説明

表示装置駆動回路及び表示装置

【課題】圧縮率を大きくしても画質劣化が大きくない表示画像の場合は、圧縮率を高くして消費電力を削減でき、また圧縮率を大きくすると画質劣化が大きい表示画像の場合は圧縮率を低くし、データ伸張後の十分な画質を確保する。
【解決手段】表示装置駆動回路(101)は、表示データ圧縮回路(109)、記録回路(110)、表示データ伸張回路(111)、出力回路(112,113)を備える。上記表示装置駆動回路には、圧縮率設定回路(107)を設け、上記表示データ圧縮回路には、上記圧縮率設定回路に設定された圧縮率に従って上記表示データを圧縮する機能を含める。これにより、圧縮率を大きくしても画質劣化が大きくない表示画像の場合は、圧縮率を高くして消費電力を削減できる。また圧縮率を大きくすると画質劣化が大きい表示画像の場合は圧縮率を低くし、データ伸張後の十分な画質を確保することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示データの圧縮処理技術に係り、特に表示装置駆動回路や表示装置に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話などのモバイル機器では、表示パネルの高精細化が進み、表示パネルの解像度はVGA、さらにはHD画質表示が主流になりつつある。パネルが高精細すると、表示データの転送による消費電力が増大する。そのため、ドライバ内にフレームメモリを内蔵し、映像が変化したときのみ表示データを転送することにより消費電力を削減する方式がとられているが、高精細化によりフレームメモリの増大、フレームメモリからの読み出しによる消費電力の増大が問題となっている。
【0003】
上記フレームメモリの増大にかかわり、例えば特許文献1や特許文献2に示されるように、表示用駆動回路内で、表示データを圧縮してデータ量を削減することにより、フレームメモリの大きさを小さくする技術が提案されている。フレームメモリのデータ量を削減することにより、フレームメモリからの読み出しによる消費電力を小さく抑えることができる。
【0004】
【特許文献1】特開2007−108439号公報
【特許文献2】特開2006−338028号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来技術について本願発明者が検討したところ、以下のような種々の課題が見いだされた。
【0006】
(1)表示データは、駆動回路内に用意されたフレームメモリのサイズに圧縮されて格納され、表示時にはデータ伸張して表示装置上に表示されていた。上記従来技術に示されているように、一般に圧縮率が大きい(圧縮後のフレームメモリのサイズを小さくする)とデータ伸張後の表示画像の画質が劣化する。表示画像によって圧縮率と伸張後の表示画像の画質の関係は異なり、一般に、べた画像や変化のなだらかな自然画像などは圧縮率を大きくしても画質劣化は少ない。細かいエッジがたくさんあるようなユーザインターフェイス画像などは、べた画像などに比べ、同じ圧縮率でも画質劣化が大きくなる。したがって同じ圧縮率ですべての画像の圧縮を行うと、細かいエッジがたくさんあるようなユーザインターフェイス画像では、画質劣化が大きくなる。また、べた画像や変化のなだらかな自然画像などを表示するときでも、消費電力の削減率を大きくすることができない。
【0007】
(2)携帯電話などの表示画面は細かく領域を分けて表示されており、常に電波状況や時刻などのアイコンが表示されるエリアと、自然画、動画などが表示されるエリアがある。上記で述べたようにユーザインターフェイス画像と自然画像ではその特性が異なるため、同じ圧縮率で表示データを圧縮するとユーザインターフェイス画像では画質劣化が起こり、自然画ではあまり消費電力を下げることができない。
【0008】
(3)高精細化につれCPUと表示装置駆動回路間の表示データ転送に関する消費電力が大きく問題となっている。また近年、高性能なタッチパネルの出現などにより、表示画面からCPUへのタッチ情報のデータ転送要求なども大きくなってきており、CPUと表示装置駆動回路間のバスの転送データ量が増大する。
【0009】
(4)携帯電話などで表示されるユーザインターフェイス画像と自然画像ではその特性が異なるため、同じ圧縮アルゴリズムで表示データを圧縮するとユーザインターフェイス画像では画質劣化が起こる。
【0010】
(5)携帯電話などのCPUは膨大な処理を抱えており、表示画像毎に圧縮率を判断し設定するのは難しい。
【0011】
本発明の目的は、圧縮率を大きくしても画質劣化が大きくない表示画像の場合は、圧縮率を高くして消費電力を削減でき、また圧縮率を大きくすると画質劣化が大きい表示画像の場合は圧縮率を低くし、データ伸張後の十分な画質を確保することを可能とする技術を提供することである。
【0012】
本願発明の別の目的は、領域ごとに異なる種類の画像が表示される表示装置や表示装置用駆動回路において、圧縮率を大きくしても画質劣化が大きくない表示画像の表示領域の場合は、圧縮率を高くして消費電力を削減でき、また圧縮率を大きくすると画質劣化が大きい表示画像の表示領域の場合は圧縮率を低くし、データ伸張後の十分な画質を確保することを可能とする表示データ圧縮伸張技術を提供することである。
【0013】
