説明

表示器/バイオラベルのための半導体ナノ結晶及びド−プした半導体ナノ結晶を製造するための単一原料固体前駆物質マトリックス及びその製造方法

半導体ナノ結晶のための単一原料固体前駆物質マトリックスを製造する方法において、a)ホスト・マトリックスの第一成分を含有する0.1−1モルの水性又は非水性(有機)溶液(1)と、原子価状態をその場で修正する必要がある第一ドーパントイオンを含有する0.001−0.01モルの水性/非水性溶液(2)とを混合する工程、b)前記溶液中の第一ドーパントイオンをその場で還元するため10−20mgの無機塩(3)を溶解する工程、c)原子価状態の修正を必要としないドーパントイオンを含有する無機塩の0.001−0.01モルの水性/非水性溶液(4)を添加する工程、d)ホスト材料の第二成分を含有する無機塩の0.1−1モルの水性/非水性溶液(5)を添加する工程、e)pH修正錯化剤を含有する水溶液を5−10重量%添加し、混合物(6)を得る工程、f)このようにして工程(e)で得られた混合物を加熱し、固体層状微細構造の前駆物質化合物(7、8)を得る工程、を含む前駆物質マトリックス製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、表示器のための半導体ナノ結晶(nanocrlystal)及びドープした半導体ナノ結晶を製造するための単一原料固体前駆物質マトリックス(single source solid precursor matrix)及びその製造方法に関する。無機層状前駆物質(LP)内でその場で発生させたII−VI化合物のドープした半導体ナノ結晶、特にZnOマイクロ殻(micro−shell)で表面キャップ(surface cap)されたドープしたZnSナノ結晶は、両方共、分解した亜鉛チオ尿素スルファトヒドロキシド前駆物質マトリックス内で生成し、そこに埋め込まれた状態になっている。この複合体材料は、多色表示器及びバイオマーカー(bio−marker)を製造するのに適した効率的光及び電気ルミネッセンスを示す。
【背景技術】
【0002】
(従来の技術)
一般にナノ燐光体(nanophosphor)と呼ばれているルミネッセンス半導体ナノ結晶は、表示器、バイオラベル(bio−label)、及び照明用途のための材料として用いられている〔バールガバ(Bhargava)R N、及びガラガー(Gallagher)D、「ZnSのMnドープしたナノ結晶の光学的性質」(Optical properties of Mn doped nanocrystals of ZnS」、Phys,Rev.Lett.Vol.72,413(1994)〕。ナノ燐光体の特別な利点には、低温(室温)湿潤化学的方法により大きなルミネッセンス量子効率、短い放射性崩壊時間、広い発光色調節性、等を有するナノ結晶の合成とドーピングを同時に行うことができることが含まれる。
【0003】
ナノ燐光体を製造する方法は、依然として発展中であるが、殆どの既知の合成法は、逆ミセル経路、有機金属の合成及びそれからのコロイド沈澱、ゾル・ゲル法、等を含んでいる。逆ミセル経路〔コウニオ(Counio)G、エスノウフ(Esnouf)S、ガコイン(Gacoin)T、ボイロット(Boilot)J P、「透明キセロゲルマトリックス中のCdS:Mnナノ結晶;合成及びルミネッセンス性」(CdS:Mn nanocrystals in transparent Xerogel Matrices;Synthesis and Luminescence Properties)、J.Phys.Chem.Vol.100,20021(1996)〕では、CdS、CdSe、ZnS、PbS、等を含む種々のナノ粒子が、油中水三元系のサイズ限定(size restricted)水プール中で製造されている。この方法は、固有II−VI族ナノ粒子を製造する初期段階で広く用いられていたが、ドープしたナノ粒子を製造するのには適さないことが判明している。なぜなら、過剰の表面活性剤媒体を使用せざるを得ず、そのことがドーピング過程を妨げるからである。その上、過剰の表面活性剤は、どのような技術的適用についても反応媒体からナノ粒子の分離を困難にする。この方法の更に別の欠点は、メルカプト酢酸、メルカプトエタノール、等(一般にチオール化合物)のような使用される表面キャッピング剤(surface capping agent)が毒性を持っていることである。この方法は、沈澱物の収率が低い欠点も有する。
【0004】
