説明

表示装置及び消費電力削減方法

【課題】装置がバッテリ動作時には装置の近接センサを未給電状態のオフにするとともに、表示画面上に操作アイコン等のソフトキーを常時表示させることができる表示装置を提供する。
【解決手段】ソフトキーを表示する表示部18と、表示装置に対する操作が行われようとする状態を検出するセンサ部20と、センサ部20により操作が行われようとする状態が検出された場合、前記ソフトキーを表示部18に表示させ、センサ部20により、操作が行なわれようとする状態が検出されない場合、前記ソフトキーを表示部18に表示させない制御部11と、を備え、制御部11は、装置がバッテリ駆動である場合、センサ部20を非動作とするとともに、前記ソフトキーを表示部18に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリで動作可能な表示装置に関するものであり、特に、センサにより操作が行われようとする状態が検出された場合にソフトキーを表示させる表示装置及び消費電力削減方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、ナビゲーション装置が近接センサを備え、地図画像が表示されているときに、この表示画面に運転者等のユーザが手を近づけるとソフトキーを表示されるものが知られている。これにより、ユーザが操作しないときには、ソフトキーが表示されないため、地図画像が見易くなり、また、操作するときには、手を近づければソフトキーが表示されるので、操作もスムーズに行なうことができる。
【0003】
例えば、下記特許文献1(特開平11−83504号公報)に開示されたナビゲーション装置では、運転者等の操作者が画面に手を近づけたとき、あるいは指で画面を触ったときに赤外線センサがこれを検出することで動作指示領域を表示し、何らかの動作指示がなされない状態が所定時間継続した場合には表示を終了させることにより、必要なときだけ動作指示領域を表示し、通常動作における地図画像表示を動作指示によって妨げることを防止するように構成している。
【0004】
また、例えば、下記特許文献2(特開2000−329577号公報)に開示された電子装置では、人体検出部が助手席側からのキー操作を検出すると、制御部が表示部上に操作案内画面を所定時間だけ重畳表示させることで、搭乗者がキー操作を必要とする時に限り、操作案内画面を表示部に表示するように構成している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−83504号公報
【特許文献2】特開2000−329577号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、このような従来技術を採用した装置では、常に近接センサを給電状態のオンにしなければならないため、装置の消費電力が増大してしまうおそれがある。特に、装置を車両に搭載して車両のバッテリからシガーソケットを介して電源供給を受けている場合であれば問題ないが、装置内のバッテリで駆動させている場合であれば消費電力を極力削減することが装置を車外で長時間使うために重要である。
【0007】
本発明は、上記の問題点を解消することを課題とするものであり、装置がバッテリ動作時には装置の近接センサを未給電状態のオフにするとともに、表示画面上に操作アイコン等のソフトキーを常時表示させることができる表示装置及び消費電力削減方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記課題を解決するために、本願の請求項1にかかる発明は、ソフトキーを表示する表示部を備えた表示装置であって、前記表示装置に対する操作が行われようとする状態を検出するセンサ部と、前記センサ部により、操作が行われようとする状態が検出された場合、前記ソフトキーを前記表示部に表示させ、前記センサ部により、操作が行なわれようとする状態が検出されない場合、前記ソフトキーを前記表示部に表示させない制御部と、を備え、前記制御部は、前記表示装置がバッテリ駆動である場合、前記センサ部を非動作とするとともに、前記ソフトキーを前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0009】
また、本願の請求項2にかかる発明は、請求項1にかかる発明において、前記ソフトキーは複数のソフトキーからなり、前記制御部は、前記表示装置がバッテリ駆動である場合、前記センサ部を非動作とするとともに、前記複数のソフトキーを前記表示部に表示させるための代表ソフトキーを前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0010】
