説明

表示装置

【課題】輝度むらの抑制および薄型化を図ることが可能で、且つ、天井材に取り付ける場合の取付強度を高めることが可能な表示装置を提供する。
【解決手段】エレクトロルミネッセンスパネルを有する表示パネル1と、外部電源に接続可能な端子台2と、端子台2と電気的に接続され表示パネル1を点灯制御する点灯制御部3と、少なくとも一面が開放され点灯制御部3を収納する収納部4aを有し上記一面側に表示パネル1が配置される装置本体4とを備える。装置本体4の上壁4fに、天井材へ取り付けるための本体取付部5を有する。表示パネル1と装置本体4とで構成される表示ユニット12は、上壁4fから離れるに従って厚さ寸法が小さくなっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、表示装置の一種として、図8に示すような内照式の誘導灯や図9に示すような導光式の誘導灯が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
図8に示した構成の内照式の誘導灯は、表示パネル51の背面側に直管型ランプ53が配置されている。この内照式の誘導灯は、直管型ランプ53からの直射光および反射板55からの反射光を前面側に照射し、表示パネル51に光を透過させることで、表示パネル51の表示面を光らせる。
【0004】
図9に示した構成の導光式の誘導灯は、光源を構成する直管型ランプ57aが、本体部58の前面側に配置された表示パネル56aおよび導光板56bの上部に配置されている。この導光式の誘導灯は、直管型ランプ57aからの光が導光板56bの端面(上端面)から導光板56b内に入射され、入射された光が導光板56b内で複数回反射して導光板56bの前面側を面発光させることで、導光板56bの前面側に配置された表示パネル56aの表示面を光らせる。
【0005】
また、従来から、非常の際に避難口へ誘導および案内するためのエレクトロルミネッセンスパネルスピーカ(ELパネルスピーカ)を用いたエレクトロルミネッセンスパネルスピーカシステム(ELパネルスピーカシステム)が提案されている(特許文献2)。
【0006】
特許文献2に開示されたELパネルスピーカシステムは、上述のELパネルスピーカと、煙などを検出するセンサ部と、このELパネルスピーカシステムの制御を行う制御部とを有している。なお、特許文献2には、上述のELパネルスピーカシステムが、センサ部と制御部との一方または両方を、ELパネルスピーカと一体に設けてもよい旨が記載されている。
【0007】
上述の特許文献2には、ELパネルスピーカとして、図10に示すように、非常時誘導用の案内マーク63が一面に貼り付けられた有機ELパネル部64を具備する本体部65と、有機ELパネル部64の厚み方向に延伸し本体部65の下側に固定される2つのスタンド62,62とを有する有機ELパネルスピーカ61が記載されている。
【0008】
有機ELパネル部64は、略正方形の透明なガラス基板上に、透明電極層、有機発光層、反射層を兼ねる金属電極層の順でこれらを積層して、有機ELパネル本体(図示せず)を形成している。また、有機ELパネル部64は、有機ELパネル本体の上側に配置されガラス基板と接着剤により固着される封止板(図示せず)と、この封止板と金属電極層との間に配置される吸湿用シート(図示せず)とを有している。ここで、有機ELパネル部64は、有機発光層で発光した光を透明電極層を介してガラス基板側へ出射するとともに、有機発光層で発光した光の一部を金属電極層で反射してガラス基板側から出射する。
【0009】
本体部65は、上述の有機ELパネル部64を保持することができる矩形の枠体として構成された前フレーム66を有している。また、本体部65は、上述の有機ELパネル部64を前フレーム66との間に保持する後フレーム67を有している。なお、本体部65は、前フレーム66の開口部66aから有機ELパネル部64を露出している。
【0010】
各スタンド62,62は、有機ELパネルスピーカ61を、床上等に置いたり、床上や天井等に固定したりするものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2009−205858号公報