ZnS:Mn、ZnSe:Mn、及びCdSe:Mnナノ粒子を有機金属を含む反応により製造することが、数多くの特許及び刊行物に報告されている〔ガーラガー(Ghallagher)その他による米国特許第5,525,377号、D.J.ノリス(Norris)による米国特許出願No.2002/0011564A1、及びバールガバ(Bhargava)、その他、バールガバ(Bhargava)R N、及びガラガー(Gallagher)Dによる報告、「ZnSのMnをドープしたナノ結晶の光学的性質」(Optical properties of Mn doped nanocrystals of ZnS)、Phys.Rev.Lett.Vol.72,416(1994)、及びミクレック(Mikulec)、F V、クノ(Kuno)M、ベナニ(Bennani)M、ハル(Hall)D A、グリフィン(Griffin)R G、バウエンディ(Bawendi)MG、「マンガンをドープしたCdSeナノ結晶の有機金属合成及び特徴」(Organometallic synthesis and characterization of manganese−doped CdSe Nanocrlystals)、J.Am.Chem.Soc.,Vol.122,2532(2000)、スイベル(Suyver)J F、ウィスター(Wuister)S F、ケリー(Kelly)J J、及びメイジェリンク(Meijerink)A、「ナノ結晶質ZnSe:Mnのルミネッセンス」(Luminescence of nanocrystalline ZnSe:Mn)、Nano lett.Vol.1,429(2000)〕。この方法により製造された多くのナノ粒子系は、既にバイオラベル(bio−label)及び医療造影燐光体として使用するため市場で入手することができる。しかし、この方法は、コストがかかり、屡々毒性の有機金属化学物質を使用するため、限定された許容性しかもたない。更にこれらの化学物質は、稀にしか入手できないか又は室内で極めて制御された厳しい化学的反応により新たに製造されなければならない(米国特許第5,525,377号明細書)。このことは、製品のコストを大きくする結果になっている(懸濁物10ml当たり約500USドル:参考文献;オーシャン・オプィテクス(Ocean Optics)、USA、カタログ−2005)。この方法の別の欠点は、S2−イオン源として毒性の硫化水素(HS)ガスを使用することである(硫化物ナノ結晶の場合)。この方法の更に別の欠点は、Mn2+のようなドーパントの有機金属前駆物質(ジエチルマンガン)が極めて不安定であり、共沈反応中、重合するか、又は別の相として沈澱する。この方法の更に別の欠点は、既知の技術では、ナノ燐光体から多色発光のために必ず必要になる、半導体格子中に複数のドーパントイオンを組込むための一般的反応経路を与えていないことである。この方法は、表面活性剤又はキャッピング重合体(例えば、PMMA)を有機溶媒(トルエン)に溶解するのに約12−18時間かかるので、時間もかかる。更に、この方法はナノ粒子の合成後のUV硬化の付加物工程を必要とする。
【0005】
別の既知のナノ粒子の製造には、種々の環境条件で炭化水素又は水性溶媒中でのゾル・ゲル合成及びコロイド沈澱が含まれる。アルテミエフ(Artemyev)MV、グリノビッチ(Gurinovich)L I、スタパク(Stupak)A.P、及びガポネンコ(Gaponenko)V、「MnをドープしたCdSナノ粒子のルミネッセンス」(Luminescence of nanoparticles doped with Mn)、Phys.Stat.Sol(b) Vol.224,191(2001)、アリ・アザム・コースラビ(Ali Azam Khosravi)、クンドゥ(Kundu)M、ジャトワ(Jatwa)L、デシュパンデ(Deshpande)S K、バーガワト(Bhagawat)U A、ムラリ・シャストリ(Murali Shastri)、クルカルニ(Kulkarni)S.K、「銅をドープした硫化亜塩量子粒子による緑色ルミネッセンス」(Green luminescence from copper doped zinc sulphide quantum particles)、Appl.Phys.Lett.Vol.67,2702(1995)、及びワング(Wang)M、サン(Sun)L、フゥ(Fu)X、リアオ(Liao)C、及びヤン(Yan)C、「ZnS:Cu(II)ナノ粒子の合成及び光学的性質」(Synthesis and optical properties of ZnS:Cu(II) nanocrystals)、Solid State Commun.Vo.115,493(2000)は、CdS:Mn2+(DMF及び1ーメルカプトプロピルトリエトキシシランゲル中)、ZnS:Mn2+(不活性雰囲気、メルカプトエタノール・キャッピングを伴う)、ZnS:Cu2+(グリシン水性溶液中)を夫々製造することを論じている。これらの方法は、ナノ粒径粒子を製造するのには適切であるが、種々の原子価状態を有する異なった不純物イオンをドープするための便利で一般的な方法論を提示するものではない。これらの方法も、製造のために不活性雰囲気の必要性を招いており、ナノ粒子が直ぐ表面酸化する欠点を蒙っている。
【0006】