また、本願の請求項3にかかる発明は、請求項2にかかる発明において、前記制御部は、前記表示装置がバッテリ駆動である場合に、前記複数のソフトキーあるいは前記代表ソフトキーのいずれを前記表示部に表示させるか選択可能であることを特徴とする。
【0011】
また、本願の請求項4にかかる発明は、表示装置の消費電力削減方法であって、前記表示装置に対する操作が行われようとする状態を検出するステップと、操作が行われようとする状態が検出された場合、ソフトキーを表示部に表示させ、操作が行われようとする状態が検出されない場合、前記ソフトキーを前記表示部に表示させないステップと、前記表示装置がバッテリ駆動であるか否かを判定するステップと、前記表示装置がバッテリ駆動である場合、前記操作が行われようとする状態を検出しないようにするとともに、前記ソフトキーを前記表示部に表示させるステップと、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1にかかる発明においては、ソフトキーを表示する表示部を備えた表示装置であって、前記表示装置に対する操作が行われようとする状態を検出するセンサ部と、前記センサ部により、操作が行われようとする状態が検出された場合、前記ソフトキーを前記表示部に表示させ、前記センサ部により、操作が行なわれようとする状態が検出されない場合、前記ソフトキーを前記表示部に表示させない制御部と、を備え、前記制御部は、前記表示装置がバッテリ駆動である場合、前記センサ部を非動作とするとともに、前記ソフトキーを前記表示部に表示させる。
【0013】
このような構成によれば、バッテリ駆動中か否か、すなわち外部から電源供給を受けていないか否かに応じて、センサを制御するとともに、ソフトキーを表示させるか否かを決定する。つまり、車両のバッテリから電源供給を受けている場合であれば、従来技術と同様にセンサを動作させ、手の接近を検知したときに、ソフトキーを表示させ、バッテリ駆動中であれば、センサを非動作(給電なし)とし、ソフトキーを常時表示させる。これにより、バッテリ駆動中の消費電力を削減でき、バッテリでの駆動時間を増加させることができるとともに、車両のバッテリから電源供給を受けている場合であれば、手を近づけなければ、ソフトキーが表示されないため、地図画像が見易く、且つ、手を近づければ、ソフトキーが表示されるため、スムーズな操作を行なうことができる。
【0014】
請求項2にかかる発明においては、請求項1にかかる発明において、前記ソフトキーは複数のソフトキーからなり、前記制御部は、前記表示装置がバッテリ駆動である場合、前記センサ部を非動作とするとともに、前記複数のソフトキーを前記表示部に表示させるための代表ソフトキーを前記表示部に表示させる構成とした。
【0015】
このような構成によれば、バッテリ駆動中の消費電力を削減でき、バッテリでの駆動時間を増加させることができるとともに、車両のバッテリから電源供給を受けている場合であれば、手を近づけなければ、ソフトキーが表示されないため、地図画像が見易く、且つ、手を近づければ、ソフトキーが表示されるため、スムーズな操作を行なうことができる。さらに、バッテリ駆動中は、代表ソフトキーを押して全てのソフトキーが表示されるまでは地図が見やすいという効果がある。
【0016】
請求項3にかかる発明においては、請求項2にかかる発明において、前記制御部は、前記表示装置がバッテリ駆動である場合に、前記複数のソフトキーあるいは前記代表ソフトキーのいずれを前記表示部に表示させるか選択可能である。これにより、ユーザの設定によりバッテリ駆動中のときに初めから全てのソフトキーを表示させるか、代表ソフトキーのみを表示させるかを選択することができるようになる。
【0017】
また、請求項4にかかる発明においては、表示装置の消費電力削減方法であって、前記表示装置に対する操作が行われようとする状態を検出するステップと、操作が行われようとする状態が検出された場合、ソフトキーを表示部に表示させ、操作が行われようとする状態が検出されない場合、前記ソフトキーを前記表示部に表示させないステップと、前記表示装置がバッテリ駆動であるか否かを判定するステップと、前記表示装置がバッテリ駆動である場合、前記操作が行われようとする状態を検出しないようにするとともに、前記ソフトキーを前記表示部に表示させるステップと、を有する。
【0018】
