説明

表面形態を有する不織材料

【課題】 表面形態を有する不織材料を提供する。
【解決手段】 0.04グラム/立方センチメートルよりも小さい局所的嵩密度、及び、xy平面とxy平面から延びる少なくとも1つの巨視的表面形態とを形成する上側ベース表面を有する三次元不織ウェブが提供され、巨視的表面形態は、上側ベース表面のxy平面の上方に少なくとも約1ミリメートル延びる頂部を有する形態として特徴付けられる。この巨視的形態は、1.2kPaの荷重(Pf)の下で上側ベース表面のxy平面の上方に少なくとも1ミリメートルの高さを維持し、1.2kPaの荷重(Pf)で巨視的表面形態上に載る物品に対する不織ウェブの百分率接触面積が物品を支持する不織ウェブの全体面積の50パーセントよりも小さいような巨視的形態上に載る物体の接触をもたらす。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、本明細書において引用により組み込まれる、本出願と同時に速達郵便手続「EL471213680US」によって出願された「表面形態を有する表面上に不織材料を製造する方法及び表面形態を有する不織材料」という名称の本出願人に譲渡された米国特許出願一連番号第10/136,702号に関連する。
本発明は、表面形態を有する不織材料に関する。
【背景技術】
【0002】
不織布は、吸収性パーソナルケア製品、衣類、医療用製品、及び清掃製品を含む広範な用途に有用である。不織パーソナルケア製品には、おむつのような乳児用ケア品目、トレーニングパンツのような小児用ケア品目、生理用ナプキンのような女性用ケア品目、及び失禁用製品のような大人用ケア品目が含まれる。不織衣類には、保護作業着及び手術用上着のような医療用衣類が含まれる。他の不織医療用製品には、不織創傷包帯及び外科用包帯が含まれる。不織布を含む清掃製品には、タオル及びワイプが含まれる。不織布の更に他の用途も公知である。以上列挙したものは、網羅的であるとは見なされない。
【0003】
不織布の様々な特性により、不織布の様々な用途に対する適性が判断される。不織布は、異なる必要性に合わせて異なる性質の組合せを有するように設計することができる。不織布の可変の特性には、濡れ性、分配性、及び吸収性のような液体処理特性、引張強度及び引裂き強度のような強度特性、柔軟性、耐摩耗性のような耐久性、及び美的特性が含まれる。また、不織布の物理的形状も不織布の機能性及び美的特性に影響を及ぼす。不織布は、最初にシートに作られ、このシートは、平らな表面に置いた時に実質的に平面状の特徴のない表面か、又は、穿孔又は突起或いはその両方のような表面形態のアレイを有することができる。穿孔又は突起を有する不織布は、三次元又は成形不織布と呼ばれることが多い。本発明は、三次元又は成形不織布に関する。
【0004】
不織布の製造は、高度に進歩した技術である。一般に、不織ウェブ及びその製造には、フィラメント又は繊維を形成する段階と、フィラメント又は繊維の重なり又は交絡を生じるような方法でフィラメント及び繊維を担体上に堆積させる段階とを伴う。望ましいウェブの一体性の程度により、ウェブのフィラメント又は繊維は、次に、接着剤、熱又は圧力或いはその両方の付加、超音波結合技術、又は、針又は水ジェットによる交絡法などのような手段で結合させることができる。この全体的な説明の範囲において、繊維又はフィラメントを生成するいくつかの方法が存在するが、一般的に用いられる2つの工程は、スパンボンド法及びメルトブローン法として知られており、得られる不織布は、それぞれ、スパンボンド布及びメルトブローン布として公知である。
【0005】
一般的に説明すると、スパンボンド不織布を製造する工程には、口金を通して熱可塑性材料を押し出す段階と、押し出した材料を高速空気の流れで急冷してフィラメントに引き延ばし、形成表面上にランダムウェブを形成する段階とが含まれる。このような方法は、溶融紡糸と呼ばれる。スパンボンド工程は、例えば、マツキ他に付与された米国特許第3,802,817号、ドーシュナー他に付与された米国特許第4,692,618号、アッペル他に付与された米国特許第4,340,563号、キニーに付与された米国特許第3,338,992号及び第3,341,394号、レビーに付与された米国特許第3,502,538号、ハートマンに付与された米国特許第3,502,763号及び第3,909,009号、ドボ他に付与された米国特許第3,542,615号、及びハーモンに付与されたカナダ特許第803,714号を含む多くの特許において、一般的に定義されている。
【0006】
一方、メルトブローン不織布は、1つ又はそれ以上のダイを通して熱可塑性材料を押し出し、通常は加熱空気である空気の高速流を押し出しダイを通過するように吹きつけて、空気で運ばれるメルトブローン繊維のカーテンを生成し、この繊維のカーテンを形成表面上に堆積させてランダム不織ウェブを形成することにより作られる。メルトブローン工程は、例えば、米国ワシントンDCの海軍研究試験所で行われた研究を説明した「Industrial and Engineering Chemistry」第48巻、第8号(1956年)、1342〜1346頁掲載のヴェント著「超極細熱可塑性繊維」という名称の論文、1954年4月15日付けの海軍研究試験所報告111437、米国特許第4,041,203号、第3,715,251号、第3,704,198号、第3,676,242号、及び第3,595,245号、及び英国特許明細書第1,217,892号を含む多くの文献に一般的に説明されている。
【0007】
スパンボンド及びメルトブローン不織布は、通常は、布を形成するフィラメント又は繊維の直径及び分子配向により区別することができる。スパンボンド及びメルトブローンフィラメント又は繊維の直径は、平均断面寸法である。スパンボンドフィラメント又は繊維の平均直径は、一般的に6ミクロンよりも大きく、多くの場合、12から40ミクロンの範囲である。メルトブローン繊維の平均直径は、一般的に6ミクロンよりも小さい。しかし、直径が少なくとも6ミクロンのより大きなメルトブローン繊維も生成することができるので、同様の直径のスパンボンド及びメルトブローンフィラメント及び繊維を区別するために分子配向を用いることができる。任意の繊維又はフィラメントの大きさ及びポリマーに対して、スパンボンド繊維又はフィラメントの分子配向は、一般的にメルトブローン繊維の分子配向よりも大きい。ポリマー繊維又はフィラメントの相対分子配向は、直径が同じ繊維又はフィラメントの引張強度及び複屈折を測定することによって判断することができる。
【0008】
繊維及びフィラメントの引張強度は、繊維又はフィラメントが破断するまで繊維又はフィラメントを延伸するのに必要な応力の尺度である。複屈折数は、「不織物研究のINDA学会誌」(第3巻、第2号、27頁)の1991年春号に説明された方法に従って計算される。ポリマー繊維及びフィラメントの引張強度及び複屈折数は、特定のポリマー及び他の因子により変動するが、任意の繊維又はフィラメントの大きさ及びポリマーに対して、スパンボンド繊維又はフィラメントの引張強度は、一般的にメルトブローン繊維の引張強度よりも大きく、スパンボンド繊維又はフィラメントの複屈折数も、一般的にメルトブローン繊維の複屈折数よりも大きい。
【0009】
成形又は三次元不織布を作る方法は、幾つかの特許、例えば、グリースバック他に付与された米国特許第5,575,874号及び第5,643,653号、エンゲルバート他に付与された米国特許第4,741,941号、及びコーシュキ他に付与された米国特許第6,331,268号、第6,331,345号、及び第6,455,319号に説明されている。当業技術でのこれまでの進歩にも関わらず、表面形態を有する改良不織布及びこのような不織布を形成する方法が依然として必要とされている。
【0010】
混乱を避けるために、圧力及び荷重を説明する際に本出願の全体を通して用いられる用語を明らかにすることが重要である。これらの値を判断するのに用いられる一般的慣例は、方法の節で詳細に説明する。表面形態の弾力性を説明する目的では、表面形態に及ぼされる平均圧力はPfで表される。ウェブの材料を特徴付けする目的及び圧縮率測定に用いられる技術に対しては、異なる圧力が記録される。これは、ウェブに及ぼされる圧力、すなわちPwである。Pwは、荷重又は力に100パーセント接触する平坦な材料に及ぼされると考えられる圧力である。
【0011】
【特許文献1】米国特許出願一連番号第10/136,702号
【特許文献2】米国特許第3,802,817号
【特許文献3】米国特許第4,692,618号
【特許文献4】米国特許第4,340,563号
【特許文献5】米国特許第3,338,992号
【特許文献6】米国特許第3,341,394号
【特許文献7】米国特許第3,502,538号
【特許文献8】米国特許第3,502,763号
【特許文献9】米国特許第3,909,009号
【特許文献10】米国特許第3,542,615号
【特許文献11】カナダ特許第803,714号
【特許文献12】米国特許第4,041,203号
【特許文献13】米国特許第3,715,251号
【特許文献14】米国特許第3,704,198号
【特許文献15】米国特許第3,676,242号
【特許文献16】米国特許第3,595,245号
【特許文献17】英国特許明細書第1,217,892号
【特許文献18】米国特許第5,575,874号
【特許文献19】米国特許第5,643,653号
【特許文献20】米国特許第4,741,941号
【特許文献21】米国特許第6,331,268号
【特許文献22】米国特許第6,331,345号
【特許文献23】米国特許第6,455,319号
【特許文献24】米国特許第4,640,810号
【特許文献25】米国特許第3,849,241号
【特許文献26】米国特許第5,169,706号
【特許文献27】米国特許第5,145,727号
【特許文献28】米国特許第5,178,931号
【特許文献29】米国特許第5,188,885号
【特許文献30】米国特許第3,692,618号
【特許文献31】米国特許第3,802,817号
【特許文献32】米国特許第5,382,400号
【特許文献33】米国特許第5,057,361号
【特許文献34】米国特許第5,827,259号
【特許文献35】米国特許第6,152,904号
【非特許文献1】ヴェント著「超極細熱可塑性繊維」、「Industrial and Engineering Chemistry」、第48巻、第8号、1342〜1346頁、1956年
【非特許文献2】海軍研究試験所報告111437
【非特許文献3】「不織物研究のINDA学会誌」、第3巻、第2号、27頁、1991年春号
