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表示装置
説明

表示装置

【課題】走査線制御により発光素子を順次発光させる駆動回路において、走査線とデータ線がマトリックス状に交差し規則的に発光素子が配置されるような駆動回路が一般的であるが、視認者の目視条件により、走査線の速度により非発光状態の領域が感知され、画質に障害があるかのような印象を与えることがある。
【解決手段】走査線S1〜S6とデータ線D1〜D6が交差する位置に発光素子L11〜L66をマトリックス状に複数個配置し、発光素子L11〜L66に電流を流すことにより発光させる駆動回路を備えた表示装置において、発光素子L11〜L66への走査線S1〜S6とデータ線D1〜D6の接続がマトリックス状にならないように構成し、発光する発光素子の配置に規則性を持たせないような構成とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、複数の発光素子を配列して構成され、データ線と走査線によりダイナミック制御によって表示を行なう表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
今日の大型映像表示装置では、市場要求における高精細・高速応答の要求に応えるべく活発な開発がすすめられている。とくにデジタルサイネージ市場などにおいては液晶モニタやプラズマディスプレイよりも大型な表示装置の要望があり、大型で高精細、かつ高輝度といった特徴を有する表示装置が求められている。このような市場においては、これまでの大型表示装置では視認者が遠距離から表示を視認する状況にくらべ遥かに表示装置に近い位置から視認するため、高輝度、視野角依存性や高速応答性が強く求められ、これらの特徴を改善する発光素子が研究、開発されている。
【0003】
そのような中にあって、省電力や回路規模縮小による利点を得るべく、大型表示装置においてはダイナミック制御方式が多く採用されている。ダイナミック制御方式とは、複数の配線をマトリックス状に配置して、水平または垂直方向の配線を走査線とし、それと直行する配線をデータ線として、走査線とデータ線が交差する位置に発光素子を個々に配置し、データ線に接続された発光素子が、走査線選択回路によって選択された走査線に接続されている場合に発光させる制御方式である。
【0004】
ダイナミック制御方式を有する大型表示装置において、走査線を順次選択し表示を行うと高品位な表示装置が得られ、また瞬間的な電力は同時に点灯する走査線の数に比例するため、省電力化を含めた利点を得ることができる。とくに、高速応答性を特徴とする発光素子であれば、一定の期間に走査線を選択する回数を多くすることでより利点が大きくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−13115号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記段落[0003]で述べたようなダイナミック制御方式を行う回路が複数配置される表示装置において、走査制御の方向及び速度に対して視認者の視認方向及び速度が追随した場合に、走査線選択回路によって選択されている走査線と非点灯状態の走査線がそれぞれ感知される場合があり、走査線に相当する位置で視認者にとって輝線及び暗線が見えてしまい、あたかも表示が簾状に見える可能性がある。
【0007】
人間の肉眼はその特性上、静止をせずに移動を続けているものであるため、前記のように走査制御の方向及び速度に対して視認者の視認方向及び速度が追随する状況は少なくなく、発光素子が発光している選択された走査線と選択されずに非発光状態である走査線を感知した場合、その明るさの差は数倍にもなると考えられ、表示装置が表示する映像画質に障害を持っているような、悪い印象を与えることになる。
【0008】
これらの問題を解決する手段として、走査線の選択周期速度を高速化する方法が考えられるが、発光素子の特性定格以上の高速応答性が必要であったり、最適な発光効率が得られず明るさが低下する場合もあるため、発光素子に供給される電力が大きくなる。また、
選択周期速度を高速化するために高機能な回路が要求されるなどの問題があった。
【0009】
この発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、発光素子の特性改善や高機能な回路を必要とすることなく前記のような画質の障害を低減するとともに、走査線選択回路を複雑化させることなく画質を改善できる表示装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明に係る表示装置は、電流を流すことにより発光する発光素子と、該発光素子を駆動する回路を備え、前記発光素子がマトリックス状に配置された表示部を有する表示装置において、前記発光素子への走査線とデータ線の接続がマトリックス状にならないように構成し、発光する発光素子の配置に規則性を持たせないような構成としたものである。
【発明の効果】
【0011】
