説明

表示装置、表示方法、プログラム

【課題】編集前のページを呼び出すことが出来る。
【解決手段】ページを編集可能に表示する表示手段と、ページを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されているページのうち、前記表示手段に表示させるページが選択される選択手段と、前記選択手段により選択されたページが、前記表示手段に表示されているページと、異なるか否かを判断する第1判断手段と、前記第1判断手段により、異なると判断されると、前記選択手段により選択されたページを複製する複製手段と、前記複製手段に複製されたページを前記記憶手段に記憶させ複製元のページを前記表示手段に表示させるか、または、前記複製手段に複製されたページを前記表示手段に表示させ複製元のページを前記記憶手段に記憶させるページ制御手段とを有することを特徴とする表示装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、表示方法、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、会議などで用いられ、様々な画像が含まれるページが表示される表示装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。ユーザは、当該表示装置に表示されたページに対して、編集を行なうことができる。編集とは、例えば、ページに対して、ユーザが追記などを行なうことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、特許文献1記載の技術では、編集前のページを呼び出すことは出来ないという問題があった。
【0004】
本発明では、このような問題を鑑みて、編集前のページを呼び出すことが出来る表示装置、表示方法、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明では、ページを編集可能に表示する表示手段と、ページを記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されているページのうち、前記表示手段に表示させるページが選択される選択手段と、前記選択手段により選択されたページが、前記表示手段に表示されているページと、異なるか否かを判断する第1判断手段と、前記第1判断手段により、異なると判断されると、前記選択手段により選択されたページを複製する複製手段と、前記複製手段に複製されたページを前記記憶手段に記憶させ複製元のページを前記表示手段に表示させるか、または、前記複製手段に複製されたページを前記表示手段に表示させ複製元のページを前記記憶手段に記憶させるページ制御手段とを有することを特徴とする表示装置を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の表示装置、表示方法、プログラムであれば、編集前のページを呼び出すことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本実施形態の表示装置の斜視図の一例を示した図。
【図2】本実施形態の表示装置のハードウェア構成例を示した図。
【図3】本実施形態の表示手段の表示の一例を示した図。
【図4】本実施形態のページリストの一例を示した図。
【図5】本実施形態の制御手段の機能構成例を示した図。
【図6】本実施形態の表示装置の処理フローを示す図。
【図7】本実施形態の表示手段の表示の別の例を示した図。
【図8】本実施形態の表示手段の表示の別の例を示した図。
【図9】本実施形態の表示手段の表示の別の例を示した図。
【図10】スタックの概念を示した図。
【図11】別の実施形態の制御手段の機能構成例を示した図。
【図12】別の実施形態の表示装置の処理フローを示した図。
【図13】別の実施形態の表示装置の処理フローを示した図。
【図14】別の実施形態の表示装置の処理フローを示した図。
【図15】別の実施形態の表示手段の表示の別の例を示した図。
【図16】スタックとスタック外の概念を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下の各実施形態において、機能構成例、処理フローの説明では、同じ処理については、同じ参照番号、同じステップ番号を付加し、重複説明を省略する。
<実施形態1>
本実施例の表示装置200は、例えば会議で用いられることが好ましい。以下の説明では、当該表示装置200が会議で用いられた場合について説明する。
【0009】
図1に、表示装置200を前方側から見た斜視図の一例を示す。表示手段202は、表示領域202aを有し、当該表示領域202aに様々な画像が表示される。
【0010】
表示手段202は、例えば、液晶やプラズマなどのフラットパネルやプロジェクタであり、通常、40インチ〜60インチ程度のサイズを有する。表示手段202は、様々な画像が表示される。例えば、表示手段202にタッチパネル機能を具備させ、ユーザが描画手段により、表示手段202に描画させるようにしてもよい。ここで、描画手段とは、例えば、ユーザの指、スタイラスペン、後述する図2に示す入力手段262(マウスやキーボード)などである。描画手段により描画された画像を描画画像という。