【特許文献2】特開2009−301431号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところで、図8に示した構成の内照式の誘導灯では、本体部52内の中央部に1本の直管型ランプ53が配置されているので、輝度むらが懸念される。また、この内照式の誘導灯では、直管型ランプ53からの直射光および反射板55からの反射光により表示パネル51の表示面を光らせるので、図9に示した構成の導光式の誘導灯に比べて、厚み寸法が大きくなる場合が多い。
【0013】
また、図9に示した構成の導光式の誘導灯では、表示パネル56aの背面側に導光板56bを有しているので、表示パネル56aの輝度むらを抑制することが可能となる。
【0014】
しかしながら、図9に示した構成の導光式の誘導灯では、表示パネル56aの背面側に導光板56bを配置しているので、より一層の薄型化を図ることが難しい。
【0015】
また、図10に示した構成の有機ELパネルスピーカ61を用いたELパネルスピーカシステムでは、非常時誘導用の案内マーク63が一面に貼り付けられた有機ELパネル部64を有し、この有機ELパネル部64自体で発光した光を出射するので、例えば、制御部を有機ELパネルスピーカ61と一体に設けた場合であっても、上述の導光式の誘導灯よりも薄型化を図ることが可能であると考えられる。
【0016】
しかしながら、図10に示した構成の有機ELパネルスピーカ61を用いたELパネルスピーカシステムでは、このELパネルスピーカシステムを天井に取り付ける場合、有機ELパネル部64の厚み方向に延伸した各スタンド62,62を本体部65の上側に配置して、天井に取り付ける必要があり、各スタンド62,62を含めたシステム全体の厚み方向の専有スペースが広くなり、また、取付強度が不足する懸念がある。
【0017】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、輝度むらの抑制および薄型化を図ることが可能で、且つ、天井材に取り付ける場合の取付強度を高めることが可能な表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の表示装置は、エレクトロルミネッセンスパネルを有する表示パネルと、外部電源に接続可能な端子台と、前記端子台と電気的に接続され前記表示パネルを点灯制御する点灯制御部と、少なくとも一面が開放され前記点灯制御部を収納する収納部を有し前記一面側に前記表示パネルが配置される装置本体とを備え、前記装置本体の上壁に、天井材へ取り付けるための本体取付部を有し、前記表示パネルと前記装置本体とで構成される表示ユニットは、前記上壁から離れるに従って厚さ寸法が小さくなっていることを特徴とする。
【0019】
本発明の表示装置は、エレクトロルミネッセンスパネルを有する表示パネルと、外部電源に接続可能な端子台と、前記端子台と電気的に接続され前記表示パネルを点灯制御する点灯制御部と、少なくとも一面が開放され前記店頭制御部を収納する収納部を有し前記一面側に前記表示パネルが配置される装置本体とを備え、前記装置本体の上壁に、天井材へ取り付けるための本体取付部を有し、前記表示パネルと前記装置本体とで構成される表示ユニットは、前記上壁から離れるに従って前記表示パネルの表示面が後退していることを特徴とする。
【0020】
この表示装置において、前記装置本体は、前記上壁から離れるに従って前記収納部の深さ寸法が小さくなるように形成され、前記点灯制御部は、回路基板に実装された複数の部品を有し、前記複数の前記部品のうち前記回路基板の厚み方向の高さ寸法が相対的に大きな前記部品を前記上壁側に配置してあることが好ましい。
【0021】
この表示装置において、前記端子台が、前記収納部において前記上壁側に収納されてなることが好ましい。
【0022】
この表示装置において、前記外部電源から前記点灯制御部への電力供給が遮断されたときに前記点灯制御部へ電力を供給可能な蓄電池を備え、前記蓄電池が、前記収納部において前記上壁側に収納されてなることが好ましい。
【0023】
