説明

表示装置、開示制御装置、開示制御方法、及びプログラム

【課題】画面共有を行う技術において、画面転送側の表示装置に表示されるコンテンツの開示レベルに応じて、当該コンテンツ画面受信側の表示装置への開示を制御する技術を提供する。
【解決手段】表示部を備え、当該表示部に表示される画面を他の装置に表示させることにより画面共有を行う表示装置において、コンテンツ提供装置から通信ネットワークを介してコンテンツを取得するコンテンツ取得手段と、コンテンツの開示レベル毎に、当該コンテンツの他の装置への開示に関する制御情報を格納した制御情報格納手段と、前記制御情報格納手段に格納された制御情報に基づき、前記コンテンツ取得手段により取得されたコンテンツの開示レベルに対応する当該コンテンツの開示制御を行うコンテンツ制御手段とを備えて構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ある表示装置に表示される表示画面を他の表示装置に表示させることにより画面共有を行う技術に関連するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の装置間で、表示画面を共有する技術がある。例えば、特許文献1には、モニタされる側の表示装置が、ユーザ操作に応じて表示する画面の情報を採取し、画面情報を他の表示装置に送信し、他の表示装置が画面情報に基づいて表示画面を再現してモニタする技術が記載されている。
【0003】
また、特許文献2には、複数の端末装置間で画面の表示内容を共有し端末から画面への書込み等の操作も共有する技術が記載されている。また、特許文献3には、複数のユーザのそれぞれが有する表示装置の画面に、複数のユーザ間で、共通の画面を表示し、その画面表示を通じて行う共同作業を支援する共同作業支援システムに関する技術が記載されている。更に、特許文献4には、仮想空間を他人と共有する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−55153号公報
【特許文献2】特開2006−323607号公報
【特許文献3】特開平11−65975号公報
【特許文献4】特開2005−182331号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、複数の表示装置間で表示画面を共有する技術を用いることにより、例えば、表示装置の操作に不慣れなユーザ(被アシスト側)が使用する表示装置(第1の表示装置)に表示される表示画面を、当該操作をアシストするユーザ(アシスト側)の表示装置(第2の表示装置)に表示させて、アシスト側のユーザが、表示画面を見ながら被アシスト側のユーザに対して第1の表示装置の操作方法を遠隔で丁寧に教えるといったことが可能になる。
【0006】
しかし、上記の例で、被アシスト側の第1の表示装置の表示画面には、著作権等により他人への開示が制限されたコンテンツ(例えば、動画や静止画等)が含まれる場合がある。このようなコンテンツが、他人の表示装置である第2の表示装置に表示されることはコンテンツ提供者の意図に反し、好ましくない。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、第1の表示装置に表示される表示画面を第2の表示装置に表示させることにより画面共有を行う技術において、第1の表示装置に表示されるコンテンツの開示レベルに応じて、当該コンテンツの第2の表示装置への開示を制御する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明は、表示部を備え、当該表示部に表示される画面を他の装置に表示させることにより画面共有を行う表示装置であって、コンテンツ提供装置から通信ネットワークを介してコンテンツを取得するコンテンツ取得手段と、コンテンツの開示レベル毎に、当該コンテンツの他の装置への開示に関する制御情報を格納した制御情報格納手段と、前記制御情報格納手段に格納された制御情報に基づき、前記コンテンツ取得手段により取得されたコンテンツの開示レベルに対応する当該コンテンツの開示制御を行うコンテンツ制御手段とを備えたことを特徴とする表示装置として構成される。
【0009】
また、本発明は、上記表示装置が実行する開示制御方法、及び、コンピュータを、上記表示装置におけるコンテンツ制御手段として機能させるためのプログラムとして構成することもできる。
【0010】