【非特許文献4】Burgeni及びKapur、「Textile Research Journal」、第37巻、356〜366ページ、1967年
【発明の開示】
【0012】
従来技術で遭遇した困難及び問題に応えて、新しい不織材料が発見された。本発明によれば、1つ又はそれ以上の巨視的な表面形態を有する不織布が説明される。
本発明は、局所的嵩密度が0.04グラム/立方センチメートルよりも小さく、xy平面を形成する上側ベース表面とxy平面から延びる少なくとも1つの巨視的表面形態とを含む三次元不織ウェブを提供し、この巨視的表面形態は、上側ベース表面のxy平面の上方に少なくとも約1ミリメートル延びて1.2kPa荷重(Pf)の下で上側ベース表面のxy平面の上方に少なくとも1mmの高さを維持する頂部を有する形態として特徴付けられ、この巨視的形態は、不織ウェブの接触面積に対する物品の1.2kPaの荷重(Pf)で巨視的表面形態上に載った物品との不織ウェブの接触面積が、物品を支持する不織ウェブの全体面積の50パーセントよりも小さくなるように、巨視的形態上に載る物体との接触を最小限にする。
【0013】
一実施形態では、巨視的形態は、xy平面の上方に少なくとも1.5ミリメートル延びた頂部を有する形態として特徴付けられる。別の実施形態では、巨視的形態は、xy平面の上方に少なくとも3ミリメートル延びた頂部を有する形態として特徴付けられる。更に別の実施形態では、巨視的形態は、xy平面の上方に少なくとも5ミリメートル延びた頂部を有する形態として特徴付けられる。更に別の実施形態では、巨視的形態は、xy平面の上方に少なくとも約6ミリメートル延びた頂部を有する形態として特徴付けられる。
【0014】
不織ウェブの接触面積に対する物品の1.2kPaの荷重(Pf)で巨視的表面形態上に載った物品との不織ウェブの接触面積は、物品を支持する不織ウェブの全体面積の40パーセントよりも少なく、30パーセントよりも少なく、更には25パーセントよりも少ないようにすることができる。不織ウェブは、複数の巨視的形態を含むことができ、巨視的形態の頻度は、xy平面において不織ウェブの100、50、10、及び更に1平方センチメートルあたり、少なくとも1つの巨視的表面形態である。不織ウェブの局所的嵩密度は、0.03グラム/立方センチメートルよりも小さく、更には0.02グラム/立方センチメートルよりも小さいものとすることができる。
【0015】
1つの特定の実施形態では、巨視的形態は、1.2kPa荷重(Pf)の下で上側ベース表面のxy平面の上方に少なくとも1.5ミリメートルの高さを維持する。他の実施形態では、巨視的形態は、1.2kPa荷重(Pf)の下で上側ベース表面のxy平面の上方に少なくとも3ミリメートル、更には6ミリメートルの高さを維持する。別の特定の実施形態では、巨視的形態は、1.8kPa荷重(Pf)の下で上側ベース表面のxy平面の上方に少なくとも1ミリメートルの高さを維持する。他の実施形態では、巨視的形態は、1.8kPa荷重(Pf)の下で上側ベース表面のxy平面の上方に少なくとも1.5ミリメートル、3ミリメートル、更には6ミリメートルの高さを維持する。更に別の特定の実施形態では、巨視的形態は、10kPa荷重の下で上側ベース表面のxy平面の上方に少なくとも1ミリメートルの高さを維持する。他の実施形態では、巨視的形態は、10kPa荷重の下で上側ベース表面のxy平面の上方に少なくとも1.5ミリメートル、3ミリメートル、更には6ミリメートルの高さを維持する。
【0016】
本発明の不織ウェブは、不織ウェブの上面とウェブに対する0.3450kPaの荷重(Pw)で巨視的表面形態上に載った物品との間に、1平方センチメートルあたり少なくとも0.08立方センチメートルの空隙、0.09立方センチメートルの空隙、更には0.10立方センチメートルよりも大きい空隙を形成する巨視的形態を含むことができる。実施形態のいくつかにおいては、不織ウェブは、x及びy方向に均一な組成を有する。また、実施形態のいくつかにおいては、不織ウェブは積層体である。不織ウェブは、二成分繊維で製造することができる。
【0017】
定義
本明細書で用いる場合、以下の用語は、内容から異なる意味が定められる場合又は異なる意味が表されている場合を除いて特定の意味を有する。また、特に断らない限り、単数は、一般的に複数を含み、複数は、一般的に単数を含む。
「約」及び「実質的に」などのような程度を表す語は、本明細書に用いられる場合は、「説明された状況に固有の製造及び材料の許容範囲が与えられた時のその点、又はほぼその点」という意味で用いられ、本発明を理解するのを助けるように正確又は絶対的な数値を述べている本発明の開示内容を不徳な侵害者が不正に利用するのを防ぐために用いられる。
【0018】
本発明で用いる場合、「吸収性製品」又は「パーソナルケア吸収性製品」という用語は、おむつ、トレーニングパンツ、水着、吸収性下着、大人用失禁製品、衛生ワイプ、ワイプ、女性用衛生製品、創傷包帯、授乳パッド、徐放性パッチ、包帯、埋葬用製品、獣医用製品、及び衛生用製品などを意味する。
本明細書で用いる場合、「空気堆積ウェブ」という用語は、「空気堆積」により作られた不織ウェブを意味する。空気堆積は、繊維不織層を形成することができる公知の処理である。空気堆積処理では、一般的に約3から約52ミリメートル(mm)の範囲の長さの短い繊維の束を分離して供給空気に連行させ、次に、通常は供給真空の助けを借りて形成スクリーン上に堆積させる。不規則に堆積した繊維は、次に、例えば熱風又はスプレー接着剤を用いて互いに結合される。空気堆積は、例えば、ロールセン他に付与された米国特許第4,640,810号に教示されている。
【0019】
本明細書で用いる場合、「頂部」という用語は、形態の最も高い又は最も遠い部分を意味し、点、及び、尖った端部ではない平面及び他の表面も含むものとする。
本明細書で用いる場合、「ボンデッドカーデッドウェブ」という用語は、ステープル長繊維を分離又は破断して機械方向に整列させ、ほぼ機械方向に向いた繊維性不織ウェブを形成するコーミング又はカーディングユニットを通されたステープル長繊維から作られたウェブを意味する。この材料は、点結合、通気結合、超音波結合、接着剤結合などを含む方法で互いに結合することができる。
【0020】
本明細書で用いる場合、「含む」、「含んでいる」、及び基語「含む」の他の派生語は、任意の説明された特徴、要素、完全体、段階、又は構成要素の存在を特定する非制限的な用語であるものと意図されるが、1つ又はそれ以上の他の特徴、要素、完全体、段階、構成要素、又はそれらの群の存在又は追加を除外しない。
本明細書で用いる場合、「布」という用語は、織り繊維ウェブ、編み繊維ウェブ、及び不織繊維ウェブの全てを意味する。
【0021】
本明細書で用いる場合、「親水性」という用語は、繊維又は他の材料と接触した水性液体によって濡れる繊維、材料、又は繊維材料の表面を説明する。次に、材料の濡れの程度は、関連する液体及び材料の接触角及び表面張力を用いて表すことができる。特定の繊維材料の濡れ性を測定するのに適する機器及び技術は、「Cahn SFA−222表面力解析装置システム」又は実質的に同等のシステムにより提供することができる。このシステムで測定する場合は、接触角が90°よりも小さい繊維は、「濡れ性」又は親水性とされ、接触角が90°に等しいか又はそれ以上の繊維は、「非濡れ性」又は疎水性であるとされる。
【0022】
本明細書で用いる場合、「巨視的表面形態」という用語は、表面から延びて補助具なしの眼で見るか又は検査するのに十分な大きさの三次元形態をいい、望ましくは、このような形態は、1/32インチ(〜1mm)よりも大きい少なくとも1つの寸法を有し、より望ましくは、このような形態は、1/16インチ(〜1.5mm)よりも大きい少なくとも1つの寸法を有し、更に望ましくは、このような形態は、1/8インチ(〜3mm)よりも大きい少なくとも1つの寸法を有し、更に望ましくは、このような形態は、1/4インチ(〜6mm)よりも大きい少なくとも1つの寸法を有する。
【0023】
本明細書で用いる場合、「メルトブローン繊維」という用語は、溶融熱可塑性材料を複数の細い通常円形のダイ毛管を通して溶融糸又はフィラメントとして収束する高速の通常高温の気体(例えば空気)の流れの中に押し出し、この気体流が溶融熱可塑性材料のフィラメントを細くし、その直径を場合によってはミクロ繊維の直径にまで減少させることによって形成された繊維を意味する。その後、溶融繊維は、高速気体流により運ばれて形成表面上に堆積し、不規則に分散したメルトブローン繊維のウェブを形成する。このような工程は、例えば、ブチン他に付与された米国特許第3,849,241号に開示されている。メルトブローン繊維は、連続又は不連続とすることができるミクロ繊維であり、平均直径は、一般的に10ミクロンよりも小さく、形成表面上に堆積された時は、一般的に粘着性である。
【0024】
本明細書で用いる場合、「多層積層体」とは、完成構造に積層された材料の2つ又はそれ以上の層を含む積層体を意味する。例えば、層の1つ又はそれ以上は、スパンボンド層とすることができ、及び/又は、層のいくつかは、メルトブローン層とすることができる。多層積層体の1つの特定の例は、スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド(SMS)積層体である。他の多層積層体は、ブロック他に付与された米国特許第4,041,203号、コリアー他に付与された米国特許第5,169,706号、ポッツ他に付与された米国特許第5,145,727号、パーキンス他に付与された米国特許第5,178,931号、及びティモンズ他に付与された米国特許第5,188,885号に開示されている。多層積層体は、移動形成ベルト上に、最初にスパンボンド布層、次にメルトブローン布層、最後に別のスパンボンド層を順次堆積し、その後に以下に説明する方法で積層体を結合することにより作ることができる。代替的に、布層を個々に作り、ロールに集め、別々の結合段階で組み合わせることができる。このような布の坪量は、通常は約0.1から12オンス/平方ヤード(osy)(3から400グラム/平方メートル(gsm))であり、より詳細には、約0.75osyから約3osy(25〜102グラム/平方メートル)である。また、多層積層体は、多くの異なる構成で様々な数のメルトブローン層又は多重のスパンボンド層を有することができ、フィルム(F)又はコフォーム材料のような他の材料、例えば、「SMMS」、「SM」、及び「SFS」などを含むことができる。
【0025】
