説明

表示装置のピクセル回路,表示装置,及びその駆動方法

【課題】 パネル内の配線と素子を減少させて,開口率と収率を向上させるとともに,パネル空間の活用の容易化を図る。
【解決手段】 ピクセル回路において,アクティブスイッチング素子410は,第1ゲートライン211,第1データライン111,レッド第1電源電圧ライン311R,グリーン第1電源電圧ライン311G,及びブルー第1電源電圧ライン311Bに接続されている。駆動手段440には,表示手段450に含まれるレッドEL素子,グリーンEL素子,ブルーEL素子が共通接続される。そして,1フレーム期間において,各EL素子が次々と駆動される。1フレーム期間は,レッドEL素子Rが発光する第1サブフレームと,グリーンEL素子Gが発光する第2サブフレームと,ブルーEL素子Bが発光する第3サブフレームに分割される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,映像表示装置に適用されるピクセル回路,表示装置,及びその駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置,例えば,有機電界発光(EL:Electro Luminescent)表示装置は,画素ごとに形成された画素電極から有機EL素子に電流を流すことによって画像表示を行なう表示装置であり,これはパッシブマトリックス型とアクティブマトリックス型に分けられる。このうち,アクティブマトリックス型は,図1に示すように,有機ELパネル30内の各画素にスイッチング素子を設置して,その画素の画像データによる電圧または電流を各スイッチング素子に印加して映像表示を行なう。
【0003】
図1は,一般的なアクティブマトリックス型有機電界発光表示装置を示した概略図である。同図中,符号10はデータドライバを示し,符号20はスキャンドライバを示し,符号30は有機ELパネルを示し,符号31は画素を示している。
【0004】
図示されたように,従来のアクティブマトリックス型有機電界発光表示装置は,画像データを出力するデータドライバ10と,選択信号を出力するスキャンドライバ20と,データドライバ10に接続されたデータライン(データ信号DR1,DG1,DB1,…,DRn,DGn,DBnを伝送)とスキャンドライバ20に接続されたゲートライン(スキャン信号S1,S2,…,Sm〜1,Smを伝送)が縦と横に配列される有機ELパネル30で構成される。そして,有機ELパネル30は,複数の画素31を備えている。ここで各画素31は,有機ELパネル30において,ゲートラインとデータラインの交差部に各々構成されるR(赤),G(緑),B(青)の単位画素の組み合わせである。
【0005】
データドライバ10から画像データが出力され,スキャンドライバ20から選択信号が出力されると,従来のピクセル駆動回路(図2参照)は,これらの信号にしたがって駆動信号を各画素31に属する単位画素(発光素子)に与える。これによって,各画素31は,R,G,Bの組み合わせにしたがってそれぞれの色相を表示する。このように,従来のピクセル回路は,ゲートラインとデータラインに接続されるとともに,各画素31の各単位画素別に設けられていた。したがって,各画素において,入力される選択信号とデータ信号にしたがって各単位画素が個別に駆動され,これによって一つの画素データが表現されていた。
【0006】
図2は,従来のピクセル回路を示した回路図である。
【0007】
従来のピクセル回路(画素31)は,第1〜第6薄膜トランジスタM1〜M6,第1〜3キャパシタC1〜C3,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,及びブルーEL素子Bを備えている。ここで,第2,第4,第6薄膜トランジスタM2,M4,M6はそれぞれ,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,及びブルーEL素子Bを駆動する駆動薄膜トランジスタであり,第1,第3,第5薄膜トランジスタM1,M3,M5はそれぞれ,第2,第4,第6薄膜トランジスタM2,M4,M6のオン/オフ動作を制御するスイッチング薄膜トランジスタである。
【0008】
図示したように,従来のピクセル回路は,データラインとゲートラインの交差部に構成されるレッド(赤),グリーン(緑),ブルー(青)単位画素の組み合わせであり,各単位画素にはレッドEL素子,グリーンEL素子,ブルーEL素子が配置され,共にレッドEL素子,グリーンEL素子,ブルーEL素子を駆動させる駆動回路が構成される。そして,同一行に位置する駆動回路は,一つのゲートラインと接続され,データライン(データ信号DR1,DG1,DB1,DR2.DG2,DB2,…,DRn,DGn,DBnを伝送)と各々接続される。
【0009】
第1薄膜トランジスタM1は,そのゲートにゲートラインが接続され,そのソースにデータライン(データ信号DR1を伝送)が接続される。また,第1薄膜トランジスタM1のドレインと第1電源電圧Vddと間には,第1キャパシタC1が接続される。第2薄膜トランジスタM2のゲートは,第1キャパシタC1と第1薄膜トランジスタM1のドレインとの間に接続される。第2薄膜トランジスタM2は,そのソースに第1電源電圧Vddの供給ラインが接続され,そのドレインにレッドEL素子Rが接続される。
【0010】
グリーンEL素子Gは,そのアノードに第4薄膜トランジスタM4のドレインが接続される。第4薄膜トランジスタM4は,そのソースに第1電源電圧Vddの供給ラインが接続されており,そのゲートに第3薄膜トランジスタM3のドレインが接続される。そして,第2キャパシタC2は,第1電源電圧Vddと第4薄膜トランジスタM4のソースとの間に接続される。また,第3薄膜トランジスタM3は,そのゲートにゲートライン(スキャン信号Scanを伝送する)が接続され,ソースにデータライン(データ信号DG1を伝送)が接続される。
【0011】
ブルーEL素子Bは,そのアノードに第6薄膜トランジスタM6のドレインが接続される。第6薄膜トランジスタM6は,そのソースが第1電源電圧Vddの供給ラインに接続され,そのゲートが第5薄膜トランジスタM5のドレインと接続される。そして,第3キャパシタC3は,第6薄膜トランジスタM6のソースと第1電源電圧Vddの供給ラインとの間に接続される。また,第5薄膜トランジスタM5は,そのゲートにゲートラインが接続され,そのソースにデータライン(データ信号DB1を伝送)が接続される。
【0012】
レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bの各カソードは第2電源電圧Vssの供給ラインに接続される。
【0013】
スキャンドライバ20が順次ゲートラインを選択して,選択したゲートラインに対して選択信号(スキャン信号)を出力すると,第1,第3,第5薄膜トランジスタM1,M3,M5はオンする。これによって,データドライバ10から各データライン(データ信号DR1,DG1,DB1を伝送)に印加された画像信号が,薄膜トランジスタM1,M3,M5のソース側からドレイン側を介して,第1,第2,第3キャパシタC1,C2,C3に伝えられる。そして,第2,第4,第6薄膜トランジスタM2,M4,M6がオンして,ソース側に伝えられた第1電源電圧Vddと,データ電圧と各トランジスタのしきい電圧との差の2乗に対応する電流を各発光素子(レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子B)に伝達する。この結果,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bは,印加される電流の強さにしたがって発光する。
【0014】
以上のような構成を有する従来の有機電界発光表示装置の動作を図3の駆動波形図を参照しながら説明すれば次の通りである。
【0015】
まず,第1ゲートラインにスキャン信号S1が印加されると,第1ゲートラインが駆動されて,第1ゲートラインに接続された画素PR1〜PB1nが駆動される。
【0016】
すなわち,第1ゲートラインに印加されるスキャン信号S1により,第1ゲートラインに接続されたレッド単位画素PR11〜PR1n,グリーン単位画素PG11〜PG1n,ブルー単位画素PB11〜PB1nに属する第1,第3,第5薄膜トランジスタM1,M3,M5が駆動される。これら第1,第3,第5薄膜トランジスタM1,M3,M5の駆動によって,レッドデータライン(データ信号DR1〜DRnを伝送),グリーンデータライン(データ信号DG1〜DGnを伝送),ブルーデータライン(データ信号DB1〜DBnを伝送)を介して,データ信号D1がレッド,グリーン,ブルー単位画素に属する第2,第4,第6薄膜トランジスタM2,M4,M6のゲートに同時に印加される。
【0017】
レッド,グリーン,ブルー単位画素に属する第2,第4,第6薄膜トランジスタM2,M4,M6は,レッドデータライン,グリーンデータライン,ブルーデータラインに各々印加されるデータ信号D1に対応する駆動電流を,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bに供給する。このようにして,第1ゲートラインに接続されている画素PR11〜PB1nを構成する各EL素子は,第1ゲートラインにスキャン信号S1が印加されると,同時に駆動される。
【0018】
これと同様に,第2ゲートラインにスキャン信号S2が印加されると,第2ゲートラインに接続されている画素PR21〜PR2n,PG21〜PG2n,PB21〜PB2nには,レッドデータライン,グリーンデータライン,ブルーデータラインを経由して,データ信号D2が印加される。
【0019】
第2ゲートラインに接続された画素PR21〜PR2n,PG21〜PG2n,PB21〜PB2nを構成するEL素子が,データ信号D2に対応する駆動電流により同時に駆動される。
【0020】
このような動作が繰り返され,最終的に第mゲートラインにスキャン信号Smが印加されると,レッドデータライン,グリーンデータライン,ブルーデータラインに印加されるデータ信号Dnによって,第mゲートラインに接続されている画素PRm1〜PBmnを構成するEL素子が同時に駆動される。
【0021】
以上のように,第1ゲートラインから第mゲートラインに順次スキャン信号S1〜Smが印加されると,各ゲートラインに接続された画素PR11〜PB1n,…,PRm1〜PBmnが順次駆動される。これで1フレーム期間における画素の駆動が完了し,所定の画像がディスプレイされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0022】
しかし,従来の有機電界発光表示装置は,各画素が3個の単位画素(レッド単位画素,グリーン単位画素,ブルー単位画素)で構成されており,レッド単位画素別,グリーン単位画素別,及びブルー単位画素毎に,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bを駆動させるための駆動素子,すなわちスイッチング薄膜トランジスタ及び駆動薄膜トランジスタとキャパシタが各々配列されていた。また,各単位画素には,駆動素子にデータ信号Dを供給するためのデータラインと第1電源電圧Vddを供給するための共通電源ラインが配列されていた。
【0023】
すなわち,従来,画素ごとに3個のデータライン及び3個の電源ラインが配置されて,6個のトランジスタ(3個のスイッチング薄膜トランジスタと3個の駆動薄膜トランジスタ)と3個のキャパシタが要求された。このように,各画素に複数の配線と複数の素子を配列されなければならなかったため,回路構成が複雑となり,発光素子の開口率が制限されて,収率が低下する問題があった。
【0024】
また,表示装置がますます高情細化されることによって,各画素の面積が減少し,この結果,一つの画素に多くの要素を配列することが難しくなってきている。そして,さらに開口率が減少する問題もあった。
【0025】
本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的は,発光素子の開口率と収率の向上が可能であり,パネル空間の活用が容易な表示装置のピクセル回路,表示装置,及びその駆動方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0026】
上記課題を解決するために,本発明の第1の観点によれば,複数個のゲートラインと複数のデータラインが配列されて,その交差部にピクセル回路が構成される表示装置のピクセル回路が提供される。そして,このピクセル回路は,所定区間内で発光する複数の発光素子と,複数の発光素子に共通連結されて,複数の発光素子を駆動するためのアクティブ素子と,アクティブ素子に連結して複数の発光素子の駆動制御信号をアクティブ素子に伝達する発光制御ラインを含み,アクティブ素子は発光制御ラインを通じて伝えられる駆動制御信号にしたがって所定区間内で所定期間ごとに複数の発光素子を次々と駆動して,複数の発光素子は所定期間ごとに次々と発光して所定区間で所定の色を具現することを特徴とする。
【0027】
ここで,発光制御ラインは,アクティブ素子に電源電圧を伝達する電源電圧ラインであり,電源電圧ラインは複数の発光素子の駆動信号を所定区間内で所定期間ごとに次々とアクティブ素子に伝達することを特徴とする。
【0028】
そして,発光素子の駆動信号は電源電圧であり,電源電圧が所定区間内で所定期間ごとにアクティブ素子に次々と伝えられることによってアクティブ素子は複数の発光素子の駆動電流を次々と出力することによって発光素子を時分割的に順次駆動させることを特徴とする。
