説明

表示装置製造方法、及び、表示装置製造方法により製造された表示装置

【課題】工程が簡単であり、コスト及び不良が減少された表示装置の製造方法が提供される。
【解決手段】第1基板と第2基板とを各々準備し、第1基板の上に第1高さを有する接着スペーサーを形成し、第2基板の上に第1高さより低い第2高さを有する支持スペーサーを形成し、第1基板と第2基板との中でいずれか1つの基板の上に映像表示部を形成し、支持スペーサーの上面が第1基板に接触するまで第1基板と第2基板とを圧搾して、第2基板を接着スペーサーに接着させて、表示装置を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置を製造する方法、及びこれにより製造された表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、既存のブラウン管を代替して液晶表示装置、電気泳動表示装置等の表示装置が多く使用されている。
【0003】
前記表示装置は互に対向する2枚の基板と、前記2枚の基板の間に介在された液晶層や電気泳動層のような映像表示層とを含む。前記表示装置では2枚の基板が互に対向して接着され、2枚の基板の間に前記映像表示層が具備されるように前記2枚の基板の間の間隔が維持される。
【0004】
前記表示装置を製造するためには前記2基板の中でいずれか1つの基板には前記2枚の基板の間の間隔を維持するためのスペーサーを形成し、接着剤を利用して前記スペーサーと他の1つの基板とを接着させなければならない。これによって、前記表示装置製造工程が複雑になり、費用が増加されるだけでなく前記接着剤による不良が発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Yoshihisa Kurosaki et al, “51.2:Improvement of Reflectance and Contrast Ratio of Low−Power−Driving, Bendable, Color Electronic Paper Using Ch−LCs”, SID 09 DIGEST, P.764−767
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は工程が簡単であり、コスト及び不良が減少された表示装置の製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は前記方法により製造された表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するための本発明の実施形態による表示装置の製造方法は、第1基板の上に第1高さを有する接着スペーサーを形成し、第2基板の上に前記第1高さより低い第2高さを有する支持スペーサーを形成し、前記第1基板と前記第2基板との中でいずれか1つの基板上に映像表示部を形成し、前記支持スペーサーの上面が前記第1基板に接触するまで前記第1基板と前記第2基板を圧搾して、前記第2基板が前記接着スペーサーが接着されるようにする。
【0008】
前記接着スペーサーは、前記第1基板の上にレジストを塗布し、前記レジストを80℃乃至100℃の温度で50秒乃至70秒の間加熱することによって、硬化する先硬化を行い、前記レジストを露光及び現像することによって、形成される。前記接着スペーサーは隔壁であってもよい。
【0009】
前記支持スペーサーは、前記第2基板の上にレジストを塗布し、前記レジストを80℃乃至100℃の温度で50秒乃至70秒の間加熱することによって、硬化する先硬化を行い、前記レジストの露光及び現像を行い、前記レジストを210℃乃至240℃の温度で50分乃至70分の間加熱することによって硬化する後硬化を行うことによって、形成される。
【0010】
前記圧搾段階の前に、前記第1基板と前記第2基板との中でいずれか1つの基板の縁に沿ってシーラントを形成してもよい。
【0011】
前記圧搾段階の後に、前記接着スペーサーと前記シーラントとを100℃乃至140℃の温度で15分乃至120分の間加熱することによって、硬化する後硬化を行ってもよい。
【0012】
前記接着スペーサーが隔壁である場合、前記方法で製造した表示装置は、第1基板、前記第1基板に対向する第2基板、前記第1基板の上に配置され、前記第1基板を複数の領域に区画し、前記第1基板と前記第2基板との間隔を維持し、前記第1基板と前記第2基板とを接着する接着スペーサー、及び前記第1基板及び前記第2基板との間の前記領域に具備された映像表示部を具備する。
【0013】
前記第1基板は、前記第1基板の上に形成され、第1方向へ延長されたゲートライン、前記ゲートラインが形成された前記第1基板の上に形成された第1絶縁膜、前記第1絶縁膜の上に形成され、前記ゲートラインと交差するデータライン、前記ゲートラインと前記データラインとの間の前記第1絶縁膜上に配置され、前記データラインと前記第1絶縁膜との間の段差を補償する段差補償パターン、及び、前記ゲートラインと前記データラインに連結された薄膜トランジスターを具備する。前記接着スペーサーは、前記データライン及び前記段差補償パターンと重畳するか、或いは前記データライン、前記段差補償パターン、及び、前記ゲートラインと重畳する。
【0014】
前記映像表示部は、光を吸収或いは反射して映像を表す映像表示層を含み、前記映像表示層は、液晶層、電気泳動層、エレクトロクロミックス層のいずれか1つであってもよい。前記映像表示層は、コレステリック液晶層であってもよい。
【発明の効果】
【0015】
本発明の表示装置製造方法によれば、接着剤を利用する工程が省略される。したがって、工程が単純化されてコストが減少される。
【0016】
前記一方法で製造された表示装置では別途の接着剤無しで接着スペーサーのみで前記第1基板と前記第2基板との間の間隔が安定的に維持される。また、前記接着剤による欠陥、例えば、前記映像表示部に映像表示層をなす物質が混入されて表示されてしまう欠陥等が減少される。
【0017】
本発明は、前記接着スペーサーが隔壁として使用された表示装置を提供するものであり、別途に隔壁を形成する段階を省略でき、映像表示層が漏出される欠陥を減少する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態による表示装置を示した断面図である。
【図2】本発明の第1実施形態による表示装置の製造方法を示したフローチャートである。
【図3】本発明の第1実施形態による表示装置の製造方法を模式的に示した断面図である。
【図4】本発明の第2実施形態による表示装置の製造方法を模式的に示した断面図である。
【図5】図4に示した表示装置の製造方法を模式的に示した断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態による表示装置の製造方法を模式的に示した断面図である。
【図7】本発明の第4実施形態による表示装置を示した断面図である。
【図8】本発明の第4実施形態による表示装置の製造方法を示したフローチャートである。