前述の既知の方法の全てにより製造されるナノ粒子系についての主な欠点は、
それらが空気及び水中で極めて分散性であり、従って潜在的環境の脅威を起こすことである。最近の毒物学的研究〔ダビットbワールハイト(David b Warheit]、「ナノ粒子:健康への影響」(Nanoparticles:Health Impacts)、Materials Today,Feb.2004〕は、合成、処理及び/又は適用中に吸い込まれたナノ粒子は、同じ化学的組成の一層大きな粒子として比較して極めて悪い炎症性の症状を起こすことを示している。吸い込まれたナノ粒子が肺の壁に付着し、肺防御(肺胞マクロファージ)監視機構を徐々にすり抜け、肺の間質領域内に移行し、腫瘍を含めた長期気道疾患病を引き起こす。この問題は、あらゆる種類のナノ粒子に適用され、特にCdS、CdSe、PbS、等のような極めて毒性の特性を有するナノ粒子の場合に一層ひどくなる。CdSe含有コロイドナノ粒子(裸の粒子のみならず、芯・殻型粒子の両方)の生体内細胞毒性についての最近の研究〔オースチンMデルファス(Austin M Derfus)、W.C.Wチャン(Chan)、及びサンギィータN.バーチア(Sangeeta N.Bhatia)、「半導体量子ドットの細胞毒性の検証」(Probing the cytotoxicity of semiconductor quantum dots)、Nano Lett.Vol.4,11(2004)〕は、生物学的細胞内でナノ粒子が分解することにより遊離のCd2+及びSe2+を放出し、発癌性の変異を起こすことによる、これらナノ粒子による急性毒性を確認している。これらの発見は、現在入手できるルミネッセンスナノ粒子の主な短所を表している。
【0007】
多くの環境保護団体は、既に毒性ナノ粒子の研究及び開発についてのモラトリアム又は禁止の実施を呼びかけている。
【0008】
このように、ルミネッセンスナノ粒子に関する現存する方法及び材料は、上に記載した不利な点及び欠点を伴っている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の主な目的は、ドープした半導体ナノ結晶、及び無機マイクロ殻を表面キャップしたII−VI族半導体の、環境に安全な官能性化(ドープした)半導体ナノ結晶、特にCu、Mn2+、Al3+、又はハロゲン(F、Cl、Br、及びI)をドープし、ZnOマイクロ殻を表面キャップし、層状前駆物質(LP)により生成した固体微細構造体内にその場で埋め込まれたZnSナノ結晶を簡単な方法で製造する方法を与えることにある。
【0010】
本発明の別の目的は、種々の型の表示器及び無機バイオラベルに適用することができるドープした半導体ナノ結晶を与えることにある。
【0011】
本発明のさらに別の目的は、合成、ドーピング、及びドープした半導体ナノ結晶の無機表面キャッピングを同時に行なうのに必要な全ての化学成分を含む固体前駆物質材料及びその材料を製造するための方法を与えることにある。
【0012】
本発明の更に別の目的は、固体前駆物質を製造するための方法及びその前駆物質を与えることにあり、この場合、前記固体物質を長い期間、例えば数カ月のような期間保存することができ、それを水性又は非水性媒体中で分解することによりドープしたナノ結晶を製造するのに用いることができる。
【0013】
本発明の更に別の目的は、亜鉛の硫酸塩(ハロゲン化物)−水酸化物のチオ尿素錯体の層状微細構造内でその場で生成し、その中に埋め込まれた状態になっているドープしたZnSナノ結晶を製造する方法及びそのナノ結晶を与えることにあり、その方法は、ナノ結晶が環境(空気及び水)中へ分散するのを防ぎ、それによりナノ粒子により引き起こされる環境汚染が起きないようにし、前記埋め込まれたナノ結晶がその周囲と反応しないように保護し、組成及び機能の劣化が起きないようにしている。
【0014】
本発明の更に別の目的は、新規なナノ芯/マイクロ殻構造体の形成に導く、ZnOのような微結晶無機半導体酸化物の無機殻で表面キャップされたドープしたZnSナノ結晶を製造する方法及びそのナノ結晶を与えることにあり、この場合ZnO殻がナノ粒子表面での非発光性経路を効果的に不動態化し、それにより芯のルミネッセンス量子効率を向上する。
【0015】
本発明の更に別の目的は、ドーパントイオンを含む固体前駆物質の元の化学組成を変えることなく、初期前駆物質の制御された熱分解によりナノ芯/マイクロ殻構造体の最終的組成を修正するだけで、青(〜470nm)から赤(〜680nm)の広い範囲に亙って調節することができる発光色を示すドープしたZnSナノ結晶を製造する方法及びそのナノ結晶を与えることにある。
【0016】
本発明の更に別の目的は、一つの処理パラメーター、即ち温度を変えることにより、広い範囲(480−618nm)に亙って調節することができる明るい光ルミネッセンスを示す、環境に優しいドープしたナノ結晶を製造する方法及びそのナノ結晶を与えることにある。
