説明

表示装置、表示方法及びプログラム

【課題】本発明は、表示された情報の秘匿性と、ユーザの作業性との両立を図ることが可能な表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】携帯電話機1は、画像を表示可能な表示領域11aを有する表示部11と、表示部11の表示領域11aにおける全部又は一部を指定可能なタッチセンサ12と、タッチセンサ12からの指定情報に基づいて指定領域SAを設定すると共に、表示部11に表示された前記画像のうち、タッチセンサ12に対応する対象領域TAに対して色属性の差を変更する変更処理をして表示部11に表示させる制御部200と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、表示装置に変更画像を表示させる表示方法、及び該表示方法を実行させるプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話機等の表示装置において、覗き見防止機能を有するものがある。
このような表示装置として、例えば、周囲の人から画面が見えにくくなるように画面のコントラストを低下させ、画面の視認性を低下させる機能を有するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−20750号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の表示装置は、画面全体のコントラストを調整しているので、画面全体の視認性を低下さている。
この場合、表示装置のユーザも同様に画面の内容を視認しにくくなり、ユーザにおける作業性が低下する場合があった。
ここで、秘匿したい情報が表示された部分は視認性を低下させたままで、作業において必要な部分だけ視認性を向上可能な表示装置が望まれている。
【0005】
本発明は、表示された情報の秘匿性と、ユーザの作業性との両立を図ることが可能な表示装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、表示された情報の秘匿性と、ユーザの作業性との両立を図ることが可能な表示方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、表示された情報の秘匿性と、ユーザの作業性との両立を図ることが可能な表示方法を実行可能なプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、画像を表示可能な表示領域を有する表示部と、前記表示部の表示領域における全部又は一部を指定可能な領域指定部と、前記領域指定部からの指定情報に基づいて指定領域を設定すると共に、前記表示部に表示された前記画像のうち、前記指定領域に対応する対象領域に対して色属性の差を変更する変更処理をして前記表示部に表示させる制御部と、を備える表示装置に関する。
【0007】
また、前記制御部は、前記変更処理として、前記表示部に表示された画像のうち、前記指定領域に対応する前記対象領域に対して色属性の差を小さくする第1の変更処理をすることが好ましい。
【0008】
また、前記制御部は、前記画像と、前記対象領域に対応する領域に形成される第2の画像と、を重ね合わせて、前記第1の変更処理をすることが好ましい。
【0009】
また、前記制御部は、所定領域に対して色属性の差を小さくする第1の変更処理をした状態において、前記所定領域に含まれる領域を前記指定領域として設定した場合、当該指定領域に対応する前記対象領域に対して前記第1の変更処理がされた状態よりも色属性の差を大きくする第2の変更処理をすることが好ましい。
【0010】
また、前記制御部は、前記画像と、前記所定領域における前記対象領域を除く非対象領域に対応する領域に形成される第2の画像と、前記対象領域に対応する領域に形成される第3の画像と、を重ね合わせて、前記所定領域に対して色属性の差を小さくする第1の変更処理をし、前記対象領域に対して前記第1の変更処理がされた状態よりも色属性の差を大きくする第2の変更処理をすることが好ましい。
【0011】
また、前記領域指定部は、前記表示部における前記表示領域に対応して配置され、接触物の接触及び接触位置を検出する接触検出部を備え、前記制御部は、前記接触検出部からの検出結果を操作入力情報として受付可能であって、前記第1の変更処理された領域に対応する領域における検出情報は操作入力として受け付けず、前記第1の変更処理されていない領域、又は、前記第2の変更処理された領域に対応する領域における検出情報は操作入力として受け付けることが好ましい。
【0012】
まあ、前記制御部は、前記第2の変更処理をした指定領域に対して、所定時間後に再び前記第1の変更処理をすることが好ましい。
【0013】
また、前記制御部は、前記第1の変更処理がされた領域にカーソルを表示した場合、前記カーソルが表示された領域又は前記カーソルが移動可能な領域の全部又は一部を前記指定領域として設定し、前記指定領域に対応する対象領域に対して前記第2の変更処理をすることが好ましい。
【0014】
また、前記制御部は、前記第1の変更処理がされていない操作ガイド情報を表示している際に、前記操作ガイド情報が表示された領域を前記指定領域として設定する入力があった場合、当該入力を受け付けない処理をする、又は、前記指定領域に対応する対象領域に対して前記変更処理がされた状態よりも色属性の差を大きくする第2の変更処理をすることが好ましい。
【0015】
また、前記領域指定部は、前記表示部における前記表示領域に対応して配置され、接触物の接触及び接触位置を検出する接触検出部を備え、記制御部は、前記接触検出部からの検出結果に基づいて、前記指定領域を設定することが好ましい。
【0016】
また、前記制御部は、前記接触検出部からの検出結果により接触物における摺動移動を検知した場合、接触物が摺動移動した摺動領域に基づいて、前記指定領域を設定することが好ましい。
【0017】
また、前記制御部は、前記接触検出部からの検出結果により2点の接触が検知された場合、2つの接触点の間の領域を前記指定領域に設定することが好ましい。
【0018】
また、表示装置は、1又は複数のキー部と、時間を計時可能な計時部と、を備え、
前記制御部は、前記1又は複数のキーのうち、所定キーが押圧されたことを検知すると共に、前記計時部からの計時情報に基づいて、前記所定キーが所定時間以上押圧されたことを検知した場合、前記所定領域の全部を前記指定領域に設定して、前記指定領域に対応する対象領域に対して前記第1の変更処理を解除処理することが好ましい。
【0019】
また、前記制御部は、前記色属性の差の変更を明度、彩度、色相及びトーンカーブから選ばれる1以上を変更することで行うことが好ましい。
【0020】
また、前記制御部は、前記画像における前記対象領域に文字が含まれている場合、前記文字の色を基準として色属性の差を変更することが好ましい。
【0021】
また、前記制御部は、前記画像の前記対象領域における背景の色を基準として色属性の差を変更することが好ましい。
【0022】
また、前記制御部は、前記画像を拡大又は縮小した場合、前記画像の拡大又は縮小に対応して前記対象領域を拡大又は縮小することが好ましい。
【0023】
また、本発明は、画像を表示可能な表示領域を有する表示部と、前記表示部の表示領域における全部又は一部を指定する領域指定部と、を有する表示装置が、画像を表示する表示方法であって、前記表示装置が、前記領域指定部からの指定情報に基づいて指定領域を設定するステップと、前記表示装置が、前記表示部に表示された前記画像のうち、前記指定領域に対応する対象領域に対して色属性の差を変更する変更処理をするステップと、前記表示装置が、変更処理をした画像を前記表示部に表示させるステップと、を含む表示方法に関する。
【0024】
また、本発明は、画像を表示可能な表示領域を有する表示部と、前記表示部の表示領域における全部又は一部を指定する領域指定部と、を有する表示装置に画像を表示させる表示方法を実行させるプログラムであって、前記表示装置が、前記領域指定部からの指定情報に基づいて指定領域を設定するステップと、前記表示装置が、前記表示部に表示された前記画像のうち、前記指定領域に対応する対象領域に対して色属性の差を変更する変更処理をするステップと、前記表示装置が、変更処理をした画像を前記表示部に表示させるステップと、を実行させるプログラムに関する。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、表示された情報の秘匿性と、ユーザの作業性との両立を図ることが可能な表示装置を提供することができる。
また、本発明によれば、表示された情報の秘匿性と、ユーザの作業性との両立を図ることが可能な表示方法を提供することができる。
また、本発明によれば、表示された情報の秘匿性と、ユーザの作業性との両立を図ることが可能な表示方法を実行可能なプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】第1実施携帯に係る携帯電話機の外観斜視図である。
【図2】第1実施形態に係る携帯電話機の機能構成を示すブロック図である。
【図3】マスキングの緩和処理における携帯電話機1の第1動作例を説明する図である。
【図4】マスキングの緩和処理における携帯電話機1の第2動作例を説明する図である。
【図5】マスキングの緩和処理における携帯電話機1の第3動作例を説明する図である。
【図6】マスキング設定処理における携帯電話機1の動作を説明する図である。
【図7】領域移動処理における携帯電話機1の動作を説明する図である。
【図8】携帯電話機1における動作を説明する基本フロー図である。
【図9】マスキング緩和処理における携帯電話機1の動作を説明するフロー図である。
【図10】マスキング設定処理における携帯電話機1の動作を説明するフロー図である。
【図11】領域移動処理における携帯電話機1の動作を説明するフロー図である。
【図12】第2実施形態における表示領域11aの第1例を説明する図である。
【図13】第2実施形態における表示領域11aの第2例を説明する図である。
【図14A】第3実施形態における表示領域11aの第1態様を説明する図である。
【図14B】第3実施形態における表示領域11aの第2態様を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の表示装置としての携帯電話機について説明する。
まず、図1から図11により、第1実施形態における携帯電話機1について説明する。
図1は、第1実施携帯に係る携帯電話機の外観斜視図である。図2は、第1実施形態に係る携帯電話機の機能構成を示すブロック図である。図3は、マスキング緩和処理における携帯電話機1の第1動作例を説明する図である。図4は、マスキング緩和処理における携帯電話機1の第2動作例を説明する図である。図5は、マスキング緩和処理における携帯電話機1の第3動作例を説明する図である。図6は、マスキング設定処理における携帯電話機1の動作を説明する図である。図7は、領域移動処理における携帯電話機1の動作を説明する図である。図8は、携帯電話機1における動作を説明する基本フロー図である。図9は、マスキング緩和処理における携帯電話機1の動作を説明するフロー図である。図10は、マスキング設定処理における携帯電話機1の動作を説明するフロー図である。図11は、領域移動処理における携帯電話機1の動作を説明するフロー図である。
