説明

表示装置及びその駆動方法

【課題】各データライングループに割り当てられた電荷充電部を通じて短時間でチャージシェアを行うことができる表示装置及びその駆動方法を提供する。
【解決手段】表示装置は、複数のデータラインを通じて伝達された複数のデータ信号に対応する映像を表示する表示パネル10と、前記複数のデータラインを駆動するデータ駆動部30と、前記データ駆動部の駆動タイミングを制御するタイミングコントローラ40と、前記複数のデータラインのうち、第1データライングループに割り当てられた第1電荷充電部52、及び第2データライングループに割り当てられた第2電荷充電部53を有し、前記タイミングコントローラの制御に応じて、前記第1データライングループ、前記第2データライングループ、前記第1電荷充電部及び前記第2電荷充電部間の充電及び放電動作を選択的に行うチャージシェアリング部50と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に係り、データラインをチャージシェアリングする技術に関する。
【0002】
陰極線管(Cathode Ray Tube、CRT)の短所である重さ及び体積を減らしうるような各種の平板表示装置が台頭しつつある。平板表示装置には、液晶表示装置(Liquid Crystal Display)、電界放出表示装置(Field Emission Display)、プラズマ表示パネル(Plasma Display Panel)及び有機発光表示装置(Organic Electroluminescence Display device)などがある。
【0003】
特に、液晶表示装置は、映像を表示する液晶パネル、及び液晶パネルを駆動するための駆動部から構成される。また、駆動部は、複数のゲートラインを駆動するゲートドライバー、複数のデータラインを駆動するデータドライバー、及びゲートドライバーとデータドライバーを制御するためのタイミングコントローラなどからなる。一方、液晶パネルの液晶セルに同一の電圧が継続して印加されると、液晶セルの劣化につながるため、フレームインバージョン(Frame Inversion)方式、ラインインバージョン(Line Inversion)方式、カラムインバージョン(Column Inversion)方式及びドットインバージョン(Dot Inversion)方式などのようなインバージョン駆動方法が用いられる。このようなインバージョン方式で液晶パネルを駆動すると、データ信号の極性を反転させ続けなければならず、多量の消費電力を消耗してしまう。そのため、チャージシェア回路(Charge Share Circuit)を用いて正極性データ信号と負極性データ信号との中間レベルを有する電圧にデータラインをチャージすることで、データラインの電圧変動幅を減少させている。
【0004】
しかしながら、液晶パネルの駆動周波数が高くなるにつれて、正極性データ信号の充電されたデータラインと、負極性データ信号の充電されたデータラインとを電気的に接続させて両データラインの電位をエコライジングさせる一般的なチャージシェア方式では、データライン間にチャージシェアが行われるに十分な時間を確保しにくくなってきた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的は、各データライングループに割り当てられた電荷充電部を通じて短時間でチャージシェアを行うことができる表示装置及びその駆動方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施例によれば、複数のデータラインを通じて伝達された複数のデータ信号に対応する映像を表示する表示パネルと、前記複数のデータラインを駆動するデータ駆動部と、前記データ駆動部の駆動タイミングを制御するタイミングコントローラと、前記複数のデータラインのうち、第1データライングループに割り当てられた第1電荷充電部、及び第2データライングループに割り当てられた第2電荷充電部を有し、前記タイミングコントローラの制御に応じて、前記第1データライングループ、前記第2データライングループ、前記第1電荷充電部及び前記第2電荷充電部間の充電及び放電動作を選択的に行うチャージシェアリング部と、を備える表示装置が提供される。
【0007】
