表示装置および表示方法
【課題】表示画面を閉じた際に生じる物理的ストレスの軽減を図ること。
【解決手段】表示装置100は、表示領域104がそれぞれ表示画面101を有する複数の重ねられた表示基板102により構成されている。表示基板102は、表示画面101に平行な方向に摺動自在に構成されている。また、表示領域104は、複数の表示基板102を摺動することによって表出される。表示領域104は、一または複数の表示基板102の表示画面101により、単一の表示領域104が構成されている。
【解決手段】表示装置100は、表示領域104がそれぞれ表示画面101を有する複数の重ねられた表示基板102により構成されている。表示基板102は、表示画面101に平行な方向に摺動自在に構成されている。また、表示領域104は、複数の表示基板102を摺動することによって表出される。表示領域104は、一または複数の表示基板102の表示画面101により、単一の表示領域104が構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、映像を表示する表示装置および表示方法に関する。しかし、この発明は、映像を表示する表示装置および表示方法に限られない。
【背景技術】
【0002】
従来、フィルム状の情報記録表示媒体を用いたデジタルペーパー表示装置が知られている。このデジタルペーパー表示装置は、可視画像の表示維持が可能なフィルム状のデジタル表示部を有し、多重に折り畳み、かつ展開が可能である。このデジタルペーパー表示装置は、デジタル表示部が扇形状であり、この扇形状の両端が親骨により支持されるとともに、両端に配置された両親骨の一端部が回動自在に留められている。このようにデジタルペーパー表示装置は、デジタル表示部を扇形状に展開して画像を表示させ、折り畳んで棒状にして容易に携帯することができる(たとえば、下記特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−157085号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の技術では、扇子の扇面にフィルム状のデジタル表示部を張り付けているため、扇子を閉じる場合には、デジタル表示部も折り曲げて閉じる必要があり、折り目に物理的ストレスが生じる。そのため、デジタル表示部の開閉を繰り返していると、物理的ストレスの蓄積によりデジタル表示部が破損し、使用できなくなってしまうという問題点が一例として挙げられる。
【0005】
また、物理的ストレスを低減するため、デジタル表示部を折り畳まない構成とすると、デジタルペーパー表示装置の持ち運びが不便であるという問題点が一例として挙げられる。また、デジタル表示部が露出しているため、デジタル表示部に傷が付きやすくなる。デジタル表示部に傷が付くと、映像が見にくくなったり、デジタル表示部の破損により、使用できなくなってしまうという問題点が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる表示装置は、それぞれ表示画面を有する複数の重ねられた表示基板が、前記表示画面に平行な方向に摺動自在に構成されていることを特徴とする。
【0007】
また、請求項7の発明にかかる表示装置は、複数の表示画面からなる表示領域が拡縮自在に構成されていることを特徴とする。
【0008】
また、請求項8の発明にかかる表示装置は、複数の重ねられた表示基板を当該表示基板の基板面に平行な方向に摺動させることにより表出される、前記複数の表示基板によって形成される表示画面を有する表示手段と、前記表示画面を制御する、第1縁部に設けられた第1の検出制御部と、前記表示画面の第2の縁部に設けられた第2の検出制御部とにより構成される制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1の検出制御部と、前記第2の検出制御部との距離または角度の少なくともいずれか一方を検出するものであり、検出された前記距離または前記角度の少なくともいずれか一方に基づいて、表示領域を制御することを特徴とする。
【0009】
また、請求項10の発明にかかる表示方法は、複数の重ねられた表示基板を当該表示基板の基板面に平行な方向に摺動させることにより表出される、前記複数の表示基板によって形成される表示画面を有する表示装置の表示方法において、前記表示画面の両端の距離または角度のいずれか一方を検出する検出工程と、前記検出工程によって検出された前記距離または前記角度のいずれか一方に基づいて、表示領域を制御する制御工程と、を含むことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる表示装置および表示方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(表示装置の構成)
まず、この発明の実施の形態にかかる表示装置について説明する。実施の形態では、表示装置の一例として、扇子型の形状を有する表示装置について説明する。図1〜図3は、この発明の実施の形態にかかる表示装置を示す平面図である。具体的には、図1は全開状態、図2は半開き状態、図3は畳み込まれた状態を示している。
【0012】
図1〜図3において、表示装置100は、それぞれ表示画面101(101a〜101g)を有する複数の重ねられた表示基板102(102a〜102g)が、表示画面101に平行な方向に摺動自在に構成されている。ここで、表示画面101には、映像103が表示される。表示基板102は、各基板表面(基板面)がそれぞれ表示画面101となっている。具体的には、たとえば、表示基板102gの基板表面は、表示画面101gとなっている。また、この実施の形態では、表示基板102の片面に表示する例について説明するが、表示基板102の両面に表示する構成とすることもできる。
【0013】
また、各表示基板102は、表示画面101に平行な方向に摺動自在に構成されており、図1の全開状態から表示基板102の全部を摺動すると畳み込み状態となる。また、全開状態から表示基板102の一部を摺動すると半開き状態とすることができる。
【0014】
また、表示装置100は、複数の表示基板102を摺動することによって表出される一または複数の表示基板102の表示画面101により、単一の表示領域104が構成されてもよい。ここで、表示領域104とは、映像103が表示される領域であり、具体的には、表示基板102を摺動することにより表出された表示画面101により構成される領域である。
【0015】
より具体的には、表示領域104は、図1に示す全開状態では、表示画面101a〜101gにより構成されている。また、図2に示す半開き状態の場合は、表出されている表示基板102の表示画面101のみにより単一の表示領域104を構成されている。具体的には、図2において、表示領域104は、表示基板102c〜102gにより構成されている。図1および図2においては、複数の表示画面101により構成されている表示領域104の一部に映像103を表示している。
【0016】
また、表示装置100は、複数の表示画面101からなる表示領域104が拡縮自在に構成されている。ここで、拡縮とは、拡大あるいは縮小のことである。表示領域104は、表示基板102の摺動により拡縮することができる。具体的には、たとえば、表示基板102を摺動し、新たに表示画面101が表出された場合には、表示領域104は拡大される。
【0017】
また、表示基板102を摺動し、表示画面101の一部を畳み込んだ場合には、表示領域104は縮小される。このように、表示領域104は、表示装置100の全開状態の表示画面101の大きさを最大として、自由に拡縮することができる構成となっている。
【0018】
また、表示装置100は、たとえば表示画面101a〜101eによって表示画面101が形成されている場合に、この表示画面101を制御する制御部(不図示)を設けていてもよい。ここで、表示画面の制御について説明する。たとえば、表示画面101を形成する表示基板102aの縁(第1の縁部)と表示基板102eの縁(第2の縁部)にそれぞれ検出制御部(不図示)を設ける。ここで、第1の縁部とは、表示基板102aの外側の縁である。また、第2の縁部とは、表示基板102eの外側の縁である。
【0019】
この検出制御部は、2つの検出制御部間の距離または角度の少なくともいずれか一方を検出する。また、表示画面101の両端の距離を検出してもよい。検出制御部は、たとえば表示基板102a、102eを支える親骨105に設けてもよく、表示基板102a、102eの内部に設けてもよい。
【0020】
