説明

表示制御装置

【課題】鑑賞者の利便性を損なうことなく、消費電力を低減すること。
【解決手段】ナビゲーション装置10は、室内カメラ17によって撮影された画像に対する画像認識処理をおこない、鑑賞者(表示部12の鑑賞対象者である乗員)の視線方向を検出する画像認識処理部14bと、画像認識処理部14bによる鑑賞者の視線方向の検出結果に応じて「通常表示モード」および/または「節電表示モード」を切り替える表示モード切替部14dとを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示部への電力供給が抑制された節電表示モードと、表示部への電力供給が抑制されていない通常表示モードとを相互に切り替えて表示部の表示制御をおこなう表示制御装置に関し、特に、鑑賞者(表示部の鑑賞対象者である乗員)の利便性を損なうことなく、消費電力を低減することができる表示制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、AVNシステム(オーディオ一体型カーナビゲーションシステム)において、ナビゲーション、オーディオおよびエアコンなどの表示をおこなうディスプレイは、車両のアクセサリ電源に連動しているため、アクセサリ電源が「ON状態」であれば、ディスプレイのバックライトが常に点灯することとなり、電力の消費量が多くなるという課題があった。特に、車載用や携帯用などのナビゲーションシステムでは、電源バッテリに限界があるため、消費電力の低減は、大きな課題となっている。
【0003】
このような課題を背景にして、特許文献1では、現在位置算出手段と地図情報読出手段とから得られたデータをもとにしてナビゲーションの必要性を判別し、該判別されたナビゲーションの必要性をもとにして、表示部の表示レベルを自動的に変更するナビゲーションシステムが提案されている。
【0004】
すなわち、このナビゲーションシステムは、現在走行中の道路が主要道路であるか否かを判断するとともに、目的地までのデータから走行中の道路における走行継続性を判断し、かかる判断結果をもとにナビゲーションが必要であるか否かを判別する。そして、ナビゲーションが必要でないと判別された場合に、表示部の表示レベルを自動的に下げる制御をおこなう。
【0005】
このように、かかるナビゲーションシステムによれば、特にナビゲーションを必要としない区間では、表示部の表示レベルを自動的に下げることができるので、消費電力の節減を図ることができる。
【0006】
【特許文献1】特開平08−54249号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の従来技術(特許文献1)では、鑑賞者(表示部の鑑賞対象者である乗員)が表示部を鑑賞しようとしている場合でも、ナビゲーションを必要としないと判別すれば、表示部の表示レベルを自動的に下げるため、鑑賞者の利便性を損なうという問題点があった。
【0008】
すなわち、ナビゲーションシステムは、目的地までの経路案内のみの用途に用いられるとは限らず、走行中において、現在地周辺の施設または目的地周辺の施設(例えば、飲食店やコンビニエンスストアなど)を参照するのに用いられることも想定される。また、同様に、オーディオ操作(例えば、所望の音楽の再生操作や停止操作など)やエアコン操作(例えば、エアコンの作動或いは停止や温度の調節)がタッチパネル(すなわち、入出力部を一体で構成したタッチパネル)上でおこなわれることも想定される。
【0009】
このため、上記の従来技術のように、経路案内をおこなう上でナビゲーションを必要としないと判別した場合に、表示部の表示レベルを画一的に下げることとしたのでは、鑑賞者の利便性を損なってしまうという問題点があった。
【0010】
そこで、本発明は、上述した従来技術による課題(問題点)を解消するためになされたものであり、鑑賞者(表示部の鑑賞対象者である乗員)の利便性を損なうことなく、消費電力を低減することができる表示制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1の発明に係る表示制御装置は、表示部への電力供給が抑制された節電表示モードと、前記表示部への電力供給が抑制されていない通常表示モードとを相互に切り替えて表示部の表示制御をおこなう表示制御装置であって、前記表示部を鑑賞する鑑賞者の鑑賞状態を検出する鑑賞状態検出手段と、前記鑑賞状態検出手段によって検出された前記表示部に対する鑑賞者の鑑賞状態に応じて前記通常表示モードおよび/または前記節電表示モードを切り替える表示モード切替手段と、を備えたことを特徴とする。
【0012】
また、請求項2の発明に係る表示制御装置は、上記の発明において、前記鑑賞状態検出手段は、前記表示部を鑑賞する鑑賞者の視線方向を検出する視線方向検出手段をさらに備え、前記表示モード切替手段は、前記視線方向検出手段による前記鑑賞者の視線方向の検出結果に応じて前記通常表示モードおよび/または前記節電表示モードを切り替えることを特徴とする。
【0013】
また、請求項3の発明に係る表示制御装置は、上記の発明において、前記表示モード切替手段は、前記視線方向検出手段によって前記表示部に対する鑑賞者の視線が所定の監視時間について検出されなかった場合に、前記通常表示モードから前記節電表示モードに切り替えることを特徴とする。
【0014】
また、請求項4の発明に係る表示制御装置は、上記の発明において、前記視線方向検出手段によって前記表示部に対する鑑賞者の視線が所定の監視時間内に所定の回数以上検出された場合に、前記所定の監視時間に比較して長い監視時間を当該監視時間として再設定する監視時間再設定手段をさらに備えたことを特徴とする。
【0015】
