表示装置
【課題】道路交通情報の表示を見やすくするようにした表示装置を提供する。
【解決手段】表示装置は表示手段と交通情報を取得する取得手段と取得された前記交通情報を種別毎に区別して当該交通情報の画像を作成する画像作成手段と地図を前記表示手段に表示させるとともに、前記交通情報の画像を前記地図の当該交通情報が対応する道路に沿って表示させる制御手段を有し、前記制御手段は前記種別の異なる交通情報の画像が前記地図上で重なっている場合には当該重なっている交通情報の画像を前記地図上に交互に表示させ前記種別の異なる交通情報の画像が前記地図上で重なっていない場合には、当該重なっていない交通情報の画像を前記地図上に常時表示させる。
【解決手段】表示装置は表示手段と交通情報を取得する取得手段と取得された前記交通情報を種別毎に区別して当該交通情報の画像を作成する画像作成手段と地図を前記表示手段に表示させるとともに、前記交通情報の画像を前記地図の当該交通情報が対応する道路に沿って表示させる制御手段を有し、前記制御手段は前記種別の異なる交通情報の画像が前記地図上で重なっている場合には当該重なっている交通情報の画像を前記地図上に交互に表示させ前記種別の異なる交通情報の画像が前記地図上で重なっていない場合には、当該重なっていない交通情報の画像を前記地図上に常時表示させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は道路に沿って道路交通情報を表示する表示装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
今日では、移動体を運転する運転者が、所望の目的地に到達できるように、運転を支援するシステムとしてナビゲーション装置が広く使用されている。この装置では、移動体に搭載されたＧＰＳ受信機によって、複数のＧＰＳ衛星からのＧＰＳ情報を受信して、この受信信号を用いて移動体の現在位置を算出し、算出された現在位置に基づいて移動体の現在位置を示すマークを、移動体内に設置された表示部に表示されている地図上に表示可能としている。
【０００３】
また、このナビゲーション装置では、移動体の現在位置をマークとして表示する他にも、移動体の外部から提供される、道路渋滞、事故および交通規制等の各種交通情報を受け、これを表示部に表示して運転者の運転をより支援する機能が設けられている。
【０００４】
交通情報を提供するシステムとしては、財団法人道路交通情報通信システムセンターの道路交通情報システム（ＶＩＣＳ）が代表的なものである。
【０００５】
このＶＩＣＳから提供されるＶＩＣＳ情報に基づいて、交通情報を移動体の表示部に表示する際には、その表示形態としてレベル１よりレベル３までの３種類が利用できる。特に、レベル３の表示形態では道路渋滞情報、道路規制情報、事故情報がナビゲーション装置において表示されている地図上に直接的に表示できるものである。
【０００６】
このレベル３では、道路渋滞情報、道路規制情報、事故情報を示す矢印が地図の道路に沿って表示される。そして、地図上の道路に対する各矢印の位置や長さを確認することで、実際の道路上での渋滞、規制、事故位置や、区間を確認することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
交通情報を受ける場合、１つの道路の同じ区間に対して、複数の異なる交通情報を受ける場合がある。例えば、１つの道路の同じ区間に対して、道路渋滞情報と道路規制情報を受信した場合、レベル３の表示形態では、各情報に対応した矢印が重なって表示され、一方の矢印が見え辛くなる場合がある。
【０００８】
また、一般道路と高速道路との関係で見られる、複数の異なる道路が上下に建設されているような場合、一方の道路の交通情報を示す矢印と、他方の道路の交通情報を示す矢印が重なって表示され、一方の道路の矢印が見え辛くなる場合がある。
【０００９】
本発明は上記のような条件下においても、道路交通情報が見易い表示装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