そして、たとえば全開状態の2つの検出制御部間の距離(角度)を記憶しておき、当該距離に対する、検出制御部によって検出された2つの検出制御部間の距離(角度)の比率によって表示領域104を決定する。そして、決定された表示領域104に映像を表示するように制御する構成としてもよい。
【0021】
また、表示装置100は、単一の表示領域104の大きさに応じて映像103を表示することもできる。たとえば、表示基板102の一部が畳み込まれ(半開き状態)、表示領域104が縮小された場合には、当該縮小に伴って映像103を小さくして表示する。また、表示基板102が畳み込まれた状態から表示基板102を表出し、表示領域104が拡大した場合には、当該拡大に伴って映像103を拡大して表示する。
【0022】
具体的には、たとえば、表示領域104が表示基板102c〜102gにより構成されている場合に、新たに表示基板102aおよび102bを表出し、表示基板102a〜102gにより表示領域104が構成される場合には、新たに表示基板102aおよび102bを表出する前に映し出されていた映像103は拡大して表示される。
【0023】
また、表示装置100は、複数の表示基板102を摺動することにより、表示画面101に対する電源のON/OFFを制御することもできる。たとえば、表示装置100が畳み込まれた状態では電源をOFFとし、半開き状態あるいは全開状態では電源をONとする。畳み込まれた状態については後述する。
【0024】
電源の制御は、具体的には、たとえば、表示装置100が畳み込まれた状態から表示基板102を摺動し、表示基板102が半開き状態あるいは全開状態となると、電源はOFFからONに切り替わる。また、表示装置100が全開状態あるいは半開き状態から表示基板102を摺動し、表示基板102が畳み込まれた状態となると電源はONからOFFに切り替わる。
【0025】
また、電源のON/OFFは、表示基板102ごとに制御することもできる。たとえば、表出されている表示基板102の電源をONとし、表出されていない表示基板102の電源はOFFとする。具体的には、たとえば、図2に示した半開き状態では、表示基板102c〜102gの電源はONとなっており、表示基板102aおよび102bはOFFとなっている。この半開き状態から表示基板102aおよび102bを表出すると、表示基板102aおよび102bの電源はONとなる。
【0026】
また、全開状態から表示基板102aおよび102bのみを畳み込むと、表示基板102aおよび102bの電源はOFFとなる。そして、表示基板102全体を畳み込むと、表示装置100の電源がOFFとなる。
【0027】
ここで、畳み込まれた状態について説明する。図3において、表示装置100が畳み込まれた状態では、各表示基板102の表示画面101は、他の表示画面101にそれぞれ平行となっている。具体的には、たとえば、表示基板102aの表示画面101aは、表示画面101b〜101gそれぞれに平行となるように畳み込まれている。また、この折り畳まれた状態において、表面となる102aまたは101gに小型の表示エリアを設け、時刻、文字放送などを表示するようにしてもよい。
【0028】
また、表示装置100は、複数の表示基板102を振動させることにより発電する機能を有している。たとえば、表示装置100が全開状態あるいは半開き状態の場合に、表示装置100を仰ぐ動作により発電することができる。
【0029】
以上説明したように、実施の形態の表示装置によれば、表示画面の畳み込みを摺動によりでき、収納する際に表示画面の物理的ストレスを低減し、破損を防ぐことができる。そのため、表示装置の長寿命化を図ることができる。
【0030】
また、表示装置を使用しない場合には、表示画面を畳み込むことにより、表示画面に傷が付きにくくなる。また、表示画面を畳み込むことにより、コンパクトな形状とすることができる。そのため、表示装置の携帯性の向上と、長寿命化を図ることができる。
【実施例1】
【0031】
(表示装置の構造)
つぎに、この発明の実施の形態にかかる表示装置100の一実施例(実施例1)について説明する。実施例1では、表示装置100の一例として、扇面に表示画面を有する扇子型ディスプレイについて説明する。図4〜図6は、この発明の実施例1にかかる扇子型ディスプレイを示す平面図である。具体的には、図4は全開状態、図5は半開き状態、図6は畳み込まれた状態を示している。図4において、扇子型ディスプレイ400は、7枚の表示基板401a〜401gと、2本の親骨402と、中骨403と、要404と、により構成されている。
【0032】
扇子型ディスプレイ400は、表示基板401a〜401gによって形成される扇面が表示画面405となっている。各表示基板401は、当該表示基板401の表示画面405に平行な方向に摺動可能な構成となっている。
【0033】
表示基板401a〜401gは、それぞれ同様の形状を有している。具体的には、表示基板401a〜401gは、等脚台形の形状を有している。この等脚台形は、一組の平行な辺410(長辺を410a、短辺を410bとする)よりも、他の平行でない辺411の方が長い形状となっている。また、各表示基板401は、各表示基板401の平行でない辺411同士が重なるように、表示画面405に平行な方向に並べて構成され、単一の扇形の表示画面405を形成している。
【0034】
また、各表示基板401は、同一平面上に位置しておらず、たとえば、表示基板401を畳み込むと、表示基板401bの表面(表示画面405側)は、表示基板401cの裏面と向かい合う構成となっている。また、表示基板401a、401gには、親骨402がそれぞれ取り付けられている。
【0035】
また、各表示基板401には、当該表示基板401を表出した際に、扇形の扇面を形成するように、図示しない表示基板401の摺動を誘導する誘導手段を設けてもよい。誘導手段は、たとえば、スリットと突起部によって構成することができる。具体的には、たとえば、表示基板401bの表面に突起部を設け、表示基板401cにスリットを設ける。突起部は、表示基板401bに表示基板401cを重ねた場合に、スリットに挿入されるように構成する。
【0036】
表示基板401には、たとえば、ガラス基板、フィルム状基板などを用いることができる。また、表示基板401の表示方式としては、たとえば、有機EL(Electro Luminescence)、液晶、電気泳動、磁気泳動、エレクトロミックなどが挙げられる。
【0037】
親骨402は、等脚台形の一組の平行な辺410のそれぞれの中点を通るように取り付けられている。親骨402は、表示基板401aの表示画面405の裏面側に取り付けられている。また、親骨402は、表示基板401gには表示画面405側に取り付けられている。また、親骨402は、各表示基板401の短辺410bを貫く方向に延びている。また、親骨402は、内部にアンテナ、復調部、演算部、各種センサなどが内蔵されておりコントロール部として機能する。これらの機能の説明については後述する。
【0038】
また、表示基板401b〜401fには、中骨403が取り付けられている。中骨403は、表示基板401の一組の平行な辺410のそれぞれの中点を通るように、表示画面405の裏面側に取り付けられている。中骨403は、各表示基板401の短辺410bを貫く方向に延びている。
【0039】
また、親骨402および中骨403は、それぞれ等しい長さとなっている。また、親骨402および中骨403は、それぞれの一端近傍において、要404により表示基板401が摺動自在となるように連結されている。この要404を支点として表示基板401を摺動し、表示画面405を開閉することができる。
【0040】
つぎに、表示基板401の一部を表出させた扇子型ディスプレイ400(半開き状態)について説明する。図5において、扇子型ディスプレイ400の表示画面405は、表示基板401c〜401gにより扇形に構成されている。表出されていない表示基板401a、401bには、表示基板401cが重ねられている。この半開き状態では、親骨402と、表示基板401bおよび401cに取り付けられた中骨403とが重なっている。
【0041】
つぎに、扇子型ディスプレイ400の表示基板401が畳み込まれた状態について説明する。図6において、扇子型ディスプレイ400は、要404を支点として各表示基板401を摺動し、当該各表示基板401を重ね合わせることにより、表示画面405を閉じることができる。閉じた状態では、各表示基板401はそれぞれ重なっており、親骨402と中骨403も重なっている。
【0042】
(扇子型ディスプレイのハードウェア構成)
