説明

表示装置

【課題】運転者からは見え、助手席乗員からは見えない運転席用映像と、助手席乗員か
らは見え、運転者からは見えない助手席用映像とが同一画面上に表示されていたとしても
、使用者が所望する適切な操作制御を実現すること。
【解決手段】運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像G
PAに対する表示画面上での操作領域が重複するように配置されている操作スイッチ42DR
〜47DR,42PA〜47PAへの操作が、運転席方向からであるのか、助手席方向からであるのかを判断し、その方向から見える映像に対する操作制御を行う手段を装備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置に関し、より詳細には、同一画面上に複数の観察者(利用者)それぞ
れに対して、独立した異なる情報を実質的に同時に提供するための表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両走行中は、運転者がテレビや映画などを注視することは禁止されており、現在の表
示装置では、車両走行中は、テレビや映画などが表示できないようになっている。このた
め、運転者以外の乗員(例えば、運転者の隣の助手席乗員)は、テレビや映画を見ること
が禁止されていないにも拘らず、車両走行中はテレビや映画を見ることができない。
【0003】
一方、近年、車両に搭載される表示装置において、運転者に対する表示内容と、運転者
以外の乗員に対する表示内容とを異なるものにする技術について種々提案されている。例
えば、下記の特許文献1には、図46に示したように、透明カバー301に遮光帯302
,303を設けて、運転席用映像GDRを表示する帯状表示部304から出射された光は運
転者DRの目に入射されるが、助手席用映像GPAを表示する帯状表示部305から出射さ
れた光は運転者DRの目に入射されないようにし、他方、助手席用映像GPAを表示する帯
状表示部305から出射された光は助手席乗員PAの目に入射されるが、運転席用映像G
DRを表示する帯状表示部304から出射された光は助手席乗員PAの目に入射されないよ
うにした技術について開示されている。
【0004】
また、下記の特許文献2,3にも、1台の液晶ディスプレイ(LCD)で2つの映像を
同時に表示し、運転席と助手席とからそれぞれ異なる映像を見ることができる表示装置に
ついて開示されている。また、下記の特許文献4,5には、2種類の映像を同時に同一画
面上に表示する2画面表示装置について開示されている。
【0005】
上記したような技術を採用することによって、図47に示したように、ナビゲーション
装置による地図映像307を、運転者DRからは見えるように(助手席乗員PAからは見
えないように)表示装置306に表示し、DVD映像308を助手席乗員PAからは見え
るように(運転者DRからは見えないように)表示装置306に表示することができる。
これによって、車両走行中であっても、助手席乗員PAはテレビや映画などを見ることが
できる。
【0006】
ところで、最近の表示装置ではタッチパネルが採用されており、表示画面上に操作スイ
ッチが作成されるようになっている。そのため、運転者に対する表示内容と、運転者以外
の乗員に対する表示内容とを異なるものにした場合、図48に示したように、運転者に対
する表示画像と運転者以外の乗員に対する表示画像には、それぞれの表示内容に対する操
作スイッチBD1〜BD6,BA1〜BA6が表示されることが考えられる。
【0007】
操作スイッチBD1〜BD6は運転者だけが見ることができ、操作スイッチBA1〜BA6は助
手席乗員だけが見ることができるようになっているが、図49に示したように、操作スイ
ッチBD1〜BD6は操作スイッチBA1〜BA6それぞれと表示画面上では操作領域が同じであ
る領域P1〜P6内に配置される。このように、表示画面上で、それぞれの画像で操作領
域が同じ領域に操作スイッチを配置することを「同じ」又は「重複」と称する。
【0008】
そのため、例えば、表示画面上における領域P5が押下された場合、操作スイッチBD5
『詳細』が押下された場合に行う制御(地図映像を詳細な表示にする制御)を実施すべき
か、操作スイッチBA5『停止』が押下された場合に行う制御(DVD映像の再生を停止す
る制御)を実施すべきかを適切に判断する必要がある。換言すれば、この判断が適切にで
きないと、使用者が所望する適切な操作制御が実施されなくなる。
【0009】
なお、後で詳しく説明するが、表示画面上で、それぞれの画像で操作領域が同じ領域に
操作スイッチを配置することを「同じ」又は「重複」と称するのに対し、図12−1に示
した解除スイッチ41DR,41PAのように、表示画面上で、それぞれの画像で操作領域が
異なる位置に操作スイッチを配置することを「重ならない」と称する。
【特許文献1】特開2003−137005号公報
【特許文献2】特開平6−186526号公報
【特許文献3】特開2000−137443号公報
【特許文献4】特開平11−331876号公報
【特許文献5】特開平9−46622号公報
【発明の開示】
【課題を解決するための手段及びその効果】
【0010】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、複数の視方向に対して、それぞれ個別
の情報が同一画面上に表示されていたとしても、例えば、運転者の存在する方向からは見
え、助手席乗員の存在する方向からは見えない運転席用映像と、助手席乗員の存在する方
向からは見え、運転者の存在する方向からは見えない助手席用映像とが同一画面上に表示
されていたとしても、使用者が所望する適切な操作制御が実施される表示装置を提供する
ことを目的としている。
【0011】
上記目的を達成するために本発明に係る表示装置(1)は、複数の視方向に対して、そ
れぞれ個別の情報を同一画面上に表示する表示手段と、操作入力を受け付ける操作入力手
段と、前記操作入力が前記個別に表示された情報のうちいずれの情報に対応するものであ
るのかを判断する入力方向判断手段と、該入力方向判断手段による判断結果に基づいて、
前記操作入力を受け付ける情報を限定する限定手段とを備えていることを特徴としている

【0012】
上記表示装置(1)によれば、ある特定の視方向に対して表示されている情報(例えば
、運転席用映像GDR)に対する表示画面上での操作領域、及び前記ある特定の視方向とは
別の視方向に対して表示されている別の情報(例えば、助手席用映像GPA)に対する表示
画面上での操作領域が重複するように配置されている操作スイッチ(例えば、図12−1
に示した操作スイッチ42DR,42PAのように、同じ領域E3内に配置された操作スイッチ)への操作入力が、前記ある特定の視方向(例えば、運転者DRの存在する方向)に対
して表示された情報に対応するものであるのか、前記別の視方向(例えば、助手席乗員P
Aの存在する方向)に対して表示された情報に対応するものであるのかが判断され、その
判断結果に基づいて、前記操作入力を受け付ける情報が限定される。
【0013】
例えば、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPA
対する表示画面上での操作領域が重複するように配置されている操作スイッチが運転者D
Rの存在する方向から操作された場合、運転席用映像GDRに対する操作だけが有効となり
、助手席用映像GPAに対する操作は無効となる。従って、使用者が所望する適切な操作制
御を実現することができる。
【0014】
このように、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像G
PAに対する表示画面上での操作領域が重複するように配置されている操作スイッチへの操
作が行われた場合であっても、使用者の所望する操作制御を実現することができる。換言
すれば、図12−1に示した操作スイッチ42DR、42PAのように、同じ領域E3内に異なる性質の操作スイッチを配置することができるため、表示画面上をより有効に利用することができる。
【0015】
なお、ある特定の視方向に対して表示されている映像(例えば、運転席用映像GDR)に
対する表示画面上での操作領域、及び前記ある特定の視方向とは別の視方向に対して表示
されている映像(例えば、助手席用映像GPA)に対する表示画面上での操作領域が、重複
するように配置されている操作スイッチへの操作が、前記ある特定の視方向(例えば、運
転者DRの存在する方向)に対して表示された情報に対応するものであるのか、前記別の
視方向(例えば、助手席乗員PAの存在する方向)に対して表示された情報に対応するも
のであるのかを判断する方法としては、例えば、下記のa〜eが挙げられる。
【0016】
a)タッチパネルへの接近物(指)が接近してくる方向から判断。
i)タッチパネルの縦方向に赤外線を放射し、該赤外線が遮断された箇所から左右の
どちらから接近物が接近しているかを判断する。
b)操作形態の違いから判断。
i)押圧力の違いから判断する。
ii)押下時間の違いから判断する。
iii )押下回数(クリック数)の違いから判断する。
c)運転者DR、助手席乗員PAそれぞれに異なる物(装置)を持たせて、該物(装置
)から判断。
i)発信周波数や発信するコードなどの異なる発信機を両者の指に付けて、その違い
から判断する。
ii)画像により識別可能な物(色の異なる指輪)を指に付けて、その違いから判断す
る。
d)生態認識(指紋など)。
e)その場所に人が存在するか否かから判断。
i)助手席乗員PAがいない場合、運転席方向からの操作と判断し、他方、運転者D
Rがいない場合、助手席方向からの操作と判断する。
【0017】
また、本発明に係る表示装置(2)は、複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報を
同一画面上に表示する表示手段と、第1の領域内に配置され、前記個別に表示された情報
のうち第1の情報に対応する操作入力を受け付ける第1の操作入力手段と、前記第1の領
域とは重ならない第2の領域内に配置され、前記個別に表示された情報のうち第2の情報
に対応する操作入力を受け付ける第2の操作入力手段とを備えていることを特徴としてい
る。
【0018】
上記表示装置(2)によれば、前記第1の情報(例えば、運転席用映像GDR)に対応す
る操作入力を受け付ける前記第1の操作入力手段は、前記第1の領域(例えば、タッチパ
ネルの上側)に配置され、他方、前記第2の情報(例えば、助手席用映像GPA)に対応す
る操作入力を受け付ける前記第2の操作入力手段は、前記第1の領域とは重ならない前記
第2の領域(例えば、タッチパネルの下側)に配置される。
【0019】
従って、操作入力が運転席方向からされたのか、助手席方向からされたのか、といった
ように、操作入力がいずれの方向からのものであるのかを判断しなくても良くなるため、
コストの低下を図ることができる。また、右ハンドル車の場合、タッチパネルの右側に運
転席用映像GDRに対応する操作入力のみを受け付ける操作スイッチを配置し、タッチパネ
ルの左側に助手席用映像GPAに対応する操作入力のみを受け付ける操作スイッチを配置す
れば、非常に操作し易い配置となる。
【0020】
また、本発明に係る表示装置(3)は、上記表示装置(2)において、前記第1の操作
入力手段及び前記第2の操作入力手段は、タッチパネルであって、前記第2の領域は、前
記第1の領域に近接しており、前記画面上における前記第2の操作入力手段のレイアウト
が、前記画面上における前記第1の操作入力手段のレイアウトと略同じになっていること
を特徴としている。
【0021】
上記表示装置(3)によれば、前記第1の操作入力手段と前記第2の操作入力手段とを
重ならない領域に配置したとしても(図33参照)、それぞれのレイアウトは同じように
なる(図32参照)。そのため、視方向が変わっても、前記操作入力手段のレイアウトは
変わらないので、使い勝手の良いものにすることができる。
【0022】
また、本発明に係る表示装置(4)は、上記表示装置(2)又は(3)において、前記
操作入力が前記個別に表示された情報のうちいずれの情報に対応するものであるのかを判
断する入力方向判断手段と、該入力方向判断手段により、前記操作入力が前記ある特定の
視方向に対して表示されている情報に対応するものであると判断された場合、前記ある特
定の視方向とは別方向に対して表示されている情報に対応する前記操作入力に応じた操作
制御の実施を許可しない実施制御手段とを備えていることを特徴としている。
【0023】
図12−1に示した操作スイッチ42DR,42PAのように、同じ領域E3内に操作スイ
ッチが設けられている場合、操作に何らかの制約を加味しなければ、使用者が望まない操
作制御が行われることがある。ところが、これとは異なり、それぞれが別の領域に設けら
れている場合(図29−1、図29−2参照)、操作に制約を設けなくても、使用者が望
まない操作制御が行われるのを回避することができる。
【0024】
しかしながら、運転者DRは助手席用映像GPAを見ることはできず、また、助手席乗員
PAは運転席用映像GDRを見ることはできない。従って、運転者DRは助手席用映像GPA
上に設けられている操作スイッチの場所を正確に認識することはできないため、運転者D
Rは操作スイッチの設けられていない部分に触れているつもりでも、助手席用映像GPA
に設けられている操作スイッチに触れてしまうおそれがある。そのため、運転席用映像G
DRに対応する操作入力のみを受け付ける操作スイッチと、助手席用映像GPAに対応する操
作入力のみを受け付ける操作スイッチとがそれぞれ重ならない異なる領域内に設けられて
いたとしても、やはり操作に何らかの制約を加味するのが望ましい。
【0025】
上記表示装置(4)によれば、前記操作入力が前記ある特定の視方向(例えば、運転者
DRの存在する方向)に対して表示されている情報に対応するものであると判断された場
合、前記ある特定の視方向とは別方向(例えば、助手席乗員PAの存在する方向)に対し
て表示されている情報(例えば、DVDプレーヤの映画画像)に対応する前記操作入力に
応じた操作制御の実施は許可されない。
【0026】
例えば、運転席方向から、運転席用映像GDRに対応する操作入力のみを受け付ける操作
スイッチ52DR(図29−1参照)への操作が行われた場合、その操作は有効となるが、
助手席用映像GPAに対応する操作入力のみを受け付ける操作スイッチ52PAへの操作が行
われた場合、その操作は無効となる。これによって、運転席方向から、助手席用映像GPA
に対する誤操作が行われるのをより確実に防止することができる。
【0027】
また、本発明に係る表示装置(5)は、上記表示装置(2)〜(4)のいずれかにおい
て、前記入力方向判断手段が、前記第1の操作入力手段及び前記第2の操作入力手段それ
ぞれへの接触物の接触面積に基づいて、前記操作入力が前記個別に表示された情報のうち
いずれの情報に対応するものであるのかを判断するものであることを特徴としている。
【0028】
前記第1の操作入力手段と、前記第2の操作入力手段とが重ならない領域に配置されて
いたとしても、指などの接触物が両者に同時に触れてしまうといった事態が生じることが
考えられる。特に、これら操作入力手段の配置される領域が近接している場合、その可能
性は高い。
【0029】
上記表示装置(5)によれば、これら操作入力手段それぞれへの接触物(例えば、指)
の接触面積(指の触れた跡の面積)に基づいて、前記操作入力が前記個別に表示された情
報のうちいずれの情報に対応するものであるのかが判断される。例えば、2つの操作ボタ
ンにまたがって触れられた場合、接触面積の大きい側の操作ボタンの操作を使用者が所望
していたと判断する。これにより、複数の操作ボタンにまたがって触れられたとしても、
適切に処理することができる。
【0030】
また、本発明に係る表示装置(6)は、上記表示装置(1)〜(4)のいずれかにおい
て、前記画面と直交する方向に複数段設けられた、前記画面への接近物を検出する検出手
段を備え、前記入力方向判断手段が、前記検出手段から得られる情報に基づいて、前記操
作入力が前記個別に表示された情報のうちいずれの情報に対応するものであるのかを判断
するものであることを特徴としている。
【0031】
上記表示装置(6)によれば、前記検出手段が前記画面と直交する方向に複数段設けら
れているので、例えば、上段に設けられた前記検出手段で検出した前記接近物の地点と、
下段に設けられた前記検出手段で検出した前記接近物の地点とを結ぶ直線から、前記画面
に対する前記接近物の進入方向を求めることができる。
【0032】
前記画面に対する前記接近物の進入方向が求められれば、前記操作入力がいずれの方向
からのものであるのかが分かる。従って、前記検出手段から得られる情報を用いることに
よって、前記操作入力が前記個別に表示された情報のうちいずれの情報に対応するもので
あるのかの判断を精度良く行うことができる。
【0033】
また、本発明に係る表示装置(7)は、上記表示装置(1)〜(4)のいずれかにおい
て、前記画面に対し、ある方向からの接近物を検出するための検出手段を備え、前記入力
方向判断手段が、前記検出手段から得られる情報に基づいて、前記操作入力が前記個別に
表示された情報のうちいずれの情報に対応するものであるのかを判断するものであること
を特徴としている。
【0034】
上記表示装置(7)によれば、検出内容は単純であるが、前記操作入力が個別に表示さ
れた情報のうちいずれの情報に対応するものであるのかを判断することができる。なお、
前記検出手段としては、接近物(例えば、指)の熱を検出する感熱センサーや、赤外線を
発射し、指から反射された赤外線を検出する赤外線人感センサー、空気圧の変化を検出す
る空気圧センサーなどが挙げられる。
【0035】
また、本発明に係る表示装置(8)は、上記表示装置(1)〜(4)のいずれかにおい
て、前記画面へ触れた指の向きを算出する算出手段を備え、前記入力方向判断手段が、前
記算出手段により算出された前記画面へ触れた指の向きに基づいて、前記操作入力が前記
個別に表示された情報のうちいずれの情報に対応するものであるのかを判断するものであ
ることを特徴としている。
【0036】
右側に着座している運転席側から前記画面が触れられた場合、図43(a)に示したよ
うに、指は左斜め上を向くことになる。一方、左側に着座している助手席側から前記画面
が触れられた場合、図43(b)に示したように、指は右斜め上を向くことになる。換言
すれば、指の向きが分かれば、前記画面に対する指の進入方向が分かる。
【0037】
上記表示装置(8)によれば、前記画面へ触れた指の向きが算出され、算出された指の
向きに基づいて、前記操作入力がいずれの方向からのものであるのかが判断される。従っ
て、前記操作入力が個別に表示された情報のうちいずれの情報に対応するものであるのか
の判断を適切に行うことができる。
【0038】
また、本発明に係る表示装置(9)は、上記表示装置(8)において、前記画面への指
の触れ方を決定する決定手段を備え、前記入力方向算出手段が、前記決定手段により決定
された前記画面への指の触れ方を加味して、前記操作入力が前記個別に表示された情報の
うちいずれの情報に対応するものであるのかを判断するものであることを特徴としている

【0039】
前記画面に触れた指の接触跡は、おおむね楕円形をしている。また、前記画面には指の
先端部分を使って行われることが多い。そのため、運転席側から触れられた場合、図43
(a)に示したように、指の接触跡は右へ傾き、助手席側から触れられた場合、図43(
b)に示したように、指の接触跡は左へ傾くことになる。よって、この傾きから、指の向
きが分かる。
【0040】
しかしながら、指の先端部分を使って必ずしも前記画面へ触れられるとは限らず、指の
腹部分を使って前記画面へ触れられることも考えられる。指の腹部分を使った場合、指の
跡の楕円形の向きは、指の先端部分を使った場合とは異なり、運転席側から触れられた場
合、図43(a)に示したように、指の接触跡は左へ傾き、助手席側から触れられた場合
、図43(b)に示したように、指の接触跡は右へ傾くことになる。
【0041】
上記表示装置(9)によれば、前記画面への指の触れ方が決定され、決定された前記画
面への指の触れ方(先端部分の使用、腹部分の使用)を加味して、前記操作入力がいずれ
の方向からのものであるのかが判断される。従って、前記操作入力が個別に表示された情
報のうちいずれの情報に対応するものであるのかの判断をより一層適切に行うことができ
る。
【0042】
また、本発明に係る表示装置(10)は、上記表示装置(9)において、前記決定手段
が、前記画面への指の接触面積の大きさ、前記画面への指の接触面積の変化、前記画面へ
の圧力の加わり方、及び事前に登録された情報のいずれかに基づいて、前記画面への指の
触れ方を決定するものであることを特徴としている。
【0043】
前記画面に指の先端部分で触れた場合と、腹部分で触れた場合とでは、後者の方が接触
面積が大きくなる。従って、前記画面への指の接触面積が大きい場合、腹部分で触れられ
たと判断し、接触面積が小さい場合、先端部分で触れられたと判断することができる。
また、前記画面に指の腹部分で触れた場合は、先端部分で触れた場合よりも、前記画面
に触れてから接触面積の変化が無くなるまでの時間が長くなる。従って、前記画面に触れ
てから接触面積の変化が無くなるまでの時間が長い場合、腹部分で触れられたと判断し、