この表示装置において、前記エレクトロルミネッセンスパネルを有する第1の表示パネルとは別に前記エレクトロルミネッセンスパネルを有する第2の表示パネルを備え、前記第2の表示パネルは、前記装置本体における前記第1の表示パネル側とは反対側に配置されてなることが好ましい。
【発明の効果】
【0024】
本発明の表示装置においては、輝度むらの抑制および薄型化を図ることが可能で、且つ、天井材に取り付ける場合の取付強度を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施形態1の表示装置を示し、(a)は概略平面図、(b)は概略正面図、(c)は概略断面図である。
【図2】同上の表示装置を2台背中合わせにした場合の使用例に関し、(a)は天井材に取り付けた状態を示す概略正面図、(b)は天井材に取り付けた状態を示す概略断面図である。
【図3】実施形態2の表示装置を示し、(a)は概略正面図、(b)は概略断面図である。
【図4】実施形態3の表示装置を示し、(a)は概略正面図、(b)は概略断面図である。
【図5】実施形態4の表示装置に関し、(a)は天井材に取り付けた状態を示す概略正面図、(b)は天井材に取り付けた状態を示す概略断面図である。
【図6】実施形態5の表示装置に関し、(a)は天井材に取り付けた状態を示す概略正面図、(b)は天井材に取り付けた状態を示す概略断面図である。
【図7】実施形態6の表示装置を示し、(a)は概略正面図、(b)は概略断面図である。
【図8】従来例の誘導灯の分解斜視図である。
【図9】従来例の他の構成例を示す誘導灯の分解斜視図である。
【図10】従来例のELパネルスピーカの外観を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
(実施形態1)
以下、本実施形態の表示装置について、図1および図2に基づいて説明する。
【0027】
本実施形態では、表示装置の一例として誘導灯を例示する。この表示装置は、天井材20に取り付け可能なものであって、エレクトロルミネッセンスパネルを有する矩形板状の表示パネル1と、商用電源である外部電源(図示せず)に接続可能な端子台2とを備えている。また、表示装置は、端子台2と電気的に接続され表示パネル1を点灯制御する点灯制御部3と、一面(図1(c)では、左面)が開放された箱状(本実施形態では、矩形箱状)の装置本体4とを備えている。なお、表示パネル1を構成するエレクトロルミネッセンスパネルとしては、有機エレクトロルミネッセンスパネルを用いているが、これに限らず、無機エレクトロルミネッセンスパネルを用いてもよい。また、本実施形態におけるエレクトロルミネッセンスパネルの発光色は、白色である。
【0028】
表示パネル1は、エレクトロルミネッセンスパネルにおける装置本体4とは反対側の表面(図1(c)では、左面)に、避難口へ誘導するためのシンボルが表記された透光性シート(図示せず)が貼り付けられている。したがって、本実施形態の表示装置では、エレクトロルミネッセンスパネルにおける上記表面に上述の透光性シートが貼り付けられている表示パネル1を備えているので、輝度むらを抑制することが可能となる。表示装置は、誘導灯に限らず、例えば、看板や標識などの用途に用いられるものでもよく、用途に応じて適宜のシンボルや図形が表記された透光性シートをエレクトロルミネッセンスパネルにおける上記表面に貼り付ければよい。また、本実施形態では、表示パネル1を、エレクトロルミネッセンスパネルにおける上記表面に上述の透光性シートを貼り付けて構成しているが、表示パネル1の構成はこれに限らず、例えば、エレクトロルミネッセンスパネルにおける上記表面に適宜のシンボルや図形を印刷して構成してもよい。なお、表示パネル1は、上述の透光性シートにおけるエレクトロルミネッセンスパネル側とは反対側の表面が、表示パネル1の表示面を構成している。また、本実施形態では、表示パネル1の形状を正方形状としているので、表示パネル1の表示面を正方形状にすることができ、表示装置の意匠性を向上させることが可能となる。
【0029】
端子台2は、上記外部電源からの電源線(図示せず)を接続することで上記外部電源と電気的に接続可能なものである。
【0030】