【0011】
また、表示手段202に、外部の情報処理装置270(図2参照)から出力された画像を表示させるようにしてもよい。当該出力された画像を出力画像という。
【0012】
また、表示手段202に、表示装置200自身にダウンロードされているアプリケーションを起動させ、当該アプリケーションに対応する画像を表示させるようにしてもよい。当該画像を背景画像という。
【0013】
また、表示手段202に背景画像が表示されている場合には、ユーザは当該背景画像に重畳させて、様々な情報を描画することが出来る。
【0014】
また、以下では、表示手段202に表示される対象(画像全体)を「ページ」という。ユーザは、表示手段202に表示されているページに対して、様々な編集を行なうことができる。ここで、編集とは、ページに対して描画手段で画像やストロークの追記、画像の削除、画像の添付、画像の位置の変更、画像の大きさの変更、画像の色の変更、ページのスナップショットの作成などをいう。
【0015】
載置台204には、表示装置200に様々な情報を入力するための入力手段262が、使用可能な状態で載置できる。またプリンタ収容手段206の前面は扉形状になっており、扉を開いて表示手段202に表示された背景画像や描画画像を印刷することが出来るプリンタ(図示せず)を収容させることが出来る。
【0016】
また、ビデオ収容手段208の前面は扉形状になっており、扉を開いて、ビデオテープやレーザディスクなどを挿入・抜去することが出来る。また、コンピュータ収容手段210は、前面が扉形状になっており、扉を開いてコンピュータ(後述する図2の制御手段250、主記憶手段252、補助記憶手段254などが含まれるコンピュータ)を収容させることが出来る。また表示装置200の最下部には、キャスター212が設けられており、ユーザの所望の場所に移動させることが出来る。
【0017】
図2に、本実施形態の表示装置200のハードウェア機能構成例を示す。図2に示すようには、本実施例の表示装置200は、制御手段250、主記憶手段252、補助記憶手段254、外部記憶装置I/F手段256、外部機器接続I/F手段259、ネットワークI/F手段260、入力手段262、表示手段202を含む。
【0018】
制御手段250は、図1記載のコンピュータ収容手段210に収容されているコンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行う。また、制御手段250は、主記憶手段252に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、外部からデータを受け取り、演算、加工した上で、当該データを出力する。
【0019】
主記憶手段252は、ROM(Read Only Memory)や、RAM(Random Access Memory)などである。主記憶手段252は、制御手段250が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。以下では、主記憶手段252を記憶装置252という。
【0020】
補助記憶手段254は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。外部記憶装置I/F手段256は、所定のデータ伝送路を介して接続された記憶媒体258(例えば、USBやCD−ROMなど)と表示装置200とのインタフェースである。
【0021】
また、記憶媒体258に、所定のプログラムを格納し、この記憶媒体258に格納されたプログラムは外部記憶装置I/F手段256を介して表示装置200にインストールされ、インストールされた所定のプログラムは表示装置200により実行可能となる。
【0022】
外部機器接続I/F手段259は、情報処理装置270(例えば、PC:Personal Computer)などの外部機器を接続するためのインタフェースであり、VGA(Video Graphics Array)入力コネクタやUSB(Universal Serial Bus)ポートなどの物理インタフェースである。
【0023】
ネットワークI/F手段260は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された、情報処理装置270と表示装置200とのインタフェースの役割を果たす。
【0024】
上述のように、入力手段262は、例えば、キーボードやマウスであり、ユーザにより様々な指令が入力される。
【0025】
図3に、表示手段202の表示例を示す。図3の例では、表示手段202は、画像表示手段2022と、選択手段2024とを含む。画像表示手段2022には、様々な画像が表示される。図3の例では、情報処理装置200から外部機器接続I/F手段259またはネットワークI/F260を介して出力された、円グラフの画像Xと、ユーザによりスタイラスペンにより手書き描画された「→」という記号と、「重要」という文字である描画画像xとが表示されている。また、座標取得手段2501は、描画手段により手書き描画された座標を取得し、表示制御手段2503は、当該取得された座標に基づいて、描画画像xを画像表示手段2022に表示させる。
