表示装置
【課題】運転者からは見え、助手席乗員からは見えない運転席用映像と、助手席乗員からは見え、運転者からは見えない助手席用映像とが同一画面上に表示されていたとしても、使用者が所望する適切な操作制御を実現すること。
【解決手段】運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのうち、操作可能なものを多くても1つに限定し、操作可能な映像に対する操作が行われた場合、操作に応じた操作制御を行う手段と、運転席用映像GDRが操作可能な映像に設定されている時、運転席方向から見える運転席用映像GDR及び助手席方向から見える助手席用映像GPAに、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示し、他方、助手席用映像GPAが操作可能な映像に設定されている時、両映像GDR,GPAに助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する手段とを装備する。
【解決手段】運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのうち、操作可能なものを多くても1つに限定し、操作可能な映像に対する操作が行われた場合、操作に応じた操作制御を行う手段と、運転席用映像GDRが操作可能な映像に設定されている時、運転席方向から見える運転席用映像GDR及び助手席方向から見える助手席用映像GPAに、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示し、他方、助手席用映像GPAが操作可能な映像に設定されている時、両映像GDR,GPAに助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する手段とを装備する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置に関し、より詳細には、同一画面上に複数の観察者(利用者)それぞれに対して、独立した異なる情報を実質的に同時に提供するための表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両走行中は、運転者がテレビや映画などを注視することは禁止されており、現在の表示装置では、車両走行中は、テレビや映画などが表示できないようになっている。このため、運転者以外の乗員(例えば、運転者の隣の助手席乗員)は、テレビや映画を見ることが禁止されていないにも拘らず、車両走行中はテレビや映画を見ることができない。
【0003】
一方、近年、車両に搭載される表示装置において、運転者に対する表示内容と、運転者以外の乗員に対する表示内容とを異なるものにする技術について種々提案されている。例えば、下記の特許文献1には、図47に示したように、透明カバー301に遮光帯302,303を設けて、運転席用映像GDRを表示する帯状表示部304から出射された光は運転者DRの目に入るが、助手席用映像GPAを表示する帯状表示部305から出射された光は運転者DRの目に入らないようにし、他方、助手席用映像GPAを表示する帯状表示部305から出射された光は助手席乗員PAの目に入るが、運転席用映像GDRを表示する帯状表示部304から出射された光は助手席乗員PAの目に入らないようにした技術について開示されている。
【0004】
また、下記の特許文献2,3にも、1台の液晶ディスプレイ(LCD)で2つの映像を同時に表示し、運転席と助手席とからそれぞれ異なる映像を見ることができる表示装置について開示されている。また、下記の特許文献4,5には、2種類の映像を同時に同一画面上に表示する2画面表示装置について開示されている。
【0005】
上記したような技術を採用することによって、図48に示したように、ナビゲーション装置による地図映像307を、運転者DRからは見えるように(助手席乗員PAからは見えないように)表示装置306に表示し、DVD映像308を助手席乗員PAからは見えるように(運転者DRからは見えないように)表示装置306に表示することができる。これによって、車両走行中であっても、助手席乗員PAはテレビや映画などを見ることができる。
【0006】
ところで、最近の表示装置ではタッチパネルが採用されており、表示画面上に操作スイッチが作成されるようになっている。そのため、運転者に対する表示内容と、運転者以外の乗員に対する表示内容とを異なるものにした場合、図49に示したように、運転者に対する表示画像と運転者以外の乗員に対する表示画像には、それぞれの表示内容に対する操作スイッチBD1〜BD6,BA1〜BA6が表示されることが考えられる。
【0007】
操作スイッチBD1〜BD6は運転者DRだけが見ることができ、操作スイッチBA1〜BA6は助手席乗員PAだけが見ることができるようになっているが、図50に示したように、操作スイッチBD1〜BD6は操作スイッチBA1〜BA6それぞれと表示画面上では操作領域が同じである領域P1〜P6内に配置される。このように、表示画面上で、それぞれの画像で操作領域が同じ領域に操作スイッチを配置することを「同じ」又は「重複」と称する。
【0008】
そのため、例えば、表示画面上における領域P5が押下された場合、操作スイッチBD5『詳細』が押下された場合に行う制御(地図映像を詳細な表示にする制御)を実施すべきか、操作スイッチBA5『停止』が押下された場合に行う制御(DVD映像の再生を停止する制御)を実施すべきかを適切に判断する必要がある。換言すれば、この判断が適切にできないと、ユーザーが所望する適切な操作制御が実施されなくなる。なお、タッチパネル以外のスイッチ、例えば、表示部の周囲に配置された操作スイッチなどにも上記と同様の課題がある。
【0009】
また、運転席からは助手席用映像GPAが見えないので、助手席乗員PAがどのような操作をしているのかを運転者DRが知ろうと思えば、体を動かして、助手席の側から助手席用映像GPAを覗き込まなくてはならない。そのため、例えば、助手席乗員PAが小さな子供や高齢者であったり、機械に苦手な人である場合に不便となる。
【特許文献1】特開2003−137005号公報
【特許文献2】特開平6−186526号公報
【特許文献3】特開2000−137443号公報
【特許文献4】特開平11−331876号公報
【特許文献5】特開平9−46622号公報
【発明の開示】
【課題を解決するための手段及びその効果】
【0010】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報が同一画面上に表示されていたとしても、例えば、運転者の存在する方向からは見え、助手席乗員の存在する方向からは見えない運転席用映像と、助手席乗員の存在する方向からは見え、運転者の存在する方向からは見えない助手席用映像とが同一画面上に表示されていたとしても、使用者が所望する適切な操作制御が実施される表示装置を提供することを目的としている。
【0011】
上記目的を達成するために本発明に係る表示装置(1)は、複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報を同一画面上に表示する表示手段と、操作入力を受け付ける操作入力手段と、前記操作入力の受け付けを、特定の視方向に対して表示される情報に対応する操作入力に限定する限定手段と、前記特定の視方向を切り替える切替手段と、前記複数の視方向に対して、それぞれ個別に表示される情報の表示を制御することにより、前記特定の視方向を告知する告知手段とを備えていることを特徴としている。
【0012】
上記表示装置(1)によれば、複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報が同一画面上に表示される。例えば、図48に示すように、運転者DRからは運転席用映像GDR(例えば、ナビゲーション装置による地図映像)を見えるようにし、助手席乗員PAからは助手席用映像GPA(例えば、DVD映像)を見えるようにすることができる。
【0013】
ところが、図49に示したように、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複する、同じ領域内に設けられた操作スイッチBD1〜BD6,BA1〜BA6への操作が行われた場合、操作に何らかの制約が加味されていなければ、使用者が望まない操作制御が行われるおそれがある。
【0014】
上記表示装置(1)によれば、前記操作入力の受け付けが、前記特定の視方向に対して表示される情報(例えば、運転席用映像GDR)に対応する操作入力に限定される。従って、前記特定の視方向に対して表示される情報に対応する操作入力は受け付けるが、前記特定の視方向とは別の視方向に対して表示される情報に対応する操作入力は受け付けない。
【0015】
例えば、運転者DRからの視方向が前記特定の視方向に設定されているときに、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複するように配置されている操作スイッチへの操作が行われた場合、運転席用映像GDRに対する操作だけが有効となり、助手席用映像GPAに対する操作は無効となる。すなわち、運転席用映像GDRが操作可能映像となる。従って、使用者は前記操作可能映像がいずれに設定されているのかを把握しておくことによって、所望しない操作制御が実施されるのを防止することができる。
【0016】
また、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複するように配置されている操作スイッチへの操作が行われた場合であっても、前記操作可能映像に対応する操作入力を受け付けることによって適切な操作制御を実現することができるため、図49に示した操作スイッチBD1〜BD6,BA1〜BA6のように、同じ領域内に異なる性質の操作スイッチを配置して、表示画面上を有効に利用することができる。
【0017】
また、上記表示装置(1)によれば、前記特定の視方向は切り替えられ、前記操作可能映像は固定ではないので、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複するように配置されている操作スイッチへの操作を、運転者DR、助手席乗員PAのいずれか一方からだけではなく、それぞれが行うことができる。従って、使用者は前記操作可能映像の設定や切り替えを適切に行ったり、前記操作可能映像がいずれに設定されているのかを正確に認識することによって、所望する操作制御を実現することができる。
【0018】
さらに、上記表示装置(1)によれば、前記複数の視方向に対して、それぞれ個別に表示される情報の表示を制御することにより、前記特定の視方向(すなわち、前記操作入力を受け付け可能な情報)が告知される。例えば、運転者DRからの視方向が前記特定の視方向である場合に、下記のa〜cのように、情報の表示を制御することにより、運転席用映像GDRが前記操作可能映像であることが告知される。
【0019】
a)運転席用映像GDRは表示するが、助手席用映像GPAは表示しない。
b)運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作関連画像は運転席用映像GDRに表示するが、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作関連画像は助手席用映像GPAに表示しない。
c)運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作関連画像は運転席用映像GDRに表示するが、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作関連画像は助手席用映像GPAに表示せず、その代わりに運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作関連画像を助手席用映像GPAに表示する。
【0020】
これにより、運転者DRに対し、自分に対して表示されている情報(運転席用映像GDR)が操作可能映像であることを知らせることができ、助手席乗員PAに対し、自分に対して表示されている情報(助手席用映像GPA)ではなく、相手方(運転者DR)に対して表示されている情報(運転席用映像GDR)が操作可能映像であることを知らせることができる。従って、使用者は自分が見ることのできる映像に対する操作が可能な状態にあるのかどうかを正確に把握することができる。
【0021】
また、本発明に係る表示装置(2)は、上記表示装置(1)において、前記告知手段が、前記特定の視方向とは別の視方向に対する個別の情報を画面から消去するものであることを特徴としている。
【0022】
上記表示装置(2)によれば、前記特定の視方向とは別の視方向に対する個別の情報が画面上から消去される。例えば、運転者DRからの視方向が前記特定の視方向に設定されている場合、運転席用映像GDRは表示されるが、助手席用映像GPAは表示されないことになる。これにより、運転者DRに対し、自分に対して表示されている情報(運転席用映像GDR)が操作可能映像であることを知らせることができ、助手席乗員PAに対しては、相手方に対して表示されている情報が操作可能映像であることを知らせることができる。
【0023】
また、本発明に係る表示装置(3)は、上記表示装置(2)において、前記告知手段により画面から消去される情報が、前記別の視方向に対する個別の情報のうち、操作入力のための操作関連画像であることを特徴としている。
【0024】
上記表示装置(3)によれば、前記告知手段により画面上から消去される情報が、前記別の視方向に対する個別の情報のうち、操作入力のための操作関連画像である。例えば、運転者DRからの視方向が前記特定の視方向に設定されている場合、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作関連画像は運転席用映像GDRに表示されるが、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作関連画像は助手席用映像GPAには表示されないことになる。
【0025】
これにより、運転者DRに対し、自分に対して表示されている運転席用映像GDRが操作可能映像であることを知らせることができ、助手席乗員PAに対し、自分に対して表示されている助手席用映像GPAが操作可能映像でないことを知らせることができる。なお、このとき、助手席乗員PAが本来見たい助手席用映像GPAについては画面上から消去せずに残すようにすれば、助手席乗員PAは必要な情報を途切れることなく取得することができる。
【0026】
また、本発明に係る表示装置(4)は、上記表示装置(1)において、前記告知手段が、前記特定の視方向に対する個別の情報を、前記特定の視方向とは別の視方向に対して表示するものであることを特徴としている。
【0027】
上記表示装置(4)によれば、前記特定の視方向に対する個別の情報が、前記特定の視方向とは別の視方向に対して表示される。例えば、運転者DRからの視方向が前記特定の視方向に設定されている場合、運転者DRに対しては、通常通り運転席用映像GDRが表示されるが、他方、助手席乗員PAに対しては、助手席用映像GPAではなく運転席用映像GDRが表示されることになる。これにより、運転者DR、助手席乗員PAに対して、運転席用映像GDRが操作可能映像であることを知らせることができる。
【0028】
また、本発明に係る表示装置(5)は、上記表示装置(4)において、前記告知手段により前記別の視方向に対して表示される情報が、前記特定の視方向に対する個別の情報のうち、操作入力のための操作関連画像であることを特徴としている。
【0029】
上記表示装置(5)によれば、前記告知手段により前記別の視方向に対して表示される情報が、前記特定の視方向に対する個別の情報のうち、操作入力のための操作関連画像である。例えば、運転席方向が前記特定の視方向に設定されている場合、運転席方向に対しては、運転席用映像GDRが表示されると共に、当該映像GDRに対する操作入力のための操作関連画像が表示され、他方、助手席方向に対しては、助手席用映像GPAが表示されると共に、当該映像GPAの代わりに運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作関連画像が表示されることになる。これにより、運転者DR、助手席乗員PAに対し、運転席用映像GDRが操作可能映像であることを知らせることができる。
【0030】
なお、このとき、助手席乗員PAが本来見たい助手席用映像GPAについては画面上から消去せずに残すようにすれば、助手席乗員PAは必要な情報を途切れることなく取得することができる。また、その逆に、助手席用映像GPAを画面上から消去すれば、操作に関係のない余計な映像は消去されることになるので、助手席乗員PAは運転者DRによる操作の監視などがし易くなる。
【0031】
また、本発明に係る表示装置(6)は、上記表示装置(4)又は(5)において、前記告知手段が、前記特定の視方向、装置本体が搭載される車両の走行状態、前記車両への乗車状況、及び前記特定の視方向に対して表示される情報の種類のうちの少なくとも1つに基づいて、表示形態を変更し、変更した表示形態で、前記特定の視方向に対する個別の情報を、前記特定の視方向とは別の視方向に対して表示するものであることを特徴としている。
【0032】
上記表示装置(6)によれば、前記特定の視方向、装置本体が搭載される車両走行状態、前記車両への乗車状況、及び前記特定の視方向に対して表示される情報の種類のうちの少なくとも1つに基づいて、表示形態が変更され、変更された表示形態で、前記特定の視方向に対する個別の情報が、前記特定の視方向とは別の視方向に対して表示されるので、利便性と安全性とのバランスを取ることができる。
【0033】
表示形態の変更方法としては、例えば、下記のa〜dが挙げられる。
a)前記特定の視方向が運転席方向、又は助手席方向のいずれであるかによって表示形態を変更する。
b)走行中、又は停車中のいずれであるかによって表示形態を変更する。
【0034】
c)運転者DRが乗車中であるか否か、又は助手席乗員PAが乗車中であるか否かによって、表示形態を変更する。
d)前記特定の視方向に対して表示される映像がDVD映像やTV映像などのような動画、又は静止画のいずれであるかによって表示形態を変更する。
e)上記a〜dに示した変更の条件を組み合わせて、表示形態を変更するようにしても良い。
i)前記特定の視方向が助手席方向に設定されている時に
1)車両が走行中である場合
助手席用映像GPAがDVD映像やTV映像のような動画でない場合、運転席方向に対して、助手席用映像GPAを表示し、
一方、助手席用映像GPAがDVD映像やTV映像のような動画である場合、運転席方向に対して、運転席用映像GDRを表示する。
2)車両が停車中である場合
映像の種類に関係なく、運転席方向に対して、助手席用映像GPAを表示する。
ii)前記特定の視方向が運転席方向に設定されている時には、車両の走行状態や映像の種類に関係なく、助手席方向に対して、運転席用映像GDRを表示する。
【0035】
また、本発明に係る表示装置(7)は、上記表示装置(1)〜(6)のいずれかにおいて、ある復帰条件が成立すると、前記告知手段による告知前の状態に復帰させる復帰手段を備えていることを特徴としている。
【0036】
上記表示装置(7)によれば、前記ある復帰条件が成立すると、前記告知手段による告知前の状態へ戻される。例えば、運転席用映像GDRから、助手席用映像GPAに対応する操作入力のための操作関連画像が消去され、後述する図11に示すように、運転席用映像GDRへ、当該映像GDRに対する操作入力のための操作関連画像(操作スイッチ)が表示された状態へ戻される。これにより、運転者DRは本来見たい映像(例えば、地図映像)を再び鮮明に見ることができるようになる。
【0037】
また、本発明に係る表示装置(8)は、上記表示装置(7)において、前記ある復帰条件が、前記告知前の状態への復帰を指示する復帰指示操作入力が行われること、又は前記特定の視方向に対して表示されている個別の情報に対する操作入力が所定時間行われないこと、であることを特徴としている。
【0038】
上記表示装置(8)によれば、使用者から指示された場合、又は前記特定の視方向に対して表示されている個別の情報に対する操作入力が前記所定時間行われない場合(すなわち、前記個別の情報に対する操作を行う必要が無くなったと判断し得る状態になった場合)、通常時の、複数の視方向に対して個別の情報が表示された状態へ戻される。従って、適切なタイミングで通常の表示状態へ戻すことができる。
【0039】
また、本発明に係る表示装置(9)は、上記表示装置(1)〜(8)のいずれかにおいて、前記複数の視方向のうち、ある1つの視方向に対して表示される情報に優先権を設定する優先権設定手段を備え、前記切替手段が、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向を優先的に前記特定の視方向に設定するものであることを特徴としている。
【0040】
上記表示装置(9)によれば、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向が優先的に前記特定の視方向に設定される。例えば、運転席方向から見ることのできる運転席用映像GDRに前記優先権が設定されている場合、助手席用映像GPAが表示される助手席方向よりも、運転席用映像GDRが表示される運転席方向が、優先的に前記特定の視方向に設定されることになる。これにより、ある映像を操作可能映像にするための切り替え操作を行う回数を少なくすることができ、使用者の操作負担を軽減することができる。
【0041】
また、本発明に係る表示装置(10)は、上記表示装置(9)において、前記切替手段が、前記複数の視方向に対する個別の情報の表示開始時、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向を優先的に前記特定の視方向に設定するものであることを特徴としている。
【0042】
上記表示装置(10)によれば、前記複数の視方向に対する個別の情報の表示(すなわち、マルチビュー表示)開始時、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向が優先的に前記特定の視方向に設定される。例えば、運転席方向から見ることのできる運転席用映像GDRに前記優先権が設定されている場合、マルチビュー表示開始時、運転席用映像GDRに対する操作が可能になる。これにより、使用者による操作負担を軽減することができる。
【0043】
また、本発明に係る表示装置(11)は、上記表示装置(9)又は(10)において、前記優先権設定手段が、前記複数の視方向に対してそれぞれ個別に表示される情報の種類、装置本体が搭載される車両の走行状態、及び前記車両への乗車状況のうちの少なくとも1つに基づいて、前記優先権を設定すべき情報を決定するものであることを特徴としている。
【0044】
上記表示装置(11)によれば、前記複数の視方向に対してそれぞれ個別に表示される情報の種類、装置本体が搭載される車両の走行状態、及び前記車両への乗車状況のうちの少なくとも1つに基づいて、前記優先権を設定すべき情報が決定されるので、利便性を高めることができる。
【0045】
前記優先権の決定方法としては、例えば、下記のa〜cが挙げられる。
a)運転席用映像GDRとして、車両を目的地まで誘導してくれる(ナビゲーションシステムの)地図映像が表示され、助手席用映像GPAとして、映画が表示されている場合、地図映像(運転席用映像GDR)の操作頻度が比較的高いと判断し、運転席用映像GDRを、前記優先権を設定すべき情報に決定する。
b)車両が停止している場合、運転席方向から見ることのできる運転席用映像GDRを、前記優先権を設定すべき情報に決定し、車両が走行している場合、助手席方向から見ることのできる助手席用映像GPAを、前記優先権を設定すべき情報に決定する。
c)運転者DRが乗車していない場合、助手席方向から見ることのできる助手席用映像GPAを、前記優先権を設定すべき情報に決定し、助手席乗員PAが乗車していない場合、運転席方向から見ることのできる運転席用映像GDRを、前記優先権を設定すべき情報に決定する。なお、車両への乗車状況については、前記車両内に設けられた乗員検知センサから得られる情報などに基づいて判断することができる。
【0046】
また、本発明に係る表示装置(12)は、上記表示装置(9)〜(11)のいずれかにおいて、各視方向からの操作頻度を推定する操作頻度推定手段を備え、前記優先権設定手段が、前記操作頻度推定手段で推定された操作頻度に基づいて、前記優先権を設定すべき情報を決定するものであることを特徴としている。
【0047】
各映像に対する操作頻度は、その映像やその時々の状況によって変化する。例えば、車両を目的地まで誘導してくれるナビゲーションシステムの地図映像の場合、エンジンがONされてから目的地の設定が完了するまでは、操作頻度は高くなるが、目的地の設定が完了し、実際に案内が開始されてからは、操作頻度は低くなる。また、映画についても同じようなことが言える。
【0048】
上記表示装置(12)によれば、各視方向からの操作頻度が各種条件により推定され、推定された操作頻度に応じて、前記優先権を設定すべき情報が決定される。例えば、目的地の案内が開始されるまで(又はエンジンONから所定の時間が経過するまでの間)、地図映像を、前記優先権を設定すべき情報に決定し、目的地の案内が開始されてからは(又はエンジンONから前記所定の時間が経過してからは)、別の映像を、前記優先権を設定すべき情報に決定する。これにより、利便性をより一層高めることができる。
【0049】
また、本発明に係る表示装置(13)は、上記表示装置(9)〜(12)のいずれかにおいて、前記優先権の設定されていない情報が表示された視方向が前記特定の視方向に切り替わっている状態にあるときに、前記特定の視方向に対して表示されている情報に対する操作入力が所定時間行われていないと判断すれば、前記切替手段が、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向を前記特定の視方向に切り替えることを特徴としている。
【0050】
上記表示装置(13)によれば、前記優先権の設定されていない情報が表示された視方向が前記特定の視方向に切り替わっている状態にあるときに、前記特定の視方向に対して表示されている情報に対する操作入力が所定時間行われていないと判断すれば、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向が前記特定の視方向に切り替えられる。
【0051】
例えば、運転席方向から見ることのできる運転席用映像GDRに前記優先権が設定されているが、該優先権の設定されていない助手席用映像GPAが操作可能映像に切り替わっている状態のとき(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が受け付けられるようになっているとき)に、助手席用映像GPAに対する操作入力が前記所定時間(例えば、6秒間)行われないと判断すれば、助手席用映像GPAに対する操作入力が必要無くなったとし、運転席用映像GDRが操作可能映像に切り替えられる。これにより、通常時においては、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向を前記特定の視方向に設定しておくことができ、使用者の操作負担を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0052】
以下、本発明に係る表示装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、実施の形態(1)に係る表示装置が有する、複数の視方向に対して個別の映像を同一画面上に表示させる機能を説明するための説明図である。図中1は第1の画像ソースを示し、図中2は第2の画像ソースを示している。画像ソースとしては、例えばDVDプレーヤやテレビ受信機、ナビゲーション装置などが挙げられる。
【0053】
第1の画像ソース1から得られる第1の画像データD1及び第2の画像ソース2から得られる第2の画像データD2は表示制御部3へ供給されるようになっている。これら第1の画像データD1及び第2の画像データD2は、表示制御部3において表示部4で実質的に同時に表示できるように処理が施され、処理された表示データD3は表示部4へ供給されるようになっている。
【0054】
表示部4は、後で詳しく説明するが、図3(b)に示したように、視差バリア26を備えた液晶パネル21を含んで構成され、その横方向の総画素の半数(例えば、偶数列)が第1の画像ソース1に基づく第1の表示画像5の表示に使用され、残りの半数(例えば、奇数列)が第2の画像ソース2に基づく第2の表示画像6の表示に使用されるようになっている。
【0055】
第1の表示画像5に対する画素は、表示部4に対して右側に位置する観察者(利用者)7からは見えるが、第2の表示画像6に対する画素は、表示部4の表面に形成されている視差バリア26によって遮られ、観察者7からは見えないようになっている。一方、第2の表示画像6に対する画素は、表示部4に対して左側に位置する観察者(利用者)8からは見えるが、第1の表示画像5に対する画素は、表示部4の表面に形成されている視差バリア26によって遮られ、観察者8からは見えないようになっている。
【0056】
上記したように、表示部4との位置関係に応じて、換言すれば表示部4に対する視野角に応じて、第2の表示画像6は見えないが、第1の表示画像5は見え、一方、第1の表示画像5は見えないが、第2の表示画像6は見える、といった状況を作り出すことができるようになっている。従って、同一画面上で左右の観察者(利用者)7,8に異なる情報やコンテンツを提示することができる。もちろん、第1の画像ソース1と第2の画像ソース2とが同じであれば、左右の観察者7,8が同じ表示画像を見ることもできる。
【0057】
図2は、実施の形態(1)に係る表示装置を車両へ搭載した場合の一例を示した斜視図である。表示装置を構成する表示部4は、運転席11及び助手席12の前方、ウィンドシールド13の下方に設けられたダッシュボード14の略中央に配設され、表示装置に対する各種操作は、表示部4の表面に形成されたタッチパネル、その周囲に設けられた操作部15、又は赤外線や無線式のリモコン(図示せず)などの操作によって行われるようになっている。また車両の各ドア16にはスピーカ17が配設され、スピーカ17から表示画像に連動した音声や警告音などが出力されるようになっている。
【0058】
これによって、例えば、第1の視方向となる運転席11からは、ナビゲーション装置の地図画像だけを見えるようにし、他方、第2の視方向となる助手席12からは、テレビ受信画像やDVD映画画像だけを見えるようにすることができる。従って、運転席11に着座している運転者DRが、カーナビゲーションによる運転支援を受けながら、助手席13に着座している助手席乗員PAが、テレビや映画を楽しむことができる。
【0059】
しかもそれぞれの表示画像は、表示部4の画面全体(例えば、7インチ)を使用して表示されるため、従来のマルチウィンドウ表示のように画面サイズは小さくならない。つまり、運転者DRや助手席乗員PAにとっては、あたかも画面を占有しているかのようになるため、運転者DR、助手席乗員PAそれぞれに対して適切に情報やコンテンツを提示することができる。
【0060】
次に、実施の形態(1)に係る表示装置の表示部4の構成について詳細に説明する。図3(a)は表示部4を正面から見たときの表示状態を模式的に示した図であり、図3(b)は、図3(a)におけるB−B線断面図である。表示部4は、液晶パネル21とバックライト30とを含んで構成されている。液晶パネル21は、バックライト30から少し隔離して配設され、RGB色(3原色)で構成される画素を有している。
【0061】
また、液晶パネル21は、TFT(Thin Film Transistor)基板23とカラーフィルタ基板24との間に液晶層25が挟持された基板22と、視差バリア26と、ガラス基板27とが、バックライト30側に配設された偏光板28と、その発光方向側の前面に配設された偏光板29との間に挟持された構造となっている。液晶パネル21としては、例えば横方向が800画素、縦方向が480画素からなるものが採用される。
【0062】
液晶パネル21の各画素は、右側(運転席11)用画素RPと、左側(助手席12)用画素LPとに縦方向に交互にグループ化されて表示制御されるようになっている。すなわち、液晶パネル21の横方向の総画素の半数が第1の表示画像5の表示に、残りの半数の画素が第2の表示画像6の表示に使用されるようになっている。
【0063】
視差バリア26は、横方向に所定の間隔(各画素からの光の出射方向を左右のいずれか一方に規制することができる間隔)で設けられ、縦縞様に形成されている。視差バリア26によって、右側(運転席11)用画素RPは、左側(運転席12)への表示は遮断されるが、右側への表示は遮断されず、右側の運転席11からは見えるようになっている一方、左側(助手席12)用の画素LPは、右側(運転席11)への表示は遮断されるが、左側への表示は遮断されず、左側の助手席12からは見えるようになっている。
【0064】
すなわち、右側から液晶パネル21を見ると、視差バリア26が左側用画素LPを覆い隠し、右側用画素RPが見える一方、左側から液晶パネル21を見ると、視差バリア26が右側用画素RPを覆い隠し、左側用画素LPが見える。なお、正面付近から液晶パネル21を見ると、右側用画素RPと左側用画素LPの両方が見えるため、第1の表示画像5と第2の表示画像6とが重なったように見える。
【0065】
また、液晶パネル21の各画素に対する表示制御と視差バリア26の配置構成とを変更すれば、3方向以上に異なる画像を表示することも可能である。また、視差バリア26を電気的に駆動可能な液晶シャッター等で構成して視野角を可変するようにしてもよい。なお、視差バリア26については、例えば、特開平10−123461号公報や、特開平11−84131号公報に開示された構成を応用することができる。
また、図3の交互に並んだ右側用画素RP及び左側用画素LPはRGB色を有しているが、各グループ縦方向内は、R列、G列、B列のように単色で構成されていてもよく、またRGBが複数混じった列として構成されていてもよい。
【0066】
図4は、表示部4を構成するTFT基板23の概略を示す回路図である。TFT基板23は、走査線駆動回路31と、データ線駆動回路32と、走査線駆動回路31に接続された走査線LSCAN1,LSCAN2,…と、データ線駆動回路32に接続されたデータ線LDATA1,LDATA2,…と、走査線駆動回路31及びデータ線駆動回路32に接続された表示パネル駆動部33とを含んで構成されている。
【0067】
各走査線LSCAN1,LSCAN2,…、及び各データ線LDATA1,LDATA2,…によって囲まれた領域を一単位として、複数のサブピクセルSPが形成され、各サブピクセルSPには、液晶層25(図3(b)参照)に電圧を印加する画素電極34とそれをスイッチング制御するTFT素子35とが形成されている。
【0068】
表示パネル駆動部33は、走査線駆動回路31及びデータ線駆動回路32の駆動タイミングを制御するように構成されている。走査線駆動回路31は、TFT素子35の選択走査を行い、またデータ線駆動回路32は、画素電極34への印加電圧を制御するように構成されている。
【0069】
各サブピクセルSPは、第1の画像データD1(図1参照)と第2の画像データD2との合成データ、又は第1の画像データD1、第2の画像データD2それぞれ個々の画像データに基づいて、例えばデータ線LDATA2,LDATA4に第1の画素データD1(右側画像表示用)を、またデータ線LDATA1,LDATA3に第2の画素データD2(左側画像表示用)を送信することによって、第1の表示画像5(図1参照)を形成する第1の画像データD1群と第2の表示画像6を形成する第2の画像データD2群とが形成されるようになっている。なお、3方向以上に個別の画像を表示させる場合にも、上記と同様な駆動制御を実施すればよく、例えば3方向に個別の画像を表示させるには、第1,第2,第3の画像データ群を形成するようにすればよい。
【0070】
図5は、実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、車両に搭載されるAV(Audio Visual)ナビゲーションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。但し、図1〜図4で説明した各部と同一機能を有する構成部品には、同一符号を付すこととする。
【0071】
AVナビゲーションシステムは、CD/MD再生部101、ラジオ受信部102、TV受信部103、DVD再生部104、HD(ハードディスク)再生部105、及びナビゲーション部106を含む各種ソースを備えており、これら各種ソースは、信号ラインを介して分配回路107にそれぞれ接続されている。また、外部音声/映像入力部108が信号ラインを介して分配回路107に接続されている。外部音声/映像入力部108には、カメラ(例えば、後方監視用カメラ)109が接続されているが、ビデオカメラやゲーム機なども接続可能となっている。
【0072】
また、TV受信部103には、セレクタ110が接続され、セレクタ110には車両の右前、左前、右後、左後それぞれに配設されたアンテナ110a〜110dが接続されている。ナビゲーション部106には、VICS情報受信部111とGPS情報受信部112とが接続され、VICS情報受信部111及びGPS情報受信部112にはそれぞれアンテナ111a,112bが接続されている。
【0073】
分配回路107は、信号ラインを介して音声調整回路113と、第1の画像調整回路114と、第2の画像調整回路115とにそれぞれ接続され、音声調整回路113は各ドア16(図2参照)に配設されたスピーカ17に、第1の画像調整回路114及び第2の画像調整回路115は、信号ラインを介して画像出力部116に接続され、画像出力部116は、信号ラインを介して表示部4の液晶パネル21に、信号ラインを介してリア表示部117にそれぞれ接続されている。
【0074】
なお、リア表示部117は、車両の後席用に設けられたものであり、画像出力部116を介して表示部4に表示される画像と同じもの、もしくは運転席用の画像か助手席用の画像の一方を表示させることができるようになっている。表示部4は、バックライト30、液晶パネル21、及びタッチパネル118を含んで構成され、タッチパネル118への操作信号が制御部100に入力されるようになっている。
【0075】
また、明るさ検知手段(例えば、車両のライトスイッチや光センサ等)119、乗員検知手段(例えば、圧力センサ等)120、無線通信機能を有する通信ユニット121、ETC車載器122、リモコン123とデータのやり取りをするリモコン送受信部124、操作部15、及びメモリ125が制御部100に接続されている。
【0076】
制御部100は、制御ラインを介して、各種ソース101〜106、分配回路107、外部音声/映像入力部108、各種調整回路113〜115、画像出力部116、及び表示部4など、システム内の各部に接続されており、システムの各部を統括的に制御するように構成されている。
【0077】
図6は、画像出力部116の概略構成を示したブロック図である。但し、図1〜図5で説明した各部と同一機能を有する構成部品には、同一符号を付すこととする。画像出力部116は、第1の画像調整回路114(図5参照)と接続された第1の書込回路131と、第2の画像調整回路115と接続された第2の書込回路132と、VRAM133と、表示パネル駆動部33とを含んで構成されている。
【0078】
例えば、第1の書込回路131は、第1の画像調整回路114で調整された画像データのうち画像の偶数列に対応する画像データを、第2の書込回路132は、第2の画像調整回路115で調整された画像データのうち画像の奇数列に対応する画像データをもとにし、それぞれVRAM133における該当する領域に書き込む。表示パネル駆動部33は、液晶パネル21(図3、図5参照)を駆動させるための回路であり、VRAM133に保存されている画像データ(第1の画像データD1と第2の画像データD2の合成データ)に基づいて、液晶パネル21の対応する画素を駆動させるようになっている。