請求項１の発明は、表示手段と、交通情報を取得する取得手段と、取得された前記交通情報を種別毎に区別して当該交通情報の画像を作成する画像作成手段と、地図を前記表示手段に表示させるとともに、前記交通情報の画像を前記地図の当該交通情報が対応する道路に沿って表示させる制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記種別の異なる交通情報の画像が前記地図上で重なっている場合には、当該重なっている交通情報の画像を前記地図上に交互に表示させ、前記種別の異なる交通情報の画像が前記地図上で重なっていない場合には、当該重なっていない交通情報の画像を前記地図上に常時表示させることを特徴としている。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１１】
本発明の実施の形態を図１および図２を参照して説明する。図１は本発明の実施例の構成図、図２は同実施例の動作フローチャートである。
【００１２】
図１は本発明の表示装置をＶＩＣＳ受信機を搭載した車両ナビゲーション装置として提供する場合を示しており、１はＧＰＳ受信部、２はＶＩＣＳ受信部、３は位置算出部、４はＶＩＣＳ情報記録部、５は地図情報記録部、６は地図描画部、７は表示部、８はＶＩＣＳ情報抽出部、９はＶＩＣＳ画像作成部、１０はＶＩＣＳ画像重畳部、１１は入力操作部、１２は制御部、１３は処理を行うプロセッサ（ＣＰＵ）である。
【００１３】
ＧＰＳ受信部１では図示しないＧＰＳ衛星よりのＧＰＳ情報を受信し、位置算出部３では受信したＧＰＳ情報に基づいて現在位置を算出する。
【００１４】
地図描画部６は位置算出部３で算出された現在位置を中心とした所定領域の地図情報を地図情報記録部５より読出し、読出した地図情報に基づいて地図画像を作成し、現在位置を示すマークと共に表示部７に表示する。
【００１５】
またＶＩＣＳ受信部２で受信された道路交通情報（以後ＶＩＣＳ情報と言う）はＶＩＣＳ情報記録部４に記録され、ＶＩＣＳ情報抽出部８は地図描画部６が表示部７に表示する地図領域のＶＩＣＳ情報をＶＩＣＳ情報記録部４より抽出する。
【００１６】
ＶＩＣＳ画像作成部９は抽出したＶＩＣＳ情報に基づいてＶＩＣＳ画像を作成し、ＶＩＣＳ画像重畳部１０は作成されたＶＩＣＳ画像を地図描画部６が作成した地図画像に重畳し、表示部７で表示する。
【００１７】
つぎに、図２を参照して、本発明の表示装置の動作を説明する。
【００１８】
ステップＳ１では、制御部１２は、ＶＩＣＳ受信部２で受信されたＶＩＣＳ情報をステップＳ２に移ってＶＩＣＳ情報記録部４に記録する。
【００１９】
ステップＳ３では、ＶＩＣＳ情報抽出部８は、表示部７で表示されている表示地図領域のＶＩＣＳ情報をＶＩＣＳ情報記録部４より抽出する。
【００２０】
ステップＳ４では、ＶＩＣＳ画像作成部９は、ステップＳ３で抽出したＶＩＣＳ情報に基づいて渋滞・規制画像を作成する。
【００２１】
図３（Ａ）は表示部７に表示される地図７Ａを示しており７Ｂは高速道、７Ｃは一般道を示している。
【００２２】
ＶＩＣＳ画像作成部９は、高速道、および一般道に分けて渋滞・規制区間等の交通情報毎の交通情報画像を、図３（Ｂ）、図３（Ｃ）〔図３（Ｃ−１）、（Ｃ−２）〕に示すように作成する。
【００２３】
いま図３（Ａ）で表示されている地図７Ａの高速道７Ｂに対して渋滞があり、また一般道７Ｃに対しては渋滞と規制があった場合は、高速道７Ｂに対するものとして図３（Ｂ）に示すように高速道７Ｂに沿って渋滞区間を矢印で示す交通情報画像を、また一般道７Ｃに対するものとして図３（Ｃ）に示すように一般道７Ｃに沿って渋滞区間を矢印で示す交通情報画像（図３（Ｃ−１））および規制区間を矢印で示す交通情報画像（図３（Ｃ−２））を作成する。
【００２４】
矢印で示す交通情報画像の矢印内の色は道路交通情報毎に異なり、例えば図４で示される配色で表示される。すなわち、図４（Ａ）に示されるように渋滞なしは水色、混雑はオレンジ、渋滞は赤、速度規制は黄、タイヤチェーン規制はピンク等が用いられる。
【００２５】
また高速道と一般道のように道路種別毎の区別は、高速道は図４（Ｂ）に示されるように矢印のフチを青で、一般道は矢印のフチを白でフチどりして区別する。
【００２６】
このように矢印のフチの色を異ならせることによって容易に高速道と一般道を区別することができると共に、高速道と一般道が重なっている区間においても矢印の表示を点滅させることによって容易に区別することができる。
【００２７】
なお表示色は図４で示すものに限定されるものではない。
【００２８】
ステップＳ５では、ＶＩＣＳ画像重畳部１０は、ステップＳ４で作成された交通情報画像の１画像を地図描画部６が描画した地図画像上に重畳する。