また、請求項5の発明に係る表示制御装置は、上記の発明において、前記表示モード切替手段は、前記視線方向検出手段によって前記表示部に対する鑑賞者の視線が検出された場合に、前記節電表示モードから前記通常表示モードに切り替えることを特徴とする。
【0016】
また、請求項6の発明に係る表示制御装置は、上記の発明において、当該表示制御装置は、車両に搭載されるものであって、前記鑑賞状態検出手段は、前記表示部を鑑賞する鑑賞者の鑑賞状態として、鑑賞者のシート状態、鑑賞者のシートのリクライニング状態、ステアリングの操作状態、ウィンドウの操作状態、前記表示部に対する鑑賞者の接近状態、および/または当該表示制御装置の操作を受け付ける遠隔操作装置に対する鑑賞者の接触状態を検出することを特徴とする。
【0017】
また、請求項7の発明に係る表示制御装置は、上記の発明において、経路案内をおこなうナビゲーション装置をさらに備え、前記表示モード切替手段は、前記ナビゲーション装置によって経路案内がおこなわれる場合に、前記表示部の表示モードとして通常表示モードを優先して適用することを特徴とする。
【0018】
また、請求項8の発明に係る表示制御装置は、上記の発明において、前記表示部は、複数存在するものであって、前記鑑賞状態検出手段は、各表示部を鑑賞する鑑賞者の鑑賞状態をそれぞれ検出し、前記表示モード切替手段は、前記鑑賞状態検出手段によって検出された各表示部に対する鑑賞者の鑑賞状態に応じて前記通常表示モードおよび/または前記節電表示モードを各表示部ごとに切り替えることを特徴とする。
【0019】
また、請求項9の発明に係る表示制御装置は、上記の発明において、前記表示部は、液晶ディスプレイであって、前記表示モード切替手段は、液晶への電力供給を制御することによって前記通常表示モードおよび/または前記節電表示モードの切り替えをおこなうことを特徴とする。
【0020】
また、請求項10の発明に係る表示制御装置は、上記の発明において、前記表示モード切替手段は、液晶を照射するバックライトへの電力供給を制御することによって前記通常表示モードおよび/または前記節電表示モードの切り替えをおこなうことを特徴とする。
【0021】
また、請求項11の発明に係る表示制御装置は、上記の発明において、前記表示モード切替手段は、液晶を照射するバックライトを点灯および/または消灯させることによって前記通常表示モードおよび/または前記節電表示モードの切り替えをおこなうことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、表示部を鑑賞する鑑賞者の鑑賞状態を検出し、検出された表示部に対する鑑賞者の鑑賞状態に応じて通常表示モードおよび/または節電表示モードを切り替えることとしたので、鑑賞者(表示部の鑑賞対象者である乗員)の鑑賞意思の有無に応じて通常表示モードおよび/または節電表示モードを切り替えることができ、鑑賞者の利便性を損なうことなく、消費電力を低減することが可能な表示制御装置が得られるという効果を奏する。さらに、これに関連して、消費電力を低減することにより、車両の燃費を向上させ、かつバッテリ切れを予防することが可能になる。
【0023】
また、本発明によれば、表示部を鑑賞する鑑賞者の視線方向を検出し、鑑賞者の視線方向の検出結果に応じて通常表示モードおよび/または節電表示モードを切り替えることとしたので、鑑賞者の利便性を損なうことなく、消費電力を低減することが可能な表示制御装置が得られるという効果を奏する。
【0024】
また、本発明によれば、表示部に対する鑑賞者の視線が所定の監視時間について検出されなかった場合に、通常表示モードから節電表示モードに切り替えることとしたので、鑑賞者に鑑賞意思が無い場合のみに、節電表示モードに切り替えることが可能な表示制御装置が得られるとういう効果を奏する。
【0025】
また、本発明によれば、表示部に対する鑑賞者の視線が所定の監視時間内に所定の回数以上検出された場合に、所定の監視時間に比較して長い監視時間を当該監視時間として再設定することとしたので、鑑賞者の鑑賞意思が顕著に存在する場合に節電表示モードへの切替条件を厳格化することができ、節電表示モードおよび/または通常表示モードが頻繁に切り替えられることによって消費電力が浪費されることを防止することが可能な表示制御装置が得られるという効果を奏する。
【0026】
また、本発明によれば、表示部に対する鑑賞者の視線が検出された場合に、節電表示モードから通常表示モードに切り替えることとしたので、鑑賞者の鑑賞意思が検出された場合に、節電表示モードから通常表示モードに迅速に切り替えることが可能な表示制御装置が得られるという効果を奏する。
【0027】
また、本発明によれば、表示部を鑑賞する鑑賞者の鑑賞状態として、鑑賞者のシート状態、鑑賞者のシートのリクライニング状態、ステアリングの操作状態、ウィンドウの操作状態、表示部に対する鑑賞者の接近状態、および/または当該表示制御装置の操作を受け付ける遠隔操作装置に対する鑑賞者の接触状態を検出することとしたので、鑑賞者の鑑賞意思をより正確に検出することができ、鑑賞者の利便性を向上しつつ、消費電力を低減することが可能な表示制御装置が得られるという効果を奏する。
【0028】
また、本発明によれば、ナビゲーション装置によって経路案内がおこなわれる場合に、表示部の表示モードとして通常表示モードを優先して適用することとしたので、ナビゲーションが必要である場合に、節電表示モードに切り替えられることを防止することが可能な表示制御装置が得られるという効果を奏する。
【0029】
