説明

袋を形成する装置および方法

本発明は、チューブ片(2)から袋を形成する装置(1)に関するものであって、前記チューブ片(2)は、伸張されたプラスチック小バンドからなる織物を有し、かつ2つの互いに重なり合った帯状材料からなる。その場合に、少なくとも以下の装置が設けられている:移送装置であって、前記移送装置によって、前記チューブ片(2)が、その延び方向(z)に対して横方向に延びる移送方向(x)に、水平の位置で移送可能な、前記移送装置;底開放ステーション(3)であって、前記底開放ステーション(3)によって、チューブ片(2)の少なくとも1つの端部(5)において、開放された底正方形(5)が形成可能である、前記底開放ステーション;塞ぎステーション(7)であって、前記塞ぎステーション(7)によって、前記底開放ステーション(3)において開放された前記底(4)が、折り畳み可能である、前記塞ぎステーション;底カバーシートステーション(8)であって、前記底カバーシートステーション(8)によって、袋底を閉鎖するために底カバーシートが取付け可能である、前記底カバーシートステーション。少なくとも1つの加工ステーション(3、6、7、8)が、操作側(BS)に、駆動側(AS)の同種の加工ステーション(3’、6’、7’、8’)に対して少なくとも部分的に変位して、配置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に記載の、伸張されたプラスチック小バンドからなる織物を有する袋を形成する装置と方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置は、知られており、ずっと以前から市場で入手できる。これらの装置は、通常、まず、さらにコーティングすることもできる、供給される織物チューブをチューブ片に個別化するために、個別化装置を有している。このチューブ片は、互いに重なり合った帯状材料からなる。チューブ片は、その後、個々の加工ステーションへ移送するために、少なくとも1つの移送ステーションに引き取られる。以下において、個々のステーションを記載し、その機能を説明する。
【0003】
折り目付けステーションにおいて、折り線を形成するための成形ダイが、チューブ片上へ降下される。後に、開放されたチューブ底の角部タックが、この折り線上に位置する。成形ダイは、この目的のために加熱することもできる。
底開放ステーションにおいて、チューブ片の少なくとも1つの端部が引き上げられるので、この引き上げられた端部に、底を形成することができる。角部タックは、チューブ片の折り線上に位置する。底開口部は、その幾何学的形状に基づいて、底開口正方形とも称される。その場合に、形状は正方形ではなく、多くの場合において矩形であることに、注意すべきである。通常、チューブ片の両端部が、同じやり方で加工される。
バルブスリップステーションにおいて、バルブスリップが、その前に開放されているチューブ片の底の上へ載せられる。バルブスリップによって、後に、できあがった袋を、適切な充填スリーブを用いて充填することができる。
いわゆる塞ぎステーションにおいて、底開口部ないし底開口部正方形の、いわゆるフラップと称される部分が、折り端縁へ向かって両側から折り返されて、これらフラップの重なり合った領域が、互いに結合される。
次に、底カバーシートステーションにおいて、底カバーシートが、折り閉じられた底開口部と固定され、たとえば溶接される。
【0004】
上述した加工ステーションの個々の加工ステップは、通常、チューブ片の両端部において実施される。その場合に、これらのステーションは、実際に存在する機械内で、加工ステーションに関してユーザー側と駆動側において等しく構成されている。
【0005】
なお、数え上げたステーションのすべてが、袋を形成する装置内に存在している必要はない。すなわち、折り目付けステーションを、省くことができる。袋を形成するために、底カバーシートも、常に設けられる必要はない。他のステーションも、同様に考えられる。
【0006】