つぎに、この発明の実施例1にかかる扇子型ディスプレイ400のハードウェア構成について説明する。図7は、この発明の実施例1にかかる扇子型ディスプレイのハードウェア構成の一例について示す説明図である。親骨402と中骨403とは、要404を介して電気的に接続されている。また、各表示基板401は、中骨403および要404を介して電気的に接続されている。映像信号、音声信号、制御信号、電源などは、親骨402、中骨403、要404などを介して伝わる。
【0043】
図7において、親骨402は、アンテナ701と、復調部702と、演算部703と、角度センサ704と、加速度センサ705と、を備えている。また、各構成部701〜705は、バス706によりそれぞれ接続されている。まず、復調部702は、アンテナ701を介して映像情報の含まれている電波を受信し、復調出力する。また、演算部703は、表示領域421あるいは表示された映像の拡縮の制御をおこなう。演算部703は、たとえば、後述する角度センサ704によって検出された角度から表示領域421あるいは映像の拡縮の制御をおこなう。
【0044】
また、角度センサ704は、2本の親骨402間の角度を検出する。たとえば、角度センサ704によって検出された角度により、扇子型ディスプレイ400の電源のON/OFFを制御することもできる。具体的には、たとえば、図6に示した扇子型ディスプレイ400が畳み込まれた状態(2本の親骨402が重なっているの場合)では、電源をOFFとする。また、予め定められている所定の角度以上の角度が検出された場合に電源をONとする。
【0045】
また、たとえば、角度センサ704によって検出された角度によって扇子型ディスプレイ400の表示領域421の拡縮を制御することもできる。表示領域421の拡縮は、具体的には、たとえば、図示しない記憶部に、2本の親骨402との間の角度と表示領域421の大きさの関係を記憶しておき、検出された角度に応じて表示領域421を拡縮する。
【0046】
また、角度と表示領域421の大きさが記憶されていない場合でも、たとえば、扇子型ディスプレイ400の全開状態の角度と、角度センサ704によって検出された角度とから表示領域421を算出することができる。また、加速度センサ705は、扇子型ディスプレイ400の本体の加速度を検出する。この加速度センサ705により、たとえば、扇子型ディスプレイ400を扇ぐ動作を検出することができる。
【0047】
また、表示領域421を形成している表示基板401a〜401gは、それぞれ画像メモリ711と、表示部712と、を備えている。画像メモリ711は、映像を一時格納し、表示部712に表示する。また、上述した扇子型ディスプレイ400のハードウェア構成では、親骨402の内部に加速度センサ705を備えた構成を説明したが、加速度センサ705は、表示基板401の内部に設けていてもよい。加速度センサ705を表示基板401の内部に設けることにより、直接に扇面の加速度を検出することができる。
【0048】
また、たとえば、扇子型ディスプレイ400赤外線による映像信号出力手段を備えた他の機器から、映像信号を入力することができる受光手段を要404に備えることもできる。
【0049】
(扇子型ディスプレイの表示例)
つぎに、この発明の実施例1の扇子型ディスプレイ400の表示例について説明する。図4において、表示画面405に長方形の表示領域421となっており、当該表示領域421には顔が表示されている。上述したように、表出された表示画面405の一部に単一の表示領域421を設けてもよく、表示画面405全体を表示領域421とすることもできる。また、表示領域421は、図4に示したように長方形状にしてもよく、扇形の表示画面405の輪郭に沿うように弧状にしてもよい。
【0050】
表示領域421を長方形状にした場合には、通常のディスプレイと同様の画面配置となり、たとえば、写真、動画などを歪みなく表示することができる。また、たとえば、文字情報を表示する場合には、表示画面405に弧状に表示することにより、多くの文字情報を表示することができる。上述した表示領域421の形状の切り替えは、たとえば、後述する入力手段を用いておこなうことができる。
【0051】
また、扇子型ディスプレイ400の表示画面405の一部を開いた状態(半開き状態)でも映像を表示することができる。つぎに、扇子型ディスプレイ400の表示画面405が半開き状態の表示例について説明する。図5において、扇子型ディスプレイ400の表示画面405は、表示基板401c〜401gによって構成されている。このように、表示画面405が半開き状態の場合には、表示画面405の大きさに応じて表示領域421を拡縮する。
【0052】
また、扇子型ディスプレイ400は、表示領域421や画像を拡大して表示することもできる。つぎに、表示領域421および映像を拡大して表示した例を示す。図8は、表示領域や映像を拡大して表示する例について示す説明図である。図8において、扇子型ディスプレイ400の表示画面405は、表示基板401a〜401gによって構成されている。
【0053】
ここでは、図4に示した表示領域421を縦横の拡大比率および映像を同じ比率により拡大している。図8中の点線によって示される領域(拡大領域801)は、図4に示した表示領域421を拡大した領域である。拡大領域801は、表示画面405内に収まらず、表示画面405に収まる領域のみが表示される。
【0054】
上述した例では、表示画面405に映像を表示しているが、扇子型ディスプレイ400は、立体映像を表示することもできる。立体映像は、たとえば、扇子型ディスプレイ400により扇ぐ動作をした際に、扇子型ディスプレイ400の扇面が往復する空間に立体映像を表示する。扇ぐ動作は、たとえば、加速度センサ705によって検出された親骨402の加速度を検出することによって検知することができる。
【0055】
ここで、立体映像の表示は、たとえば、加速度センサ705によって加速度を検出した場合に、表示画面405に表示されている映像を点滅させる。このように映像を点滅させることにより扇ぐ動作をしている空間に映像の残像を映し出すことができる。
【0056】
また、扇子型ディスプレイ400に入力手段を設け、データ入力をすることもできる。図9は、中骨に設置された入力手段について示す説明図である。図9において、各中骨403には、複数のボタン901が設置されている。このボタン901を押下することにより、画像データの選択、文字入力、表示の切り替えなどをすることができる。また、ボタン901の代わりにタッチセンサを設けてもよい。
【0057】
また、扇子型ディスプレイ400を扇ぐ動作により発電することができる。発電は、たとえば扇子型ディスプレイ400に発電ムーブメントを取り付け、扇子型ディスプレイ400で扇ぐ動作により発電することができる。
【0058】
また、上述した実施例1においては、複数の表示基板401を摺動することにより表示領域421を構成しているが、たとえば、蛇腹型扇子の扇面に複数の表示基板401あるいは表示フィルムを張り付けて表示領域421を構成してもよい。
【0059】
以上説明したように、実施例1の扇子型ディスプレイによれば、各表示基板を摺動することにより表示画面を畳み込むことができ、収納する際に表示画面の物理的ストレスを低減し、破損を防ぐことができる。そのため、ディスプレイの長寿命化を図ることができる。
【実施例2】
【0060】
つぎに、この発明の実施の形態にかかる表示装置100の他の実施例(実施例2)について説明する。実施例1では、扇子型の形状を有するディスプレイについて説明したが、実施例2では、長方形状の表示画面を有するディスプレイについて説明する。図10〜図12は、この発明の実施例2にかかる長方形型ディスプレイを示す平面図である。具体的には、図10は畳み込まれた状態、図11は全開状態、図12は半開き状態を示している。
【0061】
図10において、表示装置1000は表示基板1001(1001a〜1001e)の5枚のパネルから構成されている。表示基板1001a、1001eはコントロール部1002(1002a、1002e)をそれぞれ備えた表示基板である。図10では、表示基板1001a、1001eの縁部がコントロール部1002a、1002eとなっており、コントロール部1002以外の他の部分は表示パネルとして機能する。
【0062】
コントロール部1002a、1002eは前述した扇子型ディスプレイ400における親骨402の機能、すなわちアンテナ701、復調部702、演算部703、各種センサを備えている部分である。コントロール部1002a、1002eには、さらに操作部1003(1003a、1003e)が配置されている。操作部1003a、1003eは操作者の指の動きを感知し、表示画像の制御をおこなうためのものである。また、コントロール部1002a、1002eに小型で薄型のスピーカを備えるようにし、映像をみながら音楽を楽しむように構成してもよい。
