるDNキーの押圧操作により生じる表示切換信号(DNキーのオン信号)が継続している間、画像の特定の画像関連情報が一定範囲内で同一の場合には画像を連続的に切り換え表示させる制御をおこない、特定の画像関連情報に一定範囲以上の変化があったとき、画像の表示切り換えを一時停止させるよう制御する。そのために、CPU10のサムネイル管理部10aは、現在表示中の画像と次に表示すべき画像のそれぞれの画像関連情報を監視しており、現在表示中の画像が、表示中の代表情報に対応するグループの最後の画像であるか否か、次に表示される画像から特定の画像関連情報(撮影日時情報)が変化するか否かの検出をおこなっている。
【0149】
具体的には、図8の符号21Aの表示から同図符号21Bの表示を経て同図符号21Cの表示状態に至ったとき、サムネイル管理部10aは、撮影日時情報が次のコマで変化することを検出する。この場合には、CPU10は、使用者による表示切換指示信号(DNキーの押圧操作によるオン信号)が継続していても画像の連続切り換え表示の継続を一時停止させるように表示制御部17を制御する。
【0150】
図3のステップS26において、CPU10は、記録媒体18aに記録されている画像データの画像関連情報を参照して、現在表示中の画像に対応する特定の画像関連情報(撮影日時情報)が表示中の代表情報に対応するグループの最後の画像であることが確認された場合には、ステップS29の処理に進む。一方、最後の画像ではなく、次に表示される画像の特定の画像関連情報が代表情報と同じであることが確認された場合には、ステップS27の処理に進む。
【0151】
ステップS27において、CPU10は、自己の内部に有するタイマー(図示せず)を作動させて経過時間をカウントし、所定の時間が終了したら、次のステップS28の処理に進む。
【0152】
ステップS28において、CPU10は、操作部22からの指示信号を監視して動作の終了を指示する信号が生じたか否かの確認を行う。ここで、終了指示が確認された場合には、一連の処理を終了する(エンド)。また、終了指示が確認されない場合には、上述のステップS21の処理に戻り。次の画像を表示するために、以降同様の処理を繰り返す。
【0153】
一方、上述のステップS23の処理にて表示切換指示信号(UPキーまたはDNキーのオン信号)が検出されなかった場合、及び上述のステップS26の処理にて代表情報に対応するグループの最後の画像であることが確認された場合には、いずれの場合もステップS29の処理に進む。
【0154】
このステップS29において、CPU10は、表示制御部17を制御して実行中の画像の連続切換表示を一時的に停止させる処理を実行させる。これによって、表示部21の表示状態は図8の符号21Cで示す一時停止状態になる。その後、ステップS30の処理に進む。
【0155】
ステップS30において、CPU10は、操作部22からの指示信号を監視して表示切換指示信号が検出されたか否かの確認を行う。この確認は、一時停止中の画像の連続切換表示を続行させる指示信号の有無の確認である。
【0156】
つまり、上述のステップS29の処理にて画像の連続切換表示が一時的に停止されている状態にあるときに、この一時停止状態を解除するための操作が、使用者によりなされる。この操作は、上述のサムネイル再生モードのスクロール移動のときと同様に、操作中のDNキーの押圧操作を解除してオフ信号を生じさせた後、すぐに同DNキーの押圧操作によって再度連続切換表示のオン信号を発生させる操作である。
【0157】
このようにしてDNキーのオフ信号及びオン信号を順に発生させ、この一連の指示信号を受けてCPU10は、表示制御部17を制御して画像の連続切換表示の一時停止状態の解除と、同表示動作の再開を実行させる。
【0158】
なお、ここで操作する操作部材はUPキーでもよいのは、上述のサムネイル再生モードのスクロール移動の場合と同様である。
【0159】
また、一コマ再生処理の場合の表示画面のスクロール移動方向としては、UPキー及びDNキーの操作方向に合わせて上下方向とするのが自然であるが、一コマ再生の場合には、この上下方向のスクロール移動に限ることはなく、例えば左右方向にスクロール移動させるようにしてもよい。この場合には、表示画面のスクロール移動方向に合わせて、移動指示をおこなうための操作部材としては、上下左右操作ボタンのうち左右方向の指示信号をそれぞれ発生させるレフトキー及びライトキーを用いるようにすればよい。
【0160】
ステップS30の処理において、CPU10は、表示切換指示信号(DNキーのオフ信号及びオン信号)が確認されるまで待機し、同信号が確認されると、ステップS28の処理に進む。以降同様の処理が行われる。
【0161】
ここで、図8の符号21Cの一時停止状態にあるときに、使用者がDNキーのオフ操作(押圧解除)とオン操作(再度の押圧操作)とを続けて行った場合の作用は、次の通りである。即ち、図8の符号21Cに示す一時停止状態となったとき、使用者は、上述のように、この一時停止状態を解除し画像の連続切換表示動作を再開させるための操作を行う。
【0162】
ここで、使用者は、継続中のDNキーの押圧操作を解除(DNキーオフ信号)した後、すぐにDNキーの押圧操作を実行(DNキーオン信号)する。
【0163】
この操作によって生じる指示信号、即ちDNキーのオフ信号及びオン信号を受けて、CPU10は、表示制御部17を制御して変化のあった画像の撮影日時情報「2007/8/20」を代表情報として扱い、これを図8の符号21Dの表示例に示すように、表示部21の画面上の特定の位置にある代表情報の表示領域21cに表示させる。これと同時に、表示部21に表示する画像も切り換える。図8の符号21Dの表示では、画像番号21の画像が表示されている。
【0164】
この状態から、さらにDNキーの使用者による押圧操作が継続している間、画像の連続切換表示がなされる。そして、この連続切換表示は、代表情報に変化する前のコマ、即ち図8の符号21Fで示す表示となるまで続き、この符号21Dの表示で一時停止する。次のコマ、即ち画像番号26の画像で代表情報に変化が生じるためである。これ以降の画像の連続切換表示動作の一連の作用、以下同様である。
【0165】
以上説明したように上記一実施形態によれば、特定の画像関連情報に基いた順番でサムネイル画像を配列したサムネイル画面を画面切換操作指令にしたがって順次切り換えて表示させる際に、サムネイル画面上に代表となる画像関連情報を重畳させて表示画面の特定位置に固定表示させるようにし、その代表情報は、サムネイル画像の配列に利用した特定の画像関連情報であって、サムネイル画面に表示される複数のサムネイル画像のうちのいずれかのサムネイル画像に対応する特定の画像関連情報としたので、サムネイル画面を構成する個々のサムネイル画像の一つ一つにそれぞれ対応する画像関連情報を表示するような従来の手法と異なり、個々のサムネイル画像の表示を阻害することなく、所望の画像を検索し易い表示画面を構成することができる。
【0166】
また、サムネイル画面に表示されるサムネイル画像の特定の画像関連情報が一定範囲内で連続する場合にはサムネイル画面を連続的に切り換え表示させ、特定の画像関連情報に一定範囲以上の変化があった場合にはサムネイル画面の切り換えを自動的に停止させるように制御したので、連続する同一の画像関連情報を持つ一纏まりの画像単位で、連続表示させることができ、よって画像検索を効率的におこなうことができる。
【0167】
サムネイル画面をスクロール移動させて連続的に切換表示をおこなう際にも、画面上の特定の位置に配置されるサムネイル画像に対応する特定の画像関連情報を代表情報として画面上の特定の位置に固定表示するようにしたので、画像関連情報に基いた検索を行なうことが容易に可能となる。
【0168】
また、代表情報として表示する特定の画像関連情報としては、通常の撮影日時情報のみに限らず、撮影位置情報,アルバム情報,被写体情報等を用いて、サムネイル画面を作成する際の配列情報に利用できるので、特別に再生モードにおける表示モードの種類を用意せずとも、画像データに付随する特定の画像関連情報を参照するのみで、さまざまな視点によるサムネイル画像の配列を構成することができ、よって効率的な画像検索をおこなうことが容易にできる。
【0169】
なお、上記実施形態において説明したCPU10による処理に関しては、一部または全てをハードウエアで構成してもよい。
【0170】
そして、CPU10による制御処理は、ROM28に格納されたソフトウエアプログラムがCPU10に供給され、供給されたプログラムに従って上記の動作をさせることによって実現されるものである。したがって、上記ソフトウエアのプログラム自体がCPU10の機能を実現することになり、そのプログラム自体は本発明を構成する。
【0171】
また、そのプログラムを格納する記録媒体も本発明を構成する。その記録媒体としては、フラッシュメモリ以外でも、CD−ROM,DVD等の光学記録媒体,MD等の光磁気記録媒体,テープ媒体,ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。また、上記実施形態では、本発明を一眼レフレックス方式のデジタルカメラに適用した例として説明しているが、これに限ることはなく、例えばコンパクトタイプのデジタルカメラや携帯電話に搭載されるカメラ部に適用してもよい。
【0172】
上述の一実施形態では、画像表示機能を有する表示制御装置としてのデジタルカメラに本発明を適用した場合の例に挙げて詳細な説明をしているが、本発明の表示生業装置としては、これに限られるわけではなく、例えばデジタルカメラで取得し記録された多数の画像データを蓄積する記録媒体を有し、この記録媒体に記録された画像データに基いて画像の表示をおこなったり、各種のデータ処理をおこない得るように構成される画像表示装置若しくは画像処理装置等の各種の機器に対して本発明を適用することは同様に可能である。
【0173】
ところで、上述の一実施形態のデジタルカメラにおける再生モード時の作用のうち、サムネイル画面のスクロール移動時の動作や、代表情報の表示タイミング等については、上述の例に限ることはなく、さまざまな作用が考えられる。
【0174】
例えば、図9は、上記一実施形態のデジタルカメラにおける再生モード時の作用のうちサムネイル画面のスクロール移動時の別の表示例を示す図である。このうち、図9(A)は、スクロール移動動作中の一状態を示している。図9(B)は図9(A)の状態から代表情報に変化が生じて一時停止した状態を示している。図9(C)は図9(B)の状態からスクロール移動が再開した後に再度代表情報に変化が生じて一時停止した状態を示している。図9(D)は図9(C)の状態からスクロール移動が再開した後の一状態を示している。
【0175】
なお、記録媒体18aに記録されている画像データの各画像関連情報は、上述の位置実施形態と同様に表1に示すものが適用されるものとする。
【0176】
使用者によりDNキーが継続的に押圧操作されて、サムネイル画面がスクロール移動している場合において、その移動中の一状態としての図9(A)に示す状態は、画像番号13のサムネイル画像が表示部21のサムネイル画面の左上隅の位置に配置された状態である。このとき表示領域21cに表示されている代表情報としての撮影日時情報は、画像番号13に対応する撮影日時情報「2007/8/8」である。
【0177】
このとき同時に、画像番号21のサムネイル画像が表示部21のサムネイル画面の最下行の右隅位置に配置されている。この画像番号21の画像データの撮影日時情報は、表1に示すように「2007/8/20」であり、この画像番号21の画像データ以降で撮影日時情報に変化が生じることになる。そのために、図9(A)の表示では、画像番号21の表示に符号21eで示す識別マーク(丸数字)を付して表示している。そして、この状態になったとき、サムネイル画面のスクロール移動は一時停止する。
【0178】
ここで、使用者がDNキーのオフ操作及びオン操作を続けておこなうと、一時停止状態が解除されスクロール移動が再開する。
【0179】
上述の一実施形態の表示例では、この操作によって再開されるサムネイル画面の切換動作は、サムネイル画像21以降の画像がその配列にしたがって順に繰り上がっていく動作としていた。
【0180】
これに対して本表示例では、スクロール移動の再開指令によって再開される動作は、次のようになる。
【0181】
即ち、本表示例では、図9(A)の状態からサムネイル画面上のサムネイル画像の配列を崩さずに、各サムネイル画像はそのままの配列で上方向へとスクロール移動して図9(B)の状態へと移行する。
【0182】
そして、図9(B)に示すように、画像番号21が表示部21の最上行にの右隅位置に配置される。このとき、この画像番号21とは異なる撮影日時情報を有する画像番号26のサムネイル画像が同じサムネイル画面内に含まれて表示される。したがって、これにより図9(B)の状態で再度サムネイル画面のスクロール移動は一時的に停止される。
【0183】
しかしながら、図9(B)の状態では、表示部21の表示画面上の左上隅の位置のサムネイル画像は、画像番号19であり、この画像番号19の撮影日時情報は「2007/8/8」であるので、表示領域21cの表示は変化していない。
【0184】
一方、この図9(B)に示す状態では、上述したように画像番号21以降の画像番号表示に符号21eの識別マークが付されていることから、使用者は、表示中のサムネイル画面上で代表情報が変化していることは識別し得るようになっている。
【0185】
図9(B)の一時停止状態において、さらに、使用者がDNキーのオフ操作及びオン操作を続けておこなうことで一時停止状態が解除されスクロール移動が再開する。
【0186】
すると、図9(C)の状態に移行したとき、表示部21の左上隅の位置に配置されるサムネイル画像は画像番号22となる。この画像番号22の撮影日時情報は「2007/8/20」であるので、これが代表情報として扱われ、表示領域21cに表示される。これと同時に、表示領域21cに表示されている代表情報(撮影日時情報)と同じ撮影日時情報を持つ画像データのサムネイル画像、即ち画像番号21〜25(表1参照)に付されていた識別マーク21eが解除される。
【0187】
そして、図9(C)の状態では、表示領域21cに表示中の代表情報「2007/8/20」(画像番号22の撮影日時情報)とは異なる撮影日時情報を持つ画像データのサムネイル画像(画像番号26以降)が表示部21のサムネイル画面に含まれている。
【0188】
そこで、この図9(C)の状態でも、再度スクロール移動が一時停止されると共に、画像番号26〜30に対しては識別マーク符号21eの表示が維持されたままとなっている。
【0189】
この図9(C)の一時停止状態において、さらに使用者がDNキーのオフ操作及びオン操作を続けておこなって一時停止状態が解除されスクロール移動が再開した後に、図9(D)に示すように、表示部21の画面左上隅に位置に、表示領域21cに表示される代表番号とは異なる撮影日時情報を持つ画像番号28のサムネイル画像が配置されると、表示領域21cの表示は、撮影日時情報「2007/9/25」に変わる。以降同様に作用する。
【0190】
このように、図9(A)〜図9(D)で示す別の表示例では、特定の画像関連情報に基いて配列したサムネイル画像の形態を崩すことなく、サムネイル画面のスクロール移動をおこなうようにしている。
【0191】
次に、図10は、上記一実施形態のデジタルカメラにおける再生モード時のサムネイル画面のスクロール移動中の代表情報の表示タイミングについての別の表示例を示す図である。図10(A)は、サムネイル画面のスクロール移動中に代表情報の変化を検出して一時停止した状態を示している。図10(B)は図10(A)の状態で変化した代表情報に応じて各表示を変更した状態を示している。
【0192】
なお、図10(A),図10(B)で説明する作用は、上述の図9(B),図(C)で説明する作用のうちの代表情報の表示タイミングと表示方法を異ならせた場合の例を示すものである。したがって、その他の作用については、上述の図9の表示例に準ずるものとする。
【0193】
図10(A)で示す状態は、上述の図9(B)の状態と同様である。即ち、最初に作成されたサムネイル画像の配列を崩さずにスクロール移動がなされて、画像番号21が表示部21の右上隅位置に配置されるのと同時に、この画像番号21とは異なる撮影日時情報を有する画像番号26のサムネイル画像が同じサムネイル画面内に含まれて表示され、これによって、サムネイル画面のスクロール移動が一時停止状態となっている。
【0194】
このとき、表示部21のサムネイル画面は、画像番号19のサムネイル画像が左上隅に配置され、この画像番号19の撮影日時情報「2007/8/8」が代表情報として表示領域21cに表示されている。そして、画像番号21〜27には、識別マーク符号21eが付されている。
【0195】
この状態で表示部21に表示されているサムネイル画面に含まれるサムネイル画像の個々の撮影日時情報は、実際には表1に示すように
画像番号19〜20が「2007/8/8」
画像番号21〜25が「2007/8/20」
画像番号26〜27が「2007/8/31」
となっている。この場合、代表情報として表示領域21cに表示されている撮影日時情報を持つ画像以外の画像データに基くサムネイル画像の画像番号に対して識別マーク21eが付されている。
【0196】
そこで、図10(A)の状態でサムネイル画面のスクロール移動が一時停止したときに、使用者は、一時停止状態の解除のためにDNキーの押圧状態を解除するオフ操作をおこなった後、再度DNキーの押圧操作によりオン操作する。このとき、DNキーの押圧操作は、短時間の押圧操作のみをおこなう。すると、この短時間のDNキーのオン信号を受けて、表示制御部17は、図10(B)に示す表示に切り換える制御をおこなう。
【0197】
即ち、図10(B)において、表示領域21cの代表情報の表示「2007/8/8」を、次の撮影日時情報「2007/8/20」に変更すると共に、新たに代表情報とした撮影日時情報を含む画像の画像番号(21〜25)の識別マーク符号21eを解除して通常の画像番号のみの表示に切り換えた後、この代表情報を持つ画像以外の画像番号(19〜20,26〜27)には識別マーク符号21eを付した表示にしている。これにより、表示領域21cに表示される代表情報を持つ画像のサムネイル画像を特定することができるようになっている。
【0198】
なお、図10(B)の状態から、サムネイル画面のスクロール移動を再開するには、使用者はDNキーの押圧操作をおこなって、その押圧操作を継続すればよい。
【0199】
上述の一実施形態の説明では、サムネイル画像の配列は、特定の画像関連情報を用いて順番に切れ目無く配列するようにしていた。
【0200】
これに対して、次に説明するさらに別の表示例では、特定の画像関連情報を用いて順番にサムネイル画像を配列する際に、連続する同一の画像関連情報を有する複数のサムネイル画像を一群とし、表示部21にサムネイル画面を表示するとき、一つのサムネイル画面内に異なる特定の画像関連情報を持つサムネイル画像が混在しないように配列している。
