説明

表示装置

【課題】 複数のソフトを使用する時に、操作が容易な、かつ使い勝手が良い表示装置を提供する。
【解決手段】 複数のアプリケーションソフトを記憶する記憶部と、表示部と、制御部とを備え、前記制御部は前記表示部に、各々の前記ソフトに対応して透明又は半透明のシート13、14を表示させる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置は例えば、特開平7−13728号公報に示されている。この公報によると、複数のアプリケーションソフトを記憶する記憶部と、表示部と、入力部と、制御部とを有する表示部が示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記装置では、複数のソフト(例えば第1ソフトと第2ソフト)を同時に使用するためには、例えば、OS(オペレーティングシステム)画面に、第1ソフトを示すアイコンを登録し該アイコンを入力し、第1ソフトを示すアイコンを登録し該アイコンを入力する必要があり、操作が煩わしい第1の欠点が有る。
【0004】また、第1ソフトと第2ソフトを共に起動しないと、両ソフトが表示されず、使い勝手が悪い第2の欠点が有る。故に本発明は、この様な従来の欠点を考慮して、複数のソフトを使用する時に、操作が容易な、かつ使い勝手が良い表示装置を提供する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、請求項1の本発明では、複数のアプリケーションソフトを記憶する記憶部と、表示部と、制御部とを備え、前記制御部は前記表示部に、各々の前記ソフトに対応して透明又は半透明のシートを表示させる。
【0006】請求項2の本発明では、前記シートは、不透明な枠を有する様に、構成されている。
【0007】請求項3の本発明では、前記ソフトが起動されているか否かに関わらず、前記制御部は前記表示部に、前記シートを表示させる。
【0008】請求項4の本発明では、入力部を設け、前記制御部は、各前記シートを重ねた状態で表示させ、前記入力部に第1入力がなされると、前記制御部は、所定の前記シートをめくり上げ、又はめくり下げさせる。
【0009】請求項5の本発明では、入力部を設け、前記入力部に第2入力がなされると、前記制御部は、前記表示部に所定の前記シートを移動させ、該シートに続いて、他の前記シートを移動させる。
【0010】請求項6の本発明では、各前記シートにID部分を設け、前記ID部分が入力されると、前記制御部は、入力された前記ID部分を有する前記シートを移動させる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態1に係る表示装置1を、図1のブロック図に従い説明する。図1において、記憶媒体2は、例えば複数のCD−ROM等からなり各々のCD−ROMは、オペレーティングシステムのソフトと、各種のアプリケーションソフトが記憶されている。
【0012】制御部3は例えばMPU(マイクロプロセッサユニット)からなり、ROM(図示せず)に記憶された制御プログラムにより、各部品を制御するものである。入力部4は例えば、マウス等のポインティングデバイスと、画面(後述)上のキー等から構成されている。
【0013】表示部5は例えば液晶表示装置であり、CRT表示装置等でも良い。画像制御部6は例えば、ゲートアレイ等からなり、入力側は制御部3に接続され、出力側は表示部5に接続されている。記憶部7は例えば、ROMとRAM等からなり、RAMには、OS部分8と、アプリケーション部9a、9b、…9nがある。OS部分は、記憶媒体2に記憶され、制御部3を介して移動し記憶部7に記憶されたOSソフト(オペレーティングシステムのソフト)が格納されている。
【0014】アプリケーション部9a、9b、…9nは、記憶媒体2に記憶され、制御部3を介して移動し記憶部7に記憶された、各々のアプリケーションソフトが格納されている。この様に、記憶部7は、複数のアプリケーションソフトを記憶している。
【0015】次に、図1ないし図4に従い、上記表示装置1の動作を説明する。図2は表示装置1の主要動作を示すフローチャート、図3は表示装置1の概念を示す斜視図図4は表示装置1の正面図である。
【0016】まず、使用者が電源スイッチ(図示せず)を押す事により、制御部3が制御動作を開始する。制御部3は、記憶媒体2からOS(オペレーティングシステム)を起動するためのデータを読み出す(図2のS1)。
