説明

被加工物の加工方法

【課題】ヒートモードレジスト層を有する被加工物に対して、深さ方向の加工性が良好であり、アスペクト比が高く、高精細な微細穴乃至溝を効率よく形成可能な被加工物の加工方法の提供。
【解決手段】基材上にヒートモードレジスト層を形成するヒートモードレジスト層形成工程と、前記ヒートモードレジ スト層に対してレーザ光を複数回照射して微細穴乃至溝の形状を形成する微細穴乃至溝形成工程とを含む被加工物の加工方法である。該レーザ光の照射回数が、2回以上1,000回以下である態様、レーザの線速が、100m/s以下である態様などが挙げられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒートモードレジスト層を有する被加工物に対しアスペクト比(深さ/幅)の高い微細穴乃至溝を効率よく形成することができる被加工物の加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、被加工物にレーザ光を照射して、該被加工物の表面に微細パターンを形成するレーザ加工方法が開発されている。
例えば、熱反応型基材(例えば酸化白金膜)からなる被加工物にレーザ光を照射し、該被加工物の表面にビームスポット径以下の超微細パターンを形成するレーザ加工方法が提案されている(特許文献1参照)。
前記提案によれば、ビームスポット径以下の超微細パターンを有するナノ構造物を簡便な方法により作製することができるが、レーザが集光している部分のエネルギー密度が高く、その部分のみが加工されるため、アスペクト比が低いという問題がある。
【0003】
また、発光体を有する発光素子の製造方法として、発光面にヒートモードの形状変化が可能な記録材料層を形成し、該記録材料層に、集光した光を照射することで、前記発光体が発する光の中心波長の0.01倍〜100倍のピッチで複数の凹部を形成する方法が提案されている(特許文献2参照)。この提案によれば、現像することなく、レジスト描画のみで凹凸部を形成可能であり、従来のレジストよりも高い解像度で微細加工が可能となる。しかし、前記提案では、図1に示すように、基板1上のヒートモードレジスト層2に形成される微細穴3の深さが充分なものではなく、高アスペクト比(深さ/幅)の微細穴乃至溝を形成することは極めて困難であるのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−216263号公報
【特許文献2】特開2008−252056号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、ヒートモードレジスト層を有する被加工物に対して、深さ方向の加工性が良好であり、アスペクト比(深さ/幅)が高く、高精細な微細穴乃至溝を効率よく形成可能な被加工物の加工方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するため本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、ヒートモードレジスト層に、材料の光吸収がある波長(材料で吸収される波長)のレーザ光を照射すると、ヒートモードレジスト層によってレーザ光が吸収され、この吸収された光が熱に変換され、光の照射部分の温度が上昇する。これにより、ヒートモードレジスト層が、軟化、液化、気化、昇華、分解などの化学反応及び/又は物理変化を起こす。そして、このような変化を起こした材料が移動乃至消失することで、微細穴が形成されるが、ヒートモードレジスト層に対してレーザ光を複数回照射すると、意外にも微細穴の幅が狭まり、深さ方向の加工性が向上し、高アスペクト比の微細穴が得られることを知見した。このような結果が得られた理由については、既に微細穴の凹部が存在しているところにレーザ加工すると、その底部を中心にレーザ加工が行われる。ここで発生したガス、微粒子、飛散物などの噴出物が、既に存在する微細穴の側面部に付着して微細穴が狭くなることによると推測できる。なお、溝加工の場合も、溝の幅が狭くなるという効果が、同様のメカニズムにより得られると推測できる。
【0007】
本発明は、本発明者による前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては以下の通りである。即ち、
<1> 基材上にヒートモードレジスト層を形成するヒートモードレジスト層形成工程と、
前記ヒートモードレジスト層に対してレーザ光を複数回照射して微細穴乃至溝を形成する微細穴乃至溝形成工程と、を含むことを特徴とする被加工物の加工方法である。
<2> レーザ光の照射回数が、2回以上1,000回以下である前記<1>に記載の被加工物の加工方法である。
<3> レーザの線速が、100m/s以下である前記<1>から<2>のいずれかに記載の被加工物の加工方法である。