以下において、従来技術の機械に基づく袋形成プロセスを簡単に説明する。従来技術の機械は、チューブ片の両端部を同時に加工することができるようにするために、操作側と駆動側でほぼ等しく構成されているので、以下の説明においては、種々の機械側については、詳しく説明しない。前もって個別化されているチューブ片が、専用の移送手段(たとえばダブルベルトコンベア)を用いてその長手軸に沿って折り目付けステーションへ案内される。そこで、成形ダイが、チューブ片の移送方向に対して垂直に、チューブ片上へ下降される。その場合に生じる折端縁上に、後に、開放された袋底の角部タックが配置され、その袋底が、それに続く底開放ステーション内で成形される。次に、バルブスリップステーションにおいて、底開口部上で、開放された底上にバルブが載置される。このバルブによって、後に、適切な充填機構によって袋が充填される。次の塞ぎステーションにおいて、袋の底開口部が折りふさがれるので、次に底カバーシートステーションにおいて、その底開口部を底カバーシートと溶接することによって、袋ができあがる。
【0007】
しかし、従来技術の加工ステーションの、この等しく対向する構造は、袋フォーマットが小さい場合に、加工ステーションの工具が相後にじゃまし合う、という欠点を有している。
【0008】
加工ステーションのこの対向する構造の他の欠点は、その保守にある。加工ステーションが対向している場合に、保守目的でそれに接近することは、大体においてその組込み空間が大きいことによって、困難になる。加工ステーション内には、多くの可動の部品が存在するので、場合によっては新規調節または調整変更も必要となる。機械の個々のステーションの対向する、ないしは鏡像状の構造によって、この調節および調整作業の目的のために、ステーションに接近することは、困難である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って、本発明の課題は、たとえば保守目的のために、加工ステーションの接近を容易にする、伸張されたプラスチック小バンドからなる織物を有する袋を形成する装置を提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、この課題は、請求項1の特徴部分の特徴によって、解決される。
【0011】
それによれば、操作側の加工ステーションが、駆動側の同種の加工ステーションに対して少なくとも部分的に変位して配置されている。この関連において、「同種の」というのは、加工ステーションがチューブ片に同一の加工ステップを実施するか、ないしは同一の機能を有することを、意味している。この本発明に基づく機械は、操作側と駆動側において、もはや鏡像状に構成されていない。
【0012】
操作側(BS)の加工ステーションと駆動側(AS)の同種の加工ステーションが、互いに対して完全に変位して配置されていると、特に効果的である。完全に変位して、というのは、加工ステーションの作業領域が、チューブ片の移送方向において、重なり合わないことを意味している。加工ステーションのこのファスナー形状の構造は、ステーションの個々の工具が妨げられずに作業できることを、可能にする。さらに、この構造によって、個々の加工ステーションの接近可能性が高められ、かつその保守が簡単になる。
【0013】
本発明の特に好ましい形態において、まずすべての加工ステーションが、互いに連続して操作側(BS)に、そして同種の加工ステーションが完全に変位して駆動側(AS)に配置されている。この構造においては、まず、袋の一端が完全に形成されてから、他の端部が、対向する側のステーションによって加工される。
【0014】
この場合において、好ましくは、チューブ片を移送方向に給送する、少なくとも1つの第1の移送装置が、操作側に設けられ、第2の移送装置が、第1の移送装置と重ならずに、あるいは部分的にだけ重なるように、駆動側に設けられる。移送装置は、好ましくは、たとえば磁石を有する、ダブルベルトコンベアである。機械の対向し合う側において、チューブ片ないし袋を交互に移送することは、袋の底の底中心間隔が極めて小さいので、同種の作業ステーションが袋を同時に加工できない場合に、必要である。底中心間隔は、底を開放する場合に生じる折り端縁の間隔によって定められる。さらに、移送ベルトは、これらの非常に小さい袋フォーマットにおいては、それらが機械の広がり全体にわたって両側に、x方向に延びていると、互いに重なり合ってしまう。第1の移送装置は、チューブ片を第1の側(操作側または駆動側)の加工ステーションに沿って移送する。次に袋は、第2の移送装置によって引き取られて、第2の(他の)機械側の加工ステーションに沿って案内される。
【0015】