【0028】
図1に示すように、携帯電話機1(表示装置)は、筐体2を備える。筐体2は、表示部11(表示部)と、タッチセンサ12(接触検知部、領域指定部)と、押圧力検出部13と、マイク14と、スピーカ15と、キー16と、ケース部材20と、を備える。
【0029】
表示部11は、画像を表示可能に構成される。ここで、画像とは、文字列、アイコン、アプリケーションごとに設定された画面等を含む概念である。
表示部11は、画像を表示する表示領域11aを有する。
表示部11は、表示領域11aが外部から視認可能に筐体2に収容配置される。
表示部11は、本実施形態において、液晶を用いた表示デバイスである。表示部11は、駆動回路と、背面側から光を照射するバックライト等の光源部とを有して構成される。
表示部11は、フレキシブルプリント基板等を介して、筐体2の内部に配置された回路基板(不図示)と電気的に接続される。
ここで、表示部材としては、有機EL(エレクトロルミネッセンス)、無機EL、および電子インク等を用いた表示デバイスが使用されてもよい。電子インクを用いた表示デバイスとしては、電子ペーパ等が挙げられる。
【0030】
タッチセンサ12は、表示部11における表示領域11aに対応して配置される。例えば、タッチセンサ12は、表示部11の表示領域11a側の面に、表示領域11aの全部又は一部を覆うように配置される。このタッチセンサ12は、透光性があり、表示部11の表示領域11aが視認可能である。
タッチセンサ12は、ユーザの指およびタッチペン等の接触物における接触及び接触位置を検出する。タッチセンサ12は、接触物の接触位置における座標情報を検出する。タッチセンサ12は、検出した位置情報(座標情報)を後述する制御部200(位置検知部210)に出力する。
タッチセンサ12として、例えば、静電容量方式、抵抗膜方式、電磁誘導方式、表面弾性波方式(または超音波方式)、赤外線方式、および荷重検出方式等のセンサが用いられる。
【0031】
ここで、タッチセンサ12は、例えば、外面に保護パネル等が配置されている場合には、この保護パネル等も含んで構成される。タッチセンサ12は、ユーザが表示部11における表示領域11aの所定位置を指で指定する場合に、ユーザの指が当接されるように配置される。
タッチセンサ12は、表示部11の表示領域11aにおける全部又は一部を指定可能に構成される。
また、タッチセンサ12は、外部からの操作入力を受け付ける。タッチセンサ12は、ユーザからの操作を受け付ける操作入力部として機能する。
【0032】
押圧力検出部13は、タッチセンサ12に加えられた押圧力を検出する。押圧力検出部13は、タッチセンサ12の配置領域に対応して配置される。押圧力検出部13は、例えば、表示部11とタッチセンサ12との間に配置される。
押圧力検出部13は、検出した押圧力情報を後述する制御部200(処理パターン判定部223)に出力する。
【0033】
マイク14は、携帯電話機1のユーザが通話時に発した音声を入力するために用いられる。
スピーカ15は、携帯電話機1のユーザの通話相手が発した音声を出力するために用いられる。
【0034】
キー16は、押下されることで、所定の信号を制御部200(入力受付部220、モード切替部225)に出力する。
本実施形態において、キー16は、制御部200(入力受付部220)におけるモードの切り替え、ならびに後述するマスキング処理の設定および解除の切り替えを制御部200に実行させるための操作入力部として機能する。
例えば、キー16が押下されることで、制御部200(モード切替部225)は、通常モードと、マスキング処理モードとに、モードを切り替える。通常モードでは、上述したタッチセンサ12からの検出情報を操作入力の情報として利用する。マスキング処理モードでは、検出情報をマスキング処理の設定または解除の操作情報として利用する。
また、例えば、キー16が長押しされた場合、制御部200は、表示領域11aに表示された画像(画面)の全部又は一部をマスキング処理された画像に変更し、又は、マスキング処理された画像をマスキング処理が解除された画像に変更するように構成される。
【0035】
続いて、図2により、携帯電話機1の機能構成について説明する。
まず、図2に示すように、携帯電話機1は、表示部11と、タッチセンサ12と、押圧力検出部13と、マイク14と、スピーカ15と、キー16と、を備える。
また、携帯電話機1は、通信部100と、タイマー17と、制御部200と、記憶部300と、アプリケーション処理部400と、を内部に備える。
【0036】
通信部100は、所定の使用周波数帯により外部装置と無線通信を行うメインアンテナ部90と、変調処理又は復調処理等の信号処理を行う通信処理部101と、を備える。
メインアンテナ部90は、所定の使用周波数帯(例えば、800MHz)で基地局(不図示)と通信を行う。メインアンテナ部90は、所定の使用周波数帯で基地局を介して外部の通信機器と通信を行う。
通信処理部101は、所定の機能部から供給された信号を変調処理しメインアンテナ部90等を介して基地局に送信すると共に、メインアンテナ部90により受信された信号を復調処理し所定の機能部に供給する。
【0037】
タイマー17は、時間を計時可能である。
タイマー17は、時間情報を制御部200(接触時間計時部)に時間情報を出力する。
【0038】
制御部200は、携帯電話機1の全体を制御している。
制御部200は、位置検知部210と、押圧力検知部213と、キー検知部215と、入力受付部220と、処理パターン判定部223と、モード切替部225と、計時部230と、指定領域設定部235と、マスキング処理部240と、レイヤー制御部250と、画像処理部255と、画像情報出力部260と、を含む。なお、制御部200は、例えば、CPU(Central Processing Unit)により構成される。また、制御部200は、複数のマイクロプロセッサにより構成されてもよい。
また、制御部200は、上述した表示部11に対して表示制御を行う。この制御部200は、例えば、GPU(Graphics Processing Unit)を含んで構成される。
【0039】
本実施形態において、制御部200は、ユーザによって指定された領域の色属性を変更して表示部11に表示させる。詳述すると、まず、制御部200は、タッチセンサ12等の領域指定部からの指定情報に基づいて指定領域SAを設定する。次に、制御部200は、表示部11に表示された画像のうち、指定領域SAに対応する対象領域に対して色属性の差を変更する変更処理をして変更画像を生成する。次に、制御部200は、生成した該変更画像を表示部11に表示させる。これらの処理は、制御部200に含まれる各種機能によって実現される。
【0040】
また、制御部200は、表示部11に表示された画像のうち、指定領域SAに対応する対象領域TAに対してマスキング処理(変更処理、第1の変更処理)をする。このマスキング処理とは、対象領域TAにおける色属性の差を小さくする画像色の変更処理である。制御部200は、表示部11の表示領域11aのうちマスキング処理されていない領域が指定された場合、指定領域SAに対応する対象領域TAに対してマスキング処理をする。言い換えると、表示部11において通常表示がされた領域をユーザが所定のタッチセンサ12等の領域指定部を介して指定すると、制御部200は、指定領域SAに対応する対象領域TAの視認性を低下させる。例えば、制御部200は、表示部11の表示領域11aにおける一部の視認性を低下させる。
ここでいう色属性とは、例えば明度、彩度、および色相が挙げられる。また、色属性の差を小さくするとは、色属性を調整して互いの色の違いを小さくすることをいう。色属性の差を小さくする例としては、指定領域の色を所定色に近づけて表示する場合、指定領域の色を淡色化して表示する場合、指定領域の色を濃色化して表示する場合、および指定領域の色を色相環における近色に近づけて表示する場合が挙げられる。
【0041】
また、制御部200は、マスキング処理された所定領域MAに含まれる領域を指定領域SAとして設定した場合、指定領域SAに対応した対象領域TAに対して緩和処理(変更処理、第2の変更処理)がされる。緩和処理とは、マスキング処理がされた状態よりも色属性の差を大きくする画像色の変更処理である。言い換えると、制御部200は、表示部11の表示領域11aのうちマスキング処理されている領域が指定された場合、指定領域SAに対応する対象領域TAに対してマスキング処理を緩和させる。つまり、表示部11において視認性を低下させた領域をユーザが所定のタッチセンサ12等の領域指定部を介して指定すると、制御部200は、指定領域SAに対応する対象領域TAの視認性を向上させる処理をする。この視認性の向上は、マスキング処理された領域に対する相対的な向上である。例えば、制御部200は、表示部11の表示領域11aにおける一部に対する視認性の低下を緩和して元の状態に戻すことができる。また、この制御部200は、マスキング処理の緩和処理として、マスキング処理の解除処理を採用可能である。マスキング処理の解除処理とは、色属性を元に戻すことをいう。
【0042】
位置検知部210は、タッチセンサ12からの検出結果に基づいて、接触物の接触位置を検知する。位置検知部210は、タッチセンサ12からの検出結果に基づいて、接触物が接触している領域を検知する。タッチセンサ12に接触させる接触物としては、例えばユーザの指またはタッチペンなどが挙げられる。この接触物は、タッチセンサ12の検出方式に応じて適宜変更可能である。
また、位置検知部210は、タッチセンサ12からの検出結果に基づいて、複数の接触物の接触を検知する。具体的には、位置検知部210は、接触点数及びそれぞれの接触位置(領域)を検知する。
位置検知部210は、検知した結果の情報を入力受付部220に出力する。
【0043】
押圧力検知部213は、押圧力検出部13からの検出結果に基づいて、タッチセンサ12に対して加えられた押圧力を検知する。
押圧力検知部213は、検知した結果の情報を入力受付部220に出力する。
【0044】
キー検知部215は、キー16の押下を検知する。キー検知部215は、ユーザによりキー16が押下操作されたことを検知する。
キー検知部215は、検知結果の情報を入力受付部220に出力する。
【0045】
入力受付部220は、タッチセンサ12からの検出結果をマスキング処理に関する情報、又は、操作入力情報として受付可能である。入力受付部220は、タッチセンサ12からの検出結果を、位置検知部210を介して受け付ける。入力受付部220は、位置検知部210における検知結果である位置(領域)情報を受け付ける。
【0046】
入力受付部220は、本実施形態において、モード切替部225からのモード切り替えに基づいて、通常モードと、マスキング処理モードとにモードが切り替えられる。
入力受付部220は、通常モードにおいては、位置検知部210からの検知結果を操作入力情報として受け付け、マスキング処理モードにおいては、上記検知結果をマスキング処理に関する情報として受け付ける。
入力受付部220は、通常モードにおいては、受け付けた情報をアプリケーション処理部400等に出力し、マスキング処理モードにおいては、受け付けた情報を処理パターン判定部223またはレイヤー制御部250等に出力する。
