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表示装置
説明

表示装置

【課題】3次元表示を視認できる範囲が広い表示装置を提供する。
【解決手段】一方の面に接して、複数の遮光性の層305と複数の透光性の層306が交互に配設された第1の基板304aと、遮光性の層と透光性の層を第1の基板との間に挟持する第2の基板304bと、を備える視差バリアパネル304であって、透光性の層の屈折率が第1の基板又は第2の基板の屈折率と異なる構成を、対をなす右目用の画素と、左目用の画素と、が複数設けられた表示パネル204に重ねて用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関する。特に、3次元表示が可能な表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
テレビ受像機などの大型表示装置から携帯電話などの小型表示装置に至るまでさまざまな表示装置が市場に普及している。今後は、より付加価値の高い製品が求められており開発が進められている。近年では、より臨場感のある画像を再現するため、3次元表示が可能な表示装置の開発が進められている。
【0003】
3次元表示を行う表示方式としては、左目で見る画像と右目で見る画像とを分離するための眼鏡を用いる方式(画像分離方式ともいう)と、表示部において左目で見る画像と右目で見る画像を分離するための構成を追加し裸眼での3次元表示を可能にする裸眼方式と、がある。裸眼方式による3次元表示は、眼鏡を別途準備する必要がなく、利便性に優れている。裸眼方式による3次元表示は、携帯電話や携帯型遊技機等で普及しつつある。
【0004】
裸眼方式による3次元表示としては、表示部に視差バリアを追加する、所謂視差バリア方式(パララックスバリア方式とも言う)が知られている。視差バリア方式における視差バリアはストライプ状の遮光部であり、3次元表示から2次元表示に切り替えた際に解像度を低下させる原因になる。そのため視差バリア方式では、2次元表示と3次元表示とを切り替える場合に、パターニングされた透明電極を有する液晶パネルを用い、当該透明電極に印加する電圧を制御することで液晶層による透光または遮光を制御し、視差バリアの有無を切り替える構成が提案されている(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−258013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、視差バリア方式にて3次元表示を行うには、表示画面と観察者の目とが特定の距離にある必要があった。
【0007】
本発明の一態様は、このような技術的背景のもとでなされたものである。本発明の一態様は、3次元表示を視認できる範囲が広い表示装置を提供することを課題の一とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の一態様は表示パネルとその上に設ける視差バリアパネルの構成に着眼した。
【0009】
すなわち、本発明の一態様は、対をなす右目用の画素と左目用の画素と、が複数設けられた表示パネルと、複数の遮光性の視差バリアとその間に透光性の領域が設けられた視差バリアパネルと、を有する。そして、該視差バリアは、第1の基板の一方の面と第2の基板に挟持された遮光性の層を含み、該透光性の領域は、第1の基板の一方の面と第2の基板に挟持された透光性の層を含んでいる。そして、該視差バリアパネルは、第1の基板の他方の面を表示パネルの表示面に対向し、該視差バリアは、対をなす右目用の画素と左目用の画素の上方に第1の基板の厚さ以上0.7mm以下離れて設けられ、該透光性の層の屈折率が、第1の基板又は第2の基板の屈折率と異なる表示装置である。
【0010】
上記本発明の一態様の表示装置は、視差バリアパネルを構成する基板の屈折率と、透光性の層の屈折率が異なる。これにより、右目用の画素が右目から見える範囲が広がり、左目用の画素が左目から見える範囲が広がる。その結果、3次元表示を視認できる範囲が広い表示装置を提供できる。
【0011】
また、本発明の一態様は、素子基板上の複数の反射電極と、複数の反射電極と重なる半透過・半反射電極と、複数の反射電極と、半透過・半反射電極との間に発光性の有機化合物を含む層と、を備える複数の発光素子が設けられた表示パネルと、複数の遮光性の視差バリアとその間に透光性の領域が設けられた視差バリアパネルと、を有する。そして、該視差バリアは、第1の基板の一方の面と第2の基板に挟持された遮光性の層を含み、該透光性の領域は、第1の基板の一方の面と第2の基板に挟持された透光性の層を含んでいる。そして、複数の発光素子は、該視差バリアパネルの第1の基板の他方の面と素子基板の間に、複数の発光素子を囲むシール材により封止されている。さらに視差バリアは、対をなす右目用の画素と左目用の画素の上方に第1の基板の厚さ以上0.7mm以下離れて設けられ、該透光性の層の屈折率が、第1の基板又は第2の基板の屈折率と異なる表示装置である。
【0012】
上記本発明の一態様の表示装置は、発光性の有機化合物を含む層を反射電極と半透過・半反射電極との間に挟持する発光素子を備える。また、視差バリアパネルを構成する基板の屈折率と、透光性の層の屈折率が異なる。これにより、反射電極と半透過・半反射電極の間に形成されるマイクロキャビティにより集光された発光素子の光が異なる屈折率を備える透光性の層により拡げられ、右目用の画素が右目から見える範囲が広がり、左目用の画素が左目から見える範囲が広がる。その結果、3次元表示を視認できる範囲が広い表示装置を提供できる。
【0013】
また、本発明の一態様は、第1の基板および第2の基板の屈折率が1.3以上1.6以下であり、透光性の層の屈折率が1.0以上1.1以下である上記の表示装置である。
【0014】
上記本発明の一態様の表示装置は、視差バリアパネルを構成する基板の屈折率と、透光性の層の屈折率が異なる。これにより、右目用の画素が右目から見える範囲が広がり、左目用の画素が左目から見える範囲が広がる。その結果、3次元表示を視認できる範囲が広い表示装置を提供できる。
【0015】
また、本発明の一態様は、透光性の層の幅が32μm以上72μm以下である上記の表示装置である。
【0016】
また、本発明の一態様は、右目用画素の中心から左目用画素の中心までの距離が36.3μm以上72.6μm以下(解像度が350ppi以上700ppi以下)である上記の表示装置である。
【0017】
上記本発明の一態様の表示装置は、視差バリアパネルを構成する基板の屈折率と、透光性の層の屈折率が異なる。これにより、右目用の画素が右目から見える範囲が広がり、左目用の画素が左目から見える範囲が広がる。その結果、3次元表示を視認できる範囲が広い表示装置を提供できる。
【0018】
また、本発明の一態様は、第1の基板の厚さが0.1mm以上0.5mm以下である上記の表示装置である。
【0019】
上記本発明の一態様の表示装置は、視差バリアパネルを構成する基板の屈折率と、透光性の層の屈折率が異なる。これにより、使用者が自らの手で表示装置を保持した状態で特に好適な3次元表示が観察できる。
【0020】
また、本発明の一態様は、第1の基板の他方の面にカラーフィルタを備える上記の表示装置である。
【0021】
上記本発明の一態様の表示装置は、多色の3次元表示が視認できる。
【0022】
表示パネルが備える複数の画素のそれぞれが、一対の電極の間に発光性の有機化合物を含む層を備える発光素子を有する上記の表示装置である。
【0023】
上記本発明の一態様の表示装置は、その画素部に設けられた画素の開口率が、配線やトランジスタの影響を受けにくく、開口率を高くできる。さらに、偏光板を用いる必要がない。その結果、消費電力を低減できる。
【0024】
なお、本明細書において、EL層とは発光素子の一対の電極間に設けられた層を示すものとする。従って、電極間に挟まれた発光物質である有機化合物を含む発光層はEL層の一態様である。
【0025】
なお、本明細書において、反射膜とは、波長400nm以上800nm未満の範囲において反射率が1%以上、好ましくは30%以上100%未満であり、半透過・半反射膜とは、波長400nm以上800nm未満の範囲において反射率が1%以上、好ましくは5%以上100%未満であって、且つ透過率が1%以上、好ましくは30%以上100%未満である。
【0026】
また、本明細書において、物質Aを他の物質Bからなるマトリクス中に分散する場合、マトリクスを構成する物質Bをホスト材料と呼び、マトリクス中に分散される物質Aをゲスト材料と呼ぶものとする。なお、物質A並びに物質Bは、それぞれ単一の物質であっても良いし、2種類以上の物質の混合物であっても良いものとする。
【0027】