【0063】
表示基板1001b、1001c、1001dは表示機能に特化した表示基板であり、前述した扇子型ディスプレイにおける画像メモリ711、表示部712を有する。各表示基板1001a〜1001eはそれぞれスライドできる機構で一体化され、電気的に接続できるように構成されている。
【0064】
図11は表示基板1001a〜1001eが完全に開かれた状態であり、図11では各表示基板1001が所定の「のりしろ領域1102」を介して結合されている。また、コントロール部1002aと1002eにより挟まれたエリアが表示領域1101である。具体的には、表示領域1101は、コントロール部1002aと1002eにより挟まており、黒枠により囲まれている。この表示領域1101は、表示基板1001の開き具合により表示領域1101を広くしたり狭くしたりすることができる。
【0065】
図12は表示基板1001a〜1001eを半開きした状態であり、この表示領域1101は、図11に示した表示領域1101より狭くなっている。コントロール部1002a、1002eには、たとえば、永久磁石と磁気センサが備えられており、互いのコントロール部の永久磁石の磁力を測定することにより、コントロール部1002aとコントロール部1002e間の距離を測定することができる。永久磁石により測定された距離を検出することによりコントロール部1002aまたは1002eは、表示領域1101の大きさを決定し、決定された表示領域1101に応じた画像を出力する。
【0066】
また、コントロール部1002a、1002e間の距離の測定は、たとえばコントロール部1002a、1002e間の静電容量を測定することにより、その距離を求めてもよい。コントロール部1002a、1002e間の距離の測定は、上述した方法に限らず、他の方法により測定してもよい。
【0067】
ユーザが、たとえばコントロール部1002aを左手で保持し、コントロール部1002eを右手で保持した状態で、両手を外側に移動させ表示基板1001a〜1001eを広げるような動作をした場合、それぞれの表示基板1001a〜1001eは均等にスライドするようになっている。つまり、特定の表示基板1001のみがスライドするのではなく、全ての表示基板1001が同じ距離だけスライドするように表示基板1001a〜1001eのジョイント機構が設計されている。これによりコントロール部1002a、1002e間の距離が検出されれば、それぞれの表示基板1001のどの領域を表示すればよいのか、すなわちそれぞれの表示基板1001の重なりパターンが決定するため、コントロール部1002a、1002eは予め表示基板1001のどの画素を表示するのかを決定することができる。
【0068】
また、表示基板1001a〜1001eの両面が表示面として機能する構成であれば、コントロール部1002a、1002eに内蔵されているの加速度センサを用いて、どちらの面の表示面がユーザ側にあるか否かを判断することが可能である。そして、表示面の一方をコントロール部1002aで制御し、表示面の他方をコントロール部1002eで制御するようにしてもよい。たとえば、ユーザが椅子に座り、左手で表示基板1001a側を保持し右手で表示基板1001eを保持しているとすると、加速度センサの重力の検出結果を用いて、表示基板1001aが左を向き、表示基板1001eが右に向く表示面を、ユーザが見ている表示面と判断することが可能である。この場合は、コントロール部1002aにより表示装置1000全体がコントロールされるようにすることができる。
【0069】
また、表示装置1000を使用しない場合には、表示画面を畳み込むことにより、表示画面に傷が付きにくくなる。また、表示画面を畳み込むことにより、コンパクトな形状とすることができる。そのため、表示装置の携帯性の向上と、長寿命化を図ることができる。
【0070】
以上説明したように、実施例2によれば、各表示基板を摺動することにより表示画面を畳み込むことができ、収納する際に表示画面の物理的ストレスを低減し、破損を防ぐことができる。そのため、ディスプレイの長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】この発明の実施の形態にかかる表示装置を示す平面図(全開状態)である。
【図2】この発明の実施の形態にかかる表示装置を示す平面図(半開き状態)である。
【図3】この発明の実施の形態にかかる表示装置を示す平面図(畳み込まれた状態)である。
【図4】この発明の実施例1にかかる扇子型ディスプレイを示す平面図(全開状態)である。
【図5】この発明の実施例1にかかる扇子型ディスプレイを示す平面図(半開き状態)である。
【図6】この発明の実施例1にかかる扇子型ディスプレイを示す平面図(畳み込まれた状態)である。
【図7】この発明の実施例1にかかる扇子型ディスプレイのハードウェア構成の一例について示す説明図である。
【図8】表示領域や映像を拡大して表示する例について示す説明図である。
【図9】中骨に設置された入力手段について示す説明図である。
【図10】この発明の実施例2にかかる長方形型ディスプレイを示す平面図(畳み込まれた状態)である。
【図11】この発明の実施例2にかかる長方形型ディスプレイを示す平面図(全開状態)である。
【図12】この発明の実施例2にかかる長方形型ディスプレイを示す平面図(半開き状態)である。
【符号の説明】
【0072】
100 表示装置
101 表示画面
102a〜102g 表示基板
103 映像
104 表示領域
105 中骨
400 扇子型ディスプレイ
401 表示基板
402 親骨
403 中骨
404 要
405 表示画面
410a 長辺
410b 短辺
411 平行でない辺
421 表示領域
【技術分野】
【0001】
この発明は、映像を表示する表示装置および表示方法に関する。しかし、この発明は、映像を表示する表示装置および表示方法に限られない。
【背景技術】
【0002】
従来、フィルム状の情報記録表示媒体を用いたデジタルペーパー表示装置が知られている。このデジタルペーパー表示装置は、可視画像の表示維持が可能なフィルム状のデジタル表示部を有し、多重に折り畳み、かつ展開が可能である。このデジタルペーパー表示装置は、デジタル表示部が扇形状であり、この扇形状の両端が親骨により支持されるとともに、両端に配置された両親骨の一端部が回動自在に留められている。このようにデジタルペーパー表示装置は、デジタル表示部を扇形状に展開して画像を表示させ、折り畳んで棒状にして容易に携帯することができる(たとえば、下記特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】特開2005−157085号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載の技術では、扇子の扇面にフィルム状のデジタル表示部を張り付けているため、扇子を閉じる場合には、デジタル表示部も折り曲げて閉じる必要があり、折り目に物理的ストレスが生じる。そのため、デジタル表示部の開閉を繰り返していると、物理的ストレスの蓄積によりデジタル表示部が破損し、使用できなくなってしまうという問題点が一例として挙げられる。
【0005】
また、物理的ストレスを低減するため、デジタル表示部を折り畳まない構成とすると、デジタルペーパー表示装置の持ち運びが不便であるという問題点が一例として挙げられる。また、デジタル表示部が露出しているため、デジタル表示部に傷が付きやすくなる。デジタル表示部に傷が付くと、映像が見にくくなったり、デジタル表示部の破損により、使用できなくなってしまうという問題点が一例として挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明にかかる表示装置は、それぞれ表示画面を有する複数の重ねられた表示基板が、前記表示画面に平行な方向に摺動自在に構成されていることを特徴とする。
【0007】
また、請求項7の発明にかかる表示装置は、複数の表示画面からなる表示領域が拡縮自在に構成されていることを特徴とする。
【0008】
また、請求項8の発明にかかる表示装置は、複数の重ねられた表示基板を当該表示基板の基板面に平行な方向に摺動させることにより表出される、前記複数の表示基板によって形成される表示画面を有する表示手段と、前記表示画面を制御する、第1縁部に設けられた第1の検出制御部と、前記表示画面の第2の縁部に設けられた第2の検出制御部とにより構成される制御手段と、を備え、前記制御手段は、前記第1の検出制御部と、前記第2の検出制御部との距離または角度の少なくともいずれか一方を検出するものであり、検出された前記距離または前記角度の少なくともいずれか一方に基づいて、表示領域を制御することを特徴とする。