【0017】
本発明の更に別の目的は、種々の表示用途に適した明るい交流(ac)電気ルミネッセンス及びカソードルミネッセンスを示す、環境に優しいナノ結晶を製造する方法及びそのナノ結晶を与えることにある。
【0018】
本発明の更に別の目的は、毒性又は発癌性元素を含まず、従って、バイオタグ付与、医療造影、等のような生体外及び生体内両方の生物学的用途に適しているルミネッセンスナノ結晶を製造する方法及びそのナノ結晶を与えることにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
(発明の記述)
本発明に従い、半導体ナノ結晶のための単一原料固体前駆物質マトリックスを製造する方法において、
a) ホスト・マトリックスの第一成分を含有する0.1−1モルの水性又は非水性(有機)溶液と、原子価状態をその場で修正する必要がある第一ドーパントイオンを含有する0.001−0.01モルの水性/非水性溶液とを混合する工程、
b) 前記溶液中の第一ドーパントイオンをその場で還元するため10−12mgの無機塩を溶解する工程、
c) 原子価状態の修正を必要としないドーパントイオンを含有する無機塩の0.001−0.01モルの水性/非水性溶液を添加する工程、
d) 前記ホスト材料の第二成分を含有する無機塩の0.1−1モルの水性/非水性溶液を添加する工程、
e) pH修正錯化剤を含有する水溶液を5−10重量%添加し、混合物を得る工程、
f) このようにして工程(e)で得られた混合物を加熱し、固体層状微細構造の前駆物質化合物を得る工程、
を含む製造方法が与えられる。
【0020】
更に、本発明に従い、多色表示器及びバイオマーカー(bio marker)のためのドープした半導体ナノ結晶を製造する方法において、
a) ホストマトリックスの第一成分を含有する0.1−1モルの水性又は非水性(有機)溶液と、原子価状態をその場で修正する必要がある第一ドーパントイオンを含有する0.001−0.01モルの水性/非水性溶液とを混合する工程、
b) 前記溶液中の第一ドーパントイオンをその場で還元するため10−20mgの無機塩を溶解する工程、
c) 原子価状態を修正する必要のないドーパントイオンを含有する無機塩の0.001−0.01モルの水性/非水性溶液を添加する工程、
d) 前記ホスト材料の第二成分を含有する無機塩の0.1−1モルの水性/非水性溶液を添加する工程、
e) pH修正錯化剤を含有する水溶液を5−10重量%添加し、混合物を得る工程、
f) このようにして工程(e)で得られた混合物を加熱し、固体層状微細構造の前駆物質化合物を得る工程、
g) 固体状態又は溶液媒体中の前記化合物を加熱し、半導体ナノ結晶を得る工程、
を含む製造方法が与えられる。
【0021】
更に、本発明に従い、45−55重量%の亜鉛、28−35重量%の酸素、0.70−1.2重量%の炭素、1.5−2.5重量%の水素、4−6重量%の窒素、5−7重量%の硫黄、及び亜鉛原子の重量に関し、1−5重量%のドーパントイオンを含む、半導体ナノ結晶のための単一原料固体前駆物質マトリックスが与えられる。
【0022】
更に、本発明に従い、60−65重量%の亜鉛、30−32重量%の硫黄、1.2−1.3重量%の銅、及び1.2−1.3重量%のドーパントイオンを含む、多色表示器及びバイオマーカーのためのドープした半導体ナノ結晶が与えられる。
【0023】
図面を参照した本発明の詳細な説明
本方法の工程図を与える図1を参照してもよい。ハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、及び酢酸塩のような亜鉛の塩を0.1−1モルに相当する量で、その場で還元する必要のある酢酸銅(CCuO・HO)のようなドーパントイオンCu2+を含有する1000mlの水性媒体又は〜151℃の沸点を有するジメチルホルムアミドのような非水性媒体に溶解する。このようにして得られた混合物に、亜硫酸ナトリウム(NaSO)のような還元剤を〜10−20mg添加し、Cu2+イオンを還元し、次に硝酸アルミニウム[Al(NO・9HO]のようなドーパントイオンAl3+又はアルカリハロゲン化物(NaCl、KBr、等)の第二組の0.001−0.01モル溶液を添加する。この溶液混合物に、硫酸マンガン(MnSO・HO)のようなマンガンの第二又は第三のドーパントイオンを含有する0.001−0.01モルの前駆物質溶液を付加的に添加し、オレンジ色のEL発光材料を得るようにしてもよい。これに、次に硫化物イオンの原料、例えば、チオ尿素、チオアセトアミド、チオセミカルバジド、又はジチオカルボネートを、Znドーパント前駆物質混合物に対し0.1−1モルの量で供給し、続いてアンモニウム塩のようなpH修正/調節剤を5−10重量%補充し、9−12のpHを得る。上記工程の温度は30−40℃に維持する。