【0047】
また、本実施形態の入力受付部220は、通常モードにおいて、マスキング処理された領域に対応する領域における検知情報(検出情報)は操作入力として受け付けない。一方、本実施形態の入力受付部220は、マスキング処理されていない領域、又は、マスキング処理の緩和処理された領域に対応する領域における検知情報(検出情報)は操作入力として受け付ける。
入力受付部220は、例えば、位置検知部210により検知された接触位置が画像(画面)におけるマスキング処理された領域に対応した領域内である場合、接触位置の情報を操作入力情報として受け付けない。このマスキング処理された領域に対応する領域への操作入力は、キャンセルされ、無効となる。
また、入力受付部220は、検知された接触位置が画像(画面)におけるマスキング処理されていない領域、又は、マスキング緩和処理された領域に対応する領域内である場合、接触位置の情報を操作入力情報として受け付ける。
【0048】
また、入力受付部220は、押圧力検知部213における検知結果の情報およびキー検知部215における検知結果の情報を受け付ける。
入力受付部220は、押圧力検知部213からの検知結果の情報およびキー検知部215からの検知結果の情報を、処理パターン判定部223またはモード切替部225に出力する。
【0049】
処理パターン判定部223は、位置検知部210がタッチセンサ12からの検出結果により複数点の接触を検知した場合、該検知した接触点数に基づいて、処理パターンを判定する。
処理パターン判定部223は、後述する処理パターン記憶部320に記憶される処理パターン情報を参照し、位置検知部210が検知した接触点数に基づいて、処理パターンを判定する。
【0050】
処理パターンの例として、例えば、接触点数が1点の場合、指定領域設定部235は、接触が検知された領域(後述する摺動領域を含む)を指定領域に設定する。
例えば、接触点数が2点の場合、指定領域設定部235は、接触が検知された領域同士の間の領域(挟まれた領域)を指定領域に設定する。
また、例えば、接触点数が3点の場合、指定領域設定部235は、表示領域11aの全部を指定領域に設定すると共に、マスキング処理部240は、該指定領域をマスキング処理緩和領域にするようレイヤー制御部250に指示する。
また、例えば、接触点数が4点の場合、指定領域設定部235は、表示領域11aの全部を指定領域に設定すると共に、マスキング処理部240は、該指定領域をマスキング処理設定領域にするようレイヤー制御部250に指示する。
また、例えば、接触点数が5点の場合、指定領域設定部235は、マスキング処理設定領域を第1指定領域に設定し、マスキング処理緩和領域を第2指定領域に設定すると共に、マスキング処理部240は、第1指定領域をマスキング処理緩和領域とし、第2指定領域をマスキング処理設定領域にするようレイヤー制御部250に指示する(逆転させる)。
【0051】
また、処理パターン判定部223は、計時部230を利用して、各種計時時間の情報を取得する。処理パターン判定部223は、接触位置等の情報と、各種計時時間の情報とに基づいて、処理パターンを判定する。
処理パターンの例として、レイヤー制御部250は、接触物の接触領域(摺動領域)に対してマスキング処理を緩和処理した後、所定時間後に再びマスキング処理をする場合、該所定時間を、接触位置(領域)の情報と、接触時間の情報とに基づいて定められた時間に設定する。接触時間とは、接触物における摺動移動の開始から終了までの時間である。この場合、例えば、接触時間が短い場合には元にもどすまでの所定時間を短くし、接触時間が長い場合には元にもどすまでの所定時間を長くする。
【0052】
また、処理パターン判定部223は、押圧力検知部213からの検知結果の情報、キー検知部215からの検知結果の情報を受信する。
処理パターン判定部223は、後述する処理パターン記憶部320に記憶される処理パターン情報を参照し、押圧力検知部213からの検知結果の情報と、位置検知部210からの検知結果の情報とに基づいて、処理パターンを判定する。
【0053】
処理パターンの例として、例えば、押圧力の検知結果の情報に基づいて、モード切替部225が制御部200(入力受付部220)におけるモードを、通常モードと、マスキング処理モードとに切り替える。
検知された押圧力が所定値未満の場合、モード切替部225は、制御部200(入力受付部220)におけるモードを通常モードにして、位置検知部210からの検知情報を入力操作情報として利用させる。
検知された押圧力が所定値以上の場合、モード切替部225は、制御部200(入力受付部220)におけるモードをマスキング処理モードにして、位置検知部210からの検知情報をマスキング処理に対する入力情報として利用させる。
【0054】
また、処理パターン判定部223は、後述する処理パターン記憶部320に記憶される処理パターン情報を参照して処理パターンを判定する。この処理パターンの判定は、キー検知部215からの検知結果の情報と、計時部230からの計時時間の情報とに基づく。
【0055】
処理パターンの例として、例えば、計時時間の情報に基づいて、モード切替部225は、制御部200(入力受付部220)におけるモードを切り替える。また、計時時間の情報に基づいて、指定領域設定部235は、表示領域11aの全部を指定領域SAに設定する。レイヤー制御部250は、指定領域SAに対応する対象領域TAにおけるマスキング処理を緩和する。
詳細には、計時時間が所定時間未満の場合、キー検知部215からの検知結果情報をモード切替のトリガーとし、モード切替部225は、制御部200(入力受付部220)のモードを切り替える。
また、計時時間が所定時間以上の場合、指定領域設定部235は、表示領域11aの全部を指定領域SAにすると共に、レイヤー制御部250は、指定領域SAに対応する対象領域TAおけるマスキング処理を緩和する。
【0056】
上述のほか、処理パターン判定部223は、位置検知部210からの検知結果の情報に基づいて、所定操作に応じた処理パターンを判定する。
例えば、位置検知部210からの検知結果により、ユーザがタッチセンサ12の表面においた2本の指を互いの間隔を広くするよう移動させるピンチアウト操作が検知された場合、レイヤー制御部250は、対象領域TA(マスキング設定用領域MR、マスキング緩和用領域MK)を、拡大する。
また、例えば、位置検知部210からの検知結果により、ユーザがタッチセンサ12の表面においた2本の指を互いの間隔を狭くするよう移動させるピンチイン操作が検知された場合、レイヤー制御部250は、対象領域TA(マスキング設定用領域MR、マスキング緩和用領域MK)を、縮小する。
【0057】
また、例えば、位置検知部210からの検知結果により、ユーザがタッチセンサ12の表面を軽くたたくタップ操作が検知された場合、レイヤー制御部250は、タップ操作が検知された領域に対応する対象領域TA(マスキング設定用領域MR、マスキング緩和用領域MK)を、選択する。
そして、位置検知部210からの検知結果により、ユーザがタッチセンサ12における、選択された対象領域TAに対応する領域に指を置くと共に該指を摺動させるドラッグ操作が検知された場合、レイヤー制御部250は、対象領域TA(マスキング設定用領域MR、マスキング緩和用領域MK)を、移動する。
【0058】
処理パターン判定部223は、例えば、位置検知部210からの接触位置(領域)情報と、後述する位置記憶部310に記憶される(従前、直前の)接触位置(領域)情報とを比較すると共に、比較の結果、接触状況に変化がある場合には上記判定処理を開始する。
処理パターン判定部223は、判定した処理パターンの情報に基づいて、入力受付部220から受け付けた情報や、処理パターンの情報に含まれる所定情報を、マスキング処理部240やレイヤー制御部250等に出力する。
【0059】
モード切替部225は、制御部200(入力受付部220)におけるモードを切り替える。モード切替部225は、制御部200(入力受付部220)におけるモードを、通常モードと、マスキング処理モードとに切り替える。
上述の通り、通常モードは、入力受付部220が位置検知部210からの検知結果(タッチセンサ12からの検出情報)を操作入力の情報として受け付けるモードである。
また、マスキング処理モードは、入力受付部220が位置検知部210からの検知結果(タッチセンサ12からの検出情報)をマスキング設定処理又は前記マスキング緩和処理の情報として受け付けるモードである。
【0060】
モード切替部225は、タッチセンサ12からの検出情報により所定のアイコンを選択したことを検知した情報や、キー16を押下したことを検知した情報を受け付けた場合、制御部200(入力受付部220)のモードを、通常モードと、マスキングモードとに切り替える。
【0061】
モード切替部225は、例えば、キー検知部215によりキー16の押下が検知された場合、制御部200(入力受付部220)におけるモードを切り替える。
ここで、モード切替部225は、キー検知部215によりキー16の押下が検知されたことをトリガーとしてモードを切り替えてもよく、また、キー検知部215によりキー16の押下が検知されている間(ユーザがキー16を押下し続けている間)だけマスキング処理モードに切り替えるように構成されてもよい。
【0062】
また、モード切替部225は、位置検知部210により検知された接触領域が表示部11における表示領域11aに表示される所定のアイコンに対応する領域である場合(ユーザが所定アイコンの上面に指をおいた場合)、制御部200(入力受付部220)におけるモードを切り替えるように構成されてもよい。
【0063】
また、モード切替部225は、例えば、押圧力検出部13により検出された押圧力の強さに応じて、制御部200(入力受付部220)におけるモードを切り替える。
ここで、モード切替部225は、例えば、押圧力検出部13により検出された押圧力が弱い(小さい)場合、制御部200(入力受付部220)におけるモードを通常モードとし、押圧力検出部13により検出された押圧力が強い(大きい)場合、制御部200(入力受付部220)におけるモードをマスキング処理モードとする。
この場合、ユーザは、表示部11の表示領域11a(タッチセンサ12)への押圧力を調整するだけで、マウス等を選択するための操作入力が可能な通常モードと、マスキング処理の設定/緩和の操作とを行うことが可能なマスキング処理モードとに簡易にモード切替を実行させることができる。
【0064】
計時部230は、タイマー17からの時間情報を取得し、各種計時時間を計時可能に構成される。
計時部230は、例えば、接触物における摺動移動の開始から終了までの時間である接触時間を計時可能に構成される。
また、計時部230は、例えば、キー検知部215からの検知情報に基づいて、キー16が押下された時間を検知可能に構成される。
計時部230は、計時時間の情報を処理パターン判定部223等に出力する。
【0065】
指定領域設定部235は、タッチセンサ12(領域指定部)からの接触位置情報(指定情報)に基づいて、指定領域SAを設定する。指定領域設定部235は、タッチセンサ12からの検出結果に基づいて、指定領域SAを設定する。指定領域設定部235は、タッチセンサの検出結果から位置検知部210が検知した検知結果に基づいて、指定領域SAを設定する。
【0066】
