説明

袋詰包装装置

【課題】簡単な操作により包装体の搬出方向を容易に切り替えることのできる袋詰包装装置を提供する。
【解決手段】シール手段には、シール終了後に包装体の袋口側の挟持を開放する動作を行う第1の駆動手段52が設けられ、受台機構には、受台を傾動させる第2の駆動手段37が設けられ、該第1、第2の駆動手段52,37のタイミングをずらせて作動させて、包装体搬出コンベア38に包装体の底側から搬出するか、又は包装体9の袋口側から搬出するかを任意に切り替え得る搬出方向切替制御部58を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包装袋に所定量の米粒等を充填した後シールを行い、該包装体の印刷面やラベル貼り付け面が上側になるよう、包装体の底側又は袋口側に搬出方向を任意に切り替えることができる米粒等の袋詰包装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、パレットを下降傾斜方向に傾動させる機構と、パレットの傾動と一体に外方向に転倒しようとする包装体の転倒阻止用の障害部材とを設置し、当該障害部材を、包装体の不干渉の範囲にも変位可能にした精米の袋詰め包装装置がある(特許文献1参照)。この袋詰め包装装置によれば、パレットを下降傾動すると同時に、包装袋の袋口をつかむクランプを開放すれば、搬出セクションに存在する棒状の障害部材が包装体の動きを規制する結果、同包装体はその底側を前に滑り落とされて、包装体の底側から搬出することができる。また、包装体の搬出の向きを変える場合は、前記障害部材の締め付けネジを緩め、障害部材を上部に移動することにより、包装体の底側はパレットとの摩擦が影響して袋口側が前に転倒して袋口側から搬出することができるものである。
【0003】
しかしながら、上記袋詰め包装装置にあっては、包装体の印刷面やラベル貼り付け面が上側になるよう、包装体の底側又は袋口側に搬出方向を任意に切り替えることができるものであるが、パレットの傾動と一体に外方向に転倒しようとする包装体の転倒阻止用の障害部材が必要であり、部品点数が増加して製造コスト高となる問題がある。また、搬出方向を切り替える際は、操作者が該障害部材の締め付けネジを緩め、障害部材を上部に移動する操作が必要であり、操作がわずらわしいという問題があった。
【特許文献1】特開2005−132388号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記問題点にかんがみ、包装体の転倒阻止用の障害部材を不要として製造コストを安価にするとともに、締め付けネジ等の操作が不要で、簡単な操作により包装体の搬出方向を容易に切り替えることのできる袋詰包装装置を提供することを技術的課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するため本発明は、被包装物を計量・充填した後、包装袋の袋口側の上端開口を挟持しながらシールするシール手段と、該シール手段の下方に設けられ、シール時は包装袋の底側を支えるべく水平に維持される一方、シール終了後は包装体を滑落させて機外に搬出すべく傾動させる受台機構と、該受台機構から搬出された包装体を搬送する包装体搬出コンベアと、を備えた袋詰包装装置において、前記シール手段には、シール終了後に前記包装体の袋口側の挟持を開放する動作を行う第1の駆動手段が設けられ、前記受台機構には、受台を傾動させる第2の駆動手段が設けられ、該第1、第2の駆動手段のタイミングをずらせて作動させて、前記包装体搬出コンベアに前記包装体の底側から搬出するか、又は前記包装体の袋口側から搬出するかを任意に切り替え得る搬出方向切替制御部を備える、という技術的手段を講じた。
【0006】
また、前記搬出方向切替制御部は、前記受台を傾斜上方側に傾動させた後、前記シール手段による挟持を開放して、前記受台の傾斜下方に前記包装体の底側を向けて滑落するように前記第1、第2の駆動手段を制御する底側搬出モードと、前記受台の傾動前に前記シール手段による挟持を開放して前記包装体を自立させ、その後、該受台を傾斜上方側に傾動して前記包装体の袋口側が搬出方向へ転倒するように前記第1、第2の駆動手段を制御する袋口側搬出モードと、を備えるとよい。
