説明

表示装置

【課題】S/N比が大きく検出感度の良い入力装置を備えた表示装置を提供する。
【解決手段】静電容量タッチパネルの前面に形成された複数のX電極と、X電極と交差する複数のY電極と、静電容量タッチパネルの裏面に形成された裏面電極と、X電極の両端から信号を供給するX電極信号配線と、Y電極の両端から信号を供給するY電極信号配線と、静電容量タッチパネルの前面に形成され、前記X電極信号配線及びY電極信号配線に接続された接続端子を有する接続部と、X電極信号配線およびY電極信号配線と前記接続部で接続されるフレキシブル基板とを有し、前記静電容量タッチパネルの前面で前記接続部に隣接し、前記接続端子と並んで、かつ前記Y電極信号配線に接続される接続端子の外側に、裏面接続パッドを形成し、前記接続端子と前記裏面接続パッドとを前記静電容量タッチパネルの前面に形成された配線で接続し、前記裏面接続パッドと前記裏面電極とを導電部材で接続し、前記フレキシブル基板から前記裏面電極に電圧を供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネル付き表示装置に関し、特に、静電容量結合方式のタッチパネルを備えたタッチパネル付き表示装置に適用して有効な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、モバイル機器の普及において、“人にやさしい”グラフィカルユーザインターフェースを支えるタッチパネル技術が重要となってきている。
このタッチパネル技術として、静電容量結合方式のタッチパネルが知られており、この静電容量結合方式のタッチパネルとして、観察者がタッチしたタッチ位置を検出するものが知られている。(下記、特許文献1参照)
下記特許文献1に記載されているタッチパネルは、X方向の電極線とY方向の電極線との結合容量を検出して、観察者がタッチした位置座標を検出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2003−511799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
静電容量結合方式のタッチパネルは、第1の方向(例えばY方向)に延在し、前記第1の方向と交差する第2の方向(例えばX方向)に併設される複数のY電極と、このY電極と交差して前記第2の方向に延在し、前記第1の方向に併設される複数のX電極とを有している。このようなタッチパネルをX−Y方式タッチパネルと呼ぶ。X−Y方式タッチパネルでは、複数のX電極と複数のY電極とは、基板上に層間絶縁膜を介して積層されている。これらX電極とY電極とは、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)等の透明性導電材料で形成されている。
従来技術のX−Y方式タッチパネルの、指などで触れられてない状態(定常状態)の電極1ラインの容量は、隣接する電極との間の電極間容量、直行する電極との交差部で形成する交差部容量、タッチパネルの下に配置する表示装置との間の対地容量、および制御用ICとタッチパネルとの間の配線に生じる配線容量とからなる。
静電容量結合方式のタッチパネルは、タッチパネルに人の指などが触れる事による容量変化を検知する方式であるため、電極間容量以外の容量はより小さい事が望まれる。電極間容量が他の容量に比較して大きいと、指等で触れたときの容量比を確保でき、タッチパネルの性能が向上する。逆に容量比が確保できない場合、指等で触れたということが認識できずに、誤動作することも考えられる。
タッチパネルの検出感度の指標として、指などが触った際の容量変化とバックグランドノイズの比(以下S/N比と表示)を使用する。検出感度、即ち、S/N比を上げるためには、信号を増やすかノイズを減らす必要がある。
【0005】
前述したように、信号レベルは、タッチパネルに触れた指等と電極間に形成する容量に比例する。一方、配線容量等が増加すると、指などが触った際の容量変化が、相対的に小さくなり、S/N比が悪化する。また、バックグランドノイズに関しては、表示装置が表示のために発生する信号電圧の変動を、直上に位置するタッチパネルの電極がノイズとして検出していることがわかった。タッチパネルの電極1ライン上の電極面積合計が大きいほど、対地容量が大きくなるため、ノイズを検出しやすい。しかしながら、電極面積を減らすと電極間容量も減少し信号レベルが低下する。
そのため、信号レベルを下げずに表示装置から発生するノイズの影響を抑えるために、まず、タッチパネル基板裏面に透明導電膜をシールド層として設置することを検討した。ただし基板裏面に透明導電膜を形成し、シールド層として利用するには基板裏面に電圧を供給する必要が新たに生じた。
また、S/N比の向上のための信号の供給方法として、タッチパネルのX電極とY電極のそれぞれ両端で配線に接続することを試み、制御用ICからの信号を、X電極とY電極それぞれの両端から供給することがS/N比の向上に良いことがわかった。しかしながら、電極の両端から信号を供給するため、制御用ICからタッチパネルまでの配線は左右に延長され他の配線と交差して形成されることとなり、配線容量が増加する要因となるという新たな問題も発生した。
【0006】
さらに、タッチパネルの外形により生じる問題もある。表示装置と重ねて使用するタッチパネルの外形は、表示装置とほぼ同様の形状となる。表示装置は一般に長方形であり、X方向かY方向のどちらかが長い場合が一般的である。
従来技術では、X方向、および、Y方向の各1ライン上の個別電極は同等のサイズであるが、X方向の電極と、Y方向の電極では1ラインの長さが異なり個別電極数が異なる。そのため、1ラインの容量がX方向とY方向とで異なる。例として縦長のタッチパネルの場合、長辺方向に平行に配置するY電極の1ライン分の容量は、短辺方向に平行に配置するX電極の1ライン分の容量よりも大きくなる。