本願発明の別の目的は、CPUと表示装置駆動回路間のバスで消費される消費電力を削減し、該バスの表示データ転送に要する割合を下げつつ、圧縮率を大きくしても画質劣化が大きくない表示画像の場合は、圧縮率を高くして消費電力を削減でき、また圧縮率を大きくすると画質劣化が大きい表示画像の場合は圧縮率を低くし、データ伸張後の十分な画質を確保することを可能とする技術を提供することである。
【0014】
本願発明の別の目的は、領域ごとに異なる種類の画像が表示される表示装置や表示装置用駆動回路において、領域ごとに異なるアルゴリズムを用いて表示データの圧縮を行うことにより、データ伸張後の十分な画質を確保することを可能とする表示データ圧縮伸張技術を提供することである。
【0015】
本願発明の別の目的は、表示装置や表示装置駆動回路において、圧縮率を大きくしても画質劣化が大きくない表示画像と圧縮率を大きくすると画質劣化が大きい表示画像を自動的に判別し、圧縮率を表示画像毎に変更可能な技術を提供することである。
【0016】
本発明の上記並びにその他の目的と新規な特徴は本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本願において開示される発明のうち代表的なものについて簡単に説明すれば下記のとおりである。
【0018】
上記目的を達成するために、表示装置駆動回路には、表示データの圧縮率の設定を可能とする圧縮率設定回路を設け、表示データ圧縮回路には、圧縮率設定回路に設定された圧縮率に従って表示データを圧縮する機能を設ける。
【0019】
上記目的を達成するために、表示領域を複数に分け、表示領域ごとに圧縮率を設定できるように、表示領域の位置を設定する表示領域設定回路と表示領域ごとの圧縮率設定回路を設けたものである。
【0020】
上記目的を達成するために、表示領域に対応した圧縮方式を設定可能な圧縮方式設定回路を設け、上記圧縮方式設定回路の設定値と、表示データの表示位置に従って、圧縮方式を切り替えて上記表示データの圧縮を行うようにする。
【0021】
上記目的を達成するために、上記表示装置駆動回路には、圧縮ステップの中に少なくとも量子化係数で量子化を行うステップを持ち、上記量子化係数の大きさにより、上記圧縮率設定回路の設定値を更新可能な回路を設ける。
【0022】
上記目的を達成するために、CPUに、上記表示データの圧縮率を設定可能な圧縮率設定回路を設け、表示データ圧縮回路には、圧縮率設定回路に設定された圧縮率に従って表示データを圧縮する機能を設け、上記表示データ圧縮回路で圧縮された表示データが、記録回路を介して表示データ伸張回路に転送されるようにした。
【発明の効果】
【0023】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば下記の通りである。
【0024】
すなわち、圧縮率を大きくしても画質劣化が大きくない表示画像の場合は、圧縮率を高くして消費電力を削減でき、また圧縮率を大きくすると画質劣化が大きい表示画像の場合は圧縮率を低くし、データ伸張後の十分な画質を確保することを可能とする技術を提供することができる。
【0025】
領域ごとに異なる種類の画像が表示される場合において、圧縮率を大きくしても画質劣化が大きくない表示画像の表示領域の場合は、圧縮率を高くして消費電力を削減でき、また圧縮率を大きくすると画質劣化が大きい表示画像の表示領域の場合は圧縮率を低くし、データ伸張後の十分な画質を確保することを可能とする表示データ圧縮伸張技術を提供することができる。
【0026】
バスで消費される消費電力を削減し、該バスの表示データ転送に要する割合を下げつつ、圧縮率を大きくしても画質劣化が大きくない表示画像の場合は、圧縮率を高くして消費電力を削減でき、また圧縮率を大きくすると画質劣化が大きい表示画像の場合は圧縮率を低くし、データ伸張後の十分な画質を確保することを可能とする技術を提供することができる。
【0027】
領域ごとに異なる種類の画像が表示される表示装置や表示装置用駆動回路において、領域ごとに異なるアルゴリズムを用いて表示データの圧縮を行うことにより、データ伸張後の十分な画質を確保することを可能とする表示データ圧縮伸張技術を提供することができる。
【0028】
表示装置や表示装置駆動回路において、圧縮率を大きくしても画質劣化が大きくない表示画像と圧縮率を大きくすると画質劣化が大きい表示画像を自動的に判別し、圧縮率を表示画像毎に変更可能な技術を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
1.代表的な実施の形態
先ず、本願において開示される発明の代表的な実施の形態について概要を説明する。代表的な実施の形態についての概要説明で括弧を付して参照する図面の参照符号はそれが付された構成要素の概念に含まれるものを例示するに過ぎない。
【0030】
〔1〕本発明の代表的な実施の形態に係る表示装置駆動回路(101)は、画像の表示データを圧縮することにより、上記表示データのデータ量を削減可能な表示データ圧縮回路(109)と、上記表示データ圧縮回路で圧縮された表示データを格納可能な記録回路(110)と、上記記録回路から読み出された表示データを伸張する表示データ伸張回路(111)と、上記表示データ伸張回路で伸張された表示データを表示部へ出力可能な出力回路(112,113)とを備える。上記表示装置駆動回路は、上記表示データの圧縮率の設定を可能とする圧縮率設定回路(107)を含み、上記表示データ圧縮回路は、上記圧縮率設定回路に設定された圧縮率に従って上記表示データを圧縮する機能を含む。