好ましくは、チューブ片を移送するための移送装置は、操作側と駆動側の「中央」に設けられている。
【0016】
本発明の他の実施例が、具体的な説明と請求項から明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】織物袋を形成する装置の原理図である。
【図2】本発明に基づく装置内の底開放ステーションを示す斜視図である。
【図3】図2のIII−IIIに沿った図である。
【図4】図3のIV−IVに沿った図である。
【図5】図2のV-Vに沿った図である。
【図6】袋を形成する機械の本発明に基づく実施形態を示している。
【図7】袋を形成する機械の本発明に基づく他の実施形態を示している。
【図8】袋を形成する機械の本発明に基づく他の実施形態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、袋形成装置1内で行われるような、織物チューブを袋に加工するための個々のステップを、図式的に示している。
【0019】
まず、織物チューブ2が、袋形成装置1へ供給される。これは、好ましくは引出し装置4内で、巻物3を形成する織物チューブを引き出すことによって行われる。
【0020】
次に、チューブ2は、開放ステーション5内でいわゆる開放を受ける。その場合に織物チューブは、内部工具に巻き付くように案内され、その内部工具が2つの層を互いに分離するので、層は、それらがチューブの形成ステップの1つにおいて互いに接着されている場合に、分離される。層が分離されている場合にのみ、以降の製造ステップがきちんと実施され得ることを、保証することができる。次に、チューブの互いに分離された層が、再び重ねられる。
【0021】
織物チューブは、今度は、横切断装置6へ供給され、それが、織物チューブを個々のチューブ片に個別化する。
【0022】
次に、チューブないしチューブ片がその長手軸の方向に移送される、最初の移送方向zが、新しい移送方向xに変更されるので、チューブ片は、もはやそのチューブ長手軸の方向zではなく、それに対して横方向に移送されるので、チューブ片の端部は、底を形成する目的で側方から達することができる。
【0023】
次のステーション、底開放ステーション8内で、各チューブ片の両方の端部が開放され、いわゆる底正方形が横たえられる。それに続くバルブステーション9内で、2つの開放した端部の一方の上に、バルブが載置されて、固定される。開放した底が、今度は底閉鎖ステーション10内で閉鎖され、その場合に2つのフラップが互いに重ねられて、互いに永続的に、たとえば溶接によって、結合される。本来の袋形成プロセスの最後に、カバーシートステーション11内で、各底カバーシートが、底上に取り付けられる。そのために、カバーシートは、同様に溶接することができる。できあがった袋は、次に、袋スタック12上に重ねられて、そこから、詳しく説明されないやり方で、搬出される。
【0024】
図2は、本発明に基づく装置内の開放ステーション5の詳細を示している。チューブ片13は、詳しく示されない移送装置によって、載置部14の表面上で、たとえばテーブルの表面上でx方向に、フラットに横たえられて、従って水平に、移送される。チューブ片の端部15を、本発明に基づいて開放するために、この端部が、まず、水平の位置から垂直の位置へ移動される。この折り曲げを可能にするために、チューブ片にカウンター層が供給されなければならない。そのために、チューブ片13は、折り曲げバンド16の下をくぐらされる。この折り曲げバンドは、チューブ片に対して静止しており、従って載置部に対して移動する。しかし、チューブ片は、折り曲げバンド16に対して移動することもできる。これは、たとえば、折り曲げバンドが静止している場合である。折り曲げバンドは、フレキシブルであるが、強く付勢された材料から形成することができる。しかし、これは、好ましくはスチール薄板からなり、それが、図示されないやり方で、載置部14と、あるいは機械架台と結合されている。スチール薄板は、他の構成部品に比較して、同じ負荷能力において厚みがより小さい、という利点を有している。チューブ片13がくぐらされている場合に、チューブ片は次に、案内部材17、たとえば案内薄板を通過して案内される。
【0025】