【0029】
また,所定区間は1フレームであって,所定区間はサブフレームであって,1フレームは複数のサブフレームに分割され,複数の発光素子は1フレーム内で各サブフレームごとに順次駆動されることを特徴とする。
【0030】
また,所定区間は1フレームであって,所定区間はサブフレームであって,1フレームは3個以上のサブフレームに分割され,複数の発光素子は1フレーム内で各サブフレームごとに順次駆動されて,残りの少なくとも一つのサブフレームでは複数の発光素子のうち一つが再び駆動されたりまたは複数の発光素子が同時に駆動されて明るさを調節することを特徴とする。
【0031】
ここで,残りの少なくとも一つのサブフレームは複数のサブフレームのうち,任意に選択されることを特徴とする。
【0032】
そして,アクティブ素子は,発光制御ラインから伝えられる駆動制御信号にしたがって複数の発光素子の発光時間を調節してホワイトバランスを調節する。
【0033】
また,発光素子は,R,G,BまたはホワイトEL(電界発光)素子であることを特徴とする。
【0034】
そして,複数の発光素子は,第1電極がアクティブ素子に連結されて,第2電極が第2電源電圧に共通連結される。
【0035】
また,アクティブ素子は,発光素子を駆動するための少なくとも一つ以上のスイッチング素子で構成される。
【0036】
また,アクティブ素子を構成するスイッチング素子は薄膜トランジスタ,薄膜ダイオード,ダイオード,またはTRS(Triodic Rectifying Switch:3整流スイッチ)のうちいずれか一つであることを特徴とする。
【0037】
また,アクティブ素子は,ゲートラインを通じて伝えられるスキャン信号によってデータラインを通じて伝えられるデータ信号を伝達するスイッチング手段と,スイッチング手段から伝えられるデータ信号によって発光素子に駆動信号を伝達する駆動手段を含む。
【0038】
上記課題を解決するために,本発明の第2の観点によれば,複数個のゲートラインとデータラインが配列されて,その交差部にピクセル回路が構成される表示装置のピクセル回路が提供される。そして,ピクセル回路は,所定区間内で発光する複数の発光素子と,複数の発光素子に共通連結されて,複数の発光素子を次々と駆動するためのアクティブ素子と,複数の発光素子に各々連結して駆動制御する発光制御ラインを含むが,複数の発光素子は所定期間内で所定区間ごとに次々と発光して所定区間で所定の色を具現することを特徴とする。
【0039】
発光制御ラインは,アクティブ素子の第2電源電圧を伝達する第2電源電圧ラインであり,第2電源電圧ラインは複数の発光素子に駆動制御信号を所定区間内で所定期間ごとに次々と伝達することを特徴とする。
【0040】
そして,発光素子の駆動信号は第2電源電圧であり,第2電源電圧が所定区間内で所定期間ごとに複数の発光素子に次々と伝えられることによって発光素子は時分割的に順次駆動されることを特徴とする。
【0041】
そして,複数の発光素子は,第1電極がアクティブ素子に共通連結されて,第2電極が第2電源電圧ラインに各々連結されることを特徴とする。
【0042】
上記課題を解決するために,本発明の第3の観点によれば,レッド,グリーン,ブルーEL素子と,レッド,グリーン,ブルーデータ信号を順次伝達するための一つまたはそれ以上のスイッチングトランジスタと,スイッチングトランジスタに共通連結されてスイッチングトランジスタから順次伝達されたレッド,グリーン,ブルーデータ信号によってレッド,グリーン,ブルーEL素子を駆動させる複数個以上が駆動手段を備えた表示装置のピクセル回路が提供される。そしてこのピクセル回路は,レッド,グリーン,ブルーEL素子は複数個以上が駆動手段に各々連結され,該当する発光制御信号にしたがって駆動手段から伝えられる駆動信号にしたがって次々と発光することを特徴とする。
【0043】
そして,発光制御信号は電源電圧であり,複数個以上の駆動手段に次々と第1電源電圧を出力させることによってレッド,グリーン,ブルーEL素子を発光制御することを特徴とする。
【0044】
そして,レッド,グリーン,ブルーEL素子は,少なくとも3サブフレームで構成される1フレーム内で各サブフレームごとに該当する発光制御信号にしたがって順次駆動されることを特徴とする。
【0045】
また,レッド,グリーン,ブルーEL素子は,3サブフレーム内で次々と駆動されて,残りのサブフレームではレッド,グリーン,ブルーEL素子が個別に駆動されたりまたは複数のEL素子が駆動される。
【0046】
また,レッド,グリーン,ブルーEL素子は,各サブフレーム内で該当する発光制御信号により発光時間が調節されてホワイトバランスが調節される。
【0047】
上記課題を解決するために,本発明の第4の観点によれば,レッド,グリーン,ブルーEL素子と,レッド,グリーン,ブルーデータ信号を順次伝達するための一つまたはそれ以上のスイッチングトランジスタと,スイッチングトランジスタに共通連結されてスイッチングトランジスタから順次伝達されたレッド,グリーン,ブルーデータ信号によってレッド,グリーン,ブルーEL素子を駆動させる複数個以上の駆動手段を備えた表示装置のピクセル回路が提供される。そしてこのピクセル回路は,レッド,グリーン,ブルーEL素子は第1電極が複数個以上が駆動手段に各々連結されて,第2電極が第2電源電圧ラインに各々連結されて第2電源電圧ラインから伝えられる発光制御信号にしたがって駆動手段から伝えられる駆動信号にしたがって次々と発光することを特徴とする。
【0048】
ここで,複数個以上の駆動手段は,電源電圧を共通にすることを特徴とする。
【0049】
そして,駆動手段は,スイッチングトランジスタの第2電極に連結される駆動トランジスタと,駆動トランジスタのゲートと電源電圧間に連結するキャパシタを含む。
【0050】
そして,ピクセル回路は,しきい電圧の偏差を補償するしきい電圧補償手段をさらに含む。
【0051】
ここで,発光制御信号は第2電源電圧であり,レッド,グリーン,ブルーEL素子に次々と第2電源電圧を出力させることによってレッド,グリーン,ブルーEL素子を発光制御することを特徴とする。
【0052】
上記課題を解決するために,本発明の第5の観点によれば,レッド,グリーン,ブルーEL素子と,レッド,グリーン,ブルーデータ信号を順次伝達するための一つまたはそれ以上のスイッチングトランジスタと,スイッチングトランジスタに連結してスイッチングトランジスタから順次伝達されたレッド,グリーン,ブルーデータ信号によってレッド,グリーン,ブルーEL素子を順次駆動させる駆動トランジスタと,レッド,グリーン,ブルーデータ信号を貯蔵する貯蔵手段を備えた表示装置のピクセル回路が提供される。そしてこのピクセル回路は,レッド,グリーン,ブルーEL素子は第1電極が駆動トランジスタに共通連結されて,第2電極が第2電源電圧ラインに各々連結されて第2電源電圧ラインから伝えられる発光制御信号にしたがって駆動トランジスタから伝えられる駆動信号にしたがって次々と発光することを特徴とする。
【0053】
ここで,発光制御信号は第2電源電圧であり,レッド,グリーン,ブルーEL素子に次々と第2電源電圧を出力させることによってレッド,グリーン,ブルーEL素子を発光制御することを特徴とする。
【0054】
上記課題を解決するために,本発明の第6の観点によれば,複数のゲートラインとデータラインが交差してその交差部に構成されるピクセル回路を含む有機電界発光表示装置が提供される。そしてこの装置において,ピクセル回路は,ゲートがゲートラインに連結されて,ソースがデータラインに連結された第1トランジスタと,第1トランジスタのドレインにゲートが連結されて,ソースにレッド電源電圧ラインが連結された第2トランジスタと,レッド電源電圧を供給するレッド電源電圧ラインと,第2トランジスタのゲートとレッド電源電圧間に連結した第1キャパシタと,第1トランジスタのドレインにゲートが連結される第3トランジスタと,グリーン電源電圧を供給するグリーン電源電圧ラインと,第3薄膜トランジスタのゲートとグリーン電源電圧ライン間に連結される第2キャパシタと,ゲートに第1トランジスタのドレインが連結される第4トランジスタと,ブルー電源電圧を供給するブルー電源電圧ラインと,第4トランジスタのゲートとブルー電源電圧ライン間に連結される第3キャパシタと,第2ないし第4トランジスタのドレインに各々第1電極が連結されて,第2電極が共通接地されたレッド,グリーン,ブルーEL素子を含むことを特徴としている。
【0055】
上記課題を解決するために,本発明の第7の観点によれば,複数のゲートラインとデータラインが交差してその交差部に構成されるピクセル回路を含む有機電界発光表示装置が提供される。そしてこの装置において,ピクセル回路は,ゲートがゲートラインに連結されて,ソースがデータラインに連結された第1トランジスタと,第1トランジスタのドレインにゲートが連結される第2トランジスタと,第2トランジスタのゲートとソース間に連結された第1キャパシタと,第1トランジスタのドレインにゲートが連結される第3トランジスタと,第3トランジスタのゲートとソース間に連結される第2キャパシタと,ゲートに第1薄膜トランジスタのドレインが連結される第4トランジスタと,第4トランジスタのゲートとソース間に連結される第3キャパシタと,第2ないし第4トランジスタの各ソースに共通連結される電源電圧ラインと,第2ないし第4トランジスタのドレインに各々第1電極が連結されるレッド,グリーン,ブルーEL素子と,レッドEL素子の第2電極に連結されるレッド第2電源電圧ラインと,グリーンEL素子の第2電極に連結されるグリーン第2電源電圧ラインと,ブルーEL素子の第2電極に連結されるブルー第2電源電圧ラインを含むことを特徴としている。
【0056】
上記課題を解決するために,本発明の第8の観点によれば,複数のゲートラインとデータラインが交差してその交差部に構成されるピクセル回路を含む有機電界発光表示装置が提供される。そしてこの装置において,ピクセル回路は,ゲートがゲートラインに連結されて,ソースがデータラインに連結された第1トランジスタと,第1トランジスタのドレインにゲートが連結されて,ソースに電源電圧ラインが連結された第2トランジスタと,第2トランジスタのソースに連結される電源電圧ラインと,第2トランジスタのゲートと電源電圧ライン間に連結されたキャパシタと,第2トランジスタのドレインに各々第1電極が共通連結されるレッド,グリーン,ブルーEL素子と,レッドEL素子の第2電極に連結される第2レッド電源電圧ラインと,グリーンEL素子の第2電極に連結される第2グリーン電源電圧ラインと,ブルーEL素子の第2電極に連結される第2ブルー電源電圧ラインを含むことを特徴としている。
【0057】
上記課題を解決するために,本発明の第9の観点によれば,複数のゲートライン,複数のデータライン及び複数の電源ラインと,複数のゲートライン,データライン及び電源ラインのうち該当する一つのゲートライン,データライン及び電源ラインに各々連結した複数の画素を含んで,各画素は少なくともレッド,グリーン,ブルー発光素子を備える表示装置の駆動方法が提供される。そしてこの方法は,各画素には所定区間内に所定期間ごとに同一なデータラインを通じてレッド,グリーン,ブルーデータが順次提供されて,レッド,グリーン,ブルー発光素子が時分割的に順次駆動されることによって,所定区間内で所定の色を具現することを特徴とする。
【0058】
上記課題を解決するために,本発明の第10の観点によれば,複数のゲートライン,複数のデータライン及び複数の電源電圧ラインと,複数のゲートライン,データライン及び電源電圧ラインのうち該当する一つのゲートライン,データライン及び電源電圧ラインに各々連結した複数の画素を含んで,各画素は少なくともレッド,グリーン,ブルー発光素子を備える表示装置の駆動方法が提供される。そしてこの方法は,複数のゲートラインのうち該当する一つのゲートラインに所定区間内に所定期間ごとにスキャン信号を発生して,スキャン信号が発生する時ごとに複数のデータラインのうち該当する一つのデータラインにレッド,グリーン,ブルーデータを順次印加してレッド,グリーン,ブルー駆動信号を発生し,第1電源電圧から次々と印加される発光制御信号により該当する一つのゲートラインに連結した画素のレッド,グリーン,ブルー発光素子を順次駆動して所定周期期間所定区間内で所定の色を具現することを特徴とする。
【0059】
ここで,所定期間は3個の所定区間を含み,3個の所定区間レッド,グリーン,ブルー発光素子は一つずつ発光されて,所定期間レッド,グリーン,ブルー発光素子が次々と発光されることを特徴とする。
【0060】
上記課題を解決するために,本発明の第11の観点によれば,複数のゲートライン,複数のデータライン,複数の電源ライン及び複数の第2電源電圧ラインと,複数のゲートライン,データライン及び電源ラインのうち該当する一つのゲートライン,データライン,電源電圧ライン及び第2電源電圧ラインに各々連結した複数の画素を含んで,各画素は少なくともレッド,グリーン,ブルー発光素子を備える表示装置の駆動方法が提供される。そしてこの方法は,複数のゲートラインのうち該当する一つのゲートラインに所定区間内に所定期間ごとにスキャン信号を発生して,スキャン信号が発生する時ごとに複数のデータラインのうち該当する一つのデータラインにレッド,グリーン,ブルーデータを順次印加してレッド,グリーン,ブルー駆動信号を発生し,第2電源電圧ラインから次々と印加される発光制御信号により該当する一つのゲートラインに連結した画素のレッド,グリーン,ブルー発光素子を順次駆動して所定周期期間所定区間内で所定の色を具現する。