本明細書で用いる場合、「不織」及び「不織布又はウェブ」という用語は、互いに差し込まれているが編地のように識別可能な状態ではない個々の繊維、フィラメント、又は糸の特定の構造を有するウェブを意味する。不織布又はウェブは、例えば、メルトブローン工程、スパンボンド工程、ボンデッドカーデッドウェブ工程のような多くの工程で形成されてきた。不織布の坪量は、通常は材料のオンス数/平方ヤード(osy)、又はグラム数/平方メートル(gsm)で表され、有効繊維直径は、通常はミクロンで表される。(osyからgsmに変換するには、osyに33.91を掛けることに注意すべきである)。
【0026】
本明細書で用いる場合、「中実」という用語は、突起内部の空隙又は空洞の存在を完全には排除しない。逆に、当業者には明らかであろうが、突起を形成すると、処理のばらつきのために突起内に空隙又は空洞が残る場合が十分にある。従って、本明細書で用いる場合の「中実」という用語は、ベース材料と比較した時に、任意の突起の内部に繊維又はフィラメント又は他の個体が実質的にないということではないことを意味する。
【0027】
本明細書で用いる場合、「スパンボンデッドウェブ」という用語は、例えば、アッペル他に付与された米国特許第4,340,563号、ドーシュナー他に付与された米国特許第3,692,618号、マツキ他に付与された米国特許第3,802,817号、キニーに付与された米国特許第3,338,992号及び第3,341,394号、ハートマンに付与された米国特許第3,502,763号、及びドボ他に付与された米国特許第3,542,615号におけるように、溶融熱可塑性材料を口金の複数の細い通常は円形の毛管からフィラメントとして押し出し、次に、この押出したフィラメントの直径を急速に減少させることによって形成された直径の小さな繊維を含むウェブを意味する。スパンボンド繊維は、形成表面上に堆積された時は、一般的に粘着性ではない。スパンボンド繊維は、ほぼ連続的であり、平均直径が7ミクロンよりも大きく(少なくとも10個の繊維のサンプルから)、多くの場合に約10と20ミクロンの間である。
これらの用語は、本明細書の残りの部分で更に別の言葉を用いて定義される場合がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
上述のように、本発明は、1つ又はそれ以上の巨視的表面形態を有する三次元不織布を提供する。表面形態は、大きさが巨視的であり、不織布表面の大部分と不織布に接触する身体部分との間の分離をもたらすことが望ましい。このような不織布は、おむつやパンティライナなどのようなパーソナルケア物品の身体側ライナとして特に有用である。本発明の不織布は、巨視的形態に加えて穿孔及び非巨視的突起を更に含むことができる。また、本発明の不織布は、衣類、医療用製品、清掃製品、包装材料、及び、防音及び断熱材のような建築材料などの製造にも有用である。
【0029】
本発明の例示的な不織ウェブを図1A、図1B、及び図1C、図5A、図5B、及び図5C、並びに図8に示している。本発明は、図1A、図1B、及び図1Cに示す例示的な不織ウェブに関して説明することにする。この不織ウェブは、xy平面を形成する上側ベース表面104と、xy平面から延びる少なくとも1つの巨視的表面形態120とを含む三次元不織ウェブ100であり、巨視的表面形態120は、上側ベース表面106のxy平面の上方に少なくとも約1ミリメートル延びる頂部106を有する形態として特徴付けられる。図1A、図1B、及び図1Cに示され、実施例1として詳細に説明される不織ウェブは、上側ベース表面104のxy平面の上方に少なくとも約2ミリメートル延びる頂部106を有する巨視的形態を含む。図5A、図5B、及び図5Cに示され、実施例5として詳細に説明される不織ウェブは、上側ベース表面104のxy平面の上方に少なくとも約3ミリメートル延びる頂部106を有する巨視的形態を含む。いくつかの実施形態では、巨視的形態は、xy平面の上方に少なくとも約1、1.5、3、5、又は更に約6ミリメートル延びる頂部を有する。巨視的形態120の高さを高くして、分離を大きくすることが望ましい。巨視的形態の高さが高くなると、ウェブの嵩厚さTが大きくなり、従って不織ウェブの嵩密度が減少する。例えば、本発明の不織ウェブの局所的嵩密度は、0.04グラム/立方センチメートルよりも小さく、0.03グラム/立方センチメートルよりも小さく、又は更に0.02グラム/立方センチメートルよりも小さいものとすることができる。
【0030】
また、巨視的形態120は、不織ウェブ100に圧力が加わった時の接触を最小限にするために、特定の荷重下、例えば1.2kPa荷重(Pf)の下で上側ベース表面104のxy平面の上方に少なくとも1ミリメートルの高さを維持することが望ましい。いくつかの実施形態では、巨視的形態は、荷重下で上側ベース表面104のxy平面の上方に少なくとも約1、1.5、3、5、又は更に6ミリメートルの高さhを維持する。図1A、図1B、及び図1Cの不織ウェブ上に置かれた実質的に平面の物品を図2A、図2B、及び図2Cに図示し、本発明の不織ウェブの形態のいくつかを実際に示している。物体Pと不織シート100との接触面積は、不織シート上、より詳細には、巨視的形態120上に置かれた物体Pが直接接触する不織シートの面積106の合計である。例えば、不織ウェブ100の表面形態120により支持された物体Pの接触面積は、不織ウェブの全ての形態と、もしあれば形態120上に置かれた物体Pに直接接触するあらゆる他の部品との面積の合計である。図2Aでは、物体Pの不織布100との接触面積は、図2A及び図2Cに示す陰影をつけた面積の合計である。物体PとPを形態120で支持する不織ウェブとの百分率接触面積は、上述の接触面積を物品と直接接触するシートの点の全てを連結する平坦な連続面積で割ることにより求められる。例えば、物体が16個の巨視的形態120で支持されていれば、物体pを支持する形態を含む不織ウェブの面積は、物体を支持する16個の形態全て又は16個の形態の一部を連結する不織ベース平面に平行な平面で測定した連続「全体面積」(Lp×Wp)である。従って、百分率接触面積は、接触面積を全体面積(Lp×Wp)で割ったものとなる。図2Cでは、不織布により支持された物体Pがシートに伝達する圧力Pwは、支持された物体Pの重量を物体の下方の平坦な連続面積(Lp×Wp)で割ることにより求められる。表面形態で観察される平均圧力Pfは、荷重と接触する実際の面積に対して補正することにより求められる。表面形態で観察される平均圧力Pfは、Pwを百分率接触面積で割ることにより求めることができる。
【0031】
望ましくは、巨視的形態120により、形態上に置かれた物体の接触が最小限になり、不織ウェブと所定の荷重で巨視的表面形態上に置かれた物品との接触面積が、物品を支持する不織ウェブの全体面積(Lp×Wp)の50パーセントよりも小さくなるようにする。更に望ましくは、不織ウェブと不織ウェブの接触面積に対する物品の所定の荷重で巨視的表面形態上に載った物品との接触面積は、物品を支持する不織ウェブの全体面積の40パーセントよりも小さく、30パーセント、更には25パーセントよりも小さいとすることができる。従って、不織ウェブ及び不織ウェブの巨視的形態は、この形態によって所定の荷重下で接触面積が最小限になり、分離がもたらされるように、所定の荷重下で完全には圧縮されないことが望ましい。また、形態には弾力性があり、3.45kPaの荷重をウェブに加えた後に何らかの測定可能な高さh、望ましくは1mmよりも大きい高さに戻り、従って、ウェブに3.45kPaを加えてその後除いた時に、形態が分離をもたらすことが望ましい。
【0032】
不織ウェブは、複数の巨視的形態を含み、大きな区域に亘って分離するか、又は支持を増大させることができる。巨視的形態の頻度は、大きく変えることができる。例えば、本発明の不織ウェブは、xy平面内に1、10、50、更には100平方センチメートルの不織ウェブあたり1つという少ない巨視的表面形態を含むことができると考えられる。ウェブ単位面積あたりの巨視的形態の数を減少させて、接触面積を減少させることが望ましい。以下の実施例1〜3の巨視的形態の頻度は、約2形態/平方センチメートルであり、実施例4及び5では、約1形態/平方センチメートルとした。図8に示す巨視的形態の頻度は、1形態/500平方センチメートルとすることができる。
【0033】
図8に示すように、ウェブ100の全表面104に亘って巨視的形態120を設ける必要はない。例えば、1つ又はそれ以上の巨視的形態を特定の部位、例えばおむつライナの目標区域に設け、図8に示すようにその部位で分離させることができる。図8は、外側幅に沿って約10センチメートル×10センチメートルの寸法を有し、内側開口部寸法が約9センチメートル×9センチメートルのただ1つの巨視的表面形態120を含む不織ウェブ100を図示する。巨視的形態120の高さは、約4ミリメートルである。単一の巨視的形態120は、望ましくは、おむつライナの目標区域に位置して、赤ちゃんの殿部とおむつライナ表面及び目標区域のライナの下に位置する任意の吸収性材料との間を分離すべきである。
【0034】
1つの特定の実施形態では、巨視的形態は、1.2kPa荷重(Pf)の下で上側ベース表面のxy平面の上方に少なくとも1ミリメートルの高さを維持する。別の実施形態では、巨視的形態は、1.2kPa荷重(Pf)の下で上側ベース表面のxy平面の上方に少なくとも1.5ミリメートルの高さを維持する。更に他の実施形態では、巨視的形態は、1.2kPa荷重(Pf)の下で上側ベース表面のxy平面の上方に少なくとも3、5、更には6ミリメートルの高さを維持する。別の特定の実施形態では、巨視的形態は、1.8kPa荷重(Pf)の下で上側ベース表面のxy平面の上方に少なくとも1ミリメートルの高さを維持する。他の実施形態では、巨視的形態は、1.8kPa荷重(Pf)の下で上側ベース表面のxy平面の上方に少なくとも1.5、3、更には6ミリメートルの高さを維持する。更に別の特定の実施形態では、巨視的形態は、10kPa荷重の下で上側ベース表面のxy平面の上方に少なくとも1ミリメートルの高さを維持する。他の実施形態では、巨視的形態は、10kPa荷重下で上側ベース表面のxy平面の上方に少なくとも1.5、3、更には6ミリメートルの高さを維持する。本発明の不織ウェブは、不織ウェブの上面と、ウェブに対する0.3450kPaの荷重(Pw)で巨視的表面形態上に載った物品との間に1平方センチメートル当たり少なくとも0.08、0.09、更には0.10立方センチメートルよりも大きい空隙をもたらす巨視的形態を含むことができる。
【0035】