前記時間が短い場合、先端部分で触れられたと判断することができる。
また、前記画面に指の先端部分で触れた場合、ある大きさ以上の圧力が加わる部分は集
中するが、腹部分で触れた場合、ある大きさ以上の圧力が加わる部分は分散することにな
る。従って、ある大きさ以上の圧力が加わる部分が集中する場合、先端部分で触れられた
と判断し、前記部分が分散する場合、腹部分で触れられたと判断することができる。
また、前記画面に指の先端部分で触れるか、腹部分で触れるかは、その時々で変化する
ものではなく、使用者が同じであれば、いつも同じであると考えられる。従って、先端部
分で触れるのか、腹部分で触れるのかを事前に登録させておき、その情報を用いるように
すれば適切に判断することができる。
【0044】
上記表示装置(10)によれば、前記画面への指の接触面積の大きさや、前記画面への
指の接触面積の変化、前記画面への圧力の加わり方、事前に登録された情報に基づいて、
前記画面への指の触れ方が決定される。従って、前記画面への指の触れ方を適切に決定す
ることができる。なお、指の接触面積などについては、指の大きさの影響を受けるため、
事前に指の大きさを登録しておき、登録した大きさとの相対的な大小によって、接触面積
が大きいか小さいかを判断するようにしても良い。
【0045】
また、本発明に係る表示装置(11)は、上記表示装置(8)〜(10)のいずれかに
おいて、前記算出手段が、前記画面へ触れた点の集合から近似直線を求めることによって
、前記画面へ触れた指の向きを算出するものであることを特徴としている。
【0046】
上記表示装置(11)によれば、前記画面へ触れた点の集合から近似直線が求められ、
その近似直線から前記画面へ触れた指の向きが算出される。従って、前記画面へ触れた指
の向きを適切に求めることができる。なお、点の集合から近似直線を求める方法としては
、例えば、最小二乗法を使用して求めるといった方法が挙げられる。
【0047】
また、本発明に係る表示装置(12)は、上記表示装置(1)〜(4)のいずれかにお
いて、前記画面へ触れた指紋の向きを算出する算出手段を備え、前記入力方向判断手段が
、前記算出手段により算出された前記画面へ触れた指紋の向きに基づいて、前記操作入力
が前記個別に表示された情報のうちいずれの情報に対応するものであるのかを判断するも
のであることを特徴としている。
【0048】
指紋の上部は、上に突起した弓状をしている。また、前記画面へは指の先端部分、又は
腹部分で触れられるのがほとんどである。従って、前記画面へは指紋の弓状部分が触れら
れることになる。また、右側に着座している運転席側から前記画面が触れられた場合、指
は左斜め上を向き、指紋の突起している部分は左に傾く、一方、左側に着座している助手
席側から前記画面が触れられた場合、指は右斜め上を向き、指紋の突起している部分は右
に傾くことになる。換言すれば、指紋の向きが分かれば、前記画面に対する指の進入方向
が分かる。
【0049】
上記表示装置(12)によれば、前記画面へ触れた指紋の向きが算出され、算出された
指紋の向きに基づいて、前記操作入力がいずれの方向からのものであるのかが判断される
。従って、該判断を適切に行うことができる。また、指の向きと異なり、先端部分、腹部
分で操作されても、指紋の向く方向は変わらないため、処理の簡素化を図ることができる

【0050】
また、本発明に係る表示装置(13)は、上記表示装置(5)〜(12)のいずれかに
おいて、前記操作入力が前記個別に表示された情報のうちいずれの情報に対応するもので
あるのか判断できない場合、前記入力方向判断手段が、過去の判断結果に基づいて、前記
操作入力が前記個別に表示された情報のうちいずれの情報に対応するものであるのかを判
断するものであることを特徴としている。
【0051】
上記表示装置(13)によれば、前記操作入力が前記個別に表示された情報のうちいず
れの情報に対応するものであるのか判断できない場合(例えば、指が左右のいずれに向い
ているか判断できない場合)、過去の判断結果に基づいて、前記操作入力が前記個別に表
示された情報のうちいずれの情報に対応するものであるのか判断される。例えば、前回と
同じ判断を行う。操作は同じ者によって繰り返し行われることが多いので、前回と同じ判
断を行うのは非常に有効となる。
【0052】
また、本発明に係る表示装置(14)は、上記表示装置(5)〜(13)のいずれかに
おいて、少なくとも運転者が存在する方向、助手席乗員が存在する方向に対して、それぞ
れ個別の情報が同一画面上に表示され、前記入力方向判断手段が、前記操作入力が運転者
の存在する方向に対して表示された情報に対応するものであるのか、助手席乗員の存在す
る方向に対して表示された情報に対応するものであるのかを判断するものであり、車両の
ハンドル取付位置に基づいて、前記入力方向判断手段による前記判断を左右切り替える切
替手段を備えていることを特徴としている。
【0053】
上記表示装置(14)によれば、車両のハンドル取付位置に基づいて、前記判断が左右
切り替えられるので、右ハンドル車、左ハンドル車のいずれであっても適切に判断するこ
とができる。
【0054】
また、本発明に係る表示装置(15)は、複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報
を同一画面上に表示する表示手段と、操作入力を受け付ける操作入力手段と、前記操作入
力に対する確認情報入力を要求する確認情報要求手段とを備えていることを特徴としてい
る。
【0055】
複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報が同一画面上に表示されている場合、例え
ば、運転者の存在する方向からは見え、助手席乗員の存在する方向からは見えない運転席
用映像と、助手席乗員の存在する方向からは見え、運転者の存在する方向からは見えない
助手席用映像とが同一画面上に表示されている場合、「背景技術」の項目でも説明したよ
うに、使用者が所望するものとは異なる操作制御が実施される可能性が高くなる。
【0056】
上記表示装置(15)によれば、前記操作入力に対する確認情報入力が要求され、使用
者がその操作入力を確定したり、取り消すことができるので、前記使用者が所望するもの
とは異なる操作制御が実施されるのを防止することができる。例えば、ある特定の視方向
に存在する者(例えば、運転者DR)が、前記ある特定の視方向とは別方向(例えば、助
手席乗員PAの存在する方向)に対して表示されている情報に対応する操作スイッチに誤
って触れてしまったとしても、その操作を無効にすることができる。
【0057】
また、本発明に係る表示装置(16)は、上記表示装置(15)において、前記操作入
力に応じた制御内容を告知する告知手段を備えていることを特徴としている。
【0058】
上記表示装置(16)によれば、前記操作入力に応じた制御内容が使用者へ知らされる
ので、該使用者は自身の操作が正しいものであったのか、誤っていたのかを容易に判断す
ることができるため、前記操作入力を確定すべきか、又は取り消すべきか、といった判断
についても容易に行うことができる。
【0059】
また、本発明に係る表示装置(17)は、上記表示装置(15)又は(16)において
、前記確認情報入力が、前記操作入力を確定するものであることを特徴としている。
【0060】
上記表示装置(17)によれば、前記操作入力を確定する機会が設けられるので、使用
者はその操作入力が正しければ、確定操作を行うことによって、前記操作入力を確定させ
ることができる。
【0061】
また、本発明に係る表示装置(18)は、上記表示装置(17)において、前記確認情
報入力の機会が設けられている間に、ある視方向に対して表示された情報に対応する前記
操作入力の確定操作の入力を受け付けた場合、前記ある視方向に対して表示されている情
報に対応する前記操作入力に応じた操作制御の実施を許可する実施制御手段を備えている
ことを特徴としている。
【0062】
上記表示装置(18)によれば、使用者から前記操作入力に対する確定の指示があると
、前記操作入力に応じた操作制御の実施が許可される。換言すれば、使用者から前記操作
入力に対する確定の指示がないと、前記操作入力に応じた操作制御の実施は許可されない
。従って、前記使用者が所望するものとは異なる操作制御が実施されるのを防止すること
ができる。
【0063】
また、本発明に係る表示装置(19)は、上記表示装置(15)又は(16)において
、前記確認情報入力が、前記操作入力を取り消すものであることを特徴としている。
【0064】
上記表示装置(19)によれば、前記操作入力を取り消す機会が設けられるので、使用
者はその操作入力が誤っていれば、取消操作を行うことによって、前記操作入力を取り消
すことができる。
【0065】
また、本発明に係る表示装置(20)は、上記表示装置(19)において、前記確認情
報入力の機会が設けられている間に、ある視方向に対して表示された情報に対応する前記
操作入力の取消操作の入力を受け付けた場合、前記ある視方向とは別の視方向に対して表
示されている情報に対応する前記操作入力に応じた操作制御の実施を許可する実施制御手
段を備えていることを特徴としている。
【0066】
複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報が同一画面上に表示されている場合、例え
ば、図12−1に示したように、運転席用映像GDRと助手席用映像GPAとが表示されてい
る場合であって、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像
PAに対する表示画面上での操作領域が重複するように配置されている操作スイッチへの
操作に応じた操作制御が取り消される場合としては、運転席方向からの操作であるのか、
助手席方向からの操作であるのか、といった判断処理が適切に行われなかったことが考え
られる。例えば、運転席方向からの操作であるにも拘らず、助手席方向からの操作である
と判断されて、運転席用映像GDRに対する操作制御ではなく、助手席用映像GPAに対する
操作制御が行われようとしているケースが考えられる。
【0067】
上記表示装置(20)によれば、例えば、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操
作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複するように配置さ
れている操作スイッチへの操作に応じた、運転席用映像GDRに対する操作制御(例えば、
図12−1に示した操作スイッチ42DRへの押下に応じた操作制御)が取り消される場合
、助手席用映像GPAに対する操作制御(例えば、図12−1に示した操作スイッチ42PA
への押下に応じた操作制御)が行われる。従って、使用者が所望しない操作制御が実施さ
れるのを防止するだけでなく、使用者が本来所望していた操作制御が実施されるようにす
ることができる。
【0068】
また、本発明に係る表示装置(21)は、複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報
を同一画面上に表示する表示手段と、ある操作装置から得られる情報に基づいて、ある特
定の視方向と別の視方向に対してではなく、前記ある特定の視方向に対して表示されてい
る情報に対応する操作制御の実施を許可する実施制御手段とを備えていることを特徴とし
ている。
【0069】
上記表示装置(21)によれば、前記ある操作装置(例えば、リモコン)から得られる
情報に基づいて、前記ある特定の視方向(例えば、運転者DRの存在する方向)と別の視
方向(例えば、助手席乗員PAの存在する方向)に対してではなく、前記ある特定の視方
向に対して表示されている情報に対応する操作制御の実施が許可される。従って、前記あ
る操作装置を用いた場合には、前記ある特定の視方向に対して表示されている情報に対応
する操作制御だけが行われることになるので、誤操作を簡単に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0070】
以下、本発明に係る表示装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、実施の
形態(1)に係る表示装置が有する、複数の視方向に対して個別の映像を同一画面上に表
示させる機能を説明するための説明図である。図中1は第1の画像ソースを示し、図中2
は第2の画像ソースを示している。画像ソースとしては、例えばDVDプレーヤやテレビ
受信機、ナビゲーション装置などが挙げられる。
【0071】
第1の画像ソース1から得られる第1の画像データD1及び第2の画像ソース2から得
られる第2の画像データD2は表示制御部3へ供給されるようになっている。これら第1
の画像データD1及び第2の画像データD2は、表示制御部3において表示部4で実質的
に同時に表示できるように処理が施され、処理された表示データD3は表示部4へ供給さ
れるようになっている。
【0072】
表示部4は、後で詳しく説明するが、図3(b)に示したように、視差バリア26を備
えた液晶パネル21を含んで構成され、その横方向の総画素の半数(例えば、偶数列)が
第1の画像ソース1に基づく第1の表示画像5の表示に使用され、残りの半数(例えば、
奇数列)が第2の画像ソース2に基づく第2の表示画像6の表示に使用されるようになっ
ている。
【0073】
第1の表示画像5に対する画素は、表示部4に対して右側に位置する観察者(利用者)
7からは見えるが、第2の表示画像6に対する画素は、表示部4の表面に形成されている
視差バリア26によって遮られ、観察者7からは見えないようになっている。一方、第2
の表示画像6に対する画素は、表示部4に対して左側に位置する観察者(利用者)8から
は見えるが、第1の表示画像5に対する画素は、表示部4の表面に形成されている視差バ
リア26によって遮られ、観察者8からは見えないようになっている。
【0074】
上記したように、表示部4との位置関係に応じて、換言すれば表示部4に対する視野角
に応じて、第2の表示画像6は見えないが、第1の表示画像5は見え、一方、第1の表示
画像5は見えないが、第2の表示画像6は見える、といった状況を作り出すことができる
ようになっている。従って、同一画面上で左右の観察者(利用者)7,8に異なる情報や
コンテンツを提示することができる。もちろん、第1の画像ソース1と第2の画像ソース
2とが同じであれば、左右の観察者7,8が同じ表示画像を見ることもできる。
【0075】
図2は、実施の形態(1)に係る表示装置を車両へ搭載した場合の一例を示した斜視図
である。表示装置を構成する表示部4は、運転席11及び助手席12の前方、ウィンドシ
ールド13の下方に設けられたダッシュボード14の略中央に配設され、表示装置に対す
る各種操作は、表示部4の表面に形成されたタッチパネル、その周囲に設けられた操作部
15、又は赤外線や無線式のリモコン(図示せず)などの操作によって行われるようにな
っている。また車両の各ドア16にはスピーカ17が配設され、スピーカ17から表示画
像に連動した音声や警告音などが出力されるようになっている。
【0076】
これによって、例えば、第1の視方向となる運転席11からは、ナビゲーション装置の
地図画像だけを見えるようにし、他方、第2の視方向となる助手席12からは、テレビ受
信画像やDVD映画画像だけを見えるようにすることができる。従って、運転席11に着
座している運転者DRが、カーナビゲーションによる運転支援を受けながら、助手席13
に着座している助手席乗員PAが、テレビや映画を楽しむことができる。
【0077】
しかもそれぞれの表示画像は、表示部4の画面全体(例えば、7インチ)を使用して表
示されるため、従来のマルチウィンドウ表示のように画面サイズは小さくならない。つま
り、運転者DRや助手席乗員PAにとっては、あたかも画面を占有しているかのようにな
るため、運転者DR、助手席乗員PAそれぞれに対して適切に情報やコンテンツを提示す
ることができる。
【0078】
次に、実施の形態(1)に係る表示装置の表示部4の構成について詳細に説明する。図
3(a)は表示部4を正面から見たときの表示状態を模式的に示した図であり、図3(b
)は、図3(a)におけるB−B線断面図である。表示部4は、液晶パネル21とバック
ライト30とを含んで構成されている。液晶パネル21は、バックライト30から少し隔
離して配設され、RGB色(3原色)で構成される画素を有している。
【0079】
また、液晶パネル21は、TFT(Thin Film Transistor)基板23とカラーフィルタ
基板24との間に液晶層25が挟持された基板22と、視差バリア26と、ガラス基板2
7とが、バックライト30側に配設された偏光板28と、その発光方向側の前面に配設さ
れた偏光板29との間に挟持された構造となっている。液晶パネル21としては、例えば
横方向が800画素、縦方向が480画素からなるものが採用される。
【0080】
液晶パネル21の各画素は、右側(運転席11)用画素RPと、左側(助手席12)用画素LPとに縦方向に交互にグループ化されて表示制御されるようになっている。すなわち、液晶パネル21の横方向の総画素の半数が第1の表示画像5の表示に、残りの半数の
画素が第2の表示画像6の表示に使用されるようになっている。
【0081】
視差バリア26は、横方向に所定の間隔(各画素からの光の出射方向を左右のいずれか
一方に規制することができる間隔)で設けられ、縦縞様に形成されている。視差バリア2
6によって、右側(運転席11)用画素RPは、左側(運転席12)への表示は遮断されるが、右側への表示は遮断されず、右側の運転席11からは見えるようになっている一方
、左側(助手席12)用の画素LPは、右側(運転席11)への表示は遮断されるが、左
側への表示は遮断されず、左側の助手席12からは見えるようになっている。
【0082】
すなわち、右側から液晶パネル21を見ると、視差バリア26が左側用画素LPを覆い
隠し、右側用画素RPが見える一方、左側から液晶パネル21を見ると、視差バリア26が右側用画素RPを覆い隠し、左側用画素LPが見える。なお、正面付近から液晶パネル21を見ると、右側用画素RPと左側用画素LPの両方が見えるため、第1の表示画像5と第2の表示画像6とが重なったように見える。
【0083】
また、液晶パネル21の各画素に対する表示制御と視差バリア26の配置構成とを変更
すれば、3方向以上に異なる画像を表示することも可能である。また、視差バリア26を
電気的に駆動可能な液晶シャッター等で構成して視野角を可変するようにしてもよい。な
お、視差バリア26については、例えば、特開平10−123461号公報や、特開平1
1−84131号公報に開示された構成を応用することができる。
また、図3の交互に並んだ右側用画素RP及び左側用画素LPはRGB色を有しているが、各グループ縦方向内は、R列、G列、B列のように単色で構成されていてもよく、またRGBが複数混じった列として構成されていてもよい。
【0084】
図4は、表示部4を構成するTFT基板23の概略を示す回路図である。TFT基板2
3は、走査線駆動回路31と、データ線駆動回路32と、走査線駆動回路31に接続され
た走査線LSCAN1,LSCAN2,…と、データ線駆動回路32に接続されたデータ線LDATA1,LDATA2,…と、走査線駆動回路31及びデータ線駆動回路32に接続された表示パネル駆動部33とを含んで構成されている。
【0085】
各走査線LSCAN1,LSCAN2,…、及び各データ線LDATA1,LDATA2,…によって囲まれた領域を一単位として、複数のサブピクセルSPが形成され、各サブピクセルSPには、液晶層25(図3(b)参照)に電圧を印加する画素電極34とそれをスイッチング制御するTFT素子35とが形成されている。
【0086】
表示パネル駆動部33は、走査線駆動回路31及びデータ線駆動回路32の駆動タイミ
ングを制御するように構成されている。走査線駆動回路31は、TFT素子35の選択走
査を行い、またデータ線駆動回路32は、画素電極34への印加電圧を制御するように構
成されている。
【0087】
各サブピクセルSPは、第1の画像データD1(図1参照)と第2の画像データD2と
の合成データ、又は第1の画像データD1、第2の画像データD2それぞれ個々の画像デ
ータに基づいて、例えばデータ線LDATA2,LDATA4に第1の画素データD1(右側画像表示用)を、またデータ線LDATA1,LDATA3に第2の画素データD2(左側画像表示用)を送信することによって、第1の表示画像5(図1参照)を形成する第1の画像データD1群と第2の表示画像6を形成する第2の画像データD2群とが形成されるようになっている。なお、3方向以上に個別の画像を表示させる場合にも、上記と同様な駆動制御を実施すればよく、例えば3方向に個別の画像を表示させるには、第1,第2,第3の画像データ群を形成するようにすればよい。
【0088】
図5は、実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、車両に搭載されるAV(Audi
o Visual)ナビゲーションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。但し、図
1〜図4で説明した各部と同一機能を有する構成部品には、同一符号を付すこととする。
【0089】
AVナビゲーションシステムは、CD/MD再生部101、ラジオ受信部102、TV