指定領域設定部235は、位置検知部210からの検知結果により接触物における摺動移動が検知された場合、接触物が摺動移動した摺動領域に基づいて、指定領域SAを設定する。この場合、指定領域設定部235は、検知された摺動領域を指定領域SAに設定してもよく、摺動領域を基準として指定領域SAを設定してもよい(例えば、表示領域11aが複数の領域に区分されている場合、摺動領域を含む区分領域を指定領域SAとして設定してもよい)。
【0067】
指定領域設定部235は、位置検知部210からの検知結果により、複数点の接触が検知された場合、該検知された接触点数に基づいて、表示領域11aにおける全部又は一部を前記指定領域として設定する。
【0068】
また、指定領域設定部235は、例えば、位置検知部210からの検知結果により、2点の接触点が検知された場合、上述の通り、2つの接触点の間の領域を指定領域SAに設定する。指定領域設定部235は、例えば、2つの接触点をつなぐように延びる領域を指定領域SAとして設定する。ここで、指定領域SAの幅(高さ)は、適宜設定できる。例えば、文字列が表示される領域である場合、上記幅(高さ)は、文字列の高さに応じて設定されてもよい。
【0069】
また、指定領域設定部235は、例えば、位置検知部210からの検知結果により、3点の接触点を検知した場合、上述の通り、表示領域11aにおける全部の領域を指定領域SAに設定する。
【0070】
また、指定領域設定部235は、例えば、キー検知部215からの検知結果情報、及び計時部230からのキー16が押下された時間の情報により、キー16が所定時間押下(押圧)されたことが検知された場合、上述の通り、表示領域11aにおける全部の領域を指定領域SAに設定する。
【0071】
ここで、指定領域SAは、表示領域11aにおいて視認性を低下させたい、又は、視認性を向上させたい(視認性低下の状態を緩和させたい)領域である。
また、対象領域TAは、画像(画面)において指定領域SAに対応する領域であり、マスキング処理を設定、又は、緩和させる領域である。
【0072】
また、指定領域設定部235は、処理パターン判定部223からの情報に基づいて、指定領域SAを設定する。
【0073】
マスキング処理部240は、対象領域TAにマスキング設定処理(マスキング処理)又は緩和処理を行うようレイヤー制御部250に指示する。マスキング処理部240は、所定の対象領域TAに対して、マスキング設定処理をするのか、マスキング緩和処理をするのかを指定する。
マスキング処理部240は、表示部11に表示された画像(画面)のうち、指定領域SAに対応する対象領域TAに対して色属性の差を小さくする変更処理であるマスキング設定処理をさせるか、指定領域SAに対応する対象領域TAに対して色属性の差を大きくする変更処理であるマスキング緩和処理をさせるか指定する。
【0074】
本実施形態において、マスキング処理部240は、所定領域MAに対して色属性の差を小さくする変更処理であるマスキング設定処理がされた状態において、指定領域設定部235が所定領域MAに含まれる領域を指定領域SAとして設定した場合、対象領域TAに対して、マスキング設定処理がされた状態よりも色属性の差を大きくする変更処理であるマスキング緩和処理がされることを指定する。
【0075】
ここで、マスキング処理部240は、位置検知部210からの検知結果により、マスキング設定処理がされた所定領域MAにおける接触物の摺動移動が検出された場合、接触物が摺動移動した摺動領域に基づいて設定された指定領域SAに対応する対象領域TAに対して、マスキング緩和処理をすると共に、所定時間後に対象領域TAに対して再びマスキング設定処理をすることを指定する。
【0076】
また、マスキング処理部240は、処理パターン判定部223からの情報に基づいて、指定領域SAを設定する。
マスキング処理部240は、例えば、指定領域SAを特定する情報と、マスキング処理設定/緩和を特定する情報とをレイヤー制御部250に出力する。
【0077】
レイヤー制御部250は、表示部11に表示された画像(画面)のうち、指定領域SAに対応する対象領域TAに対して色属性の差を変更する変更処理をして変更画像を生成するための、上記変更処理における一部の処理を行う。
レイヤー制御部250は、画像を含む第1レイヤーL1に重ね合わせるための第2レイヤーL2を生成する。
【0078】
レイヤー制御部250は、対象領域TAに対応する領域TA2に形成されるマスキング設定用領域MRを有する第2レイヤーL2を生成する。レイヤー制御部250は、第1レイヤーL1(画像)における対象領域TAに対応する領域TA1の色属性の差を小さくさせるマスキング設定用領域MRを有する第2レイヤーL2を生成する。第2レイヤーL2は、例えば、半透明に生成される。
【0079】
レイヤー制御部250は、対象領域TAに対応する領域TA2に形成されるマスキング設定用領域MRを有する第2レイヤーL2を生成する。レイヤー制御部250は、第1レイヤーL1(画像)における対象領域TAに対応する領域TA1の色属性の差を大きくさせるマスキング緩和用領域MKを有する第2レイヤーL2を生成する。
【0080】
レイヤー制御部250は、対象領域TAに対応する領域TA2をマスキング設定用領域MR、又はマスキング緩和用領域MKとする。
レイヤー制御部250は、マスキング処理部240からの指示により、対象領域TAに対応する領域TA2をマスキング設定用領域MR、又はマスキング緩和用領域MKとする。
【0081】
レイヤー制御部250は、例えば、所定領域MAにおける対象領域TAを除く非対象領域HAに対応する領域HA2に形成され、画像における非対象領域HAに対応する領域HA1の色属性の差を小さくさせるマスキング設定用領域MRと、対象領域TAに対応する領域TA2に形成され、マスキング設定用領域MRよりも、画像における対象領域TAに対応する領域TA1の色属性の差を大きくさせるマスキング緩和用領域MKとを有する第2レイヤーL2を生成する。
【0082】
レイヤー制御部250は、例えば、色属性の差の変更を明度、彩度、色相及びトーンカーブから選ばれる1以上を変更することで行う。レイヤー制御部250は、対象領域TAにおける明度、彩度、色相及びトーンカーブの情報を取得し(例えば、アプリケーション処理部400から)、第2レイヤーL2を生成する。
【0083】
レイヤー制御部250は、例えば、取得した明度の情報に基づいて、対象領域TAにおける明度の差を小さくさせるマスキング設定用領域MR及び/又はマスキング設定用領域MRよりも明度の差を大きくさせるマスキング緩和用領域MKを含む第2レイヤーL2を生成する。
レイヤー制御部250は、例えば、取得した彩度の情報に基づいて、対象領域TAにおける彩度の差を小さくさせるマスキング設定用領域MR及び/又はマスキング設定用領域MRよりも彩度の差を大きくさせるマスキング緩和用領域MKを含む第2レイヤーL2を生成する。
レイヤー制御部250は、例えば、取得した色相の情報に基づいて、対象領域TAにおける色相の差を小さくさせるマスキング設定用領域MR及び/又はマスキング設定用領域MRよりも色相の差を大きくさせるマスキング緩和用領域MKを含む第2レイヤーL2を生成する。
レイヤー制御部250は、例えば、取得したトーンカーブの情報に基づいて、対象領域TAにおけるトーンカーブの差を小さくさせるマスキング設定用領域MR及び/又はマスキング設定用領域MRよりもトーンカーブの差を大きくさせるマスキング緩和用領域MKを含む第2レイヤーL2を生成する。
また、レイヤー制御部250は、明度、彩度、色相及びトーンカーブそれぞれの差の変更だけでなく、これらの変更を組み合わせてもよい。
【0084】
レイヤー制御部250は、画像における対象領域TAに文字が含まれている場合、文字の色を基準として色属性の差を変更する。
レイヤー制御部250は、対象領域TAにおける文字の色の情報を取得し(例えば、アプリケーション処理部400から)、第2レイヤーL2を生成する。
レイヤー制御部250は、例えば、取得した文字の色の情報に基づいて、文字の色と同じ色又は類似する色を有するマスキング設定用領域MR及び/又はマスキング設定用領域MRよりも従前の色に近い色を有するマスキング緩和用領域MKとを含む第2レイヤーL2を生成する。
【0085】
レイヤー制御部250は、画像の対象領域TAにおける背景の色を基準として色属性の差を変更する。
レイヤー制御部250は、対象領域TAにおける背景の色の情報を取得し(例えば、アプリケーション処理部400から)、第2レイヤーL2を生成する。
レイヤー制御部250は、例えば、取得した背景の色の情報に基づいて、背景の色と同じ色又は類似する色を有するマスキング設定用領域MR及び/又はマスキング設定用領域MRよりも従前の色に近い色を有するマスキング緩和用領域MKを含む第2レイヤーL2を生成する。
【0086】
ここで、レイヤー制御部250は、第2レイヤーL2の一部の領域におけるコントラストを変更しているともいえる。レイヤー制御部250は、マスキング設定用領域を、乳白色にする、暗くする、ボカす等も含めて処理を行う。
また、レイヤー制御部250は、マスキング設定用領域を透過性無し(塗りつぶす)に設定してもよい。この場合、レイヤー制御部250は、マスキング緩和用領域を半透明にしてもよい。
【0087】
レイヤー制御部250は、画像が拡大又は縮小された場合、画像の拡大又は縮小に対応して対象領域TAを拡大又は縮小する。
レイヤー制御部250は、対象領域TAにおける拡大又は縮小の情報を取得し(例えば、アプリケーション処理部400から)、第2レイヤーL2を生成する。
レイヤー制御部250は、例えば、取得した拡大又は縮小の情報に基づいて、マスキング設定用領域MRを拡大又は縮小する。また、レイヤー制御部250は、例えば、取得した拡大又は縮小の情報に基づいて、マスキング緩和用領域MKを拡大又は縮小する。
【0088】
例えば、制御部200(入力受付部220)が通常モードにおいて、ユーザがタッチセンサ12の表面においた2本の指を互いの間隔を広くするよう移動させるピンチアウト操作をすることで表示画像が拡大された場合、レイヤー制御部250は、マスキング設定用領域MR及び/又はマスキング緩和用領域MKを、拡大する。
また、例えば、制御部200(入力受付部220)が通常モードにおいて、ユーザがタッチセンサ12の表面においた2本の指を互いの間隔を狭くするよう移動させるピンチイン操作をして表示画像が縮小された場合、レイヤー制御部250は、マスキング設定用領域MR及び/又はマスキング緩和用領域MKを、縮小する。
【0089】
レイヤー制御部250は、外部からの所定の操作により、マスキング設定用領域MR及び/又はマスキング緩和用領域MK(例えば、対象領域TA)を移動させる。
レイヤー制御部250は、位置検知部210から移動情報(位置情報)を取得し、第2レイヤーL2を生成する。
レイヤー制御部250は、例えば、取得した移動情報に基づいて、マスキング設定用領域MR/マスキング緩和用領域MKを移動させた第2レイヤーL2を生成する。
詳細には、レイヤー制御部250は、連続的に、ユーザから移動が指定された位置(移動中の位置を含む)にマスキング設定用領域MR/マスキング緩和用領域MKが形成された第2レイヤーL2を生成する。
【0090】