点灯制御部3は、表示パネル1を点灯させる点灯部(図示せず)と、この点灯部を制御する制御部(図示せず)とを備えることが好ましい。この点灯制御部3は、例えばプリント配線板からなる回路基板(図示せず)に実装された複数の部品3aを有している。
【0031】
点灯制御部3は、上記外部電源から端子台2を介して電力が供給される。本実施形態では、点灯制御部3が、上記外部電源からの交流電圧を直流電圧に変換するAC/DC変換部(図示せず)を備えている。なお、本実施形態では、点灯制御部3が上記AC/DC変換部を備えるようにしているが、これに限らず、例えば、上記AC/DC変換部を有する電源ユニットを天井裏に設置して、この電源ユニットを接続線により端子台2と電気的に接続するようにしてもよい。これにより、本実施形態では、より一層の薄型化を図ることが可能となる。
【0032】
装置本体4は、上述のように一面が開放された箱状に形成されており、その内部空間に点灯制御部3などを収納可能となっている。要するに、装置本体4は、点灯制御部3を収納する収納部4aを有している。また、装置本体4は、上記一面側に表示パネル1が配置される。ここで、本実施形態では、表示パネル1を装置本体4に取り付ける構造として、例えば、表示パネル1に、この表示パネル1を装置本体4の上記一面側に取り付けるための取付片(図示せず)を設け、装置本体4の上記一面側に、表示パネル1の上記取付片を着脱自在に取り付け可能なパネル取付穴(図示せず)を設けているが、表示パネル1を装置本体4に取り付ける手段は、これに限るものではない。なお、本実施形態では、表示パネル1と装置本体4とで、表示ユニット12を構成している。
【0033】
装置本体4の上壁4fには、天井材20から引き出された上記電源線を挿通可能な第1の電源線挿通孔4bが設けられている。
【0034】
また、装置本体4の上壁4fには、天井材20へ取り付けるための本体取付部5を有している。本実施形態では、装置本体4の上壁4fに、装置本体4を天井材20に取り付けるための第1取付ねじ(図示せず)を挿通可能な複数(図1では、3つ)の第1挿通孔4cが設けられており、これら複数の第1挿通孔4cが、本体取付部5を構成している。本体取付部5は、装置本体4の上壁4fの外周端よりも内側に設けられている。これにより、装置本体4は、上壁4fに本体取付部5を設けたことによる機械的強度の低下を抑制することが可能となる。
【0035】
したがって、本実施形態の表示装置は、装置本体4の上壁4fに本体取付部5を有することによって、従来例の図10に示した構成の有機ELパネルスピーカ61を用いたELパネルスピーカシステムに比べて、厚み方向の専有スペースを狭くすることが可能で、表示装置全体の薄型化を図ることが可能となり、また、天井材20に取り付ける場合の取付強度を高めることが可能となる。
【0036】
また、本実施形態の表示装置は、天井材20以外の造営材である壁材にも取り付け可能なものである。本実施形態では、装置本体4の背壁4hに、壁材から引き出された上記電源線を挿通可能な第2の電源線挿通孔4dが設けられている。また、装置本体4の背壁4hには、装置本体4を壁材に取り付けるための第2取付ねじ(図示せず)を挿通可能な複数(図1では、3つ)の第2挿通孔4eが設けられている。これにより、本実施形態では、装置本体4を壁材にも取り付けることが可能となっている。
【0037】
また、装置本体4は、背壁4hの厚み方向における上壁4fの突出寸法よりも下壁4gの突出寸法が小さくなっており、左右両側の側壁4k,4jの突出寸法は、上壁4fから離れるに従って徐々に小さくなっている。一方、表示パネル1の厚み寸法は、略一定となっている。
【0038】
したがって、本実施形態における上述の表示ユニット12は、装置本体4の上壁4fから離れるに従って厚み寸法が小さくなっている。これにより、本実施形態では、表示装置の薄型化を図ることが可能となる。
【0039】
また、本実施形態における表示ユニット12は、装置本体4の上壁4fから離れるに従って表示パネル1の上記表示面が後退している。ここにおいて、装置本体4は、装置本体4の上壁4fと表示パネル1とのなす角が90°よりも小さくなるように形成されている。本実施形態の表示装置では、装置本体4の上壁4fから離れるに従って表示パネル1の上記表示面が後退しているので、表示装置の薄型化を図ることが可能となり、また、天井材20へ取り付けて使用する場合に、表示パネル1の上記表示面の視認性を向上させることが可能となる。