また、本発明によれば、各表示部を鑑賞する鑑賞者の鑑賞状態をそれぞれ検出し、検出された各表示部に対する鑑賞者の鑑賞状態に応じて通常表示モードおよび/または節電表示モードを各表示部ごとに切り替えることとしたので、複数の表示部おいて節電を図ることができ、消費電力をより一層低減することが可能な表示制御装置が得られるという効果を奏する。特に、車両の後部座席の乗員が降りた後の表示部の消灯忘れを防止できるため、消費電力を低減するとともに、走行中の眩しさも低減でき、走行安全性の向上を図ることが可能になる。
【0030】
また、本発明によれば、液晶への電力供給を制御することによって通常表示モードおよび/または節電表示モードの切り替えをおこなうこととしたので、液晶への電力供給を可及的に抑制することができ、消費電力を実効的に低減することが可能な表示制御装置が得られるという効果を奏する。
【0031】
また、本発明によれば、液晶を照射するバックライトへの電力供給を制御することによって通常表示モードおよび/または節電表示モードの切り替えをおこなうこととしたので、多量の電力を消費するバックライトへの電力供給を可及的に抑制することができ、消費電力を実効的に低減することが可能な表示制御装置が得られるという効果を奏する。
【0032】
また、本発明によれば、液晶を照射するバックライトを点灯および/または消灯させることによって通常表示モードおよび/または節電表示モードの切り替えをおこなうこととしたので、多量の電力を消費するバックライトの点灯を可及的に抑制することができ、消費電力をより実効的に低減することが可能な表示制御装置が得られるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る表示制御装置の好適な実施例について詳細に説明する。なお、以下では、本発明をナビゲーション装置に適用した場合を実施例として掲げ、本実施例で用いる主要な用語を説明してから、本発明に係るナビゲーション装置の概要および特徴を説明し、その後、本実施例1に係るナビゲーション装置を説明し、最後に、他の実施例として種々の変形例(実施例2)を説明することとする。
【0034】
(用語の説明)
まず最初に、本実施例で用いる主要な用語を説明する。本実施例で用いる「鑑賞者」とは、表示部の鑑賞対象者である乗員のことを指し、具体的には、運転手、助手席の乗員、その他の乗員、若しくはこれらの乗員の全通りの組み合わせを指す。
【0035】
また、本実施例で用いる「通常表示モード」とは、表示部への電力供給が抑制されていない表示制御を指し、「節電表示モード」とは、表示部への電力供給が抑制された表示制御を指す。なお、この「節電表示モード」は、液晶への電力供給を低減、液晶を照射するバックライトへの電力供給を低減、若しくは、液晶を照射するバックライトを消灯させることによって実施される。
【0036】
(概要および特徴)
次に、本発明に係るナビゲーション装置の概要および特徴を説明する。図1は、本実施例1に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、このナビゲーション装置10は、表示部への電力供給が抑制された「節電表示モード」と、表示部への電力供給が抑制されていない「通常表示モード」とを相互に切り替えて表示部の表示制御をおこなうものである。
【0037】
ここで、本発明に係るナビゲーション装置10は、表示部を鑑賞する鑑賞者の鑑賞状態を検出し、表示部に対する鑑賞者の鑑賞状態に応じて「通常表示モード」および/または「節電表示モード」を切り替える「表示モード切替処理」に主たる特徴があり、かかる「表示モード切替処理」によって、鑑賞者(表示部の鑑賞対象者である乗員)の利便性を損なうことなく、消費電力を低減することができるようにしている。
【0038】
この主たる特徴を具体的に説明すると、このナビゲーション装置10は、表示部を鑑賞する鑑賞者の鑑賞状態を検出する。具体的には、表示部を鑑賞する鑑賞者の鑑賞状態として、鑑賞者の視線方向、鑑賞者のシート状態、鑑賞者のシートのリクライニング状態、ステアリングの操作状態、ウィンドウの操作状態、表示部に対する鑑賞者の接近状態、および/または当該ナビゲーション装置の操作を受け付ける遠隔操作装置(すなわち、リモコン)に対する鑑賞者の接触状態を検出する。
【0039】
そして、かかるナビゲーション装置10は、表示部に対する鑑賞者の鑑賞状態に応じて「通常表示モード」および/または「節電表示モード」を切り替える。具体的には、表示部に対する鑑賞者の視線が所定の監視時間について検出されなかった場合(すなわち、鑑賞者の鑑賞意思が検出されなかった場合)に、「通常表示モード」から「節電表示モード」に切り替えたり、表示部に対する鑑賞者の視線が検出された場合(すなわち、鑑賞者の鑑賞意思が検出された場合)に、「節電表示モード」から「通常表示モード」に切り替えたりする。
【0040】
また、このナビゲーション装置10は、シート状態(シート荷重センサ)によって鑑賞者の不在を検出した場合、シートのリクライニング状態が所定の角度(例えば、160度)以上であることを検出した場合(すなわち、シートがフルフラットに近い状態であり、乗員が寝ているとみなすことができる状態)、ステアリングの操舵角が所定の角度(例えば、10度)以上であることを検出した場合(すなわち、運転手が所定の度合以上の曲線道路を運転している場合)、並びに、ウィンドウスイッチの操作を検出した場合(すなわち、鑑賞者が窓の開閉操作をおこなっている場合)に、「通常表示モード」から「節電表示モード」に切り替える。
【0041】
また、このナビゲーション装置10は、赤外線センサによって表示部に対する鑑賞者の接近状態を検出した場合(すなわち、鑑賞者の体の一部が表示部に接近した場合)、並びに、リモコンに内蔵された接触センサによって当該リモコンに対する鑑賞者の接触状態を検出した場合(すなわち、鑑賞者の体の一部がリモコンに接触した場合)に、「節電表示モード」から「通常表示モード」に切り替える。
【0042】