【0007】
さらに、前記搬出方向切替制御部には、当該袋詰包装装置に使用されているクランク機構を駆動する駆動モータのタイミングセンサを接続するとよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明の袋詰包装装置によれば、前記シール手段には、シール終了後に前記包装体の袋口側の挟持を開放する動作を行う第1の駆動手段が設けられ、前記受台機構には、受台を傾動させる第2の駆動手段が設けられ、該第1、第2の駆動手段のタイミングをずらせて作動させて、前記包装体搬出コンベアに前記包装体の底側から搬出するか、又は前記包装体の袋口側から搬出するかを任意に切り替え得る搬出方向切替制御部を備えたので、操作者が包装体の搬出方向を底側から搬出されるように指令する信号又は包装体の搬出方向を袋口側から搬出されるように指令する信号を切替制御部に送ることで、搬出方向に応じて第1及び第2の駆動手段のタイミングがずらして作動され、包装体を底側から搬出させるか又は包装体を袋口側から搬出させるかを簡単に変更することができる。これにより、誤って包装体の印刷面やラベル貼り付け面が下側に向いて搬出されていた場合、いったん機械を停止し、操作者がタッチスイッチ等で操作することで容易に包装体の印刷面やラベル貼り付け面が上側になるように調節することができる。
【0009】
また、前記搬出方向切替制御部は、前記受台を傾斜上方側に傾動させた後、前記シール手段による挟持を開放して、前記受台の傾斜下方に前記包装体の底側を向けて滑落するように前記第1、第2の駆動手段を制御する底側搬出モードと、前記受台の傾動前に前記シール手段による挟持を開放して前記包装体を自立させ、その後、該受台を傾斜上方側に傾動して前記包装体の袋口側が搬出方向へ転倒するように前記第1、第2の駆動手段を制御する袋口側搬出モードと、を備えているので、操作者はあらかじめ設定された所定タイミングの底側搬出モード又は袋口側搬出モードを選択するのみで、包装体を底側から搬出させるか又は包装体を袋口側から搬出させるかを簡単に変更することができる。
【0010】
さらに、前記搬出方向切替制御部には、当該袋詰包装装置に使用されているクランク機構を駆動する駆動モータのタイミングセンサが接続されているので、袋詰包装装置内の各機構を正確に同期させて運転することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
図1は本発明の袋詰包装装置に係る概略側断面図である。
【0012】
図1に示すように、袋詰包装装置1は、機枠2内に印字部3、下部シール部4、包袋受け渡し部5、計量・充填部6、上部シール部7及び受台機構8を有しており、前記印字部3の前工程には、チューブ状の包装材料9がロール載台10及びロール支持装置11に回転自在に支持されている。該包装材料9の端部はガイドローラ12、テンションローラ13、印字機14、テンションローラ15を介して圧送ローラ16に供給されており、該圧送ローラ16によって包装材料9が一定速度で案内される構成になっている。これにより、印字機14により、一袋分の長さ毎に指定の銘柄、品質基準、精米日時、精米工場等を順次所定箇所に印刷したり又は印字機14により印刷されたラベルを所定箇所に貼り付けた後、包装材料9が下部シール部4に送られる。
【0013】
下部シール部4は、一対のシール台17a,17b、カット刃18a及びカット刃受け入れ溝18bを備えている。該カット刃18aはエアシリンダにより伸長されてチューブ状の包装材料9が裁断され、この際形成される開口端部が、前記一対のシール台17a,17bにより溶着されて袋の底部9bが形成される。そして、前記圧送ローラ16が溶着された底部9bを一袋分送り出した後、再度前記カット刃17aにより包装材料9を裁断すると、一袋分の包袋が形成される。
【0014】