【0031】
上記の構成によれば、圧縮率を大きくしても画質劣化が大きくない表示画像の場合は、圧縮率を高くして消費電力を削減でき、また圧縮率を大きくすると画質劣化が大きい表示画像の場合は圧縮率を低くし、データ伸張後の十分な画質を確保することができる。
【0032】
〔2〕上記〔1〕において、上記表示装置駆動回路は、複数の表示領域を設定可能な表示領域設定回路(107)を含む。上記圧縮率設定回路は、上記表示領域に対応する圧縮率を設定可能な機能を含む。上記表示データ圧縮回路は、上記表示領域設定回路の設定値と、表示データの表示位置に従って、圧縮率を切り替えて上記表示データの圧縮を行う機能を含む。これにより、領域ごとに異なる種類の画像が表示される表示装置や表示装置用駆動回路において、圧縮率を大きくしても画質劣化が大きくない表示画像の表示領域の場合は、圧縮率を高くして消費電力を削減でき、また圧縮率を大きくすると画質劣化が大きい表示画像の表示領域の場合は圧縮率を低くし、データ伸張後の十分な画質を確保することができる。
【0033】
〔3〕上記〔2〕において、上記表示装置駆動回路は、上記表示領域に対応した圧縮方式を設定可能な圧縮方式設定回路(1001)を含む。上記表示データ圧縮回路は、上記圧縮方式設定回路の設定値と、表示データの表示位置に従って、圧縮方式を切り替えて上記表示データの圧縮を行う。これにより、バスで消費される消費電力を削減し、該バスの表示データ転送に要する割合を下げつつ、圧縮率を大きくしても画質劣化が大きくない表示画像の場合は、圧縮率を高くして消費電力を削減でき、また圧縮率を大きくすると画質劣化が大きい表示画像の場合は圧縮率を低くし、データ伸張後の十分な画質を確保することができる。
【0034】
〔4〕上記〔1〕において、上記表示装置駆動回路は、圧縮ステップの中に少なくとも量子化係数で量子化を行うステップを持ち、上記量子化係数の大きさにより、上記圧縮率設定回路の設定値を更新可能な回路(1305)を含む。これにより、領域ごとに異なる種類の画像が表示される表示装置や表示装置用駆動回路において、領域ごとに異なるアルゴリズムを用いて表示データの圧縮を行うことにより、データ伸張後の十分な画質を確保することができる。
【0035】
〔5〕表示装置(100)は、表示装置駆動回路(101)と表示部(105)とを含む。上記表示装置駆動回路(101)は、画像の表示データを圧縮することにより、上記表示データのデータ量を削減可能な表示データ圧縮回路(901)を備えたCPU(102)と、圧縮された表示データを格納可能な記録回路(110)と、上記記録回路から読み出された表示データを伸張する表示データ伸張回路(111)と、上記表示データ伸張回路で伸張された表示データを出力可能な出力回路(112,113)と含む。上記CPU(102)は、上記表示データの圧縮率を設定可能な圧縮率設定回路(902)を含む。上記表示データ圧縮回路は、上記圧縮率設定回路に設定された圧縮率に従って上記表示データを圧縮する機能を含む。上記表示データ圧縮回路で圧縮された表示データが、上記記録回路を介して上記表示データ伸張回路に転送される。
【0036】
上記の構成によれば、表示装置や表示装置駆動回路において、圧縮率を大きくしても画質劣化が大きくない表示画像と圧縮率を大きくすると画質劣化が大きい表示画像を自動的に判別し、圧縮率を表示画像毎に変更することができる。
【0037】
2.実施の形態の説明
次に、実施の形態について更に詳述する。
【0038】
尚、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0039】
一般に、静止画の画像データを圧縮する場合、代表的な圧縮方法として、2つの方法がある。まず1つは、直交変換とエントロピー符号化を用いる方法であり、図2に示されるブロックに従って圧縮を行う。もう1つは、BTC(Block truncation coding)と呼ばれる方法である。それぞれについて、以下簡単に説明する。
【0040】
まず、図2に示される直交変換とエントロピー符号化を用いる方法について説明する。図2において、201は色空間変換を行うブロックである。一般に液晶ドライバなどの表示装置駆動回路は、CPUからRGBフォーマットで表示画像を受け取る。RGB色相は色間に重複の多いフォーマットなので、圧縮処理時には一般にパラメータ間の重複の少ない色空間が用いられる。例えば、YUV,YCbCr,YCoCgなどいろいろな圧縮用の色空間が提案されている。圧縮を行う色空間の種類は、本特許に影響を与えるものではなく、何を用いても良い。色空間変換回路201でRGBデータを圧縮用色空間データに変換する。
【0041】