【0017】制御部3は、上記データを記憶部7内に展開し、OS部分8を形成させる(S2)。制御部3は、描画命令を画像制御部6へ送り、該命令に従い、画像制御部6は、表示部5に、OSに従う描画を行わせる(S3)。上記描画とは例えば、外枠10と、背景11と、複数のアイコン12等である(図3と図4を参照)。アイコン12は例えば、ファイルを示すものである。
【0018】制御部3は、OSに従って、記憶媒体2の中に、どれだけのアプリケーションソフトが用意されているかを示すリストデータを、読み出す(S4)。
【0019】制御部3は、OSに従って、起動しないアプリケーションを起動して使える様にするため、表示部5をして、全てのアプリケーションソフトに対応するシート13、14を表示させる(S5)。シート13はアプリケーションソフト(例えばワープロソフト)を代表的に示す画面が表示されたものである。
【0020】具体的にはシート13は、外枠15と、背景16と、枠17、18、19等が表示され、枠17、18、19に各々囲まれた内部は、作業用領域である。上記作業領域は例えば、複数の業務選択メニュー等が表示され、使用者が上記メニューから任意のメニューを選択すると、該メニューに対応する業務が実行される。望ましくは、枠15、17、18、19は不透明なものとして表示され、背景16は透明又は半透明なものとして表示されている。
【0021】またシート14はアプリケーションソフト(例えばペインティングソフト)を代表的に示す画面が表示されたものである。具体的にはシート14は、外枠20と、背景21と、枠22、23等が表示され、枠22,23に各々囲まれた内部は、入力領域である。上記入力領域は例えば、複数の業務選択メニュー等が表示され、使用者が上記メニューから任意のメニューを選択すると、該メニューに対応する業務が実行される。望ましくは、枠20、22、23は不透明なものとして表示され、背景21は透明又は半透明なものとして表示されている(図3を参照)。
【0022】実際には、表示部5の画面は、OS画面24上にシート13が表示され、シート13上にシート14が表示される。また、背景16、21は透明だから、表示部5の画面は、OS画面に係る外枠10およびアイコン12と、シート13に係る枠15、17、18、19と、シート14に係る枠20、22、23等が表示されている(図4を参照)。
【0023】次に、使用者がシート13の枠17、18、19内と、シート14の枠22、23内に、何らかの入力をした場合、制御部3は、ソフトを選択か否かの判定を肯定する(S6)。そして、制御部3は、起動すべきアプリケーションを起動するためのデータを読み出す(S7)。
【0024】次に制御部3は、記憶媒体2から、アプリケーションソフト(ワープロソフトとペインティングソフト)を読み出し、該ソフト(データ)を記憶部7内のアプリケーション部分9a、9bに格納し、該ソフトを起動させる(S8)。
【0025】次に制御部3は、アプリケーションソフトを使える様に、画面に表示するための描画命令を画像制御部6へ出力する。該命令を受け取った画像制御部6は、それに基づいて、表示部5に描画を行い、起動したアプリケーションソフトに基づくシート13、14の表示を行わせる(S9)。
【0026】そして制御部3は、起動したアプリケーションソフト(ワープロソフトとペインティングソフト)に基づく制御を行う(S10)。例えば、使用者が入力部4に入力する事により、シート14に設けられた枠22、23内の入力領域にて、背景11上に、ある図形の色塗りを行う。そして使用者が入力部4に入力する事により、シート13に設けられた枠17、18、19内の入力領域にて、データファイルに基づいて背景11上に表示された書類を編集するための入力を行う。その結果、一部が色塗りされた図形を持ち、他部に文章が作成された書類が背景11上に完成する。
【0027】なお、データファイルは上記書類を記憶したものである。データファイルはOSにより保持され、表示され、その表示されたデータはアプリケーションソフトにより編集され、その編集されたデータはOSにより保持される。
【0028】この様に、ソフトが起動されている場合も(S9)、されていない場合も(S5)制御部3は表示部5に、各々のソフトに対応する透明又は半透明なシート13、14を表示させる。この様に、ソフトを起動しなくても、ソフトを示すシート13、14が表示されるので、使い勝手が良い。
