説明

表示装置の製造方法

【課題】フィルム基板の各端子を、表示パネルの各端子にそれぞれ確実に接続する。
【解決手段】製造方法には、仮圧着工程と本圧着工程とが含まれる。仮圧着工程には、表示パネルに設けられた2つの第1基準位置25の間隔と、第1基準位置25に対応してフィルム基板21に設けられた2つの第2基準位置26の間隔との差を検出する間隔差検出工程が含まれる。本圧着工程には、間隔差検出工程での検出結果に基づいて、本圧着後における第2端子18最外端子間の間隔(トータル端子ピッチ)が、第1端子最外端子間17の間隔(トータル端子ピッチ)と同じ大きさになるように、圧着条件を設定する設定工程が含まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば液晶表示装置等の薄型に形成された表示装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば液晶表示装置等の薄型の表示装置は、種々の分野で広く使用されている。特に、アクティブマトリクス型の表示装置は、表示品位が高いことから、その需要が高まっている。
【0003】
アクティブマトリクス型の液晶表示装置は、マトリクス状に配置された複数の画素毎に、TFT(薄膜トランジスタ)及びこれに接続された画素電極がそれぞれ形成されたTFT基板と、このTFT基板に対向して配置された対向基板と、これらTFT基板及び対向基板の間に封入された液晶層とを有する表示パネルを備えている。
【0004】
TFT基板には、上記TFTに接続された複数のゲート配線及びソース配線が形成されている。また、TFT基板の端部には、上記ゲート配線又はソース配線の端部が接続される複数の端子が形成されている。
【0005】
上記TFT基板の複数の端子には、フィルム基板としてのTCP(Tape Carrier Package)が実装されている。TCPには、ベアチップが実装されると共に複数の入力端子及び出力端子が形成されている。そうして、TCPの出力端子が、ACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電フィルム)を介して上記TFT基板の端子に電気的に接続されている。
【0006】
TCP等のフィルム基板は、長尺のフィルムテープに複数のベアチップが所定間隔で実装された(Tape-Automated Bonding:TAB)フィルム基板の集合体を個別に分断しながら、表示パネルに連続して実装することが可能である。
【0007】
特許文献1には、TAB部品を表示パネルに位置決めして仮圧着する仮圧着部と、そのTAB部品を本圧着する本圧着部と、TAB部品の接合位置を検査する検査部とを備えた液晶パネル製造装置が開示されている。そして、この製造装置は、検査部での検査結果を仮圧着部にフィードバックして、その仮圧着部に本圧着後の位置ズレを想定した位置決めを行わせることにより、TAB部品の接続精度を高めようとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平8−114812号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、TCP等のフィルム基板は、その製造段階で初期寸法にばらつきが生じることが避けられず、フィルム基板の端子間ピッチと、表示パネルの端子間ピッチとが一致せず、僅かに異なる場合がある。
【0010】
このような場合には、たとえ上記特許文献1のように、本圧着後の位置ズレ量を仮圧着時にフィードバックしたとしても、各端子同士を高精度に接続することは困難である。
【0011】
本発明は、斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、フィルム基板の初期寸法にばらつきがあっても、そのフィルム基板の各端子を、表示パネルの各端子にそれぞれ確実に接続しようとすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記の目的を達成するために、この発明では、表示パネル側及びフィルム基板側のそれぞれにおける2つの基準位置の間隔の差を検出し、その検出結果に基づいて、本圧着工程における熱圧着条件を設定するようにした。
【0013】
具体的に、本発明に係る表示装置の製造方法は、所定の間隔で並んで配置された複数の第1端子を有する表示パネルと、上記複数の第1端子の少なくとも一部にそれぞれ電気的に接続された複数の第2端子を有するフィルム基板とを備えた表示装置を製造する方法であって、上記表示パネルに上記フィルム基板を仮圧着する仮圧着工程と、仮圧着されている上記フィルム基板の第2端子を、所定の熱圧着条件で、上記表示パネルの第1端子に本圧着する本圧着工程とを有し、上記仮圧着工程には、上記表示パネルに設けられた2つの第1基準位置の間隔と、該第1基準位置に対応して上記フィルム基板に設けられた2つの第2基準位置の間隔との差を検出する間隔差検出工程が含まれ、上記本圧着工程には、上記間隔差検出工程での検出結果に基づいて、上記本圧着後における上記第2端子間の間隔が、上記第1端子間の間隔と同じ大きさになるように、上記熱圧着条件を設定する設定工程が含まれる。
【0014】
さらに、上記本圧着工程では、上記表示パネルに押圧部を接近させ、該押圧部により上記フィルム基板を加熱状態で押圧することによって、上記本圧着を行うことが好ましい。
【0015】