例示的な実施形態では、不織ウェブは、x、y、及びz方向に均一な組成を有する単層ウェブとして示されている。しかし、本発明の不織ウェブは、x及びy方向に均一な組成を有する積層体とすることができる。例示的な実施形態では、本発明の不織ウェブはまた、二成分スパンボンド不織ウェブである。しかし、本発明の不織ウェブは、スパンボンド法以外の方法で作ることができ、単成分及び/又は多成分の繊維、フィラメント、及び層を含むことができる。
【0036】
スパンボンド不織ウェブは、溶融紡糸の連続多成分ポリマー繊維を形成表面上に堆積させることにより形成される。二成分繊維及び溶融紡糸は公知であり、本明細書においてその全内容が引用により組み込まれる、グリースバック他に付与された米国特許第5,575,874号及び第5,643,653号に説明されている。多成分溶融紡糸不織布及び多成分溶融紡糸不織布を作る方法も公知であり、同じく本明細書においてその全内容が引用により組み込まれる、パイク他に付与された米国特許第5,382,400号に説明されている。また、多成分ポリマーフィラメントを押し出す方法も公知である。本発明の不織布の二成分フィラメントを調製するのに適する材料には、米国テキサス州ヒューストン所在のエクソン・モービルから入手可能な「PD−3155」ポリプロピレン、米国ミシガン州ミッドランド所在のダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能な「ASPUN 6811A」、「2553 LLDPE」、及び「61800」ポリエチレンという名称の鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、及びダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能な「25355」及び「12350」HDPEが含まれる。ポリプロピレンが成分Aであり、ポリエチレンが成分Bである場合、二成分フィラメントは、重量で約20から約80パーセントのポリプロピレン、及び約80から約20パーセントのポリエチレンで構成することができる。更に望ましくは、このフィラメントは、重量で約40から約60パーセントのポリプロピレン、及び重量で約60から40パーセントのポリエチレンで構成することができる。
【0037】
不織ウェブのフィラメントを捲縮し、嵩高い不織物にすることが望ましい。本発明を実行する説明した方法は、捲縮した多成分フィラメントを含むが、本発明は、非捲縮繊維、及び、例えば機械的捲縮繊維のような他の方法で捲縮した繊維も含む。捲縮繊維及び繊維を捲縮する方法は、当業技術で公知である。また、本発明は、他の方法で作られた不織ウェブ、例えば、ボンデッドカーデッドウェブ、メルトブローンウェブ、及び非捲縮フィラメント及び/又は単成分フィラメントで製造したウェブを用いることも意図する。スパンボンドフィラメントを捲縮すると、本発明の布は、比較的嵩高く、しかも比較的弾力性のある材料をもたらすという利点が得られる。フィラメントの捲縮により、フィラメント間に実質的に空隙部分を有する開放されたウェブ構造が生じ、フィラメントは、フィラメントの接触点で結合される。ここでもまた、上述の不織布はスパンボンド二成分フィラメントで作られているが、本発明の不織布は、単成分スパンボンドフィラメント、メルトブローンフィラメント、ボンデッドカーデッドウェブ、空気堆積ウェブなどで作ることができることを理解すべきである。例えば、単成分スパンボンドフィラメントは、単成分フィラメントの製造に適応させて口金を変えることを除き、実施例に説明するものと同じ方法で作ることができる。例えば、スパンボンド工程に関して上述した特許を参照することができる。更に、繊維は、別の方法で接着剤ポリマー成分を加えることにより結合させることができる。
【0038】
スパンボンド/メルトブローン/スパンボンド(SMS)積層体不織布は、巨視的表面形態を含むように作ることができる。不織布を作るメルトブローン工程及び「SMS」不織布は公知である。適切なメルトブローン技術及び「SMS」布は、本明細書においてその開示内容が引用により組み込まれる米国特許第4,041,203号に開示されている。米国特許第4,041,203号は、同じく本明細書において引用により組み込まれるメルトブローン技術に関する以下の出版物、すなわち、米国ワシントンDCの米国海軍研究試験所で行われた研究を説明した「Industrial Engineering Chemistry」第48巻、第8号、1342〜1346頁に掲載の「超極細熱可塑性繊維」という名称の論文、1954年4月15日付けの海軍研究試験所報告111437、米国特許第3,715,251号、第3,704,198号、第3,676,242号、及び第3,595,245号、及び英国特許明細書第1,217,892号を参照している。
【0039】
上述のグリースバック他に付与された米国特許5,575,874号及び第5,643,653号には、スパンボンドメルトブローン一体化複合物(SMIC)材料が説明及び図解されている。一般的に、「SMIC」材料は、両側にスパンボンドフィラメントのカーテンを有するメルトブローン材料により生成することができる。スパンボンドフィラメントカーテンの両側に対称的にメルトブローンダイを配置し、「SMIC」布を生成することができる。この工程は、本明細書において引用により組み込まれる、グリースバック他に付与された米国特許第5,575,874号及び5,643,653号に更に詳細に説明されている。形成された「SMIC」布は、形態的特徴を含む表面上に配置され、熱風で結合して表面形態を含む「SMIC」布を作ることができる。
【0040】
液体吸収性物品を作るのに用いる場合は、本発明の不織布は、従来の表面処理剤で処理することができ、又は従来のポリマー接着剤を含ませて布の濡れ性を向上させることができる。例えば、米国特許第5,057,361号に開示されているポリアルキレンオキシド修飾ポリジメチルシロキサンのようなポリアルキレンオキシド修飾シロキサン及びシランで不織布を処理することができる。このような表面処理は、布の濡れ性を高める。不織ウェブは、それが製品に組み込まれる前に処理することができる。
【0041】
本発明の不織布は、異なる液体処理特性の区域を有する不織布を含むことができる。より詳細には、本発明の不織布は、布の3方向全てに沿って、すなわち、着用区域と同一平面上の布の長さに沿って、着用区域と同一平面上の布の幅に沿って、かつ布の厚さ又は深さを通して流れを誘導する布を含むことができる。異なる液体処理能力のこれらの区域は、形態的に表面形成した区域により作り出される。これらの形態的領域では、坪量、密度、及び/又はフィラメント配向を変えることができる。更に、形態的特徴は、異なる疎水性を有することができ、これが更に流体処理を強化する。
【0042】
上述のように、本発明の不織布は、分離層又は身体側ライナ材料として用いることができ、1つの大きな突起又は比較的少数の間隔を空けて配置された突起を有する材料を含むことができる。本発明には、1つの表面を別の表面から、例えば、乳児の殿部をおむつの吸収層から分離するために用いることができる巨視的表面形態を有する不織構造が含まれる。いくつかの望ましい実施形態では、この構造は、身体側ライナとしての使用、及び、おむつと、トレーニングパンツと、失禁用パッドと、女性用パッド、生理用ナプキン、及びパンティライナのような女性用衛生製品と、その他のような使い捨て吸収性製品におけるサージ材料又はライナ/サージの組合せとしての使用に特に望ましい物理的、美観的、及び機能的属性を有する。
【0043】
以下では、主に図7及び図8に示すような使い捨ておむつ400に具体的に用いられている独特の水分透過性上面シート構造100として本発明を用いることに関して説明する。これは、望ましい利用法の1つであると考えられているが、本発明は、生理用ナプキン、月経用タンポン、失禁用製品などのような使い捨て及び再利用可能の両方の様々な吸収性装置、並びに、工業用材料、防音材、耐熱材、包装材などのような非吸収性装置に用いることができることを理解すべきである。上面シート構造700及びその使い捨ておむつ400での利用を詳細に説明するので、当業者は、本発明を他の装置に対しても容易に適応させることができるであろう。
【0044】
上述のように、本発明のウェブの表面形態は圧縮に抵抗性を有するので、おむつ又は他の吸収性製品の身体側ライナとしてこのウェブを用い、吸収性製品の吸収部分を着用者の皮膚から分離させることができる。使い捨て吸収性製品、例えば、おむつ400の図を図6に示す。この特定の実施形態の構造的詳細を更に明確に示すために、様々な層を切り欠いている。本発明の新規な上面シート、すなわち、身体側ライナを700で示す。使い捨ておむつ400の他の2つの主要構成要素は、吸収性要素すなわちパッド410、及び裏面シート430である。図6のおむつ400の図は、使い捨ておむつを簡略化して例示的に示すものである。使い捨ておむつの更に詳細な説明は、本明細書において引用により組み込まれる、ロークス他に付与された米国特許第5,827,259号に含まれている。
【0045】
図7は、図6の線7−7を通して切った断面図を示している。表面形態720は、着用者の皮膚450をライナ700の下に配置された吸収性材料410から分離させる。ライナ420は、ベース区域702で吸収性材料410上に載っている。望ましくは、表面形態の接触面積は、ベース区域の接触面積よりも小さい。より詳細には、不織ウェブ700は、荷重下で接触面積を最小にする巨視的表面形態720が着用者450に向くように向きが合わせられるのが望ましい。また、着用者がライナと接触する面積は、ライナ上の着用者の表面積又はフットプリントの50パーセントよりも小さいことが望ましく、より望ましくは、接触面積は40パーセントよりも小さく、30パーセントよりも小さく、更に望ましくは、接触面積は25パーセントよりも小さい。着用者の皮膚とおむつの濡れるか又は湿った部分との間の接触面積が小さくなると、着用者の皮膚健康が改善すると考えられる。また、分離は、吸収性物品の流体処理を改善することになると考えられる。
【0046】
表面形態は、圧縮に対して完全な抵抗性を有する必要はない。表面形態は、圧縮力がこの形態に加えられると圧縮されることもある。例えば、乳児が座ると、乳児の体重の大部分が表面形態に伝達され、ライナ表面及び形態が十分に圧縮されることにより、ライナ表面と着用者の皮膚との間はほとんど分離しないこともある。しかし、形態は、通常の使用時には完全には圧縮されず、ある程度の分離が形態によってもたらされることが望ましい。また、表面形態には弾力性があり、通常の使用時に表面形態に伝達される可能性が高い力によって永久的には変形しないことが望ましい。より詳細には、変形は、表面形態及び付随する構造の弾性限界内であることが望ましい。すなわち、着用者の皮膚は、使用中には表面形態によりライナ表面のかなりの部分から分離される。表面形態は、乳児が静止している時、這っている時又は歩いている時、及び、望ましくは乳児の体重の大部分が表面形態又はライナに伝達される時でさえも、ある程度の分離をもたらすことが必要である。