【0029】次に、図5に従い、本発明の実施の形態2に係る表示装置25を説明する。図5は表示装置25の概念を示す斜視図である。図5において、表示部5の下部に例えば、「シート13をめくり上げる」と「シート14をめくり上げる」等の表示がされ、上部に例えば、「シート13をめくり下げる」と「シート14をめくり下げる」等の表示(共に図示せず)がなされる。
【0030】そして、使用者が入力部4(マウス等)により、例えば「シート13をめくり上げる」表示をクリックすると、シート13がめくり上げられ、シート13は表示部5の画面外に位置する。その結果、使用者は表示部5の画面において、OS画面24に係る外枠24およびアイコン12と、シート14のみを見ることになり、シート14のみを見たい場合や、ペインティングソフトにおいて入力したい場合に、便利である。
【0031】また、使用者が入力部4により、例えば「シート13をめくり下げる」表示をクリックすると、シート13はめくり下げられ、表示装置1と同様の表示が行われる。この様に、入力部4を設け、制御部3は各シート13、14を重ねた状態で表示させ(図3,4を参照)、入力部4に第1入力(シート13をめくり上げる等の表示部分がクリック等される事)がなされると、制御部3は、所定のシート(たとえばシート13)をめくり上げ、又はめくり下げさせる。
【0032】次に、図6の正面図に従い、本発明の実施の形態3に係る表示装置26を説明する。初めは、表示部5の画面上には、例えば、OS画面24に係る外枠10およびアイコン12と、シート13のみが表示されている。そして、使用者が表示部5の画面に設けられた左キー27を、マウス等により、クリックすると、シート13は左向きに移動し、シート13に続き、シート14が表示される。
【0033】また、使用者が右キー28をクリックすると、シート14は右向きに移動し、シート14に続き、シート13が表示される。この様に、入力部4に第2入力されると(例えば左キー27、右キー28がクリック等される事)、制御部3は、表示部5に所定のシートを移動させ、該シートに続いて他のシートを移動させる。
【0034】次に、図7の正面図に従い、本発明の実施の形態4に係る表示装置29を説明する。図7において、初めは、例えば、シート13とシート14は部分的に重なるように、配置され表示されている。そして、シート13の適所(例えば外枠15の縁等)に、シート13の属性(例えばワープロソフトである事)を示すID部分30が設けられている。上記ID部分30は、シート13の属性を表す表示(例えばエディタシート等)がなされている。そして、入力部4(例えばマウス等)のポインタを例えば、ID部分30に合わせ、ドラッグする事により、使用者が望む所へ、シート13を移動させる事ができる。
【0035】また、シート14の適所(例えば外枠20の縁等)に、シート14の属性(例えばペインティングソフトである事)を示すID部分31が設けられている。上記ID部分31は、シート14の属性を表す表示(例えばペイントシート等)がなされている。そして、入力部4(例えばマウス等)のポインタを例えば、ID部分31に合わせ、ドラッグする事により、使用者が望む所へ、シート14を移動させる事ができる。
【0036】この様に、各シート13、14に各々ID部分30、31を設け、各ID部分13、14が入力されると、制御部3は、入力されたID部分を有する前記シート13、14を、各々移動させる。
【0037】
【発明の効果】上述の様に、請求項1の本発明では、複数のアプリケーションソフトを記憶する記憶部と、表示部と、制御部とを備え、制御部は表示部に、各々のソフトに対応して透明又は半透明のシートを表示させる。この様に、制御部は各ソフトに対応するシートを自動的に表示するので、従来の様に、アイコンを登録し入力する手間を省け、操作が著しく容易になる。また、シートは透明又は半透明であるので、1つのシートの下に位置する他のシートを知る事ができ、複数のソフトを使用している事を容易に知る事ができる。
【0038】請求項2の本発明では、シートは不透明な枠を有する様に、構成されている。この構成により、1つの透明なシートの下に他のシートを設けた場合、透明シートの下に他のシートの不透明な枠が見えるので、使用者は他のシートが存在する事を明確に知る事ができる。