【0026】
また、表示手段202には、様々なボタンが電子的に表示される。ユーザは、様々なボタンを描画手段(例えば、スタイラスペン)で押下(接触)させることで、当該ボタンに対応する機能を実現させることが出来る。
【0027】
また、表示手段202には、新規ページ作成手段2026が設けられる。図3の例では、新規ページ作成手段2026とは、新規ページ作成ボタン2026であり、当該新規ページ作成ボタン2026は、電子的に表示される。ユーザは、描画手段で、新規ページ作成ボタン2026を押下することにより、当該押下された時点で、画像表示手段2022に表示されていたページ(出力画像、背景画像、描画画像)に代わり、新規ページが表示される(例えば、画像表示手段2022に何ら表示されていない状態になる)。
【0028】
例えば、画像表示手段2022にページ5が表示されている場合に、ユーザが新規ページ作成ボタン2026を押下すると、新規ページであるページ6が作成され、当該新規ページ6が画像表示手段2022に表示される。
【0029】
また、ユーザが新規ページ作成ボタン2026を押下することで、現在、表示されていたページ5は、記憶制御手段2054により、記憶装置252内のページリストに、新たなページとしてメモリとしての記憶装置252に記憶される。
【0030】
図4に、揮発性の記憶装置252の記憶領域の一部に一時記憶されるページリスト500のデータ構造を模式的に示す。図4の記載では、図面簡略化のために、ページ1〜ページ3までについて記載する。また、本実施例のページリストでは、図4に示すように、各ページごとに、当該各ページのバージョン(後述する)履歴リストが設けられている。各ページごとの履歴リストには、当該各ページのバージョンであるページデータが格納されている。
【0031】
図4の例では、ページ1の履歴リスト501には、0ページデータ〜2ページデータが格納されている。また、ページ2の履歴リスト502およびページ3の履歴リスト503には、0ページデータが格納されている。
【0032】
そして、図4の例では、ページ1については、バージョン2(1ページデータ)が選択されている。また、ページ2やページ3については、バージョン1(0ページデータ)が選択されている。従って、ユーザが選択手段2024(図3参照)でページ1を選択すると、ページ1のバージョン2が画像表示手段2022に表示される。また、ユーザが選択手段2024で、ページ2またはページ3を選択すると、ページ2またはページ3のバージョン1が画像表示手段2022に表示される。
【0033】
このように、ユーザが、新規ページ作成ボタン2026を押下するごとに、図4に示すページリストに新規に蓄積記憶されていく。そして、選択手段2024に、新たに、当該記憶されたページ(以下、「記憶ページ」という。)のサムネイル表示が追加される。
【0034】
次に、図3の選択手段2024について説明する。また、図5に、本実施形態1の制御手段250の機能構成例を示す。ユーザは、選択手段2024に選択指示を入力することで、呼び出したい記憶ページを図4のページリストから呼び出す(ロードする)ことが出来る。選択指示の入力とは、例えば、呼び出したい記憶ページのサムネイル画像を押下することである。
【0035】
呼び出されたページは、表示制御手段2503が画像表示手段2022に表示させるようにしてもよい。また、呼び出されたページは、プリンタ収容手段206(図1参照)に収容されているプリンタから印刷させるようにしてもよい。また、呼び出されたページは、外部機器接続I/F手段259またはネットワークI/F手段260(図2参照)経由で、情報処理装置270に送信するようにしてもよい。
【0036】
図3の例では、ユーザは、移動ボタン2028を押下することで、太線で示すカーソル2032を左右に移動させることが出来る。ユーザは、呼び出したいページについてのサムネイル画像にカーソル2032を合わせる。カーソル2032を合わせると、ユーザは、当該サムネイル画像を押下する。これにより、呼び出し手段2506は、カーソル2032に指定されたサムネイル画像に対応するページを呼び出すことが出来る。図3の例では、カーソル2032はページ2に合わせられている。
【0037】
このように、呼び出し手段2506は、呼び出し指示が入力される(例えば、サムネイル画像が押下される)ことにより、所望のページを呼び出すことが出来る。
【0038】
また、カーソル2032が合わせられたサムネイル画像について、移動ボタン2030が表示される。ユーザは、移動ボタン2030を押下することで、カーソル2032が合わせられたページのバージョンを呼び出すことが出来る。バージョンについては後述する。
【0039】
図6に実施形態1の表示装置200の処理フローを示す。また、図7に、現在の表示手段202の表示状態を示す。図7の例では、選択手段2024により、選択可能なページを1〜5とする。また、現在、画像表示手段2022に表示されているページをページ4とし、画像表示手段2022の左下に「p4」と表示されている。左下のページ番号は表示させなくてもよい。
