説明

表示装置

【課題】飾り表示部における発光パターンを変化させることにより、表示部に表示される情報を十分に目立たせることができる表示装置を提供する。
【解決手段】液晶表示部14には所定の情報が表示され、その液晶表示部14の近傍にはベルト18とともに発光するLED22が配置されている。そして、LED22は、発光した状態でベルト18により所定の方向に移動される。このように、発光するLED22が移動部により所定の方向に移動されるため、液晶表示部14に表示される所定の情報を目立たせることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の情報を表示する表示部を備えた表示装置に係り、特に、表示部の周囲に飾り表示部を設けた表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の表示装置の中には、所定の情報を表示する表示部と、その表示部の周囲に配置された飾り表示部と、を備えたものがある。この飾り表示部として例えばLEDが用いられており、表示部の周囲に複数のLEDが取り付けられている(下記特許文献1の図8、図9参照)。
【特許文献1】特開2004−325472号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記従来の表示装置では、表示部の周囲に取り付けられたLEDが単に発光しているだけであり、発光パターンが単調なものになっていた。このため、表示部に表示される情報を目立たせることが困難であり、飾り表示部としての機能を十分に果たすものではなかった。
【0004】
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、簡易な構成で、飾り表示部における発光パターンを変化させることにより、表示部に表示される情報を十分に目立たせることができる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、所定の情報を表示する表示部と、前記表示部の近傍に移動可能に配置され発光する飾り表示部と、前記飾り表示部を所定の方向に移動させる移動部と、を含んで構成されたことを特徴とする。
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、表示部には所定の情報が表示され、その表示部の近傍には発光する飾り表示部が配置されている。そして、飾り表示部は、発光した状態で移動部により所定の方向に移動される。このように、発光する飾り表示部が移動部により所定の方向に移動されるため、表示部に表示される所定の情報を目立たせることができる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表示装置において、前記飾り表示部は、LEDであり、前記移動部は、前記LEDが取り付けられたベルトと、前記ベルトを回転移動させるローラであることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、飾り表示部はLEDであり、移動部はLEDが取り付けられたベルトとベルトを回転移動させるローラであることにより、飾り表示部と移動部を簡易な構成にすることができる。これにより、表示装置の製造コストやランニングコストが大幅に上昇してしまうことを抑制することができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の表示装置において、前記飾り表示部の移動速度が変化することを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明によれば、飾り表示部の移動速度が変化することにより、飾り表示部の発光パターンを変化させることができる。これにより、飾り表示部の発光パターンが単調になってしまうことを防止でき、表示部に表示される情報を大きく目立たせることができる。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の表示装置において、前記ローラの外側面は、多角形状に形成されており、前記ベルトは、前記ローラの外側面に掛け渡されていることを特徴とする。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、ローラの外側面が多角形状に形成されており、ベルトはローラの外側面に掛け渡されているため、ローラを回転させると、ベルトに外周方向への動きを与えることができる。これにより、表示部に表示された情報をより目立たせることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、飾り表示部における発光パターンを変化させることにより、表示部に表示される情報を十分に目立たせることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
次に、本発明の一実施形態に係る表示装置について、図面を参照して説明する。
【0015】