次の包袋受け渡し部5は、支軸19と、該支軸19に回動自在に支持されたレバー20と、該レバー20の先端部に設けられ、前記包袋を吸着させるための袋吸着装置21とから構成される。これにより、下部シール部4から包袋受け渡し部5へ水平方向に送り出された包袋は、包袋の袋口寄りが袋吸着装置21に吸着されるとともに、レバー20が反時計回りに90°回動することで、包袋の開口部9aを上にした状態で一対の受け渡し爪22a,22bに受け渡すことになる。
【0015】
該受け渡し爪22a,22bは、前記包袋の開口部9aを上にして包袋受け渡し部5から計量・充填部6へ、さらには、計量・充填部6から上部シール部7へと順次水平移動される。この受け渡し爪22a,22bは、包袋受け渡し部5と計量・充填部6との間を専用に移動するものと、計量・充填部6と上部シール部7との間を専用に移動するものとの2対構成にするとよく、水平方向への移動機構としては、周知のカム・リンク機構を採用することができる。
【0016】
計量・充填部5は、機枠2の上部に米粒等の供給ホッパー23を有し、該供給ホッパー23の底部にはシリンダー24により開閉制御されるゲート25が設けられる。供給ホッパー23の下方にはロードセルを備えた計量槽26が設けられ、該計量槽26にはシリンダー27により開閉制御されるゲート28が設けられ、さらに、ゲート28の下方には投入シュート29が設けられる。該投入シュート29の下端には、一対のゲート30が設けられ、さらに、その下方には、前記受け渡し爪22a,22bとは別に、包袋の左右をクランプして包袋を開口するクランプ具(図示せず)が設けられており、前記ゲート30を開放すると包袋内に被計量物が充填されることになる。なお、投入シュート29には、先端部を包装内に挿入することができるよう、上下動機構が備えられている。
【0017】
次に、上部シール部7及び受台機構8の構成について説明する。上部シール部7は、前記受け渡し爪22a,22bとは別に、包袋の左端をクランプして包袋を把持するクランプ具31a,31bと、包袋の右端をクランプして包袋を把持するクランプ具31c,31d(図3参照)とが設けられており、該クランプ具31a,31b、クランプ具31c,31dの上方に包袋の開口部9aをシールする長尺状のシール具32a,32bが設けられている。受台機構8は(図1参照)、計量・充填部6下方に設けられていて、包袋の大小に伴い上下動する受台33と、上部シール部7下方に設けられていて、包装体を機外に搬出する側寄りに設けた支点35と、該支点35を中心にして上方傾斜方向に傾動させて被包装体を機外に搬出するパレット34とから構成される。受台33の底面はエアシリンダ36により上下方向に摺動されるように支持される一方、パレット34の底面はエアシリンダ37により支点35を中心に上方傾斜方向に、例えば、40°回動されるように支持されている。
【0018】
符号38は被包装体の機外排出用ベルトコンベアであり、フォークリフト用のパレットへ積み付けが容易となるよう、袋詰包装装置1の搬出口62から上方へ傾斜して配設されている。
【0019】
図2は本発明の袋詰包装装置のクランク機構の概略を示す図であり、図3は図2をA−A’線の方向から見たときのクランク機構を示す概略図である。図2及び図3を参照して、前記包袋受け渡し部5、計量・充填部6及び上部シール部7に用いられているクランク機構について説明する。
【0020】
該クランク機構は袋詰包装装置1の背面側にあり、機枠2の底部に配設された駆動モータ39と、一端を駆動モータ39に連結するとともに、他端を軸受40に回転可能に支持した長尺状の駆動軸41と、該駆動軸41の所定箇所に複数個設けられたクランク42…とから構成される。このクランク42は、図3に示すように、内面にカム溝43aが刻設されたカム円盤43…が駆動軸41の所定箇所に固設され、該カム円盤43…により所定の範囲で摺動されるロッカーアーム44が前記機枠2に支持されており、このロッカーアーム44の長辺側には、連結部材45を介して揺動ロッド46が連結されている。
【0021】