また、本発明は、表示部を備え、当該表示部に表示される画面を他の装置に表示させることにより画面共有を行う表示装置と通信ネットワークを介して接続される開示制御装置であって、前記表示装置から通信ネットワークを介してコンテンツの識別情報を受信する受信手段と、コンテンツ毎に、当該コンテンツの他の装置への開示に関する制御情報を格納した制御情報格納手段と、前記制御情報格納手段を参照することにより、前記表示装置から受信した識別情報に対応するコンテンツの開示レベルに対応した開示制御情報を前記表示装置に送信する開示制御手段とを備えたことを特徴とする開示制御装置として構成してもよい。
【0011】
また、本発明は、表示部を備え、当該表示部に表示される画面を他の装置に表示させることにより画面共有を行う表示装置と通信ネットワークを介して接続される開示制御装置であって、前記表示装置から通信ネットワークを介してコンテンツの識別情報を受信する受信手段と、コンテンツ毎に、当該コンテンツの他の装置への開示に関する制御情報を格納した制御情報格納手段と、前記制御情報格納手段に格納された制御情報に基づき、前記表示装置から受信した識別情報に対応するコンテンツの開示レベルに応じた当該コンテンツの開示制御を行うコンテンツ制御手段とを備えたことを特徴とする開示制御装置として構成することもできる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、第1の表示装置に表示される表示画面を第2の表示装置に表示させることにより画面共有を行う技術において、第1の表示装置に表示されるコンテンツの開示レベルに応じて、当該コンテンツの第2の表示装置への開示を制御する技術を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1の実施の形態におけるシステム構成図である。
【図2】第1の実施の形態における表示装置1の機能構成図である。
【図3】開示制御情報格納部155に格納される開示制御情報テーブルの例を示す図である。
【図4】第1の実施の形態におけるシステムの基本動作を説明するための図である。
【図5】画面表示例を示す図である。
【図6】「支払いすれば開示」の場合の動作1を説明するための図である。
【図7】「支払いすれば開示」の場合の動作2を説明するための図である。
【図8】「代替画像」の場合の動作を説明するための図である。
【図9】第2の実施の形態におけるシステム構成図である。
【図10】コンテンツ管理情報格納部53に格納されるコンテンツ管理テーブルの例である。
【図11】第2の実施の形態におけるシステムの動作を説明するための図である。
【図12】第2の実施の形態におけるシステム構成の他の例を示す図である。
【図13】第2の実施の形態におけるシステムの動作の他の例を説明するための図である。
【図14】コンテンツ管理情報格納部53に格納される代替画像情報テーブルの例である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
【0015】
<第1の実施の形態>
(システム構成)
図1に、本発明の第1の実施の形態に係るシステム構成を示す。図1に示すように、本実施の形態に係るシステムは、表示装置1と表示装置2が、通信ネットワーク3を介して接続された構成を有する。更に、通信ネットワーク3には、コンテンツを提供するコンテンツ提供装置4が接続されている。
【0016】
本実施の形態では、表示装置1、2は、それぞれPC等であってもよいし、携帯電話機等の携帯端末でもよい。通信ネットワーク3は、種々のデータを送受信可能なネットワークである。
【0017】
本実施の形態では、表示装置1に表示される画面を表示装置2に表示させることを想定している。つまり、表示装置1に表示されるコンテンツの画面情報が表示装置2に送信され、表示装置2が当該画面情報に基づいて画面表示を行う。その中で、表示装置1が、表示するコンテンツの開示レベルに応じて、表示装置2へのコンテンツの開示を制御する処理を行う。
【0018】
表示装置2は、表示装置1から送信された画面情報を受信し、受信した画面情報に基づいて画面表示を行う機能を含むものであり、この機能自体は表示装置が一般的に備える既存機能を用いて実現できる。
【0019】
図2に、本実施の形態に係る表示装置1の機能構成図を示す。図2に示すように、表示装置1は、通信部11、表示部12、操作部13、コンテンツ取得部14、コンテンツ転送表示制御部15を備えている。
【0020】
通信部11は、通信ネットーク3を介して他の装置とデータ等の通信を行うための機能部である。表示部12は、いわゆるディスプレイであり、画像を表示する機能部である。更に、表示部12は、音声を出力する機能を備えてもよい。操作部13は、ユーザが表示装置1に対して情報入力や各種指示を行うためのボタンやキーボード等である。