なお、本明細書中において、発光装置とは画像表示デバイス、発光デバイス、もしくは光源(照明装置含む)を指す。また、発光装置にコネクター、例えばFPC(Flexible printed circuit)もしくはTAB(Tape Automated Bonding)テープもしくはTCP(Tape Carrier Package)が取り付けられたモジュール、TABテープやTCPの先にプリント配線板が設けられたモジュール、または発光素子が形成された基板にCOG(Chip On Glass)方式によりIC(集積回路)が直接実装されたモジュールも全て発光装置に含むものとする。
【発明の効果】
【0028】
本発明の一態様によれば、3次元表示を視認できる範囲が広い表示装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】実施の形態に係る表示装置の構成を説明する図。
【図2】実施の形態に係る表示装置の動作を説明する図。
【図3】実施の形態に係る表示装置を説明する図。
【図4】実施の形態に係る表示装置の画素を説明する図。
【図5】実施の形態に係る発光素子の構成を説明する図。
【図6】実施の形態に係る発光素子の構成を説明する図。
【図7】実施の形態に係る電子機器を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0030】
実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。
【0031】
(実施の形態1)
本実施の形態では、本発明の一態様の3次元表示が可能な表示装置の表示パネルと視差バリアパネルの構成について図1を参照して説明する。また、その動作を、図2を用いて説明する。
【0032】
本発明の一態様の表示装置の構成を図1に示す。図1(A)は本発明の一態様の表示装置の上面図であり、図1(B)は図1(A)の切断線A−Bにおける断面図である。図1(A)に例示する表示装置350は、表示パネル204と視差バリアパネル304を有する。
【0033】
<表示パネルの構成1.>
表示パネル204は複数の画素(例えば、211R、211L、212R、212L、213Rおよび213L)を備える。これらの画素はいずれも基板200上に形成され、隔壁224で分離された反射性の電極を備える。また、反射性の電極上には、発光性の有機化合物を含む層223と、それを覆う半反射・半透過電極222を備える。なお、本実施の形態では図示しないが、表示パネル204は、基板上の反射電極にスイッチング素子を接続することでそれぞれの発光素子を独立して駆動し、画像を表示できる。
【0034】
また、表示パネル204を用いて3次元表示を行う際には、隣り合う2つの画素を一対として、右目用画素と左目用画素に表示パネル204の画素を分ける。一対の画素としては、例えば(211Rと211L)、(212Rと212L)、(213Rと213L)のように分ける。そして、右目用画素には右目用の画像信号に応じた表示を、左目用画素には左目用の画像信号に応じた表示をすればよい。また、2次元表示を行う際には、同一の画像信号に応じた表示を右目用画素と左目用画素に表示すればよい。
【0035】
<表示パネルの構成2.>
なお、図1(B)には表示パネルが備える複数の画素に発光性有機化合物を含む発光素子を用いる構成を示すが、表示パネルが備える複数の画素には、液晶表示素子を用いることもできる。液晶表示素子を用いる場合は、表示パネルの視差バリアが重ねられた側とは反対側に第1の偏光板とバックライトを設け、視差バリア側に第2の偏光板を設ける構成とすればよい。
【0036】
<視差バリアパネルの構成>
視差バリアパネル304は透光性の領域と、視差バリアとして機能する遮光性の領域を備える。透光性の領域と遮光性の領域は、第1の基板304aと第2の基板304b間に設けた透光性の層306と遮光性の層305により形成されている。
【0037】
第1の基板304aと、第2の基板304bは、光の波長が400nmから800nm領域において、50%以上の透過率を有する材料が好ましい。代表的にはガラス基板の他、プラスチックなどの可撓性を有する合成樹脂からなる基板や膜も、作製工程における処理温度に耐え得るものであれば、用いることができる。
【0038】
第1の基板304aまたは第2の基板304bに用いる材料は、いずれも屈折率が1.2以上1.6以下であると、入手が容易であるため好ましい。
【0039】
また、第1の基板304aの厚さを0.1mm以上0.5mm以下とすると、使用者が自らの手で表示装置を保持した状態で特に好適な3次元表示が観察できる。
【0040】
なお、第1の基板304aが発光素子の封止基板を兼ねる場合、大気に含まれる不純物が発光素子に拡散するのを防ぐ特性を備えるものを用いる。具体的には、ガスバリア性が水蒸気透過率として10−5g/m・day以下、好ましくは10−6g/m・day以下の材料を用いると、発光素子の信頼性を高めることができる。
【0041】
遮光性の層305としては、遮光性を備えれば良く、例えばクロムを含む導電層、顔料やブラックカーボンを含む有機材料、アクリルやポリイミド等の有機材料を染色した材料を用いて形成できる。
【0042】
また、第1の基板304aと、第2の基板304bの間に設けられた遮光性の層305は、その間隙を調整する機能を兼ねることができる。遮光性の層305の厚さは代表的には1.0μmから1.5μm程度である。
【0043】
透光性の層306は、表示パネルの表示を透過して観察できる程度の透光性があれば良く、例えば波長が400nmから800nmの間の光を50%以上透過するものが好ましい。
【0044】
また、透光性の層306の屈折率は、第1の基板又は第2の基板の屈折率と異なる構成とする。具体的には、第1の基板および第2の基板の屈折率が1.2以上1.6以下であるとき、透光性の層306の屈折率は1.0以上1.1以下が好ましい。これにより、右目用の画素が右目から見える範囲が広がり、左目用の画素が左目から見える範囲が広がる。その結果、3次元表示を視認できる範囲が広い表示装置を提供できる。
【0045】
また、透光性の層の幅を32μm以上72μm以下または、右目用画素から左目用画素までの距離が36.3μm以上72.6μm以下(解像度が350ppi以上700ppi以下)とすると、幅が狭い透光性の層にピンホールや、回折格子がもたらす効果が現れ、3次元表示を視認できる範囲が広い表示装置を提供できる。
【0046】
また、本実施の形態の第1の基板304aの他方の面にはカラーフィルタ334が設けられている。このような構成とすることで視差バリアパネル304がカラーフィルタを兼ねる構成となり、部品点数が削減され、省資源、コスト削減の効果を奏する。
【0047】
本実施の形態で例示する表示装置を用いた3次元表示について、図2を用いて説明する。表示パネル204の画素は、対をなす右目用画素と左目用画素(211Rと211L)、(212Rと212L)、(213Rと213L)に分けられている。対をなす画素のそれぞれの上方には、遮光性の層が視差バリアパネル90に配置されている。視差バリアは、対をなす右目用画素と左目用画素の一方を隠すように配置されているため、観察者10の右目10Rからは右目用の画素のみが、左目10Lからは左目用の画素のみが観察できる。なお、左右の目のそれぞれが知覚する像を観察者の目の上に模式的に示す。
【0048】
上記本発明の一態様の表示装置は、対をなす右目用の画素と左目用の画素と、が複数設けられた表示パネルと、複数の遮光性の視差バリアとその間に透光性の領域が設けられた視差バリアパネルと、を有する。そして、該視差バリアは、第1の基板の一方の面と第2の基板に挟持された遮光性の層を含み、該透光性の領域は、第1の基板の一方の面と第2の基板に挟持された透光性の層を含んでいる。そして、該視差バリアパネルは、第1の基板の他方の面を表示パネルの表示面に対向し、該視差バリアは、対をなす右目用の画素と左目用の画素の上方に第1の基板の厚さ以上0.7mm以下離れて設けられ、該透光性の層の屈折率が、第1の基板又は第2の基板の屈折率と異なる構成を有する。
【0049】
これにより、右目用の画素が右目から見える範囲が広がり、左目用の画素が左目から見える範囲が広がる。その結果、3次元表示を視認できる範囲が広い表示装置を提供できる。
【0050】
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【0051】
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明の一態様の3次元表示が可能な表示装置に適用可能な表示パネルの一態様について図3及び図4を参照して説明する。具体的には、発光素子(発光表示素子ともいう)を備えたアクティブマトリクス型の表示装置について説明する。なお、発光素子は、電流または電圧によって輝度が制御される素子をその範疇に含んでおり、具体的にはEL素子が含まれる。
【0052】