チューブ片13の端部15が、垂直位置へ移動された後に、チューブ片は、この図に図式的に示される、本来の底開放装置18へ達する。この底開放装置18内には、2つの吸引ビームが設けられており、それは、折り上げられた端部の両側に作用し、かつ方向zに、ないしはその逆に案内されるので、材料層が互いに分離される。今や、チューブ片13の端部15の内部へ接近することができる。この内部空間内へ、材料層を互いに離れるように押圧する、スプレッド部材が、材料層が再び水平になるまで、嵌入する。この状況が、開放された底19を用いて示されている。
【0026】
チューブ片13の第2の端部15’は、同じやり方で、しかし第1の端部15の開放に対して変位して,行われる。第1の端部は、すでに底開放装置18内で開放されており、第2の端部15’は、折り曲げバンド16’の下へ挿通される。案内部材17’と底開放装置18’を用いて、上述したやり方で、開放した底19’が形成される。構成部品の変位した配置は、極めて小さい底中心間隔Aを有する袋を製造しようとする場合に、効果的である。
【0027】
底開放ステーション8を離れる場合に、開放された底19、19’を有するチューブ片が存在し、その場合に開放された底のすべての構成部品は、実質的に載置部14の平面内に位置している。
【0028】
底開放ステーション8の他の視点は、各底開放装置18、18’が、専用の駆動装置によってトルクを供給されることに、見られる。これは、底開放装置18に設けられたモータ22によって示されている。底開放装置18’に設けられた、同様なモータは、図示の表示では見られない。底開放装置18、18’のモータは、特に、吸引バーに駆動モーメントを供給するので、この吸引バーが、材料層を互いに離れるように移動させることができる。スプレッド部材も、このモータによってトルクを供給される。
【0029】
底開放装置18、18’の終端を形成するのは、圧接ローラ23、23’であって、それらは、新たに開放された底をプレスして、それによってその位置に固定する目的に、用いられる。その場合に、底開放の枠内で生じる折り曲げ端縁は、平らにつぶされて、その後正しい折り曲げ端縁を形成するので、底が再び立ち上がろうとする傾向が、減少する。圧接ローラ23、23’に対するカウンター押圧部材として、載置部14か、あるいはカウンター押圧ローラ24、24’が用いられる。圧接ローラ23、23’は、図2の移送方向xに見て、同じ高さに配置されている。しかしこれらのローラ23、23’は、互いに変位して配置することもでき、それによって開放プロセスの直後に、開放された底を、上述したやり方でプレスすることもできる。
【0030】
図3は、図2のIII−IIIに沿った表示を示している。この図3には、底開放ステーション8の詳細が見られる。チューブ片13の端部15の材料層を捕捉するために、吸引バーが設けられており、そのうちの、観察者側の吸引バー20が見られる。吸引バー20の、観察者とは逆の側に、吸引器が配置されており、その吸引器は、チューブ片13の端部15の、観察者側を捕捉することができる。
【0031】
本発明に基づく装置1によって、様々な底幅を有する袋を形成することができるようにされるので、チューブ片13の折り上げられた端部15が種々の高さHを有する可能性が生じる。吸引器によって端部をきちんと開放することができるようにするために、この吸引器は、端部15の上方の端部にできるだけ近傍で作用すべきである。この目的のために、吸引バー20、20’は、垂直のガイド21、21’に取り外し可能に固定されているので、吸引バーは、折り上げられた端部15に沿って双方向矢印yに沿って摺動され、従ってその高さHに従って調整することができる。ガイドは、種々のやり方で形成することができる。これは、中実または中空の、丸プロフィールまたは矩形プロフィールとすることができる。
【0032】
図4は、図3のIV−IVに沿った表示を示している。前方の吸引バー20と前方のガイド21の他に、吸引バー20’とガイド21’も見られる。
【0033】
図5は、図2のV-Vに沿った表示を示している。圧接ローラ23は、レバーアーム25内、あるいはレバーアームペア内に軸承されている。レバーアーム25自体は、機械架台内に、あるいは機械架台の取付け部分26内に揺動可能に軸承されている。ある実施形態においては、レバーアーム25は、取付け部分と堅固に結合された軸27を中心に揺動可能であり、かつその軸上に固定することができる。そのために、専用の、しかし図示されていない、クランプ装置を設けることができる。レバーアーム25を軸27上に固定することによって、カウンター押圧ローラに対する、あるいは載置部14に対する、周面の間隔を、固定的に調節することができる。このようにして、開放された底は、開放された底の構成部分を水平の平面へ移動させるために圧接力も必要である場合にのみ、圧接力を供給される。