従って、X方向とY方向で電極1ライン上の容量が異なる従来技術のタッチパネルでは、X方向とY方向でノイズ強度が異なる。すなわち、従来技術のタッチパネルでは、X方向とY方向でS/N比が異なることとなる。S/N比が異なることによって、タッチパネル全体の検出感度としては、低いほうのS/N比で規定されてしまう問題があった。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、S/N比が大きく検出感度の良い入力装置を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
前述の課題を解決するために、本発明では、S/N比の向上のため、X−Y方式のタッチパネルの裏面にシールド電極を形成した。また、裏面のシールド電極に定電圧を供給するため裏面用接続端子を設け、シールド電極と裏面用接続端子とを導電部材で接続した。
さらに、X−Y電極の両端から信号を供給する構成とし、フレキシブル基板上で配線が交差し配線容量が増加する問題点を解決するために、制御用ICの出力からタッチパネル上の電極につながる配線部分では、その裏面には接地電位部分を含む配線を配置しない構造とした。またフレキシブル基板の配線交差が必要な部分では、配線を直交させることで交差面積を最小化し、配線容量の増加を防止することとした。
さらに、タッチパネルの長辺と並走するY電極の面積を縮小し、かつ直交するもう一方のX電極の面積よりも小さくなるようにし、X方向とY方向で電極1ライン上の容量を同等となるようにした。また、面積縮小で空いた部分に浮遊電極(ダミー電極)を配置した。
【発明の効果】
【0008】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
本発明によれば、S/N比が大きく検出感度の良い入力装置を提供するが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施例の表示装置の概略平面図である。
【図2】図1のA−A’線に沿った断面構造を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例の液晶表示パネルの概略平面図である。
【図4】本発明の実施例のタッチパネルの概略平面図である。
【図5】本発明の実施例のタッチパネルにフレキシブルプリント基板を実装した概略平面図である。
【図6】本発明の実施例のタッチパネルの概略平面図と概略側面図である。
【図7】本発明の実施例の変形例のタッチパネルの概略平面図である。
【図8】本発明の実施例の変形例のタッチパネルの概略平面図である。
【図9】本発明の実施例の変形例の表示装置の概略断面図である。
【図10】本発明の実施例のタッチパネルの第1の工程の概略断面図である。
【図11】本発明の実施例のタッチパネルの第2の工程の概略断面図である。
【図12】本発明の実施例のタッチパネルの第3の工程の概略断面図である。
【図13】本発明の実施例のタッチパネルの第4の工程の概略断面図である。
【図14】本発明の実施例のタッチパネルの第5の工程の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細に説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
本実施例では、表示パネルの一例として液晶表示パネルを用いて説明する。なお、表示パネルとしては、タッチパネルを用いることができるものであれば良く、液晶表示パネルに限らず、有機発光ダイオード素子や表面伝導型電子放出素子を用いることも可能である。
図1は、本発明の実施例のタッチパネル付き表示装置の概略構成を示す平面図である。また、図2は、図1のA−A’線に沿った断面構造を示す断面図である。
本実施例の表示装置300は、図1および図2に示すように、液晶表示パネル600と、液晶液示パネル600の観察者側の面上に配置された静電容量結合方式のタッチパネル400と、液晶表示パネル600の観察者側とは反対側の面下に配置されたバックライト700とを備えている。液晶表示パネル600としては、例えば、IPS方式、TN方式、VA方式等の液晶表示パネルが用いられている。
液晶表示パネル600は対向して配置された2枚の基板620と630とが貼り合わされて形成されており、2枚の基板の外側には偏光板601、602が設けられている。また、液晶表示パネル600とタッチパネル400とは樹脂・粘着フィルム等からなる第1の接着材501により接合されている。さらに、タッチパネル400の外側にはアクリル樹脂からなる前面保護板(フロントウインドウとも呼ぶ)12が樹脂・粘着フィルム等からなる第2の接着材502により貼り合わされている。
【0011】
タッチパネル400の液晶表示パネル側には、透明導電層603が設けられている。この透明導電層603は液晶表示パネル600で発生する信号をシールドする目的で形成されている。
液晶表示パネル600には多数の電極が設けられており、様々なタイミングで電極上に電圧が信号として印加されている。これらの液晶表示パネル600での電圧の変化は静電容量結合方式のタッチパネル400に設けられた電極に対してはノイズとなる。そのため、タッチパネル400を液晶表示パネル600から電気的にシールドする必要があり透明導電層603がシールド電極として設けられている。シールド電極として機能するように、透明導電層603には定電圧がフレキシブルプリント基板71等から供給されており、例えば、接地電位とされている。