【0024】
上で得られた混合物は、60−70℃で20−30分間加熱し、白色の嵩ばった物質である層状固体前駆物質の沈澱物を得るようにする。この物質は、この段階で分離し、将来使用するまで貯蔵するか、別法として、母液中で80−150℃の温度で20−30分間加熱することにより分解し、硫化亜鉛(ZnS)ナノ粒子を沈澱させる。
【0025】
固体前駆物質は、その固体状態のまま、又は水/ジメチルホルムアミド又はアルコールの液体媒体中で加熱することにより分解することができる。
【0026】
上で得られた固体前駆物質又はナノ粒子を、水、アセトン、又はエタノールのような適当な溶媒で洗浄する工程にかけ、次に70−80℃で乾燥し、使用するのに必要な生成物を得る。
【0027】
上の方法で得られた固体前駆物質は、45−55重量%の亜鉛、28−35重量%の酸素、0.70−1.2重量%の炭素、1.5−2.5重量%の水素、4−6重量%の窒素、5−7重量%の硫黄、及び亜鉛原子の重量に関し、1−5重量%の、Cu、Al、Mn、Eu、Tb、Tm、Cs、Ceのようなドーパントイオンを含む。
【0028】
更に、上の方法で得られたドープした固体半導体ナノ結晶は、60−65重量%の亜鉛、30−32重量%の硫黄、1.2−1.3重量%の銅、及び1.2−1.3重量%の、Mn、Al、Eu、Tb、Tm、Cs、Ceのようなドーパントイオンを含む。
【0029】
本発明の有利な効果は、固体前駆物質が、安定である高度にルミネッセンス性を持ち、環境に安全なドープした半導体ナノ結晶の沈澱に必要な全ての化学成分を含んでいることである。この前駆物質は、何等劣化することなく、長期間貯蔵することができる。この層状前駆物質化合物のTEM像は、図2(9)に示されており、図中、微細結晶は、角柱板状薄片形態を有する薄い板状(電子透過性)のみならず、厚い板状(電子不透過性)のものを含んでいる。高解像力TEM像は、〜11.3Åの基礎間隔を有する格子面の平行な線を示している。スポット状のEDパターン[10]は、固体前駆物質の単結晶性を示している。X線回折像[11]は、〜11.3Åの格子面間隔(d間隔)に相当する強い基礎反射及びd〜9.13、7.82、及び5.63Åに相当する複数の中間層の低強度反射を示している。元素分析から、種々の条件で沈澱させたこれらの層状前駆物質の組成は:Zn12(NH)(SO(OH)186(CSN)・2HO(低いNHOH濃度、pH〜9.5−10.0で製造);又は、Zn12(NH(SO(S2−)(OH)184(CSN)・HO(高いNHOH濃度、pH>10.0で製造);又はZn12(NH(SOOH16(S2−)(NHCS2(CSN・HO(高いNHOH及びチオ尿素/Zn2+濃度、pH>12.0で製造);になることが判明している。固体前駆物質についての一般式は、
Zn(x+x/2)(SO(OH)(NHCS)(NH・nH
ここでx=y+z
と書くことができる。
【0030】
本発明の別の有利な特徴は、ドープしたZnSナノ粒子が、層間占有物(interlayer occupant)の系統的崩壊により層状前駆物質の柱廊空間(gallery−space)内で形成されることである。ドーパントイオンは、前駆物質構造体全体に亙って分布し、それが最終的にナノ粒子格子内に組込まれるようになる。層間占有物の崩壊及びその構造体に付随する不規則化は、図3に示されているように、XRD像の変異から明らかである。反応温度が上昇すると、基礎反射[12−14]の強度は減少し、2θ値で僅かに移行し、構造体の系統的不規則化を示している。制御された熱処理(80−130℃)では、層間領域内でZnSナノ粒子が生成し、次に部分的表面酸化(ZnO)が行われる。得られた複合構造体は、部分的に分解した前駆物質と、ナノZnS芯・ZnOマイクロ殻とから構成され[14]、それは、不純物イオンの効果的ドーピングを示す強い光ルミネッセンス(緑)を示す。130−150℃で加熱すると、ZnOマイクロ殻で覆われたナノZnS芯を生じ[15]、150−200℃では、その化合物は徐々に酸化し、純粋なZnOになる[16]。
【0031】
上で述べたように、分解経路は、更に熱重量分析から明らかである。図4[17]は、空気中での熱処理による重量減少の一連の重複領域を示している。最初の二つの重量減少段階、〜40−75℃及び75−130℃は、挿入占有物の崩壊及びナノZnSの析出を表している。40−130℃の二つの小さな吸熱ピークは、これらの化学反応を表している。130から200℃では、〜175℃の強い吸熱活性を伴った〜25%の大きな重量減少は、層間占有物の完全な崩壊及び結晶水、アンモニア、CO、等の逃散を示している。200−610℃では、その層状構造体は完全に脱ヒドロキシル化され、一層多くのZnO相を形成し、それがドープしたZnSナノ粒子を包む。610−950℃では、SOが逃散し、残留物としてZnOだけを残す。
【0032】