【0040】
ステップS2において、第1判断手段2502は、ユーザから、選択手段2024によりページM(Mは自然数)が選択されたか否かが判断される。ここでは、M=3とする。第1判断手段2502は、ページMが選択されるまで待機する(ステップS2のNo)。
【0041】
第1判断手段2502が、ページMが選択された、と判断すると(ステップS2のYes)、ステップS4に移行する。図8にページM(=3)が選択された場合の表示手段202の表示状態の一例を示す。図8に示すように、選択手段2024中のページ3にカーソル2032があわせられており、画像表示手段2022には、p3が表示されている。なお、図8の例のp3は「今日の議題・・・」の文字画像である。
【0042】
ステップS4では、第1判断手段2502は、選択手段2024により選択されたページM(=3)が、現在、表示手段202(画像表示手段2022)に表示されているページ(=4)と、異なるか否かを判断する。
【0043】
ここで、選択手段2024により選択されたページM(=3)と、現在、画像表示手段2022に表示されているページ4と、は異なるので、ステップS4ではYesと判断され、ステップS6に移行する。
【0044】
ステップS6では、複製手段2507は、選択手段2024により選択されたページM(=3)を複製する。当該複製されたページをページM'とする。
【0045】
ステップS7では、(i)記憶制御手段2504が複製されたページM'を記憶装置252に記憶させ、表示制御手段2503が複製元のページMを表示手段202に表示させる。または、(ii)表示制御手段2503が、複製されたページM'を表示手段202に表示させ、記憶制御手段2504が複製元のページMを記憶装置252に記憶させる。
【0046】
ここで、ページM'またはページMの記憶とは、ページリスト中のページMの末尾に次のバージョンとして追加することである。例えば、ページリストのデータ構造がスタック構造(図10参照)である場合には、ページM'またはページMは、最後に追加される。
【0047】
ステップS7では、(i)または(ii)の何れか一方が行なわれる。また、記憶制御手段2503と表示制御手段2504とをまとめて、ページ制御手段2504という。以下では、ステップS7では、(ii)の処理が行なわれるとして説明する。
【0048】
従って、以後、ユーザは、表示手段202に表示された、複製されたページM'に対して編集を行なったとしても、当該編集前(複製元)のページMは記憶装置252に記憶されている。よって、表示装置200は、編集前のページMを確保することが出来、ユーザは、選択手段2024により呼び出し対象のページMを選択することで、呼び出し手段2506が当該編集前のページMを選択手段により呼び出すことができる。
【0049】
一方、ステップS4において、第1判断手段2502により、選択されたページMが、現在表示されているページと同一であると判断された場合には(ステップS4のNo)、処理を終了させる。
【0050】
次に、図9に示すように、ユーザが、新たに表示されたページ3に対して図9のような編集dが行なったとする。図9の例では、編集dとして、ページM'に対して描画画像eが追記されている。描画画像eは「まとめ・・・」という、スタイラスペンで描画された文字画像である。以下では、編集dが行なわれたページM'を「ページM'+d」という。
【0051】
ここで、描画画像eは複数のストロークから構成されている。
【0052】
当該複数のストローク(描画画像e)の記憶については、例えば、ストロークの描画毎に1ストロークずつ記憶されるようにする。つまり、1つのストロークの追記ごとに、ページの履歴リストのページデータに追加記憶されていく。従って、ユーザは描画画像(ストローク)の記憶について意識することなく、編集することが出来る。
【0053】
また、編集前のページM'と編集後のページM'+dとは、関連付けて記憶されることが好ましい。「関連付けて記憶する」とは、編集前のページがMページのバージョンJ(Jは自然数)である場合には、編集後のページのページデータをMページのバージョンJ+1として、Mページの履歴リスト(図4参照)の末尾に追加させる。
【0054】
図10に、ページ2についてのスタックの概念図を示す。そして、図3のページ2の部分に示しているように、カーソル2032が合わせられたページの全てのバージョンを移動ボタン2030により選択し、呼び出すことができる。そして、図3のページ2の部分に示しているように、カーソル2032が合わせられたページの全てのバージョンを移動ボタン2030により選択し、呼び出すことができる。
【0055】
また、ユーザはページ3に対して編集dが終了し、選択手段2024により他のページ(例えばページ2)を選択すると、M=2として、図6の処理が再び行なわれる。そして、ユーザが、再びページ3を選択すると、M=3として、図6の処理が行なわれ、ページ3についてのバージョン(履歴)が追加されていく。
【0056】