【0079】
なお、VRAM133には第1の画像データD1と第2の画像データD2の合成されたマルチビュー表示用の画像に対応するように画像データの書込が行われているので、駆動回路は一つでよく、その動作も通常の液晶表示装置の駆動回路の動作と同じである。また、別の形態として、第1の画像データD1と第2の画像データD2とを合成せずに、それぞれの画像データに基づいて、液晶パネル21の対応する画素を駆動する第1の表示パネル駆動部及び第2の表示パネル駆動部を備える構成とすることもできる。
【0080】
図7は、メモリ125の概略構成を示したブロック図である。メモリ125は、ユーザが設定した第1の表示画像5(図1参照)及び第2の表示画像6の画質調整値をそれぞれ書き込み可能な第1の画面RAM141及び第2の画面RAM142と、第1の表示画像5及び第2の表示画像6の各画質調整用に予め複数段階の調整値が選択可能に記憶された画質設定情報記憶手段143と、周囲環境に対する第1の表示画像5及び第2の表示画像6の画質の調整状態を保持する対環境調整値保持手段144とを含んで構成されている。画質設定情報記憶手段143、及び対環境調整値保持手段144は、フラッシュメモリなどの電気的書き換え可能な不揮発性メモリ又はバッテリバックアップされた揮発性メモリにより構成されている。
【0081】
図8は、制御部100の概略構成を示したブロック図である。制御部100は、システム内の各部と接続されたインターフェース151と、システム内の各部を統括的に制御するCPU152と、システムの動作に必要な各種のプログラムが記憶されたプログラム記憶部(ROM)153と、各種のデータを記憶するデータ記憶部(RAM)154とを含んで構成されている。なお、ROM153とRAM154は、CPU152に内蔵されたものでも、外部に設けたものでもよく、ROM153はフラッシュメモリの様に電気的に書き換え可能な不揮発性メモリでもよい。
【0082】
制御部100は、図5に示したように、タッチパネル118や操作部15、リモコン123などからの操作信号に基づいて、各種制御を行うように構成されており、例えば各種ソース101〜106及び分配回路107を制御し、選択された2つのソース又は1つのソースの画像データや音声データの出力を制御し、選択されたソースの画像データや音声データを、分配回路107を介して、画像データであれば第1の画像調整回路114及び第2の画像調整回路115に、音声データであれば音声調整回路113にそれぞれ分配させる制御を行うようになっている。
【0083】
第1の画像調整回路114及び第2の画像調整回路115では、制御部100からの制御信号に基づいて画像データの輝度や色調、コントラストなどが調整され、調整された画像データは画像出力部116に出力され、画像出力部116では、制御部100からの制御信号に基づいて、液晶パネル21を駆動させて画像を表示する処理が行われるようになっている。
【0084】
また、音声調整回路113では、制御部100からの制御信号に基づいて各スピーカ17への分配、音量、音声などが調整され、調整された音声がスピーカから出力されるようになっている。また、制御部100は、これら各種ソース101〜106をコントロールするための操作メニューを表示させる制御も行っている。
【0085】
例えばHD再生部105が選択された場合、ハードディスク(図示せず)に記録されたMP3ファイル等の音楽データやJPEGファイル等の画像データ、ナビゲーション用の地図データ等が読み出され、音楽データ等を選択するためのメニュー表示や画像データが表示部4に表示されるようになっている。なお、ナビゲーション部106は、ナビゲーションのために利用される地図情報を記憶した地図情報記憶部(上記ハードディスクの一部領域を使用)を備えており、VICS情報受信部111やGPS情報受信部112を介して取得した情報を利用して生成されたナビゲーション画像を表示部4に表示させることができるようになっている。またTV受信部103は、セレクタ110で選択されたアンテナ110a〜110dのいずれかを介して、所望のアナログTV放送波やディジタルTV放送波を受信するように構成されている。
【0086】
また、制御部100は、明るさ検知手段119や乗員検知手段120により検知された情報を元に、出力画像や音声の設定を変更する制御等を行うようになっている。また、通信ユニット121とETC車載器122とが制御部100に接続されており、制御部100は、ETC車載器122からの料金情報等を表示部4に表示させる制御を行ったり、携帯電話などと無線接続するための通信ユニット121を制御して、該制御に関する情報を表示部4に表示させる制御等を行うようになっている。また、制御部100は、画質設定情報やプログラム、車両情報等の各種設定情報をメモリ125に記憶させる処理も行うようになっている。
【0087】
図9は、実施の形態(1)に係る表示装置の外観正面図を示した図である。図中201は表示装置を示しており、表示装置201はタッチパネル118がその表面に形成された表示部4と、その周囲に設けられた操作部15(操作スイッチ15a〜15h)と、後で詳しく説明する助手席切替スイッチ(P)15iと、分離表示解除スイッチ(分離解除)15jと、運転席切替スイッチ(D)15kとを含んで構成されている。
【0088】
表示部4は、図3に示したように、視差バリア26などを含んで構成され、同一画面上において、運転席用映像GDRと助手席用映像GPAとを分離して表示し、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させることができるようになっている。
【0089】
実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100の行う処理動作[1−1]を図10に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[1−1]は、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させるための分離表示(マルチビュー)が、表示部4に形成された操作スイッチや操作部15、リモコン123などが操作されることによって使用者から指示された場合に行われる動作である。
【0090】
なお、分離表示が基本となっている場合(すなわち、AVナビゲーションシステムの電源オン後から分離表示となっている場合)には、使用者からの分離表示の指示は必要なく、これから説明する処理動作[1−1]は不要となり、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラグfSEについても不要となる。
【0091】
使用者から分離表示が指示されると、まず、所定の条件に基づいて、図11に示したように、2つの映像のうちの一方を運転席用映像GDRとして表示し、残りを助手席用映像GPAとして表示し(ステップS1)、次に、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラグfSEを1に設定し(ステップS2)、運転席用映像GDRに対する操作が可能/不可能であることを示すための運転席フラグfDRを0に設定する(運転席用映像GDRに対する操作不可能)と共に、助手席用映像GPAに対する操作が可能/不可能であることを示すための助手席フラグfPAを0(助手席用映像GPAに対する操作不可能)に設定する(ステップS3)。
【0092】
なお、分離表示の仕方としては、例えば、目的地まで誘導するための地図映像が表示されている場合は、その地図映像を運転席用映像GDRにし、テレビ映像や映画などは、助手席用映像GPAにするといった方法や、各視方向それぞれでのラストメモリや、頻度の高いものを表示するといった方法が挙げられる。
【0093】
図11(a)は運転席用映像GDRの一例を示した図であり、図11(b)は助手席用映像GPAを示した図である。なお、運転席用映像GDRに対する操作が可能な場合は、図12に示したように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに、運転席用映像GDRに対応する操作入力のための操作画像CDRが表示されるようになっている。一方、助手席用映像GPAに対する操作が可能な場合は、図13に示したように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに、助手席用映像GPAに対応する操作入力のための操作画像CPAが表示されるようになっている。
【0094】
また、ここでは単純に運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに、操作画像CDR,CPAを重ねて表示する場合を例に挙げているが、操作画像の表示形態はこれに限定されず、別の実施の形態では、図14に示したように、例えば、運転席用映像GDR、助手席用映像GPAを縮小させて、その周囲に操作画像CPA’を表示するようにしても良い。
【0095】
次に、実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100の行う処理動作[1−2]を図15−1〜図15−3に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[1−2]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部4に形成されたタッチパネル(操作スイッチBD1〜BD6,BA1〜BA6)や、操作部15を構成する操作スイッチ15a〜15k、リモコン123などが操作された場合に行われる動作である。但し、上記したように、分離表示が基本となっている場合には、当然のことながら、分離表示フラグfSEは不要であり、分離表示フラグfSEが1であることは、開始条件に含まれない。
【0096】
まず、助手席用映像GPAに対する操作を可能に設定するための助手席切替スイッチ15iが操作されたか否かを判断し(ステップS11)、助手席切替スイッチ15iが操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS12)。
【0097】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図12参照)、次に、操作可能な映像を助手席用映像GPAへ切り替えるために、まず、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS13)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS14)、運転席用映像GDRに対する操作入力が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtDRを停止させる(ステップS15)。
【0098】
次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS16)、作成した操作画像データを用いて、図13に示したように、運転席用映像GDR、助手席用映像GPAの両映像に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する(ステップS17)。その後、助手席フラグfPAを1に設定し(ステップS18)、助手席用映像GPAに対する操作入力が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtPAを0にして起動させる(ステップS19)。
【0099】
一方、ステップS12において、運転席フラグfDRが1でない(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS20)。助手席フラグfPAが1でない(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば(図11参照)、ステップS16へ進んで、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定するための処理を行う。
【0100】
他方、ステップS20において、助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図13参照)、ステップS11で確認した助手席切替スイッチ15iの操作は、助手席用映像GPAを操作不可能な映像へ戻す指示であると看做し、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS21)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS22)、タイマtPAを停止させる(ステップS23)。
【0101】
また、ステップS11において、助手席切替スイッチ15iは操作されていないと判断すれば、次に、ステップS31(図15−2)へ進んで、運転席用映像GDRに対する操作を可能に設定するための運転席切替スイッチ15kが操作されたか否かを判断し、運転席切替スイッチ15kが操作されたと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS32)。
【0102】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図13参照)、次に、操作可能な映像を運転席用映像GDRへ切り替えるために、まず、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS33)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS34)、タイマtPAを停止させる(ステップS35)。
【0103】
次に、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS36)、作成した操作画像データを用いて、図12に示したように、運転席用映像GDR、助手席用映像GPAの両映像に、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示する(ステップS37)。その後、運転席フラグfDRを1に設定し(ステップS38)、タイマtDRを0にして起動させる(ステップS39)。
【0104】
一方、ステップS32において、助手席フラグfPAが1でない(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS40)。運転席フラグfDRが1でない(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば(図11参照)、ステップS36へ進んで、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定するための処理を行う。
【0105】
他方、ステップS40において、運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図12参照)、ステップS31で確認した運転席切替スイッチ15kの操作は、運転席用映像GDRを操作不可能な映像へ戻す指示であると看做し、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS41)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS42)、タイマtDRを停止させる(ステップS43)。
【0106】
また、ステップS31において、運転席切替スイッチ15kは操作されていないと判断すれば、次に、ステップS51(図15−3)へ進んで、表示部4に形成されたタッチパネル118が操作されたか否かを判断する。タッチパネル118が操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS52)。
【0107】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、運転席用映像GDRに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS53)、その後、タイマtDRを0に戻す(ステップS54)。一方、運転席フラグfDRは1でないと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS55)。
【0108】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、助手席用映像GPAに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS56)、その後、タイマtPAを0に戻す(ステップS57)。一方、助手席フラグfPAは1でないと判断すれば、前記操作を無効とし、そのまま処理動作[1−2]を終了する。
【0109】
また、ステップS51において、タッチパネル118は操作されていないと判断すれば、次に、分離表示解除スイッチ15jが操作されたか否かを判断する(ステップS58)。分離表示解除スイッチ15jが操作されたと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS59)。
【0110】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、次に、2つの映像のうち、助手席用映像GPAを残すために、運転席用映像GDRを消去し、助手席用映像GPAを全画面表示するようにし(ステップS60)、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS61)、作成した操作画像データを用いて、助手席用映像GPAに、当該映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する(ステップS62)。
【0111】
その後、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS63)、タイマtPAを停止させ(ステップS64)、分離表示フラグfSEを「0」に戻す(ステップS65)。なお、ここでは助手席用映像GPAを全画面表示するようにしているが、別の実施の形態では、分離表示の時に、奇数列の画素だけを使って表示していた助手席用映像GPAと同じものを運転席方向に対して表示するようにしても良い。すなわち、分離表示の時に助手席方向に対して表示していたものを偶数列の画素だけを使って同じように表示する。
【0112】
一方、ステップS59において、助手席フラグfPAは1でない(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、次に、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを残すために、助手席用映像GPAを消去し、運転席用映像GDRを全画面表示するようにし(ステップS66)、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS67)、作成した操作画像データを用いて、運転席用映像GDRに、当該映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示する(ステップS68)。
【0113】
その後、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS69)、タイマtDRを停止させ(ステップS70)、その後、ステップS65へ進んで、分離表示フラグfSEを0に戻す。なお、ここでは運転席用映像GDRを全画面表示するようにしているが、別の実施の形態では、分離表示の時に、偶数列の画素だけを使って表示していた運転席用映像GDRと同じものを助手席方向に対して表示するようにしても良い。すなわち、分離表示の時に運転席方向に対して表示していたものを奇数列の画素だけを使って同じように表示する。
また、ステップS58において、分離表示解除スイッチ15jは操作されていないと判断すれば、その他の操作に応じた従来通りの処理を行う。
【0114】
次に、実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100の行う処理動作[1−3]を図16に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[1−3]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の時間毎に行われる動作である。
【0115】
まず、タイマtDRが所定の時間T(例えば、6秒)以上であるか否かを判断する(ステップS72)。タイマtDRが所定の時間T以上である(すなわち、運転席用映像GDRに対する最後の操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、次に、運転席用映像GDRを操作不可能な映像に戻すために、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS73)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS74)、タイマtDRを停止させる(ステップS75)。
【0116】
一方、タイマtDRは所定の時間T以上でないと判断すれば、次に、タイマtPAが所定の時間T(例えば、6秒)以上であるか否かを判断する(ステップS76)。タイマtPAが所定の時間T以上である(すなわち、助手席用映像GPAに対する最後の操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、次に、助手席用映像GPAを操作不可能な映像に戻すために、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS77)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS78)、タイマtPAを停止させる(ステップS79)。他方、タイマtPAは所定の時間T以上でないと判断すれば、そのまま処理動作[1−3]を終了する。
【0117】
上記実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによれば、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのうち、操作可能なものは多くても一つに限定されている。すなわち、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのいずれか一方の映像に対する操作だけが可能になっている、又はいずれの映像に対する操作も可能になっていない。操作可能でない映像に対する操作制御は行われないので、誤操作を防止することができる。
【0118】
また、上記実施の形態(1)に係る表示装置によれば、助手席方向から見える助手席用映像GPA(例えば、DVD映像)に対する操作が可能な状態に設定されている場合、図13(a)に示したように、運転席方向から見える運転席用映像GDRに、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPA(例えば、DVD映像の早送り/巻戻しなどの操作をするための操作画像)が表示され、運転席方向からでも操作画像CPAを見ることができるようになる。
【0119】
また、これとは逆に、運転席方向から見える運転席用映像GDR(例えば、地図映像)に対する操作が可能な状態に設定されている場合、図12(b)に示したように、助手席方向から見える助手席用映像GPAに、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRが表示され、助手席方向からでも操作画像CDRを見ることができるようになる。
【0120】
これにより、例えば、運転者DRは体を動かして、助手席側から助手席用映像GPAを覗き込まなくても、操作画像CPAを見ることができるので、助手席乗員PAがどのような操作をしているのか監視することができる。また、運転者DRが助手席乗員PAの代わりに助手席用映像GPAに対する操作を行うこともできる。これは、助手席乗員PAが小さな子供や高齢者であったり、機械に苦手な人である場合に特に有効となる。
【0121】
なお、ここでは助手席切替スイッチ15iや運転席切替スイッチ15kの押下によって使用者に(操作可能な映像をいずれに設定すれば良いのかといった)意思表示をさせるようにしているが、別の実施の形態では、スピーカ17から音声にて質問を出力し、使用者の答えた内容や使用者から発せられた音声の方向などによって、操作可能な映像を決定するようにしても良い。
【0122】
また、上記実施の形態(1)に係る表示装置では、異なる映像に対する操作入力のための操作画像が同時に表示されるようになっていない。例えば、操作画像CDRと操作画像CPAとが表示部4に同時に表示されるようになっていない。すなわち、操作画像データを同時に複数作成しなくて良い。
操作画像データを作成するにはそれ用の処理回路などが必要となり、同時に複数の操作画像データを作成する場合には独立した前記処理回路が必要となる。すなわち、複数の前記処理回路を装備しなくてはならず、コストアップになる。しかしながら、上記実施の形態(1)に係る表示装置では、操作画像データを同時に複数作成しなくて良いので、複数の前記処理回路を装備しなくて良く、コストアップを防ぐことができる。
【0123】
次に、実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムについて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100を除いて、図5に示したAVナビゲーションシステムと同様の構成であるので、制御部には異なる符号を付し、その他の説明をここでは省略する。
【0124】
制御部100Aは、制御部100で行われる、処理動作[1−1](図10参照)と同様の処理動作[2−1]を行い、画素表示を制御し、運転者DRに対し、図11(a)に示したような運転席用映像GDRを表示し、助手席乗員PAに対し、図11(b)に示したような助手席用映像GPAを表示するようになっている。
【0125】
また、運転席用映像GDRに対する操作が可能な場合は、図17に示したように、運転席方向に対する映像として、運転席用映像GDRに、当該映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRが表示され、助手席方向に対する映像として、ブルーバックGPA’に操作画像CDRが表示されるようになっている。一方、助手席用映像GPAに対する操作が可能な場合は、図18に示したように、運転席方向に対する映像として、ブルーバックGDR’に助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAが表示され、助手席方向に対する映像として、助手席用映像GPAに操作画像CPAが表示されるようになっている。
【0126】
次に、実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Aの行う処理動作[2−2]を図19−1〜図19−3に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[2−2]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部4に形成されたタッチパネル(操作スイッチBD1〜BD6,BA1〜BA6)や、操作部15を構成する操作スイッチ15a〜15k、リモコン123などが操作された場合に行われる動作である。但し、上記したように、分離表示が基本となっている場合には、当然のことながら、分離表示フラグfSEは不要であり、分離表示フラグfSEが1であることは、開始条件に含まれない。
【0127】
まず、助手席用映像GPAに対する操作を可能に設定するための助手席切替スイッチ15iが操作されたか否かを判断し(ステップS211)、助手席切替スイッチ15iが操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS212)。
【0128】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図17参照)、次に、操作可能な映像を助手席用映像GPAへ切り替えるために、まず、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS213)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS214)、助手席用映像GPAの代わりに表示していたブルーバックGPA’を消去し、助手席用映像GPAを表示し(ステップS215)、運転席用映像GDRに対する操作入力が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtDRを停止させる(ステップS216)。
【0129】
次に、運転席用映像GDRを消去して、ブルーバックGDR’を表示し(ステップS217)、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS218)、作成した操作画像データを用いて、図18に示したように、ブルーバックGDR’及び助手席用映像GPAに、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する(ステップS219)。その後、助手席フラグfPAを1に設定し(ステップS220)、助手席用映像GPAに対する操作入力が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtPAを0にして起動させる(ステップS221)。
【0130】
一方、ステップS212において、運転席フラグfDRが1でない(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS222)。助手席フラグfPAが1でない(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば(図11参照)、ステップS217へ進んで、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定するための処理を行う。
【0131】
他方、ステップS222において、助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図18参照)、ステップS211で確認した助手席切替スイッチ15iの操作は、助手席用映像GPAを操作不可能な映像へ戻す指示であると看做し、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS223)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS224)、運転席用映像GDRの代わりに表示していたブルーバックGDR’を消去し、運転席用映像GDRを表示し(ステップS225)、タイマtPAを停止させる(ステップS226)。
【0132】
また、ステップS211において、助手席切替スイッチ15iは操作されていないと判断すれば、次に、ステップS231(図19−2)へ進んで、運転席用映像GDRに対する操作を可能に設定するための運転席切替スイッチ15kが操作されたか否かを判断し、運転席切替スイッチ15kが操作されたと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS232)。
【0133】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図18参照)、次に、操作可能な映像を運転席用映像GDRへ切り替えるために、まず、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS233)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS234)、運転席用映像GDRの代わりに表示していたブルーバックGDR’を消去し、運転席用映像GDRを表示し(ステップS235)、タイマtPAを停止させる(ステップS236)。
【0134】
次に、助手席用映像GPAを消去して、ブルーバックGPA’を表示し(ステップS237)、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS238)、作成した操作画像データを用いて、図17に示したように、運転席用映像GDR及びブルーバックGPA’に、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示する(ステップS239)。その後、運転席フラグfDRを1に設定し(ステップS240)、タイマtDRを0にして起動させる(ステップS241)。
【0135】
一方、ステップS232において、助手席フラグfPAが1でない(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS242)。運転席フラグfDRが1でない(すなわち、運転席映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば(図11参照)、ステップS237へ進んで、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定するための処理を行う。
【0136】
他方、ステップS242において、運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図17参照)、ステップS231で確認した運転席切替スイッチ15kの操作は、運転席用映像GDRを操作不可能な映像へ戻す指示であると看做し、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS243)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS244)、助手席用映像GPAの代わりに表示していたブルーバックGPA’を消去し、助手席用映像GPAを表示し(ステップS245)、タイマtDRを停止させる(ステップS246)。
【0137】
また、ステップS231において、運転席切替スイッチ15kは操作されていないと判断すれば、次に、ステップS251(図19−3)へ進んで、表示部4に形成されたタッチパネル118が操作されたか否かを判断する。タッチパネル118が操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS252)。
【0138】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、運転席用映像GDRに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS253)、その後、タイマtDRを0に戻す(ステップS254)。一方、運転席フラグfDRは1でないと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS255)。
【0139】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、助手席用映像GPAに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS256)、その後、タイマtPAを0に戻す(ステップS257)。一方、助手席フラグfPAは1でないと判断すれば、前記操作を無効とし、そのまま処理動作[2−2]を終了する。
【0140】
また、ステップS251において、タッチパネル118は操作されていないと判断すれば、次に、分離表示解除スイッチ15jが操作されたか否かを判断する(ステップS258)。分離表示解除スイッチ15jが操作されたと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS259)。
【0141】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、次に、2つの映像のうち、助手席用映像GPAを残すために、運転席用映像GDRを消去し、助手席用映像GPAを全画面表示するようにし(ステップS260)、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS261)、作成した操作画像データを用いて、助手席用映像GPAに、当該映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する(ステップS262)。
【0142】
その後、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS263)、タイマtPAを停止させ(ステップS264)、分離表示フラグfSEを0に戻す(ステップS265)。なお、ここでは助手席用映像GPAを全画面表示するようにしているが、別の実施の形態では、分離表示の時に、奇数列の画素だけを使って表示していた助手席用映像GPAと同じものを運転席方向に対して表示するようにしても良い。すなわち、分離表示の時に助手席方向に対して表示していたものを偶数列の画素だけを使って同じように表示する。
【0143】
一方、ステップS259において、助手席フラグfPAは1でない(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、次に、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを残すために、助手席用映像GPAを消去し、運転席用映像GDRを全画面表示するようにし(ステップS266)、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS267)、作成した操作画像データを用いて、運転席用映像GDRに、当該映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示する(ステップS268)。
【0144】
その後、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS269)、タイマtDRを停止させ(ステップS270)、その後、ステップS265へ進んで、分離表示フラグfSEを0に戻す。なお、ここでは運転席用映像GDRを全画面表示するようにしているが、別の実施の形態では、分離表示の時に、偶数列の画素だけを使って表示していた運転席用映像GDRと同じものを助手席方向に対して表示するようにしても良い。すなわち、分離表示の時に運転席方向に対して表示していたものを奇数列の画素だけを使って同じように表示する。
また、ステップS258において、分離表示解除スイッチ15jは操作されていないと判断すれば、その他の操作に応じた従来通りの処理を行う。
【0145】
次に、実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Aの行う処理動作[2−3]を図20に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[2−3]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の時間毎に行われる動作である。
【0146】
まず、タイマtDRが所定の時間T(例えば、6秒)以上であるか否かを判断する(ステップS272)。タイマtDRが所定の時間T以上である(すなわち、運転席用映像GDRに対する最後の操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、次に、運転席用映像GDRを操作不可能な映像に戻すために、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS273)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS274)、助手席用映像GPAの代わりに表示していたブルーバックGPA’を消去し、助手席用映像GPAを表示し(ステップS275)、タイマtDRを停止させる(ステップS276)。