【発明の効果】
【0061】
本発明によれば,素子数及び配線数が減少するため,発光素子の開口率が向上し,また負荷の減少によって各画素間の電圧降下及び信号伝送遅延が防止される。また,画素構成及び配線が簡素化されるため,製造工数が短縮し,製造原価が低減する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0062】
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0063】
(第1の実施の形態)
図4は,本発明の第1の実施の形態に係る表示装置の構成を示したブロック図である。
【0064】
同図中,符号100はデータドライバを示し,符号200はスキャンドライバを示し,符号300は第1電源電圧駆動制御部を示し,符号400は画素部を示している。
【0065】
図示したように,本実施の形態に係る表示装置は,選択信号を出力するスキャンドライバ200,RGB(赤緑青)データ信号を出力するデータドライバ100,電源電圧を順次発生する第1電源電圧駆動制御部300,及び画素部400を備える。
【0066】
スキャンドライバ200は,ゲートラインを通じてスキャン信号S1〜Smを順次画素部400に出力する。データドライバ100は,RGBデータ信号D1〜Dnを,データラインを通じて,順次画素部400に向けて出力する。第1電源電圧駆動制御部300は,電源電圧Vdd(R1),Vdd(G1),Vdd(B1)〜Vdd(Rm),Vdd(Gm),Vdd(Bm)(図中,「VDD R,G,B1〜VDD R,G,Bm」と表記)を,1フレーム期間にスキャン信号が画素部400に入力されるごとに順次発生させて,画素部400のレッドEL素子,グリーンEL素子,及びブルーEL素子を発光制御する。
【0067】
このように,本発明の第1の実施の形態の主要特徴は,各画素に含まれるレッドEL素子,グリーンEL素子,及びブルーEL素子が各々,画素部400に接続された第1電源電圧駆動制御部300の順次駆動によって発光制御される点にある。
【0068】
図6は,第1の実施の形態に係る表示装置に備えられた画素部400の構成を示したブロック図である。
【0069】
同図中,符号100はデータドライバを示し,符号111〜11mはデータラインを示し,符号200はスキャンドライバを示し,符号211〜21mはゲートラインを示し,符号300は第1電源電圧駆動制御部を示し,符号311〜31mは第1電源電圧ラインを示し,符号P11〜Pmnは画素を示している。
【0070】
画素部400は,スキャンドライバ200からスキャン信号S1〜Smが各々供給される複数のゲートライン211〜21mと,データドライバ100からRGBデータ信号D1〜Dnが伝えられる複数のデータライン111〜11nと,第1電源電圧駆動制御部300から発光制御信号Vdd(R1),Vdd(G1),Vdd(B1)〜Vdd(Rm),Vdd(Gm),Vdd(Bm)が各々供給される複数の第1電源電圧ライン311〜31mと,画素P11〜Pmnを含む。
【0071】
ここで,複数の画素P11〜Pmn各々は,該当する一つのゲートライン211〜21mとデータライン111〜11n,そして第1電源電圧ライン311〜31mに接続される。
【0072】
例えば,画素P11は,複数のゲートライン211〜21mのうち第1スキャン信号S1を供給する第1ゲートライン211と,複数のデータライン111〜11nのうち第1RGBデータ信号D1を供給する第1データライン111と,複数の第1電源電圧ライン311〜31mのうち第1発光制御信号Vdd(R1),Vdd(G1),Vdd(B1)を出力する第1−1電源電圧ライン311に接続されている。
【0073】
各画素P11〜Pmnには,所定のラインを通じて,対応するスキャン信号S1,S2,S3,・・・,Smと,RGBデータ信号D1〜Dnが順次提供され,対応する第1電源電圧ラインを通じて発光制御信号Vdd(R1),Vdd(G1),Vdd(B1)〜Vdd(Rm),Vdd(Gm),Vdd(Bm)が順次印加される。そして,各画素P11〜Pmnに含まれるレッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bは,次々と印加される発光制御信号Vdd(R1),Vdd(G1),Vdd(B1)〜Vdd(Rm),Vdd(Gm),Vdd(Bm)により,1フレームを所定周期として,次々と発光して所定の色相を表示する。
【0074】
図8は,本発明の第1の実施の形態に係る表示装置のピクセル回路のブロック構成図を示したものであって,図10Aは,図8のピクセル回路の詳細回路図の一例を示したものである。
【0075】
同図中,符号111はデータラインを示し,符号211はゲートラインを示し,符号410はアクティブ素子を示し,符号430はスイッチング手段を示し,符号440は駆動手段を示し,符号441aは第1駆動手段を示し,符号441bは第2駆動手段を示し,符号441cは第3駆動手段を示し,符号450は表示手段を示し,符号311Rはレッド第1電源電圧ラインを示し,符号311Gはグリーン第1電源電圧ラインを示し,符号311Bはブルー第1電源電圧ラインを示している。
【0076】
図示したように,第1の実施の形態に係るピクセル回路は,アクティブスイッチング素子410と表示手段450を備える。
【0077】
アクティブスイッチング素子410は,第1ゲートライン211,第1データライン111,及び第1電源電圧ライン311に接続されている。ここで,第1電源電圧ライン311は,レッド第1電源電圧ライン311R,グリーン第1電源電圧ライン311G,及びブルー第1電源電圧ライン311Bを含んで成る。
【0078】
表示手段450は,アクティブ素子410に共通接続されるレッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bを含んでいる。
【0079】
また,アクティブ素子410は,ゲートライン211とデータライン111に各々接続されたスイッチング手段430と,スイッチング手段430と表示手段450に各々接続された駆動手段440を含む。
【0080】
第1の実施の形態に係るピクセル回路において,アクティブ素子410に含まれる駆動手段440には,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bが共通接続される。そして,1フレーム期間において,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bが次々と駆動される。そして,本実施の形態において,ディスプレイのための一つのフレーム期間は,レッドEL素子Rが発光する第1サブフレームと,グリーンEL素子Gが発光する第2サブフレームと,ブルーEL素子Bが発光する第3サブフレームに分割される。
【0081】
これを詳細に説明する。一つのフレームのうち,まず第1サブフレームでは,ゲートライン211を介してスキャン信号S1がスイッチング手段430に印加される。これによって,スイッチング手段430は,スイッチングオンし,データライン111から伝えられるデータ信号を駆動手段440に伝達する。すなわち,駆動手段440は,データライン111を通じてレッドデータ信号DR1が入力され,レッド第1電源電圧ライン311Rを通じてレッド第1電源電圧Vdd R1(発光制御信号Vdd(R1))が印加されると,レッドデータ信号DR1に応じて,レッドEL素子Rを第1サブフレーム期間発光させる。そして,この第1サブフレーム期間では,グリーンEL素子GとブルーEL素子Bはオフされる(発光しない)。
【0082】
次に,第2サブフレームでは,スキャン信号S1によりスイッチング手段430がオンされて,データライン111から伝えられたグリーンデータ信号DG1が駆動手段440に伝達される。駆動手段440は,グリーンデータ信号DG1が入力され,グリーン第1電源電圧Vdd G(発光制御信号Vdd(G)1)が伝えられると,グリーンデータ信号DG1に応じて,グリーンEL素子Gを発光させる。このとき,レッドEL素子RとブルーEL素子Bはオフさせる。
【0083】
続く第3サブフレームでは,ゲートライン211を通じて入力されるスキャン信号S1によってスイッチング手段430がオンされて,データライン111から伝えられたブルーデータ信号DB1が駆動手段440に伝達される。駆動手段440は,ブルーデータ信号DB1が入力され,ブルー電源電圧ライン311Bからブルー第1電源電圧Vdd B1(発光制御信号Vdd(B)1)が印加されると,ブルーデータDB1に応じて,ブルーEL素子Bを発光させる。このとき,レッドEL素子RとグリーンEL素子Gはオフされる。
【0084】
このように1フレーム期間において,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bが時分割的に順次駆動されることによって画素P11が所定色相の光を発光する。この結果,所定の画像がディスプレイされる。
【0085】
ここまで,表示手段450が,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,及びブルーEL素子Bを含む場合に即して本発明の実施の形態を説明したが,本発明はこれに限定されるものではない。各EL素子に代えて,FED(Field Emission Display),PDP(Plasma Display Pannel)等を用いることも可能である。また,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bに,第4のEL素子(例えば,ホワイトEL素子)を追加するようにしてもよい。
【0086】
次に,図8のピクセル回路を,図10Aを参照しながらより詳細に説明する。なお,ここでは代表的に画素P11(図6参照)について説明するが,その他の画素P12〜Pmnは画素P11と略同一の構成を有している。
【0087】
画素P11(図6参照)は,ゲートライン211,データライン111,3本の第1電源電圧ライン311R,311G,311B,スイッチング手段430,駆動手段440,及び表示手段450を含む。同図に示した第1電源電圧駆動制御部300は,第1電源電圧ライン311R,311G,311Bに対して,第1電源電圧VDDR,VDDG,VDDB(第1発光制御信号Vdd(R1),Vdd(G1),Vdd(B1))を順次印加するものである。
【0088】
スイッチング手段430は,スイッチング薄膜トランジスタM1から構成されている。このスイッチング薄膜トランジスタM1は,そのゲートがゲートライン211に接続されており,そのソースがデータライン111に接続されており,ドレインが共通ラインCLに接続されている。この共通ラインCLには,駆動手段440も接続されている。
【0089】
駆動手段440は,図10Aに示したように,第1駆動手段441a,第2駆動手段441b,及び第3駆動手段441cを含んでいる。第1駆動手段441aにはレッド第1電源電圧ライン311RとレッドEL素子Rが接続され,第2駆動手段441aにはグリーン第1電源電圧ライン311GとグリーンEL素子Gが接続され,第3駆動手段441cにはブルー第1電源電圧ライン311BとブルーEL素子Bが接続されている。
【0090】
スイッチング薄膜トランジスタM1は,スキャン信号S1に応じてスイッチング動作を行い,データ信号を第1駆動手段441a,第2駆動手段441b,及び第3駆動手段441cに与える。これによって,第1駆動手段441a,第2駆動手段441b,及び第3駆動手段441cはそれぞれ,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bに駆動電流を供給する。この結果,レッドEL素子Rはレッド光を発光し,グリーンEL素子Gはグリーン光を発光し,ブルーEL素子Bはブルー光を発光する。このとき,レッド第1電源電圧ライン311Rは,レッドEL素子Rに対して電源電圧を供給し,グリーン第1電源電圧ライン311Gは,グリーンEL素子Gに対して電源電圧を供給し,ブルー第1電源電圧ライン311Bは,ブルーEL素子Bに対して電源電圧を供給する。
【0091】
図10Aに示したように,スイッチング薄膜トランジスタM1は,ゲートにゲートライン211が接続されており,ソースにデータライン111が接続されている。そして,スイッチング薄膜トランジスタM1のドレインが接続される共通ラインCLには,各駆動手段441a,441b,441cが接続されている。駆動手段440は,スイッチング薄膜トランジスタM1のドレインと第1電源電圧Vdd間に接続されたキャパシタC1,C2,C3と,これらキャパシタC1,C2,C3と接続されてゲートがスイッチング薄膜トランジスタM1のドレインに接続される駆動薄膜トランジスタM2,M3,M4で構成される。駆動薄膜トランジスタM2,M3,M4の各ソースは,電源電圧ライン311R,311G,311Bと接続されており,各ドレインはEL素子R,G,Bと接続されている。そして,EL素子R,G,Bは,カソードが第1ノードN1に接続されている。この第1ノードN1は,第2電源電圧Vssの伝送ラインと接続されている。
【0092】
なお,駆動手段441a,441b,441cはそれぞれ,駆動薄膜トランジスタM2,M3,M4のしきい電圧を補償するためのしきい電圧補償手段(図示せず)をさらに含むことも望ましい。
【0093】