202は、直交変換回路である。直交変換回路では表示画像を4ピクセル×4ピクセル、8ピクセル×8ピクセル、16ピクセル×16ピクセルなどのブロックに分け、直交変換行列と演算を行うことにより、空間上に配置されていた色データを低周波成分と高周波成分に分ける。高周波成分は一般に小さな値となることを利用してデータ圧縮を行う。直交変換としては、アダマール変換、MPEG、JPEGなどで用いられているDCT、JPEG2000などで用いられているWaveletなどがある。また直交変換の直交行列の大きさも4×4、8×8、16×16などさまざまである。これら直交変換の種類も、本特許に影響を与えるものではなく、何を用いても良い。
【0042】
203は、量子化回路である。直交変換により得られた値を定数で割ることにより値を小さくする。本定数を量子化係数と呼ぶ。
【0043】
204は、エントロピー符号化回路である。エントロピー符号化とは、数値の出現確率に応じて符号長の異なる符号に割り当てる符号化方式である。一般に高周波成分は0,1などの値の小さな値をとる確率が非常に大きいことから、エントロピー符号化を行い、最も出現確率の高い0を1ビットの符号に割り当てることにより、データ量を削減し圧縮を行う。エントロピー符号としては、ハフマン符号、Exp−Golomb符号などがあるが、これらエントロピー符号の種類も、本発明に影響を与えるものではなく、何を用いても良い。
【0044】
205は、メモリ書込み制御ブロックである。本ブロックで、可変長の符号をメモリに詰めて記録することで、データ圧縮を行う。
【0045】
次にBTCについて、図11、図12を参照して説明を行う。BTCにおいても、4×4、8×8などのサイズで表示画像をブロック化し、圧縮を行う。まず図11に示されるように、ブロック化回路1101で、表示画像をブロック化する。例えば、4ピクセル×4ピクセルのブロックにブロック化すると考える。例えばあるブロックにおいて、RGB信号のうち、Rの値が1201のようであったとする。代表値抽出回路1102では、代表値を抽出する。代表値の抽出方法はいろいろな抽出方法が提案されているが、例えばブロック全体の平均値を閾値として、閾値より大きい値の平均値と、閾値より小さい値の平均値を代表値として抽出するという方法がある。このようにして、代表値1202と代表値1203を抽出する。例えば、この場合の代表値を16と227とする。ピクセル割り当て回路1103では、全体の平均値を閾値として、1204に示されるように、各ピクセルのRの値を0または1に割り当てる。G,Bのデータについても同じように変換する。例えばRの各ピクセル値が8ビットで表現される場合、このような変換を行うことにより、2つの代表値に8ビット×2=16ビット、各ピクセルの割り当てに16ビットとなり、圧縮後は32ビットで表現できることになる。圧縮前は8ビット×16=128ビットであったので、1/4に圧縮されることになる。伸張時は、1205に示されるように各ピクセルの0または1の値を代表値で置き換える。このようにすることにより、BTCでは圧縮を行う。代表値の個数を増やすことにより、伸張後の画質は向上するが圧縮率は低下する。
【0046】
一般的な静止画の圧縮アルゴリズムには、このような2つの方法がある。一般に直交変換とエントロピー符号を組み合わせる圧縮方法は、表示画像内にエッジが少なく、表示画像がなだらかに変化しているものに適している。また、BTCは色数の少ない画像に適している。
【0047】
<実施の形態1>
次に、実施の形態1を詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態1の表示装置のブロック図である。100は携帯電話などの表示装置、101は液晶ドライバなどの表示装置駆動回路、102は携帯電話など表示装置全体の制御を行うCPU(中央処理装置)、103は表示データなどを格納するメモリ、104は内部バス、105は表示装置駆動回路101により駆動され表示を行う表示パネルである。表示パネルは、液晶パネル、有機EL(Electro-Luminescence)パネル、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field Emission Display)、電子ペーパーなど表示パネルであれば何でも良い。
【0048】
106は、CPU102により、各種モードの設定を行うための表記しないレジスタ群を備え、また表示データをCPU102やメモリ103から受信する入出力インターフェイス回路である。107は、該入出力インターフェイス回路の中に備えられたレジスタ群の中の1つのレジスタであり、以降に示される表示データ圧縮回路で用いる表示データの圧縮率を設定する圧縮率設定レジスタである。108は入力バッファである。一般にCPUからの表示データの転送は、水平方向の1ライン単位で送られてくるが、直交変換は4×4、8×8、16×16などのブロック単位で行われるため、4×2行、8×2行または16×2行ためておくための入力バッファが必要である。109は表示データ圧縮回路である。本ブロックで表示データを圧縮し、圧縮したデータをフレームメモリ110に書き込む。
【0049】