【図9】本発明の第4実施形態による表示装置の製造方法において、第1基板と第2基板と合着する段階を説明するための図面である。
【図10】本発明の第5実施形態による表示装置を示した平面図である。
【図11】図10のI−I’線に沿って切断した断面図である。
【図12】本発明の第5実施形態による表示装置の画素領域を接着スペーサーと共に示した平面図である。
【図13】本発明の第6実施形態による表示装置を示した平面図である。
【図14】本発明の第6実施形態による表示装置の画素領域を隔壁と共に示した平面図である。
【図15】本発明の第7実施形態による表示装置を示した平面図である。
【図16】本発明の第8実施形態による表示装置を示した平面図である。
【図17】映像表示層が電気泳動層である、本発明の第9実施形態による表示装置の断面図である。
【図18】映像表示層がエレクトロクロミックス層である、本発明の第10実施形態による表示装置の断面図である。
【図19】映像表示層がエレクトロクロミックス層である、本発明の第11実施形態による表示装置の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明は、特定実施形態が図面に例示され、本文に詳細に説明されているが、特定の開示形態に対して限定されたものではない。本発明は、多様な変更が加えられることによって様々な形態を有することができ、その思想及び技術範囲に含まれる限り、あらゆる変更、均等物乃至代替物を含むこととして理解されなければならない。
【0020】
各図面を説明する際に類似の参照符号を類似の構成要素に対して使用する。添付された図面において、構造物の寸法は本発明の明確性のために実際より拡大して示されていることがある。第1、第2等の用語は多様な構成要素を説明するために使われるが、前記構成要素は、前記用語によって、限定されてはならない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的のみで使用される。例えば、本発明の権利範囲を逸脱しない限り、第1構成要素は第2構成要素として称され、同様に第2構成要素も第1構成要素として称されることもある。単数の表現は文脈上明白に複数でないことが表現されない限り、複数の表現を含む。
【0021】
本出願で、“含む”又は“有する”等の用語は、明細書に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせが存在することを指定しようとするものであり、1つ又はそれ以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品又はこれらの組み合わせの存在又は付加可能性をあらかじめ排除しないように理解されなければならない。また、層、膜、領域、板等の部分が他の部分“上に”あるとする場合、これは“真上に”ある場合だけでなく、その中間に他の部分がある場合も含む。反対に層、膜、領域、板等の部分が他の部分“下に”あるとする場合、これは“真下に”ある場合だけでなく、その中間にその他の部分がある場合も含む。
【0022】
図1は本発明の第1実施形態による表示装置を示した断面図である。
【0023】
図1を参照すれば、本発明の第1実施形態による表示装置は、第1基板100、第2基板200、接着スペーサーADS、映像表示部300、及びシーラントSLを具備する。
【0024】
前記第1基板100は、複数の画素領域PAを含む。
【0025】
前記第2基板200は、前記第1基板100に対向して配置される。
【0026】
前記接着スペーサーADSは、前記第1基板100と前記第2基板200との間の間隔を維持する同時に前記第1基板100と前記第2基板200を接着させる。前記接着スペーサーADSは、多様な形状に形成されうる。例えば、前記接着スペーサーADSは、コラムスペーサー形状で形成されている。
【0027】
前記シーラントSLは、前記第1基板100と前記第2基板200との縁に配置されて、前記第1基板100と前記第2基板200と間の空間を囲む。
【0028】
前記映像表示部300は、前記第1基板100、前記第2基板200、及び前記シーラントSLによって、囲まれた空間に配置され、映像を表示する。
【0029】
前記映像表示部300は、光を吸収や反射して映像を表す映像表示層301と前記映像表示層に電界を印加する1つ以上の電極(図示せず)とを含む。前記電極は、前記第1基板100上や前記第2基板200上に形成される。説明を簡単にするために、前記電極は、図面に表示されていない。前記映像表示層301は、受光型表示素子として映像を表示できさえすれば、特別に限定されない。例えば、前記映像表示層301は、液晶層、電気泳動層、エレクトロウェッティング(electrowetting)層、又は、エレクトロクロミックス(electrochromic)層であり得る。前記映像表示層301は、反射型であってもよい。前記映像表示層301が反射型である場合、光は外部から供給され、前記映像表示層301で反射されて、使用者の目に映る。前記映像表示層301が透過型である場合、光は表示装置の他の構成要素であるバックライトから供給されて、前記映像表示層301を透過して、使用者の目に映る。本発明の実施形態では、前記表示装置が反射型である場合について説明する。
【0030】
図2は、本発明の第1実施形態による表示装置の製造方法を示したフローチャートである。図3は、本発明の第1実施形態による表示装置の製造方法を模式的に示した断面図である。
【0031】
図1乃至図3を参照すれば、本発明の第1実施形態による表示装置の製造方法は、前記第1基板100と前記第2基板200とを各々準備し(ステップ11、12)、前記第1基板100に接着スペーサーADSを形成し、前記第1基板100の上に映像表示層301を形成し(ステップ51)、前記第1基板100と前記第2基板200とを合着した後(ステップ60)、前記合着された基板を後硬化(ステップ70)する段階を経る。
【0032】
具体的に説明すると、まず、本製造方法においては、前記第1基板100と前記第2基板200とを各々準備する(ステップ11、12)。
【0033】
その次に、前記第1基板100の上に接着スペーサーADSを形成する。前記接着スペーサーADSは前記第1基板100と前記第2基板200との中でいずれか1つのみに形成するか、或いは以後の前記第1基板100と前記第2基板200との合着の時、重畳しない範囲内で前記第1基板100と前記第2基板200の両方に形成することができる。本実施形態では前記第1基板100に前記接着スペーサーADSを形成する場合を例に挙げて説明する。
【0034】
前記接着スペーサーADSは、レジストを利用して形成される。前記レジストは、感光性高分子有機物であれば、その材料が特別に限定されることはない。例えば、前記感光性高分子は、光重合反応、光分解反応等が行えるものである。
【0035】
前記接着スペーサーADSは、フォトリソグラフィ工程を通じて、パターニングされて形成される。図面では、前記接着スペーサーADSが台形形状に示されているが、これに限定されず、前記フォトリソグラフィ工程の条件を変えることによって、長方形形状等の他の形状に製造される。前記フォトリソグラフィ工程を説明すれば、以下の通りである。