【0201】
図11は、別の形態で配列されたサムネイル画像を示す図である。このうち、図11(A)は配列されたサムネイル画像と、これに基いて表示されるサムネイル画面を示している。図11(B)は、図11(A)の状態からスクロール移動された後に代表情報が変化して一時停止した状態を示している。図11(C)は、図11(B)の状態からスクロール移動された後に代表情報が変化して一時停止した状態を示している。
【0202】
この表示例においては、図11(A)に示すように、サムネイル画像の配列を、撮影日時情報に基いておこなっており、この場合において、同じ撮影日時情報を有する画像毎に、即ち画像番号1〜20をa群とし、画像番号21〜25をb群とし、画像番号26〜27をc群とし、画像番号28以降をd群として配列した形態のサムネイル画像を作成している。こうして同一の撮影日時情報を有する画像毎に分けられて配列された各群単位のサムネイル画像をサムネイル画面として表示部に表示するとき、サムネイル画面の一画面分は九つのサムネイル画像によって形成されるわけであるが、場合によっては、一画面分全てがサムネイル画像で埋まらない状況になる。この場合には、本表示例では図11(A)等において符号21fで示す余白部分を設けるようにしている。
【0203】
このような配列とすれば、一画面内に特定の画像関連情報が異なる画像が混在することがなく、左上隅の位置に配置されるサムネイル画像に対応する特定の画像関連情報を代表情報としても、常にその代表情報と同じ画像関連情報を持つサムネイル画像のみが表示されるようになっている。
【0204】
図11(A)に示す状態においては、表示領域21cに表示される撮影日時情報を持つ最後の画像(画像番号21)、即ち符号aで示す画像群のサムネイル画像のあとの領域は余白となっている。
【0205】
この状態で、DNキーのオフ操作及びオン操作がおこなわれると、一時停止状態が解除された後、スクロール移動が再開される。そして、図11(B)に示す状態に移行して、符号bで示す画像群のサムネイル画像がサムネイル画面として表示部21に表示された後、再度スクロール移動は一時停止される。この図11(B)の表示に切り換わったとき、表示領域21cの表示は符号bで示す画像群の撮影日時情報「2007/8/20」に切り換わる。
【0206】
この状態で、DNキーのオフ操作及びオン操作が再度おこなわれると、同様に一時停止状態が解除された後、スクロール移動が再開される。そして、図11(C)に示す状態に移行して、符号cで示す画像群のサムネイル画像がサムネイル画面として表示部21に表示された後、再度スクロール移動は一時停止される。この図11(C)の表示に切り換わったとき、表示領域21cの表示は符号cで示す画像群の撮影日時情報「2007/8/31」に切り換わる。
【0207】
上述の一実施形態の説明では、サムネイル画面の表示切り換えをスクロール移動させるようにしていた。これに対して、次に説明する表示例では、サムネイル画面の表示切り換えを画面毎にページ単位で切り換えるようにしている。
【0208】
図12は、本発明の一実施形態のデジタルカメラにおける再生モード時の作用のうちサムネイル画面の表示切り換えの別の表示例を示す図である。このうち、図12(A)は、再生モードのサムネイル再生モードで起動した際のサムネイル画面を示す図である。図12(B)は図12(A)の状態からサムネイル画面を一画面分切り換えた後の一状態を示している。図12(C)は図12(B)の状態からサムネイル画面を一画面分切り換えた後に代表情報に変化が生じて切り換え動作が一時停止した一状態を示している。図12(D)は図12(C)の状態から表示動作が再開されてサムネイル画像の表示配列の切り換えがなされると共に再度代表情報に変化が生じて一時停止した状態を示している。図12(E)は図12(D)の状態から表示動作が再開されてサムネイル画像の表示配列の切り換えがなされると共に再度代表情報に変化が生じて一時停止した状態を示している。
【0209】
この表示例においては、まず、デジタルカメラ1が再生モードで起動されて、かつサムネイル再生モードによる再生動作の開始を選択されたときの表示部21の表示状態が図12(A)の状態となる。
【0210】
この図12(A)の表示では、上述の一実施形態等の表示例と同様に、特定の画像関連情報によって配列されたサムネイル画像のうち最初の一領域分(三画像×三画像分)がサムネイル画面として表示部21に表示され、その表示領域21cに代表情報として画像番号1に対応する撮影日時情報「2007/8/8」が表示されている。
【0211】
この状態において、使用者によりDNキーが押圧操作(継続操作)されるとサムネイル画面の切換表示が開始する。ここで、おこなわれるサムネイル画面の切換表示は、表示部21に表示される一画面(サムネイル画像の三画像×三画像分)を一単位とする表示切り換えである。これにより、図12(A)で示す表示は、図12(B)で示す表示に切り換わり、次いで図12(C)で示す表示に切り換わる。
【0212】
図12(C)に示すサムネイル画面には、この時点で設定されている代表情報とは異なる特定の画像関連情報(撮影日時情報)を持つサムネイル画像が含まれている。つまり、図12(C)のサムネイル画面には、表示領域21cの表示「2007/8/8」とは異なる撮影日時情報を持つ画像番号21以降(表1参照)のサムネイル画像が含まれている。
【0213】
そこで、図12(C)の表示状態に切り換わったときには、異なる撮影日時情報を持つサムネイル画像の画像番号21以降に対して識別マーク符号21eが付される。そして、DNキーが継続して押圧操作されている状態であるのに関らず、表示切り換え動作が一時的に停止する。
【0214】
この状態において、使用者によりDNキーのオフ操作がなされた後、続けてオン操作が続けてなされると、サムネイル画面の表示切り換え動作が再開し、図12(D)の表示に切り換わる。ここで、おこなわれる表示切り換え動作は、図12(C)の状態で、画面右上隅にある画像番号21のサムネイル画像、即ち代表情報とは異なる撮影日時情報を持つ一群のサムネイル画像のうちの最初のサムネイル画像が、図12(D)に示すように画面左上隅に配置される状態になる。これに伴って、画像番号21以降のサムネイル画像も同様に移動する。そして、これにより画像番号21に対応する特定の画像関連情報である撮影日時情報が代表情報に設定されると共に、その撮影日時情報「2007/8/20」が表示領域21cに表示される。これと同時に、この代表情報と同じ撮影日時情報を持つサムネイル画像、即ち画像番号21〜25に付されていた識別マーク符号21eが解除される。
【0215】
なお、この図12(D)のサムネイル画面では、新たに設定された代表情報とは異なる撮影日時情報を持つサムネイル画像(画像番号26以降)が含まれているので、図12(D)の表示状態で表示切り換え動作が一時停止している。そして、画像番号26以降には識別マーク符号21eが継続して付されたままになっている。
【0216】
この状態において、使用者により再度DNキーのオフ操作がなされ、続けてオン操作がなされると、サムネイル画面の表示切り換え動作が再開し、図12(E)に示す状態になる。
【0217】
図12(E)の表示では、図12(D)の状態から画像番号26以降のサムネイル画像が順に繰り上がって表示されて、最終的に図12(E)に示す状態、即ち画像番号26のサムネイル画像が画面左上隅に配置された状態で表示の移動は一時停止する。
【0218】
このとき、代表情報は、画像番号26の特定の画像関連情報(撮影日時情報)に設定され、その撮影日時情報「2007/8/31」が表示領域21cに表示されると共に、画像番号26〜27の識別マーク符号21eが解除される。また、代表情報とは異なる撮影日時情報を持つ画像番号28以降には識別マーク符号21eが付される。
【0219】
そして、この状態においてDNキーの押圧操作が継続していれば、以降、連続して表示切り換えがなされる。また、代表情報に変化が生じたときに表示切り換え動作は、上述の説明と同様に一時停止する。以降、同様に作用する。
【0220】
上述の図12にて説明した一画面単位での表示切り換え方法は、上述の図11で説明した配列方法で作成したサムネイル画像に対しても適用することができる。この場合の表示例は、図13に示す通りである。
【0221】
図13は、図12の表示例の一画面単位での表示切り換え方法を、図11の表示例の配列方法で作成したサムネイル画像に対して適用した場合の表示例を示すものである。このうち図13(A)は、図11(A)のa群に対応する画像のサムネイル画面のうち最終頁を表示して一時停止した状態を示している。図13(B)は、図11(A)のb群に対応する画像のサムネイル画面のうち最終頁を表示して一時停止した状態を示している。図11(A)のc群に対応する画像のサムネイル画面のうち最終頁を表示して一時停止した状態を示している。
【0222】
この表示例の場合には、図13(A)〜図13(C)に示すように、サムネイル画面の一画面分全てがサムネイル画像で埋まらない状況の場合に、符号21fで示す余白部分が存在している。このような表示形態とすることで、使用者は、連続表示されるサムネイル画面の移動中においても特定の画像関連情報の変化を容易に識別することができることになる。
【0223】
また、上述の一実施形態及び上記各表示例においては、表示部21の画面上の特定の位置にある代表情報の表示領域21cを、いずれも画面略中央部分の領域として例示しているが、その表示位置はこれに限ることはない。
【0224】
表示領域21cの画面上における表示位置としては、例えば図14,図15等に示すようにしてもよい。
【0225】
図14は、表示部21の画面上において右上隅部分の所定範囲の領域を表示領域21cとした表示例である。
【0226】
図15は、表示部21の全表示領域を、サムネイル画面を表示する領域(符号21g)と、代表情報を表示する領域(符号21h)とに分割し、この代表情報表示領域21hを、画面上における下縁側の所定範囲の領域とした表示例である。この表示例とした場合、上述した各表示例で示す方法、即ち代表情報をサムネイル画面に重畳させる表示方法と比べて、個々のサムネイル画像を隠してしまうようなことがないので、より見易い画面構成であると言える。また、代表情報表示領域21hの範囲を広く確保し得るので、一つの画像関連情報だけでなく、複数の画像関連情報を同時に表示させることも可能となる。
【0227】
上述の一実施形態及び上述した各表示例においては、画像データに付随する画像関連情報のうち特定の画像関連情報として撮影日時情報を採用し、これに基いてサムネイル画像の配列をおこなったり、その画像関連情報を代表情報として扱うようにした場合を例示している。
【0228】
上述したように、本発明が適用される表示制御装置において特定の画像関連情報として扱い得る情報は、撮影日時情報に限らず、このほかにも例えば撮影位置情報やアルバム機能を利用して作成されるアルバム情報等がある。
【0229】
そこで、撮影位置情報を利用した場合とアルバム情報を利用した場合との各表示例について説明する。
【0230】
図16,図17は、上記一実施形態のデジタルカメラにおける再生モードのうちのサムネイル再生モードにより画像の表示をおこなう際に、サムネイル画像の配列情報として撮影位置情報を用いた場合の表示例である。
【0231】
このうち図16(A)は、撮影位置情報を用いてサムネイル画像を配列した場合の最初の一領域分のサムネイル画面を示す図である。図16(B)は、図16(A)の状態からサムネイル画面のスクロール移動が開始された後の動作中の一状態を示す図である。図16(C)は、図16(B)の状態からさらにスクロール移動が継続された後、同じ撮影位置情報を持つ一群のサムネイル画像による最後のサムネイル画面を示し、スクロール動作が一時停止した状態を示している。
【0232】
そして、図17(A)は、図16(C)の一時停止状態からスクロール移動が再開され、再度スクロール移動が一時停止した状態を示している。図17(B)は、図17(A)の一時停止状態からスクロール移動が再開された状態を示している。図17(C)は、図17(B)で再開されたスクロール移動が一時停止した状態を示している。図17(D)は、図17(C)の表示状態からスクロール移動が再開された後、再度スクロール移動が一時停止した状態を示している。
【0233】
この表示例においては、まず、デジタルカメラ1が再生モードで起動されて、かつサムネイル再生モードによる再生動作の開始を選択されたときの表示部21の表示状態が図16(A)の状態となる。なお、記録媒体18aに記録されている複数の画像データに付随する画像関連情報のうちの撮影位置情報の具体例については、表1を参照するものとする。
【0234】
この図16(A)の表示では、上述の一実施形態等の表示例と同様に、特定の画像関連情報(本例では撮影位置情報)によって配列されたサムネイル画像のうち最初の一領域分(三画像×三画像分)がサムネイル画面として表示部21に表示され、その表示領域21cに代表情報として画像番号1に対応する撮影日時情報「東京」が表示されている。
【0235】
この状態において、使用者によりDNキーが押圧操作(継続操作)されるとサムネイル画面のスクロール移動が開始する。これにより、図16(A)で示す表示は、図16(B)で示す表示を経て、図16(C)で示す表示となる。
【0236】
表1に示すように、記録媒体18aに記録されている画像データのうち撮影位置情報が「東京」となっている画像データは、画像番号1〜20,49〜60等である。サムネイル画像の配列は、同じ撮影位置情報を持つ画像データを画像番号順に配列した形態となっている。そして、これら一連の撮影位置情報を持つ複数の画像データによるサムネイル画像に続いて、次の撮影位置情報を持つ一群のサムネイル画像が配列されることになる。
【0237】
この場合において、本表示例では、図16(C)に示す如く、一群のサムネイル画像の最後の領域となるサムネイル画面では、一画面分全てがサムネイル画像で埋まらない状況となっており、この場合には、画面上において符号21fで示す余白部分が設けられている。
【0238】
したがって、図16(A)の表示状態で使用者によりDNキーが押圧操作されてそれが継続された状態になると、図16(B)の状態を経て図16(C)の状態になる。そして、この図16(C)の状態では、表示中の代表情報と同じ撮影位置情報を持つ最後のサムネイル画像が表示されている。したがって、この状態となったとき、DNキーの押圧操作が継続状態にあってもスクロール移動は一時的に停止されることになる。
【0239】
そして、このスクロール移動の一時停止状態を解除した後、同スクロール移動を再開するには、DNキーのオフ操作に続くオン操作をおこなう。これにより、サムネイル画面はスクロール移動を再開し、図17(A)の状態になり、スクロール移動は一時停止する。
【0240】
表1に示すように、記録媒体18aに記録されている画像データのうち画像番号21〜27の撮影位置情報は「横浜」である。したがって、この図17(A)の表示となったとき、代表情報の設定が変化して表示領域21cには、画面左上隅の位置に配置されるサムネイル画像の撮影位置情報「横浜」が表示される。また、この場合において、サムネイル画面上において符号21fで示す余白部分が存在している。
【0241】
この状態において、使用者は、再度DNキーのオフ操作とオン操作を続けておこなう。これにより、サムネイル画面のスクロール移動が再開されて、図17(A)の表示は、図17(B)の表示を経て図17(C)の表示となり、スクロール移動は一時停止する。
【0242】
つまり、表1に示すように、記録媒体18aの記録済み画像データのうち画像番号28〜33,41〜48の撮影位置情報は「大阪」である。したがって、図17(B)の表示となったとき、代表情報の設定が変化して表示領域21cには、画面左上隅の位置に配置されるサムネイル画像の撮影位置情報「大阪」が表示される。続いて、スクロール移動が継続されて図17(C)の表示となったときも代表情報は変わらず、表示領域21cの表示も不変である。また、図17(C)の表示となったときには、サムネイル画面上に符号21fの余白部分が存在している。
【0243】
この状態において、使用者は、再度DNキーのオフ操作とオン操作を続けておこなう。これにより、サムネイル画面のスクロール移動が再開されて、図17(C)の表示は、図17(D)の表示となり、スクロール移動は再度一時停止する。
【0244】
表1に示すように、記録媒体18aの記録済み画像データのうち画像番号34〜40の撮影位置情報は「京都」である。したがって、図17(D)の表示となったとき、代表情報の設定が変化して表示領域21cには、画面左上隅の位置に配置されるサムネイル画像の撮影位置情報「京都」が表示される。この場合にも、サムネイル画面上に符号21fの余白部分が存在している。
【0245】
一方、図18,図19は、上記一実施形態のデジタルカメラにおける再生モードのうちのサムネイル再生モードにより画像の表示をおこなう際に、サムネイル画像の配列情報としてアルバム情報を用いた場合の表示例である。
【0246】
このうち図18(A)は、撮影位置情報を用いてサムネイル画像を配列した場合の最初の一領域分のサムネイル画面を示す図である。図18(B)は、図18(A)の状態からサムネイル画面のスクロール移動が開始された後の動作中の一状態を示す図である。図18(C)は、図18(B)の状態からさらにスクロール移動が継続された後、同じ撮影位置情報を持つ一群のサムネイル画像による最後のサムネイル画面を示し、スクロール動作が一時停止した状態を示している。
【0247】
そして、図19(A)は、図18(C)の一時停止状態からスクロール移動が再開された後の動作中の一状態を示す図である。図19(B)は、図19(A)の状態からスクロール移動が再開された後、再度スクロール移動が一時停止した状態を示している。図19(C)は、図19(B)の一時停止状態からスクロール移動が再開された後、再度スクロール移動が一時停止した状態を示している。
【0248】
この表示例においては、まず、デジタルカメラ1が再生モードで起動されて、かつサムネイル再生モードによる再生動作の開始を選択されたときの表示部21の表示状態が図18(A)の状態となる。この場合も、記録媒体18aに記録されている画像データのアルバム情報の具体例については、表1を参照するものとする。
【0249】
この図18(A)の表示では、上述の一実施形態等の表示例と同様に、特定の画像関連情報(本例ではアルバム情報)によって配列されたサムネイル画像のうち最初の一領域分(三画像×三画像分)がサムネイル画面として表示部21に表示され、その表示領域21cに代表情報として画像番号1に対応するアルバム情報「A」が表示されている。
【0250】
この状態において、使用者によりDNキーがオン操作(継続操作)されるとサムネイル画面のスクロール移動が開始する。これにより、図18(A)の表示は、図18(B)で示す表示を経て、図18(C)で示す表示となる。
