説明

表面実装型圧電振動デバイス

【課題】 圧電振動片の小形化を実現しながら耐衝撃性能と電気的特性の優れた表面実装型圧電振動デバイスを提供する。
【解決手段】 圧電振動片2とベース4と蓋5とを有してなる表面実装型圧電振動デバイスであって、前記ベースの収納部には前記圧電振動片の一端辺21が搭載される電極パッド51を有する保持台42と当該圧電振動片の他端辺22が配置される補助保持台43とを具備し、前記電極パッドの上面には前記圧電振動片の一端辺の外周近傍に設けられた堤部511と、前記圧電振動片の保持台側の主面と接触する凸部512とを具備してなり、高さが補助保持台>堤部>凸部として構成され、前記圧電振動片の保持台側の導電性樹脂接着剤Dのみにより前記圧電振動片と保持台の電極パッドとが接合され、当該電極パッドから補助保持台にかけて圧電振動片の他端辺がベース開口部に次第に近接した状態で保持した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧電振動子や圧電発振器などの表面実装型圧電振動デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の表面実装型圧電振動デバイスには、例えば、以下に示すような構成からなる表面実装型水晶振動子がある。この表面実装型水晶振動子はその筐体がベースと蓋とから構成されてなり、ベースの内部の収納部には例えばATカット水晶振動片が搭載されている。ベースは一面を開口させた箱型状体からなり、このベースの収納部の底面の一側部には水晶振動片を搭載支持する一対の保持台が設けられている。この一対の保持台には下記する水晶振動片の励振電極と導電性樹脂接着剤を介して導通する電極パッドが形成されている。蓋は板状体からなり、この蓋の外周縁部がベースの開口面と接合してベース内部が気密封止される。水晶振動片はX軸方向の辺とZ'軸方向の辺とから構成される矩形状の水晶振動片からなる。この水晶振動片の長辺軸の指定は、一般的に、保持形態により選択されている。車載向けなどの耐衝撃性が求められるものでは、長辺側の両端を保持するために、長辺側の保持の影響が少ないZ'軸方向を長辺とするものが多い。これに対して、X軸方向を長辺とするものでは、長辺側の保持の影響を受けやすいので片端側で保持する一方、水晶振動片の励振電極を大きく形成することができるので、励振領域を広くし、直列共振抵抗を改善したり、周波数可変量を広くすることができる。ATカット水晶振動片を用いた厚み振動系水晶振動子は、一般に水晶振動片の表裏面に一対の励振電極を正対向して形成し、当該励振電極に交流電圧を印加する構成である。つまり、水晶振動片の両主面には励振電極と、この励振電極を外部電極(支持体に形成された電極)と導通するための接続電極と、励振電極を接続電極に導通させるための引出電極が形成されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−17978号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、電子機器の小型化が進んでおり、この小型化にともない上記したような表面実装型圧電振動デバイスも小型化が進められている。特に、前記圧電振動片の他端辺を前記ベースの収納部の底面から隙間を設けながら、前記圧電振動片の対向する一端辺を前記ベースの保持台に接合してなる片持ち保持構造のものでは、圧電振動片の保持領域を縮小化することもできるので、表面実装型圧電振動デバイスのさらなる小形化にも対応できる。しかしながら、ベースに圧電振動片を接合するための配線パターン等の間隔も近接して形成されているのが現状である。このように片持ち保持構造での配線パターンでは、お互いの配線パターン間での短絡の問題や、圧電振動片の振動阻害要因をなくすため、導電性樹脂接着剤の塗布量も少なくする必要があった。その結果耐衝撃性能が低下することが懸念されていた。また圧電振動片の励振領域を阻害しないように保持領域である前記接続電極の面積を小さくすると、圧電振動片の表裏面の励振電極に対する接続電極による引き回し領域も小さくなり、導通抵抗が低下するといった問題もあった。圧電振動片の稜で引き回し電極の電極切れが発生した場合、接続電極が断線して圧電振動子の不発振を招く危険性が懸念される。