【0040】
また、本実施形態では、装置本体4が、上壁4fから離れるに従って収納部4aの深さ寸法が小さくなることが好ましい。ここにおいて、点灯制御部3は、装置本体4の収納部4aにおいて装置本体4の下壁4g側に収納される。また、点灯制御部3は、上記回路基板に実装された複数の部品3aのうち上記回路基板の厚み方向の高さ寸法が相対的に大きな部品3aを装置本体4の上壁4f側に配置することが好ましい。また、点灯制御部3は、上記回路基板に実装された複数の部品3aのうち上記高さ寸法が相対的に小さな部品3aを装置本体4の下壁4g側に配置することが好ましい。要するに、本実施形態における点灯制御部3は、複数の部品3aのうち上記回路基板の厚み方向の高さ寸法が相対的に大きな部品3aを装置本体4の上壁4f側に配置してあることが好ましい。これにより、本実施形態では、装置本体4の上壁4fから離れるに従って表示ユニット12の厚み寸法を小さくすることが可能となり、表示装置の薄型化を図ることが可能となる。
【0041】
また、本実施形態の表示装置では、端子台2が、収納部4aにおいて上側に収納されることが好ましい(図1(b)参照)。要するに、本実施形態における端子台2は、装置本体4の収納部4aにおいて装置本体4の上壁4f側に収納されることが好ましい。これにより、本実施形態の表示装置では、装置本体4の上壁4fから離れるに従って表示ユニット12の厚み寸法を小さくすることが可能となり、表示装置の薄型化を図ることが可能となる。また、本実施形態の表示装置では、端子台2が装置本体4の収納部4aにおいて装置本体4の下壁4g側に収納された場合に比べて、上記電源線を端子台2に接続するための作業性を向上させることが可能となる。なお、本実施形態の表示装置では、端子台2が、装置本体4の背壁4hに固定されている。
【0042】
また、本実施形態の表示装置は、上記外部電源から点灯制御部3への電力供給が遮断されたときに点灯制御部3へ電力を供給可能な蓄電池6と、上記外部電源から供給された電力により蓄電池6を充電する充電部(図示せず)とを備えることが好ましい。本実施形態では、例えば、点灯制御部3に上記充電部が設けられている。なお、上記制御部は、上記外部電源から点灯制御部3への電力供給が遮断されたときに、蓄電池6に点灯制御部3へ電力を供給させる。
【0043】
蓄電池6は、収納部4aにおいて上側に収納されることが好ましい(図1(b)参照)。要するに、本実施形態における蓄電池6は、装置本体4の収納部4aにおいて装置本体4の上壁4f側に収納されることが好ましい。これにより、本実施形態の表示装置では、例えば、背壁4hの厚み方向における蓄電池6の高さ寸法が点灯制御部3の各部品3aの高さ寸法より大きな場合でも、装置本体4の上壁4fから離れるに従って表示ユニット12の厚み寸法を小さくすることが可能となり、表示装置の薄型化を図ることが可能となる。なお、本実施形態では、蓄電池6が、装置本体4の背壁4hに固定されている。また、蓄電池6は、電線(図示せず)を介して上記充電部と電気的に接続されている。
【0044】
また、本実施形態の表示装置は、点灯制御部3の動作を点検するための操作部(図示せず)を有する点検スイッチ(図示せず)と、蓄電池6の充電状態を表示する発光素子を有する充電モニタ(図示せず)とを具備する点検装置7を備えることが好ましい。なお、上記操作部は、例えば、操作釦により構成することができる。また、点検装置7は、点灯制御部3の上記制御部と電気的に接続されている。
【0045】
上記点検スイッチは、上記外部電源から点灯制御部3への電力供給が遮断されたときに点灯制御部3が正常に動作するか否かを点検するためのものであって、擬似的に上記外部電源の停電状態を作り出すものである。本実施形態における点検装置7は、上記点検スイッチの上記操作部が装置本体4の下壁4gから露出するように配置されることが望ましい。ここにおいて、装置本体4の下壁4gには、上記点検スイッチの上記操作部を露出するための第1の窓孔(図示せず)を形成すればよい。また、装置本体4の下壁4gには、上記充電モニタを露出するための第2の窓孔(図示せず)が設けられることが望ましい。