【0251】
表1に示すように、記録媒体18aに記録されている画像データのうちアルバム情報が「A」となっている画像データは、画像番号1〜27,41〜52等である。サムネイル画像の配列は、同じアルバム情報を持つ画像データを画像番号順に配列した形態となっている。そして、これら一連のアルバム情報を持つ複数の画像データによるサムネイル画像に続いて、次のアルバム情報を持つ一群のサムネイル画像が配列されることになる。
【0252】
この場合において、本表示例では、図19(C)に示す如く、一群のサムネイル画像の最後の領域となるサムネイル画面で符号21fで示す余白部分が存在している。
【0253】
したがって、図19(A)の表示状態で使用者によりDNキーがオン操作されてそれが継続された状態になると、図19(B)の表示を経て図19(C)の状態になり、スクロール移動は一時停止する。
【0254】
この状態において、使用者によりDNキーのオフ操作に続くオン操作をおこなわれると、これにより、サムネイル画面はスクロール移動を再開し、図19(A)の状態を経て図19(B)の状態になり、スクロール移動は一時停止する。
【0255】
表1に示すように、記録媒体18aに記録されている画像データのうち画像番号34〜40,53〜60のアルバム情報は「B」である。したがって、図19(A)の表示となったとき、代表情報の設定が変化して表示領域21cには、画面左上隅の位置に配置されるサムネイル画像のアルバム情報「B」が表示される。続いて、スクロール移動が継続されて図19(B)の表示となったときも代表情報は変わらず、表示領域21cの表示も不変である。なお、この場合にサムネイル画面上に符号21fの余白が存在しないのは、サムネイル画面の一画面分全てがサムネイル画像でちょうど埋まった状況になった所為である。
【0256】
この状態において、使用者は、再度DNキーのオフ操作とオン操作を続けておこなう。これにより、サムネイル画面のスクロール移動が再開されて、図19(B)の表示は、図19(C)の表示となり、スクロール移動は再度一時停止する。
【0257】
表1に示すように、記録媒体18aの記録済み画像データのうち画像番号28〜33のアルバム情報は「C」である。したがって、図19(C)の表示となったとき、代表情報の設定が変化して表示領域21cには、画面左上隅の位置に配置されるサムネイル画像のアルバム情報「C」が表示される。この場合には、サムネイル画面上に符号21fの余白部分が存在している。
【0258】
上述したように特定の画像関連情報をサムネイル画像の配列に用いたり、代表情報とする場合の表示例として、撮影日時情報,撮影位置情報,アルバム情報をそれぞれ利用する場合について、具体的に説明したが、本発明の表示制御を実行する場合には、これらの表示例に限られることはなく、その他さまざまな画像関連情報を利用することは可能である。例えば、表2に示すような被写体情報等がある。
【表2】
【0259】
近年、デジタルカメラにおいては、撮影モードで動作しているとき、撮影待機状態において撮像部から連続的に出力される連続撮影画像の中から所定の被写体、例えば人間の顔を検出するいわゆる顔検出機能を備えたものがある。また、予め知人友人等の顔を登録しておくことにより、この顔検出機能を用いて撮影画像の中から検出された顔が登録されている顔情報に合致した場合に撮影動作がおこなわれると、取得された画像データに付随して記録される画像関連情報のなかに被写体人物に関する情報が被写体情報として記録されるようにする技術がある。さらに、被写体情報として人物のみでなく、風景等を被写体情報として記録することもできる。このような被写体情報が画像データの画像関連情報に含まれているときには、これをサムネイル画像の配列や代表情報として利用することができる。なお、この場合における具体的な表示例については、特に図示しないが、その場合における作用は、上述した各表示例と略同様であり、表示部21における表示形態や、サムネイル画面の表示切り換え動作またはスクロール移動時の動作等も略同様となる。
【0260】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用を実施し得ることが可能であることは勿論である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせによって、種々の発明が抽出され得る。例えば、上記一実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題が解決でき、発明の効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0261】
1……デジタルカメラ
10……CPU
10a……サムネイル管理部
11……撮影光学系
12……シャッター部
13……撮像素子
14……撮像部
15……画像処理部
16……RAM
17……表示制御部
18……画像記憶部
18a……記録媒体
19……ROM
20……表示駆動部
21……表示部
22……操作部
23……制御線
【技術分野】
【0001】
この発明は、表示制御装置,カメラ,表示制御方法,表示制御プログラム、詳しくは記録媒体に記録された画像データに基いて表示部に表示される複数の画像に関する各サムネイル画像を一定の順番で配列したサムネイル画面を作成し、このサムネイル画面を連続的に切り換えて表示する表示制御装置と、この表示制御装置を有するカメラと、上記表示制御装置に適用される表示制御方法及びこの表示制御方法をコンピュータに実行させる表示制御プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、撮影レンズを介して入射した被写体からの光束に基いて結像される光像を撮像素子により光電変換し電子的なデジタル画像データを生成し、この画像データを半導体メモリ等の記録媒体に記録し得ると共に、記録媒体に記録された画像データを読み込んで表示装置の表示部に画像として再生表示し得るように構成されたデジタルカメラが実用化され広く普及している。
【0003】
このようなデジタルカメラによって取得され記録媒体に記録された画像データは、これを取得したデジタルカメラ自身だけではなく、同様の画像データを扱うことのできる他の画像表示装置や画像データ処理装置等の外部機器においても利用することができるようになっており、当該画像データを単に表示させるのみに留まらず、各種の用途に利用されるようになっている。
【0004】
一方、このような従来のデジタルカメラや外部機器等(以下、デジタルカメラ等と略記する)においては、近年、適用される得る記録媒体の記録容量が大容量化される傾向にある。これに伴って、例えばデジタルカメラによって取得されて、当該デジタルカメラの記録媒体に記録保存された画像データは削除されたり他の大容量媒体へ移動されないまま、つまり、そのデジタルカメラの記録媒体上に多数の画像データが保持された状態のまま、そのデジタルカメラの使用が継続される傾向がある。
【0005】
このような場合、記録媒体上に記録される画像データ数は、記録媒体が大容量であるほど多数になるのは必然である。
【0006】
このように、デジタルカメラの記録媒体上に記録された大量の画像データの中から所望の画像を検索し探し出す手段としては、従来、例えば記録媒体に記録された画像データに基く複数のサムネイル画像を一定の順番で、例えば撮影された日時の順番で配列したサムネイル画面を作成し、これを表示部に連続的に切り換えて表示しながら、目視によって所望の画像を検索するといったことがおこなわれている。
【0007】
この場合において、表示部の表示画面上に表示されるサムネイル画面は、例えば縦三画像×横三画像であったり、縦四画像×横四画像等といった風にサムネイル画像を配列した形態である。使用者は、操作ボタンによる操作指示によって当該サムネイル画面を順次切り換えて、所望の画像を探し出すといった方法が一般に行われている。
【0008】
この種の手段、つまりサムネイル画面を表示部に順次表示させる方法は、記録媒体に蓄積された多数の画像データに基いて画像を順次検索する場合や、若しくは記録媒体に記録された全てのデータを対象としてどのような画像が記録されているかを順に確認するといった場合等には、非常に有用な表示方法であるといえる。
【0009】
そこで、従来のデジタルカメラにおいては、サムネイル画面を表示させる際の使い勝手をさらに向上させるための様々な工夫が、例えば特開2007−17523号公報や特開2004−255740号公報等によって種々提案されている。
【0010】
上記特開2007−17523号公報によって開示されている表示制御装置は、表示領域よりも大きい仮想表示領域にサムネイル画像を準備しておき、その仮想サムネイル画像内をスクロールさせることでサムネイル画面を切り換えるようにしている。これによれば、サムネイル画面をページ単位で切り換え表示する手段に比べて、より高速にサムネイル画面の切り換え表示をおこない得ると共に、サムネイル画像自体をより明確にかつ見易くすることができるというものである。
【0011】
また、上記特開2004−255740号公報によって開示されている表示制御装置は、サムネイル画像を撮影日時情報に基いて月別にページ単位に分割し、ページ毎にサムネイル画面を表示させることで、撮影日時情報に基いて所望の画像を検索する際の一助とするというものである。
【0012】
一般に、画像検索をおこなう際には、画像データに付随する画像関連情報のうち撮影日時情報を手がかりとすることが多い。そこで、サムネイル画像が撮影日時情報に基いて分類されていれば、所望の画像の検索がし易くなることは知られている。
【0013】
つまり、画像検索時には、画像自体を直接目視して探すよりも、画像データに付随する画像関連情報(例えば撮影日時情報等)を有効に利用することができれば、より効率的な画像検索をおこなうことができるようになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2007−17523号公報
【特許文献2】特開2004−255740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
ところが、上記特開2007−17523号公報によって開示されている手段では、記録媒体に記録されるデータ数が多くなると、仮想表示領域のメモリが多く必要になると共に、そのサムネイル画面が広大になるほど検索に時間がかかるという問題点がある。
【0016】
また、上記特開2004−255740号公報によって開示されている手段では、撮影日時情報等や予め設定された類別情報,記録フォルダ情報等に基いて分類表示をおこなうようにしているので画像の検索はし易くなる。しかしながら、当該公報による手段は、大規模な装置システムに採用するのに適した手段であって、小型デジタルカメラに適用するには、負荷が多大になり適当な手段ではないと考えられる。
【0017】
一方、デジタルカメラの記録媒体に記録されている全画像データの中から所望の画像を探し易くするためには、画像と共にその画像データに付随する画像関連情報を表示部に、例えば重畳表示させる手段が考えられる。
【0018】
例えば、単一の画像を表示部の表示画面に表示させる場合には、その表示画面の一部分に表示中の画像の撮影日時情報等の画像関連情報を表示させることは容易に実現できる。
【0019】
ところが、通常のデジタルカメラにおいては、表示部の表示面積は限られたものであるので、この表示部にサムネイル画面を表示したときには、そのサムネイル画面を構成する個々のサムネイル画像の表示領域は小さなものになる。したがって、これらのサムネイル画像に対応する画像関連情報(撮影日時情報等)を全てのサムネイル画像について判りやすく表示させることは、表示部の表示領域の大きさを考えると困難である。
【0020】
また、仮に、サムネイル画面中のサムネイル画像の全てに関連情報を付して表示したとしても、各サムネイル画像の表示の邪魔になってしまい好ましい表示方法であるとは言えない。
【0021】
さらに、ある一つのサムネイル画面中に含まれる全てのサムネイル画像についての撮影日時情報が同一であるとすれば、その撮影日時を一つだけ表示画面上に表示すればよいのであるが、サムネイル画面は、例えば撮影日時順に時系列で配列した複数のサムネイル画像によって構成されるものである場合、ある一つのサムネイル画面中の全てのサムネイル画像についての撮影日時情報が共通する場合よりも、各サムネイル画像の撮影日時が途中から異なる可能性のほうが大きいと考えられる。この場合には、複数の異なる画像関連情報を表示しなければならず、表示画面が煩雑になってしまうという問題点がある。
【0022】
本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、記録媒体に記録された多数の画像データを対象としてサムネイル画面を切換表示しながら画像検索をおこなうのに際して、従来のサムネイル画面を連続的に表示させる方法を踏襲しながら、画像データに付随する画像関連情報をも利用して迅速かつ確実に所望の画像の検索を可能にした表示制御装置と、この表示制御装置に適用される表示制御方法及びこの表示制御方法をコンピュータに実行させる表示制御プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
上記目的を達成するために、本発明の一態様の表示制御装置は、記録媒体に記録された画像データに基くサムネイル画像を表示部に表示させる表示制御装置において、上記サムネイル画像が人物に関する情報に基いた順番で配列されるサムネイル画面を画面切換操作指令にしたがって順次切り換えて上記表示部に表示させる表示制御部を備え、上記表示制御部は、上記サムネイル画面に表示される複数のサムネイル画像のうち上記表示部の表示画面上の特定の位置に配置されたサムネイル画像に対応する人物に関する情報を代表の情報として、上記サムネイル画面上に表示させるよう制御する。
【0024】
本発明の一態様のカメラは、上記表示制御装置を備え、上記表示制御部は、上記サムネイル画像として撮影画像に基くサムネイル画像を表示部に表示させる。
【0025】
本発明の一態様の表示制御方法は、記録媒体に記録された画像データに基くサムネイル画像が、そのサムネイル画像の人物に関する情報に基いた順番で配列されるサムネイル画面を画面切換操作指令にしたがって切り換えて表示部に表示させる表示制御方法において、上記サムネイル画面については、上記表示部の表示画面上をスクロール移動させながら切り換え表示し、上記サムネイル画面に表示される複数のサムネイル画像のうち上記表示部の表示画面上の特定の位置に配置されたサムネイル画像に対応する人物に関する情報を、上記サムネイル画面の代表の情報として上記表示部の表示画面上の一定の位置に表示する。
【0026】
本発明の一態様の表示制御プログラムは、記録媒体に記録された画像データに基くサムネイル画像が、そのサムネイル画像の人物に関する情報に基いた順番で配列されるサムネイル画面を画面切換操作指令にしたがって切り換えて表示部に表示させる表示制御方法をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、上記サムネイル画面については、上記表示部の表示画面上をスクロール移動させながら切り換え表示するステップと、上記サムネイル画面に表示される複数のサムネイル画像のうち上記表示部の表示画面上の特定の位置に配置されたサムネイル画像に対応する人物に関する情報を、上記サムネイル画面の代表の情報として上記表示部の表示画面上の一定の位置に表示させるステップとを有する。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、記録媒体に記録された多数の画像データを対象としてサムネイル画面を切換表示しながら画像検索をおこなうのに際して、従来のサムネイル画面を連続的に表示させる方法を踏襲しながら、画像データに付随する画像関連情報をも利用して迅速かつ確実に所望の画像の検索を可能にした表示制御装置と、この表示制御装置に適用される表示制御方法及びこの表示制御方法をコンピュータに実行させる表示制御プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の一実施形態の表示制御装置(デジタルカメラ)の内部構成の概略を示すブロック構成図
【図2】図1のデジタルカメラを再生モードで動作させる際の処理の流れを示すフローチャート
【図3】図1のデジタルカメラにおける一コマ再生モードの処理シーケンスの詳細を示すフローチャート
【図4】図1のデジタルカメラにおいて表示部に表示されるサムネイル画面の表示例であって、スクロール動作中の各表示状態を示す図
【図5】図4に続くスクロール動作中の各状態を示す図
【図6】図5に続くスクロール動作中の各状態を示す図
【図7】図4の各表示変化に対応する第一信号L及び第二信号Hの出力状態を示す図
【図8】図1のデジタルカメラおいて表示部に表示される一コマ画像表示の表示例であって、一コマ画像表示時のスクロール移動中の各表示状態を示す図
【図9】図1のデジタルカメラにおける再生モード時の作用のうちサムネイル画面のスクロール移動時の別の表示例であって、スクロール動作中の各表示状態を示す図
【図10】図1のデジタルカメラにおける再生モード時のサムネイル画面のスクロール移動中の代表情報の表示タイミングについての別の表示例であって、スクロール動作中の各表示状態を示す図
【図11】図1のデジタルカメラにおける再生モード時の作用のうち別の形態でサムネイル画像を配列した場合のサムネイル画面のスクロール移動時の表示例を示す図
【図12】図1のデジタルカメラにおける再生モード時の作用のうちサムネイル画面の表示切り換えの別の表示例であって、スクロール動作中の各表示状態を示す図
【図13】図1のデジタルカメラにおける再生モード時の作用を示す図であって、図12の表示例の一画面単位での表示切り換え方法を、図11の表示例の配列方法で作成したサムネイル画像に対して適用した場合の表示例を示す図
【図14】図1のデジタルカメラにおける再生モード時のサムネイル画面において、代表情報の表示領域の別の表示例を示す図
【図15】図1のデジタルカメラにおける再生モード時のサムネイル画面において、代表情報の表示領域のさらに別の表示例を示す図
【図16】図1のデジタルカメラにおける再生モードのうちのサムネイル再生モードにより画像の表示をおこなう際に、サムネイル画像の配列情報として撮影位置情報を用いた場合の表示例であって、スクロール動作中の各表示状態を示す図
【図17】図16に続くスクロール動作中の各状態を示す図
【図18】図1のデジタルカメラにおける再生モードのうちのサムネイル再生モードにより画像の表示をおこなう際に、サムネイル画像の配列情報としてアルバム情報を用いた場合の表示例であって、スクロール動作中の各表示状態を示す図
【図19】図18に続くスクロール動作中の各状態を示す図