【0009】
また、請求項10の発明にかかる表示方法は、複数の重ねられた表示基板を当該表示基板の基板面に平行な方向に摺動させることにより表出される、前記複数の表示基板によって形成される表示画面を有する表示装置の表示方法において、前記表示画面の両端の距離または角度のいずれか一方を検出する検出工程と、前記検出工程によって検出された前記距離または前記角度のいずれか一方に基づいて、表示領域を制御する制御工程と、を含むことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる表示装置および表示方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0011】
(表示装置の構成)
まず、この発明の実施の形態にかかる表示装置について説明する。実施の形態では、表示装置の一例として、扇子型の形状を有する表示装置について説明する。図1〜図3は、この発明の実施の形態にかかる表示装置を示す平面図である。具体的には、図1は全開状態、図2は半開き状態、図3は畳み込まれた状態を示している。
【0012】
図1〜図3において、表示装置100は、それぞれ表示画面101(101a〜101g)を有する複数の重ねられた表示基板102(102a〜102g)が、表示画面101に平行な方向に摺動自在に構成されている。ここで、表示画面101には、映像103が表示される。表示基板102は、各基板表面(基板面)がそれぞれ表示画面101となっている。具体的には、たとえば、表示基板102gの基板表面は、表示画面101gとなっている。また、この実施の形態では、表示基板102の片面に表示する例について説明するが、表示基板102の両面に表示する構成とすることもできる。
【0013】
また、各表示基板102は、表示画面101に平行な方向に摺動自在に構成されており、図1の全開状態から表示基板102の全部を摺動すると畳み込み状態となる。また、全開状態から表示基板102の一部を摺動すると半開き状態とすることができる。
【0014】
また、表示装置100は、複数の表示基板102を摺動することによって表出される一または複数の表示基板102の表示画面101により、単一の表示領域104が構成されてもよい。ここで、表示領域104とは、映像103が表示される領域であり、具体的には、表示基板102を摺動することにより表出された表示画面101により構成される領域である。
【0015】
より具体的には、表示領域104は、図1に示す全開状態では、表示画面101a〜101gにより構成されている。また、図2に示す半開き状態の場合は、表出されている表示基板102の表示画面101のみにより単一の表示領域104を構成されている。具体的には、図2において、表示領域104は、表示基板102c〜102gにより構成されている。図1および図2においては、複数の表示画面101により構成されている表示領域104の一部に映像103を表示している。
【0016】
また、表示装置100は、複数の表示画面101からなる表示領域104が拡縮自在に構成されている。ここで、拡縮とは、拡大あるいは縮小のことである。表示領域104は、表示基板102の摺動により拡縮することができる。具体的には、たとえば、表示基板102を摺動し、新たに表示画面101が表出された場合には、表示領域104は拡大される。
【0017】
また、表示基板102を摺動し、表示画面101の一部を畳み込んだ場合には、表示領域104は縮小される。このように、表示領域104は、表示装置100の全開状態の表示画面101の大きさを最大として、自由に拡縮することができる構成となっている。
【0018】
また、表示装置100は、たとえば表示画面101a〜101eによって表示画面101が形成されている場合に、この表示画面101を制御する制御部(不図示)を設けていてもよい。ここで、表示画面の制御について説明する。たとえば、表示画面101を形成する表示基板102aの縁(第1の縁部)と表示基板102eの縁(第2の縁部)にそれぞれ検出制御部(不図示)を設ける。ここで、第1の縁部とは、表示基板102aの外側の縁である。また、第2の縁部とは、表示基板102eの外側の縁である。
【0019】
この検出制御部は、2つの検出制御部間の距離または角度の少なくともいずれか一方を検出する。また、表示画面101の両端の距離を検出してもよい。検出制御部は、たとえば表示基板102a、102eを支える親骨105に設けてもよく、表示基板102a、102eの内部に設けてもよい。
【0020】
そして、たとえば全開状態の2つの検出制御部間の距離(角度)を記憶しておき、当該距離に対する、検出制御部によって検出された2つの検出制御部間の距離(角度)の比率によって表示領域104を決定する。そして、決定された表示領域104に映像を表示するように制御する構成としてもよい。
【0021】
また、表示装置100は、単一の表示領域104の大きさに応じて映像103を表示することもできる。たとえば、表示基板102の一部が畳み込まれ(半開き状態)、表示領域104が縮小された場合には、当該縮小に伴って映像103を小さくして表示する。また、表示基板102が畳み込まれた状態から表示基板102を表出し、表示領域104が拡大した場合には、当該拡大に伴って映像103を拡大して表示する。
【0022】
具体的には、たとえば、表示領域104が表示基板102c〜102gにより構成されている場合に、新たに表示基板102aおよび102bを表出し、表示基板102a〜102gにより表示領域104が構成される場合には、新たに表示基板102aおよび102bを表出する前に映し出されていた映像103は拡大して表示される。
【0023】
また、表示装置100は、複数の表示基板102を摺動することにより、表示画面101に対する電源のON/OFFを制御することもできる。たとえば、表示装置100が畳み込まれた状態では電源をOFFとし、半開き状態あるいは全開状態では電源をONとする。畳み込まれた状態については後述する。
【0024】
電源の制御は、具体的には、たとえば、表示装置100が畳み込まれた状態から表示基板102を摺動し、表示基板102が半開き状態あるいは全開状態となると、電源はOFFからONに切り替わる。また、表示装置100が全開状態あるいは半開き状態から表示基板102を摺動し、表示基板102が畳み込まれた状態となると電源はONからOFFに切り替わる。
【0025】
また、電源のON/OFFは、表示基板102ごとに制御することもできる。たとえば、表出されている表示基板102の電源をONとし、表出されていない表示基板102の電源はOFFとする。具体的には、たとえば、図2に示した半開き状態では、表示基板102c〜102gの電源はONとなっており、表示基板102aおよび102bはOFFとなっている。この半開き状態から表示基板102aおよび102bを表出すると、表示基板102aおよび102bの電源はONとなる。
【0026】
また、全開状態から表示基板102aおよび102bのみを畳み込むと、表示基板102aおよび102bの電源はOFFとなる。そして、表示基板102全体を畳み込むと、表示装置100の電源がOFFとなる。
【0027】
ここで、畳み込まれた状態について説明する。図3において、表示装置100が畳み込まれた状態では、各表示基板102の表示画面101は、他の表示画面101にそれぞれ平行となっている。具体的には、たとえば、表示基板102aの表示画面101aは、表示画面101b〜101gそれぞれに平行となるように畳み込まれている。また、この折り畳まれた状態において、表面となる102aまたは101gに小型の表示エリアを設け、時刻、文字放送などを表示するようにしてもよい。
【0028】
また、表示装置100は、複数の表示基板102を振動させることにより発電する機能を有している。たとえば、表示装置100が全開状態あるいは半開き状態の場合に、表示装置100を仰ぐ動作により発電することができる。
【0029】
以上説明したように、実施の形態の表示装置によれば、表示画面の畳み込みを摺動によりでき、収納する際に表示画面の物理的ストレスを低減し、破損を防ぐことができる。そのため、表示装置の長寿命化を図ることができる。
【0030】
また、表示装置を使用しない場合には、表示画面を畳み込むことにより、表示画面に傷が付きにくくなる。また、表示画面を畳み込むことにより、コンパクトな形状とすることができる。そのため、表示装置の携帯性の向上と、長寿命化を図ることができる。
【実施例1】
