説明

表面検査装置

【課題】被検査物の表面の曲率に応じた検査ヘッドの動作が可能な表面検査装置を提供する。
【解決手段】円筒形状で、その内周面又は外周面の少なくともいずれか一方に軸線方向に沿って形成された軌道面100aを有する被検査物100をその中心軸線の周りに回転自在に支持する支持ユニット6と、外周に設けられた開口部11aから検査光を射出する検査ヘッド4と、を有し、検査ヘッド4が被検査物100の内周面又は外周面の軌道面100aに向けて検査光を照射し、その反射光の光量に基づいて被検査物100の表面を検査する表面検査装置1であって、被検査物100の表面に対し、軌道面100aの曲率中心Oを中心として検査ヘッド4を回転駆動させる駆動ユニット5を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被検査物の表面を検査光で走査してその表面からの反射光を受光し、その反射光の光量に基づいて表面状態を検査する表面検査装置に関する。
【背景技術】
【0002】
円筒状の被検査物の内外周面に対して検査ヘッドから検査光を照射してその表面を検査する装置が知られている(例えば特許文献1参照)。このような装置においては、検査ヘッドと被検査物とが相対的に回転することで全周面の表面が検査されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−139432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
被検査物によっては、内外周面の軸線方向に沿って曲面が形成されるものがある。従来の検査装置では円筒形状の被検査物に対し同軸上に検査ヘッドを配置し、被検査物か検査ヘッドのいずれかを相対的に回転させることにより表面の全周を検査しているが、このような被検査物の検査はできない。従って、作業者の目視による検査をせざるを得ず作業者にかかる負荷が大きい。
【0005】
そこで、本発明は被検査物の表面の曲率に応じた検査ヘッドの動作が可能な表面検査装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の表面検査装置は、円筒形状で、その内周面又は外周面の少なくともいずれか一方に軸線方向に沿って形成された曲面(100a)を有する被検査物(100)をその中心軸線の周りに回転自在に支持する被検査物支持手段(6)と、外周に設けられた開口部(11a)から検査光を射出する検査ヘッド(4)と、を有し、前記検査ヘッドが前記被検査物の内周面又は外周面の曲面に向けて検査光を照射し、その反射光の光量に基づいて前記被検査物の表面を検査する表面検査装置(1)であって、前記被検査物の表面に対し、前記曲面の曲率中心(O)を中心として前記検査ヘッドを回転駆動させる検査ヘッド駆動手段(5)を備えたことにより上記課題を解決する。
【0007】
本発明の表面検査装置によれば、被検査物の外周面又は内周面に形成された曲面に対して、その曲率中心を中心として検査ヘッドが回転する。被検査物は軸線中心の周りに回転するので検査ヘッドが曲率中心の周りに回転することにより検査ヘッドは曲面に対して焦点距離を一定に保つことができ、曲面の全周面を検査することができる。従って、曲面を有する被検査物に対しても検査ヘッドによる走査が可能となり、装置による自動検査が可能となる。よって、作業者の負荷軽減が図られるとともに、検査結果のばらつきを防止して傷の大きさの定量的な判定ができる。
【0008】
本発明の表面検査装置の一形態において、前記検査ヘッド駆動手段には、前記検査ヘッドを保持固定する固定部材(21)と、前記固定部材を前記曲面の曲率中心の周りに案内する円弧状の円弧ガイド(22)と、が設けられていてもよい。この形態によれば、円弧ガイドに沿って検査ヘッドが移動するので、検査ヘッドは曲率中心の周りを回転することができる。
【0009】
固定部材と円弧ガイドが設けられた形態において、前記検査ヘッド駆動手段には、前記円弧ガイドに沿った移動が可能なように前記固定部材を支持する支持部材(23)と、前記円弧ガイドが形成する円弧の接線方向に前記支持部材を駆動させる駆動機構(24)と、がさらに設けられ、前記支持部材には、前記駆動機構によって駆動される支持板(23a)と、前記支持板に設けられ、前記接線方向に対して垂直方向に案内するレール(23c)及び前記レールに沿って移動可能なスライダ(23d)を有するリニアガイド(23b)と、が設けられ、前記固定部材は、前記スライダに対して回転可能に支持されていてもよい。この形態によれば、駆動機構の駆動により、円弧ガイドの位置に応じてリニアガイドのスライダが移動しつつ円弧に合わせるように固定部材が回転する。従って、曲率中心の周りに検査ヘッドを回転させることができる。