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。
【0030】
以下に説明する一実施形態は、光学レンズ等によって被写体の光像を結像させる撮影光学系を有し、この撮影光学系を介して入射した被写体からの光束により結像される被写体の光像を撮像素子にて受光し、この撮像素子が光電変換処理をおこなうことにより電子的な画像データを取得し、これをデジタル画像データとして記録媒体に記録し得ると共に、この記録媒体に記録された画像データを読み込んで、これに基く画像を表示部を用いて再生表示し得るように構成されるデジタルカメラに対して、本発明を適用した場合の例である。
【0031】
まず、本実施形態の表示制御装置であるデジタルカメラの内部構成の概略を、図1を用いて以下に説明する。
【0032】
図1は、本発明の一実施形態の表示制御装置(デジタルカメラ)の内部構成の概略を示すブロック構成図である。
【0033】
本デジタルカメラ1は、図1に示すように、本デジタルカメラ1全体の電気的な制御を司る制御回路であるCPU10と、被写体側からの光束を透過させ被写体の光像(以下、被写体像という)を結像させる撮影光学系11と、この撮影光学系11の光軸Oの同軸上に設けられ撮影光学系11を透過して本デジタルカメラ1の内部に入射する光束の入射量(即ち露出量)を制御するシャッター部12と、撮影光学系11により結像される被写体像を受光して光電変換処理をおこない電気的な画像信号を生成し出力する光電変換素子であって例えばCCD,CMOS等からなる撮像素子13と、この撮像素子13から出力される画像信号を受けてデジタル信号に変換する処理等をおこなってデジタル画像信号を出力する撮像部14と、本デジタルカメラ1において扱う画像信号に関する各種の信号処理をおこなう画像処理部15と、処理中の画像データ等を一時的に記憶する一時メモリである不揮発性半導体メモリからなるRAM16と、本デジタルカメラ1の動作制御のための各種の制御プログラムや各種規定の設定情報等が予め記憶されている不揮発性半導体メモリからなるROM19と、撮影画像や各種の設定メニュー画面等を表示するメイン表示装置の表示部21と、この表示部21を駆動制御する表示駆動部20と、本デジタルカメラ1によって取得された画像信号を記録形式の画像データに変換処理し記録媒体18aへの記録処理をおこなう画像記憶部18と、本デジタルカメラ1に設けられる各種の操作部材の操作に連繋して所定の指示信号をCPU10へと出力する操作部22と、画像を表示部21に表示させるための制御を司る表示制御部17と、本デジタルカメラ1内の上記各構成ブロック間を連繋し電気信号の流路を構築する制御線23等を有して主に構成されている。
【0034】
画像処理部15は、撮像部14から出力されるデジタル画像信号を受けて各種の信号処理をおこなって表示形態の画像信号を生成し、これを表示制御部17へと出力したり、記録形態の画像信号を生成し、これを画像記憶部18へと出力する等の処理をおこなう。具体的には、例えば画像処理部15は、撮像部14から出力されるデジタル画像信号に対して所定の記録方式に準拠した画像信号に変換処理する信号圧縮処理を施して記録形態の画像信号を生成して、これを画像記憶部18へと出力する。また、画像処理部15は、記録媒体18aに記録されている画像データを読み出して本デジタルカメラ1で取り扱い得る形態の画像信号に変換処理する信号伸長処理を施して、表示形態の画像信号を生成して、これを表示制御部17へと出力する。
【0035】
表示制御部17は、上述したようにCPU10の制御下で表示部21等を制御する表示系の制御回路である。例えば、表示制御部17は、画像処理部15において信号処理がなされた画像データを受けて、その画像信号に基く画像を表示部21に表示させる制御をおこなう。
【0036】
また、表示制御部17は、画像処理部15において信号処理がなされた画像データを受けて、その画像データに基くサムネイル画像を生成(もしくは画像データに付随する画像関連情報から抽出)すると共に、各画像データに付随する画像関連情報のうちの特定の画像関連情報に基いて、上記生成(もしくは抽出)したサムネイル画像を所定の順番に配列した形態のサムネイル画面を作成し、このサムネイル画面を使用者が操作部22を操作することにより生じる画面切換操作指令にしたがって表示部21に順次切り換えて表示させる制御処理をおこなう。この場合における、サムネイル画面の切り換え表示制御は、例えばサムネイル画面をスクロール移動させながら表示させる制御等である。
【0037】
さらに、表示制御部17は、サムネイル画像を配列させるのに利用した特定の画像関連情報であって、サムネイル画面に表示される複数のサムネイル画像のうちのいずれかのサムネイル画像に対応する特定の画像関連情報を代表情報として、表示部21に表示中のサムネイル画面上における一定の位置、例えば略中央部分を含む特定位置に固定表示させる制御をおこなう。
【0038】
なお、CPU10は、表示部21に表示中のサムネイル画面中におけるサムネイル画像についての特定の画像関連情報の変化を検出するサムネイル管理部10aを有している。
【0039】
ここで、画像データに含まれる画像関連情報のうちサムネイル画面を構成するのに用いられる特定の画像関連情報としては、例えば撮影日時情報,撮影位置情報,アルバム情報,被写体情報等がある(表1,表2参照)。
【0040】
画像記憶部18における記録媒体18aとしては、通常の場合、例えば不揮発性半導体メモリ,フラッシュメモリ等からなる着脱式の記録媒体が主に適用されるが、それ以外にも、例えばCD−ROM,DVD等の光学記録媒体,MD等の光磁気記録媒体,テープ媒体等の磁気記録媒体,ICカード等の半導体メモリや、内蔵型のフラッシュメモリ等が用いられる。
【0041】
本デジタルカメラ1に設けられ、操作部22と連繋する各種の操作部材としては、本デジタルカメラ1の主電源のオンオフ操作をおこなう電源スイッチや、本デジタルカメラ1を再生モードで起動させるための再生モード起動ボタンや、撮影モードと再生モードの切り換えをおこなう動作モード切換ボタンや、撮影指示等を行うシャッターボタンや、上下左右方向に操作することで所定の指示信号を発生させる上下左右操作ボタン等、一般的なデジタルカメラに備わる操作ボタン類がある。このうち上下左右操作ボタンは、本実施形態においては、
上方向への指示信号を発生させるアップキー(UPキー)と、
下方向への指示信号を発生させるダウンキー(DNキー)と、
左方向への指示信号を発生させるレフトキーと、
右方向への指示信号を発生させるライトキーと、
の四つの方向指示キーによって構成される形態のものが適用されている。
【0042】
このように構成される本デジタルカメラ1の作用のうち記録媒体18aに記録された画像データに基いて画像を再生するための再生モードで動作させる際の作用を以下に説明する。
【0043】
図2は、本デジタルカメラを再生モードで動作させる際の処理の流れを示すフローチャートである。
【0044】
まず、本デジタルカメラ1が電源オフ状態にあるとき、使用者によって本デジタルカメラ1の操作部材のうち電源スイッチのオン操作がなされると操作部22より電源オン信号が生じ、同信号はCPU10へと出力される。これを受けて本デジタルカメラ1は、CPU10の制御下で内部回路が電源オン状態となる。これにより、本デジタルカメラ1は撮影動作をおこない得る撮影モード状態で起動して撮影待機状態となる。
【0045】
次いで、使用者によって本デジタルカメラ1の操作部材のうち動作モード切換スイッチが操作されると操作部22より所定の動作モード切換信号が生じ、同信号はCPU10へと出力される。これを受けてCPU10は、本デジタルカメラ1の動作モードを現在設定されている撮影モードから再生モードへと切り換える処理をおこなう。これにより、本デジタルカメラ1は画像の再生表示動作をおこない得る再生モードで動作する状態に切り換わり、再生モード動作の処理が開始される(スタート)。
【0046】
なお、上述の説明では、電源スイッチのオン操作と、動作モード切換スイッチの再生モードへの切換操作の二つの操作によって、本デジタルカメラ1を再生モードで起動する方法を示しているが、これとは別に、次に示す操作によっても、本デジタルカメラ1を再生モードで起動させることが可能である。
【0047】
即ち、本デジタルカメラ1が電源オフ状態にあるとき、使用者によって本デジタルカメラ1の操作部材のうち再生モード起動ボタンのオン操作がなされると操作部22より再生モード起動信号が生じ、同信号はCPU10へと出力される。これを受けて本デジタルカメラ1は、CPU10の制御下で内部回路が電源オン状態となると同時に、再生モードで起動すべく再生モード動作の処理が開始される(スタート)。
【0048】
このいずれかの方法により、再生モードでの動作処理が開始すると、まず、図2に示すステップS1において、CPU10は、操作部22から生じる指示信号を監視してサムネイル画像の配列に用いる特定の画像関連情報、即ち配列情報を変更する旨の指示信号が生じているか否かの確認をおこなう。ここで、配列情報変更指示信号が確認されなかった場合には、次のステップS3の処理に進む。
【0049】
ステップS3において、CPU10は、表示制御部17に対して撮影日時情報を配列情報として扱うように指示する処理を実行する。その後、ステップS4の処理に進む。
【0050】
一方、上述のステップS1の処理にて、配列情報変更指示信号が確認された場合には、ステップS2の処理に進む。
【0051】
ステップS2において、CPU10は、上述のステップS1の処理にて操作部22から生じた指示信号を受けて、変更指示により使用者が新たに選択した画像関連情報、即ち撮影日時情報以外の画像関連情報であって、例えば撮影位置情報,アルバム情報,被写体情報等のうちの一つを配列情報として扱うように表示制御部17に対して指示する変更処理を実行する。その後、ステップS4の処理に進む。
【0052】
ステップS4において、CPU10の制御により表示制御部17は、画像記憶部18の記録媒体18aに記録されている全ての画像データに付随する画像関連情報を参照し、各画像データから現在選択されている特定の画像情報(配列情報)を読み込み、RAM16に一時的に記憶させる処理を実行する。その後、ステップS5の処理に進む。
【0053】
なお、本実施形態において、上記デジタルカメラ1の記録媒体18aに記録されている複数の画像データに付随する画像関連情報の例を表1に示す。
【表1】
【0054】
上記表1において、画像番号欄に示す情報は本デジタルカメラ1によって画像データが取得される都度、つまり撮影順に付される通し番号情報である。
【0055】
撮影日時欄に示す情報は、本デジタルカメラ1によってその画像データが取得された時点の撮影年月日に関する撮影日時情報である。なお、表においては撮影日時情報は、年・月・日の情報としているが、撮影時点の時・分・秒に関する時間情報も含まれている。
【0056】
撮影位置欄に示す情報は、対応する画像の撮影がなされたときの撮影地の地名等を表す撮影位置情報である。この撮影位置情報は、撮影地において使用者によりその都度入力されるような情報であってもよいし、グローバルポジショニングシステム(Global Positioning System;GPSと略記する)を用いて取得した情報等であってもよい。
【0057】
アルバム欄に示す情報は、使用者によって任意に設定した条件に基いて分類される一群の画像グループを総称するグループ名称の情報であり、例えば本デジタルカメラ1におけるアルバム機能を利用して作成されるアルバム名称等の情報(アルバム情報という)である。
【0058】
図2に戻って、ステップS5において、CPU10の制御により表示制御部17は、上述のステップS4の処理にて読み込んだ特定の画像情報(配列情報)に基いてサムネイル画像を配列するための順番を設定する処理を実行する。その後、ステップS6の処理に進む。
【0059】
ステップS6において、CPU10は、操作部22から生じる指示信号を監視して、現在の再生モードの設定状態が、サムネイル画面を表示させるサムネイル再生モードであるか否かの確認を行う。ここで、サムネイル再生モードが設定されていることが確認された場合には、ステップS8の処理に進む。また、サムネイル再生モードではないことが確認された場合には、ステップS7の処理に進み、このステップS7において、CPU10は、所定の一コマ再生モードの処理シーケンス(後述する。図3参照)を実行する。
【0060】
上述のステップS6の処理にて、サムネイル再生モードであることが確認されてステップS8の処理に進むと、このステップS8において、CPU10の制御により表示制御部17は、代表情報付きのサムネイル画面を生成する処理を実行する。
【0061】
即ち、この処理ステップにおいて表示制御部17は、記録媒体18aに記録されている画像データに基いてサムネイル画像を生成(もしくは画像データに付随する画像関連情報に含まれるサムネイル画像を抽出)し、RAM16に一時的に記憶させる。
【0062】
次いで、表示制御部17は、これらのサムネイル画像について、上述のステップS5の処理にて設定した順番によって配列する。この場合において、サムネイル画像の配列は、例えば左上から横方向に順に並べ、横三画像若しくは横四画像等で区切って、次の行の左から同様に並べるといった形態とする。
【0063】
このようにして複数のサムネイル画像が配列された形態の画像の最初の所定の領域、即ち縦三画像×横三画像を含む領域若しくは縦四画像×横四画像を含む領域を一画面分のサムネイル画面の領域とする。この一画面分の領域は、表示部21の表示画面中における全体領域若しくは所定の領域を使って表示することができるように設定される。
【0064】
そして、表示制御部17は、さらにこの一画面分の領域内の一定の位置、例えば略中央部分の特定位置に、代表情報を表す表示(文字等)を重畳させて固定表示させる処理をおこなう。このような形態で作成された画面をサムネイル画面というものとする。
【0065】
この場合において、表示制御部17は、サムネイル画像を配列させるのに利用した特定の画像関連情報であって、サムネイル画面に含まれる複数のサムネイル画像のうち特定の位置、例えば画面左上隅位置に配置されるサムネイル画像に対応する特定の画像関連情報を、代表情報として適用するよう制御する。その後、ステップS9の処理に進む。
【0066】
ステップS9において、CPU10の制御により表示制御部17は、上述のステップS8にて生成したサムネイル画面を表示部21を用いて表示する処理を実行する。その後、ステップS10の処理に進む。
【0067】
ここで、本デジタルカメラ1において生成されるサムネイル画面について、具体例を挙げて説明する。
【0068】
図4は、本デジタルカメラにおいて表示部に表示されるサムネイル画面の表示例を示す図である。このうち、図4(A)は、ステップS8の処理にて生成される代表情報付きのサムネイル画面のうちの最初のサムネイル画面を表示している状態を示す。図4(B)は、図4(A)の状態から矢印S方向へ向けてスクロール移動中のサムネイル画面を示す。図4(C)は、図4(B)の状態から矢印S方向へ向けてさらにスクロール移動中のサムネイル画面を示す。図4(D)は、図4(C)の状態から矢印S方向へ向けてさらにスクロール移動させたときに画像関連情報に変化が検出されてスクロール移動が一時停止したときの状態のサムネイル画面の表示例である。
【0069】
図4(A)〜図4(D)を用いて説明する以下の表示例では、サムネイル画像を配列するのに用いる特定の画像関連情報(配列情報)として撮影日時情報を利用した例を示している。また、本例示では、サムネイル画像の配列は横三画像とし、一画面分のサムネイル画面が縦三画像×横三画像の三行三列の形態で表示されるようにしている。
【0070】
このような条件下で生成されるサムネイル画面において、上述のステップS9の処理により表示部21に表示される最初の一画面は、図4(A)に示すようになる。
【0071】
図4(A)において、太枠線で示す符号21aは、表示部21の全表示領域に相当しており、よって一画面分のサムネイル画面をあらわしている。使用者には、この符号21aで示す範囲内の領域のみが観察し得る領域となっている。つまり、符号21aの太枠外の部分であって、図4(A)の符号21eで示される領域は、上述のステップS5の処理によって特定の画像関連情報(配列情報)に基いて配列されたサムネイル画像の一部ではあるが、この図4(A)に示す時点では、符号21eで示される領域は、表示部21に表示されていない状態となっている。なお、この領域にあるサムネイル画像も、今後の表示画面の切り換えによって表示され得るものである。
【0072】
また、符号21bは、画像データの画像番号を示している。この画像番号は、各サムネイル画像の左上隅の所定の位置に表示されている。
【0073】
符号21cは、代表情報の表示領域を示している。本例においては、上述の如く代表情報として撮影日時情報を用いているので、この符号21cの領域には、例えば「2007/8/8」といった年月日を表す文字列が表示されている。そして、上述したように代表情報は、サムネイル画面の特定位置に配置されるサムネイル画像に対応する撮影日時情報が適用される。つまり、図4(A)の表示例では、符号21dで示す左上隅領域に配置されるサムネイル画像に対応する撮影日時情報が代表情報として適用されている。
【0074】
したがって、図4(A)の符号21dの領域に表示されるサムネイル画像は、画像番号1の画像データに対応するものであり、この画像データに対応する撮影日時情報は、表1に示す如く「2007/8/8」である。
【0075】
これによって、図4(A)に示すサムネイル画面では、その画面上の特定位置、即ち略中央部分の符号21cで示す領域に、代表情報としての撮影日時情報「2007/8/8」が表示されているわけである。なお、この図4(A)の表示例では、サムネイル画像1〜9を三行三列で配列した形態のサムネイル画面を表示した状態で停止している。
【0076】
図2に戻って、上述のステップS8の処理(代表情報付きサムネイル画面作成処理)にて作成されたサムネイル画面がステップS9の処理にて表示部21に表示されると(図4(A)の表示)、CPU10は、次のステップS10にて、操作部22から生じる指示信号を監視して表示切換指示信号が検出されたか否かの確認を行う。この確認は、表示中のサムネイル画面のスクロール移動指示がなされたか否かの確認である。
【0077】
上記表示切換指示信号は、例えば操作部材のうちの上下左右操作ボタンであって、そのうちのアップキー(UPキー)またはダウンキー(DNキー)のいずれかを操作することで生じる指示信号である。
【0078】
つまり、本デジタルカメラ1においては、UPキーまたはDNキーを操作することによって、表示中のサムネイル画面の下方向または上方向へのスクロール移動の指示を行なうことができるようになっている。
【0079】