このように、表示部に対する鑑賞者の鑑賞状態に応じて「通常表示モード」および/または「節電表示モード」を切り替えることとしたのは、鑑賞者の鑑賞意思が検出されなかった場合に、表示部への電力供給が抑制された「節電表示モード」を適用し、また、鑑賞者の鑑賞意思が検出された場合に、表示部への電力供給が抑制されていない「通常表示モード」を適用するためである。
【0043】
したがって、上記の従来技術の例で言えば、経路案内をおこなう上でナビゲーションを必要としないと判別した場合に、「通常表示モード」から「節電表示モード」に画一的に切り替えるのではなく、表示部に対する鑑賞者の鑑賞状態に応じて「通常表示モード」および/または「節電表示モード」を切り替えることとしたので、鑑賞者(表示部の鑑賞対象者である乗員)の鑑賞意思の有無に応じて「通常表示モード」および/または「節電表示モード」を切り替えることができ、鑑賞者の利便性を損なうことなく、消費電力を低減することが可能になる。さらに、これに関連して、消費電力を低減することにより、車両の燃費を向上させ、かつバッテリ切れを予防することが可能になる。
【実施例1】
【0044】
次に、本実施例1では、表示部を鑑賞する鑑賞者の視線方向を検出し、鑑賞者の視線方向の検出結果に応じて「通常表示モード」および/または「節電表示モード」を切り替えるナビゲーション装置について説明する。なお、ここでは、本実施例1に係るナビゲーション装置の構成を説明した後に、このナビゲーション装置の各種処理の手順を説明することとする。
【0045】
(ナビゲーション装置の構成)
図1は、本実施例1に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。このナビゲーション装置10は、人工衛星から発信される位置情報を取得するGPS受信機15と、電波ビーコン、光ビーコンおよびFM放送局から送信される道路交通情報を受信するVICS受信機16と、室内カメラ17と、入力部11と、表示部12と、記憶部13と、制御部14とを備える。
【0046】
このうち、室内カメラ17は、本来、車両内への不審者の進入検知、並びに運転手のわき見やいねむりの検知をおこなうために用いられるものであるが、本実施例1に係るナビゲーション装置10では、この室内カメラ17を鑑賞者(表示部の鑑賞対象者である乗員)の鑑賞意思を検出するために利用している。なお、この室内カメラ17は、鑑賞者(例えば、運転手)の頭部を撮影できるように、運転手の近傍に配設されており、撮影した運転手の画像を画像認識処理部14bに送信する。
【0047】
このように、本来、車両内への不審者の進入検知、並びに運転手のわき見やいねむりの検知をおこなうために配設された室内カメラを鑑賞者の鑑賞意思の検出(鑑賞者の視線方向の検出)に兼用することにより、新たな設備を設けることなく、本発明を実施することができるようにしている。
【0048】
入力部11は、各種の情報の入力を受け付ける入力手段(キーボードやマウス、マイクなど)であり、表示部12は、各種の情報を出力する出力手段(モニタやディスプレイなど)であるが、本実施例1では、両者を合わせてタッチパネルとして構成する。
【0049】
記憶部13は、制御部14による各種処理に必要なデータおよびプログラムを格納する格納手段(記憶手段)であり、地図データ記憶部13a、節電表示モード切替条件記憶部13bおよび通常表示モード切替条件記憶部13cを備える。このうち、地図データ記憶部13aは、ナビゲーション処理部(カーナビゲーションアプリ)14aで経路案内をおこなうために用いられる地図データを記憶する記憶手段である。
【0050】
節電表示モード切替条件記憶部13bは、「通常表示モード」から「節電表示モード」に切り替える場合の条件を記憶する記憶手段である。具体的には、図2−1に示すように、節電表示モードへの切替条件「鑑賞者(乗員)が表示部を所定の監視時間(例えば、「2sec」)以上鑑賞していない場合」に、動作内容「節電表示モードへ切替」を対応付けて記憶している。
【0051】
通常表示モード切替条件記憶部13cは、「節電表示モード」から「通常表示モード」に切り替える場合の条件を記憶する記憶手段である。具体的には、図2−2に示すように、通常表示モードへの切替条件「ナビゲーションのルート外に位置」に、動作内容「通常表示モードへ切替」を対応付けて記憶している。
【0052】
制御部14は、OS(Operating System)などの制御プログラム、各種の処理手順などを規定したプログラムおよび所要データを格納するための内部メモリを有し、これらによって種々の処理を実行する処理部であり、特に本発明に密接に関連するものとしては、ナビゲーション処理部14a、画像認識処理部14b、監視時間設定部14cおよび表示モード切替部14dとを備える。
【0053】
このうち、ナビゲーション処理部14aは、GPS受信機15から得られた自車両の位置(すなわち、現在地)と、地図データ記憶部13aによって記憶された地図データをもとに、経路案内をおこなう処理部である。具体的には、当該車両が交差点などの誘導を要する地点(ルート分岐点)に接近した場合に、目的地に誘導するために予め設定された経路(例えば、最短経路或いは交通費用が安価である経路)を案内したり、当該車両が誘導経路から走行経路が外れた場合(ナビゲーションのルート外に位置する場合)に、再設定された目的地までの経路を案内したりする。
【0054】
画像認識処理部14bは、室内カメラ17によって撮影された画像に対する画像認識処理をおこない、鑑賞者(例えば、運転手)の視線方向を認識する処理部であり、具体的には、鑑賞者(運転手)の頭部の画像を基準画像(図3参照)と比較し、鑑賞者(運転手)の視線が何処に向いているかを認識する。
【0055】
