説明

表示装置

【課題】装置の姿勢に応じて表示部に表示された映像全体を視認することができる表示装置を提供する。
【解決手段】操作者の頭部に装着する頭部装着部8と、前記操作者の少なくとも一方の眼前で映像を表示する表示部12と、一方の端部が前記頭部装着部と少なくとも1つの回転軸を備える第1関節部を介して接続され、他方の端部が前記表示部と少なくとも1つの回転軸を備える第2関節部を介して接続される支持部10と、前記第1関節部と前記第2関節部の回転軸について略平行となっている少なくとも1対の前記回転軸に関する前記第2関節部の回転位置を検出する第2関節部回転位置検出部17と、前記第2関節部回転位置検出部により検出された前記第2関節部の回転位置が、前記操作者が前記頭部装着部を頭部に装着した場合に、前記表示部を視認することができない第1の位置である場合には、前記表示部に表示される映像を縮小表示する映像変更部18とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、操作者の眼と接眼レンズとの距離を測定する測距センサによる測定結果または操作者による倍率設定ダイヤルの操作に基づいて、表示部に表示された映像の表示倍率を変更するヘッドマウントディスプレイが存在する(例えば、特許文献1参照)。このヘッドマウントディスプレイによれば、操作者の眼が接眼レンズから離れている場合において、表示部に表示された映像を縮小表示することにより、表示部に表示された映像を視認することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−247897号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のヘッドマウントディスプレイにおいては、測距センサを用いる場合にはコスト高となり、また操作者による倍率設定ダイヤルの操作は非常に煩雑であった。
【0005】
本発明の目的は、装置の姿勢に応じて表示部に表示された映像全体を視認することができる表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の表示装置は、操作者の頭部に装着する頭部装着部と、前記操作者の少なくとも一方の眼前で映像を表示する表示部と、一方の端部が前記頭部装着部と少なくとも1つの回転軸を備える第1関節部を介して接続され、他方の端部が前記表示部と少なくとも1つの回転軸を備える第2関節部を介して接続される支持部と、前記第1関節部と前記第2関節部の回転軸について略平行となっている少なくとも1対の前記回転軸に関する前記第2関節部の回転位置を検出する第2関節部回転位置検出部と、前記第2関節部回転位置検出部により検出された前記第2関節部の回転位置が、前記操作者が前記頭部装着部を頭部に装着した場合に、前記表示部を視認することができない第1の位置である場合には、前記表示部に表示される映像を縮小表示する映像変更部とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の表示装置によれば、装置の姿勢に応じて表示部に表示された映像全体を視認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】第1の実施の形態に係るHMDの外観を示す斜視図である。
【図2】第1の実施の形態に係るHMDのシステム構成を示すブロック図である。
【図3】第1の実施の形態に係るHMDの映像の視認状態を説明する図である。
【図4】第1の実施の形態に係るHMDを机に載置した状態を示す図である。
【図5】第1の実施の形態に係るHMDの表示部の動きを説明する図である。
【図6】第2の実施の形態に係るHMDのシステム構成を示すブロック図である。
【図7】第2の実施の形態に係るHMDを机に載置した状態を示す図である。
【図8】第2の実施の形態に係るHMDの表示部の表示状態を示す図である。
【図9】第3の実施の形態に係るHMDのシステム構成を示すブロック図である。
【図10】第3の実施の形態に係るHMDの表示部の表示状態を示す図である。
【図11】第3の実施の形態に係るHMDの表示部の動きによる映像の視認状態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る表示装置についてHMD(Head Mounted Display)を例に説明する。図1は、第1の実施の形態に係るHMDの外観を示す斜視図である。図1に示すように、HMD2は二つの音声出力部4、6を有し、これらは連結部8で結合されている。頭部装着部として機能する音声出力部4、6にはそれぞれスピーカ20、22(図2参照)が収納されている。音声出力部6の外側の略中央には図示しない回転軸を備える関節部を介して支持アーム10が音声出力部4と音声出力部6が向かい合う軸11まわりに回転自在に取り付けられている。支持アーム10の先端部には操作者の片眼に映像を入力することによって映像を操作者に提供する表示部12が、図示しない回転軸を備える関節部を介して軸11と略平行である軸16まわりに回転自在に取り付けられている。また、音声出力部4の外側の略中央には操作者の指示を入力する操作部材である十字キー14が設けられている。表示部12側の関節部には、支持アーム10に対する軸16まわりの表示部12の回転角度を検出する第1回転角度検出スイッチ(図2参照)17が設けられている。ここで、音声出力部6側の関節部及び表示部12側の関節部は、1つの回転軸を備えているが、複数の回転軸を備えるものであってもよい。
