説明

表面検査方法及び表面検査装置

【課題】照明光学系を用いた検査で表面の透明薄膜状異物を容易に検査することができる表面異物検査方法を提供する。
【解決手段】白色光光源3からウエーハ10の上面に白色光を照射し、前記ウエーハ10の前記上面のうち前記白色光が照射される領域内に透明異物12aが存在する場合に、透明異物12において光干渉による暗部を生じさせる入射角θで単色光を単色光光源4から前記ウエーハ10に照射し、前記ウエーハ10の前記上面のうち前記単色光の前記暗部において反射する白色光と、前記上面において反射する前記単色光を共通の受光素子5で受光することを特徴とする表面異物検査方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表面検査方法及び表面検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の製造工程でウエーハ上に異物が残るとさまざまな不具合を誘発し、電気的特性劣化、パターン劣化が生じやすく、歩留りに悪影響を及ぼす。ウエーハ上に残る異物は、ウエーハプロセス内で使用する材料や設備から誘発される場合や、ウエーハプロセス以外の外乱により生じる場合などがある。異物の発生は、製造ラインの成熟度、管理体制にも依存するが、製造するデバイスの種類や、異物に対する感度も重要となる。
【0003】
例えば、シリコン基板上に液晶を形成した反射型の液晶表示パネルのようなLCOS(Liquid Crystal on Silicon)品は、半導体装置の製造工程後に、液晶が封入され、完成する。そのようなLCOS品を製作する場合に、半導体装置の製造ラインで最上層に残されるアルミニウム製の画素の上に異物が残っていると、画像の品質を劣化させ致命傷にもなりかねない。特に、LSI製造工程直後に画素上に透明薄膜状異物が残っている場合には、画質へのインパクトが大きく、精度良く検査する要求が絶大である。なお、LCOS品は、最終製品としてカメラ、ビデオカメラの電子ビューファイダー(EVF)に組み込まれる。
【0004】
異物を低減するための取り組みはなされているが、異物の発生を皆無にするのは技術的にもコスト的に見ても非常に難しい。しかし、致命的な欠陥の発生を防止するためには、製造上の制約下で、異物検査方法や異物検査頻度を決めて監視しておく必要がある。この異物の検査方法には種々の手法が存在し、検査対象となる異物の性格に合った適切な検査方法を選択することも重要である。
【0005】
異物以外の表面検査装置として、ウエーハ上のレジストの塗布ムラとウエーハ上の傷を同時に検出する欠陥検査装置が知られている。その装置は、単色光源と白色光源のそれぞれの光照明の出射部分を検査対象のウエーハに向けて配置し、また、単色光源と白色光源から出るそれぞれの光を個別に受光する第1、第2の受光素子をウエーハに向けて配置する構造を有している。この場合、ウエーハ面上に入射する単色光源からの照明光線と、ウエーハ面上で回折され第1の受光素子に到達する回折光線とを含む平面を第1平面とする。また、被検面上に入射する白色光源からの照明光線と、ウエーハ面上で散乱され第2の受光素子に到達する散乱光線とを含む平面を第2平面とする。そして、第1平面と第2平面が角度をもって交わるように単色光源、白色光源、第1、第2の受光素子が配置される。
【0006】
従って、その表面検査装置では2種類の照明系の検査光は合成されず、個々の検査光は独立に処理されるので、2種類の照明系の検査光は検査項目の違いに応じて選択される。即ち、ウエーハ表面上のキズを検出する場合には、白色光源から出射される散乱光を検出して検査される。また、レジスト塗布むらや、現像むらを検出する場合には、単色光源から出射される回折光を検出して検査を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平10−232122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記のような検査装置では、アルミニウム膜の上に存在する光透過性の薄膜状異物を検出ことは困難である。即ち、上記のような白色光源を使用する照明系では、光透過性異物もその周囲のアルミニウム膜も同じように光を反射するので光透過性異物を識別することが難しい。また、回折光のみの照明系では、回折条件を満たす角度で透明異物の識別は可能であるが、異物が微小であるために視認性が悪く検出が難しい。
【0009】