本発明の一態様の表示装置の構成を図3に示す。図3(A)は表示装置の平面図であり、図3(B)は図3(A)のA−B及びC−Dにおける断面図である。
【0053】
図3(A)に例示する表示装置は、素子基板610と、封止基板604が、シール材605によって固着されている。また、素子基板610上に駆動回路部(ソース側駆動回路601、ゲート側駆動回路606)及び複数の画素630を含む画素部602を有している。
【0054】
ソース側駆動回路601及びゲート側駆動回路606は、図3(B)に示す配線608と接続され、ビデオ信号、クロック信号、スタート信号、リセット信号等を外部入力端子となるFPC(フレキシブルプリントサーキット)609から入力される。
【0055】
なお、ここではFPCしか図示されていないが、このFPCにはプリント配線基板(PWB)が取り付けられていても良い。本明細書における表示装置には、表示装置本体だけでなく、それにFPC又はPWBが取り付けられた状態をも含むものとする。
【0056】
<画素の構成>
画素部602に含まれる画素630の等価回路を図4(A)に、画素630の平面図を図4(B)に、画素部602における画素630の配置を図4(C)に示す。
【0057】
本実施の形態で例示する画素部602は、縦方向に比べ横方向に長い複数の画素630を備える(図4(C)参照)。また、右目用の画素と左目用の画素は対になって横方向に並んで配置されている。そして、右目用の画素が縦方向に複数並んで列630Rを、左目用の画素が縦方向に複数並んで列630Lを構成している。そして、対となった右目用の画素と左目用の画素が、マトリクス状に画素部602に配置されている。
【0058】
また、右目用の画素からなる列630Rと左目用の画素からなる列630Lには、異なる色を表示する画素が、縦方向に順に並んでいる。例えば、赤(R)、緑(G)および青(B)を表示する画素を縦方向に順に並べて設けると、フルカラー表示が可能になる。
【0059】
なお、図示しないが、視差バリアが右目用の画素からなる列630Rと左目用の画素からなる列630Lの間を覆って設けられている。異なる色を表示するそれぞれの画素は横方向に長く、視差バリアの左右の端は、画素を縦方向に縦断するように設けられている。このような配置とすると、観察者の観察位置が左右方向にずれた際に、観察者が視認できていた画素の面積は変化する。しかしながら、異なる色を表示する他の画素が視差バリアの陰から現れて見えてしまう現象や、視認できていた特定の色の画素が視差バリアの陰に隠れて見えなくなってしまう現象を防ぐことができる。視認できていた画素の面積が変化する現象に比べて、異なる色が現れたり、隠れたりする現象は観察者に知覚され易く、表示の変化に違和感を覚える原因となる。よって本実施の形態で例示する構成は、観察者が3次元表示を違和感なく視認できる範囲が広がる効果を奏する。
【0060】
画素630は、トランジスタ611、トランジスタ612、発光素子618及び容量素子615を備える。
【0061】
容量素子615は、一方の電極がトランジスタ611のソース電極又はドレイン電極に電気的に接続され、他方の電極が容量配線645に接続されている。
【0062】
本実施の形態では、走査線641、容量配線642、及び導電層650を同工程で形成し、信号線643、電流供給線644、導電層648及び導電層649を同工程でそれぞれ形成している。
【0063】
また、高精細化が進むと、画素間の距離が短くなり、配線の幅が制約される。その結果、配線抵抗が高くなってしまう場合がある。本実施の形態では、走査線641と重なる層に補助配線651を設け、開口部を介して互いに接続する。このような構成とすることで、画素間の距離を狭めても、走査線641の配線抵抗の上昇を抑制でき、動作が安定した高精細な表示装置を提供できる。なお、本実施の形態で例示する表示装置の画素部としては、例えばR、G、Bの副画素を備える画素が457.8ppiの精細度で、横1440画素、縦1080画素設けられた構成が挙げられる。また、この構成における副画素の大きさは横55.5μm、縦18.5μmとすればよい。
【0064】
<トランジスタの構成>
トランジスタ611は、ゲート電極が走査線641に電気的に接続され、ソース電極及びドレイン電極の一方が信号線643に電気的に接続され、チャネル形成領域が単結晶半導体で構成されている。トランジスタ611は、スイッチング用トランジスタとして機能し、ゲート電極を兼ねる走査線641、単結晶半導体で構成されたチャネル形成領域を含む半導体層646、ソース電極又はドレイン電極として機能する信号線643を含んで構成される。
【0065】
トランジスタ612は、ゲート電極がトランジスタ611のソース電極及びドレイン電極の他方に電気的に接続され、ソース電極及びドレイン電極の一方が電流供給線644に電気的に接続され、チャネル形成領域が単結晶半導体で構成されている。トランジスタ612は、電流制御用トランジスタとして機能し、ゲート電極として機能する導電層650、単結晶半導体で構成されたチャネル形成領域を含む半導体層647、ソース電極又はドレイン電極として機能する導電層649を含んで構成されている。
【0066】
なお、本実施の形態で例示する画素630は、トランジスタ611はnチャネル型トランジスタであり、トランジスタ612はpチャネル型トランジスタである。
【0067】
トランジスタ611とトランジスタ612とは、半導体層646と導電層650とに接して設けられる導電層648によって電気的に接続されており、導電層648はトランジスタ611のソース電極又はドレイン電極として機能する。
【0068】
半導体層646、647のチャネル形成領域として、単結晶半導体を用いる。チャネル形成領域として単結晶半導体を用いると、トランジスタサイズを微細化することが可能となるため、表示部において画素をさらに高精細化することができる。
【0069】
半導体層646、647を構成する単結晶半導体としては、代表的には、単結晶シリコン基板、単結晶ゲルマニウム基板、単結晶シリコンゲルマニウム基板など、第14族元素でなる単結晶半導体基板、化合物半導体基板(SiC基板、サファイア基板、GaN基板等)などの半導体基板を用いることができる。好適には、絶縁表面上に単結晶半導体層が設けられたSOI(Slicon On Insulator)基板を用いることができる。
【0070】
SOI基板の作製方法としては、鏡面研磨ウェハーに酸素イオンを注入した後、高温加熱することにより、表面から一定の深さに酸化層を形成させるとともに、表面層に生じた欠陥を消滅させて作る方法、水素イオン照射により形成された微小ボイドの熱処理による成長を利用して半導体基板を劈開する方法や、絶縁表面上に結晶成長により単結晶半導体層を形成する方法等を用いることができる。
【0071】
本実施の形態では、単結晶半導体基板の一つの面からイオンを添加して、単結晶半導体基板の一つの面から一定の深さに脆弱化層を形成し、単結晶半導体基板の一つの面上、又は素子基板610上のどちらか一方に絶縁層603を形成する。単結晶半導体基板と素子基板610を、絶縁層603を挟んで重ね合わせた状態で、脆弱化層に亀裂を生じさせ、単結晶半導体基板を脆弱化層で分離する熱処理を行い、単結晶半導体基板より半導体層646、647として単結晶半導体層を素子基板610上に形成する。
【0072】
また、半導体基板に絶縁分離領域を形成し、絶縁分離された半導体領域を用いてトランジスタ611、612を形成してもよい。
【0073】
単結晶半導体をチャネル形成領域として用いることで、結晶粒界における結合の欠陥に起因する、トランジスタのしきい値電圧等の電気的特性のばらつきを軽減できるため、本発明の一態様の表示装置は、各画素にしきい値電圧補償用の回路を配置しなくても正常に発光素子を動作させることができる。したがって、一画素における回路要素を削減することが可能となるため、レイアウトの自由度が向上する。よって、表示装置の高精細化を図ることができる。例えば、マトリクス状に配置された複数の画素を一インチあたり350以上含む(水平解像度が350ppi(pixels per inch)以上である)、さらに好ましくは400以上含む(水平解像度が400ppi以上である)構成とすることが可能となる。
【0074】
さらに、単結晶半導体をチャネル形成領域として用いたトランジスタは、高い電流駆動能力を維持したまま、微細化が可能である。該微細なトランジスタを用いることで表示に寄与しない回路部の面積を縮小することができるため、表示部においては表示面積が拡大し、かつ表示装置の狭額縁化が達成できる。
【0075】
<発光素子の構成>
発光素子618は、白色を呈する光を発する発光素子である。発光素子618は、反射性の電極613と、反射性と透光性を有する半透過・半反射電極617の間に、発光性の有機化合物を含むEL層616を備える。
【0076】
