説明

表面改質された、エアロゲル型ストラクチャードシリカ

【解決手段】本発明は、表面改質されたことを特徴とする、エアロゲル型ストラクチャードシリカ、エアロゲル型ストラクチャードシリカを調製し、場合によってまず水又は酸性化した水、及び次に溶媒に場合によって溶解されていてよいシラン化剤を吹きつけ、後混合し、及び混合物をコンディショニングすることを特徴とする、表面改質された、エアロゲル型ストラクチャードシリカの製造方法、その使用を提供する。
【効果】本発明により、表面改質されたことを特徴とする、エアロゲル型ストラクチャードシリカ、その製造方法、その使用を提供できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面改質された、エアロゲル型ストラクチャードシリカに関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゲルは、低いかさ密度(約20〜50g/l)及び高いマクロ多孔性(200〜400のDBP値)を有するシリカゲルであると理解される。R.Ilerによって説明された収縮効果のために(前記収縮効果は水相からのシリカゲルの乾燥の間に孔構造の崩壊を生じる)、シリカエアロゲルはUS−PS2249767においてKistlerによって説明された方法によってのみ得られる。前記方法の最後にKistlerは部分的にシリカゾルをアルコールで脱水し、及び次にオートクレーブ中で含水アルコゲルを超臨界条件下で膨張により乾燥させる。この方法によりKistlerはシリカゾルの一次粒子からなる特に緩やかに構築されたストラクチャーを得て、前記ストラクチャーは非常に低い見かけ密度(かさ密度)と共に、マクロ孔の範囲(>300Å)内で高い容積の値を示す。
【0003】
多孔性及びかさ密度のその程度に応じて、エアロゲルとして分類されるこれらの物質は、フィラー、担体シリカ、つや消し剤、増粘剤その他として使用される。有機溶媒、及びオートクレーブ中で実施される超臨界乾燥を必ず使用するせいで、これらのエアロゲルの製造方法は技術的に複雑にも、高価にもなる。
【0004】
現在まで残る、エアロゲルの製造のための方法の前記した不利な点は、シリカゾル粒子の代わりに熱分解的に製造されたシリカの一次粒子を使用し、及び液相からの回収を省略すると、回避されることが可能であることは公知である。
【0005】
熱分解シリカの一次粒子は、静電力及びファンデルワールス力によって緩やかに会合した層において生じる。
【0006】
前記一次粒子はフロックへと凝集し、前記フロックは高い空気含有量を示し、及び従って非常に大きな見かけ細孔容積及び従って小さいかさ密度を有する。
【0007】
これらのフロックの層は空気分散体(air dispersion)として最もよく説明される。しかしフロックは不安定で、Kistlerのエアロゲルにおける二次粒子とは異なり、前記フロックはわずかな機械的な負荷においてでさえ一次粒子に分解される。
【0008】
表面コーティング、例えば塗料における、エアロゲル型ストラクチャードシリカのつや消し剤としての使用は公知である(DE2414478)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】US−PS2249767
【特許文献2】DE2414478
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、表面改質されたことを特徴とする、エアロゲル型ストラクチャードシリカを提供する。
【0011】
DE2414878のエアロゲル型ストラクチャードシリカを例えば出発シリカとして使用してもよい。
【0012】
表面改質のための出発シリカは以下の材料的なパラメーターを有するエアロゲル型ストラクチャードシリカであってもよい:
BET表面積80〜450m/g
かさ密度10〜60g/l
DBP値200〜400
pH6〜8
エアロゲル型ストラクチャードシリカは、均一な分散を有する、空気に分散された熱分解シリカへの水5〜50質量%の混和、及び得られた粉末混合物の乾燥によって製造されてよい。
【0013】