また、前記チャージシェアリング部は、前記データ駆動部と前記複数のデータラインとを選択的に接続させる第1スイッチンググループと、前記第1データライングループと前記第1電荷充電部とを選択的に接続させる第2スイッチンググループと、前記第2データライングループと前記第2電荷充電部とを選択的に接続させる第3スイッチンググループと、一端が前記第2スイッチンググループを通じて前記第1データライングループに接続し、他端から第1制御電圧を印加される前記第1電荷充電部と、一端が前記第3スイッチンググループを通じて前記第2データライングループに接続し、他端から第2制御電圧を印加される前記第2電荷充電部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の他の実施例によれば、複数のデータラインを通じて伝達された複数のデータ信号に対応する映像を表示する表示パネルと、前記複数のデータラインを駆動するデータ駆動部と、前記データ駆動部の駆動タイミングを制御するタイミングコントローラと、前記複数のデータラインのうち、第1データライングループに割り当てられた第1電荷充電部、及び第2データライングループに割り当てられた第2電荷充電部を有し、かつ前記タイミングコントローラの制御に応じて、前記第1データライングループ及び前記第1電荷充電部間の充電及び放電動作と、前記第2データライングループ及び前記第2電荷充電部間の充電及び放電動作を選択的に行うに際に、前記第1電荷充電部及び前記第2電荷充電部に正極性制御電圧及び負極性制御電圧が選択的に印加されることによって電圧ブースティング動作が行われるチャージシェアリング部と、を備える、表示装置が提供される。
【0009】
また、前記チャージシェアリング部は、前記データ駆動部と前記複数のデータラインとを選択的に接続させる第1スイッチンググループと、前記第1データライングループと前記第1電荷充電部とを選択的に接続させる第2スイッチンググループと、前記第2データライングループと前記第2電荷充電部とを選択的に接続させる第3スイッチンググループと、一端が前記第2スイッチンググループを通じて前記第1データライングループに接続し、他端から前記正極性制御電圧または前記負極性制御電圧を選択的に印加される前記第1電荷充電部と、一端が前記第3スイッチンググループを通じて前記第2データライングループに接続し、他端から前記正極性制御電圧または前記負極性制御電圧を選択的に印加される前記第2電荷充電部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明のさらに他の実施例によれば、複数のデータラインのうち、第1データライングループに電気的に接続している第1電荷充電部、及び第2データライングループに電気的に接続している第2電荷充電部を有する表示装置の駆動方法であって、前記第1電荷充電部に正極性制御電圧を印加して前記第1データライングループの電圧レベルを上昇させる段階と、前記第1データライングループに正極性データ信号を駆動する段階と、前記第1電荷充電部に負極性制御電圧を印加して前記第1データライングループの電圧レベルを下降させる段階と、前記第1データライングループに負極性データ信号を駆動する段階と、を含む、表示装置の駆動方法が提供される。
【0011】
また、上記表示装置の駆動方法は、前記第2電荷充電部に前記負極性制御電圧を印加して前記第2データライングループの電圧レベルを下降させる段階と、前記第2データライングループに負極性データ信号を駆動する段階と、前記第2電荷充電部に前記正極性制御電圧を印加して前記第2データライングループの電圧レベルを上昇させる段階と、前記第2データライングループに正極性データ信号を駆動する段階と、をさらに含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る表示装置及びその駆動方法は、下記のような効果を奏する。
【0013】
各データライングループに割り当てられた電荷充電部を通じて短時間でチャージシェアが行えるため、データ信号駆動時に発生する消耗電流を低減することが可能になる。
【0014】
また、各データライングループに割り当てられた電荷充電部に正極性制御電圧及び負極性制御電圧を選択的に印加して電圧ブースティング動作を発生させるため、チャージシェア動作がより迅速になる。
【0015】
また、正極性データ信号及び負極性データ信号のレベルに従って電荷充電部の充電量が相対的に調節されるため、絶対的なレベルにチャージシェアリングが行われた場合に比べて、余分の電流消耗を低減することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施例に係る表示装置を示す構成図である。
【図2】図1の表示装置におけるチャージシェアリング部の具体的な実施例を示す図である。
【図3】本発明の実施例に係る表示装置の主要動作を示すタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が、本発明の技術的思想を容易に実施できる程度に詳細に説明するために、本発明の実施例を、添付の図面を参照しつつ説明する。
【0018】
図1は、本発明の実施例に係る表示装置を示す構成図であり、図2は、図1の表示装置におけるチャージシェアリング部の具体的な実施例を示す図である。
【0019】