これにより、包袋受け渡し部5では、図2に示すように、前記駆動軸41の回転時に前記カム円盤43aが回転して、揺動ロッド46aが所定の範囲で上動され、該揺動ロッド46a上端のテコ部材47を介して支軸19が回動され、該支軸19に支持されたレバー20が反時計回りに90°回動されるようになる。
【0022】
同様に、計量・充填部6では、図2に示すように、揺動ロッド46bが所定の範囲で上動されると、包袋の開口部9aを開口する袋吸着装置48a,48bの上下動機構49によって投入シュート29側に移動される。これに同期して、揺動ロッド46cが所定の範囲で上動されると、投入シュート29に設けられたリンク機構50によって、投入シュート29の先端部が包装9内に挿入されるようになる。
【0023】
また、上部シール部7では、図3に示すように、揺動ロッド46d,46eが所定の範囲で上動されると、揺動ロッド46dに連結された連結ブロック51aを介して第1のクランプ具31aが図面右方向に移動され、揺動ロッド46eに連結された連結ブロック51bを介して第2のクランプ具31bが図面左方向に移動され、これら第1,第2クランプ具31a,31b間で包袋9の左右両端が挟持されるようになる。なお、包袋の開口部9aをシールするシール具32a,32bは、袋の挟持手段として、エアシリンダ52a,52bが使用され、一方のシール具32aには熱溶着用ヒータが止着され、他方のシール具32bには熱溶着台が止着されている。
【0024】
なお、前記クランク42…を駆動する駆動モータ39及びカム円盤43…は各機構が同期するように精密に設計されているのであるが、例えば、駆動モータ39によってカム円盤43…が1回転(回転角が0°から回転角360°まで回転)したときを1サイクルに設定している。例えば、本発明の袋詰包装装置1が最大能力で1分あたり16袋(16袋/min)包装することが可能であった場合、0.104秒でカム円盤43…が回転角0°から回転角10°まで回動するように設計される。
【0025】
次に、パレットの傾斜上方側への傾動及びクランプ具の開放のタイミングについて説明する。
【0026】
図1の符号53は包装袋詰装置1の制御装置であり、該制御装置53の制御ブロック図を図4に示す。
【0027】
制御装置53には、表示器及び操作用のタッチパネルを兼用する液晶ディスプレイ54が電気的に接続される一方、印字制御部55、下部シール制御部56、計量・充填制御部57及びクランク機構の駆動モータ39が電気的に接続されている。そして、制御装置53内には、包装体の搬出方向を切り替える搬出方向切替制御部58が内装されており、該搬出方向切替制御部58には、入力側に駆動モータ39のタイミングセンサ61が電気的に接続され、出力側に包装体の機外排出用のベルトコンベア38、パレット34の傾動用のエアシリンダ37、上部シール部7のクランプ用のエアシリンダ52が電気的に接続されている。
【0028】
さらに、前記液晶ディスプレイ54には、操作者が包装体の搬出方向を底側から搬出されるように指令する底側搬出スイッチ59と、操作者が包装体の搬出方向を袋口側から搬出されるように指令する袋口側搬出スイッチ60が設けられている。これにより、操作者が底側搬出スイッチ59をオンすると、該スイッチ59が点灯されるとともに、搬出方向切替制御部58に底側搬出モードの信号が入力され、この信号に基づいてベルトコンベア38への駆動信号が出力されるとともに、あらかじめ設定された所定のタイミングに従って、パレット34に対する傾動信号と、シール具32に対するクランプ信号とが各アクチュエータに出力される。同様に操作者が袋口側搬出スイッチ60をオンすると、該スイッチ60が点灯されるとともに、搬出方向切替制御部58に袋口側搬出モードの信号が入力され、この信号に基づいてベルトコンベア38への駆動信号が出力されるとともに、あらかじめ設定された所定のタイミングに従って、パレット34に対する傾動信号と、シール具32に対するクランプ信号とが各アクチュエータに出力される。
【0029】
次に、図5のタイムチャート、図6及び図7の作用図を参照して詳細な作用を説明する。
【0030】