より詳細には、運転手の頭部の画像が図3に示す視線方向「1」と一致する場合には、フロントガラス越しに前方を見ていると認識され、視線方向「3」と一致する場合には、右方向(例えば、サイドミラーなど)を見ていると認識される。また、運転手の頭部の画像が視線方向「2」と一致する場合には、表示部12を見ていると認識され、表示部12に対する鑑賞者の視線が検出されることとなる。
【0056】
監視時間再設定部14cは、表示部12に対する鑑賞者の視線を監視する監視時間の再設定をおこなう処理部である。具体的には、図4−2に示すように、画像認識処理部14bによって表示部12に対する鑑賞者の視線が所定の監視時間(例えば、T=2sec)内に所定の回数(例えば、「3回」)以上検出された場合に、所定の監視時間(T=2sec)に比較して長い監視時間(例えば、2T=4sec)を当該監視時間として再設定する。なお、再設定された監視時間(2T=4sec)は、一旦、「節電表示モード」に切り替えられたならば、初期値(T=2sec)にリセットされる。
【0057】
このように、表示部に対する鑑賞者の視線が所定の監視時間内に所定の回数以上検出された場合に、所定の監視時間に比較して長い監視時間を当該監視時間として再設定することとしたので、鑑賞者の鑑賞意思が顕著に存在する場合に節電表示モードへの切替条件を厳格化することができ、「節電表示モード」および/または「通常表示モード」が頻繁に切り替えられることによって消費電力が浪費されることを防止することが可能になる。
【0058】
表示モード切替部14dは、表示部12への電力供給が抑制された「節電表示モード」と、表示部12への電力供給が抑制されていない「通常表示モード」とを相互に切り替えて表示部12の表示制御をおこなう処理部である。具体的には、節電表示モード切替条件を満たした場合(図2−1参照)に、「通常表示モード」から「節電表示モード」に切り替え、通常表示モード切替条件を満たした場合(図2−2参照)に、「節電表示モード」から「通常表示モード」に切り替える。
【0059】
より詳細には、画像認識処理部14bによって表示部12に対する鑑賞者の視線が所定の監視時間(例えば、T=2sec)について検出されなかった場合(図4−1参照)に、「通常表示モード」から「節電表示モード」に切り替える。また、「表示モード」が「節電表示モード」である場合において、画像認識処理部14bによって表示部12に対する鑑賞者の視線が検出された場合、並びにナビゲーション処理部(カーナビゲーションアプリ)14aによって経路案内がおこなわれる場合(すなわち、当該車両がナビゲーションのルート外に位置する場合や、ナビゲーションのルート分岐点に位置する場合)に、「節電表示モード」から「通常表示モード」に切り替える。
【0060】
このように、表示部に対する鑑賞者の視線が所定の監視時間について検出されなかった場合に、「通常表示モード」から「節電表示モード」に切り替えることとしたので、鑑賞者に鑑賞意思が無い場合のみに、「節電表示モード」に切り替えることが可能になる。
【0061】
また、表示部に対する鑑賞者の視線が検出された場合に、「節電表示モード」から「通常表示モード」に切り替えることとしたので、鑑賞者の鑑賞意思が検出された場合に、「節電表示モード」から「通常表示モード」に迅速に切り替えることが可能になる。
【0062】
また、ナビゲーション装置によって経路案内がおこなわれる場合に、表示部の「表示モード」として「通常表示モード」を優先して適用することとしたので、ナビゲーションが必要である場合に、「節電表示モード」に切り替えられることを防止することが可能になる。
【0063】
また、表示モード切替部14dは、液晶を照射するバックライトを点灯および/または消灯させることによって「通常表示モード」および/または「節電表示モード」の切り替えをおこなう。このため、多量の電力を消費するバックライトの点灯を可及的に抑制することができ、消費電力をより実効的に低減することが可能になる。
【0064】
(各種処理の手順)
次に、本実施例1に係るナビゲーション装置の各種処理の手順について説明する。図5は、本実施例1に係る表示モード切替処理の手順を示すフローチャートである。同図に示すように、この「表示モード切替処理」は、ナビゲーション装置10の電源が「ON」状態になった場合に、開始されることとなる。
【0065】
すなわち、ナビゲーション装置10が起動されると(ステップS501肯定)、表示モード切替部14dは、最初に「通常表示モード」で表示部12に画像(例えば、ナビゲーション画面、オーディオ操作画面、またはエアコン操作画面など)を表示する(ステップS502)。
【0066】
そして、ナビゲーション処理部(カーナビゲーションアプリ)14aによって経路案内がおこなわれる場合(ステップS503肯定)には、表示モード切替部14dは、「通常表示モード」を維持する(ステップS504)。なお、経路案内がおこなわれる場合とは、当該車両がナビゲーションのルート外に位置する「ケース」、或いはナビゲーションのルート分岐点に位置する「ケース」を指す。
【0067】
また、ナビゲーション処理部(カーナビゲーションアプリ)14aによって経路案内がおこなわれない場合(ステップS503否定)には、画像認識処理部14bは、室内カメラ17によって撮影された画像に対する画像認識処理をおこない、鑑賞者(例えば、運転手)の視線方向を認識する(ステップS505)。具体的には、鑑賞者(運転手)の頭部の画像を基準画像(図3参照)と比較し、鑑賞者(運転手)の視線が何処に向いているかを認識する。
【0068】
より詳細には、運転手の頭部の画像が図3に示す視線方向「1」と一致する場合には、フロントガラス越しに前方を見ていると認識され、視線方向「3」と一致する場合には、右方向(例えば、サイドミラーなど)を見ていると認識される。また、運転手の頭部の画像が視線方向「2」と一致する場合には、表示部12を見ていると認識され、表示部12に対する鑑賞者の視線が検出されることとなる。