図1及び図2を参照すると、本発明の実施例に係る表示装置は、表示パネル10と、ゲート駆動部20と、データ駆動部30と、タイミングコントローラ40と、チャージシェアリング部50と、を備える。本実施例に係る表示装置では、提案しようとする技術的思想を明確に説明するための簡略な構成のみを示している。
【0020】
表示パネル10は、複数のゲートラインGL1〜GLnと複数のデータラインDL1〜DLmとが交差する領域に画素領域が定義されている。本実施例では、表示パネル10として、それぞれの画素が液晶セルで構成された液晶パネルを挙げて説明する。すなわち、図示してはいないが、それぞれの画素は、ゲートラインGLとデータラインDLとの交差領域に形成された薄膜トランジスタ、及び薄膜トランジスタの制御に応じてデータ信号を選択的に取り込む液晶セルで構成される。表示パネル10は、複数のデータラインDL1〜DLmを通じて伝達された複数のデータ信号に対応する映像を表示する。
【0021】
ゲート駆動部20は、複数のゲートラインGL1〜GLnを駆動する。すなわち、ゲート駆動部20は、タイミングコントローラ40から出力されるゲート制御信号GCSの制御に応じて、複数のゲートラインGL1〜GLnにスキャン信号を順次に供給する。
【0022】
データ駆動部30は、複数のデータラインDL1〜DLmを駆動する。すなわち、データ駆動部30は、タイミングコントローラ40から出力されるデータ制御信号DCSの制御に応じて、ゲートラインGLが活性化する度に、複数のデータラインDL1〜DLmに複数のデータ信号をそれぞれ供給する。
【0023】
タイミングコントローラ40は、ゲート駆動部20及びデータ駆動部30の駆動タイミングを制御する。すなわち、タイミングコントローラ40は、外部のシステムから供給された同期信号Vsync、Hsync、データイネーブル信号DE及びクロック信号CLK中、少なくとも2個を用いてゲート駆動部20を制御するゲート制御信号GCSと、データ駆動部30を制御するデータ制御信号DCSとを生成する。また、タイミングコントローラ40は、外部のシステムから供給されたデータV_DATAを整列してデータ駆動部30に供給する。ちなみに、ゲート制御信号GCSは、ゲートスタートパルス信号、ゲートシフトクロック信号及びゲート出力イネーブル信号を含む。また、データ制御信号DCSは、ソーススタートパルス信号、ソースシフトクロック信号及びソース出力イネーブル信号を含む。
【0024】
一方、チャージシェアリング部50は、第1スイッチンググループ51と、第2スイッチンググループ54と、第3スイッチンググループ55と、第1電荷充電部52と、第2電荷充電部53と、で構成される。ちなみに、チャージシェアリング部50は、データ駆動部30に集積して形成されることが可能であり、また表示パネル10に形成されることが可能である。
【0025】
第1スイッチンググループ51は、データ駆動部30と複数のデータラインDL1〜DLmとを選択的に接続させる。第1電荷充電部52は、複数のデータラインDL1〜DLmのうち、第1データライングループに割り当てられ、第2電荷充電部53は、第2データライングループに割り当てられる。すなわち、第2スイッチンググループ54は、第1データライングループと第1電荷充電部52とを選択的に接続させ、第3スイッチンググループ55は、第2データライングループと第2電荷充電部53とを選択的に接続させる。そのため、データラインDL1〜DLmは第2スイッチンググループ54及び第3スイッチンググループ55のスイッチング動作によって第1データライングループと第2データライングループとに区別される。データライングループの区別は、タイミングコントローラ40の制御によって決定されるが、本実施例では、奇数及び偶数データライン別にグループを区別した。このようなグループの区別は実施例によって異なってもよい。
【0026】
チャージシェアリング部50は、タイミングコントローラ40の制御に応じて、第1データライングループ及び第1電荷充電部52間の充電及び放電動作と、第2データライングループ及び第2電荷充電部53間の充電及び放電動作を選択的に行う。この時、第1電荷充電部52及び第2電荷充電部53に正極性制御電圧VDD及び負極性制御電圧VGLが選択的に印加されることによって特定時点に電圧ブースティング動作が行われる。正極性制御電圧VDDは、ポジティブ電圧レベルを有する電圧であり、本実施例では外部から供給される電源電圧とした。また、負極性制御電圧VGLは、ネガティブ電圧レベルを有する電圧であり、本実施例ではゲートラインをプルダウン駆動するネガティブ電圧とした。
【0027】
図3は、本発明の実施例に係る表示装置の主要動作を示すタイミング図である。
【0028】
図1乃至図3を参照して、本発明の実施例に係る表示装置及びチャージシェアリング部50の細部構成及び主要動作をより詳しく説明する。
【0029】