例えば、制御部200(入力受付部220)がマスキング処理モードにおいて、ユーザがタッチセンサ12を軽くたたくタップ操作をしてマスキング設定用領域MR/マスキング緩和用領域MKを選択すると共に、選択したマスキング設定用領域MR/マスキング緩和用領域MKに対してドラッグ操作(対応する位置に指をおいて移動させる操作)を行うことで、レイヤー制御部250は、マスキング設定用領域MR及び/又はマスキング緩和用領域MKをユーザが指定する位置に移動させる。
【0091】
また、レイヤー制御部250は、接触物の接触領域(摺動領域)に対してマスキング処理を緩和した後、所定時間後に再びマスキング処理をする場合、該所定時間を、接触位置(領域)の情報と、接触物における摺動移動の開始から終了までの時間である接触時間の情報とに基づいて定められた時間に設定する。
この場合、例えば、接触時間が短い場合には元にもどすまでの所定時間を短くし、接触時間が長い場合には元にもどすまでの所定時間を長くする。
また、レイヤー制御部250は、マスキング処理を緩和した領域を基の状態(マスキング処理された状態)に戻す場合、摺動が開始された側から元にもどしてもよく、全体を徐々に戻してもよい。
【0092】
また、レイヤー制御部250は、マスキング処理部240からの指定に基づいて、第2レイヤーL2を生成する。言い換えると、レイヤー制御部250は、マスキング処理部240からの指定に基づいて、マスキング設定用領域MR及び/又はマスキング緩和用領域MKを含む第2レイヤーL2を生成する。
レイヤー制御部250は、生成した第2レイヤーL2の情報をレイヤー記憶部330に記憶させる。
【0093】
画像処理部255は、表示部11に表示された画像(画面)のうち、指定領域SAに対応する対象領域TAに対して色属性の差を変更する変更処理をして変更画像を生成する。
具体的には、画像処理部255は、画像を含む第1レイヤーL1と、マスキング設定用領域MR及び/又はマスキング緩和用領域MKを含む第2レイヤーL2と、を重ね合わせて、変更画面を生成する。ここで、画像処理部255は、第2レイヤーL2を表面側に配置して重ね合わせ処理を行う。
詳細には、画像処理部255は、レイヤー記憶部330から取得した第1レイヤーL1と、レイヤー記憶部330から取得した第2レイヤーL2と、を重ね合わせて、変更画面を生成する。
更に詳細には、画像処理部255は、アプリケーション処理部400により生成された第1レイヤーL1と、レイヤー制御部250により生成された第2レイヤーL2と、を重ね合わせて、変更画面を生成する。
ここで、画像処理部255は、例えば、表示領域11aの全部に対するマスキング処理が緩和された場合、第2レイヤーL2を重ね合わせないようにしてもよい。この場合、制御部200における処理負担が軽減されるので好ましい。
画像処理部255は、生成した変更画面の情報を画像情報出力部260に出力する。
【0094】
画像情報出力部260は、画像処理部255により生成された変更画像の情報を表示部11に出力する。
画像情報出力部260は、画像処理部255から出力された変更画像の情報を表示部11に所定のタイミングで出力する。
画像情報出力部260は、変更画像を表示部11に表示させる。
【0095】
記憶部300は、複数のアプリケーションプログラムを記憶する。記憶部300は、着脱可能な外部記憶部を兼ねていてもよい。
また、記憶部300は、位置記憶部310と、処理パターン記憶部320と、レイヤー記憶部330と、を含む。
【0096】
位置記憶部310は、位置検知部210からの検知結果を記憶する。
位置記憶部310は、接触物の接触位置(領域)及び接触点数の情報を記憶する。
位置記憶部310は、所定時における接触物の接触位置(領域)や接触点数の情報を記憶する。位置記憶部310に記憶される情報は、位置検知部210により新たに検知された検知結果と比較される。
例えば、位置記憶部310に記憶される接触位置及び接触点数の情報は、処理パターン判定部223により参照される。処理パターン判定部223は、位置記憶部310に記憶される接触位置及び接触点数等の情報と、位置検知部210からの新たな検知結果の情報とを比較して、変更があるか否かを確認する。そして、変更があることが確認された場合、処理パターン判定部223は、上述の判定を開始する。
【0097】
処理パターン記憶部320は、処理パターン判定部223により参照される各種処理パターンの情報を記憶する。
処理パターン記憶部320は、例えば、位置検知部210における検知結果の情報、押圧力検知部213における検知結果の情報、キー検知部215における検知結果の情報及び計時部230における計時時間の情報等に対応して設定される処理パターンの情報を記憶する。処理パターンの例は、上述の通りである。
【0098】
レイヤー記憶部330は、第1レイヤーL1の情報と、第2レイヤーL2の情報とをそれぞれ記憶する。
レイヤー記憶部330は、アプリケーション処理部400から出力された画像(画面)に関する情報を第1レイヤーL1の情報として記憶する。
また、レイヤー記憶部330は、レイヤー制御部250から出力された第2レイヤーL2の情報を記憶する。
レイヤー記憶部330は、画像処理部255に参照される。レイヤー記憶部330は、画像処理部255に第1レイヤーL1の情報と、第2レイヤーL2の情報とを出力する。
【0099】
アプリケーション処理部400は、所定のアプリケーションを実行する。
アプリケーション処理部400は、実行中のアプリケーションに応じて、表示部11の表示領域11aに表示する画像を生成する。アプリケーション処理部400は、画像を含む第1レイヤーL1を生成する。
そして、アプリケーション処理部400は、生成した画像情報(第1レイヤーL1の情報)をレイヤー記憶部330に出力する。
【0100】
図3から図11により、第1実施における携帯電話機1の動作について説明する。
まず、図8により、携帯電話機1における基本的な動作を説明する。
図8に示すように、まず、ステップST101において、ユーザは、キー16を押下げることで、携帯電話機1(制御部200)におけるモードをマスキング処理モードに設定する。
制御部200(キー検知部215)は、キー16の押下を検知する。そして、制御部200(モード切替部225)は、キー16の押下を検知することで、該制御部200(入力受付部220)におけるモードをマスキング処理モードに切り替える。
【0101】
次いで、ステップST102において、制御部200(位置検知部210)は、ユーザの指(接触物)の接触を検知した場合(ST102、YES)、処理をステップST103に進める。
また、制御部200(位置検知部210)は、ユーザの指(接触物)の接触を検知しない場合(ST103、YES)、処理を終了する。
【0102】
続けて、ステップST103において、制御部200(処理パターン判定部223)は、検知した接触位置がマスキング処理された所定領域MA内であるか判定する。
制御部200は、検知した接触位置が所定領域MA内であると判定した場合、処理をステップST105(マスキング緩和処理)に進める。ここで、マスキング緩和処理の具体例については、後に説明する。
また、制御部200は、検知した接触位置が所定領域MA外であると判定した場合、処理をステップST104に進める。
【0103】
続けて、ステップST104において、制御部200(処理パターン判定部223)は、接触位置の情報により、ユーザが所定操作(例えば、タップ操作)をしたか否かを判定する。
制御部200は、ユーザが所定操作をしていないと判定した場合(ST104、NO)、処理をステップST106(マスキング設定処理)に進める。ここで、マスキング設定処理の具体例については、後に説明する。
また、制御部200は、ユーザが所定操作(例えば、タップ操作)をしたと判定した場合(ST104、YES)、処理をステップST107(領域移動処理)に進める。ここで、領域移動処理の具体例については、後に説明する。
【0104】
次いで、図9により、マスキング緩和処理における携帯電話機1の動作について、図3から図5を適宜参照して説明する。
図9に示すように、まず、ステップST201において、制御部200(位置検知部210)は、接触位置の情報を取得する。制御部200(位置検知部210)は、ユーザの指(接触物)の位置、領域、接触点数等の情報を取得する。
【0105】
次いで、ステップST202において、制御部200(処理パターン判定部223)は、位置記憶部310に記憶された従前の接触位置の情報と、取得した接触位置の位置情報とを比較して、接触物の接触状態に変化があるか否かを判定する。
そして、制御部200(処理パターン判定部223)は、接触物の接触状態に変化があると判定した場合(ST202、YES)、処理をステップST203に進める。
そして、制御部200(処理パターン判定部223)は、接触物の接触状態に変化がないと判定した場合(ST202、NO)、処理を終了させる。
【0106】
続けて、ステップST203において、制御部200(処理パターン判定部223)は、新たに検知した接触位置情報により、接触点数を確認する。制御部200(処理パターン判定部223)は、処理パターン記憶部320により記憶された各種処理パターンより、接触点数それぞれに応じた処理パターンの情報を取得する。
【0107】
そして、制御部200は、接触点数が1点であることを確認した場合(ST203、A)、処理をステップST204に進める。
図3を参照して、接触点数が1点の場合の携帯電話機1における動作例を説明する。
【0108】
また、制御部200は、接触点数が2点であることを確認した場合(ST203、B)、処理をステップST206に進める。
図4を参照して、接触点数が2点の場合の携帯電話機1における動作例を説明する。
【0109】
また、制御部200は、接触点数が3点であることを確認した場合(ST203、C)、処理をステップST208に進める。
図5を参照して、接触点数が3点の場合の携帯電話機1における動作例を説明する。
【0110】
続けて、ステップST204において、制御部200(指定領域設定部235)は、接触領域(摺動領域)の情報を取得する。
図3における左側の図に示すように、表示領域11aの全部がマスキング処理された状態において、ユーザは、マスキング処理された所定領域MA上(タッチセンサ12)を指でなぞる(摺動させる)。制御部200(指定領域設定部235)は、ユーザがなぞった領域を接触領域(摺動領域)として検知する。
【0111】
続けて、ステップST205において、制御部200(指定領域設定部235)は、検知した接触領域(摺動領域)を指定領域SAに設定する。
制御部200は、図3における左側の図の点線で囲まれた接触領域(摺動領域)を指定領域SAに設定する。
ここで、制御部200(マスキング処理部240)は、画像(画面)において指定領域SAに対応する対象領域TAに対してマスキング処理を緩和することを指定する。
【0112】
続けて、ステップST209において、制御部200(レイヤー制御部250)は、対象領域TAに対応する領域TA2をマスキング緩和用領域MKとした第2レイヤーL2を生成する。
図3における中央の図に示すように、制御部200は、ユーザの指が摺動された領域に対応した領域にマスキング緩和用領域MK(例えば、透明性が高い領域)が形成された第2レイヤーL2を生成する。
制御部200は、生成した第2レイヤーL2の情報をレイヤー記憶部330に記憶させる。
【0113】