【0031】
(表示装置の構造)
つぎに、この発明の実施の形態にかかる表示装置100の一実施例(実施例1)について説明する。実施例1では、表示装置100の一例として、扇面に表示画面を有する扇子型ディスプレイについて説明する。図4〜図6は、この発明の実施例1にかかる扇子型ディスプレイを示す平面図である。具体的には、図4は全開状態、図5は半開き状態、図6は畳み込まれた状態を示している。図4において、扇子型ディスプレイ400は、7枚の表示基板401a〜401gと、2本の親骨402と、中骨403と、要404と、により構成されている。
【0032】
扇子型ディスプレイ400は、表示基板401a〜401gによって形成される扇面が表示画面405となっている。各表示基板401は、当該表示基板401の表示画面405に平行な方向に摺動可能な構成となっている。
【0033】
表示基板401a〜401gは、それぞれ同様の形状を有している。具体的には、表示基板401a〜401gは、等脚台形の形状を有している。この等脚台形は、一組の平行な辺410(長辺を410a、短辺を410bとする)よりも、他の平行でない辺411の方が長い形状となっている。また、各表示基板401は、各表示基板401の平行でない辺411同士が重なるように、表示画面405に平行な方向に並べて構成され、単一の扇形の表示画面405を形成している。
【0034】
また、各表示基板401は、同一平面上に位置しておらず、たとえば、表示基板401を畳み込むと、表示基板401bの表面(表示画面405側)は、表示基板401cの裏面と向かい合う構成となっている。また、表示基板401a、401gには、親骨402がそれぞれ取り付けられている。
【0035】
また、各表示基板401には、当該表示基板401を表出した際に、扇形の扇面を形成するように、図示しない表示基板401の摺動を誘導する誘導手段を設けてもよい。誘導手段は、たとえば、スリットと突起部によって構成することができる。具体的には、たとえば、表示基板401bの表面に突起部を設け、表示基板401cにスリットを設ける。突起部は、表示基板401bに表示基板401cを重ねた場合に、スリットに挿入されるように構成する。
【0036】
表示基板401には、たとえば、ガラス基板、フィルム状基板などを用いることができる。また、表示基板401の表示方式としては、たとえば、有機EL(Electro Luminescence)、液晶、電気泳動、磁気泳動、エレクトロミックなどが挙げられる。
【0037】
親骨402は、等脚台形の一組の平行な辺410のそれぞれの中点を通るように取り付けられている。親骨402は、表示基板401aの表示画面405の裏面側に取り付けられている。また、親骨402は、表示基板401gには表示画面405側に取り付けられている。また、親骨402は、各表示基板401の短辺410bを貫く方向に延びている。また、親骨402は、内部にアンテナ、復調部、演算部、各種センサなどが内蔵されておりコントロール部として機能する。これらの機能の説明については後述する。
【0038】
また、表示基板401b〜401fには、中骨403が取り付けられている。中骨403は、表示基板401の一組の平行な辺410のそれぞれの中点を通るように、表示画面405の裏面側に取り付けられている。中骨403は、各表示基板401の短辺410bを貫く方向に延びている。
【0039】
また、親骨402および中骨403は、それぞれ等しい長さとなっている。また、親骨402および中骨403は、それぞれの一端近傍において、要404により表示基板401が摺動自在となるように連結されている。この要404を支点として表示基板401を摺動し、表示画面405を開閉することができる。
【0040】
つぎに、表示基板401の一部を表出させた扇子型ディスプレイ400(半開き状態)について説明する。図5において、扇子型ディスプレイ400の表示画面405は、表示基板401c〜401gにより扇形に構成されている。表出されていない表示基板401a、401bには、表示基板401cが重ねられている。この半開き状態では、親骨402と、表示基板401bおよび401cに取り付けられた中骨403とが重なっている。
【0041】
つぎに、扇子型ディスプレイ400の表示基板401が畳み込まれた状態について説明する。図6において、扇子型ディスプレイ400は、要404を支点として各表示基板401を摺動し、当該各表示基板401を重ね合わせることにより、表示画面405を閉じることができる。閉じた状態では、各表示基板401はそれぞれ重なっており、親骨402と中骨403も重なっている。
【0042】
(扇子型ディスプレイのハードウェア構成)
つぎに、この発明の実施例1にかかる扇子型ディスプレイ400のハードウェア構成について説明する。図7は、この発明の実施例1にかかる扇子型ディスプレイのハードウェア構成の一例について示す説明図である。親骨402と中骨403とは、要404を介して電気的に接続されている。また、各表示基板401は、中骨403および要404を介して電気的に接続されている。映像信号、音声信号、制御信号、電源などは、親骨402、中骨403、要404などを介して伝わる。
【0043】
図7において、親骨402は、アンテナ701と、復調部702と、演算部703と、角度センサ704と、加速度センサ705と、を備えている。また、各構成部701〜705は、バス706によりそれぞれ接続されている。まず、復調部702は、アンテナ701を介して映像情報の含まれている電波を受信し、復調出力する。また、演算部703は、表示領域421あるいは表示された映像の拡縮の制御をおこなう。演算部703は、たとえば、後述する角度センサ704によって検出された角度から表示領域421あるいは映像の拡縮の制御をおこなう。
【0044】
また、角度センサ704は、2本の親骨402間の角度を検出する。たとえば、角度センサ704によって検出された角度により、扇子型ディスプレイ400の電源のON/OFFを制御することもできる。具体的には、たとえば、図6に示した扇子型ディスプレイ400が畳み込まれた状態(2本の親骨402が重なっているの場合)では、電源をOFFとする。また、予め定められている所定の角度以上の角度が検出された場合に電源をONとする。
【0045】
また、たとえば、角度センサ704によって検出された角度によって扇子型ディスプレイ400の表示領域421の拡縮を制御することもできる。表示領域421の拡縮は、具体的には、たとえば、図示しない記憶部に、2本の親骨402との間の角度と表示領域421の大きさの関係を記憶しておき、検出された角度に応じて表示領域421を拡縮する。
【0046】
また、角度と表示領域421の大きさが記憶されていない場合でも、たとえば、扇子型ディスプレイ400の全開状態の角度と、角度センサ704によって検出された角度とから表示領域421を算出することができる。また、加速度センサ705は、扇子型ディスプレイ400の本体の加速度を検出する。この加速度センサ705により、たとえば、扇子型ディスプレイ400を扇ぐ動作を検出することができる。
【0047】
また、表示領域421を形成している表示基板401a〜401gは、それぞれ画像メモリ711と、表示部712と、を備えている。画像メモリ711は、映像を一時格納し、表示部712に表示する。また、上述した扇子型ディスプレイ400のハードウェア構成では、親骨402の内部に加速度センサ705を備えた構成を説明したが、加速度センサ705は、表示基板401の内部に設けていてもよい。加速度センサ705を表示基板401の内部に設けることにより、直接に扇面の加速度を検出することができる。
【0048】
また、たとえば、扇子型ディスプレイ400赤外線による映像信号出力手段を備えた他の機器から、映像信号を入力することができる受光手段を要404に備えることもできる。
【0049】
(扇子型ディスプレイの表示例)
つぎに、この発明の実施例1の扇子型ディスプレイ400の表示例について説明する。図4において、表示画面405に長方形の表示領域421となっており、当該表示領域421には顔が表示されている。上述したように、表出された表示画面405の一部に単一の表示領域421を設けてもよく、表示画面405全体を表示領域421とすることもできる。また、表示領域421は、図4に示したように長方形状にしてもよく、扇形の表示画面405の輪郭に沿うように弧状にしてもよい。
【0050】
表示領域421を長方形状にした場合には、通常のディスプレイと同様の画面配置となり、たとえば、写真、動画などを歪みなく表示することができる。また、たとえば、文字情報を表示する場合には、表示画面405に弧状に表示することにより、多くの文字情報を表示することができる。上述した表示領域421の形状の切り替えは、たとえば、後述する入力手段を用いておこなうことができる。