【0047】
例示的な実施形態の不織布ウェブは、エンボス加工されたスパンボンドウェブにより作られているが、本発明の不織ウェブは、他の方法で作ることもできる。本発明の不織ウェブは、スパンボンド法以外の他のウェブ製造方法、及びエンボス加工以外の方法を用いて作ることができることを当業者は理解するであろう。例えば、表面の巨視的表面形態を有する不織ウェブは、本明細書において引用により組み込まれる、本出願と同時に速達郵便手続「EL471213680US」によって出願された「表面形態を有する表面上に不織材料を製造する方法及び表面形態を有する不織材料」という名称の米国特許出願一連番号第10/136,702号に説明されている方法により作ることができる。ここでもまた、不織ウェブを作る他の処理を適応させて、本発明の範囲内の表面形態を含むウェブを製造することができる。例えば、不織ウェブは、ボンデッドカーデッドウェブ(BCW)、コフォームウェブ、空気堆積ウェブ、及びスパンボンド/メルトブローン/スパンボンド(SMS)ウェブなどとすることができる。更に、ウェブは、様々な材料、セルロース、パルプ繊維、及び二成分繊維などで形成するか又はそれらを含むことができる。当業者に公知の他の変更及び処理を本発明と共に用いることができる。
【0048】
安定化した三次元の巨視的な形態的特長を有する不織布は、平坦な不織ベースシートを熱形成することにより生成することができる。不織ベースシートは、ボンデッドカーデッドウェブ(BCW)、コフォームウェブ、空気堆積ウェブ、及びスパンボンド/メルトブローン/スパンボンド(SMS)ウェブなどとすることができる。望ましくは、ウェブは、ウェブの50パーセントよりも少ない面積、より望ましくは、40パーセントよりも少ない面積、更に望ましくは、30パーセントよりも少ない面積、最も望ましくは25パーセントよりも少ない面積に亘って表面形態を有するように熱形成される。また、望ましくは、ウェブ及び熱形成されるパターンの材料及び坪量は、形態に掛かる圧力(Pf)が1.2kPaで形態が完全には圧縮されずに分離をもたらし、より望ましくは1.8kPaで、更には10kPaで完全には圧縮されずに分離をもたらすように選択される。また、熱形成された表面形態の高さは、少なくとも1mmであり、不織材料表面の大部分と不織材料表面に接触する身体との間の分離及び空気循環の増大をもたらすことが望ましい。高さが少なくとも1.5mm、3mm、5mm、更には6mmの表面形態を形成することが更に望ましいであろう。
【0049】
不織ベースシートは、巨視的形態を有する加熱表面、例えば加熱プレス上に表面形態を有する合わせプレート上で巨視的形態を含むように熱形成することができる。加熱プレスは、当業技術で公知であり、容易に入手可能である。プレスは、不織ウェブを永久的に変形させるのに十分に高温であるが、不織ウェブの望ましい特性、例えば通気性を損なうほど高くない温度に設定すべきである。形成プレートは、不織布に表面形態を付与するための様々な形態のいずれかを含むことができる。表面形態の第1のパターンは、図3A、図3B、及び図3Cに示されており、表面形態の第2のパターンは、図4A及び図4Bに示されている。プレートの各組は、例えば正方形又は三角形の表面形態のアレイをそれぞれ有する第1のプレート及び第2のプレートを含む。形態の1つ又はそれ以上が巨視的であるという条件で、様々な他のパターン、例えば六角形及びひし形も可能である。これらのプレートを形成するために、2つの基本的なプレートデザイン、すなわち、標準的な雄及び雌プレート、又は係合プレートを用いることができる。本明細書に説明する例では、係合プレートを用いて四角形及び三角形の繰返しパターンを形成した。不織ベースシートは、プレート間に配置され、熱及び圧力を付加してこのベースシートを熱形成する。実施例では、安定化した巨視的形態を有する三次元不織シートが生成された。図示の不織布は、x方向及びy方向の両方に均一に分布する表面形態を含むが、本発明の不織布は、一方向のみに均一に分布する形態を含むことができる。更に、本発明の不織布は、布表面に均一に形成されたり分布されず、任意のパターンで形成されて分布することができる形態を含むことができる。
【0050】
巨視的表面形態を含む本発明の不織ウェブは、任意的な処理剤及び/又は添加剤で処理し、ウェブの1つ又はそれ以上の特性を変更することができる。例えば、ウェブの非隆起区域を親水性処理剤で処理し、流体の取り込みを増大させることができる。得られる未処理隆起区域、すなわち、表面形態は、処理された非隆起区域よりも疎水性が大きいことになる。すなわち、このウェブは、より乾燥した隆起表面接触区域をもたらし、全体的な皮膚乾燥度を改善する。表面形態は、構造の長さ又は幅全体に及ぶことができる。表面形態は、形態及び不織ウェブの重量支持能力を増大又は減少させるために剛性を変えることができる。
本発明の不織ウェブのいくつかの特徴のより良い理解をもたらすために、非限定的に以下の実施例及びデータを提供する。
【0051】
比較例A
比較例の「比較例A」としておむつライナ材料を用いた。「比較例A」は、米国テキサス州ヒューストン所在のエクソンから得られる「3155」ポリプロピレン98重量パーセントと二酸化チタン2重量パーセントで形成された0.5osy不織合成布ウェブであった。0.5osy不織合成布ウェブは、スパンボンデッド処理で形成した。丸い断面を有する繊維を用いてウェブを形成し、平均直径は、ほぼ22ミクロン(3dpf)であった。ウェブは、連続フィラメントを不規則に堆積させ、次に、不規則に堆積したフィラメントを熱点結合することにより形成された。ウェブの熱点結合は、結合面積14〜21パーセント及びピン密度460ピン/平方インチを有するパターンで達成された。ピンの幾何学的形状は、ひし形の形状であった。ライナ材料の更なる詳細は、本明細書において引用により組み込まれる米国特許第6,152,904号に見出すことができる。
【実施例1】
【0052】
最初に、アンダーボンデッド二成分スパンボンドウェブを形成し、次に、このアンダーボンデッドウェブ内に巨視的形態をエンボス加工することにより、巨視的表面形態を有する不織合成布ウェブを調製した。巨視的表面形態は、プレートの1つが少なくとも1つの巨視的形態を有する加熱プレートによって付加される熱及び圧力を用いてウェブ内にエンボス加工され、ウェブ内に永久的に変形した巨視的突起を付与する。
【0053】
アンダーボンデッド二成分スパンボンド不織布ウェブは、連続二成分フィラメントで形成された。連続二成分フィラメントは、並列構成のほぼ等量の2つのポリマー成分で作られた。第1のポリマー成分の組成は、米国テキサス州ヒューストン所在のエクソンから得られる「3155」ポリプロピレン98重量パーセントと二酸化チタン2重量パーセントであった。第2の成分の組成は、米国ミシガン州ミッドランド所在のダウ・ケミカル・カンパニーから得られる「61800」ポリエチレン100重量パーセントであった。紡糸パックの紡糸穴の幾何学的形状は、直径が0.6mm、長さ対直径(L/D)比が4:1であり、紡糸口金は、機械横断方向に50穴/インチ(19.l685穴/センチメートル)を有した。紡糸パック内の溶融温度は、410°F(210℃)であり、収量は、0.6グラム/穴/分(ghm)であった。形成高さは、12インチ(30.5cm)であった。空気冷却装置の冷却空気流速度は、32標準立方フィート/分(scfm)であり、温度は50°F(10℃)であった。吸引装置温度は、周囲温度で約75°F(23.9℃)であり、吸引装置圧力は、3.5ポンド/平方インチ(psi)(24.31kPa)であった。7インチ水頭(17,440ダイン/平方センチメートル)でのワイヤ下の真空を用いて、形成ワイヤ上にフィラメントを收集した。270°F(132.2℃)の吸入空気、排出空気温度が180°F(82.2℃)、圧力が0.8psi(5.52kPa)、及びワイヤ上方の高さが1.5インチ(3.8cm)のホットエアナイフ(HAK)を用いて、フィラメントを一体化してアンダーボンデッドウェブにするのを助けた。未結合不織ウェブは、次に「通気結合装置(TAB)」に誘導された。「TAB」は、空気温度約270°F(132.2℃)、空気圧0.5psi(34.470ダイン/平方センチメートル)に設定され、繊維をアンダーボンデッドであるが一体化したウェブに形成するように排気する。ライン速度は、0.5オンス/ヤード(oay)(17グラム/平方メートル(gsm))の不織材料を生成するように、約290フィート/分(88.5メートル/分)に調節された。
【0054】
このアンダーボンデッドウェブは、次に、図3A及び図3Bに示す加熱係合プレート300及び350により付加された熱及び圧力を用いて三次元「正方形」パターンをウェブ内にエンボス加工することにより、安定化した巨視的形態を有する三次元不織シートに熱形成された。各係合プレートには、反対側のプレート上の同様の突起パターンと噛み合った突起パターンが含まれていた。第1のプレート300は、図3Aに示すような正方形突起のチェス盤パターンを含む。第1のプレート上の各突起310は、高さが約3ミリメートル、ベースの測定値が約5ミリメートル×5ミリメートルであり、測定値が3ミリメートル×3ミリメートルよりも僅かに大きい(約3.5mm×3.5mm)の正方形先端上面320で終端される。突起は、x及びy方向の両方に、中心と中心との間が約9.5ミリメートルの間隔で配置された。図3Bに示す第2のプレート350は、高さが約4ミリメートルの交互する正方形突起310の類似パターンを含み、各突起310は、ベースでの測定値が約4ミリメートル×4ミリメートルであり、測定値が3ミリメートル×3ミリメートルよりも僅かに小さい(約2.9mm×2.9mm)の正方形先端上面320で終端する。
【0055】
パターン化したプレートは、約275°F(135℃)の温度まで加熱され、アンダーボンデッドウェブが、この加熱プレートの1つに置かれた。次に、反対側の加熱プレートが、図3Cに示すように、第2のプレート上の突起が第1のプレート上の突起と噛み合うようにウェブを覆って配置された。次に、約115psi(793kPa)のエンボス加工圧力が約35秒間プレートに印加された。ウェブを変形させるのに十分な熱及び圧力が付加された後に、プレートが分離され、プレートの間からウェブが取り除かれた。巨視的形態を有する得られた三次元材料は、図1A,図1B、及び図1Cに示されており、その有効嵩厚さは76ミル(1.93mm)であった。有効嵩厚さを判断する方法には、「STARRET(登録商標)」型のバルクテスター、及び、0.05ポンド/平方インチ(3.450ダイン/平方センチメートル)の圧力(Pw)が使用された。