【0036】
まず、液状のレジストが前記第1基板100に塗布される(ステップ21)。前記レジストは、スピンコーティング方法を利用して塗布される。前記レジストは、約2μm乃至約4μmの厚さで形成される。前記レジストは、80℃乃至100℃の温度で50秒乃至70秒の間加熱されることにより、先硬化される(ステップ31)。前記先硬化の間に前記レジスト内部の溶媒は一部揮発され、これにしたがって、前記レジストが軟性を有して粘性が大きくなる。しかし、前記レジストは完全に硬化された状態ではない。続いて、マスクを利用して、前記先硬化されたレジストに紫外線のような光が照射される露光過程が実施される。前記マスクは、前記接着スペーサーADSに対応するパターンを有する。次に、前記レジストが現像される(41)。前記現像工程を通じて露光された部分と露光されない部分がパターニングされる。前記パターニングされたレジストは、約10μm乃至約30μmの幅を有する。
【0037】
次に、前記第1基板100にシーラントSLが形成される。前記シーラントSLは以後の段階で形成される映像表示層301を形成する空間を提供するために、前記第1基板100の縁に沿って形成される。
【0038】
この後、前記シーラントSLが形成された前記第1基板100上に映像表示層301が形成される。前記映像表示層301は、粘性がある流体である状態で、上述した基板の上に滴下されるODF(one drop filling)工程やインキジェット工程を経て形成される。
【0039】
次に、前記接着スペーサーADSが形成された前記第1基板100と前記第2基板200とを対向するように配置し、前記第1基板100と前記第2基板200との少なくとも1つに圧力を加える。前記接着スペーサーADSが前記圧力によって、抑えられながら前記第2基板200に接着される(ステップ60)。
【0040】
前記第1基板100と前記第2基板200とは、100℃乃至140℃の温度で15分乃至120分の間加熱されることにより、後硬化される(ステップ70)。前記後硬化は前記シーラントSLと前記接着スペーサーADSとを同時に硬化するために実施される。前記後硬化を通じて前記シーラントSLと前記接着スペーサーADSとが完全に硬化される。前記後硬化の後、前記接着スペーサーADSは、前記第2基板200に付着された状態で完全に硬化されるので、前記第1基板100と前記第2基板200との間隔が安定的に維持される。
【0041】
前記表示装置の製造方法は、前記第1基板100と前記第2基板200との間の間隔を維持することができ、また前記第1基板100と前記第2基板200とを別途の接着剤無しで付着させることができる。したがって、接着剤による欠陥、例えば、前記映像表示層301に接着剤をなす物質が混入されて現れる欠陥等が減少する。
【0042】
図4は、本発明の第2実施形態による表示装置の製造方法を模式的に示した断面図である。
【0043】
本発明の以下の実施形態では、重畳した説明を避けるために、前記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。以下の実施形態で、特別に説明しない部分は前記第1実施形態に従う。同一の番号は同一の構成要素を、類似の番号は類似の構成要素を示す。
【0044】
図4を参照すれば、本発明の第2実施形態による表示装置は、前記接着スペーサーADSと前記第2基板200との間に無機膜層IOLを含む。前記第2基板200は、一般的にグラス、石英、シリコン等の物質で構成され、有機高分子でなされた前記接着スペーサーADSとの接着性を高めるために、前記第2基板200と前記接着スペーサーADSとの間に前記無機膜層IOLが配置される。前記無機膜層IOLはSiNxで構成されるとよい。
【0045】
前記第2実施形態による表示装置は、前記第1基板100と前記第2基板とを準備した後に、前記第1基板100の上に接着スペーサーADSとシーラントSLとを形成し、前記第1基板100の上に前記映像表示層301を形成し、前記第1基板100と前記第2基板200とを合着した後、前記合着された基板を後硬化する段階を経て、製造される。
【0046】
本実施形態では、前記第1基板100と前記第2基板200とを合着する前に前記第2基板200上に無機膜層IOLが形成される。前記無機膜層IOLは前記第1基板100と前記第2基板200とを合着する時、前記接着スペーサーADSの各上面に接触するように少なくとも一対一に対応して形成される。前記無機膜層IOLは、SiNxのような無機物質を絶縁基板の上に蒸着し、前記無機物質をフォトリソグラフィ工程とでパターニングすることによって、形成される。
【0047】
前記本発明の第2実施形態による表示装置は、他の方法によって製造されてもよい。図5は、他の製造方法である、本発明の第2実施形態による表示装置の製造方法を模式的に示した断面図である。
【0048】
前記第2実施形態による表示装置の製造方法では、先ず第1基板100と第2基板200とが用意される。
【0049】
前記第1基板100には、接着スペーサーADSが形成される。
【0050】
前記第2基板200には、無機膜層IOLが形成される。前記無機膜層IOLは、前記第1基板100と前記第2基板200とを合着する時、前記接着スペーサーADSと対応するように形成される。前記第2基板200上には前記無機膜層IOLを覆う無機配向膜IOANが形成されてもよい。前記無機配向膜IOANは、SiNxやSiOxのような無機物質で構成される。前記第2基板200の縁には、シーラントSLが形成される。その次に、前記無機膜層IOL、無機配向膜IOAN、及び前記シーラントSLが形成された第2基板200上に映像表示層301が形成される。次に、前記第1基板100と前記第2基板200とを合着した後、前記合着された基板を後硬化することで表示装置が製造される。
【0051】
ここで、前記無機配向膜IOANは、前記映像表示層301が液晶層を包含して形成される時、前記液晶層の液晶分子を配向させると同時に前記液晶層が広まらなくて集まるようにするために形成される。即ち、前記第2基板200の表面エネルギーを変化させるために前記無機配向膜IOANを形成し、これにより前記無機配向膜IOANと前記液晶層との間の表面張力を高めて前記映像表示層301の展延性(spreadability)を弱める。したがって、前記映像表示層301を前記無機膜層IOLのパターンに合わせて配置させることができる。仮に、前記無機配向膜IOANが形成されない場合には前記液晶層が後述する第1電極や第2電極の中で1つに直接接触されるように形成される。この場合には、前記無機配向膜IOANが存在する時より前記液晶層の展延性が大きくなる。したがって、前記液晶層が一定の位置のみに形成されるように、インクジェット方法を利用して前記液晶層が形成される。
【0052】
図6は、本発明の第3実施形態による表示装置の製造方法を模式的に示した断面図である。
【0053】