【００２９】
ステップＳ６では、表示部７は、ステップＳ５で交通情報が重畳された地図画像を表示する。
【００３０】
ステップＳ７では、ＶＩＣＳ画像重畳部１０は、所定時間（例えば０．５秒）経過したか否かを判定し、経過した場合はステップＳ８に移行し、未重畳の交通情報画像が有る場合はステップＳ５に移り、ステップＳ４で作成した次の交通情報画像を地図画像上に重畳し、ステップＳ５〜Ｓ８が繰返される。
【００３１】
図５は表示部７で表示される画像を示している。前述したように、地図描画部６では図３（Ａ）で示される地図が、またＶＩＣＳ画像作成部９では図３（Ｂ）、図３（Ｃ−１）および図３（Ｃ−２）で示す交通情報画像が作成される。
【００３２】
ＶＩＣＳ画像重畳部１０は、図３（Ａ）で示す地図画像上に、先ず図３（Ｂ）で示す交通情報（高速道・渋滞）画像を重畳して上ぬりし、図５（Ａ）に示す重畳画像を作成する。作成した重畳画像は０．５秒間表示する。
【００３３】
次に、図３（Ａ）で示す地図画像上に、次の図３（Ｃ−１）で示す交通情報（一般道・渋滞）画像を重畳して上ぬりし、図５（Ｂ）に示す重畳画像を作成し、０．５秒間表示する。
【００３４】
次に図３（Ａ）で示す地図画像上に、最後の図３（Ｃ−２）で示す交通情報画像（一般道・規制）画像を重畳して上ぬりし、図５（Ｃ）に示す重畳画像を作成して０．５秒間表示する。
【００３５】
このように渋滞や規制等の表示を所定時間毎に繰返して順次表示させるため、区間を示す矢印の幅が一定でも、道路交通情報が見やすくなる。
【００３６】
ステップＳ８で渋滞や規制等の表示が一巡するとステップＳ９に移り、制御部１２は、地図描画部６で作成する表示地図領域に変更が生じたか否かを判定し、判定がＹＥＳの場合はステップＳ３に移り、ステップＳ３〜Ｓ９が繰返される。
【００３７】
また判定がＮＯの場合はステップＳ１０に移り、制御部１２は、ＶＩＣＳ情報記録部４の記録が更新されたか否かを判定し、判定がＮＯの場合はステップＳ５に移り、ステップＳ５〜Ｓ１０が繰返され、判定がＹＥＳの場合はステップＳ２に移ってステップＳ２〜Ｓ１０が繰返される。
【００３８】
なお実施例では、図５で説明したように、ＶＩＣＳ画像作成部９で作成した高速道と一般道の各交通情報画像を順次地図画像に重畳して表示するようにしているが、図６に示すように、交通情報画像を高速道と一般道とに分けて表示するようにしてもよい。
【００３９】
すなわち、ＶＩＣＳ画像重畳部１０は、高速道および一般道に分けてＶＩＣＳ画像作成部９が作成した交通情報画像を順次地図画像上に重畳して上ぬりする。
【００４０】
高速道に対しては交通情報画像は図３（Ｂ）に示される渋滞のみであるので、図３（Ａ）で示される地図画像上に図３（Ｂ）で示される渋滞画像が重畳されて上ぬりされて、図６（Ａ）で示される重畳画像が作成され、０．５秒間表示される。
【００４１】
次に一般道に対しては、図３（Ａ）で示される地図画像上に、先ず図３（Ｃ−２）で示す規制画像が、続いてその上に図３（Ｃ−１）で示す渋滞画像が重畳されて上ぬりされ、図６（Ｂ）に示す重畳画像が作成されて０．５秒間表示される。
【００４２】
次に図６（Ｂ）で示す重畳画像に図３（Ｃ−２）で示す規制画像を重畳して上ぬりされ、図６（Ｃ）で示す重畳画像が作成され、０．５秒間表示する。
【００４３】
すなわち、図６（Ａ）、図６（Ｂ）および図６（Ｃ）の表示を繰返す。
【００４４】
なお一般道では図３（Ｃ−１）および（Ｃ−２）で示す２つの交通情報画像が作成された場合を説明したが、例えば種類の異なるＡ，Ｂ，Ｃの３つの交通情報画像が作成された場合は、地図画像にＣ，ＢおよびＡを順次重畳されて表示し、次に表示されている画像にＢを上ぬり重畳して表示させ、次に表示されている画像にＣを上ぬり重畳して表示することを繰返すようにする。
【００４５】
また、図７に示されるように、高速道は常時表示し、一般道を点滅表示させるようにしてもよい。
【００４６】
すなわち、ＶＩＣＳ画像重畳１０は、図３（Ａ）に示される地図画像上に図３（Ｂ）で示される高速道の渋滞画像を重畳上ぬりした図７（Ａ）に示す重畳画像が作成され、０．５秒間表示される。
【００４７】
次に図７（Ａ）で示す重畳画像上に、先ず図３（Ｃ−２）で示す一般道の規制画像が、続いて図３（Ｃ−１）で示す一般道の渋滞画像が重畳上ぬりされて図７（Ｂ）に示す重畳画像が作成され、０．５秒間表示される。