【実施例2】
【0056】
形成ワイヤ及び「TAB」のライン速度を約120フィート/分(36.6メートル/分)に調節して1.2オンス/ヤード(osy)(40.7グラム/平方メートル(gsm))の材料を生成することを除き、実施例1が繰り返された。実施例2の1.2osyアンダーボンデッド材料は、実施例1に説明したような正方形パターンを用いて熱形成された。巨視的形態を有する得られた三次元材料は、図1A,図1B、及び図1Cに示されており、その有効嵩厚さは、80ミル(2.0mm)であった。
【実施例3】
【0057】
形成ワイヤ及び「TAB」のライン速度を約58フィート/分(17.7メートル/分)に調節して2.5オンス/ヤード(osy)(85グラム/平方メートル(gsm))の材料を生成することを除き、実施例1が繰り返された。実施例3の2.5osyアンダーボンデッド材料は、実施例1に説明したような正方形パターンを用いて熱形成された。巨視的形態を有する得られた三次元材料は、図1A,図1B、及び図1Cに示されており、その有効嵩厚さは、98ミル(2.5mm)であった。
【実施例4】
【0058】
図4A及び図4Bに示す加熱係合プレート400及び450で印加された熱及び圧力を用いて三次元「三角形」パターンをウェブ内にエンボス加工することにより、1.2osyアンダーボンデッドウェブを熱形成して、安定化した巨視的形態を有する三次元不織シートにしたことを除き、実施例2が繰り返された。
図4A及び図4Bに示す加熱係合プレート400及び450で印加された熱及び圧力を用いて三次元「三角形」パターンをウェブ内にエンボス加工することにより、1.2osy(40.7gsm)アンダーボンデッドウェブを熱形成し、安定化した巨視的形態を有する三次元不織シートにした。各係合プレートは、反対側プレート上の三角形突起の類似パターンと噛み合った三角形突起のパターンを含む。第1のプレート400は、図4Aに示す三角形の歯のような突起のパターンを含む。第1のプレート上の各三角形突起410は、高さが約3ミリメートルであり、いずれの一辺に沿っても約8ミリメートルの長さを有する正三角形のベースを有し、いずれの一辺に沿っても約5ミリメートルの長さを有する正三角形の先端上面420で終端する。突起は、x方向及びy方向の両方に中心から中心まで約9ミリメートルの間隔を空けて配置された。図48に示す第2のプレート450は、高さが約4ミリメートルの交互する三角形突起410の類似パターンを含み、各突起410は、いずれの一辺に沿っても約8.5ミリメートルの長さを有する正三角形ベースを有し、いずれの一辺に沿っても約5ミリメートルの長さを有する正三角形の先端上面420で終端する。
巨視的形態を有する得られた三次元材料は、図5A、図5B、及び図5Cに示されており、その有効嵩厚さは、120ミル(3.05mm)であった。
【実施例5】
【0059】
図4A及び図4Bに示す加熱係合プレート400及び450で印加された熱及び圧力を用いて三次元「三角形」パターンをウェブ内にエンボス加工することにより、2.5osy(85gsm)アンダーボンデッドウェブを熱形成して、安定化した巨視的形態を有する三次元不織シートにしたことを除き、実施例3が繰り返された。巨視的形態を有する得られた三次元材料は、図5A、図5B、及び図5Cに示されており、その有効嵩厚さは、133ミル(3.38mm)であった。
【0060】
試験方法
坪量
実施例の坪量は、材料の各サンプルから3インチ(7.6cm)直径の円形サンプルを測って切り取ることにより判断された。各3インチサンプルは、天秤を用いて計量した。サンプルの重量は、グラム単位で記録され、次にサンプル面積で割ってサンプルの坪量が与えられた。各材料実施例の5つのサンプルは、この手順を用いて測定及び計量され、不織材料の各実施例に対する平均坪量を得た。
キャリパー
実施例の材料キャリパーすなわち厚さも測定された。実施例の材料のキャリパーは、「STARRET(登録商標)」型のバルクテスターを用いて0.05psi(3,450ダイン/平方センチメートル)の荷重(Pw)の下で実施例の材料(ウェブ)の厚さを測定することによって判断された。材料のサンプルは、4インチ×4インチ(10.2cm×10.2cm)の正方形に切り取られた。5つのサンプルは、切り取られて上述の手順を用いて測定され、平均して各実施例に対する平均厚さを与えた。
【0061】
嵩密度
実施例の不織材料の嵩密度は、グラム/平方メートル(gsm)で表された不織材料サンプルの重量/単位面積を、ミリメートル(mm)で表された材料サンプルのキャリパーで割ることによって計算された。ウェブキャリパーは、キャリパーを判断する際に説明したように、0.05psi(3,450ダイン/平方センチメートル)で測定された。値をグラム/立方センチメートル(g/cc)に変換するために、結果に0.001を掛けた。各実施例の5つのサンプルの合計を求め、平均して密度値を得た。
【0062】
接触面積
実施例の不織材料の接触表面積も測定された。試験機器には、最小厚さが1/4”インチ(6.35mm)の3”×4”(7.6cm×10.2cm)サンプルステージ、「LUCITE(登録商標)」の12.25”×5”×3/16”(31cm×12.7cm×0.48cm)片、3”×4”(7.6cm×10.2cm)の矩形に切り取った各材料のサンプル、嵩圧縮計、温度計、細書きペン、3”×4”(7.6cm×10.2cm)の矩形に切り取った透かし紙、及び、rHゲージ(湿度計)が含まれた。この手順を用いて測定した全ての接触面積は、名目上の接触面積である。すなわち、この接触面積は、表面形態がその形態上に載った平坦な表面と接触することによって形成されるものである。これは、厳密にはサンプルの突起面積を覆う平坦表面と接触する個々の繊維面積の合計ではなく、個々の繊維間の面積を含むものである。
【0063】
初期測定及び設定
1)74±4°F(23.3±2.2℃)及び50±10%rHの制御環境で試験を行う。
2)サンプルは、それらが形成ラインから取り出されて巻かれるか又は包装される前の、生成した材料を代表する材料から調製されるものとする。
3)サンプルは、均一で親材料を代表するウェブの部分から切り取られる。
4)各実施例の親材料から3つの3”×4”(7.6cm×10.2cm)矩形サンプルを切り取る。
5)嵩圧縮計を用いて各サンプルの初期の嵩を測定する。
6)荷重を加え、4秒間読みが安定した時にその値を記録する。値を記録した後に、サンプルを直ちに荷重から取り除く。
【0064】
初期接触表面/面積
7)3”×4”(7.6cm×10.2cm)サンプルステージを平坦で水平な表面の上に置く。
8)次に、3”×4”(7.6cm×10.2cm)サンプルをステージに並べてその上に置く。
9)サンプルの上面を覆って平坦で透明な表面を置くことにより初期表面接触面積が取られる。この方法には、一枚の透かし紙を用いた。
10)この材料は、初期読取りに対して材料上に0.003psiよりも小さい荷重をもたらす。
11)各接触する形態的な表面の特徴を直接上から見て、細書きペンで周囲を型取りすることにより材料の表面接触の周囲を記録する。
12)次に、平坦表面に接触する材料の面積を初期接触面積として記録する。この面積は、段階11で行われた型取りから判断される。
13)この初期接触面積をサンプルの突起面積(すなわち、12平方インチ)で割り、サンプルに対する接触表面/面積の百分率を得る。
【0065】
増大荷重の下での接触表面
14)荷重が更に重い場合の付加的な接触面積測定に対して、平坦で矩形の「Lucite(登録商標)」材料片をサンプル材料の上に置く。
15)矩形の「Lucite(登録商標)」材料片の中心を測定する。
16)3”×4”(7.6cm×10.2cm)の矩形を矩形の「Lucite(登録商標)」材料片の中心に置いて型取りをする。型取りした周囲の縁部は、「Lucite(登録商標)」材料の矩形の縁部に平行である。
17)「Lucite(登録商標)」材料の寸法は、12.25”×5”×3/16”(31cm×12.7cm×0.48cm)であり、重さは、0.6ポンド(273グラム)である。
18)形態の周囲を紙の上に記録することができるように、1枚の透かし紙を「Lucite」材料の上に置く。
19)接触する形態的な表面の特徴の各々を上から直接見て、表面接触の周囲を材料に関して細書きペンを用いて記録する。
20)次に、平坦表面に接触する材料の面積を材料に関して記録し、荷重条件も同じく記録する。
21)この荷重下の接触面積をサンプルの突起面積(すなわち、12平方インチ又は77.4平方センチメートル)で割り、サンプルに対する接触表面/面積の百分率を得る。
22)表面形態が受ける真の平均荷重は、サンプルに及ぼすプレートの重量を平坦荷重に接触するサンプル面積で割ることによって判断される。例えば、20%の接触面積を有する12平方インチのサンプルに対する0.6ポンドは、圧力0.25psi(0.6ポンド/(12平方インチ×20%))での20%の接触面積を表すであろう。
【0066】
2つの異なる重錘である1.2ポンド及び6ポンド(0.545及び2.73キログラム)を用いて付加的な接触面積測定が行われた。接触面積は、重りが6ポンドになるか又は接触面積が90パーセントよりも大きくなるまで測定される。
23)平坦で矩形の「Lucite(登録商標)」材料片をサンプル材料の上に置く。
24)矩形の「Lucite(登録商標)」材料片の中心を測定して判断する。
25)3”×4”(7.6cm×10.2cm)の矩形を矩形の「Lucite(登録商標)」片の中心に置いて型取りをする。型取りした周囲の縁部は、「Lucite(登録商標)」の矩形の縁部に平行である。
26)「Lucite(登録商標)」の寸法は、12.25”×5”×3/16”(31cm×12.7cm×0.48cm)であり、重さは、0.6ポンド(273グラム)である。
27)「Lucite(登録商標)」材料の縁部において、0.3ポンド(136.35グラム)の重りが各端部上に加えられ、全重量1.2ポンドの力が12平方インチのウェブに置かれる。
28)形態の周囲を紙に記録することができるように、1枚の透かし紙を「Lucite」材料の上に置く。
29)接触する形態的な表面の特徴の各々を上から直接見て、表面接触の周囲を材料に関して細書きペンを用いて記録する。
