説明

表示装置

【課題】例えば、山の上にある駐車場までの道路状況をふもとのチェーン着脱場前で表示する場合、道路状況を確認し連絡する係員と連絡を受け回転灯の点灯、消灯操作をする係員を、それぞれ山の上とふもとの両方に配置しなければ情報が迅速、的確に伝わらなかった。
【解決手段】そこで、特定の二次元コードにより変換された電子メールアドレスをインターネットを通じて受信し、予め設定された電子メールアドレスに従ってオン信号、オフ信号を意味する信号に変換し、あるいは自由決定信号を生成する制御手段と、その制御手段のオン信号、オフ信号、自由決定信号に基づいて表示灯を駆動する駆動手段とで表示できるようにする。その駆動手段は、環境センサーを有し、制御手段による自由決定信号を読み取った場合は、環境センサーの結果に基づいて表示灯を点灯もしくは消灯にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔地の気象情報などに基づいて簡便に警告等を発する等に好適な表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、チェーン着脱場前等に警告文を掲げたりするが、一般に、警備などにおいては回転灯を用いて警告文に注目してもらうことがなされており、例えば、実開平7−29688号公報(特許文献1)などがある。また離れたところから商品の移動を管理するために、特開2008−186055号公報(特許文献2)のように、携帯電話機により所定の商品に貼付されているコードをID付きの電子メールアドレスとして読み取り、その電子メールを受信したサーバはIDに従って電子メールアドレスと受信した時刻を関連付けて記録することがなされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】 実開平7−29688号公報
【特許文献2】 特開2008−186055号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
表示灯、例えば、回転灯で道路状況の警告表示を行う場合、知りたい状況がある場所と表示を行う場所が離れていることが多く、両方に係員を配置しなければならなかった。例えば、山の上にある駐車場までの道路状況をふもとのチェーン着脱場前で表示する場合、道路状況を確認し連絡する係員と連絡を受け回転灯の点灯、消灯操作をする係員を、それぞれ山の上とふもとの両方に配置しなければ情報が迅速、的確に伝わらなかった。また、商品ごとにIDと電子メールアドレスを管理する方法を適用しようとすると、特定の係員が携帯電話をもって巡回し道路状況を確認するには、場所や状況に応じてコードを準備しなければならず、複雑で且つ従業員には重労働である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、特定の二次元コードにより変換された電子メールアドレスをインターネットを通じて受信し、予め設定された電子メールアドレスに従ってオン信号、オフ信号を意味する信号に変換し、あるいは自由決定信号を生成する制御手段と、その制御手段のオン信号、オフ信号、自由決定信号をインターネットを通じて読み表示灯を駆動する駆動手段とで表示できるようにする。
そして、好ましくは、その駆動手段は、環境センサーを有し、制御手段による自由決定信号を読み取った場合は、その後にオン信号またはオフ信号が読み込まれない限り、環境センサーの結果に基づいて表示灯を点灯もしくは消灯にし、更には、制御手段は、電子メールを受信するサーバーと、そのサーバーの電子メール受信状態を検出するコントローラーを有し、そのコントローラーは、送信者の電子メールアドレスがあらかじめ特定されたものである時は直ちにオン信号、オフ信号を意味する信号に変換し、送信者の電子メールアドレスがあらかじめ特定されたものでない場合は、特定の二次元コードにより変換された電子メールアドレスが同一のものが複数着信してから、オン信号、オフ信号を意味する信号に変換する。
【発明の効果】
【0006】
このように、特定の二次元コード(例えば2種類のQRコード:QRコードは登録商標)により変換された電子メールアドレスをインターネットを通じて受信し、この予め設定された電子メールアドレスに従ってオン信号、オフ信号を意味する信号に変換するので、この特定の二次元コードの読み取り機能がある携帯電話機を持つものであれば、係員等の関係者だけでなく一般のスキー客でも遠隔地にある表示灯を点灯、消灯することができる。
また、早朝など、スキー客がいないときは環境センサーの値を基にして、表示灯を点灯、消灯することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】 本発明実施例の表示装置の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、特定の二次元コードにより変換された電子メールアドレスをインターネットを通じて受信し、予め設定された電子メールアドレス自体に従ってオン信号、オフ信号を意味する信号に変換し、あるいは自由決定信号を生成し、それら信号に従って表示灯を駆動するものである。
【実施例】
【0009】
図1において、11,12は山の上の駐車場に設置された特定の二次元コードで、この例では二つのQRコード(登録商標)からなり、表示上は「凍結していました」「凍結していませんでした」であるが、システム上は、前者は「オン」後者は「オフ」を意味する。これを山上の駐車場に来たスキーヤーなど一般客、あるいは管理者が、自分がこの駐車場に来た道路の状況に応じて、どちらか一方の二次元コードを各自の携帯電話13で読み取ると、携帯電話13にはこの二次元コードに従って後述する特定の電子メールアドレスが携帯電話上に表示される。そこでこの携帯電話を持った人がそのまま電子メールを送信することとなる。
【0010】
20は制御手段で、サーバー21とコントローラ−22から成る。上述の携帯電話から送信される電子メールは、例えば上述の「オン」であればon@zzz.jp、「オフ」であればoff@zzz.jpのような電子メールアドレスである。制御手段20においてはこのような電子メールをインターネットを通じてサーバー21で受信し、上述のそれぞれの電子メールアドレスに関連づけて、受信時間と送信者の携帯電話機の電子メールアドレスをサーバーに記録する。制御手段20のコントローラー22はサーバー21より受信した電子メールを検知して、時系列で整理するとともにon@zzz.jpの電子メールは点灯を示す「1」信号に、またoff@zzz.jpの電子メールは消灯を示す「0」の如くに予め設定されていた電子メールアドレスに従って、オン信号、オフ信号に変換する。またコントローラー22は、例えば管理者がモード設定することによって、自由信号を意味する信号「2」の如くを生成する。
【0011】
表示灯40を駆動する駆動手段30は、インターネットを通じて、制御手段20のオン信号「1」、オフ信号「0」、自由決定信号「2」を読み、オン信号「1」またはオフ信号「0」の信号に従って表示灯を駆動する。
また駆動手段30は、温度センサー、気圧センサー、湿度センサー、赤外線センサー(人体感知センサー)、振動センサー、加速度センサーなど、これらのうち一つ以上からなる環境センサー31を有している。駆動手段30は、制御手段20より自由決定信号「2」を読み取った場合は、その後にオン信号「1」またはオフ信号「0」が読み込まれない限り、環境センサー31の結果に基づいて、例えば気温が氷点以下なら表示灯40を点灯し、氷点より高ければ消灯にする。早朝時などには管理者もスキー客もいないことが多いので、このように温度によって凍結予想をして表示灯40を駆動することができる。他の種類の環境センサー31を有しているときも、それぞれのセンサーの目的に応じて設定することで、表示灯40を制御できる。
【0012】
ところで、コントローラー23は、送信者の携帯電話機の電子メールアドレスが、例えば、管理者の携帯電話機のメールアドレスを事前に登録しておく場合のように、あらかじめ特定されたものである時は直ちにオン信号「1」、オフ信号「0」に変換し、送信者のメールアドレスが、例えば、スキー客の携帯電話機の電子メールアドレスのように事前に登録してない場合のように、あらかじめ特定されたものでない時は、特定の二次元コード変換した電子メールアドレス、例えば、on@zzz.jpが、あらかじめ設定した連続回数で着信した場合にオン信号に、off@zzz.jpが、あらかじめ設定した連続回数で着信した場合にオフ信号に変換する。すなわち、送信者の携帯電話機の電子メールアドレスがあらかじめ特定されたものでない場合は、同一の前記特定の二次元コードにより変換された電子メールアドレスが複数着信した場合に、オン信号、オフ信号を意味する信号に変換する。連続回数を指定したり、あるいは一定条件下の多数決で決めることもできる。
【0013】
表示灯40は上述した回転灯に替えて、あるいは、加えてメッセージボードとすることもできるし、サイレンを装着することにより聴覚に警告することができる。駆動手段30に無線のインターネット接続機をつければ、無線環境にあるインターネットの使用が可能となる。また、駆動手段30を、無線通信機をつけた2つに分けることにより、例えば、駆動手段の一方(親機)を屋内でインターネットに接続し、もう一方(子機)を屋外の看板内に設置することもでき、屋外にインターネット環境が無い場合でも使用可能となる。
【0014】
コントローラー22によるオン信号、オフ信号への変換においては、管理者の電子メールアドレスを事前登録することにより、あるいは、管理者専用のオンとオフのQRコードが記載されたカードを管理者だけが使用することにより、管理者とそうでない者とを区別できる。また、オン、オフの電子メールが届いていない場合や、電子メールが届く間隔が一定時間を超えた場合に自由決定信号を生成し、気温センサー等の値による制御に切り替えることができる。
【0015】
更には、駆動手段30から、環境センサー31の数値や表示灯40のオン、オフの情報をインターネットを介して、制御手段20に送ることで、インターネット環境下にある遠隔地でそれらの情報を確認することもできる。情報伝達に携帯電話機の電子メールを使っているので、制御手段20は届いた個々の携帯電話機の電子メールアドレスを管理でき、情報提供者の携帯電話機にお礼の電子メール等を送信することもできる。
【符号の説明】
【0016】
11,12 特定の二次元コード
13 携帯電話機
20 制御手段
21 サーバー
22 コントローラー
30 駆動手段
31 環境センサー
40 表示灯