受信部103、DVD再生部104、HD(ハードディスク)再生部105、及びナビゲ
ーション部106を含む各種ソースを備えており、これら各種ソースは、信号ラインを介
して分配回路107にそれぞれ接続されている。また、外部音声/映像入力部108が信
号ラインを介して分配回路107に接続されている。外部音声/映像入力部108には、
カメラ(例えば、後方監視用カメラ)109が接続されているが、ビデオカメラやゲーム
機なども接続可能となっている。
【0090】
また、TV受信部103には、セレクタ110が接続され、セレクタ110には車両の
右前、左前、右後、左後それぞれに配設されたアンテナ110a〜110dが接続されて
いる。ナビゲーション部106には、VICS情報受信部111とGPS情報受信部11
2とが接続され、VICS情報受信部111及びGPS情報受信部112にはそれぞれア
ンテナ111a,112bが接続されている。
【0091】
分配回路107は、信号ラインを介して音声調整回路113と、第1の画像調整回路1
14と、第2の画像調整回路115とにそれぞれ接続され、音声調整回路113は各ドア
16(図2参照)に配設されたスピーカ17に、第1の画像調整回路114及び第2の画
像調整回路115は、信号ラインを介して画像出力部116に接続され、画像出力部11
6は、信号ラインを介して表示部4の液晶パネル21に、信号ラインを介してリア表示部
117にそれぞれ接続されている。
【0092】
なお、リア表示部117は、車両の後席用に設けられたものであり、画像出力部116
を介して表示部4に表示される画像と同じもの、もしくは運転席用の画像か助手席用の画
像の一方を表示させることができるようになっている。表示部4は、バックライト30、
液晶パネル21、及びタッチパネル118を含んで構成され、タッチパネル118への操
作信号が制御部100に入力されるようになっている。
【0093】
また、明るさ検知手段(例えば、車両のライトスイッチや光センサ等)119、乗員検
知手段(例えば、圧力センサ等)120、無線通信機能を有する通信ユニット121、E
TC車載器122、リモコン123とデータのやり取りをするリモコン送受信部124、
操作部15、及びメモリ125が制御部100に接続されている。
【0094】
制御部100は、制御ラインを介して、各種ソース101〜106、分配回路107、
外部音声/映像入力部108、各種調整回路113〜115、画像出力部116、及び表
示部4など、システム内の各部に接続されており、システムの各部を統括的に制御するよ
うに構成されている。
【0095】
図6は、画像出力部116の概略構成を示したブロック図である。但し、図1〜図5で
説明した各部と同一機能を有する構成部品には、同一符号を付すこととする。画像出力部
116は、第1の画像調整回路114(図5参照)と接続された第1の書込回路131と
、第2の画像調整回路115と接続された第2の書込回路132と、VRAM133と、
表示パネル駆動部33とを含んで構成されている。
【0096】
例えば、第1の書込回路131は、第1の画像調整回路114で調整された画像データ
のうち画像の偶数列に対応する画像データを、第2の書込回路132は、第2の画像調整
回路115で調整された画像データのうち画像の奇数列に対応する画像データをもとにし
、それぞれVRAM133における該当する領域に書き込む。表示パネル駆動部33は、
液晶パネル21(図3、図5参照)を駆動させるための回路であり、VRAM133に保
存されている画像データ(第1の画像データD1と第2の画像データD2の合成データ)
に基づいて、液晶パネル21の対応する画素を駆動させるようになっている。
【0097】
なお、VRAM133には第1の画像データD1と第2の画像データD2の合成された
マルチビュー表示用の画像に対応するように画像データの書込が行われているので、駆動
回路は一つでよく、その動作も通常の液晶表示装置の駆動回路の動作と同じである。また
、別の形態として、第1の画像データD1と第2の画像データD2とを合成せずに、それ
ぞれの画像データに基づいて、液晶パネル21の対応する画素を駆動する第1の表示パネ
ル駆動部及び第2の表示パネル駆動部を備える構成とすることもできる。
【0098】
図7は、メモリ125の概略構成を示したブロック図である。メモリ125は、ユーザ
が設定した第1の表示画像5(図1参照)及び第2の表示画像6の画質調整値をそれぞれ
書き込み可能な第1の画面RAM141及び第2の画面RAM142と、第1の表示画像
5及び第2の表示画像6の各画質調整用に予め複数段階の調整値が選択可能に記憶された
画質設定情報記憶手段143と、周囲環境に対する第1の表示画像5及び第2の表示画像
6の画質の調整状態を保持する対環境調整値保持手段144とを含んで構成されている。
画質設定情報記憶手段143、及び対環境調整値保持手段144は、フラッシュメモリな
どの電気的書き換え可能な不揮発性メモリ又はバッテリバックアップされた揮発性メモリ
により構成されている。
【0099】
図8は、制御部100の概略構成を示したブロック図である。制御部100は、システ
ム内の各部と接続されたインターフェース151と、システム内の各部を統括的に制御す
るCPU152と、システムの動作に必要な各種のプログラムが記憶されたプログラム記
憶部(ROM)153と、各種のデータを記憶するデータ記憶部(RAM)154とを含
んで構成されている。なお、ROM153とRAM154は、CPU152に内蔵された
ものでも、外部に設けたものでもよく、ROM153はフラッシュメモリの様に電気的に
書き換え可能な不揮発性メモリでもよい。
【0100】
制御部100は、図5に示したように、タッチパネル118や操作部15、リモコン1
23などからの操作信号に基づいて、各種制御を行うように構成されており、例えば各種
ソース101〜106及び分配回路107を制御し、選択された2つのソース又は1つの
ソースの画像データや音声データの出力を制御し、選択されたソースの画像データや音声
データを、分配回路107を介して、画像データであれば第1の画像調整回路114及び
第2の画像調整回路115に、音声データであれば音声調整回路113にそれぞれ分配さ
せる制御を行うようになっている。
【0101】
第1の画像調整回路114及び第2の画像調整回路115では、制御部100からの制
御信号に基づいて画像データの輝度や色調、コントラストなどが調整され、調整された画
像データは画像出力部116に出力され、画像出力部116では、制御部100からの制
御信号に基づいて、液晶パネル21を駆動させて画像を表示する処理が行われるようにな
っている。
【0102】
また、音声調整回路113では、制御部100からの制御信号に基づいて各スピーカ1
7への分配、音量、音声などが調整され、調整された音声がスピーカから出力されるよう
になっている。また、制御部100は、これら各種ソース101〜106をコントロール
するための操作メニューを表示させる制御も行っている。
【0103】
例えばHD再生部105が選択された場合、ハードディスク(図示せず)に記録された
MP3ファイル等の音楽データやJPEGファイル等の画像データ、ナビゲーション用の
地図データ等が読み出され、音楽データ等を選択するためのメニュー表示や画像データが
表示部4に表示されるようになっている。なお、ナビゲーション部106は、ナビゲーシ
ョンのために利用される地図情報を記憶した地図情報記憶部(上記ハードディスクの一部
領域を使用)を備えており、VICS情報受信部111やGPS情報受信部112を介し
て取得した情報を利用して生成されたナビゲーション画像を表示部4に表示させることが
できるようになっている。またTV受信部103は、セレクタ110で選択されたアンテ
ナ110a〜110dのいずれかを介して、所望のアナログTV放送波やディジタルTV
放送波を受信するように構成されている。
【0104】
また、制御部100は、明るさ検知手段119や乗員検知手段120により検知された
情報を元に、出力画像や音声の設定を変更する制御等を行うようになっている。また、通
信ユニット121とETC車載器122とが制御部100に接続されており、制御部10
0は、ETC車載器122からの料金情報等を表示部4に表示させる制御を行ったり、携
帯電話などと無線接続するための通信ユニット121を制御して、該制御に関する情報を
表示部4に表示させる制御等を行うようになっている。また、制御部100は、画質設定
情報やプログラム、車両情報等の各種設定情報をメモリ125に記憶させる処理も行うよ
うになっている。
【0105】
図9は、実施の形態(1)に係る表示装置の外観正面図を示した図である。図中201
は表示装置を示しており、表示装置201はタッチパネル118がその表面に形成された
表示部4と、その周囲に設けられた操作部15(操作スイッチ15a〜15h)とを含ん
で構成されている。
【0106】
表示部4は、図3に示したように、視差バリア26などを含んで構成され、同一画面上
において、運転席用映像GDRと助手席用映像GPAとを分離して表示し、運転者DRには運
転席用映像GDRを視認させ、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させることがで
きるようになっている。
【0107】
また、表示部4の上下両端には、図10に示したように、赤外線LED4aとフォトト
ランジスタ4bとが対向して配置されている。これら赤外線LED4a及びフォトトラン
ジスタ4bは、操作入力がいずれの方向(運転席又は助手席)からのものであるのかの判
断に用いるものである。
【0108】
表示部4へ指などが接近すると、赤外線LED4aより発光された赤外光が遮られ、フ
ォトトランジスタ4bに赤外光が到達しなくなり、そのフォトトランジスタ4bがオフ状
態となるようになっている。例えば、右側に存在するフォトトランジスタ4bから順にオ
フになっていった場合、右側すなわち運転席側から指が接近してきたことになり、その逆
に左側に存在するフォトトランジスタ4bから順にオフになっていった場合、左側すなわ
ち助手席側から指が接近してきたことになる。
【0109】
また、制御部100は、各フォトトランジスタ4bからの信号が入力され、フォトトラ
ンジスタ4bのオン/オフ状態を認識することができ、操作入力がいずれの方向からのも
のであるのかを判断することができるようになっている。なお、操作入力がいずれの方向
からのものであるのかの判断は、これに限定されるものではなく、別の形態で判断する場
合には、赤外線LED4aやフォトトランジスタ4bは必ずしも必要としない。
【0110】
実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける
制御部100の行う処理動作[1−1]を図11に示したフローチャートに基づいて説明
する。なお、この処理動作[1−1]は、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ、
助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させるための分離表示(マルチビュー)が、
表示部4に形成された操作スイッチや操作部15、リモコン123などが操作されること
によって使用者から指示された場合に行われる動作である。
【0111】
なお、分離表示が基本となっている場合(すなわち、AVナビゲーションシステムの電
源オン後から分離表示となっている場合)には、使用者からの分離表示の指示は必要なく
、これから説明する処理動作[1−1]は不要となり、分離表示が行われていることを示
すための分離表示フラグfSEについても不要となる。但し、操作入力がいずれの方向から
のものであるのかの判断に、赤外線LED4a及びフォトトランジスタ4bを使用する場
合には、何らかのタイミングで赤外線LED4aから赤外光を発光させるなどして、表示
部4に接近する物体(例えば、指)を検知することができる状態にする必要がある。
【0112】
使用者から分離表示が指示されると、まず、所定の条件に基づいて、図12−1に示し
たように、2つの映像のうちの一方を運転席用映像GDRとして表示し、残りを助手席用映像GPAとして表示し(ステップS1)、次に、運転席用映像GDRの右上に分離表示を解除するための解除スイッチ41DRを形成すると共に、助手席用映像GPAの左上に分離表示を解除するための解除スイッチ41PAを形成する(ステップS2)。なお、分離表示の仕方
としては、例えば、目的地まで誘導するための地図映像が表示されている場合は、その地
図映像を運転席用映像GDRにし、テレビ映像や映画などは、助手席用映像GPAにするとい
った方法や、各視方向それぞれでのラストメモリや、頻度の高いものを表示するといった
方法が挙げられる。
【0113】
図12−1(a)は、運転席用映像GDRに使用される画素と助手席用映像GPAに使用さ
れる画素とを説明するための説明図であり、図12−1(b)は、運転席用映像GDRの一
例を示した図であり、図12−1(c)は、助手席用映像GPAの一例を示した図である。図12−1(a)に示したように、横方向の総画素数の半数の偶数列(右側用画素RP)が運転席用映像GDRに使用され、奇数列(左側用画素LP)が助手席用映像GPAに使用されている。
【0114】
図12−1から、領域E1内に解除スイッチ41DRが配置され、領域E1とは重ならない領域E2内に解除スイッチ41PAが配置され、解除スイッチ41DRは、運転席用映像GDRに対する操作入力のみを受け付けるようになっており、解除スイッチ41PAは、助手席用映像GPAに対する操作入力のみを受け付けるようになっていることが分かる。
【0115】
また、運転席用映像GDRに設けられた操作スイッチ42DR〜47DRと、助手席用映像GPAに設けられた操作スイッチ42PA〜47PAとは同じ領域E3〜E8内に配置され、これら操作スイッチは、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複するようになっている。
【0116】
運転席用映像GDRに設けられた操作スイッチ48DRは、領域E9に配置され、助手席用
映像GPAに設けられた操作スイッチ48PAは、領域E9に重ならない領域E10に配置され、操作スイッチ48DRは、運転席用映像GDRに対する操作入力のみを受け付けるようになっており、操作スイッチ48PAは、助手席用映像GPAに対する操作入力のみを受け付けるようになっている。
【0117】
なお、図12−1では、領域E1内に解除スイッチ41DRが配置され、領域E1とは重ならない領域E2内に解除スイッチ41PAが配置されているが、別の実施の形態では、例えば、図12−2に示したように、解除スイッチ41DRが配置されている領域E1内に解除スイッチ41PAを配置するようにしても良い。
【0118】
また、図12−1では、領域E9内に操作スイッチ48DRが配置され、領域E9とは重ならない領域E10内に操作スイッチ48PAが配置されているが、別の実施の形態では、例えば、図12−3に示したように、操作スイッチのレイアウトについては、運転席用映像GDRと助手席用映像GPAとで同じようにしても良い。
【0119】
また、操作スイッチ(42DR〜47DRと42PA〜47PA)のレイアウトについては、図12−3に示したように、運転席用映像GDRと助手席用映像GPAとで同じようにし、解除スイッチ(41DRと41PA)のレイアウトについては、図12−2に示したように、運転席用映像GDRと助手席用映像GPAとで同じにしても良い。さらに前述したように、分離表示が基本となっている場合には、解除スイッチ(41DRと41PA)は不要となる。なお、図12−2、図12−3に示したように解除スイッチや操作スイッチを配置した場合の処
理動作については、後で図19〜図26に示したフローチャートを使って説明する。
【0120】
また、表示部4の周りに配置されている操作スイッチ15a〜15h(図9参照)につ
いては、運転席用映像GDR、及び助手席用映像GPAのいずれにも対応し得るものだけであ
っても良いし、いずれか一方だけに対応し得るものであっても良いし、これらが混在して
いても良い。
【0121】
ステップS2における処理後、表示部4に設けられている赤外線LED4aから赤外光
を発光させて、表示部4に接近する物体(例えば、指)を検知することができる状態にし
(ステップS3)、その後、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラグf
SEを1にする(ステップS4)。
【0122】
次に、実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムに
おける制御部100の行う処理動作[1−2]を図13に示したフローチャートに基づい
て説明する。なお、この処理動作[1−2]は、前記分離表示が行われているとき(すな
わち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部4に形成された解除ス
イッチ41DR,41PAや操作スイッチ42DR〜48DR、42PA〜48PA、操作部15を構成する操作スイッチ15a〜15hなどが操作された場合に行われる動作である。但し、上記したように、分離表示が基本となっている場合には、当然のことながら、分離表示フラグfSEは不要であり、分離表示フラグfSEが1であることは、開始条件に含まれない。
【0123】
まず、どの操作スイッチの操作が行われたか否かを判断し(ステップS11)、運転席
用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複する操作スイッチ(重複スイッチ(例えば、操作スイッチ42DR〜4
DR、42PA〜47PA))が操作されたと判断すれば、次に、フォトトランジスタ4bから得られる情報に基づいて、運転席側から操作されたか、又は助手席側から操作されたか
を判断する(ステップS12)。
【0124】
表示部4の下部右側に存在するフォトトランジスタ4bから順にオフ状態になっていっ
た場合、右側から指が接近してきたことになるため、前記操作が運転席側から行われたと
判断し、その逆に、表示部4の下部左側に存在するフォトトランジスタ4bから順にオフ
状態になっていった場合、左側から指が接近してきたことになるため、前記操作が助手席
側から行われたと判断することができる。
【0125】
なお、操作入力がいずれの方向からのものであるのかの判断の形態としては、これに限
定されず、例えば、指(人体)の発する赤外線を検出する赤外線センサを表示部4の左右
両端に設け、赤外線の検出状態から判断するといった形態が挙げられる。その他の形態に
ついては、後でまとめて図38〜図44を使って詳しく説明する。
【0126】
ステップS12において、前記操作が運転席側から行われたと判断すれば、運転席用映
像GDRに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS13)、一方、前記操作
が助手席側から行われたと判断すれば、助手席用映像GPAに対する、前記操作に応じた操
作制御を行う(ステップS14)。
【0127】
また、ステップS11において、運転席用映像GDRに対応する操作入力のみを受け付け
る操作スイッチ(例えば、操作スイッチ48DR、但し、解除スイッチ41DRは除く)が操
作されたと判断すれば、次に、フォトトランジスタ4bから得られる情報に基づいて、前
記操作が運転席側から行われたものであるか否かを判断する(ステップS15)。
【0128】
前記操作が運転席側から行われたものであると判断すれば、前記操作に応じた操作制御
を行い(ステップS16)、一方、前記操作が運転席側から行われていない(すなわち、
前記操作が助手席側から行われた)と判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま
処理動作[1−2]を終了する。
【0129】
また、ステップS11において、助手席用映像GPAに対する操作入力のみを受け付ける
操作スイッチ(例えば、操作スイッチ48PA、但し、解除スイッチ41PAは除く)が操作
されたと判断すれば、次に、フォトトランジスタ4bから得られる情報に基づいて、前記
操作が助手席側から行われたか否かを判断する(ステップS17)。
【0130】
前記操作が助手席側から行われたと判断すれば、前記操作に応じた操作制御を行い(ス
テップS18)、一方、前記操作が助手席側から行われていない(すなわち、前記操作が
運転席側から行われた)と判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理動作[
1−2]を終了する。
【0131】
また、ステップS11において、運転席用映像GDRに設けられた、分離表示を解除する
ための解除スイッチ41DRが操作されたと判断すれば、次に、フォトトランジスタ4bか
ら得られる情報に基づいて、前記操作が運転席側から行われたか否かを判断する(ステッ
プS19)。
【0132】
前記操作が運転席側から行われたと判断すれば、解除スイッチ41DR,41PAを画面上
から消去し(ステップS20)、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを消去し、助手席
用映像GPAを全画面表示にし(ステップS21)、その後、分離表示フラグfSEを0に戻
す(ステップS22)。一方、前記操作が運転席側から行われていない(すなわち、前記