図2に代表として示すように、第1データラインDL1及び第3データラインDL3を第1データライングループと定義し、第2データラインDL2及び第4データラインDL4を第2データライングループと定義するとする。すなわち、第2スイッチンググループ54の第1スイッチSW1_1及び第3スイッチSW1_3がターンオン(TURN ON)するから、第1データラインDL1及び第3データラインDL3が第1データライングループと定義される。また、第3スイッチンググループ55の第2スイッチSW2_2及び第4スイッチSW2_4がターンオン(TURN ON)するから、第2データラインDL2及び第4データラインDL4が第2データライングループと定義される。
【0030】
まず、第1データライングループには正極性データ信号Pが供給され、同時に第2データライングループには負極性データ信号Nが供給される。次に、第1データライングループには負極性データ信号Nが供給され、第2データライングループには正極性データ信号Pが供給される。すなわち、第1データライングループ及び第2データライングループには正極性及び負極性データ信号が交互に供給される。
【0031】
チャージシェアリング部50は、第1及び第2データライングループに正極性及び負極性データ信号が交互に供給される区間の間に、第1電荷充電部52を用いて、正極性データ信号が供給された第1データライングループを、正極性データ信号よりも低く且つ負極性データ信号よりも高いレベルに下降させる。また、チャージシェアリング部50は、第2電荷充電部53を用いて、負極性データ信号が供給された第2データライングループを、負極性データ信号よりも高く且つ正極性データ信号よりも低いレベルに上昇させる。すなわち、チャージシェアリング部50は、チャージシェアリング動作を通じて、第1及び2データライングループを、正極性データ信号のレベルと負極性データ信号のレベルとの間のレベル(一般に、正極性データ信号と負極性データ信号との中間レベル)に維持させる。これにより、第1及び2データライングループに再び正極性及び負極性データ信号を駆動する時に、信号のスイング大きさを減少させることで、電流消耗を低減することができる。
【0032】
第1電荷充電部52は、一端が第1データライングループに接続し、他端から正極性制御電圧VDDまたは負極性制御電圧VGLを選択的に印加される。すなわち、第1電荷充電部52は、一端が第1データライングループに接続した第1キャパシタC1、及び複数の第1スイッチSW3_1,SW3_2で構成される。ここで、複数の第1スイッチSW3_1,SW3_2は、第1キャパシタC1の他端に正極性制御電圧VDD及び負極性制御電圧VGLを選択的に印加する。
【0033】
第2電荷充電部53は、一端が第2データライングループに接続し、他端から正極性制御電圧VDDまたは負極性制御電圧VGLを選択的に印加される。すなわち、第2電荷充電部53は、 一端が第2データライングループに接続した第2キャパシタC2、及び複数の第2スイッチSW4_1,SW4_2で構成される。ここで、複数の第2スイッチSW4_1,SW4_2は、第2キャパシタC2の他端に正極性制御電圧VDD及び負極性制御電圧VGLを選択的に印加する。
【0034】
第1データライングループと第1電荷充電部52間のチャージシェアリング動作について詳細に説明すると、下記の通りである。
まず、第1キャパシタC1の他端に負極性制御電圧VGLが印加されており、第1データライングループには負極性データ信号が供給されているとする。
【0035】
ここで、第1キャパシタC1の他端に正極性制御電圧VDDが印加されると、第1キャパシタC1の一端、すなわち、第1データライングループに接続しているノードの電圧レベルが、電荷ポンピング動作によってポジティブ方向にブースティングされる。そのため、第1データライングループの電圧レベルが一定レベル上昇する。すなわち、第1キャパシタC1と第1データライングループ間のチャージシェアリング動作が行われることで、第1データライングループの電圧レベルが一定レベル上昇する。
【0036】
次に、第1データライングループに正極性データ信号が供給されると、第1データライングループの電圧レベルが正極性データ信号のレベルまでさらに上昇する。この時、第1キャパシタC1は、正極性データ信号によって一定レベルに充電される。
【0037】
次に、第1キャパシタC1の他端に負極性制御電圧VGLが印加されると、第1キャパシタC1の一端、すなわち、第1データライングループに接続しているノードの電圧レベルが、電荷ポンピング動作によってネガティブ方向にブースティングされる。そのため、第1データライングループの電圧レベルが一定レベル下降する。すなわち、第1キャパシタC1と第1データライングループ間のチャージシェアリング動作が行われることで、第1データライングループの電圧レベルが一定レベル下降する。
【0038】
また、第2データライングループと第2電荷充電部53間のチャージシェアリング動作について詳細に説明すると、下記の通りである。
【0039】