この発明によれば、発光する発光素子の配置に規則性を持たせないため、視認者の視認方向と合致し難くなる。従って、輝線や暗線が感知し難くなり、発光素子を変更することなく従来のような走査線とデータ線がマトリックス状に配置された時に見られるような表示への違和感が低減する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】この発明の実施の形態1に係る表示装置の構成を示す図である。
【図2】実施の形態1に係る表示装置の対比例を示す表示装置を示す図である。
【図3】実施の形態1に係る図1の回路構成において走査線が選択されたときのそれぞれの発光状態を示す図である。
【図4】実施の形態1に係る図3において走査線の選択が一巡するまでの発光状態の発光、非発光領域の蓄積状態を示す図である。
【図5】実施の形態1の対比例である図2の回路において走査線が選択されたときのそれぞれの発光状態を示す図である。
【図6】実施の形態1の対比例である図2において走査線の選択が一巡するまでの発光状態の発光、非発光領域の蓄積状態を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態2に係る表示装置の発光状態を示す図である。
【図8】実施の形態2に係る表示装置の、走査線の選択が一巡するまでの発光状態の発光、非発光領域の蓄積状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図に基づいて説明する。図1において、この発明に係る表示装置は、データ線D1〜D6からの信号を走査線S1〜S6によって選択駆動して発光させる発光素子L11〜L66を有する表示部と、データ線D1〜D6を駆動する発光素子駆動回路1と、走査線S1〜S6を駆動する走査線駆動回路3と、駆動すべき走査線を走査線駆動回路3に指示する走査線選択回路2とを備えている。そして、発光素子L11〜L66は、データ線D1〜D6と走査線S1〜S6がマトリックス状に交差しないように構成されている。
【0014】
前記表示部は、走査線選択回路2により選択された走査線S1〜S6を駆動する走査線駆動回路3と、表示映像データに基づき、そのデータに応じて発光制御が行われる信号をデータ線D1〜D6に送信し発光素子L11〜L66を駆動する発光素子駆動回路1により制御される。なお、図2は図1との対比を示すダイナミック制御方式の表示装置の回路例であり、走査線S1〜S6とデータ線D1〜D6をマトリックス状に交差して発光素子L11〜L66を接続した構成であり、符号1〜3は図1の符号1〜3と同一の要素であ
る。
【0015】
次に動作を説明する。発光素子L11、L21、L31、L41、L51、及びL61はデータ線D1に接続されており、同様に発光素子L12、L22、L32、L42、L52、及びL62はデータ線D2に、発光素子L13、L23、L33、L43、L53、及びL63はデータ線D3に、発光素子L14、L24、L34、L44、L54、及びL64データ線はD4に、発光素子L15、L25、L35、L45、L55、及びL65はデータ線D5に、発光素子L16、L26、L36、L46、L56、及びL66はデータ線D6に接続されている。
【0016】
一方、走査線S1〜S6において、発光素子L11、L32、L53、L34、L15、及びL66は走査線S1に、発光素子L21、L12、L33、L54、L35、及びL16は走査線S2に、発光素子L31、L22、L13、L24、L65、及びL36は走査線S3に、発光素子L41、L62、L23、L44、L25、及びL56は走査線S4に、発光素子L51、L42、L63、L14、L45、及びL26は走査線S5に、発光素子L61、L52、L43、L64、L55、及びL46は走査線S6に接続されている。上記接続は限定的なものではなく、走査線S1〜S6にそれぞれ接続される発光素子は任意である。
【0017】
発光素子駆動回路1から信号を送信し、同時に走査線選択回路2は発光させる走査線を選択することで、選択された走査線を走査線駆動回路3により駆動し、その走査線に連なる発光素子を発光させる。走査線をS1→S2→S3→S4→S5→S6と選択した場合の発光(図中、白四角は発光、黒四角は非発光を示す、以下同じ)の様子を示したものが図3である。図3はデータ線D1〜D6と走査線S1〜S6がマトリックス状に交差しないように構成された場合の発光の様子を走査線一つを選択した状態を単位として時間軸で示したものである。図5は、対比例である図2のものにおいて、走査線をS1→S2→S3→S4→S5→S6と選択した場合の発光の様子を示したものである。また、図4および図6はそれぞれ図3、図5において、走査線の選択が一順する間の発光素子の発光、非発光領域の蓄積状態を示す図である。
【0018】
視認者が表示部を視認する時において、走査線の選択の速度が充分に速い場合、視認者は選択された走査線の複数を蓄積した映像として感知する。例えば走査線を一順する時間が充分に短く、その時間が視認者が感知できる時間とした場合、視認者にとっては表示部は図4及び図6の走査線S6選択時の表示と同等に感知され、視認者にとって映像として完結された状態で感知される。