操作が助手席側から行われた)と判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理
動作[1−2]を終了する。
【0133】
また、ステップS11において、助手席用映像GPAに設けられた、分離表示を解除する
ための解除スイッチ41PAが操作されたと判断すれば、次に、フォトトランジスタ4bか
ら得られる情報に基づいて、前記操作が助手席側から行われたか否かを判断する(ステッ
プS23)。
【0134】
前記操作が助手席側から行われたと判断すれば、解除スイッチ41DR,41PAを画面上
から消去し(ステップS24)、2つの映像のうち、助手席用映像GPAを消去し、運転席
用映像GDRを全画面表示にし(ステップS25)、その後、分離表示フラグfSEを0に戻
す(ステップS26)。一方、前記操作が助手席側から行われていない(すなわち、前記
操作が運転席側から行われた)と判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理
動作[1−2]を終了する。
【0135】
ここでは、ステップS12〜S14の処理動作のように、操作方向が判明すると、それ
に応じた操作制御を行うようになっているが、別の実施の形態に係る表示装置では、図1
4に示したように、操作制御を行う前に、該操作制御の内容を使用者へ告知し(ステップ
S12a,S12c,S15a,S17a)、使用者へ確認の機会を与え(確認情報の入
力を要求し)、使用者から所定の期間(例えば、3秒)内に取り消す意思表示(確認情報
の入力)がされれば(ステップS12b,S12d,S15b,S17b)、前記操作制
御を実施しないようにしても良い。なお、告知方法としては、例えば、スピーカ17から
音声にて出力する方法や告知画像を表示する方法が挙げられる。
【0136】
また、使用者の取り消しの意思を確認する方法としては、例えば、使用者から「取り消
し」と発声されたか否かを判断するといった方法や、図15に示したように、取消スイッ
チ49DR,49PAを設けて取消スイッチ49DR,49PAが押下されたか否かを判断するといった方法が挙げられる。
【0137】
また、ここでは操作制御の内容を告知することによって、何らかの操作があった旨を告
知するようにしているが、別の実施の形態では、前述した「取消スイッチ」や後述する「
確定スイッチ」を表示することによって、何らかの操作があった旨を告知するようにして
も良い。
【0138】
また、さらに別の実施の形態に係る表示装置では、図16に示したように、運転席用映
像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が、重複するように配置されている操作スイッチ42DR〜47DR,42PA〜47PA(重複スイッチ)への操作に応じた操作制御であり、例えば、運転席用映像GDRに対する操作制御が取り消された場合、助手席用映像GPAに対する操作制御を行い(ステップS12e)、その逆に、助手席用映像GPAに対する操作制御が取り消された場合、運転席用映像GDRに対する操作制御を行うようにしても良い(ステップS12f)。これによって
、使用者が所望しない操作制御が実施されるのを防止するだけでなく、操作のやり直し作
業などを少なくすることができる。
【0139】
また、別の実施の形態に係る表示装置では、図17に示したように、操作制御を行う前
に、該操作制御の内容を使用者へ告知し(ステップS12a,S12c,S15a,S1
7a)、使用者へ確認の機会を与え(確認情報の入力を要求し)、使用者から所定の期間
(例えば、3秒)内に確定する意思表示(確認情報の入力)がされれば(ステップS12
g,S12h,S15c,S17c)、前記操作制御を実施し、確定する意思表示がされ
なければ、前記操作制御を実施しないようにしても良い。なお、使用者の確定の意思を確
認する方法としては、例えば、使用者から「OK」と発声されたか否かを判断するといっ
た方法や、図18に示したように、確定スイッチ50DR,50PAを設けて確定スイッチ5
DR,50PAが押下されたか否かを判断するといった方法が挙げられる。
【0140】
上記実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによ
れば、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対す
る表示画面上での操作領域が、重複するように配置されている操作スイッチ(例えば、図
12−1に示した操作スイッチ42DR〜47DR,42PA〜47PAのように、同じ領域内に配置された操作スイッチ)への操作が、運転席側からであるのか、助手席側からであるのかが判断され、前記操作が運転席側からであると判断された場合、運転席用映像GDRに対する、前記操作に応じた操作制御が行われ、他方、前記操作が助手席側からであると判断された場合、助手席用映像GPAに対する、前記操作に応じた操作制御が行われる。
【0141】
例えば、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPA
対する表示画面上での操作領域が、重複するように配置されている操作スイッチ42DR
42PA(重複スイッチ)が運転者DRによって操作された場合、運転席用映像GDRに対す
る操作だけが有効となり(すなわち、操作スイッチ42DRが操作されたことになり)、助
手席用映像GPAに対する操作は無効となる。従って、使用者が所望する適切な操作制御を
実現することができる。
【0142】
このように、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像G
PAに対する表示画面上での操作領域が、重複するように配置されている操作スイッチ42
DR〜47DR,42PA〜47PA(重複スイッチ)への操作が行われた場合であっても、使用者の所望する操作制御を実現することができる。換言すれば、図12−1に示した操作スイッチ42DR〜47DR,42PA〜47PAのように、同じ領域内に異なる性質の操作スイッチを配置することができるため、表示画面上をより有効に利用することができる。
【0143】
次に、実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムに
ついて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100を除いて、図5
に示したAVナビゲーションシステムと同様の構成であるので、制御部には異なる符号を
付し、その他の説明をここでは省略する。
【0144】
制御部100Aは、制御部100で行われる、処理動作[1−1](図11参照)と同
様の処理動作[2−1]を行い、図12−2(a)に示したように、画素表示を制御し、
図12−2(b)に示したような運転席用映像GDRを表示し、図12−2(c)に示した
ような助手席用映像GPAを表示するようになっている。
【0145】
次に、実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムに
おける制御部100Aの行う処理動作[2−2]を図19に示したフローチャートに基づ
いて説明する。なお、この処理動作[2−2]は、前記分離表示が行われているとき(す
なわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部4に形成された解除
スイッチ41DR,41PAや操作スイッチ42DR〜48DR,42PA〜48PA、操作部15を構成する操作スイッチ15a〜15hなどが操作された場合に行われる動作である。
【0146】
まず、どの操作スイッチの操作が行われたか否かを判断し(ステップS111)、運転
席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複する操作スイッチ(重複スイッチ(例えば、操作スイッチ42DR
47DR,42PA〜47PA、但し、解除スイッチ41DR,41PAは除く))が操作されたと判断すれば、次に、フォトトランジスタ4bから得られる情報に基づいて、前記操作が運転席側から行われたか、又は前記操作が助手席側から行われたかを判断する(ステップS112)。
【0147】
前記操作が運転席側から行われたと判断すれば、運転席用映像GDRに対する、前記操作
に応じた操作制御を行い(ステップS113)、一方、前記操作が助手席側から行われた
と判断すれば、助手席用映像GPAに対する、前記操作に応じた操作制御を行う(ステップ
S114)。
【0148】
また、ステップS111において、運転席用映像GDRに対応する操作入力のみを受け付
ける操作スイッチ(例えば、操作スイッチ48DR)が操作されたと判断すれば、次に、フ
ォトトランジスタ4bから得られる情報に基づいて、前記操作が運転席側から行われたか
否かを判断する(ステップS115)。
【0149】
前記操作が運転席側から行われたと判断すれば、前記操作に応じた操作制御を行い(ス
テップS116)、一方、前記操作が運転席側から行われていない(すなわち、前記操作
が助手席側から行われた)と判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理動作
[2−2]を終了する。
【0150】
また、ステップS111において、助手席用映像GPAに対応する操作入力のみを受け付
ける操作スイッチ(例えば、操作スイッチ48PA)が操作されたと判断すれば、次に、フ
ォトトランジスタ4bから得られる情報に基づいて、前記操作が助手席側から行われたか
否かを判断する(ステップS117)。
【0151】
前記操作が助手席側から行われたと判断すれば、前記操作に応じた操作制御を行い(ス
テップS118)、一方、前記操作が助手席側から行われていない(すなわち、前記操作
が運転席側から行われた)と判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理動作
[2−2]を終了する。
【0152】
また、ステップS111において、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域
、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複する解除スイッチ41DR
,41PAが操作されたと判断すれば、次に、フォトトランジスタ4bから得られる情報に
基づいて、前記操作が運転席側から行われたか否かを判断する(ステップS119)。
【0153】
前記操作が運転席側から行われたと判断すれば、解除スイッチ41DR,41PAを画面上
から消去し(ステップS120)、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを消去し、助手
席用映像GPAを全画面表示にし(ステップS121)、その後、分離表示フラグfSEを0
に戻す(ステップS122)。
【0154】
一方、前記操作が運転席側から行われていない(すなわち、前記操作が助手席側から行
われた)と判断すれば、解除スイッチ41DR,41PAを画面上から消去し(ステップS1
23)、2つの映像のうち、助手席用映像GPAを消去し、運転席用映像GDRを全画面表示
にし(ステップS124)、その後、分離表示フラグfSEを0に戻す(ステップS125
)。
【0155】
ここでは、ステップS112〜S114の処理動作のように、操作方向が判明すると、
それに応じた操作制御を行うようになっているが、別の実施の形態に係る表示装置では、
図20に示したように、操作制御を行う前に、該操作制御の内容を使用者へ告知し(ステ
ップS112a,S112c,S115a,S117a)、使用者へ確認の機会を与え(
確認情報の入力を要求し)、使用者から所定の期間(例えば、3秒)内に取り消す意思表
示(確認情報の入力)がされれば(ステップS112b,S112d,S115b,S1
17b)、前記操作制御を実施しないようにしても良い。なお、告知方法としては、例え
ば、スピーカ17から音声にて出力する方法や、告知画像を表示する方法が挙げられる。
【0156】
また、使用者の取り消しの意思を確認する方法としては、例えば、使用者から「取り消
し」と発声されたか否かを判断するといった方法や、図15で示したのと同じように、取
消スイッチを設けて取消スイッチが押下されたか否かを判断するといった方法が挙げられ
る。
【0157】
また、ここでは操作制御の内容を告知することによって、何らかの操作があった旨を告
知するようにしているが、別の実施の形態では、前述した「取消スイッチ」や後述する「
確定スイッチ」を表示することによって、何らかの操作があった旨を告知するようにして
も良い。
【0158】
また、さらに別の実施の形態に係る表示装置では、図21に示したように、運転席用映
像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が、重複するように配置されている操作スイッチ42DR〜47DR、42PA〜47PA(重複スイッチ)への操作に応じた操作制御であり、例えば、運転席用映像GDRに対する操作制御が取り消された場合、助手席用映像GPAに対する操作制御を行い(ステップS112e)、その逆に、助手席用映像GPAに対する操作制御が取り消された場合、運転席用映像GDRに対する操作制御を行うようにしても良い(ステップS112f)。これによ
って、使用者が所望しない操作制御が実施されるのを防止するだけでなく、操作のやり直
し作業などを少なくすることができる。
【0159】
また、別の実施の形態に係る表示装置では、図22に示したように、操作制御を行う前
に、該操作制御の内容を使用者へ告知し(ステップS112a,S112c,S115a
,S117a)、使用者へ確認の機会を与え(確認情報の入力を要求し)、使用者から所
定の期間(例えば、3秒)内に確定する意思表示(確認情報の入力)がされれば(ステッ
プS112g,S112h,S115c,S117c)、前記操作制御を実施し、確定す
る意思表示がされなければ、前記操作制御を実施しないようにしても良い。なお、使用者
の確定の意思を確認する方法としては、例えば、使用者から「OK」と発声されたか否か
を判断するといった方法や、図18で示したのと同じように、確定スイッチを設けて確定
スイッチが押下されたか否かを判断するといった方法が挙げられる。
【0160】
次に、実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムに
ついて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100を除いて、図5
に示したAVナビゲーションシステムと同様の構成であるので、制御部には異なる符号を
付し、その他の説明をここでは省略する。
【0161】
制御部100Bは、制御部100で行われる、処理動作[1−1](図11参照)と同
様の処理動作[3−1]を行い、図12−3(a)に示したように、画素表示を制御し、
図12−3(b)に示したような運転席用映像GDRを表示し、図12−3(c)に示した
ような助手席用映像GPAを表示するようになっている。
【0162】
次に、実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムに
おける制御部100Bの行う処理動作[3−2]を図23に示したフローチャートに基づ
いて説明する。なお、この処理動作[3−2]は、前記分離表示が行われているとき(す
なわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部4に形成された解除
スイッチ41DR,41PAや操作スイッチ42DR〜47DR,42PA〜47PA、操作部15を構成する操作スイッチ15a〜15hなどが操作された場合に行われる動作である。
【0163】
まず、どの操作スイッチの操作が行われたか否かを判断し(ステップS211)、運転
席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複する操作スイッチ(重複スイッチ(例えば、操作スイッチ42DR〜47DR、42PA〜47PA))が操作されたと判断すれば、次に、フォトトランジスタ4bから得られる情報に基づいて、前記操作が運転席側から行われたか、又は前記操作が助手席側から行われたかを判断する(ステップS212)。
【0164】
ステップS212において、前記操作が運転席側から行われたと判断すれば、運転席用
映像GDRに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS213)、一方、前記
操作が助手席側から行われたと判断すれば、助手席用映像GPAに対する、前記操作に応じ
た操作制御を行う(ステップS214)。
【0165】
また、ステップS211において、運転席用映像GDRに設けられた、分離表示を解除す
るための解除スイッチ41DRが操作されたと判断すれば、次に、フォトトランジスタ4b
から得られる情報に基づいて、前記操作が運転席側から行われたか否かを判断する(ステ
ップS219)。
【0166】
前記操作が運転席側から行われたと判断すれば、解除スイッチ41DR、41PAを画面上
から消去し(ステップS220)、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを消去し、助手
席用映像GPAを全画面表示にし(ステップS221)、その後、分離表示フラグfSEを0に戻す(ステップS222)。一方、前記操作が運転席側から行われていない(すなわち
、前記操作が助手席側から行われた)と判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのま
ま処理動作[3−2]を終了する。
【0167】
また、ステップS211において、助手席用映像GPAに設けられた、分離表示を解除す
るための解除スイッチ41PAが操作されたと判断すれば、次に、フォトトランジスタ4b
から得られる情報に基づいて、前記操作が助手席側から行われたか否かを判断する(ステ
ップS223)。
【0168】
前記操作が助手席側から行われたと判断すれば、解除スイッチ41DR、41PAを画面上
から消去し(ステップS224)、2つの映像のうち、助手席用映像GPAを消去し、運転
席用映像GDRを全画面表示にし(ステップS225)、その後、分離表示フラグfSEを0
に戻す(ステップS226)。一方、前記操作が助手席側から行われていない(すなわち
、前記操作が運転席側から行われた)と判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのま
ま処理動作[3−2]を終了する。
【0169】
ここでは、ステップS212〜S214,S219〜S226の処理動作のように、操
作方向が判明すると、それに応じた操作制御を行うようになっているが、別の実施の形態
に係る表示装置では、図24に示したように、操作制御を行う前に、該操作制御の内容を
使用者へ告知し(ステップS212a,S212c,S219a,S223a)、使用者
へ確認の機会を与え(確認情報の入力を要求し)、使用者から所定の期間(例えば、3秒
)内に取り消す意思表示(確認情報の入力)がされれば(ステップS212b,S212
d,S219b,S223b)、前記操作制御を実施しないようにしても良い。なお、告
知方法としては、例えば、スピーカ17から音声にて出力する方法や告知画像を表示する
方法が挙げられる。
【0170】
また、使用者の取り消しの意思を確認する方法としては、例えば、使用者から「取り消
し」と発声されたか否かを判断するといった方法や、図15で示したのと同じように、取
消スイッチを設けて取消スイッチが押下されたか否かを判断するといった方法が挙げられ
る。
【0171】
また、ここでは操作制御の内容を告知することによって、何らかの操作があった旨を告
知するようにしているが、別の実施の形態では、前述した「取消スイッチ」や後述する「
確定スイッチ」を表示することによって、何らかの操作があった旨を告知するようにして
も良い。
【0172】
また、さらに別の実施の形態に係る表示装置では、図25に示したように、運転席用映
像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での
操作領域が重複するように配置されている操作スイッチ42DR〜47DR,42PA〜47PA(重複スイッチ)への操作に応じた操作制御であり、例えば、運転席用映像GDRに対する操作制御が取り消された場合、助手席用映像GPAに対する操作制御を行い(ステップS2
12e)、その逆に、助手席用映像GPAに対する操作制御が取り消された場合、運転席用
映像GDRに対する操作制御を行うようにしても良い(ステップS212f)。これによっ
て、使用者が所望しない操作制御が実施されるのを防止するだけでなく、操作のやり直し
作業などを少なくすることができる。
【0173】
また、別の実施の形態に係る表示装置では、図26に示したように、操作制御を行う前
に、該操作制御の内容を使用者へ告知し(ステップS212a,S212c,S219a
,S223a)、使用者へ確認の機会を与え(確認情報の入力を要求し)、使用者から所
定の期間(例えば、3秒)内に確定する意思表示(確認情報の入力)がされれば(ステッ
プS212g,S212h,S219c,S223c)、前記操作制御を実施し、確定す
る意思表示がされなければ、前記操作制御を実施しないようにしても良い。なお、使用者