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特定の二次元コードにより変換された電子メールアドレスをインターネットを通じて受信し、予め設定された電子メールアドレスに従ってオン信号、オフ信号を意味する信号に変換し、あるいは自由決定信号を生成する制御手段と、その制御手段のオン信号、オフ信号、自由決定信号をインターネットを通じて読み表示灯を駆動する駆動手段とを具備する表示装置。
【請求項2】
前記駆動手段は、環境センサーを有し、前記制御手段より自由決定信号を読み取った場合は、その後にオン信号またはオフ信号が読み込まれない限り、前記環境センサーの結果に基づいて前記表示灯を点灯もしくは消灯にすることを特徴とする前記請求項1の表示装置。
【請求項3】
前記制御手段は、電子メールを受信するサーバーと、そのサーバーの電子メールの受信状態を検出するコントローラーを有し、そのコントローラーは、送信者の電子メールアドレスがあらかじめ特定されたものである時は直ちにオン信号、オフ信号を意味する信号に変換し、送信者の電子メールアドレスがあらかじめ特定されたものでない場合は、前記特定の二次元コードの変換した電子メールアドレスが同一のものが複数着信してから、オン信号、オフ信号を意味する信号に変換することを特徴とする前記請求項1の表示装置。

【図1】
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【公開番号】特開2013−109741(P2013−109741A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−270653(P2011−270653)
【出願日】平成23年11月22日(2011.11.22)
【出願人】(511301810)
【出願人】(511301821)
【Fターム(参考)】