図6を参照すれば、本発明の第3実施形態による表示装置の製造方法では、接着スペーサーADS、シーラントSL、及び映像表示層301が第2基板200に形成される。即ち、前記第3実施形態による表示装置の製造方法は、前記第1基板100と前記第2基板を準備した後に、前記第2基板200の上に前記接着スペーサーADSと前記シーラントSLとを形成し、前記第2基板200の上に前記映像表示層301を形成し、前記第1基板100と前記第2基板200とを合着した後、前記合着された基板を後硬化する段階を経る。
【0054】
図7は、本発明の第4実施形態による表示装置を示した断面図である。
【0055】
図7を参照すれば、本発明の第4実施形態による表示装置は、第1基板100、第2基板200、接着スペーサーADS、支持スペーサーSS、映像表示部300、及びシーラントSLを具備する。
【0056】
前記支持スペーサーSSは、前記第1基板100と前記第2基板200と間の間隔を維持する。即ち、前記接着スペーサーADSが完全に硬化されない状態で前記第1基板100及び前記第2基板200が圧搾されても、前記第1基板100と前記第2基板200との間の間隔は一定に維持されることが可能である。言い換えれば、前記支持スペーサーSSの存在によって、前記第1基板100と前記第2基板200との間の間隔が、2つの基板間で均一である。前記支持スペーサーSSは、硬化が完了されているため、圧力に関係なく一定の高さを有するためである。
【0057】
図8は、本発明の第4実施形態による表示装置の製造方法を示したフローチャートである。図9は、第1基板100と第2基板200とを合着する段階を説明するための図面である。
【0058】
図8を参照すれば、本発明の第4実施形態による表示装置の製造方法は、前記第1基板100と前記第2基板200とを各々準備し(ステップ11、12)、前記第1基板100又は前記第2基板200の中で1つに接着スペーサーADSを形成し(ステップ21、31、41)、前記接着スペーサーADSが形成されない基板に支持スペーサーSSを形成し(ステップ22、32、42、52)、前記第1基板に映像表示層301を形成し(ステップ51)、前記2基板を合着した後(ステップ60)、前記合着された基板を後硬化する段階(ステップ70)を経て製造される。
【0059】
具体的に説明すると、まず、本製造方法においては、第1基板100と第2基板200とを各々準備する(ステップ11、12)。
【0060】
その次に、前記第1基板100と前記第2基板200との中でいずれか1つに接着スペーサーADSを形成し(ステップ21、31、41)、前記接着スペーサーADSを形成しない基板に支持スペーサーSSを形成する(ステップ22、32、42、52)。本実施形態では、説明の便宜上、前記第1基板100に前記接着スペーサーADSを形成し、前記第2基板200に前記支持スペーサーSSを形成する場合を例に挙げて説明する。
【0061】
前記接着スペーサーADSは、前記第1実施形態と実質的に同一の方法で形成する。
【0062】
前記支持スペーサーSSは、レジストを利用して形成され、前記接着スペーサーADSを形成した物質と同一の物質で形成されてもよい。前記支持スペーサーSSは、前記接着スペーサーADSより低い高さで形成される。前記接着スペーサーADSの高さを第1高さH1とし、前記支持スペーサーSSの高さを第2高さH2とすれば、前記第1高さH1は前記第2高さH2より大きい。前記レジストは、感光性有機物であって、フォトリソグラフィ工程を通じてパターニングされる。前記フォトリソグラフィ工程を説明すれば、以下の通りである。
【0063】
まず、液状のレジストが前記第1基板100に塗布される(ステップ22)。前記レジストはスピンコーティング方法を利用して塗布される。
前記レジストは、80℃乃至100℃の温度で50秒乃至70秒の間加熱されることにより、先硬化される(ステップ32)。前記先硬化の間に前記レジスト内部の溶媒は一部が揮発され、したがって前記レジストが軟性を有して粘性が向上される。しかし、前記レジストは完全に硬化された状態ではない。
【0064】
続いて、マスクを利用して、前記先硬化されたレジストに紫外線と同一の光が照射される露光過程が実施される。前記マスクは、前記支持スペーサーSSに対応するパターンを有し、以後の前記第1基板100と前記第2基板200を合着する際に、前記接着スペーサーADSと重畳されないように前記接着スペーサーADSが形成されない領域に対応する位置に形成される。次に、前記レジストが現像される。前記現像工程を通じて露光された部分と露光されない部分がパターニングされる(ステップ42)。
【0065】
その次に、前記パターニングされたレジストは、210℃乃至240℃の温度で15分乃至120分の間加熱されることにより、後硬化される(ステップ52)。前記後硬化段階を経て前記レジストは完全に硬化された支持スペーサーSSになる。前記支持スペーサーSSは、前記後硬化によって、完全に硬化されるので、前記接着スペーサーADSに比べて粘性と弾性が小さい。
【0066】
次に、フローチャートに図示されていないものの、前記第1基板100と前記第2基板200との中でいずれか1つの基板には、シーラントSLが形成される。前記シーラントSLは、以後の段階で形成される映像表示層301を形成する空間を提供するために、前記基板の中でいずれか1つの基板の縁に沿って形成される。本実施形態では、一例として前記シーラントSLが形成される基板が前記第1基板100である場合について、説明する。
【0067】
以後、前記シーラントSLが形成された前記第1基板100の上に映像表示層301が形成される。前記映像表示層301は、粘性がある流体である状態で、前記1つの基板の上に滴下されるODF工程やインクジェット工程を経て形成される。
【0068】
次に、前記第1基板100と前記第2基板200とは対向するように配置され、前記第1基板100と前記第2基板200との少なくとも1つの基板に圧力Pが加えられる。この時、前記支持スペーサーSSの上面が前記第1基板100に接触するまで、即ち、前記第1基板100と前記第2基板200と間の間隔が前記第2高さH2と同一になるまで、前記第1基板100と前記第2基板200とが圧搾される。
【0069】
前記接着スペーサーADSは、軟性を有するために前記圧力Pによって、前記第1高さH1が前記第2高さH2になるまで加圧される。前記接着スペーサーADSが加圧されれば、前記接着スペーサーADSと前記第2基板200との間の接触面積が広くなると同時に、前記圧力Pによって前記接着スペーサーADSの接着性が向上される。その結果、前記接着スペーサーADSは、前記第2基板200に安定的に接着される。前記支持スペーサーSSは硬化されているため、軟性がなく、前記圧力Pに関わらず一定に前記第2高さH2を有し、前記第2高さH2以下になるように圧搾されない。その結果、前記第1基板100と前記第2基板200との間の間隔は、前記支持スペーサーSSによって、全ての領域で同一の値を有する。
【0070】
前記接着された前記第1基板100と前記第2基板200とは、100℃乃至140℃の温度で15分乃至120分の間、後硬化される(ステップ70)。前記後硬化は前記シーラントSLと前記接着スペーサーADSを硬化するために実施される。前記後硬化を通じて、前記シーラントSLと前記接着スペーサーADSが完全に硬化される。