さらにこの場合、上記本圧着工程における所定の熱圧着条件には、上記フィルム基板に対する上記押圧部の接近速度が含まれることが好ましい。
【0016】
また、上記第1基準位置は、上記表示パネルに形成された2つの第1マーク上の位置である一方、上記第2基準位置は、上記フィルム基板に形成された2つの第2マーク上の位置であり、上記仮圧着工程では、上記第1マーク及び第2マークの位置関係に基づいて、上記フィルム基板を上記表示パネルに仮圧着するようにしてもよい。
【0017】
また、上記第1基準位置は、上記表示パネルにおける何れか2つの上記第1端子上の位置である一方、上記第2基準位置は、上記フィルム基板における何れか2つの上記第2端子上の位置であってもよい。
【0018】
さらに、上記本圧着工程の後に行われ、上記第2端子と上記第1端子との接続状態を検査する検査工程を有していてもよい。
【0019】
さらに、上記検査工程には、上記第1端子に対する上記第2端子の位置ズレ量を検出する位置ズレ量検出工程が含まれていてもよい。
【0020】
さらにまた、上記仮圧着工程には、上記位置ズレ量検出工程での検出結果に基づいて、上記本圧着後における上記第2端子が上記第1端子と同じ位置に配置されるように、上記表示パネルに対する上記フィルム基板の相対位置を補正する位置補正工程が含まれていてもよい。
【0021】
−作用−
次に、本発明の作用について説明する。
【0022】
上記表示装置を製造する場合には、まず仮圧着工程を行う。仮圧着工程では、表示パネルにフィルム基板を仮圧着する。
【0023】
この仮圧着工程には、間隔差検出工程が含まれる。間隔差検出工程では、表示パネルに設けられた2つの第1基準位置の間隔と、この第1基準位置に対応してフィルム基板に設けられた2つの第2基準位置の間隔との差を検出する。このことにより、フィルム基板における各第2端子の間隔の初期寸法を検出することができる。
【0024】
例えば、上記第1基準位置を表示パネルに形成された2つの第1マーク上の位置とする一方、第2基準位置をフィルム基板に形成された2つの第2マーク上の位置とすることが可能である。このことにより、仮圧着工程において、第1マーク及び第2マークの位置関係に基づいて、容易にフィルム基板を表示パネルに仮圧着することができる。
【0025】
また、例えば、第1基準位置を表示パネルにおける何れか2つの第1端子上の位置とする一方、第2基準位置をフィルム基板における何れか2つの第2端子上の位置とすることも可能である。このことによっても、上記各基準位置の間隔の差を検出することができる。
【0026】
次に、本圧着工程を行う。本圧着工程では、仮圧着されている上記フィルム基板の第2端子を、所定の熱圧着条件で、表示パネルの第1端子に本圧着する。
【0027】
この本圧着工程には、設定工程が含まれる。設定工程では、上記仮圧着工程における間隔差検出工程での検出結果に基づいて、本圧着後における第2端子間の間隔が、第1端子間の間隔と同じ大きさになるように、上記圧着条件を設定する。
【0028】
例えば、本圧着工程では、表示パネル上のフィルム基板に押圧部を接近させ、この押圧部により上記フィルム基板を加熱状態で押圧することによって本圧着を行う。この場合、本圧着工程における上記熱圧着条件は、フィルム基板に対する押圧部の接近速度によって規定することが可能である。
【0029】
このことにより、フィルム基板の初期寸法にばらつきがあっても、そのフィルム基板の各第2端子を、表示パネルの各第1端子にそれぞれ確実に接続することが可能になる。
【0030】
次に、検査工程を行う場合には、その検査工程において、第2端子と第1端子との接続状態を検査する。検査工程には、例えば、第1端子に対する第2端子の位置ズレ量を検出する位置ズレ量検出工程が含まれる。
【0031】
この場合、上記仮圧着工程において、第1端子に対する第2端子の位置補正工程を行うことが可能である。位置補正工程では、位置ズレ量検出工程での検出結果に基づいて、本圧着後の第2端子が第1端子と同じ位置に配置されるように、表示パネルに対する上記フィルム基板の相対位置を補正する。
【0032】
そのことにより、第1端子に対し、本圧着時に生じる位置ズレを考慮した位置で、フィルム基板を仮圧着することが可能になる。
【発明の効果】
【0033】
本発明によれば、表示パネル側及びフィルム基板側のそれぞれにおける2つの基準位置の間隔の差を検出し、その検出結果に基づいて、本圧着工程における圧着条件を設定するようにしたので、フィルム基板の初期寸法にばらつきがあっても、そのフィルム基板の各第2端子を、表示パネルの各第1端子にそれぞれ確実に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は、本実施形態1における液晶表示装置の要部外観を示す平面図である。
【図2】図2は、表示パネルの第1端子及びフィルム基板の第2端子を拡大して示す平面図である。
【図3】図3は、仮圧着時における第1マーク及び第2マークを拡大して示す平面図である。
【図4】図4は、本圧着後における第1マーク及び第2マークを拡大して示す平面図である。
【図5】図5は、本実施形態1における液晶表示装置の製造装置の概略構成を示すブロック図である。
【図6】図6は、仮圧着ユニットの要部を拡大して示す断面図である。
【図7】図7は、本実施形態1における製造方法を示すフローチャートである。
【図8】図8は、マーク認識時における仮圧着ユニットの要部を示す側面図である。