【0034】
他の実施形態においては、レバーアームは、軸27上に回転自在に軸承されている。その代わりに、レバーアーム25を、取付け部分内に回転可能に軸承されている軸と、堅固に結合することもできる。上述した実施形態においては、圧接ローラ23は、予め定められた力、たとえば自重によって、開放された底に作用する。
【0035】
開放された底をプレスするために、圧接ローラのためのカウンター層として、図2に示す載置部14を用いることができる。他の可能性は、もちろんカウンター押圧ローラ24を設けることであって、そのカウンター押圧ローラと共に圧接ローラ23が圧延間隙を形成し、その中で、開放された底19をプレスすることができる。カウンター押圧ローラは、回転可能に、しかし架台固定で、配置することができる。
【0036】
図6は、袋形成機械の本発明に基づく実施形態を示している。個々の加工ステーションは、ここでは図式的にのみ示されている。チューブ片13は、z方向に延びるその長手軸に対して横方向に、まず操作側BSの底開放ステーション8に沿って、x方向に案内される。付属の圧接ローラ23が、形成されたばかりの袋開口部を平滑化する。チューブ片がさらにx方向に移送される間に、その第2の端部15’に、駆動側ASの底開放ステーション8’によって、底開口部19’が形成される。この底開放ステーション8’は、操作側の底開放ステーション8に対してx方向に変位して配置されている。付属の圧接ローラ23’が、同様に、開放されたばかりの底19’を平滑化する。操作側と駆動側に底開放ステーション8、8’をこのように変位して配置することによって、たとえばこれらの加工ステーションにおけるスペースないし組込み空間の問題が回避される。
【0037】
次に、チューブ片がバルブスリップステーション9へ案内され、それが底開口部19上にバルブを載置し、そのバルブによって後に、適切な充填機構を用いて、充填物を袋内へ挿入することができる。
【0038】
図6とは異なり、一方の側のみに、好ましくは操作側に、配置されているバルブスリップステーション9を、底開放ステーション8、8’の1つに対向して配置することもできる。従って好ましい実施例においては、バルブスリップステーション9は、底開放ステーション8’に対向しており、あるいは部分的に重なっている。この構成においては、極めて小さい底間隔を有する袋の形成が可能である。さらに、できるだけ小さい組立て長さを有する装置で十分である。
【0039】
その後、塞ぎステーション10、10’内で、底開口部19、19’が塞がれてから、底カバーシートステーション11、11’内でカバーシートが底開口部19、19’と溶接され、あるいは専用の接着剤(押出し物、冷間接着剤など)によって接着される。この塞ぎステーション10、10’は、この実施例においては、対向して配置されている。2つの底カバーシートステーション11、11’についても、同じことが当てはまる。
【0040】
図7は、袋形成機械1の本発明に基づく他の実施形態を示している。チューブ片13は、まず、その長手軸に対して横方向に、x方向に、第1の移送装置30によって次々と加工ステーション8、9、10、11へ案内され、その移送装置30は、機械1の操作側BSにある。その場合に、チューブ片13に、−その端部15に−バルブを有する閉鎖された袋底が形成される。その後、半分形成された袋が、機械1の駆動側ASにある、第2の移送装置31へ引き渡される。加工ステーション8’、10’、11’によって、チューブ片13ないし半分できあがった袋の他の端部15’が、できあがった袋底になるように成形される。この実施形態は、極めて小さい袋フォーマットの形成を可能にする。この小さいフォーマットにおいては、移送装置30と31の移送バンドは、それらが両側で、機械の広がり全体にわたってx方向に延びている場合には、重なり合うことになる。
【0041】
図7の実施形態に示す機械は、最も小さい袋フォーマットのためにも、フレキシブルに使用することができる。加工ステーションの変位した構造に基づいて、機械の操作側と駆動側を互いに近づくように摺動させることが可能であるので、極めて小さい袋フォーマットを形成することができる。