【0147】
一方、タイマtDRは所定の時間T以上でないと判断すれば、次に、タイマtPAが所定の時間T(例えば、6秒)以上であるか否かを判断する(ステップS277)。タイマtPAが所定の時間T以上である(すなわち、助手席用映像GPAに対する最後の操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、次に、助手席用映像GPAを操作不可能な映像に戻すために、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS278)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS279)、運転席用映像GDRの代わりに表示していたブルーバックGDR’を消去し、運転席用映像GDRを表示し(ステップS280)、タイマtPAを停止させる(ステップS281)。他方、タイマtPAは所定の時間T以上でないと判断すれば、そのまま処理動作[2−3]を終了する。
【0148】
上記実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによれば、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのうち、操作可能なものが多くても一つに限定されている。すなわち、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのいずれか一方の映像に対する操作だけが可能になっている、又はいずれの映像に対する操作も可能になっていない。操作可能でない映像に対する操作制御は行われないので、誤操作を防止することができる。
【0149】
次に、実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムについて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100を除いて、図5に示したAVナビゲーションシステムと同様の構成であるので、制御部には異なる符号を付し、その他の説明をここでは省略する。
【0150】
制御部100Bは、制御部100で行われる、処理動作[1−1](図10参照)と同様の処理動作[3−1]を行い、画素表示を制御し、運転席方向に対し、図11(a)に示したような運転席用映像GDRを表示し、助手席方向に対し、図11(b)に示したような助手席用映像GPAを表示するようになっている。
【0151】
また、運転席用映像GDRに対する操作が可能な場合は、図21に示したように、運転席方向及び助手席方向に対する映像として、運転席用映像GDRに、当該映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示するようになっている。一方、助手席用映像GPAに対する操作が可能な場合は、図22に示したように、運転席方向及び助手席方向に対する映像として、助手席用映像GPAに、当該映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示するようになっている。
【0152】
次に、実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Bの行う処理動作[3−2]を図23−1〜図23−3に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[3−2]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部4に形成されたタッチパネル(操作スイッチBD1〜BD6,BA1〜BA6)や、操作部15を構成する操作スイッチ15a〜15k、リモコン123などが操作された場合に行われる動作である。但し、上記したように、分離表示が基本となっている場合には、当然のことながら、分離表示フラグfSEは不要であり、分離表示フラグfSEが1であることは、開始条件に含まれない。
【0153】
まず、助手席用映像GPAに対する操作を可能に設定するための助手席切替スイッチ15iが操作されたか否かを判断し(ステップS311)、助手席切替スイッチ15iが操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS312)。
【0154】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図21参照)、次に、操作可能な映像を助手席用映像GPAへ切り替えるために、まず、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS313)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS314)、助手席用映像GPAの代わりに表示していた運転席用映像GDRを消去し、助手席方向に対し、助手席用映像GPAを表示し(ステップS315)、運転席用映像GDRに対する操作入力が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtDRを停止させる(ステップS316)。
【0155】
次に、運転席用映像GDRを消去して、運転席方向に対し、助手席用映像GPAを表示し(ステップS317)、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS318)、作成した操作画像データを用いて、図22に示したように、助手席用映像GPAに、当該映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する(ステップS319)。その後、助手席フラグfPAを1に設定し(ステップS320)、助手席用映像GPAに対する操作入力が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtPAを0にして起動させる(ステップS321)。
【0156】
一方、ステップS312において、運転席フラグfDRが1でない(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS322)。助手席フラグfPAが1でない(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば(図11参照)、ステップS317へ進んで、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定するための処理を行う。
【0157】
他方、ステップS322において、助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図22参照)、ステップS311で確認した助手席切替スイッチ15iの操作は、助手席用映像GPAを操作不可能な映像へ戻す指示であると看做し、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS323)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS324)、運転席用映像GDRの代わりに表示していた助手席用映像GPAを消去して、運転席方向に対し、運転席用映像GDRを表示し(ステップS325)、タイマtPAを停止させる(ステップS326)。
【0158】
また、ステップS311において、助手席切替スイッチ15iは操作されていないと判断すれば、次に、ステップS331(図23−2)へ進んで、運転席用映像GDRに対する操作を可能に設定するための運転席切替スイッチ15kが操作されたか否かを判断し、運転席切替スイッチ15kが操作されたと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS332)。
【0159】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図22参照)、次に、操作可能な映像を運転席用映像GDRへ切り替えるために、まず、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS333)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS334)、運転席用映像GDRの代わりに表示していた助手席用映像GPAを消去し、運転席方向に対し、運転席用映像GDRを表示し(ステップS335)、タイマtPAを停止させる(ステップS336)。
【0160】
次に、助手席用映像GPAを消去して、助手席方向に対し、運転席用映像GDRを表示し(ステップS337)、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS338)、作成した操作画像データを用いて、図21に示したように、運転席用映像GDRに、当該映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示する(ステップS339)。その後、運転席フラグfDRを1に設定し(ステップS340)、タイマtDRを0にして起動させる(ステップS341)。
【0161】
一方、ステップS332において、助手席フラグfPAが1でない(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS342)。運転席フラグfDRが1でない(すなわち、運転席映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば(図11参照)、ステップS337へ進んで、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定するための処理を行う。
【0162】
他方、ステップS342において、運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図21参照)、ステップS331で確認した運転席切替スイッチ15kの操作は、運転席用映像GDRを操作不可能な映像へ戻す指示であると看做し、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS343)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS344)、助手席用映像GPAの代わりに表示していた運転席用映像GDRを消去し、助手席方向に対し、助手席用映像GPAを表示し(ステップS345)、タイマtDRを停止させる(ステップS346)。
【0163】
また、ステップS331において、運転席切替スイッチ15kは操作されていないと判断すれば、次に、ステップS351(図23−3)へ進んで、表示部4に形成されたタッチパネル118が操作されたか否かを判断する。なお、これ以降のステップS351〜S370の処理動作は、図19−3に示したステップS251〜S270と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0164】
次に、実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Bの行う処理動作[3−3]を図24に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[3−3]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の時間毎に行われる動作である。
【0165】
まず、タイマtDRが所定の時間T(例えば、6秒)以上であるか否かを判断する(ステップS372)。タイマtDRが所定の時間T以上である(すなわち、運転席用映像GDRに対する最後の操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、次に、運転席用映像GDRを操作不可能な映像に戻すために、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS373)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS374)、助手席用映像GPAの代わりに表示していた運転席用映像GDRを消去し、助手席方向に対し、助手席用映像GPAを表示し(ステップS375)、タイマtDRを停止させる(ステップS376)。
【0166】
一方、タイマtDRは所定の時間T以上でないと判断すれば、次に、タイマtPAが所定の時間T(例えば、6秒)以上であるか否かを判断する(ステップS377)。タイマtPAが所定の時間T以上である(すなわち、助手席用映像GPAに対する最後の操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、次に、助手席用映像GPAを操作不可能な映像に戻すために、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS378)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS379)、運転席用映像GDRの代わりに表示していた助手席用映像GPAを消去して、運転席方向に対し、運転席用映像GDRを表示し(ステップS380)、タイマtPAを停止させる(ステップS381)。他方、タイマtPAは所定の時間T以上でないと判断すれば、そのまま処理動作[3−3]を終了する。
【0167】
上記実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによれば、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのうち、操作可能なものが多くても一つに限定されている。すなわち、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのいずれか一方の映像に対する操作だけが可能になっている、又はいずれの映像に対する操作も可能になっていない。操作可能でない映像に対する操作制御は行われないので、誤操作を防止することができる。
【0168】
上記実施の形態(1)〜(3)に係る表示装置では、操作可能な映像や、該映像に対する操作入力のための操作画像を相手方へ表示するようにしているが、相手方の映像や操作画像を表示して有用な効果を発揮する場合とそうでない場合とがあることが考えられる。例えば、走行中に運転者DRに対し、助手席用映像GPAとしてのDVD映像やTV映像のような動画をそのまま表示するのは安全面から好ましいとは言えない。
そこで、別の実施の形態では、使用者が操作する操作環境(例えば、運転席/助手席、走行中/停止中)や映像の種類に基づいて、運転席方向や助手席方向に対して表示する映像などの表示形態を変更するようにしても良い。
【0169】
表示形態の変更方法としては、例えば、下記のa、bが挙げられる。
(a)助手席用映像GPAが操作可能な映像に設定された場合
(i)車両が走行中であるとき
(1)運転席方向に対し、助手席用映像GPAを表示しない。
(2−1)助手席用映像GPAがDVD映像やTV映像のような動画である場合、運転席方向に対し、助手席用映像GPAを表示しない、又は静止画を表示する。
【0170】
(2−2)助手席用映像GPAが動画でない場合、運転席方向に対し、助手席用映像GPAを表示する。
(ii)車両が停止しているとき
(1)映像の種類に関係なく、運転席方向に対し、助手席用映像GPAを表示する。
(b)運転席用映像GDRが操作可能な映像に設定された場合
車両の走行状態や映像の種類に関係なく、助手席方向に対し、運転席用映像GDR(例えば、地図映像)を表示する。
【0171】
次に、上記したような操作環境や映像の種類に基づいて、表示形態を変更する場合の処理動作[1−2A]〜[3−2A]を、図25〜図27に示したフローチャートを使って説明する。但し、処理動作[1−2A]〜[3−2A]はそれぞれ、図15、図19、図23で説明した処理動作[1−2]〜[3−2]を変更したものであるため、ここではその変更した箇所についてのみ説明する。
【0172】
まず、図25に示したフローチャートに基づいて、処理動作[1−2A]を説明する。ステップS16Aにおいて、運転席方向に対し、助手席用映像GPAに対する操作入力を行うための操作画像CPAを表示する条件が成立しているか否かを判断する。表示条件が成立していると判断すれば、次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS16)、作成した操作画像データを用いて、図13に示したように、運転席用映像GDR、助手席用映像GPAの両映像に操作画像CPAを表示し(ステップS17)、その後、ステップS18へ進む。
【0173】
一方、前記表示条件が成立していないと判断すれば、次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS16B)、作成した操作画像データを用いて、助手席用映像GPAに操作画像CPAを表示し(ステップS16C)、その後、ステップS18へ進む。運転席方向に対して操作画像CPAは表示しない。
【0174】
なお、前記表示条件としては、下記のa〜cが挙げられる。
a)車両が走行中でないこと。
b)助手席用映像GPAがDVD映像やTV映像のような動画でないこと。
c)運転者DRが乗車していること。
d)上記a〜cを組み合わせたもの。
【0175】
車両が走行中であるか、停止中であるかは、ナビゲーション部106から得られる車速に関する情報に基づいて判断することができる。もちろん、車速センサから直接車速情報を取得するようにしても良い。また、助手席用映像GPAがDVD映像やTV映像のような動画であるか否かは、CD/MD再生部101、ラジオ受信部102、TV受信部103、DVD再生部104、HD再生部105、及びナビゲーション部106などの各種ソースから得られる情報に基づいて判断することができる。運転者DRが乗車しているか否かは、車両内に設けた乗員検知センサから得られる情報に基づいて判断することができる。
【0176】
次に、図26に示したフローチャートに基づいて、処理動作[2−2A]を説明する。ステップS217Aにおいて、運転席方向に対し、助手席用映像GPAに対する操作入力を行うための操作画像CPAを表示する条件が成立しているか否かを判断する。表示条件が成立していると判断すれば、次に、運転席用映像GDRを消去して、ブルーバックGDR’を表示し(ステップS217)、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS218)、作成した操作画像データを用いて、図18に示したように、ブルーバックGDR’及び助手席用映像GPAに、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示し(ステップS219)、その後、ステップS220へ進む。
【0177】
一方、前記表示条件が成立していないと判断すれば、次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS217B)、作成した操作画像データを用いて、助手席用映像GPAに操作画像CPAを表示し(ステップS217C)、その後、ステップS220へ進む。運転席方向に対して操作画像CPAは表示しない。
【0178】
次に、図27に示したフローチャートに基づいて、処理動作[3−2A]を説明する。ステップS317Aにおいて、運転席方向に対し、助手席用映像GPAに対する操作入力を行うための操作画像CPAを表示する条件が成立しているか否かを判断する。表示条件が成立していると判断すれば、次に、運転席用映像GDRを消去して、運転席方向に対し、助手席用映像GPAを表示し(ステップS317)、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS318)、作成した操作画像データを用いて、図22に示したように、助手席用映像GPAに、当該映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示し(ステップS319)、その後、ステップS320へ進む。
【0179】
一方、前記表示条件が成立していないと判断すれば、次に、運転席用映像GDRを消去して、ブルーバックGDR’を表示し(ステップS317B)、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS317C)、作成した操作画像データを用いて、ブルーバックGDR’及び助手席用映像GPAに操作画像CPAを表示し(ステップS317D)、その後、ステップS220へ進む。
【0180】
また、上記実施の形態(1)〜(3)に係る表示装置では、運転席用映像GDRに対する操作が可能な場合、助手席用映像GPAに対する操作が可能な場合のいずれの場合であっても、運転席方向及び助手席方向の両方向に対し、操作画像CDR,CPAが表示され、互いに相手の操作を監視したり、代わりに操作ができるようにしているが、助手席乗員PAが小さな子供や高齢者である場合、助手席乗員PAに運転者DRの操作を監視させる必要性はないと思われる。
【0181】
そこで、別の実施の形態では、操作の補助を必要とする操作被補助映像(操作被補助者)や、操作を補助する操作補助者を設定し、操作画像CDR,CPAの表示に制限を加味するようにしても良い。下記のa〜dを例に挙げて、より具体的に説明する。
(a)操作被補助映像に設定されている助手席用映像GPAが操作可能な映像になった場合
→図13(a)に示したように、運転席用映像GDRに、助手席用映像GPAに対する操作画像CPAを表示する。
(b)操作被補助映像に設定されていない運転席用映像GDRが操作可能な映像になった場合
→助手席用映像GPAに、運転席用映像GDRに対する操作画像CDRを表示しない。
(c)運転者DRが操作補助者に設定されており、助手席用映像GPAが操作可能な映像になった場合
→図13(a)に示したように、運転席用映像GDRに、助手席用映像GPAに対する操作画像CPAを表示する。
(d)助手席乗員PAは操作補助者に設定されておらず、運転席用映像GDRが操作可能な映像になった場合
→助手席用映像GPAに、運転席用映像GDRに対する操作画像CDRを表示しない。
なお、どの映像が操作被補助映像であり、誰が操作被補助者で、操作補助者であるのかは、例えば、図28に示したような映像を表示部4に表示し、リモコン123などを使って使用者が自由に設定できるようにすれば良い。
【0182】
図28(a)に示した映像上において、ナビゲーション部106による地図映像、DVD再生時に表示される映像(映画など)、CD再生時に表示される映像、ラジオ放送受信時に表示される映像、テレビ放送受信時に表示される映像それぞれに対し、操作の補助が必要であるか否かを設定することができるようになっている。
【0183】
また、図28(b)に示した映像上において、運転席(運転者DR)、助手席(助手席乗員PA)それぞれに対し、操作補助側、操作被補助側、又はいずれでもない、のいずれかを設定することができるようになっている。また、初期設定として、運転者DRは操作補助者であり、助手席乗員PAは操作被補助者であるとしておくようにしても良い。
【0184】
次に、操作補助者、操作被補助者を考慮に入れて、表示形態を変更する場合の処理動作[1−2B],[1−2C]を、図29、図30に示したフローチャートを使って説明する。但し、処理動作[1−2B],[1−2C]はそれぞれ、図15で説明した処理動作[1−2]を変更したものであるため、ここではその変更した箇所についてのみ説明する。
【0185】
まず、図29に示したフローチャートに基づいて、処理動作[1−2B]を説明する。ステップS16aにおいて、助手席乗員PAが操作被補助者であるか否かを判断し、助手席乗員PAが操作被補助者であると判断すれば、次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS16)、作成した操作画像データを用いて、図13に示したように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAの両映像に操作画像CPAを表示し(ステップS17)、その後、ステップS18へ進む。
【0186】
一方、助手席乗員PAが操作被補助者ではないと判断すれば、次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS16b)、作成した操作画像データを用いて、助手席用映像GPAだけに操作画像CPAを表示し(ステップS16c)、その後、ステップS18へ進む。
【0187】
なお、助手席乗員PAが操作被補助者であるか否かを判断する方法としては、例えば、図28(b)に示した映像上において使用者により設定された内容に基づいて判断するといった方法や、助手席乗員PAが小さな子供や高齢者である場合、助手席乗員PAは操作被補助者であると判断するといった方法が挙げられる。
【0188】
助手席乗員PAが小さな子供や高齢者であるか否かの判断については、助手席シートに荷重センサを設けて、助手席に着座している乗員の体重から判断するといった方法や、図31に示した映像上において、乗員に関する情報を登録させておき、登録された情報に基づいて判断するといった方法が挙げられる。
【0189】
次に、図30に示したフローチャートに基づいて、処理動作[1−2C]を説明する。ステップS16dにおいて、運転者DRが操作補助者であるか否かを判断し、運転者DRが操作補助者であると判断すれば、次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS16)、作成した操作画像データを用いて、図13に示したように、運転席用映像GDR、助手席用映像GPAの両映像に操作画像CPAを表示し(ステップS17)、その後、ステップS18へ進む。
【0190】
一方、運転者DRが操作補助者ではないと判断すれば、次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS16e)、作成した操作画像データを用いて、助手席用映像GPAだけに操作画像CPAを表示し(ステップS16f)、その後、ステップS18へ進む。
【0191】
次に、実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムについて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100を除いて、図5に示したAVナビゲーションシステムと同様の構成であるので、制御部には異なる符号を付し、その他の説明をここでは省略する。
【0192】
図32は、実施の形態(4)に係る表示装置の外観正面図を示した図である。図中201Aは表示装置を示しており、表示装置201Aはタッチパネル118がその表面に形成された表示部4と、その周囲に設けられた操作部15(操作スイッチ15a〜15h)と、助手席切替スイッチ(P)15iと、分離表示解除スイッチ(分離解除)15jとを含んで構成されている。
【0193】
表示部4は、図3に示したように、視差バリア26などを含んで構成され、同一画面上において、運転席用映像GDRと助手席用映像GPAとを分離して表示し、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させることができるようになっている。
【0194】
実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Cの行う処理動作[4−1]を図33に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[4−1]は、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させるための分離表示(マルチビュー)が、表示部4に形成された操作スイッチや操作部15、リモコン123などが操作されることによって使用者から指示された場合に行われる動作である。
【0195】
なお、分離表示が基本となっている場合(すなわち、AVナビゲーションシステムの電源オン後から分離表示となっている場合)には、使用者からの分離表示の指示は必要なく、これから説明する処理動作[4−1]は不要となり、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラグfSEについても不要となる。
【0196】
使用者から分離表示が指示されると、まず、所定の条件に基づいて、図34に示したように、2つの映像のうちの一方を運転席用映像GDRとして表示し、残りを助手席用映像GPAとして表示し(ステップS81)、その後、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラグfSEを1に設定する(ステップS82)。
【0197】
なお、分離表示の仕方としては、例えば、目的地まで誘導するための地図映像が表示されている場合は、その地図映像を運転席用映像GDRにし、テレビ映像や映画などは、助手席用映像GPAにするといった方法や、各視方向それぞれでのラストメモリや、頻度の高いものを表示するといった方法が挙げられる。また、ここでは運転席用映像GDRに優先権が設定されており、分離表示開始時においては、運転席用映像GDRに対する操作が可能になっている。
【0198】
次に、優先権が設定されている運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS83)、作成した操作画像データを用いて、図34に示したように、運転席用映像GDRに、当該映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示するようにし(ステップS84)、その後、運転席フラグfDRを1に設定すると共に、助手席フラグfPAを0に設定する(ステップS85、S86)。これにより、この時点では運転席用映像GDRが操作可能な映像になっている。
【0199】
図31(a)は運転席用映像GDRの一例を示した図であり、図31(b)は助手席用映像GPAを示した図であり、運転席用映像GDRに対する操作が可能になっており、運転席用映像GDRに、当該映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRが表示されるようになっている。一方、助手席用映像GPAに対する操作が可能な場合は、図35に示したように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに、当該映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAが表示されるようになっている。
なお、ここでは、操作画像CDRを運転席用映像GDRだけに表示し、助手席用映像GPAには表示しないようになっているが、別の実施の形態では、図36に示したように、助手席用映像GPAにも操作画像CDRを表示するようにしても良い。
【0200】
次に、実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Cの行う処理動作[4−2]を図37−1、図37−2に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[4−2]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部4に形成されたタッチパネル(操作スイッチBD1〜BD6,BA1〜BA6)や、操作部15を構成する操作スイッチ15a〜15j、リモコン123などが操作された場合に行われる動作である。但し、上記したように、分離表示が基本となっている場合には、当然のことながら、分離表示フラグfSEは不要であり、分離表示フラグfSEが1であることは、開始条件に含まれない。
【0201】
まず、操作可能な映像を助手席用映像GPAへ切り替えるために使用する助手席切替スイッチ15iが操作されたか否かを判断し(ステップS91)、助手席切替スイッチ15iが操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS92)。
【0202】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図34参照)、次に、操作可能な映像を助手席用映像GPAへ切り替えるために、まず、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS93)、表示部4から操作画像CDRを消去する(ステップS94)。
【0203】
次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS95)、作成した操作画像データを用いて、図35に示したように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAの両映像に、当該映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する(ステップS96)。その後、助手席フラグfPAを1に設定し(ステップS97)、タイマtPAを0にして起動させる(ステップS98)。
【0204】
なお、ここでは、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAの両映像に、操作画像CPAを表示するようになっているが、別の実施の形態では、図38に示したように、運転席用映像GDRには表示せず、助手席用映像GPAだけに操作画像CPAを表示するようにしても良い。
【0205】
一方、ステップS92において、運転席フラグfDRが1でない(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS99)。助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図35参照)、ステップS91で確認した助手席切替スイッチ15iの操作は、助手席用映像GPAを操作不可能な映像へ戻す指示であると看做し、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS100)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS101)、タイマtPAを停止させる(ステップS102)。
【0206】
次に、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS103)、作成した操作画像データを用いて、図34に示したように、運転席用映像GDRに操作画像CDRを表示するようにし(ステップS104)、その後、運転席フラグfDRを1に設定する(ステップS105)。一方、ステップS99において、助手席フラグfPAが1でないと判断した場合は、そのまま処理動作[4−2]を終了する。
【0207】
また、ステップS91において、助手席切替スイッチ15iは操作されていないと判断すれば、次に、ステップS111(図37−2)へ進んで、表示部4に形成されたタッチパネル118が操作されたか否かを判断する。タッチパネル118が操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS112)。
【0208】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、運転席用映像GDRに対する、前記操作に応じた操作制御を行う(ステップS113)。一方、運転席フラグfDRは1でないと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS114)。
【0209】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、助手席用映像GPAに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS115)、その後、タイマtPAを0に戻す(ステップS116)。一方、助手席フラグfPAは1でないと判断すれば、前記操作を無効とし、そのまま処理動作[4−2]を終了する。
【0210】
また、ステップS111において、タッチパネル118は操作されていないと判断すれば、次に、分離表示解除スイッチ15jが操作されたか否かを判断する(ステップS117)。分離表示解除スイッチ15jが操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS118)。
【0211】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、次に、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを残すために、助手席用映像GPAを消去し、運転席用映像GDRを全画面表示するようにし(ステップS119)、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS120)、作成した操作画像データを用いて、運転席用映像GDRに、当該映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示する(ステップS121)。
【0212】
その後、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS122)、分離表示フラグfSEを0に戻す(ステップS123)。なお、ここでは運転席用映像GDRを全画面表示するようにしているが、別の実施の形態では、分離表示の時に、偶数列の画素だけを使って表示していた運転席用映像GDRと同じものを助手席方向に対して表示するようにしても良い。すなわち、分離表示の時に運転席方向に対して表示していたものを奇数列の画素だけを使って同じように表示する。
【0213】
一方、ステップS118において、運転席フラグfDRは1でないと判断すれば、次に、2つの画面のうち、助手席用映像GPAを残すために、運転席用映像GDRを消去し、助手席用映像GPAを全画面表示するようにし(ステップS124)、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS125)、作成した操作画像データを用いて、助手席用映像GPAに、当該映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する(ステップS126)。
【0214】
その後、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS127)、タイマtPAを停止させ(ステップS128)、ステップS123へ進んで、分離表示フラグfSEを0に戻す。なお、ここでは助手席用映像GPAを全画面表示するようにしているが、別の実施の形態では、分離表示の時に、奇数列の画素だけを使って表示していた助手席用映像GPAと同じものを運転席方向に対して表示するようにしても良い。すなわち、分離表示の時に助手席方向に対して表示していたものを偶数列の画素だけを使って同じように表示する。
また、ステップS117において、分離表示解除スイッチ15jは操作されていないと判断すれば、その他の操作に応じた従来通りの処理を行う。
【0215】
次に、実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Cの行う処理動作[4−3]を図39に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[4−3]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の時間毎に行われる動作である。
【0216】
まず、タイマtPAが所定の時間T(例えば、6秒)以上であるか否かを判断する(ステップS132)。タイマtPAが所定の時間T以上である(すなわち、助手席用映像GPAに対する最後の操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、次に、助手席用映像GPAを操作不可能な映像に戻すために、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS133)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS134)、タイマtPAを停止させる(ステップS135)。他方、タイマtPAは所定の時間T以上でないと判断すれば、そのまま処理動作[4−3]を終了する。