シリカの体積は水が混和されるとわずかにのみ減少するので、空気に分散された熱分解シリカの一次粒子の、当初に存在する会合はほぼ維持されていると考えられる。水の負荷はおそらくはシリカ表面の部分的な溶解を生じ、従って溶解したシリカはシリカ表面に存在する。引き続く乾燥工程の間に、前記の部分的な溶解は一次粒子をその接触部で結合させる。
【0014】
選択的な水の負荷及び引き続く乾燥はこのようにして熱分解シリカから、Kistlerのエアロゲルに相応する、大きいマクロ孔容積及び非常に小さい見かけ密度(かさ密度)を有する分散可能な物質を製造する。
【0015】
水の混和の前に存在する見かけストラクチャー(空気中の熱分解シリカの充填密度によって決定され、及びその見かけ密度(かさ密度)によって表される)は、本発明の方法により得ることが可能な生成物に著しい影響を有する:出発生成物がかさばるほどに、終生成物はますますかさばる。
【0016】
熱分解的に製造されたシリカは、Ullmanns Enzyklopaedie der technischen Chemie 4th Edition、Volume 21、462p〜、から公知である。
【0017】
前記熱分解シリカは、揮発性の又は蒸発可能なケイ素化合物、例えばSiCl、メチルトリクロロシラン及びその他の、酸水素炎中の火炎加水分解によって製造されてよい。
【0018】
本発明の生成物を製造するために、10〜60、特に15〜30、とりわけ約20g/lのかさ密度を有する熱分解シリカを使用することが有利であることが分かった。
【0019】
大きい表面積を有する熱分解シリカ、及び従って小さい一次粒子を選択することも有利であることが分かった。本発明の製造方法の有利な実施態様によれば、100〜480、特に250〜300m/gのBET表面積を有するシリカが使用される。
【0020】
一次粒子の完全なぬれは、均一な分散を有するシリカに5〜20、特に7〜15質量%ほどの水を混和することによって達成されてもよい。混和される水は乾燥によって再度除去されるので、経済的な理由から水の量を最小限にすることが望ましい。しかしながら必要とされる量は、ある程度は混和の種類による。
【0021】
本発明の製造方法によるストラクチャーの形成は、基本的な反応化合物、例えばアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水溶性アミン、水ガラス又は類似物が水に添加されると著しく促進される可能性がある。添加される量は、水中でpH7〜14、特に8〜12、とりわけ10〜11となるように有利には選択される。
【0022】
使用されるアルカリはシリカのための溶液助剤として作用し、及び製造生成物のマクロ多孔性の増大をもたらす。
【0023】
アルカリ化合物の代わりに、遊離シリカ、又は加水分解シリカ、及び/又はアルカリを放出する物質もまた水に添加してもよい。
例えばシリケート溶液の酸性化又はイオン交換によって、又は有機ケイ素化合物、例えばテトラメチルシリケートの加水分解的開裂によって製造された遊離シリカは、同様にストラクチャーの形成を促進する。
【0024】
アルカリ及びシリカを加水分解的に放出する物質は例えばナトリウムメチルシリコナートである。
【0025】
水は、これをシリカ中に滴加又は吹きつけることにより均一にシリカ中に分散させることが可能で、前記シリカは、20〜100、特に40〜70、とりわけ50〜60℃のシリカ温度で、混合により動いている。混合運動は有利には撹拌によってなされる。
【0026】
水の混和の更なる実施態様は、例えば立下り管中で流動させたシリカの大量のフラックス中に水を吹きつけることからなる。
【0027】
適度に高い温度で水の負荷を実施することは更に有利であることが分かった。これを、混和する水又はシリカのどちらか一方、又は両方の成分の予熱によって行ってもよい。例えば、混和する水は20〜100、特に50〜100、とりわけ90〜100℃の温度であってよい。
【0028】
密閉空間中での、負荷されたシリカの短期間の蒸気処理によってストラクチャーの形成を促進してもよい。蒸気処理は特に良好な水の分散を生じる。この点に関して、乾燥の前に水を負荷したシリカを約5〜60、特に10〜30、とりわけ約20分間、密閉容器中で水の沸点までの温度で、特に50〜80、とりわけ約60℃で蒸気処理することが有利であることが分かった。
【0029】