【0069】
ここで、図4−2に示すように、画像認識処理部14bによって表示部12に対する鑑賞者の視線が所定の監視時間(例えば、T=2sec)内に所定の回数(例えば、「3回」)以上検出された場合(ステップS506肯定かつステップS507肯定)に、監視時間再設定部14cは、所定の監視時間(T=2sec)に比較して長い監視時間(例えば、2T=4sec)を当該監視時間として再設定する(ステップS508)。
【0070】
一方、図4−1に示すように、画像認識処理部14bによって表示部12に対する鑑賞者の視線が所定の監視時間(例えば、T=2sec)について検出されなかった場合(ステップS506否定)には、表示モード切替部14dは、「通常表示モード」から「節電表示モード」に切り替える(ステップS509)。
【0071】
その後、画像認識処理部14bによって表示部12に対する鑑賞者の視線が検出された場合、若しくはナビゲーション処理部(カーナビゲーションアプリ)14aによって経路案内がおこなわれる場合(ステップ510肯定)には、表示モード切替部14dは、「節電表示モード」から「通常表示モード」に切り替える(ステップS511)。
【0072】
そして、このナビゲーション装置10では、上記のステップS503〜ステップS511までの「表示モード切替処理」を、ナビゲーション装置10の電源が「OFF」状態になるまで回帰的におこなう。
【0073】
上述してきたように、本実施例1に係るナビゲーション装置10によれば、表示部を鑑賞する鑑賞者の視線方向を検出し、鑑賞者の視線方向の検出結果に応じて「通常表示モード」および/または「節電表示モード」を切り替えることとしたので、鑑賞者(表示部の鑑賞対象者である乗員)の鑑賞意思の有無に応じて「通常表示モード」および/または「節電表示モード」を切り替えることができ、鑑賞者の利便性を損なうことなく、消費電力を低減することが可能になる。さらに、これに関連して、消費電力を低減することにより、車両の燃費を向上させ、かつバッテリ切れを予防することが可能になる。
【実施例2】
【0074】
さて、これまで本発明の実施例1について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、上記特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施例にて実施されてもよいものである。
【0075】
例えば、本実施例1では、表示部を鑑賞する鑑賞者の視線方向を検出し、鑑賞者の視線方向の検出結果に応じて「通常表示モード」および/または「節電表示モード」を切り替えるナビゲーション装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、図6に示すように、ナビゲーション装置10を構成し、表示部を鑑賞する鑑賞者の鑑賞状態として、鑑賞者のシート状態、鑑賞者のシートのリクライニング状態、ステアリングの操作状態、ウィンドウの操作状態、表示部に対する鑑賞者の接近状態、および/または当該ナビゲーション装置の操作を受け付ける遠隔操作装置に対する鑑賞者の接触状態を検出し、該検出結果に応じて「通常表示モード」および/または「節電表示モード」を切り替えるようにしても良い。
【0076】
すなわち、表示モード切替部14dは、図7−1に示す節電表示モード切替条件に従って、シート状態(シート荷重センサ)によって鑑賞者の不在を検出した場合、シート21のリクライニング状態が所定の角度(例えば、160度)以上であることを検出した場合(すなわち、シート21がフルフラットに近い状態であり、乗員が寝ているとみなすことができる状態)、ステアリング22の操舵角が所定の角度(例えば、10度)以上であることを検出した場合(すなわち、運転手が所定の度合以上の曲線道路を運転している場合)、並びに、ウィンドウスイッチ23の操作を検出した場合(すなわち、鑑賞者が窓の開閉操作をおこなっている場合)に、「通常表示モード」から「節電表示モード」に切り替える。なお、上記の「シート荷重センサ」については、エアバック作動システムに用いられるシート荷重センサを兼用して用いることで、新たな設備を設けることなく、本発明を実施することが可能である。
【0077】
また、表示モード切替部14dは、図7−2に示す通常表示モード切替条件に従って、赤外線センサ24によって表示部12に対する鑑賞者の接近状態を検出した場合(すなわち、鑑賞者の体の一部が表示部に接近した場合)、並びに、リモコン26に内蔵された接触センサ26aによって当該リモコン26に対する鑑賞者の接触状態を検出した場合(すなわち、鑑賞者の体の一部がリモコンに接触した場合)に、「節電表示モード」から「通常表示モード」に切り替える。
【0078】
このように、表示部を鑑賞する鑑賞者の鑑賞状態として、鑑賞者のシート状態、鑑賞者のシートのリクライニング状態、ステアリングの操作状態、ウィンドウの操作状態、表示部に対する鑑賞者の接近状態、および/または当該表示制御装置の操作を受け付ける遠隔操作装置に対する鑑賞者の接触状態を検出することで、鑑賞者の鑑賞意思をより正確に検出することができ、鑑賞者の利便性を向上しつつ、消費電力を低減することが可能になる。
【0079】
また、本実施例1では、視線方向を検出する鑑賞者を運転者とした場合の実施例について説明した本発明はこれに限定されるものではなく、表示部の鑑賞対象者である乗員それぞれの視線方向を検出するようにしても良い。
【0080】