続けて、ステップST210において、制御部200(画像処理部255)は、第1レイヤーL1と第2レイヤーL2とを重ね合わせ処理をして変形画像を生成する。
制御部200は、レイヤー記憶部330に記憶される第1レイヤーL1と、レイヤー記憶部330に記憶される第2レイヤーL2とを重ね合わせて変更画像を形成する。
図3における中央部の図に示すように、制御部200は、画面(文字)を含む第1レイヤーL1に、マスキング設定用領域MRとマスキング緩和用領域MKとを有する第2レイヤーL2を重ね合わせることで、図3における右側の図に示すように、マスキング処理が緩和された領域を有する変更画像を生成する。
【0114】
続けて、ステップST213において、制御部200(画像情報出力部260)は、生成した変更画像の情報を表示部11に出力する。
これにより、表示部11には、表示領域11aにおける一部がマスキング緩和処理された領域を有する画像(画面)が表示される。
図3における右側の図に示すように、表示部11は、「A社の件、・・・・・」の部分が外部から視認可能になるようマスキング処理が緩和された画像(画面)を表示する。
【0115】
また、ステップST206において、制御部200(指定領域設定部235)は、接触点(2点)の接触領域(摺動領域)の情報を取得する。制御部200は、2点の接触点それぞれの接触位置情報を取得する。
図4における左側の図に示すように、表示領域11aの全部がマスキング処理された状態において、ユーザは、マスキング処理された所定領域MA上(タッチセンサ12)の2点に指を置く(接触する)。
【0116】
続けて、ステップST207において、制御部200(指定領域設定部235)は、検知した2点の接触点同士の間を指定領域SAに設定する。
制御部200は、図4における左側の図の点線で囲まれた接触領域(摺動領域)を指定領域SAに設定する。
ここで、制御部200(マスキング処理部240)は、画像(画面)において指定領域SAに対応する対象領域TAに対してマスキング処理を緩和することを指定する。
【0117】
続けて、ステップST209において、上述の通り、制御部200(レイヤー制御部250)は、対象領域TAに対応する領域TA2をマスキング緩和用領域MKとした第2レイヤーL2を生成する。
図4における中央の図に示すように、制御部200は、ユーザの指が摺動された領域に対応した領域にマスキング緩和用領域MK(例えば、透明性が高い領域)が形成された第2レイヤーL2を生成する。
制御部200は、生成した第2レイヤーLの情報をレイヤー記憶部330に記憶させる。
【0118】
続けて、ステップST210において、上述の通り、制御部200(画像処理部255)は、第1レイヤーL1と第2レイヤーL2とを重ね合わせ処理をして変形画像を生成する。
制御部200は、レイヤー記憶部330に記憶される第1レイヤーL1と、レイヤー記憶部330に記憶される第2レイヤーL2とを重ね合わせて変更画像を形成する。
図4における中央部の図に示すように、制御部200は、画面(文字)を含む第1レイヤーL1に、マスキング設定用領域MRとマスキング緩和用領域MKとを有する第2レイヤーL2を重ね合わせることで、図4における右側の図に示すように、マスキング処理が緩和された領域を有する変更画像を生成する。
【0119】
続けて、ステップST213において、制御部200(画像情報出力部260)は、生成した変更画像の情報を表示部11に出力する。
これにより、表示部11には、表示領域11aにおける一部がマスキング処理が緩和された領域を有する画像(画面)が表示される。
図4における右側の図に示すように、表示部11は、「A社の件、・・・・・」の部分が外部から視認可能になるようマスキング処理が緩和された画像(画面)を表示する。
【0120】
続けて、ステップST208において、制御部200(指定領域設定部235)は、表示領域11aの全部(画像の全部)を指定領域SAに設定する。
ここで、制御部200(マスキング処理部240)は、画像(画面)において指定領域SAに対応する対象領域TAに対してマスキング処理を緩和することを指定する。
【0121】
続けて、ステップST211において、制御部200(レイヤー制御部250)は、第2レイヤーL2を生成しない。
【0122】
続けて、ステップST212において、制御部200(画像処理部255)は、第1レイヤーL1のみの変形画像を生成する。制御部200は、レイヤー記憶部330に記憶される第1レイヤーL1のみの変更画像を形成する。
【0123】
続けて、ステップST213において、制御部200(画像情報出力部260)は、生成した変更画像の情報を表示部11に出力する。
これにより、表示部11には、表示領域11aにおけるマスキング処理が全部緩和された画像(画面)が表示される。
図5における右側の図に示すように、表示部11は、全ての画像が外部から視認可能になるようマスキング処理が全て緩和された画像(画面)を表示する。
【0124】
続けて、図10により、マスキング設定処理における携帯電話機1の動作について、図6を適宜参照して説明する。
図10に示すように、まず、ステップST301において、制御部200(位置検知部210)は、接触位置の情報を取得する。制御部200(位置検知部210)は、ユーザの指(接触物)の接触位置、領域等の情報を取得する。
【0125】
次いで、ステップST302において、制御部200(処理パターン判定部223)は、位置記憶部310に記憶された従前の接触位置の情報と、取得した接触位置の位置情報とを比較して、接触物の接触状態に変化があるか否かを判定する。
そして、制御部200(処理パターン判定部223)は、接触物の接触状態に変化があると判定した場合(ST302、YES)、処理をステップST303に進める。
そして、制御部200(処理パターン判定部223)は、接触物の接触状態に変化がないと判定した場合(ST302、NO)、処理を終了させる。
【0126】
続けて、ステップST303において、制御部200(指定領域設定部235)は、接触領域(摺動領域)の情報を取得する。
図6における左側の図に示すように、表示領域11aの全部がマスキング処理されていない状態において、ユーザは、マスキング処理されていない領域上(タッチセンサ12)を指でなぞる(摺動させる)。制御部200(指定領域設定部235)は、ユーザがなぞった領域を接触領域(摺動領域)として検知する。
【0127】
続けて、ステップST304において、制御部200(指定領域設定部235)は、検知した接触領域(摺動領域)を指定領域SAに設定する。
制御部200は、図6における左側の図の点線で囲まれた接触領域(摺動領域)を指定領域SAに設定する。
ここで、制御部200(マスキング処理部240)は、画像(画面)において指定領域SAに対応する対象領域TAに対してマスキング処理を設定することを指定する。
【0128】
続けて、ステップST305において、制御部200(レイヤー制御部250)は、対象領域TAに対応する領域TA2をマスキング設定用領域MRとした第2レイヤーL2を生成する。
図6における中央の図に示すように、制御部200は、ユーザの指が摺動された領域に対応した領域にマスキング設定用領域MR(例えば、透明性が低い領域)が形成された第2レイヤーL2を生成する。
制御部200は、生成した第2レイヤーLの情報をレイヤー記憶部330に記憶させる。
【0129】
続けて、ステップST306において、制御部200(画像処理部255)は、第1レイヤーL1と第2レイヤーL2とを重ね合わせ処理をして変形画像を生成する。
制御部200は、レイヤー記憶部330に記憶される第1レイヤーL1と、レイヤー記憶部330に記憶される第2レイヤーL2とを重ね合わせて変更画像を形成する。
図6における中央部の図に示すように、制御部200は、画面(文字)を含む第1レイヤーL1に、マスキング設定用領域MRとマスキング緩和用領域MKとを有する第2レイヤーL2を重ね合わせることで、図6における右側の図に示すように、マスキング処理が設定された領域を有する変更画像を生成する。
【0130】
続けて、ステップST307において、制御部200(画像情報出力部260)は、生成した変更画像の情報を表示部11に出力する。
これにより、表示部11には、表示領域11aにおける一部がマスキング設定処理された領域を有する画像(画面)が表示される。
図6における右側の図に示すように、表示部11は、「A社の件、・・・・・」の部分が外部から視認不可又は困難になるようマスキング処理が設定された画像(画面)を表示する。
【0131】
続けて、図11により、領域移動処理における携帯電話機1の動作について、図7を適宜参照して説明する。
図11に示すように、まず、ステップST401において、制御部200(レイヤー制御部250)は、移動領域(指定領域)を設定する。制御部200は、所定操作(例えば、タップ操作)がされた領域に対応する領域を含むマスキング緩和用領域MKを移動領域(指定領域)として設定する。
【0132】
次いで、ステップST402において、制御部200(位置検知部210)は、接触位置の情報を取得する。制御部200(位置検知部210)は、ユーザの指(接触物)の位置、領域等の情報を取得する。
【0133】
続けて、ステップST403において、制御部200(レイヤー制御部250)は、タップ操作から所定時間内に、接触位置の情報を取得でき、接触物の接触が検知されたか否かを確認する。
制御部200は、接触物の接触が検知されたことを確認した場合(ST403、YES)、処理をステップST404に進める。
また、制御部200は、接触物の接触が検知されなかった場合(ST403、NO)、処理を終了する。
【0134】
続けて、ステップST404において、制御部200(レイヤー制御部250)は、位置記憶部310に記憶された従前の接触位置の情報と、取得した接触位置の情報とを比較して、接触物がタッチセンサ12に接触した状態で移動しているか否かを判定する。
制御部200は、接触物が移動していると判定した場合(ST404、YES)、処理をステップST405に進める。
また、制御部200は、接触物が移動していないと判定した場合(ST404、NO)、処理をステップST402に戻す。
【0135】
続けて、ステップST405において、制御部200(レイヤー制御部250)は、検知した位置情報に基づいて移動領域(マスキング緩和用領域MK)の位置を移動させた第2レイヤーL2を生成する。
制御部200は、生成した第2レイヤーLの情報をレイヤー記憶部330に記憶させる。
【0136】
続けて、ステップST406において、制御部200(画像処理部255)は、第1レイヤーL1と第2レイヤーL2とを重ね合わせ処理をして変形画像を生成する。
制御部200は、レイヤー記憶部330に記憶される第1レイヤーL1と、レイヤー記憶部330に記憶される第2レイヤーL2とを重ね合わせて変更画像を形成する。
【0137】
続けて、ステップST407において、制御部200(画像情報出力部260)は、生成した変更画像の情報を表示部11に出力する。
これにより、表示部11には、マスキング緩和用領域MKが移動された画像(画面)が表示される。
続けて、制御部200は、処理をステップST402に戻し、ステップST402からステップST407における処理を繰り返す。