本発明の別の利点は、形成されたナノ粒子が自由流動性粒子ではなく、その代わり、それらは図4に示したように、部分的又は完全に分解した層状化合物[18]内に埋め込まれていることである。部分的に分解した生成物の大きな薄板状結晶子の拡大領域は、〜5nmの粒径のZnSナノ粒子[19]が、微結晶子内に埋め込まれていることを示している。選択された領域ED像[20]も、閃亜鉛鉱ナノ粒子の存在を示し、層状前駆物質(LP)、ZnS(立方晶系)ナノ粒子、及びZnOマイクロ殻からの混合XRD反射は、独特の複合体構造を確認させるものである。この構造は、ナノ粒子が拡散せず、環境を汚染しないことを確実にする。このように、本発明は、環境的に安全であるが、機能的に有能なナノ粒子を製造する新規な方法を与えている。
【0033】
本発明の更に別の利点は、層状化合物内に埋め込まれた官能性化ナノ粒子が、ZnOの透明(UV−VIS)半導体酸化物で、その場で表面キャップされることである。空気環境中で前駆物質を水性媒体中で分解すると、柱廊占有物(チオ誘導体/S2−源)の優勢な反応により好ましくはZnSナノ粒子が形成され、そのコーベル(crbel)は、八面体/四面体部位にZn2+イオンを含む。次に熱処理すると、ZnO殻が形成され、層状前駆物質のコーベルの分解により、サブミクロンの厚さに成長する。その物質は、ZnO殻の形成により最大のルミネッセンス効率を示す。効率的ルミネッセンス試料のXRD像(図3[21])中に鋭いZnO反射が存在することは、線の幅が変化しないでいる幅の広い立方晶系ZnSナノ粒子像に対し、推論される機構を明らかに示している。ZnOキャップは、ナノ粒子表面の欠陥に関連した非発光性経路を効果的に不動態化し、それにより、ルミネッセンス量子効率を増大する。
【0034】
本発明の更に別の利点は、ナノ粒子の発光色を、初期前駆物質の分解を制御する一工程法により青(〜480nm)から赤(〜618nm)の広い範囲に亙り効果的に調節することができることである。発光色は、ナノZnS/マイクロZnO殻の相含有量を変えることにより修正する。組成変化は、図3のXRD像が明らかである。ZnSナノ粒子の部分的表面酸化、又はナノ粒径のZnS表面中への酸素の混入、及び更にZn2+部位にCu及びAl3+を有する表面の酸素不足ZnO1−δの形成により、緑から黄、オレンジ、又は赤へのPL発光特性の変化が起きる。ZnO中の酸素空格子点(V)は、供与体中心として働き、緑色PL発光を与えるのに対し、格子間酸素は、オレンジ・赤発光をもたらす。ZnO1−δ中のδの値は酸化(熱処理)の程度、従って、酸素空位の濃度減少と共に減少するのに対し、格子間酸素は、光ルミネッセンススペクトル[22](図5)で分かるように、発光色の赤色への移行誘導を増大する。このように、発光色は、界面でのナノZnS/マイクロZnO芯/殻比を変化させることにより、調節される。
【0035】
本発明の更に別の重要な利点は、ドープした埋め込みナノ粒子がac電場で高減衰誘電挙動を示す場合、層状前駆物質の分解が特定の型の微細構造体をもたらすことである。このことは、ドープしたZnSナノ結晶からの効率的低電圧ac電気ルミネッセンス(EL)を促進する。図6は、本発明の二種類の異なったドープしたナノ粒子系(分解生成物)を用いて製造したac電力EL(ACPEL)セルからのEL発光スペクトル[23]に関連する。EL活性は、EL活性ではないZnO粒子よりもむしろZnSナノ粒子を優勢に含む材料でのみ見ることができる。効率的青−緑及び緑−黄EL発光は、Cu−AlをドープしたナノZnS+マイクロZnO粒子から得ることができるのに対し、オレンジ発光(590)は、実施例4で記載するように、ZnS:Cu−Mn2+−Al3+から得られる。このように、新規な環境に優しいナノ粒子を、多色発光EL表示器、CRT表示器、電場発光表示器、プロジェクト・スクリーン、等のために用いることができる。
【0036】
本発明の更に別の利点は、本発明により製造されたナノ燐光体が、CdSe、CdS、又はZnSe系蛍光体の場合とは異なって、毒性又は発癌性元素を全く含まないことである。従って、これらの粒子は、バイオ・ラベリング及び医療造影のような生体外及び生体内の両方の生物学的用途にとって安全である。更に医薬(薬剤)で重要なバイオ分子を、層状構造体の柱廊空間中に挿入することができ、その複合体は、新規なドラッグ・デリバリ・システムとして用いることができ、この場合、ナノ粒子からのルミネッセンスを、生物学的組織中のドラッグ・デリバリ機構の活性化又は監視に用いることができる。
【実施例】
【0037】
本発明を、次の実施例を援用して例示するが、それらは本発明の範囲を限定するものではなく、どのような修正でも本発明の範囲内に入るものである。
【0038】
例1:水性媒体中での緑色発光ナノ結晶の合成