【００４８】
次に図７（Ｂ）で示される重畳画像に図３（Ｃ−２）で示す規制画像を重畳して上ぬりし、図７（Ｃ）で示す重畳画像が作成され、０．５秒間表示される。
【００４９】
すなわち、図７（Ａ）、図７（Ｂ）および図７（Ｃ）の表示を繰返す。
【００５０】
なお、一般道を常時表示し、高速道を点滅表示させるようにしても良い。
【００５１】
また、図８に示すように高速道も一般道も同時に表示させるようにした上で一般道を点滅表示させてもよい。
【００５２】
すなわち、ＶＩＣＳ画像重畳部１０は、図３（Ａ）で示される地図画像上に、図３（Ｂ）で示される高速道の渋滞画像、図３（Ｃ−２）で示す一般道の規制画像および図３（Ｃ−１）で示す一般道の渋滞画像を順次重畳して上ぬりし、図８（Ａ）に示す重畳画像を作成して０．５秒間表示する。
【００５３】
次に図８（Ａ）で示される重畳画像に図３（Ｃ−２）で示す一般道の規制画像を重畳して上ぬりし、図８（Ｂ）に示す重畳画像を作成し、０．５秒間表示させる。
【００５４】
すなわち、図８（Ａ）および図８（Ｂ）の表示を繰返す。
【００５５】
以上説明したように、地図上の道路に対応する交通情報毎の交通情報画像を作成し、作成された交通情報画像を順次所定時間繰返して地図画像に重畳して表示するようにしたので、交通情報を見やすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【００５６】
【図１】本発明の実施例の構成図である。
【図２】同実施例の動作フローチャートである。
【図３】ＶＩＣＳ画像作成部が作成する画像の説明図である。
【図４】表示色の説明図である。
【図５】表示部での表示の説明図である。
【図６】表示部での表示の説明図である。
【図７】表示部での表示の説明図である。
【図８】表示部での表示の説明図である。
【符号の説明】
【００５７】
１ ＧＰＳ受信部
２ ＶＩＣＳ受信部
３ 位置算出部
４ ＶＩＣＳ情報記録部
５ 地図情報記録部
６ 地図描画部
７ 表示部
７Ａ 地図
７Ｂ 高速道
７Ｃ 一般道
８ ＶＩＣＳ情報抽出部
９ ＶＩＣＳ画像作成部
９Ａ 高速道渋滞区間
９Ｂ 一般道渋滞区間
９Ｃ 一般道規制区間
１０ ＶＩＣＳ画像重畳部
１１ 入力操作部
１３ プロセッサ（ＣＰＵ）
【技術分野】
【０００１】
本発明は道路に沿って道路交通情報を表示する表示装置に関する。
【背景技術】
【０００２】
今日では、移動体を運転する運転者が、所望の目的地に到達できるように、運転を支援するシステムとしてナビゲーション装置が広く使用されている。この装置では、移動体に搭載されたＧＰＳ受信機によって、複数のＧＰＳ衛星からのＧＰＳ情報を受信して、この受信信号を用いて移動体の現在位置を算出し、算出された現在位置に基づいて移動体の現在位置を示すマークを、移動体内に設置された表示部に表示されている地図上に表示可能としている。
【０００３】
また、このナビゲーション装置では、移動体の現在位置をマークとして表示する他にも、移動体の外部から提供される、道路渋滞、事故および交通規制等の各種交通情報を受け、これを表示部に表示して運転者の運転をより支援する機能が設けられている。
【０００４】
交通情報を提供するシステムとしては、財団法人道路交通情報通信システムセンターの道路交通情報システム（ＶＩＣＳ）が代表的なものである。
【０００５】
このＶＩＣＳから提供されるＶＩＣＳ情報に基づいて、交通情報を移動体の表示部に表示する際には、その表示形態としてレベル１よりレベル３までの３種類が利用できる。特に、レベル３の表示形態では道路渋滞情報、道路規制情報、事故情報がナビゲーション装置において表示されている地図上に直接的に表示できるものである。
【０００６】
このレベル３では、道路渋滞情報、道路規制情報、事故情報を示す矢印が地図の道路に沿って表示される。そして、地図上の道路に対する各矢印の位置や長さを確認することで、実際の道路上での渋滞、規制、事故位置や、区間を確認することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
交通情報を受ける場合、１つの道路の同じ区間に対して、複数の異なる交通情報を受ける場合がある。例えば、１つの道路の同じ区間に対して、道路渋滞情報と道路規制情報を受信した場合、レベル３の表示形態では、各情報に対応した矢印が重なって表示され、一方の矢印が見え辛くなる場合がある。