本発明の目的は、照明光学系を用いた検査で表面の透明薄膜状異物を容易に検査することができる表面検査方法及び表面検査装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本実施形態の1つの観点によれば、白色光光源からウエーハの上面に白色光を照射し、前記ウエーハの前記上面のうち前記白色光が照射される領域内に透明異物が存在する場合に、透明異物において光干渉による暗部を生じさせる入射角で単色光を単色光光源から前記ウエーハに入射し、前記ウエーハの前記上面のうち前記単色光の前記暗部において反射する白色光と、前記上面において反射する前記単色光とを共通の受光素子により受光することを特徴とする表面検査方法が提供される。
発明の目的および利点は、請求の範囲に具体的に記載された構成要素および組み合わせによって実現され達成される。前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、典型例および説明のためのものであって、本発明を限定するためのものではない、と理解される。
【発明の効果】
【0011】
本実施形態によれば、白色光光源と単色光光源を用い、透明異物の存在位置で干渉による単色光の暗部を形成すると同時に暗部を含む領域に白色光を照射する。これにより、白色光と単色光の入射領域から反射して得られる共通の光の画像では、単色光の領域のうちの暗部から多波長の白色光が浮き上がって見え、その位置に透明異物の視認性を高めることができる。これに対し、単色光と同時に白色光を照射しない場合には、単色光の暗部での光の情報が乏しくなり、単色光受光領域におけるコントラストが不十分になって暗部の視認性が低下する。なお、白色光及び単色光の照射領域に透明異物が存在しない場合には、受光位置ではその照射領域全体が単色に見える。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、実施形態に係る表面検査装置の一例を示す斜視図である。
【図2】図2は、実施形態に係る表面検査装置内に配置される単色光光源と白色光光源と受光素子の位置関係の一例を示す斜視図である。
【図3】図3は、実施形態に係る表面検査装置内に配置されるウエーハ上の金属膜表面上に透明膜が存在する状態で、入射及び反射される単色光と白色光の光路を示す側面図である。
【図4】図4は、実施形態に係る表面検査装置内に配置されるウエーハ上の金属膜表面に透明膜が存在する状態で、透明膜、金属膜で入射及び反射される単色光の光干渉により生じる暗部と単色光入射角の関係の一例を示す図である。
【図5】図5は、実施形態に係る表面検査装置内に配置されるウエーハ上の金属膜表面に入射及び反射される単色光と白色光の光路を示す側面図である。
【図6】図6(a)は、実施形態に係る表面検査装置内に配置されるウエーハ上の金属膜表面から反射される単色光の受光素子における光強度分布を示す図、図6(b)は、その金属膜から反射される白色光の受光素子における光強度分布を示す図、図6(c)は、その金属膜から反射される単色光に対する白色光の割合の受光素子における分布を示す図である。
【図7】図7は、実施形態に係る表面検査装置内に配置されるウエーハ上の金属膜表面に透明異物が存在する場合に、透明異物に入射及び反射される単色光と白色光の光路を示す側面図である。
【図8】図8(a)は、実施形態に係る表面検査装置内に配置されるウエーハ上の金属膜表面上に透明異物が存在する場合に、透明異物から反射される単色光の受光素子における光強度分布を示す図、図8(b)は、その透明異物から反射される白色光の受光素子における光強度分布を示す図、図8(c)は、その金属膜から反射される単色光に対する白色光の割合の受光素子における分布を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。図面において、同様の構成要素には同じ参照番号が付されている。
図1は、本発明の実施形態に係る表面異物検査装置を示す斜視図である。
【0014】
図1に示す表面異物検査装置は、ウエーハ10が上面に載置されるウエーハステージ1を有し、その上面には、ウエーハ10を固定する試料ホルダー2が取り付けられている。試料ホルダー2は、例えばウエーハ10の裏面を真空吸着するような構造を有してもよい。
【0015】
ウエーハステージ1は、上面に対して横方向、即ちx方向とy方向に移動される構造を有し、その位置は移動制御部(不図示)又は作業者によって調整できる。ウエーハステージ1上に載置されるウエーハ10は、検査対象物の1つであり、その最上面に反射物、例えば金属膜又は金属膜のパターンが形成されていてもよい。ウエーハ10が半導体ウエーハの場合には、その内部には半導体回路が形成され、さらに、ウエーハ10にLCOS品が形成される場合にはその最上面には複数のアルミニウム製の画素が形成されている。