【0217】
次に、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS136)、作成した操作画像データを用いて、図34に示したように、運転席用映像GDRに操作画像CDRを表示するようにし(ステップS137)、その後、運転席フラグfDRを1に設定する(ステップS138)。
【0218】
上記実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによれば、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのうち、操作可能なものが一つに限定されている。すなわち、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのいずれか一方の映像に対する操作だけが可能になっており、操作可能でない映像に対する操作制御は行われないので、誤操作を防止することができる。
【0219】
また、上記実施の形態(4)に係る表示装置によれば、助手席方向から見える助手席用映像GPA(例えば、DVD映像)が操作可能な映像に設定されている場合、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPA(例えば、DVD映像の早送り/巻戻しなどの操作をするための操作画像)は、助手席用映像GPAだけでなく、運転席用映像GDRにも表示される(図35参照)。
【0220】
これにより、運転者DRは体を動かして、助手席側から助手席用映像GPAを覗き込まなくても、操作画像CPAを見ることができるので、助手席乗員PAがどのような操作をしているのか監視することができる。また、運転者DRが助手席乗員PAの代わりに助手席用映像GDRに対する操作を行うこともできる。これらは、助手席乗員PAが小さな子供や高齢者であったり、機械に苦手な人である場合に特に有効となる。
【0221】
また、これとは逆に、優先権が設定されている運転席用映像GDRが操作可能な映像になっている場合には、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRは、助手席用映像GPAには表示されず、運転席用映像GDRだけに表示される(図34参照)。これにより、必要以上に余計な画像が表示されるのを防止することができる。
【0222】
また、上記実施の形態(4)に係る表示装置では、運転席用映像GDRに優先権が設定されている場合について説明しているが、本発明に係る表示装置は、運転席用映像GDRに優先権を設定する場合に限定されるものではなく、助手席用映像GPAに優先権を設定するようにしても良い。
【0223】
なお、この場合には、図40に示したように、タッチパネル118がその表面に形成された表示部4と、その周囲に設けられた操作部15(操作スイッチ15a〜15h)と、分離表示解除スイッチ(分離解除)15jと、運転席切替スイッチ(D)15kとを含んで構成される表示装置201Bを採用するのが望ましい。
【0224】
また、優先権については、図41に示したような映像上において、使用者が自由に設定できるようにしても良い。なお、この場合には、図9に示したような、助手席切替スイッチ(P)15iと、運転席切替スイッチ(D)15kとを含んで構成される表示装置201を採用するのが望ましい。
【0225】
次に、実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムについて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100を除いて、図5に示したAVナビゲーションシステムと同様の構成であるので、制御部には異なる符号を付し、その他の説明をここでは省略する。
【0226】
図42は、実施の形態(5)に係る表示装置の外観正面図を示した図である。図中201Cは表示装置を示しており、表示装置201Cはタッチパネル118がその表面に形成された表示部4と、その周囲に設けられた操作部15(操作スイッチ15a〜15h)と、助手席切替スイッチ(P)15iと、分離表示解除スイッチ(分離解除)15jと、運転席切替スイッチ(D)15kとを含んで構成されている。
【0227】
表示部4は、図3に示したように、視差バリア26などを含んで構成され、同一画面上において、運転席用映像GDRと助手席用映像GPAとを分離して表示し、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させることができるようになっている。
【0228】
実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Dの行う処理動作[5−1]を図43に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[5−1]は、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させるための分離表示(マルチビュー)が、表示部4に形成された操作スイッチや操作部15、リモコン123などが操作されることによって使用者から指示された場合に行われる動作である。
【0229】
なお、分離表示が基本となっている場合(すなわち、AVナビゲーションシステムの電源オン後から分離表示となっている場合)には、使用者からの分離表示の指示は必要なく、これから説明する処理動作[5−1]は不要となり、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラグfSEについても不要となる。
【0230】
使用者から分離表示が指示されると、まず、所定の条件に基づいて、図11に示したように、2つの映像のうちの一方を運転席用映像GDRとして表示し、残りを助手席用映像GPAとして表示し(ステップS401)、その後、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラグfSEを1に設定する(ステップS402)。
【0231】
なお、分離表示の仕方としては、例えば、目的地まで誘導するための地図映像が表示されている場合は、その地図映像を運転席用映像GDRにし、テレビ映像や映画などは、助手席用映像GPAにするといった方法や、各視方向それぞれでのラストメモリや、頻度の高いものを表示するといった方法が挙げられる。また、ここでは運転席用映像GDRに優先権が設定されており、分離表示開始時においては、運転席用映像GDRに対する操作が可能になっている。
【0232】
次に、助手席用映像GPAに優先権を設定する条件が成立しているか否かの判断に用いる各種情報を取得し(ステップS403)、取得した各種情報に基づいて、助手席用映像GPAに優先権を設定する条件が成立しているか否かを判断する(ステップS404)。設定条件が成立していないと判断すれば、運転席用映像GDRに優先権を設定し、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS405)、作成した操作画像データを用いて、図12に示したように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示するようにし(ステップS406)、その後、運転席フラグfDRを1に設定すると共に、助手席フラグfPAを0に設定し(ステップS407、S408)、運転席用映像GDRに優先権が設定されていることを示す優先権フラグFDRを1にする(ステップS409)。これにより、この時点では運転席用映像GDRが操作可能な映像になっている。
なお、ここでは、操作画像CDRを運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに表示するようになっているが、別の実施の形態では、図34に示したように、操作画像CDRを運転席用映像GDRだけに表示するようにしても良い。
【0233】
一方、ステップS404において、前記設定条件が成立していると判断すれば、助手席用映像GPAに優先権を設定し、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS410)、作成した操作画像データを用いて、図13に示したように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示するようにし(ステップS411)、その後、助手席フラグfPAを1に設定すると共に、運転席フラグfDRを0に設定し(ステップS412、S413)、優先権フラグFDRを0にする(ステップS414)。これにより、この時点では助手席用映像GDRが操作可能な映像になっている。
なお、ここでは、操作画像CPAを運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに表示するようになっているが、別の実施の形態では、操作画像CPAを助手席用映像GPAだけに表示するようにしても良い。
【0234】
助手席用映像GPAに優先権を設定する条件(設定条件)が成立しているか否かを判断する方法としては、例えば、下記のa〜dが挙げられる。
a)表示される映像の種類毎にランクを付け、助手席用映像GPAが運転席用映像GDRよりも高いランクの映像である場合、前記設定条件が成立していると判断する。
Aランク 地図映像
Bランク ラジオ放送受信時の映像、テレビ映像
Cランク CD/MD再生時の映像、DVD映像
Dランク その他
例えば、運転席用映像GDRとして地図映像が表示され、助手席用映像GPAとしてDVD映像が表示されている場合、前記設定条件は成立していないと判断する。
【0235】
b)車両の走行状態に基づいて判断
・走行中である場合、前記設定条件が成立していると判断する。
車両の走行状態については、ナビゲーション部106から得られる車速に関する情報などに基づいて判断することができる。
【0236】
c)車両への乗車状況に基づいて判断
・運転者DRが乗車していない場合、前記設定条件が成立していると判断する。
乗車状況については、車両内に設けられた乗員検知センサから得られる情報などに基づいて判断することができる。
【0237】
d)助手席用映像GPAに対して推定される操作頻度が、運転席用映像GDRに対して推定される操作頻度よりも高い場合、前記設定条件が成立していると判断する。
地図映像に対する操作回数は、目的地設定操作など、目的地までの誘導が開始されるまでは、比較的多くなると思われるが、一旦目的地までの誘導が開始されると、その操作回数は少なくなると思われる。換言すれば、誘導開始までは、地図映像に対する操作頻度は高くなるが、誘導開始後は、地図映像に対する操作頻度は低くなると推定される。
DVD映像(特に映画)についても、再生開始後は、操作頻度は低くなると推定される。また、CD/MDなどから音楽が流れている場合には、選曲操作などが時々行われ、操作頻度は並であると推定される。
例えば、運転席用映像GDRとして地図映像(頻度大/頻度小)が表示され、助手席用映像GPAとしてCD/MD再生時の映像(頻度並)が表示されている場合、誘導開始までは前記設定条件は成立しないが、誘導開始後は前記設定条件が成立することになる。
なお、誘導が開始されたか否かを判断する方法としては、ナビゲーション部106から得られる情報に基づいて判断するといった方法や、エンジンONからある時間が経過しているか否かを判断するといった方法が挙げられる。
【0238】
次に、実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100の行う処理動作[5−2]を図44−1〜図44−3に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[5−2]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部4に形成されたタッチパネル(操作スイッチBD1〜BD6,BA1〜BA6)や、操作部15を構成する操作スイッチ15a〜15k、リモコン123などが操作された場合に行われる動作である。但し、上記したように、分離表示が基本となっている場合には、当然のことながら、分離表示フラグfSEは不要であり、分離表示フラグfSEが1であることは、開始条件に含まれない。
【0239】
まず、助手席用映像GPAに対する操作を可能に設定するための助手席切替スイッチ15iが操作されたか否かを判断し(ステップS421)、助手席切替スイッチ15iが操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS422)。
【0240】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図12参照)、次に、操作可能な映像を助手席用映像GPAへ切り替えるために、まず、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS423)、表示部4から操作画像CDRを消去する(ステップS424)。
【0241】
次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS425)、作成した操作画像データを用いて、図13に示したように、運転席用映像GDR、助手席用映像GPAの両映像に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する(ステップS426)。その後、助手席フラグfPAを1に設定し(ステップS427)、優先権フラグFDRが0であるか否かを判断する(ステップS428)。
【0242】
優先権フラグFDRが0である(すなわち、助手席用映像GPAに優先権が設定されている)と判断すれば、動作していたタイマtDRを停止させる(ステップS429)。一方、優先権フラグFDRが0ではないと判断すれば、助手席用映像GPAに対する操作入力が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtPAを0にして起動させる(ステップS430)。
一方、ステップS422において、運転席フラグfDRが1でない(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、タイマtPAを0に戻し(ステップS431)、処理動作[5−2]を終了する。
【0243】
また、ステップS421において、助手席切替スイッチ15iは操作されていないと判断すれば、次に、ステップS441(図44−2)へ進んで、運転席用映像GDRに対する操作を可能に設定するための運転席切替スイッチ15kが操作されたか否かを判断し、運転席切替スイッチ15kが操作されたと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS442)。
【0244】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図13参照)、次に、操作可能な映像を運転席用映像GDRへ切り替えるために、まず、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS443)、表示部4から操作画像CPAを消去する(ステップS444)。
【0245】
次に、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS445)、作成した操作画像データを用いて、図12に示したように、運転席用映像GDR、助手席用映像GPAの両映像に、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示する(ステップS446)。その後、運転席フラグfDRを1に設定し(ステップS447)、優先権フラグFDRが1であるか否かを判断する(ステップS448)。
【0246】
優先権フラグFDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに優先権が設定されている)と判断すれば、動作していたタイマtPAを停止させる(ステップS449)。一方、優先権フラグFDRが1ではないと判断すれば、運転席用映像GDRに対する操作入力が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtDRを0にして起動させる(ステップS450)。
一方、ステップS442において、運転席用フラグfPAが1でない(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、タイマtDRを0に戻し(ステップS451)、処理動作[5−2]を終了する。
【0247】
また、ステップS441において、運転席切替スイッチ15kは操作されていないと判断すれば、次に、ステップS461(図44−3)へ進んで、表示部4に形成されたタッチパネル118が操作されたか否かを判断する。タッチパネル118が操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS462)。
【0248】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、運転席用映像GDRに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS463)、その後、タイマtDRを0に戻す(ステップS464)。一方、運転席フラグfDRは1でないと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS465)。
【0249】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、助手席用映像GPAに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS466)、その後、タイマtPAを0に戻す(ステップS467)。一方、助手席フラグfPAは1でないと判断すれば、前記操作を無効とし、そのまま処理動作[5−2]を終了する。
【0250】
また、ステップS461において、タッチパネル118は操作されていないと判断すれば、次に、分離表示解除スイッチ15jが操作されたか否かを判断する(ステップS468)。分離表示解除スイッチ15jが操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS469)。
【0251】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、次に、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを残すために、助手席用映像GPAを消去し、運転席用映像GDRを全画面表示するようにし(ステップS470)、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS471)、作成した操作画像データを用いて、運転席用映像GDRに、当該映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示する(ステップS472)。
【0252】
その後、運転席用フラグfPAを0に戻し(ステップS473)、タイマtDRを停止させ(ステップS474)、分離表示フラグfSEを0に戻す(ステップS475)。なお、ここでは運転席用映像GDRを全画面表示するようにしているが、別の実施の形態では、分離表示の時に、偶数列の画素だけを使って表示していた運転席用映像GDRと同じものを助手席方向に対して表示するようにしても良い。すなわち、分離表示の時に運転席方向に対して表示していたものを奇数列の画素だけを使って同じように表示する。
【0253】
一方、ステップS469において、運転席フラグfDRは1でないと判断すれば、次に、2つの画面のうち、助手席用映像GPAを残すために、運転席用映像GDRを消去し、助手席用映像GPAを全画面表示するようにし(ステップS476)、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS477)、作成した操作画像データを用いて、助手席用映像GPAに、当該映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する(ステップS478)。
【0254】
その後、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS479)、タイマtPAを停止させ(ステップS480)、ステップS475へ進んで、分離表示フラグfSEを0に戻す。なお、ここでは助手席用映像GPAを全画面表示するようにしているが、別の実施の形態では、分離表示の時に、奇数列の画素だけを使って表示していた助手席用映像GPAと同じものを運転席方向に対して表示するようにしても良い。すなわち、分離表示の時に助手席方向に対して表示していたものを偶数列の画素だけを使って同じように表示する。
また、ステップS468において、分離表示解除スイッチ15jは操作されていないと判断すれば、その他の操作に応じた従来通りの処理を行う。
【0255】
次に、実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Dの行う処理動作[5−3]を図45に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[5−3]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の時間毎に行われる動作である。
【0256】
まず、優先権フラグFDRが1であるか否かを判断し(ステップS481)、優先権フラグFDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに優先権が設定されている)と判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS482)。助手席フラグfPAが1である(すなわち、運転席用映像GDRに優先権が設定されているが、操作可能となっているのは助手席用映像GPAである)と判断すれば、次に、タイマtPAが所定の時間T(例えば、6秒)以上であるか否かを判断する(ステップS483)。
一方、助手席フラグfPAが1でない(すなわち、優先権に設定されている運転席用映像GDRが操作可能となっている)と判断すれば、そのまま処理動作[5−3]を終了する。
【0257】
ステップS483において、タイマtPAが所定の時間T以上である(すなわち、助手席用映像GPAに対する最後の操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、次に、優先権が設定されている運転席用映像GDRを操作可能な映像にし、助手席用映像GPAを操作不可能な映像にするために、助手席フラグfPAを0にし(ステップS484)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS485)、タイマtPAを停止させる(ステップS486)。一方、タイマtPAは所定の時間T以上でないと判断すれば、そのまま処理動作[5−3]を終了する。
【0258】
次に、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS487)、作成した操作画像データを用いて、図12に示したように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに操作画像CDRを表示するようにし(ステップS488)、その後、運転席フラグfDRを1に設定する(ステップS489)。
【0259】
また、ステップS481において、優先権フラグFDRが1でない(すなわち、助手席用映像GPAに優先権が設定されている)と判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS490)。運転席フラグfDRが1である(すなわち、助手席用映像GPAに優先権が設定されているが、操作可能となっているのは運転席用映像GDRである)と判断すれば、次に、タイマtDRが所定の時間T(例えば、6秒)以上であるか否かを判断する(ステップS491)。
一方、運転席フラグfDRが1でない(すなわち、優先権に設定されている助手席用映像GPAが操作可能となっている)と判断すれば、そのまま処理動作[5−3]を終了する。
【0260】
ステップS491において、タイマtDRが所定の時間T以上である(すなわち、運転席用映像GDRに対する最後の操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、次に、優先権が設定されている助手席用映像GPAを操作可能な映像にし、運転席用映像GDRを操作不可能な映像にするために、運転席フラグfDRを0にし(ステップS492)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS493)、タイマtDRを停止させる(ステップS494)。一方、タイマtDRは所定の時間T以上でないと判断すれば、そのまま処理動作[5−3]を終了する。
【0261】
次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS495)、作成した操作画像データを用いて、図13に示したように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに操作画像CPAを表示するようにし(ステップS496)、その後、助手席フラグfPAを1に設定する(ステップS497)。
【0262】
次に、実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Dの行う処理動作[5−4]を図46に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[5−4]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の時間毎に行われる動作である。
【0263】
まず、助手席用映像GPAに優先権を設定する条件が成立しているか否かの判断に用いる各種情報を取得し(ステップS501)、取得した各種情報に基づいて、助手席用映像GPAに優先権を設定する条件が成立しているか否かを判断する(ステップS502)。
【0264】
設定条件が成立していると判断すれば、次に、優先権フラグFDRを0にして、助手席用映像GPAに優先権を設定する(ステップS503)。一方、前記設定条件が成立していないと判断すれば、次に、優先権フラグFDRを1にして、運転席用映像GDRに優先権を設定する(ステップS504)。
【0265】
上記実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによれば、優先権は固定されておらず、その時々の状況によって切り替えられるので、利便性を高めたり、車両走行の安全性を高め、使用者の満足度を高めることができる。
なお、上記実施の形態(5)に係る表示装置では、表示されている映像の種類や、走行状態、乗車状況、各映像に対する操作頻度に基づいて、優先権を自動的に切り替える場合について説明しているが、別の実施の形態では、同一の操作を行う毎に、2つの状態を交互に切り替えることのできるトグルスイッチを設け、使用者の意思でサイクリックに優先権を切り替えることができるようにしても良い。
【0266】
また、ここまで、AVナビゲーションシステムとして採用し、車両に搭載する場合について説明してきたが、本発明に係る表示装置は、車両に搭載するものに採用が限定されず、家庭用のテレビなどに採用しても良く、複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報を同一画面上に表示するものに本発明は有効となる。また、視方向は2方向に限定されるものではなく、3方向以上であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0267】
【図1】本発明の実施の形態(1)に係る表示装置が有する、複数の視方向に対して個別の映像を同一画面上に表示させる機能を説明するための説明図である。
【図2】実施の形態(1)に係る表示装置を車両へ搭載した場合の一例を示した斜視図である。
【図3】(a)は表示部を正面から見たときの表示状態を模式的に示した図であり、(b)は、(a)におけるB−B線断面図である。
【図4】表示部を構成するTFT基板の概略を示す回路図である。
【図5】実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、車両に搭載されるAVナビゲーションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。
【図6】画像出力部の概略構成を示したブロック図である。
【図7】メモリの概略構成を示したブロック図である。
【図8】制御部の概略構成を示したブロック図である。
【図9】実施の形態(1)に係る表示装置の外観正面図を示した図である。
【図10】実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図11】(a)は、運転席用映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席用映像の一例を示した図である。
【図12】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図13】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図14】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図15−1】実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図15−2】実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図15−3】実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図16】実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図17】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図18】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図19−1】実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図19−2】実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図19−3】実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図20】実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図21】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図22】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図23−1】実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図23−2】実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図23−3】実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図24】実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図25】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図26】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図27】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図28】(a)、(b)は、表示装置を構成する表示部に表示される映像の一例を示した図である。
【図29】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図30】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図31】表示装置を構成する表示部に表示される映像の一例を示した図である。
【図32】実施の形態(4)に係る表示装置の外観正面図を示した図である。
【図33】実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図34】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図35】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図36】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図37−1】実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図37−2】実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図38】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図39】実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図40】別の実施の形態に係る表示装置の外観正面図を示した図である。
【図41】表示装置を構成する表示部に表示される映像の一例を示した図である。
【図42】実施の形態(5)に係る表示装置の外観正面図を示して図である。
【図43】実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図44−1】実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図44−2】実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図44−3】実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図45】実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図46】実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図47】分離表示を実現する表示装置の構造を模式的に示した図である。
【図48】(a)、(b)は、表示装置を構成する表示部に表示される表示形態の一例を示した図である。
【図49】(a)、(b)は、表示装置を構成する表示部に表示される表示形態の一例を示した図である。
【図50】表示形態を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0268】
4 表示部
15 操作部
26 視差バリア
100、100A〜100D 制御部
116 画像出力部
118 タッチパネル
125 メモリ
201、201A〜201C 表示装置
【技術分野】
【0001】
本発明は表示装置に関し、より詳細には、同一画面上に複数の観察者(利用者)それぞれに対して、独立した異なる情報を実質的に同時に提供するための表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両走行中は、運転者がテレビや映画などを注視することは禁止されており、現在の表示装置では、車両走行中は、テレビや映画などが表示できないようになっている。このため、運転者以外の乗員(例えば、運転者の隣の助手席乗員)は、テレビや映画を見ることが禁止されていないにも拘らず、車両走行中はテレビや映画を見ることができない。
【0003】
一方、近年、車両に搭載される表示装置において、運転者に対する表示内容と、運転者以外の乗員に対する表示内容とを異なるものにする技術について種々提案されている。例えば、下記の特許文献1には、図47に示したように、透明カバー301に遮光帯302,303を設けて、運転席用映像GDRを表示する帯状表示部304から出射された光は運転者DRの目に入るが、助手席用映像GPAを表示する帯状表示部305から出射された光は運転者DRの目に入らないようにし、他方、助手席用映像GPAを表示する帯状表示部305から出射された光は助手席乗員PAの目に入るが、運転席用映像GDRを表示する帯状表示部304から出射された光は助手席乗員PAの目に入らないようにした技術について開示されている。
【0004】
また、下記の特許文献2,3にも、1台の液晶ディスプレイ(LCD)で2つの映像を同時に表示し、運転席と助手席とからそれぞれ異なる映像を見ることができる表示装置について開示されている。また、下記の特許文献4,5には、2種類の映像を同時に同一画面上に表示する2画面表示装置について開示されている。
【0005】
上記したような技術を採用することによって、図48に示したように、ナビゲーション装置による地図映像307を、運転者DRからは見えるように(助手席乗員PAからは見えないように)表示装置306に表示し、DVD映像308を助手席乗員PAからは見えるように(運転者DRからは見えないように)表示装置306に表示することができる。これによって、車両走行中であっても、助手席乗員PAはテレビや映画などを見ることができる。
【0006】
ところで、最近の表示装置ではタッチパネルが採用されており、表示画面上に操作スイッチが作成されるようになっている。そのため、運転者に対する表示内容と、運転者以外の乗員に対する表示内容とを異なるものにした場合、図49に示したように、運転者に対する表示画像と運転者以外の乗員に対する表示画像には、それぞれの表示内容に対する操作スイッチBD1〜BD6,BA1〜BA6が表示されることが考えられる。
【0007】
操作スイッチBD1〜BD6は運転者DRだけが見ることができ、操作スイッチBA1〜BA6は助手席乗員PAだけが見ることができるようになっているが、図50に示したように、操作スイッチBD1〜BD6は操作スイッチBA1〜BA6それぞれと表示画面上では操作領域が同じである領域P1〜P6内に配置される。このように、表示画面上で、それぞれの画像で操作領域が同じ領域に操作スイッチを配置することを「同じ」又は「重複」と称する。
【0008】
そのため、例えば、表示画面上における領域P5が押下された場合、操作スイッチBD5『詳細』が押下された場合に行う制御(地図映像を詳細な表示にする制御)を実施すべきか、操作スイッチBA5『停止』が押下された場合に行う制御(DVD映像の再生を停止する制御)を実施すべきかを適切に判断する必要がある。換言すれば、この判断が適切にできないと、ユーザーが所望する適切な操作制御が実施されなくなる。なお、タッチパネル以外のスイッチ、例えば、表示部の周囲に配置された操作スイッチなどにも上記と同様の課題がある。
【0009】
また、運転席からは助手席用映像GPAが見えないので、助手席乗員PAがどのような操作をしているのかを運転者DRが知ろうと思えば、体を動かして、助手席の側から助手席用映像GPAを覗き込まなくてはならない。そのため、例えば、助手席乗員PAが小さな子供や高齢者であったり、機械に苦手な人である場合に不便となる。
【特許文献1】特開2003−137005号公報
【特許文献2】特開平6−186526号公報
【特許文献3】特開2000−137443号公報
【特許文献4】特開平11−331876号公報