【０００８】
また、一般道路と高速道路との関係で見られる、複数の異なる道路が上下に建設されているような場合、一方の道路の交通情報を示す矢印と、他方の道路の交通情報を示す矢印が重なって表示され、一方の道路の矢印が見え辛くなる場合がある。
【０００９】
本発明は上記のような条件下においても、道路交通情報が見易い表示装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
請求項１の発明は、表示手段と、交通情報を取得する取得手段と、取得された前記交通情報を種別毎に区別して当該交通情報の画像を作成する画像作成手段と、地図を前記表示手段に表示させるとともに、前記交通情報の画像を前記地図の当該交通情報が対応する道路に沿って表示させる制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記種別の異なる交通情報の画像が前記地図上で重なっている場合には、当該重なっている交通情報の画像を前記地図上に交互に表示させ、前記種別の異なる交通情報の画像が前記地図上で重なっていない場合には、当該重なっていない交通情報の画像を前記地図上に常時表示させることを特徴としている。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１１】
本発明の実施の形態を図１および図２を参照して説明する。図１は本発明の実施例の構成図、図２は同実施例の動作フローチャートである。
【００１２】
図１は本発明の表示装置をＶＩＣＳ受信機を搭載した車両ナビゲーション装置として提供する場合を示しており、１はＧＰＳ受信部、２はＶＩＣＳ受信部、３は位置算出部、４はＶＩＣＳ情報記録部、５は地図情報記録部、６は地図描画部、７は表示部、８はＶＩＣＳ情報抽出部、９はＶＩＣＳ画像作成部、１０はＶＩＣＳ画像重畳部、１１は入力操作部、１２は制御部、１３は処理を行うプロセッサ（ＣＰＵ）である。
【００１３】
ＧＰＳ受信部１では図示しないＧＰＳ衛星よりのＧＰＳ情報を受信し、位置算出部３では受信したＧＰＳ情報に基づいて現在位置を算出する。
【００１４】
地図描画部６は位置算出部３で算出された現在位置を中心とした所定領域の地図情報を地図情報記録部５より読出し、読出した地図情報に基づいて地図画像を作成し、現在位置を示すマークと共に表示部７に表示する。
【００１５】
またＶＩＣＳ受信部２で受信された道路交通情報（以後ＶＩＣＳ情報と言う）はＶＩＣＳ情報記録部４に記録され、ＶＩＣＳ情報抽出部８は地図描画部６が表示部７に表示する地図領域のＶＩＣＳ情報をＶＩＣＳ情報記録部４より抽出する。
【００１６】
ＶＩＣＳ画像作成部９は抽出したＶＩＣＳ情報に基づいてＶＩＣＳ画像を作成し、ＶＩＣＳ画像重畳部１０は作成されたＶＩＣＳ画像を地図描画部６が作成した地図画像に重畳し、表示部７で表示する。
【００１７】
つぎに、図２を参照して、本発明の表示装置の動作を説明する。
【００１８】
ステップＳ１では、制御部１２は、ＶＩＣＳ受信部２で受信されたＶＩＣＳ情報をステップＳ２に移ってＶＩＣＳ情報記録部４に記録する。
【００１９】
ステップＳ３では、ＶＩＣＳ情報抽出部８は、表示部７で表示されている表示地図領域のＶＩＣＳ情報をＶＩＣＳ情報記録部４より抽出する。
【００２０】
ステップＳ４では、ＶＩＣＳ画像作成部９は、ステップＳ３で抽出したＶＩＣＳ情報に基づいて渋滞・規制画像を作成する。
【００２１】
図３（Ａ）は表示部７に表示される地図７Ａを示しており７Ｂは高速道、７Ｃは一般道を示している。
【００２２】
ＶＩＣＳ画像作成部９は、高速道、および一般道に分けて渋滞・規制区間等の交通情報毎の交通情報画像を、図３（Ｂ）、図３（Ｃ）〔図３（Ｃ−１）、（Ｃ−２）〕に示すように作成する。
【００２３】
いま図３（Ａ）で表示されている地図７Ａの高速道７Ｂに対して渋滞があり、また一般道７Ｃに対しては渋滞と規制があった場合は、高速道７Ｂに対するものとして図３（Ｂ）に示すように高速道７Ｂに沿って渋滞区間を矢印で示す交通情報画像を、また一般道７Ｃに対するものとして図３（Ｃ）に示すように一般道７Ｃに沿って渋滞区間を矢印で示す交通情報画像（図３（Ｃ−１））および規制区間を矢印で示す交通情報画像（図３（Ｃ−２））を作成する。
【００２４】