【0071】
前記表示装置の製造方法は、別途の接着剤無しで、前記第1基板100と前記第2基板200との間の間隔を維持しながら、前記第1基板100と前記第2基板200とを安定的に付着することができる。
【0072】
前記接着スペーサーADSは、上述した機能以外にも前記映像表示層301を複数の領域で区分する隔壁として使われてもよい。この場合、前記映像表示層301を複数に区分するための別途の隔壁を形成する必要がないので、前記表示装置の製造工程が単純になる。
【0073】
図10は、本発明の第5実施形態による表示装置を示した平面図であり、図11は、図10のI−I’線に沿って切断した断面図である。
【0074】
本発明の第5実施形態による表示装置は、前記第1実施形態による表示装置製造方法により製造され、前記接着スペーサーADSがコラムスペーサーの代わりに隔壁として使われる。また、本発明の第5実施形態による表示装置は、前記映像表示層301として液晶層を有する。ここで、本発明の第5実施形態による表示装置は、支持スペーサーを含まないが、これに限定されない。即ち、第5実施形態による表示装置も、支持スペーサーを含むことができ、この場合、支持スペーサーは、上述した前記第4実施形態による表示装置の製造方法で製造される。
【0075】
図10及び図11を参照すれば、本発明の実施形態による表示装置は、第1基板100、第2基板200、接着スペーサーADS、映像表示部300、及びシーラント(図示せず)を具備する。
【0076】
前記表示装置は、映像が表示される複数の画素領域PAと、図示されていないものの前記表示装置の縁に沿って前記画素領域を囲む非画素領域を有する。前記非画素領域には、前記第1乃至第4実施形態と同様に、前記第1基板100又は第2基板200の縁に沿ってシーラントが具備される。
【0077】
図10及び図11は、説明を簡単にするために、1つの画素領域PAのみを表示しているが、実際には、前記画素領域PAが複数の列と複数の行を有するマトリックス形態で配列されている。前記画素領域PAは同一の構造を有するので、以下では説明を簡単にするために、1つの画素領域PAのみについて説明する。ここで、前記画素領域PAは、一方向に長く延長された長方形形状で示したが、これに限定されるのではない。前記画素領域PAの形状は、V字形状、Z字形状等の多様な形状であってもよい。
【0078】
前記第1基板100は、第1絶縁基板110、第1絶縁膜113、ゲートラインGL、データラインDL、段差補償パターンSCP、薄膜トランジスターTFT、及び、第2絶縁膜115を含む。
前記ゲートラインGLは、前記第1絶縁基板110上に配置される。前記ゲートラインGLは、第1方向D1へ延長されて配置される。
【0079】
前記ゲートラインGLが形成された前記第1絶縁基板110上には、第1絶縁膜113が配置される。
【0080】
前記データラインDLは、前記第1絶縁膜113上に配置され、前記ゲートラインGLと交差する。前記データラインDLは、前記第1方向D1と交差する第2方向D2へ延長された第1データライン部DL1と、前記第1データライン部DL1に連結されて平面の上で見る時、前記第1方向D1へ突出された第2データライン部DL2を含む。前記第2データライン部DL2は、前記ゲートラインGLの附近に隣接するように配置される。
【0081】
前記段差補償パターンSCPは、前記ゲートラインGLと前記データラインDLとの間の前記第1絶縁膜113上に配置される。前記段差補償パターンSCPは、前記データラインDLと前記第1絶縁膜113との間の段差を補償するためのものであって、前記段差補償パターンSCPの上面は前記データラインDLの上面と実質的に同一の平面上に位置する。前記段差補償パターンSCPは、平面上で見る時、前記第1データライン部DL1の延長方向である前記第2方向D2に沿って配置される。したがって、前記データラインDLと前記ゲートラインGLとの交差部の付近で前記ゲートラインGLの両側に位置する。ここで、段差補償パターンSCPは無機物質で形成されるとよい。前記無機物質は、窒化硅素SiNx、非晶質シリコンa−Si、不純物ドーピングされた非晶質シリコンn+a−Siの少なくとも1つであるとよい。
【0082】
前記薄膜トランジスターTFTは、前記ゲートラインGLと前記データラインDLとの交差部に隣接して具備され、前記薄膜トランジスターTFTはゲート電極GE、半導体層SM、ソース電極SE、及びドレーン電極DEを具備する。
【0083】
前記ゲート電極GEは、前記ゲートラインGLから分岐されて形成される。前記半導体層SMは、前記第1絶縁膜113上に形成されて前記ゲート電極GEと重畳する。前記ソース電極SEは、前記データラインDLから分岐されて形成され、前記半導体層SMと一部の領域で重畳する。前記ドレーン電極DEは、平面上で見る時、前記半導体層SMを間に置いて前記ソース電極SEから離隔され、前記半導体層SMと一部の領域で重畳する。ここで、前記半導体パターンSMは、前記ソース電極SE及び前記ドレーン電極DEの間で伝導チャンネル(conductive channel)を形成する。
【0084】
前記ソース電極SEと前記ドレーン電極DE等が形成された前記第1絶縁膜113上には、第2絶縁膜115が配置される。前記第2絶縁膜115には、前記ドレーン電極DEの一部を露出するコンタクトホールCHが形成され、前記コンタクトホールCHを通じて後述する第1電極EL1が前記ドレーン電極DEに伝記的に結合される。
【0085】
ここで、前記段差補償パターンSCPは、別途のパターニング過程を経て形成されてもよいが、前記半導体パターンSMと同一の層から形成されてもよい。したがって、前記半導体パターンSMと前記段差補償パターンSCPを同時にパターニングすることによって、追加工程無しで前記段差補償パターンSCPが形成される。
【0086】
前記第2基板200は、前記第1基板100に対向して配置される。前記第2基板200は、第2絶縁基板210を含む。
【0087】
前記接着スペーサーADSは、前記第1基板100上に配置される。前記接着スペーサーADSは、前記第1基板100と前記第2基板200との間隔を維持し、前記第1基板100と前記第2基板200とを接着させる。本実施形態において、前記接着スペーサーADSは、前記第1基板100を複数の領域に区画する隔壁である。前記隔壁は、前記第1基板100と前記第2基板200との間に形成されるので、実質的には前記第1基板100と前記第2基板200と間の空間を複数の領域に区画する。
【0088】
前記接着スペーサーADSは、多様な形状に前記領域を分けられる。本発明の第5実施形態によれば、前記接着スペーサーADSは、前記画素領域の縁に沿って形成されている。前記接着スペーサーADSは、前記第1データライン部DL1の延長方向に沿って直線状に形成され、前記第1データライン部DL1及び前記段差補償パターンSCPと重畳する。この時、前記接着スペーサーADSは、前記第1データライン部DL1の幅より大きい幅を有する。前記接着スペーサーADSは、画素デザイン及び工程マージンによって他の構成要素との接触面積が変わってもよく、前記第2データライン部DL2と一部が重畳されている。