フレキシブルプリント基板71はタッチパネル400の電極が形成される面(以下前面と呼ぶ)に形成された接続端子(図示せず)に接続されるが、透明導電層603が設けられる面(以下裏面と呼ぶ)に接地電位等の電圧を供給するために導電部材80が設けられている。
なお、透明導電層603はノイズの影響を抑えるために、タッチパネル400に設けられた電極と同程度のシート抵抗値である150〜200Ω/□であることが望ましい。透明導電層603の抵抗値は、結晶粒の大きさに関係することが解っているが、透明導電層603を形成する際の熱処理温度を200℃以上とすることで、結晶化を進めてシート抵抗値を150〜200Ω/□とすることが可能である。
また、さらに低抵抗な透明導電層603とすることも可能である。例えば、熱処理温度を450℃として、透明導電層603の結晶化を十分に行うことで、シート抵抗値を30〜40Ω/□とすることも可能である。シールド用の透明導電層603がタッチパネル400に設けられた電極に比較して同程度、または低抵抗であればノイズを抑える効果が向上する。
【0012】
フレキシブルプリント基板71はタッチパネル制御回路(図示せず)に接続されており、タッチパネル制御回路により入力位置の検出等が制御される。タッチパネル400の前面に設けられた電極とタッチパネル制御回路とは、フレキシブルプリント基板71を介して電気的に接続される。また、裏面に設けられた透明導電層603にも接地電位等の任意の電圧がフレキシブルプリント基板71を介して供給される。フレキシブルプリント基板71はタッチパネル400の前面に設けられる入力端子と接続されるため、裏面に設けられた透明導電層603に入力端子から配線を設けて電気的に接続する必要が生じる。
そのため、入力端子と並べて裏面接続パッドを設け、裏面接続パッドと裏面の透明導電層603を導電部材80で接続している。なお、裏面接続パッドの詳細は後述する。
図2では、スペーサ30を基板620とタッチパネル400との間に挿入している。液晶表示パネル600にタッチパネル400及びフロントウインドウ12を組み合わせたハイブリッド構造において、液晶表示パネル600の基板620のガラス強度が弱いという問題が生じる。
基板620では駆動回路50を搭載する領域が他方の基板630より突出しており1枚板の形状となっている。この駆動回路50の搭載領域で基板620が破損する不具合が生じる場合がある。そのため、基板620とタッチパネル400との間にスペーサ30を挿入し強度を向上させている。
【0013】
次に図3を用いて液晶表示パネル300について説明する。図3は、表示装置300の基本構成を示すブロック図である、なお、表示装置300を説明するために、タッチパネル400については省略して示している。前述したように、表示装置300は、液晶表示パネル600と、駆動回路50と、フレキシブルプリント基板72と、バックライト700から構成される。液晶表示パネル600の一辺には、駆動回路50が設けられており、この駆動回路50により液晶表示パネル600に各種信号が供給される。駆動回路50には外部からの信号を供給するためにフレキシブルプリント基板72が電気的に接続されている。
液晶表示パネル600は、薄膜トランジスタ610、画素電極611、対向電極(コモン電極)615等が形成される基板620(以下、TFT基板とも呼ぶ)と、カラーフィルタ等が形成される基板630(以下、フィルタ基板とも呼ぶ)とを、所定の間隙を隔てて重ね合わせ、該両基板間の周縁部近傍に枠状に設けたシール材(図示せず)により、両基板を貼り合わせると共に、シール材の内側に液晶組成物を封入、封止し、さらに、両基板の外側に偏光板601、602(図2参照)を貼り付け、TFT基板620にフレキシブルプリント基板72を接続して構成される。
【0014】
なお、本実施の形態は対向電極615がTFT基板620に設けられる所謂横電界方式の液晶表示パネルにも、対向電極615がフィルタ基板630に設けられる所謂縦電界方式の液晶表示パネルにも同様に適用される。
図3においては、図中x方向に延在しy方向に並設される走査信号線(ゲート信号線とも呼ぶ)621と、y方向に延在しx方向に並設される映像信号線(ドレイン信号線とも呼ぶ)622とが設けられており、走査信号線621とドレイン信号線622とで囲まれる領域に画素部608が形成されている。
なお、液晶表示パネル600は多数の画素部608をマトリクス状に備えているが、図を解り易くするため、図3では画素部608を1つだけ示している。マトリクス状に配置された画素部608は表示領域609を形成し、各画素部608が表示画像の画素の役割をはたし、表示領域609に画像を表示する。
各画素部608の薄膜トランジスタ610は、ソースが画素電極611に接続され、ドレインが映像信号線622に接続され、ゲートが走査信号線621に接続される。この薄膜トランジスタ610は、画素電極611に表示電圧(階調電圧)を供給するためのスイッチとして機能する。
なお、ソース、ドレインの呼び方は、バイアスの関係で逆になることもあるが、ここでは、映像信号線622に接続される方をドレインと称する。また、画素電極611と対向電極615とは容量(液晶容量)を形成している。
【0015】
駆動回路50は、TFT基板620を構成する透明な絶縁基板(ガラス基板、樹脂基板等)に配置される。駆動回路50は走査信号線621と映像信号線622と対向電極信号線625に接続している。
TFT基板620には、フレキシブルプリント基板72が接続されている。また、フレキシブルプリント基板72にはコネクタ640が設けられている。コネクタ640は外部信号線と接続され外部からの信号が入力する。コネクタ640と駆動回路50の間には配線631が設けられており、外部からの信号は駆動回路50に入力する。