【0010】
図2は、実施の形態に係るHMD2のシステム構成を示すブロック図である。図2に示すように、HMD2はコントローラ18を備え、コントローラ18には、十字キー14、第1回転角度検出スイッチ17、スピーカ20,22、LCD表示部28に表示する映像情報を一時的に記憶するメモリ24、プログラム、映像情報等を記憶するフラッシュメモリ26、LCD表示部28の駆動を行うLCDドライバ30、バックライト32の制御を行うバックライトドライバ34が接続されている。表示部12の内部においては、映像情報を電気的に表示するLCD表示部28の背面にバックライト32が配置され、バックライト32から射出された照明光を用いてLCD表示部28を照明する。LCD表示部28に表示された映像はミラー36により反射された後、接眼レンズ38によりサイズが変更され操作者の眼に入力される。ここで、第1回転角度検出スイッチ17には、簡易的なスイッチ、ロータリスイッチまたはロータリエンコーダ等が用いられる。
【0011】
ここで、操作者の一方の眼前に表示部12が位置するようにHMD2が操作者の頭部に装着された場合には、図3(a)に示すように、LCD表示部28に表示される映像40の全体から射出した光束が接眼レンズ38を介して操作者の眼42に入射する。従って、操作者は表示部12に表示される映像40の全体を視認することができる。
【0012】
一方、図3(b)に示すように、操作者の眼42が表示部12の所定の箇所から所定の距離L離れている場合(操作者がHMD2を装着していない場合)には、LCD表示部28に表示される映像40の端部から射出する光束は、操作者の眼42に入射しないため、操作者は端部が蹴られた映像40を視認することになる。この場合には、LCD表示部28に表示されている映像40を所定の大きさに縮小表示することにより、図3(c)に示すように、操作者の眼42が表示部12の所定の箇所から所定の距離L離れている場合においても、LCD表示部28に表示される映像41(縮小した映像40の全体)から射出した光束が接眼レンズ38を介して操作者の眼42に入射するため、表示部12に表示される映像41の全体を視認することができる。
【0013】
図4に示すように、操作者がHMD2を机Wに載置した場合において、図5に示すように、第1回転角度検出スイッチ17より検出された表示部12の回転角度αが、HMD2を装着した操作者が表示部12に表示される映像40を視認することが可能な状態(0°≦α≦30°)の場合には、コントローラ18はLCD表示部28に映像40を通常通り表示し、音声出力部4,6から通常の音量で音声の出力を行う。これにより、HMD2を装着した操作者は、LCD表示部28に表示されている映像40全体を視認することができる(図3(a)参照)。
【0014】
また、図5に示すように、第1回転角度検出スイッチ17より検出された表示部12の回転角度αが、一般に操作者が表示部12を視認しない30°<α<60°の角度の場合には表示部12の映像出力を停止する。表示部12の映像出力を停止することで消費電力を小さくすることができる。
【0015】
また、図5に示すように、第1回転角度検出スイッチ17より検出された表示部12の回転角度αが、HMD2を装着した操作者が表示部12を視認することができない60°≦α≦180°の角度の場合には、LCD表示部28に表示される映像40を所定の大きさに縮小表示し(図3(c)参照)、音声出力部4,6から出力される音声の音量を所定量上げる。これによりHMD2を装着していない操作者は、表示部12に表示される映像41(縮小した映像40の全体)を視認することができ、音声出力部4,6から出力される音声を聞き取り易くなる。ここで、回転角度αが90°<α≦180°の場合には、回転角度αが60°<α≦90°の場合に比較してLCD表示部28に表示される映像41の上下左右を反転し、音声出力部4,6からの音声を左右入れ替えて出力する。これにより、操作者がHMD2に対向する側から表示部12を視認する場合においても、表示部12に表示された映像41を正しい向きで視認することができ、音声出力部4,6からの音声を違和感なく聞くことができる。
【0016】
本発明の第1の実施の形態に係るHMDによれば、表示部の回転角度に基づいてLCD表示部に表示される映像を縮小表示することができるため、操作者の眼が表示部から離れている場合においても、表示部に表示される映像全体を視認することができる。
【0017】
次に、本発明の第2の実施の形態に係るHMDについて説明する。なお、第2の実施の形態に係るHMDの構成は、図1に示すHMD2の音声出力部6側の関節部に軸11まわりの支持アーム10の回転角度を検出する第2回転角度検出スイッチ50(図6参照)を付加したものである。従って第1の実施の形態と同様の構成についての詳細な説明は省略し、異なる部分のみについて説明する。また、第1の実施の形態と同一の構成には同一の符号を付して説明する。