【0021】
コンテンツ取得部14は、ユーザ操作に基づく操作部13からの操作情報に基づき、コンテンツ提供装置4からコンテンツを取得(ダウンロード)する機能部である。本実施の形態において取得されるコンテンツには、コンテンツ本来の画像情報等に加えて、当該コンテンツを識別する識別情報(例えばURL、コンテンツ名)、及び、当該コンテンツを他人へどの程度開示してよいかを示す開示レベルを含む。
【0022】
コンテンツ転送表示制御部15は、コンテンツを表示部12に表示するための処理を行うとともに、開示レベルに応じて、表示装置2へ転送する転送用の画面情報等を作成し、当該転送用画面情報を、通信部11を介して転送する機能部である。
【0023】
より詳細には、コンテンツ転送表示制御部15は、コンテンツ格納部151と、コンテンツ表示処理部152と、転送用画面情報生成部153と、開示制御部154と、開示制御情報格納部155を含む。コンテンツ格納部151は、コンテンツ取得部14により取得されたコンテンツを格納する記憶部である。コンテンツ表示処理部152は、コンテンツ格納部151からコンテンツを読み出して、表示部12に対して表示する処理を行う機能部であり、例えば、符号化されたコンテンツをデコードする機能やグラフィック用記憶領域(グラフィックメモリ等)を含むグラフィック処理のための機能を含む。転送用画面情報生成部153は、開示制御部154から受信する制御情報に基づき、必要に応じて非開示処理等を行うことにより、転送用画面情報を生成する機能部である。
【0024】
開示制御部154は、表示対象となっているコンテンツの開示レベルをコンテンツ格納部151から取得し、開示制御情報格納部155に格納された開示制御情報テーブルを参照し、当該コンテンツに対する開示制御内容を判定し、判定結果を制御情報として転送用画面情報生成部153に渡す機能を有する。
【0025】
図3に、開示制御情報格納部155に格納される開示制御情報テーブルの例を示す。図3に示すように、開示制御情報テーブルは、予め定められた開示レベル毎に、その開示レベルに対応する制御情報(制御内容を指示する情報)が格納されている。なお、図3に示す開示レベルは一例に過ぎない。図3に示す各開示レベルでどのような制御が行われるかについては後述する。
【0026】
表示装置1におけるコンテンツ転送表示制御部15は、CPU、メモリ、通信インターフェース等を備えたコンピュータに、当該機能部に対応する処理を記述したプログラムを実行させることにより実現可能である。当該プログラムは、可搬メモリ等の記録媒体に記録して配布することが可能である。また、当該プログラムをネットワーク上のサーバからダウンロードしてインストールすることも可能である。また、上記の「コンピュータ」は、「コンピュータ」の機能を備える携帯電話機等であってもよい。
【0027】
(システムの動作)
次に、本実施の形態におけるシステムの動作の例を、図4のシーケンスチャートを参照して説明する。
【0028】
まず、表示装置1は、コンテンツ取得部14により、コンテンツ要求をコンテンツ提供装置4に送信し(ステップ1)、コンテンツ提供装置4からコンテンツを取得する(ステップ2)。コンテンツを取得したコンテンツ取得部14は、取得したコンテンツをコンテンツ格納部151に格納する。
【0029】
一方、表示装置2は、画面共有要求を表示装置1に送信し(ステップ3)、表示装置1が、画面共有許可を表示装置2に送信することにより、画面共有が開始される。これ以降、表示装置1に表示される画面情報(本実施の形態では、コンテンツ提供装置4から取得するコンテンツ)は表示装置2にも表示される。ただし、以下で説明するように、開示レベルに応じた開示制御がなされる。
【0030】
なお、図4に示した例では、表示装置2から画面共有要求を送信し、表示装置1が画面共有許可を表示装置2に送る例を示したが、表示装置1から画面共有要求を送信し、表示装置2が画面共有許可を表示装置2に送るようにしてもよい。また、画面共有要求と画面共有許可を送受信することにより画面共有処理を開始させることは一例に過ぎず、他の手順により画面共有を開始することとしてもよい。また、画面共有を開始するタイミングは任意であり、例えば、コンテンツをダウンロードする前に画面共有を開始してもよい。
【0031】
ステップ4に続いて、表示装置1のユーザがコンテンツ表示のための操作を行うものとする。すると、コンテンツ表示処理部152が、コンテンツをコンテンツ格納部151から読み出し、表示部12に表示する処理を行う(ステップ5)。これは、表示装置1における通常のコンテンツ表示処理である。他方、以下で説明するように、必要に応じた非開示処理を含む、コンテンツの画面情報を転送するための処理が行われる。