また、フレキシブルプリント基板72はバックライト700に定電圧を供給している。バックライト700は液晶表示パネル600の光源として使用される。なお、バックライト700は液晶表示パネル600の裏面または前面に設けられるが、図3では図を簡潔にするため、液晶表示パネル600と並べて表示している。
表示装置300の外部に設けられた制御装置(図示せず)から送出された制御信号、および外部電源回路(図示せず)から供給される電源電圧が、コネクタ640、配線631を介して駆動回路50に入力する。
外部から駆動回路50に入力する信号は、クロック信号、ディスプレイタイミング信号、水平同期信号、垂直同期信号等の各制御信号および表示用デ−タ(R・G・B)、表示モード制御コマンドであり、入力した信号を基に、駆動回路50は液晶表示パネル600を駆動する。
【0016】
駆動回路50は1チップの半導体集積回路(LSI)から構成され、走査信号線621への走査信号の出力回路と、映像信号線622への映像信号の出力回路と、対向電極信号線625への対向電極電圧(コモン電圧)を出力する出力回路とを有している。駆動回路50は、内部で発生させる基準クロックに基づき、1水平走査時間毎に、順次液晶表示パネル600の各走査信号線621に“High”レベルの選択電圧(走査信号)を供給する。これにより、液晶表示パネル600の各走査信号線621に接続された複数の薄膜トランジスタ610が、1水平走査期間の間、映像信号線622と画素電極611との間を電気的に導通させる。
また、駆動回路50は画素が表示すべき階調に対応する階調電圧を映像信号線622に出力する。薄膜トランジスタ610がオン状態(導通)になると、映像信号線622から階調電圧(映像信号)が画素電極611に供給される。その後、薄膜トランジスタ610がオフ状態となることで画素が表示すべき映像に基づく階調電圧が画素電極611に保持される。
対向電極615には一定の対向電極電圧が印加されており、液晶表示パネル600は画素電極611と対向電極615との間の電位差により、間に挟まれた液晶分子の配向方向を変化させ、光の透過率または反射率を変化させることで画像を表示する。
また、駆動回路50は交流化駆動を実施するため、対向電極信号線625に一定期間毎に極性が反転する対向電極電圧を出力するコモン反転駆動を行っている。
前述したように、これら液晶表示パネル600を駆動するための信号の変化が、タッチパネル400にはノイズとして検出される。よって、その対策が必要となった。特にタッチパネル400は液晶表示パネル600に表示される画像を基に利用者に入力を促す性質を有しており、液晶表示パネル600等の表示装置に重ねて設けられる必要があり、近接して重ねられる表示装置の発生するノイズの影響を強く受けることとなる。
【0017】
次に、図4にタッチパネル400の概略図を示す。本実施例はタッチパネル400を縦長に使用する場合を示す。なお、表示パネルと重ねて使用するタッチパネルの外形は、表示パネルとほぼ同様の形状となる。表示パネルは一般に長方形であり、X方向かY方向のどちらかが長い場合が一般的である。図4では、タッチパネル400に重ねて用いられる液晶表示パネル600も縦長の形状をしているものとする。
タッチパネル400では、透明基板としてガラス基板5を用い、ガラス基板5の片方の面(前面とも呼ぶ)にタッチパネル用電極1、2と、接続端子7と、タッチパネル用電極1、2から接続端子7までの配線6と、裏面接続パッド81とを配置する。直行するように配置した2種の電極の少なくとも交差部は絶縁膜で分離する。
タッチパネル用電極1、2は透明導電膜で形成され、縦方向(図中Y方向)に延在し、横方向(X方向)に並列する電極をY電極1と呼ぶ。また、Y電極1に交差するように横方向(X方向)に延在し縦方向(Y方向)に並列して形成される電極をX電極2と呼ぶ。これらY電極1とX電極2の静電容量の変化を検出し、タッチされた位置を算出する。符号3で示す点線内部の検出可能な領域を入力領域と呼ぶ。
【0018】
タッチパネル400に設けられたY電極1とX電極2には両端から信号が供給されており信号の検出精度を高めている。すなわち、各Y電極1およびX電極2に電荷を供給し、一定の電圧に達する時間を計測することで容量変化を検出する場合などでは、電極の両端から電荷を供給することで、配線抵抗により生じる測定誤差を抑えることが可能となる。
そのため、入力領域3の外周に配線6が形成され、タッチパネル400の一辺に並列して形成された接続端子7に接続されている。接続端子7と並んで裏面接続パッド81が設けられ、ガラス基板5の裏面に設けられた透明導電層603と後述する導電部材80を介して電気的に接続される。
接続端子7に並んで他に、裏面用接続端子82とダミー接続端子83とが設けられている。また、裏面接続パッド81は接続端子7に比較して面積が大きく形成されて導電部材80の接続作業が容易になっている。また、ダミー接続端子83を設けることで、端子同士の短絡を防止可能となっている。符号84は裏面用接続端子82と裏面接続パッド81とを電気的に接続する配線で、他の配線6と同様の工程で形成可能である。
【0019】
次に各Y電極1、X電極2について説明する。各Y電極1、X電極2ともに交差部1aおよび2aで幅が狭くなっており、2つの交差部1aまたは2aに挟まれた電極部1bおよび2bで幅が広くなっている。この交差部1aまたは2aに挟まれた電極部1bおよび2bを個別電極とも呼ぶ。
図4では、タッチパネル400のY電極1の個別電極1bの幅を減少させている。すなわち、Y電極1の個別電極1bの数とX電極2の個別電極2bの数の比に対応させて、Y電極1は面積を縮小しており、個別電極1bと浮遊電位の電極(浮遊電極・ダミー電極)4とに分離している。