<4> 隣接する微細穴乃至溝の中心間の最短距離が、0.01μm以上1,000μm以下である前記<1>から<3>のいずれかに記載の被加工物の加工方法である。
<5> ヒートモードレジスト層の最表面からの微細穴乃至溝の深さをX(nm)とし、該最表面における微細穴乃至溝の幅をY(nm)とすると、微細穴乃至溝のアスペクト比(X/Y)が、0.8以上である前記<1>から<4>のいずれかに記載の被加工物の加工方法である。
<6> レーザ走査が、rθ、ドラム、xy、及びxyzのいずれかである前記<1>から<5>のいずれかに記載の被加工物の加工方法である。
<7> レーザ走査がrθである場合には、円盤状の被加工物の外周から内周に向かって走査させる前記<6>に記載の被加工物の加工方法である。
<8> レーザ走査がドラムである場合には、ドラム状の被加工物の上から下に向かって走査する前記<6>に記載の被加工物の加工方法である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、従来における問題を解決することができ、ヒートモードレジスト層を有する被加工物に対して、深さ方向の加工性が良好であり、アスペクト比(深さ/幅)が高く、高精細な微細穴乃至溝を効率よく形成可能な被加工物の加工方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1は、従来の被加工物の加工方法の一例を示す概略図である。
【図2】図2は、本発明の被加工物の加工方法の一例を示す概略図である。
【図3A】図3Aは、微細穴が形成されたヒートモードレジスト層の表面を平面的に見た一例を示す図である。
【図3B】図3Bは、微細穴が形成されたヒートモードレジスト層の表面を平面的に見た他の一例を示す図である。
【図3C】図3Cは、微細穴が形成されたヒートモードレジスト層及び基材の一例を示す断面図である。
【図4】図4は、レーザ照射間隔を説明するための図であり、図4(A)は、すべての照射間隔が0.1μs未満である本発明に含まれない例を示し、図4(B)は、1箇所以上の照射間隔が0.1μs以上である本発明に含まれる例を示す。
【図5】図5は、円盤状の被加工物についてレーザ走査する方法を示す図である。
【図6】図6は、ドラム状の被加工物についてレーザ走査する方法を示す図である。
【図7】図7(A)及び(B)は、レーザの発光波形と微細穴の形状との関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の被加工物の加工方法は、ヒートモードレジスト層形成工程と、微細穴乃至溝形成工程とを含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
ここで、図2は、本発明の被加工物の加工方法におけるレーザ光を2回照射後の微細穴3を示す概略図である。この図2では複数回のレーザ照射により、1回照射の図1に比べて、微細穴3のアスペクト比(深さ/幅)が大きくなっていることが分かる。
【0011】
<ヒートモードレジスト層形成工程>
前記ヒートモードレジスト層形成工程は、基材上にヒートモードレジスト層を形成する工程である。
【0012】
−基材−
前記基材としては、その材質、形状、構造、大きさ等については特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記材質としては、金属、無機物、有機物などが挙げられる。
前記形状としては、例えば円盤、矩形等の平板状、ドラム状、フィルム状などが挙げられ、前記構造としては単層構造であってもよいし、積層構造であってもよく、前記大きさとしては用途等に応じて適宜選択することができる。
前記金属としては、遷移金属が好ましい。該遷移金属としては、例えばNi、Cu、Al、Mo、Co、Cr、Ta、Pd、Pt、Au等の各種金属、又はこれらの合金、などが挙げられる。
前記無機物としては、例えばガラス、シリコン(Si)、石英(SiO)などが挙げられる。
前記樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)、低融点フッ素樹脂、ポリメタアクリル酸メチル(PMMA)、トリアセテートセルロース(TAC)、などが挙げられる。これらの中でも、PET、PC、TACが特に好ましい。
【0013】
−ヒートモードレジスト層−
前記ヒートモードレジスト層は、強い光の照射により光が熱に変換されてこの熱により材料が形状変化して微細穴(凹部)を形成することが可能な層であり、ヒートモードレジスト材料を含んで形成される。
前記ヒートモードレジスト材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シアニン系、フタロシアニン系、キノン系、スクワリリウム系、アズレニウム系、チオール錯塩系、メロシアニン系などを用いることができる。