【0032】
コンテンツ転送表示制御部15の開示制御部154は、コンテンツ格納部151からコンテンツの開示レベルを読み出し、開示制御情報格納部155を参照することにより、当該コンテンツの開示レベルに対応した開示制御内容を決定し、その内容を制御情報として転送用画面情報生成部153に渡す(ステップ6)。
【0033】
制御情報を受信した転送用画面情報生成部153は、制御情報に従って転送用画面情報を作成し(ステップ7)、当該転送用画面情報は表示装置2に送信され(ステップ8)、表示装置2で表示される。なお、転送用画像情報の他、コンテンツのダウンロード先URLやサイト名などを表示装置2に送ってもよい。これにより、表示装置2は当該情報を装置内に保存(ブックマーク登録)することにより、表示装置2はコンテンツのサイトにアクセスが可能となる。
【0034】
以下、図3に示す各開示レベル毎の開示制御処理の具体例を説明する。
【0035】
(1)「開示」の場合
開示レベルが「開示」である場合、コンテンツをそのまま表示装置2に開示する。すなわち、この場合、転送用画面情報生成部153は、コンテンツ表示処理部152から、対象としているコンテンツの表示画像情報(表示画面のキャプチャデータ)を取得し、当該表示画像情報をそのまま転送用画面情報とし(ステップ7)、表示装置2に送信する(ステップ8)。なお、表示画像情報を圧縮してもよい。このように、表示画面のキャプチャデータを用いる場合、例えば、上記のコンテンツの表示画像情報取得と、転送用画面情報送信とが、一定時間毎に繰り返される。また、上記のようにキャプチャデータを用いるのでなく、コンテンツ格納部151から読み出したコンテンツをそのまま転送用画面情報として表示装置2に送信することとしてもよい。
【0036】
(2)「一定期間開示」の場合
次に、「一定期間開示」について説明する。「一定期間開示」は、コンテンツが主に動画である場合を想定しているが、静止画であってもよい。開示レベルが「一定期間開示」である場合、転送用画面情報生成部153は、コンテンツの表示処理開始(ユーザによるコンテンツ表示指示)時点から、予め定めた期間(時間)だけ、コンテンツを表示装置2に開示する。すなわち、この場合、転送用画面情報生成部153は、コンテンツ表示処理部152から、対象としているコンテンツの表示画像情報(表示画面のキャプチャデータ)を取得し、当該表示画像情報を転送用画面情報とし(ステップ7)、表示装置2に送信する(ステップ8)処理を、コンテンツの表示処理開始から予め定めた期間まで繰り返し行う。
【0037】
そして、予め定めた期間が経過した後は、コンテンツの表示画像情報にマスクを施した画像を転送用画面情報とし、それを送信する。ここで、非開示のために施す処理は、マスクのように全部隠すような処理でもよいし、モザイクのように、画像の内容がわからないように画像の各部分が見え隠れするような処理でもよい。また、コンテンツの表示画像情報にマスク等を施して転送用画面情報を作成する代わりに、コンテンツの表示画像情報を用いずに、マスクの画像を用意しておいて、それを送信することとしてもよい。また、コンテンツの識別情報から、コンテンツの名称(動画番組名等)を取得し、その名称をマスク上に記載した画像を転送用画面情報として送信することとしてもよい。この「一定期間開示」の場合における表示遷移例を図5に示す。
【0038】
(3)「非開示」の場合
開示レベルが「非開示」である場合には、コンテンツ表示処理開始から、上記で説明したマスク等を施した画像の転送処理を行う。
【0039】
(4)「支払いすれば開示」の場合
開示レベルが「支払いすれば開示」の場合は、表示装置2への開示のための料金をコンテンツ提供者に支払った場合に、表示装置2へのコンテンツ開示を行うものである。この場合の処理を、図6を参照して説明する。図6に示す処理では、ステップ6より後の処理が図4に示す処理と異なる。
【0040】
ステップ6で、「支払いすれば開示」の制御を行うことが決定されると、開示制御部154は、表示部12に、「支払いすれば開示」を示す内容(すなわち、コンテンツ購入を問い合わせる内容)の画面表示を行い、ユーザから購入許可の操作がなされると(ステップ11)、開示制御部154は、当該コンテンツの識別情報を用いて、コンテンツ提供装置4に対してコンテンツ購入要求を送信する(ステップ12)。その後、表示装置1(開示制御部154)とコンテンツ提供装置4との間で課金処理(コンテンツに対する支払い処理)が行われる(ステップ13)。