【0010】
固定部材と円弧ガイドが設けられた形態において、前記固定部材は、前記曲面の曲率中心に対して前記検査ヘッドの開口部と前記曲面とが互いに向かい合うように前記検査ヘッドを保持固定してもよい。この形態によれば、曲面に対して一定の焦点距離を保ちながら検査ヘッドが移動できる。検査面となる曲面が被検査物の内周面又は外周面のいずれに形成されていても検査ヘッドの固定位置を調整することで曲面の検査が可能となる。
【0011】
本発明の表面検査装置の一形態において、前記検査ヘッドには、外周に開口部が設けられたヘッド筒(11)と、前記ヘッド筒の内部に設けられ、前記ヘッド筒の軸線(AX)方向に進入した検査光の光路を前記開口部に向けて変更し、かつ被検査物の表面における前記検査光の反射光の光路を前記ヘッド筒の前記軸線方向に沿って前記検査光と逆向きに変更する光路変更手段(12)と、検査光の光路上に設けられるレンズ(13)と、前記ヘッド筒と同軸上に設けられ、前記レンズを前記光路変更手段と前記軸線方向に対して相対的に変位可能に保持するレンズ保持筒(14)と、が設けられていてもよい。この形態によれば、レンズ保持筒を軸線方向に移動させるとレンズと光路変更手段との間の距離が変更される。これによりレンズから曲面の検査位置までの距離を変更できるので、被検査物の内径や曲面の曲率に変更があった場合にも焦点距離の調整や光量の適正化が可能である。
【0012】
なお、以上の説明では本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記したが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0013】
以上、説明したように、本発明の表面検査装置においては、被検査物の外周面又は内周面に形成された曲面に対して、その曲率中心を中心として検査ヘッドが回転する。被検査物は軸線中心の周りに回転するので検査ヘッドが曲率中心の周りに回転することにより検査ヘッドは曲面に対して焦点距離を一定とすることができ、曲面の全周面を検査することができる。従って、曲面を有する被検査物に対しても検査ヘッドによる走査が可能となり、装置による自動検査が可能となる。よって、作業者の負荷軽減が図られるとともに、検査結果のばらつきを防止して傷の大きさの定量的な判定ができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の一形態に係る表面検査装置の正面概略図。
【図2】駆動ユニットの側面拡大図。
【図3】玉軸受の外輪の軌道面の検査に関する動作を説明する図。
【図4】図3に続く動作を説明する図。
【図5】玉軸受の内輪の軌道面の検査に関する動作を説明する図。
【図6】図4に続く動作を説明する図。
【図7】検査ヘッドの拡大図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1に本発明の一形態に係る表面検査装置の正面概略図を示す。表面検査装置1は、被検査物100の内周面又は外周面を検査するための検査機構2と、検査機構2の動作制御や測定結果の処理等を実行するための制御部3とを備えている。検査機構2は、被検査物100に対して検査光を投光し、その反射光を受光するための検査ヘッド4と、検査ヘッド4を駆動するための検査ヘッド駆動手段としての駆動ユニット5と、被検査物100を支持するための被検査物支持手段としての支持ユニット6とを有する。被検査物100は、玉軸受の外輪100A及び内輪100Bである。外輪100A及び内輪100Bの表面にはそれぞれ玉と接触する曲面としての軌道面100aが設けられている。
【0016】