好適な例としては、例えば、メチン色素(シアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素、オキソノール色素、メロシアニン色素など)、大環状色素(フタロシアニン色素、ナフタロシアニン色素、ポルフィリン色素など)、アゾ色素(アゾ金属キレート色素を含む)、アリリデン色素、錯体色素、クマリン色素、アゾール誘導体、トリアジン誘導体、1−アミノブタジエン誘導体、桂皮酸誘導体、キノフタロン系色素などが挙げられる。これらの中でも、メチン色素、アゾ色素が特に好ましい。
【0014】
前記ヒートモードレジスト層は、レーザ光源の波長に応じて適宜色素を選択したり、構造を改変することができる。
例えば、レーザ光源の発振波長が780nm付近であった場合、ペンタメチンシアニン色素、ヘプタメチンオキソノール色素、ペンタメチンオキソノール色素、フタロシアニン色素、ナフタロシアニン色素などから選択することが有利である。
また、レーザ光源の発振波長が660nm付近であった場合は、トリメチンシアニン色素、ペンタメチンオキソノール色素、アゾ色素、アゾ金属錯体色素、ピロメテン錯体色素などから選択することが有利である。
更に、レーザ光源の発振波長が405nm付近であった場合は、モノメチンシアニン色素、モノメチンオキソノール色素、ゼロメチンメロシアニン色素、フタロシアニン色素、アゾ色素、アゾ金属錯体色素、ポルフィリン色素、アリリデン色素、錯体色素、クマリン色素、アゾール誘導体、トリアジン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、1−アミノブタジエン誘導体、キノフタロン系色素などから選択することが有利である。
【0015】
以下、レーザ光源の発振波長が405nm付近であった場合に対し、ヒートモードレジスト層として好ましい化合物の例を挙げる。下記III−1〜III−14で表される化合物は、レーザ光源の発振波長が405nm付近であった場合の化合物である。また、レーザ光源の発振波長が780nm付近であった場合、660nm付近であった場合の好ましい化合物は、特開2008−252056号公報の段落〔0024〕〜〔0028〕に記載されている化合物が挙げられる。なお、本発明は、これらの化合物を用いた場合に限定されるものではない。
【0016】
<レーザ光源の発振波長が405nm付近であった場合の化合物例>
【化1】

【0017】
<レーザ光源の発振波長が405nm付近であった場合の化合物例>
【化2】

【0018】
また、特開平4−74690号公報、特開平8−127174号公報、同11−53758号公報、同11−334204号公報、同11−334205号公報、同11−334206号公報、同11−334207号公報、特開2000−43423号公報、同2000−108513号公報、及び同2000−158818号公報等に記載されている色素も好適に用いられる。
【0019】
このような色素型のヒートモードレジスト層は、色素を、結合剤等と共に適当な溶剤に溶解して塗布液を調製し、次いで、この塗布液を、基材上に塗布して塗膜を形成した後、乾燥することにより形成できる。
塗布液を塗布する面の温度は、10℃〜40℃の範囲であることが好ましい。下限値が、15℃以上であることがより好ましく、20℃以上であることが更に好ましく、23℃以上であることが特に好ましい。また、上限値としては、35℃以下であることがより好ましく、30℃以下であることが更に好ましく、27℃以下であることが特に好ましい。このように被塗布面温度が上記範囲にあると、塗布ムラや塗布故障の発生を防止し、塗膜の厚さを均一にすることができる。なお、上記の上限値及び下限値は、それぞれが任意で組み合わせることができる。
ここで、前記ヒートモードレジスト層は、単層でも重層でもよく、重層構造の場合、塗布工程を複数回行うことによって形成される。
前記塗布液中の色素の濃度は、有機溶媒に対して0.3質量%以上30質量%以下で溶解することが好ましく、1質量%以上20質量%以下で溶解することがより好ましく、テトラフルオロプロパノールに1質量%以上20質量%以下で溶解することが特に好ましい。
【0020】