そのため、縦長の形状に従って電極の面積が大きくなっていたY電極1の面積を縮小して、1ライン上の容量をX電極2とほぼ等しくし、液晶表示パネル600から発生する信号電圧の変動によるノイズをY電極1とX電極2とで同等とした。
前述したように、タッチパネル400の裏面には透明導電層603が設けられており、液晶表示パネル600からのノイズの影響を抑えている。しかしながら、透明導電層603を設けた場合でも、すくなからず液晶表示パネル600からのノイズの影響が問題となる場合がある。
【0020】
従来技術では、X方向および、Y方向の各1ライン上の個別電極は同等のサイズであるが、X方向の電極と、Y方向の電極では1ラインの長さが異なることから個別電極数が異なる。そのため、1ラインの容量がX方向とY方向とで異なる。例として縦長のタッチパネルの場合、Y方向に平行に配置するY電極の1ライン分の容量は、X方向に平行に配置するX電極の1ライン分の容量よりも大きくなる。
従って、X方向とY方向で電極1ライン上の容量が異なる従来技術のタッチパネルでは、X方向とY方向でノイズ強度が異なる。すなわち、従来技術のタッチパネルでは、X方向とY方向でS/N比が異なることとなる。S/N比が異なることによって、タッチパネル全体の検出感度としては、低いほうのS/N比で規定されてしまう問題があった。
本実施例では、上記問題を解決し、S/N比が大きく検出感度の良い入力装置を提供することが可能となる。個別電極1bを分割して面積を縮小し、浮遊電極4を形成すると、対地容量を削減できるため、ノイズレベルを下げることができる。
図4に示す電極では、浮遊電極4を配置しなかった場合、隣接するY電極1とX電極2との間隔8が広くなる。前述したようにY電極1とX電極2とは透明導電膜によって形成されるが、この間隔8には、絶縁膜とガラス基板とが形成されて、透明導電膜が無い領域となる。透過率、反射率及び反射光の色度に関し、透明導電膜がある部分と無い部分とで差が生じるために、間隔8が肉眼で見えてしまい、表示する画像の品質を下げる。
【0021】
我々の検討では、間隔8が30μmの場合は間隔は薄く見え、20μmではほぼ見えなくなった。また10μmでは見えない結果となった。間隔8を狭くしていくと、浮遊電極4を介し隣接するY電極1とX電極2との間の容量が増大する。また、間隔8を狭くすることにより、工程中の異物付着などに起因するパターン形成異常からY電極1またはX電極2と浮遊電極4がショートする不良が増加する。
Y電極1の個別電極1bと隣接する浮遊電極4がショートすると、該当するY電極1ライン分の対地容量が増加しノイズが増え、検出感度が低下する不具合が生じる。ショートした際に、増加する容量を低減するため、図4のように浮遊電極4は4分割とした。より細かく細分化した場合はショート不良の懸念が低下するが、該当領域に透明導電膜の無い領域が増えるため、隣接する電極との透過率、反射率および色度の差が生じ増加する懸念がある。そのため、前述のとおり浮遊電極4は4分割とし、相互の電極間隔は30μmより狭く20μm程度とした。
本実施例では縦長の液晶表示パネル600に重ねて使用する場合を示したが、横長の液晶表示装置、もしくは他の方式の画像表示装置に重ねる場合でも、本発明の効果は変わらない。また、浮遊電極の分割数も4分割に限定するものでもない。
【0022】
次に、図5にタッチパネル400にフレキシブルプリント基板71を異方性導電膜等により貼り付けたものを示す。フレキシブルプリント基板71はタッチパネル400の接続端子7に電気的に接続され制御回路(図示せず)から出力する各種信号をタッチパネル400に供給する。
まず、制御回路から出力した信号は、外部装置側入出力端子74を介してフレキシブルプリント基板71に設けられた配線73に伝達される。配線73にはスルーホール78が形成され裏面に設けられた交差配線77と接続する。
交差配線77は多数の配線73と交差し他端に形成されたスルーホール78を介して再度配線73に接続される。交差配線77と配線73とはなるべく重なる面積が小さくなるように直交している。すなわち、交差配線77はX方向に沿って形成され、交差部で配線73はY方向に沿うよう形成されている。また、交差配線77は接地電位を含む電源用配線73−3と交差しないよう設けられている。
なお、配線73−3はシールドの目的で、接地電位(GND)を、裏面の透明導電層603に供給している。配線73−3と裏面用接続端子82とは、配線84と裏面接続パッド81と表裏接続用の導電部材80を介して電気的に接続される。また、配線73−3は他の配線73の囲むよう形成されているので、他の配線73をシールドする効果もある。
【0023】
タッチパネル400に設けられたY電極1とX電極2には両端から信号が供給されており信号の検出精度を高めている。すなわち、各Y電極1およびX電極2に電荷を供給し、一定の電圧に達する時間を計測することで容量変化を検出する場合などでは、電極の両端から電荷を供給することで、配線抵抗により生じる測定誤差を抑えることが可能となる。
そのため、図5のX電極2−1と2−2に示すように、配線6−1は図中右側からX電極2−1に接続し、配線6−2は図中左側からX電極2−2に接続している。同様にY電極1も上下両端で配線6に接続している。
フレキシブルプリント基板71にはタッチパネル側入出力端子79が形成されており、タッチパネル400の前面に形成された接続端子7と接続される。接続端子7は配線6に接続されており、配線6はY電極1とX電極2の両端から信号を供給するように、入力領域3の外周に形成されている。