発光素子618の反射性を有する電極613は、導電層649を介してトランジスタ612のソース電極及びドレイン電極の他方に電気的に接続され、半透過・半反射電極617は図示されていない共通電極に電気的に接続されている。反射性を有する電極613はトランジスタ611、トランジスタ612、及び容量素子615上に重ねて設けられている。
【0077】
発光素子618のEL層616は、例えば発光色の異なる第1発光層と第2発光層を積層して構成し、それぞれの発光層が発する光の色を補色の関係とする。このような構成とすることで、発光素子618から白色を呈する光を得ることができる。または、それぞれの発光層が発する光の色を赤色、緑色、青色として、第1発光層、第2発光層及び第3発光層を積層してEL層616を構成することで、発光素子から得られる発光を白色発光とすることができる。
【0078】
カラーフィルタ層634が、画素の色に合わせてそれぞれの発光素子に重ねて設けられている。
【0079】
カラーフィルタ層はそれぞれ各画素の色に対応して設ければよく、例えば、青(B)の画素のカラーフィルタ層を青色とし、緑(G)の画素のカラーフィルタ層を緑色とし、赤(R)の画素のカラーフィルタ層を赤色とすればよい。
【0080】
画素部602に少なくとも2色以上の副画素、例えば青(B)、緑(G)または赤(R)などを呈する光を発する副画素を含む画素を設けることで、多色表示を行う表示装置とすることができる。または、単色表示を行う表示パネルとしてもよい。
【0081】
このように白色発光が可能な発光素子に重ねて、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各カラーフィルタ層を重畳させると、フルカラー表示が可能な表示装置とすることができる。
【0082】
なお、EL層616は、発光層の他に正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層、電子注入層等を設けて積層構造とすることもできる。また、EL層を複数層積層してもよく、一のEL層と他のEL層との間に電荷発生層を設けてもよい。なお、陽極と陰極の間に発光層を複数層積層することで、例えば白色発光を呈する発光素子とすることができる。
【0083】
なお、反射性を有する電極613とEL層616との間に、透光性を有する導電層を設けてもよい。該透光性を有する導電層は、それぞれの副画素において反射性を有する電極613と半透過・半反射電極617との光学距離を調整する機能を有する。各副画素に設ける発光素子でマイクロキャビティにより所望のスペクトルを増強させることで、色純度の高い表示パネルを実現できる。
【0084】
なお、反射性を有する電極613の端部を覆って絶縁物614が形成されている。ここでは、ポジ型の感光性アクリル樹脂膜を用いることにより形成する。
【0085】
また、被覆性を良好なものとするため、絶縁物614の上端部又は下端部に曲率を有する曲面が形成されるようにする。例えば、絶縁物614の材料としてポジ型の感光性アクリルを用いた場合、絶縁物614の上端部のみに曲率半径(0.2μm〜3μm)を有する曲面を持たせることが好ましい。また、絶縁物614として、光の照射によってエッチャントに不溶解性となるネガ型、或いは光の照射によってエッチャントに溶解性となるポジ型のいずれも使用することができる。
【0086】
<遮光層>
また、画素間や駆動回路部と重畳するように遮光層635を設けてもよい。遮光層の形状は、ストライプ状であっても、格子状(マトリクス状ともいう)であっても良く、マトリクス状に設けた遮光層はブラックマトリクスという事ができる。
【0087】
遮光層635は、光を反射、又は吸収し、遮光性を有する材料を用いる。例えば、黒色の有機樹脂を用いることができ、感光性又は非感光性のポリイミドなどの樹脂材料に、顔料系の黒色樹脂やカーボンブラック、チタンブラック等を混合させて形成すればよい。また、遮光性の金属膜を用いることもでき、例えばクロム、モリブデン、ニッケル、チタン、コバルト、銅、タングステン、又はアルミニウムなどを用いればよい。
【0088】
遮光層635の形成方法は特に限定されず、材料に応じて、蒸着法、スパッタ法、CVD法などの乾式法、又はスピンコート、ディップ、スプレー塗布、液滴吐出法(インクジェット法等)、印刷法(スクリーン印刷、オフセット印刷等)などの湿式法を用い、必要に応じてエッチング法(ドライエッチング又はウエットエッチング)により所望のパターンに加工すればよい。
【0089】
遮光層635は隣り合う画素への光漏れを防止することができるため、遮光層635を設けることで高コントラスト及びより高精細な表示を行うことが可能になる。
【0090】
<封止構造>
さらにシール材605で視差バリアパネルを兼ねる封止基板604を素子基板610と貼り合わせることにより、素子基板610、封止基板604、及びシール材605で囲まれた空間607に発光素子618が備えられた構造になっている。なお、空間607には、充填材が充填されており、不活性気体(窒素やアルゴン等)が充填される場合の他、有機樹脂、シール材605で充填される場合もある。有機樹脂及びシール材605には吸湿性を有する物質を含む材料を用いてもよい。封止基板604は透光性の領域と、視差バリアとして機能する遮光性の領域を備える。透光性の領域と遮光性の領域は、第1の基板604aと第2の基板604b間に設けた透光性の層と遮光性の層により形成されている。なお、第1の基板604aと第2の基板604bは図示されていない層を用いて貼り合わされている。
【0091】
なお、シール材605にはエポキシ系樹脂を用いるのが好ましい。また、これらの材料はできるだけ水分や酸素を透過しない材料であることが望ましい。また、封止基板604に用いる材料としてガラス基板や石英基板の他、FRP(Fiberglass−Reinforced Plastics)、PVF(ポリビニルフロライド)、ポリエステル又はアクリル等からなるプラスチック基板を用いることができる。
【0092】
本実施の形態のように、下地膜となる絶縁層603を素子基板610とトランジスタの半導体層の間に設けてもよい。絶縁層603は、素子基板610等の外部からの水等の汚染物質から素子を保護する保護層、封止膜としても機能する。絶縁層603を設けることで、発光素子の劣化を軽減し、表示装置の耐久性や寿命を向上させることができる。
【0093】
絶縁層603としては窒化膜、及び窒化酸化膜の単層又は積層を用いることができる。具体的には、酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウムなどを用いて、材料に合わせてCVD法、スパッタ法等により形成することができる。好ましくは、窒化珪素を用いてCVD法により形成するとよい。絶縁層603の膜厚は100nm以上1μm以下程度とすればよい。また、絶縁層603として、酸化アルミニウム膜、DLC膜、窒素含有炭素膜、硫化亜鉛及び酸化珪素を含む膜(ZnS・SiO膜)を用いてもよい。
【0094】
または、絶縁層603として、膜厚の薄いガラス基板を用いることができる。例えば、30μm以上100μm以下の厚さのガラス基板を用いることができる。
【0095】
<駆動回路>
なお、ソース側駆動回路601はnチャネル型トランジスタ623とpチャネル型トランジスタ624とを組み合わせたCMOS回路が形成される。また、駆動回路は、トランジスタで形成される種々のCMOS回路、PMOS回路又はNMOS回路で形成しても良い。
【0096】
また、駆動方式がアナログからデジタルへ変化すると、駆動回路で必要な回路構成もさらに複雑になり、トランジスタの集積度も向上させる必要がある。本実施の形態で駆動回路に用いるトランジスタ623、624は、高い電流駆動能力を有し、高速動作が可能な、単結晶半導体をチャネル形成領域として用いた微細なトランジスタである。
【0097】
また、本実施の形態では、基板上にソース側駆動回路及びゲート側駆動回路を形成する例を示すが、必ずしもその必要はなく、ソース側駆動回路及びゲート側駆動回路の一部、又は全部を基板上ではなく外部に形成することもできる。
【0098】
<トランジスタの構成>
本実施の形態において、表示装置に適用できるトランジスタ611、612、623、624の構造は特に限定されず、例えばトップゲート構造、又はボトムゲート構造のスタガ型及びプレーナ型などを用いることができる。また、トランジスタはチャネル形成領域が一つ形成されるシングルゲート構造でも、2つ形成されるダブルゲート構造もしくは3つ形成されるトリプルゲート構造であっても良い。また、チャネル領域の上下にゲート絶縁層を介して配置された2つのゲート電極層を有する、デュアルゲート型でもよい。
【0099】
ゲート電極、及び同工程で形成される配線層(例えば、走査線641、容量配線642、及び導電層650)の材料は、モリブデン、チタン、クロム、タンタル、タングステン、アルミニウム、銅、ネオジム、スカンジウム等の金属材料又はこれらを主成分とする合金材料を用いて、単層で又は積層して形成することができる。