【0016】
ウエーハステージ1の上方には、ウエーハ10の上面に向けて白色光を出射する白色光光源3と、その上面に向けて単色光を出射する単色光光源4が配置されている。さらに、白色光光源3、単色光光源4のそれぞれから出射されてウエーハ10の表面で反射される白色光、単色光の双方の光を同時に受光する1つの受光素子5がウエーハ10の上方に配置されている。
【0017】
ここで、図2に例示するように、白色光光源3の光出射面3aから出射した光がウエーハ10に進み、さらにウエーハ10上で反射して受光素子5の受光面5aに進む光の経路I、IIによって規定される面を第1面Vとする。また、単色光光源4の光出射面4aから出射した光がウエーハ10に進み、さらにウエーハ10上で反射して受光素子5の受光面5aに進む光の経路III、IVによって規定される面を第2面VIとする。この場合、第1面Vと第2面VIは図2のように同一面であることが好ましいが、交差する面であってもよい。
【0018】
白色光光源3は、可視光範囲、例えば400nm〜800nmの波長に高い光強度分布を有する多波長(複数波長)の光を出射する光源であり、赤、緑、青の三波長管であってもよい。また、白色光光源3の光出射面3aには、ウエーハ10上の所望の領域に光を照射するためのレンズを装着してもよい。白色光光源3は、出射する白色光がウエーハ10の上面で反射して受光素子5の受光面5aに入射できる位置に置かれる。
【0019】
単色光光源4は、白色光のうち特定の波長、例えば緑色又はそれに近い波長に光強度のピークを有する光源であり、出射光の出射角度を調整する角度調整機構4bを有している。単色光光源4として、例えば、ピークが540nm又はその近傍の波長、即ち緑色の波長を出射するレーザー発光装置、或いは、緑色の光を選択的に透過させる高透過フィルターを装備した白色光光源を使用してもよい。レーザー発光装置としては、例えば半導体レーザーと二次高調波発生(SHG)素子を含む装置であってもよい。
【0020】
受光素子5は、例えば複数のCCD画素が形成された多波長撮像素子を有し、ウエーハ10で反射した波長400nm〜800nmの可視光波長帯の光を受光して光強度の面の分布を検出する構造を有している。受光素子5は、受光した光の強度分布を電気信号に変換して画像表示装置6に送信し、画像表示装置6の表示面に表示させる構造を有している。
【0021】
単色光光源4と受光素子5は、図3に例示するように、ウエーハ10の金属膜11上に透明異物である透明膜12が存在した状態で、レーザー干渉計と同様な機能を有する。即ち、単色光光源4から出射された単色光が透明膜12の上面で斜めに反射するとともに、透明膜12内に斜めに入射して屈折した後に金属膜11で反射し、さらに透明膜12から屈折して出ることにより、干渉が生じる。本実施形態では、透明膜12の表面で反射する単色光と透明膜12内を通って金属膜11の表面で反射した光の強度を互いに打ち消しあう位相になるように単色光光源4の光出射角度θと受光素子5の受光角度θが調整される。
【0022】
透明膜12と金属膜11の境界で反射した単色光と透明膜12上面で反射した単色光が互いに干渉により打ち消しあって最も暗くなる条件は次の式で示される。即ち、単色光で透明膜12を照射すると、透明膜12上で反射した光と透明膜12を透過、反射した光の光路差が単色光の波長の1/4の整数倍となる回折条件でそれらの反射光が互いの強度を打ち消し合う。
【0023】
d=mλ/4ncosθ
【0024】
ただし、透明膜12の厚さをd、透明膜12の屈折率をn、単色光の波長をλ、自然数をmとするとともに、ウエーハ10の上面に垂直な方向に対する単色光の入射角をθとする。
【0025】
透明膜12が屈折率n=1.46のシリコン酸化膜である場合に、入射角θと、透明膜12の厚さdと、透明膜12での干渉光の暗部の発生との関係を図4に示す。例えば、反射型の液晶表示パネルのようなLCOS品における透明薄膜状異物の厚さが図4の二点鎖線で囲んだ50〜150nmの範囲であるとき、単色光光源4からのウエーハ10の上面に対する光の入射角は50°〜80°程度の範囲で調整される。なお、酸化シリコンである透明異物の厚さを100nmとすると、単色光の暗部が生じる入射角θは75°となり、反射角θも75°となる。反射角は受光素子5への単色光の入射角でもある。