図1及び図2に示すように、表示装置10は、筐体12と、筐体12の前面に設けられた所定の情報を表示する液晶表示部14と、を備えている。この液晶表示部14は、正面視にて長方形状に形成されている。また、表示装置10は、液晶表示部14で表示させる情報を記憶するROM16を備えている。また、液晶表示部の周囲には、ベルト18が配置されている。このベルト18は正面視にて長方形状となるように配置されており、4つの角部には、回転ローラ20が配置されている。すなわち、ベルト18は4つの回転ローラ20に掛け渡された構成になっている。このベルト18には、全長にわたって所定の色に発光する複数のLED22が取り付けられている。また、4つの回転ローラ20のうち少なくとも1つの回転ローラ20の回転軸には、モータ24が接続されている。このため、モータ24の駆動により、モータ24と接続されている回転ローラ20が回転し、さらに他の回転ローラ20も従属的に回転する。また、各回転ローラ20の形状は、正面視にて多角形状となるように形成されている。このため、各回転ローラ20とベルト18との間は回転ローラ20の多角形を構成する1つの側面と常に接触しており、回転ローラ20が回転することにより回転ローラ20の他の側面がベルト18に順次接触していくことになる。
【0016】
次に、本実施形態の表示装置10の作用について説明する。
【0017】
図1及び図2に示すように、モータ24に接続されている回転ローラ20が回転駆動かると、この回転ローラ20の回転駆動力がベルト18を介して他の回転ローラ20に伝達し、ベルト18とともに他の回転ローラ20も従属的に回転する。これにより、ベルト18に取り付けられている複数のLED22は、ベルト18とともに液晶表示部14の周囲を順次回転移動することになる。
【0018】
ここで、各回転ローラ20は多角形状にそれぞれ形成されているため、各回転ローラ20の一側面とベルト18とが接触した後、他の一側面とベルト18とが接触するときに、ベルト18の移動速度が変化する。このため、ベルト18に取り付けられている複数のLED22の移動速度も変化する。このように、ベルト18の移動速度(動き)に変化を加えることにより、複数のLED22の移動速度(動き)に変化をもたせることができる。この結果、簡易な構成で、複数のLED22における発光パターンを変化させることにより、液晶表示部14に表示される情報を十分に目立たせることができる。
【0019】
特に、4つの回転ローラ20をそれぞれ別形状の多角形状に形成することにより、ベルト18に外周方向への動きを与えることができるため、上記LED22の動きの変化をより複雑なものに設定することができ、発光パターンをより複雑なものにすることができる。
【0020】
また、モータ24の駆動を制御する制御部26を別に設け、制御部26によりモータ24の駆動を制御することにより、各回転ローラ20の回転数を増減させるようにしてもよい。この構成によっても、ベルト18の移動速度(動き)に変化を加えることにより、複数のLED22の移動速度(動き)に変化をもたせることができる。
【0021】
さらに、全ての回転ローラ20に対してモータ24をそれぞれ接続させるようにして、各モータ24の駆動力により各回転ローラ20を別個独立に回転させるようにしてもよい。
【0022】
以上のように、本実施形態の表示装置10によれば、発光する複数のLED22がベルト18により所定の方向に移動されるため、液晶表示部14に表示される所定の情報を目立たせることができる。特に、飾り表示部としてLED22を用い、移動部をLED22が取り付けられたベルト18とベルト18を回転移動させる回転ローラ20で構成することにより、飾り表示部と移動部を簡易な構成にすることができる。これにより、表示装置10の製造コストやランニングコストが大幅に上昇してしまうことを抑制することができる。また、上述したように、LED22の移動速度が変化することにより、LED22の発光パターンを変化させることができるため、LED22の発光パターンが単調になってしまうことを防止でき、液晶表示部14に表示される情報を大きく目立たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の一実施形態に係る表示装置の概略構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る表示装置のブロック図である。
【符号の説明】
【0024】
10 表示装置
14 液晶表示部(表示部)
18 ベルト(移動部)
20 回転ローラ(移動部、ローラ)
22 LED(飾り表示部)


【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の情報を表示する表示部と、
前記表示部の近傍に移動可能に配置され発光する飾り表示部と、
前記飾り表示部を所定の方向に移動させる移動部と、
を含んで構成されたことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記飾り表示部は、LEDであり、
前記移動部は、前記LEDが取り付けられたベルトと、前記ベルトを回転移動させるローラであることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記飾り表示部の移動速度が変化することを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記ローラの外側面は、多角形状に形成されており、
前記ベルトは、前記ローラの外側面に掛け渡されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の表示装置。


【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−171356(P2007−171356A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−366223(P2005−366223)
【出願日】平成17年12月20日(2005.12.20)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】