第1の実施の形態においては,一つのスイッチング薄膜トランジスタM1に駆動薄膜トランジスタM2,M3,M4が共通接続され,各EL素子R,G,Bに電源電圧Vdd R,G,Bを順次印加することによって各EL素子R,G,Bを発光制御することを特徴としている。これを図10Bのタイミング図を参照しながら説明する。
【0094】
従来,複数のゲートラインにスキャンドライバ20からスキャン信号S1〜Smが各々次々と印加されて1フレーム期間にm個のスキャン信号が印加されると,各スキャン信号S1〜Smが印加されるごとにデータドライバ100からレッド,グリーン,ブルーデータ信号Dn(DR1〜DRn,DG1〜DGn,DB1〜DBn)が同時にレッド,グリーン,ブルーデータライン111〜11nに印加され,これによって画素が駆動されていた。
【0095】
これに対して,第1の実施の形態によれば,1フレームが3サブフレームに分割されて,1フレーム期間に3m個のスキャン信号が印加される。第1サブフレーム期間では,ゲートラインにスキャン信号S1が印加され,スイッチング薄膜トランジスタM1がターンオンして,データライン111〜11nからレッドデータ信号DR1が駆動薄膜トランジスタM2,M3,M4に供給される。このとき,第1電源電圧駆動制御部300は,レッド第1電源電圧ライン311Rにレッド発光信号Vdd(R1)を印加して,グリーン第1電源電圧Vdd(G1)とブルー第1電源電圧Vss(B1)をオフするように制御する。すなわち,レッド第1電源電圧Vdd(R1)は発光信号として出力される。一方,グリーン第1電源電圧Vdd(G1)及びブルー第1電源電圧Vdd(B1)は,オフする。
【0096】
そして,第1駆動薄膜トランジスタM2は,ゲート−ソース間電位が形成されて,駆動信号をレッドEL素子Rに出力する。これに対して,第2駆動薄膜トランジスタM3及び第3駆動薄膜トランジスタM4は,該電源電圧が遮断されるのでゲート−ソース間電位が形成されない。それゆえ,グリーンEL素子GとブルーEL素子Bは,第1サブフレーム期間オフされる。
【0097】
所定時間が経過し,第1サブフレームから第2サブフレームへ移行すると,まずゲートライン211にスキャン信号S1が印加されることによってスイッチング薄膜トランジスタM1がオンされて,データライン111〜11nからグリーンデータ信号DG1が駆動トランジスタM2,M3,M4に伝えられる。
【0098】
そして,第1電源電圧駆動制御部300は,グリーン第1電源電圧ライン311Gに対してグリーン第1電源電圧Vdd(G1)を出力し,レッド第1電源電圧Vdd(R1)及びブルー第1電源電圧Vdd(B1)を出力しない。これによって,第2駆動薄膜トランジスタM3は,ターンオンされてグリーンEL素子Gに駆動電流を出力する。また,レッドEL素子Rは,レッド第1電源電圧Vdd(R1)が遮断されることによってオフ状態となる。同様に,ブルーEL素子Bもブルー第1電源電圧Vdd(B)が遮断されることによってオフ状態となる。
【0099】
次の第3サブフレーム期間では,ゲートライン211にスキャン信号S1が印加されると,スイッチング薄膜トランジスタM1は,オンされてデータライン111〜11nから与えられたブルーデータ信号DB1を第3駆動薄膜トランジスタM4に伝達する。
【0100】
そして,第1電源電圧駆動制御部300からブルー発光制御信号が印加されることによって,ブルー電源電圧Vdd(B1)は,第3駆動薄膜トランジスタM4に印加される。また,レッド第1電源電圧Vdd(R1)及びグリーン第1電源電圧Vdd(G1)は遮断される。これによって,ブルーEL素子Bはオン状態となり,レッドEL素子RとグリーンEL素子Gはオフ状態となる。
【0101】
1フレームの各サブフレームにおいて,第2ゲートライン212にスキャン信号が印加されると,データライン111〜11nからレッド,グリーン,ブルーデータ信号D2(DR1〜DRn,DG1〜DGn,DB1〜DBn)が次々と第2ゲートライン212に接続された画素P21〜P2nのレッド,グリーン,ブルーEL素子に印加される。また,レッド,グリーン,ブルー第1電源電圧ライン312R,312G,312Bから電源電圧が次々と各駆動薄膜トランジスタM2,M3,M4に印加される。これによって,駆動薄膜トランジスタM2,M3,M4が順次ターンオンされて,レッド,グリーン,ブルーデータ信号D2(DR1〜DRn,DG1〜DGn,DB1〜DBn)に対応する駆動電流がレッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bに順次提供されて,各EL素子が駆動される。
【0102】
このような動作を繰り返して,1フレームの各サブフレームにおいて,第mゲートライン21mにスキャン信号が印加されると,データライン111〜11nにレッド,グリーン,ブルーデータ信号Dn(DR1〜DRn,DG1〜DGn,DB1〜DBn)が順次印加される。また,第mゲートライン21mに接続された画素Pm1〜PmnのレッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bを順次制御するための第1電源電圧Vdd(R),Vdd(G),Vdd(B)が順次発生して,駆動薄膜トランジスタM2,M3,M4が順次ターンオンされる。これによって,レッド,グリーン,ブルーデータ信号Dn(DR1〜DRn,DG1〜DGn,DB1〜DBn)に対応する駆動電流がレッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bに順次提供されて,各EL素子が駆動される。
【0103】
このように,本実施の形態によれば,1フレームは3サブフレームに分割されて,各サブフレーム期間において,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bが順次駆動され,結果的に所定の画像がディスプレイされる。このとき,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bは次々と駆動されるが,順次駆動される時間が非常に短いため,人間の目にはレッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bが同時に駆動される場合と同等に認識される。したがって,画像を正常にディスプレイすることが可能となる。
【0104】
本実施の形態において,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bを備える一つの画素は,各EL素子を駆動するために,一つのゲートライン,一つのデータライン,及びレッド,グリーン,ブルーEL素子に共通の共通ラインCLに接続された一つのスイッチングトランジスタM1(スイッチング手段430)と,駆動トランジスタM2,M3,M4とキャパシタC1,C2,C3を含む駆動手段440を備えている。このように,本実施の形態によれば,従来に比べて構成素子の数が減少し,非常に簡単な構成の画素駆動回路が提供される。
【0105】
また,本実施の形態に係る表示装置は,レッド,グリーン,ブルーEL素子R,G,Bの発光時間を調節してホワイトバランス(White Balance)を調節することができる。これは,レッド,グリーン,ブルー第1電源電圧Vdd(R),Vdd(G),Vdd(B)が印加される時間を調節してレッド,グリーン,ブルーEL素子R,G,Bの発光時間を調節することによって実現可能である。
【0106】
図10Cに示したように,各サブフレームにおいて,レッド,グリーン,ブルー第1電源電圧Vdd R,G,Bの出力時間T11,T12,T13を調節することによって,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bの各発光時間を調節することが可能となる。これによってホワイトバランスが調節される。
【0107】
例えば,第1電源電圧駆動制御部300からレッド,グリーン,ブルー第1電源電圧ライン311〜31mに対するレッド第1電源電圧Vdd Rの出力時間(ターンオン時間)T11を,グリーン第1電源電圧Vdd Gの出力時間(ターンオン時間)T12及びブルー第1電源電圧Vdd Bの出力時間(ターンオン時間)T13よりも相対的に長く調整し,グリーン第1電源電圧Vdd Gの出力時間T12をブルー第1電源電圧Vdd Bの出力時間T13より相対的に短く調整する。このようにしてホワイトバランスの調節が図られる。
【0108】
(第2の実施の形態)
図5は,本発明の第2の実施の形態に係る表示装置を示したブロック図である。
【0109】
同図中,符号100はデータドライバを示し,符号200はスキャンドライバを示し,符号400は画素部を示し,符号500は第2電源電圧駆動制御部を示している。
【0110】
図示したように,本実施の形態に係る表示装置は,選択信号を出力するスキャンドライバ200,RGB(赤緑青)データ信号を出力するデータドライバ100,第2電源電圧を順次発生させる第2電源電圧駆動制御部500,及び画素部400を備える。
【0111】
スキャンドライバ200は,ゲートライン211〜21mを通じてスキャン信号S1〜Smを順次画素部400に出力する。データドライバ100は,RGBデータ信号D1〜Dnを,データライン111〜11nを通じて,順次画素部400に向けて出力する。第2電源電圧駆動制御部500は,第2電源電圧Vss(R1),Vss(G1),Vss(B1)〜Vss(Rm),Vss(Gm),Vss(Bm)(図中,「VSS R,G,B1〜VSS R,G,Bm」と表記)を,スキャン信号が画素部400に入力されるごとに順次発生させて,画素部400のレッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bを発光制御する。すなわち,本発明の第2の実施の形態の主要特徴は,各画素に含まれるレッドEL素子,グリーンEL素子,ブルーEL素子が,画素部400に接続された第2電源電圧駆動制御部500の順次駆動によって発光制御される点にある。
【0112】
図7は,本発明の第2の実施の形態に係る表示装置に備えられた画素部400の構成を示したブロック図である。
【0113】
画素部400は,スキャンドライバ200からスキャン信号S1〜Smが各々伝えられる複数のゲートライン211〜21mと,データドライバ100からRGBデータ信号D1〜Dnが各々伝えられる複数のデータライン111〜11nと,第2電源電圧駆動制御部500から発光制御信号Vss(R1),Vss(G1),Vss(B1)〜Vss(Rm),Vss(Gm),Vss(Bm)が各々供給される複数の第2電源電圧ライン511〜51nと,画素部400に電源電圧を供給する第1電源電圧ライン321〜32nと,複数の画素P11〜Pmnを含む。
【0114】
ここで,複数の画素P11〜Pmnは各々該当する一つのゲートライン211〜21mとデータライン111〜11n,そして第1電源電圧ライン321〜32mと,レッド,グリーン,ブルー第2電源電圧ライン511〜51mに接続される。
【0115】
例えば,第1画素P11は,第1ゲートライン211と,第1データライン111と,第1電源電圧ライン321と,第1発光制御信号Vss R,G,B1を出力する第2−1電源電圧ライン511に接続されている。
【0116】
各画素P11〜Pmnには,ゲートライン211〜21mを通じて対応するスキャン信号が順次入力され,データライン111〜11nを通じてRGBデータ信号D1〜Dnが順次入力され,第1電源電圧ライン321〜32mを通じて第1電源電圧が印加され,第2電源電圧ライン511〜51mを通じてレッド,グリーン,ブルー発光制御信号Vss R,G,B1〜Vss R,G,Bmが順次入力される。各画素P11〜Pmnは,スキャン信号S1,S2,S3,…,Smが印加されるごとに,レッド,グリーン,ブルーデータ信号Vss R,G,B1〜Vss R,G,Bmが順次印加されて,レッド,グリーン,ブルー発光制御信号Vss R,G,B1〜Vss R,G,Bmに従って,レッド,グリーン,ブルーデータ信号DR,DG,DBに対応する光を順次発光する。この結果,1フレーム期間において所定の色が表示される。
【0117】
図9は,本発明の第2の実施の形態に係る表示装置の画素(ピクセル回路)を示したブロック図であって,図11Aは,図9のピクセル回路の詳細回路図である。
【0118】
同図中,符号111はデータラインを示し,符号211はゲートラインを示し,符号410はアクティブ素子を示し,符号430はスイッチング手段を示し,符号440は駆動手段を示し,符号442aは第1駆動手段を示し,符号442bは第2駆動手段を示し,符号442cは第3駆動手段を示し,符号500は第2電源電圧駆動制御部を示し,符号511Rはレッド第2電源電圧ラインを示し,符号511Gはグリーン第2電源電圧ラインを示し,符号511Bはブルー第2電源電圧ラインを示している。
【0119】
図示したように,第2の実施の形態に係るピクセル回路は,アクティブスイッチング素子410と表示手段450を備える。
【0120】
アクティブ素子410は,スイッチング手段430と駆動手段440を含んでおり,ゲートライン211,データライン111,及び第1電源電圧ライン321に接続されている。また,駆動手段440には,レッド,グリーン,ブルーEL素子R,G,Bが共通接続される。ここで,レッド,グリーン,ブルーEL素子R,G,Bは各々,レッド,グリーン,ブルー第2電源電圧ライン511R,511G,511Bに接続されている。そして,スイッチング手段430は,ゲートライン211とデータライン111に各々接続されており,駆動手段440は,スイッチング手段430と表示手段450間に接続構成されている。