【0100】
例えば、ゲート電極の2層の積層構造としては、アルミニウム層上にモリブデン層が積層された2層の積層構造、または銅層上にモリブデン層を積層した2層構造、または銅層上に窒化チタン層若しくは窒化タンタル層を積層した2層構造、窒化チタン層とモリブデン層とを積層した2層構造とすることが好ましい。3層の積層構造としては、タングステン層または窒化タングステン層と、アルミニウムとシリコンの合金層またはアルミニウムとチタンの合金層と、窒化チタン層またはチタン層とを積層した積層構造とすることが好ましい。
【0101】
ゲート絶縁層は、プラズマCVD法又はスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン層、窒化シリコン層、酸化窒化シリコン層又は窒化酸化シリコン層を単層で又は積層して形成することができる。また、ゲート絶縁層として、有機シランガスを用いたCVD法により酸化シリコン層を形成することも可能である。有機シランガスとしては、珪酸エチル(TEOS:化学式Si(OC)、テトラメチルシラン(TMS:化学式Si(CH)、テトラメチルシクロテトラシロキサン(TMCTS)、オクタメチルシクロテトラシロキサン(OMCTS)、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)、トリエトキシシラン(SiH(OC)、トリスジメチルアミノシラン(SiH(N(CH)等のシリコン含有化合物を用いることができる。
【0102】
ソース電極又はドレイン電極として機能する導電層、及び同工程で形成される配線層(例えば、信号線643、電流供給線644、導電層648、及び導電層649)の材料としては、Al、Cr、Ta、Ti、Mo、Wから選ばれた元素、または上述した元素を成分とする合金か、上述した元素を組み合わせた合金等が挙げられる。また、熱処理を行う場合には、この熱処理に耐える耐熱性を導電層に持たせることが好ましい。例えば、Al単体では耐熱性が劣り、また腐蝕しやすい等の問題点があるので耐熱性導電性材料と組み合わせて形成する。Alと組み合わせる耐熱性導電性材料としては、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、ネオジム(Nd)、スカンジウム(Sc)から選ばれた元素、または上述した元素を成分とする合金か、上述した元素を組み合わせた合金、または上述した元素を成分とする窒化物で形成する。
【0103】
トランジスタ611、612、623、624を覆う絶縁膜619は、乾式法や湿式法で形成される無機絶縁膜、有機絶縁膜を用いることができる。例えば、CVD法やスパッタリング法などを用いて得られる窒化シリコン膜、酸化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜、酸化タンタル膜、酸化ガリウム膜などを用いることができる。また、ポリイミド、アクリル、ベンゾシクロブテン系樹脂、ポリアミド、エポキシ等の有機材料を用いることができる。また上記有機材料の他に、低誘電率材料(low−k材料)、シロキサン系樹脂、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラス)等を用いることができる。
【0104】
なおシロキサン系樹脂とは、シロキサン系材料を出発材料として形成されたSi−O−Si結合を含む樹脂に相当する。シロキサン系樹脂は置換基としては有機基(例えばアルキル基やアリール基)やフルオロ基を用いても良い。また、有機基はフルオロ基を有していても良い。シロキサン系樹脂は塗布法により成膜し、焼成することによって絶縁膜619として用いることができる。
【0105】
なお、これらの材料で形成される絶縁膜を複数積層させることで、絶縁膜619を形成してもよい。例えば、無機絶縁膜上に有機樹脂膜を積層する構造としてもよい。
【0106】
また、画素部における表示方式は、プログレッシブ方式やインターレース方式等を用いることができる。また、カラー表示する際に画素で制御する色要素としては、RGB(Rは赤、Gは緑、Bは青を表す)の三色に限定されない。例えば、RGBW(Wは白を表す)、又はRGBに、イエロー、シアン、マゼンタ等を一色以上追加したものがある。なお、色要素のドット毎にその表示領域の大きさが異なっていてもよい。ただし、本実施の形態はカラー表示の表示パネルに限定されるものではなく、モノクロ表示の表示パネルに適用することもできる。
【0107】
<基板>
また、素子基板610の下面(発光素子が設けられる面と対向する面)には、金属板を設けてもよい。また、絶縁層603を設ける場合には金属板を素子基板610の代わりに用いてもよい。金属板の膜厚に特に限定はないが、例えば、10μm以上200μm以下のものを用いると、表示装置の軽量化が図れるため好ましい。また、金属板を構成する材料としては特に限定はないが、アルミニウム、銅、ニッケル等の金属、または、アルミニウム合金若しくはステンレスなどの金属の合金などを好ましく用いることができる。
【0108】
金属板と素子基板610とは、接着層によって接着して設けることができる。接着層としては、可視光硬化性、紫外線硬化性、または熱硬化性の接着剤を用いることができる。これらの接着剤の材質としては、例えばエポキシ樹脂やアクリル樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。接着層に乾燥剤となる吸水物質を含ませてもよい。
【0109】
本実施の形態で例示する構成によれば、EL層を連続膜で形成する。この構成により、EL層を画素毎にメタルマスクにより塗り分けることを要しないため、メタルマスクを用いることにより歩留まりの低下や工程の複雑化を回避できる。よって高精細で色再現性の高い表示パネルを実現することが可能となる。
【0110】
また、発光素子と重畳するカラーフィルタ層634は、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程によって所定の形状に加工することができる。よって、微細なパターンのカラーフィルタ層を制御性よく形成することができ、高精細な表示装置を得ることができる。
【0111】
また、本実施の形態で例示する構成によれば、偏光板を用いる必要がない。偏光板を用いないため消費電力が低減された表示装置を提供できる。
【0112】
以上、本実施の形態に示す構成、方法などは、他の実施の形態に示す構成、方法などと適宜組み合わせて用いることができる。
【0113】
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明の一態様の表示装置に適用可能な発光素子の一例について図5及び図6を参照して説明する。具体的には、一対の電極の間に発光性の有機化合物を含む層が挟持され、白色を呈する光を発する発光素子の構成について説明する。
【0114】
本実施の形態で例示する発光素子は、第1の電極、第2の電極及び第1の電極と第2の電極の間に発光性の有機化合物を含む層(以下EL層という)を備える。第1の電極または第2の電極のいずれか一方は陽極、他方が陰極として機能する。EL層は第1の電極と第2の電極の間に設けられ、該EL層の構成は第1の電極と第2の電極の材質に合わせて適宜選択すればよい。以下に発光素子の構成の一例を例示するが、発光素子の構成がこれに限定されないことはいうまでもない。
【0115】
本実施の形態で例示する発光素子のEL層は、白色を呈する光を発するように構成する。例えば、それぞれの発光層における発光色を補色の関係として、発光色の異なる第1発光層と第2発光層を積層させた構成とする。または、それぞれの発光層が赤色、緑色、又は青色を呈する光のいずれかを発する第1発光層、第2発光層及び第3発光層を積層してEL層を構成することで、発光素子から得られる発光を白色発光とすることができる。
【0116】
<発光素子の構成例1.>
発光素子の構成の一例を図5(A)に示す。図5(A)に示す発光素子は、陽極1101と陰極1102の間にEL層1103が挟まれている。
【0117】
陽極1101と陰極1102の間に、発光素子の閾値電圧より高い電圧を印加すると、EL層1103に陽極1101の側から正孔が注入され、陰極1102の側から電子が注入される。注入された電子と正孔はEL層1103において再結合し、EL層1103に含まれる発光物質が発光する。
【0118】
EL層1103は、少なくとも発光物質を含む発光層を備えていればよく、発光層以外の層と積層された構造であっても良い。発光層以外の層としては、例えば正孔注入性の高い物質、正孔輸送性の高い物質、正孔輸送性に乏しい(ブロッキングする)物質、電子輸送性の高い物質、電子注入性の高い物質、並びにバイポーラ性(電子及び正孔の輸送性の高い)の物質等を含む層が挙げられる。