水の分散を向上させるための更なる可能性は例えばピンミル又はエアジェットミル中で、水負荷したシリカを粉砕することからなる。
【0030】
次に前記シリカを乾燥し、この際表面で部分的に溶解されたか又は遊離シリカによって表面で被覆された一次粒子により、予備形成されたストラクチャーがくっつけられている可能性がある。
【0031】
乾燥の種類は決定的に重要ではない。製造されたシリカ及び水の混合物は、現象的な観点において常に乾燥粉末に似ていて、例えば箱形乾燥機、ディスク乾燥機、ビュットナー(Buettner)乾燥機、流動乾燥機又はマイクロ波乾燥機中で乾燥されてよい。しかし、別々の工程段階を回避して、スチームジェット又はエアジェットミル中で水負荷されたシリカを同時に粉砕し及び乾燥してもよい。
【0032】
得られた粉末化した混合物が、水の負荷後に別々に乾燥される場合には、これにはピンミル又はエアジェットミル中での乾燥粉砕が引き続いてもよい。
【0033】
本発明はまた、エアロゲル型ストラクチャードシリカを調製し、場合によってまず水又は酸性化した水、及び次に溶媒中で場合によって溶解されていてよいシラン化剤を吹きつけ、後混合し、及び混合物をコンディショニングすることを特徴とする、表面改質された、エアロゲル型ストラクチャードシリカの製造方法を提供する。
【0034】
例えばエタノールをシラン化剤のための溶媒として使用してもよい。コンディショニングを例えば乾燥炉中でバッチ式に又は連続的に実施してもよい。コンディショニングは場合によって保護ガス雰囲気下で実施してもよい。
【0035】
吹きつけが終了すると、後混合を更に15〜30分間継続し、及びコンディショニングを次に1〜4時間、100〜400℃で実施する。
【0036】
使用する水を酸、例えば塩酸でpH7〜1にまで酸性化してもよい。
【0037】
シラン化は、シリカにシラン化剤を室温で吹きつけ、及び次に混合物を、1〜6時間、105〜400℃の温度で熱処理にさらすことにより実施されてよい。
【0038】
シリカをシラン化するための他の方法を、シリカを蒸気状態のシラン化剤で処理し、次に混合物を0.5〜6時間、200〜800℃の温度で熱処理にさらすことにより実施してもよい。
【0039】
熱処理は保護ガス、例えば窒素下で実施されてよい。
【0040】
シラン化はスプレー機付きの、加熱可能な混合機及び乾燥機中で、連続的に又はバッチ式に実施されてもよい。適した装置の例はパドル混合機、ディスク乾燥機、流動層乾燥機又は移動層乾燥機を含む。
【0041】
ハロシラン、アルコキシシラン、シラザン及び/又はシロキサンは、表面改質又はシラン化のために使用されてよい。これらの化合物のうち数種類を混合物として、又は連続的に使用してもよい。
【0042】
次の物質が特に使用されてよい:
a)(RO)Si(C2n+1)及び(RO)Si(C2n−1
[R=アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、ブチル
n=1〜20]
型のオルガノシラン
b)R′(RO)Si(C2n+1)及び(RO)Si(C2n+1
[R=アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、ブチル
R′=アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、ブチル
R′=シクロアルキル
n=1〜20
x+y=3
x=1.2
y=1.2]
型のオルガノシラン
c)XSi(C2n+1)及びXSi(C2n−1
[X=Cl、Br
n=1〜20]
型のハロオルガノシラン
d)X(R′)Si(C2n+1)及びX(R′)Si(C2n−1
[X=Cl、Br
R′=アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、ブチル
R′=シクロアルキル
n=1〜20]
型のハロオルガノシラン
e)X(R′)Si(C2n+1)及びX(R′)Si(C2n−1
[X=Cl、Br
R′=アルキル、例えばメチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、ブチル
R′=シクロアルキル
n=1〜20]
型のハロオルガノシラン
f)(RO)Si(CH−R′
【化1】