111は表示データ伸張回路であり、フレームメモリから読み出された圧縮された表示データを伸張し、出力バッファ112へ転送する。通常データの伸張単位は直交変換の単位である4ピクセル×4ピクセル、8ピクセル×8ピクセル、16ピクセル×16ピクセルなどのブロック単位で行われるため、出力バッファ112で1ライン分貯まるのを待ってDA(デジタル・アナログ)コンバータ113へ出力し、表示パネル105上に出力する。ここで、液晶パネルなどアナログ電圧で制御を行うパネルの制御装置駆動装置の場合はDAコンバータ113であるが、電流駆動、パルス駆動などの表示パネルも考えられる。DAコンバータ113は、表示パネル105の駆動方式により変わるため、表示画素のデジタル値を表示パネルを駆動できる方式に変換する回路機能を持つブロックであればよく、DAコンバータ113の回路ブロックが他の機能を持つ回路ブロックに変更となっても、本発明になんら影響を及ぼさない。
【0050】
次に、図3を参照して、表示データ圧縮回路109内の回路構成を詳細に説明する。図3の表示データ圧縮回路109は直交変換とエントロピー符号化を用いた圧縮方法であり、色空間変換回路201、直交変換回路202、量子化回路203、エントロピー符号化回路204、メモリ書込み制御回路205は、図2に示される回路と同じである。表示データ圧縮回路109は、図2に示される圧縮回路と比較し、符号長予測器301、目標符号長決定回路302、量子化係数決定回路303を持つ。目標符号長決定回路302は、(1−圧縮率設定レジスタ107の設定値)に、1ブロック分の圧縮前のデータ量を乗算し、目標となる1ブロック分の符号長を算出する回路である。符号長予測器301は、あらかじめ決められている複数の量子化係数で直交変換後のデータを除算したときの、それぞれの量子化係数に対するエントロピー符号化後の1ブロック分の符号長を算出する回路である。量子化係数決定回路303は、符号長予測器301の出力から、目標符号長決定回路302の出力である目標符号長を超えない符号長のうち、最小の量子化係数に対応する符号長を選択し、その量子化係数を出力する回路である。量子化係数決定回路303で決定された量子化係数で量子化回路203では除算を行い、量子化する。量子化係数は一般的に、エントロピー符号とともにメモリ内に格納される。
【0051】
このように圧縮回路を構成することにより、圧縮率設定レジスタで設定した圧縮率で表示データの圧縮を行うことが可能となる。
【0052】
次に、図4を参照して、表示データ伸張回路111内の回路構成を詳細に説明する。メモリ読み出し制御部401では、(1−圧縮率設定レジスタ107の設定値)に、1ブロック分の圧縮前のデータ量を乗算して1ブロック分の符号長を算出し、1ブロック分の表示データを復号するために算出した符号長のデータを読み出す。次に逆エントロピー符号化回路402でエントロピー符号を固定長の数値データに変換し、逆量子化回路403で逆エントロピー符号化回路402の出力の数値データに量子化係数を乗算し逆量子化を行う。逆直交変換回路404で直交行列の逆行列を乗算し、逆色空間変換回路405でデータ圧縮用色空間からRGB色空間に変換する。このような構成とすることにより、圧縮率設定レジスタで設定した圧縮率で圧縮された表示データを伸張することができる。
【0053】
このような構成とすることにより、本実施の形態1ではCPUの設定する圧縮率に応じた圧縮率でメモリに書き込むことができるようになる。例えば、CPUは表示パネル105にデジカメで撮影した画像など、なだらかな特性を持つ画像を表示する場合には、圧縮率設定レジスタ107の値を大きく設定することにより、圧縮率を大きくし、フレームメモリに書き込むデータ量を削減し、消費電力を削減する。また、ビデオカメラ画像など動画を表示する場合、動画に対しては、画質劣化が目立ちにくいので、圧縮率設定レジスタ107の値を大きく設定することにより、圧縮率を大きくし、フレームメモリに書き込むデータ量を削減し、消費電力を削減する。
【0054】
逆に、UI画像など細かいエッジがたくさんある画像を表示パネル105に表示する場合は、圧縮率設定レジスタ107の値を小さく設定し、フレームメモリに書き込むデータ量を増やす。このことにより画質劣化を防ぎ、伸張後の画質を一定以上に保つことができる。
【0055】
本圧縮率設定レジスタは、必ずしも数値で与えなくても良い。例えば、圧縮率は複数の固定値に限定され、例えばその1つをUIモード、他の1つを動画、自然画モードとしても良い。
【0056】
<実施の形態2>
次に実施の形態2に関して、図5、図6、図7、図8を参照して説明する。
【0057】
本実施の形態2が実施の形態1と大きく相違するのは、表示領域を複数の領域に分け、領域ごとに圧縮率を変更可能としている点である。
【0058】
一般に携帯電話などの表示画面501は図5に示されるように自然画の待ち受け画面503と、時刻、各種アイコンなどが並ぶUI(ユーザインターフェイス)画像表示領域502,504に分けられる。
【0059】
図6は、実施の形態2の表示装置のブロック図である。実施の形態2の表示装置100は、表示領域設定レジスタ603を持ち、圧縮率設定レジスタ107の中に、領域ごとに圧縮率を設定できる第1領域圧縮率設定レジスタ601および第2領域圧縮率設定レジスタ602を持つことが実施の形態1の表示装置100のブロック図と異なる。表示領域設定レジスタ603は、第1領域左上X座標設定レジスタ604、第1領域左上Y座標設定レジスタ605、第1領域右下X座標設定レジスタ606、第1領域右下Y座標設定レジスタ607を持ち、第1領域とその他の表示領域(第2領域)を設定できるように構成されている。
【0060】