ナノ結晶を製造するため、1Mの硫酸亜鉛水溶液500mlを0.01Mの酢酸銅(1原子%Cu2+)溶液50ml及び無水亜硫酸ナトリウム粉末10.0mgと均一に混合する。このようにして得られた混合物に、0.01Mの硝酸アルミニウム溶液(2原子%Al3+)100ml及び1Mのチオ尿素500mlを添加する。次の工程で、NHOH溶液を、反応混合物のpHが10−11へ上昇するまで添加し、それを60−70℃へ20−30分間加熱し、白色沈澱物を得、それを濾過し、次に洗浄し、50−60℃で乾燥し、貯蔵する。別法として、沈澱物を母液中で温度を100−110℃へ15−17分間上昇させることにより分解する。更に別法として、テフロン裏打反応器(オートクレーブ)を用いて、100−110℃の温度で沈澱物を熱処理してもよい。このように処理した沈澱物を、濾過、洗浄、にかけ、次に70−80℃で乾燥する。このようにして得られたナノ結晶は、緑色の明るいルミネッセンスを示し、その収率は〜90%である。
【0039】
例2:水性媒体中での黄色発光ナノ結晶の合成
ナノ結晶を製造するため、1Mの硫酸亜鉛水溶液500mlを0.01Mの酢酸銅(1原子%Cu2+)溶液50ml及び無水硫酸ナトリウム粉末10.0mgと均一に混合する。このようにして得られた混合物に、0.01Mの硝酸アルミニウム溶液(2原子%Al3+)100ml及び1Mのチオ尿素500mlを添加する。次の工程で、NHOH溶液を、反応混合物のpHが10−11へ上昇するまで添加し、それを60−70℃へ20−30分間加熱し、白色沈澱物を得る。この固体前駆物質を分離し、使用するまで貯蔵するか、又は反応媒体の温度を110−130℃へ15−17分間上昇させることにより分解し、ドープしたナノ結晶を含有する沈澱物を得る。更に別法として、テフロン裏打反応器(オートクレーブ)を用いて、110−130℃の温度で沈澱物を熱処理し、それを濾過し、洗浄し、70−80℃で乾燥してもよい。このようにして得られたナノ結晶は、570nmの明るい黄色ルミネッセンスを示し、効果的なドーピングを示し、その収率は〜90%である。
【0040】
例3:水性媒体中でのオレンジ色発光ナノ結晶の合成
ナノ結晶を製造するため、1Mの硫酸亜鉛水溶液500mlを0.01Mの酢酸銅(1原子%Cu2+)溶液50ml及び無水亜硫酸ナトリウム粉末10.0mgと均一に混合する。このようにして得られた混合物に、0.01Mの硝酸アルミニウム溶液(2原子%Al3+)100ml、0.001Mの亜硫酸マンガン(MnSO・nHO)50ml、及び1Mのチオ尿素500mlを添加する。次の工程で、NHOH又はNaOHの5%溶液を、反応混合物のpHが〜9へ上昇するまで添加し、それを〜60−70℃へ20−30分間大気圧で加熱し、白色沈澱物を得、それを空気中又は水中で130−140℃で分解し、ZnO殻で覆われた、Cu−Mn2+−Al3+をドープしたZnSナノ粒子を生成させる。このようにして得られた沈澱物を濾過し、洗浄し、70−80℃で乾燥する。このようにして得られたナノ結晶は、590nmで明るいオレンジ色のルミネッセンスを示し、その収率は〜90%であり、それを、図6[24]から分かるように、オレンジ色の発光を示すEL装置を製造するのに用いる。
【0041】
本発明の方法は、当業者により修正、適応、変化を行えることは理解されるべきである。そのような修正、適応、変化は、次の特許請求の範囲で更に記載する本発明の範囲内に入るものである。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】図1は、酸化物マイクロ殻でキャップされたドープした半導体ナノ粒子を製造する方法の工程図である。
【図2】図2は、ドープしたナノ粒子を製造するのに用いられる単一原料固体前駆物質のTEM像、SAED及びXRD像である。
【図3】図3は、固体前駆物質の異なった分解生成物のXRD像である。
【図4】図4は、層状マトリックス内に埋め込まれたZnSナノ粒子の熱分析データー、TEM像、及びXRDである。
【図5】図5は、層状前駆物質内で、その場で形成されたドープしたZnSナノ結晶からの調節可能な発光色を示す光ルミネッセンス発光スペクトルを示す図である。
【図6】図6は、層状前駆物質内でその場で形成されたドープしたZnSナノ結晶からの電気ルミネッセンスのスペクトルを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体ナノ結晶のための単一原料固体前駆物質マトリックスを製造する方法において、
a) ホスト・マトリックスの第一成分を含有する0.1−1モルの水性又は非水性(有機)溶液と、原子価状態をその場で修正する必要がある第一ドーパントイオンを含有する0.001−0.01モルの水性/非水性溶液とを混合する工程、
b) 前記溶液中の第一ドーパントイオンをその場で還元するため10−20mgの無機塩を溶解する工程、
c) 原子価状態の修正を必要としないドーパントイオンを含有する無機塩の0.001−0.01モルの水性/非水性溶液を添加する工程、