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、圧電振動片の小形化を実現しながら耐衝撃性能と電気的特性の優れた表面実装型圧電振動デバイスを提供することを目的する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、矩形状で励振電極が形成された圧電振動片と、外壁部と開口部と内部の収納部が形成された絶縁性のベースと、前記ベースの開口部を覆う蓋とを有し、ベースの開口部に蓋を被せて気密封止してなる表面実装型圧電振動デバイスであって、前記ベースの内部の収納部には前記圧電振動片の一端辺の一部が搭載される導電性の電極パッドが形成された保持台と、当該圧電振動片の一端辺と対向する他端辺が配置される補助保持台とを具備し、前記電極パッドの上面には前記圧電振動片の一端辺の外周近傍に設けられ当該圧電振動片の一端辺と接触しない堤部と、前記圧電振動片の一端辺から他端辺よりの位置に設けられ当該圧電振動片の保持台側の主面と接触する凸部とを具備してなり、補助保持台と堤部と凸部とのベースの開口部へ向かう各々の高さは、補助保持台>堤部>凸部として構成されており、前記圧電振動片の保持台側に形成された導電性樹脂接着剤のみにより前記圧電振動片と保持台の電極パッドとが接合され、当該電極パッドから補助保持台にかけて圧電振動片の他端辺がベース開口部に次第に近接した状態で保持されてなることを特徴とする。
【0007】
本発明の構成によれば、前記導電性樹脂接着剤が前記電極パッドの上面に形成された堤部と凸部の間以外の領域へ必要以上に流れ出さないように溜め込むことができる。このように溜め込まれた導電性樹脂接着剤の一部は前記電極パッドの凸部によって圧電振動片の保持台側の主面と保持台との間に隙間にも溜まり、導電性樹脂接着剤の接着量も安定するので、導電性樹脂接着剤の塗布量を少なくしても圧電振動片と電極パッドとの接合強度を高めることができる。また前記補助保持台から電極パッドの凸部にかけて圧電振動片が傾斜した状態で配置され、圧電振動片の一端辺が電極パッドの堤部に溜め込まれた導電性樹脂接着剤に食い込むように接合されるため、圧電振動片の一端辺の表裏主面に導電性樹脂接着剤が確実に回り込み、圧電振動片の表裏主面間での電気的な導通性能を高めることができるだけでなく、圧電振動片と電極パッドとの接合強度も同時に向上させることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、圧電振動片の小形化を実現しながら耐衝撃性能と電気的特性の優れた表面実装型圧電振動デバイスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態にかかる表面実装型水晶発振器の断面図。
【図2】図1の水晶振動片を搭載する前の平面図。
【図3】図1の水晶振動片を搭載した後の平面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について表面実装型水晶発振器(表面実装型圧電振動デバイス)を例にしながら図面を参照して説明する。図1は本発明の実施形態にかかる表面実装型水晶発振器の概略構成を示した図であり、図2は図1の水晶振動片を搭載する前の平面図であり、図3は図1の水晶振動片を搭載した後の平面図である。
【0011】
本発明の実施形態にかかる表面実装型水晶発振器1は、水晶振動片(圧電振動片)2と集積回路素子としてのICチップ(電子部品)3と、これらを配置して保持するベース4と、ベース4と接合してベース4に配置保持した水晶振動片2とICチップ3を気密封止するための図示しない蓋5とを含む構成とである。以下、この表面実装型水晶発振器の各構成について説明する。
【0012】
水晶振動片2は、ATカットの水晶片からなり、平面視矩形上の一枚板の直方体に成形され、一端辺21と他端辺22、一端辺と他端辺をつなぐ側端辺23,24を有している。この水晶振動片2の両主面には、それぞれ励振電極25と、これらの励振電極25を外部電極と電気的に接続するための接続電極26と、励振電極25を接続電極に引き出すための引出電極27とが形成されている。なお、励振電極25,接続電極26,および引出電極27は、真空蒸着法やスパッタリング法により形成され、例えば、水晶振動片側からクロム、金の順か、クロム、銀の順、あるいはクロム、金、クロムの順か、クロム、銀、クロムの順、あるいはクロム、金、銀の順に積層して形成されている。なお下地電極についてはクロムにかえてニッケルなどを用いてもよい。