【0046】
以上説明した本実施形態の表示装置では、表示パネル1と装置本体4とで構成される表示ユニット12が、装置本体4の上壁4fから離れるに従って厚さ寸法が小さくなっており、且つ、装置本体4の上壁4fに本体取付部5を有しているので、輝度むらの抑制および薄型化を図ることが可能で、且つ、天井材20に取り付ける場合の取付強度を高めることが可能となる。また、本実施形態の表示装置では、表示パネル1と装置本体4とで構成される表示ユニット12は、装置本体4の上壁4fから離れるに従って表示パネル1の上記表示面が後退しており、且つ、装置本体4の上壁4fに本体取付部5を有しているので、輝度むらの抑制および薄型化を図ることが可能で、且つ、天井材20に取り付ける場合の取付強度を高めることが可能となる。
【0047】
なお、本実施形態における装置本体4は、少なくとも上記一面が開放されていればよく、例えば、左右両面も開放されていてもよい。
【0048】
以下、本実施形態の表示装置を2台用いた場合の使用例について、図2に基づいて説明する。
【0049】
本実施形態では、各表示装置の装置本体4の背壁4hを背中合わせにした状態で天井材20に取り付けられる。これにより、本実施形態では、両面発光型の表示装置を提供することが可能となる。
【0050】
(実施形態2)
以下、本実施形態の表示装置について、図3に基づいて説明する。
【0051】
本実施形態の表示装置の基本構成は実施形態1と同じであり、装置本体4の形状が実施形態1と相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
【0052】
装置本体4は、上壁4fから離れるに従って背壁4hが表示パネル1側へ前進しているように形成されている。ここにおいて、装置本体4は、背壁4hと上壁4fとのなす角が90°よりも小さくなるように形成されている。なお、表示パネル1と上壁4fとのなす角は、90°に設定してある。
【0053】
したがって、本実施形態の表示装置でも、表示ユニット12が、装置本体4の上壁4fから離れるに従って厚さ寸法が小さくなっており、且つ、装置本体4の上壁4fに本体取付部5を有しているので、輝度むらの抑制および薄型化を図ることが可能で、且つ、天井材(図示せず)に取り付ける場合の取付強度を高めることが可能となる。
【0054】
(実施形態3)
以下、本実施形態の表示装置について、図4に基づいて説明する。
【0055】
本実施形態の表示装置の基本構成は実施形態1と同じであり、表示パネル1が湾曲した形で装置本体4の上記一面側に配置されている点が実施形態1と相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
【0056】
表示パネル1は、有機エレクトロルミネッセンスパネルを有する表示パネルである。これにより、本実施形態の表示装置では、有機エレクトロルミネッセンスパネルにおける有機エレクトロルミネッセンス素子を形成するための基板としてフレキシブルな基板を用いることにより、表示パネル1を装置本体4の背壁4h側に湾曲した状態で装置本体4に取り付けることが可能である。
【0057】
したがって、本実施形態の表示装置では、表示パネル1が装置本体4の上壁4fから離れるに従って装置本体4側に湾曲した状態で装置本体4に取り付けられるので、実施形態1の表示装置に比べて、表示装置の薄型化をさらに図ることが可能となる。
【0058】
(実施形態4)
以下、本実施形態の表示装置について、図5に基づいて説明する。
【0059】
本実施形態の表示装置の基本構成は実施形態1と同じであり、端子台2が天井材20に予め埋め込み配置された埋込ボックス8に収納される点などが実施形態1と相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
【0060】
装置本体4の上壁4fの各第1挿通孔4cは、埋込ボックス8に予め設けられた舌片(図示せず)に装置本体4を取り付け可能な第3取付ねじ(図示せず)を挿通する機能を有している。これにより、本実施形態では、上記第3取付ねじを装置本体4の上壁4fの各第1挿通孔4cにそれぞれ挿通し、埋込ボックス8の上記舌片に形成された各取付ねじ孔(図示せず)に螺合することによって、装置本体4を埋込ボックス8に取り付けることが可能となる。