の確定の意思を確認する方法としては、例えば、使用者から「OK」と発声されたか否か
を判断するといった方法や、図18で示したのと同じように、確定スイッチを設けて確定
スイッチが押下されたか否かを判断するといった方法が挙げられる。また、操作制御の内
容を告知せず、「取消スイッチ」、「確定スイッチ」を表示することによって、何らかの
操作があった旨を告知するようにしても良い。
【0174】
上記実施の形態(1)〜(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシス
テムでは、図12−1〜図12−3に示したように、運転席用映像GDRに対する表示画面
上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複するよう
に配置されている操作スイッチ42DR〜47DR,42PA〜47PA(重複スイッチ)が操作された場合、操作入力がいずれの方向からのものであるのかを判断することによって適切な処理を行うようにしているが、次に、前述した操作入力の方向を判別する手段(赤外線LED4a及びフォトトランジスタ4b等)や後述する操作入力の方向を判別する手段(図38〜図44参照)を備えない場合の制御部の行う処理動作を図27−1に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、ここでは図12−1に示したような表示が行われている場合について説明する。図12−2,図12−3に示したような表示の場合については、後で図27−2,図27−3に示したフローチャートを使って説明する。
【0175】
まず、どの操作スイッチの操作が行われたか否かを判断し(ステップS311)、運転
席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複する操作スイッチ(重複スイッチ(例えば、操作スイッチ42DR
47DR,42PA〜47PA))が操作されたと判断すれば、次に、操作制御の内容を表示すると共に、図15に示した取消スイッチ49DR,49PA、又は図18に示した確定スイッチ50DR,50PAを表示するなどして、操作制御の内容や何らかの操作があった旨を運転者DR、助手席乗員PAそれぞれに伝え、そして確認の機会を与える(確認情報入力の操作を要求、ステップS312)。なお、前述したように、操作制御の内容を告知せず、「
確定スイッチ」、「取消スイッチ」を表示することによって何らかの操作があった旨を告
知するようにしても良い。
【0176】
「運転席用映像GDRに対する操作制御の実施OK」の意思表示がされた(例えば、図1
8に示したように確定スイッチ50DR,50PAが表示されている場合に、運転者用の確定
スイッチ50DRが操作されることや、図15に示したように取消スイッチ49DR,49PAが表示されている場合に、助手席乗員用の取消スイッチ49PAが操作されること)と判断
すれば(ステップS313)、運転席用映像GDRに対する操作制御を実施する(ステップ
S314)。
【0177】
一方、「助手席用映像GPAに対する操作制御の実施OK」の意思表示がされた(例えば
、図18に示したように確定スイッチ50DR,50PAが表示されている場合に、助手席乗
員用の確定スイッチ50DRが操作されることや、図15に示したように取消スイッチ49
DR,49PAが表示されている場合に、運転者用の取消スイッチ49PAが操作されること)と判断すれば(ステップS313)、助手席用映像GPAに対する操作制御を実施する(ス
テップS315)。
【0178】
また、確認の機会を与えてから(確認情報の入力を要求してから)、ある一定時間(例
えば、3秒)が経過したと判断した場合には(ステップS313)、特定の映像に対する
操作制御を実施する(ステップS316)。例えば、走行中の場合、運転者DRはカーブ
が連続する等、特に運転に集中しなければならない状況下では「確定スイッチ」や「取消
スイッチ」の操作が困難である。そのため、図18に示したように、確定スイッチ50DR
,50PAが表示されている時に、ある一定時間、確定スイッチ50DR,50PAのいずれも操作されない場合、運転者DRが操作困難な状況にあり、操作したくても運転者DRが運
転者用の確定スイッチ50DRを操作できないでいると判断し、運転席用映像GDRに対する操作制御の確定操作がなされた(つまり、確定スイッチ50DRが操作された)ものと看做
して運転席用映像GDRに対する操作制御を実施する。
【0179】
一方、図15に示したように、取消スイッチ49DR,49PAが表示されている時に、あ
る一定時間、取消スイッチ49DR,49PAのいずれも操作されない場合、運転者DRが操
作困難な状況にあり、操作したくても運転者DRが運転者用の取消スイッチ49DRを操作
できないでいると判断し、運転席用映像GDRに対する操作制御の取消操作がなされた(つ
まり、取消スイッチ49DRが操作された)ものと看做して助手席用映像GPAに対する操作
制御を実施する。
【0180】
また、ステップS311において、運転席用映像GDRに対する操作入力のみを受け付ける操作スイッチ(例えば、操作スイッチ48DR、但し、解除スイッチ41DRは除く)が操作されたと判断すれば、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS317)、助手席
用映像GPAに対する操作入力のみを受け付ける操作スイッチ(例えば、操作スイッチ48
PA、但し、解除スイッチ41PAは除く)が操作されたと判断すれば、前記操作に応じた操
作制御を行う(ステップS318)。
【0181】
ステップS311において、運転席用映像GDRに設けられた、分離表示を解除するため
の解除スイッチ41DRが操作されたと判断すれば、解除スイッチ41DR,41PAを画面上
から消去し(ステップS319)、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを消去し、助手
席用映像GPAを全画面表示にし(ステップS320)、その後、分離表示フラグfSEを0
に戻す(ステップS321)。
【0182】
ステップS311において、助手席用映像GPAに設けられた、分離表示を解除するため
の解除スイッチ41PAが操作されたと判断すれば、解除スイッチ41DR,41PAを画面上から消去し(ステップS322)、2つの映像のうち、助手席用映像GPAを消去し、運転
席用映像GDRを全画面表示にし(ステップS323)、その後、分離表示フラグfSEを0
に戻す(ステップS324)。
【0183】
次に、図12−1に示したような表示ではなく、図12−2に示したような表示の場合
について、制御部の行う処理動作を図27−2に示したフローチャートに基づいて説明す
る。但し、一点鎖線で囲まれた部分を除き、図27−1に示した処理動作と同じであるた
め、ここでは異なる部分についてのみ説明する。なお、図12−3に示したような表示の
場合には、破線で囲まれた部分の処理が不要となる。
【0184】
ステップS311において、運転席用映像GDRに設けられた、分離表示を解除するため
の解除スイッチ41DR、又は助手席用映像GPAに設けられた、分離表示を解除するための
解除スイッチ41PAが操作されたと判断すれば、解除操作が行われたことを表示すると共
に、図15に示した取消スイッチ49DR,49PA、又は図18に示した確定スイッチ50
DR,50PAを表示するなどして、解除操作が行われたことや何らかの操作があった旨を運
転者DR、助手席乗員PAそれぞれに伝え、そして確認の機会を与える(確認情報入力の
操作を要求、ステップS325)。なお、前述したように、解除操作が行われたことを告
知せず、「確定スイッチ」、「取消スイッチ」を表示することによって何らかの操作があ
った旨を告知するようにしても良い。
【0185】
「運転席用映像GDRに対する分離解除制御の実施OK」の意思表示がされた(例えば、
図18に示したように確定スイッチ50DR,50PAが表示されている場合に、運転者用の
確定スイッチ50DRが操作されることや、図15に示したように取消スイッチ49DR,4
PAが表示されている場合に、助手席乗員用の取消スイッチ49PAが操作されること)と
判断すれば(ステップS326)、解除スイッチ41DR,41PAを画面上から消去し(ス
テップS327)、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを消去し、助手席用映像GPA
全画面表示にし(ステップS328)、その後、分離表示フラグfSEを0に戻す(ステッ
プS329)。
【0186】
一方、「助手席用映像GPAに対する分離解除制御の実施OK」の意思表示がされた(例
えば、図18に示したように確定スイッチ50DR,50PAが表示されている場合に、助手
席乗員用の確定スイッチ50PAが操作されることや、図15に示したように取消スイッチ
49DR,49PAが表示されている場合に、運転者用の取消スイッチ49DRが操作されること)と判断すれば(ステップS326)、解除スイッチ41DR,41PAを画面上から消去
し(ステップS330)、2つの映像のうち、助手席用映像GPAを消去し、運転席用映像
DRを全画面表示にし(ステップS331)、その後、分離表示フラグfSEを0に戻す(
ステップS332)。
【0187】
また、確認の機会を与えてから(確認情報の入力を要求してから)、ある一定時間(例
えば、3秒)が経過したと判断した場合には(ステップS326)、解除スイッチ41DR
,41PAを画面上から消去し(ステップS333)、2つの映像のうち、特定の映像を消
去し、特定の映像ではない別の映像を全画面表示にし(ステップS334)、その後、分
離表示フラグfSEを0に戻す(ステップS335)。
【0188】
例えば、走行中の場合、運転者DRはカーブが連続する等、特に運転に集中しなければ
ならない状況下では「確定スイッチ」や「取消スイッチ」の操作が困難である。そのため
、図18に示したように、確定スイッチ50DR,50PAが表示されている時に、ある一定時間、確定スイッチ50DR,50PAのいずれも操作されない場合、運転者DRが操作困難な状況にあり、操作したくても運転者DRが運転者用の確定スイッチ50DRを操作できな
いでいると判断し、運転席用映像GDRに対する分離解除操作の確定操作がなされた(つま
り、確定スイッチ50DRが操作された)ものと看做して運転席用映像GDRを消去し、助手
席用映像GPAを全画面表示にする。
【0189】
一方、図15に示したように、取消スイッチ49DR,49PAが表示されている時に、あ
る一定時間、取消スイッチ49DR,49PAのいずれも操作されない場合、運転者DRが操
作困難な状況にあり、操作したくても運転者DRが運転者用の取消スイッチ49DRを操作
できないでいると判断し、運転席用映像GDRに対する分離解除操作の取消操作がなされた
(つまり、取消スイッチ49DRが操作された)ものと看做して助手席用映像GPAを消去し
、運転席用映像GDRを全画面表示にする。
【0190】
次に、図12−2に示したような表示の場合について、制御部の行う別の処理動作を図
27−3に示したフローチャートに基づいて説明する。但し、一点鎖線で囲まれた部分を
除き、図27−1に示した処理動作と同じであるため、ここでは異なる部分についてのみ
説明する。なお、図12−3に示したような表示の場合には、破線で囲まれた部分の処理
が不要となる。
【0191】
ステップS311において、運転席用映像GDRに設けられた、分離表示を解除するため
の解除スイッチ41DR、又は助手席用映像GPAに設けられた、分離表示を解除するための
解除スイッチ41PAが操作されたと判断すれば、解除スイッチ41DR,41PAを画面上から消去し(ステップS336)、2つの映像のうち、特定の映像を消去し、特定の映像で
はない別の映像を全画面表示にし(ステップS337)、その後、分離表示フラグfSE
0に戻す(ステップS338)。
【0192】
例えば、助手席乗員PAは見たい番組や映画等の視聴が終わると、分離表示の解除を指
示する可能性が高い。一方、運転者DRはナビゲーション映像等、常に何らかの映像を表
示しておきたい要求のあることが多く、運転者DRが映像表示の消去(分離表示の解除)
を指示する可能性は低い。さらに、運転者DRは、助手席乗員PAが降車した場合などに
は、運転席用映像GDRの全画面表示を望む可能性が高い。従って、解除スイッチ41DR,41PAが操作されるということは、運転席用映像GDRの全画面表示を望む可能性が高いの
で、特定の映像は助手席用映像GPAにし、特定の映像ではない映像を運転席用映像GDR
すれば、特に有効である。
【0193】
また、前述したように、操作スイッチ(42DR〜47DRと42PA〜47PA)のレイアウトが、図12−3に示したように、運転席用映像GDRと助手席用映像GPAとで同じで、かつ解除スイッチ(41DRと41PA)のレイアウトが、図12−2に示したように、運転席用映像GDRと助手席用映像GPAとで同じである場合には、図27−2に示した処理動作から破線で囲まれた部分を除いた処理、又は図27−3に示した処理動作を行うようにすれば良い。
【0194】
次に、実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムに
ついて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100を除いて、図5
に示したAVナビゲーションシステムと同様の構成であるので、制御部には異なる符号を
付し、その他の説明をここでは省略する。
【0195】
実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける
制御部100Cの行う処理動作[4−1]を図28に示したフローチャートに基づいて説
明する。なお、この処理動作[4−1]は、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ
、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させるための分離表示(マルチビュー)が
、表示部4に形成された操作スイッチや操作部15、リモコン123などが操作されるこ
とによって使用者から指示された場合に行われる動作である。
【0196】
なお、分離表示が基本となっている場合(すなわち、AVナビゲーションシステムの電
源オン後から分離表示となっている場合)には、使用者からの分離表示の指示は必要なく
、これから説明する処理動作[4−1]は不要となり、分離表示が行われていることを示
すための分離表示フラグfSEについても不要となる。但し、操作入力がいずれの方向から
のものであるのかの判断に、赤外線LED4a及びフォトトランジスタ4bを使用する場
合には、何らかのタイミングで赤外線LED4aから赤外光を発光させて、表示部4に接
近する物体(例えば、指)を検知することができる状態にする必要がある。
【0197】
使用者から分離表示が指示されると、まず、所定の条件に基づいて、図29−1に示し
たように、2つの映像のうちの一方を運転席用映像GDRとして表示し、残りを助手席用映
像GPAとして表示し(ステップS31)、次に、運転席用映像GDRの右上に分離表示を解除するための解除スイッチ51DRを形成すると共に、助手席用映像GPAの左下に分離表示を解除するための解除スイッチ51PAを形成する(ステップS32)。
【0198】
図29−1(a)は、運転席用映像GDRに使用される画素と助手席用映像GPAに使用される画素とを説明するための説明図であり、図29−1(b)は、運転席用映像GDRの一
例を示した図であり、図29−1(c)は、助手席用映像GPAの一例を示した図である。
図29−1(a)に示したように、横方向の総画素数の半数の偶数列(右側用画素RP)が運転席用映像GDRに使用され、奇数列(左側用画素LP)が助手席用映像GPAに使用されている。
【0199】
図29−1から、表示部4の上部に位置する領域E21〜E28内それぞれに、運転席用映
像GDRに対する操作入力のみを受け付ける解除スイッチ51DR、操作スイッチ52DR〜58DRが配置され、領域E21〜E28とは重ならない、表示部4の下部に位置する領域E31〜E38内それぞれに、助手席用映像GPAに対する操作入力のみを受け付ける解除スイッチ51PA、操作スイッチ52PA〜58PAが配置されていることが分かる。
【0200】
なお、図29−1では、表示部4の上側と下側とに分けて、運転席用映像GDRに対する
操作入力のみを受け付けるスイッチ、助手席用映像GPAに対する操作入力のみを受け付け
るスイッチを配置するようにしているが、別の実施の形態では、例えば、図29−2に示
したように、表示部4の右側と左側とに分けて、運転席用映像GDRに対する操作入力のみ
を受け付けるスイッチ、助手席用映像GPAに対する操作入力のみを受け付けるスイッチを
配置するようにしても良い。
【0201】
ステップS32における処理後、表示部4に設けられている赤外線LED4aから赤外
光を発光させて、表示部4に接近する物体(例えば、指)を検知することができる状態に
し(ステップS33)、その後、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラ
グfSEを1にする(ステップS34)。
【0202】
次に、実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムに
おける制御部100Cの行う処理動作[4−2]を図30に示したフローチャートに基づ
いて説明する。なお、この処理動作[4−2]は、前記分離表示が行われているとき(す
なわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部4に形成された解除
スイッチ51DR,51PAや操作スイッチ52DR〜58DR,52PA〜58PA、操作部15を構成する操作スイッチ15a〜15hなどが操作された場合に行われる動作である。但し、上記したように、分離表示が基本となっている場合には、当然のことながら、分離表示フラグfSEは不要であり、分離表示フラグfSEが1であることは、開始条件に含まれない。
【0203】
まず、どの操作スイッチの操作が行われたか否かを判断し(ステップS41)、運転席
用映像GDRに対する操作入力のみを受け付ける操作スイッチ(例えば、操作スイッチ52
DR〜58DR、但し、解除スイッチ51DRは除く)が操作されたと判断すれば、次に、フォトトランジスタ4bから得られる情報に基づいて、前記操作が運転席側から行われたか否
かを判断する(ステップS42)。
【0204】
前記操作が運転席側から行われたと判断すれば、前記操作に応じた操作制御を行い(ス
テップS43)、一方、前記操作が運転席側から行われていない(すなわち、前記操作が
助手席側から行われた)と判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理動作[
4−2]を終了する。
【0205】
また、ステップS41において、助手席用映像GPAに対する操作入力のみを受け付ける
操作スイッチ(例えば、操作スイッチ52PA〜58PA、但し、解除スイッチ51PAは除く
)が操作されたと判断すれば、次に、フォトトランジスタ4bから得られる情報に基づい
て、前記操作が助手席側から行われたか否かを判断する(ステップS44)。
【0206】
前記操作が助手席側から行われたと判断すれば、前記操作に応じた操作制御を行い(ス
テップS45)、一方、前記操作が助手席側から行われていない(すなわち、前記操作が
運転席側から行われた)と判断すれば、前記操作を誤操作と看做し、そのまま処理動作[
4−2]を終了する。
【0207】
また、ステップS41において、運転席用映像GDRに設けられた、分離表示を解除する
ための解除スイッチ51DRが操作されたと判断すれば、次に、フォトトランジスタ4bか
ら得られる情報に基づいて、前記操作が運転席側から行われたか否かを判断する(ステッ
プS46)。
【0208】
前記操作が運転席側から行われたと判断すれば、解除スイッチ51DR,51PAを画面上
から消去し(ステップS47)、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを消去し、助手席
用映像GPAを全画面表示すると共に、下側の領域に集中して配置していた、解除スイッチ
51PA、操作スイッチ52PA〜58PAを通常の位置へ戻し(ステップS48)、その後、分離表示フラグfSEを0に戻す(ステップS49)。一方、前記操作が運転席側から行わ
れていない(すなわち、前記操作が助手席側から行われた)と判断すれば、前記操作を誤
操作と看做し、そのまま処理動作[4−2]を終了する。
【0209】
また、ステップS41において、助手席用映像GPAに設けられた、分離表示を解除する
ための解除スイッチ51PAが操作されたと判断すれば、次に、フォトトランジスタ4bか
ら得られる情報に基づいて、前記操作が助手席側から行われたか否かを判断する(ステッ
プS50)。
【0210】
前記操作が助手席側から行われたと判断すれば、解除スイッチ51DR,51PAを画面上
から消去し(ステップS51)、2つの映像のうち、助手席用映像GPAを消去し、運転席
用映像GDRを全画面表示すると共に、上側の領域に集中して配置していた解除スイッチ5