30)次に、平坦表面に接触する材料の面積を材料に関して記録し、荷重条件も同じく記録する。
31)この荷重下の接触面積をサンプルの突起面積(すなわち、12平方インチ)で割り、サンプルに対する接触表面/面積の百分率を得る。
32)表面形態が受ける真の平均荷重は、サンプルに及ぼすプレートの重量を平坦荷重に接触するサンプル面積で割ることによって判断される。例えば、20%の接触面積を有する12平方インチのサンプルに対する6ポンドは、圧力2.5psi(6ポンド/(12平方インチ×20%))での20%の接触面積を表すであろう。
33)全荷重を6ポンド(2.72kg)にするために両側に2.7ポンド(1227グラム)の重りを与えるように段階26を変更し、段階22〜30を繰り戻す。
34)サンプルに対する全荷重が6ポンドになるか、又はサンプルが平坦な材料に接触する名目上の接触面積が90パーセントよりも大きくなるまで実験を実行する。
35)段階29の後の最大5分間で材料の(ウェブの)嵩を取って記録する。
【0067】
ウェブに印加される圧力(Pw
図2Aを参照すると、物体Pが不織ウェブ100と接触する接触面積は、図2A及び図2Cに示す斜線をつけた面積の合計である。形態120に支持された物体Pが不織ウェブ100に伝達する圧力は、支持された物体Pの重量を、物品に直接接触するシートの点の全てを連結する平坦な連続面積で割ることにより測定される。例えば、物体が16個の巨視的形態100で支持されている場合、物体Pを支持する不織ウェブの面積は、物体を支持する16個の形態の全て又は16個の形態の一部を連結する不織ベース平面に平行な平面で測定した連続面積(Wp×Lp)である。図2Cでは、不織ウェブによって支持された物体Pがシートに伝達する圧力は、支持された物体Pの重量を物体の下の連続面積Lp×Wpで割ることによって測定される。
【0068】
表面形態によって観察される平均圧力(Pf
表面形態が受ける真の平均荷重は、サンプルに及ぼすプレート重量を平坦荷重に接触するサンプル面積で割ることにより判断される。表面形態によって観察される平均圧力Pfは、荷重Pwに接触する実際の面積に関して補正することにより判断される。これは、Pwを百分率接触面積で割ることにより行われる。
ウェブ容積測定方法
不織ウェブ容積は、ウェブ内部の空隙容積及び繊維が占める容積を測定することにより判断される。繊維容積は、ウェブの重量を繊維密度で割ることにより計算される。高度に形態を有するウェブについては、内部空隙容積は、内部孔に含まれていない液体を測定から除外する液体飽和実験で測定される。
これは、Burgeni及びKapurにより「Textile Research Journal」、第37巻、356〜366ページ(1967年)に報告された多孔性プレート法に基づく装置を用いて判断することができ、その開示内容は引用により組み込まれる。この装置には、プログラマブルステッパモータに接続された可動ステージと、コンピュータで制御される電子天秤とが含まれる。制御プログラムは、望ましい高さにステージを自動的に移動し、平衡に達するまで特定のサンプリング速度でデータを集め、次に、次の計算された高さまでステージを移動させる。制御可能なパラメータには、サンプリング速度、平衡判定基準、及び、吸収/脱離サイクル数が含まれる。
【0069】
この解析のためのデータは、不織ウェブを完全に濡れ性にするための界面活性剤を含有する液体を用いて收集され、脱離モードで測定が行われた。すなわち、高さゼロで材料が飽和され、多孔性プレート(及び、サンプルに対する有効毛管張力)が、望ましい毛管半径又は毛管張力に応じた個々の段階で徐々に上げられた。高さゼロでは、不織ウェブの形態により、ウェブとプレートの間の境界に閉じ込められたある一定の量の液体が存在する。プレートを上げる時、サンプルから引き出される液体の量をモニタした。各高さでの読取りが15秒毎に取られ、4回連続の読取りの変化の平均が0.005gよりも小さい時に平衡に達したと見なされた。界面液体(飽和不織ウェブサンプルと多孔性プレートとの間の界面における)は、一般的にプレートを僅かに上げると(0.5〜0.7cm)除去される。内部空隙容積は、cc/グラムで表される。
不織ウェブ容積は、上述の内部空隙容積測定値及び繊維容積の合計である。
nw=ウェブ容積(cc/g)=内部空隙容積+(1/繊維密度)
【0070】
嵩圧縮計を用いて測定されるライナと平坦表面の間の空間の容積
各実施例から円形サンプルを取り、サンプルの上部及び下部平面を分離することにより生じたサンプルの容積は、円(3”)の面積とサンプルのキャリパーt(tは、「STARRET(登録商標)」型バルクテスターを用いて判断された)とを掛け算することによって判断された。この容積はVpで示され、成形された材料の上部及び下部平面を分離する空間の容積を表すものとする。
p(cc)=t(cm)×円の面積(cm2
【0071】
次に、2つの平面を分離する空間の容積(Vp)から上述の方法を用いて判断された不織ウェブ容積(Vnw)を引くと、2つの平面間でウェブによって占有されない空間の容積(Vs)が得られる。
s(cc)=Vp(cc)−Vnw(cc)
nw及びVpは、同じ円形サンプル面積を用いて決められたので、2つの平面間でウェブによって占有されない空間の容積(Vs)を面積で割算し、容積(cc)/面積(cm2)又はVsaを判断することができる。
sa(cc/cm2)=Vs(cc)/面積(cm2
【0072】
実施例で用いた材料は、ほぼ対称であった。従って、ライナの上面と皮膚の間の単位面積当たりの空間の容積Vtsは、Vsaを2で割ることによって判断される。
ts(cc/cm2)=Vsa(cc)/2
この仮定は、身体側に向く表面が身体との最小の接触量をもたらすために、実施例で用いたパターンに関しては安全側である。従って、両側が対称であると仮定して、ウェブ上方の真の容積が推定される。
【0073】
回復百分率
嵩の回復を判断する方法は、Pw、すなわち、ウェブによって観察される荷重を用いる。3”の円にサンプルを切り取り、サンプルのキャリパー又は厚さを測定する。実施例材料のキャリパーは、「STARRET(登録商標)」型バルクテスターを用い、0.05psi(3,450ダイン/平方センチメートル)の荷重(Pw)の下で実施例材料(ウェブ)の厚さを測定することによって判断される。厚さは、インチの千分の1の単位で測定される。記録されたデータは、材料に対する初期嵩厚さ(嵩0)を与える。
【0074】
サンプルは、次に、取り除かれて3.45kPaの荷重Pwの下に置かれる。この荷重は、5分間を印加されてその後取り除かれる。材料は、5分間周囲条件で回復させられた。材料のキャリパーは、次に、最終的な厚さ(嵩f)をもたらすために、バルクテスターを用いて0.05psi(3,450ダイン/平方センチメートル)の荷重(Pw)の下でもう一度測定される。
最終的な厚さを初期厚さで割ると、嵩の回復百分率が得られる。
%回復=嵩f/嵩0
【0075】
試験結果
実施例に関する試験の試験結果を以下の表Aに示す。材料が分離をもたらさない場合は、表Aに記号「−」で示されている。























【0076】

【0077】
従って、本発明によって巨視的表面形態を有する不織布が提供されたことが明らかである。本発明を特定の実施形態に関して説明したが、当業者には、以上の説明に照らして多くの代替形態、変更、及び変形が明らかになることは明白である。従って、全てのこのような代替形態、変更、及び変形は、特許請求の範囲の精神及び広義の範囲に該当するように含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1A】本発明の不織ウェブの斜視図である。
【図1B】図1Aに示す不織ウェブの断面図である。
【図1C】図1Aに示す不織ウェブの上側平面図である。
【図2A】図1A、図1B、及び図1Cの不織ウェブ上に支持された実質的に平面の物品の斜視図である。
【図2B】図1A、図1B、及び図1Cの不織ウェブ上に支持された実質的に平面の物品の断面図である。
【図2C】図1A、図1B、及び図1Cの不織ウェブ上に支持された実質的に平面の物品の上側平面図である。
【図3A】打出しプレートの斜視図である。
【図3B】反対側打出しプレートの斜視図である。
【図3C】本発明の不織ウェブを形成する図3A及び図3Bの打出しプレートの断面図である。
【図4A】別の打出しプレートの斜視図である。
【図4B】別の反対側打出しプレートの斜視図である。
【図5A】本発明の別の不織ウェブの斜視図である。
【図5B】図5Aに示す不織ウェブの断面図である。
【図5C】図5Aに示す不織ウェブの上側平面図である。
【図6】本発明の不織布を組み込んだ吸収性物品の切欠図である。
【図7】図6の吸収性物品の部分断面図である。
【図8】本発明の更に別の不織ウェブの斜視図である。
【符号の説明】
【0079】
100 三次元不織ウェブ
104 上側ベース表面
106 頂部
120 巨視的表面形態






【特許請求の範囲】
【請求項1】
0.04グラム/立方センチメートルよりも小さい局所的嵩密度を有する三次元不織ウェブであって、
xy平面を定める上側ベース表面と、
該xy平面から外に延びる少なくとも1つの巨視的表面形態と、
を含み、
一つの巨視的表面形態は、前記上側ベース表面の前記xy平面の上方に少なくとも約1ミリメートル延び、1.2kPaの荷重(Pf)の下で該上側ベース表面の該xy平面の上方に少なくとも1ミリメートルの高さを維持する頂部を有する形態として特徴付けられ、
前記少なくとも1つの巨視的形態は、1.2kPaの荷重(Pf)で前記巨視的表面形態上に載る物品に対する不織ウェブの百分率接触面積が、不織ウェブにおける該物品を支持する全体面積の50パーセントよりも小さくなるような前記巨視的形態上に載る物体の接触をもたらす、
ことを特徴とするウェブ。
【請求項2】
巨視的形態が、前記xy平面の上方に少なくとも1.5ミリメートル延びる頂部を有する形態として特徴付けられた請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項3】
巨視的形態が、前記xy平面の上方に少なくとも3ミリメートル延びる頂部を有する形態として特徴付けられた請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項4】
巨視的形態が、前記xy平面の上方に少なくとも5ミリメートル延びる頂部を有する形態として特徴付けられた請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項5】