このような構成によれば、バッテリ駆動中か否か、すなわち外部から電源供給を受けていないか否かに応じて、操作が行われようとする状態を検出するか否か、ソフトキーを表示させるか否かを決定する。これにより、バッテリ駆動中の消費電力を削減でき、バッテリでの駆動時間を増加させることができるとともに、車両のバッテリから電源供給を受けている場合であれば、手を近づけなければ、ソフトキーが表示されないため、地図画像が見易く、且つ、手を近づければ、ソフトキーが表示されるため、スムーズな操作を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施例にかかるナビゲーション装置の要部構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施例にかかるナビゲーション装置の処理動作を示すフローチャートである。
【図3】図1のナビゲーション装置における表示画面の一例を示す図であり、図3(a)はバッテリ駆動中ではないナビゲーション装置の表示画面に手が接近していない場合の表示画面を示す図、図3(b)はバッテリ駆動中ではないナビゲーション装置の表示画面に手が接近している場合またはバッテリ駆動中の表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の具体例を実施例及び図面を用いて詳細に説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するためのナビゲーション装置を例示するものであって、本発明をこのナビゲーション装置に特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態の表示装置にも等しく適応し得るものである。
【実施例1】
【0021】
図1は、本発明の実施例にかかるナビゲーション装置10の要部構成を示すブロック図である。ナビゲーション装置10は、現在位置を地図画像とともにディスプレイに表示するとともに、現在位置または所望の出発地から目的地までの経路を探索してディスプレイに表示することにより、ユーザを目的地まで案内するための支援を行うものである。ナビゲーション装置10は、車載用、携帯用に兼用することができるものであり、車載する場合は、ダッシュボードに取り付けられたクレードルなどの取り付け具にナビゲーション装置10を取り付けて使用し、携帯する場合にはクレードルからナビゲーション装置10を取り外して使用する。
【0022】
ナビゲーション装置10は、制御手段11、現在位置検出部15、地図情報記憶部16、操作部17、表示部18、音声出力部19、近接センサ部20、電源供給部21およびバッテリ22を備えて構成される。
【0023】
制御手段11は、CPU12、ROM13およびRAM14を備えて構成されており、ROM13および/またはRAM14に記憶された制御プログラムをCPU12が実行することにより、下記に説明する各部の動作を制御・統括する。
【0024】
なお、制御手段11は、ナビゲーション装置10が後述するバッテリ22による駆動である場合、後述する近接センサ部20を非動作とするとともに、後述するソフトキーを表示部18に表示する表示制御手段として機能する。
【0025】
現在位置検出部15は、地球上空を周回している複数のGPS衛星からの電波を所定の時間間隔で受信し、この信号に含まれている時刻情報および衛星位置情報に基づいてナビゲーション装置10の現在位置を検出する。なお、現在位置検出部15は、車両に搭載されているジャイロセンサ、加速度センサ、距離センサや方位センサなどからなる自律航法手段を用いて車両に搭載されたナビゲーション装置10の現在位置を検出するものであってもよい。この場合、車両の走行距離と走行方位とをそれぞれ検出し、これらの値を基準位置に対して積算することによって現在位置を求める。自律航法手段を用いて現在位置を求める方法は、GPS衛星からの電波を受信し現在位置を求める方法と組み合わせることで、GPS衛星からの電波を受信できないトンネル内や、誤差が生じやすい高層ビル街において効果を発揮する。
【0026】
地図情報記憶部16は、各道路の交差点や分岐地点などの結節点をノードとする道路ノードデータと、それぞれのノード間を結ぶ経路をリンクとした道路リンクデータと、を含む道路データが記憶された記憶媒体(HDDやDVD等)である。道路ノードデータには、道路ノード番号、位置座標、接続リンク本数、分岐地点名称等が含まれる他、分岐地点から所定距離だけ離れた案内地点において、右左折、直進等の経路案内を行う経路案内データおよび案内地点の位置座標が含まれている。