【0119】
EL層1103の具体的な構成の一例を図5(B)に示す。図5(B)に示すEL層1103は、正孔注入層1111、正孔輸送層1112、発光層1113、電子輸送層1114、並びに電子注入層1115が陽極1101側からこの順に積層されている。
【0120】
<発光素子の構成例2.>
発光素子の構成の他の一例を図5(C)に示す。図5(C)に例示する発光素子は、陽極1101と陰極1102の間にEL層1103が挟まれている。さらに、陰極1102とEL層1103との間には中間層1104が設けられている。なお、当該発光素子の構成例2のEL層1103には、上述の発光素子の構成例1と同様の構成が適用可能であり、詳細については、発光素子の構成例1の記載を参酌できる。
【0121】
中間層1104は少なくとも電荷発生領域を含んで形成されていればよく、電荷発生領域以外の層と積層された構成であってもよい。例えば、第1の電荷発生領域1104c、電子リレー層1104b、及び電子注入バッファー1104aが陰極1102側から順次積層された構造を適用することができる。
【0122】
中間層1104における電子と正孔の挙動について説明する。陽極1101と陰極1102の間に、発光素子の閾値電圧より高い電圧を印加すると、第1の電荷発生領域1104cにおいて、正孔と電子が発生し、正孔は陰極1102へ移動し、電子は電子リレー層1104bへ移動する。電子リレー層1104bは電子輸送性が高く、第1の電荷発生領域1104cで生じた電子を電子注入バッファー1104aに速やかに受け渡す。電子注入バッファー1104aはEL層1103に電子を注入する障壁を緩和し、EL層1103への電子注入効率を高める。従って、第1の電荷発生領域1104cで発生した電子は、電子リレー層1104bと電子注入バッファー1104aを経て、EL層1103のLUMO準位に注入される。
【0123】
また、電子リレー層1104bは、第1の電荷発生領域1104cを構成する物質と電子注入バッファー1104aを構成する物質が界面で反応し、互いの機能が損なわれてしまう等の相互作用を防ぐことができる。
【0124】
発光素子の構成例2の陰極に用いることができる材料の選択の幅は、構成例1の陰極に用いることができる材料の選択の幅に比べて、広い。なぜなら、構成例2の陰極は中間層が発生する正孔を受け取ればよく、仕事関数が比較的大きな材料を適用できるからである。
【0125】
<発光素子の構成例3.>
発光素子の構成の他の一例を図6(A)に示す。図6(A)に例示する発光素子は、陽極1101と陰極1102の間にEL層が2つ設けられている。さらに、EL層1103aと、EL層1103bとの間には中間層1104が設けられている。
【0126】
なお、陽極と陰極の間に設けるEL層は2つに限定されない。図6(B)に例示する発光素子は、EL層1103が複数積層された構造(所謂、タンデム型)の発光素子の構成を備える。但し、例えば陽極と陰極の間にn(nは2以上の自然数)層のEL層1103を設ける場合には、m(mは自然数、1以上(n−1)以下)番目のEL層と、(m+1)番目のEL層との間に、それぞれ中間層1104を設ける構成とする。
【0127】
また、当該発光素子の構成例3のEL層1103には、上述の発光素子の構成例1と同様の構成を適用することが可能であり、また当該発光素子の構成例3の中間層1104には、上述の発光素子の構成例2と同様の構成が適用可能である。よって、詳細については、発光素子の構成例1、または発光素子の構成例2の記載を参酌できる。
【0128】
EL層の間に設けられた中間層1104における電子と正孔の挙動について説明する。陽極1101と陰極1102の間に、発光素子の閾値電圧より高い電圧を印加すると、中間層1104において正孔と電子が発生し、正孔は陰極1102側に設けられたEL層へ移動し、電子は陽極側に設けられたEL層へ移動する。陰極側に設けられたEL層に注入された正孔は、陰極側から注入された電子と再結合し、当該EL層に含まれる発光物質が発光する。また、陽極側に設けられたEL層に注入された電子は、陽極側から注入された正孔と再結合し、当該EL層に含まれる発光物質が発光する。よって、中間層1104において発生した正孔と電子は、それぞれ異なるEL層において発光に至る。
【0129】
なお、EL層同士を接して設けることで、両者の間に中間層と同じ構成が形成される場合は、EL層同士を接して設けることができる。具体的には、EL層の一方の面に電荷発生領域が形成されていると、当該電荷発生領域は中間層の第1の電荷発生領域として機能するため、EL層同士を接して設けることができる。
【0130】
発光素子の構成例1乃至構成例3は、互いに組み合わせて用いることができる。例えば、発光素子の構成例3の陰極とEL層の間に中間層を設けることもできる。
【0131】
<白色を呈する光を発する構成>
2つのEL層が積層された構造において、第1EL層から得られる光の色と第2EL層から得られる光の色を補色の関係にすることによって、白色を呈する光を外部に取り出すことができる。また、第1EL層および第2EL層のそれぞれが補色の関係にある複数の発光層を備える構成としても、白色を呈する光が得られる。
【0132】
補色の関係としては、例えば青色と黄色、あるいは青緑色と赤色などが挙げられる。青色、黄色、青緑色、赤色等を呈する光を発する物質としては、例えば、蛍光性化合物や、燐光性化合物等の発光物質の中から適宜選択すればよい。
【0133】
以下に、複数のEL層が積層された発光素子の構成の一例を示す。まず第1EL層および第2EL層のそれぞれが補色の関係にある複数の発光層を有し、白色を呈する光が得られる構成の一例を示す。
【0134】
(構成例3−1)
例えば、第1EL層は、青色〜青緑色の波長領域にピークを有するスペクトルの光を発する第1発光層と、黄色〜橙色の波長領域にピークを有するスペクトルの光を発する第2発光層とを有し、第2EL層は、青緑色〜緑色の波長領域にピークを有するスペクトルの光を発する第3発光層と、橙色〜赤色の波長領域にピークを有するスペクトルの光を発する第4発光層とを有するものとする。
【0135】
この場合、第1EL層が発する光は、第1発光層の発する光および第2発光層の発する光を合わせたものとなるので、青色〜青緑色の波長領域および黄色〜橙色の波長領域の両方にピークを有するスペクトルの光を発する。すなわち、第1EL層は2波長型の白色または白色に近い色を呈する光を発する。
【0136】
また、第2EL層が発する光は、第3発光層の発する光および第4発光層の発する光を合わせたものとなるので、青緑色〜緑色の波長領域および橙色〜赤色の波長領域の両方にピークを有するスペクトルの光を発する。すなわち、第2EL層は、第1EL層とは異なる2波長型の白色または白色に近い色を呈する光を発する。
【0137】
したがって、第1EL層からの発光および第2EL層からの発光を重ね合わせることにより、青色〜青緑色の波長領域、青緑色〜緑色の波長領域、黄色〜橙色の波長領域、橙色〜赤色の波長領域をカバーする白色を呈する光を発する発光素子を得ることができる。
【0138】
また、黄色〜橙色の波長領域(560nm以上580nm未満)は、視感度の高い波長領域であるため、発光スペクトルのピークが黄色〜橙色の波長領域にある発光層を有するEL層を発光層に適用することは有用である。例えば、発光スペクトルのピークが青色の波長領域にある発光層を有する第1EL層と、発光スペクトルのピークが黄色の波長領域にある発光層を有する第2EL層と、発光スペクトルのピークが赤色の波長領域にある発光層を有する第3EL層と、を積層させた構成を適用することができる。
【0139】
また、黄色〜橙色を呈するEL層を2層以上積層する構成としてもよい。黄色〜橙色を呈するEL層を2層以上積層することによって発光素子の電力効率をより向上させることができる。
【0140】
(構成例3−2)
例えば、EL層を3層積層させて、白色を呈する光を発する発光素子を構成することができる。第1EL層に、発光スペクトルのピークが青色の波長領域(400nm以上480nm未満)にある発光層を設け、第2、第3EL層に、発光スペクトルのピークが黄色〜橙色の波長領域にある発光層を設ける構成としてもよい。なお、第2EL層及び第3EL層からの発光スペクトルのピークの波長は、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0141】
EL層を積層すると、発光素子の電力効率が向上するが、それに伴い作製工程が煩雑化してしまうという問題がある。従って、EL層を3層積層する構成は、2層の場合と比べて電力効率が高く、4層以上とする場合比べて簡略な工程で作製することができるため好ましい。
【0142】
<発光素子に用いることができる材料>