ここで、表示切換指示信号が検出されて、UPキーまたはDNキーがオン操作されたことが確認された場合には、ステップS11の処理に進む。また、表示切換指示信号(UPキーまたはDNキーのオン信号)が検出されなかった場合には、ステップS16の処理に進む。
【0080】
ステップS11において、CPU10は、上述のステップS10の処理にて検出されたUPキーまたはDNキーの押圧力を確認する。
【0081】
この場合において、検出されたUPキーまたはDNキーの押圧力が大であることが確認された場合には、ステップS12の処理に進む。また、検出されたUPキーまたはDNキーの押圧力が大ではなく、その押圧力が小であることが確認された場合には、ステップS13の処理に進む。
【0082】
ここで、本デジタルカメラに適用されているUPキー及びDNキーはいずれもが二段階押圧式のスイッチからなるものとしている。これに伴い、CPU10は、UPキーまたはDNキーの第一段目の押圧操作(押圧力小)により操作部22から生じる第一信号Lと、第二段目の押圧操作(押圧力大)により操作部22から生じる第二信号Hとを、それぞれ区別して検出することができるようになっている。
【0083】
そして、この第一信号Lと第二信号Hとは、サムネイル画面のスクロール速度の指示信号にもなっている。即ち、使用者は、UPキー及びDNキーの第一段目の押圧操作と第二段目の押圧操作とを使い分けることで、サムネイル画面のスクロール速度を切り換えて実行することができるようになっている。
【0084】
具体的には、CPU10は、第一信号Lを検出した場合には、表示制御部17を制御してサムネイル画面のスクロール速度を第一の速度(低速度)でスクロール移動させる。一方、CPU10は、第二信号Hを検出した場合には、表示制御部17を制御してサムネイル画面のスクロール速度を第二の速度(高速度)でスクロール移動させる。
【0085】
ここで、図7は、図4(A)〜図4(D)の表示変化に対応する第一信号L及び第二信号Hの出力状態を示す図である。
【0086】
上述したように、第一信号Lが出力されたときにはスクロール速度が低速度となり、第二信号Hが出力されたときにはスクロール速度が高速度となる。図7においては、第一信号Lの出力期間は画像番号1〜4と画像番号10〜13とに対応し、第二信号Hの出力期間は画像番号4〜10に対応している。このことは、以下に示すことを意味している。
【0087】
即ち、図4(A)に示す状態ではサムネイル画面は停止状態にある。このとき、画像番号1のサムネイル画像は、表示部21のサムネイル画面の左上隅に配置されている。
【0088】
この図4(A)の状態において、使用者により例えばDNキーの第一段目の押圧操作がなされて操作部22より第一信号Lが出力されると、これを受けてCPU10は、表示制御部17を制御して第一の速度(低速度)によってサムネイル画面をスクロール移動させる動作処理を開始させる。これにより、表示部21のサムネイル画面の表示は、図4(B)の状態へと移行する。その間、使用者によるDNキーの第一段目の押圧操作は継続しているものとする。
【0089】
なお、この図4(B)に示す状態は、サムネイル画面のスクロール移動中における途中状態を示すものであって、DNキーの押圧操作が継続している間は、サムネイル画面はそのスクロール移動を継続している。つまり、説明の便宜上、図4(B)の状態を取り出して示しているだけであり、実際に図4(B)の状態でスクロール移動が停止していることを示しているわけではない。
【0090】
この図4(B)に示す状態では、画像番号4のサムネイル画像が表示部21のサムネイル画面の左上隅の位置に配置される直前の状態となっている。したがって、このときの代表情報は、図4(A)の状態で表示される情報(画像番号1に対応する撮影日時情報)と同じ撮影日時情報であって、画像番号4に対応する撮影日時情報、即ち「2007/8/8」(表1参照)が符号21cの領域に継続して固定表示されている。
【0091】
こうして、図4(A)の状態にあるとき使用者によるDNキーの押圧操作がなされて、サムネイル画面のスクロール移動が開始され、かつこのDNキーの押圧操作が継続している間はサムネイル画面のスクロール移動が継続される。
【0092】
続いて、図4(B)の状態を経た後の時点で、使用者によるDNキーの第2段目の押圧操作がなされたものとする。すると、図7に示すように、操作部22からの指示信号は、第一信号Lから第二信号Hへとは切り換わる。これを受けてCPU10は、表示制御部17を制御してサムネイル画面のスクロール速度を第一の速度(低速度)から第二の速度(高速度)へと切り換える。これにより、表示部21のサムネイル画面のスクロール速度が高速になる。そして、表示部21のサムネイル画面の表示は、図4(B)の表示状態から図4(C)の状態へと移行する。その間も、使用者によるDNキーの第二段目の押圧操作は継続しているものとする。
【0093】
この図4(C)に示す状態では、画像番号10のサムネイル画像が表示部21のサムネイル画面の左上隅の位置に移動する直前の状態となっている。このときの代表情報も、図4(A),図4(B)の状態で表示される情報(画像番号1,4に対応する撮影日時情報)と同じ撮影日時情報であって、画像番号10に対応する撮影日時情報、即ち「2007/8/8」(表1参照)が符号21cの領域に継続して固定表示されている。
【0094】
そして、使用者によるDNキーの押圧操作が継続しているので、スクロール移動も継続される。つまり、図4(C)に示す状態もまた、図4(B)と同様に、サムネイル画面のスクロール移動中における途中状態を示している。
【0095】
この図4(C)の状態を経た後の時点において、使用者によるDNキーの押圧操作が弱められることで、当該DNキーの第二段目から第一段目の押圧操作へと切り換え操作がなされたものとする。すると、図7に示すように、操作部22からの指示信号は第二信号Hから第一信号Lへと切り換わる。これを受けてCPU10は、表示制御部17を制御してサムネイル画面のスクロール速度を第二の速度(高速度)から第一の速度(低速度)へと切り換える。これにより、表示部21のサムネイル画面のスクロール速度は低速度になる。そして、表示部21のサムネイル画面の表示は、図4(C)の表示状態から図4(D)の状態へと移行する。その間も使用者によるDNキーの第一段目の押圧操作は継続しているものとする。
【0096】
この図4(D)に示す状態では、画像番号13のサムネイル画像が表示部21のサムネイル画面の左上隅の位置に配置された状態となっている。このとき同時に、画像番号21のサムネイル画像が表示部21のサムネイル画面の最下行のいずれかの位置に配置された状態となっている。この画像番号21の画像データの撮影日時情報は、表1に示すように「2007/8/20」となっている。つまり、この画像番号21の画像データ以降と、それより前とでは、撮影日時情報に変化が生じていることになる。そのために、図4(D)の表示では、画像番号21の表示を符号21eで示すように識別マークを付して表示している。この識別マークの例として、図4(D)では、画像番号を示す数字を○で囲った丸数字を用いている。
【0097】
このように、サムネイル画面のスクロール移動中において、表示中のサムネイル画面に含まれるサムネイル画像の特定の画像関連情報(本表示例においては撮影日時情報)に変化があった場合には、表示制御部17は、使用者によるスクロール移動の指示操作(ここで説明する例示ではDNキーの押圧操作)が継続していても、サムネイル画面のスクロール移動の継続を一時停止するように制御する(詳細は後述する。図2のステップS13の処理参照)。
【0098】
つまり、図4(D)に示す状態は、サムネイル画面のスクロール移動が一時停止した状態を示しているのである。
【0099】
図2に戻って、上述のステップS11にて押圧力が大(第二信号H)であることが確認されてステップS12の処理に進むと、このステップS12において、CPU10の制御により表示制御部17は、表示駆動部20を制御して、サムネイル画面のスクロール速度と表示切換時間とが所定の短時間となるように設定し、その後、ステップS13の処理に進む。
【0100】
一方、上述のステップS11にて押圧力が小(第一信号L)であることが確認されてステップS13の処理に進むと、このステップS13において、CPU10の制御により表示制御部17は、表示部21に表示中のサムネイル画面に含まれるサムネイル画像の特定の画像関連情報、即ち配列情報(本例示では撮影日時情報)が表示中の代表情報と異なる情報が有るか否かの確認をおこなう。
【0101】
つまり、サムネイル画面のスクロール移動中において、表示中のサムネイル画面を構成する複数のサムネイル画像の特定の画像関連情報(配列情報;撮影日時情報)に変化があったか否かの確認をおこなう。ここで特定の画像関連情報の変化は、CPU10のサムネイル管理部10aによって検出される。
【0102】
さらに換言すれば、表示制御部17は、サムネイル画面に表示されるサムネイル画像の特定の画像関連情報(配列情報)が一定範囲内で連続する場合にサムネイル画面を連続的に切り換え表示させる制御をおこなっている(上述の図4(A)の表示から図4(D)の表示に至る間の制御)一方、特定の画像関連情報(配列情報)に一定範囲以上の変化があった場合には、サムネイル画面の表示切り換えを一時停止させるよう制御する。つまり、図4(D)に示すように、サムネイル画面のスクロール移動中に撮影日時情報に変化があった場合には、使用者によるスクロール移動の指示信号(DNキーの押圧操作)が継続していてもスクロール移動の継続を一時停止させるように、表示制御部17は制御している。
【0103】
具体的には、上述したように、図4(C)の状態からスクロール移動が継続されており、やがて図4(D)に示す状態になったとき、つまり、表示部21の表示範囲内にそれまでの撮影日時情報とは異なる撮影日時情報を持つ画像番号21が表われたとき、その特定の画像関連情報(配列情報;撮影日時情報)が、表示中の代表情報に対して変化があったと判断される。
【0104】
このステップS13の処理にて、当該情報に変化があった(異なる情報が有る)ことがサムネイル管理部10aによって確認された場合には、ステップS16の処理に進む。一方、サムネイル管理部10aによって当該情報に変化がない(異なる情報はない)ことが確認された場合には、ステップS14の処理に進む。
【0105】
ステップS14において、CPU10は、自己の内部に有するタイマー(図示せず)を作動させて経過時間をカウントし、所定の時間が終了したら、次のステップS15の処理に進む。
【0106】
ステップS15において、CPU10は、操作部22からの指示信号を監視して動作の終了を指示する信号が生じたか否かの確認を行う。ここで、終了指示が確認された場合には、一連の処理を終了する(エンド)。また、終了指示が確認されない場合には、上述のステップS8の処理に戻り以降の処理を繰り返す。
【0107】
一方、上述のステップS10の処理にて表示切換指示信号(DNキーのオン信号)が検出されなかった場合、及び上述のステップS13の処理にて代表情報に変化があったことが確認された場合には、いずれの場合もステップS16の処理に進む。
【0108】
すると、このステップS16において、CPU10は、表示制御部17を制御して実行中のサムネイル画面のスクロール移動を一時的に停止させる処理を実行させる。これによって、表示部21の表示状態は図4(D)に示す一時停止状態になる。その後、ステップS17の処理に進む。
【0109】
ステップS17において、CPU10は、操作部22からの指示信号を監視して表示切換指示信号が検出されたか否かの確認を行う。この確認は、一時停止中のサムネイル画面のスクロール移動を続行させる指示信号の有無の確認である。
【0110】
つまり、上述のステップS16の処理にてサムネイル画面のスクロール移動が一時的に停止されている状態にあるときに、この一時停止状態を解除するための操作として、使用者は、まず操作中のDNキーの押圧操作を一旦解除してオフ信号を生じさせた後、すぐに同DNキーの押圧操作をおこなって再度スクロール移動のオン信号を発生させる操作をおこなうのである。
【0111】
このようにすれば、DNキーのオフ信号及びオン信号が順に発生する。この一連の指示信号を受けてCPU10は、表示制御部17を制御してスクロール移動の一時停止状態の解除と、同スクロール移動動作の再開を実行させる。
【0112】
なお、ここで操作する操作部材はUPキーでもよいのであるが、説明が煩雑化するため、以下の説明においてはDNキーを操作した場合の作用のみを述べるに留める。UPキーを操作した場合には、スクロール方向が異なるのみで、その作用はDNキーを操作した場合と同様である。また、図4(A)〜図4(D)等で示す矢印Sは、DNキーを操作したときのサムネイル画面のスクロール方向を示している。
【0113】
したがって、このステップS17の処理において、CPU10は、表示切換指示信号(DNキーのオフ信号及びオン信号)が確認されるまで待機し、同信号が確認されると、ステップS15の処理に進む。以降同様の処理が行われる。
【0114】
ここで、図4(D)の一時停止状態にあるときに、使用者がDNキーのオフ操作(押圧解除)とオン操作(再度の押圧操作)とを続けて行った場合の作用を、図5(A)〜図5(C)を用いて以下に説明する。
【0115】
図5は、スクロール動作中に配列情報の変化があり一時停止状態を解除した後の動作を示す表示例である。このうち、図5(A)は図4(D)の一時停止状態から所定の指示信号を受けたときのサムネイル画像の画面内における移動軌跡を示す図である。図5(B)は、図5(A)の移動軌跡に沿ってサムネイル画像が移動している途中の状態を示す表示例である。図5(C)は図5(A)の移動軌跡に沿って移動するサムネイル画像が再度一時停止した状態の表示例である。
【0116】
上述したように、DNキーの継続操作によるサムネイル画面のスクロール移動中にサムネイル画面中のサムネイル画像の配列情報に変化があったときには、スクロール移動動作は一時停止状態になり、表示部21の表示は、図4(D)に示すような状態となる。このとき、使用者は、スクロール移動動作の一時停止状態を解除するための上記操作を行う。即ち、継続中のDNキーの押圧操作を解除(DNキーオフ信号)した後、すぐにDNキーの押圧操作を実行(DNキーオン信号)する一連の操作である。
【0117】
このような操作によって生じる指示信号、即ちDNキーのオフ信号及びオン信号を受けて、CPU10は、表示制御部17を制御して図5(A)〜図5(C)で示す動作を実行する。
【0118】
なお、図4(D)の状態(一時停止状態)が上記操作による上記指示信号を受けて解除され後、図5(A)の表示状態となった時点から図5(B)の状態を経て図5(C)の状態となるまでの間、使用者によるDNキーの押圧操作は継続しているものとする。
【0119】
まず、上記一時停止解除指示信号を受けて、CPU10による制御下で表示制御部17は、変化のあったサムネイル画像の配列情報(撮影日時情報)「2007/8/20」を代表情報として扱い、これを図5(A)に示すように、表示部21の画面上の特定の位置における領域21cに表示させる。この代表情報の表示は図5(A)の状態から図5(C)の状態に至るまで変化せず固定表示される。
【0120】
次いで、撮影日時情報が変化する最初のサムネイル画像、即ち図5(A)で示す画像番号21のサムネイル画像を、図5(A),図5(B)に示す移動軌跡Gに沿って移動させて、図5(C)に示す位置、即ち表示部21の表示画面の左上隅の所定の位置に配置する。これに伴って、画像番号21以降の画像も所定の配列順で配置されるよう移動させる。これにより、画面左上隅位置には、変化した代表情報に対応する画像番号21のサムネイル画像が表示される。
【0121】
本表示例では、表1に示すように、撮影日時情報は、画像番号26の画像データにおいて再度変化している。つまり、図5(C)に示すサムネイル画面が表示された状態においては、表示中の代表情報「2007/8/20」とは異なる撮影日時情報「2007/8/31」を持つ画像データ(画像番号26)のサムネイル画像が、表示中のサムネイル画面中に含まれるようになっている。そのために、図5(C)の表示では、撮影日時情報の異なる画像番号26以降の表示を符号21eで示すように識別マークを付して表示している。この識別マークの例として、図5(C)では、図4(D)と同様に画像番号を示す数字を○で囲った丸数字を用いている。
【0122】
したがって、これにより、図5(C)に示す表示になったとき、撮影日時情報の異なるサムネイル画像が現われることによりサムネイル画像の配列情報が変化することから、表示部21の表示画面は再度一時停止状態になる。この状態が図5(C)に示す表示である。
【0123】
この状態を解除するには、上述と同様に、DNキーの所定の操作、即ち押圧操作の解除(オフ信号)及び再度の押圧操作(オン信号)の一連の操作を行う。すると、図6(A),図6(B)で示す動作が実行される。
【0124】
図6は、再度のスクロール動作一時停止を解除した後の動作を示す表示例である。このうち、図6(A)は図5(C)の一時停止状態から再度所定の指示信号を受けたときのサムネイル画像の画面内の移動軌跡を示す図である。図6(B)は、図6(A)の移動軌跡に沿ってサムネイル画像が移動した後、サムネイル画像が再度一時停止した際の表示例である。
【0125】
上述したように、図5(C)に示す一時停止状態において、使用者により動作一時停止指示信号の解除操作がおこなわれると、これを受けてCPU10は、表示制御部17を制御して、図6(A),図6(B)で示す動作を実行する。なお、この場合も、図5(C)の状態(一時停止状態)が上記指示信号を受けて解除された後、図6(A)の状態となった時点から図6(B)の状態となるまでの間、使用者によるDNキーの押圧操作は継続しているものとする。
【0126】
まず、上記一時停止指示信号を受けて、CPU10による制御下で表示制御部17は、表示中の代表情報に代えて変化のあったサムネイル画像の撮影日時情報「2007/8/31」を代表情報として扱い、これを図6(A)に示すように、表示部21の画面上の特定位置21cに表示する。この代表情報の表示は図6(A)の状態から図6(B)の状態に至るまで変化せず固定表示される。
【0127】
次いで、撮影日時情報が変化する最初のサムネイル画像、即ち図6(A)で示す画像番号26のサムネイル画像を、同図6(A)に示す移動軌跡Gに沿って移動させて、これを図6(B)に示すように、表示部21の表示画面の左上隅の所定の位置に配置する。これに伴って、画像番号26以降の画像も配列順に配置されるよう移動させる。これにより、画面左上隅位置には、変化した代表情報に対応する画像番号26のサムネイル画像が表示される。
【0128】
この図6(B)の状態においても、表1に示すように、撮影日時情報が画像番号28の画像データにおいて再度変化している。つまり、図6(B)に示すサムネイル画面が表示された状態においては、表示中の代表情報「2007/8/31」とは異なる撮影日時情報「2007/9/25」を持つ画像データのサムネイル画像(画像番号28)が、表示中のサムネイル画面中に含まれている。したがって、図6(B)の表示になったときには、表示画面は再度一時停止状態になる。