【0041】
このようにして支払いが行われた後、例えば、表示装置1はコンテンツ提供装置4から開示許可を示す許可情報を受信し、支払いが行われたことを確認した開示制御部154は、開示許可を示す制御情報を転送用画面情報生成部153に通知する。その後の処理は、開示レベルが「開示」である場合の処理と同じである(ステップ7、8)。
【0042】
また、開示レベルが「支払いすれば開示」の場合、図7に示す処理手順を用いてもよい。 この場合、ステップ6で、「支払いすれば開示」に対応した制御を行うことが決定されると、開示制御部154は、コンテンツ購入要求(コンテンツ名等のコンテンツを識別できる情報を含む)を表示装置2に送信する(ステップ21)。表示装置2の表示部には、「支払いすれば開示」を示す内容(すなわち、コンテンツ購入を問い合わせる内容)の画面表示が行われ、表示装置2のユーザから購入許可の操作がなされると(ステップ22)、表示装置2は、当該コンテンツの識別情報を用いて、コンテンツ提供装置4に対してコンテンツ購入要求を送信する(ステップ23)。その後、表示装置2とコンテンツ提供装置4との間で課金処理(コンテンツに対する支払い処理)が行われる(ステップ24)。
【0043】
このようにして支払いが行われた後、例えば、表示装置1はコンテンツ提供装置4から開示許可を示す許可情報を受信し、開示制御部154は、開示許可を示す制御情報を転送用画面情報生成部153に通知する。その後の処理は、開示レベルが「開示」である場合の処理と同じである(ステップ7、8)。
【0044】
(5)「代替画像」の場合
開示レベルが「代替画像」である場合、表示装置1で表示されるコンテンツの代替となるコンテンツ(例えば、コンテンツを宣伝するような別の画像等のコンテンツ)を表示装置2に表示する。この場合の処理を図8を参照して説明する。図8に示す処理では、ステップ6より後の処理が図4に示す処理と異なる。
【0045】
ステップ6で、「代替画像」に対応した制御を行うことが決定されると、開示制御部154は、コンテンツ提供装置4に対して、代替画像情報要求(コンテンツの識別情報を含む)を送信し(ステップ31)、コンテンツ提供装置4から代替画像情報(例えば、代替画像そのもの、もしくは、代替画像へのアクセス先情報(URL等))を取得する(ステップ32)。そして、代替画像情報は、コンテンツ転送表示制御部15により表示装置2に送信される(ステップ33)。
【0046】
代替画像情報が代替画像そのものであれば、表示装置2は代替画像の表示を行う。代替画像情報が、代替画像へのアクセス先情報であれば、表示装置2は当該アクセス先情報を用いて、当該アクセス先情報に対応するコンテンツ提供装置から代替画像を取得して表示する。
【0047】
なお、図8の例では、ステップ31、32で代替画像情報をコンテンツ提供装置4から取得することとしているが、このような処理に代えて、ステップ2でダウンロードされるコンテンツに代替画像情報を含めることとし、ステップ2において表示装置1が代替画像情報を取得、格納しておき、ステップ6で代替画像表示制御を行うことを決定した後に、当該代替画像情報を表示装置2に送信することとしてもよい。
【0048】
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態を説明する。第2の実施の形態は、第1の実施に形態で説明した表示装置1における開示制御部154等の機能が、表示装置1の外部に、通信ネットワーク3に接続された開示制御サーバ5として備えられる形態である。本実施の形態における表示装置1と開示制御サーバ5の機能構成例を図9に示す。なお、開示制御サーバ5は、コンテンツ提供装置4内の一機能として構成してもよいし、開示制御サーバ5とコンテンツ提供装置4とを別々の装置として構成してもよい。
【0049】
本実施の形態の表示装置1は、第1の実施の形態の表示装置1と比べて、開示制御部154と開示制御情報格納部155が備えられておらず、コンテンツ転送表示制御部15が、通信ネットワーク3を介して開示制御サーバ5と通信を行う機能を含む。その他の機能は第1の実施の形態と同様である。ただし、本実施の形態では、コンテンツ提供装置4から取得するコンテンツには、コンテンツの識別情報を含むが、開示レベルは含まなくてもよい。
【0050】
開示制御サーバ5は、通信部51、開示制御部52、コンテンツ管理情報格納部53を備える。通信部51は、通信ネットワーク3を介してデータ通信を行うための機能部である。開示制御部52は、コンテンツの識別情報を表示装置1のコンテンツ転送表示制御部15から受け取り、コンテンツ管理情報格納部53を参照し、当該コンテンツに対する開示制御内容を決定し、開示制御内容を示す制御情報を表示装置1のコンテンツ転送表示制御部15に通知する機能を有する。