【0061】
端子台2は、装置本体4の上壁4fの上面側に配置されている。
【0062】
したがって、本実施形態では、端子台2を埋込ボックス8内に配置することによって、実施形態1の表示装置に比べて、表示装置の薄型化をさらに図ることが可能となる。
【0063】
(実施形態5)
以下、本実施形態の表示装置について、図6に基づいて説明する。
【0064】
本実施形態の表示装置の基本構成は実施形態4と同じであり、蓄電池6などが実施形態4と相違する。なお、実施形態4と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
【0065】
蓄電池6は、実施形態4における蓄電池6に比べて表示ユニット12の厚み方向に沿った高さ寸法が小さなものである。この蓄電池11は、収納部4aにおいて下側に収納されている(図6(a)参照)。要するに、本実施形態における蓄電池11は、装置本体4の収納部4aにおいて装置本体4の下壁4g側に収納されている。
【0066】
したがって、本実施形態では、実施形態4に比べて高さ寸法の小さな蓄電池6を用いており、装置本体4の収納部4aにおいて装置本体4の下壁4g側にこの蓄電池6を収納しているので、実施形態4の表示装置に比べて、表示装置の薄型化をさらに図ることが可能となる。
【0067】
(実施形態6)
以下、本実施形態の表示装置について、図7に基づいて説明する。
【0068】
本実施形態の表示装置の基本構成は実施形態1と同じであり、装置本体4における表示パネル1とは反対側に表示パネル9を備える点などが実施形態1と相違する。なお、実施形態1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を適宜省略する。
【0069】
表示パネル9は、エレクトロルミネッセンスパネルを有する矩形板状の表示パネルである。なお、表示パネル9を構成するエレクトロルミネッセンスパネルとしては、有機エレクトロルミネッセンスパネルを用いているが、これに限らず、無機エレクトロルミネッセンスパネルを用いてもよい。また、本実施形態におけるエレクトロルミネッセンスパネルの発光色は、白色である。以下、説明の便宜上、表示パネル1を第1の表示パネル1と称し、表示パネル9を第2の表示パネル9と称する。また、第1の表示パネル1におけるエレクトロルミネッセンスパネルを第1のエレクトロルミネッセンスパネルと称し、第2の表示パネル9におけるエレクトロルミネッセンスパネルを第2のエレクトロルミネッセンスパネルと称する。
【0070】
第2の表示パネル9は、第2のエレクトロルミネッセンスパネルにおける装置本体4とは反対側の表面(図7(b)では、右面)に、上述の透光性シートが貼り付けられている。ここにおいて、本実施形態における点灯制御部3は、第1の表示パネル1および第2の表示パネル9を点灯制御する。
【0071】
したがって、本実施形態の表示装置では、上述の第1の表示パネル1を備えるとともに、第2のエレクトロルミネッセンスパネルにおける上記表面に上述の透光性シートが貼り付けられている第2の表示パネル9を備えているので、両面発光型の表示装置において第1の表示パネル1および第2の表示パネル9の輝度むらを抑制することが可能となる。なお、本実施形態では、第2の表示パネル9を、第2のエレクトロルミネッセンスパネルにおける上記表面に上述の透光性シートを貼り付けて構成しているが、第2の表示パネル9の構成はこれに限らず、例えば、第2のエレクトロルミネッセンスパネルにおける上記表面に適宜のシンボルや図形を印刷して構成してもよい。また、第2の表示パネル9は、上述の透光性シートにおける第2のエレクトロルミネッセンスパネル側とは反対側の表面が、第2の表示パネル9の表示面を構成している。また、本実施形態では、第2の表示パネル9の形状を正方形状としているので、第2の表示パネル9の表示面を正方形状にすることができ、表示装置の意匠性を向上させることが可能となる。
【0072】