まず、底側搬出モードの作用について説明する。
【0031】
底側搬出スイッチ59をオンすると、包装体の底側から搬出させる信号が立ち上がり(図5の(a)の信号)、この信号に基づいてベルトコンベア38への駆動信号が出力される(図5の(b)の信号)。
【0032】
そして、時間t1に至るまでの間に、印字、下部シール、包袋受け渡し、計量・充填の各工程での作業が行われ、その後、時間t1に達すると、シール具32に対して包装体を挟持する信号がエアシリンダ52に出力され(図5の(d)の信号)、被包装物が充填された包装体9の袋口9aが熱溶着用ヒータにてシールされる。シールされて製品化された後もシール具32による挟持は続けられ(図6の(a)の状態)、この状態で時間t2に達するとパレット34に対する傾動信号が出力される(図5(c)の信号)。
【0033】
パレット34が傾斜上方側に傾動すると、傾斜したパレット34底面と包装体9の右側面側とが当接することで、包装体9の底側が傾斜下方に向くようになる(図6の(b)の状態)。この状態で時間t3に達すると、シール具32に対して開放する信号がエアシリンダ52に出力される(図5の(d)の信号)。シール具32による挟持が開放されると、包装体9の底側を傾斜下方に向けたままパレット34上を滑落し、次工程の機外排出用ベルトコンベア38にて搬送されることになる(図6の(c)の状態)。
【0034】
その後、時間t4に達するとパレット34に対する解除信号が出力され(図5の(c)の信号)、パレット34が水平状態に戻されて包装体1袋分の搬出作業が終了する。
【0035】
次に、袋口側搬出モードの作用について説明する。
【0036】
袋口側搬出スイッチ60をオンすると、包装体の袋口側から搬出させる信号が立ち上がり(図5の(A)の信号)、この信号に基づいてベルトコンベア38への駆動信号が出力される(図5の(B)の信号)。
【0037】
そして、時間T1に至るまでの間に、印字、下部シール、包袋受け渡し、計量・充填の各工程での作業が行われ、その後、時間T1に達すると、シール具32に対して包装体を挟持する信号がエアシリンダ52に出力され(図5の(D)の信号)、被包装物が充填された包装体9の袋口9aが熱溶着用ヒータにてシールされる。シールされて製品化された後もシール具32による挟持は続けられるが(図7の(a)の状態)、時間T2に達するとシール具32に対して開放する信号がエアシリンダ52に出力される(図5(D)の信号)。このとき、パレット34は水平であり、該パレット34底面と包装体9の底側が当接して包装体9が自立した状態となっている(図7の(b)の状態)。
【0038】
次に、時間T3に達するとパレット34が傾斜上方側に傾動する信号が出力され(図5(C)の信号)、パレット34が水平状態から傾斜上方側に傾斜させられる(図7の(c)の状態)。このとき、搬出口62側に設けた支点35を中心に、かつ、エアシリンダ37により短時間でパレット34が傾動されるので、包装体9の袋口9a側をベルトコンベア38に向けて転倒して搬出が行われる。このとき、パレット34の水平状態から傾斜上方側への傾動が高速になると、包装体9の袋口9a側からベルトコンベア38側に投げ出される様相となる。
【0039】
その後、時間T4に達するとパレット34に対する解除信号が出力され(図5の(C)の信号)、パレット34が水平状態に戻されて包装体1袋分の搬出作業が終了する。
【0040】
以上のように本発明によれば、前記一対のシール手段7には、一対の挟持部材32a,32bを摺動させる第1の駆動手段52a,52bが設けられ、前記受台機構8には、受台を傾斜上方側に傾動させる第2の駆動手段37が設けられ、該第1、第2の駆動手段52,37のタイミングをずらせて作動させることにより、前記包装体搬出コンベア38に前記包装体9を底側9bから搬出するか、又は前記包装体9を袋口側9aから搬出するかを任意に切り替え得る搬出方向切替制御部53を備えているので、操作者がタッチスイッチ59,60により包装体9の搬出方向を底側9bから搬出されるように指令する信号又は包装体9の搬出方向を袋口側9aから搬出されるように指令する信号を切替制御部53に送ることで、搬出方向に応じて第1及び第2の駆動手段52,37のタイミングがずらして作動され、包装体9を底側9bから搬出させるか又は包装体9を袋口側9aから搬出させるかを簡単に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】袋詰包装装置に係る概略側断面図である。