【特許文献5】特開平9−46622号公報
【発明の開示】
【課題を解決するための手段及びその効果】
【0010】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであって、複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報が同一画面上に表示されていたとしても、例えば、運転者の存在する方向からは見え、助手席乗員の存在する方向からは見えない運転席用映像と、助手席乗員の存在する方向からは見え、運転者の存在する方向からは見えない助手席用映像とが同一画面上に表示されていたとしても、使用者が所望する適切な操作制御が実施される表示装置を提供することを目的としている。
【0011】
上記目的を達成するために本発明に係る表示装置(1)は、複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報を同一画面上に表示する表示手段と、操作入力を受け付ける操作入力手段と、前記操作入力の受け付けを、特定の視方向に対して表示される情報に対応する操作入力に限定する限定手段と、前記特定の視方向を切り替える切替手段と、前記複数の視方向に対して、それぞれ個別に表示される情報の表示を制御することにより、前記特定の視方向を告知する告知手段とを備えていることを特徴としている。
【0012】
上記表示装置(1)によれば、複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報が同一画面上に表示される。例えば、図48に示すように、運転者DRからは運転席用映像GDR(例えば、ナビゲーション装置による地図映像)を見えるようにし、助手席乗員PAからは助手席用映像GPA(例えば、DVD映像)を見えるようにすることができる。
【0013】
ところが、図49に示したように、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複する、同じ領域内に設けられた操作スイッチBD1〜BD6,BA1〜BA6への操作が行われた場合、操作に何らかの制約が加味されていなければ、使用者が望まない操作制御が行われるおそれがある。
【0014】
上記表示装置(1)によれば、前記操作入力の受け付けが、前記特定の視方向に対して表示される情報(例えば、運転席用映像GDR)に対応する操作入力に限定される。従って、前記特定の視方向に対して表示される情報に対応する操作入力は受け付けるが、前記特定の視方向とは別の視方向に対して表示される情報に対応する操作入力は受け付けない。
【0015】
例えば、運転者DRからの視方向が前記特定の視方向に設定されているときに、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複するように配置されている操作スイッチへの操作が行われた場合、運転席用映像GDRに対する操作だけが有効となり、助手席用映像GPAに対する操作は無効となる。すなわち、運転席用映像GDRが操作可能映像となる。従って、使用者は前記操作可能映像がいずれに設定されているのかを把握しておくことによって、所望しない操作制御が実施されるのを防止することができる。
【0016】
また、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複するように配置されている操作スイッチへの操作が行われた場合であっても、前記操作可能映像に対応する操作入力を受け付けることによって適切な操作制御を実現することができるため、図49に示した操作スイッチBD1〜BD6,BA1〜BA6のように、同じ領域内に異なる性質の操作スイッチを配置して、表示画面上を有効に利用することができる。
【0017】
また、上記表示装置(1)によれば、前記特定の視方向は切り替えられ、前記操作可能映像は固定ではないので、運転席用映像GDRに対する表示画面上での操作領域、及び助手席用映像GPAに対する表示画面上での操作領域が重複するように配置されている操作スイッチへの操作を、運転者DR、助手席乗員PAのいずれか一方からだけではなく、それぞれが行うことができる。従って、使用者は前記操作可能映像の設定や切り替えを適切に行ったり、前記操作可能映像がいずれに設定されているのかを正確に認識することによって、所望する操作制御を実現することができる。
【0018】
さらに、上記表示装置(1)によれば、前記複数の視方向に対して、それぞれ個別に表示される情報の表示を制御することにより、前記特定の視方向(すなわち、前記操作入力を受け付け可能な情報)が告知される。例えば、運転者DRからの視方向が前記特定の視方向である場合に、下記のa〜cのように、情報の表示を制御することにより、運転席用映像GDRが前記操作可能映像であることが告知される。
【0019】
a)運転席用映像GDRは表示するが、助手席用映像GPAは表示しない。
b)運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作関連画像は運転席用映像GDRに表示するが、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作関連画像は助手席用映像GPAに表示しない。
c)運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作関連画像は運転席用映像GDRに表示するが、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作関連画像は助手席用映像GPAに表示せず、その代わりに運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作関連画像を助手席用映像GPAに表示する。
【0020】
これにより、運転者DRに対し、自分に対して表示されている情報(運転席用映像GDR)が操作可能映像であることを知らせることができ、助手席乗員PAに対し、自分に対して表示されている情報(助手席用映像GPA)ではなく、相手方(運転者DR)に対して表示されている情報(運転席用映像GDR)が操作可能映像であることを知らせることができる。従って、使用者は自分が見ることのできる映像に対する操作が可能な状態にあるのかどうかを正確に把握することができる。
【0021】
また、本発明に係る表示装置(2)は、上記表示装置(1)において、前記告知手段が、前記特定の視方向とは別の視方向に対する個別の情報を画面から消去するものであることを特徴としている。
【0022】
上記表示装置(2)によれば、前記特定の視方向とは別の視方向に対する個別の情報が画面上から消去される。例えば、運転者DRからの視方向が前記特定の視方向に設定されている場合、運転席用映像GDRは表示されるが、助手席用映像GPAは表示されないことになる。これにより、運転者DRに対し、自分に対して表示されている情報(運転席用映像GDR)が操作可能映像であることを知らせることができ、助手席乗員PAに対しては、相手方に対して表示されている情報が操作可能映像であることを知らせることができる。
【0023】
また、本発明に係る表示装置(3)は、上記表示装置(2)において、前記告知手段により画面から消去される情報が、前記別の視方向に対する個別の情報のうち、操作入力のための操作関連画像であることを特徴としている。
【0024】
上記表示装置(3)によれば、前記告知手段により画面上から消去される情報が、前記別の視方向に対する個別の情報のうち、操作入力のための操作関連画像である。例えば、運転者DRからの視方向が前記特定の視方向に設定されている場合、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作関連画像は運転席用映像GDRに表示されるが、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作関連画像は助手席用映像GPAには表示されないことになる。
【0025】
これにより、運転者DRに対し、自分に対して表示されている運転席用映像GDRが操作可能映像であることを知らせることができ、助手席乗員PAに対し、自分に対して表示されている助手席用映像GPAが操作可能映像でないことを知らせることができる。なお、このとき、助手席乗員PAが本来見たい助手席用映像GPAについては画面上から消去せずに残すようにすれば、助手席乗員PAは必要な情報を途切れることなく取得することができる。
【0026】
また、本発明に係る表示装置(4)は、上記表示装置(1)において、前記告知手段が、前記特定の視方向に対する個別の情報を、前記特定の視方向とは別の視方向に対して表示するものであることを特徴としている。
【0027】
上記表示装置(4)によれば、前記特定の視方向に対する個別の情報が、前記特定の視方向とは別の視方向に対して表示される。例えば、運転者DRからの視方向が前記特定の視方向に設定されている場合、運転者DRに対しては、通常通り運転席用映像GDRが表示されるが、他方、助手席乗員PAに対しては、助手席用映像GPAではなく運転席用映像GDRが表示されることになる。これにより、運転者DR、助手席乗員PAに対して、運転席用映像GDRが操作可能映像であることを知らせることができる。
【0028】
また、本発明に係る表示装置(5)は、上記表示装置(4)において、前記告知手段により前記別の視方向に対して表示される情報が、前記特定の視方向に対する個別の情報のうち、操作入力のための操作関連画像であることを特徴としている。
【0029】
上記表示装置(5)によれば、前記告知手段により前記別の視方向に対して表示される情報が、前記特定の視方向に対する個別の情報のうち、操作入力のための操作関連画像である。例えば、運転席方向が前記特定の視方向に設定されている場合、運転席方向に対しては、運転席用映像GDRが表示されると共に、当該映像GDRに対する操作入力のための操作関連画像が表示され、他方、助手席方向に対しては、助手席用映像GPAが表示されると共に、当該映像GPAの代わりに運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作関連画像が表示されることになる。これにより、運転者DR、助手席乗員PAに対し、運転席用映像GDRが操作可能映像であることを知らせることができる。
【0030】
なお、このとき、助手席乗員PAが本来見たい助手席用映像GPAについては画面上から消去せずに残すようにすれば、助手席乗員PAは必要な情報を途切れることなく取得することができる。また、その逆に、助手席用映像GPAを画面上から消去すれば、操作に関係のない余計な映像は消去されることになるので、助手席乗員PAは運転者DRによる操作の監視などがし易くなる。
【0031】
また、本発明に係る表示装置(6)は、上記表示装置(4)又は(5)において、前記告知手段が、前記特定の視方向、装置本体が搭載される車両の走行状態、前記車両への乗車状況、及び前記特定の視方向に対して表示される情報の種類のうちの少なくとも1つに基づいて、表示形態を変更し、変更した表示形態で、前記特定の視方向に対する個別の情報を、前記特定の視方向とは別の視方向に対して表示するものであることを特徴としている。
【0032】
上記表示装置(6)によれば、前記特定の視方向、装置本体が搭載される車両走行状態、前記車両への乗車状況、及び前記特定の視方向に対して表示される情報の種類のうちの少なくとも1つに基づいて、表示形態が変更され、変更された表示形態で、前記特定の視方向に対する個別の情報が、前記特定の視方向とは別の視方向に対して表示されるので、利便性と安全性とのバランスを取ることができる。
【0033】
表示形態の変更方法としては、例えば、下記のa〜dが挙げられる。
a)前記特定の視方向が運転席方向、又は助手席方向のいずれであるかによって表示形態を変更する。
b)走行中、又は停車中のいずれであるかによって表示形態を変更する。
【0034】
c)運転者DRが乗車中であるか否か、又は助手席乗員PAが乗車中であるか否かによって、表示形態を変更する。
d)前記特定の視方向に対して表示される映像がDVD映像やTV映像などのような動画、又は静止画のいずれであるかによって表示形態を変更する。
e)上記a〜dに示した変更の条件を組み合わせて、表示形態を変更するようにしても良い。
i)前記特定の視方向が助手席方向に設定されている時に
1)車両が走行中である場合
助手席用映像GPAがDVD映像やTV映像のような動画でない場合、運転席方向に対して、助手席用映像GPAを表示し、
一方、助手席用映像GPAがDVD映像やTV映像のような動画である場合、運転席方向に対して、運転席用映像GDRを表示する。
2)車両が停車中である場合
映像の種類に関係なく、運転席方向に対して、助手席用映像GPAを表示する。
ii)前記特定の視方向が運転席方向に設定されている時には、車両の走行状態や映像の種類に関係なく、助手席方向に対して、運転席用映像GDRを表示する。
【0035】
また、本発明に係る表示装置(7)は、上記表示装置(1)〜(6)のいずれかにおいて、ある復帰条件が成立すると、前記告知手段による告知前の状態に復帰させる復帰手段を備えていることを特徴としている。
【0036】
上記表示装置(7)によれば、前記ある復帰条件が成立すると、前記告知手段による告知前の状態へ戻される。例えば、運転席用映像GDRから、助手席用映像GPAに対応する操作入力のための操作関連画像が消去され、後述する図11に示すように、運転席用映像GDRへ、当該映像GDRに対する操作入力のための操作関連画像(操作スイッチ)が表示された状態へ戻される。これにより、運転者DRは本来見たい映像(例えば、地図映像)を再び鮮明に見ることができるようになる。
【0037】
また、本発明に係る表示装置(8)は、上記表示装置(7)において、前記ある復帰条件が、前記告知前の状態への復帰を指示する復帰指示操作入力が行われること、又は前記特定の視方向に対して表示されている個別の情報に対する操作入力が所定時間行われないこと、であることを特徴としている。
【0038】
上記表示装置(8)によれば、使用者から指示された場合、又は前記特定の視方向に対して表示されている個別の情報に対する操作入力が前記所定時間行われない場合(すなわち、前記個別の情報に対する操作を行う必要が無くなったと判断し得る状態になった場合)、通常時の、複数の視方向に対して個別の情報が表示された状態へ戻される。従って、適切なタイミングで通常の表示状態へ戻すことができる。
【0039】
また、本発明に係る表示装置(9)は、上記表示装置(1)〜(8)のいずれかにおいて、前記複数の視方向のうち、ある1つの視方向に対して表示される情報に優先権を設定する優先権設定手段を備え、前記切替手段が、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向を優先的に前記特定の視方向に設定するものであることを特徴としている。
【0040】
上記表示装置(9)によれば、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向が優先的に前記特定の視方向に設定される。例えば、運転席方向から見ることのできる運転席用映像GDRに前記優先権が設定されている場合、助手席用映像GPAが表示される助手席方向よりも、運転席用映像GDRが表示される運転席方向が、優先的に前記特定の視方向に設定されることになる。これにより、ある映像を操作可能映像にするための切り替え操作を行う回数を少なくすることができ、使用者の操作負担を軽減することができる。
【0041】
また、本発明に係る表示装置(10)は、上記表示装置(9)において、前記切替手段が、前記複数の視方向に対する個別の情報の表示開始時、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向を優先的に前記特定の視方向に設定するものであることを特徴としている。
【0042】
上記表示装置(10)によれば、前記複数の視方向に対する個別の情報の表示(すなわち、マルチビュー表示)開始時、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向が優先的に前記特定の視方向に設定される。例えば、運転席方向から見ることのできる運転席用映像GDRに前記優先権が設定されている場合、マルチビュー表示開始時、運転席用映像GDRに対する操作が可能になる。これにより、使用者による操作負担を軽減することができる。
【0043】
また、本発明に係る表示装置(11)は、上記表示装置(9)又は(10)において、前記優先権設定手段が、前記複数の視方向に対してそれぞれ個別に表示される情報の種類、装置本体が搭載される車両の走行状態、及び前記車両への乗車状況のうちの少なくとも1つに基づいて、前記優先権を設定すべき情報を決定するものであることを特徴としている。
【0044】
上記表示装置(11)によれば、前記複数の視方向に対してそれぞれ個別に表示される情報の種類、装置本体が搭載される車両の走行状態、及び前記車両への乗車状況のうちの少なくとも1つに基づいて、前記優先権を設定すべき情報が決定されるので、利便性を高めることができる。
【0045】
前記優先権の決定方法としては、例えば、下記のa〜cが挙げられる。
a)運転席用映像GDRとして、車両を目的地まで誘導してくれる(ナビゲーションシステムの)地図映像が表示され、助手席用映像GPAとして、映画が表示されている場合、地図映像(運転席用映像GDR)の操作頻度が比較的高いと判断し、運転席用映像GDRを、前記優先権を設定すべき情報に決定する。
b)車両が停止している場合、運転席方向から見ることのできる運転席用映像GDRを、前記優先権を設定すべき情報に決定し、車両が走行している場合、助手席方向から見ることのできる助手席用映像GPAを、前記優先権を設定すべき情報に決定する。
c)運転者DRが乗車していない場合、助手席方向から見ることのできる助手席用映像GPAを、前記優先権を設定すべき情報に決定し、助手席乗員PAが乗車していない場合、運転席方向から見ることのできる運転席用映像GDRを、前記優先権を設定すべき情報に決定する。なお、車両への乗車状況については、前記車両内に設けられた乗員検知センサから得られる情報などに基づいて判断することができる。
【0046】
また、本発明に係る表示装置(12)は、上記表示装置(9)〜(11)のいずれかにおいて、各視方向からの操作頻度を推定する操作頻度推定手段を備え、前記優先権設定手段が、前記操作頻度推定手段で推定された操作頻度に基づいて、前記優先権を設定すべき情報を決定するものであることを特徴としている。
【0047】
各映像に対する操作頻度は、その映像やその時々の状況によって変化する。例えば、車両を目的地まで誘導してくれるナビゲーションシステムの地図映像の場合、エンジンがONされてから目的地の設定が完了するまでは、操作頻度は高くなるが、目的地の設定が完了し、実際に案内が開始されてからは、操作頻度は低くなる。また、映画についても同じようなことが言える。
【0048】
上記表示装置(12)によれば、各視方向からの操作頻度が各種条件により推定され、推定された操作頻度に応じて、前記優先権を設定すべき情報が決定される。例えば、目的地の案内が開始されるまで(又はエンジンONから所定の時間が経過するまでの間)、地図映像を、前記優先権を設定すべき情報に決定し、目的地の案内が開始されてからは(又はエンジンONから前記所定の時間が経過してからは)、別の映像を、前記優先権を設定すべき情報に決定する。これにより、利便性をより一層高めることができる。
【0049】
また、本発明に係る表示装置(13)は、上記表示装置(9)〜(12)のいずれかにおいて、前記優先権の設定されていない情報が表示された視方向が前記特定の視方向に切り替わっている状態にあるときに、前記特定の視方向に対して表示されている情報に対する操作入力が所定時間行われていないと判断すれば、前記切替手段が、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向を前記特定の視方向に切り替えることを特徴としている。
【0050】
上記表示装置(13)によれば、前記優先権の設定されていない情報が表示された視方向が前記特定の視方向に切り替わっている状態にあるときに、前記特定の視方向に対して表示されている情報に対する操作入力が所定時間行われていないと判断すれば、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向が前記特定の視方向に切り替えられる。
【0051】
例えば、運転席方向から見ることのできる運転席用映像GDRに前記優先権が設定されているが、該優先権の設定されていない助手席用映像GPAが操作可能映像に切り替わっている状態のとき(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が受け付けられるようになっているとき)に、助手席用映像GPAに対する操作入力が前記所定時間(例えば、6秒間)行われないと判断すれば、助手席用映像GPAに対する操作入力が必要無くなったとし、運転席用映像GDRが操作可能映像に切り替えられる。これにより、通常時においては、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向を前記特定の視方向に設定しておくことができ、使用者の操作負担を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0052】
以下、本発明に係る表示装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、実施の形態(1)に係る表示装置が有する、複数の視方向に対して個別の映像を同一画面上に表示させる機能を説明するための説明図である。図中1は第1の画像ソースを示し、図中2は第2の画像ソースを示している。画像ソースとしては、例えばDVDプレーヤやテレビ受信機、ナビゲーション装置などが挙げられる。
【0053】
第1の画像ソース1から得られる第1の画像データD1及び第2の画像ソース2から得られる第2の画像データD2は表示制御部3へ供給されるようになっている。これら第1の画像データD1及び第2の画像データD2は、表示制御部3において表示部4で実質的に同時に表示できるように処理が施され、処理された表示データD3は表示部4へ供給されるようになっている。
【0054】
表示部4は、後で詳しく説明するが、図3(b)に示したように、視差バリア26を備えた液晶パネル21を含んで構成され、その横方向の総画素の半数(例えば、偶数列)が第1の画像ソース1に基づく第1の表示画像5の表示に使用され、残りの半数(例えば、奇数列)が第2の画像ソース2に基づく第2の表示画像6の表示に使用されるようになっている。
【0055】
第1の表示画像5に対する画素は、表示部4に対して右側に位置する観察者(利用者)7からは見えるが、第2の表示画像6に対する画素は、表示部4の表面に形成されている視差バリア26によって遮られ、観察者7からは見えないようになっている。一方、第2の表示画像6に対する画素は、表示部4に対して左側に位置する観察者(利用者)8からは見えるが、第1の表示画像5に対する画素は、表示部4の表面に形成されている視差バリア26によって遮られ、観察者8からは見えないようになっている。
【0056】
上記したように、表示部4との位置関係に応じて、換言すれば表示部4に対する視野角に応じて、第2の表示画像6は見えないが、第1の表示画像5は見え、一方、第1の表示画像5は見えないが、第2の表示画像6は見える、といった状況を作り出すことができるようになっている。従って、同一画面上で左右の観察者(利用者)7,8に異なる情報やコンテンツを提示することができる。もちろん、第1の画像ソース1と第2の画像ソース2とが同じであれば、左右の観察者7,8が同じ表示画像を見ることもできる。
【0057】
図2は、実施の形態(1)に係る表示装置を車両へ搭載した場合の一例を示した斜視図である。表示装置を構成する表示部4は、運転席11及び助手席12の前方、ウィンドシールド13の下方に設けられたダッシュボード14の略中央に配設され、表示装置に対する各種操作は、表示部4の表面に形成されたタッチパネル、その周囲に設けられた操作部15、又は赤外線や無線式のリモコン(図示せず)などの操作によって行われるようになっている。また車両の各ドア16にはスピーカ17が配設され、スピーカ17から表示画像に連動した音声や警告音などが出力されるようになっている。
【0058】
これによって、例えば、第1の視方向となる運転席11からは、ナビゲーション装置の地図画像だけを見えるようにし、他方、第2の視方向となる助手席12からは、テレビ受信画像やDVD映画画像だけを見えるようにすることができる。従って、運転席11に着座している運転者DRが、カーナビゲーションによる運転支援を受けながら、助手席13に着座している助手席乗員PAが、テレビや映画を楽しむことができる。
【0059】
しかもそれぞれの表示画像は、表示部4の画面全体(例えば、7インチ)を使用して表示されるため、従来のマルチウィンドウ表示のように画面サイズは小さくならない。つまり、運転者DRや助手席乗員PAにとっては、あたかも画面を占有しているかのようになるため、運転者DR、助手席乗員PAそれぞれに対して適切に情報やコンテンツを提示することができる。
【0060】
次に、実施の形態(1)に係る表示装置の表示部4の構成について詳細に説明する。図3(a)は表示部4を正面から見たときの表示状態を模式的に示した図であり、図3(b)は、図3(a)におけるB−B線断面図である。表示部4は、液晶パネル21とバックライト30とを含んで構成されている。液晶パネル21は、バックライト30から少し隔離して配設され、RGB色(3原色)で構成される画素を有している。
【0061】
また、液晶パネル21は、TFT(Thin Film Transistor)基板23とカラーフィルタ基板24との間に液晶層25が挟持された基板22と、視差バリア26と、ガラス基板27とが、バックライト30側に配設された偏光板28と、その発光方向側の前面に配設された偏光板29との間に挟持された構造となっている。液晶パネル21としては、例えば横方向が800画素、縦方向が480画素からなるものが採用される。
【0062】
液晶パネル21の各画素は、右側(運転席11)用画素RPと、左側(助手席12)用画素LPとに縦方向に交互にグループ化されて表示制御されるようになっている。すなわち、液晶パネル21の横方向の総画素の半数が第1の表示画像5の表示に、残りの半数の画素が第2の表示画像6の表示に使用されるようになっている。
【0063】
視差バリア26は、横方向に所定の間隔(各画素からの光の出射方向を左右のいずれか一方に規制することができる間隔)で設けられ、縦縞様に形成されている。視差バリア26によって、右側(運転席11)用画素RPは、左側(運転席12)への表示は遮断されるが、右側への表示は遮断されず、右側の運転席11からは見えるようになっている一方、左側(助手席12)用の画素LPは、右側(運転席11)への表示は遮断されるが、左側への表示は遮断されず、左側の助手席12からは見えるようになっている。
【0064】
すなわち、右側から液晶パネル21を見ると、視差バリア26が左側用画素LPを覆い隠し、右側用画素RPが見える一方、左側から液晶パネル21を見ると、視差バリア26が右側用画素RPを覆い隠し、左側用画素LPが見える。なお、正面付近から液晶パネル21を見ると、右側用画素RPと左側用画素LPの両方が見えるため、第1の表示画像5と第2の表示画像6とが重なったように見える。
【0065】
また、液晶パネル21の各画素に対する表示制御と視差バリア26の配置構成とを変更すれば、3方向以上に異なる画像を表示することも可能である。また、視差バリア26を電気的に駆動可能な液晶シャッター等で構成して視野角を可変するようにしてもよい。なお、視差バリア26については、例えば、特開平10−123461号公報や、特開平11−84131号公報に開示された構成を応用することができる。
また、図3の交互に並んだ右側用画素RP及び左側用画素LPはRGB色を有しているが、各グループ縦方向内は、R列、G列、B列のように単色で構成されていてもよく、またRGBが複数混じった列として構成されていてもよい。
【0066】
図4は、表示部4を構成するTFT基板23の概略を示す回路図である。TFT基板23は、走査線駆動回路31と、データ線駆動回路32と、走査線駆動回路31に接続された走査線LSCAN1,LSCAN2,…と、データ線駆動回路32に接続されたデータ線LDATA1,LDATA2,…と、走査線駆動回路31及びデータ線駆動回路32に接続された表示パネル駆動部33とを含んで構成されている。
【0067】
各走査線LSCAN1,LSCAN2,…、及び各データ線LDATA1,LDATA2,…によって囲まれた領域を一単位として、複数のサブピクセルSPが形成され、各サブピクセルSPには、液晶層25(図3(b)参照)に電圧を印加する画素電極34とそれをスイッチング制御するTFT素子35とが形成されている。
【0068】
表示パネル駆動部33は、走査線駆動回路31及びデータ線駆動回路32の駆動タイミングを制御するように構成されている。走査線駆動回路31は、TFT素子35の選択走査を行い、またデータ線駆動回路32は、画素電極34への印加電圧を制御するように構成されている。
【0069】
各サブピクセルSPは、第1の画像データD1(図1参照)と第2の画像データD2との合成データ、又は第1の画像データD1、第2の画像データD2それぞれ個々の画像データに基づいて、例えばデータ線LDATA2,LDATA4に第1の画素データD1(右側画像表示用)を、またデータ線LDATA1,LDATA3に第2の画素データD2(左側画像表示用)を送信することによって、第1の表示画像5(図1参照)を形成する第1の画像データD1群と第2の表示画像6を形成する第2の画像データD2群とが形成されるようになっている。なお、3方向以上に個別の画像を表示させる場合にも、上記と同様な駆動制御を実施すればよく、例えば3方向に個別の画像を表示させるには、第1,第2,第3の画像データ群を形成するようにすればよい。
【0070】
図5は、実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、車両に搭載されるAV(Audio Visual)ナビゲーションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。但し、図1〜図4で説明した各部と同一機能を有する構成部品には、同一符号を付すこととする。
【0071】
AVナビゲーションシステムは、CD/MD再生部101、ラジオ受信部102、TV受信部103、DVD再生部104、HD(ハードディスク)再生部105、及びナビゲーション部106を含む各種ソースを備えており、これら各種ソースは、信号ラインを介して分配回路107にそれぞれ接続されている。また、外部音声/映像入力部108が信号ラインを介して分配回路107に接続されている。外部音声/映像入力部108には、カメラ(例えば、後方監視用カメラ)109が接続されているが、ビデオカメラやゲーム機なども接続可能となっている。
【0072】
また、TV受信部103には、セレクタ110が接続され、セレクタ110には車両の右前、左前、右後、左後それぞれに配設されたアンテナ110a〜110dが接続されている。ナビゲーション部106には、VICS情報受信部111とGPS情報受信部112とが接続され、VICS情報受信部111及びGPS情報受信部112にはそれぞれアンテナ111a,112bが接続されている。
【0073】
分配回路107は、信号ラインを介して音声調整回路113と、第1の画像調整回路114と、第2の画像調整回路115とにそれぞれ接続され、音声調整回路113は各ドア16(図2参照)に配設されたスピーカ17に、第1の画像調整回路114及び第2の画像調整回路115は、信号ラインを介して画像出力部116に接続され、画像出力部116は、信号ラインを介して表示部4の液晶パネル21に、信号ラインを介してリア表示部117にそれぞれ接続されている。
【0074】
なお、リア表示部117は、車両の後席用に設けられたものであり、画像出力部116を介して表示部4に表示される画像と同じもの、もしくは運転席用の画像か助手席用の画像の一方を表示させることができるようになっている。表示部4は、バックライト30、液晶パネル21、及びタッチパネル118を含んで構成され、タッチパネル118への操作信号が制御部100に入力されるようになっている。
【0075】
また、明るさ検知手段(例えば、車両のライトスイッチや光センサ等)119、乗員検知手段(例えば、圧力センサ等)120、無線通信機能を有する通信ユニット121、ETC車載器122、リモコン123とデータのやり取りをするリモコン送受信部124、操作部15、及びメモリ125が制御部100に接続されている。
【0076】
制御部100は、制御ラインを介して、各種ソース101〜106、分配回路107、外部音声/映像入力部108、各種調整回路113〜115、画像出力部116、及び表示部4など、システム内の各部に接続されており、システムの各部を統括的に制御するように構成されている。
【0077】
図6は、画像出力部116の概略構成を示したブロック図である。但し、図1〜図5で説明した各部と同一機能を有する構成部品には、同一符号を付すこととする。画像出力部116は、第1の画像調整回路114(図5参照)と接続された第1の書込回路131と、第2の画像調整回路115と接続された第2の書込回路132と、VRAM133と、表示パネル駆動部33とを含んで構成されている。
【0078】
例えば、第1の書込回路131は、第1の画像調整回路114で調整された画像データのうち画像の偶数列に対応する画像データを、第2の書込回路132は、第2の画像調整回路115で調整された画像データのうち画像の奇数列に対応する画像データをもとにし、それぞれVRAM133における該当する領域に書き込む。表示パネル駆動部33は、液晶パネル21(図3、図5参照)を駆動させるための回路であり、VRAM133に保存されている画像データ(第1の画像データD1と第2の画像データD2の合成データ)に基づいて、液晶パネル21の対応する画素を駆動させるようになっている。
【0079】
なお、VRAM133には第1の画像データD1と第2の画像データD2の合成されたマルチビュー表示用の画像に対応するように画像データの書込が行われているので、駆動回路は一つでよく、その動作も通常の液晶表示装置の駆動回路の動作と同じである。また、別の形態として、第1の画像データD1と第2の画像データD2とを合成せずに、それぞれの画像データに基づいて、液晶パネル21の対応する画素を駆動する第1の表示パネル駆動部及び第2の表示パネル駆動部を備える構成とすることもできる。
【0080】
図7は、メモリ125の概略構成を示したブロック図である。メモリ125は、ユーザが設定した第1の表示画像5(図1参照)及び第2の表示画像6の画質調整値をそれぞれ書き込み可能な第1の画面RAM141及び第2の画面RAM142と、第1の表示画像5及び第2の表示画像6の各画質調整用に予め複数段階の調整値が選択可能に記憶された画質設定情報記憶手段143と、周囲環境に対する第1の表示画像5及び第2の表示画像6の画質の調整状態を保持する対環境調整値保持手段144とを含んで構成されている。画質設定情報記憶手段143、及び対環境調整値保持手段144は、フラッシュメモリなどの電気的書き換え可能な不揮発性メモリ又はバッテリバックアップされた揮発性メモリにより構成されている。
【0081】
図8は、制御部100の概略構成を示したブロック図である。制御部100は、システム内の各部と接続されたインターフェース151と、システム内の各部を統括的に制御するCPU152と、システムの動作に必要な各種のプログラムが記憶されたプログラム記憶部(ROM)153と、各種のデータを記憶するデータ記憶部(RAM)154とを含んで構成されている。なお、ROM153とRAM154は、CPU152に内蔵されたものでも、外部に設けたものでもよく、ROM153はフラッシュメモリの様に電気的に書き換え可能な不揮発性メモリでもよい。
【0082】
制御部100は、図5に示したように、タッチパネル118や操作部15、リモコン123などからの操作信号に基づいて、各種制御を行うように構成されており、例えば各種ソース101〜106及び分配回路107を制御し、選択された2つのソース又は1つのソースの画像データや音声データの出力を制御し、選択されたソースの画像データや音声データを、分配回路107を介して、画像データであれば第1の画像調整回路114及び第2の画像調整回路115に、音声データであれば音声調整回路113にそれぞれ分配させる制御を行うようになっている。
【0083】
第1の画像調整回路114及び第2の画像調整回路115では、制御部100からの制御信号に基づいて画像データの輝度や色調、コントラストなどが調整され、調整された画像データは画像出力部116に出力され、画像出力部116では、制御部100からの制御信号に基づいて、液晶パネル21を駆動させて画像を表示する処理が行われるようになっている。
【0084】
また、音声調整回路113では、制御部100からの制御信号に基づいて各スピーカ17への分配、音量、音声などが調整され、調整された音声がスピーカから出力されるようになっている。また、制御部100は、これら各種ソース101〜106をコントロールするための操作メニューを表示させる制御も行っている。
【0085】
例えばHD再生部105が選択された場合、ハードディスク(図示せず)に記録されたMP3ファイル等の音楽データやJPEGファイル等の画像データ、ナビゲーション用の地図データ等が読み出され、音楽データ等を選択するためのメニュー表示や画像データが表示部4に表示されるようになっている。なお、ナビゲーション部106は、ナビゲーションのために利用される地図情報を記憶した地図情報記憶部(上記ハードディスクの一部領域を使用)を備えており、VICS情報受信部111やGPS情報受信部112を介して取得した情報を利用して生成されたナビゲーション画像を表示部4に表示させることができるようになっている。またTV受信部103は、セレクタ110で選択されたアンテナ110a〜110dのいずれかを介して、所望のアナログTV放送波やディジタルTV放送波を受信するように構成されている。
【0086】
また、制御部100は、明るさ検知手段119や乗員検知手段120により検知された情報を元に、出力画像や音声の設定を変更する制御等を行うようになっている。また、通信ユニット121とETC車載器122とが制御部100に接続されており、制御部100は、ETC車載器122からの料金情報等を表示部4に表示させる制御を行ったり、携帯電話などと無線接続するための通信ユニット121を制御して、該制御に関する情報を表示部4に表示させる制御等を行うようになっている。また、制御部100は、画質設定情報やプログラム、車両情報等の各種設定情報をメモリ125に記憶させる処理も行うようになっている。
【0087】
図9は、実施の形態(1)に係る表示装置の外観正面図を示した図である。図中201は表示装置を示しており、表示装置201はタッチパネル118がその表面に形成された表示部4と、その周囲に設けられた操作部15(操作スイッチ15a〜15h)と、後で詳しく説明する助手席切替スイッチ(P)15iと、分離表示解除スイッチ(分離解除)15jと、運転席切替スイッチ(D)15kとを含んで構成されている。
【0088】
表示部4は、図3に示したように、視差バリア26などを含んで構成され、同一画面上において、運転席用映像GDRと助手席用映像GPAとを分離して表示し、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させることができるようになっている。
【0089】
実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100の行う処理動作[1−1]を図10に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[1−1]は、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させるための分離表示(マルチビュー)が、表示部4に形成された操作スイッチや操作部15、リモコン123などが操作されることによって使用者から指示された場合に行われる動作である。