【図9】図9は、仮圧着時における仮圧着ユニットの要部を示す側面図である。
【図10】図10は、マーク認識時における本圧着ユニットの要部を示す側面図である。
【図11】図11は、本圧着時における本圧着ユニットの要部を示す側面図である。
【図12】図12は、第1端子及び第2端子を拡大して示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
【0036】
《発明の実施形態1》
図1〜図11は、本発明の実施形態1を示している。本実施形態1では、表示装置の一例としてアクティブマトリクス型の液晶表示装置について説明する。
【0037】
図1は、本実施形態1における液晶表示装置10の要部外観を示す平面図である。図2は、表示パネルの第1端子及びフィルム基板の第2端子を拡大して示す平面図である。
【0038】
−液晶表示装置−
液晶表示装置10は、液晶表示パネル20と、この液晶表示パネル20の背面側(つまり、使用者とは反対側)に配置されたバックライトユニット(図示省略)とを備えている。そして、バックライトユニットの光を選択的に透過させて、所望の表示を行うように構成されている。
【0039】
液晶表示パネル20は、図1に示すように、第1基板であるTFT基板11と、TFT基板11に対向して配置された対向基板12と、上記対向基板12及びTFT基板11の間に設けられた液晶層(図示省略)とを備えている。対向基板12には、図示省略のカラーフィルタ、共通電極及びブラックマトリクス等が形成されている。
【0040】
一方、TFT基板11は、いわゆるアクティブマトリクス基板に構成されている。TFT基板11には、表示の単位領域である画素(不図示)が複数マトリクス状に配置されている。また、TFT基板11には、複数のゲート配線(不図示)が互いに平行に延びて形成されると共に、複数のソース配線(不図示)が互いに平行に形成され、上記ゲート配線と直交するように配置されている。そのことにより、TFT基板11には、上記ゲート配線及びソース配線からなる配線が格子状にパターン形成されている。
【0041】
上記ゲート配線及びソース配線によって区画される矩形状の領域には上記画素が形成されている。各画素には、液晶層を駆動するための画素電極(不図示)及びスイッチング素子としてのTFT(不図示)がそれぞれ形成されている。
【0042】
また、液晶層は、TFT基板11と対向基板12との間でシール部材13によって封入されており、この液晶層が封入されている領域に表示領域14が形成される一方、この表示領域14の外側に額縁状の非表示領域15が形成されている。
【0043】
TFT基板11の非表示領域15には、図1及び図2に示すように、その基板における隣り合う2辺に沿った領域に、複数の第1端子17が設けられた端子領域16が形成されている。第1端子17は、表示領域14から引き出された上記ゲート配線及びソース配線の端部に形成され、所定の間隔で並んで配置されている。尚、図2では、説明のため、配線の図示を省略している。
【0044】
上記端子領域16には、フィルム基板である複数のTCP21が熱圧着して実装されている。TCP21は、複数の配線(図示省略)がパターン形成されたフィルム基材22と、このフィルム基材22に実装された駆動回路を構成するベアチップ23とを有している。
【0045】
フィルム基材22は、例えばポリイミド等からなる例えば矩形状の樹脂フィルムによって構成され、その1辺の中央領域に複数の第2端子18が形成されている。第2端子18は、上記第1端子17と同じ間隔で配置され、上記複数の第1端子17の少なくとも一部にそれぞれ電気的に接続されている。
【0046】
ここで、液晶表示パネル20に熱圧着される前のTCP21は、予め全体が縮められており、その第2端子18同士の間隔は、第1端子17同士の間隔よりも狭くなっている。したがって、第2端子18の配列全体における両外側に配置されている第2端子18同士の間隔(以降、この間隔をトータル端子ピッチと称する。)についても、第1端子17のトータル端子ピッチよりも狭くなっている。そして、TCP21が液晶表示パネル20に熱圧着されることにより、第2端子18同士の間隔が熱膨張により拡がって、第1端子17同士の間隔と同じ大きさになる。
【0047】
また、TFT基板11には、複数の第1端子17の一群の左右両側に第1マーク25がそれぞれ形成されている。第1マーク25は、例えばリング状の薄膜パターンによって構成されている。また、第1マーク25は、例えば、金属材料によって形成されると共に樹脂膜(不図示)によって被覆されている。
【0048】
一方、フィルム基材22には、複数の第2端子18の一群の左右両側に、上記第1マーク25に対応して設けられた第2マーク26がそれぞれ形成されている。第2マーク26は、例えば上記第1マークの外径よりも内径が大きいリング状の薄膜パターンによって構成されている。また、第2マーク26は、第1マーク25と同様に、例えば金属材料により形成され、樹脂膜(不図示)によって被覆されている。
【0049】
そして、TCP21が液晶表示パネル20に実装された状態で、TCP21の複数の第2端子18は、図示省略のACF(異方性導電膜:Anisotropic Conductive Film)を介して、TFT基板11の複数の第1端子17にそれぞれ重なって電気的に接続されている。また、このとき、液晶表示パネル20の第1マーク25は、TCP21の第2マーク26の内部に同心状に配置されている。