【0026】
ウエーハステージ1、白色光光源3、単色光光源4、受光素子5は、遮光性のサーマルチャンバー7内に装着される。サーマルチャンバー7は、その内部における検査照明系の光路の屈折率の変動を防止し、パーティクルの外乱を防止するために、パーティクルフィルター(不図示)を有するとともに温度、気圧、湿度を制御する構造を有している。
【0027】
次に、上記した表面異物検査装置を使用して、ウエーハ10表面での透明異物の有無を検出する表面異物の検査方法について説明する。
【0028】
まず、図1に示す白色光光源3、単色光光源4の双方からウエーハ10に向けて光を出射させる。白色光光源3からウエーハ10上面の一部領域又は全領域に照射された白色光は、ウエーハ10上で反射して受光素子5の受光面5aに到達する。さらに、単色光光源4からウエーハ10上面の一部領域又は全領域に照射された単色光はウエーハ10に到達し、反射され、受光素子5の受光面5aに到達する。
【0029】
図5に例示するようにウエーハ10上の金属膜11の表面に透明異物が付着していない場合には、図6(a)に例示するように、金属膜11表面で反射した単色光は干渉を発生させずに受光素子5の受光面5aに到達し、ほぼ均一な光強度分布となる。また、金属膜11の上で反射した白色光は、図6(b)に例示するように、受光素子5の受光面5aに到達し、ほぼ均一な光強度分布となる。ここで、単色光の光強度に対する白色光の光強度の割合の値をxとすると、図6(c)に示すように、受光素子5の受光面5aにおける値xはほぼ同じ大きさで一様な分布となり、白色光に含まれる単色光、例えば緑色光の光強度が高くなるので、全面が単色系、例えば緑色に見える。
【0030】
また、図7に例示するように、ウエーハ10上の金属膜11表面に透明薄膜状異物12aが付着している場合には、金属膜11表面で反射した単色光は、単色光の入射角θ、透明薄膜状異物12aの厚さ、屈折率nとの関係により、透明薄膜状異物12aでは図3に示したように干渉による暗部を発生させる状態となる。
【0031】
ここで、単色光光源4の金属膜11の上面に対する入射角θを調整すると、図8(a)に示すように、干渉により透明薄膜状異物12aで単色光が暗となるθが存在する。この場合でも、金属膜11の上面で反射した白色光は干渉が生じないので、透明薄膜状異物12aの付着に影響されずに図8(b)に示すようにほぼ均一の光強度分布となる。
【0032】
このため、単色光と白色光の双方を受光する受光素子5により検出される光強度分布では、透明薄膜状異物12aにおける単色光の暗部がフィルターとなり、白色光の反射光を捉える。これにより、図8(c)に示すように、その暗部では、単色光の光強度に対する白色光の光強度の割合xが局所的に高くなる。即ち、受光素子5の受光位置で金属膜11を目視すると、透明薄膜状異物12aの存在領域が局所的に白くなり、その周囲の領域では単色、例えば緑色になる。
【0033】
以上述べたように本実施形態によれば、白色光光源3及び単色光光源4からウエーハ10の上面に向けて白色光、単色光を照射し、それらの光をウエーハ10上で反射させて共通の受光素子5により受光している。さらに、図3に示すように、単色光光源4の出射面4aの角度θと受光素子5の受光面5aの角度θを調整する。これにより、透明異物表面で反射した光と透明異物の中を透過し、反射した光が打ち消し合って単色光の暗部となる。また、その暗部では白色光のみが光強度を持つので、この白色光の反射光を受光することにより、透明異物を容易に検出することができる。
【0034】
白色光を照射しない場合に単色光の光干渉によって生じた暗部だけでは、暗部という光情報だけなので光情報が乏しくなり、また、暗部の周囲の単色光の反射の影響で暗部のコントラストが不十分となり検出感度が大きく低下する。これに対し、白色光は、可視の波長を多くむために黒よりも光情報が多くなり、直接に目視する場合だけでなく画像装置6に表示される場合でも視認性に優れる。実際に、単色光暗部が黒い状態と白い状態とを比較すると、白い状態の方が単色光暗部の位置を目視により容易に確認することができた。
なお、本実施形態におけるウエーハ10は、半導体ウエーハだけでなく、回路基板のように上面が目視で平坦と判断される検査対象物を含む。
【0035】