【0129】
図6(B)の表示でも、撮影日時情報の異なる画像番号28以降の表示を符号21eで示すように識別マークを付して表示している。この識別マークの例として、図6(B)では、図4(D),図5(C)と同様に画像番号を示す数字を○で囲った丸数字を用いている。
【0130】
これ以降の作用、即ちスクロール移動動作の一時停止状態を解除し、スクロール移動を再開させる場合の作用、及びさらに異なる配列情報(撮影日時情報)を持つ画像データのサムネイル画像が表われた場合の作用は、以下同様である。
【0131】
次に、本デジタルカメラ1における一コマ再生モードの処理シーケンスを以下に説明する。
【0132】
上述したように、図2のフローチャートのステップS6において、現在の再生モードの設定状態がサムネイル再生モードではないことが確認されてステップS7の処理に進むと、このステップS7において、CPU10は、所定の一コマ再生モードの処理シーケンスを実行する。
【0133】
図3は、本デジタルカメラにおける一コマ再生モードの処理シーケンスの詳細を示すフローチャートである。
【0134】
まず、ステップS21において、CPU10は、表示制御部17を制御して代表情報付きの画面を作成する処理を実行する。その後、ステップS22の処理に進む。
【0135】
ステップS22において、CPU10は、上述のステップS21の処理にて作成した画像を表示部21の表示画面上に表示する処理を実行する。その後、ステップS23の処理に進む。
【0136】
このステップS21〜ステップS22の処理は、次のような処理である。
【0137】
即ち、CPU10は、まず表示制御部17を制御して記録媒体18aに記録されている複数の画像データの画像関連情報を参照し、例えば最初の撮影日時情報を有する画像データをRAM16に読み出す。読み出された画像データは、画像処理部15において伸張処理や表示形態への変換処理等が施された後、表示制御部17でその画像データに対応する撮影日時情報を表示画像範囲内の特定の固定領域に重畳させた形態の画像を作成する(ステップS21の処理)。
【0138】
こうして作成された表示用の画像信号は、表示駆動部20を介して表示部21へと出力される。これを受けて表示部21は、入力された画像信号に基く画像を、その表示画面の全領域を用いて表示する。つまり、表示部21には一コマ分の画像が表示されることになる。この場合、表示されている画像には、対応する特定の画像関連情報のうち例えば撮影日時情報が画面中の特定の位置に固定表示されている(ステップS22の処理)。
【0139】
図8は、本デジタルカメラおいて表示部に表示される一コマ画像表示の表示例であり、一コマ画像表示の際のスクロール移動時の作用を示す図である。
【0140】
この図8において、符号21Aで示す状態が、一コマ再生モードの開始直後の表示部21に表示される画像の表示例である。この場合において、画像は表示部21の略全表示領域21dを使って表示され、その表示画面中の所定の位置21b,21cのそれぞれに、表示中の画像に対応する画像番号「1」と、表示中の画像に関連する画像関連情報のうち撮影日時情報「2007/8/8」とが表示されている。
【0141】
図3に戻って、ステップS23において、CPU10は、操作部22から生じる指示信号を監視して表示切換指示信号(例えばUPキーまたはDNキーのオン信号)が検出されたか否かの確認を行う。この確認は、表示中の画像の表示切り換え指示がなされたか否かの確認である。
【0142】
ここで、表示切換指示信号が検出されて、UPキーまたはDNキーがオン操作されたことが確認された場合には、ステップS24の処理に進む。また、表示切換指示信号(UPキーまたはDNキーのオン信号)が検出されなかった場合には、ステップS29の処理に進む。
【0143】
ステップS24において、CPU10は、上述のステップS23の処理にて検出されたUPキーまたはDNキーの押圧力を確認する。
【0144】
この場合において、検出されたUPキーまたはDNキーの押圧力が大(第二信号H)であることが確認された場合には、ステップS25の処理に進む。また、検出されたUPキーまたはDNキーの押圧力が大ではなく、その押圧力が小(第一信号L)であることが確認された場合には、ステップS26の処理に進む。
【0145】
上述のステップS24にて押圧力が大(第二信号H)であることが確認されてステップS25の処理に進むと、このステップS25において、CPU10の制御により表示制御部17は、表示駆動部20を制御してサムネイル画面のスクロール速度と表示切換時間とが所定の短時間となるように設定し、その後、ステップS26の処理に進む。
【0146】
ステップS26において、CPU10の制御により表示制御部17は、現時点で表示部21に表示中の画像が、その代表情報に対応するグループの最後の画像であるか否かの確認をおこなう。
【0147】
つまり、一コマ画像再生の連続表示中において、表示中の画像の特定の画像関連情報(報撮影日時情報)が次に表示される画像において変化するか否かの確認をおこなう。
【0148】
換言すれば、表示制御部17は、使用者によるDNキーの押圧操作により生じる表示切換信号(DNキーのオン信号)が継続している間、画像の特定の画像関連情報が一定範囲内で同一の場合には画像を連続的に切り換え表示させる制御をおこない、特定の画像関連情報に一定範囲以上の変化があったとき、画像の表示切り換えを一時停止させるよう制御する。そのために、CPU10のサムネイル管理部10aは、現在表示中の画像と次に表示すべき画像のそれぞれの画像関連情報を監視しており、現在表示中の画像が、表示中の代表情報に対応するグループの最後の画像であるか否か、次に表示される画像から特定の画像関連情報(撮影日時情報)が変化するか否かの検出をおこなっている。
【0149】
具体的には、図8の符号21Aの表示から同図符号21Bの表示を経て同図符号21Cの表示状態に至ったとき、サムネイル管理部10aは、撮影日時情報が次のコマで変化することを検出する。この場合には、CPU10は、使用者による表示切換指示信号(DNキーの押圧操作によるオン信号)が継続していても画像の連続切り換え表示の継続を一時停止させるように表示制御部17を制御する。
【0150】
図3のステップS26において、CPU10は、記録媒体18aに記録されている画像データの画像関連情報を参照して、現在表示中の画像に対応する特定の画像関連情報(撮影日時情報)が表示中の代表情報に対応するグループの最後の画像であることが確認された場合には、ステップS29の処理に進む。一方、最後の画像ではなく、次に表示される画像の特定の画像関連情報が代表情報と同じであることが確認された場合には、ステップS27の処理に進む。
【0151】
ステップS27において、CPU10は、自己の内部に有するタイマー(図示せず)を作動させて経過時間をカウントし、所定の時間が終了したら、次のステップS28の処理に進む。
【0152】
ステップS28において、CPU10は、操作部22からの指示信号を監視して動作の終了を指示する信号が生じたか否かの確認を行う。ここで、終了指示が確認された場合には、一連の処理を終了する(エンド)。また、終了指示が確認されない場合には、上述のステップS21の処理に戻り。次の画像を表示するために、以降同様の処理を繰り返す。
【0153】
一方、上述のステップS23の処理にて表示切換指示信号(UPキーまたはDNキーのオン信号)が検出されなかった場合、及び上述のステップS26の処理にて代表情報に対応するグループの最後の画像であることが確認された場合には、いずれの場合もステップS29の処理に進む。
【0154】
このステップS29において、CPU10は、表示制御部17を制御して実行中の画像の連続切換表示を一時的に停止させる処理を実行させる。これによって、表示部21の表示状態は図8の符号21Cで示す一時停止状態になる。その後、ステップS30の処理に進む。
【0155】
ステップS30において、CPU10は、操作部22からの指示信号を監視して表示切換指示信号が検出されたか否かの確認を行う。この確認は、一時停止中の画像の連続切換表示を続行させる指示信号の有無の確認である。
【0156】
つまり、上述のステップS29の処理にて画像の連続切換表示が一時的に停止されている状態にあるときに、この一時停止状態を解除するための操作が、使用者によりなされる。この操作は、上述のサムネイル再生モードのスクロール移動のときと同様に、操作中のDNキーの押圧操作を解除してオフ信号を生じさせた後、すぐに同DNキーの押圧操作によって再度連続切換表示のオン信号を発生させる操作である。
【0157】
このようにしてDNキーのオフ信号及びオン信号を順に発生させ、この一連の指示信号を受けてCPU10は、表示制御部17を制御して画像の連続切換表示の一時停止状態の解除と、同表示動作の再開を実行させる。
【0158】
なお、ここで操作する操作部材はUPキーでもよいのは、上述のサムネイル再生モードのスクロール移動の場合と同様である。
【0159】
また、一コマ再生処理の場合の表示画面のスクロール移動方向としては、UPキー及びDNキーの操作方向に合わせて上下方向とするのが自然であるが、一コマ再生の場合には、この上下方向のスクロール移動に限ることはなく、例えば左右方向にスクロール移動させるようにしてもよい。この場合には、表示画面のスクロール移動方向に合わせて、移動指示をおこなうための操作部材としては、上下左右操作ボタンのうち左右方向の指示信号をそれぞれ発生させるレフトキー及びライトキーを用いるようにすればよい。
【0160】
ステップS30の処理において、CPU10は、表示切換指示信号(DNキーのオフ信号及びオン信号)が確認されるまで待機し、同信号が確認されると、ステップS28の処理に進む。以降同様の処理が行われる。
【0161】
ここで、図8の符号21Cの一時停止状態にあるときに、使用者がDNキーのオフ操作(押圧解除)とオン操作(再度の押圧操作)とを続けて行った場合の作用は、次の通りである。即ち、図8の符号21Cに示す一時停止状態となったとき、使用者は、上述のように、この一時停止状態を解除し画像の連続切換表示動作を再開させるための操作を行う。
【0162】
ここで、使用者は、継続中のDNキーの押圧操作を解除(DNキーオフ信号)した後、すぐにDNキーの押圧操作を実行(DNキーオン信号)する。
【0163】
この操作によって生じる指示信号、即ちDNキーのオフ信号及びオン信号を受けて、CPU10は、表示制御部17を制御して変化のあった画像の撮影日時情報「2007/8/20」を代表情報として扱い、これを図8の符号21Dの表示例に示すように、表示部21の画面上の特定の位置にある代表情報の表示領域21cに表示させる。これと同時に、表示部21に表示する画像も切り換える。図8の符号21Dの表示では、画像番号21の画像が表示されている。
【0164】
この状態から、さらにDNキーの使用者による押圧操作が継続している間、画像の連続切換表示がなされる。そして、この連続切換表示は、代表情報に変化する前のコマ、即ち図8の符号21Fで示す表示となるまで続き、この符号21Dの表示で一時停止する。次のコマ、即ち画像番号26の画像で代表情報に変化が生じるためである。これ以降の画像の連続切換表示動作の一連の作用、以下同様である。
【0165】
以上説明したように上記一実施形態によれば、特定の画像関連情報に基いた順番でサムネイル画像を配列したサムネイル画面を画面切換操作指令にしたがって順次切り換えて表示させる際に、サムネイル画面上に代表となる画像関連情報を重畳させて表示画面の特定位置に固定表示させるようにし、その代表情報は、サムネイル画像の配列に利用した特定の画像関連情報であって、サムネイル画面に表示される複数のサムネイル画像のうちのいずれかのサムネイル画像に対応する特定の画像関連情報としたので、サムネイル画面を構成する個々のサムネイル画像の一つ一つにそれぞれ対応する画像関連情報を表示するような従来の手法と異なり、個々のサムネイル画像の表示を阻害することなく、所望の画像を検索し易い表示画面を構成することができる。
【0166】
また、サムネイル画面に表示されるサムネイル画像の特定の画像関連情報が一定範囲内で連続する場合にはサムネイル画面を連続的に切り換え表示させ、特定の画像関連情報に一定範囲以上の変化があった場合にはサムネイル画面の切り換えを自動的に停止させるように制御したので、連続する同一の画像関連情報を持つ一纏まりの画像単位で、連続表示させることができ、よって画像検索を効率的におこなうことができる。
【0167】
サムネイル画面をスクロール移動させて連続的に切換表示をおこなう際にも、画面上の特定の位置に配置されるサムネイル画像に対応する特定の画像関連情報を代表情報として画面上の特定の位置に固定表示するようにしたので、画像関連情報に基いた検索を行なうことが容易に可能となる。
【0168】
また、代表情報として表示する特定の画像関連情報としては、通常の撮影日時情報のみに限らず、撮影位置情報,アルバム情報,被写体情報等を用いて、サムネイル画面を作成する際の配列情報に利用できるので、特別に再生モードにおける表示モードの種類を用意せずとも、画像データに付随する特定の画像関連情報を参照するのみで、さまざまな視点によるサムネイル画像の配列を構成することができ、よって効率的な画像検索をおこなうことが容易にできる。
【0169】
なお、上記実施形態において説明したCPU10による処理に関しては、一部または全てをハードウエアで構成してもよい。
【0170】
そして、CPU10による制御処理は、ROM28に格納されたソフトウエアプログラムがCPU10に供給され、供給されたプログラムに従って上記の動作をさせることによって実現されるものである。したがって、上記ソフトウエアのプログラム自体がCPU10の機能を実現することになり、そのプログラム自体は本発明を構成する。
【0171】
また、そのプログラムを格納する記録媒体も本発明を構成する。その記録媒体としては、フラッシュメモリ以外でも、CD−ROM,DVD等の光学記録媒体,MD等の光磁気記録媒体,テープ媒体,ICカード等の半導体メモリ等を用いることができる。また、上記実施形態では、本発明を一眼レフレックス方式のデジタルカメラに適用した例として説明しているが、これに限ることはなく、例えばコンパクトタイプのデジタルカメラや携帯電話に搭載されるカメラ部に適用してもよい。
【0172】
上述の一実施形態では、画像表示機能を有する表示制御装置としてのデジタルカメラに本発明を適用した場合の例に挙げて詳細な説明をしているが、本発明の表示生業装置としては、これに限られるわけではなく、例えばデジタルカメラで取得し記録された多数の画像データを蓄積する記録媒体を有し、この記録媒体に記録された画像データに基いて画像の表示をおこなったり、各種のデータ処理をおこない得るように構成される画像表示装置若しくは画像処理装置等の各種の機器に対して本発明を適用することは同様に可能である。
【0173】
ところで、上述の一実施形態のデジタルカメラにおける再生モード時の作用のうち、サムネイル画面のスクロール移動時の動作や、代表情報の表示タイミング等については、上述の例に限ることはなく、さまざまな作用が考えられる。
【0174】
例えば、図9は、上記一実施形態のデジタルカメラにおける再生モード時の作用のうちサムネイル画面のスクロール移動時の別の表示例を示す図である。このうち、図9(A)は、スクロール移動動作中の一状態を示している。図9(B)は図9(A)の状態から代表情報に変化が生じて一時停止した状態を示している。図9(C)は図9(B)の状態からスクロール移動が再開した後に再度代表情報に変化が生じて一時停止した状態を示している。図9(D)は図9(C)の状態からスクロール移動が再開した後の一状態を示している。
【0175】
なお、記録媒体18aに記録されている画像データの各画像関連情報は、上述の位置実施形態と同様に表1に示すものが適用されるものとする。
【0176】
使用者によりDNキーが継続的に押圧操作されて、サムネイル画面がスクロール移動している場合において、その移動中の一状態としての図9(A)に示す状態は、画像番号13のサムネイル画像が表示部21のサムネイル画面の左上隅の位置に配置された状態である。このとき表示領域21cに表示されている代表情報としての撮影日時情報は、画像番号13に対応する撮影日時情報「2007/8/8」である。
【0177】
このとき同時に、画像番号21のサムネイル画像が表示部21のサムネイル画面の最下行の右隅位置に配置されている。この画像番号21の画像データの撮影日時情報は、表1に示すように「2007/8/20」であり、この画像番号21の画像データ以降で撮影日時情報に変化が生じることになる。そのために、図9(A)の表示では、画像番号21の表示に符号21eで示す識別マーク(丸数字)を付して表示している。そして、この状態になったとき、サムネイル画面のスクロール移動は一時停止する。
【0178】
ここで、使用者がDNキーのオフ操作及びオン操作を続けておこなうと、一時停止状態が解除されスクロール移動が再開する。
【0179】
上述の一実施形態の表示例では、この操作によって再開されるサムネイル画面の切換動作は、サムネイル画像21以降の画像がその配列にしたがって順に繰り上がっていく動作としていた。
【0180】
これに対して本表示例では、スクロール移動の再開指令によって再開される動作は、次のようになる。
【0181】
即ち、本表示例では、図9(A)の状態からサムネイル画面上のサムネイル画像の配列を崩さずに、各サムネイル画像はそのままの配列で上方向へとスクロール移動して図9(B)の状態へと移行する。
【0182】
そして、図9(B)に示すように、画像番号21が表示部21の最上行にの右隅位置に配置される。このとき、この画像番号21とは異なる撮影日時情報を有する画像番号26のサムネイル画像が同じサムネイル画面内に含まれて表示される。したがって、これにより図9(B)の状態で再度サムネイル画面のスクロール移動は一時的に停止される。
【0183】
しかしながら、図9(B)の状態では、表示部21の表示画面上の左上隅の位置のサムネイル画像は、画像番号19であり、この画像番号19の撮影日時情報は「2007/8/8」であるので、表示領域21cの表示は変化していない。
【0184】
一方、この図9(B)に示す状態では、上述したように画像番号21以降の画像番号表示に符号21eの識別マークが付されていることから、使用者は、表示中のサムネイル画面上で代表情報が変化していることは識別し得るようになっている。
【0185】
図9(B)の一時停止状態において、さらに、使用者がDNキーのオフ操作及びオン操作を続けておこなうことで一時停止状態が解除されスクロール移動が再開する。
【0186】