【0050】
こうして、TCP21のベアチップ23に形成されている駆動回路によって、上記ゲート配線及びソース配線を通じて各画素のTFTに走査信号及び画像信号を供給して、所望の表示が行われるようになっている。
【0051】
−製造装置−
次に、上記液晶表示装置10の製造装置1について説明する。
【0052】
図5は、本実施形態1における液晶表示装置10の製造装置1の概略構成を示すブロック図である。図6は、仮圧着ユニット31の要部を拡大して示す断面図である。図8は、マーク認識時における仮圧着ユニット31の要部を示す側面図である。図9は、仮圧着時における仮圧着ユニット31の要部を示す側面図である。また、図10は、マーク認識時における本圧着ユニット32の要部を示す側面図である。図11は、本圧着時における本圧着ユニット32の要部を示す側面図である。
【0053】
本実施形態1の製造装置は、図5に示すように、液晶表示パネル20にTCP21を仮圧着する仮圧着ユニット31と、仮圧着されたTCP21を液晶表示パネル20に本圧着する本圧着ユニット32と、本圧着されたTCP21を検査する検査ユニット33とを備えている。
【0054】
(仮圧着ユニット)
仮圧着ユニット31は、図5、図8及び図9に示すように、装置本体34と、装置本体34に移動可能に設けられると共に、上面に液晶表示パネル20が設置されるステージ36と、仮圧着部としての仮圧着ツール37と、仮圧着ツール37の下方に配置された支持部としてのバックアップ35とを有している。
【0055】
仮圧着ツール37の下面は、TCP21を吸着保持するように構成されている。そうして、仮圧着ツール37は、昇降移動することにより、仮圧着位置に移動したステージ36上の液晶表示パネル20に接離可能に構成されている。
【0056】
また、装置本体34には、液晶表示パネル20の第1端子17及び第1マーク25と、TCP21の第2端子18及び第2マーク26とを撮像するためのカメラ38が設けられている。
【0057】
さらに、仮圧着ユニット31は、上記カメラ38と、画像処理部39と、検出部40と、位置補正部41と、位置補正部41及び仮圧着ツール37に接続された駆動部42と、位置補正部41及びステージ36に接続された駆動部43とを有している。
【0058】
画像処理部39は、カメラ38によって撮像された画像を主にプログラムにより演算処理して、第1マーク25及び第2マーク26や、第1端子17及び第2端子18を認識するようになっている。
【0059】
検出部40は、画像処理部39の認識結果に基づいて、第1マーク25及び第2マーク26の各中心位置や、第1マーク25間の間隔及び第2マーク26間の間隔や、第1端子17同士の間隔及び第2端子18同士の間隔、若しくは、第1端子17のトータル端子ピッチ及び第2端子18のトータル端子ピッチを検出するようになっている。また、検出部40で検出された結果は、後述の本圧着ユニット32における設定部49にフィードフォワードされるようになっている。
【0060】
位置補正部41は、後述の検査ユニット33における演算部56からフィードバックされた検出結果に基づいて、液晶表示パネル20に対するTCP21の相対位置を予め補正するように構成されている。
【0061】
駆動部42は、位置補正部41によって第2端子18の配置が補正された後に、仮圧着ツール37を下降させて、TCP21を液晶表示パネル20に接近させるようになっている。
【0062】
また、駆動部43は、位置補正部41によって補正された位置に第2端子18が配置されるように、ステージ36を移動させるようになっている。
【0063】
そうして、仮圧着ユニット31は、図9に示すように、仮圧着位置に移動したステージ36上の液晶表示パネル20の下面をバックアップ35により支持した状態で、仮圧着ツール37を下降させることにより、その先端に保持されているTCP21を、上記液晶表示パネル20の上面との間で押圧するようになっている。そのことにより、TCP21は液晶表示パネル20に仮圧着される。
【0064】
ここで、仮圧着とは、TCP21を液晶表示パネル20に完全に圧着して固定するのではなく、仮止めとして液晶表示パネル20における所定の位置にTCP21を配置させることをいう。
【0065】
(本圧着ユニット)
次に、本圧着ユニット32は、図5、図10及び図11に示すように、装置本体44と、装置本体44に移動可能に設けられると共に、上面に液晶表示パネル20が設置されるステージ45と、押圧部としての本圧着ツール46と、本圧着ツール46の下方に配置された支持部としてのバックアップ52とを有している。
【0066】
本圧着ツール46は、昇降移動することにより、本圧着位置に移動したステージ45における液晶表示パネル20上のTCP21に接離可能に構成されている。
【0067】
また、装置本体34には、液晶表示パネル20の第1端子17及び第1マーク25と、TCP21の第2端子18及び第2マーク26等とを撮像するためのカメラ47が設けられている。
【0068】
さらに、本圧着ユニット32は、上記カメラ47と、画像処理部48と、ステージ45と、本圧着ツール46に接続された駆動部50と、設定部49と、駆動部51とを有している。
【0069】