この実施形態1の表示装置であれば、第1判断手段2502は、選択されたページMは現在表示されているページとは異なるか否かを判断する(ステップS4)。異なると判断されれば、選択されたページMを複製し(ステップS6)、当該複製したページM'を表示手段202に表示させる(ステップS7)。
【0057】
従って、当該複製したページM'に対して編集されたとしても、当該編集前のページMは(つまり、ページMの履歴)、記憶装置252に記憶されていることから、ユーザは、編集前のページMを呼び出すことが出来る。
[実施形態2]
次に、実施形態2について説明する。図11に制御手段250−3の機能構成例を示す。図12に実施形態2の処理フローを示す。図11は、図5と比較して、第2判断手段2508が追加されている。
【0058】
ステップS2、ステップS4の処理が終了すると、ステップS8の処理に移行する。ステップS8では、第2判断手段2508が、表示されたページMに対して編集dがされたか否かを判断する。編集dがされたか否かの判断は、例えば、座標取得手段2501が座標を取得したか否かを判断すればよい。第2判断手段2508は、編集dがされるまで待機する(ステップS8のNo)。
【0059】
そして、ユーザにより、図9に示す編集d(描画画像eが追記された編集)がされたとする。また、第2判断手段2508が、編集dがされたと判断すると(ステップS8のYes)、ステップS20に移行する。
【0060】
ステップS20では、記憶制御手段2504は、画像表示手段2022に表示されている編集後ページM+dを複製し、当該複製したページM+dから編集内容dを消去して(つまり図9の状態から図8の状態に戻して)、ページM'とする。
【0061】
そして、ステップS22では、ページ制御手段2505は、複製手段2507に複製され当該編集された内容dが消去されたページM'を記憶装置252に記憶させる。当該記憶とは、例えば、ページM'をページリストの履歴リスト(図4参照)の最後に追加することである(図10参照)。また、表示制御手段2503は、ページMの表示を継続させる。
【0062】
これにより、ユーザが、表示手段202に表示されたページを編集されたとしても、自動的に編集前のページが記憶装置252に記憶される。よって、ユーザは意識することなく、編集前のページのバックアップを確保することが出来る。
【0063】
この実施形態2によれば、ユーザがページに編集し始めたときに(ステップS8のYes)、当該ページの当該編集前コピーして記憶装置252に記憶させる。従って、ユーザは意識することなく、当該編集前のページバックアップを確保することが出来る。
【0064】
また、実施形態2では、編集前のページと編集後のページとを、関連付けて記憶するようにしてもよい。
【0065】
また、実施形態1で説明した図6や、実施形態2で説明した図12において、最新ページについては、バージョンを作成しないという制御にしてもよい。最新ページとは、最も直近に作成されたページであり、図3などの例でページ5が最新ページとなる。
【0066】
この場合には、例えば、図13に示すように、ステップS2とステップS4との間にステップS3を介在させる。ステップS3では、第1判断手段2502が、選択されたページMが最新ページか否かを判断する。
【0067】
そして、ステップS3で、第1判断手段2502が、Yesと判断すると、ページ複製を行わずに(バージョン作成せずに)処理を終了させる。また、ステップS3で、第1判断手段2502が、Noと判断すると、ステップS4に移行する。
【0068】
また、ステップS3は、図6のステップS2とステップS4との間に介在させるようにしてもよい。
[実施形態3]
図14に実施形態3の処理フローを示し、図15に、実施形態3の表示手段202の表示の一例を示す。また、制御手段の機能構成例は、図5や図11に示したものを用いればよい。
【0069】
図15では、現在、選択手段2024により選択されているページ4(カーソル2032が合わせられているページ4)の上方に、履歴操作ボタン2060が表示される。また、図15では、移動ボタン2030の記載を省略しているが、操作ボタン2030が表示されている場合には、履歴操作ボタン2060は操作ボタン203と重畳しないように、表示させる。
【0070】
また、全てのページについてのサムネイル画像の上方に履歴操作ボタン2060を設け、選択手段2024により選択されているページの履歴操作ボタン2060のみを押下可能にするようにしてもよい。
【0071】
まず、ステップS32では、記憶制御手段2504は、履歴操作手段2060が操作されたか否かを判断する。ここで、履歴操作手段2060とは履歴操作ボタン2060である。履歴操作手段2060への操作とは、履歴操作ボタン2060を押下することである。
【0072】
履歴操作手段2060が操作されると、ステップS6は、複製手段2507は、現在、画像表示手段2022に表示されているページを複製して、ページ制御手段2505に出力される。そして、ページ制御手段2505は、ステップS7の処理を行なう。
【0073】
この実施形態3によれば、ユーザは所望のタイミング(ユーザが履歴操作手段を操作するタイミング)で、表示されているページを複製して、記憶装置252に記憶させることが出来る。