【0051】
コンテンツ管理情報格納部53に格納されるコンテンツ管理テーブルの例を図10に示す。図10に示すように、コンテンツ管理情報格納部53には、コンテンツ(の識別情報)毎に、開示レベルと、それに対応する制御内容が格納されている。ここでの開示レベルと制御内容の種類は、第1の実施の形態で説明したものと同様である。
【0052】
第2の実施の形態におけるシステムの基本的な処理を図11を参照して説明する。
【0053】
まず、表示装置1は、コンテンツ取得部14により、コンテンツ要求をコンテンツ提供装置4に送信し(ステップ101)、コンテンツ提供装置4からコンテンツを取得する(ステップ102)。コンテンツを取得したコンテンツ取得部14は、取得したコンテンツをコンテンツ格納部151に格納する。
【0054】
一方、表示装置2は、画面共有要求を表示装置1に送信し(ステップ103)、表示装置1が、画面共有許可を表示装置2に送信する(ステップ104)ことにより、画面共有が開始される。なお、図11に示した例では、表示装置2から画面共有要求を送信し、表示装置1が画面共有許可を表示装置2に送る例を示したが、表示装置1から画面共有要求を送信し、表示装置2が画面共有許可を表示装置2に送るようにしてもよい。また、画面共有要求と画面共有許可を送受信することにより画面共有処理を開始させることは一例に過ぎず、他の手順により画面共有を開始することとしてもよい。また、画面共有を開始するタイミングは任意であり、例えば、コンテンツをダウンロードする前に画面共有を開始してもよい。
【0055】
ステップ104に続いて、表示装置1のユーザがコンテンツ表示のための操作を行うものとする。すると、コンテンツ表示処理部152が、コンテンツをコンテンツ格納部151から読み出し、表示部12に表示する処理を行う(ステップ105)。これは、表示装置1における通常のコンテンツ表示処理である。他方、以下で説明するように、必要に応じた非開示処理を含む、コンテンツの画面情報を転送するための処理が行われる。
【0056】
コンテンツ転送表示制御部15は、コンテンツ格納部151からコンテンツの識別情報を読み出し、それを開示制御サーバ5に送信する(ステップ106)。開示制御サーバ5では、開示制御部52が、当該識別情報を用いてコンテンツ管理情報格納部53を参照することにより、当該コンテンツの開示レベルを把握し、当該開示レベルに対応した開示制御内容を決定し(ステップ107)、その内容を制御情報として表示装置1に送信する(ステップ108)。
【0057】
制御情報を受信したコンテンツ転送表示制御部15における転送用画面情報生成部153は、制御情報に従って転送用画面情報を作成し(ステップ109)、当該転送用画面情報を表示装置2に送信する(ステップ110)。
【0058】
本実施の形態において、各開示レベルに対応する表示装置1の具体的な処理内容は、第1の実施の形態での処理内容と同様である。
【0059】
また、開示制御サーバ5が、転送用画面情報の作成、転送を行うように構成することも可能である。以下、この場合について説明する。
【0060】
本例における表示装置1と開示制御サーバ5の機能構成例を図12に示す。図12に示す構成は、図9に示した構成に対し、開示制御サーバ5に転送用画面情報生成送信部54が追加された構成である。
【0061】
本例における処理を図13を参照して説明する。図13に示す処理では、ステップ106までの処理は図11に示す処理と同じである。
【0062】
ステップ106の後、開示制御サーバ5では、開示制御部52が、識別情報を用いてコンテンツ管理情報格納部53(図10)を参照することにより、当該コンテンツの開示レベルを把握し、当該開示レベルに対応した開示制御内容を決定し、その内容を制御情報として転送用画面情報生成送信部54に渡す(ステップ111)。
【0063】
制御情報を受信した転送用画面情報生成送信部54は、制御情報に従って転送用画面情報を作成し(ステップ112)、当該転送用画面情報を、表示装置1を経由せずに表示装置2に送信する(ステップ113)。
【0064】
例えば、開示レベルが「開示」であれば、転送用画面情報生成送信部54は、対象となっているコンテンツを転送用画面情報として表示装置2に送信する。当該コンテンツは、ステップ106で表示装置1から受信することとしてもよいし、転送用画面情報生成送信部54が、識別情報を用いてコンテンツ提供装置4から取得することとしてもよい。また、転送用画面情報として表示装置2に送信するものは、コンテンツ自身でもよいし、表示装置に表示される画面データ(キャプチャデータ)と同じデータを作成し、それを転送用画面情報として送信してもよい。