【0018】
図6は、第2の実施の形態に係るHMD200のシステム構成を示すブロック図である。HMD200のコントローラ18には、第2回転角度検出スイッチ50が接続されている。ここで、第2回転角度検出スイッチ50には、簡易的なスイッチ、ロータリスイッチまたはロータリエンコーダ等が用いられる。
【0019】
HMD200においては、図7に示す第1回転角度検出スイッチ17より検出された表示部12の回転角度αと第2回転角度検出スイッチ50より検出された支持アーム10の回転角度βとの組合せで表示部12における表示状態の制御を行う。即ち、図8に示すように、第1回転角度検出スイッチ17より検出された表示部12の回転角度αと第2回転角度検出スイッチ50より検出された支持アーム10の回転角度βが共にHMD200を装着した操作者が表示部12を視認することが可能な視聴可能状態である場合には、コントローラ18はLCD表示部28に映像を通常通り表示する。従って、HMD200を装着した場合に、操作者は表示部12に表示される映像の全体を視認することができる。
【0020】
また、図8に示すように、第1回転角度検出スイッチ17より検出された表示部12の回転角度αが、HMD200を装着した操作者が表示部12を視認することが可能な視聴可能状態であり、第2回転角度検出スイッチ50より検出された支持アーム10の回転角度βが、HMD200を装着した操作者が表示部12を視認することができない視聴不可状態の場合には、表示部12の映像出力を停止する。また、第1回転角度検出スイッチ17より検出された表示部12の回転角度αがHMD200を装着した操作者が表示部12を視認することができない視聴不可状態であり、第2回転角度検出スイッチ50より検出された支持アーム10の回転角度βが、HMD200を装着した操作者が表示部12を視認することが可能な視聴可能状態の場合においても、表示部12の映像出力を停止する。表示部12の映像出力を停止することで消費電力を小さくすることができる。
【0021】
また、図8に示すように、第1回転角度検出スイッチ17より検出された表示部12の回転角度αと第2回転角度検出スイッチ50より検出された支持アーム10の回転角度βが共にHMD200を装着した操作者が表示部12を視認することができない視聴不可状態である場合には、LCD表示部28に表示される映像40を所定の大きさに縮小表示し、音声出力部4,6から出力される音声の音量を所定量上げる。これによりHMD200を装着していない操作者は、表示部12に表示される映像41(縮小した映像40の全体)を視認することができ、音声出力部4,6から出力される音声を聞き取り易くなる。
【0022】
一般的に、操作者がHMD200の使用を中断する場合には、表示部12の回転角度αと支持アーム10の回転角度βの何れか一方を視聴不可状態とし、両方を視聴不可状態にすることはないため、表示部12の回転角度α及び支持アーム10の回転角度βが視聴不可状態の場合に限り、LCD表示部28に表示される映像を所定の大きさに縮小表示する。
【0023】
本発明の第2の実施の形態に係るHMDによれば、表示部の回転角度と支持アームの回転角度の組合わせに基づいて、LCD表示部に表示される映像を縮小表示することができるため、操作者の眼が表示部から離れている場合においても、表示部に表示される映像全体を視認することができる。
【0024】
なお、上述の第2の実施の形態において、支持アーム10が伸縮機能を備えている場合には、支持アーム10の回転角度βを検出する第2回転角度検出スイッチ50に代えて、支持アーム10の伸縮の状態を検出する伸縮状態検出部を用い、第1回転角度検出スイッチ17により検出された回転角度αが視聴不可状態であり、伸縮状態検出部により支持アーム10がHMD200を装着した操作者が表示部12を視認することができない位置にあることが検出された場合には、LCD表示部28に表示される映像40を縮小表示するようにしてもよい。
【0025】
次に、本発明の第3の実施の形態に係るHMDについて説明する。なお、第3の実施の形態に係るHMDの構成は、図1に示すHMD2の音声出力部6の内側に操作者がHMD2を装着したことを検出する頭部装着検出スイッチ60(図9参照)を付加したものである。従って第1の実施の形態と同様の構成についての詳細な説明は省略し、異なる部分のみについて説明する。また、第1の実施の形態と同一の構成には同一の符号を付して説明する。
【0026】
図9は、第3の実施の形態に係るHMD300のシステム構成を示すブロック図である。HMD300のコントローラ18には、頭部装着検出スイッチ60が接続されている。ここで、頭部装着検出スイッチ60は、音声出力部6の内側に設けられ、操作者がHMD300を装着した際に操作者の頭部によりスイッチが押し込まれることによって、操作者がHMD300を装着していることを検出する。
【0027】