【0089】
前記映像表示部300は、前記第1基板100と前記第2基板200との間に配置される。より詳細には、前記映像表示部300は、前記第1基板100と前記第2基板200及び前記接着スペーサーADSにより形成された空間に配置される。
【0090】
前記映像表示部300は、外部光を吸収するか、或いは反射して映像を表示する。前記映像表示部300は、第1電極EL1、第2電極EL2及び映像表示層301を具備する。
【0091】
前記第1電極EL1は、前記画素領域PAに一対一に対応して、前記第1基板100上に形成される。前記第1電極EL1は、前記第2絶縁膜115上に配置される。前記第1電極EL1は、光を反射できるように金属反射物質で形成される。前記第1電極EL1は、前記第2絶縁膜115を貫通して形成された前記コンタクトホールCHを通じて、前記ドレーン電極DEと電気的に結合される。
【0092】
前記第2電極EL2は、前記第2絶縁基板210上に形成される。前記第2電極EL2には、共通電圧が印加され、前記第1電極EL1と共に前記第1電極EL1と前記第2電極EL2との間に電界を形成する。前記第2電極EL2は、前記第2絶縁基板210上に透明物質によって形成される。
【0093】
前記映像表示層301は、液晶層310である。前記液晶層310は、前記電界によって、制御されて映像を表示する。前記液晶層310がコレステリック液晶層(cholesteric liquid crystal layer)である場合、前記表示装置は反射型表示装置である。前記コレステリック液晶層は、周期的な螺旋構造(spiral structure)を有する液晶層として、前記螺旋構造のピッチによって光を選択的に反射する特性を有する。前記コレステリック液晶層のピッチによって赤色光、緑色光、及び青色光の反射が可能である。前記映像表示層301には、前記接着スペーサーADSによって分離された各領域に、各々赤色光、緑色光、及び青色光を反射する液晶層が配置される。
【0094】
前記表示装置が反射型である場合、前記接着スペーサーADSは、外部光の反射率が高い白色で形成されてもよい。前記反射型表示装置では、別途のブラックマトリックスを形成しなくても、前記接着スペーサーADSにより前記データラインの配線部が覆われる。また、前記接着スペーサーADSが白色で形成されることによって、反射型表示装置の輝度を増加することができる。
【0095】
図12は、上述した構造を有する画素領域PAを接着スペーサーADSと共に示した平面図である。
【0096】
図12を参照すれば、前記第1基板100は、画素領域PAを含む。前記接着スペーサーADSは、前記各画素領域PAの縁に配置される。前記接着スペーサーADSは、前記第2方向D2へ延長されて前記第1方向D1に配列される。前記接着スペーサーADSによって分離された領域には、赤色コレステリック液晶層、緑色コレステリック液晶層、青色コレステリック液晶層が充填される。これにより、各画素領域は赤色、緑色、及び青色のいずれか1つを表す。図12に示したように、前記接着スペーサーADSは、相違なるカラーを表す画素領域の間に配置され、同一のカラーを表す画素領域の間には配置されない。したがって、同一のカラーを表す画素領域には、該当するカラーを有するコレステリック液晶層を一回の工程で充填することができる。
【0097】
前記表示装置において、電界が加えられることにより、前記液晶層の液晶分子の配向が変更されて前記液晶層を透過する光量が調節されて画像が表示される。この時、前記コレステリック液晶層が特定色のみを反射するので、カラー映像を表示するための別途のカラーフィルターが必要とされない。
【0098】
本発明では、前記接着スペーサーADSが形成される領域の前記第1基板100面の段差を最小化するように、前記第2データライン部DL2が前記第1方向D1へ突出されるように形成される。したがって、前記データラインDLと前記ゲートラインGLとが重畳される交差する地点と前記接着スペーサーADSとは、重畳されない。また、前記第2データライン部DL2が前記第1方向D1へ突出されることによって形成された前記第1及び第2データライン部DL1、DL2と前記第1絶縁膜113との間に形成された段差は、前記段差補償パターンSCPによって、補償される。その結果、前記接着スペーサーADSが配置される領域は、前記第1基板100の面が平らに形成され、前記液晶が隣接された画素領域PAに漏出される不良が減少する。
【0099】
図13は、本発明の第6実施形態による表示装置を示した平面図であり、図14は、図13の構造を有する表示装置の画素領域PAを隔壁と共に示した平面図である。この実施形態において、図10及び図11に示した表示装置と同一の構造及び機能を有する構成要素に対しては同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0100】
図13及び図14を参照すれば、前記接着スペーサーADSは、前記第5実施形態とは異なり、前記各画素領域PAの周りを取り囲むように形成される。即ち、前記接着スペーサーADSは、前記第2方向D2に前記データラインDL及び前記段差補償パターンSCPと重畳されることはもちろん、前記第1方向D1に前記ゲートラインGLと重畳される。したがって、前記第1基板100、前記第2基板200、及び、前記接着スペーサーADSによって定義された内部空間は、前記画素領域PAに一対一に対応して形成される。
【0101】
前記接着スペーサーADSは、外部光の反射率が高い白色で形成されてもよい。前記表示装置は、別途のブラックマトリックスを形成しなくても、前記白色の接着スペーサーADSを利用して、前記ゲートラインGL及び前記データラインDLの配線部を覆うことができる。また、前記接着スペーサーADSが白色である場合、前記接着スペーサーADSによって、反射される光量が増えて表示装置の輝度が増加する。
【0102】
本発明の第6実施形態によれば、各画素領域PAに隣接する画素領域PAと他の色を表すように相違なる色を表すコレステリック液晶層が配置されてもよい。例えば、本発明の第6実施形態における1つの画素領域PAに赤色のコレステリック液晶層が配置されれば、前記1つの画素領域PAに隣接する画素領域PAには緑色や青色のコレステリック液晶層が配置される。
【0103】
図15は、本発明の第7実施形態による表示装置を示した平面図である。この実施形態において、図10及び図11に示した表示装置と同一の構造及び機能を有する構成要素に対しては、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0104】
図15を参照すれば、前記接着スペーサーADSは、前記第5実施形態と類似しているが、前記第1データライン部DL1の幅より小さな幅を有することが前記第5実施形態と異なる。また本実施形態において、前記接着スペーサーADSは、前記段差補償パターンSCPを十分にカバーできるように、前記第2データライン部DL2付近で前記第1データライン部DL1と重畳する領域の幅よりより広い幅を有する。
【0105】