制御部200は、上記繰り返し処理を行うと共に、ステップST403において、接触物の接触を検知しなくなった場合(ユーザが指を離して操作を終了した場合)、処理を終了する。
【0138】
これにより、制御部200は、図6における中央部の図に示すように、マスキング緩和用領域MKが移動された第2レイヤーL2を生成する。
そして、制御部200は、画面(文字)を含む第1レイヤーL1に、マスキング緩和用領域MKが移動された第2レイヤーL2を重ね合わせることで、図6における右側の図に示すように、マスキング処理された領域が移動された変更画像を生成する。
図6における右側の図に示すように、表示部11は、「A社の件、・・・・・」の部分ではなく、「Y社の件、・・・・・」が外部から視認可能になるようマスキング処理が緩和された画像(画面)を表示する。
【0139】
本実施形態によれば、ユーザが指定した領域における色属性の差を変更することで、表示された情報の秘匿性と、ユーザの作業性との両立を図ることが可能な携帯電話機1(表示装置)を提供することができる。
【0140】
また、本実施形態によれば、携帯電話機1は、部分的にマスキング処理を設定又は緩和できるので、ユーザに対しては、該ユーザが確認したい領域をはっきりと見せることができ、文章の確認や、タッチ入力操作をスムーズに行わせることができると共に、第3者に対しては、秘匿したい領域における視認性を低下させて、覗き見の防止機能を維持できる。
【0141】
また、本実施形態によれば、携帯電話機1は、マスキング処理を設定又は緩和する領域をタッチセンサ等を利用してユーザに対して簡易に指定させることができる。これにより、ユーザは、例えば、表示面(タッチセンサ)をなぞるだけで、マスキング処理を設定又は緩和する領域を選択することができる。
【0142】
また、本実施形態によれば、携帯電話機1は、タッチスクリーンへの接触態様(接触点数、摺動移動、所定入力操作)により、マスキング処理を設定又は緩和する領域や、設定又は緩和のパターンを自動的に実施可能に構成される。これにより、ユーザは、タッチセンサへの接触態様を変えることで、簡易にマスキング処理を設定又は緩和する領域や、設定又は緩和のパターンを選択操作することができる。
【0143】
また、本実施形態によれば、携帯電話機1は、タッチスクリーンへの接触態様(所定操作)により、マスキング処理が設定又は緩和された領域を移動させることができる。
これにより、ユーザは、タッチセンサへの接触態様(所定操作)により、マスキング処理が設定又は緩和された領域を簡易に移動させることができる。
【0144】
また、本実施形態によれば、携帯電話機1は、マスキング処理が緩和された領域を、完全に透明等にせずに、マスキング処理が設定された領域よりも透明性を低くすることができる。これにより、携帯電話機1は、マスキング処理が緩和された領域においても、ユーザが十分に視認可能な程度であって、第3者からは視認不可又は困難に表示させることができる。
【0145】
また、本実施形態によれは、携帯電話機1は、画像を含む第1レイヤーと、マスキング処理設定用又は緩和用領域を有する第2レイヤーとを重ね合わせることで、表示領域における全部又は一部におけるマスキング処理の設定又は緩和を行っている。これにより、携帯電話機1は、新たなデバイスを必要とすることなく、表示された情報の秘匿性と、ユーザの作業性との両立を図ることができる。
【0146】
また、本実施形態によれば、携帯電話機1は、画像を含む第1レイヤーに第2レイヤーを重ね合わせて変更画像を生成しているので、元の画像(画面)の情報を処理することなく、上記作用効果を奏する。これにより、携帯電話機1は、アプリケーション処理部から出力される画像等に悪影響を与えることなく、表示された情報の秘匿性と、ユーザの作業性との両立を図ることができる。
【0147】
続けて、図12及び図13により、第2実施形態について説明する。
図12は、第2実施形態における表示領域11aの第1例を説明する図である。図13は、第2実施形態における表示領域11aの第2例を説明する図である。
【0148】
図12により、第2実施形態における表示領域11aの第1例を説明する。
まず、ユーザは、複数のキーを有する入力操作部(不図示)を利用して、操作入力を行っている。本例において、ユーザは、文章作成を行っている。表示部11における表示領域11aの全部に対してマスキング処理がされた状態において、ユーザは、入力操作部を利用して操作入力を行っている。
この場合、カーソル501や、予測変換候補欄510(操作ガイド情報)は、マスキング処理された領域(所定領域MA)に表示されることになる。
ここで、本例において、制御部200は、マスキング処理された所定領域に含まれる領域にカーソルが表示された場合、カーソルが表示された領域又はカーソルが移動可能な領域の全部又は一部を指定領域として設定し、指定領域に対応する対象領域に対してマスキング緩和処理をする。
つまり、制御部200は、カーソル501の前後所定範囲におけるマスキング処理を緩和する。
【0149】
また、本例においては、制御部200は、マスキング処理された所定領域に含まれる領域に予測変換候補欄510(操作ガイド情報)が表示された場合、予測変換候補欄510が表示された領域を指定領域として設定し、指定領域に対応する対象領域に対してマスキング緩和処理をする。
つまり、制御部200は、予測変換候補欄510の表示領域におけるマスキング処理を緩和する。
【0150】
ここで、制御部200は、予測変換候補欄510の表示領域を除く領域を指定領域として設定し、指定領域に対応する対象領域に対してマスキング緩和処理をすることもできる。
つまり、制御部200は、予測変換候補欄510の表示領域を除く領域のマスキング処理を緩和し、予測変換候補欄510の表示領域におけるマスキング処理を維持することもできる。
【0151】
また、制御部200は、カーソル501の移動領域等だけをマスキング緩和し、予測変換候補欄510はマスキング緩和をしないようにしてもよい。
【0152】
図13により、第2実施形態における表示領域11aの第2例を説明する。
まず、ユーザは、表示部11の表示領域11aに表示される複数のソフトキーで構成される入力操作部520を利用して、操作入力を行っている。本例において、ユーザは、文章作成を行っている。表示部11における表示領域11aの全部に対してマスキング設定処理がされた状態において、ユーザは、表示領域11aに表示された入力操作部520を利用して操作入力を行っている。
この場合、カーソル501や、入力操作部520(操作ガイド情報)は、マスキング処理された領域(所定領域MA)に表示されることになる。
ここで、本例において、第1例と同様に、制御部200は、マスキング処理された所定領域に含まれる領域にカーソルが表示された場合、カーソルが表示された領域又はカーソルが移動可能な領域の全部又は一部を指定領域として設定し、指定領域に対応する対象領域に対してマスキング緩和処理をする。
つまり、制御部200は、カーソル501の前後所定範囲におけるマスキング処理を緩和する。
【0153】
また、本例においては、制御部200は、マスキング処理された所定領域に含まれる領域に入力操作部520(操作ガイド情報)が表示された場合、入力操作部520が表示された領域を指定領域として設定し、指定領域に対応する対象領域に対してマスキング緩和処理をする。
つまり、制御部200は、入力操作部520の表示領域におけるマスキング処理を緩和する。
【0154】
ここで、制御部200は、入力操作部520の表示領域を除く領域を指定領域として設定し、指定領域に対応する対象領域に対してマスキング緩和処理をすることもできる。
つまり、制御部200は、入力操作部520の表示領域を除く領域のマスキング処理を緩和し、入力操作部520の表示領域におけるマスキング処理を維持する。
【0155】
また、ここで、制御部200は、入力操作部520のほか、例えば、絵文字選択エリアやキーパッドエリアの領域に対して、マスキング緩和処理等をするよう構成してもよい。
【0156】
本実施形態によれば、携帯電話機1は、カーソルが表示された領域又はカーソが移動可能な領域の全部又は一部に対して、マスキング処理を緩和する。これにより、携帯電話機1は、ユーザに対しては、文書作成等において必要な情報を視認させることができ、文章の作成等をスムーズに行わせることができると共に、第3者に対しては、秘匿したい領域における視認性を低下させて、覗き見の防止機能を維持できる。
【0157】
また、本実施形態によれば、携帯電話機1は、予測変換候補欄やソフトキーで構成される入力操作部等の操作ガイド情報が表示された領域に対して、マスキング処理を緩和する。これにより、携帯電話機1は、ユーザに対しては、文書作成等において必要な情報を視認させることができ、文章の作成等をスムーズに行わせることができると共に、第3者に対しては、秘匿したい領域における視認性を低下させているので、覗き見の防止機能を維持できる。
【0158】
また、本実施形態によれば、第1実施形態における作用効果と同様の作用効果を奏する。
【0159】
続けて、図14A及び図14Bにより、第3実施形態について説明する。
図14Aは、第3実施形態における表示領域11aの第1態様を説明する図である。図14Bは、第3実施形態における表示領域11aの第2態様を説明する図である。
【0160】
図14Aに示すように、本実施形態における表示領域11aの第1態様は、表示部11における表示領域11aの全部がマスキング処理されている態様である。
この状態において、ユーザが、カメラアプリケーションを起動させるカメラ用キー16aを押下すると、アプリケーション処理部400は、カメラアプリケーションを起動させる。
カメラアプリケーションが起動された場合、表示領域11aの態様が第2態様に変更される。
具体的には、図14Bに示すように、カメラアプリケーションが起動されると、表示領域11aにおけるマスキング処理が緩和され、アプリケーションにおける画像が視認可能な状態で表示される。
【0161】
更に具体的には、制御部200は、アプリケーション処理部400(アプリケーション実行部)から、実行中のアプリケーションである実行中アプリケーションを特定する識別情報を取得する。
次いで、制御部200は、取得した識別情報により特定される実行中アプリケーションが所定のアプリケーションであるか否かを判定する。
続けて、制御部200は、実行中アプリケーションが所定のアプリケーションであると判定した場合、マスキング処理された領域(所定領域MA)の全部を指定領域に設定する。
そして、制御部200は、指定領域に対応する対象領域に対してマスキング緩和処理をする。
【0162】
つまり、制御部200は、各アプリケーションにおける携帯電話機1の使用態様に鑑み、表示領域11aの視認性を向上させる必要があるアプリケーションや、表示領域11aの視認性を低下させておく必要がないアプリケーションが実行された場合、表示領域11aにおけるマスキング処理を緩和する。
【0163】
ここで、所定のアプリケーションとして、カメラアプリケーションのほか、通話アプリケーション等を例示できる。
【0164】
本実施形態によれば、携帯電話機1は、表示領域にマスキング処理が設定されている状態で、カメラアプリケーションや通話アプリケーション等の所定のアプリケーションが実行された場合、マスキング処理を緩和することができる。