図7は、実施の形態2のデータ圧縮回路の詳細ブロック図である。701、702はカウンタであり、それぞれ、現在圧縮中である表示データの表示位置のX座標、Y座標を示す。カウンタ701、702は、タイミング生成回路608により生成されるフレーム開始信号によってリセットされ、カウンタ701は1ブロックの圧縮処理が終わるたびに、ブロックのX方向のサイズだけカウントアップされる。カウンタ702は1ライン分の処理が終了するたびに、Y方向のサイズだけカウントアップされる。703は比較器であり、701のカウント値が第1領域左上X座標設定レジスタ604以上、第1領域右下X座標設定レジスタ606以下でかつ702のカウント値が、第1領域左上Y座標設定レジスタ605以上でかつ第1領域右下Y座標設定レジスタ607の場合、第1領域であることを示す第1領域信号を出力し、それ以外の時は第2領域信号を出力する。セレクタ704は比較器703の出力が第1領域信号の場合は、第1領域圧縮率設定レジスタ601の値を目標符号長決定回路302に出力し、比較器703の出力が第2領域信号の場合は、第2領域圧縮率設定レジスタ602の値を目標符号長決定回路302に出力する。
【0061】
図8は、実施の形態3のデータ伸張回路の詳細ブロック図である。801、802はカウンタであり、803は比較器であり、801のカウント値が第1領域左上X座標設定レジスタ604以上、第1領域右下X座標設定レジスタ606以下でかつ802のカウント値が、第1領域左上Y座標設定レジスタ605以上でかつ第1領域右下Y座標設定レジスタ607の場合、第1領域であることを示す第1領域信号を出力し、それ以外の時は第2領域信号を出力する。セレクタ804は比較器803の出力が第1領域信号の場合は、第1領域圧縮率設定レジスタ601の値をメモリ読み出し制御回路401に出力し、比較器803の出力が第2領域信号の場合は、第2領域圧縮率設定レジスタ602の値をメモリ読み出し制御回路401に出力する。これにより、フレームの途中で圧縮率が変化しても圧縮率に応じたデータ量を読み出すことができ、正しく伸張できる。
【0062】
図5において、領域503を第1領域とし、表示領域設定レジスタ603に領域503の左上座標と右下座標を設定し、第1領域圧縮率設定レジスタ601には、自然画であるので比較的高い圧縮率を設定し、第2領域圧縮率設定レジスタ602には、UI画像であるので比較的低い圧縮率を設定することにより、すべての領域で一定以上の伸張後の画質を保つことができ、また領域503の部分に関しては圧縮率を高めることができるので、消費電力を低く抑えることができる。
【0063】
<実施の形態3>
次に実施の形態3に関して、図9を参照して説明する。
【0064】
本実施の形態3が実施の形態1及び実施の形態2と大きく相違するのは、表示データ圧縮回路901がCPU102内に備えられている点である。
【0065】
表示データ圧縮回路901は、実施の形態1の表示データ圧縮回路107と機能的には同じ回路である。CPU102内の圧縮率設定レジスタ902の設定値にしたがって、表示画像の圧縮を行い、内部バス104経由で表示装置駆動回路101に転送する。表示データはCPU102から表示装置駆動回路101へ直接送られても良いし、CPU102からメモリ103へ、一度圧縮したデータを格納した後にメモリ103から表示装置駆動回路101へ送っても良い。CPU102は、圧縮率設定レジスタ902に圧縮時に設定した値を表示装置駆動回路101内の圧縮率設定レジスタ107へ表示時に設定する。このようにCPU側に圧縮回路を備え、圧縮データを転送することにより、内部バスのスイッチング回数を大幅に削減することができ、消費電力を下げることができる。また、バスの使用時間も短縮できるため、余剰時間をタッチパネルなど他の機能のデータ伝統に割り当てることができるという利点がある。
【0066】
<実施の形態4>
次に実施の形態4に関して、図10および図13,図14を参照して説明する。
【0067】
本実施の形態4が、実施の形態1、実施の形態2及び実施の形態3と大きく相違するのは、表示画像によって、圧縮の方式を切り替えることができる点、および表示データの伸張後の画像の劣化度に応じて自動的に画像の圧縮率を切り替え可能である点である。
【0068】
図10において、1001は、図5に示される領域2(領域502および領域504)の圧縮モード切替レジスタである。領域2などのようなUI画像が多い画像においては、色数が少ない場合など、直交変換とエントロピー符号の組み合わせよりも、BTC方式のほうが伸張後の画質が良い場合がある。表示画像のデザインによって、CPU102が圧縮モード切替レジスタ1001にBTCモードを設定することにより、領域2の圧縮方法としてBTC方式を選択することができる。
【0069】
図13、図14は本実施の形態4の表示データ圧縮回路109、表示データ伸張回路111の詳細ブロック図を示したものである。
【0070】
図13において、1301はBTC方式圧縮回路であり、図11に示される回路ブロック機能を持つ。直交変換圧縮回路1302は、直交変換とエントロピー符号の組み合わせで圧縮を行う回路であり、実施の形態2の表示データ圧縮回路109と自動圧縮率機能を備えている点を除いて、同じ回路である。
【0071】