【0027】
また、道路リンクデータには、起点および終点となる道路ノード番号、道路種別、ノード間の距離情報であるリンク長(リンクコスト)、所要時間、車線数、車道幅などが含まれる。道路リンクデータには、さらに、リンク属性として橋、トンネル、踏切、料金所、制限速度等のデータが付与される。なお、道路種別とは、高速道路や有料道路の別、国道や都道府県道等の別を含む情報である。
【0028】
地図情報記憶部16は、さらに海岸線、湖沼、河川形状などの水系データ、行政境界データや、ガソリンスタンド、駐車場、ショッピングセンタ、美術館、その他のランドマークを含む施設の位置、形状、名称、及び種別を含む施設データからなる背景データの他、地図画像を見やすく表示するためにベクター形式で記憶された地図画像データを含んでいてもよい。
【0029】
これらの道路データと背景データおよび地図画像データは、ナビゲーション装置10を使用する際に、ナビゲーション装置10の現在位置を含む所定範囲の地図が地図情報記憶部16から抽出され、現在位置を示す現在位置マークや案内経路の画像が重ね合わされて表示部18に表示される。地図画像は車両の走行に伴ってスクロールされ、現在位置検出部15が検出する現在位置を示す現在位置マークが常に表示画面に表示される。その際、現在位置検出部15が検出する位置情報には誤差が含まれるため、現在位置が道路からずれている場合には、制御手段11によってマップマッチング処理がされ、表示部18に表示された道路上または経路上に修正される。以下、地図情報記憶部16に記憶されている種々のデータを地図データと総称する。
【0030】
制御手段11は、操作部17を介してユーザにより、出発地、目的地、経由地等の経路探索条件が指定されると、地図情報記憶部16に記憶されている地図データを参照し、出発地から目的地に至るまでの案内経路を探索し、案内経路データを作成する。この案内経路の探索は、ユーザによって指定された出発地または現在位置に対応する道路のノードから、所望の経由地を経由して(経由地の指定がない場合は、経由地は含まない)、ユーザによって指定された目的地に対応するノードに至る間のノードとリンクをダイクストラ法等の手法によって探索し、リンク長(リンクコスト)や所要時間を累積し、総リンク長(走行距離)または総所要時間が最短となる経路を案内経路として探索し、当該経路に属するノードやリンクを案内経路データとして提供するものである。
【0031】
操作部17は、表示部18に表示されたソフトキーまたはアイコンの表示位置をユーザが触れると入力/選択操作が行われるタッチパネルで構成され、経路探索を行うための出発地、目的地、経由地等の経路探索条件の入力や選択などに用いるものである。なお、操作部17は表示部18上に付設されている。
【0032】
表示部18は、現在位置検出部15により検出されたナビゲーション装置10の現在位置を示す現在位置マーク、地図情報記憶部16から抽出された地図データ、制御手段11により探索された案内経路データ等が表示されるものであり、液晶ディスプレイ等の表示パネルが用いられる。
【0033】
音声出力部19は、スピーカ等で構成され、ユーザに対する経路案内のための音声ガイダンスやキー操作音等の出力を行うものである。
【0034】
近接センサ20は、ナビゲーション装置10の近傍に存在する物体(例えば、ユーザの手など)を検知するものである。図3に示すように、近接センサ20は表示部18の表示面(操作部17)にユーザの手が接近したことを検知するために表示部18(操作部17)と同一面に設けるのが好ましい。接近センサとしては、例えば、人体から発生する赤外線を感知する赤外線センサ、レーザ光やLED光等を発射してその反射光により物体の接近を感知する光センサ(赤外線LEDを発射して、その反射波により接近を感知する赤外線センサでもよい)、超音波を発生してその反射波により物体の接近を感知する超音波センサ、大気の温度変化を測定することにより人体を検知する大気センサ、周囲の明るさを検知することにより物体の接近を感知する照度センサ、人体の静電容量を検知する静電センサ等を用いることができる。
【0035】
電源供給部21は、ナビゲーション装置10を構成する他の部位に対してバッテリ22あるいは車両バッテリ23より供給を受けた電源を供給するものである。電源供給部21は、車両バッテリ23から電源の供給を受けた場合にはナビゲーション装置10において適切な電圧へ変圧した電源を供給する。
【0036】