これにより、携帯電話機1は、アプリケーションごとの使用態様に応じて、マスキング処理が不要な場合、自動的にマスキング処理を緩和できる。
これにより、携帯電話機1は、不要なマスキング処理を回避すると共に、秘匿したい領域における視認性を低下させているので、覗き見の防止機能を維持できる。
また、本実施形態によれば、第1実施形態における作用効果と同様の作用効果を奏する。
【0165】
以上、好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく種々の形態で実施することができる。例えば、上述の施形態において、表示装置として携帯電話機1について説明しているが、これに限定されず、表示装置は、PHS(登録商標;Personal Handy phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、ポータブルナビゲーション装置、ノートパソコン等であってもよい。
【0166】
また、上述の施形態において、領域指定部として、タッチセンサを中心に説明しているが、これに限定されず、領域指定部は、例えば、テンキーを活用できる。また、領域指定部は、ポインティングスティック、タッチパッドやマウス等のポインティングデバイスを利用できる。
【0167】
ポインティングスティック、タッチパッドやマウス等は、上述の実施形態におけるタッチセンサにそのまま置き換えることで、上述の実施形態における携帯電話機(表示装置)に適用できる。
【0168】
テンキーは、例えば、表示領域を複数に分割するよう設定した場合、領域選択モードにおいて、始点の分割領域と終点の分割領域とを選択することで、指定領域を選択できるように構成することで、上述の実施形態における携帯電話機に適用することができる。
【0169】
また、本発明には、画像を表示可能な表示領域を有する表示部と、前記表示部の表示領域における全部又は一部を指定する領域指定部と、を有する表示装置が、変更画像を表示する表示方法であって、前記表示装置が、前記領域指定部からの指定情報に基づいて指定領域を設定するステップと、前記表示装置が、前記表示部に表示された前記画像のうち、前記指定領域に対応する対象領域に対して色属性の差を変更する変更処理をして変更画像を生成するステップと、前記表示装置が、該変更画像を前記表示部に表示させるステップと、を含む表示方法が含まれる。
【0170】
また、本発明には、画像を表示可能な表示領域を有する表示部と、前記表示部の表示領域における全部又は一部を指定する領域指定部と、を有する表示装置に変更画像を表示させる表示方法を実行させるプログラムであって、前記表示装置が、前記領域指定部からの指定情報に基づいて指定領域を設定するステップと、前記表示装置が、前記表示部に表示された前記画像のうち、前記指定領域に対応する対象領域に対して色属性の差を変更する変更処理をして変更画像を生成するステップと、前記表示装置が、該変更画像を前記表示部に表示させるステップと、を実行させるプログラムが含まれる。
【符号の説明】
【0171】
1 携帯電話機(表示装置)
11 表示部
11a 表示領域
12 タッチセンサ
13 押圧力検出部
14 マイク
15 スピーカ
16 キー
16a カメラ用キー
17 タイマー
20 ケース部材
90 メインアンテナ部
100 通信部
101 通信処理部
200 制御部
210 位置検知部
213 押圧力検知部
215 キー検知部
220 入力受付部
223 処理パターン判定部
225 モード切替部
230 時間計時部
235 指定領域設定部
240 マスキング処理部
250 レイヤー制御部
255 画像処理部
260 画像情報出力部
300 記憶部
310 タッチ位置記憶部
320 処理パターン記憶部
330 レイヤー記憶部
400 アプリケーション処理部
501 カーソル
510 予側変換候補欄
520 入力操作部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示可能な表示領域を有する表示部と、
前記表示部の表示領域における全部又は一部を指定可能な領域指定部と、
前記領域指定部からの指定情報に基づいて指定領域を設定すると共に、前記表示部に表示された前記画像のうち、前記指定領域に対応する対象領域に対して色属性の差を変更する変更処理をして前記表示部に表示させる制御部と、を備える
表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記変更処理として、前記表示部に表示された画像のうち、前記指定領域に対応する前記対象領域に対して色属性の差を小さくする第1の変更処理をする
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記画像と、
前記対象領域に対応する領域に形成される第2の画像と、を重ね合わせて、前記第1の変更処理をする
請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記制御部は、
所定領域に対して色属性の差を小さくする第1の変更処理をした状態において、
前記所定領域に含まれる領域を前記指定領域として設定した場合、当該指定領域に対応する前記対象領域に対して前記第1の変更処理がされた状態よりも色属性の差を大きくする第2の変更処理をする
請求項2又は3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記制御部は、
前記画像と、
前記所定領域における前記対象領域を除く非対象領域に対応する領域に形成される第2の画像と、
前記対象領域に対応する領域に形成される第3の画像と、を重ね合わせて、
前記所定領域に対して色属性の差を小さくする第1の変更処理をし、前記対象領域に対して前記第1の変更処理がされた状態よりも色属性の差を大きくする第2の変更処理をする
請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記領域指定部は、前記表示部における前記表示領域に対応して配置され、接触物の接触及び接触位置を検出する接触検出部を備え、
前記制御部は、前記接触検出部からの検出結果を操作入力情報として受付可能であって、
前記第1の変更処理された領域に対応する領域における検出情報は操作入力として受け付けず、
前記第1の変更処理されていない領域、又は、前記第2の変更処理された領域に対応する領域における検出情報は操作入力として受け付ける
請求項4から5のいずれかに記載の表示装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記第2の変更処理をした指定領域に対して、所定時間後に再び前記第1の変更処理をする
請求項4から6のいずれかに記載の表示装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記第1の変更処理がされた領域にカーソルを表示した場合、
前記カーソルが表示された領域又は前記カーソルが移動可能な領域の全部又は一部を前記指定領域として設定し、前記指定領域に対応する対象領域に対して前記第2の変更処理をする
請求項4から7のいずれかに記載の表示装置。
【請求項9】
前記制御部は、
前記第1の変更処理がされていない操作ガイド情報を表示している際に、
前記操作ガイド情報が表示された領域を前記指定領域として設定する入力があった場合、
当該入力を受け付けない処理をする、又は、
前記指定領域に対応する対象領域に対して前記変更処理がされた状態よりも色属性の差を大きくする第2の変更処理をする
請求項2から8のいずれかに記載の表示装置。
【請求項10】
前記領域指定部は、前記表示部における前記表示領域に対応して配置され、接触物の接触及び接触位置を検出する接触検出部を備え、
前記制御部は、前記接触検出部からの検出結果に基づいて、前記指定領域を設定する
請求項1から9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記制御部は、
前記接触検出部からの検出結果により接触物における摺動移動を検知した場合、接触物が摺動移動した摺動領域に基づいて、前記指定領域を設定する
請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記制御部は、前記接触検出部からの検出結果により2点の接触が検知された場合、2つの接触点の間の領域を前記指定領域に設定する
請求項10に記載の表示装置。
【請求項13】
1又は複数のキー部と、
時間を計時可能な計時部と、を備え、
前記制御部は、前記1又は複数のキーのうち、所定キーが押圧されたことを検知すると共に、前記計時部からの計時情報に基づいて、前記所定キーが所定時間以上押圧されたことを検知した場合、
前記所定領域の全部を前記指定領域に設定して、前記指定領域に対応する対象領域に対して前記第1の変更処理を解除処理する
請求項4から8のいずれかに記載の表示装置。
【請求項14】
前記制御部は、
前記色属性の差の変更を明度、彩度、色相及びトーンカーブから選ばれる1以上を変更することで行う
請求項1から13のいずれかに記載の表示装置。
【請求項15】
前記制御部は、
前記画像における前記対象領域に文字が含まれている場合、前記文字の色を基準として色属性の差を変更する
請求項1から14のいずれかに記載の表示装置。
【請求項16】
前記制御部は、
前記画像の前記対象領域における背景の色を基準として色属性の差を変更する
請求項1から15のいずれかに記載の表示装置。
【請求項17】
前記制御部は、
前記画像を拡大又は縮小した場合、前記画像の拡大又は縮小に対応して前記対象領域を拡大又は縮小する
請求項1から16のいずれかに記載の表示装置。
【請求項18】
画像を表示可能な表示領域を有する表示部と、前記表示部の表示領域における全部又は一部を指定する領域指定部と、を有する表示装置が、画像を表示する表示方法であって、
前記表示装置が、前記領域指定部からの指定情報に基づいて指定領域を設定するステップと、
前記表示装置が、前記表示部に表示された前記画像のうち、前記指定領域に対応する対象領域に対して色属性の差を変更する変更処理をするステップと、
前記表示装置が、変更処理をした画像を前記表示部に表示させるステップと、を含む
表示方法。
【請求項19】
画像を表示可能な表示領域を有する表示部と、前記表示部の表示領域における全部又は一部を指定する領域指定部と、を有する表示装置に画像を表示させる表示方法を実行させるプログラムであって、
前記表示装置が、前記領域指定部からの指定情報に基づいて指定領域を設定するステップと、
前記表示装置が、前記表示部に表示された前記画像のうち、前記指定領域に対応する対象領域に対して色属性の差を変更する変更処理をするステップと、
前記表示装置が、変更処理をした画像を前記表示部に表示させるステップと、を実行させる
プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【公開番号】特開2013−20522(P2013−20522A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−154614(P2011−154614)
【出願日】平成23年7月13日(2011.7.13)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】