次に、上述した構成を備える発光素子に用いることができる具体的な材料について、陽極、陰極、EL層、第1の電荷発生領域、電子リレー層、並びに電子注入バッファーの順に説明する。
【0143】
<陽極に用いることができる材料>
陽極1101は、仕事関数の大きい(具体的には4.0eV以上が好ましい)金属、合金、電気伝導性化合物、およびこれらの混合物などを用いることが好ましい。具体的には、例えば、インジウム錫酸化物(ITO:Indium Tin Oxide)、珪素若しくは酸化珪素を含有したインジウム錫酸化物、インジウム亜鉛酸化物(Indium Zinc Oxide)、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム等が挙げられる。
【0144】
これらの導電性金属酸化物膜は、通常スパッタリング法により成膜されるが、ゾル−ゲル法などを応用して作製しても構わない。例えば、インジウム−亜鉛酸化物膜は、酸化インジウムに対し1wt%以上20wt%以下の酸化亜鉛を加えたターゲットを用いてスパッタリング法により形成することができる。また、酸化タングステン及び酸化亜鉛を含有した酸化インジウム膜は、酸化インジウムに対し酸化タングステンを0.5wt%以上5wt%以下、酸化亜鉛を0.1wt%以上1wt%以下含有したターゲットを用いてスパッタリング法により形成することができる。
【0145】
この他、金(Au)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、タングステン(W)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、チタン(Ti)、または金属材料の窒化物(例えば、窒化チタン等)、モリブデン酸化物、バナジウム酸化物、ルテニウム酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物、チタン酸化物等が挙げられる。また、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)、ポリアニリン/ポリ(スチレンスルホン酸)(PAni/PSS)等の導電性ポリマーを用いても良い。
【0146】
但し、陽極1101と接して第2の電荷発生領域を設ける場合には、仕事関数を考慮せずに様々な導電性材料を陽極1101に用いることができる。具体的には、仕事関数の大きい材料だけでなく、仕事関数の小さい材料を用いることもできる。第2の電荷発生領域を構成する材料については、第1の電荷発生領域と共に後述する。
【0147】
<陰極に用いることができる材料>
陰極1102に接して第1の電荷発生領域1104cを、EL層1103との間に設ける場合、陰極1102は仕事関数の大小に関わらず様々な導電性材料を用いることができる。
【0148】
なお、陰極1102および陽極1101のうち少なくとも一方を、可視光を透過する導電膜を用いて形成する。可視光を透過する導電膜としては、例えば酸化タングステンを含むインジウム酸化物、酸化タングステンを含むインジウム亜鉛酸化物、酸化チタンを含むインジウム酸化物、酸化チタンを含むインジウム錫酸化物、インジウム錫酸化物(以下、ITOと示す。)、インジウム亜鉛酸化物、酸化ケイ素を添加したインジウム錫酸化物などを挙げることができる。また、光を透過する程度(好ましくは、5nm以上30nm以下程度)の金属薄膜を用いることもできる。この場合、該金属薄膜は半透過・半反射電極として作用する。
【0149】
<EL層に用いることができる材料>
上述したEL層1103を構成する各層に用いることができる材料について、以下に具体例を示す。
【0150】
正孔注入層は、正孔注入性の高い物質を含む層である。正孔注入性の高い物質としては、例えば、モリブデン酸化物やバナジウム酸化物、ルテニウム酸化物、タングステン酸化物、マンガン酸化物等を用いることができる。この他、フタロシアニン(略称:HPc)や銅フタロシアニン(略称:CuPc)等のフタロシアニン系の化合物、或いはポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(スチレンスルホン酸)(PEDOT/PSS)等の高分子等によっても正孔注入層を形成することができる。
【0151】
なお、第2の電荷発生領域を用いて正孔注入層を形成してもよい。正孔注入層に第2の電荷発生領域を用いると、仕事関数を考慮せずに様々な導電性材料を陽極1101に用いることができるのは前述の通りである。第2の電荷発生領域を構成する材料については第1の電荷発生領域と共に後述する。
【0152】
正孔輸送層は、正孔輸送性の高い物質を含む層である。正孔輸送層は、単層に限られず正孔輸送性の高い物質を含む層を二層以上積層したものでもよい。電子よりも正孔の輸送性の高い物質であればよく、特に10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質が、発光素子の駆動電圧を低減できるため好ましい。
【0153】
発光層は、発光物質を含む層である。発光層は、単層に限られず発光物質を含む層を二層以上積層したものでもよい。発光物質は蛍光性化合物や、燐光性化合物を用いることができる。発光物質に燐光性化合物を用いると、発光素子の発光効率を高められるため好ましい。
【0154】
なお、発光物質は、ホスト材料に分散させて用いるのが好ましい。
【0155】
電子輸送層は、電子輸送性の高い物質を含む層である。電子輸送層は、単層に限られず電子輸送性の高い物質を含む層を二層以上積層したものでもよい。正孔よりも電子の輸送性の高い物質であればよく、特に10−6cm/Vs以上の電子移動度を有する物質が、発光素子の駆動電圧を低減できるため好ましい。
【0156】
電子注入層は、電子注入性の高い物質を含む層である。電子注入層は、単層に限られず電子注入性の高い物質を含む層を二層以上積層したものでもよい。電子注入層を設ける構成とすることで陰極1102からの電子の注入効率が高まり、発光素子の駆動電圧を低減できるため好ましい。
【0157】
これらの層を適宜組み合わせてEL層1103を形成する方法としては、種々の方法(例えば、乾式法や湿式法等)を適宜選択することができる。例えば、用いる材料に応じて真空蒸着法、インクジェット法またはスピンコート法などを選んで用いればよい。また、各層で異なる方法を用いて形成してもよい。
【0158】
<電荷発生領域に用いることができる材料>
第1の電荷発生領域1104c、及び第2の電荷発生領域は、正孔輸送性の高い物質とアクセプター性物質を含む領域である。なお、電荷発生領域は、同一膜中に正孔輸送性の高い物質とアクセプター性物質を含有する場合だけでなく、正孔輸送性の高い物質を含む層とアクセプター性物質を含む層とが積層されていても良い。但し、第1の電荷発生領域を陰極側に設ける積層構造の場合には、正孔輸送性の高い物質を含む層が陰極1102と接する構造となり、第2の電荷発生領域を陽極側に設ける積層構造の場合には、アクセプター性物質を含む層が陽極1101と接する構造となる。
【0159】
なお、電荷発生領域において、正孔輸送性の高い物質に対して質量比で、0.1以上4.0以下の比率でアクセプター性物質を添加することが好ましい。
【0160】
電荷発生領域に用いるアクセプター性物質としては、遷移金属酸化物や元素周期表における第4族乃至第8族に属する金属の酸化物を挙げることができる。具体的には、酸化モリブデンが特に好ましい。なお、酸化モリブデンは、吸湿性が低いという特徴を有している。
【0161】
また、電荷発生領域に用いる正孔輸送性の高い物質としては、芳香族アミン化合物、カルバゾール誘導体、芳香族炭化水素、高分子化合物(オリゴマー、デンドリマー、ポリマー等)など、種々の有機化合物を用いることができる。具体的には、10−6cm/Vs以上の正孔移動度を有する物質であることが好ましい。
【0162】
<電子リレー層に用いることができる材料>
電子リレー層1104bは、第1の電荷発生領域1104cにおいてアクセプター性物質がひき抜いた電子を速やかに受け取ることができる層である。従って、電子リレー層1104bは、電子輸送性の高い物質を含む層であり、またそのLUMO準位は、第1の電荷発生領域1104cにおけるアクセプター性物質のアクセプター準位と、EL層1103のLUMO準位との間に位置する。具体的には、およそ−5.0eV以上−3.0eV以下とするのが好ましい。
【0163】
電子リレー層1104bに用いる物質としては、例えば、ペリレン誘導体や、含窒素縮合芳香族化合物が挙げられる。なお、含窒素縮合芳香族化合物は、安定な化合物であるため電子リレー層1104bに用いる物質として好ましい。さらに、含窒素縮合芳香族化合物のうち、シアノ基やフルオロ基などの電子吸引基を有する化合物を用いることにより、電子リレー層1104bにおける電子の受け取りがさらに容易になるため、好ましい。
【0164】
<電子注入バッファーに用いることができる材料>