まず、第2キャパシタC2の他端に正極性制御電圧VDDが印加されており、第2データライングループには正極性データ信号が供給されているとする。
【0040】
次に、第2キャパシタC2の他端に負極性制御電圧VGLが印加されると、第2キャパシタC2の一端、すなわち、第2データライングループに接続しているノードの電圧レベルが、電荷ポンピング動作によってネガティブ方向にブースティングされる。そのため、第2データライングループの電圧レベルが一定レベル下降する。すなわち、第2キャパシタC2と第2データライングループ間のチャージシェアリング動作が行われることで、第2データライングループの電圧レベルが一定レベル下降する。
【0041】
次に、第2データライングループに負極性データ信号が供給されると、第2データライングループの電圧レベルが負極性データ信号のレベルまでさらに下降する。この時、第2キャパシタC2は負極性データ信号によって一定レベルに充電される。
【0042】
次に、第2キャパシタC2の他端に正極性制御電圧VDDが印加されると、第2キャパシタC2の一端、すなわち、第2データライングループに接続しているノードの電圧レベルが、電荷ポンピング動作によってポジティブ方向にブースティングされる。そのため、第2データライングループの電圧レベルが一定レベル上昇する。すなわち、第2キャパシタC2と第2データライングループ間のチャージシェアリング動作が行われることで、第2データライングループの電圧レベルが一定レベル上昇する。
【0043】
第1キャパシタC1及び第2キャパシタC2は正極性データ信号及び負極性データ信号のレベルに従って充電レベルが変わるので、正極性データ信号及び負極性データ信号のレベルが変更されても、チャージシェアリング以降にデータラインの電圧が過度に上昇したり下降したりすることを防止することができる。すなわち、正極性データ信号及び負極性データ信号のレベルに従って第1キャパシタC1及び第2キャパシタC2の充電量が相対的に調節されるから、絶対的なレベルにチャージシェアリングが行われた場合に比べて、余分の電流消耗を低減することができる。
【0044】
また、本実施例では、第1電荷充電部52に印加される第1制御電圧が、正極性制御電圧VDD及び負極性制御電圧VGLを各動作区間別に用いた。第2電荷充電部53に印加される第2制御電圧も、正極性制御電圧VDD及び負極性制御電圧VGLを各動作区間別に用いた。第1制御電圧及び第2制御電圧に用いられる電圧レベルの大きさ及び電圧の種類は、実施例によって様々に構成すればよい。
【0045】
すなわち、上述したように、複数のデータラインのうち、第1データライングループに電気的に接続している第1電荷充電部、及び第2データライングループに電気的に接続している第2電荷充電部を有する表示装置は、第1電荷充電部に正極性制御電圧を印加して第1データライングループの電圧レベルを上昇させる段階と、第1データライングループに正極性データ信号を駆動する段階と、第1電荷充電部に負極性制御電圧を印加して第1データライングループの電圧レベルを下降させる段階と、第1データライングループに負極性データ信号を駆動する段階と、により駆動される。また、表示装置は、第2電荷充電部に負極性制御電圧を印加して第2データライングループの電圧レベルを下降させる段階と、第2データライングループに負極性データ信号を駆動する段階と、第2電荷充電部に正極性制御電圧を印加して第2データライングループの電圧レベルを上昇させる段階と、第2データライングループに正極性データ信号を駆動する段階と、により駆動される。
【0046】
要するに、本発明の実施例に係る表示装置は、各データライングループに割り当てられた電荷充電部を用いて短時間でチャージシェアを行い、データ信号駆動時に発生する電流消耗を低減することができる。また、各データライングループに割り当てられた電荷充電部に正極性制御電圧及び負極性制御電圧を選択的に印加して電圧ブースティング動作を発生させるため、チャージシェア動作がより迅速に行われる。
【0047】
以上説明した本発明は、上述の実施例及び添付の図面に限定されるものではなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で様々な置換、変形及び変更が可能であるということは、当業者にとっては明らかである。
【符号の説明】
【0048】
10 表示パネル
20 ゲート駆動部
30 データ駆動部
40 タイミングコントローラ
50 チャージシェアリング部
51 第1スイッチンググループ
52 第1電荷充電部
53 第2電荷充電部
54 第2スイッチンググループ
55 第3スイッチンググループ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のデータラインを通じて伝達された複数のデータ信号に対応する映像を表示する表示パネルと、
前記複数のデータラインを駆動するデータ駆動部と、