また、本実施例1では、表示部を鑑賞する鑑賞者の鑑賞状態として、鑑賞者の視線方向を検出する実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、室内カメラ17によって撮影された鑑賞者の頭部の画像に対する画像認識処理をおこない、鑑賞者の頭の向きを検出するようにしても良い。
【0081】
これを具体的に説明すると、図8に示すように、鑑賞者の頭部の画像を基準画像(図3参照)と比較し、鑑賞者の頭の向きが何処に向いているかを認識する。つまり、鑑賞者の頭部の画像が頭の向き(1)と一致する場合には、鑑賞者が表示部12を見ていると認識し、表示部12に対する鑑賞者の視線を検出したと認定する。
【0082】
また、本実施例1では、画像認識処理部14bによって表示部12に対する鑑賞者の視線が検出された場合、並びにナビゲーション処理部(カーナビゲーションアプリ)14aによって経路案内がおこなわれる場合(当該車両がナビゲーションのルート外に位置する場合、またはナビゲーションのルート分岐点に位置する場合)に、「節電表示モード」から「通常表示モード」に切り替えることとしたが、さらに、当該ナビゲーション装置10に接続された通信メディアに外部から通信があった場合、並びにVICS受信機16によってVICS交通情報を受信した場合に、「節電表示モード」から「通常表示モード」に切り替えるようにしても良い。
【0083】
また、本実施例1では、液晶を照射するバックライトの点灯および/または消灯をさせることによって「通常表示モード」および/または「節電表示モード」の切り替えをおこなう実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、液晶への電力供給を制御したり、液晶を照射するバックライトへの電力供給を制御することによって消費電力の低減を図るようにしても良い。
【0084】
また、本実施例1では、表示部が単一である場合の実施例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示部が複数存在する場合でも同様に適用することができる。すなわち、各表示部を鑑賞する鑑賞者の鑑賞状態をそれぞれ検出し、該検出された各表示部に対する鑑賞者の鑑賞状態に応じて「通常表示モード」および/または「節電表示モード」を各表示部ごとに切り替えることで、複数の表示部おいて節電を図ることができ、消費電力をより一層低減することが可能になる。特に、車両の後部座席の乗員が降りた後の表示部の消灯忘れを防止できるため、消費電力を低減するとともに、走行中の眩しさも低減でき、走行安全性の向上を図ることが可能になる。
【0085】
また、本実施例において説明した各処理のうち、自動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を手動的におこなうこともでき、あるいは、手動的におこなわれるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的におこなうこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0086】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。さらに、各装置にて行なわれる各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPUおよび当該CPUにて解析実行されるプログラムにて実現され、あるいは、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0087】
以上のように、本発明に係る表示制御装置は、表示部への電力供給が抑制された節電表示モードと、表示部への電力供給が抑制されていない通常表示モードとを相互に切り替えて表示部の表示制御をおこなう表示制御装置に有用であり、特に、鑑賞者(表示部の鑑賞対象者である乗員)の利便性を損なうことなく、消費電力を低減することができる表示制御装置に適している。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本実施例1に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2−1】節電表示モード切替条件記憶部に記憶される情報の構成例を示す図である。
【図2−2】通常表示モード切替条件記憶部に記憶される情報の構成例を示す図である。
【図3】画像認識処理部において用いられる基準画像の一例を示す図である。
【図4−1】鑑賞者の視線方向の検出結果の一例を示す図である。
【図4−2】鑑賞者の視線方向の検出結果の一例を示す図である。
【図5】本実施例1に係る表示モード切替処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】本実施例2に係るナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図7−1】節電表示モード切替条件記憶部に記憶される情報の構成例を示す図である。
【図7−2】通常表示モード切替条件記憶部に記憶される情報の構成例を示す図である。
【図8】画像認識処理部において用いられる基準画像の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0089】
10 ナビゲーション装置
11 入力部
12 表示部
13 記憶部
13a 地図データ記憶部
13b 節電表示モード切替条件記憶部
13c 通常表示モード切替条件記憶部
14 制御部
14a ナビゲーション処理部
14b 画像認識処理部
14c 監視時間再設定部
14d 表示モード切替部
15 GPS受信機
16 VICS受信機
