説明

表示装置

【課題】製造コスト及びランニングコストを低減することができる表示装置を提供する。
【解決手段】走査駆動部20により紫外線光源18がメッセージボード16の表示領域にわたって走査される。このとき、紫外線光源18が発光してメッセージボード16の裏面側に対して光が照射され、メッセージボード16に所定の情報が表示される。このように、紫外線光源18が走査されるので、予め、メッセージボード16の表示領域の全部にわたって紫外線光源18を設けておく必要がない。これにより、紫外線光源18の個数を低減させることができ、また紫外線光源18を小型化させることができる。この結果、表示装置10の製造コストを低減することができ、また表示装置10のランニングコストも低減させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の情報を表示する表示装置に係り、特に表示部に蓄光パネルを用いた表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から表示装置の中には、表示部の裏面側にLEDなどの発光源が固定されており、この発光源が発光することにより表示部に所定の情報が表示されるものがある。ここで、発光源は表示部の表示面積に相当する領域に広く配置されており、表示部の全ての領域で所定の情報を表示できるようになっている。
【特許文献1】特開2003−316304号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上記従来の表示装置では、発光源が固定されているため、発光源を表示部の表示面積に相当する広範囲に常に設けておく必要があり、製造コストが増大する問題があった。また、上記の理由により、発光源が大型化するため、表示装置のランニングコストも大幅に増大する問題があった。
【0004】
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、製造コスト及びランニングコストを低減することができる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、前面側に所定の情報を表示する表示部と、前記表示部の裏面側に対して光を照射する発光源と、前記表示部の所定の情報を表示する表示領域にわたって前記発光源を走査させる走査駆動部と、を含んで構成されたことを特徴とする。
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、走査駆動部により発光源が表示部の所定の情報を表示する表示領域にわたって走査される。このとき、発光源が発光して表示部の裏面側に対して光が照射され、表示部の前面側に所定の情報が表示される。以上のように、本発明によれば、発光源が走査されるので、予め、表示部の表示領域の全部にわたって発光源を設けておく必要がない。これにより、発光源の個数を低減させることができ、また発光源を小型化させることができる。この結果、表示装置の製造コストを低減することができ、また、表示装置のランニングコストも低減させることができる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表示装置において、前記表示部は、複数の蓄光蛍光体を有し、前記発光源は、走査方向に対して直交する方向に配置された前記蓄光蛍光体のそれぞれに対応して複数設けられていることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、表示部は複数の蓄光蛍光体を有し、発光源は走査方向に対して直交する方向に配置された蓄光蛍光体のそれぞれに対応して複数設けられていることにより、発光源を走査駆動部により所定の方向に走査させるだけで、表示部の表示領域の全ての部位に光を照射させることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、表示装置の製造コスト及びランニングコストを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
次に、本発明の一実施形態に係る表示装置について、図面を参照して説明する。
【0011】
図1乃至図3に示すように、表示装置10は、正面視にて長方形状をした表示部12を備えている。この表示部12の前面側は、ガラス等の透明パネルに蓄光蛍光体14をドット状かつマトリックス状に複数塗布したメッセージボード16を備えている。この表示部12の前面側には、所定の情報が表示される。蓄光蛍光体14として、単色の表示板やR・G・B(赤・緑・黒)の各色を塗布したものが用いられる。なお、蓄光蛍光体14の材質については、上記した特許文献1に開示されているので、その詳細説明を省略する。
【0012】
また、表示部12の裏面側には、紫外線を含む光を発光する紫外線光源18が配置されている。この紫外線光源18は、その走査方向(図1中矢印X方向)に対して直交する方向(図1中矢印Y方向)に配置された蓄光蛍光体14のそれぞれに対応するように複数設けられている。
【0013】
また、各紫外線光源18は、走査駆動部20に設けられている。この走査駆動部20は、制御部(図示省略)により制御されており、メッセージボード16の表示領域の全部にわたって移動できるように構成されている。これにより、紫外線光源18は走査駆動部20の移動と共に所定の方向(図1中矢印X方向)に走査され、メッセージボード16の裏面側の略全範囲に紫外線を含む光を照射させることができる。
【0014】
次に、本実施形態の表示装置10の作用について説明する。
【0015】
図1乃至図3に示すように、メッセージボード16に所定の情報を表示させる場合には、図示しない制御部により走査駆動部20が制御され、紫外線光源18が走査駆動部20と共に走査方向(図1中矢印X方向)に走査される。そして、発行させたい蓄光蛍光体14に対応する位置に操作されたとき、紫外線光源18が発光してメッセージボード16の裏面側に光が照射されることにより、蓄光蛍光体14が発行し表示部12の前面側に所定の情報が表示される。このように、走査駆動部20を移動させることにより、メッセージボード16の表示領域の全部にわたって紫外線光源18から光を照射させることができる。このため、予め、メッセージボード16の表示領域の全部にわたって紫外線光源18を設けておく必要がない。これにより、紫外線光源18の個数を低減させることができ、また紫外線光源18を小型化させることができる。この結果、表示装置10の製造コストを低減することができ、また、表示装置10のランニングコストも低減させることができる。
【0016】
特に、メッセージボード16は複数の蓄光蛍光体14を有し、紫外線光源18は走査方向(図1中矢印X方向)に対して直交する方向(図1中矢印Y方向)に配置された蓄光蛍光体のそれぞれに対応して複数設けられていることにより、紫外線光源18を走査駆動部20により所定の方向に走査させるだけで、メッセージボード16の表示領域の全ての部位に光を照射させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る表示装置の正面図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る表示装置の縦断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る表示装置の横断面図である
【符号の説明】
【0018】
10 表示装置
12 表示部
14 蓄光蛍光体
18 紫外線光源(発光源)
20 走査駆動部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
前面側に所定の情報を表示する表示部と、
前記表示部の裏面側に対して光を照射する発光源と、
前記表示部の所定の情報を表示する表示領域にわたって前記発光源を走査させる走査駆動部と、
を含んで構成されたことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記表示部は、複数の蓄光蛍光体を有し、
前記発光源は、走査方向に対して直交する方向に配置された前記蓄光蛍光体のそれぞれに対応して複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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