このように、Y電極1とX電極2の両端から信号を供給するには、制御回路から出力する信号を2つの端部に分岐させて供給する必要が生じるが、フレキシブルプリント基板71では配線73−1と73−2とに分岐することで、Y電極1とX電極2の両端から信号を供給可能としている。
さらに、分岐した配線は他の配線と交差するため、交差配線77をフレキシブルプリント基板71の裏面に形成し、配線73とスルーホール78を介して接続している。すなわち、スルーホール78は裏面の交差配線77と接続する役割と信号を分岐する役割とを有している。フレキシブルプリント基板71上で信号が分岐するため、外部装置側入出力端子74側で信号が供給される配線数に対して、タッチパネル400側で信号が供給される配線数が増加している。そのため、外部装置側入出力端子74の間には、ダミー端子76が形成されている。また、外部装置側入出力端子74の外側にも接続信頼性を高めるためにダミー端子75が設けられている。
【0024】
Y電極1とX電極2の両端から信号を供給する構成とすることで、配線が交差するという特有の問題点が発生するが、特に短辺側に接続端子7を形成した場合は、縦方向(図中Y方向)に延在し、横方向(X方向)に並列するY電極1は、配線6がタッチパネル400の中心近傍の配線6−bと外縁近傍の配線6−aに接続されることとなる。
そのため、フレキシブルプリント基板71上では、配線6−bと配線6−aとを接続する交差配線77は他の多くの配線73と交差することとなる。そのため、Y電極1の配線容量はX電極2の配線容量よりも大きくなる。前述したように、Y電極1は縦長の形状に従って電極の面積が大きくなるという問題点も有しており、X電極2よりもノイズの影響を受けやすい。よって短辺側に接続端子7を形成した場合には、Y電極1の面積を縮小して、1ライン上の容量をX電極2とほぼ等しくし、液晶表示パネル600から発生する信号電圧の変動によるノイズをY電極1とX電極2とで同等とする構成が有効である。
さらに、ノイズ対策としてガラス基板5の裏面には透明導電層603が設けられているが、フレキシブルプリント基板71を介して供給される接地電位等の電圧を裏面用接続端子82、配線84を介して裏面接続パッド81に供給している。
【0025】
図6に透明導電層603と裏面接続パッド81とを接続する様子を示す。図6(a)はタッチパネル400の概略平面図で、図6(b)はその概略側面図である。図6では透明導電層603と裏面接続パッド81の接続を説明するため簡略化して示している。タッチパネル400にはガラス基板5の前面に入力領域3が形成されている。また前面には裏面用接続端子82が形成され、裏面用接続端子82は図示しないフレキシブルプリント基板71に接続される。裏面用接続端子82から裏面接続パッド81の間は、配線84を介して接続される。なお、配線84は裏面用接続端子82と裏面接続パッド81と一体に形成されている。
裏面接続パッド81と透明導電層603とは、導電部材80として導電性テープを介して接続される。(以下導電性テープも符号80で示す)導電性テープ80は樹脂性の基材に銅箔で配線が形成されており、銅箔の片面に粒径4μmの導電ビーズを含む異方性導電膜が貼られている。導電性テープ80は一端が裏面接続パッド81と、他端が透明導電層603に貼り付けられる。貼り付け後ホットピンセット等で導電性テープ80は加熱圧着される。図6では,タッチパネル400の接続端子7を設けた側の辺の左右2箇所で導電性テープ80を接続している。
フレキシブルプリント基板より安価な導電性テープ80を用い、一般工具であるホットピンセット等で加熱圧着することによりコスト低減できる。また、ホットピンセットによる作業では、裏面圧着に際しタッチパネル400をひっくり返す必要が無く、タッチパネル400の電極面を傷つけたり、汚したりする可能性を少なくできる。
【0026】
図7にタッチパネル400の接続端子7を設けた側の反対側辺にも裏面接続パッド81−2を設け、ガラス基板5の上を配線パターン84で接続する。透明導電膜は、一般的な金属よりも比抵抗が高い。そのため、図7では基板の4角部もしくは接続端子7を設ける辺と反対側にさらに裏面接続パッド81を追加することにより、裏面の透明導電層603の電位を均一化することができる。図7では、接続端子7を設けた側の辺の角部の表裏接続パッド81−1に対する裏面用接続端子82−1と、端子辺と逆側辺の表裏接続用パッド81−2に対する裏面用接続端子82−2とは分けて記載しているが、ガラス上の配線パターン84で接続していても同様の効果が得られる。なお、配線パターン84は透明導電膜と金属膜の多層で形成し、透明導電膜の一層の場合よりも配線抵抗を下げている。
次に図8にタッチパネル400の4辺に裏面接続パッド81を設け、さらに裏面の透明導電層603の電位を均一化することができるものを示す。
【0027】
次に、図9にタッチパネル400を、メタルフレーム750を用いた表示装置と積層配置する様子を示す。タッチパネル400の裏面に設けられた透明導電層603と、メタルフレームを導電性樹脂、もしくは導電ビーズを用いた異方性導電テープ760で接続する。タッチパネル400裏面の透明導電層603への電圧信号印加は、表示装置のメタルフレーム750を介して行う。このため、タッチパネルの表と裏を接続する専用のパターン、部材を用いることなく、透明導電層603へ電圧印加できる。なお、メタルフレーム750ではなく、表示装置基板上の接続パッド、もしくは表示装置側のフレキシブルプリント基板上のパターンと導電性樹脂等で接続しても同様の効果が得られる。
符号780は液晶表示パネル側に形成した透明導電層で、導電性樹脂770等でメタルフレーム750に接続されている。タッチパネル400の裏面に透明導電層603を設けさらに液晶表示パネル側にも透明導電層780を設けることでシールド効果が向上する。