【0013】
ICチップ3は、水晶振動片2とともに発振回路を構成する1チップ集積回路素子であり、その上面あるいは底面に接続端子が複数形成されている。本実施形態では、ICチップ3にベアチップを採用しており、ワイヤボンディング工法で接続されるICチップ3を例示しているので、上面にワイヤが接続される接続端子が複数形成されており、底面では図示しない接合材によりベース4と接合されている。なお、ICチップ3としてはワイヤボンディング工法に限るものではなく、FCB工法により接続されるものを採用してもよい。この場合、ICチップ3の底面に複数の接続端子が形成されており、金などからなる金属バンプを介してベース4に形成された複数の電極パッドと電気機械的に接合する。
【0014】
ベース4は、全体として直方体で、アルミナ等のセラミックからなる絶縁性材料とタングステン等の導電材料を適宜積層した構成からなる。このベース4は、箱状体に形成され、セラミック材料からなる平面視矩形状の一枚板上に、所定形状からなる導電材料および中空を有するセラミック材料を積層して断面視略凹状に一体的に焼成されている。また、中空を有するセラミック材料は、平面視矩形状の一枚板のセラミック材料の表面外周に沿って成形されている。この中空が積層されて断面凹状の収納部40を構成し、当該収納部40はベースの底面側に配置されICチップ3が収納される中空の小さな第1の収納部401と、ベースの上面側に配置され水晶振動片2が収納される中空の大きな第2の収納部402とからなっている。また第1の収納部401はベース4の短辺方向の中心線に対して一方に偏った状態で形成されており、ICチップ3とのワイヤボンディングの位置に対応させている。収納部40の周囲には堤部41(外壁部)が形成されており、堤部41の上面は平坦で、蓋との接合領域411であり、この接合領域411には、蓋5と接合するための封止用金属層が設けられている。
【0015】
本実施形態では、ワイヤボンディング工法で接続されるICチップ3を例示しているので、前記第1の収納部401と第2の収納部402の間には、第1の収納部401より中空が大きく第2の収納部402より中空の小さい中間層403が形成されている。第1の収納部と同じセラミック材料の積層部分である上面の一部が中間層403の内底面として露出して構成され、後述する電極パターンが上面に形成されている。第2の収納部402には、中空の大きな第2の収納部402に対して中空の小さな第1の収納部401に隣接するとともに、中間層403と同じセラミック材料の積層部分である上面の一部が第2の収納部の内底面として露出して構成され、水晶振動片2の一端辺21が搭載される保持台42と水晶振動片2の他端辺22が配置される補助保持台43とが第1の収納部401を介してお互いに対向して配置形成されている。なお、ICチップ3としてFCB工法により接続されるものを採用する場合、前記中間層403をなくし、第1の収納部の内底面に後述する電極パターンを形成すればよい。
【0016】
ベース4の平面視四隅を含む堤部41の外周には、複数のキャスタレーションが形成されている。キャスタレーションは、ベース4の半円弧状の切り欠き(半円弧状の凹部)が本体筐体の表面から裏面にかけて形成されている。このキャスタレーションには図示しない電極パターンが形成されている。また、図示していないが、ベース4の裏面には、外部(外部部品や外部機器)の電極との接続(接合)される複数の外部端子電極が形成されている。この外部端子電極には、少なくとも、Gnd用電極と、出力用電極と、OE(Output Enable)用電極と、VDD用電極等がある。
【0017】