【0090】
なお、分離表示が基本となっている場合(すなわち、AVナビゲーションシステムの電源オン後から分離表示となっている場合)には、使用者からの分離表示の指示は必要なく、これから説明する処理動作[1−1]は不要となり、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラグfSEについても不要となる。
【0091】
使用者から分離表示が指示されると、まず、所定の条件に基づいて、図11に示したように、2つの映像のうちの一方を運転席用映像GDRとして表示し、残りを助手席用映像GPAとして表示し(ステップS1)、次に、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラグfSEを1に設定し(ステップS2)、運転席用映像GDRに対する操作が可能/不可能であることを示すための運転席フラグfDRを0に設定する(運転席用映像GDRに対する操作不可能)と共に、助手席用映像GPAに対する操作が可能/不可能であることを示すための助手席フラグfPAを0(助手席用映像GPAに対する操作不可能)に設定する(ステップS3)。
【0092】
なお、分離表示の仕方としては、例えば、目的地まで誘導するための地図映像が表示されている場合は、その地図映像を運転席用映像GDRにし、テレビ映像や映画などは、助手席用映像GPAにするといった方法や、各視方向それぞれでのラストメモリや、頻度の高いものを表示するといった方法が挙げられる。
【0093】
図11(a)は運転席用映像GDRの一例を示した図であり、図11(b)は助手席用映像GPAを示した図である。なお、運転席用映像GDRに対する操作が可能な場合は、図12に示したように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに、運転席用映像GDRに対応する操作入力のための操作画像CDRが表示されるようになっている。一方、助手席用映像GPAに対する操作が可能な場合は、図13に示したように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに、助手席用映像GPAに対応する操作入力のための操作画像CPAが表示されるようになっている。
【0094】
また、ここでは単純に運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに、操作画像CDR,CPAを重ねて表示する場合を例に挙げているが、操作画像の表示形態はこれに限定されず、別の実施の形態では、図14に示したように、例えば、運転席用映像GDR、助手席用映像GPAを縮小させて、その周囲に操作画像CPA’を表示するようにしても良い。
【0095】
次に、実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100の行う処理動作[1−2]を図15−1〜図15−3に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[1−2]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部4に形成されたタッチパネル(操作スイッチBD1〜BD6,BA1〜BA6)や、操作部15を構成する操作スイッチ15a〜15k、リモコン123などが操作された場合に行われる動作である。但し、上記したように、分離表示が基本となっている場合には、当然のことながら、分離表示フラグfSEは不要であり、分離表示フラグfSEが1であることは、開始条件に含まれない。
【0096】
まず、助手席用映像GPAに対する操作を可能に設定するための助手席切替スイッチ15iが操作されたか否かを判断し(ステップS11)、助手席切替スイッチ15iが操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS12)。
【0097】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図12参照)、次に、操作可能な映像を助手席用映像GPAへ切り替えるために、まず、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS13)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS14)、運転席用映像GDRに対する操作入力が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtDRを停止させる(ステップS15)。
【0098】
次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS16)、作成した操作画像データを用いて、図13に示したように、運転席用映像GDR、助手席用映像GPAの両映像に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する(ステップS17)。その後、助手席フラグfPAを1に設定し(ステップS18)、助手席用映像GPAに対する操作入力が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtPAを0にして起動させる(ステップS19)。
【0099】
一方、ステップS12において、運転席フラグfDRが1でない(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS20)。助手席フラグfPAが1でない(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば(図11参照)、ステップS16へ進んで、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定するための処理を行う。
【0100】
他方、ステップS20において、助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図13参照)、ステップS11で確認した助手席切替スイッチ15iの操作は、助手席用映像GPAを操作不可能な映像へ戻す指示であると看做し、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS21)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS22)、タイマtPAを停止させる(ステップS23)。
【0101】
また、ステップS11において、助手席切替スイッチ15iは操作されていないと判断すれば、次に、ステップS31(図15−2)へ進んで、運転席用映像GDRに対する操作を可能に設定するための運転席切替スイッチ15kが操作されたか否かを判断し、運転席切替スイッチ15kが操作されたと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS32)。
【0102】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図13参照)、次に、操作可能な映像を運転席用映像GDRへ切り替えるために、まず、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS33)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS34)、タイマtPAを停止させる(ステップS35)。
【0103】
次に、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS36)、作成した操作画像データを用いて、図12に示したように、運転席用映像GDR、助手席用映像GPAの両映像に、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示する(ステップS37)。その後、運転席フラグfDRを1に設定し(ステップS38)、タイマtDRを0にして起動させる(ステップS39)。
【0104】
一方、ステップS32において、助手席フラグfPAが1でない(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS40)。運転席フラグfDRが1でない(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば(図11参照)、ステップS36へ進んで、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定するための処理を行う。
【0105】
他方、ステップS40において、運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図12参照)、ステップS31で確認した運転席切替スイッチ15kの操作は、運転席用映像GDRを操作不可能な映像へ戻す指示であると看做し、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS41)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS42)、タイマtDRを停止させる(ステップS43)。
【0106】
また、ステップS31において、運転席切替スイッチ15kは操作されていないと判断すれば、次に、ステップS51(図15−3)へ進んで、表示部4に形成されたタッチパネル118が操作されたか否かを判断する。タッチパネル118が操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS52)。
【0107】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、運転席用映像GDRに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS53)、その後、タイマtDRを0に戻す(ステップS54)。一方、運転席フラグfDRは1でないと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS55)。
【0108】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、助手席用映像GPAに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS56)、その後、タイマtPAを0に戻す(ステップS57)。一方、助手席フラグfPAは1でないと判断すれば、前記操作を無効とし、そのまま処理動作[1−2]を終了する。
【0109】
また、ステップS51において、タッチパネル118は操作されていないと判断すれば、次に、分離表示解除スイッチ15jが操作されたか否かを判断する(ステップS58)。分離表示解除スイッチ15jが操作されたと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS59)。
【0110】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、次に、2つの映像のうち、助手席用映像GPAを残すために、運転席用映像GDRを消去し、助手席用映像GPAを全画面表示するようにし(ステップS60)、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS61)、作成した操作画像データを用いて、助手席用映像GPAに、当該映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する(ステップS62)。
【0111】
その後、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS63)、タイマtPAを停止させ(ステップS64)、分離表示フラグfSEを「0」に戻す(ステップS65)。なお、ここでは助手席用映像GPAを全画面表示するようにしているが、別の実施の形態では、分離表示の時に、奇数列の画素だけを使って表示していた助手席用映像GPAと同じものを運転席方向に対して表示するようにしても良い。すなわち、分離表示の時に助手席方向に対して表示していたものを偶数列の画素だけを使って同じように表示する。
【0112】
一方、ステップS59において、助手席フラグfPAは1でない(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、次に、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを残すために、助手席用映像GPAを消去し、運転席用映像GDRを全画面表示するようにし(ステップS66)、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS67)、作成した操作画像データを用いて、運転席用映像GDRに、当該映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示する(ステップS68)。
【0113】
その後、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS69)、タイマtDRを停止させ(ステップS70)、その後、ステップS65へ進んで、分離表示フラグfSEを0に戻す。なお、ここでは運転席用映像GDRを全画面表示するようにしているが、別の実施の形態では、分離表示の時に、偶数列の画素だけを使って表示していた運転席用映像GDRと同じものを助手席方向に対して表示するようにしても良い。すなわち、分離表示の時に運転席方向に対して表示していたものを奇数列の画素だけを使って同じように表示する。
また、ステップS58において、分離表示解除スイッチ15jは操作されていないと判断すれば、その他の操作に応じた従来通りの処理を行う。
【0114】
次に、実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100の行う処理動作[1−3]を図16に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[1−3]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の時間毎に行われる動作である。
【0115】
まず、タイマtDRが所定の時間T(例えば、6秒)以上であるか否かを判断する(ステップS72)。タイマtDRが所定の時間T以上である(すなわち、運転席用映像GDRに対する最後の操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、次に、運転席用映像GDRを操作不可能な映像に戻すために、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS73)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS74)、タイマtDRを停止させる(ステップS75)。
【0116】
一方、タイマtDRは所定の時間T以上でないと判断すれば、次に、タイマtPAが所定の時間T(例えば、6秒)以上であるか否かを判断する(ステップS76)。タイマtPAが所定の時間T以上である(すなわち、助手席用映像GPAに対する最後の操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、次に、助手席用映像GPAを操作不可能な映像に戻すために、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS77)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS78)、タイマtPAを停止させる(ステップS79)。他方、タイマtPAは所定の時間T以上でないと判断すれば、そのまま処理動作[1−3]を終了する。
【0117】
上記実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによれば、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのうち、操作可能なものは多くても一つに限定されている。すなわち、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのいずれか一方の映像に対する操作だけが可能になっている、又はいずれの映像に対する操作も可能になっていない。操作可能でない映像に対する操作制御は行われないので、誤操作を防止することができる。
【0118】
また、上記実施の形態(1)に係る表示装置によれば、助手席方向から見える助手席用映像GPA(例えば、DVD映像)に対する操作が可能な状態に設定されている場合、図13(a)に示したように、運転席方向から見える運転席用映像GDRに、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPA(例えば、DVD映像の早送り/巻戻しなどの操作をするための操作画像)が表示され、運転席方向からでも操作画像CPAを見ることができるようになる。
【0119】
また、これとは逆に、運転席方向から見える運転席用映像GDR(例えば、地図映像)に対する操作が可能な状態に設定されている場合、図12(b)に示したように、助手席方向から見える助手席用映像GPAに、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRが表示され、助手席方向からでも操作画像CDRを見ることができるようになる。
【0120】
これにより、例えば、運転者DRは体を動かして、助手席側から助手席用映像GPAを覗き込まなくても、操作画像CPAを見ることができるので、助手席乗員PAがどのような操作をしているのか監視することができる。また、運転者DRが助手席乗員PAの代わりに助手席用映像GPAに対する操作を行うこともできる。これは、助手席乗員PAが小さな子供や高齢者であったり、機械に苦手な人である場合に特に有効となる。
【0121】
なお、ここでは助手席切替スイッチ15iや運転席切替スイッチ15kの押下によって使用者に(操作可能な映像をいずれに設定すれば良いのかといった)意思表示をさせるようにしているが、別の実施の形態では、スピーカ17から音声にて質問を出力し、使用者の答えた内容や使用者から発せられた音声の方向などによって、操作可能な映像を決定するようにしても良い。
【0122】
また、上記実施の形態(1)に係る表示装置では、異なる映像に対する操作入力のための操作画像が同時に表示されるようになっていない。例えば、操作画像CDRと操作画像CPAとが表示部4に同時に表示されるようになっていない。すなわち、操作画像データを同時に複数作成しなくて良い。
操作画像データを作成するにはそれ用の処理回路などが必要となり、同時に複数の操作画像データを作成する場合には独立した前記処理回路が必要となる。すなわち、複数の前記処理回路を装備しなくてはならず、コストアップになる。しかしながら、上記実施の形態(1)に係る表示装置では、操作画像データを同時に複数作成しなくて良いので、複数の前記処理回路を装備しなくて良く、コストアップを防ぐことができる。
【0123】
次に、実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムについて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100を除いて、図5に示したAVナビゲーションシステムと同様の構成であるので、制御部には異なる符号を付し、その他の説明をここでは省略する。
【0124】
制御部100Aは、制御部100で行われる、処理動作[1−1](図10参照)と同様の処理動作[2−1]を行い、画素表示を制御し、運転者DRに対し、図11(a)に示したような運転席用映像GDRを表示し、助手席乗員PAに対し、図11(b)に示したような助手席用映像GPAを表示するようになっている。
【0125】
また、運転席用映像GDRに対する操作が可能な場合は、図17に示したように、運転席方向に対する映像として、運転席用映像GDRに、当該映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRが表示され、助手席方向に対する映像として、ブルーバックGPA’に操作画像CDRが表示されるようになっている。一方、助手席用映像GPAに対する操作が可能な場合は、図18に示したように、運転席方向に対する映像として、ブルーバックGDR’に助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAが表示され、助手席方向に対する映像として、助手席用映像GPAに操作画像CPAが表示されるようになっている。
【0126】
次に、実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Aの行う処理動作[2−2]を図19−1〜図19−3に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[2−2]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部4に形成されたタッチパネル(操作スイッチBD1〜BD6,BA1〜BA6)や、操作部15を構成する操作スイッチ15a〜15k、リモコン123などが操作された場合に行われる動作である。但し、上記したように、分離表示が基本となっている場合には、当然のことながら、分離表示フラグfSEは不要であり、分離表示フラグfSEが1であることは、開始条件に含まれない。
【0127】
まず、助手席用映像GPAに対する操作を可能に設定するための助手席切替スイッチ15iが操作されたか否かを判断し(ステップS211)、助手席切替スイッチ15iが操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS212)。
【0128】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図17参照)、次に、操作可能な映像を助手席用映像GPAへ切り替えるために、まず、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS213)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS214)、助手席用映像GPAの代わりに表示していたブルーバックGPA’を消去し、助手席用映像GPAを表示し(ステップS215)、運転席用映像GDRに対する操作入力が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtDRを停止させる(ステップS216)。
【0129】
次に、運転席用映像GDRを消去して、ブルーバックGDR’を表示し(ステップS217)、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS218)、作成した操作画像データを用いて、図18に示したように、ブルーバックGDR’及び助手席用映像GPAに、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する(ステップS219)。その後、助手席フラグfPAを1に設定し(ステップS220)、助手席用映像GPAに対する操作入力が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtPAを0にして起動させる(ステップS221)。
【0130】
一方、ステップS212において、運転席フラグfDRが1でない(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS222)。助手席フラグfPAが1でない(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば(図11参照)、ステップS217へ進んで、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定するための処理を行う。
【0131】
他方、ステップS222において、助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図18参照)、ステップS211で確認した助手席切替スイッチ15iの操作は、助手席用映像GPAを操作不可能な映像へ戻す指示であると看做し、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS223)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS224)、運転席用映像GDRの代わりに表示していたブルーバックGDR’を消去し、運転席用映像GDRを表示し(ステップS225)、タイマtPAを停止させる(ステップS226)。
【0132】
また、ステップS211において、助手席切替スイッチ15iは操作されていないと判断すれば、次に、ステップS231(図19−2)へ進んで、運転席用映像GDRに対する操作を可能に設定するための運転席切替スイッチ15kが操作されたか否かを判断し、運転席切替スイッチ15kが操作されたと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS232)。
【0133】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図18参照)、次に、操作可能な映像を運転席用映像GDRへ切り替えるために、まず、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS233)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS234)、運転席用映像GDRの代わりに表示していたブルーバックGDR’を消去し、運転席用映像GDRを表示し(ステップS235)、タイマtPAを停止させる(ステップS236)。
【0134】
次に、助手席用映像GPAを消去して、ブルーバックGPA’を表示し(ステップS237)、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS238)、作成した操作画像データを用いて、図17に示したように、運転席用映像GDR及びブルーバックGPA’に、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示する(ステップS239)。その後、運転席フラグfDRを1に設定し(ステップS240)、タイマtDRを0にして起動させる(ステップS241)。
【0135】
一方、ステップS232において、助手席フラグfPAが1でない(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS242)。運転席フラグfDRが1でない(すなわち、運転席映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば(図11参照)、ステップS237へ進んで、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定するための処理を行う。
【0136】
他方、ステップS242において、運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図17参照)、ステップS231で確認した運転席切替スイッチ15kの操作は、運転席用映像GDRを操作不可能な映像へ戻す指示であると看做し、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS243)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS244)、助手席用映像GPAの代わりに表示していたブルーバックGPA’を消去し、助手席用映像GPAを表示し(ステップS245)、タイマtDRを停止させる(ステップS246)。
【0137】
また、ステップS231において、運転席切替スイッチ15kは操作されていないと判断すれば、次に、ステップS251(図19−3)へ進んで、表示部4に形成されたタッチパネル118が操作されたか否かを判断する。タッチパネル118が操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS252)。
【0138】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、運転席用映像GDRに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS253)、その後、タイマtDRを0に戻す(ステップS254)。一方、運転席フラグfDRは1でないと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS255)。
【0139】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、助手席用映像GPAに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS256)、その後、タイマtPAを0に戻す(ステップS257)。一方、助手席フラグfPAは1でないと判断すれば、前記操作を無効とし、そのまま処理動作[2−2]を終了する。
【0140】
また、ステップS251において、タッチパネル118は操作されていないと判断すれば、次に、分離表示解除スイッチ15jが操作されたか否かを判断する(ステップS258)。分離表示解除スイッチ15jが操作されたと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS259)。
【0141】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、次に、2つの映像のうち、助手席用映像GPAを残すために、運転席用映像GDRを消去し、助手席用映像GPAを全画面表示するようにし(ステップS260)、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS261)、作成した操作画像データを用いて、助手席用映像GPAに、当該映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する(ステップS262)。
【0142】
その後、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS263)、タイマtPAを停止させ(ステップS264)、分離表示フラグfSEを0に戻す(ステップS265)。なお、ここでは助手席用映像GPAを全画面表示するようにしているが、別の実施の形態では、分離表示の時に、奇数列の画素だけを使って表示していた助手席用映像GPAと同じものを運転席方向に対して表示するようにしても良い。すなわち、分離表示の時に助手席方向に対して表示していたものを偶数列の画素だけを使って同じように表示する。
【0143】
一方、ステップS259において、助手席フラグfPAは1でない(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、次に、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを残すために、助手席用映像GPAを消去し、運転席用映像GDRを全画面表示するようにし(ステップS266)、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS267)、作成した操作画像データを用いて、運転席用映像GDRに、当該映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示する(ステップS268)。
【0144】
その後、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS269)、タイマtDRを停止させ(ステップS270)、その後、ステップS265へ進んで、分離表示フラグfSEを0に戻す。なお、ここでは運転席用映像GDRを全画面表示するようにしているが、別の実施の形態では、分離表示の時に、偶数列の画素だけを使って表示していた運転席用映像GDRと同じものを助手席方向に対して表示するようにしても良い。すなわち、分離表示の時に運転席方向に対して表示していたものを奇数列の画素だけを使って同じように表示する。
また、ステップS258において、分離表示解除スイッチ15jは操作されていないと判断すれば、その他の操作に応じた従来通りの処理を行う。
【0145】
次に、実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Aの行う処理動作[2−3]を図20に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[2−3]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の時間毎に行われる動作である。
【0146】
まず、タイマtDRが所定の時間T(例えば、6秒)以上であるか否かを判断する(ステップS272)。タイマtDRが所定の時間T以上である(すなわち、運転席用映像GDRに対する最後の操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、次に、運転席用映像GDRを操作不可能な映像に戻すために、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS273)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS274)、助手席用映像GPAの代わりに表示していたブルーバックGPA’を消去し、助手席用映像GPAを表示し(ステップS275)、タイマtDRを停止させる(ステップS276)。
【0147】
一方、タイマtDRは所定の時間T以上でないと判断すれば、次に、タイマtPAが所定の時間T(例えば、6秒)以上であるか否かを判断する(ステップS277)。タイマtPAが所定の時間T以上である(すなわち、助手席用映像GPAに対する最後の操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、次に、助手席用映像GPAを操作不可能な映像に戻すために、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS278)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS279)、運転席用映像GDRの代わりに表示していたブルーバックGDR’を消去し、運転席用映像GDRを表示し(ステップS280)、タイマtPAを停止させる(ステップS281)。他方、タイマtPAは所定の時間T以上でないと判断すれば、そのまま処理動作[2−3]を終了する。
【0148】
上記実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによれば、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのうち、操作可能なものが多くても一つに限定されている。すなわち、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのいずれか一方の映像に対する操作だけが可能になっている、又はいずれの映像に対する操作も可能になっていない。操作可能でない映像に対する操作制御は行われないので、誤操作を防止することができる。
【0149】
次に、実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムについて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100を除いて、図5に示したAVナビゲーションシステムと同様の構成であるので、制御部には異なる符号を付し、その他の説明をここでは省略する。
【0150】
制御部100Bは、制御部100で行われる、処理動作[1−1](図10参照)と同様の処理動作[3−1]を行い、画素表示を制御し、運転席方向に対し、図11(a)に示したような運転席用映像GDRを表示し、助手席方向に対し、図11(b)に示したような助手席用映像GPAを表示するようになっている。
【0151】
また、運転席用映像GDRに対する操作が可能な場合は、図21に示したように、運転席方向及び助手席方向に対する映像として、運転席用映像GDRに、当該映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示するようになっている。一方、助手席用映像GPAに対する操作が可能な場合は、図22に示したように、運転席方向及び助手席方向に対する映像として、助手席用映像GPAに、当該映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示するようになっている。
【0152】
次に、実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Bの行う処理動作[3−2]を図23−1〜図23−3に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[3−2]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部4に形成されたタッチパネル(操作スイッチBD1〜BD6,BA1〜BA6)や、操作部15を構成する操作スイッチ15a〜15k、リモコン123などが操作された場合に行われる動作である。但し、上記したように、分離表示が基本となっている場合には、当然のことながら、分離表示フラグfSEは不要であり、分離表示フラグfSEが1であることは、開始条件に含まれない。
【0153】
まず、助手席用映像GPAに対する操作を可能に設定するための助手席切替スイッチ15iが操作されたか否かを判断し(ステップS311)、助手席切替スイッチ15iが操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS312)。
【0154】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図21参照)、次に、操作可能な映像を助手席用映像GPAへ切り替えるために、まず、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS313)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS314)、助手席用映像GPAの代わりに表示していた運転席用映像GDRを消去し、助手席方向に対し、助手席用映像GPAを表示し(ステップS315)、運転席用映像GDRに対する操作入力が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtDRを停止させる(ステップS316)。
【0155】
次に、運転席用映像GDRを消去して、運転席方向に対し、助手席用映像GPAを表示し(ステップS317)、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS318)、作成した操作画像データを用いて、図22に示したように、助手席用映像GPAに、当該映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する(ステップS319)。その後、助手席フラグfPAを1に設定し(ステップS320)、助手席用映像GPAに対する操作入力が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtPAを0にして起動させる(ステップS321)。
【0156】