電子注入バッファー1104aは、第1の電荷発生領域1104cからEL層1103への電子の注入を容易にする層である。電子注入バッファー1104aを第1の電荷発生領域1104cとEL層1103の間に設けることにより、両者の注入障壁を緩和することができる。
【0165】
以上のような材料を組み合わせることにより、本実施の形態に示す発光素子を作製することができる。
【0166】
なお、本実施の形態は、本明細書で示す他の実施の形態と適宜組み合わせることができる。
【0167】
(実施の形態4)
本発明の一態様に係る表示装置は、ノート型パーソナルコンピュータ、記録媒体を備えた画像再生装置(代表的にはDVD:Digital Versatile Disc等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを有する装置)に用いることができる。その他に、本発明の一態様に係る表示装置を用いることができる電子機器として、携帯電話、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、電子書籍、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、ゴーグル型ディスプレイ(ヘッドマウントディスプレイ)、ナビゲーションシステム、音響再生装置(カーオーディオ、デジタルオーディオプレイヤー等)、複写機、ファクシミリ、プリンター、プリンター複合機、現金自動預け入れ払い機(ATM)、自動販売機などが挙げられる。本実施の形態においては、これら電子機器の具体例について図7を参照して説明する。
【0168】
図7(A)は携帯型ゲーム機であり、筐体5001、筐体5002、表示部5003、表示部5004、マイクロホン5005、スピーカー5006、操作キー5007、スタイラス5008等を有する。本発明の一態様に係る表示装置は、表示部5003または表示部5004に用いることができる。表示部5003または表示部5004に本発明の一態様に係る表示装置を用いることで、利便性に優れた3次元画像の表示を行うことができる携帯型ゲーム機を提供することができる。なお、図7(A)に示した携帯型ゲーム機は、2つの表示部5003と表示部5004とを有しているが、携帯型ゲーム機が有する表示部の数は、これに限定されない。
【0169】
図7(B)はノート型パーソナルコンピュータであり、筐体5201、表示部5202、キーボード5203、ポインティングデバイス5204等を有する。本発明の一態様に係る表示装置は、表示部5202に用いることができる。表示部5202に本発明の一態様に係る表示装置を用いることで、利便性に優れた3次元画像の表示を行うことができるノート型パーソナルコンピュータを提供することができる。
【0170】
図7(C)は携帯情報端末であり、筐体5401、表示部5402、操作キー5403等を有する。本発明の一態様に係る表示装置は、表示部5402に用いることができる。表示部5402に本発明の一態様に係る表示装置を用いることで、利便性に優れた3次元画像の表示を行うことができる携帯情報端末を提供することができる。
【0171】
本実施の形態は、他の実施の形態に記載した構成と適宜組み合わせて実施することが可能である。
【符号の説明】
【0172】
90 視差バリアパネル
200 基板
204 表示パネル
211R 右目用画素
211L 左目用画素
212R 右目用画素
212L 左目用画素
213R 右目用画素
213L 左目用画素
222 半反射・半透過電極
223 発光性の有機化合物を含む層
224 隔壁
304 視差バリアパネル
304a 第1の基板
304b 第2の基板
305 遮光性の層
306 透光性の層
334 カラーフィルタ
350 表示装置
601 ソース側駆動回路
602 画素部
603 絶縁層
604 封止基板
604a 第1の基板
604b 第2の基板
605 シール材
606 ゲート側駆動回路
607 空間
608 配線
609 FPC(フレキシブルプリントサーキット)
610 素子基板
611 トランジスタ
612 トランジスタ
613 電極
614 絶縁物
615 容量素子
616 EL層
617 半透過・半反射電極
618 発光素子
619 絶縁膜
623 トランジスタ
624 トランジスタ
630 画素
630L 列
630R 列
634 カラーフィルタ層
635 遮光層
641 走査線
642 容量配線
643 信号線
644 電流供給線
645 容量配線
646 半導体層
647 半導体層
648 導電層
649 導電層
650 導電層
651 補助配線
1101 陽極
1102 陰極
1103 EL層
1103a EL層
1103b EL層
1104 中間層
1104a 電子注入バッファー
1104b 電子リレー層
1104c 電荷発生領域
1111 正孔注入層
1112 正孔輸送層
1113 発光層
1114 電子輸送層
1115 電子注入層
5001 筐体
5002 筐体
5003 表示部
5004 表示部
5005 マイクロホン
5006 スピーカー
5007 操作キー
5008 スタイラス
5201 筐体
5202 表示部
5203 キーボード
5204 ポインティングデバイス
5401 筐体
5402 表示部
5403 操作キー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対をなす右目用の画素と左目用の画素と、が複数設けられた表示パネルと、
複数の遮光性の視差バリアとその間に透光性の領域が設けられた視差バリアパネルと、を有し、
前記視差バリアは、第1の基板の一方の面と第2の基板に挟持された遮光性の層を含み、
前記透光性の領域は、前記第1の基板の前記一方の面と前記第2の基板に挟持された透光性の層を含み、
前記視差バリアパネルは、前記第1の基板の他方の面を前記表示パネルの表示面に対向し、
前記視差バリアは、前記対をなす右目用の画素と左目用の画素の上方に前記第1の基板の厚さ以上0.7mm以下離れて設けられ、
前記透光性の層の屈折率が、前記第1の基板又は前記第2の基板の屈折率と異なる表示装置。
【請求項2】
対をなす右目用の画素と左目用の画素と、が複数設けられた表示パネルと、
複数の遮光性の視差バリアとその間に透光性の領域が設けられた視差バリアパネルと、を有し、
前記対をなす右目用の画素と左目用の画素は、素子基板上の複数の反射電極と、前記複数の反射電極と重なる半透過・半反射電極と、前記複数の反射電極と、前記半透過・半反射電極との間に発光性の有機化合物を含む層と、を有する複数の発光素子を備え、
前記視差バリアは、第1の基板の一方の面と第2の基板に挟持された遮光性の層を含み、
前記透光性の領域は、第1の基板の一方の面と第2の基板に挟持された透光性の層を含み、
前記複数の発光素子は、前記視差バリアパネルの前記第1の基板の他方の面と前記素子基板の間に、前記複数の発光素子を囲むシール材により封止され、
前記視差バリアは、前記対をなす右目用の画素と左目用の画素の上方に前記第1の基板の厚さ以上0.7mm以下離れて設けられ、
前記透光性の層の屈折率が、前記第1の基板又は前記第2の基板の屈折率と異なる表示装置。
【請求項3】
前記第1の基板および前記第2の基板の屈折率が1.3以上1.6以下であり、
前記透光性の層の屈折率が1.0以上1.1以下である請求項1または請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記透光性の層の幅が32μm以上72μm以下である請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載の表示装置。
【請求項5】
前記右目用画素から左目用画素までの距離が36.3μm以上72.6μm以下(解像度が350ppi以上700ppi以下)である請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載の表示装置。
【請求項6】
前記第1の基板が0.1mm以上0.5mm以下である請求項1乃至請求項5記載の表示装置。
【請求項7】
前記第1の基板が他方の面にカラーフィルタを備える請求項1乃至請求項6記載の表示装置。
【請求項8】
前記表示パネルが備える複数の画素のそれぞれが、一対の電極の間に発光性の有機化合物を含む層を備える発光素子を有する請求項1乃至請求項7記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−237992(P2012−237992A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−99717(P2012−99717)
【出願日】平成24年4月25日(2012.4.25)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】