前記データ駆動部の駆動タイミングを制御するタイミングコントローラと、
前記複数のデータラインのうち、第1データライングループに割り当てられた第1電荷充電部と、第2データライングループに割り当てられた第2電荷充電部と、を有し、前記タイミングコントローラの制御に応じて、前記第1データライングループ、前記第2データライングループ、前記第1電荷充電部及び前記第2電荷充電部間の充電及び放電動作を選択的に行うチャージシェアリング部と、
を備えることを特徴とする、表示装置。
【請求項2】
前記チャージシェアリング部は、
前記データ駆動部と前記複数のデータラインとを選択的に接続させる第1スイッチンググループと、
前記第1データライングループと前記第1電荷充電部とを選択的に接続させる第2スイッチンググループと、
前記第2データライングループと前記第2電荷充電部とを選択的に接続させる第3スイッチンググループと、
一端が前記第2スイッチンググループを通じて前記第1データライングループに接続し、他端から第1制御電圧を印加される前記第1電荷充電部と、
一端が前記第3スイッチンググループを通じて前記第2データライングループに接続し、他端から第2制御電圧を印加される前記第2電荷充電部と、
を備えることを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
複数のデータラインを通じて伝達された複数のデータ信号に対応する映像を表示する表示パネルと、
前記複数のデータラインを駆動するデータ駆動部と、
前記データ駆動部の駆動タイミングを制御するタイミングコントローラと、
前記複数のデータラインのうち、第1データライングループに割り当てられた第1電荷充電部、及び第2データライングループに割り当てられた第2電荷充電部を有し、前記タイミングコントローラの制御に応じて、前記第1データライングループ及び前記第1電荷充電部間の充電及び放電動作、及び前記第2データライングループ及び前記第2電荷充電部間の充電及び放電動作を選択的に行う際に、前記第1電荷充電部及び前記第2電荷充電部に正極性制御電圧及び負極性制御電圧が選択的に印加されることによって電圧ブースティング動作が行われるチャージシェアリング部と、
を備えることを特徴とする、表示装置。
【請求項4】
前記チャージシェアリング部は、
前記データ駆動部と前記複数のデータラインとを選択的に接続させる第1スイッチンググループと、
前記第1データライングループと前記第1電荷充電部とを選択的に接続させる第2スイッチンググループと、
前記第2データライングループと前記第2電荷充電部とを選択的に接続させる第3スイッチンググループと、
一端が前記第2スイッチンググループを通じて前記第1データライングループに接続し、他端から前記正極性制御電圧または前記負極性制御電圧を選択的に印加される前記第1電荷充電部と、
一端が前記第3スイッチンググループを通じて前記第2データライングループに接続し、他端から前記正極性制御電圧または前記負極性制御電圧を選択的に印加される前記第2電荷充電部と、
を備えることを特徴とする、請求項3に記載の表示装置。
【請求項5】
複数のデータラインのうち、第1データライングループに電気的に接続している第1電荷充電部、及び第2データライングループに電気的に接続している第2電荷充電部を有する表示装置の駆動方法であって、
前記第1電荷充電部に正極性制御電圧を印加して前記第1データライングループの電圧レベルを上昇させる段階と、
前記第1データライングループに正極性データ信号を駆動する段階と、
前記第1電荷充電部に負極性制御電圧を印加して前記第1データライングループの電圧レベルを下降させる段階と、
前記第1データライングループに負極性データ信号を駆動する段階と、
を含むことを特徴とする、表示装置の駆動方法。
【請求項6】
前記第2電荷充電部に前記負極性制御電圧を印加して前記第2データライングループの電圧レベルを下降させる段階と、
前記第2データライングループに負極性データ信号を駆動する段階と、
前記第2電荷充電部に前記正極性制御電圧を印加して前記第2データライングループの電圧レベルを上昇させる段階と、
前記第2データライングループに正極性データ信号を駆動する段階と、
をさらに含むことを特徴とする、請求項5に記載の表示装置の駆動方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−105176(P2013−105176A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−246984(P2012−246984)
【出願日】平成24年11月9日(2012.11.9)
【出願人】(501426046)エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド (732)
【Fターム(参考)】