図13において、領域判定回路703が第2領域信号を出力し、圧縮モード切替レジスタ1001にBTCモードが設定されているとき、AND回路1303はBTCモードを出力する。領域判定回路703が第2領域信号を出力している場合または圧縮モード切替レジスタ1001にBTCモードが設定されていないとき、AND回路1303は非BTCモードとなる。セレクタ1304は、AND回路1303がBTCモードのときBTC方式圧縮回路1301の出力を出力する。AND回路1303が非BTCモードのとき直交変換圧縮回路1302の出力を出力する。この様に動作することにより、第2領域をBTC方式で圧縮することができる。
【0072】
1305は量子化係数平均値算出回路である。一般に直交変換とエントロピー符号化の組み合わせによるデータ圧縮方式を用いる場合、量子化係数が大きいほどオリジナルのデータと伸張後のデータの誤差が大きくなり、画質劣化が生じる。量子化係数平均値算出回路1305で算出した量子化係数の平均値が大きいほど表示データの伸張後の画質は劣化すると考えられる。したがって、量子化係数平均値算出回路1305で算出した量子化係数の平均値が一定値よりも大きい場合は、領域1の圧縮率設定レジスタ601の設定値から一定値を引き、再送要求ステータスレジスタ1002に表示データ再送要求を出力する。このようにすることで、再度転送してもらった表示データを一定分だけ圧縮率を下げて圧縮し直すことができ、自動的に一定の画質を保つことができる。
【0073】
逆に、量子化係数平均値算出回路1305で算出した量子化係数の平均値が一定値よりも小さいとき、さらに圧縮しても一定以上の画質を保つことができると考えられる。したがって、量子化係数平均値算出回路1305で算出した量子化係数の平均値が一定値よりも小さい場合は、領域1の圧縮率設定レジスタ601の設定値に一定値を足し、再送要求ステータスレジスタ1002に表示データ再送要求を出力する。このようにすることで、再度転送してもらった表示データを一定分だけ圧縮率を上げて圧縮し直すことができ、フレームメモリからの読み出しに要する消費電力を削減できる。
【0074】
図14において、1401はBTC方式伸張回路であり、図12に示される代表値1202,1203、ピクセル値1204から伸張データ1205を生成する機能を持つ。直交変換伸張回路1402は、直交変換とエントロピー符号の組み合わせで圧縮を行う回路であり、実施の形態2の表示データ伸張回路111と同じ回路である。
【0075】
一般に、静止画表示の場合、書き込み回数よりも読み出し回数が圧倒的に多いため、CPUに数回再送してもらっても、消費電力に重大な影響はない。このようにすることにより、自動的に一定の画質を保ちながら、消費電力を最小に制御することができる。
【0076】
動画の場合は、CPUは再送ではなく、次のフレームの表示データを送ることにより、前のフレームの量子化係数平均値算出回路1305で算出した量子化係数の平均値の値によって変化させた圧縮率を次のフレームの圧縮率として用いることができる。動画ではフレーム間の相関が大きいため、このように圧縮率を制御することにより、自動的に一定の画質を保ちながら、消費電力を最小に制御することができる。
【0077】
以上本願発明者によってなされた発明を具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0078】
本発明は、例えば携帯電話、携帯ゲーム機などの液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイなどの表示装置および表示装置駆動回路に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施の形態1における表示装置のブロック構成を示す図である。
【図2】一般的な表示データ圧縮回路のブロック構成を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態1における表示データ圧縮回路のブロック構成を示す図である。
【図4】本発明の実施の形態1における表示データ伸張回路のブロック構成を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態2における表示装置における表示領域分割イメージを示す図である。
【図6】本発明の実施の形態2における表示装置のブロック構成を示す図である。
【図7】本発明の実施の形態2における表示データ圧縮回路のブロック構成を示す図である。
【図8】本発明の実施の形態2における表示データ伸張回路のブロック構成を示す図である。
【図9】本発明の実施の形態3における表示装置のブロック構成を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態4における表示装置のブロック構成を示す図である。
【図11】本発明の実施の形態4におけるBTC圧縮方式回路の詳細ブロック構成を示す図である。
【図12】本発明の実施の形態4におけるBTC圧縮方式回路のBTC圧縮アルゴリズムの概念を示す図である。
【図13】本発明の実施の形態4における表示データ圧縮回路のブロック構成を示す図である。
【図14】本発明の実施の形態4における表示データ伸張回路のブロック構成を示す図である。