【0042】
図8は、袋を形成する装置1の本発明に基づく他の実施形態を示している。同種の加工ステーション8、8’、10、10’、11、11’が、操作側と駆動側に交互に変位して配置されている。加工ステーション8、8’、10、10’、11、11’のこのファスナー形状の配置は、操作側BSの底開放ステーションと塞ぎステーション10との間に配置された、バルブステーション9のみによって、中断されている。この機械配置においては、チューブ片13における袋形成のためのすべての加工ステップは、交互にまず操作側BSで実施され、その後駆動側ASで実施される。この配置によって、すべての加工ステーションが、保守目的で容易に接近できる。
【符号の説明】
【0043】
1 袋形成装置
2 織物チューブ
3 巻物
4 引出し装置
5 層分離ステーション
6 横切断装置
7 移送方向を変化させる装置
8 底開放ステーション
9 バルブステーション
10 底閉鎖ステーション、塞ぎステーション
11 カバーシートステーション
12 袋スタック
13 チューブ片
14 載置部
15、15’チューブ片の端部
16、16’折り曲げバンド
17、17’案内部材
18、18’底開放装置
19、19’開放された底
20、20’吸引バー
21、21’垂直のガイド
22 モータ
23、23’圧接ローラ
24 カウンター押圧ローラ
25 レバーアーム
26 取付け部分
27 軸
30 第1の移送装置
31 第2の移送装置
A 底中心間隔
H 端部15の高さ
x チューブ片13の移送方向
y 移送方向xと延び方向xによって形成される平面に対して直交する方向
z チューブ片13の延び方向
AS 駆動側
BS 操作側

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チューブ片(2)から袋を形成する装置(1)であって、前記チューブ片(2)が伸張されたプラスチック小バンドからなる織物を有し、かつ重なり合った2つの帯状材料からなり、その場合に少なくとも以下の装置:
・移送装置であって、前記移送装置によって、前記チューブ片(2)が、その延び方向(z)に対して横方向に延びる移送方向(x)に、水平の位置で移送可能な、前記移送装置;
・底開放ステーション(3)であって、前記底開放ステーション(3)によって、前記チューブ片(2)の少なくとも1つの端部(5)において、開放された底正方形(5)が形成可能である、前記底開放ステーション;
・塞ぎステーション(7)であって、前記塞ぎステーション(7)によって、前記底開放ステーション(3)において開放された前記底(4)が、折り畳み可能である、前記塞ぎステーション;
・底カバーシートステーション(8)であって、前記底カバーシートステーション(8)によって、袋底を閉鎖するために底カバーシートが取付け可能である、前記底カバーシートステーション:
が設けられている、前記袋を形成する装置において、
操作側(BS)の少なくとも1つの加工ステーション(3、6、7、8)が、駆動側(AS)の同種の作業ステーション(3’、6’、7’、8’)に対して、少なくとも部分的に変位して配置されていることを特徴とする袋を形成する装置。
【請求項2】
前記操作側(BS)と前記駆動側(AS)の前記底開放ステーション(8、8’)のみが、互いに対して少なくとも部分的に変位して配置されていることを特徴とする請求項1に記載の装置(1)。
【請求項3】
前記操作側(BS)のバルブスリップステーション(9)が、前記駆動側(AS)の前記底開放ステーション(8’)に対向して配置されていることを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載の装置(1)。
【請求項4】
前記操作側(BS)の前記加工ステーション(3、6、7、8)と前記駆動側(AS)の前記同種の加工ステーション(3’、6’、7’、8’)が、互いに対して完全に変位して配置されていること(ファスナー形状)を特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載の装置(1)。
【請求項5】