画像処理部48は、カメラ47によって撮像された画像を処理して、第1マーク25及び第2マーク26や、第1端子17及び第2端子18等を認識するようになっている。尚、複数のTCP21を一括して押圧するような場合には、画像処理部48は、他の位置決めマークについても同時に認識することや、左右1つずつの位置決めマークを認識することが可能である。
【0070】
また、駆動部51は、画像処理部48の認識に基づいてステージ45を移動させ、ステージ45上の液晶表示パネル20を所定の本圧着位置へ移動させるようになっている。
【0071】
設定部49は、上記仮圧着ユニット31における検出部40からフィードフォワードされた検出結果に基づいて本圧着ツール46の下降速度等を演算して設定するようになっている。
【0072】
駆動部50は、設定部49で設定された下降速度で本圧着ツール46を下降させて、TCP21を液晶表示パネル20に接近させるようになっている。
【0073】
そうして、本圧着ユニット32は、図11に示すように、本圧着位置に移動したステージ45上の液晶表示パネル20の下面をバックアップ52により支持した状態で、本圧着ツール46を下降させることにより、その先端によって、上記仮圧着されているTCP21を緩衝材59を介して加熱及び押圧するようになっている。そのことにより、TCP21の各第2端子18を液晶表示パネル20の各第1端子17に本圧着するようになっている。
【0074】
(検査ユニット)
次に、検査ユニット33は、上面に液晶表示パネル20が設置されるステージ57と、ステージ57の近傍に配置された検査カメラ53とを有している。
【0075】
また、検査ユニット33は、上記検査カメラ53と、画像処理部54と、ズレ検出部55と、演算部56とを有している。
【0076】
画像処理部54は、検査カメラ53によって撮像された画像を処理して、第1マーク25及び第2マーク26や、第1端子17及び第2端子18を認識するようになっている。
【0077】
また、ズレ検出部55は、画像処理部54による認識結果に基づいて、第1マーク25に対する第2マーク26の位置ズレ量を検出するようになっている。
【0078】
演算部56は、ズレ検出部55で検出された複数の位置ズレ量を集計して平均値を演算する。そして、この位置ズレ量の平均値を上記仮圧着ユニット31の位置補正部41へフィードバックするようになっている。
【0079】
このように、本実施形態1の製造装置1は、本圧着後の第1マーク25に対する第2マーク26の位置ズレ量(つまり、第1端子17に対する第2端子18の位置ズレ量)をフィードバックしてTCP21を適切な位置に仮圧着すると共に、この仮圧着時に検出されるTCP21の初期寸法のばらつき(つまり、第2端子18間又は第2端子18のトータル端子ピッチの初期間隔のばらつき)をフィードフォワードして第2端子18間の間隔を適切な大きさにして本圧着するようになっている。
【0080】
−製造方法−
次に、上記製造装置1を用いて液晶表示装置10を製造する方法について、説明する。
【0081】
図3は、仮圧着時における第1マーク及び第2マークを拡大して示す平面図である。図4は、本圧着後における第1マーク及び第2マークを拡大して示す平面図である。図7は、本実施形態1における製造方法を示すフローチャートである。
【0082】
本実施形態1の製造方法には、仮圧着工程と、本圧着工程と、検査工程とが含まれる。
【0083】
(仮圧着工程)
仮圧着工程では、上記仮圧着ユニット31によって、液晶表示パネル20にTCP21を仮圧着する。また、この仮圧着工程には、後述の間隔差検出工程と、位置補正工程とが含まれる。
【0084】
まず、図6及び図8に示すように、ステージ36上に液晶表示パネル20を搬送して設置する。このとき、液晶表示パネル20には、第1端子17を覆うようにACF(不図示)を設けておく。一方、仮圧着ツール37にTCP21を吸着保持させる。
【0085】
そして、ステップS1において、カメラ38を通じて画像処理部39により、第1マーク25及び第2マーク26、若しくは、第1端子17及び第2端子18をそれぞれ認識する。
【0086】
次に、ステップS2において、間隔差検出工程を行う。この工程では、上記画像処理部39により認識された画像データに基づいて、液晶表示パネル20に設けられた2つの第1基準位置25の間隔と、2つの第2基準位置26の間隔との差(以降、間隔差と称する)を、検出部40により検出する。
【0087】
ここで、第1基準位置25は、第1マーク25上の位置(典型的にはその中心位置)である一方、第2基準位置26は、第2マーク26上の位置(典型的にはその中心位置)である。また、第1マーク25間の間隔は、第1マーク25の中心間の距離によって検出され、第2マーク26間の間隔は、第2マーク26の中心間の距離によって検出される。
【0088】
したがって、上記間隔差は、第1マーク25間の間隔と、第2マーク26間の間隔との差になっている。そして、上記間隔差が大きいほど、第2端子18のトータル端子ピッチ(及び第2端子18間の間隔)は大きい。
【0089】
このことにより、TCP21における第2端子18のトータル端子ピッチの初期寸法(及び各第2端子18の間隔の初期寸法)を検出することができる。そして、第2端子18のトータル端子ピッチ(及び第2端子18間の間隔)の初期ばらつきの程度を表す検出結果である上記間隔差の平均値を、本圧着ユニット32の設定部49へフィードフォワードAする。
【0090】