ベースの保持台42の上面には、水晶振動片2の一端辺21の両端部に形成された接続電極26,26と後述する導電性接合材Dを介して電気的機械的に接合される導電性の電極パッド51,52が形成されている。電極パッド51,52の上面には水晶振動片2の一端辺21の接続電極26,26の外周近傍に設けられ、水晶振動片2の一端辺21と接触しない略L字形状の堤部511,521と、水晶振動片2の一端辺21から他端辺22よりの位置に設けられ水晶振動片の保持台側の主面と接触する一条の凸部512,522とを具備している。なお堤部511,521については、接続電極26,26の外周近傍を囲うことができる形状であれば特に形が特定されるものではない。また凸部512,522についても水晶振動片の主面を支えることができる形状であれば特に形が特定されるものではない。
【0018】
保持台42と補助保持台43と堤部511,521と凸部512,522とのベースの接合領域411(開口部)へ向かう各々の高さ関係は、ベースの接合領域411(開口部)の次に補助保持台43が高く、その次に堤部511,521が高く、その次に凸部512,522が高く、保持台42が一番低い位置に形成されている。すなわちベース開口部>補助保持台>堤部>凸部>保持台の関係で構成されている。より具体的に本形態では堤部511,521と凸部512,522は保持台42の電極パッド51,52の上部に後述するメタライズ層などを積層することで、保持台の電極パッド51,52の面より高く形成しており、しかも凸部512,522に対して堤部511,521のメタライズ層の積層数を増やすことで、堤部511,521の面を凸部512,522の面より高く形成している。また補助保持台43をセラミック積層体(ベース母材)のみで構成し、保持台42のセラミック層より上部の層とすることで、堤部511,521や凸部512,522より高く形成している。なお、本形態の構成に限らず、保持台42と補助保持台43とを同じセラミック層とするとともにこの補助保持台43の上部に後述するメタライズ層を積層することで最終的な補助保持台43としてもよい。この場合各々のメタライズ層の積層数を変えることで、補助保持台43の面を一番高く、その次に堤部511,521の面を高く、その次に凸部512,522の面を高く、保持台の電極パッド51,52の面を一番低く形成することができる。
【0019】
ベース4の中間層403の内底面には、水晶振動片2と接合される電極パッド51,52とICチップ3の接続端子と接合され、水晶振動片2とICチップ3とを電気的に接続するための内部接続用の電極パターン(図示せず)と、ICチップ3の各接続端子と接合され、ICチップ3と各外部端子電極とを電気的に接続するための外部接続用の電極パターン(図示せず)とが形成されている。これにより水晶振動片2およびICチップ3は端子電極から外部(外部部品や外部機器)と接続(接合)される。このような電極パッド51,52、電極パターン、外部端子電極、および封止用金属層は、例えばタングステンやモリブデンのメタライズ層(図示省略)の上部にニッケルメッキと金メッキが形成されている。
【0020】
蓋5は、例えば金属材料からなり下面にろう材(図示省略)が形成されている。シーム溶接やビーム溶接、雰囲気加熱等の手法によりベース4に接合されて、蓋5とベース4とによる表面実装型水晶発振器の本体筐体が成形される。具体的にシーム溶接による蓋5は、コバールからなるコア材に金属層としての金属ろう材が形成された平面視矩形状の一枚板構成であり、より詳しくは、例えば上面からニッケル層、コバールコア材、銅層、銀ろう層の順の多層構成である。ここでいう銀ろう層がベース2のメタライズ層と接合される。また、銀ろう層の一部がベース4のメタライズ層と接合するための溶接領域とされ、この溶接領域は蓋の平面視外周端部に沿って設定されている。蓋5の平面視外形はベース2の外形とほぼ同じであるか、若干小さい構成となっている。
【0021】
以上のような表面実装型水晶発振器1の各構成において、ベースの第1の収納部401にICチップ3を配して収納され、当該第1の収納部の内底面とICチップの底面を接合材によりダイボンディングされるとともに、ICチップの上面の接続端子と電極パターンとをワイヤWによりワイヤボンディング接続されている。
【0022】