【0065】
また、例えば、開示レベルが「非開示」であれば、転送用画面情報生成送信部54は、マスク画像やモザイク画像を生成し、それを転送用画面情報として表示装置2に送信する。また、コンテンツの識別情報に基づいてコンテンツの名前(番組名等)を取得し、当該名前をマスク画像やモザイク画像の上に記載した画像を生成し、それを転送用画面情報として表示装置2に送信することとしてもよい。
【0066】
また、開示レベルが「一定期間開示」であれば、転送開始から所定の期間までは、上記の「開示」の場合と同様にして転送用画面情報を表示装置2に送信し、所定の期間が経過したら、上記の「非開示」の場合と同様の転送用画面情報を表示装置2に送信する。
【0067】
また、開示レベルが「代替画像」である場合、例えば、転送用画面情報生成送信部54は、コンテンツの識別情報に対応する代替画像情報(代替画像そのもの、もしくは、代替画像へのアクセス先情報(URL等))をコンテンツ提供装置4から取得し、それを転送用画面情報として表示装置2に送信する。
【0068】
代替画像情報が代替画像そのものであれば、表示装置2は代替画像の表示を行う。代替画像情報が、代替画像のアクセス先情報であれば、表示装置2は当該アクセス先情報を用いて、当該アクセス先情報に対応するコンテンツ提供装置から代替画像を取得して表示する。
【0069】
また、開示レベルが「代替画像」の場合に備えて、コンテンツ管理情報格納部53の中に、予め図14に示すようなコンテンツ識別情報と代替画像情報とを対応付けた代替画像情報テーブルを格納しておき、開示レベルが「代替画像」である場合に、代替画像情報テーブルから代替画像情報を読み出して送信するようにしてもよい。
【0070】
なお、開示制御サーバ5は、転送用画面情報を表示装置2に送信するのでなく、まずは表示装置1に送信することとしてもよい。この場合、表示装置1が転送用画面情報を表示装置2に転送する。
【0071】
開示制御サーバ5は、CPU、メモリ、通信インターフェース等を備えたコンピュータに、各機能部に対応する処理を記述したプログラムを実行させることにより実現可能である。当該プログラムは、可搬メモリ等の記録媒体に記録して配布することが可能である。また、当該プログラムをネットワーク上のサーバからダウンロードしてインストールすることも可能である。
【0072】
本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。例えば、開示制御に係るコンテンツや代替コンテンツは、画像(動画、静止画等)に限らず、文字情報、音声情報(音声、音楽、着メロ等)も含む。また、例えば、コンテンツが着メロ等の音楽情報である場合に、開示制御における代替コンテンツとして、音楽のイントロのみ、あるいは、CDのジャケット画像等を用いることができる。
【符号の説明】
【0073】
1、2 表示装置
3 通信ネットワーク
4 コンテンツ提供装置
11 通信部
12 表示部
13 操作部
14 コンテンツ取得部
15 コンテンツ転送表示制御部
151 コンテンツ格納部
152 コンテンツ表示処理部
153 転送用画面情報生成部
154 開示制御部
155 開示制御情報格納部
5 開示制御サーバ
51 通信部
52 開示制御部
53 コンテンツ管理情報格納部
54 転送用画面情報生成送信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示部を備え、当該表示部に表示される画面を他の装置に表示させることにより画面共有を行う表示装置であって、
コンテンツ提供装置から通信ネットワークを介してコンテンツを取得するコンテンツ取得手段と、
コンテンツの開示レベル毎に、当該コンテンツの他の装置への開示に関する制御情報を格納した制御情報格納手段と、
前記制御情報格納手段に格納された制御情報に基づき、前記コンテンツ取得手段により取得されたコンテンツの開示レベルに対応する当該コンテンツの開示制御を行うコンテンツ制御手段と
を備えたことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記開示レベルが、一定期間の開示のみを許可することを示すレベルである場合に、前記コンテンツ制御手段は、前記コンテンツ取得手段により取得されたコンテンツの一定期間分の画面情報を前記他の装置に転送する
ことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記開示レベルが、前記他の装置での開示を許可しないことを示すレベルである場合に、前記コンテンツ制御手段は、前記コンテンツ取得手段により取得されたコンテンツの内容を開示しないようにするための処理を施した画面情報を前記他の装置に転送する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記開示レベルが、コンテンツ料金を支払うことにより開示を許可することを示すレベルである場合に、前記コンテンツ制御手段は、前記表示装置もしくは前記他の装置によりコンテンツ料金支払いの処理がなされたことを確認した後に、前記コンテンツ取得手段により取得されたコンテンツを前記他の装置に転送する
ことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記開示レベルが、前記コンテンツの代替となる代替コンテンツを開示することを示すレベルである場合に、前記コンテンツ制御手段は、前記コンテンツ提供装置から取得した前記代替コンテンツ又は当該代替コンテンツへのアクセス先情報を前記他の装置に転送する
ことを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
表示部を備え、当該表示部に表示される画面を他の装置に表示させることにより画面共有を行う表示装置が実行する開示制御方法であって、
前記表示装置は、コンテンツの開示レベル毎に、当該コンテンツの他の装置への開示に関する制御情報を格納した制御情報格納手段を備えており、
コンテンツ提供装置から通信ネットワークを介してコンテンツを取得するコンテンツ取得ステップと、
前記制御情報格納手段に格納された制御情報に基づき、前記コンテンツ取得手段により取得されたコンテンツの開示レベルに対応する当該コンテンツの開示制御を行うコンテンツ制御ステップと
を備えたことを特徴とする開示制御方法。
【請求項7】
表示部を備え、当該表示部に表示される画面を他の装置に表示させることにより画面共有を行う表示装置としてのコンピュータであって、コンテンツの開示レベル毎に、当該コンテンツの他の装置への開示に関する制御情報を格納した制御情報格納手段と、コンテンツ提供装置から通信ネットワークを介してコンテンツを取得するコンテンツ取得手段とを備えるコンピュータを、
前記制御情報格納手段に格納された制御情報に基づき、前記コンテンツ取得手段により取得されたコンテンツの開示レベルに対応する当該コンテンツの開示制御を行うコンテンツ制御手段、
として機能させるためのプログラム。
【請求項8】
表示部を備え、当該表示部に表示される画面を他の装置に表示させることにより画面共有を行う表示装置と通信ネットワークを介して接続される開示制御装置であって、
前記表示装置から通信ネットワークを介してコンテンツの識別情報を受信する受信手段と、
コンテンツ毎に、当該コンテンツの他の装置への開示に関する制御情報を格納した制御情報格納手段と、
前記制御情報格納手段を参照することにより、前記表示装置から受信した識別情報に対応するコンテンツの開示レベルに対応した開示制御情報を前記表示装置に送信する開示制御手段と
を備えたことを特徴とする開示制御装置。
【請求項9】
表示部を備え、当該表示部に表示される画面を他の装置に表示させることにより画面共有を行う表示装置と通信ネットワークを介して接続される開示制御装置であって、
前記表示装置から通信ネットワークを介してコンテンツの識別情報を受信する受信手段と、
コンテンツ毎に、当該コンテンツの他の装置への開示に関する制御情報を格納した制御情報格納手段と、
前記制御情報格納手段に格納された制御情報に基づき、前記表示装置から受信した識別情報に対応するコンテンツの開示レベルに応じた当該コンテンツの開示制御を行うコンテンツ制御手段と
を備えたことを特徴とする開示制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−113634(P2012−113634A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−263947(P2010−263947)
【出願日】平成22年11月26日(2010.11.26)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.着メロ
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】