17 室内カメラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部への電力供給が抑制された節電表示モードと、前記表示部への電力供給が抑制されていない通常表示モードとを相互に切り替えて表示部の表示制御をおこなう表示制御装置であって、
前記表示部を鑑賞する鑑賞者の鑑賞状態を検出する鑑賞状態検出手段と、
前記鑑賞状態検出手段によって検出された前記表示部に対する鑑賞者の鑑賞状態に応じて前記通常表示モードおよび/または前記節電表示モードを切り替える表示モード切替手段と、
を備えたことを特徴とする表示制御装置。
【請求項2】
前記鑑賞状態検出手段は、前記表示部を鑑賞する鑑賞者の視線方向を検出する視線方向検出手段をさらに備え、
前記表示モード切替手段は、前記視線方向検出手段による前記鑑賞者の視線方向の検出結果に応じて前記通常表示モードおよび/または前記節電表示モードを切り替えることを特徴とする請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記表示モード切替手段は、前記視線方向検出手段によって前記表示部に対する鑑賞者の視線が所定の監視時間について検出されなかった場合に、前記通常表示モードから前記節電表示モードに切り替えることを特徴とする請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記視線方向検出手段によって前記表示部に対する鑑賞者の視線が所定の監視時間内に所定の回数以上検出された場合に、前記所定の監視時間に比較して長い監視時間を当該監視時間として再設定する監視時間再設定手段をさらに備えたことを特徴とする請求項3に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記表示モード切替手段は、前記視線方向検出手段によって前記表示部に対する鑑賞者の視線が検出された場合に、前記節電表示モードから前記通常表示モードに切り替えることを特徴とする請求項2、3または4に記載の表示制御装置。
【請求項6】
当該表示制御装置は、車両に搭載されるものであって、
前記鑑賞状態検出手段は、前記表示部を鑑賞する鑑賞者の鑑賞状態として、鑑賞者のシート状態、鑑賞者のシートのリクライニング状態、ステアリングの操作状態、ウィンドウの操作状態、前記表示部に対する鑑賞者の接近状態、および/または当該表示制御装置の操作を受け付ける遠隔操作装置に対する鑑賞者の接触状態を検出することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の表示制御装置。
【請求項7】
経路案内をおこなうナビゲーション装置をさらに備え、
前記表示モード切替手段は、前記ナビゲーション装置によって経路案内がおこなわれる場合に、前記表示部の表示モードとして通常表示モードを優先して適用することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の表示制御装置。
【請求項8】
前記表示部は、複数存在するものであって、
前記鑑賞状態検出手段は、各表示部を鑑賞する鑑賞者の鑑賞状態をそれぞれ検出し、
前記表示モード切替手段は、前記鑑賞状態検出手段によって検出された各表示部に対する鑑賞者の鑑賞状態に応じて前記通常表示モードおよび/または前記節電表示モードを各表示部ごとに切り替えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の表示制御装置。
【請求項9】
前記表示部は、液晶ディスプレイであって、
前記表示モード切替手段は、液晶への電力供給を制御することによって前記通常表示モードおよび/または前記節電表示モードの切り替えをおこなうことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の表示制御装置。
【請求項10】
前記表示モード切替手段は、液晶を照射するバックライトへの電力供給を制御することによって前記通常表示モードおよび/または前記節電表示モードの切り替えをおこなうことを特徴とする請求項9に記載の表示制御装置。
【請求項11】
前記表示モード切替手段は、液晶を照射するバックライトを点灯および/または消灯させることによって前記通常表示モードおよび/または前記節電表示モードの切り替えをおこなうことを特徴とする請求項9または10に記載の表示制御装置。

【図1】
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【図2−1】
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【図2−2】
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【図3】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図5】
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【図6】
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【図7−1】
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【図7−2】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−3787(P2006−3787A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−182347(P2004−182347)
【出願日】平成16年6月21日(2004.6.21)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】