図7に検査ヘッド4の拡大図を示す。検査ヘッド4は、外周に開口部11aが設けられたヘッド筒11と、ヘッド筒11の内部に設けられた光路変更手段としてのミラー12と、検査光の光路上に設けられるレンズ13と、レンズ13を保持するレンズ保持筒14と、図示しないレーザーダイオード及びフォトディテクタと接続されて検査光が導かれる投受光ファイバ15と、投受光ファイバ15をレンズ保持筒14に固定するフェルール16とを備える。レンズ保持筒14は、ヘッド筒11の内部に同軸に設けられ、レンズ保持筒14のレンズ13とヘッド筒11のミラー12とが相対的に変位可能となるようにレンズ保持筒14がヘッド筒11内を移動できるように構成される。投受光ファイバ15から検査光が検査ヘッド4の軸線AX方向に射出されると、レンズ13により集光されつつミラー12により検査光の光路が開口部11aに向けて変更され、被検査物100の軌道面100aに投光される。軌道面100aで反射した反射光は再びミラー12によりその光路がヘッド筒11の軸線AX方向に沿って検査光と逆向きに変更され、レンズ13により投受光ファイバ15へ集光される。検査光及び反射光は、検査ヘッド4の先端部に設けられた開口部11aを介して検査ヘッド4内外を出入し、ミラー12は開口部11aと対向するように設けられる。
【0017】
図1及び図2を参照して駆動ユニット5の説明をする。図2は、駆動ユニット5の側面拡大図である。駆動ユニット5は、検査ヘッド4を保持固定する固定部材としてのヘッドキーパー21と、ヘッドキーパー21を案内する円弧ガイド22と、ヘッドキーパー21を支持して駆動するためのヘッドホルダー23と、ヘッドホルダー23を所定方向へ往復運動させる駆動機構としての一軸ステージ24とを備えている。ヘッドキーパー21には検査ヘッド4が取り付けられる。ヘッドキーパー21は、駆動ユニット5に対して検査ヘッド4を保持固定する。ヘッドキーパー21は、検査ヘッド4を着脱可能に構成される。円弧ガイド22には、円弧を描くように形成されたガイド溝22aが設けられている。円弧ガイド22は、ガイド溝22aに沿ってヘッドキーパー21を案内する。このためガイド溝22aは、被検査物100の軌道面100aが形成する曲率中心を中心としてその周りを検査ヘッド4が回転移動するようにヘッドキーパー21を案内する。一方、ヘッドキーパー21には、ガイド溝22aに案内されるカムフォロア21a、21bが設けられている。カムフォロア21aは、ヘッドキーパー21に設けられ、カムフォロア21bは、カムフォロア21aと相対的に移動可能な構成を有しており、円弧ガイド22に応じて調整ができる。なお、本形態においては、各カムフォロア21a、21bは、2つずつ設けられている。
【0018】
ヘッドホルダー23には、支持板23aと、支持板23aに固定され、ヘッドキーパー21が円弧ガイド22のガイド溝22aに沿った移動を可能にするリニアガイド23bとが設けられている。支持板23aは長方形の板状部材である。支持板23aの長手方向の一端側は、後述する一軸ステージ24に固定される。その他端側には、リニアガイド23bが固定される。リニアガイド23bは、レール23cと、レール23cに沿って移動可能なスライダ23dとを有し、支持板23aの長手方向、つまり、一軸ステージ24の移動方向に対して垂直方向、に向けてレール23cが配置され、そのレール23cに沿ってスライダ23dが移動する。スライダ23dにはヘッドキーパー21が軸23eの周りに回転可能に支持される。一軸ステージ24は、円弧ガイド22の描く円弧に対し、接線方向に向けてレール24aが配置され、そのレール24aに沿って移動するテーブルに支持板23aが固定される。一軸ステージ24の駆動により支持板23aが移動すると、ヘッドキーパー21は、リニアガイド23bの動作により円弧ガイド22のガイド溝22aに沿ってカムフォロア21a、21bを移動させることができる。
【0019】
支持ユニット6は、被検査物100を支持する支持台31と、支持台31を回転駆動する駆動源32と、駆動源32に取り付けられるエンコーダ33とを備えている。支持台31は、被検査物100を載せてその軸線の周りに回転可能に設けられる。支持台31は、駆動源32により回転駆動が可能であり、駆動源32の回転に関する物理量は取り付けられたエンコーダ33により検出される。
【0020】
制御部3は、表面検査装置1による検査工程の管理、検査ヘッド4の測定結果の処理、駆動ユニット5の各部の動作の制御処理、検査ヘッド4のフォトディテクタの出力信号に対する所定の処理等が行われる。制御部3は、パーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータ機器を利用して構成することができ、各種処理を実行するためのコンピュータプログラムや測定されたデータ等を記憶する記憶部と、作業者が指示を入力するためのキーボード、マウス等の入力機器と、測定結果等を提示するためのモニタ等の出力機器とが設けられている。制御部3は、測定結果の処理により軌道面100aの二次元画像を生成し、さらに、エッジ処理や二値化処理等を施すことにより検出すべき欠陥等を強調した画像を得ることができる。制御部3は、得られた画像を所定のアルゴリズムで処理することにより、軌道面100aに許容限度を超える欠陥等が存在するか否か等を判定し、判定結果を出力する。なお、制御部3の構成については、周知技術を利用して構成することができる。