DR、操作スイッチ52DR〜58DRを通常の位置へ戻し(ステップS52)、その後、分離表示フラグfSEを0に戻す(ステップS53)。一方、前記操作が助手席側から行われ
ていない(すなわち、前記操作が運転席側から行われた)と判断すれば、前記操作を誤操
作と看做し、そのまま処理動作[4−2]を終了する。
【0211】
上記実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによ
れば、運転席用映像GDRに対する操作入力のみを受け付ける得る解除スイッチ51DRや操作スイッチ52DR〜58DRは表示部4の上側に配置され、他方、助手席用映像GPAに対する操作入力のみを受け付ける解除スイッチ51PAや操作スイッチ52PA〜58PAは表示部4の下側に配置されているので、誤操作を防止することができる。
【0212】
また、操作が運転席側からであると判断された場合、助手席用映像GPAに対する、前記
操作に応じた操作制御は行われず、また、操作が助手席側からであると判断された場合、
運転席用映像GDRに対する、前記操作に応じた操作制御は行われない。例えば、運転者D
Rによって、運転席用映像GDRに対する操作スイッチへの操作が行われた場合、その操作
は有効となるが、運転者DRによって、助手席用映像GPAに対する操作スイッチへの操作
が行われた場合、その操作は無効となる。これによって、運転者DRによって助手席用映
像GPAに対する誤操作が行われるのをより確実に防止することができる。
【0213】
次に、実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムに
ついて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100を除いて、図5
に示したAVナビゲーションシステムと同様の構成であるので、制御部には異なる符号を
付し、その他の説明をここでは省略する。
【0214】
実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける
制御部100Dの行う処理動作[5−1]を図31に示したフローチャートに基づいて説
明する。なお、この処理動作[5−1]は、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ
、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させるための分離表示(マルチビュー)が
、表示部4に形成された操作スイッチや操作部15、リモコン123などが操作されるこ
とによって使用者から指示された場合に行われる動作である。
【0215】
なお、分離表示が基本となっている場合(すなわち、AVナビゲーションシステムの電
源オン後から分離表示となっている場合)には、使用者からの分離表示の指示は必要なく
、これから説明する処理動作[5−1]は不要となり、分離表示が行われていることを示
すための分離表示フラグfSEについても不要となる。但し、操作入力がいずれの方向から
のものであるのかの判断に、赤外線LED4a及びフォトトランジスタ4bを使用する場
合には、何らかのタイミングで赤外線LED4aから赤外光を発光させて、表示部4に接
近する物体(例えば、指)を検知することができる状態にする必要がある。
【0216】
使用者から分離表示が指示されると、まず、所定の条件に基づいて、図32に示したよ
うに、2つの映像のうちの一方を運転席用映像GDRとして表示し、残りを助手席用映像G
PAとして表示し(ステップS61)、次に、運転席用映像GDRの右上に分離表示を解除す
るための解除スイッチ61DRを形成すると共に、助手席用映像GPAの左上に分離表示を解
除するための解除スイッチ61PAを形成する(ステップS62)。
【0217】
図32(a)は、運転席用映像GDRに使用される画素と助手席用映像GPAに使用される
画素とを説明するための説明図であり、図32(b)は、運転席用映像GDRの一例を示し
た図であり、図32(c)は、助手席用映像GPAの一例を示した図である。図32(a)
に示したように、横方向の総画素数の半数の偶数列(右側用画素RP)が運転席用映像G
DRに使用され、奇数列(左側用画素LP)が助手席用映像GPAに使用されている。
【0218】
図32から、領域E41内に、運転席用映像GDRに対する操作入力のみを受け付ける解除
スイッチ61DRが配置され、領域E42内に、助手席用映像GPAに対する操作入力のみを受け付ける解除スイッチ61PAが配置されていることが分かる。また、領域E43〜E48内それぞれに、運転席用映像GDRに対する操作入力を受け付ける操作スイッチ62DR〜67DRが配置され、領域E43〜E48と部分的に重なる領域E49〜E54内それぞれに、助手席用映像GPAに対する操作入力を受け付ける操作スイッチ62PA〜67PAが配置され、これら操作スイッチ62DR〜67DRと、操作スイッチ62PA〜67PAのレイアウトが略同じになっている。
【0219】
図33(a)は、運転席用映像GDRに対する操作入力を受け付ける操作スイッチの表示
範囲及び操作入力を受け付ける範囲を説明するための説明図であり、図33(b)は、助
手席用映像GPAに対する操作入力を受け付ける操作スイッチの表示範囲及び操作入力を受
け付ける範囲を説明するための説明図であり、図33(c)は、各操作スイッチの操作入
力を受け付ける範囲を説明するための説明図である。
【0220】
図33に示したように、操作スイッチ62DR〜67DRは、表示範囲である領域E43〜E48と、操作入力を受け付ける範囲(すなわち、タッチを受理する範囲)である領域E43’〜E48’とが一致しておらず、操作入力を受け付ける範囲が狭くなっている。操作スイッチ62PA〜67PAについても、表示範囲である領域E49〜E54と、操作入力を受け付ける範囲である領域E49’〜E54’とが一致しておらず、操作入力を受け付ける範囲が狭くなっている。また、操作スイッチ62DR〜67DRに対する操作入力を受け付ける範囲(領域E43’〜E48’)と、操作スイッチ62PA〜67PAに対する操作入力を受け付ける範囲(領域E49’〜E54’)とは重ならないようになっている。
【0221】
ステップS62における処理後、表示部4に設けられている赤外線LED4aから赤外
光を発光させて、表示部4に接近する物体(例えば、指)を検知することができる状態に
し(ステップS63)、その後、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラ
グfSEを1にする(ステップS64)。
【0222】
次に、実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムに
おける制御部100Dの行う処理動作[5−2]を図34−1に示したフローチャートに
基づいて説明する。なお、この処理動作[5−2]は、前記分離表示が行われているとき
(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部4に形成された
解除スイッチ61DR,61PAや操作スイッチ62DR〜67DR,62PA〜67PA、操作部15を構成する操作スイッチ15a〜15hなどが操作された場合に行われる動作である。但し、上記したように、分離表示が基本となっている場合には、当然のことながら、分離表示フラグfSEは不要であり、分離表示フラグfSEが1であることは、開始条件に含まれない。
【0223】
まず、どの操作スイッチの操作が行われたか否かを判断し(ステップS71)、2重押
しがあったと判断すれば、フォトトランジスタ4bから得られる情報に基づいて、前記操作が運転席側から行われたか、又は前記操作が助手席側から行われたかを判断する(ステ
ップS72)。2重押しとは、運転席用映像GDRに対する操作入力を受け付ける操作スイ
ッチ62DR〜67DRだけではなく、それと同時に、助手席用映像GPAに対する操作入力を受け付ける操作スイッチ62PA〜67PAについても操作された場合、例えば、領域E43
だけではなく、隣接する領域49’についてもタッチされた場合をいう。
【0224】
前記操作が運転席側から行われたと判断すれば、運転席用映像GDRに対する、前記操作
に応じた操作制御を行い(ステップS73)、一方、前記操作が助手席側から行われたと
判断すれば、助手席用映像GPAに対する、前記操作に応じた操作制御を行う(ステップS
74)。
【0225】
また、ステップS71において、運転席用映像GDRに対する操作入力のみを受け付ける
操作スイッチ(例えば、操作スイッチ62DR〜67DRの領域E43’〜E48’の部分)が操作されたと判断すれば、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS75)、助手席用映像GPAに対する操作入力のみを受け付ける操作スイッチ(例えば、操作スイッチ62PA〜67PAの領域E49’〜E54’の部分)が操作されたと判断すれば、前記操作に応じた操作制御を行う(ステップS76)。
【0226】
また、ステップS71において、運転席用映像GDRに設けられた、分離表示を解除する
ための解除スイッチ61DRが操作されたと判断すれば、解除スイッチ61DR,61PAを画面上から消去し(ステップS77)、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを消去し、助手席用映像GPAを全画面表示すると共に、左側に寄せて配置していた操作スイッチ62PA
〜67PAを通常の位置へ戻し(ステップS78)、その後、分離表示フラグfSEを0に戻
す(ステップS79)。
【0227】
また、ステップS71において、助手席用映像GPAに設けられた、分離表示を解除する
ための解除スイッチ61PAが操作されたと判断すれば、解除スイッチ61DR,61PAを画
面上から消去し(ステップS80)、2つの映像のうち、助手席用映像GPAを消去し、運
転席用映像GDRを全画面表示し(ステップS81)、その後、分離表示フラグfSEを0に
戻す(ステップS82)。
【0228】
上記実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによ
れば、運転席用映像GDRに対する操作スイッチ62DR〜67DRの操作入力を受け付ける範囲(領域E43’〜E48’)と、助手席用映像GPAに対する操作スイッチ62PA〜67PAの操作入力を受け付ける範囲(領域E49’〜E54’)とを重ならないように配置しても、図32、図33に示したように、運転席用、助手席用いずれの操作スイッチのレイアウトも
同じようにすることができる。そのため、視方向が変わっても、操作スイッチのレイアウ
トは変わらないので、使い勝手の良いものにすることができる。
【0229】
図35、図36はそれぞれ、図32、図33に示した表示の変形例を示した図であり、解除スイッチ61DR,61PAが、他の操作スイッチ62DR〜67DR,62PA〜67PAと同様に運転席用映像GDRと助手席用映像GPAとでレイアウトが略同じになっている。また、図36に示したように、解除スイッチ61DRに対する操作入力を受け付ける範囲(領域E41’)と、解除スイッチ61PAに対する操作入力を受け付ける範囲(領域E55’)とは重ならないようになっている。
【0230】
なお、ここでは図34−1に示したフローチャートを使って、図32、図33に示した
ように、解除スイッチ61DR,61PAは異なるが、操作スイッチ62DR〜67DR,62PA〜67PAについては、運転席用映像GDRと助手席用映像GPAとでレイアウトが同じようになっている場合について説明しているが、次に、図35、図36に示したように、解除スイッチ61DR、61PAについても両映像GDR,GPAでレイアウトが同じようになっている場合についての制御部の行う処理動作を図34−2に示したフローチャートを使って説明する。但し、一点鎖線で囲まれた部分を除き、図34−1に示した処理動作と同じであるため、ここでは異なる部分についてのみ説明する。
【0231】
ステップS71において、運転席用映像GDRに設けられた、分離表示を解除するための
解除スイッチ61DRが操作されたと判断すれば、解除スイッチ61DR,61PAを画面上から消去し(ステップS77A)、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを消去し、助手席用映像GPAを全画面表示すると共に、左側に寄せて配置していた操作スイッチ62PA〜6
PAを通常の位置へ戻し(ステップS78A)、その後、分離表示フラグfSEを0に戻す
(ステップS79A)。
【0232】
また、ステップS71において、助手席用映像GPAに設けられた、分離表示を解除する
ための解除スイッチ61PAが操作されたと判断すれば、解除スイッチ61DR,61PAを画
面上から消去し(ステップS80A)、2つの映像のうち、助手席用映像GPAを消去し、
運転席用映像GDRを全画面表示し(ステップS81A)、その後、分離表示フラグfSE
0に戻す(ステップS82A)。
【0233】
また、ステップS71において、解除スイッチ61DR,61PAの2重押しがあったと判
断すれば、フォトトランジスタ4bから得られる情報に基づいて、前記操作が運転席側か
ら行われたか、又は前記操作が助手席側から行われたかを判断する(ステップS83)。
解除スイッチ61DR,61PAの操作が運転席側から行われたと判断すれば、上記と同様に
、ステップS77A〜S79Aの処理を行い、一方、解除スイッチ61DR,61PAの操作
が助手席側から行われたと判断すれば、上記と同様に、ステップS80A〜S82Aの処
理を行う。
【0234】
次に、図35、図36に示したように、解除スイッチ61DR、61PAについても両映像
DR,GPAでレイアウトが同じようになっている場合についての制御部の行う処理動作を
図34−2ではなく、図34−3に示したフローチャートを使って説明する。但し、一点
鎖線で囲まれた部分を除き、図34−1に示した処理動作と同じであるため、ここでは異
なる部分についてのみ説明する。
【0235】
ステップS71において、運転席用映像GDRに設けられた、分離表示を解除するための
解除スイッチ61DR、又は助手席用映像GPAに設けられた、分離表示を解除するための解
除スイッチ61PAが操作されたと判断すれば、解除スイッチ61DR,61PAを画面上から
消去し(ステップS84)、2つの映像のうち、特定の映像を消去し、特定の映像ではな
い別の映像を全画面表示にし(ステップS85)、その後、分離表示フラグfSEを0に戻
す(ステップS86)。
【0236】
例えば、助手席乗員PAは見たい番組や映画等の視聴が終わると、分離表示の解除を指
示する可能性が高い。一方、運転者DRはナビゲーション映像等、常に何らかの映像を表
示しておきたい要求のあることが多く、運転者DRが映像表示の消去(分離表示の解除)
を指示する可能性は低い。さらに、運転者DRは、助手席乗員PAが降車した場合などに
は、運転席用映像GDRの全画面表示を望む可能性が高い。従って、解除スイッチ61DR
61PAが操作されるということは、運転席用映像GDRの全画面表示を望む可能性が高いの
で、特定の映像は助手席用映像GPAにし、特定の映像ではない映像を運転席用映像GDR
すれば、特に有効である。
【0237】
次に、図35、図36に示したように、解除スイッチ61DR、61PAについても両映像
DR,GPAでレイアウトが同じようになっている場合についての制御部の行う処理動作を
図34−2、図34−3ではなく、図34−4に示したフローチャートを使って説明する
。但し、一点鎖線で囲まれた部分を除き、図34−1に示した処理動作と同じであるため
、ここでは異なる部分についてのみ説明する。
【0238】
ステップS71において、運転席用映像GDRに設けられた、分離表示を解除するための
解除スイッチ61DRが操作されたと判断すれば、解除スイッチ61DR,61PAを画面上か
ら消去し(ステップS77B)、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを消去し、助手席
用映像GPAを全画面表示すると共に、左側に寄せて配置していた操作スイッチ62PA〜6
PAを通常の位置へ戻し(ステップS78B)、その後、分離表示フラグfSEを0に戻す
(ステップS79B)。
【0239】
また、ステップS71において、助手席用映像GPAに設けられた、分離表示を解除する
ための解除スイッチ61PAが操作されたと判断すれば、解除スイッチ61DR,61PAを画
面上から消去し(ステップS80B)、2つの映像のうち、助手席用映像GPAを消去し、
運転席用映像GDRを全画面表示し(ステップS81B)、その後、分離表示フラグfSE
0に戻す(ステップS82B)。
また、ステップS71において、解除スイッチ61DR,61PAの2重押しがあったと判
断すれば、図34−3に示したステップS84〜S86と同様の処理を行う(ステップS
84B〜86B)。
【0240】
次に、実施の形態(6)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムに
ついて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100を除いて、図5
に示したAVナビゲーションシステムと同様の構成であるので、制御部には異なる符号を
付し、その他の説明をここでは省略する。
【0241】
制御部100Eは、制御部100Dで行われる、処理動作[5−1](図31参照)と
同様の処理動作[6−1]を行い、図32(a)に示したように、画素表示を制御し、図
32(b)、図33(a)に示したような運転席用映像GDRを表示し、図32(c)、図
33(b)に示したような助手席用映像GPAを表示するようになっている。
【0242】
次に、実施の形態(6)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムに
おける制御部100Eの行う処理動作[6−2]を図37−1に示したフローチャートに
基づいて説明する。なお、この処理動作[6−2]は、前記分離表示が行われているとき
(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部4に形成された
解除スイッチ61DR,61PAや操作スイッチ62DR〜67DR,62PA〜67PA、操作部15を構成する操作スイッチ15a〜15hなどが操作された場合に行われる動作である。但し、上記したように、分離表示が基本となっている場合には、当然のことながら、分離表示フラグfSEは不要であり、分離表示フラグfSEが1であることは、開始条件に含まれない。
【0243】
まず、どの操作スイッチの操作が行われたか否かを判断し(ステップS91)、2重押
しがあったと判断すれば、操作された各操作スイッチへの接触面積(指の触れた跡の面積
)を算出し(ステップS92)、運転席用映像GDRに対する操作入力を受け付ける操作ス
イッチへの接触面積と助手席用映像GPAに対する操作入力を受け付ける操作スイッチへの
接触面積とを比較する(ステップS93)。
【0244】
運転席用映像GDRに対する操作入力を受け付ける操作スイッチへの接触面積が、助手席
用映像GPAに対する操作入力を受け付ける操作スイッチへの接触面積よりも大きい場合に
は、前記操作が運転席側から行われたと看做し、運転席用映像GDRに対する、前記操作に
応じた操作制御を行い(ステップS94)、一方、助手席用映像GPAに対する操作入力を
受け付ける操作スイッチへの接触面積が、運転席用映像GDRに対する操作入力を受け付け
る操作スイッチへの接触面積よりも大きい場合には、前記操作が助手席側から行われたと
看做し、助手席用映像GPAに対する、前記操作に応じた操作制御を行う(ステップS95
)。
【0245】
また、ステップS91において、運転席用映像GDRに対する操作入力のみを受け付ける
操作スイッチ(例えば、操作スイッチ62DR〜67DRの領域E43’〜E48’の部分)が操作されたと判断すれば、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS96)、助手席用映像GPAに対する操作入力のみを受け付ける操作スイッチ(例えば、操作スイッチ62PA〜67PAの領域E49’〜E54’の部分)が操作されたと判断すれば、前記操作に応じた操作制御を行う(ステップS97)。
【0246】
また、ステップS91において、運転席用映像GDRに設けられた、分離表示を解除する
ための解除スイッチ61DRが操作されたと判断すれば、解除スイッチ61DR,61PAを画面上から消去し(ステップS98)、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを消去し、助手席用映像GPAを全画面表示すると共に、左側に寄せて配置していた操作スイッチ62PA
〜67PAを通常の位置へ戻し(ステップS99)、その後、分離表示フラグfSEを0に戻す(ステップS100)。
【0247】
また、ステップS91において、助手席用映像GPAに設けられた、分離表示を解除する
ための解除スイッチ61PAが操作されたと判断すれば、解除スイッチ61DR,61PAを画
面上から消去し(ステップS101)、2つの映像のうち、助手席用映像GPAを消去し、
運転席用映像GDRを全画面表示し(ステップS102)、その後、分離表示フラグfSE
0に戻す(ステップS103)。
【0248】