矢印で示す交通情報画像の矢印内の色は道路交通情報毎に異なり、例えば図４で示される配色で表示される。すなわち、図４（Ａ）に示されるように渋滞なしは水色、混雑はオレンジ、渋滞は赤、速度規制は黄、タイヤチェーン規制はピンク等が用いられる。
【００２５】
また高速道と一般道のように道路種別毎の区別は、高速道は図４（Ｂ）に示されるように矢印のフチを青で、一般道は矢印のフチを白でフチどりして区別する。
【００２６】
このように矢印のフチの色を異ならせることによって容易に高速道と一般道を区別することができると共に、高速道と一般道が重なっている区間においても矢印の表示を点滅させることによって容易に区別することができる。
【００２７】
なお表示色は図４で示すものに限定されるものではない。
【００２８】
ステップＳ５では、ＶＩＣＳ画像重畳部１０は、ステップＳ４で作成された交通情報画像の１画像を地図描画部６が描画した地図画像上に重畳する。
【００２９】
ステップＳ６では、表示部７は、ステップＳ５で交通情報が重畳された地図画像を表示する。
【００３０】
ステップＳ７では、ＶＩＣＳ画像重畳部１０は、所定時間（例えば０．５秒）経過したか否かを判定し、経過した場合はステップＳ８に移行し、未重畳の交通情報画像が有る場合はステップＳ５に移り、ステップＳ４で作成した次の交通情報画像を地図画像上に重畳し、ステップＳ５〜Ｓ８が繰返される。
【００３１】
図５は表示部７で表示される画像を示している。前述したように、地図描画部６では図３（Ａ）で示される地図が、またＶＩＣＳ画像作成部９では図３（Ｂ）、図３（Ｃ−１）および図３（Ｃ−２）で示す交通情報画像が作成される。
【００３２】
ＶＩＣＳ画像重畳部１０は、図３（Ａ）で示す地図画像上に、先ず図３（Ｂ）で示す交通情報（高速道・渋滞）画像を重畳して上ぬりし、図５（Ａ）に示す重畳画像を作成する。作成した重畳画像は０．５秒間表示する。
【００３３】
次に、図３（Ａ）で示す地図画像上に、次の図３（Ｃ−１）で示す交通情報（一般道・渋滞）画像を重畳して上ぬりし、図５（Ｂ）に示す重畳画像を作成し、０．５秒間表示する。
【００３４】
次に図３（Ａ）で示す地図画像上に、最後の図３（Ｃ−２）で示す交通情報画像（一般道・規制）画像を重畳して上ぬりし、図５（Ｃ）に示す重畳画像を作成して０．５秒間表示する。
【００３５】
このように渋滞や規制等の表示を所定時間毎に繰返して順次表示させるため、区間を示す矢印の幅が一定でも、道路交通情報が見やすくなる。
【００３６】
ステップＳ８で渋滞や規制等の表示が一巡するとステップＳ９に移り、制御部１２は、地図描画部６で作成する表示地図領域に変更が生じたか否かを判定し、判定がＹＥＳの場合はステップＳ３に移り、ステップＳ３〜Ｓ９が繰返される。
【００３７】
また判定がＮＯの場合はステップＳ１０に移り、制御部１２は、ＶＩＣＳ情報記録部４の記録が更新されたか否かを判定し、判定がＮＯの場合はステップＳ５に移り、ステップＳ５〜Ｓ１０が繰返され、判定がＹＥＳの場合はステップＳ２に移ってステップＳ２〜Ｓ１０が繰返される。
【００３８】
なお実施例では、図５で説明したように、ＶＩＣＳ画像作成部９で作成した高速道と一般道の各交通情報画像を順次地図画像に重畳して表示するようにしているが、図６に示すように、交通情報画像を高速道と一般道とに分けて表示するようにしてもよい。
【００３９】
すなわち、ＶＩＣＳ画像重畳部１０は、高速道および一般道に分けてＶＩＣＳ画像作成部９が作成した交通情報画像を順次地図画像上に重畳して上ぬりする。
【００４０】
高速道に対しては交通情報画像は図３（Ｂ）に示される渋滞のみであるので、図３（Ａ）で示される地図画像上に図３（Ｂ）で示される渋滞画像が重畳されて上ぬりされて、図６（Ａ）で示される重畳画像が作成され、０．５秒間表示される。
【００４１】
次に一般道に対しては、図３（Ａ）で示される地図画像上に、先ず図３（Ｃ−２）で示す規制画像が、続いてその上に図３（Ｃ−１）で示す渋滞画像が重畳されて上ぬりされ、図６（Ｂ）に示す重畳画像が作成されて０．５秒間表示される。
【００４２】
次に図６（Ｂ）で示す重畳画像に図３（Ｃ−２）で示す規制画像を重畳して上ぬりされ、図６（Ｃ）で示す重畳画像が作成され、０．５秒間表示する。
【００４３】
すなわち、図６（Ａ）、図６（Ｂ）および図６（Ｃ）の表示を繰返す。
【００４４】