前記塗布液における溶剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば酢酸ブチル、乳酸エチル、セロソルブアセテート等のエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等のケトン;ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミド等のアミド;メチルシクロヘキサン等の炭化水素;テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン等のエーテル;エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールジアセトンアルコール等のアルコール;2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等のフッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;などが挙げられる。これらの中でも、酢酸ブチル、乳酸エチル、セロソルブアセテート、メチルエチルケトン、イソプロパノール、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノールが特に好ましい。
前記溶剤は使用する色素の溶解性を考慮して1種単独で、或いは2種以上を組み合わせて使用することができる。塗布液中には、更に、酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤等の各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。
【0021】
前記塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばスプレー法、スピンコート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート法、ドクターロール法、ドクターブレード法、スクリーン印刷法、などが挙げられる。これらの中でも、生産性に優れ、膜厚のコントロールが容易である点から、スピンコート法が特に好ましい。
前記ヒートモードレジスト層は、スピンコート法による形成に有利であるという点から、有機溶媒に対して0.3質量%以上30質量%以下で溶解することが好ましく、1質量%以上20質量%以下で溶解することがより好ましい。
また、色素は、熱分解温度が150℃以上500℃以下であることが好ましく、200℃以上400℃以下であることがより好ましい。
塗布の際、塗布液の温度は、23℃〜50℃であることが好ましく、24℃〜40℃であることがより好ましく、25℃〜30℃であることが更に好ましい。
【0022】
前記塗布液が結合剤を含有する場合、該結合剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばゼラチン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴム等の天然有機高分子物質;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂;ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂;ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物等の合成有機高分子、などが挙げられる。
前記ヒートモードレジスト層の材料として結合剤を併用する場合に、該結合剤の使用量は、一般に色素に対して0.01倍量〜50倍量(質量比)が好ましく、0.1倍量〜5倍量(質量比)がより好ましい。
【0023】
前記ヒートモードレジスト層には、該ヒートモードレジスト層の耐光性を向上させるために、種々の褪色防止剤を含有させることができる。
前記褪色防止剤としては、一般的に一重項酸素クエンチャーが用いられる。一重項酸素クエンチャーとしては、既に公知の特許明細書等の刊行物に記載のものを利用することができる。
その具体例としては、特開昭58−175693号公報、同59−81194号公報、同60−18387号公報、同60−19586号公報、同60−19587号公報、同60−35054号公報、同60−36190号公報、同60−36191号公報、同60−44554号公報、同60−44555号公報、同60−44389号公報、同60−44390号公報、同60−54892号公報、同60−47069号公報、同63−209995号公報、特開平4−25492号公報、特公平1−38680号公報、同6−26028号公報等の各公報、ドイツ特許350399号明細書、日本化学会誌1992年10月号第1141頁等に記載のものを挙げることができる。
前記一重項酸素クエンチャー等の褪色防止剤の使用量は、色素の量に対して、0.1質量%〜50質量%が好ましく、0.5質量%〜45質量%がより好ましく、3質量%〜40質量%が更に好ましく、5質量%〜25質量%が特に好ましい。
【0024】
以上、前記ヒートモードレジスト層の溶剤塗布法について述べたが、ヒートモードレジスト層は、蒸着、スパッタリング、CVD等の成膜法によって形成することもできる。
【0025】
なお、前記色素としては、後述する微細穴乃至溝の加工に用いるレーザ光の波長において、他の波長よりも光の吸収率が高いものが用いられる。