まず、前記加工ステーション(3、6、7、8)が、互いに連続して前記操作側(BS)に配置され、前記同種の加工ステーション(3’、6’、7’、8’)が完全に変位して前記駆動側(AS)に配置されていることを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載の装置(1)。
【請求項6】
まず、前記加工ステーション(3’、6’、7’、8’)が、互いに連続して前記駆動側(AS)に配置されて、前記同種の加工ステーション(3、6、7、8)が完全に変位して前記操作側(BS)に配置されていることを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載の装置(1)。
【請求項7】
前記チューブ片(2)を前記移送方向(x)に移送可能な、少なくとも1つの第1の移送装置が、前記操作側(BS)に設けられており、第2の移送装置が、前記第1の移送装置と部分的にのみ重なり合うように、前記駆動側(AS)に設けられていることを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載の装置(1)。
【請求項8】
前記チューブ片(2)を前記移送方向(x)に移送可能な、少なくとも1つの第1の移送装置が、前記操作側(BS)に設けられており、第2の移送装置が、前記第1の移送装置と重なり合わないように、前記駆動側(AS)に設けられていることを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載の装置(1)。
【請求項9】
チューブ片(2)から袋を形成する方法であって、前記チューブ片(2)が、伸張されたプラスチック小バンドからなる織物を有し、かつ2つの重なり合った帯状材料からなり、その場合に以下の装置:
・少なくとも1つの移送装置であって、前記移送装置によって前記チューブ片(2)が、その延び方向(z)に対して横方向に延びる移送方向(x)に、水平の位置で移送される、前記少なくとも1つの移送装置;
・少なくとも1つの底開放ステーション(3)であって、前記底開放ステーション(3)によって、チューブ片(2)の少なくとも1つの端部(5)に、開放された底正方形(5)が形成される、前記少なくとも1つの底開放ステーション;
・少なくとも1つのバルブスリップステーション(6)であって、前記バルブスリップステーション(6)によって、バルブスリップが前記底正方形上に取り付けられる、前記少なくとも1つのバルブスリップステーション;
・少なくとも1つの塞ぎステーション(7)であって、前記塞ぎステーション(7)によって、前記底開放ステーション(3)において開放された底(4)が折り畳まれる、前記少なくとも1つの塞ぎステーション;
・少なくとも1つの底カバーシートステーション(8)であって、前記底カバーシートステーション(8)によって、袋底を閉鎖するために底カバーシートが取り付けられる、前記底カバーシートステーション;
が設けられている、前記袋を形成する方法において、
前記操作側(BS)の少なくとも1つの加工ステーション(3、6、7、8)が、前記駆動側(AS)の同種の加工ステーション(3’、6’、7’、8’)に対して、少なくとも部分的に変位して配置されることを特徴とする袋を形成する方法。
【請求項10】
前記チューブ片(2)が、まず前記操作側(BS)において、そして次に前記駆動側(AS)側において、移送されることを特徴とする前記請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記チューブ片が、まず前記駆動側(AS)において、そして次に前記操作側(BS)において、移送されることを特徴とする前記請求項のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−516304(P2011−516304A)
【公表日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−502362(P2011−502362)
【出願日】平成21年3月30日(2009.3.30)
【国際出願番号】PCT/EP2009/053740
【国際公開番号】WO2009/121836
【国際公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【出願人】(590002909)ヴィントメーラー ウント ヘルシャー コマンディトゲゼルシャフト (33)
【Fターム(参考)】