【0051】
また、扇子型ディスプレイ400の表示画面405の一部を開いた状態(半開き状態)でも映像を表示することができる。つぎに、扇子型ディスプレイ400の表示画面405が半開き状態の表示例について説明する。図5において、扇子型ディスプレイ400の表示画面405は、表示基板401c〜401gによって構成されている。このように、表示画面405が半開き状態の場合には、表示画面405の大きさに応じて表示領域421を拡縮する。
【0052】
また、扇子型ディスプレイ400は、表示領域421や画像を拡大して表示することもできる。つぎに、表示領域421および映像を拡大して表示した例を示す。図8は、表示領域や映像を拡大して表示する例について示す説明図である。図8において、扇子型ディスプレイ400の表示画面405は、表示基板401a〜401gによって構成されている。
【0053】
ここでは、図4に示した表示領域421を縦横の拡大比率および映像を同じ比率により拡大している。図8中の点線によって示される領域(拡大領域801)は、図4に示した表示領域421を拡大した領域である。拡大領域801は、表示画面405内に収まらず、表示画面405に収まる領域のみが表示される。
【0054】
上述した例では、表示画面405に映像を表示しているが、扇子型ディスプレイ400は、立体映像を表示することもできる。立体映像は、たとえば、扇子型ディスプレイ400により扇ぐ動作をした際に、扇子型ディスプレイ400の扇面が往復する空間に立体映像を表示する。扇ぐ動作は、たとえば、加速度センサ705によって検出された親骨402の加速度を検出することによって検知することができる。
【0055】
ここで、立体映像の表示は、たとえば、加速度センサ705によって加速度を検出した場合に、表示画面405に表示されている映像を点滅させる。このように映像を点滅させることにより扇ぐ動作をしている空間に映像の残像を映し出すことができる。
【0056】
また、扇子型ディスプレイ400に入力手段を設け、データ入力をすることもできる。図9は、中骨に設置された入力手段について示す説明図である。図9において、各中骨403には、複数のボタン901が設置されている。このボタン901を押下することにより、画像データの選択、文字入力、表示の切り替えなどをすることができる。また、ボタン901の代わりにタッチセンサを設けてもよい。
【0057】
また、扇子型ディスプレイ400を扇ぐ動作により発電することができる。発電は、たとえば扇子型ディスプレイ400に発電ムーブメントを取り付け、扇子型ディスプレイ400で扇ぐ動作により発電することができる。
【0058】
また、上述した実施例1においては、複数の表示基板401を摺動することにより表示領域421を構成しているが、たとえば、蛇腹型扇子の扇面に複数の表示基板401あるいは表示フィルムを張り付けて表示領域421を構成してもよい。
【0059】
以上説明したように、実施例1の扇子型ディスプレイによれば、各表示基板を摺動することにより表示画面を畳み込むことができ、収納する際に表示画面の物理的ストレスを低減し、破損を防ぐことができる。そのため、ディスプレイの長寿命化を図ることができる。
【実施例2】
【0060】
つぎに、この発明の実施の形態にかかる表示装置100の他の実施例(実施例2)について説明する。実施例1では、扇子型の形状を有するディスプレイについて説明したが、実施例2では、長方形状の表示画面を有するディスプレイについて説明する。図10〜図12は、この発明の実施例2にかかる長方形型ディスプレイを示す平面図である。具体的には、図10は畳み込まれた状態、図11は全開状態、図12は半開き状態を示している。
【0061】
図10において、表示装置1000は表示基板1001(1001a〜1001e)の5枚のパネルから構成されている。表示基板1001a、1001eはコントロール部1002(1002a、1002e)をそれぞれ備えた表示基板である。図10では、表示基板1001a、1001eの縁部がコントロール部1002a、1002eとなっており、コントロール部1002以外の他の部分は表示パネルとして機能する。
【0062】
コントロール部1002a、1002eは前述した扇子型ディスプレイ400における親骨402の機能、すなわちアンテナ701、復調部702、演算部703、各種センサを備えている部分である。コントロール部1002a、1002eには、さらに操作部1003(1003a、1003e)が配置されている。操作部1003a、1003eは操作者の指の動きを感知し、表示画像の制御をおこなうためのものである。また、コントロール部1002a、1002eに小型で薄型のスピーカを備えるようにし、映像をみながら音楽を楽しむように構成してもよい。
【0063】
表示基板1001b、1001c、1001dは表示機能に特化した表示基板であり、前述した扇子型ディスプレイにおける画像メモリ711、表示部712を有する。各表示基板1001a〜1001eはそれぞれスライドできる機構で一体化され、電気的に接続できるように構成されている。
【0064】
図11は表示基板1001a〜1001eが完全に開かれた状態であり、図11では各表示基板1001が所定の「のりしろ領域1102」を介して結合されている。また、コントロール部1002aと1002eにより挟まれたエリアが表示領域1101である。具体的には、表示領域1101は、コントロール部1002aと1002eにより挟まており、黒枠により囲まれている。この表示領域1101は、表示基板1001の開き具合により表示領域1101を広くしたり狭くしたりすることができる。
【0065】
図12は表示基板1001a〜1001eを半開きした状態であり、この表示領域1101は、図11に示した表示領域1101より狭くなっている。コントロール部1002a、1002eには、たとえば、永久磁石と磁気センサが備えられており、互いのコントロール部の永久磁石の磁力を測定することにより、コントロール部1002aとコントロール部1002e間の距離を測定することができる。永久磁石により測定された距離を検出することによりコントロール部1002aまたは1002eは、表示領域1101の大きさを決定し、決定された表示領域1101に応じた画像を出力する。
【0066】
また、コントロール部1002a、1002e間の距離の測定は、たとえばコントロール部1002a、1002e間の静電容量を測定することにより、その距離を求めてもよい。コントロール部1002a、1002e間の距離の測定は、上述した方法に限らず、他の方法により測定してもよい。
【0067】
ユーザが、たとえばコントロール部1002aを左手で保持し、コントロール部1002eを右手で保持した状態で、両手を外側に移動させ表示基板1001a〜1001eを広げるような動作をした場合、それぞれの表示基板1001a〜1001eは均等にスライドするようになっている。つまり、特定の表示基板1001のみがスライドするのではなく、全ての表示基板1001が同じ距離だけスライドするように表示基板1001a〜1001eのジョイント機構が設計されている。これによりコントロール部1002a、1002e間の距離が検出されれば、それぞれの表示基板1001のどの領域を表示すればよいのか、すなわちそれぞれの表示基板1001の重なりパターンが決定するため、コントロール部1002a、1002eは予め表示基板1001のどの画素を表示するのかを決定することができる。
【0068】
また、表示基板1001a〜1001eの両面が表示面として機能する構成であれば、コントロール部1002a、1002eに内蔵されているの加速度センサを用いて、どちらの面の表示面がユーザ側にあるか否かを判断することが可能である。そして、表示面の一方をコントロール部1002aで制御し、表示面の他方をコントロール部1002eで制御するようにしてもよい。たとえば、ユーザが椅子に座り、左手で表示基板1001a側を保持し右手で表示基板1001eを保持しているとすると、加速度センサの重力の検出結果を用いて、表示基板1001aが左を向き、表示基板1001eが右に向く表示面を、ユーザが見ている表示面と判断することが可能である。この場合は、コントロール部1002aにより表示装置1000全体がコントロールされるようにすることができる。
【0069】
また、表示装置1000を使用しない場合には、表示画面を畳み込むことにより、表示画面に傷が付きにくくなる。また、表示画面を畳み込むことにより、コンパクトな形状とすることができる。そのため、表示装置の携帯性の向上と、長寿命化を図ることができる。