【符号の説明】
【0080】
100 表示装置
101 表示装置駆動回路
102 CPU
103 メモリ
104 内部バス
105 表示パネル
106 入出力I/F回路
107 圧縮率設定レジスタ
108 入力バッファ
109 表示データ圧縮回路
110 フレームメモリ
111 表示データ伸張回路
112 出力バッファ
113 DAコンバータ
201 色空間変換回路
202 直交変換回路
203 量子化回路
204 エントロピー符号化回路
205 メモリ書込み制御回路
301 符号長予測器回路
302 目標符号長決定回路
302 量子化係数決定回路
401 メモリ読み出し制御回路
402 逆エントロピー符号化回路
403 逆量子化回路
404 逆直交変換回路
405 逆色空間変換回路
501 表示装置の表示画像
502 ユーザインターフェイス画像表示領域
503 自然画表示領域
504 ユーザインターフェイス画像表示領域
601 第1領域圧縮率設定レジスタ
602 第2領域圧縮率設定レジスタ
603 表示領域設定レジスタ
604 第1領域左上X座標設定レジスタ
605 第1領域左上Y座標設定レジスタ
606 第1領域右下X座標設定レジスタ
607 第1領域右下Y座標設定レジスタ
608 タイミング生成回路
701 X座標カウンタ
702 Y座標カウンタ
703 領域判定回路
704 セレクタ
801 X座標カウンタ
802 Y座標カウンタ
803 領域判定回路
804 セレクタ
901 表示データ圧縮回路
902 圧縮率設定レジスタ
1001 圧縮モード切替レジスタ
1002 再送要求ステータスレジスタ
1101 ブロック化回路
1102 代表値抽出回路
1103 ピクセル割り当て回路
1201 圧縮前のRのピクセル値
1202,1203 代表値
1204 1ビットに圧縮されたRのピクセル値
1205 伸張後のRのピクセル値
1301 BTC方式圧縮回路
1302 直交変換圧縮回路
1303 AND回路
1304 セレクタ
1305 量子化係数平均値算出回路
1401 BTC方式伸張回路
1402 直交変換伸張回路
1403 AND回路
1404 セレクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像の表示データを圧縮することにより、上記表示データのデータ量を削減可能な表示データ圧縮回路と、
上記表示データ圧縮回路で圧縮された表示データを格納可能な記録回路と、
上記記録回路から読み出された表示データを伸張する表示データ伸張回路と、
上記表示データ伸張回路で伸張された表示データを表示部へ出力可能な出力回路と、を備えた表示装置駆動回路であって、
上記表示装置駆動回路は、上記表示データの圧縮率の設定を可能とする圧縮率設定回路を含み、上記表示データ圧縮回路は、上記圧縮率設定回路に設定された圧縮率に従って上記表示データを圧縮する機能を含むことを特徴とする表示装置駆動回路。
【請求項2】
上記表示装置駆動回路は、複数の表示領域を設定可能な表示領域設定回路を含み、
上記圧縮率設定回路は、上記表示領域に対応する圧縮率を設定可能な機能を含み、
上記表示データ圧縮回路は、上記表示領域設定回路の設定値と、表示データの表示位置に従って、圧縮率を切り替えて上記表示データの圧縮を行う機能を含む請求項1記載の表示装置駆動回路。
【請求項3】
上記表示装置駆動回路は、上記表示領域に対応した圧縮方式を設定可能な圧縮方式設定回路を含み、
上記表示データ圧縮回路は、上記圧縮方式設定回路の設定値と、表示データの表示位置に従って、圧縮方式を切り替えて上記表示データの圧縮を行う請求項2記載の表示装置駆動回路。
【請求項4】
上記表示装置駆動回路は、圧縮ステップの中に少なくとも量子化係数で量子化を行うステップを持ち、上記量子化係数の大きさにより、上記圧縮率設定回路の設定値を更新可能な回路を含む請求項1記載の表示装置駆動回路。
【請求項5】
画像の表示データを圧縮することにより、上記表示データのデータ量を削減可能な表示データ圧縮回路を備えたCPUと、圧縮された表示データを格納可能な記録回路と、上記記録回路から読み出された表示データを伸張する表示データ伸張回路と、上記表示データ伸張回路で伸張された表示データを出力可能な出力回路と、を備えた表示装置駆動回路と、
上記出力部を介して出力された表示データを表示可能な表示部と、を含む表示装置であって、
上記CPUは、上記表示データの圧縮率を設定可能な圧縮率設定回路を含み、
上記表示データ圧縮回路は、上記圧縮率設定回路に設定された圧縮率に従って上記表示データを圧縮する機能を含み、
上記表示データ圧縮回路で圧縮された表示データが、上記記録回路を介して上記表示データ伸張回路に転送されることを特徴とする表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−141775(P2010−141775A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−318078(P2008−318078)
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【出願人】(503121103)株式会社ルネサステクノロジ (4,790)
【Fターム(参考)】