【0121】
スイッチング手段430は,ゲートライン211を通じてスキャン信号S1が印加されると,スイッチングオンされて,データライン111を通じて伝えられるデータ信号DR1,DG1,DB1を駆動手段440に伝達する。駆動手段440は,電源電圧Vddとデータ信号D1(DR1)が印加されるとスイッチングオンされてレッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bに駆動電流を印加する。このとき,第2電源電圧駆動制御部500は,第2電源電圧ライン511R,511G,511Bを通じてレッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bに第2電源電圧,すなわち発光制御信号Vss R,G,B1を順次供給する。これによって,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bは,1フレームを3つに分割して得られる各サブフレーム期間において順次発光する。
【0122】
これを詳細に説明すると,まず第1サブフレームでは,スイッチング手段430と駆動手段440を含むアクティブ素子410に対して,ゲートライン211を介してスキャン信号が入力され,データライン111を通じてレッドデータDR1が入力され,電源電圧ライン321を通じて電源電圧Vddが入力される。これによって,アクティブ素子410は,入力されたレッドデータDR1に応じて,駆動電流を出力する。このとき,第2電源電圧駆動制御部500は,レッド第2電源電圧ライン511Rを通じて,レッド発光信号Vss R1をレッドEL素子Rに第1サブフレーム期間出力する。これによって,レッドEL素子Rは,第1サブフレーム期間発光する。一方,グリーンEL素子GとブルーEL素子Bは,グリーン,ブルー第2電源電圧ライン511G,511Bからオフ信号が印加されるため,この第1サブフレーム期間はオフされる(発光しない)。
【0123】
次に,第2サブフレームでは,スキャン信号S1とグリーンデータ信号DG1,及び電源電圧がアクティブ素子410,すなわちスイッチング手段430と駆動手段440に伝えられる。これによって,スイッチング手段430は,スイッチングオンされて,グリーンデータ信号DG1を駆動手段440に伝達する。駆動手段440は,グリーンデータ信号DG1に応じて駆動電流を出力する。また,第2電源電圧駆動制御部500は,グリーン第2電源電圧ライン511Gを通じてグリーン発光信号Vss G1をグリーンEL素子Gに出力する。そして,グリーンEL素子Gは,駆動手段440から出力されたグリーンデータ信号DG1に対応する駆動信号が印加されるため,第2サブフレーム期間発光する。なお,レッドEL素子RとブルーEL素子Bは,第2電源電圧ライン511R,511Bからオフ信号が伝えられるため,第2サブフレーム期間オフされる(発光しない)。
【0124】
続く第3サブフレームでは,アクティブ素子410に対して,ゲートライン211を介してスキャン信号S1が入力され,データライン321を介してブルーデータ信号DB1が入力され,電源電圧ライン321から電源電圧が印加されると,駆動手段440は,上述したようにスイッチング手段430により伝えられたブルーデータ信号DB1に応じて駆動電流を出力する。また,第2電源電圧駆動制御部500は,ブルー発光信号Vss B1をブルーEL素子Bに出力する。そして,ブルーEL素子Bは,アクティブ素子410から出力された駆動電流が印加されて,第3サブフレーム期間発光する。なお,レッドEL素子RとグリーンEL素子Gは,レッド,グリーン第2電源電圧ライン511R,511Gからオフ信号が印加されるため,第3サブフレーム期間オフされる(発光しない)。
【0125】
上述したように,本発明の第2の実施の形態によれば,第2電源電圧がレッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bに順次印加されるため,各レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bが時分割的に順次駆動されて,所定色相が表示される。
【0126】
アクティブ素子410は,スイッチング手段430と駆動手段440を含み,スイッチング手段430と駆動手段440は,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bを駆動するための少なくとも一つ以上のスイッチング素子で構成されている。このスイッチング素子は,薄膜トランジスタ,薄膜ダイオード,ダイオード,またはTRSのうちいずれか一つであることが望ましい。ここでは,スイッチング素子が薄膜トランジスタである場合に即して,本発明の実施の形態を説明している。
【0127】
次に,図9のピクセル回路を,図11Aを参照しながらより詳細に説明する。なお,ここでは代表的に画素P11(図7参照)について説明するが,その他の画素P12〜Pmnは画素P11と略同一の構成を有している。
【0128】
画素P11は,ゲートライン211,データライン111,3本の第2電源電圧ライン511R,511G,511B,スイッチング手段430,駆動手段440,及び表示手段450を含む。同図に示した,第2電源電圧駆動制御部500は,第2電源電圧ライン511R,511G,511Bに対して,第2電源電圧VSS R,G,B1(第2発光制御信号Vss(R1),Vss(G1),Vss(B1))を出力するものである。
【0129】
ここまで,表示手段450が,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,及びブルーEL素子Bを含む場合に即して本発明の実施の形態を説明したが,本発明はこれに限定されるものではない。各EL素子に代えて,FED(Field Emission Display),PDP(Plasma Display Pannel)等を用いることも可能である。また,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bに,第4のEL素子(例えば,ホワイトEL素子)を追加するようにしてもよい。
【0130】
そして,各画素は,図9に示したように,表示手段450を時分割的に順次駆動するためのアクティブ素子410を含む。このアクティブ素子410は,スイッチング手段430と駆動手段440を含む。スイッチング手段430は,ゲートライン211を通じて印加されるスキャン信号S1にスイッチングオンされてデータ信号を伝達するスイッチング薄膜トランジスタM1で構成されている。また,駆動手段440は,スイッチング手段430と共通接続され,伝えられるデータ信号に対応する駆動信号を各々出力する第1駆動手段442a,第2駆動手段442b,及び第3駆動手段442cで構成されている。
【0131】
図11Aに示したように,第1駆動手段442aは,レッドEL素子Rとレッド第2電源電圧ライン511Rに接続されており,第2駆動手段442bは,グリーンEL素子Gとグリーン第2電源電圧ライン511Gに接続されており,第3駆動手段442cは,ブルーEL素子Bとブルー第2電源電圧ライン511Bに接続されている。
【0132】
レッド第2電源電圧ライン511Rは,レッドEL素子Rのオン/オフ信号を伝達して,グリーン第2電源電圧ライン511GはグリーンEL素子Gのオン/オフ信号を伝達して,ブルー第2電源電圧ライン511BはブルーEL素子Bのオン/オフ信号を伝達する。共通ラインCLには,スイッチング薄膜トランジスタM1と各駆動手段442a,442b,442cが接続されている。スイッチング薄膜トランジスタM1は,第1の実施の形態におけるスイッチング薄膜トランジスタM1と略同一の機能を有している。駆動手段442a,442b,442cはそれぞれ,第1の実施の形態における駆動手段441a,441b,441cと略同一の機能を有している。
【0133】
スイッチングトランジスタM1は,そのゲートがゲートラインScan(211)に接続されており,そのソースがデータラインData(111)に接続されており,そのドレインには共通ラインCLが接続されている。この共通ラインCLには,各駆動手段442a,442b,442cも接続されている。駆動手段442a,442b,442cはそれぞれ,共通ラインCLにゲートが接続されている駆動薄膜トランジスタM2,M3,M4と,キャパシタC1,C2,C3で構成される。キャパシタC1,C2,C3と駆動薄膜トランジスタM2,M3,M4は,第1電源電圧ラインVddに接続される。
【0134】
ここで本実施の形態に係るピクセル回路の動作について説明する。まず,スキャンドライバ200から出力された選択信号によりスイッチング薄膜トランジスタM1がオンされると,スイッチングトランジスタM1のソースに接続されているデータライン111を介して伝送される画像信号がスイッチングトランジスタM1のドレインに伝達される。そして,スイッチング薄膜トランジスタM1のドレインに接続されている共通ラインCLを通じてスイッチング薄膜トランジスタM1に共通接続されている各駆動手段442a,442b,442cに画像信号が伝えられる。
【0135】
駆動手段442a,442b,442cに画像信号が伝えられると,キャパシタC1,C2,C3は,この画像信号に応じて充電される。これによって,ゲートライン211のスキャン信号がオフされた以後も所定期間,画像信号が維持される。駆動薄膜トランジスタM2,M3,M4は,印加された第1電源電圧Vddによって画像信号としきい電圧を減らして,その自乗に対応する駆動電流をレッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bに与える。
【0136】
また,第2電源電圧駆動制御部500は,選択信号と画像信号の出力と連動して,レッド第2電源電圧ライン511Rを通じて発光信号をレッドEL素子Rに出力する。したがって,レッドEL素子Rは,第1駆動手段442aから出力される駆動信号に対応するレッド光を発光する。そして,第2電源電圧駆動制御部500は,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bにグリーン第2電源電圧ライン511Gとブルー第2電源電圧ライン511Bを通じてオフ信号を印加する。したがって,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bはオフされる。
【0137】
そして所定時間経過すると,ゲートラインScan(211)からスキャン信号が印加されてスイッチング薄膜トランジスタM1がオンされる。また,データライン111から画像信号が印加される。ここで第2電源電圧駆動制御部500は,グリーン第2電源電圧ライン511Gに発光信号を出力して,レッド第2電源電圧ライン511Rとブルー第2電源電圧ライン511Bをインアクティブ状態とする。これによって,レッドEL素子RとブルーEL素子Bはオフされて,グリーンEL素子Gは発光する。
【0138】
さらに所定時間が経過すると,再びゲートライン211から選択信号が印加されてスイッチング薄膜トランジスタM1がオンされる。また,データライン111に画像信号が印加される。ここで第2電源電圧駆動制御部500は,レッド第2電源電圧ライン511Rとグリーン第2電源電圧ライン511Gにオフ信号を出力し,ブルー第2電源電圧ライン511Bに発光制御信号を印加する。したがって,レッドEL素子RとグリーンEL素子Gはオフされて,ブルーEL素子Bが発光する。
【0139】
このように,本発明の第2の実施の形態の特徴は,第2電源電圧VSS R,G,B1を利用して次々と画素内の各EL素子R,G,Bを時分割駆動制御する点にある。
【0140】
次に,第2の実施の形態の動作について,図11Cのタイミング図を参照しながら詳細に説明する。
【0141】
第2の実施の形態においては,1フレームが3サブフレームに分割されて,1フレーム期間に3m個のスキャン信号が印加される。第1サブフレーム期間では,ゲートライン211を通じてスキャン信号S1が印加され,スイッチングトランジスタM1がターンオンして,データライン111〜11nからレッドデータ信号D1(DR1)が駆動薄膜トランジスタM2,M3,M4に提供される。このとき,第2電源電圧駆動制御部500は,レッド第2電源電圧Vss(R)を出力して,グリーン第2電源電圧Vss(G)とブルー第2電源電圧Vss(B)をオフする。レッドEL素子Rは,駆動信号が印加されることによって発光して,グリーンEL素子GとブルーEL素子Bは,グリーン第2電源電圧Vss(G)とブルー第2電源電圧Vss(B)がオフされることによって第1サブフレーム期間オフされる。
【0142】
所定時間が経過し,第1サブフレームから第2サブフレームへ移行すると,まずゲートライン211にスキャン信号S1が印加されることによってスイッチング薄膜トランジスタM1がオンされて,データライン111〜11nからグリーンデータ信号D1(DG1)が駆動トランジスタM2,M3,M4に伝えられる。
【0143】
そして,第2電源電圧駆動制御部500は,グリーン第2電源電圧Vss(G)を出力して,レッド第2電源電圧Vss(R)とブルー第2電源電圧Vss(B)をオフする。これによって,グリーンEL素子Gには駆動信号が印加されて,レッドEL素子RとブルーEL素子Bはオフされる。
【0144】
次の第3サブフレーム期間では,ゲートライン211にスキャン信号S1が印加されると,スイッチング薄膜トランジスタM1は,オンされてデータライン111〜11nから与えられたブルーデータ信号D1(DB1)を伝達する。