したがって、前記段差補償パターンSCPと前記データラインDLとの間で発生する隙間を前記接着スペーサーADSが覆うことができる。その結果、前記接着スペーサーADSが配置される領域は、前記第1基板100の面が平らに形成され、前記液晶が隣接する画素領域PAに漏出される不良が減少する。
【0106】
図16は、本発明の第8実施形態による表示装置を示した平面図である。この実施形態において、図10及び図11に示した表示装置と同一の構造及び機能を有する構成要素に対しては、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0107】
図16を参照すれば、前記接着スペーサーADSは、前記第5実施形態と類似しているが、二重壁の形態を有することが前記第5実施形態と異なる。即ち、前記接着スペーサーADSは、前記第1データライン部DL1に近接して配置された第1接着スペーサーADS1と第2接着スペーサーADS2とで形成される。前記第1接着スペーサーADS1と前記第2接着スペーサーADS2とは、前記第2方向D2へ延長されている。前記第1接着スペーサーADS1と前記第2接着スペーサーADS2とは、前記第1データライン部DL1と一部重畳してもよく重畳しなくてもよい。図16では、前記第1接着スペーサーADS1と前記第2接着スペーサーADS2とが、前記段差補償パターンSCPの近傍を除いて、前記第1データライン部DL1と重畳しないように示されている。
【0108】
本実施形態によれば、前記第1及び第2接着スペーサーADS1、ADS2のうちの1つが、一次的に前記液晶が隣接する画素領域PAに漏出することを防止し、他の1つが二次的に前記液晶の漏出を防止する。したがって、本実施形態によれば、前記液晶の漏れ不良がさらに減少する。
【0109】
前記第5乃至第8実施形態では、前記映像表示層301が液晶層310である場合を説明したが、これに限定されることではない。前記映像表示層301は、例えば、電気泳動層320であり得る。
【0110】
図17は、前記映像表示層301が電気泳動層320である、本発明の第9実施形態による表示装置の断面図である。図17の断面図は、図13のII−II’に対応する。本発明の第9実施形態は、説明の重複を防ぐために、前記第6実施形態と異なる点を中心に説明する。以下の実施形態で、特別に説明しない部分は、前記第6実施形態に従う。同一の番号は同一の構成要素を、類似の番号は類似の構成要素を表す。
【0111】
図13及び図17を参照すれば、本発明の第9実施形態による表示装置において、前記映像表示層301は、電気泳動層320である。
【0112】
前記電気泳動層320は、絶縁性媒質323と帯電粒子325、327を含む。前記絶縁性媒質323は、前記帯電粒子325、327が分散系(dispersion system)で分散媒に該当する。前記帯電粒子325、327は、電気泳動性を表す粒子として、前記絶縁性媒質323中に分散される。前記帯電粒子325、327は、白色帯電粒子325と有色帯電粒子327とを含む。前記有色帯電粒子327は、黒色であってもよい。前記白色帯電粒子325と前記有色帯電粒子327とは、互に反対極性の電荷に帯電されている。
【0113】
本発明の第9実施形態によれば、前記第2基板200は、カラーを表示するためのカラーフィルター層CFを含む。前記カラーフィルター層CFは、前記第2絶縁基板210と前記第2電極EL2との間に配置される。前記カラーフィルター層CFは、各画素領域PAに対応して赤色R、緑色G、又は青色Bを表す。
【0114】
上述した構造を有する表示装置において、前記ゲートラインGLを通じて提供される駆動信号に応答して前記薄膜トランジスターTFTがターンオンされれば、前記データラインDLを通じて提供される画像信号が前記ターンオンされた薄膜トランジスターTFTを通じて前記第1電極EL1に提供される。したがって、前記第1電極EL1と共通電圧が印加された前記第2電極EL2との間に電界が形成される。前記電界によって、前記電気泳動層320の帯電粒子325、327が移動し、その結果、前記電気泳動層320に入射された外部光が前記帯電粒子325、327によって、吸収されるか、或いは反射されて映像が表示される。
【0115】
図示しないものの、本発明の他の実施形態によれば、前記電気泳動層320は、複数のカプセルを含むことができる。この場合、前記帯電粒子325、327と前記絶縁性媒質323とは、複数のカプセル内に提供される。また、別の実施形態によれば、前記カラーフィルター層CFは、前記帯電粒子がカラーを有する場合に省略されてもよい。さらに、別の実施形態によれば、前記電気泳動層320は、電気泳動エマルションを含んでもよい。前記電気泳動エマルションとは、連続相(continuous phase)を形成する非極性溶媒と、前記非極性溶媒に分散され、前記第1電極EL1と前記第2電極EL2とが形成する電界によって、制御される液滴を形成する極性溶媒を含む。この時、前記極性溶媒は、前記非極性溶媒には溶解されないが、前記極性溶媒には溶解される染料を含み、前記染料によって、前記極性溶媒が黒色や白色を表す。前記電界は、非極性溶媒に比べて前記極性溶媒が移動して凝集するようにエネルギーを提供する。前記極性溶媒は、所定の電荷を有し、電界が形成される時、荷電された符号と反対の電荷を有する隣接する反対電極へ移動する。
【0116】
本発明の他の実施形態では、前記映像表示層301がエレクトロクロミックス層330であってもよい。図18は、前記映像表示層301がエレクトロクロミックス層330である、本発明の第10実施形態による表示装置の断面図である。本発明の第10実施形態では、説明の重複を避けるために、前記第9実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0117】
前記エレクトロクロミックス層330は、印加される電圧によって酸化、還元反応の程度に差が発生し、これによって透明度が調節される。その結果、前記エレクトロクロミックス層330は、前記第1電極EL1と前記第2電極EL2に印加される電圧によって、画像を表示する。
【0118】
このようなエレクトロクロミックス層330は、酸化タングステンWO、酸化モリブデンMoO、及び、酸化イリジウムIrOxを含む群の中から選択されるいずれか1つ以上の無機化合物、又は、ビオロゲン、希土類フタロシアニン(phthalocyanine)、及び、スチリル(styryl)を含む群の中から選択されるいずれか1つ以上の有機化合物で形成されるとよい。また、ポリピロール(polypirrole)、ポリチオフェン(polythiophene)、及び、ポリアニリン(polyaniline)を含む群の中から選択されるいずれか1つ以上の導電性高分子物質で形成されてもよい。
【0119】
本発明の他の実施形態では、前記映像表示層301がエレクトロウェッティング(electrowetting)層340であってもよい。図19は、前記映像表示層301がエレクトロウェッティング層340である、本発明の第11実施形態による表示装置の断面図である。本発明の第11実施形態では、説明の重複を避けるために、前記第9実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0120】