一方、ステップS312において、運転席フラグfDRが1でない(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS322)。助手席フラグfPAが1でない(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば(図11参照)、ステップS317へ進んで、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定するための処理を行う。
【0157】
他方、ステップS322において、助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図22参照)、ステップS311で確認した助手席切替スイッチ15iの操作は、助手席用映像GPAを操作不可能な映像へ戻す指示であると看做し、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS323)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS324)、運転席用映像GDRの代わりに表示していた助手席用映像GPAを消去して、運転席方向に対し、運転席用映像GDRを表示し(ステップS325)、タイマtPAを停止させる(ステップS326)。
【0158】
また、ステップS311において、助手席切替スイッチ15iは操作されていないと判断すれば、次に、ステップS331(図23−2)へ進んで、運転席用映像GDRに対する操作を可能に設定するための運転席切替スイッチ15kが操作されたか否かを判断し、運転席切替スイッチ15kが操作されたと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS332)。
【0159】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図22参照)、次に、操作可能な映像を運転席用映像GDRへ切り替えるために、まず、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS333)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS334)、運転席用映像GDRの代わりに表示していた助手席用映像GPAを消去し、運転席方向に対し、運転席用映像GDRを表示し(ステップS335)、タイマtPAを停止させる(ステップS336)。
【0160】
次に、助手席用映像GPAを消去して、助手席方向に対し、運転席用映像GDRを表示し(ステップS337)、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS338)、作成した操作画像データを用いて、図21に示したように、運転席用映像GDRに、当該映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示する(ステップS339)。その後、運転席フラグfDRを1に設定し(ステップS340)、タイマtDRを0にして起動させる(ステップS341)。
【0161】
一方、ステップS332において、助手席フラグfPAが1でない(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS342)。運転席フラグfDRが1でない(すなわち、運転席映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば(図11参照)、ステップS337へ進んで、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定するための処理を行う。
【0162】
他方、ステップS342において、運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図21参照)、ステップS331で確認した運転席切替スイッチ15kの操作は、運転席用映像GDRを操作不可能な映像へ戻す指示であると看做し、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS343)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS344)、助手席用映像GPAの代わりに表示していた運転席用映像GDRを消去し、助手席方向に対し、助手席用映像GPAを表示し(ステップS345)、タイマtDRを停止させる(ステップS346)。
【0163】
また、ステップS331において、運転席切替スイッチ15kは操作されていないと判断すれば、次に、ステップS351(図23−3)へ進んで、表示部4に形成されたタッチパネル118が操作されたか否かを判断する。なお、これ以降のステップS351〜S370の処理動作は、図19−3に示したステップS251〜S270と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0164】
次に、実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Bの行う処理動作[3−3]を図24に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[3−3]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の時間毎に行われる動作である。
【0165】
まず、タイマtDRが所定の時間T(例えば、6秒)以上であるか否かを判断する(ステップS372)。タイマtDRが所定の時間T以上である(すなわち、運転席用映像GDRに対する最後の操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、次に、運転席用映像GDRを操作不可能な映像に戻すために、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS373)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS374)、助手席用映像GPAの代わりに表示していた運転席用映像GDRを消去し、助手席方向に対し、助手席用映像GPAを表示し(ステップS375)、タイマtDRを停止させる(ステップS376)。
【0166】
一方、タイマtDRは所定の時間T以上でないと判断すれば、次に、タイマtPAが所定の時間T(例えば、6秒)以上であるか否かを判断する(ステップS377)。タイマtPAが所定の時間T以上である(すなわち、助手席用映像GPAに対する最後の操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、次に、助手席用映像GPAを操作不可能な映像に戻すために、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS378)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS379)、運転席用映像GDRの代わりに表示していた助手席用映像GPAを消去して、運転席方向に対し、運転席用映像GDRを表示し(ステップS380)、タイマtPAを停止させる(ステップS381)。他方、タイマtPAは所定の時間T以上でないと判断すれば、そのまま処理動作[3−3]を終了する。
【0167】
上記実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによれば、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのうち、操作可能なものが多くても一つに限定されている。すなわち、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのいずれか一方の映像に対する操作だけが可能になっている、又はいずれの映像に対する操作も可能になっていない。操作可能でない映像に対する操作制御は行われないので、誤操作を防止することができる。
【0168】
上記実施の形態(1)〜(3)に係る表示装置では、操作可能な映像や、該映像に対する操作入力のための操作画像を相手方へ表示するようにしているが、相手方の映像や操作画像を表示して有用な効果を発揮する場合とそうでない場合とがあることが考えられる。例えば、走行中に運転者DRに対し、助手席用映像GPAとしてのDVD映像やTV映像のような動画をそのまま表示するのは安全面から好ましいとは言えない。
そこで、別の実施の形態では、使用者が操作する操作環境(例えば、運転席/助手席、走行中/停止中)や映像の種類に基づいて、運転席方向や助手席方向に対して表示する映像などの表示形態を変更するようにしても良い。
【0169】
表示形態の変更方法としては、例えば、下記のa、bが挙げられる。
(a)助手席用映像GPAが操作可能な映像に設定された場合
(i)車両が走行中であるとき
(1)運転席方向に対し、助手席用映像GPAを表示しない。
(2−1)助手席用映像GPAがDVD映像やTV映像のような動画である場合、運転席方向に対し、助手席用映像GPAを表示しない、又は静止画を表示する。
【0170】
(2−2)助手席用映像GPAが動画でない場合、運転席方向に対し、助手席用映像GPAを表示する。
(ii)車両が停止しているとき
(1)映像の種類に関係なく、運転席方向に対し、助手席用映像GPAを表示する。
(b)運転席用映像GDRが操作可能な映像に設定された場合
車両の走行状態や映像の種類に関係なく、助手席方向に対し、運転席用映像GDR(例えば、地図映像)を表示する。
【0171】
次に、上記したような操作環境や映像の種類に基づいて、表示形態を変更する場合の処理動作[1−2A]〜[3−2A]を、図25〜図27に示したフローチャートを使って説明する。但し、処理動作[1−2A]〜[3−2A]はそれぞれ、図15、図19、図23で説明した処理動作[1−2]〜[3−2]を変更したものであるため、ここではその変更した箇所についてのみ説明する。
【0172】
まず、図25に示したフローチャートに基づいて、処理動作[1−2A]を説明する。ステップS16Aにおいて、運転席方向に対し、助手席用映像GPAに対する操作入力を行うための操作画像CPAを表示する条件が成立しているか否かを判断する。表示条件が成立していると判断すれば、次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS16)、作成した操作画像データを用いて、図13に示したように、運転席用映像GDR、助手席用映像GPAの両映像に操作画像CPAを表示し(ステップS17)、その後、ステップS18へ進む。
【0173】
一方、前記表示条件が成立していないと判断すれば、次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS16B)、作成した操作画像データを用いて、助手席用映像GPAに操作画像CPAを表示し(ステップS16C)、その後、ステップS18へ進む。運転席方向に対して操作画像CPAは表示しない。
【0174】
なお、前記表示条件としては、下記のa〜cが挙げられる。
a)車両が走行中でないこと。
b)助手席用映像GPAがDVD映像やTV映像のような動画でないこと。
c)運転者DRが乗車していること。
d)上記a〜cを組み合わせたもの。
【0175】
車両が走行中であるか、停止中であるかは、ナビゲーション部106から得られる車速に関する情報に基づいて判断することができる。もちろん、車速センサから直接車速情報を取得するようにしても良い。また、助手席用映像GPAがDVD映像やTV映像のような動画であるか否かは、CD/MD再生部101、ラジオ受信部102、TV受信部103、DVD再生部104、HD再生部105、及びナビゲーション部106などの各種ソースから得られる情報に基づいて判断することができる。運転者DRが乗車しているか否かは、車両内に設けた乗員検知センサから得られる情報に基づいて判断することができる。
【0176】
次に、図26に示したフローチャートに基づいて、処理動作[2−2A]を説明する。ステップS217Aにおいて、運転席方向に対し、助手席用映像GPAに対する操作入力を行うための操作画像CPAを表示する条件が成立しているか否かを判断する。表示条件が成立していると判断すれば、次に、運転席用映像GDRを消去して、ブルーバックGDR’を表示し(ステップS217)、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS218)、作成した操作画像データを用いて、図18に示したように、ブルーバックGDR’及び助手席用映像GPAに、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示し(ステップS219)、その後、ステップS220へ進む。
【0177】
一方、前記表示条件が成立していないと判断すれば、次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS217B)、作成した操作画像データを用いて、助手席用映像GPAに操作画像CPAを表示し(ステップS217C)、その後、ステップS220へ進む。運転席方向に対して操作画像CPAは表示しない。
【0178】
次に、図27に示したフローチャートに基づいて、処理動作[3−2A]を説明する。ステップS317Aにおいて、運転席方向に対し、助手席用映像GPAに対する操作入力を行うための操作画像CPAを表示する条件が成立しているか否かを判断する。表示条件が成立していると判断すれば、次に、運転席用映像GDRを消去して、運転席方向に対し、助手席用映像GPAを表示し(ステップS317)、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS318)、作成した操作画像データを用いて、図22に示したように、助手席用映像GPAに、当該映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示し(ステップS319)、その後、ステップS320へ進む。
【0179】
一方、前記表示条件が成立していないと判断すれば、次に、運転席用映像GDRを消去して、ブルーバックGDR’を表示し(ステップS317B)、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS317C)、作成した操作画像データを用いて、ブルーバックGDR’及び助手席用映像GPAに操作画像CPAを表示し(ステップS317D)、その後、ステップS220へ進む。
【0180】
また、上記実施の形態(1)〜(3)に係る表示装置では、運転席用映像GDRに対する操作が可能な場合、助手席用映像GPAに対する操作が可能な場合のいずれの場合であっても、運転席方向及び助手席方向の両方向に対し、操作画像CDR,CPAが表示され、互いに相手の操作を監視したり、代わりに操作ができるようにしているが、助手席乗員PAが小さな子供や高齢者である場合、助手席乗員PAに運転者DRの操作を監視させる必要性はないと思われる。
【0181】
そこで、別の実施の形態では、操作の補助を必要とする操作被補助映像(操作被補助者)や、操作を補助する操作補助者を設定し、操作画像CDR,CPAの表示に制限を加味するようにしても良い。下記のa〜dを例に挙げて、より具体的に説明する。
(a)操作被補助映像に設定されている助手席用映像GPAが操作可能な映像になった場合
→図13(a)に示したように、運転席用映像GDRに、助手席用映像GPAに対する操作画像CPAを表示する。
(b)操作被補助映像に設定されていない運転席用映像GDRが操作可能な映像になった場合
→助手席用映像GPAに、運転席用映像GDRに対する操作画像CDRを表示しない。
(c)運転者DRが操作補助者に設定されており、助手席用映像GPAが操作可能な映像になった場合
→図13(a)に示したように、運転席用映像GDRに、助手席用映像GPAに対する操作画像CPAを表示する。
(d)助手席乗員PAは操作補助者に設定されておらず、運転席用映像GDRが操作可能な映像になった場合
→助手席用映像GPAに、運転席用映像GDRに対する操作画像CDRを表示しない。
なお、どの映像が操作被補助映像であり、誰が操作被補助者で、操作補助者であるのかは、例えば、図28に示したような映像を表示部4に表示し、リモコン123などを使って使用者が自由に設定できるようにすれば良い。
【0182】
図28(a)に示した映像上において、ナビゲーション部106による地図映像、DVD再生時に表示される映像(映画など)、CD再生時に表示される映像、ラジオ放送受信時に表示される映像、テレビ放送受信時に表示される映像それぞれに対し、操作の補助が必要であるか否かを設定することができるようになっている。
【0183】
また、図28(b)に示した映像上において、運転席(運転者DR)、助手席(助手席乗員PA)それぞれに対し、操作補助側、操作被補助側、又はいずれでもない、のいずれかを設定することができるようになっている。また、初期設定として、運転者DRは操作補助者であり、助手席乗員PAは操作被補助者であるとしておくようにしても良い。
【0184】
次に、操作補助者、操作被補助者を考慮に入れて、表示形態を変更する場合の処理動作[1−2B],[1−2C]を、図29、図30に示したフローチャートを使って説明する。但し、処理動作[1−2B],[1−2C]はそれぞれ、図15で説明した処理動作[1−2]を変更したものであるため、ここではその変更した箇所についてのみ説明する。
【0185】
まず、図29に示したフローチャートに基づいて、処理動作[1−2B]を説明する。ステップS16aにおいて、助手席乗員PAが操作被補助者であるか否かを判断し、助手席乗員PAが操作被補助者であると判断すれば、次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS16)、作成した操作画像データを用いて、図13に示したように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAの両映像に操作画像CPAを表示し(ステップS17)、その後、ステップS18へ進む。
【0186】
一方、助手席乗員PAが操作被補助者ではないと判断すれば、次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS16b)、作成した操作画像データを用いて、助手席用映像GPAだけに操作画像CPAを表示し(ステップS16c)、その後、ステップS18へ進む。
【0187】
なお、助手席乗員PAが操作被補助者であるか否かを判断する方法としては、例えば、図28(b)に示した映像上において使用者により設定された内容に基づいて判断するといった方法や、助手席乗員PAが小さな子供や高齢者である場合、助手席乗員PAは操作被補助者であると判断するといった方法が挙げられる。
【0188】
助手席乗員PAが小さな子供や高齢者であるか否かの判断については、助手席シートに荷重センサを設けて、助手席に着座している乗員の体重から判断するといった方法や、図31に示した映像上において、乗員に関する情報を登録させておき、登録された情報に基づいて判断するといった方法が挙げられる。
【0189】
次に、図30に示したフローチャートに基づいて、処理動作[1−2C]を説明する。ステップS16dにおいて、運転者DRが操作補助者であるか否かを判断し、運転者DRが操作補助者であると判断すれば、次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS16)、作成した操作画像データを用いて、図13に示したように、運転席用映像GDR、助手席用映像GPAの両映像に操作画像CPAを表示し(ステップS17)、その後、ステップS18へ進む。
【0190】
一方、運転者DRが操作補助者ではないと判断すれば、次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS16e)、作成した操作画像データを用いて、助手席用映像GPAだけに操作画像CPAを表示し(ステップS16f)、その後、ステップS18へ進む。
【0191】
次に、実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムについて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100を除いて、図5に示したAVナビゲーションシステムと同様の構成であるので、制御部には異なる符号を付し、その他の説明をここでは省略する。
【0192】
図32は、実施の形態(4)に係る表示装置の外観正面図を示した図である。図中201Aは表示装置を示しており、表示装置201Aはタッチパネル118がその表面に形成された表示部4と、その周囲に設けられた操作部15(操作スイッチ15a〜15h)と、助手席切替スイッチ(P)15iと、分離表示解除スイッチ(分離解除)15jとを含んで構成されている。
【0193】
表示部4は、図3に示したように、視差バリア26などを含んで構成され、同一画面上において、運転席用映像GDRと助手席用映像GPAとを分離して表示し、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させることができるようになっている。
【0194】
実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Cの行う処理動作[4−1]を図33に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[4−1]は、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させるための分離表示(マルチビュー)が、表示部4に形成された操作スイッチや操作部15、リモコン123などが操作されることによって使用者から指示された場合に行われる動作である。
【0195】
なお、分離表示が基本となっている場合(すなわち、AVナビゲーションシステムの電源オン後から分離表示となっている場合)には、使用者からの分離表示の指示は必要なく、これから説明する処理動作[4−1]は不要となり、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラグfSEについても不要となる。
【0196】
使用者から分離表示が指示されると、まず、所定の条件に基づいて、図34に示したように、2つの映像のうちの一方を運転席用映像GDRとして表示し、残りを助手席用映像GPAとして表示し(ステップS81)、その後、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラグfSEを1に設定する(ステップS82)。
【0197】
なお、分離表示の仕方としては、例えば、目的地まで誘導するための地図映像が表示されている場合は、その地図映像を運転席用映像GDRにし、テレビ映像や映画などは、助手席用映像GPAにするといった方法や、各視方向それぞれでのラストメモリや、頻度の高いものを表示するといった方法が挙げられる。また、ここでは運転席用映像GDRに優先権が設定されており、分離表示開始時においては、運転席用映像GDRに対する操作が可能になっている。
【0198】
次に、優先権が設定されている運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS83)、作成した操作画像データを用いて、図34に示したように、運転席用映像GDRに、当該映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示するようにし(ステップS84)、その後、運転席フラグfDRを1に設定すると共に、助手席フラグfPAを0に設定する(ステップS85、S86)。これにより、この時点では運転席用映像GDRが操作可能な映像になっている。
【0199】
図31(a)は運転席用映像GDRの一例を示した図であり、図31(b)は助手席用映像GPAを示した図であり、運転席用映像GDRに対する操作が可能になっており、運転席用映像GDRに、当該映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRが表示されるようになっている。一方、助手席用映像GPAに対する操作が可能な場合は、図35に示したように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに、当該映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAが表示されるようになっている。
なお、ここでは、操作画像CDRを運転席用映像GDRだけに表示し、助手席用映像GPAには表示しないようになっているが、別の実施の形態では、図36に示したように、助手席用映像GPAにも操作画像CDRを表示するようにしても良い。
【0200】
次に、実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Cの行う処理動作[4−2]を図37−1、図37−2に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[4−2]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部4に形成されたタッチパネル(操作スイッチBD1〜BD6,BA1〜BA6)や、操作部15を構成する操作スイッチ15a〜15j、リモコン123などが操作された場合に行われる動作である。但し、上記したように、分離表示が基本となっている場合には、当然のことながら、分離表示フラグfSEは不要であり、分離表示フラグfSEが1であることは、開始条件に含まれない。
【0201】
まず、操作可能な映像を助手席用映像GPAへ切り替えるために使用する助手席切替スイッチ15iが操作されたか否かを判断し(ステップS91)、助手席切替スイッチ15iが操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS92)。
【0202】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図34参照)、次に、操作可能な映像を助手席用映像GPAへ切り替えるために、まず、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS93)、表示部4から操作画像CDRを消去する(ステップS94)。
【0203】
次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS95)、作成した操作画像データを用いて、図35に示したように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAの両映像に、当該映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する(ステップS96)。その後、助手席フラグfPAを1に設定し(ステップS97)、タイマtPAを0にして起動させる(ステップS98)。
【0204】
なお、ここでは、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAの両映像に、操作画像CPAを表示するようになっているが、別の実施の形態では、図38に示したように、運転席用映像GDRには表示せず、助手席用映像GPAだけに操作画像CPAを表示するようにしても良い。
【0205】
一方、ステップS92において、運転席フラグfDRが1でない(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS99)。助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図35参照)、ステップS91で確認した助手席切替スイッチ15iの操作は、助手席用映像GPAを操作不可能な映像へ戻す指示であると看做し、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS100)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS101)、タイマtPAを停止させる(ステップS102)。
【0206】
次に、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS103)、作成した操作画像データを用いて、図34に示したように、運転席用映像GDRに操作画像CDRを表示するようにし(ステップS104)、その後、運転席フラグfDRを1に設定する(ステップS105)。一方、ステップS99において、助手席フラグfPAが1でないと判断した場合は、そのまま処理動作[4−2]を終了する。
【0207】
また、ステップS91において、助手席切替スイッチ15iは操作されていないと判断すれば、次に、ステップS111(図37−2)へ進んで、表示部4に形成されたタッチパネル118が操作されたか否かを判断する。タッチパネル118が操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS112)。
【0208】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、運転席用映像GDRに対する、前記操作に応じた操作制御を行う(ステップS113)。一方、運転席フラグfDRは1でないと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS114)。
【0209】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、助手席用映像GPAに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS115)、その後、タイマtPAを0に戻す(ステップS116)。一方、助手席フラグfPAは1でないと判断すれば、前記操作を無効とし、そのまま処理動作[4−2]を終了する。
【0210】
また、ステップS111において、タッチパネル118は操作されていないと判断すれば、次に、分離表示解除スイッチ15jが操作されたか否かを判断する(ステップS117)。分離表示解除スイッチ15jが操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS118)。
【0211】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、次に、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを残すために、助手席用映像GPAを消去し、運転席用映像GDRを全画面表示するようにし(ステップS119)、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS120)、作成した操作画像データを用いて、運転席用映像GDRに、当該映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示する(ステップS121)。
【0212】
その後、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS122)、分離表示フラグfSEを0に戻す(ステップS123)。なお、ここでは運転席用映像GDRを全画面表示するようにしているが、別の実施の形態では、分離表示の時に、偶数列の画素だけを使って表示していた運転席用映像GDRと同じものを助手席方向に対して表示するようにしても良い。すなわち、分離表示の時に運転席方向に対して表示していたものを奇数列の画素だけを使って同じように表示する。
【0213】
一方、ステップS118において、運転席フラグfDRは1でないと判断すれば、次に、2つの画面のうち、助手席用映像GPAを残すために、運転席用映像GDRを消去し、助手席用映像GPAを全画面表示するようにし(ステップS124)、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS125)、作成した操作画像データを用いて、助手席用映像GPAに、当該映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する(ステップS126)。
【0214】
その後、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS127)、タイマtPAを停止させ(ステップS128)、ステップS123へ進んで、分離表示フラグfSEを0に戻す。なお、ここでは助手席用映像GPAを全画面表示するようにしているが、別の実施の形態では、分離表示の時に、奇数列の画素だけを使って表示していた助手席用映像GPAと同じものを運転席方向に対して表示するようにしても良い。すなわち、分離表示の時に助手席方向に対して表示していたものを偶数列の画素だけを使って同じように表示する。
また、ステップS117において、分離表示解除スイッチ15jは操作されていないと判断すれば、その他の操作に応じた従来通りの処理を行う。
【0215】
次に、実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Cの行う処理動作[4−3]を図39に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[4−3]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の時間毎に行われる動作である。
【0216】
まず、タイマtPAが所定の時間T(例えば、6秒)以上であるか否かを判断する(ステップS132)。タイマtPAが所定の時間T以上である(すなわち、助手席用映像GPAに対する最後の操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、次に、助手席用映像GPAを操作不可能な映像に戻すために、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS133)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS134)、タイマtPAを停止させる(ステップS135)。他方、タイマtPAは所定の時間T以上でないと判断すれば、そのまま処理動作[4−3]を終了する。
【0217】
次に、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS136)、作成した操作画像データを用いて、図34に示したように、運転席用映像GDRに操作画像CDRを表示するようにし(ステップS137)、その後、運転席フラグfDRを1に設定する(ステップS138)。
【0218】
上記実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによれば、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのうち、操作可能なものが一つに限定されている。すなわち、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAのいずれか一方の映像に対する操作だけが可能になっており、操作可能でない映像に対する操作制御は行われないので、誤操作を防止することができる。
【0219】
また、上記実施の形態(4)に係る表示装置によれば、助手席方向から見える助手席用映像GPA(例えば、DVD映像)が操作可能な映像に設定されている場合、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPA(例えば、DVD映像の早送り/巻戻しなどの操作をするための操作画像)は、助手席用映像GPAだけでなく、運転席用映像GDRにも表示される(図35参照)。
【0220】
これにより、運転者DRは体を動かして、助手席側から助手席用映像GPAを覗き込まなくても、操作画像CPAを見ることができるので、助手席乗員PAがどのような操作をしているのか監視することができる。また、運転者DRが助手席乗員PAの代わりに助手席用映像GDRに対する操作を行うこともできる。これらは、助手席乗員PAが小さな子供や高齢者であったり、機械に苦手な人である場合に特に有効となる。
【0221】
また、これとは逆に、優先権が設定されている運転席用映像GDRが操作可能な映像になっている場合には、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRは、助手席用映像GPAには表示されず、運転席用映像GDRだけに表示される(図34参照)。これにより、必要以上に余計な画像が表示されるのを防止することができる。
【0222】
また、上記実施の形態(4)に係る表示装置では、運転席用映像GDRに優先権が設定されている場合について説明しているが、本発明に係る表示装置は、運転席用映像GDRに優先権を設定する場合に限定されるものではなく、助手席用映像GPAに優先権を設定するようにしても良い。
【0223】
なお、この場合には、図40に示したように、タッチパネル118がその表面に形成された表示部4と、その周囲に設けられた操作部15(操作スイッチ15a〜15h)と、分離表示解除スイッチ(分離解除)15jと、運転席切替スイッチ(D)15kとを含んで構成される表示装置201Bを採用するのが望ましい。
【0224】
また、優先権については、図41に示したような映像上において、使用者が自由に設定できるようにしても良い。なお、この場合には、図9に示したような、助手席切替スイッチ(P)15iと、運転席切替スイッチ(D)15kとを含んで構成される表示装置201を採用するのが望ましい。
【0225】
次に、実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムについて説明する。但し、該AVナビゲーションシステムは、制御部100を除いて、図5に示したAVナビゲーションシステムと同様の構成であるので、制御部には異なる符号を付し、その他の説明をここでは省略する。
【0226】
図42は、実施の形態(5)に係る表示装置の外観正面図を示した図である。図中201Cは表示装置を示しており、表示装置201Cはタッチパネル118がその表面に形成された表示部4と、その周囲に設けられた操作部15(操作スイッチ15a〜15h)と、助手席切替スイッチ(P)15iと、分離表示解除スイッチ(分離解除)15jと、運転席切替スイッチ(D)15kとを含んで構成されている。
【0227】
表示部4は、図3に示したように、視差バリア26などを含んで構成され、同一画面上において、運転席用映像GDRと助手席用映像GPAとを分離して表示し、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させることができるようになっている。
【0228】
実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Dの行う処理動作[5−1]を図43に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[5−1]は、運転者DRには運転席用映像GDRを視認させ、助手席乗員PAには助手席用映像GPAを視認させるための分離表示(マルチビュー)が、表示部4に形成された操作スイッチや操作部15、リモコン123などが操作されることによって使用者から指示された場合に行われる動作である。
【0229】
なお、分離表示が基本となっている場合(すなわち、AVナビゲーションシステムの電源オン後から分離表示となっている場合)には、使用者からの分離表示の指示は必要なく、これから説明する処理動作[5−1]は不要となり、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラグfSEについても不要となる。
【0230】
使用者から分離表示が指示されると、まず、所定の条件に基づいて、図11に示したように、2つの映像のうちの一方を運転席用映像GDRとして表示し、残りを助手席用映像GPAとして表示し(ステップS401)、その後、分離表示が行われていることを示すための分離表示フラグfSEを1に設定する(ステップS402)。