上記実施の形態(6)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによ
れば、運転席用映像GDRに対する操作スイッチ62DR〜67DRの操作入力を受け付ける範囲(領域E43’〜E48’)と、助手席用映像GPAに対する操作スイッチ62PA〜67PAの操作入力を受け付ける範囲(領域E49’〜E54’)とを重ならないように配置しても、図32、図33に示したように、運転席用、助手席用いずれの操作スイッチのレイアウトも同じようにすることができる。そのため、視方向が変わっても、操作スイッチのレイアウトは変わらないので、使い勝手の良いものにすることができる。
【0249】
なお、ここでは図37−1に示したフローチャートを使って、図32、図33に示した
ように、解除スイッチ61DR,61PAは異なるが、操作スイッチ62DR〜67DR,62PA〜67PAについては、運転席用映像GDRと助手席用映像GPAとでレイアウトが同じようになっている場合について説明しているが、次に、図35、図36に示したように、解除スイッチ61DR、61PAについても両映像GDR,GPAでレイアウトが同じようになっている場合についての制御部の行う処理動作を図37−2に示したフローチャートを使って説明する。但し、一点鎖線で囲まれた部分を除き、図37−1に示した処理動作と同じであるため、ここでは異なる部分についてのみ説明する。
【0250】
ステップS91において、運転席用映像GDRに設けられた、分離表示を解除するための
解除スイッチ61DRが操作されたと判断すれば、解除スイッチ61DR,61PAを画面上から消去し(ステップS98A)、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを消去し、助手席
用映像GPAを全画面表示すると共に、左側に寄せて配置していた操作スイッチ62PA〜6
PAを通常の位置へ戻し(ステップS99A)、その後、分離表示フラグfSEを0に戻す
(ステップS100A)。
【0251】
また、ステップS91において、助手席用映像GPAに設けられた、分離表示を解除する
ための解除スイッチ61PAが操作されたと判断すれば、解除スイッチ61DR,61PAを画
面上から消去し(ステップS101A)、2つの映像のうち、助手席用映像GPAを消去し
、運転席用映像GDRを全画面表示し(ステップS102A)、その後、分離表示フラグf
SEを0に戻す(ステップS103A)。
【0252】
また、ステップS91において、解除スイッチ61DR,61PAの2重押しがあったと判
断すれば、操作された各解除スイッチ61DR,61PAへの接触面積(指の触れた跡の面積
)を算出し(ステップS104)、運転席用の解除スイッチ61DRへの接触面積と助手席
用の解除スイッチ61PAへの接触面積とを比較する(ステップS105)。
【0253】
運転席用の解除スイッチ61DRへの接触面積が、助手席用の解除スイッチ61PAへの接
触面積よりも大きい場合には、前記操作が運転席側から行われたと看做し、上記と同様に
、ステップS98A〜S100Aの処理を行い、一方、助手席用の解除スイッチ61PA
の接触面積が、運転席用の解除スイッチ61DRへの接触面積よりも大きい場合には、前記
操作が助手席側から行われたと看做し、上記と同様に、ステップS101A〜S103A
の処理を行う。
【0254】
次に、図35、図36に示したように、解除スイッチ61DR、61PAについても両映像
DR,GPAでレイアウトが同じようになっている場合についての制御部の行う処理動作を
図37−2ではなく、図37−3に示したフローチャートを使って説明する。但し、一点
鎖線で囲まれた部分を除き、図37−1に示した処理動作と同じであるため、ここでは異
なる部分についてのみ説明する。
【0255】
ステップS91において、運転席用映像GDRに設けられた、分離表示を解除するための
解除スイッチ61DR、又は助手席用映像GPAに設けられた、分離表示を解除するための解
除スイッチ61PAが操作されたと判断すれば、解除スイッチ61DR,61PAを画面上から消去し(ステップS106)、2つの映像のうち、特定の映像を消去し、特定の映像では
ない別の映像を全画面表示にし(ステップS107)、その後、分離表示フラグfSEを0
に戻す(ステップS108)。特定の映像は、前述したように、助手席用映像GPAにし、特定の映像ではない映像を運転席用映像GDRとすれば、特に有効である。
【0256】
次に、図35、図36に示したように、解除スイッチ61DR、61PAについても両映像
DR,GPAでレイアウトが同じようになっている場合についての制御部の行う処理動作を
図37−2、図37−3ではなく、図37−4に示したフローチャートを使って説明する
。但し、一点鎖線で囲まれた部分を除き、図37−1に示した処理動作と同じであるため
、ここでは異なる部分についてのみ説明する。
【0257】
ステップS91において、運転席用映像GDRに設けられた、分離表示を解除するための
解除スイッチ61DRが操作されたと判断すれば、解除スイッチ61DR,61PAを画面上から消去し(ステップS98B)、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを消去し、助手席
用映像GPAを全画面表示すると共に、左側に寄せて配置していた操作スイッチ62PA〜6
PAを通常の位置へ戻し(ステップS99B)、その後、分離表示フラグfSEを0に戻す
(ステップS100B)。
【0258】
また、ステップS91において、助手席用映像GPAに設けられた、分離表示を解除する
ための解除スイッチ61PAが操作されたと判断すれば、解除スイッチ61DR,61PAを画
面上から消去し(ステップS101B)、2つの映像のうち、助手席用映像GPAを消去し
、運転席用映像GDRを全画面表示し(ステップS102B)、その後、分離表示フラグfSEを0に戻す(ステップS103B)。
また、ステップS91において、解除スイッチ61DR,61PAの2重押しがあったと判断すれば、図37−3に示したステップS106〜S108と同様の処理を行う(ステッ
プS106B〜S108B)。
【0259】
次に、前述したように、操作入力がいずれの方向からのものであるのかの判断(ここで
は、前記操作入力が運転席側から行われたか、又は助手席側から行われたかの判断)の他
の形態について、図38〜図44を使って詳しく説明する。
【0260】
まず、タッチパネルを用いて、操作が運転席、助手席のいずれの方向から行われたのか
の判断を行う、実施の形態(7)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシス
テムについて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100、表示部
4のタッチパネル118を除いて、図5に示したAVナビゲーションシステムと同様の構
成(但し、赤外線LED4a、フォトトランジスタ4bは備えていない)であり、同様の
構成部分についてはその説明を省略する。
【0261】
図38(a)は、実施の形態(7)に係る表示装置を構成する表示部の正面図であり、
図38(b)は、図38(a)におけるB−B線断面図である。表示部4(タッチパネル
118)の上側、左側それぞれに、画面と直交する方向にビームを出射する複数の発光素
子210がタッチパネル118から高さH1、H2のところに設けられ、表示部4の下側
、右側それぞれに、発光素子210からのビームを受ける複数の受光素子211がタッチ
パネル118から高さH1、H2のところに設けられている。なお、発光素子210とし
ては、赤外線LEDなどが挙げられ、受光素子211としては、フォトトランジスタなど
が挙げられる。
【0262】
タッチパネル118へ指などの接近物Tが接近すると、受光素子211に向かっていた
ビームが遮られるため、受光素子211から得られる情報に基づいて、タッチパネル11
8から高さH1における接近物Tの位置、及びタッチパネル118から高さH2における
接近物Tの位置を求めることができる。
【0263】
制御部100Fへは、各受光素子211からの信号が入力されるようになっており、制
御部100Fは、受光素子211のオン/オフ状態を認識することができ、タッチパネル
118から高さH1における接近物Tの位置、及びタッチパネル118から高さH2にお
ける接近物Tの位置を求めることができるようになっている。
【0264】
次に、実施の形態(7)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムに
おける制御部100Fの行う処理動作[7]を図39に示したフローチャートに基づいて
説明する。なお、この処理動作[7]は、操作が運転席、助手席のいずれの方向からであ
るのか(すなわち、操作入力がいずれの方向からのものであるのか)を判断するための処
理であり、分離表示(マルチビュー)中に、タッチパネル118への接触が検出されたと
きに行われる動作である。
【0265】
まず、下段(高さH1)に設けられている受光素子211から得られる情報に基づいて
、高さH1における接近物Tの位置を算出し(ステップS401)、次に、上段(高さH
2)に設けられている受光素子211から得られる情報に基づいて、高さH2における接
近物Tの位置を算出する(ステップS402)。
【0266】
次に、高さH1における接近物Tの位置と、高さH2における接近物Tの位置とを結ぶ
直線を算出して、タッチパネル116に対する接近物Tの進入方向を求め(ステップS4
03)、この進入方向から接近物Tが運転席側、助手席側のいずれの方向から接近してき
たものであるのかを判定する(ステップS404)。
【0267】
上記実施の形態(7)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによ
れば、操作入力がいずれの方向からのものであるのかを適切に判断することができる。ま
た、ここでは発光素子210、受光素子211を2段に設ける場合について説明している
が、3段以上に設けるようにしても良い。3段以上に設けた方が、接近物Tの進入方向を
より精度良く求めることができる。
【0268】
次に、接近物を検出するセンサを用いて、操作が運転席、助手席のいずれの方向から行
われたのかの判断を行う、実施の形態(8)に係る表示装置が採用された、AVナビゲー
ションシステムについて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部10
0、接近物を検出するセンサ220を除いて、図5に示したAVナビゲーションシステム
と同様の構成(但し、赤外線LED4a、フォトトランジスタ4bは備えていない)であ
り、同様の構成部分についてはその説明を省略する。
【0269】
図40は、実施の形態(8)に係る表示装置を構成する表示部の正面図である。表示部4(タッチパネル118)の左端部付近(すなわち、助手席側)に接近物Tを検出するための検出センサ220が設けられている。図中E220は検出センサ220による検出エリアを示している。なお、検出センサ220としては、例えば、感熱センサや、赤外線人感センサ、空気圧センサなどが挙げられる。
【0270】
制御部100Gへは、検出センサ220による検出結果を示した信号が入力されるよう
になっており、制御部100Gは、助手席側から接近物Tがタッチパネル118へ接近し
てきたことを認識することができるようになっている。これにより、検出センサ220で
接近物Tを検出した場合には、タッチパネル118への操作入力は助手席側からのもので
あると判断することができ、その逆に、検出センサ220で接近物Tを検出していない場
合には、タッチパネル118への操作入力は運転席側からのものであると判断することが
できる。なお、ここでは、検出センサ220を表示部4の左端部付近に設け、助手席側か
らの接近物の接近を検出するようにしているが、別の実施の形態では、検出センサ220
を表示部4の右端部付近に設け、運転席側からの接近物の接近を検出するようにしても良
い。
【0271】
次に、タッチパネルの接触跡から、操作が運転席、助手席のいずれの方向からのもので
あるのかの判断を行う、実施の形態(9)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーシ
ョンシステムについて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100
を除いて、図5に示したAVナビゲーションシステムと同様の構成(但し、赤外線LED
4a、フォトトランジスタ4bは備えていない)であり、同様の構成部分についてはその
説明を省略する。
【0272】
実施の形態(9)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける
制御部100Hの行う処理動作[9]を図41に示したフローチャートに基づいて説明す
る。なお、この処理動作[9]は、操作が運転席、助手席のいずれの方向からであるのか
(すなわち、操作入力がいずれの方向からのものであるのか)を判断するための処理であ
り、分離表示(マルチビュー)中に、多点検出可能な方式が採用されているタッチパネル
118への指などの接触物の接触が検出されたときに行われる動作である。
【0273】
まず、タッチパネル118に接触された跡(指の触れた跡)に含まれる検出点を用いて
、最小二乗法により、近似直線を算出する(ステップS411)。例えば、タッチパネル
118への接触跡Mが、図42(a)に示したような状態である場合、接触跡Mに含まれ
る複数の検出点Pを用いて、図42(b)に示したような、右へ傾いた近似直線Lを求め
ることができる。そして、この近似直線Lから接触跡Mが右へ傾いていることが分かる。
【0274】
次に、接触跡Mの面積(指の触れた跡の面積)を算出し(ステップS412)、接触跡
Mの面積がある一定の大きさ以上であるか否かを判断する(ステップS413)。図43
に示したように、指の腹部分を使ってタッチパネル118へ触れた場合の方が、指の先端
部分を使ってタッチパネル118へ触れた場合よりも、接触跡Mの面積は大きくなる。
【0275】
また、図43(a)に示したように、右側に着座している運転者DRが、指の腹部分を
使った場合、接触跡Mは左へ傾き、指の先端部分を使った場合、接触跡Mは右へ傾くこと
になる。また、図43(b)に示したように、左側に着座している助手席乗員PAが、指
の腹部分を使った場合、接触跡Mは右へ傾き、指の先端部分を使った場合、接触跡Mは左
へ傾くことになる。
【0276】
接触跡Mの面積がある一定の大きさ以上であると判断すれば、操作者は指の腹部分を使
ってタッチパネル118へ触れたと看做し、次に、近似直線Lが右へ傾いているか否かを
判断する(ステップS414)。近似直線L(すなわち、接触跡M)が右へ傾いていると
判断すれば、操作入力は助手席側から行われたと判定する(ステップS415)。一方、
近似直線Lが右へ傾いていないと判断すれば、操作入力は運転席側から行われたと判定す
る(ステップS416)。
【0277】
また、ステップS413において、接触跡Mの面積がある一定の大きさ以上ではないと
判断すれば、操作者は指の先端部分を使ってタッチパネル118へ触れたと看做し、次に
、近似直線Lが右へ傾いているか否かを判断する(ステップS417)。近似直線Lが右
へ傾いていると判断すれば、操作入力は運転席側から行われたと判定し(ステップS41
8)。一方、近似直線Lが右へ傾いていないと判断すれば、操作入力は助手席側から行わ
れたと判定する(ステップS419)。
【0278】
上記実施の形態(9)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによ
れば、操作入力がいずれの方向からのものであるのかを適切に判断することができる。ま
た、ここでは接触跡Mの面積の大きさに基づいて、操作者がタッチパネル118へ指の腹
、指の先端部分のいずれで触れたのかを判断するようにしているが、この触れ方の判断は
これに限定されず、別の実施の形態では、接触跡Mの面積変化や、タッチパネル118へ
の圧力の加わり方、事前に登録された情報などに基づいて、判断するようにしても良い。
【0279】
例えば、タッチパネル118に指の腹部分で触れた場合は、先端部分で触れた場合より
も、タッチパネル118に触れてから接触跡Mの面積変化が無くなるまでの時間が長くな
る。従って、タッチパネル118に触れてから接触跡Mの面積変化が無くなるまでの時間
が長い場合、腹部分で触れられたと判断し、前記時間が短い場合、先端部分で触れられた
と判断するようにする。
【0280】
また、タッチパネル118に指の先端部分で触れた場合、ある大きさ以上の圧力が加わ
る部分は集中されるが、腹部分で触れた場合、ある大きさ以上の圧力が加わる部分は分散
することになる。従って、ある大きさ以上の圧力が加わる部分が集中する場合、先端部分
で触れられたと判断し、前記部分が分散する場合、腹部分で触れられたと判断するように
する。
【0281】
また、タッチパネル118に指の先端部分で触れるか、腹部分で触れるかは、その時々
で変化するものではなく、操作者が同じであれば、いつも同じであると考えられる。従っ
て、先端部分で触れるのか、腹部分で触れるのかを事前に登録させておき、その情報を用
いて判断するようにする。
【0282】
次に、タッチパネルの接触跡から、操作が運転席側、助手席側のいずれの方向からであ
るのかの判断を行う、実施の形態(10)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーシ
ョンシステムについて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100
、図示しない指紋検出センサを除いて、図5に示したAVナビゲーションシステムと同様
の構成(但し、赤外線LED4a、フォトトランジスタ4bは備えていない)であり、同
様の構成部分についてはその説明を省略する。
【0283】
実施の形態(10)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおけ
る制御部100Iの行う処理動作[10]を図44に示したフローチャートに基づいて説
明する。なお、この処理動作[10]は、操作が運転席側、助手席側のいずれであるのか
(すなわち、操作入力がいずれの方向からのものであるのか)を判断するための処理であ
り、分離表示(マルチビュー)中に、タッチパネル118への指などの接触物の接触が検
出されたときに行われる動作である。
【0284】
まず、タッチパネル118に接触された指紋を検出し(ステップS421)、検出した
指紋の突起した部分が右を向いているか否かを判断する(ステップS422)。指紋の突
起した部分が右を向いていると判断すれば、操作入力は助手席側から行われたと判定する
(ステップS423)。一方、検出した指紋の突起した部分が左を向いていると判断すれ
ば、操作入力は運転席側から行われたと判定する(ステップS424)。
【0285】
上記実施の形態(10)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムに
よれば、操作入力がいずれの方向からのものであるのかを適切に判断することができる。
また、指紋の突起した部分の向きは、指の腹部分、先端部分のいずれを使ってタッチパネ
ル118へ触れられたとしても変わらないため、タッチパネル118への触れ方を検出し
なくてよく、処理を簡素化することができる。
【0286】
上記実施の形態(7)〜(10)に係る表示装置では、操作入力がいずれの方向からの
ものであるのかを判断する形態を説明してきたが、これら判断処理が常に万全であるとは
限らない。例えば、指の接触跡Mが略真直ぐに向いており、左右のいずれに傾いていると
も判断できないような事態が生じることが考えられる。
【0287】
そのため、別の実施の形態では、現在の情報からでは、操作入力がいずれの方向からの
ものであるのか判断できない場合、前記操作入力が前回と同じ方向から行われた判断する
ようにしても良い。操作は同じ者によって繰り返し行われることが多いので、現在の情報
から操作入力がいずれの方向からのものであるのかを判断できない場合に、操作入力が前
回と同じ方向から行われたと判断するのは非常に有効となる。
【0288】
また、ここまで、右ハンドル車(右側が運転席)に採用する場合について説明してきた
が、処理によっては、左ハンドル車に採用した場合に不具合を生じるおそれがある。そこ
で、別の実施の形態では、右ハンドル車用、又は左ハンドル車用を選択するための選択ス
イッチを設け、該選択スイッチから得られる選択情報を考慮し、処理を制御するようにし
ても良い。
【0289】
上記実施の形態(1)〜(10)に係る表示装置では、表示部4に形成された操作スイ
ッチや、表示部4の周囲に設けられた操作部15を操作する場合(すなわち、操作者を正
確に判別しなければ、誤操作になるおそれが高いものを操作する場合)についてのみ説明
しているが、別の実施の形態に係る表示装置では、表示部4とは別の場所に設けられた操
作装置やリモコン123からの操作指令を受け付けるようにし、これら操作装置やリモコ
ン123については、例えば、助手席用映像GPAに対する操作だけが行えるようにしても
良い(もちろん、運転席用映像GDRに対する操作だけが行えるようにしても良い)。これ
ら操作装置やリモコン123を用いれば、操作者の違いに起因する誤操作を格段に少なく