この色素の吸収ピークの波長は、必ずしも可視光の波長域内であるものに限定されず、紫外域や、赤外域にあるものであっても構わない。
【0026】
前記ヒートモードレジスト層の厚さは、後述する微細穴乃至溝の深さに対応させるのがよい。
この厚みは、例えば、1nm〜10,000nmの範囲で適宜設定することができ、厚さの下限は、10nm以上が好ましく、30nm以上がより好ましい。前記厚さが薄すぎると、微細穴乃至溝が浅く形成されるため、光学的な効果が得られなくなることがある。また、厚さの上限は、1,000nm以下が好ましく、500nm以下がより好ましい。前記厚さが厚すぎると、大きなレーザパワーが必要になるとともに、深い穴を形成することが困難になることがあり、更には、加工速度が低下することがある。
【0027】
<微細穴乃至溝形成工程>
前記微細穴乃至溝形成工程は、前記ヒートモードレジスト層に対してレーザ光を複数回照射して微細穴乃至溝を形成する工程である。
【0028】
ここで、前記レーザ光を複数回照射するとは、同じレーザ照射条件(線速、走査方法、レーザパワー、周波数、duty比など)で同じ照射位置を複数回照射することを意味し、連続照射であっても間欠照射であってもよい。
前記レーザの照射回数は、2回以上1,000回以下が好ましく、2回以上100回以下がより好ましく、2回以上10回以下が更に好ましい。前記レーザ照射回数が、2回未満であると、高いアスペクト比が得られないことがあり、1,000回を超えると、レーザ照射の回数が多すぎて、加工時間がかかりすぎたり、加工熱により材料部温度が上昇しすぎて微細穴乃至溝の端部形状が溶けて丸くなるといった不具合が生じることがある。
【0029】
レーザ照射は、図4(B)に示すように、1箇所以上の照射間隔が0.1μs以上である場合が好ましく、図4(A)に示すように、すべての照射間隔が0.1μs未満である場合は含まれない。
レーザ照射間隔の下限は、0.1μs以上が好ましく、1μs以上がより好ましく、10μs以上が更に好ましい。上限は、10s以下が好ましく、1s以下がより好ましく、0.1s以下が更に好ましい。レーザ照射間隔が、0.1μs未満であると、実質的に一つのレーザ照射が行われたこととなり、高アスペクト比が得られないことがあり、10sを超えると、加工時間がかかりすぎたり、加工熱により材料部温度が上昇しすぎて微細穴乃至溝の端部形状が溶けて丸くなるといったことが生ずる。
前記照射時間の間隔は、実質的に一か所に照射されたレーザパルス列の少なくとも1回がこのレーザ照射間隔の好ましい範囲であれば、本発明の効果は得られる。
ここで、1回のレーザの照射とは、レーザ強度がピークの1割に達したところから、1割に低下するまでの照射を意味する。
【0030】
−レーザ光の種類−
前記レーザ光の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば液体レーザ、ガスレーザ、固体レーザ、半導体レーザ、自由電子レーザなどが挙げられる。これらの中でも、装置に組み込むためには、小型で液体や冷却が不要なものがよく、半導体レーザ、固体レーザが好ましく、最も小型にできる点で半導体レーザが特に好ましい。
【0031】
−レーザ波長−
前記レーザ波長は、赤外線、可視光線、紫外線、X線レーザなどがあり、被加工物の吸収がある波長を選ぶ必要がある。
低温で変化を起こすことができる有機物材料では、一般に紫外域、可視域、及び赤外域のどこかに吸収を有する。光の絞れる直径は波長に依存するため、微細な加工をする際には波長が短いことが好ましい。これらの中でも、可視域、紫外域が特に好ましい。
個体レーザの場合、1,064nmや高調波を発生させ、532nm、355nm、266nmなどの波長が好ましい。
半導体レーザの場合、405nm、635nm、650nm、680nm、785nm、830nm、1.3μm、1.5μmなどの波長が好ましい。これらの中でも、405nm、650nmなどが、汎用性の面で好ましい。なお、ここで示す波長は、デバイスのばらつきによって±3%程度変化することも含む。
【0032】
−レーザの発振形態−
前記レーザ光は、連続発振でもパルス発振でもよいが、連続発振の場合、半導体レーザが発光オンオフを変調できるので好ましい。パルス発振の場合は、出力が高められる固体レーザが好ましい。パルス発振は、その発光時間が1nsec以下になると、熱伝導で穴が広がる影響が低減できるので好ましい。
【0033】
−レーザ個数−
レーザは単独で用いるのが基本である。しかし、複数のレーザを合波させ、パワーを増しても構わない。また、異なる波長のレーザを組み合わせてもよい。複数レーザの場合、片方はフォーカスなどのサーボに用い、もう片方は加工に用いるといったことも可能である。
【0034】
−レーザの走査−