【図2】袋詰包装装置のクランク機構の概略を示す図である。
【図3】図2をA−A’線の方向から見たときのクランク機構を示す概略図である。
【図4】袋詰包装装置の制御装置に係るブロック図である。
【図5】搬出方向切替の動作を示すタイムチャートである。
【図6】底側搬出モードの作用の説明図である。
【図7】袋口側搬出モードの作用の説明図である。
【符号の説明】
【0042】
1 袋詰包装装置
2 機枠
3 印字部
4 下部シール部
5 包袋受け渡し部
6 計量・充填部
7 上部シール部
8 受台機構
9 包装材料
10 ロール載台
11 ロール支持装置
12 ガイドローラ
13 テンションローラ
14 印字機
15 テンションローラ
16 圧送ローラ
17 シール台
18 カット刃
19 支軸
20 レバー
21 袋吸着装置
22 受け渡し爪
23 供給ホッパー
24 シリンダー
25 ゲート
26 計量槽
27 シリンダー
28 ゲート
29 投入シュート
30 ゲート
31 クランプ具
32 シール具
33 受台
34 パレット
35 支点
36 シリンダー
37 シリンダー
38 機外搬出用ベルトコンベア
39 駆動モータ
40 軸受
41 駆動軸
42 クランク
43 カム円盤43
44 ロッカーアーム
45 連結部材
46 揺動ロッド
47 テコ部材
48 袋吸着装置
49 上下動機構
50 リンク機構
51 連結ブロック
52 シリンダー
53 制御装置
54 液晶ディスプレイ
55 印字制御部
56 下部シール制御部
57 計量・充填制御部
58 搬出方向切替制御部
59 底側搬出スイッチ
60 袋口側搬出スイッチ
61 タイミングセンサ
62 搬出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被包装物を計量・充填した後、包装袋の袋口側の上端開口を挟持しながらシールするシール手段と、
該シール手段の下方に設けられ、シール時は包装袋の底側を支えるべく水平に維持される一方、シール終了後は包装体を滑落させて機外に搬出すべく傾動させる受台機構と、
該受台機構から搬出された包装体を搬送する包装体搬出コンベアと、を備えた袋詰包装装置において、
前記シール手段には、シール終了後に前記包装体の袋口側の挟持を開放する動作を行う第1の駆動手段が設けられ、前記受台機構には、受台を傾動させる第2の駆動手段が設けられ、
該第1、第2の駆動手段のタイミングをずらせて作動させて、前記包装体搬出コンベアに前記包装体の底側から搬出するか、又は前記包装体の袋口側から搬出するかを任意に切り替え得る搬出方向切替制御部を備えたことを特徴とする袋詰包装装置。
【請求項2】
前記搬出方向切替制御部は、前記受台を傾斜上方側に傾動させた後、前記シール手段による袋口側の挟持を開放して、前記受台の傾斜下方に前記包装体の底側を向けて滑落するように前記第1、第2の駆動手段を制御する底側搬出モードと、前記受台の傾動前に前記シール手段による袋口側の挟持を開放して前記包装体を自立させ、その後、該受台を傾斜上方側に傾動して前記包装体の袋口側を搬出方向へ転倒するように前記第1、第2の駆動手段を制御する袋口側搬出モードと、を備えてなる請求項1記載の袋詰包装装置。
【請求項3】
前記搬出方向切替制御部には、当該袋詰包装装置に使用されているクランク機構を駆動する駆動モータのタイミングセンサを接続してなる請求項1又は2記載の包装袋詰装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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