型のオルガノシラン
g)(R″)(RO)Si(CH−R′
【化2】

型のオルガノシラン
h)XSi(CH−R′
【化3】

型のハロオルガノシラン
i)(R)XSi(CH−R′
【化4】

型のハロオルガノシラン
j)(R)XSi(CH−R′
【化5】

型のハロオルガノシラン
k)
【化6】

[R=アルキル、ビニル、アリール
R′=アルキル、ビニル、アリール]
型のシラザン
l)D3、D4、D5型の環式ポリシロキサン。前記D3、D4、及びD5は−O−Si(CH−型を3、4又は5単位有する環式ポリシロキサンであると理解される。
例えばオクタメチルシクロテトラシロキサン=D4
【化7】

【0043】
m)
【化8】

【化9】

型のポリシロキサン又はシリコーンオイル
3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランが特に使用されてよい。
【0044】
トリメトキシオクチルシラン及び/又はヘキサメチルジシラザンがシラン化剤として特に使用されてよい。
【0045】
3−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシランがシラン化剤として特に使用されてよい。
次の物質が特にシラザンとして使用されてよい:
例えばヘキサメチルジシラザンと同様、
【化10】

型のシラザン。
【0046】
ジメチルポリシロキサンは特に使用されてよい。
【0047】
本発明の、表面改質された、エアロゲル型ストラクチャードシリカは表面コーティング、例えば塗料におけるつや消し剤として使用されてよい。
【実施例】
【0048】
本発明のシリカの製造
次の物理化学的な特性を有するエアロゲル型ストラクチャードシリカを使用する:
BET表面積m/g:264
pH:6.8
乾燥における減量 %:2.3
強熱減量 %:2.4
圧密化されたかさ密度 g/l:48
炭素含有量 %:0
DBP値 %:380
前記エアロゲル型ストラクチャードシリカを混合機中に装入し、及び強力に撹拌しながら場合によってまず水、次にシラン化剤を吹きつける。吹きつけが終了すると、後混合を更に15分間継続し、及び次にコンディショニングを乾燥炉中で実施する。
本発明のシリカの製造のためのパラメーターは表1に、及び物理化学的なデータは表2に示される。
【0049】
【表1】

【0050】
【表2】

【0051】
適用の利点
本発明のシリカを2つの塗料系において検査する。塗料系1及び塗料系2においては次の利点が示される:
−混和することがより簡単及びより早い
−減少した増粘作用、前記作用の結果、より粘性の低い塗料が可能となる
−減少した増粘作用、前記作用の結果、より高いつや消し剤濃度が可能となる。
【0052】
塗料系2において次の利点もまた確立される:
−同等のつや消し性を有する改善した透明性
−同等のつや消し性を有する改善した化学的耐性
塗料系1は次の組成を有する:
秤量ファクター:25
【表3】

【0053】
塗料系2は次の組成を有する:
秤量ファクター:×40
【表4】

【0054】
物理化学的な特性の測定
BET表面積
BET表面積をDIN66131に関連して窒素で測定する。
圧密化されたかさ密度
DIN ISO 787/XIを参照した圧密化されたかさ密度の測定
圧密化されたかさ密度の測定の原理
圧密化されたかさ密度(以前には圧密化されたかさ容積)は、既定の条件下でのタンピング容積計中でのタンピング後の粉体の質量及び容積の商に等しい。DIN ISO 787/XIによると圧密化されたかさ密度はg/cmにおいて示される。酸化物の非常に低い圧密化されたかさ密度のために、酸化物のための値はg/lにおいて示される。乾燥、スクリーニング及びタンピング工程の繰りかえしは省略する。
【0055】
圧密化されたかさ密度の測定のための装置
タンピング容積計
メスシリンダー
実験室の天秤(0.01gを感知)
圧密化されたかさ密度の測定方法
空隙が残らず、表面は水平であるように、酸化物200ml±10mlをタンピング容積計のメスシリンダー中に導入する。
シリンダー中に導入された試料の質量を0.01gの精度で測定する。試料を有するメスシリンダーをタンピング容積計中のメスシリンダーホルダー中に入れ、及び1250回タンピングする。
タンピングされた酸化物の容積を1mlの精度で読みとる。
【0056】
圧密化されたかさ密度測定の評価
【数1】

【0057】
pH
pHを4%水性分散体中で、疎水性酸化物の場合には水:メタノール、1:1中で測定する。
【0058】
pH測定のための試薬
蒸留水又は脱塩水、pH>5.5
メタノール、試薬グレード
バッファー溶液、pH7.00 pH4.66
pH測定のための装置
実験室の天秤(0.1gを感知)、
250mlビーカー、
マグネティックスターラー
マグネチックロッド、長さ4cm
組み合わせpH電極
pHメーター
ディスペンセット(Dispensette)、100ml
pH測定のための方法
測定はDIN/ISO787/IXを参考に実施する:
校正:pH測定前に前記メーターをバッファー溶液で校正する。複数の測定を引き続き実施する場合には、1回の校正で十分である。
【0059】
親水性酸化物4gを、ディスペンセットを用いて水96g(96ml)を有する250mlビーカーに入れ、pH電極を浸しながらマグネティックスターラーを用いて5分間撹拌する(速度、約1000rpm)。
【0060】
疎水性酸化物4gを250mlビーカー中でメタノール48g(61ml)を有するペーストに混合し、及び懸濁液を水48g(48ml)で希釈し、及びpH電極を浸しながらマグネティックスターラーで5分間撹拌する(速度、約1000rpm)。
【0061】
スターラーを消した後にpHを1分間の放置時間の後に読み取る。結果を小数点1桁まで示す。
【0062】
乾燥における減量
DIN ISO787 IIにおいて述べられた10gの質量とは異なり、乾燥における減量の測定のために1gの質量を使用する。
カバーを冷却前にとりつける。2回目の乾燥工程は実施しない。
【0063】
粉塵形成を回避するために、約1gの試料を、0.1mgの精度ですりガラスカバーを有する秤量皿中に秤量し、前記皿は105℃で乾燥されていて、及び乾燥炉中で2時間、105℃で乾燥する。冷却された後にブルーゲル上の、ふたをしたデシケーター中で再度秤量する。
【0064】
【数2】