【0028】
次に、本発明によるタッチパネルの製造方法を図10から図14を用いて説明する。図4のB-B'線に沿った各プロセス段階の断面概略を各図の(a)に示す。同様に図4のC−C’線に沿った各プロセス段階の断面概略を各図の(b)に示す。
まず、図10を用い第1の工程を説明する。図10に示す工程では、ガラス基板5上に第1のITO膜14(Indium Tin Oxide)を約15nmの厚さで成膜した後、銀合金15を約200nm成膜する。ホトリソグラフィ工程でレジストパターンを形成し、銀合金膜15をパターニングする。次にレジストを剥離除去し、ホトリソグラフィ工程でレジストパターンを形成し第1のITO膜14をパターニングする。その後、レジストを剥離除去して図10に示すようにパターンニングされたITO膜14と銀合金パターン15を形成する。銀合金パターン15は不透明であるため、視認されることを避けるために、後で重ねる液晶表示パネル600の表示領域に掛かる部分からは除去し、銀合金パターン15では周辺配線パターン6のみを形成する。
次に、図11を用い第2の工程を説明する。第1のITO膜14と銀合金15のパターンを形成した基板上に感光性の層間絶縁膜16を塗布しホトリソグラフィ技術でパターニング加工する。層間絶縁膜16はSiOを主成分とする膜を1μm以上塗布するのが望ましい。図11(b)に示すように、周辺部にはコンタクトホール17を設ける。また、外部駆動回路との接続に使用する接続部7では層間絶縁膜パターン16を除去する。
次に図12を用いて第3の工程を説明する。第2のITO膜18を約30nm成膜し、ホトリソグラフィ工程でレジストパターンを形成し第2のITO膜18をパターニングする。その後レジストを剥離除去して、図8に示すように、第2のITO膜18を形成する。
【0029】
次に、図13を用いて第4の工程を説明する。第2の工程で用いた絶縁膜と同じ膜を最上層保護膜19として再度基板上に塗布する。ホトリソグラフィ工程で最上層保護膜19にパターンを形成する。
次に、図14を用いて第5の工程を説明する。第5の工程では、ガラス基板5の裏面に透明導電層603としてITO膜を成膜する。この時、ガラス基板5の前面は周辺部にマスクを形成する。裏面にITOを成膜する際、ガラス基板5の縁を回りこみITOが前面側にも付着する恐れがある。そのため、マスクによってガラス基板5前面の周辺部を保護する必要がある。以上の工程をもってタッチパネル400が形成される。
以上説明したように、本実施例によれば、画像情報、文字情報の表示装置用の静電容量結合式入力装置において、検出感度に優れたタッチパネルを生産することが可能となる。なお、本発明は、入力検出領域の形状、個別電極の形状に制限されるものではない。また本実施例では直行するX方向および、Y方向の電極について記述しているが、入力位置の検出に用いる電極ライン間のS/N比の向上を目的としたものであれば、斜めに交差するものや並走する長さの異なる電極間の容量にも有効である。
以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0030】
1 Y電極
1a,2a 交差部
1b,2b 電極部(個別電極)
2,2−1,2−2 X電極
3 入力領域
4 浮遊電極
5 ガラス基板
6,6−1,6−2,6−a,6−b 周辺配線
7 接続端子
8 間隔
12 前面保護板
14 第1のITO膜
15 銀合金膜
16 層間絶縁膜
17 コンタクトホール
18 第2のITO膜
19 最上層保護膜
17 コンタクトホール
30 スペーサ
50 駆動回路
71,72 フレキシブルプリント基板
73,73−1,73−2,84,631 配線
73−3 電源用配線
74 外部装置側入出力端子
75,76 ダミー端子
77 交差配線
78,78−1 スルーホール
80 導電部材
81,81−1,81−2,81−3,81−4 裏面接続パッド
82,82−1,82−2 裏面用接続端子
83 ダミー接続端子
300 表示装置
400 タッチパネル
501 第1の接着材
502 第2の接着材
600 液晶表示パネル
601,602 偏光板
603,780 透明導電層
608 画素部
609 表示領域
610 薄膜トランジスタ
611 画素電極
615 対向電極
620,630 基板
621 走査信号線(ゲート信号線)
622 映像信号線(ドレイン信号線)
625 対向電極信号線
640 コネクタ
700 バックライト
750 メタルフレーム
760 異方性導電テープ
770 導電性樹脂

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示パネルと、
該表示パネルに重ねて形成された静電容量タッチパネルと、
前記静電容量タッチパネルの前面に形成された複数のX電極と、該X電極と交差する複数のY電極と、
前記静電容量タッチパネルの裏面に形成された裏面電極と、
前記X電極の両端から信号を供給するX電極信号配線と、
前記Y電極の両端から信号を供給するY電極信号配線と、
前記静電容量タッチパネルの前面に形成され、前記X電極信号配線及びY電極信号配線に接続された接続端子を有する接続部と、
前記X電極信号配線およびY電極信号配線と前記接続部で接続されるフレキシブル基板とを有し、
前記X電極とY電極とは、互いに重なり合う交差部と、2つの交差部間に形成された電極部とを有し、
前記静電容量タッチパネルの前面で前記接続部に隣接し、前記接続端子と並んで、かつ前記Y電極信号配線に接続される接続端子の外側に、裏面接続パッドを形成し、