HMD300においては、図10に示すように、第1回転角度検出スイッチ17より検出された表示部12の回転角度αがHMD300を装着した操作者が表示部12を視認することができる視聴可能状態であり、頭部装着検出スイッチ60により操作者がHMD300を装着していることが検出された場合には、コントローラ18はLCD表示部28に映像を通常通り表示する。従って、HMD300を装着した操作者は表示部12に表示される映像40の全体を視認することができる。
【0028】
また、図10に示すように、操作者がHMD300を机Wに設置した場合等において、第1回転角度検出スイッチ17より検出された表示部12の回転角度αがHMD300を装着した場合に操作者が表示部12を視認することが可能な視聴可能状態であり、頭部装着検出スイッチ60により操作者がHMD300を装着していないことが検出された場合には、表示部12の映像出力を停止する。また、第1回転角度検出スイッチ17より検出された表示部12の回転角度αがHMD300を装着した場合に操作者が表示部12を視認することができない視聴不可状態であり、頭部装着検出スイッチ60により操作者がHMD300を装着していることが検出された場合においても、表示部12の映像出力を停止する。表示部12の映像出力を停止することで消費電力を小さくすることができる。
【0029】
また、図10に示すように、第1回転角度検出スイッチ17より検出された表示部12の回転角度αが視聴不可状態であり、頭部装着検出スイッチ60により操作者がHMD300を装着していないことが検出された場合には、LCD表示部28に表示される映像40を所定の大きさに縮小表示し、音声出力部4,6から出力される音声の音量を所定量上げる。これによりHMD300を装着していない操作者は、表示部12に表示される映像41(縮小した映像40の全体)を視認することができ、音声出力部4,6から出力される音声を聞き取り易くなる。
【0030】
一般的に、操作者が頭部からHMD300を外した場合には、表示部12を回転させることは行わないため、表示部12の回転角度αが視聴不可状態であり、頭部装着検出スイッチ60により操作者がHMD300を装着していないことが検出された場合に限り、LCD表示部28に表示される映像40を所定の大きさに縮小表示する。
【0031】
本発明の第3の実施の形態に係るHMDによれば、表示部の回転角度と操作者がHMDを装着しているか否かの組合わせに基づいて、LCD表示部に表示される映像を縮小表示することができるため、操作者の眼が表示部から離れている場合においても、表示部に表示される映像全体を視認することができる。
【0032】
なお、上述の第3の実施の形態において、頭部装着検出スイッチ60に代えて赤外線の発光部と受光部を音声出力部4,6に設け、赤外線が遮られるか否かにより操作者がHMD300を装着しているか否かを検出するようにしてもよい。
【0033】
また、上述の実施の形態においては、一般に操作者が表示部12を視認しない場合において、表示部12の映像出力を停止しているが、LCD表示部28に表示される映像の輝度を所定量低下させることにより、表示部12の消費電力を小さくするようにしてもよい。
【0034】
また、上述の実施の形態においては、LCD表示部28に表示される映像を縮小表示する場合に、音声出力部4,6から出力される音声の音量を所定量上げているが、さらに音声出力部4,6から出力される音声の低音域の音量を所定量上げることにより、音声出力部4,6から出力される音声をより聞き取り易くするようにしてもよい。
【0035】
また、上述の実施の形態においては、操作者の片眼に映像を提供する表示部12を用いているが、操作者の両眼に映像を提供する表示部を用いてもよい。この場合には、操作者の両眼に入力される映像が表示されるLCD表示部の映像を所定の大きさに縮小表示する。
【0036】
また、上述の実施の形態において、図11に示すように、操作者がHMD2(200,300)を装着した場合において表示部12が左眼側に位置する状態で、表示部12の回転角度αが一般に操作者が表示部12を視認することができない回転角度Xである場合には、LCD表示部28の映像を所定の大きさに縮小表示し、表示部12が右眼側に位置する状態で、表示部12の回転角度αが回転角度Xに対して略対称の回転角度Yである場合は、LCD表示部28の映像を所定の大きさに縮小表示するようにしてもよい。
【0037】
この場合には、表示部12が右眼側に位置する場合と表示部12が左眼側に位置する場合とでLCD表示部28に表示される映像の上下左右を反転し、音声出力部4,6からの音声を左右入れ替えて出力することが好ましい。これにより、単眼式のHMD2(200,300)において操作者の利き眼に応じて表示部12を左右どちらかの眼前に配置するようにした場合においても、HMD2(200,300)を装着していない操作者が表示部12に表示された映像全体を正しい向きで視認することができ、音声出力部4,6からの音声を違和感なく聞くことができる。
【0038】
また、上述の実施の形態においては、操作者が表示部12に表示される映像40を視認することが可能な状態として表示部12の回転角度αを0°≦α≦30°、映像40を視認しない状態として回転角度αを30°<α<60°、映像40を視認できない状態として回転角度αを60°≦α≦180°としているが、この数値は一例であってこれに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0039】