結果を小数点1桁まで示す。
【0065】
強熱減量
強熱減量測定のための装置
るつぼふた付き磁製るつぼ
マッフル炉
分析用天秤(0.1mgを感知)
デシケーター
強熱減量測定のための方法
DIN55921から逸れて、予め乾燥がされていない物質0.3〜1gを0.1mgの精度で、前もって強熱したるつぼふた付き磁製るつぼ中に秤量し、及び2時間、1000℃でマッフル炉中で強熱する。粉塵が形成しないように注意する。前記マッフル炉がまだ冷たい時に、秤量した試料をマッフル炉中に入れることが有利であることが分かった。炉をゆっくりと加熱すると、磁製るつぼ中に目立った空気の乱れを生じない。
1000℃の温度に到達したら、強熱を更に2時間続ける。るつぼに次にふたをかぶせ、及び質量減量をデシケーター中のブルーゲル上で測定する。
【0066】
強熱減量測定の評価
強熱減量は2時間、105℃で乾燥した試料と関連があるので、次の計算式が得られる:
【数3】

結果を小数点1桁まで示す。
【0067】
DBP値
DBP値測定のための装置
上皿を有する天秤
プラスティックビーカー(250ml)
計量ユニットを有するブラベンダープラストグラフ
試薬
ジブチルフタレート(技術用)
方法
1.カットオフポイントをチェックする。
−計量ポンプなしでプラストグラフのスイッチを入れる。
−コントロールパネルのための保護カバーを開ける(ディスプレイの下)
−「Func」キーを押す:表示はカットオフ値「1000」とアラーム「AI H.A.」とを交互に切り替える;5秒後表示は標準モードに戻る。
【0068】
2.校正
−計量ポンプなしでプラストグラフのスイッチを入れる。
−ニーダーのスイッチを入れる(両方のスタートボタンを同時に押す)。
−「Cal」キーを押し下げながら、「Func」キーを1回押す;表示は現在のゼロ点と「Lo S.C.」とを交互に切り替える。
−再度「Cal」キーを押す;4秒(校正)後、機器は現在の全範囲「10000」及び「Fu.S.C.」を表示する。
−再度「Cal」キーを押す;4秒(校正)後、機器は摩擦補正したゼロ点「tare」を表示する。
−再度「Cal」キーを押し、5秒間待つ。
−必要ならば「カットオフポイント」及び「校正手順」工程を測定前に1日1回実施する。
【0069】
3.測定
−試料12.5gをプラスティックビーカー中に秤量し、及び混合室中に注ぎ入れる。指示があれば、異なる質量もまた使用してよい(例えば8又は20g)。DBP計量ユニットのスイッチを入れる。充填工程が完了すれば(Fを表示)、プラストグラフは作動可能である。
−開始ボタンを同時に押すことで測定を開始させる。
−予めセットしたカットオフポイント(1000)に達するまで、計量ユニットはDBP4ml/分を供給する。
−装置は自動的に電源が切れる。
−DBPの使用量は次に計量ユニットの表示から読み取ることが可能である。
【0070】
計算
【数4】

通常結果は質量に関する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面改質されたことを特徴とする、エアロゲル型ストラクチャードシリカ。
【請求項2】
エアロゲル型ストラクチャードシリカを調製し、場合によってまず水又は酸性化した水、及び次に溶媒に場合によって溶解されていてよいシラン化剤を吹きつけ、後混合し、及び混合物をコンディショニングすることを特徴とする、請求項1記載のエアロゲル型ストラクチャードシリカの製造方法。
【請求項3】
表面コーティングにおけるつや消し剤としての請求項1記載のエアロゲル型ストラクチャードシリカの使用。

【公開番号】特開2010−195680(P2010−195680A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−91694(P2010−91694)
【出願日】平成22年4月12日(2010.4.12)
【分割の表示】特願2004−559678(P2004−559678)の分割
【原出願日】平成15年11月6日(2003.11.6)
【出願人】(501073862)エボニック デグサ ゲーエムベーハー (837)
【氏名又は名称原語表記】Evonik Degussa GmbH
【住所又は居所原語表記】Rellinghauser Strasse 1−11, D−45128 Essen, Germany
【Fターム(参考)】