【0019】
しかし、走査線を一順する時間が視認者が感知できる時間より長い場合、視認者は非発光状態と発光状態が混在した状態を感知することとなる。例えば図3〜図6において走査線を一順する時間が視認者が感知できる時間の倍であった場合、走査線が3つ選択された状態が視認者が感知できる時間となる。この時、視認者が走査線S1、S2、S3の蓄積した映像を感知したとすると、図6においては視認者は表示部の上3列のみが点灯しているように感知するが、図4においては、図6と同じように発光素子の半数が発光している状態ではあるが、発光している発光素子が分散されているため、図6の場合と比べ非発光の領域が小さく、視認者にとって感知し難くなる。
【0020】
上記のように、この発明の実施の形態1では、視認者が感知可能な時間単位において非発光の領域が密集せずに分散されることで、視認者の肉眼において非発光領域が充分に小さければその非発光領域は発光領域によって補完され、あたかも映像が完結されたかのように認識される。このため、従来の構成では表示に障害があるかのような印象を与えていた映像においても、本発明による構成では、障害のように感じる要因による印象を薄め、
障害と感じさせない高品質な映像を提供することが可能となる。
【0021】
実施の形態2.
実施の形態2は、実施の形態1と同じ回路構成を用いて、さらに、その走査線選択回路2において任意の走査線を選択可能としたものである。実施の形態1の構成において、さらに走査線の選択を視認者の視認方向及び速度に合致しないようにする手法を用いることにより、一層効果的な解決手法が得られる。例えば、走査線の選択を、間隔飛ばしにすることで、従来のマトリックス状では、表示を見た視認者の網膜で結像する映像が走査線に倣った直線的な映像であるのに対し、発光素子の配置が分散されかつ走査線の選択順を間隔を空けて行うことにより、ある瞬間において視認者が認識する映像はより平面的になり、選択されていない走査線に接続された発光素子が非発光であっても視認者の映像認識において補完しやすくなり、異常のない画質として認識される。
【0022】
図7、図8は実施の形態2に係る表示装置の発光状態及び表示装置の、走査線の選択が一巡するまでの発光状態の発光及び非発光領域の蓄積状態をそれぞれ示す図である。上記実施の形態1では走査線の選択をS1→S2→S3→S4→S5→S6→S1→・・・と順次選択する場合について述べたが、図7においては、S1→S4→S5→S6→S2→S3→S1→・・・のように、任意に走査線を選択する場合の、走査線を選択した時の発光状態を示している。
【0023】
図8は、走査線S1〜S6の全てが選択される1サイクル間での発光状態を示したものである。視認者が段落[0019]の例のように、3つの走査線が選択される時間を感知できるものとした場合、S1、S4、S5の発光状態が蓄積した映像を感知することとなる。この場合、図4の場合と比べ、非発光状態の発光素子が密集する領域が小さくなっている。図4においては、非発光素子がL41〜L46までの6つが連なっているが、図8においては、非発光素子はL21、L22のように多くても2つが連なっているのみであるため、視認者にとって発光状態である発光素子が、表示部として支配的に感知され非発光状態の領域においても補完しやすい表示となっている。
【0024】
このように、任意に走査線を選択し非発光状態の領域が密集することを回避するように選択することで、実施の形態2では実施の形態1の効果に加えてさらに視認者が感知する非発光領域を小さくし、障害のように感じる要因の印象を薄め障害と感じさせない高品質な映像を提供することが可能となる。
【符号の説明】
【0025】
1 発光素子駆動回路、
2 走査線選択回路、
3 走査線駆動回路、
L11〜L66 発光素子、
D1〜D6 データ線、
S1〜S6 走査線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
走査線とデータ線が交差する位置に発光素子をマトリックス状に複数個配置し、前記発光素子に電流を流すことにより発光させる駆動回路を備えた表示装置において、前記発光素子への前記走査線と前記データ線の接続がマトリックス状にならないように構成し、発光する発光素子の配置に規則性を持たせないような構成としたことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記走査線の駆動時に、前記走査線を非順次に選択することで発光する発光素子の位置を任意に選択することを可能とした請求項1に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−104995(P2013−104995A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−248299(P2011−248299)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】