【0039】請求項3の本発明では、ソフトが起動されているか否かに関わらず、制御部は表示部に、シートを表示させる。この様に、ソフトが起動されていなくても、シートを表示させるので、従来の様に、ソフトを起動させる手間を省け、使い勝手が向上する。
【0040】請求項4の本発明では、入力部を設け、制御部は、各シートを重ねた状態で表示させ、入力部に第1入力がなされると、制御部は、所定のシートをめくり上げ又はめくり下げさせる。この構成により、1つのシートをめくり上げ、他のシートを見る事ができ、使用者は、あたかも、ソフトを物(具体的にはシートだが)として扱う事ができ、扱い易くなる。また、この構成により、1つのシートをめくり下げ、1つのシートを見る事ができ、使用者は、あたかも、ソフトを物(具体的にはシートだが)として扱う事ができ、扱い易くなる。
【0041】請求項5の本発明では、入力部を設け、入力部に第2入力がなされると、制御部は、表示部に所定のシートを移動させ、該シートに続いて、他のシートを移動させる。この構成により、各シートをスライドさせて移動させる事により、使用者が好むシート(アプリケーションソフトを代表するもの)を容易に選択して見る事ができる。
【0042】請求項6の本発明では、各シートにID部分を設け、ID部分が入力されると制御部は、入力されたID部分を有するシートを移動させる。この構成に従い、ID部分により、どのシートがどのアプリケーションソフトかが、容易にかつ正確に分かり、使い勝手が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る表示装置1のブロック図である。
【図2】上記表示装置1の主要動作を示すフローチャートである。
【図3】上記表示装置1の概念を示す斜視図である。
【図4】表示装置1の正面図である。
【図5】本発明の実施の形態2に係る表示装置25の概念を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態3に係る表示装置26の正面図である。
【図7】本発明の実施の形態4に係る表示装置29の正面図である。
【符号の説明】
5 表示部
13、14 シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】 複数のアプリケーションソフトを記憶する記憶部と、表示部と、制御部とを備え、前記制御部は前記表示部に、各々の前記ソフトに対応して透明又は半透明のシートを表示させる事を特徴とする表示装置。
【請求項2】 前記シートは、不透明な枠を有する様に、構成されている事を特徴とする請求項1の表示装置。
【請求項3】 前記ソフトが起動されているか否かに関わらず、前記制御部は前記表示部に、前記シートを表示させる事を特徴とする請求項1の表示装置。
【請求項4】 入力部を設け、前記制御部は、各前記シートを重ねた状態で表示させ、前記入力部に第1入力がなされると、前記制御部は、所定の前記シートをめくり上げ、又はめくり下げさせる事を特徴とする請求項1の表示装置。
【請求項5】 入力部を設け、前記入力部に第2入力がなされると、前記制御部は、前記表示部に所定の前記シートを移動させ、該シートに続いて、他の前記シートを移動させる事を特徴とする請求項1の表示装置。
【請求項6】 各前記シートにID部分を設け、前記ID部分が入力されると、前記制御部は、入力された前記ID部分を有する前記シートを移動させる事を特徴とする請求項1の表示装置。

【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図2】
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【図5】
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【図7】
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【公開番号】特開2000−311043(P2000−311043A)
【公開日】平成12年11月7日(2000.11.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−122071
【出願日】平成11年4月28日(1999.4.28)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】