次に、ステップS3において、第1マーク25及び第2マーク26の各中心位置を、それぞれ検出部40によって検出する。その後、ステップS4において、位置補正工程を行う。
【0091】
位置補正工程では、位置補正部41により、後述の検査工程における位置ズレ量検出工程での検出結果に基づいて、液晶表示パネル20に対するTCP21の相対位置を補正する。
【0092】
すなわち、検査工程の検査結果である本圧着後の第1マーク25に対する第2マーク26の位置ズレ量の平均値を、位置補正部41にフィードバックBする。そして、この位置補正部41において、本圧着後における第2端子18が第1端子17と同じ位置に配置されるように、液晶表示パネル20に対するTCP21の相対位置の補正データを計算する。
【0093】
そうして得られた補正データに基づいて、ステージ36を駆動部43によって移動させることにより、液晶表示パネル20を、本圧着時の位置ズレを考慮した適切な仮圧着位置に移動させる。
【0094】
その後、ステップS5において、図9に示すように、駆動部42によって仮圧着ツール37を下降させることにより、上記第1マーク25及び第2マーク26の位置関係に基づいて、TCP21を液晶表示パネル20に仮圧着する。
【0095】
すなわち、液晶表示パネル20の下面をバックアップ35により支持した状態で、仮圧着ツール37を下降させることにより、その先端に保持されているTCP21を、上記液晶表示パネル20の上面との間で押圧して仮圧着する。
【0096】
次に、ステップS6において、TCP21が仮圧着された液晶表示パネル20を、図10に示すように、本圧着ユニット32のステージ45へ搬送する。
【0097】
(本圧着工程)
次に、本圧着工程を行う。この本圧着工程では、仮圧着されているTCP21の第2端子18を、所定の熱圧着条件で、液晶表示パネル20の第1端子17に本圧着する。
【0098】
ステップS7では、上記第1マーク25及び第2マーク26、若しくは、第1端子17及び第2端子18を、それぞれカメラ47を通じて画像処理部48により認識する。そうして、ステップS8では、上記画像処理部48により認識された画像データに基づいて、ステージ45を駆動部51により移動させ、そのステージ45上の液晶表示パネル20を本圧着位置に移動させる。
【0099】
次に、ステップS9で行う設定工程において、本圧着ユニット32の設定部49は、上記仮圧着ユニット31の検出部40からフィードフォワードAされた検査結果である第1及び第2マーク25,26の間隔差の平均値に基づいて、本圧着後における第2端子18間の間隔が、第1端子17間の間隔と同じ大きさ、若しくはそれに近付くように、熱圧着条件を設定する。
【0100】
続いて、ステップS10において、ステージ45に設置した液晶表示パネル20上のTCP21に押圧部としての本圧着ツール46を下降して接近させ、その本圧着ツール46によりTCP21を加熱状態で押圧する。より具体的には、図11に示すように、液晶表示パネル20の下面をバックアップ52により支持した状態で、本圧着ツール46を下降させることにより、その先端によって、上記仮圧着されているTCP21を緩衝材59を介して加熱及び押圧する。そのことによって、本圧着を行う。
【0101】
次に、ステップS11において、TCP21が本圧着された液晶表示パネル20を、検査ユニット33のステージ57へ搬送する。
【0102】
ここで、上記熱圧着条件には、例えば、TCP21に対する本圧着ツール46の接近速度(つまり下降速度)が含まれる。本圧着ツール46の下降速度は、通常、0.1〜2mm/sec程度であり、これを基準に例えば±0.01〜0.1mm/sec程度の範囲で下降速度を変化させることで、熱圧着条件を適切に調整して設定することが可能である。
【0103】
例えば、第1マーク25間の間隔よりも第2マーク26間の間隔が小さい場合(つまり、第1端子17間の間隔よりも第2端子18間の間隔が小さい場合)には、通常時よりも小さい下降速度で本圧着ツール46を下降させて、TCP21を押圧する。
【0104】
このことにより、TCP21のフィルム基材22をより熱膨張させて第2端子18間の間隔を大きくする。その結果、第1マーク25間の間隔と、第2マーク26間の間隔とを同じ大きさにして、各第2端子18を各第1端子17に精度良く接続することができる。
【0105】
尚、熱圧着条件は、本圧着ツール46の下降速度以外にも、例えば、本圧着ツール46によってTCP21を加熱及び押圧する時間や、その圧力の大きさ、又は加熱温度(本圧着ツール46における設定温度)等によって規定することが可能である。
【0106】
(検査工程)
次に、検査工程を行う。この検査工程では、本圧着された上記第2端子18と第1端子17との接続状態を検査する。
【0107】
すなわち、ステップS12において、第1端子17及び第2端子18を、検査カメラ53を通じて画像処理部54により認識する。続いて、ステップS13では、位置ズレ量検出工程を行う。この工程では、ズレ検出部55により、上記画像処理部54により認識された画像データに基づいて、第1端子17に対する第2端子18の位置ズレ量を検出する。
【0108】
図3には、第1マーク25及び第2マーク26が同心状に配置された状態を示している。このとき、第1端子17及び第2端子18は、液晶表示パネル20の中央の第1端子17と、TCP21の中央の第2端子18とが互いに一致するように、精度良く配置されている。一方、第2マーク26が第1マーク25に対して位置ズレした場合には、一例として、図4に示すような状態となる。