前記接続端子と前記裏面接続パッドとを前記静電容量タッチパネルの前面に形成された配線で接続し、
前記裏面接続パッドと前記裏面電極とを導電部材で接続し、
前記フレキシブル基板から前記裏面電極に電圧を供給することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記静電容量タッチパネルの裏面電極に接続される導電部材を導電テープで形成したことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記導電部材と前記裏面接続パッドとは異方性導電膜で接続されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記裏面電極を透明導電膜で形成することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記Y電極の電極部の面積は前記X電極の電極部の面積よりも小さく、前記X電極またはY電極の電極部に近接してダミー電極が形成されたことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
長辺と短辺とを備えた表示パネルと、
該表示パネルの上に接着された静電容量タッチパネルと、
前記静電容量タッチパネルの前面に形成された複数のX電極と、該X電極と交差する複数のY電極と、
前記静電容量タッチパネルの裏面に形成された裏面電極と、
前記X電極とY電極に電気的に接続されるフレキシブル基板と、
前記静電容量タッチパネルの前面で短辺に形成され、X電極とY電極とを前記フレキシブル基板に接続する接続端子とを有し、
前記X電極とY電極とは、互いに重なり合う交差部と、2つの交差部間に形成され、前記交差部よりも幅が広い個別電極とを有し、
前記Y電極は前記長辺に沿って形成され、前記X電極は前記短辺に沿って形成され、
前記静電容量タッチパネルの前面の短辺で、前記Y電極と接続する接続端子に隣接し、前記Y電極と接続する接続端子に並んで、Y電極と接続する接続端子の外側に裏面接続パッドを形成し、
前記接続端子と前記裏面接続パッドとを前記静電容量タッチパネルの前面に形成された配線で接続し、
前記裏面接続パッドと前記裏面電極とを導電部材で接続することを特徴とする表示装置。
【請求項7】
前記静電容量タッチパネルの裏面電極に接続される導電部材を導電テープで形成したことを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記導電部材と前記裏面接続パッドとは異方性導電膜で接続されることを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項9】
前記裏面電極を透明導電膜で形成することを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項10】
前記Y電極の個別電極の面積は前記X電極の個別電極の面積よりも小さく、前記X電極またはY電極の個別電極に近接してダミー電極が形成されたことを特徴とする請求項6に記載の表示装置。
【請求項11】
表示パネルと、
該表示パネルの上に設けられた静電容量タッチパネルと、
前記静電容量タッチパネルの前面に形成された複数のX電極と、該X電極と交差する複数のY電極と、
前記静電容量タッチパネルの裏面に形成された裏面電極と、
前記X電極に信号を供給する第1の配線と、
前記Y電極に信号を供給する第2の配線と、
前記静電容量タッチパネルの前面に形成され、前記第1の配線及び第2の配線に接続された接続端子を有する接続部と、
前記第1と第2の配線が形成されたフレキシブル基板とを備え、
前記X電極とY電極とは、互いに重なり合う交差部と、2つの交差部間に形成され、前記交差部よりも幅が広い個別電極とを有し、
前記フレキシブル基板は外部装置側入出力端子と静電容量タッチパネル側入出力端子とを有し、
前記静電容量タッチパネル側入出力端子に並べて裏面用接続パッドを設け、
前記裏面用接続パッドには前記フレキシブル基板を介して定電圧電源が供給され、
前記接続端子と前記裏面用接続パッドとを前記静電容量タッチパネルの前面に形成された配線で接続し、
前記裏面電極と前記裏面用接続パッドとは導電部材で接続されたことを特徴とする表示装置。
【請求項12】
前記静電容量タッチパネルの裏面電極に接続される導電部材を導電テープで形成したことを特徴とする請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記導電部材と前記裏面用接続パッドとは異方性導電膜で接続されることを特徴とする請求項11に記載の表示装置。
【請求項14】
前記裏面電極を透明導電膜で形成することを特徴とする請求項11に記載の表示装置。
【請求項15】
前記Y電極の個別電極の面積は前記X電極の個別電極の面積よりも小さく、前記X電極またはY電極の個別電極に近接してダミー電極が形成されたことを特徴とする請求項11に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−33549(P2013−33549A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−248935(P2012−248935)
【出願日】平成24年11月13日(2012.11.13)
【分割の表示】特願2008−258053(P2008−258053)の分割
【原出願日】平成20年10月3日(2008.10.3)
【出願人】(502356528)株式会社ジャパンディスプレイイースト (2,552)
【出願人】(506087819)パナソニック液晶ディスプレイ株式会社 (443)
【Fターム(参考)】