なお一般道では図３（Ｃ−１）および（Ｃ−２）で示す２つの交通情報画像が作成された場合を説明したが、例えば種類の異なるＡ，Ｂ，Ｃの３つの交通情報画像が作成された場合は、地図画像にＣ，ＢおよびＡを順次重畳されて表示し、次に表示されている画像にＢを上ぬり重畳して表示させ、次に表示されている画像にＣを上ぬり重畳して表示することを繰返すようにする。
【００４５】
また、図７に示されるように、高速道は常時表示し、一般道を点滅表示させるようにしてもよい。
【００４６】
すなわち、ＶＩＣＳ画像重畳１０は、図３（Ａ）に示される地図画像上に図３（Ｂ）で示される高速道の渋滞画像を重畳上ぬりした図７（Ａ）に示す重畳画像が作成され、０．５秒間表示される。
【００４７】
次に図７（Ａ）で示す重畳画像上に、先ず図３（Ｃ−２）で示す一般道の規制画像が、続いて図３（Ｃ−１）で示す一般道の渋滞画像が重畳上ぬりされて図７（Ｂ）に示す重畳画像が作成され、０．５秒間表示される。
【００４８】
次に図７（Ｂ）で示される重畳画像に図３（Ｃ−２）で示す規制画像を重畳して上ぬりし、図７（Ｃ）で示す重畳画像が作成され、０．５秒間表示される。
【００４９】
すなわち、図７（Ａ）、図７（Ｂ）および図７（Ｃ）の表示を繰返す。
【００５０】
なお、一般道を常時表示し、高速道を点滅表示させるようにしても良い。
【００５１】
また、図８に示すように高速道も一般道も同時に表示させるようにした上で一般道を点滅表示させてもよい。
【００５２】
すなわち、ＶＩＣＳ画像重畳部１０は、図３（Ａ）で示される地図画像上に、図３（Ｂ）で示される高速道の渋滞画像、図３（Ｃ−２）で示す一般道の規制画像および図３（Ｃ−１）で示す一般道の渋滞画像を順次重畳して上ぬりし、図８（Ａ）に示す重畳画像を作成して０．５秒間表示する。
【００５３】
次に図８（Ａ）で示される重畳画像に図３（Ｃ−２）で示す一般道の規制画像を重畳して上ぬりし、図８（Ｂ）に示す重畳画像を作成し、０．５秒間表示させる。
【００５４】
すなわち、図８（Ａ）および図８（Ｂ）の表示を繰返す。
【００５５】
以上説明したように、地図上の道路に対応する交通情報毎の交通情報画像を作成し、作成された交通情報画像を順次所定時間繰返して地図画像に重畳して表示するようにしたので、交通情報を見やすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【００５６】
【図１】本発明の実施例の構成図である。
【図２】同実施例の動作フローチャートである。
【図３】ＶＩＣＳ画像作成部が作成する画像の説明図である。
【図４】表示色の説明図である。
【図５】表示部での表示の説明図である。
【図６】表示部での表示の説明図である。
【図７】表示部での表示の説明図である。
【図８】表示部での表示の説明図である。
【符号の説明】
【００５７】
１ ＧＰＳ受信部
２ ＶＩＣＳ受信部
３ 位置算出部
４ ＶＩＣＳ情報記録部
５ 地図情報記録部
６ 地図描画部
７ 表示部
７Ａ 地図
７Ｂ 高速道
７Ｃ 一般道
８ ＶＩＣＳ情報抽出部
９ ＶＩＣＳ画像作成部
９Ａ 高速道渋滞区間
９Ｂ 一般道渋滞区間
９Ｃ 一般道規制区間
１０ ＶＩＣＳ画像重畳部
１１ 入力操作部
１３ プロセッサ（ＣＰＵ）
【特許請求の範囲】
【請求項１】
表示手段と、
交通情報を取得する取得手段と、
取得された前記交通情報を種別毎に区別して当該交通情報の画像を作成する画像作成手段と、
地図を前記表示手段に表示させるとともに、前記交通情報の画像を前記地図の当該交通情報が対応する道路に沿って表示させる制御手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記種別の異なる交通情報の画像が前記地図上で重なっている場合には、当該重なっている交通情報の画像を前記地図上に交互に表示させ、前記種別の異なる交通情報の画像が前記地図上で重なっていない場合には、当該重なっていない交通情報の画像を前記地図上に常時表示させることを特徴とする表示装置。
【請求項２】
前記画像作成手段は、取得された前記交通情報を道路の種別毎に区別して前記交通情報の画像を作成することを特徴とする請求項１に記載の表示装置。
【請求項３】
前記画像作成手段は、取得された前記交通情報を当該交通情報の種別毎に区別して前記交通情報の画像を作成することを特徴とする請求項１または２に記載の表示装置。
【請求項４】
前記制御手段は、前記種別の異なる交通情報の画像が前記地図上で重なっている場合には、当該重なっている交通情報の画像を所定時間毎に交互に表示させることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項５】