【0145】
そして,第2電源電圧駆動制御部500は,ブルー第2電源電圧Vss(B)を出力して,レッド第2電源電圧Vss(R)とグリーン第2電源電圧Vss(G)をオフさせる。したがって,ブルーEL素子Bはオンされて(発光し),レッドEL素子RとグリーンEL素子Gはオフされる(発光しない)。
【0146】
1フレームの各サブフレームにおいて,第2ゲートライン212にスキャン信号が印加されると,データライン111〜11nからレッド,グリーン,ブルーデータ信号D2(DR1〜DRn,DG1〜DGn,DB1〜DBn)が次々と第2ゲートライン212に接続された画素P21〜P2nのレッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bに印加される。また,レッド,グリーン,ブルー第2電源電圧Vss(R),Vss(G),Vss(B)が次々と各EL素子に印加されることによって,レッド,グリーン,ブルーデータ信号D2(DR1〜DRn,DG1〜DGn,DB1〜DBn)に対応する駆動電流がレッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bに流れ,各EL素子が駆動される。
【0147】
このように,本実施の形態によれば,1フレームは3サブフレームに分割されて,3サブフレーム期間において,レッド,グリーン,ブルーEL素子が順次駆動され,結果的に所定の画像がディスプレイされる。このとき,レッド,グリーン,ブルーEL素子が次々と駆動されるが,各第2電源電圧Vss(R),Vss(G),Vss(B)の順次駆動時間を短く制御することによって,視覚的にはレッド,グリーン,ブルーEL素子が同時駆動されて一つの色相がディスプレイされていると見なされる。
【0148】
(第3の実施の形態)
図11Bは,本発明の第3の実施の形態に係るピクセル回路を示した回路図である。
【0149】
同図中,符号111はデータラインを示し,符号211はゲートラインを示し,符号430はスイッチング手段を示し,符号440は駆動手段を示し,符号450は表示手段を示し,符号500は第2電源電圧駆動制御部を示し,符号511Rはレッド第2電源電圧ラインを示し,符号511Gはグリーン第2電源電圧ラインを示し,符号511Bはブルー第2電源電圧ラインを示し,符号N2は第2ノードを示している。
【0150】
図示したように,スイッチングトランジスタM1のドレインには駆動手段440が接続されている。駆動手段440は,キャパシタC1と駆動薄膜トランジスタM2で構成される。駆動薄膜トランジスタM2のドレインは,第2ノードN2に接続されており,第2ノードN2は,各EL素子R,G,Bと接続されている。これらレッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bの各カソードは,第2電源電圧ライン511R,511G,511Bを介して,第2電源電圧駆動制御部500に接続されている。
【0151】
ゲートライン211から選択信号が印加されると,スイッチングトランジスタM1は,オン(On)されて,データライン111から入力された画像信号を駆動手段440に伝達する。この画像信号は,キャパシタC1に充電される。そして,ゲートライン211が論理的低レベル(Lレベル)から論理的高レベル(Hレベル)に遷移してスイッチング薄膜トランジスタM1がオフされても,所定期間,駆動薄膜トランジスタM2はオン状態を維持する。
【0152】
駆動手段440は,電源電圧ライン321の電圧と印加される画像信号に対応する駆動電流を,第2ノードN2を通じてレッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bに伝達する。このとき,第2電源電圧駆動制御部500は,レッド第2電源電圧ライン511Rを通じてレッドEL素子Rに発光信号を印加してレッドEL素子Rを発光させる。また,第2電源電圧駆動制御部500は,グリーン第2電源電圧ライン511Gとブルー第2電源電圧ライン511Bにオフ信号を印加することによってグリーンEL素子GとブルーEL素子Bをオフする。
【0153】
所定時間が経過して,ゲートライン211から選択信号が印加され,データライン111から画像信号が伝えられると,第2電源電圧駆動制御部500が,レッド第2電源電圧ライン511Rにオフ信号を印加することによってレッドEL素子Rがオフされて,グリーン第2電源電圧ライン511Gに発光信号を出力することによってグリーンEL素子Gが発光して,また,ブルー第2電源電圧ライン511Bにオフ信号を出力することによってブルーEL素子Bがオフされる。
【0154】
またさらに所定時間が経過して,データライン111から画像信号が伝送されることによって駆動手段440から駆動電流が出力され,第2電源電圧駆動制御部500の制御により,レッド第2電源電圧ライン511Rとグリーン第2電源電圧ライン511Gにオフ信号が伝達され,ブルー第2電源電圧ライン511Bに発光信号が出力されると,レッドEL素子RとグリーンEL素子Gはオフされ,ブルーEL素子Bは発光する。
【0155】
第3の実施の形態によれば,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,及びブルーEL素子Bは,スイッチング薄膜トランジスタM1と駆動薄膜トランジスタM2とキャパシタC1を共有している。そして,第2電源電圧を次々と出力することによって,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bを発光制御することを特徴としている。なお,駆動トランジスタM2のしきい電圧を補償するためのしきい電圧補償手段を備えるようにしてもよい。
【0156】
次に,第3の実施の形態動作について,図11Cのタイミング図を参照しながら詳細に説明する。
【0157】
第3の実施の形態においては,1フレームが3サブフレームに分割されて,1フレーム期間3m個のスキャン信号が印加される。第1サブフレーム期間では,ゲートライン211を通じてスキャン信号S1が印加され,スイッチングトランジスタM1がターンオンして,データライン111〜11nからレッドデータ信号D1(DR1)が駆動薄膜トランジスタM2に提供される。このとき,第2電源電圧駆動制御部500は,レッド第2電源電圧Vss(R)を出力して,グリーン第2電源電圧Vss(G)とブルー第2電源電圧Vss(B)をオフする。レッドEL素子Rは,駆動信号が印加されることによって発光して,グリーンEL素子GとブルーEL素子Bは,グリーン第2電源電圧Vss(G)とブルー第2電源電圧Vss(B)がオフされることによって第1サブフレーム期間オフされる。
【0158】
所定時間が経過し,第1サブフレームから第2サブフレームに移行すると,まずゲートライン211にスキャン信号S1が印加されることによってスイッチング薄膜トランジスタM1がオンされて,データライン111〜11nからグリーンデータ信号D1(DG1)が駆動トランジスタM2に伝えられる。
【0159】
そして,第2電源電圧駆動制御部500は,グリーン第2電源電圧Vss(G)を出力して,レッド第2電源電圧Vss(R)とブルー第2電源電圧Vss(B)をオフする。これによって,グリーンEL素子Gには駆動信号が印加されて,レッドEL素子RとブルーEL素子Bはオフされる。
【0160】
次の第3サブフレーム期間では,ゲートライン211にスキャン信号S1が印加されると,スイッチング薄膜トランジスタM1は,オンされて前記データライン111〜11nから与えられたブルーデータ信号D1(DB1)を伝達する。
【0161】
そして,第2電源電圧駆動制御部500は,ブルー第2電源電圧Vss(B)を出力して,レッド第2電源電圧Vss(R)とグリーン第2電源電圧Vss(G)をオフさせる。したがって,ブルーEL素子Bはオンされて(発光し),レッドEL素子RとグリーンEL素子Gはオフされる(発光しない)。
【0162】
1フレームの各サブフレームにおいて,第2ゲートライン212にスキャン信号が印加されると,データライン111〜11nからレッド,グリーン,ブルーデータ信号D2(DR1〜DRn,DG1〜DGn,DB1〜DBn)が次々と第2ゲートライン212に接続された画素P21〜P2nのレッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bに印加される。また,レッド,グリーン,ブルー第2電源電圧Vss(R),Vss(G),Vss(B)が次々と各EL素子に印加されることによって,レッド,グリーン,ブルーデータ信号D2(DR1〜DRn,DG1〜DGn,DB1〜DBn)に対応する駆動電流がレッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bに流れ,各EL素子が駆動される。
【0163】
このように,本実施の形態によれば,1フレームは3サブフレームに分割されて,3サブフレーム期間において,レッド,グリーン,ブルーEL素子が順次駆動され,結果的に所定の画像がディスプレイされる。このとき,レッド,グリーン,ブルーEL素子が次々と駆動されるが,各第2電源電圧Vss(R),Vss(G),Vss(B)の順次駆動時間を短く制御することによって,視覚的にはレッド,グリーン,ブルーEL素子が同時駆動されて一つの色相がディスプレイされていると見なされる。
【0164】
上述のように,第1,第2,第3の各実施の形態によれば,1フレームが3個のサブフレームに分割され,各サブフレームにおいて,レッドEL素子R,グリーンEL素子G,ブルーEL素子Bは順次駆動され,所定の色相が表示される。ここで,より速いスイッチング動作が可能なアクティブ素子を採用して,各発光素子を順次駆動することが望ましい。
【0165】
また,第1,第2,第3の各実施の形態によれば,1フレームは3個のサブフレームに分割されるが,サブフレームの数はこれに限定されない。色度,明るさ,輝度,その他のディスプレイ特性を調整するために,1フレームを3個以上のサブフレームに分割してもよい。例えば,1フレームを4個のサブフレームに分割してレッド,レッド,グリーン,ブルー,またはレッド,グリーン,グリーン,ブルー等のパターンで発光させたり,またはそれ以上のサブフレームに分割して,各発光素子を時分割的に順次駆動させるようにしてもよい。
【0166】
さらに,ディスプレイ特性の調整のために,レッド,グリーン,ブルーEL素子だけでなく,ホワイト(White)EL素子を備えるようにしてもよい。この場合,1フレーム期間を4個またはそれ以上のサブフレームに分割して,1フレーム期間において,レッド,グリーン,ブルー,ホワイトEL素子のうち一つまたは複数のEL素子を駆動させることができる。また,レッド,グリーン,ブルー,ホワイトのうち少なくとも2種の色を(同時に)各サブフレームにおいて時分割的に順次駆動させることもできる。
【0167】
また,本発明の実施の形態に係る有機電界発光表示装置は,レッド,グリーン,ブルーEL素子の各発光時間を調節してホワイトバランスを調節することができる。これは,図11Dに示したように,レッド,グリーン,ブルー第1電源電圧Vdd(R),Vdd(G),Vdd(B)の出力時間,または,レッド,グリーン,ブルー第2電源電圧Vss(R),Vss(G),Vss(B)の出力時間を調節することによって実現する。
【0168】
例えば,図11Dに示したように,各サブフレームにおいて,R,G,B第2電源電圧の出力時間T21,T22,T23を調節して各単位画素の駆動薄膜トランジスタM2,M3,M4をターンオンさせ,レッド,グリーン,ブルーEL素子の発光時間を調節する。これによって,ホワイトバランスが適切に調節される。
【0169】
図11Dの例では,第2電源電圧駆動制御部500からのレッド第2電源電圧Vss(R)の出力時間(ターンオン時間)T21を,グリーン第2電源電圧Vss(G)の出力時間T22とブルー第2電源電圧Vss(B)の出力時間T23よりも相対的に長く調整し,グリーン第2電源電圧Vss(G)の出力時間T22をブルー第2電源電圧Vss(B)の出力時間T23より相対的に短く調整する。このように,各レッド,グリーン,ブルーEL素子の発光時間を制御してホワイトバランスの調節が図られる。
【0170】
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0171】
本発明は,EL表示装置,FED(Field Emission Display),PDP(Plasma Display Panel)のような発光素子を採用する表示装置に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0172】
【図1】一般的な表示装置の構成を示したブロック図である。
【図2】従来の表示装置の画素駆動回路の回路図である。
【図3】従来の表示装置の画素駆動回路の動作を示すタイミング図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る表示装置の構成を示したブロック図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係る表示装置の構成を示したブロック図である。
【図6】図4の表示装置が備える画素部の構成を示したブロック図である。
【図7】図5の表示装置が備える画素部の構成を示したブロック図である。
【図8】図6の画素部が備える各ピクセル回路の構成を示したブロック図である。
【図9】図7の画素部が備える各ピクセル回路の構成を示したブロック図である。