【0074】
また、上記では、実施形態1〜3を独立な発明として説明したが、これら3つの実施形態のうち、少なくとも2つを組み合わせて実施するようにしてもよい。
[実施形態4]
次に、実施形態4について説明する。図10で説明したように、ページ(図10の例ではページ2)が編集される度に、当該ページのバージョンが蓄積されていく。
【0075】
一方、図10において、ページ2の最新バージョン4ではなく、ページ2のバージョン2を編集する場合がある。そして、編集されたバージョン2をV2−2とする。
【0076】
そして、V2−2の保存場所を、V4の次、(図10の例では、V4の上)に保存することが考えられる。しかし、V4とV2−2とは関連が薄いと考えられるため、ユーザの混乱を招き適切ではない。
【0077】
また、V2−2を、V2とV3との間に保存させることが考えられる。しかし、一般的に、ユーザは、最後に記憶されたバージョンが最も新しいバージョンであると認識する傾向にある。従って、V2−2を、V2とV3との間に保存させると、V2−2が最も新しいバージョンであるにも関らず、ユーザは、V4が最も新しいバージョンであると誤認する可能性がある。
【0078】
そこで、本実施形態4では、図16に示すように、V2−2をV2の次に記憶させ、V3、V4をスタック外で管理する。そして、図3に示す選択手段2024により、V3、V4を選択しても、呼び出し手段2506は、当該V3、V4を呼び出さないようにする。また、選択手段2024により、V3、V4を選択不可能にするようにしてもよい(V3、V4のサムネイル画像を表示させない)。
【0079】
実施形態4の説明を換言すると、記憶装置252には、それぞれが関連付けられた(それぞれのバージョンが異なる)N個(Nは2以上の整数であり、図10、図16の例では、N=4)のページが複製された順番に記憶されている。
【0080】
そして、当該N個のページのうち、n(n=1,,,,,Nであり、上記説明ではn=2)番目のページが複製された場合には、呼び出し手段2506は、n+1(=3)〜N(=4)までを呼び出さない。
【0081】
また、呼び出し対象とならないn+1(=3)〜N(=4)ページをスタック内で管理するようにしてもよい。この場合には、呼び出し対象とならないn+1(=3)〜N(=4)ページには、例えば、呼び出し手段2506に呼び出されたとしても、当該呼び出しに応じない非呼び出しフラグを付加するようにしてもよい。
【0082】
また、n+1〜N番目のページについては、別の所定の処理(例えば、別の呼び出しボタンを設け、当該呼び出しボタンを押下する処理)を行なうことで、呼び出せるようにしてもよい。
【0083】
この実施形態4の表示装置によれば、記憶装置252に記憶されている各バージョンにおいて、最新ではないバージョンのページ(n番目のバージョンのページ)が複製された場合には、n+1〜N番目のバージョンのページは呼び出されないようにする。そして、当該複製されたn番目のバージョンの複製ページが最も新しいものであると、ユーザに認識させるように、バージョン表示することが出来る。従って、n番目のバージョンの複製ページが最も新しいバージョンであると、ユーザに認識させることが出来る。
【符号の説明】
【0084】
200 表示装置
202 表示手段
202a 表示領域
202b 描画領域
204 載置台
206 プリンタ収容手段
208 ビデオ収容手段
210 コンピュータ収容手段
250 制御手段
252 主記憶手段
254 補助記憶手段
256 外部記憶装置I/F手段
259 外部機器接続I/F手段
260 ネットワークI/F手段
262 入力手段
2022 画像表示手段
2024 選択手段
2026 新規ページ作成ボタン
2028 移動ボタン
2030 移動ボタン
2502 第1判断手段
2503 表示制御手段
2504 記憶制御手段
2505 ページ制御手段
2506 呼び出し手段
2507 複製手段
2508 第2判断手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0085】
【特許文献1】国際公開第2007/138702号パンフレット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ページを編集可能に表示する表示手段と、
ページを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されているページのうち、前記表示手段に表示させるページの選択を受け付ける選択手段と、
前記選択手段により選択されたページが、前記表示手段に表示されているページと、異なるか否かを判断する第1判断手段と、
前記第1判断手段により、異なると判断されると、前記選択手段により選択されたページを複製する複製手段と、