また、電源供給部21は、ナビゲーション装置10が現在バッテリ22により駆動中か否かを判断する。これは、バッテリ22(又は車両バッテリ23)により電源供給が行われているか否か検出する、あるいは図示しないセンサによりクレードルとの接触を検出することで判断することができる(クレードルと接触している場合には、車両に搭載されているため、車両バッテリ23により電源供給が行われている、すなわち、バッテリ22により駆動中でないと判断する)。
【0037】
バッテリ22は、ナビゲーション装置10が車両から取り外されて携帯された場合に、電源供給部21を介してナビゲーション装置10を構成する他の部位に対して電源を供給するものである。バッテリ22は、図示しないACアダプタを介して商用電源により充電可能である。
【0038】
車両バッテリ23は、ナビゲーション装置10が車載された場合に、電源供給部21を介してナビゲーション装置10を構成する各部位に対して電源を供給するものである。
【0039】
図3は、ナビゲーション装置10の表示部18における表示画面の一例を示す図であり、図3(a)はバッテリ駆動中ではないナビゲーション装置10の表示画面に手が接近していない場合の表示画面を示す図である。図3(a)に示すように、表示部18には、地図データ31として道路データ32と背景データ33、現在位置マーク34、案内経路データ35が表示されている。
【0040】
また、図3(b)はバッテリ駆動中ではないナビゲーション装置の表示画面に手が接近している場合またはバッテリ駆動中の表示画面を示す図である。図3(b)では、図3(a)で表示された地図データ等に重畳されて複数のソフトキー36(「現在位置」、「拡大」、「縮小」、「メニュー」)が表示されている。
【0041】
次に、以上のように構成されるナビゲーション装置10の処理動作について、図2のフローチャートを用いて説明する。
【0042】
先ず、電源供給部21は、ナビゲーション装置10がバッテリ22により駆動中か否かを判定する(ステップS11)。バッテリ22により駆動中か否かの判定については、バッテリ22により電源供給が行われているか否か検出することで判定することができる。
【0043】
制御手段11は、バッテリ22により駆動中であると判定した場合(ステップS11、YES)、近接センサ20に対する給電を止めて非動作(オフ)状態とする(ステップS12)。そして、操作部17を構成するソフトキーを表示部18に常時表示する(ステップS13、図3(b))。なお、近接センサ20が赤外線センサ(赤外線LEDを発射して、その反射波により接近を感知する赤外線センサ)の場合にはセンサ自体への電源供給を停止せずに赤外線の発射を停止させるだけでもよい。
【0044】
次に、制御手段11は、表示部18に表示されているソフトキーに対するユーザ操作があったか否かを判定する(ステップS14)。ソフトキーに対するユーザ操作があった場合には(ステップS14、YES)、ユーザ操作に応じた処理を実行する(ステップS15)。
【0045】
一方、制御手段11は、バッテリ22により駆動中ではない、すなわち車両バッテリ23により駆動中であると判定した場合(ステップS11、NO)、近接センサ20に対して給電することで動作(オン)状態とする。そして、接近センサ20は、ユーザの手(物体)が表示部18に接近したか否かを検知する(ステップS17)。
【0046】
次に、制御手段11は、接近センサ20が手の接近を検知していない場合には(ステップS17、NO)、ソフトキーを表示部18に表示しない(図3(a))。
【0047】
一方、接近センサ20が手の接近を検知した場合には(ステップS17、YES)、ソフトキーを表示部18に表示する(ステップS18、図3(b))。ここで、接近センサ20が手(物体)の接近を検知した場合とは、操作部17(タッチパネル)を介してナビゲーション装置10に対する操作が行なわれようとする状態であるため、ソフトキーを表示部18に表示する。
【0048】
そして、制御手段11は、表示部18に表示されているソフトキー等に対するユーザ操作があったか否かを判定する(ステップS19)。ソフトキー等に対するユーザ操作があった場合には(ステップS19、YES)、制御手段11はユーザ操作に応じた処理を実行する(ステップS20)。
【0049】
また、ソフトキー等に対するユーザ操作がない場合には(ステップS19、NO)、制御手段11は、ソフトキーを表示部18に表示させてから所定時間経過したか否か、あるいは近接センサ20による手の接近を非検知したか否かを判定する(ステップS21)。
【0050】