【図10A】図8のピクセル回路の詳細回路図である。
【図10B】図4の表示装置の動作を示すタイミング図である。
【図10C】図4の表示装置におけるホワイトバランシングを示したタイミング図である。
【図11A】図9のピクセル回路の詳細回路図である。
【図11B】本発明の第3の実施の形態に係るピクセル回路の詳細回路図である。
【図11C】図5の表示装置及び図11Bのピクセル回路を含む表示装置の動作を示すタイミング図である。
【図11D】図5の表示装置及び図11Bのピクセル回路を含む表示装置におけるホワイトバランシングを示したタイミング図である。
【符号の説明】
【0173】
100:データドライバ
200:スキャンドライバ
300:第1電源電圧駆動制御部
400:画素部
500:第2電源電圧駆動制御部
M1:スイッチング薄膜トランジスタ
M2〜M4:駆動薄膜トランジスタ
C1〜C3:キャパシタ
Vdd(R):レッド電源電圧
Vdd(G):グリーン電源電圧
Vdd(B):ブルー電源電圧
Vss(R):レッド第2電源電圧
Vss(G):グリーン第2電源電圧
Vss(B):ブルー第2電源電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のゲートラインと複数のデータラインの各交差部に構成される表示装置のピクセル回路において,
所定区間内で所定の色相で発光する複数の発光素子と;
前記複数の発光素子に共通接続されて,前記複数の発光素子を駆動するアクティブ素子と;
前記アクティブ素子に接続され前記複数の発光素子の発光制御信号を前記アクティブ素子に伝達する発光制御ラインと;
を含み,
前記アクティブ素子は,前記発光制御信号にしたがって,前記所定区間内の所定期間ごとに,前記複数の発光素子を発光制御して,
前記複数の発光素子は,前記所定期間ごとに発光することを特徴とする,表示装置のピクセル回路。
【請求項2】
前記発光制御ラインは,前記アクティブ素子に第1電源電圧を伝達する第1電源電圧ラインであり,
前記第1電源電圧ラインは,前記発光制御信号を前記所定期間ごとに前記アクティブ素子に伝達することを特徴とする,請求項1に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項3】
前記発光制御信号は,第1電源電圧であり,
前記アクティブ素子は,前記第1電源電圧が前記所定期間ごとに伝えられることによって,前記複数の発光素子の駆動信号を出力することを特徴とする,請求項2に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項4】
前記所定区間は,一つのフレームであり,前記所定期間は,サブフレームであり,
前記フレームは,複数のサブフレームで構成され,
前記複数の発光素子は,前記サブフレームごとに,順次駆動されることを特徴とする,請求項1〜3のいずれかに記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項5】
前記複数の発光素子のうち少なくとも一つの発光素子は,前記複数のサブフレームのうち二つ以上のサブフレームにおいて発光することを特徴とする,請求項4に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項6】
前記複数のサブフレームのうちいずれかのサブフレームでは二つ以上の前記発光素子が発光することを特徴とする,請求項4または5に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項7】
前記アクティブ素子は,前記発光制御信号にしたがって前記複数の発光素子の各発光時間を調節して,全体のホワイトバランスを調節することを特徴とする,請求項1〜6のいずれかに記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項8】
前記各発光素子は,電界発光素子であることを特徴とする,請求項1〜7のいずれかに記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項9】
前記複数の発光素子は,第1電極が前記アクティブ素子に接続され,第2電極が第2電源電圧に共通接続されることを特徴とする,請求項1〜8のいずれかに記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項10】
前記アクティブ素子は,前記複数の発光素子を駆動するための一つ以上のスイッチング素子で構成されることを特徴とする,請求項1〜9のいずれかに記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項11】
前記スイッチング素子は,トランジスタ,薄膜ダイオード,ダイオード,またはTRSのうちいずれか一つであることを特徴とする,請求項10に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項12】
前記アクティブ素子は,
前記ゲートラインを通じて伝えられるスキャン信号に応じて前記データラインを通じて伝えられるデータ信号を伝達するスイッチング手段と,
前記スイッチング手段から伝えられる前記データ信号によって前記各発光素子に駆動信号を伝達する駆動手段と,
を含むことを特徴とする,請求項1〜11のいずれかに記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項13】
複数のゲートラインと複数のデータラインの各交差部に構成される表示装置のピクセル回路において,
所定区間内で所定の色相で発光する複数の発光素子と;
前記ゲートラインを通じて伝えられるスキャン信号に応じて前記データラインを通じて伝えられるデータ信号を伝達するスイッチング手段と;
前記複数の発光素子に共通接続されて,前記データ信号によって前記複数の発光素子に駆動信号を伝達する駆動手段と;
前記複数の発光素子に各々接続され,発光制御信号を伝達する発光制御ラインと;
を含み,
前記複数の発光素子は,前記発光制御信号により所定区間内の所定期間ごとに発光することを特徴とする,表示装置のピクセル回路。
【請求項14】
前記発光制御ラインは,前記発光素子に発光制御信号を伝達する第2電源電圧ラインであり,
前記第2電源電圧ラインは,前記複数の発光素子に発光制御信号を前記所定期間ごとに伝達することを特徴とする,請求項13に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項15】
前記発光制御信号は,第2電源電圧であり,
前記各発光素子は,前記第2電源電圧が前記所定期間ごとに伝えられることによって時分割的に駆動されることを特徴とする,請求項14に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項16】
前記所定区間は,一つのフレームであり,所定期間は,サブフレームであり,
前記フレームは,複数のサブフレームで構成され,
前記複数の発光素子は,前記サブフレームごとに,順次駆動されることを特徴とする,請求項13〜15のいずれかに記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項17】
前記複数の発光素子のうち少なくとも一つの発光素子は,前記複数のサブフレームのうち二つ以上のサブフレームにおいて発光することを特徴とする,請求項16に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項18】
前記複数のサブフレームのうちいずれかのサブフレームでは二つ以上の前記発光素子が発光することを特徴とする,請求項16または17に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項19】
前記複数の発光素子の各発光時間を調節して,全体のホワイトバランスを調節することを特徴とする請求項13〜18のいずれかに記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項20】
前記各発光素子は,電界発光素子であることを特徴とする,請求項13〜19のいずれかに記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項21】
前記複数の発光素子は,第1電極が前記駆動手段に共通接続され,第2電極が前記第2電源電圧ラインに接続されることを特徴とする,請求項13〜20に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項22】
前記スイッチング手段及び前記駆動手段はそれぞれ,少なくとも一つのスイッチング素子を含み,
前記スイッチング素子は,トランジスタ,薄膜ダイオード,ダイオード,またはTRSのうちいずれか一つであることを特徴とする,請求項13〜21のいずれかに記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項23】
赤色電界発光素子と;
緑色電界発光素子と;
青色電界発光素子と;
データ信号を伝達するスイッチングトランジスタと;
発光制御信号によってオン/オフ制御され,前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子がそれぞれ接続され,前記データ信号によって,前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子を駆動する複数の駆動手段と;
を備えたことを特徴とする,表示装置のピクセル回路。
【請求項24】
前記発光制御信号は,電源電圧であり,
前記複数の駆動手段に前記電源電圧を順次与えることによって,前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子を発光制御することを特徴とする,請求項23に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項25】
前記各駆動手段は,
前記スイッチングトランジスタの一方の電極に接続された駆動トランジスタと;
前記駆動トランジスタのゲートと電源間に接続されたキャパシタと;
を含むことを特徴とする,請求項23または24に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項26】
さらに,前記駆動トランジスタのしきい電圧の偏差を補償するしきい電圧補償手段を含むことを特徴とする請求項25に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項27】
前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子は,少なくとも三つのサブフレームで構成されるフレームにおいて,前記サブフレームごとに対応する発光制御信号にしたがって順次駆動されることを特徴とする,請求項23〜26のいずれかに記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項28】
前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子のうち少なくとも一つの発光素子は,前記複数のサブフレームのうち二つ以上のサブフレームにおいて駆動され,及び/又は,前記複数のサブフレームのうちいずれかのサブフレームでは二つ以上の発光素子が駆動されることを特徴とする,請求項27に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項29】
前記各サブフレームにおいて,前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子の各発光時間を調節して,全体のホワイトバランスを調節することを特徴とする,請求項27または28に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項30】
赤色電界発光素子と;
緑色電界発光素子と;
青色電界発光素子と;
データ信号を伝達する1または2以上のスイッチングトランジスタと;
前記データ信号によって前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子を駆動する複数の駆動手段と;
を備え,
前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子は,各第1電極が前記各駆動手段に接続され,各第2電極が第2電源電圧ラインに接続され,前記第2電源電圧ラインから伝えられる発光制御信号と前記駆動手段から伝えられる駆動信号にしたがって発光することを特徴とする,表示装置のピクセル回路。
【請求項31】
前記複数の駆動手段は,電源電圧を共通にすることを特徴とする,請求項30に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項32】
前記各駆動手段は,
前記スイッチングトランジスタの一方の電極に接続された駆動トランジスタと;
前記駆動トランジスタのゲートと電源間に接続されたキャパシタと;
を含むことを特徴とする,請求項30または31に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項33】
さらに,前記駆動トランジスタのしきい電圧の偏差を補償するしきい電圧補償手段を含むことを特徴とする,請求項32に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項34】