することができる。
【0290】
また、ここまで、表示部4に設けられたスイッチに対する操作入力がいずれの方向から
のものであるのかを判断し、その判断結果に基づいた制御を行う場合について説明してい
るが、本発明に係る表示装置は、表示部4に設けられたスイッチに対する処理に限定され
るものではなく、表示部4の周囲に設けられた操作スイッチ15a〜15hに対しても同
様の処理を行うようにしても良い。例えば、運転席用映像GDRに対する場合と、助手席用
映像GPAに対する場合とで操作機能を変え、図45に示したように、表示部4で操作スイ
ッチ15a〜15gに対する操作機能を説明するようにしても良い。
【0291】
また、ここまで、AVナビゲーションシステムとして採用し、車両に搭載する場合につ
いて説明してきたが、本発明に係る表示装置は、車両に搭載するものに採用が限定されず
、家庭用のテレビなどに採用しても良く、複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報を
同一画面上に表示するものに本発明は有効となる。また、視方向は2方向に限定されるも
のではなく、3方向以上であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0292】
【図1】本発明の実施の形態(1)に係る表示装置が有する、複数の視方向に対して個別の映像を同一画面上に表示させる機能を説明するための説明図である。
【図2】実施の形態(1)に係る表示装置を車両へ搭載した場合の一例を示した斜視図である。
【図3】(a)は表示部を正面から見たときの表示状態を模式的に示した図であり、(b)は、(a)におけるB−B線断面図である。
【図4】表示部を構成するTFT基板の概略を示す回路図である。
【図5】実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、車両に搭載されるAVナビゲーションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。
【図6】画像出力部の概略構成を示したブロック図である。
【図7】メモリの概略構成を示したブロック図である。
【図8】制御部の概略構成を示したブロック図である。
【図9】実施の形態(1)に係る表示装置の外観正面図を示した図である。
【図10】表示部周辺の形態を示した模式図である。
【図11】実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図12−1】(a)は、運転席用映像に使用される画素と助手席用映像に使用される画素とを説明するための説明図であり、(b)は、運転席用映像の一例を示した図であり、(c)は、助手席用映像の一例を示した図である。
【図12−2】(a)は、運転席用映像に使用される画素と助手席用映像に使用される画素とを説明するための説明図であり、(b)は、運転席用映像の一例を示した図であり、(c)は、助手席用映像の一例を示した図である。
【図12−3】(a)は、運転席用映像に使用される画素と助手席用映像に使用される画素とを説明するための説明図であり、(b)は、運転席用映像の一例を示した図であり、(c)は、助手席用映像の一例を示した図である。
【図13】実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図14】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図15】(a)は、運転席用映像に使用される画素と助手席用映像に使用される画素とを説明するための説明図であり、(b)は、運転席用映像の一例を示した図であり、(c)は、助手席用映像の一例を示した図である。
【図16】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図17】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図18】(a)は、運転席用映像に使用される画素と助手席用映像に使用される画素とを説明するための説明図であり、(b)は、運転席用映像の一例を示した図であり、(c)は、助手席用映像の一例を示した図である。
【図19】実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図20】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図21】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図22】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図23】実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図24】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図25】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図26】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図27−1】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図27−2】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図27−3】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図28】実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図29−1】(a)は、運転席用映像に使用される画素と助手席用映像に使用される画素とを説明するための説明図であり、(b)は、運転席用映像の一例を示した図であり、(c)は、助手席用映像の一例を示した図である。
【図29−2】(a)は、運転席用映像に使用される画素と助手席用映像に使用される画素とを説明するための説明図であり、(b)は、運転席用映像の一例を示した図であり、(c)は、助手席用映像の一例を示した図である。
【図30】実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図31】実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図32】(a)は、運転席用映像に使用される画素と助手席用映像に使用される画素とを説明するための説明図であり、(b)は、運転席用映像の一例を示した図であり、(c)は、助手席用映像の一例を示した図である。
【図33】(a)は、運転席用映像に対応し得る操作スイッチの表示範囲及び操作入力を受け付ける範囲を説明するための説明図であり、(b)は、助手席用映像に対応し得る操作スイッチの表示範囲及び操作入力を受け付ける範囲を説明するための説明図であり、(c)は、各操作スイッチの操作入力を受け付ける範囲を説明するための説明図である。
【図34−1】実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図34−2】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図34−3】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図34−4】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図35】(a)は、運転席用映像に使用される画素と助手席用映像に使用される画素とを説明するための説明図であり、(b)は、運転席用映像の一例を示した図であり、(c)は、助手席用映像の一例を示した図である。
【図36】(a)は、運転席用映像に対応し得る操作スイッチの表示範囲及び操作入力を受け付ける範囲を説明するための説明図であり、(b)は、助手席用映像に対応し得る操作スイッチの表示範囲及び操作入力を受け付ける範囲を説明するための説明図であり、(c)は、各操作スイッチの操作入力を受け付ける範囲を説明するための説明図である。
【図37−1】実施の形態(6)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図37−2】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図37−3】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図37−4】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図38】(a)は、実施の形態(7)に係る表示装置を構成する表示部の正面図であり、(b)は、(a)におけるB−B線断面図である。
【図39】実施の形態(7)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図40】実施の形態(8)に係る表示装置を構成する表示部の正面図である。
【図41】実施の形態(9)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図42】(a)は、タッチパネルへの指の触れた跡及び検出点を示した図であり、(b)は、検出点から求められる近似直線を示した図である。
【図43】(a)は、運転者がタッチパネルへ触れた場合の指の接触跡を示した図であり、(b)は、助手席乗員がタッチパネルへ触れた場合の指の接触跡を示した図である。
【図44】実施の形態(10)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図45】(a)、(b)は、表示装置を構成する表示部に表示される表示形態の一例を示した図である。
【図46】分離表示を実現する表示装置の構造を模式的に示した図である。
【図47】(a)、(b)は、表示装置を構成する表示部に表示される表示形態の一例を示した図である。
【図48】(a)、(b)は、表示装置を構成する表示部に表示される表示形態の一例を示した図である。
【図49】表示形態を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0293】
4 表示部
4a 赤外線LED
4b フォトトランジスタ
15 操作部
26 視差バリア
100、100A〜100I 制御部
116 画像出力部
118 タッチパネル
125 メモリ
201 表示装置
210 発光素子
211 受光素子
220 検出センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報を同一画面上に表示する表示手段と、
操作入力を受け付ける操作入力手段と、
前記操作入力が前記個別に表示された情報のうちいずれの情報に対応するものであるの
かを判断する入力方向判断手段と、
該入力方向判断手段による判断結果に基づいて、前記操作入力を受け付ける情報を限定
する限定手段とを備えていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報を同一画面上に表示する表示手段と、
第1の領域内に配置され、前記個別に表示された情報のうち第1の情報に対応する操作
入力を受け付ける第1の操作入力手段と、
前記第1の領域とは重ならない第2の領域内に配置され、前記個別に表示された情報の
うち第2の情報に対応する操作入力を受け付ける第2の操作入力手段とを備えていること
を特徴とする表示装置。
【請求項3】
前記第1の操作入力手段及び前記第2の操作入力手段は、タッチパネルであって、
前記第2の領域は、前記第1の領域に近接しており、
前記画面上における前記第2の操作入力手段のレイアウトが、前記画面上における前記
第1の操作入力手段のレイアウトと略同じになっていることを特徴とする請求項2記載の
表示装置。
【請求項4】
前記操作入力が前記個別に表示された情報のうちいずれの情報に対応するものであるの
かを判断する入力方向判断手段と、
該入力方向判断手段により、前記操作入力が前記ある特定の視方向に対して表示されて
いる情報に対応するものであると判断された場合、前記ある特定の視方向とは別方向に対
して表示されている情報に対応する前記操作入力に応じた操作制御の実施を許可しない実
施制御手段とを備えていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の表示装置。
【請求項5】
前記入力方向判断手段が、前記第1の操作入力手段及び前記第2の操作入力手段それぞ
れへの接触物の接触面積に基づいて、前記操作入力が前記個別に表示された情報のうちい
ずれの情報に対応するものであるのかを判断するものであることを特徴とする請求項2〜
4のいずれかの項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記画面と直交する方向に複数段設けられた、前記画面への接近物を検出する検出手段
を備え、
前記入力方向判断手段が、前記検出手段から得られる情報に基づいて、前記操作入力が
前記個別に表示された情報のうちいずれの情報に対応するものであるのかを判断するもの
であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記画面に対し、ある方向からの接近物を検出するための検出手段を備え、
前記入力方向判断手段が、前記検出手段から得られる情報に基づいて、前記操作入力が
前記個別に表示された情報のうちいずれの情報に対応するものであるのかを判断するもの
であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記画面へ触れた指の向きを算出する算出手段を備え、
前記入力方向判断手段が、前記算出手段により算出された前記画面へ触れた指の向きに
基づいて、前記操作入力が前記個別に表示された情報のうちいずれの情報に対応するもの
であるのかを判断するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載の
表示装置。
【請求項9】
前記画面への指の触れ方を決定する決定手段を備え、
前記入力方向算出手段が、前記決定手段により決定された前記画面への指の触れ方を加
味して、前記操作入力が前記個別に表示された情報のうちいずれの情報に対応するもので
あるのかを判断するものであることを特徴とする請求項8記載の表示装置。
【請求項10】
前記決定手段が、前記画面への指の接触面積の大きさ、前記画面への指の接触面積の変
化、前記画面への圧力の加わり方、及び事前に登録された情報のいずれかに基づいて、前
記画面への指の触れ方を決定するものであることを特徴とする請求項9記載の表示装置。
【請求項11】
前記算出手段が、前記画面へ触れた点の集合から近似直線を求めることによって、前記
画面へ触れた指の向きを算出するものであることを特徴とする請求項8〜10のいずれか
の項に記載の表示装置。
【請求項12】
前記画面へ触れた指紋の向きを算出する算出手段を備え、
前記入力方向判断手段が、前記算出手段により算出された前記画面へ触れた指紋の向き
に基づいて、前記操作入力が前記個別に表示された情報のうちいずれの情報に対応するも
のであるのかを判断するものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載
の表示装置。
【請求項13】
前記操作入力が前記個別に表示された情報のうちいずれの情報に対応するものであるの
か判断できない場合、
前記入力方向判断手段が、過去の判断結果に基づいて、前記操作入力が前記個別に表示
された情報のうちいずれの情報に対応するものであるのかを判断するものであることを特
徴とする請求項5〜12のいずれかの項に記載の表示装置。
【請求項14】
少なくとも運転者が存在する方向、助手席乗員が存在する方向に対して、それぞれ個別
の情報が同一画面上に表示され、
前記入力方向判断手段が、前記操作入力が運転者の存在する方向に対して表示された情
報に対応するものであるのか、助手席乗員の存在する方向に対して表示された情報に対応
するものであるのかを判断するものであり、
車両のハンドル取付位置に基づいて、前記入力方向判断手段による前記判断を左右切り
替える切替手段を備えていることを特徴とする請求項5〜13のいずれかの項に記載の表
示装置。
【請求項15】
複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報を同一画面上に表示する表示手段と、
操作入力を受け付ける操作入力手段と、
前記操作入力に対する確認情報入力を要求する確認情報要求手段とを備えていることを
特徴とする表示装置。
【請求項16】
前記操作入力に応じた制御内容を告知する告知手段を備えていることを特徴とする請求
項15記載の表示装置。
【請求項17】
前記確認情報入力が、前記操作入力を確定するものであることを特徴とする請求項15
又は請求項16記載の表示装置。
【請求項18】
前記確認情報入力の機会が設けられている間に、ある視方向に対して表示された情報に
対応する前記操作入力の確定操作の入力を受け付けた場合、
前記ある視方向に対して表示されている情報に対応する前記操作入力に応じた操作制御
の実施を許可する実施制御手段を備えていることを特徴とする請求項17記載の表示装置

【請求項19】
前記確認情報入力が、前記操作入力を取り消すものであることを特徴とする請求項15
又は請求項16記載の表示装置。
【請求項20】
前記確認情報入力の機会が設けられている間に、ある視方向に対して表示された情報に
対応する前記操作入力の取消操作の入力を受け付けた場合、
前記ある視方向とは別の視方向に対して表示されている情報に対応する前記操作入力に
応じた操作制御の実施を許可する実施制御手段を備えていることを特徴とする請求項19
記載の表示装置。
【請求項21】
複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報を同一画面上に表示する表示手段と、
ある操作装置から得られる情報に基づいて、ある特定の視方向と別の視方向に対してで
はなく、前記ある特定の視方向に対して表示されている情報に対応する操作制御の実施を
許可する実施制御手段とを備えていることを特徴とする表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12−1】
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【図12−2】
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【図12−3】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27−1】
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【図27−2】
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【図27−3】
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【図28】
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【図29−1】
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【図29−2】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34−1】
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【図34−2】
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【図34−3】
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【図34−4】
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【図35】
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【図36】
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【図37−1】
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【図37−2】
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【図37−3】
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【図37−4】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【公開番号】特開2006−151364(P2006−151364A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−276773(P2005−276773)
【出願日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】