ここで挙げた全ての例および条件的表現は、発明者が技術促進に貢献した発明および概念を読者が理解するのを助けるためのものであり、ここで具体的に挙げたそのような例および条件に限定することなく解釈すべきであり、また、明細書におけるそのような例の編成は本発明の優劣を示すこととは関係ない。本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、それに対して種々の変更、置換および変形を施すことができると理解すべきである。
【0036】
次に、本発明の実施形態について特徴を付記する。
(付記1)白色光光源からウエーハの上面に白色光を照射し、前記ウエーハの前記上面のうち前記白色光が照射される領域内に透明異物が存在する場合に、透明異物において光干渉による暗部を生じさせる入射角で単色光を単色光光源から前記ウエーハに照射し、前記ウエーハの前記上面のうち前記単色光の前記暗部において反射する白色光と、前記上面において反射する前記単色光とを共通の受光素子で受光することを特徴とする表面異物検査方法。
(付記2)前記受光素子は、多波長受光光強度センサーであることを特徴とする付記1に記載の表面異物検査方法。
(付記3)前記受光素子の受光位置は目視位置であることを特徴とする付記1又は付記2に記載の表面異物検査方法。
(付記4)前記白色光が照射される前記領域には金属膜が露出していることを特徴とする付記1乃至付記3のいずれか1つに記載の表面異物検査方法。
(付記5)ウエーハの上面に向けて白色光を照射する白色光光源と、前記ウエーハの前記上面のうち前記白色光が照射される領域に透明異物が存在する場合に、前記透明異物において光干渉による暗部を生じさせる入射角の単色光を前記ウエーハに向けて照射する単色光光源と、前記ウエーハの前記上面で反射する前記白色光と前記単色光を受光する受光素子と、を有することを特徴とする表面異物検査装置。
(付記6)前記受光素子には表示装置が接続されることを特徴とする付記5に記載の表面異物検査装置。
(付記7)前記単色光光源には前記単色光の前記入射角を変更する第1の位置調整器が取り付けられ、前記受光素子には前記単色光の受光角を調整する第2の位置調整器が取り付けられていることを特徴とすると付記5又は付記6に記載の表面異物検査装置。
(付記8)前記白色光光源から反射により前記受光素子に至る単色光の光路により規定される面は、前記単色光光源から反射により前記受光素子に至る前記単色光の光路により規定される面と同一面上にあることを特徴とする付記5乃至付記7のいずれか1つに記載の表面異物検査装置。
【符号の説明】
【0037】
1 ウエーハステージ
2 試料ホルダー
3 白色光光源
4 単色光光源
5 受光素子
6 表示装置
7 チャンバ
10 ウエーハ
11 金属膜
12 透明膜
12a透明薄膜状異物

【特許請求の範囲】
【請求項1】
白色光光源からウエーハの上面に白色光を照射し、
前記ウエーハの前記上面のうち前記白色光が照射される領域内に透明異物が存在する場合に、透明異物において光干渉による暗部を生じさせる入射角で単色光を単色光光源から前記ウエーハに照射し、
前記ウエーハの前記上面のうち前記単色光の前記暗部において反射する白色光と、前記上面において反射する前記単色光とを共通の受光素子により受光する
ことを特徴とする表面異物検査方法。
【請求項2】
前記受光素子は、多波長受光光強度センサーであることを特徴とする請求項1に記載の表面異物検査方法。
【請求項3】
前記受光素子の受光位置は目視位置であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表面異物検査方法。
【請求項4】
ウエーハの上面に向けて白色光を照射する白色光光源と、
前記ウエーハの前記上面のうち前記白色光が照射される領域に透明異物が存在する場合に、前記透明異物において光干渉による暗部を生じさせる入射角の単色光を前記ウエーハに向けて照射する単色光光源と、
前記ウエーハの前記上面で反射する前記白色光と前記単色光を受光する受光素子と、
を有することを特徴とする表面異物検査装置。
【請求項5】
前記受光素子には表示装置が接続されることを特徴とする請求項4に記載の表面異物検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−53904(P2013−53904A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191604(P2011−191604)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【出願人】(308014341)富士通セミコンダクター株式会社 (2,507)
【Fターム(参考)】