図19を参照すれば、本発明の第11実施形態では、前記映像表示部300は、第1電極EL1とエレクトロウェッティング層340で構成され、第2電極は省略されている。
【0121】
前記エレクトロウェッティング層340では、伝導性流体の界面に存在する電荷によって、界面の表面張力が変化しながら接触角(contact angle)が変化する電気毛細管(electrocapillary)現状が生じる。ここで、エレクトロウェッティングは、前記電気毛細管現状を利用することにより、第1電極の上に伝導性流体と非伝導性流体が相対している時、前記伝導性流体に電圧を印加して前記伝導性流体の表面張力を制御することによって、伝導性流体の接触角と2つの流体の界面の形状を変化させる技術を称する。
【0122】
前記エレクトロウェッティング層340は、互に混合されない第1流体345と第2流体343とで構成される。この時、前記第1流体345は、黒色の流体であるとよい。前記エレクトロウェッティング層340は、前記電界によって前記第1、第2流体343、345の分布を変更して外部光を遮断するか、或いは透過させることを特徴とする。
【0123】
前記第1流体345と前記第2流体343とは、電気伝導度が異なる。例えば、前記第1流体345は電気伝導性を有して、前記第2流体343は実質的に電気絶縁性を有する。この時、前記第1流体345は溶媒が水である電解質溶液(electrolyte)、前記第2流体343はオイル(oil)であるのが望ましい。
【0124】
上述した構造を有する本発明の第11実施形態による表示装置は、前記第1電極EL1に電圧が印加されれば、前記第1流体345の表面張力が弱められて各画素領域PAの全面をカバーすることにより、黒色を表す。これに反して前記第1電極EL1に電圧が印加されなければ、前記第1流体345の表面張力が強められて前記各画素領域PAの一部領域に前記第1流体345が集まることにより、光が透過される。
【0125】
以上では、本発明の望ましい実施形態を説明したが、該当技術分野の熟練された当業者又は該当技術分野に通常の知識を有する者であれば、後述される特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び技術領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させることができることは明らかである。例えば、前記映像表示層としていくつの実施形態が開示されたが、これに限定されるのではなく、電気流体力学(electrofluidic)層等が、前記映像表示層として使用され得る。また、本発明の実施形態は、反射型表示装置を中心に説明されたが、これに限定されるのではなく、別途の光源を具備する透過型表示装置にも適用され得る。
【0126】
したがって、本発明の技術的範囲は、明細書の詳細な説明に記載された内容に限定されるのでなく、特許請求の範囲によって定められなければならない。
【符号の説明】
【0127】
100 第1基板
200第2基板
300映像表示部
301映像表示層
310液晶層
320電気泳動層
330エレクトロクロミックス層
340エレクトロウェッティング層
ADS接着スペーサー
CF カラーフィルター層
EL1第1電極
EL2第2電極
PA 画素領域
SCP段差補償パターン
SM 半導体パターン
SL シーラント
SS 支持スペーサー
TFT薄膜トランジスター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板の上に第1高さを有する接着スペーサーを形成する段階と、
第2基板の上に前記第1高さより低い第2高さを有する支持スペーサーを形成する段階と、
前記第1基板と前記第2基板の中でいずれか1つの基板上に映像表示部を形成する段階と、
前記支持スペーサーの上面が前記第1基板に接触するまで前記第1基板と前記第2基板を圧搾して、前記第2基板が前記接着スペーサーに接着されるようにする段階と、を含む表示装置製造方法。
【請求項2】
前記接着スペーサーを形成する段階は
前記第1基板の上にレジストを塗布する段階と、
前記レジストを80℃乃至100℃の温度で50秒乃至70秒の間加熱することによって、硬化する先硬化段階と、
前記レジストを露光する段階と、
前記レジストを現像する段階と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置製造方法。
【請求項3】
前記圧搾段階の前に、前記第1基板と前記第2基板との中でいずれか1つの基板の縁に沿って、シーラントを形成する段階をさらに含む請求項2に記載の表示装置製造方法。
【請求項4】
前記圧搾段階の前に、前記接着スペーサーに対向するように前記第2基板の上に無機膜を形成する段階をさらに含む請求項3に記載の装置製造方法。
【請求項5】
前記圧搾段階の後に、前記接着スペーサーと前記シーラントとを100℃乃至140℃の温度で15分乃至120分の間加熱することによって、硬化する後硬化段階をさらに含むことを特徴とする請求項3に記載の表示装置製造方法。
【請求項6】
前記支持スペーサーを形成する段階は、
前記第2基板の上にレジストを塗布する段階と、
前記レジストを80℃乃至100℃の温度で50秒乃至70秒の間加熱することによって、硬化する先硬化段階と、
前記レジストを露光する段階と、
前記レジストを現像する段階と、
前記レジストを210℃乃至240℃の温度で15分乃至120分の間加熱することによって、硬化する後硬化段階と、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の表示装置製造方法。
【請求項7】
前記映像表示部は、光を吸収或いは反射して映像を表す映像表示層を含み、
前記映像表示層は、液晶層、電気泳動層、エレクトロウェッティング層、及び、エレクトロクロミックス層のいずれか1つであることを特徴とする請求項1に記載の表示装置製造方法。
【請求項8】
前記映像表示層は、液晶層であり、前記液晶層はコレステリック液晶を含むことを特徴とする請求項7に記載の表示装置製造方法。
【請求項9】
前記第1基板又は前記第2基板のいずれか1つは、複数の画素領域を含み、前記接着スペーサーは、前記各画素領域の縁に形成された隔壁であることを特徴とする請求項7に記載の表示装置製造方法。
【請求項10】
前記第1基板又は前記第2基板の中でいずれか1つは、複数の画素領域を含み、前記画素領域に対応する薄膜トランジスターを形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項7に記載の表示装置製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−37886(P2012−37886A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−171284(P2011−171284)
【出願日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】