表示手段の表示画像を制御する表示制御方法であって、
交通情報を取得する取得工程と、
取得された前記交通情報を種別毎に区別して当該交通情報の画像を作成する画像作成工程と、
地図を前記表示手段に表示させるとともに、前記交通情報の画像を前記地図の当該交通情報が対応する道路に沿って表示させる制御を行う制御工程と、
を有し、
前記制御工程においては、前記種別の異なる交通情報の画像が前記地図上で重なっている場合には、当該重なっている交通情報の画像を前記地図上に交互に表示させ、前記種別の異なる交通情報の画像が前記地図上で重なっていない場合には、当該重なっていない交通情報の画像を前記地図上に常時表示させる制御を行うことを特徴とする表示制御方法。
【請求項１】
表示手段と、
交通情報を取得する取得手段と、
取得された前記交通情報を種別毎に区別して当該交通情報の画像を作成する画像作成手段と、
地図を前記表示手段に表示させるとともに、前記交通情報の画像を前記地図の当該交通情報が対応する道路に沿って表示させる制御手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記種別の異なる交通情報の画像が前記地図上で重なっている場合には、当該重なっている交通情報の画像を前記地図上に交互に表示させ、前記種別の異なる交通情報の画像が前記地図上で重なっていない場合には、当該重なっていない交通情報の画像を前記地図上に常時表示させることを特徴とする表示装置。
【請求項２】
前記画像作成手段は、取得された前記交通情報を道路の種別毎に区別して前記交通情報の画像を作成することを特徴とする請求項１に記載の表示装置。
【請求項３】
前記画像作成手段は、取得された前記交通情報を当該交通情報の種別毎に区別して前記交通情報の画像を作成することを特徴とする請求項１または２に記載の表示装置。
【請求項４】
前記制御手段は、前記種別の異なる交通情報の画像が前記地図上で重なっている場合には、当該重なっている交通情報の画像を所定時間毎に交互に表示させることを特徴とする請求項１乃至３のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項５】
表示手段の表示画像を制御する表示制御方法であって、
交通情報を取得する取得工程と、
取得された前記交通情報を種別毎に区別して当該交通情報の画像を作成する画像作成工程と、
地図を前記表示手段に表示させるとともに、前記交通情報の画像を前記地図の当該交通情報が対応する道路に沿って表示させる制御を行う制御工程と、
を有し、
前記制御工程においては、前記種別の異なる交通情報の画像が前記地図上で重なっている場合には、当該重なっている交通情報の画像を前記地図上に交互に表示させ、前記種別の異なる交通情報の画像が前記地図上で重なっていない場合には、当該重なっていない交通情報の画像を前記地図上に常時表示させる制御を行うことを特徴とする表示制御方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図８】
【公開番号】特開２００６−１３８８６１（Ｐ２００６−１３８８６１Ａ）
【公開日】平成１８年６月１日（２００６．６．１）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００５−３４６１４５（Ｐ２００５−３４６１４５）
【出願日】平成１７年１１月３０日（２００５．１１．３０）
【分割の表示】特願２０００−２３５６１３（Ｐ２０００−２３５６１３）の分割
【原出願日】平成１２年８月３日（２０００．８．３）
【出願人】（０００００５０１６）パイオニア株式会社 (3,620)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年６月１日（２００６．６．１）
【国際特許分類】
【出願日】平成１７年１１月３０日（２００５．１１．３０）
【分割の表示】特願２０００−２３５６１３（Ｐ２０００−２３５６１３）の分割
【原出願日】平成１２年８月３日（２０００．８．３）
【出願人】（０００００５０１６）パイオニア株式会社 (3,620)
【Ｆターム（参考）】
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