前記複製手段に複製されたページを前記記憶手段に記憶させ複製元のページを前記表示手段に表示させるか、または、前記複製手段に複製されたページを前記表示手段に表示させ複製元のページを前記記憶手段に記憶させるページ制御手段とを有することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記第1判断手段により、異なると判断された場合に、前記選択手段により選択され、前記表示手段に表示されたページが編集されたか否かを判断する第2判断手段を有し、
前記複製手段は、前記第2判断手段により、編集されたと判断された場合に、当該判断されたページを複製し、当該複製されたページから当該編集された内容を消去し、
前記ページ制御手段は、前記複製手段に複製され当該編集された内容が消去されたページを前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
ページを編集可能に表示する表示手段と、
ページを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されているページのうち、前記表示手段に表示させるページの選択を受け付ける選択される選択手段と、
前記選択手段により選択されたページが、前記表示手段に表示されているページと、異なるか否かを判断する第1判断手段と、
前記第1判断手段により、異なると判断された場合に、前記選択手段により選択され、前記表示手段に表示されたページが編集されたか否かを判断する第2判断手段と、
前記第2判断手段により編集されたと判断されたページを複製し、当該複製されたページから当該編集された内容を消去する複製手段と、
前記複製手段に複製され当該編集された内容が消去されたページを前記記憶手段に記憶させるページ制御手段とを有する表示装置。
【請求項4】
前記複製手段に、前記表示手段に表示されているページを複製させて、前記ページ制御手段に出力する操作を受け付ける操作手段を有することを特徴とする請求項1〜3何れか1項記載の表示装置。
【請求項5】
ページを編集可能に表示する表示手段と、
ページを記憶する記憶手段と、
所定の操作を受け付ける操作手段と、
前記操作手段が所定の操作を受け付けると、前記表示手段に表示されているページを複製する複製手段と、
前記複製手段に複製されたページを前記記憶手段に記憶させ複製元のページを前記表示手段に表示させるか、または、前記複製手段に複製されたページを前記表示手段に表示させ複製元のページを前記記憶手段に記憶させるページ制御手段とを有することを特徴とする表示装置。
【請求項6】
前記ページ制御手段は、編集前のページと編集後のページとを関連付けて前記記憶手段に記憶させることを特徴とする請求項1〜5何れか1項記載の表示装置。
【請求項7】
前記記憶手段には、それぞれが関連付けられたN(Nは2以上の整数)個のページが複製された順番に記憶されており、
前記記憶手段に記憶されており、指定されたN個のページのうち何れかを呼び出す呼び出し手段と、
前記呼び出し手段は、前記N個のページうち、n(n=1,,,,,N)番目のページが複製された場合に、当該n+1番目のページからN番目のページまでを、呼び出し手段に呼び出させない呼び出し制御手段と、を有することを特徴とする請求項1〜6何れか1項記載の表示装置。
【請求項8】
ページを編集可能に表示する表示手段と、
ページを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されているページのうち、前記表示手段に表示させるページが選択される選択手段と、を有する表示装置を用いた表示方法であって、
前記選択手段により選択されたページが、前記表示手段に表示されているページと、異なるか否かを判断する判断工程と、
前記判断工程により、異なると判断されると、前記選択手段により選択されたページを複製する複製工程と、
前記複製工程で複製されたページを前記記憶手段に記憶させ複製元のページを前記表示手段に表示させるか、または、前記複製手段に複製されたページを前記表示手段に表示させ複製元のページを前記記憶手段に記憶させるページ制御工程を含む表示方法。
【請求項9】
ページを編集可能に表示する表示手段と、
ページを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されているページのうち、前記表示手段に表示させるページが選択される選択手段と、を有するコンピュータを、
前記選択手段により選択されたページが、前記表示手段に表示されているページと、異なるか否かを判断する判断手段と、
前記判断手段により、異なると判断されると、前記選択手段により選択されたページを複製する複製手段と、
前記複製手段に複製されたページを前記記憶手段に記憶させ複製元のページを前記表示手段に表示させるか、または、前記複製手段に複製されたページを前記表示手段に表示させ複製元のページを前記記憶手段に記憶させるページ制御手段として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2013−114619(P2013−114619A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262966(P2011−262966)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】