【0021】
表面検査装置1において、被検査物100の軌道面100aの検査に関する動作を図3及び図4を参照して説明する。表面検査装置1の支持台31には、被検査物100である玉軸受の外輪100Aが設置される。外輪100Aは、支持台31の回転軸線の周りに回転可能となるように外周側にて支持固定される。検査対象となる玉軸受の外輪100A及び内輪100Bの軌道面100aは、玉軸受において非常に重要な部位であり、傷の存在は玉軸受の破損事故の原因となり得る。従来、このような軌道面100aの検査は、作業者による目視検査によっている。作業者による検査では、傷の判定にばらつきが生じることがあり、また、微細な傷まで発見することは容易ではない。このため、作業者にかかる負荷が大きく、長時間の検査を強いることはできないため、検査に要するコストが増大し、検査における負担となっている。
【0022】
そこで、本発明の表面検査装置1では、このような曲率を有する軌道面100aの検査を可能とすることで作業者の負荷を減らし、コスト削減を可能とする。また、傷の大きさについて定量的な判定が可能となり、軌道面100aの様子を二次元画像にて確認することもできる。図3に示すように、外輪100Aの軌道面100aの検査をする場合、検査ヘッド4は、外輪100Aの内周面に挿入され、その軌道面100aを検査する。検査ヘッド4は、軌道面100aの曲率中心Oを中心として検査ヘッド4の開口部11aと軌道面100aとが向かい合うように設置され、曲率中心Oの周りを回転するように円弧ガイド22に案内される。つまり、一軸ステージ24のレール24aに沿って支持板23aが移動すると、支持板23aと軸23eを介して回転可能に接続されたヘッドキーパー21が円弧ガイド22に沿って移動する(図4)。このとき、ヘッドキーパー21のカムフォロア21a、21bは円弧ガイド22のガイド溝22aに沿って移動するが、ガイド溝22aが円弧を描いているので、リニアガイド23bが支持板23aの長手方向に軸23eを介してヘッドキーパー21を案内することで、ガイド溝22aに沿った移動ができるようにしている。
【0023】
制御部3は、駆動源32に取り付けられたエンコーダ33の出力信号と一軸ステージ24の出力信号とを取り込んでそれぞれ支持台31の回転速度と検査ヘッド4の円弧運動速度を同期させる。外輪100Aは支持台31の軸線中心の周りに回転するので検査ヘッド4が軌道面100aの曲率中心Oの周りに回転することにより、検査ヘッド4は軌道面100aに対して焦点距離を一定とすることができ、軌道面100aの全周面に検査光を投光することができる。そして、その反射光を取得して制御部3が二次元画像を生成し、これに基づいて軌道面100aの傷の有無を判断する。
【0024】
図5及び図6を参照して玉軸受の内輪100Bの軌道面100aの検査に関する動作の説明を外輪100Aの検査と異なる点を中心に説明する。表面検査装置1の支持台31に、玉軸受の内輪100Bが設置される。内輪100Bの軌道面100aは外周側となるので内周側で内輪100Bを固定している。検査ヘッド4と軌道面100aとは、曲率中心Oに対して向かい合うように設置される。つまり、図3及び図5を比較して明らかなように外輪100Aの検査と異なり、曲率中心Oに対して配置される位置が逆向きとなっている。検査ヘッド4の配置は、ヘッドキーパー21の変更にて対応可能である。ヘッドキーパー21に対して検査ヘッド4の位置を調整可能に構成してもよいし、ヘッドキーパー21自体をヘッドホルダー23に対して着脱可能として外輪100A又は内輪100Bに対応したヘッドキーパー21を検査対象に応じて付け替えるように構成してもよい。このような構成とすることで、外輪100Aと同様にして内輪100Bについても軌道面100aの全周を検査することができる(図6)。
【0025】