【0070】
以上説明したように、実施例2によれば、各表示基板を摺動することにより表示画面を畳み込むことができ、収納する際に表示画面の物理的ストレスを低減し、破損を防ぐことができる。そのため、ディスプレイの長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】この発明の実施の形態にかかる表示装置を示す平面図(全開状態)である。
【図2】この発明の実施の形態にかかる表示装置を示す平面図(半開き状態)である。
【図3】この発明の実施の形態にかかる表示装置を示す平面図(畳み込まれた状態)である。
【図4】この発明の実施例1にかかる扇子型ディスプレイを示す平面図(全開状態)である。
【図5】この発明の実施例1にかかる扇子型ディスプレイを示す平面図(半開き状態)である。
【図6】この発明の実施例1にかかる扇子型ディスプレイを示す平面図(畳み込まれた状態)である。
【図7】この発明の実施例1にかかる扇子型ディスプレイのハードウェア構成の一例について示す説明図である。
【図8】表示領域や映像を拡大して表示する例について示す説明図である。
【図9】中骨に設置された入力手段について示す説明図である。
【図10】この発明の実施例2にかかる長方形型ディスプレイを示す平面図(畳み込まれた状態)である。
【図11】この発明の実施例2にかかる長方形型ディスプレイを示す平面図(全開状態)である。
【図12】この発明の実施例2にかかる長方形型ディスプレイを示す平面図(半開き状態)である。
【符号の説明】
【0072】
100 表示装置
101 表示画面
102a〜102g 表示基板
103 映像
104 表示領域
105 中骨
400 扇子型ディスプレイ
401 表示基板
402 親骨
403 中骨
404 要
405 表示画面
410a 長辺
410b 短辺
411 平行でない辺
421 表示領域
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それぞれ表示画面を有する複数の重ねられた表示基板が、前記表示画面に平行な方向に摺動自在に構成されていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記複数の表示基板を摺動することによって表出される一または複数の表示基板の表示画面により、単一の表示領域が構成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記単一の表示領域の大きさに応じて映像を表示することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記複数の表示基板を摺動することにより、前記表示画面に対する電源のON/OFFを制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の表示装置。
【請求項5】
前記複数の表示基板を前記表示画面が表出するように摺動することにより、前記複数の表示基板が扇形形状に構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の表示装置。
【請求項6】
前記複数の表示基板を振動させることにより発電することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の表示装置。
【請求項7】
複数の表示画面からなる表示領域が拡縮自在に構成されていることを特徴とする表示装置。
【請求項8】
複数の重ねられた表示基板を当該表示基板の基板面に平行な方向に摺動させることにより表出される、前記複数の表示基板によって形成される表示画面を有する表示手段と、
前記表示画面を制御する、第1縁部に設けられた第1の検出制御部と、前記表示画面の第2の縁部に設けられた第2の検出制御部とにより構成される制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記第1の検出制御部と、前記第2の検出制御部との距離または角度の少なくともいずれか一方を検出するものであり、検出された前記距離または前記角度の少なくともいずれか一方に基づいて、表示領域を制御することを特徴とする表示装置。
【請求項9】
前記複数の表示基板は、前記表示基板の基板面に平行な方向に摺動自在に構成されていることを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
複数の重ねられた表示基板を当該表示基板の基板面に平行な方向に摺動させることにより表出される、前記複数の表示基板によって形成される表示画面を有する表示装置の表示方法において、
前記表示画面の両端の距離または角度のいずれか一方を検出する検出工程と、
前記検出工程によって検出された前記距離または前記角度のいずれか一方に基づいて、表示領域を制御する制御工程と、
を含むことを特徴とする表示方法。
【請求項1】
それぞれ表示画面を有する複数の重ねられた表示基板が、前記表示画面に平行な方向に摺動自在に構成されていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記複数の表示基板を摺動することによって表出される一または複数の表示基板の表示画面により、単一の表示領域が構成されていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記単一の表示領域の大きさに応じて映像を表示することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記複数の表示基板を摺動することにより、前記表示画面に対する電源のON/OFFを制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の表示装置。
【請求項5】
前記複数の表示基板を前記表示画面が表出するように摺動することにより、前記複数の表示基板が扇形形状に構成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の表示装置。
【請求項6】
前記複数の表示基板を振動させることにより発電することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の表示装置。
【請求項7】
複数の表示画面からなる表示領域が拡縮自在に構成されていることを特徴とする表示装置。
【請求項8】
複数の重ねられた表示基板を当該表示基板の基板面に平行な方向に摺動させることにより表出される、前記複数の表示基板によって形成される表示画面を有する表示手段と、
前記表示画面を制御する、第1縁部に設けられた第1の検出制御部と、前記表示画面の第2の縁部に設けられた第2の検出制御部とにより構成される制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記第1の検出制御部と、前記第2の検出制御部との距離または角度の少なくともいずれか一方を検出するものであり、検出された前記距離または前記角度の少なくともいずれか一方に基づいて、表示領域を制御することを特徴とする表示装置。
【請求項9】
前記複数の表示基板は、前記表示基板の基板面に平行な方向に摺動自在に構成されていることを特徴とする請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
複数の重ねられた表示基板を当該表示基板の基板面に平行な方向に摺動させることにより表出される、前記複数の表示基板によって形成される表示画面を有する表示装置の表示方法において、
前記表示画面の両端の距離または角度のいずれか一方を検出する検出工程と、
前記検出工程によって検出された前記距離または前記角度のいずれか一方に基づいて、表示領域を制御する制御工程と、
を含むことを特徴とする表示方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2007−114694(P2007−114694A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−308738(P2005−308738)
【出願日】平成17年10月24日(2005.10.24)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年10月24日(2005.10.24)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】
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