2,200,300…HMD、4,6…音声出力部、10…支持アーム、11…軸、12…表示部、14…十字キー、16…軸、17…第1回転角度検出スイッチ、18…コントローラ、28…LCD表示部、50…第2回転角度検出スイッチ、60…頭部装着検出スイッチ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作者の頭部に装着する頭部装着部と、
前記操作者の少なくとも一方の眼前で映像を表示する表示部と、
一方の端部が前記頭部装着部と少なくとも1つの回転軸を備える第1関節部を介して接続され、他方の端部が前記表示部と少なくとも1つの回転軸を備える第2関節部を介して接続される支持部と、
前記第1関節部と前記第2関節部の回転軸について略平行となっている少なくとも1対の前記回転軸に関する前記第2関節部の回転位置を検出する第2関節部回転位置検出部と、
前記第2関節部回転位置検出部により検出された前記第2関節部の回転位置が、前記操作者が前記頭部装着部を頭部に装着した場合に、前記表示部を視認することができない第1の位置である場合には、前記表示部に表示される映像を縮小表示する映像変更部と
を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記映像変更部は、前記第2関節部回転位置検出部により検出された前記第2関節部の回転位置が、前記第1の位置よりも回転角度が小さい第2の位置である場合には前記表示部に表示される映像の表示を停止または輝度を低下させることを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
前記第2関節部の回転軸に対して略平行な回転軸に関する前記第1関節部の回転位置を検出する第1関節部回転位置検出部を備え、
前記映像変更部は、前記第2関節部回転位置検出部により検出された前記第2関節部の回転位置が前記第2の位置であり、前記第1関節部回転位置検出部により検出された前記第1関節部の回転位置が、操作者が前記頭部装着部を頭部に装着した場合に、前記表示部を視認することができない位置である場合には、前記表示部に表示される映像を縮小表示することを特徴とする請求項2記載の表示装置。
【請求項4】
伸縮する機能を備えた前記支持部の伸縮の状態を検出する伸縮状態検出部を備え、
前記映像変更部は、前記第2関節部回転位置検出部により検出された前記第2関節部の回転位置が前記第2の位置であり、前記伸縮状態検出部により前記支持部が、操作者が前記頭部装着部を頭部に装着した場合に前記表示部を視認することができない位置にあることが検出された場合には前記表示部に表示される映像を縮小表示することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項5】
前記頭部装着部が前記操作者の頭部に装着されているか否かを検出する頭部装着検出部を備え、
前記映像変更部は、前記第2関節部回転位置検出部により検出された前記第2関節部の回転位置が前記第2の位置であり、前記頭部装着検出部により前記頭部装着部が、前記操作者の頭部に装着されていないことが検出された場合には前記表示部に表示される映像を縮小表示することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項6】
音声を出力する音声出力部を備え、
前記映像変更部により前記表示部に表示される映像を縮小表示する場合には、前記音声出力部から出力される音量を通常出力される音量より大きくすることを特徴とする請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記映像変更部により前記表示部に表示される映像を縮小表示する場合には、前記音声出力部から出力される低音域の音量を通常出力される音量より大きくすることを特徴とする請求項6記載の表示装置。
【請求項8】
前記第2関節部回転位置検出部により検出される前記第1の位置は、前記操作者が前記表示部を視認可能な状態に装着した場合の位置を中心として略対称の位置に少なくとも2ヶ所存在することを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記映像変更部は、前記第1関節部回転位置検出部により検出された前記第1関節部の回転位置に基づいて、前記表示部に表示される映像の上下左右を反転させ、且つ前記音声出力部から出力される音声を左右入れ替えて出力することを特徴とする請求項6〜請求項8の何れか一項に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−73550(P2012−73550A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−220174(P2010−220174)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】