すると、図9(C)の状態に移行したとき、表示部21の左上隅の位置に配置されるサムネイル画像は画像番号22となる。この画像番号22の撮影日時情報は「2007/8/20」であるので、これが代表情報として扱われ、表示領域21cに表示される。これと同時に、表示領域21cに表示されている代表情報(撮影日時情報)と同じ撮影日時情報を持つ画像データのサムネイル画像、即ち画像番号21〜25(表1参照)に付されていた識別マーク21eが解除される。
【0187】
そして、図9(C)の状態では、表示領域21cに表示中の代表情報「2007/8/20」(画像番号22の撮影日時情報)とは異なる撮影日時情報を持つ画像データのサムネイル画像(画像番号26以降)が表示部21のサムネイル画面に含まれている。
【0188】
そこで、この図9(C)の状態でも、再度スクロール移動が一時停止されると共に、画像番号26〜30に対しては識別マーク符号21eの表示が維持されたままとなっている。
【0189】
この図9(C)の一時停止状態において、さらに使用者がDNキーのオフ操作及びオン操作を続けておこなって一時停止状態が解除されスクロール移動が再開した後に、図9(D)に示すように、表示部21の画面左上隅に位置に、表示領域21cに表示される代表番号とは異なる撮影日時情報を持つ画像番号28のサムネイル画像が配置されると、表示領域21cの表示は、撮影日時情報「2007/9/25」に変わる。以降同様に作用する。
【0190】
このように、図9(A)〜図9(D)で示す別の表示例では、特定の画像関連情報に基いて配列したサムネイル画像の形態を崩すことなく、サムネイル画面のスクロール移動をおこなうようにしている。
【0191】
次に、図10は、上記一実施形態のデジタルカメラにおける再生モード時のサムネイル画面のスクロール移動中の代表情報の表示タイミングについての別の表示例を示す図である。図10(A)は、サムネイル画面のスクロール移動中に代表情報の変化を検出して一時停止した状態を示している。図10(B)は図10(A)の状態で変化した代表情報に応じて各表示を変更した状態を示している。
【0192】
なお、図10(A),図10(B)で説明する作用は、上述の図9(B),図(C)で説明する作用のうちの代表情報の表示タイミングと表示方法を異ならせた場合の例を示すものである。したがって、その他の作用については、上述の図9の表示例に準ずるものとする。
【0193】
図10(A)で示す状態は、上述の図9(B)の状態と同様である。即ち、最初に作成されたサムネイル画像の配列を崩さずにスクロール移動がなされて、画像番号21が表示部21の右上隅位置に配置されるのと同時に、この画像番号21とは異なる撮影日時情報を有する画像番号26のサムネイル画像が同じサムネイル画面内に含まれて表示され、これによって、サムネイル画面のスクロール移動が一時停止状態となっている。
【0194】
このとき、表示部21のサムネイル画面は、画像番号19のサムネイル画像が左上隅に配置され、この画像番号19の撮影日時情報「2007/8/8」が代表情報として表示領域21cに表示されている。そして、画像番号21〜27には、識別マーク符号21eが付されている。
【0195】
この状態で表示部21に表示されているサムネイル画面に含まれるサムネイル画像の個々の撮影日時情報は、実際には表1に示すように
画像番号19〜20が「2007/8/8」
画像番号21〜25が「2007/8/20」
画像番号26〜27が「2007/8/31」
となっている。この場合、代表情報として表示領域21cに表示されている撮影日時情報を持つ画像以外の画像データに基くサムネイル画像の画像番号に対して識別マーク21eが付されている。
【0196】
そこで、図10(A)の状態でサムネイル画面のスクロール移動が一時停止したときに、使用者は、一時停止状態の解除のためにDNキーの押圧状態を解除するオフ操作をおこなった後、再度DNキーの押圧操作によりオン操作する。このとき、DNキーの押圧操作は、短時間の押圧操作のみをおこなう。すると、この短時間のDNキーのオン信号を受けて、表示制御部17は、図10(B)に示す表示に切り換える制御をおこなう。
【0197】
即ち、図10(B)において、表示領域21cの代表情報の表示「2007/8/8」を、次の撮影日時情報「2007/8/20」に変更すると共に、新たに代表情報とした撮影日時情報を含む画像の画像番号(21〜25)の識別マーク符号21eを解除して通常の画像番号のみの表示に切り換えた後、この代表情報を持つ画像以外の画像番号(19〜20,26〜27)には識別マーク符号21eを付した表示にしている。これにより、表示領域21cに表示される代表情報を持つ画像のサムネイル画像を特定することができるようになっている。
【0198】
なお、図10(B)の状態から、サムネイル画面のスクロール移動を再開するには、使用者はDNキーの押圧操作をおこなって、その押圧操作を継続すればよい。
【0199】
上述の一実施形態の説明では、サムネイル画像の配列は、特定の画像関連情報を用いて順番に切れ目無く配列するようにしていた。
【0200】
これに対して、次に説明するさらに別の表示例では、特定の画像関連情報を用いて順番にサムネイル画像を配列する際に、連続する同一の画像関連情報を有する複数のサムネイル画像を一群とし、表示部21にサムネイル画面を表示するとき、一つのサムネイル画面内に異なる特定の画像関連情報を持つサムネイル画像が混在しないように配列している。
【0201】
図11は、別の形態で配列されたサムネイル画像を示す図である。このうち、図11(A)は配列されたサムネイル画像と、これに基いて表示されるサムネイル画面を示している。図11(B)は、図11(A)の状態からスクロール移動された後に代表情報が変化して一時停止した状態を示している。図11(C)は、図11(B)の状態からスクロール移動された後に代表情報が変化して一時停止した状態を示している。
【0202】
この表示例においては、図11(A)に示すように、サムネイル画像の配列を、撮影日時情報に基いておこなっており、この場合において、同じ撮影日時情報を有する画像毎に、即ち画像番号1〜20をa群とし、画像番号21〜25をb群とし、画像番号26〜27をc群とし、画像番号28以降をd群として配列した形態のサムネイル画像を作成している。こうして同一の撮影日時情報を有する画像毎に分けられて配列された各群単位のサムネイル画像をサムネイル画面として表示部に表示するとき、サムネイル画面の一画面分は九つのサムネイル画像によって形成されるわけであるが、場合によっては、一画面分全てがサムネイル画像で埋まらない状況になる。この場合には、本表示例では図11(A)等において符号21fで示す余白部分を設けるようにしている。
【0203】
このような配列とすれば、一画面内に特定の画像関連情報が異なる画像が混在することがなく、左上隅の位置に配置されるサムネイル画像に対応する特定の画像関連情報を代表情報としても、常にその代表情報と同じ画像関連情報を持つサムネイル画像のみが表示されるようになっている。
【0204】
図11(A)に示す状態においては、表示領域21cに表示される撮影日時情報を持つ最後の画像(画像番号21)、即ち符号aで示す画像群のサムネイル画像のあとの領域は余白となっている。
【0205】
この状態で、DNキーのオフ操作及びオン操作がおこなわれると、一時停止状態が解除された後、スクロール移動が再開される。そして、図11(B)に示す状態に移行して、符号bで示す画像群のサムネイル画像がサムネイル画面として表示部21に表示された後、再度スクロール移動は一時停止される。この図11(B)の表示に切り換わったとき、表示領域21cの表示は符号bで示す画像群の撮影日時情報「2007/8/20」に切り換わる。
【0206】
この状態で、DNキーのオフ操作及びオン操作が再度おこなわれると、同様に一時停止状態が解除された後、スクロール移動が再開される。そして、図11(C)に示す状態に移行して、符号cで示す画像群のサムネイル画像がサムネイル画面として表示部21に表示された後、再度スクロール移動は一時停止される。この図11(C)の表示に切り換わったとき、表示領域21cの表示は符号cで示す画像群の撮影日時情報「2007/8/31」に切り換わる。
【0207】
上述の一実施形態の説明では、サムネイル画面の表示切り換えをスクロール移動させるようにしていた。これに対して、次に説明する表示例では、サムネイル画面の表示切り換えを画面毎にページ単位で切り換えるようにしている。
【0208】
図12は、本発明の一実施形態のデジタルカメラにおける再生モード時の作用のうちサムネイル画面の表示切り換えの別の表示例を示す図である。このうち、図12(A)は、再生モードのサムネイル再生モードで起動した際のサムネイル画面を示す図である。図12(B)は図12(A)の状態からサムネイル画面を一画面分切り換えた後の一状態を示している。図12(C)は図12(B)の状態からサムネイル画面を一画面分切り換えた後に代表情報に変化が生じて切り換え動作が一時停止した一状態を示している。図12(D)は図12(C)の状態から表示動作が再開されてサムネイル画像の表示配列の切り換えがなされると共に再度代表情報に変化が生じて一時停止した状態を示している。図12(E)は図12(D)の状態から表示動作が再開されてサムネイル画像の表示配列の切り換えがなされると共に再度代表情報に変化が生じて一時停止した状態を示している。
【0209】
この表示例においては、まず、デジタルカメラ1が再生モードで起動されて、かつサムネイル再生モードによる再生動作の開始を選択されたときの表示部21の表示状態が図12(A)の状態となる。
【0210】
この図12(A)の表示では、上述の一実施形態等の表示例と同様に、特定の画像関連情報によって配列されたサムネイル画像のうち最初の一領域分(三画像×三画像分)がサムネイル画面として表示部21に表示され、その表示領域21cに代表情報として画像番号1に対応する撮影日時情報「2007/8/8」が表示されている。
【0211】
この状態において、使用者によりDNキーが押圧操作(継続操作)されるとサムネイル画面の切換表示が開始する。ここで、おこなわれるサムネイル画面の切換表示は、表示部21に表示される一画面(サムネイル画像の三画像×三画像分)を一単位とする表示切り換えである。これにより、図12(A)で示す表示は、図12(B)で示す表示に切り換わり、次いで図12(C)で示す表示に切り換わる。
【0212】
図12(C)に示すサムネイル画面には、この時点で設定されている代表情報とは異なる特定の画像関連情報(撮影日時情報)を持つサムネイル画像が含まれている。つまり、図12(C)のサムネイル画面には、表示領域21cの表示「2007/8/8」とは異なる撮影日時情報を持つ画像番号21以降(表1参照)のサムネイル画像が含まれている。
【0213】
そこで、図12(C)の表示状態に切り換わったときには、異なる撮影日時情報を持つサムネイル画像の画像番号21以降に対して識別マーク符号21eが付される。そして、DNキーが継続して押圧操作されている状態であるのに関らず、表示切り換え動作が一時的に停止する。
【0214】
この状態において、使用者によりDNキーのオフ操作がなされた後、続けてオン操作が続けてなされると、サムネイル画面の表示切り換え動作が再開し、図12(D)の表示に切り換わる。ここで、おこなわれる表示切り換え動作は、図12(C)の状態で、画面右上隅にある画像番号21のサムネイル画像、即ち代表情報とは異なる撮影日時情報を持つ一群のサムネイル画像のうちの最初のサムネイル画像が、図12(D)に示すように画面左上隅に配置される状態になる。これに伴って、画像番号21以降のサムネイル画像も同様に移動する。そして、これにより画像番号21に対応する特定の画像関連情報である撮影日時情報が代表情報に設定されると共に、その撮影日時情報「2007/8/20」が表示領域21cに表示される。これと同時に、この代表情報と同じ撮影日時情報を持つサムネイル画像、即ち画像番号21〜25に付されていた識別マーク符号21eが解除される。
【0215】
なお、この図12(D)のサムネイル画面では、新たに設定された代表情報とは異なる撮影日時情報を持つサムネイル画像(画像番号26以降)が含まれているので、図12(D)の表示状態で表示切り換え動作が一時停止している。そして、画像番号26以降には識別マーク符号21eが継続して付されたままになっている。
【0216】
この状態において、使用者により再度DNキーのオフ操作がなされ、続けてオン操作がなされると、サムネイル画面の表示切り換え動作が再開し、図12(E)に示す状態になる。
【0217】
図12(E)の表示では、図12(D)の状態から画像番号26以降のサムネイル画像が順に繰り上がって表示されて、最終的に図12(E)に示す状態、即ち画像番号26のサムネイル画像が画面左上隅に配置された状態で表示の移動は一時停止する。
【0218】
このとき、代表情報は、画像番号26の特定の画像関連情報(撮影日時情報)に設定され、その撮影日時情報「2007/8/31」が表示領域21cに表示されると共に、画像番号26〜27の識別マーク符号21eが解除される。また、代表情報とは異なる撮影日時情報を持つ画像番号28以降には識別マーク符号21eが付される。
【0219】
そして、この状態においてDNキーの押圧操作が継続していれば、以降、連続して表示切り換えがなされる。また、代表情報に変化が生じたときに表示切り換え動作は、上述の説明と同様に一時停止する。以降、同様に作用する。
【0220】
上述の図12にて説明した一画面単位での表示切り換え方法は、上述の図11で説明した配列方法で作成したサムネイル画像に対しても適用することができる。この場合の表示例は、図13に示す通りである。
【0221】
図13は、図12の表示例の一画面単位での表示切り換え方法を、図11の表示例の配列方法で作成したサムネイル画像に対して適用した場合の表示例を示すものである。このうち図13(A)は、図11(A)のa群に対応する画像のサムネイル画面のうち最終頁を表示して一時停止した状態を示している。図13(B)は、図11(A)のb群に対応する画像のサムネイル画面のうち最終頁を表示して一時停止した状態を示している。図11(A)のc群に対応する画像のサムネイル画面のうち最終頁を表示して一時停止した状態を示している。
【0222】
この表示例の場合には、図13(A)〜図13(C)に示すように、サムネイル画面の一画面分全てがサムネイル画像で埋まらない状況の場合に、符号21fで示す余白部分が存在している。このような表示形態とすることで、使用者は、連続表示されるサムネイル画面の移動中においても特定の画像関連情報の変化を容易に識別することができることになる。
【0223】
また、上述の一実施形態及び上記各表示例においては、表示部21の画面上の特定の位置にある代表情報の表示領域21cを、いずれも画面略中央部分の領域として例示しているが、その表示位置はこれに限ることはない。
【0224】
表示領域21cの画面上における表示位置としては、例えば図14,図15等に示すようにしてもよい。
【0225】
図14は、表示部21の画面上において右上隅部分の所定範囲の領域を表示領域21cとした表示例である。
【0226】
図15は、表示部21の全表示領域を、サムネイル画面を表示する領域(符号21g)と、代表情報を表示する領域(符号21h)とに分割し、この代表情報表示領域21hを、画面上における下縁側の所定範囲の領域とした表示例である。この表示例とした場合、上述した各表示例で示す方法、即ち代表情報をサムネイル画面に重畳させる表示方法と比べて、個々のサムネイル画像を隠してしまうようなことがないので、より見易い画面構成であると言える。また、代表情報表示領域21hの範囲を広く確保し得るので、一つの画像関連情報だけでなく、複数の画像関連情報を同時に表示させることも可能となる。
【0227】
上述の一実施形態及び上述した各表示例においては、画像データに付随する画像関連情報のうち特定の画像関連情報として撮影日時情報を採用し、これに基いてサムネイル画像の配列をおこなったり、その画像関連情報を代表情報として扱うようにした場合を例示している。
【0228】
上述したように、本発明が適用される表示制御装置において特定の画像関連情報として扱い得る情報は、撮影日時情報に限らず、このほかにも例えば撮影位置情報やアルバム機能を利用して作成されるアルバム情報等がある。
【0229】
そこで、撮影位置情報を利用した場合とアルバム情報を利用した場合との各表示例について説明する。
【0230】
図16,図17は、上記一実施形態のデジタルカメラにおける再生モードのうちのサムネイル再生モードにより画像の表示をおこなう際に、サムネイル画像の配列情報として撮影位置情報を用いた場合の表示例である。
【0231】
このうち図16(A)は、撮影位置情報を用いてサムネイル画像を配列した場合の最初の一領域分のサムネイル画面を示す図である。図16(B)は、図16(A)の状態からサムネイル画面のスクロール移動が開始された後の動作中の一状態を示す図である。図16(C)は、図16(B)の状態からさらにスクロール移動が継続された後、同じ撮影位置情報を持つ一群のサムネイル画像による最後のサムネイル画面を示し、スクロール動作が一時停止した状態を示している。
【0232】
そして、図17(A)は、図16(C)の一時停止状態からスクロール移動が再開され、再度スクロール移動が一時停止した状態を示している。図17(B)は、図17(A)の一時停止状態からスクロール移動が再開された状態を示している。図17(C)は、図17(B)で再開されたスクロール移動が一時停止した状態を示している。図17(D)は、図17(C)の表示状態からスクロール移動が再開された後、再度スクロール移動が一時停止した状態を示している。
【0233】
この表示例においては、まず、デジタルカメラ1が再生モードで起動されて、かつサムネイル再生モードによる再生動作の開始を選択されたときの表示部21の表示状態が図16(A)の状態となる。なお、記録媒体18aに記録されている複数の画像データに付随する画像関連情報のうちの撮影位置情報の具体例については、表1を参照するものとする。
【0234】
この図16(A)の表示では、上述の一実施形態等の表示例と同様に、特定の画像関連情報(本例では撮影位置情報)によって配列されたサムネイル画像のうち最初の一領域分(三画像×三画像分)がサムネイル画面として表示部21に表示され、その表示領域21cに代表情報として画像番号1に対応する撮影日時情報「東京」が表示されている。
【0235】
この状態において、使用者によりDNキーが押圧操作(継続操作)されるとサムネイル画面のスクロール移動が開始する。これにより、図16(A)で示す表示は、図16(B)で示す表示を経て、図16(C)で示す表示となる。
【0236】
表1に示すように、記録媒体18aに記録されている画像データのうち撮影位置情報が「東京」となっている画像データは、画像番号1〜20,49〜60等である。サムネイル画像の配列は、同じ撮影位置情報を持つ画像データを画像番号順に配列した形態となっている。そして、これら一連の撮影位置情報を持つ複数の画像データによるサムネイル画像に続いて、次の撮影位置情報を持つ一群のサムネイル画像が配列されることになる。