【0109】
第1マーク25の中心を基準として、図4で左側の第2マーク26は、左方向(−方向)へXLだけ位置ズレすると共に、上方向(+方向)へYLだけ位置ズレしている。一方、図4で右側の第2マーク26は、右方向(+方向)へXRだけ位置ズレすると共に、下方向(−方向)へYRだけ位置ズレしている。
【0110】
したがって、第2マーク26のx方向の位置ズレ量は(XL+XR)/2として算出され、第2マーク26のy方向の位置ズレ量は(YL+YR)/2として算出される。
【0111】
次に、ステップS14では、演算部56により、複数の上記位置ズレ量を集計する。そして、上記仮圧着ユニット31の位置補正部41に対し、TCP21の搭載位置毎に上記位置ズレ量、又は位置ズレ量の平均値をフィードバックBし、若しくは、複数のTCP21の全体毎に上記位置ズレ量、又は位置ズレ量の平均値をフィードバックBする。位置補正部41では、この位置ズレ量、又は位置ズレ量の平均値だけ予めずらした位置に、上述のように、液晶表示パネル20に対するTCP21の相対位置を補正する。
【0112】
こうして、液晶表示パネル20にTCP21が実装された液晶表示装置10を製造する。
【0113】
−実施形態1の効果−
したがって、この実施形態1によると、仮圧着時に検出した第1及び第2マーク25,26の間隔差を本圧着ユニット32にフィードフォワードAし、その本圧着ユニット32において上記第1及び第2マーク25,26の間隔差に応じて本圧着の熱圧着条件を設定するようにしたので、第2端子18間の間隔の初期寸法にばらつきがあっても、その間隔を適切に修正し、当該各第2端子18を、液晶表示パネル20の各第1端子17にそれぞれ確実に接続することができる。
【0114】
例えば、第1マーク25間の間隔よりも第2マーク26間の間隔が小さい場合(つまり、第1端子17間の間隔よりも第2端子18間の間隔が小さい場合、若しくは、第1端子17のトータル端子ピッチよりも第2端子18のトータル端子ピッチが小さい場合)には、通常時よりも小さい下降速度で本圧着ツール46を下降させて、TCP21を強く押圧する。このことにより、TCP21のフィルム基材22をより熱膨張させて第2端子18間の間隔を大きくすることができる。その結果、一例として、第1マーク25間の間隔と、第2マーク26間の間隔とを同じ大きさにして(第1端子17間の間隔と、第2端子18間の間隔とを同じ大きさに又はそれに近付けるようにして)、各第2端子18を各第1端子17に精度良く接続することができる。
【0115】
そのことに加え、本圧着後の第1マーク25に対する第2マーク26の位置ズレ量、又は位置ズレ量の平均値(つまり、第1端子17に対する第2端子18の位置ズレ量の平均値)を検査ユニット33で検出し、その検出結果を仮圧着ユニット31へ、TCP21の搭載位置毎に、若しくは複数のTCP21の全体毎に、フィードバックBするようにしたので、本圧着後の位置ズレを考慮した適切な位置にTCP21を仮圧着することができる。
【0116】
《発明の実施形態2》
図12は、本発明の実施形態2を示している。
【0117】
図12は、第1端子17及び第2端子18を拡大して示す平面図である。尚、以降の実施形態では、図1〜図7と同じ部分については同じ符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0118】
上記実施形態1では、第1及び第2マーク25,26をそれぞれ第1及び第2基準位置として、TCP21を液晶表示パネル20に実装した例について説明したが、本発明はこれに限らず、TCP21上の任意の位置、及び液晶表示パネル20上の任意の位置を基準位置とすることが可能である。
【0119】
本実施形態2では、第1基準位置を、液晶表示パネル20における何れか2つの第1端子17上の位置とする一方、第2基準位置を、TCP21における何れか2つの第2端子18上の位置としている。つまり、第1及び第2マーク25,26を用いずに、直接に、第1及び第2端子17,18の位置及び間隔を検出するようにしている。
【0120】
すなわち、液晶表示装置10を製造する場合、仮圧着工程では、ステップS1において、2つの第1端子17における各中心線(若しくは、各基準点)と、これらに対応する2つの第2端子18における各中心線(若しくは、各基準点)とを画像処理部39により認識する。そして、検出部40により、上記第1端子17の中心線同士の間隔と、第2端子18の中心線同士の間隔とをそれぞれ検出する。
【0121】
そして、上記第1端子17間の間隔と第2端子18間の間隔との差、若しくは、第1端子17のトータル端子ピッチと第2端子18のトータル端子ピッチとの差を、本圧着ユニット32の設定部49にフィードフォワードして、上記実施形態1と同様に、本圧着の熱圧着条件を設定することができる。
【0122】
また、検査工程では、ステップS13において、図12に示すように、直接に第1端子17及び第2端子18の中心線を基準として、位置ズレ量を(XL+XR)/2として算出する。その後、上記実施形態1と同様に、この位置ズレ量の平均値を上記仮圧着ユニット31へフィードバックBする。
【0123】
したがって、本実施形態2によっても、上記実施形態1と同様の効果を得ることができる。
【0124】
《その他の実施形態》