本発明の表面検査装置1は、内径や軌道面100aの曲率が異なる様々な種類の玉軸受に対して適用が可能である。図7を参照して、曲率の異なる軌道面100aに対する検査を説明する。図7において、向かって左側の軸受100Cと比較して右側の軸受100Dは小さく、従って曲率も大きい。なお、左右の検査ヘッド4の構成は同様である。検査ヘッド4に用いられるレンズ13によって焦点距離は定められているので、軸受100Dのように曲率が大きい場合には、ミラー12とレンズ13とを遠ざけるようにレンズ保持筒14を軸線AX方向に距離dだけ移動させて焦点を調整することができる。また、曲率が異なることにより検査光の反射光の光量が異なるため、これを調整するためにもレンズ保持筒14を移動させることによるレンズ13の位置の調整が有効である。レンズ13は、レンズ保持筒14の先端部に固定されているので、レンズ保持筒14を移動させるだけで焦点距離の調整が可能であり、簡易な構成で実現が可能である。
【0026】
本発明は、上述した形態に限定されることなく、種々の形態にて実施することができる。例えば、本形態では、被検査物100として玉軸受の外輪100A及び内輪100Bで説明したがこれに限られない。軌道面100aのように曲率を有する円筒状の各種部材に対して本発明の表面検査装置1を適用することができる。また、ヘッドホルダー23を駆動するための駆動機構として一軸ステージ24で説明したがこれに限られない。ヘッドキーパー21を円弧ガイド22に沿って移動できるようにヘッドホルダー23及び一軸ステージ24が構成されていればよく、一軸ステージ24に限られず二軸ステージ等の周知の各種駆動機構を適用させることができ、これに合わせてヘッドホルダー23の構成を変更してよい。
【符号の説明】
【0027】
1 表面検査装置
3 制御部
4 検査ヘッド
5 駆動ユニット(検査ヘッド駆動手段)
6 支持ユニット(被検査物支持手段)
13 レンズ
14 レンズ支持筒
21 ヘッドキーパー(固定部材)
22 円弧ガイド
23 ヘッドホルダー(支持部材)
24 一軸ステージ(駆動機構)
31 支持台
100 被検査物
100A 外輪
100B 内輪
100a 軌道面(曲面)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒形状で、その内周面又は外周面の少なくともいずれか一方に軸線方向に沿って形成された曲面を有する被検査物をその中心軸線の周りに回転自在に支持する被検査物支持手段と、外周に設けられた開口部から検査光を射出する検査ヘッドと、を有し、前記検査ヘッドが前記被検査物の内周面又は外周面の曲面に向けて検査光を照射し、その反射光の光量に基づいて前記被検査物の表面を検査する表面検査装置であって、
前記被検査物の表面に対し、前記曲面の曲率中心を中心として前記検査ヘッドを回転駆動させる検査ヘッド駆動手段を備えた表面検査装置。
【請求項2】
前記検査ヘッド駆動手段には、前記検査ヘッドを保持固定する固定部材と、前記固定部材を前記曲面の曲率中心の周りに案内する円弧状の円弧ガイドと、が設けられている請求項1に記載の表面検査装置。
【請求項3】
前記検査ヘッド駆動手段には、前記円弧ガイドに沿った移動が可能なように前記固定部材を支持する支持部材と、前記円弧ガイドが形成する円弧の接線方向に前記支持部材を駆動させる駆動機構と、がさらに設けられ、
前記支持部材には、前記駆動機構によって駆動される支持板と、前記支持板に設けられ、前記接線方向に対して垂直方向に案内するレール及び前記レールに沿って移動可能なスライダを有するリニアガイドと、が設けられ、
前記固定部材は、前記スライダに対して回転可能に支持されている請求項2に記載の表面検査装置。
【請求項4】
前記固定部材は、前記曲面の曲率中心に対して前記検査ヘッドの開口部と前記曲面とが互いに向かい合うように前記検査ヘッドを保持固定する請求項2又は3に記載の表面検査装置。
【請求項5】
前記検査ヘッドには、外周に開口部が設けられたヘッド筒と、前記ヘッド筒の内部に設けられ、前記ヘッド筒の軸線方向に進入した検査光の光路を前記開口部に向けて変更し、かつ被検査物の表面における前記検査光の反射光の光路を前記ヘッド筒の前記軸線方向に沿って前記検査光と逆向きに変更する光路変更手段と、検査光の光路上に設けられるレンズと、前記ヘッド筒と同軸上に設けられ、前記レンズを前記光路変更手段と前記軸線方向に対して相対的に変位可能に保持するレンズ保持筒と、が設けられている請求項1〜4のいずれか一項に記載の表面検査装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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