そして、制御手段11は、ソフトキーを表示部18に表示させてから所定時間経過した場合、あるいは近接センサ20による手の接近を非検知した場合には(ステップS21、YES)、表示部18に表示されているソフトキーを非表示とし(ステップS22、図3(a))、処理を終了する。一方、ソフトキーを表示部18に表示させてから所定時間経過していない場合、あるいは近接センサ20による手の接近を検知している場合には(ステップS21、NO)、ステップS19に戻って処理を繰り返す。
【0051】
なお、上記実施例では、制御手段11が、バッテリ22により駆動中であると判定した場合にはソフトキーを表示部18に常時表示する場合を例に説明したが、常時表示するソフトキーは全ての操作キーである必要はなく、全ての操作キーを表示するための代表アイコン(ソフトキー)を1つだけ常時表示するようにしても構わない。この場合、代表アイコンを押して全ての操作キーが表示されるまでは地図が見やすいという効果がある。
【0052】
また、バッテリ22により駆動中のときに初めから全ての操作キー(ソフトキー)を表示させるか、代表アイコン(ソフトキー)のみを表示させるかをユーザが設定することで選べるようにしても構わない。
【0053】
なお、本実施例では、操作部17としてタッチパネルを例示したが、操作部17は、例えば、表示画面上のカーソルを十字キーの操作により移動させ、ソフトキー上で決定を押下することで、該ソフトキーに対応した機能が実行できるリモコンなどであってもよい。この場合は、リモコンに接近センサ部20が設けられることが好ましい。
【符号の説明】
【0054】
10・・・ナビゲーション装置
11・・・制御手段
12・・・CPU
13・・・ROM
14・・・RAM
15・・・現在位置検出部
16・・・地図情報記憶部
17・・・操作部
18・・・表示部
19・・・音声出力部
20・・・近接センサ部
21・・・電源供給部
22・・・バッテリ
23・・・車両バッテリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ソフトキーを表示する表示部を備えた表示装置であって、
前記表示装置に対する操作が行われようとする状態を検出するセンサ部と、
前記センサ部により、操作が行われようとする状態が検出された場合、前記ソフトキーを前記表示部に表示させ、前記センサ部により、操作が行なわれようとする状態が検出されない場合、前記ソフトキーを前記表示部に表示させない制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記表示装置がバッテリ駆動である場合、前記センサ部を非動作とするとともに、前記ソフトキーを前記表示部に表示させることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記ソフトキーは複数のソフトキーからなり、前記制御部は、前記表示装置がバッテリ駆動である場合、前記センサ部を非動作とするとともに、前記複数のソフトキーを前記表示部に表示させるための代表ソフトキーを前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記表示装置がバッテリ駆動である場合に、前記複数のソフトキーあるいは前記代表ソフトキーのいずれを前記表示部に表示させるか選択可能であることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
表示装置の消費電力削減方法であって、
前記表示装置に対する操作が行われようとする状態を検出するステップと、
操作が行われようとする状態が検出された場合、ソフトキーを表示部に表示させ、操作が行われようとする状態が検出されない場合、前記ソフトキーを前記表示部に表示させないステップと、
前記表示装置がバッテリ駆動であるか否かを判定するステップと、
前記表示装置がバッテリ駆動である場合、前記操作が行われようとする状態を検出しないようにするとともに、前記ソフトキーを前記表示部に表示させるステップと、
を有することを特徴とする消費電力削減方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−29455(P2013−29455A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−166811(P2011−166811)
【出願日】平成23年7月29日(2011.7.29)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】