上記実施形態1では、第1マーク25及び第2マーク26の形状をリング状としたが、本発明はこれに限らず、矩形等の他の形状のマークを用いることが可能である。また、上記実施形態1及び2では、第1及び第2端子17,18の形状を細長い矩形状として示したが、これ以外の形状の端子としてもよい。
【0125】
また、上記実施形態1のように、マークがリング状である場合、本圧着前に第1及び第2マーク25,26が同心状に配置されるように設定してもよく、本圧着後に第1及び第2マーク25,26が同心状に配置されるように設定してもよい。
【0126】
また、上記実施形態1及び2では、液晶表示装置を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えばアクティブマトリクス型の有機EL表示装置等の他の表示装置についても、同様に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0127】
以上説明したように、本発明は、例えば液晶表示装置等の薄型に形成された表示装置の製造方法について有用である。
【符号の説明】
【0128】
10 液晶表示装置
17 第1端子
18 第2端子
20 液晶表示パネル
21 TCP(フィルム基板)
25 第1マーク(第1基準位置)
26 第2マーク(第2基準位置)
40 検出部
41 位置補正部
45 ステージ
46 本圧着ツール(支持部)
49 設定部
56 演算部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の間隔で並んで配置された複数の第1端子を有する表示パネルと、上記複数の第1端子の少なくとも一部にそれぞれ電気的に接続された複数の第2端子を有するフィルム基板とを備えた表示装置を製造する方法であって、
上記表示パネルに上記フィルム基板を仮圧着する仮圧着工程と、
仮圧着されている上記フィルム基板の第2端子を、所定の熱圧着条件で、上記表示パネルの第1端子に本圧着する本圧着工程とを有し、
上記仮圧着工程には、上記表示パネルに設けられた2つの第1基準位置の間隔と、該第1基準位置に対応して上記フィルム基板に設けられた2つの第2基準位置の間隔との差を検出する間隔差検出工程が含まれ、
上記本圧着工程には、上記間隔差検出工程での検出結果に基づいて、上記本圧着後における上記第2端子間の間隔が、上記第1端子間の間隔と同じ大きさになるように、上記熱圧着条件を設定する設定工程が含まれる
ことを特徴とする表示装置の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載された表示装置の製造方法において、
上記本圧着工程では、上記表示パネル上のフィルム基板に押圧部を接近させ、該押圧部により上記フィルム基板を加熱状態で押圧することによって、上記本圧着を行う
ことを特徴とする表示装置の製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載された表示装置の製造方法において、
上記本圧着工程における所定の熱圧着条件には、上記フィルム基板に対する上記押圧部の接近速度が含まれる
ことを特徴とする表示装置の製造方法。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1つに記載された表示装置の製造方法において、
上記第1基準位置は、上記表示パネルに形成された2つの第1マーク上の位置である一方、上記第2基準位置は、上記フィルム基板に形成された2つの第2マーク上の位置であり、
上記仮圧着工程では、上記第1マーク及び第2マークの位置関係に基づいて、上記フィルム基板を上記表示パネルに仮圧着する
ことを特徴とする表示装置の製造方法。
【請求項5】
請求項1乃至3の何れか1つに記載された表示装置の製造方法において、
上記第1基準位置は、上記表示パネルにおける何れか2つの上記第1端子上の位置である一方、上記第2基準位置は、上記フィルム基板における何れか2つの上記第2端子上の位置である
ことを特徴とする表示装置の製造方法。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1つに記載された表示装置の製造方法において、
上記本圧着工程の後に行われ、上記第2端子と上記第1端子との接続状態を検査する検査工程を有する
ことを特徴とする表示装置の製造方法。
【請求項7】
請求項6に記載された表示装置の製造方法において、
上記検査工程には、上記第1端子に対する上記第2端子の位置ズレ量を検出する位置ズレ量検出工程が含まれている
ことを特徴とする表示装置の製造方法。
【請求項8】
請求項7に記載された表示装置の製造方法において、
上記仮圧着工程には、上記位置ズレ量検出工程での検出結果に基づいて、上記本圧着後における上記第2端子が上記第1端子と同じ位置に配置されるように、上記表示パネルに対する上記フィルム基板の相対位置を補正する位置補正工程が含まれる
ことを特徴とする表示装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−249972(P2010−249972A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−97646(P2009−97646)
【出願日】平成21年4月14日(2009.4.14)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】