d) ホスト材料の第二成分を含有する無機塩の0.1−1モルの水性/非水性溶液を添加する工程、
e) pH修正錯化剤を含有する水溶液を5−10重量%添加し、混合物を得る工程、
f) このようにして工程(e)で得られた混合物を加熱し、固体層状微細構造の前駆物質化合物を得る工程、
を含む前駆物質マトリックス製造方法。
【請求項2】
多色表示器及びバイオマーカーのためのドープした半導体ナノ結晶を製造する方法において、
a) ホスト・マトリックスの第一成分を含有する0.1−1モルの水性又は非水性有機溶液と、原子価状態をその場で修正する必要がある第一ドーパントイオンを含有する0.001−0.01モルの水性/非水性溶液とを混合する工程、
b) 前記溶液中の第一ドーパントイオンをその場で還元するため10−20mgの無機塩を溶解する工程、
c) 原子価状態を修正する必要のないドーパントイオンを含有する無機塩の0.001−0.01モルの水性/非水性溶液を添加する工程、
d) 前記ホスト材料の第二成分を含有する無機塩の0.1−1モルの水性/非水性溶液を添加する工程、
e) pH修正錯化剤を含有する水溶液を5−10重量%添加し、混合物を得る工程、
f) このようにして工程(e)で得られた混合物を加熱し、固体層状微細構造の前駆物質化合物を得る工程、
g) 固体状態又は溶液媒体中の前記化合物を加熱し、半導体ナノ結晶を得る工程、
を含む半導体ナノ結晶製造方法。
【請求項3】
45−55重量%の亜鉛、28−35重量%の酸素、0.70−1.2重量%の炭素、1.5−2.5重量%の水素、4−6重量%の窒素、5−7重量%の硫黄、及び亜鉛原子の重量に関し、1−5重量%のドーパントイオンを含む、半導体ナノ結晶のための単一原料固体前駆物質マトリックス。
【請求項4】
60−65重量%の亜鉛、30−32重量%の硫黄、1.2−1.3重量%の銅、及び1.2−1.3重量%のドーパントイオンを含む、多色表示器及びバイオマーカーのためのドープした半導体ナノ結晶。
【請求項5】
加熱が60−70℃の温度で20−30分間行われる、請求項1又は3に記載の単一原料固体前駆物質マトリックス及びその製造方法。
【請求項6】
化合物の加熱が80−150℃の温度で20−30分間行われる、請求項2又は4に記載のドープした半導体ナノ結晶及びその製造方法。
【請求項7】
固体前駆物質化合物及び半導体ナノ結晶を、濾過、洗浄、にかけ、次に70−80℃で乾燥する、請求項5又は6に記載の単一原料固体前駆物質マトリックス及びドープした半導体ナノ結晶。
【請求項8】
ホスト・マトリックスの第一成分のための薬剤が、亜鉛(II)Zn2+のハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、又は酢酸塩のようなものであり、第一ドーパントイオンが、ホスト・マトリックスの第一成分のための薬剤を還元することにより得られた銅(I)Cu1+である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項9】
第一ドーパントイオンのその場での還元に用いられる還元剤が、無水亜硫酸ナトリウムのような適当な還元剤であり、第二ドーパントイオンを含有する化学的薬剤が、アルミニウム(III)のハロゲン化物、硝酸塩、又は硫酸塩、又は希土類元素の塩のようなものである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項10】
ナノ結晶ホストの第二成分が硫化物イオンであり、対応する薬剤が、チオ尿素、チオアセトアミド、チオセミカルバジド、又はジチオカルバメートのようなものである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項11】
錯化剤/pH修正剤が、アンモニア又はナトリウムの水酸化物/ハロゲン化物/硫酸塩の水溶液である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項12】
化合物を、水/ジメチルホルムアミド又はアルコールの液体媒体中で80−150℃で加熱する、請求項2に記載のドープしたナノ結晶の製造方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2009−512740(P2009−512740A)
【公表日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−532976(P2008−532976)
【出願日】平成18年6月27日(2006.6.27)
【国際出願番号】PCT/IN2006/000214
【国際公開番号】WO2007/036950
【国際公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(508095463)
【Fターム(参考)】