またベースの第2の収納部402に水晶振動片2を配して収納され、水晶振動片2の一端辺21の両端部に形成された接続電極26,26では、水晶振動片2の保持台側に形成された導電性樹脂接着剤Dのみによりベースの保持台42に形成された一対の電極パッド51,52と電気機械的に接合されている。この時、水晶振動片の他端辺22は補助保持台43に配置され、電極パッド51,52から補助保持台43にかけて水晶振動片2の他端辺22がベースの接合領域411(開口部)に次第に近接した状態で保持されている。本実施形態で用いる導電性接着剤Dは、硬化温度が180度程度の導電性シリコーン系樹脂が用いられている。また、導電性接合材として導電性シリコーン系樹脂に限定されるものではなく、導電性ウレタン系樹脂などの他の樹脂であってもよい。
【0023】
これらICチップ3および水晶振動片2が収納されたベース4を蓋5にて被覆し、ベース4の封止用金属層と蓋の銀ろう層の一部とを溶融硬化させて接合させ、収納部40内のICチップ3および水晶振動片2の気密封止を行う。なお、本発明では表面実装型水晶発振器について説明したが、表面実装型水晶振動子など他の圧電振動デバイスであってもよい。
【0024】
上記実施形態により、導電性樹脂接着剤Dが電極パッド51,52の上面に形成された堤部511,521と凸部512,522の間以外の領域へ必要以上に流れ出さないように溜め込むことができる。このように溜め込まれた導電性樹脂接着剤Dの一部は電極パッド51,52の凸部512,522によって水晶振動片2の保持台側の主面と保持台42との間に隙間にも溜まり、導電性樹脂接着剤Dの接着量も安定するので、導電性樹脂接着剤Dの塗布量を少なくしても水晶振動片2と電極パッド51,52との接合強度を高めることができる。また補助保持台43から電極パッドの凸部512,522にかけて水晶振動片2が傾斜した状態で配置され、水晶振動片2の一端辺21が電極パッドの堤部511,521に溜め込まれた導電性樹脂接着剤Dに食い込むように接合されるため、水晶振動片2の一端辺21の表裏主面に導電性樹脂接着剤Dが確実に回り込み、水晶振動片2の表裏主面間での電気的な導通性能を高めることができるだけでなく、水晶振動片2と電極パッド51,52との接合強度も同時に向上させることができる。
【0025】
本発明は、その精神や主旨または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施例はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0026】
本発明は、表面実装型圧電振動子や表面実装型圧電発振器などの表面実装型圧電振動デバイスに適用できる。
【符号の説明】
【0027】
1 表面実装型水晶発振器
2 水晶振動片
3 ICチップ
4 ベース
D 導電性接着剤
W ワイヤ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形状で励振電極が形成された圧電振動片と、外壁部と開口部と内部の収納部が形成された絶縁性のベースと、前記ベースの開口部を覆う蓋とを有し、ベースの開口部に蓋を被せて気密封止してなる表面実装型圧電振動デバイスであって、
前記ベースの内部の収納部には前記圧電振動片の一端辺の一部が搭載される導電性の電極パッドが形成された保持台と、当該圧電振動片の一端辺と対向する他端辺が配置される補助保持台とを具備し、
前記電極パッドの上面には前記圧電振動片の一端辺の外周近傍に設けられ当該圧電振動片の一端辺と接触しない堤部と、前記圧電振動片の一端辺から他端辺よりの位置に設けられ当該圧電振動片の保持台側の主面と接触する凸部とを具備してなり、
補助保持台と堤部と凸部とのベースの開口部へ向かう各々の高さは、補助保持台>堤部>凸部として構成されており、
前記圧電振動片の保持台側に形成された導電性樹脂接着剤のみにより前記圧電振動片と保持台の電極パッドとが接合され、当該電極パッドから補助保持台にかけて圧電振動片の他端辺がベース開口部に次第に近接した状態で保持されてなることを特徴とする表面実装型圧電振動デバイス。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2012−70258(P2012−70258A)
【公開日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−214072(P2010−214072)
【出願日】平成22年9月24日(2010.9.24)
【出願人】(000149734)株式会社大真空 (312)
【Fターム(参考)】