巨視的形態が、前記xy平面の上方に少なくとも約6ミリメートル延びる頂部を有する形態として特徴付けられた請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項6】
1.2kPaの荷重(Pf)で前記巨視的表面形態上に載る物品に対する不織ウェブの前記百分率接触面積は、不織ウェブにおける該物品を支持する全体面積の40パーセントよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項7】
1.2kPaの荷重(Pf)で前記巨視的表面形態上に載る物品に対する不織ウェブの前記百分率接触面積は、不織ウェブにおける該物品を支持する全体面積の30パーセントよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項8】
1.2kPaの荷重(Pf)で前記巨視的表面形態上に載る物品に対する不織ウェブの前記百分率接触面積は、不織ウェブにおける該物品を支持する全体面積の25パーセントよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項9】
複数の巨視的形態を含み、これら巨視的形態の頻度は、前記xy平面において不織ウェブ100平方センチメートルあたり少なくとも1つの巨視的表面形態であることを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項10】
複数の巨視的形態を含み、これら巨視的形態の頻度は、前記xy平面において不織ウェブ50平方センチメートルあたり少なくとも1つの巨視的表面形態であることを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項11】
複数の巨視的形態を含み、これら巨視的形態の頻度は、前記xy平面において不織ウェブ10平方センチメートルあたり少なくとも1つの巨視的表面形態であることを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項12】
複数の巨視的形態を含み、これら巨視的形態の頻度は、前記xy平面において不織ウェブ1平方センチメートルあたり少なくとも1つの巨視的表面形態であることを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項13】
局所的嵩密度が、0.03グラム/立方センチメートルよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項14】
局所的嵩密度が、0.02グラム/立方センチメートルよりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項15】
前記巨視的形態は、1.2kPaの荷重(Pf)の下で前記上側ベース表面の前記xy平面の上方に少なくとも1.5ミリメートルの高さを維持することを特徴とする請求項9に記載の不織ウェブ。
【請求項16】
前記巨視的形態は、1.2kPaの荷重(Pf)の下で前記上側ベース表面の前記xy平面の上方に少なくとも3ミリメートルの高さを維持することを特徴とする請求項9に記載の不織ウェブ。
【請求項17】
前記巨視的形態は、1.2kPaの荷重(Pf)の下で前記上側ベース表面の前記xy平面の上方に少なくとも6ミリメートルの高さを維持することを特徴とする請求項9に記載の不織ウェブ。
【請求項18】
前記巨視的形態は、1.8kPaの荷重(Pf)の下で前記上側ベース表面の前記xy平面の上方に少なくとも1ミリメートルの高さを維持することを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項19】
前記巨視的形態は、1.8kPaの荷重(Pf)の下で前記上側ベース表面の前記xy平面の上方に少なくとも1.5ミリメートルの高さを維持することを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項20】
前記巨視的形態は、1.8kPaの荷重(Pf)の下で前記上側ベース表面の前記xy平面の上方に少なくとも3ミリメートルの高さを維持することを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項21】
前記巨視的形態は、1.8kPaの荷重(Pf)の下で前記上側ベース表面の前記xy平面の上方に少なくとも6ミリメートルの高さを維持することを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項22】
前記巨視的形態は、10kPaの荷重(Pf)の下で前記上側ベース表面の前記xy平面の上方に少なくとも1ミリメートルの高さを維持することを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項23】
前記巨視的形態は、10kPaの荷重(Pf)の下で前記上側ベース表面の前記xy平面の上方に少なくとも1.5ミリメートルの高さを維持することを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項24】
前記巨視的形態は、10kPaの荷重(Pf)の下で前記上側ベース表面の前記xy平面の上方に少なくとも3ミリメートルの高さを維持することを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項25】
前記巨視的形態は、10kPaの荷重(Pf)の下で前記上側ベース表面の前記xy平面の上方に少なくとも6ミリメートルの高さを維持することを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項26】
前記巨視的形態は、不織ウェブの上面と、不織ウェブの接触面積に対する物品の不織ウェブ1.0平方センチメートルあたり1.2kPaの荷重(Pf)で該巨視的表面形態上に載る物品との間に少なくとも0.08立方センチメートルの空隙を形成することを特徴とする請求項9に記載の不織ウェブ。
【請求項27】
前記巨視的形態は、不織ウェブの上面と、不織ウェブの接触面積に対する物品の不織ウェブ1.0平方センチメートルあたり1.2kPaの荷重(Pf)で該巨視的表面形態上に載る物品との間に少なくとも0.09立方センチメートルの空隙を形成することを特徴とする請求項9に記載の不織ウェブ。
【請求項28】
前記巨視的形態は、不織ウェブの上面と、不織ウェブの接触面積に対する物品の不織ウェブ1.0平方センチメートルあたり1.2kPaの荷重(Pf)で該巨視的表面形態上に載る物品との間に少なくとも0.10立方センチメートルの空隙を形成することを特徴とする請求項9に記載の不織ウェブ。
【請求項29】
x及びy方向に均一な組成を有することを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項30】
積層体を含むことを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項31】
二成分繊維を含むことを特徴とする請求項1に記載の不織ウェブ。
【請求項32】
0.03グラム/立方センチメートルよりも小さい局所的嵩密度を有する三次元不織ウェブであって、
xy平面を形成する上側ベース表面と、
不織ウェブ100平方センチメートルあたり少なくとも1つの巨視的形態の頻度で該xy平面から外に延びる複数の巨視的表面形態と、
を含み、
一つの巨視的表面特徴は、前記上側ベース表面の前記xy平面の上方に少なくとも約3ミリメートル延び、1.2kPaの荷重(Pf)の下で該上側ベース表面の該xy平面の上方に少なくとも3ミリメートルの高さを維持する頂部を有する形態として特徴付けられ、
前記巨視的形態は、1.2kPaの荷重(Pf)で前記巨視的表面形態上に載る物品に対する不織ウェブの百分率接触面積が、該物品を支持する不織ウェブの全体面積の40パーセントよりも小さくなるような前記巨視的形態上に載る物体との接触をもたらす、
ことを特徴とするウェブ。
【請求項33】
巨視的形態が、前記xy平面の上方に少なくとも5ミリメートル延びる頂部を有する形態として特徴付けられた請求項32に記載の不織ウェブ。
【請求項34】
巨視的形態が、前記xy平面の上方に少なくとも約6ミリメートル延びる頂部を有する形態として特徴付けられた請求項32に記載の不織ウェブ。
【請求項35】
1.2kPaの荷重(Pf)で前記巨視的表面形態上に載る物品に対する不織ウェブの前記百分率接触面積は、該物品を支持する不織ウェブの全体面積の30パーセントよりも小さいことを特徴とする請求項32に記載の不織ウェブ。
【請求項36】
1.2kPaの荷重(Pf)で前記巨視的表面形態上に載る物品に対する不織ウェブの前記百分率接触面積は、該物品を支持する不織ウェブの全体面積の25パーセントよりも小さいことを特徴とする請求項32に記載の不織ウェブ。
【請求項37】
0.03グラム/立方センチメートルよりも小さい局所的嵩密度を有する三次元エンボス不織ウェブであって、
xy平面を形成する上側ベース表面と、
不織ウェブ1平方センチメートルあたり少なくとも1つの巨視的形態の頻度で該xy平面から外に延びる複数の巨視的表面形態と、
を含み、
一つの巨視的表面形態は、前記上側ベース表面の前記xy平面の上方に少なくとも約3ミリメートル延び、1.8kPaの荷重(Pf)の下で該上側ベース表面の該xy平面の上方に少なくとも5ミリメートルの高さを維持する頂部を有する形態として特徴付けられ、
前記巨視的形態は、1.8kPaの荷重(Pf)で前記巨視的表面形態上に載る物品に対する不織ウェブの百分率接触面積が、該物品を支持する不織ウェブの全体面積の40パーセントよりも小さくなるような前記巨視的形態上に載る物体との接触をもたらす、
ことを特徴とするウェブ。

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公表番号】特表2006−503989(P2006−503989A)
【公表日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−501689(P2004−501689)
【出願日】平成15年4月15日(2003.4.15)
【国際出願番号】PCT/US2003/011747
【国際公開番号】WO2003/093558
【国際公開日】平成15年11月13日(2003.11.13)
【出願人】(597085132)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (17)
【Fターム(参考)】