前記発光制御信号は,第2電源電圧であり,
前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子に前記第2電源電圧を順次与えることによって,前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子を発光制御することを特徴とする,請求項30〜33のいずれかに記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項35】
前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子は,少なくとも三つのサブフレームで構成されるフレームにおいて,前記サブフレームごとに対応する発光制御信号にしたがって順次駆動されることを特徴とする,請求項30〜34のいずれかに記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項36】
前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子のうち少なくとも一つの発光素子は,前記複数のサブフレームのうち二つ以上のサブフレームにおいて駆動され,及び/又は,前記複数のサブフレームのうちいずれかのサブフレームでは二つ以上の発光素子が駆動されることを特徴とする,請求項35に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項37】
前記各サブフレームにおいて,前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子の各発光時間を調節して,全体のホワイトバランスを調節することを特徴とする,請求項35または36に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項38】
赤色電界発光素子と;
緑色電界発光素子と;
青色電界発光素子と;
データ信号を伝達する1または2以上のスイッチングトランジスタと;
前記データ信号によって前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子を駆動する駆動トランジスタと;
前記データ信号を貯蔵する貯蔵手段と;
を備え,
前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子は,各第1電極が前記駆動トランジスタに共通接続され,各第2電極が第2電源電圧ラインに接続され,前記第2電源電圧ラインから伝えられる発光制御信号と前記駆動トランジスタから伝えられる駆動信号にしたがって発光することを特徴とする,表示装置のピクセル回路。
【請求項39】
前記発光制御信号は,第2電源電圧であり,
前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子に前記第2電源電圧を順次与えることによって,前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子を発光制御することを特徴とする,請求項38に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項40】
さらに,前記駆動トランジスタのしきい電圧の偏差を補償するしきい電圧補償手段を含むことを特徴とする,請求項38または39に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項41】
前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子は,少なくとも三つのサブフレームで構成されるフレームにおいて,前記サブフレームごとに対応する発光制御信号にしたがって順次駆動されることを特徴とする,請求項38〜40に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項42】
前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子のうち少なくとも一つの発光素子は,前記複数のサブフレームのうち二つ以上のサブフレームにおいて駆動され,及び/又は,前記複数のサブフレームのうちいずれかのサブフレームでは二つ以上の発光素子が駆動されることを特徴とする,請求項41に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項43】
前記各サブフレームにおいて,前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子の各発光時間を調節して,全体のホワイトバランスを調節することを特徴とする,請求項41または42に記載の表示装置のピクセル回路。
【請求項44】
複数のゲートラインと複数のデータラインの各交差部に構成されるピクセル回路を含む表示装置において,
前記ピクセル回路は,
レッド第1電源電圧を伝送するレッド第1電源電圧ラインと;
グリーン第1電源電圧を伝送するグリーン第1電源電圧ラインと;
ブルー第1電源電圧を伝送するブルー第1電源電圧ラインと;
ゲートが前記ゲートラインに接続され,ソースが前記データラインに接続された第1トランジスタと;
ゲートが前記第1トランジスタのドレインに接続されて,ソースが前記レッド第1電源電圧ラインに接続された第2トランジスタと;
前記第2トランジスタのゲートと前記レッド第1電源電圧ラインとの間に接続された第1キャパシタと;
前記第1キャパシタを介して,ゲートが前記第1トランジスタのドレインに接続された第3トランジスタと;
前記第3トランジスタのゲートと前記グリーン第1電源電圧ラインとの間に接続された第2キャパシタと;
前記第1キャパシタ及び前記第2キャパシタを介して,ゲートが前記第1トランジスタのドレインに接続された第4トランジスタと;
前記第4トランジスタのゲートと前記ブルー第1電源電圧ラインとの間に接続された第3キャパシタと;
前記第2トランジスタのドレインに第1電極が接続され,第2電極が接地された赤色電界発光素子と;
前記第3トランジスタのドレインに第1電極が接続され,第2電極が接地された緑色電界発光素子と;
前記第4トランジスタのドレインに第1電極が接続され,第2電極が接地された青色電界発光素子と;
を含むことを特徴とする,表示装置。
【請求項45】
さらに,前記レッド第1電源電圧,グリーン第1電源電圧,及びブルー第1電源電圧を出力する第1電源電圧駆動制御部を含むことを特徴とする,請求項44に記載の表示装置。
【請求項46】
複数のゲートラインと複数のデータラインの各交差部に構成されるピクセル回路を含む表示装置において,
前記ピクセル回路は,
ゲートが前記ゲートラインに接続され,ソースが前記データラインに接続された第1トランジスタと;
ゲートが前記第1トランジスタのドレインに接続された第2トランジスタと;
前記第2トランジスタのゲートとソースとの間に接続された第1キャパシタと;
ゲートが前記第1トランジスタのドレインに接続された第3トランジスタと;
前記第3トランジスタのゲートとソースとの間に接続された第2キャパシタと;
ゲートが前記第1トランジスタのドレインに接続された第4トランジスタと;
前記第4トランジスタのゲートとソースとの間に接続された第3キャパシタと;
前記第2トランジスタ,前記第3トランジスタ,及び前記第4トランジスタの各ソースに共通接続された第1電源電圧ラインと;
前記第2トランジスタのドレインに第1電極が接続された赤色電界発光素子と;
前記第3トランジスタのドレインに第1電極が接続された緑色電界発光素子と;
前記第4トランジスタのドレインに第1電極が接続された青色電界発光素子と;
前記赤色電界発光素子の第2電極に接続されたレッド第2電源電圧ラインと;
前記緑色電界発光素子の第2電極に接続されたグリーン第2電源電圧ラインと;
前記青色電界発光素子の第2電極に接続されたブルー第2電源電圧ラインと;
を含むことを特徴とする,表示装置。
【請求項47】
さらに,前記レッド第2電源電圧ラインにレッド第2電圧を出力し,前記グリーン第2電源電圧ラインにグリーン第2電圧を出力し,前記ブルー第2電源電圧ラインにブルー第2電源電圧を出力する第2電源電圧駆動制御部を含むことを特徴とする,請求項46に記載の表示装置。
【請求項48】
複数のゲートラインと複数のデータラインの交差部に構成されるピクセル回路を含む表示装置において,
前記ピクセル回路は,
ゲートが前記ゲートラインに接続され,ソースが前記データラインに接続された第1トランジスタと;
ゲートが前記第1トランジスタのドレインに接続され,ソースが電源電圧ラインに接続された第2トランジスタと;
前記第2トランジスタのゲートと前記電源電圧ラインとの間に接続されたキャパシタと;
前記第2トランジスタのドレインに第1電極が接続された赤色電界発光素子と;
前記第2トランジスタのドレインに第1電極が接続された緑色電界発光素子と;
前記第2トランジスタのドレインに第1電極が接続された青色電界発光素子と;
前記赤色電界発光素子の第2電極に接続されたレッド第2電源電圧ラインと;
前記緑色電界発光素子の第2電極に接続されたグリーン第2電源電圧ラインと;
前記青色電界発光素子の第2電極に接続されたブルー第2電源電圧ラインと;
を含むことを特徴とする,表示装置。
【請求項49】
さらに,前記レッド第2電源電圧ラインにレッド第2電圧を出力し,前記グリーン第2電源電圧ラインにグリーン第2電圧を出力し,前記ブルー第2電源電圧ラインにブルー第2電源電圧を出力する第2電源電圧駆動制御部を含むことを特徴とする,請求項48に記載の表示装置。
【請求項50】
データラインに接続され,少なくとも赤色電界発光素子,緑色電界発光素子,及び青色電界発光素子を含む複数の画素を備える表示装置の駆動方法において,
前記各画素に対して,所定区間内の所定期間ごとに,前記データラインを通じてデータ信号が順次入力されて,前記各画素に含まれる前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子が時分割的に順次駆動されることを特徴とする,表示装置の駆動方法。
【請求項51】
ゲートライン,データライン,及び電源電圧ラインに接続され,少なくとも赤色電界発光素子,緑色電界発光素子,及び青色電界発光素子を含む複数の画素を含む表示装置の駆動方法において,
前記ゲートラインに所定区間内の所定期間ごとにスキャン信号を発生させ,前記スキャン信号を発生させるごとに,前記データラインに対してデータ信号を印加し,かつ,前記電源電圧ラインに発光制御信号を入力して,前記各画素に含まれる前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子を順次駆動することを特徴とする,表示装置の駆動方法。
【請求項52】
前記所定期間は,複数の所定区間を含み,
各所定区間において,前記赤色電界発光素子,前記緑色電界発光素子,及び前記青色電界発光素子は,一つずつ発光することを特徴とする,請求項51に記載の表示装置の駆動方法。
【請求項53】
複数のゲートライン,複数のデータライン,複数の電源ライン及び複数の第2電源電圧ラインと,
複数のゲートライン,データライン及び電源ラインのうち該当する一つのゲートライン,データライン,電源電圧ライン及び第2電源電圧ラインに各々連結した複数の画素を含んで,各画素は少なくともレッド,グリーン,ブルー発光素子を備え,
前記複数のゲートラインのうち該当する一つのゲートラインに一定区間内に一定期間ごとにスキャン信号を発生して,スキャン信号が発生する時ごとに前記複数のデータラインのうち該当する一つのデータラインにレッド,グリーン,ブルーデータを順次印加してレッド,グリーン,ブルー駆動信号を発生し,前記第2電源電圧ラインから次々と印加される発光制御信号により前記該当する一つのゲートラインに連結した画素のレッド,グリーン,ブルー発光素子を順次駆動して一定周期期間一定区間内で所定の色を具現することを特徴とする,表示装置の駆動方法。
【請求項54】
前記一定周期は3個の一定区間を含み,3個の一定区間期間レッド,グリーン,ブルー発光素子は一つずつ発光されて,前記一定周期期間レッド,グリーン,ブルー発光素子が次々と発光されることを特徴とする,請求項53に記載の表示装置の駆動方法。

【図1】
image rotate



【図2】
image rotate



【図3】
image rotate



【図4】
image rotate



【図5】
image rotate



【図6】
image rotate



【図7】
image rotate



【図8】
image rotate



【図9】
image rotate



【図10A】
image rotate



【図10B】
image rotate



【図10C】
image rotate



【図11A】
image rotate



【図11B】
image rotate



【図11C】
image rotate



【図11D】
image rotate


【公開番号】特開2005−148751(P2005−148751A)
【公開日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−330909(P2004−330909)
【出願日】平成16年11月15日(2004.11.15)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】