装置本体4は、上記一面側とは反対側(図7(b)では、右側)に第2の表示パネル9が配置される。要するに、本実施形態では、第2の表示パネル9が、装置本体4における第1の表示パネル1側とは反対側に配置されている。ここで、本実施形態では、第2の表示パネル9を装置本体4に取り付ける構造として、例えば、第2の表示パネル9に、この第2の表示パネル9を装置本体4の上記一面側とは反対側に取り付けるための取付片(図示せず)を設け、装置本体4の上記一面側とは反対側に、第2の表示パネル9の上記取付片を着脱自在に取り付け可能なパネル取付穴(図示せず)を設けているが、第2の表示パネル9を装置本体4に取り付ける構造は、これに限るものではない。
【0073】
したがって、本実施形態では、第2の表示パネル9が、装置本体4における第1の表示パネル1側とは反対側に配置されているので、両面発光型の表示装置を提供することが可能となる。
【符号の説明】
【0074】
1 表示パネル(第1の表示パネル)
2 端子台
3 点灯制御部
3a 部品
4 装置本体
4a 収納部
4f 上壁
5 本体取付部
6 蓄電池
9 表示パネル(第2の表示パネル)
12 表示ユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
エレクトロルミネッセンスパネルを有する表示パネルと、外部電源に接続可能な端子台と、前記端子台と電気的に接続され前記表示パネルを点灯制御する点灯制御部と、少なくとも一面が開放され前記点灯制御部を収納する収納部を有し前記一面側に前記表示パネルが配置される装置本体とを備え、前記装置本体の上壁に、天井材へ取り付けるための本体取付部を有し、前記表示パネルと前記装置本体とで構成される表示ユニットは、前記上壁から離れるに従って厚さ寸法が小さくなっていることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
エレクトロルミネッセンスパネルを有する表示パネルと、外部電源に接続可能な端子台と、前記端子台と電気的に接続され前記表示パネルを点灯制御する点灯制御部と、少なくとも一面が開放され前記店頭制御部を収納する収納部を有し前記一面側に前記表示パネルが配置される装置本体とを備え、前記装置本体の上壁に、天井材へ取り付けるための本体取付部を有し、前記表示パネルと前記装置本体とで構成される表示ユニットは、前記上壁から離れるに従って前記表示パネルの表示面が後退していることを特徴とする表示装置。
【請求項3】
前記装置本体は、前記上壁から離れるに従って前記収納部の深さ寸法が小さくなるように形成され、前記点灯制御部は、回路基板に実装された複数の部品を有し、前記複数の前記部品のうち前記回路基板の厚み方向の高さ寸法が相対的に大きな前記部品を前記上壁側に配置してあることを特徴とする請求項1または請求項2記載の表示装置。
【請求項4】
前記端子台が、前記収納部において前記上壁側に収納されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記外部電源から前記点灯制御部への電力供給が遮断されたときに前記点灯制御部へ電力を供給可能な蓄電池を備え、前記蓄電池が、前記収納部において前記上壁側に収納されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記エレクトロルミネッセンスパネルを有する第1の表示パネルとは別に前記エレクトロルミネッセンスパネルを有する第2の表示パネルを備え、前記第2の表示パネルは、前記装置本体における前記第1の表示パネル側とは反対側に配置されてなることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の表示装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2013−44864(P2013−44864A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−181430(P2011−181430)
【出願日】平成23年8月23日(2011.8.23)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】