【0231】
なお、分離表示の仕方としては、例えば、目的地まで誘導するための地図映像が表示されている場合は、その地図映像を運転席用映像GDRにし、テレビ映像や映画などは、助手席用映像GPAにするといった方法や、各視方向それぞれでのラストメモリや、頻度の高いものを表示するといった方法が挙げられる。また、ここでは運転席用映像GDRに優先権が設定されており、分離表示開始時においては、運転席用映像GDRに対する操作が可能になっている。
【0232】
次に、助手席用映像GPAに優先権を設定する条件が成立しているか否かの判断に用いる各種情報を取得し(ステップS403)、取得した各種情報に基づいて、助手席用映像GPAに優先権を設定する条件が成立しているか否かを判断する(ステップS404)。設定条件が成立していないと判断すれば、運転席用映像GDRに優先権を設定し、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS405)、作成した操作画像データを用いて、図12に示したように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示するようにし(ステップS406)、その後、運転席フラグfDRを1に設定すると共に、助手席フラグfPAを0に設定し(ステップS407、S408)、運転席用映像GDRに優先権が設定されていることを示す優先権フラグFDRを1にする(ステップS409)。これにより、この時点では運転席用映像GDRが操作可能な映像になっている。
なお、ここでは、操作画像CDRを運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに表示するようになっているが、別の実施の形態では、図34に示したように、操作画像CDRを運転席用映像GDRだけに表示するようにしても良い。
【0233】
一方、ステップS404において、前記設定条件が成立していると判断すれば、助手席用映像GPAに優先権を設定し、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS410)、作成した操作画像データを用いて、図13に示したように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示するようにし(ステップS411)、その後、助手席フラグfPAを1に設定すると共に、運転席フラグfDRを0に設定し(ステップS412、S413)、優先権フラグFDRを0にする(ステップS414)。これにより、この時点では助手席用映像GDRが操作可能な映像になっている。
なお、ここでは、操作画像CPAを運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに表示するようになっているが、別の実施の形態では、操作画像CPAを助手席用映像GPAだけに表示するようにしても良い。
【0234】
助手席用映像GPAに優先権を設定する条件(設定条件)が成立しているか否かを判断する方法としては、例えば、下記のa〜dが挙げられる。
a)表示される映像の種類毎にランクを付け、助手席用映像GPAが運転席用映像GDRよりも高いランクの映像である場合、前記設定条件が成立していると判断する。
Aランク 地図映像
Bランク ラジオ放送受信時の映像、テレビ映像
Cランク CD/MD再生時の映像、DVD映像
Dランク その他
例えば、運転席用映像GDRとして地図映像が表示され、助手席用映像GPAとしてDVD映像が表示されている場合、前記設定条件は成立していないと判断する。
【0235】
b)車両の走行状態に基づいて判断
・走行中である場合、前記設定条件が成立していると判断する。
車両の走行状態については、ナビゲーション部106から得られる車速に関する情報などに基づいて判断することができる。
【0236】
c)車両への乗車状況に基づいて判断
・運転者DRが乗車していない場合、前記設定条件が成立していると判断する。
乗車状況については、車両内に設けられた乗員検知センサから得られる情報などに基づいて判断することができる。
【0237】
d)助手席用映像GPAに対して推定される操作頻度が、運転席用映像GDRに対して推定される操作頻度よりも高い場合、前記設定条件が成立していると判断する。
地図映像に対する操作回数は、目的地設定操作など、目的地までの誘導が開始されるまでは、比較的多くなると思われるが、一旦目的地までの誘導が開始されると、その操作回数は少なくなると思われる。換言すれば、誘導開始までは、地図映像に対する操作頻度は高くなるが、誘導開始後は、地図映像に対する操作頻度は低くなると推定される。
DVD映像(特に映画)についても、再生開始後は、操作頻度は低くなると推定される。また、CD/MDなどから音楽が流れている場合には、選曲操作などが時々行われ、操作頻度は並であると推定される。
例えば、運転席用映像GDRとして地図映像(頻度大/頻度小)が表示され、助手席用映像GPAとしてCD/MD再生時の映像(頻度並)が表示されている場合、誘導開始までは前記設定条件は成立しないが、誘導開始後は前記設定条件が成立することになる。
なお、誘導が開始されたか否かを判断する方法としては、ナビゲーション部106から得られる情報に基づいて判断するといった方法や、エンジンONからある時間が経過しているか否かを判断するといった方法が挙げられる。
【0238】
次に、実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100の行う処理動作[5−2]を図44−1〜図44−3に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[5−2]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、使用者によって表示部4に形成されたタッチパネル(操作スイッチBD1〜BD6,BA1〜BA6)や、操作部15を構成する操作スイッチ15a〜15k、リモコン123などが操作された場合に行われる動作である。但し、上記したように、分離表示が基本となっている場合には、当然のことながら、分離表示フラグfSEは不要であり、分離表示フラグfSEが1であることは、開始条件に含まれない。
【0239】
まず、助手席用映像GPAに対する操作を可能に設定するための助手席切替スイッチ15iが操作されたか否かを判断し(ステップS421)、助手席切替スイッチ15iが操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS422)。
【0240】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図12参照)、次に、操作可能な映像を助手席用映像GPAへ切り替えるために、まず、運転席フラグfDRを0に戻し(ステップS423)、表示部4から操作画像CDRを消去する(ステップS424)。
【0241】
次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS425)、作成した操作画像データを用いて、図13に示したように、運転席用映像GDR、助手席用映像GPAの両映像に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する(ステップS426)。その後、助手席フラグfPAを1に設定し(ステップS427)、優先権フラグFDRが0であるか否かを判断する(ステップS428)。
【0242】
優先権フラグFDRが0である(すなわち、助手席用映像GPAに優先権が設定されている)と判断すれば、動作していたタイマtDRを停止させる(ステップS429)。一方、優先権フラグFDRが0ではないと判断すれば、助手席用映像GPAに対する操作入力が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtPAを0にして起動させる(ステップS430)。
一方、ステップS422において、運転席フラグfDRが1でない(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、タイマtPAを0に戻し(ステップS431)、処理動作[5−2]を終了する。
【0243】
また、ステップS421において、助手席切替スイッチ15iは操作されていないと判断すれば、次に、ステップS441(図44−2)へ進んで、運転席用映像GDRに対する操作を可能に設定するための運転席切替スイッチ15kが操作されたか否かを判断し、運転席切替スイッチ15kが操作されたと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS442)。
【0244】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば(図13参照)、次に、操作可能な映像を運転席用映像GDRへ切り替えるために、まず、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS443)、表示部4から操作画像CPAを消去する(ステップS444)。
【0245】
次に、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS445)、作成した操作画像データを用いて、図12に示したように、運転席用映像GDR、助手席用映像GPAの両映像に、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示する(ステップS446)。その後、運転席フラグfDRを1に設定し(ステップS447)、優先権フラグFDRが1であるか否かを判断する(ステップS448)。
【0246】
優先権フラグFDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに優先権が設定されている)と判断すれば、動作していたタイマtPAを停止させる(ステップS449)。一方、優先権フラグFDRが1ではないと判断すれば、運転席用映像GDRに対する操作入力が行われない時間(すなわち、最後の操作からの時間)を測定するためのタイマtDRを0にして起動させる(ステップS450)。
一方、ステップS442において、運転席用フラグfPAが1でない(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されていない)と判断すれば、タイマtDRを0に戻し(ステップS451)、処理動作[5−2]を終了する。
【0247】
また、ステップS441において、運転席切替スイッチ15kは操作されていないと判断すれば、次に、ステップS461(図44−3)へ進んで、表示部4に形成されたタッチパネル118が操作されたか否かを判断する。タッチパネル118が操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS462)。
【0248】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、運転席用映像GDRに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS463)、その後、タイマtDRを0に戻す(ステップS464)。一方、運転席フラグfDRは1でないと判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS465)。
【0249】
助手席フラグfPAが1である(すなわち、助手席用映像GPAに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、助手席用映像GPAに対する、前記操作に応じた操作制御を行い(ステップS466)、その後、タイマtPAを0に戻す(ステップS467)。一方、助手席フラグfPAは1でないと判断すれば、前記操作を無効とし、そのまま処理動作[5−2]を終了する。
【0250】
また、ステップS461において、タッチパネル118は操作されていないと判断すれば、次に、分離表示解除スイッチ15jが操作されたか否かを判断する(ステップS468)。分離表示解除スイッチ15jが操作されたと判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS469)。
【0251】
運転席フラグfDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに対する操作が可能な状態に設定されている)と判断すれば、次に、2つの映像のうち、運転席用映像GDRを残すために、助手席用映像GPAを消去し、運転席用映像GDRを全画面表示するようにし(ステップS470)、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS471)、作成した操作画像データを用いて、運転席用映像GDRに、当該映像GDRに対する操作入力のための操作画像CDRを表示する(ステップS472)。
【0252】
その後、運転席用フラグfPAを0に戻し(ステップS473)、タイマtDRを停止させ(ステップS474)、分離表示フラグfSEを0に戻す(ステップS475)。なお、ここでは運転席用映像GDRを全画面表示するようにしているが、別の実施の形態では、分離表示の時に、偶数列の画素だけを使って表示していた運転席用映像GDRと同じものを助手席方向に対して表示するようにしても良い。すなわち、分離表示の時に運転席方向に対して表示していたものを奇数列の画素だけを使って同じように表示する。
【0253】
一方、ステップS469において、運転席フラグfDRは1でないと判断すれば、次に、2つの画面のうち、助手席用映像GPAを残すために、運転席用映像GDRを消去し、助手席用映像GPAを全画面表示するようにし(ステップS476)、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS477)、作成した操作画像データを用いて、助手席用映像GPAに、当該映像GPAに対する操作入力のための操作画像CPAを表示する(ステップS478)。
【0254】
その後、助手席フラグfPAを0に戻し(ステップS479)、タイマtPAを停止させ(ステップS480)、ステップS475へ進んで、分離表示フラグfSEを0に戻す。なお、ここでは助手席用映像GPAを全画面表示するようにしているが、別の実施の形態では、分離表示の時に、奇数列の画素だけを使って表示していた助手席用映像GPAと同じものを運転席方向に対して表示するようにしても良い。すなわち、分離表示の時に助手席方向に対して表示していたものを偶数列の画素だけを使って同じように表示する。
また、ステップS468において、分離表示解除スイッチ15jは操作されていないと判断すれば、その他の操作に応じた従来通りの処理を行う。
【0255】
次に、実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Dの行う処理動作[5−3]を図45に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[5−3]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の時間毎に行われる動作である。
【0256】
まず、優先権フラグFDRが1であるか否かを判断し(ステップS481)、優先権フラグFDRが1である(すなわち、運転席用映像GDRに優先権が設定されている)と判断すれば、次に、助手席フラグfPAが1であるか否かを判断する(ステップS482)。助手席フラグfPAが1である(すなわち、運転席用映像GDRに優先権が設定されているが、操作可能となっているのは助手席用映像GPAである)と判断すれば、次に、タイマtPAが所定の時間T(例えば、6秒)以上であるか否かを判断する(ステップS483)。
一方、助手席フラグfPAが1でない(すなわち、優先権に設定されている運転席用映像GDRが操作可能となっている)と判断すれば、そのまま処理動作[5−3]を終了する。
【0257】
ステップS483において、タイマtPAが所定の時間T以上である(すなわち、助手席用映像GPAに対する最後の操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、次に、優先権が設定されている運転席用映像GDRを操作可能な映像にし、助手席用映像GPAを操作不可能な映像にするために、助手席フラグfPAを0にし(ステップS484)、表示部4から操作画像CPAを消去し(ステップS485)、タイマtPAを停止させる(ステップS486)。一方、タイマtPAは所定の時間T以上でないと判断すれば、そのまま処理動作[5−3]を終了する。
【0258】
次に、運転席用映像GDRに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS487)、作成した操作画像データを用いて、図12に示したように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに操作画像CDRを表示するようにし(ステップS488)、その後、運転席フラグfDRを1に設定する(ステップS489)。
【0259】
また、ステップS481において、優先権フラグFDRが1でない(すなわち、助手席用映像GPAに優先権が設定されている)と判断すれば、次に、運転席フラグfDRが1であるか否かを判断する(ステップS490)。運転席フラグfDRが1である(すなわち、助手席用映像GPAに優先権が設定されているが、操作可能となっているのは運転席用映像GDRである)と判断すれば、次に、タイマtDRが所定の時間T(例えば、6秒)以上であるか否かを判断する(ステップS491)。
一方、運転席フラグfDRが1でない(すなわち、優先権に設定されている助手席用映像GPAが操作可能となっている)と判断すれば、そのまま処理動作[5−3]を終了する。
【0260】
ステップS491において、タイマtDRが所定の時間T以上である(すなわち、運転席用映像GDRに対する最後の操作が行われてから6秒経過している)と判断すれば、次に、優先権が設定されている助手席用映像GPAを操作可能な映像にし、運転席用映像GDRを操作不可能な映像にするために、運転席フラグfDRを0にし(ステップS492)、表示部4から操作画像CDRを消去し(ステップS493)、タイマtDRを停止させる(ステップS494)。一方、タイマtDRは所定の時間T以上でないと判断すれば、そのまま処理動作[5−3]を終了する。
【0261】
次に、助手席用映像GPAに対する操作入力のための操作画像データを作成し(ステップS495)、作成した操作画像データを用いて、図13に示したように、運転席用映像GDR及び助手席用映像GPAに操作画像CPAを表示するようにし(ステップS496)、その後、助手席フラグfPAを1に設定する(ステップS497)。
【0262】
次に、実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部100Dの行う処理動作[5−4]を図46に示したフローチャートに基づいて説明する。なお、この処理動作[5−4]は、前記分離表示が行われているとき(すなわち、分離表示フラグfSEが1のとき)に、所定の時間毎に行われる動作である。
【0263】
まず、助手席用映像GPAに優先権を設定する条件が成立しているか否かの判断に用いる各種情報を取得し(ステップS501)、取得した各種情報に基づいて、助手席用映像GPAに優先権を設定する条件が成立しているか否かを判断する(ステップS502)。
【0264】
設定条件が成立していると判断すれば、次に、優先権フラグFDRを0にして、助手席用映像GPAに優先権を設定する(ステップS503)。一方、前記設定条件が成立していないと判断すれば、次に、優先権フラグFDRを1にして、運転席用映像GDRに優先権を設定する(ステップS504)。
【0265】
上記実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムによれば、優先権は固定されておらず、その時々の状況によって切り替えられるので、利便性を高めたり、車両走行の安全性を高め、使用者の満足度を高めることができる。
なお、上記実施の形態(5)に係る表示装置では、表示されている映像の種類や、走行状態、乗車状況、各映像に対する操作頻度に基づいて、優先権を自動的に切り替える場合について説明しているが、別の実施の形態では、同一の操作を行う毎に、2つの状態を交互に切り替えることのできるトグルスイッチを設け、使用者の意思でサイクリックに優先権を切り替えることができるようにしても良い。
【0266】
また、ここまで、AVナビゲーションシステムとして採用し、車両に搭載する場合について説明してきたが、本発明に係る表示装置は、車両に搭載するものに採用が限定されず、家庭用のテレビなどに採用しても良く、複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報を同一画面上に表示するものに本発明は有効となる。また、視方向は2方向に限定されるものではなく、3方向以上であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0267】
【図1】本発明の実施の形態(1)に係る表示装置が有する、複数の視方向に対して個別の映像を同一画面上に表示させる機能を説明するための説明図である。
【図2】実施の形態(1)に係る表示装置を車両へ搭載した場合の一例を示した斜視図である。
【図3】(a)は表示部を正面から見たときの表示状態を模式的に示した図であり、(b)は、(a)におけるB−B線断面図である。
【図4】表示部を構成するTFT基板の概略を示す回路図である。
【図5】実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、車両に搭載されるAVナビゲーションシステムの要部を概略的に示したブロック図である。
【図6】画像出力部の概略構成を示したブロック図である。
【図7】メモリの概略構成を示したブロック図である。
【図8】制御部の概略構成を示したブロック図である。
【図9】実施の形態(1)に係る表示装置の外観正面図を示した図である。
【図10】実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図11】(a)は、運転席用映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席用映像の一例を示した図である。
【図12】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図13】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図14】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図15−1】実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図15−2】実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図15−3】実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図16】実施の形態(1)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図17】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図18】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図19−1】実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図19−2】実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図19−3】実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図20】実施の形態(2)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図21】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図22】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図23−1】実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図23−2】実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図23−3】実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図24】実施の形態(3)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図25】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図26】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図27】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図28】(a)、(b)は、表示装置を構成する表示部に表示される映像の一例を示した図である。
【図29】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図30】別の実施の形態に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図31】表示装置を構成する表示部に表示される映像の一例を示した図である。
【図32】実施の形態(4)に係る表示装置の外観正面図を示した図である。
【図33】実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図34】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図35】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図36】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図37−1】実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図37−2】実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図38】(a)は、運転席方向に対して表示される映像の一例を示した図であり、(b)は、助手席方向に対して表示される映像の一例を示した図である。
【図39】実施の形態(4)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図40】別の実施の形態に係る表示装置の外観正面図を示した図である。
【図41】表示装置を構成する表示部に表示される映像の一例を示した図である。
【図42】実施の形態(5)に係る表示装置の外観正面図を示して図である。
【図43】実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図44−1】実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図44−2】実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図44−3】実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図45】実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図46】実施の形態(5)に係る表示装置が採用された、AVナビゲーションシステムにおける制御部の行う処理動作を示したフローチャートである。
【図47】分離表示を実現する表示装置の構造を模式的に示した図である。
【図48】(a)、(b)は、表示装置を構成する表示部に表示される表示形態の一例を示した図である。
【図49】(a)、(b)は、表示装置を構成する表示部に表示される表示形態の一例を示した図である。
【図50】表示形態を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0268】
4 表示部
15 操作部
26 視差バリア
100、100A〜100D 制御部
116 画像出力部
118 タッチパネル
125 メモリ
201、201A〜201C 表示装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報を同一画面上に表示する表示手段と、
操作入力を受け付ける操作入力手段と、
前記操作入力の受け付けを、特定の視方向に対して表示される情報に対応する操作入力に限定する限定手段と、
前記特定の視方向を切り替える切替手段と、
前記複数の視方向に対して、それぞれ個別に表示される情報の表示を制御することにより、前記特定の視方向を告知する告知手段とを備えていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記告知手段が、前記特定の視方向とは別の視方向に対する個別の情報を画面から消去するものであることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記告知手段により画面から消去される情報が、前記別の視方向に対する個別の情報のうち、操作入力のための操作関連画像であることを特徴とする請求項2記載の表示装置。
【請求項4】
前記告知手段が、前記特定の視方向に対する個別の情報を、前記特定の視方向とは別の視方向に対して表示するものであることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項5】
前記告知手段により前記別の視方向に対して表示される情報が、前記特定の視方向に対する個別の情報のうち、操作入力のための操作関連画像であることを特徴とする請求項4記載の表示装置。
【請求項6】
前記告知手段が、前記特定の視方向、装置本体が搭載される車両の走行状態、前記車両への乗車状況、及び前記特定の視方向に対して表示される情報の種類のうちの少なくとも1つに基づいて、表示形態を変更し、
変更した表示形態で、前記特定の視方向に対する個別の情報を、前記特定の視方向とは別の視方向に対して表示するものであることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の表示装置。
【請求項7】
ある復帰条件が成立すると、前記告知手段による告知前の状態に復帰させる復帰手段を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記ある復帰条件が、前記告知前の状態への復帰を指示する復帰指示操作入力が行われること、又は前記特定の視方向に対して表示されている個別の情報に対する操作入力が所定時間行われないこと、であることを特徴とする請求項7記載の表示装置。
【請求項9】
前記複数の視方向のうち、ある1つの視方向に対して表示される情報に優先権を設定する優先権設定手段を備え、
前記切替手段が、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向を優先的に前記特定の視方向に設定するものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかの項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記切替手段が、前記複数の視方向に対する個別の情報の表示開始時、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向を優先的に前記特定の視方向に設定するものであることを特徴とする請求項9記載の表示装置。
【請求項11】
前記優先権設定手段が、前記複数の視方向に対してそれぞれ個別に表示される情報の種類、装置本体が搭載される車両の走行状態、及び前記車両への乗車状況のうちの少なくとも1つに基づいて、前記優先権を設定すべき情報を決定するものであることを特徴とする請求項9又は請求項10記載の表示装置。
【請求項12】
各視方向からの操作頻度を推定する操作頻度推定手段を備え、
前記優先権設定手段が、前記操作頻度推定手段で推定された操作頻度に基づいて、前記優先権を設定すべき情報を決定するものであることを特徴とする請求項9〜11のいずれかの項に記載の表示装置。
【請求項13】
前記優先権の設定されていない情報が表示された視方向が前記特定の視方向に切り替わっている状態にあるときに、前記特定の視方向に対して表示されている情報に対する操作入力が所定時間行われていないと判断すれば、前記切替手段が、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向を前記特定の視方向に切り替えることを特徴とする請求項9〜12のいずれかの項に記載の表示装置。
【請求項1】
複数の視方向に対して、それぞれ個別の情報を同一画面上に表示する表示手段と、
操作入力を受け付ける操作入力手段と、
前記操作入力の受け付けを、特定の視方向に対して表示される情報に対応する操作入力に限定する限定手段と、
前記特定の視方向を切り替える切替手段と、
前記複数の視方向に対して、それぞれ個別に表示される情報の表示を制御することにより、前記特定の視方向を告知する告知手段とを備えていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記告知手段が、前記特定の視方向とは別の視方向に対する個別の情報を画面から消去するものであることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記告知手段により画面から消去される情報が、前記別の視方向に対する個別の情報のうち、操作入力のための操作関連画像であることを特徴とする請求項2記載の表示装置。
【請求項4】
前記告知手段が、前記特定の視方向に対する個別の情報を、前記特定の視方向とは別の視方向に対して表示するものであることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項5】
前記告知手段により前記別の視方向に対して表示される情報が、前記特定の視方向に対する個別の情報のうち、操作入力のための操作関連画像であることを特徴とする請求項4記載の表示装置。
【請求項6】
前記告知手段が、前記特定の視方向、装置本体が搭載される車両の走行状態、前記車両への乗車状況、及び前記特定の視方向に対して表示される情報の種類のうちの少なくとも1つに基づいて、表示形態を変更し、
変更した表示形態で、前記特定の視方向に対する個別の情報を、前記特定の視方向とは別の視方向に対して表示するものであることを特徴とする請求項4又は請求項5記載の表示装置。
【請求項7】
ある復帰条件が成立すると、前記告知手段による告知前の状態に復帰させる復帰手段を備えていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記ある復帰条件が、前記告知前の状態への復帰を指示する復帰指示操作入力が行われること、又は前記特定の視方向に対して表示されている個別の情報に対する操作入力が所定時間行われないこと、であることを特徴とする請求項7記載の表示装置。
【請求項9】
前記複数の視方向のうち、ある1つの視方向に対して表示される情報に優先権を設定する優先権設定手段を備え、
前記切替手段が、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向を優先的に前記特定の視方向に設定するものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかの項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記切替手段が、前記複数の視方向に対する個別の情報の表示開始時、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向を優先的に前記特定の視方向に設定するものであることを特徴とする請求項9記載の表示装置。
【請求項11】
前記優先権設定手段が、前記複数の視方向に対してそれぞれ個別に表示される情報の種類、装置本体が搭載される車両の走行状態、及び前記車両への乗車状況のうちの少なくとも1つに基づいて、前記優先権を設定すべき情報を決定するものであることを特徴とする請求項9又は請求項10記載の表示装置。
【請求項12】
各視方向からの操作頻度を推定する操作頻度推定手段を備え、
前記優先権設定手段が、前記操作頻度推定手段で推定された操作頻度に基づいて、前記優先権を設定すべき情報を決定するものであることを特徴とする請求項9〜11のいずれかの項に記載の表示装置。
【請求項13】
前記優先権の設定されていない情報が表示された視方向が前記特定の視方向に切り替わっている状態にあるときに、前記特定の視方向に対して表示されている情報に対する操作入力が所定時間行われていないと判断すれば、前記切替手段が、前記優先権の設定されている情報が表示された視方向を前記特定の視方向に切り替えることを特徴とする請求項9〜12のいずれかの項に記載の表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15−1】
【図15−2】
【図15−3】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19−1】
【図19−2】
【図19−3】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23−1】
【図23−2】
【図23−3】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37−1】
【図37−2】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44−1】
【図44−2】
【図44−3】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15−1】
【図15−2】
【図15−3】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19−1】
【図19−2】
【図19−3】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23−1】
【図23−2】
【図23−3】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37−1】
【図37−2】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44−1】
【図44−2】
【図44−3】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【公開番号】特開2006−221136(P2006−221136A)
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−276770(P2005−276770)
【出願日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年8月24日(2006.8.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月22日(2005.9.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】
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