【0237】
この場合において、本表示例では、図16(C)に示す如く、一群のサムネイル画像の最後の領域となるサムネイル画面では、一画面分全てがサムネイル画像で埋まらない状況となっており、この場合には、画面上において符号21fで示す余白部分が設けられている。
【0238】
したがって、図16(A)の表示状態で使用者によりDNキーが押圧操作されてそれが継続された状態になると、図16(B)の状態を経て図16(C)の状態になる。そして、この図16(C)の状態では、表示中の代表情報と同じ撮影位置情報を持つ最後のサムネイル画像が表示されている。したがって、この状態となったとき、DNキーの押圧操作が継続状態にあってもスクロール移動は一時的に停止されることになる。
【0239】
そして、このスクロール移動の一時停止状態を解除した後、同スクロール移動を再開するには、DNキーのオフ操作に続くオン操作をおこなう。これにより、サムネイル画面はスクロール移動を再開し、図17(A)の状態になり、スクロール移動は一時停止する。
【0240】
表1に示すように、記録媒体18aに記録されている画像データのうち画像番号21〜27の撮影位置情報は「横浜」である。したがって、この図17(A)の表示となったとき、代表情報の設定が変化して表示領域21cには、画面左上隅の位置に配置されるサムネイル画像の撮影位置情報「横浜」が表示される。また、この場合において、サムネイル画面上において符号21fで示す余白部分が存在している。
【0241】
この状態において、使用者は、再度DNキーのオフ操作とオン操作を続けておこなう。これにより、サムネイル画面のスクロール移動が再開されて、図17(A)の表示は、図17(B)の表示を経て図17(C)の表示となり、スクロール移動は一時停止する。
【0242】
つまり、表1に示すように、記録媒体18aの記録済み画像データのうち画像番号28〜33,41〜48の撮影位置情報は「大阪」である。したがって、図17(B)の表示となったとき、代表情報の設定が変化して表示領域21cには、画面左上隅の位置に配置されるサムネイル画像の撮影位置情報「大阪」が表示される。続いて、スクロール移動が継続されて図17(C)の表示となったときも代表情報は変わらず、表示領域21cの表示も不変である。また、図17(C)の表示となったときには、サムネイル画面上に符号21fの余白部分が存在している。
【0243】
この状態において、使用者は、再度DNキーのオフ操作とオン操作を続けておこなう。これにより、サムネイル画面のスクロール移動が再開されて、図17(C)の表示は、図17(D)の表示となり、スクロール移動は再度一時停止する。
【0244】
表1に示すように、記録媒体18aの記録済み画像データのうち画像番号34〜40の撮影位置情報は「京都」である。したがって、図17(D)の表示となったとき、代表情報の設定が変化して表示領域21cには、画面左上隅の位置に配置されるサムネイル画像の撮影位置情報「京都」が表示される。この場合にも、サムネイル画面上に符号21fの余白部分が存在している。
【0245】
一方、図18,図19は、上記一実施形態のデジタルカメラにおける再生モードのうちのサムネイル再生モードにより画像の表示をおこなう際に、サムネイル画像の配列情報としてアルバム情報を用いた場合の表示例である。
【0246】
このうち図18(A)は、撮影位置情報を用いてサムネイル画像を配列した場合の最初の一領域分のサムネイル画面を示す図である。図18(B)は、図18(A)の状態からサムネイル画面のスクロール移動が開始された後の動作中の一状態を示す図である。図18(C)は、図18(B)の状態からさらにスクロール移動が継続された後、同じ撮影位置情報を持つ一群のサムネイル画像による最後のサムネイル画面を示し、スクロール動作が一時停止した状態を示している。
【0247】
そして、図19(A)は、図18(C)の一時停止状態からスクロール移動が再開された後の動作中の一状態を示す図である。図19(B)は、図19(A)の状態からスクロール移動が再開された後、再度スクロール移動が一時停止した状態を示している。図19(C)は、図19(B)の一時停止状態からスクロール移動が再開された後、再度スクロール移動が一時停止した状態を示している。
【0248】
この表示例においては、まず、デジタルカメラ1が再生モードで起動されて、かつサムネイル再生モードによる再生動作の開始を選択されたときの表示部21の表示状態が図18(A)の状態となる。この場合も、記録媒体18aに記録されている画像データのアルバム情報の具体例については、表1を参照するものとする。
【0249】
この図18(A)の表示では、上述の一実施形態等の表示例と同様に、特定の画像関連情報(本例ではアルバム情報)によって配列されたサムネイル画像のうち最初の一領域分(三画像×三画像分)がサムネイル画面として表示部21に表示され、その表示領域21cに代表情報として画像番号1に対応するアルバム情報「A」が表示されている。
【0250】
この状態において、使用者によりDNキーがオン操作(継続操作)されるとサムネイル画面のスクロール移動が開始する。これにより、図18(A)の表示は、図18(B)で示す表示を経て、図18(C)で示す表示となる。
【0251】
表1に示すように、記録媒体18aに記録されている画像データのうちアルバム情報が「A」となっている画像データは、画像番号1〜27,41〜52等である。サムネイル画像の配列は、同じアルバム情報を持つ画像データを画像番号順に配列した形態となっている。そして、これら一連のアルバム情報を持つ複数の画像データによるサムネイル画像に続いて、次のアルバム情報を持つ一群のサムネイル画像が配列されることになる。
【0252】
この場合において、本表示例では、図19(C)に示す如く、一群のサムネイル画像の最後の領域となるサムネイル画面で符号21fで示す余白部分が存在している。
【0253】
したがって、図19(A)の表示状態で使用者によりDNキーがオン操作されてそれが継続された状態になると、図19(B)の表示を経て図19(C)の状態になり、スクロール移動は一時停止する。
【0254】
この状態において、使用者によりDNキーのオフ操作に続くオン操作をおこなわれると、これにより、サムネイル画面はスクロール移動を再開し、図19(A)の状態を経て図19(B)の状態になり、スクロール移動は一時停止する。
【0255】
表1に示すように、記録媒体18aに記録されている画像データのうち画像番号34〜40,53〜60のアルバム情報は「B」である。したがって、図19(A)の表示となったとき、代表情報の設定が変化して表示領域21cには、画面左上隅の位置に配置されるサムネイル画像のアルバム情報「B」が表示される。続いて、スクロール移動が継続されて図19(B)の表示となったときも代表情報は変わらず、表示領域21cの表示も不変である。なお、この場合にサムネイル画面上に符号21fの余白が存在しないのは、サムネイル画面の一画面分全てがサムネイル画像でちょうど埋まった状況になった所為である。
【0256】
この状態において、使用者は、再度DNキーのオフ操作とオン操作を続けておこなう。これにより、サムネイル画面のスクロール移動が再開されて、図19(B)の表示は、図19(C)の表示となり、スクロール移動は再度一時停止する。
【0257】
表1に示すように、記録媒体18aの記録済み画像データのうち画像番号28〜33のアルバム情報は「C」である。したがって、図19(C)の表示となったとき、代表情報の設定が変化して表示領域21cには、画面左上隅の位置に配置されるサムネイル画像のアルバム情報「C」が表示される。この場合には、サムネイル画面上に符号21fの余白部分が存在している。
【0258】
上述したように特定の画像関連情報をサムネイル画像の配列に用いたり、代表情報とする場合の表示例として、撮影日時情報,撮影位置情報,アルバム情報をそれぞれ利用する場合について、具体的に説明したが、本発明の表示制御を実行する場合には、これらの表示例に限られることはなく、その他さまざまな画像関連情報を利用することは可能である。例えば、表2に示すような被写体情報等がある。
【表2】
【0259】
近年、デジタルカメラにおいては、撮影モードで動作しているとき、撮影待機状態において撮像部から連続的に出力される連続撮影画像の中から所定の被写体、例えば人間の顔を検出するいわゆる顔検出機能を備えたものがある。また、予め知人友人等の顔を登録しておくことにより、この顔検出機能を用いて撮影画像の中から検出された顔が登録されている顔情報に合致した場合に撮影動作がおこなわれると、取得された画像データに付随して記録される画像関連情報のなかに被写体人物に関する情報が被写体情報として記録されるようにする技術がある。さらに、被写体情報として人物のみでなく、風景等を被写体情報として記録することもできる。このような被写体情報が画像データの画像関連情報に含まれているときには、これをサムネイル画像の配列や代表情報として利用することができる。なお、この場合における具体的な表示例については、特に図示しないが、その場合における作用は、上述した各表示例と略同様であり、表示部21における表示形態や、サムネイル画面の表示切り換え動作またはスクロール移動時の動作等も略同様となる。
【0260】
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用を実施し得ることが可能であることは勿論である。さらに、上記実施形態には、種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせによって、種々の発明が抽出され得る。例えば、上記一実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題が解決でき、発明の効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【符号の説明】
【0261】
1……デジタルカメラ
10……CPU
10a……サムネイル管理部
11……撮影光学系
12……シャッター部
13……撮像素子
14……撮像部
15……画像処理部
16……RAM
17……表示制御部
18……画像記憶部
18a……記録媒体
19……ROM
20……表示駆動部
21……表示部
22……操作部
23……制御線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に記録された画像データに基くサムネイル画像を表示部に表示させる表示制御装置において、
上記サムネイル画像が人物に関する情報に基いた順番で配列されるサムネイル画面を画面切換操作指令にしたがって順次切り換えて上記表示部に表示させる表示制御部を備え、
上記表示制御部は、上記サムネイル画面に表示される複数のサムネイル画像のうち上記表示部の表示画面上の特定の位置に配置されたサムネイル画像に対応する人物に関する情報を代表の情報として、上記サムネイル画面上に表示させるよう制御することを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
上記表示制御部は、上記サムネイル画面については、上記表示部の表示画面上をスクロール移動させながら切り換え表示させ、上記代表の情報については、上記表示部の表示画面上の一定の位置に固定表示させるよう制御することを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
上記表示部の表示画面上の一定位置は、表示画面上の略中央部分であることを特徴とする請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
上記表示制御部は、上記サムネイル画面に表示されるサムネイル画像に対応する上記人物に関する情報が一定範囲内で連続する場合には、上記サムネイル画面を連続的に切り換え表示させ、上記人物に関する情報に一定範囲以上の変化があった場合には上記サムネイル画面の切り換えを停止させるよう制御することを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項5】
上記表示制御部は、上記サムネイル画面をスクロール表示して連続的に切り換え表示させるよう制御することを特徴とする請求項4に記載の表示制御装置。
【請求項6】
上記サムネイル画像の上記人物に関する情報の変化を検出するサムネイル管理部を、さらに有してなることを特徴とする請求項5に記載の表示制御装置。
【請求項7】
請求項1に記載の表示制御装置を備え、
上記表示制御部は、上記サムネイル画像として撮影画像に基づくサムネイル画像を表示部に表示させることを特徴とするカメラ。
【請求項8】
記録媒体に記録された画像データに基くサムネイル画像が、そのサムネイル画像の人物に関する情報に基いた順番で配列されるサムネイル画面を画面切換操作指令にしたがって切り換えて表示部に表示させる表示制御方法において、
上記サムネイル画面については、上記表示部の表示画面上をスクロール移動させながら切り換え表示し、
上記サムネイル画面に表示される複数のサムネイル画像のうち上記表示部の表示画面上の特定の位置に配置されたサムネイル画像に対応する人物に関する情報を、上記サムネイル画面の代表の情報として上記表示部の表示画面上の一定の位置に表示することを特徴とする表示制御方法。
【請求項9】
記録媒体に記録された画像データに基くサムネイル画像が、そのサムネイル画像の人物に関する情報に基いた順番で配列されるサムネイル画面を画面切換操作指令にしたがって切り換えて表示部に表示させる表示制御方法をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
上記サムネイル画面については、上記表示部の表示画面上をスクロール移動させながら切り換え表示するステップと、
上記サムネイル画面に表示される複数のサムネイル画像のうち上記表示部の表示画面上の特定の位置に配置されたサムネイル画像に対応する人物に関する情報を、上記サムネイル画面の代表の情報として上記表示部の表示画面上の一定の位置に表示させるステップと、
を有することを特徴とする表示制御プログラム。
【請求項1】
記録媒体に記録された画像データに基くサムネイル画像を表示部に表示させる表示制御装置において、
上記サムネイル画像が人物に関する情報に基いた順番で配列されるサムネイル画面を画面切換操作指令にしたがって順次切り換えて上記表示部に表示させる表示制御部を備え、
上記表示制御部は、上記サムネイル画面に表示される複数のサムネイル画像のうち上記表示部の表示画面上の特定の位置に配置されたサムネイル画像に対応する人物に関する情報を代表の情報として、上記サムネイル画面上に表示させるよう制御することを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
上記表示制御部は、上記サムネイル画面については、上記表示部の表示画面上をスクロール移動させながら切り換え表示させ、上記代表の情報については、上記表示部の表示画面上の一定の位置に固定表示させるよう制御することを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
上記表示部の表示画面上の一定位置は、表示画面上の略中央部分であることを特徴とする請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
上記表示制御部は、上記サムネイル画面に表示されるサムネイル画像に対応する上記人物に関する情報が一定範囲内で連続する場合には、上記サムネイル画面を連続的に切り換え表示させ、上記人物に関する情報に一定範囲以上の変化があった場合には上記サムネイル画面の切り換えを停止させるよう制御することを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項5】
上記表示制御部は、上記サムネイル画面をスクロール表示して連続的に切り換え表示させるよう制御することを特徴とする請求項4に記載の表示制御装置。
【請求項6】
上記サムネイル画像の上記人物に関する情報の変化を検出するサムネイル管理部を、さらに有してなることを特徴とする請求項5に記載の表示制御装置。
【請求項7】
請求項1に記載の表示制御装置を備え、
上記表示制御部は、上記サムネイル画像として撮影画像に基づくサムネイル画像を表示部に表示させることを特徴とするカメラ。
【請求項8】
記録媒体に記録された画像データに基くサムネイル画像が、そのサムネイル画像の人物に関する情報に基いた順番で配列されるサムネイル画面を画面切換操作指令にしたがって切り換えて表示部に表示させる表示制御方法において、
上記サムネイル画面については、上記表示部の表示画面上をスクロール移動させながら切り換え表示し、
上記サムネイル画面に表示される複数のサムネイル画像のうち上記表示部の表示画面上の特定の位置に配置されたサムネイル画像に対応する人物に関する情報を、上記サムネイル画面の代表の情報として上記表示部の表示画面上の一定の位置に表示することを特徴とする表示制御方法。
【請求項9】
記録媒体に記録された画像データに基くサムネイル画像が、そのサムネイル画像の人物に関する情報に基いた順番で配列されるサムネイル画面を画面切換操作指令にしたがって切り換えて表示部に表示させる表示制御方法をコンピュータに実行させるプログラムにおいて、
上記サムネイル画面については、上記表示部の表示画面上をスクロール移動させながら切り換え表示するステップと、
上記サムネイル画面に表示される複数のサムネイル画像のうち上記表示部の表示画面上の特定の位置に配置されたサムネイル画像に対応する人物に関する情報を、上記サムネイル画面の代表の情報として上記表示部の表示画面上の一定の位置に表示させるステップと、
を有することを特徴とする表示制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2013−84282(P2013−84282A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−258667(P2012−258667)
【出願日】平成24年11月27日(2012.11.27)
【分割の表示】特願2007−300807(P2007−300807)の分割
【原出願日】平成19年11月20日(2007.11.20)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年11月27日(2012.11.27)
【分割の表示】特願2007−300807(P2007−300807)の分割
【原出願日】平成19年11月20日(2007.11.20)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
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