本発明の被加工物の加工方法では、走査しながら、レーザを照射することが好ましい。移動させて、止めて、レーザ照射を行うと、移動や停止安定までの待ち時間が長くなり、全体の加工時間が長くなる。
走査をスパイラル状に行い、戻って同じ場所をレーザ照射することが待ち時間がない点で好ましい。
【0035】
前記走査としては、rθ、ドラム、xy、及びxyzのいずれでもよい。
前記rθとは、円盤走査系と直線走査系を組み合わせて、円盤をスパイラル状や同心円状に走査する方法である。
前記ドラムとは、円筒走査系と直線走査系を組み合わせて、円筒の外又は内の表面をスパイラル状や同心円状に走査する方法である。
前記xyとは、直線走査系を2つ組み合わせ、平面を走査する方法である。
前記xyzとは、直線走査系を3つ組み合わせ、立体状に走査する方法である。
【0036】
円盤状の被加工物にはrθが好ましい。ドラム状あるいはドラムに巻きつけられる平面状(フィルム状)の被加工物にはドラムが好ましい。これら以外には、xy又はxyzが、高速走査の点で好ましい。
レーザ走査がrθである場合には、図5に示すように、円盤状の被加工物の外周から内周に向かって走査させることが、加工時に発生する噴出物が、遠心力や風で外側に多く舞うため、その後加工や走査する場所に影響する可能性が低い点で好ましい。
レーザ走査がドラムである場合には、図6に示すように、ドラム状の被加工物の上から下に向かって走査(未加工部が上からくる)させることが、加工時に発生する噴出物が、遠心力や風で下側に多く舞うため、その後加工や走査する場所に影響する可能性が低い点で好ましい
【0037】
−レーザの線速−
前記レーザの線速は、100m/s以下であることが好ましく、50m/s以下がより好ましく、10m/s以下が更に好ましい。下限値は、0.01m/s以上が好ましく、0.1m/s以上がより好ましく、1m/s以上が更に好ましい。前記線速が、100m/sを超えると、加工位置精度を保つのが困難となり、高レーザパワーが必要となることがあり、0.01m/s未満であると、加工時間がかかりすぎることがある。
【0038】
−レーザパワー−
前記レーザパワーは、0.1mW〜10Wが好ましく、0.5mW〜1Wがより好ましく、1mW〜0.2Wが更に好ましく、1mW〜0.1Wが特に好ましい。前記レーザパワーが、低すぎると、充分な加工形状が得られないことがあり、高すぎると、形成される穴乃至溝が大きくなりすぎることがある。
【0039】
−レーザのパターン−
レーザ加工により形成することができるパターン(形状)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば線状、点状、面状など様々なパターンが形成できる。
例えば図7(A)に示すような幅の広い矩形の発光波形(下段)であると、楕円形状の微細穴(上段)が形成される。
また、図7(B)に示すような幅の狭い矩形の発光波形(下段)であると、円形状の微細穴(上段)が形成される。
【0040】
−レーザ照射方法−
線状に加工する場合には、連続発光か、パルス間隔の短いパルス状に照射することが好ましい。均一な線にする場合には、連続発光が好ましい。なお、点状加工時、パルス幅が長いと長円状になってしまうため、短いことが好ましい。
【0041】
−レーザの周波数−
前記周波数は、1kHz〜1,000MHzが好ましく、10kHz〜500MHzがより好ましく、100kHz〜100MHzが更に好ましい。前記周波数が、低すぎると加工能率が低下することがあり、高すぎると、微細穴乃至溝がつながってしまうことがある
【0042】
−レーザのduty比−
前記duty比は、1%〜50%が好ましく、3%〜40%がより好ましく、5%〜30%が更に好ましい。
【0043】
前記微細穴乃至溝形成工程により、ヒートモードレジスト層には、周期的に複数の微細穴乃至溝が形成される。
隣接する微細穴乃至溝の中心間の最短距離(ピッチ)は、0.01μm〜1,000μmが好ましく、0.05μm〜100μmがより好ましく、0.1μm〜10μmが更に好ましい。前記ピッチが狭すぎると、微細穴乃至溝がつながってしまうことがあり、広すぎると、加工能率が下がることがある。
【0044】
前記微細穴乃至溝の加工方法としては、例えば、ライトワンス光ディスクや追記型光ディスクなどで公知となっているピットの加工方法を適用することができる。具体的には、例えば、ピットサイズによって変化するレーザの反射光の強度を検出し、この反射光の強度が一定となるようにレーザの出力を補正することで、均一なピットを形成するといった、公知のランニングOPC技術(特許第3096239号公報)を適用することができる。
前記レーザ光の照射により形成される前記微細穴乃至溝は、高いアスペクト比で形成することが可能である。
ヒートモードレジスト層の最表面からの微細穴乃至溝の深さをX(nm)とし、該最表面における微細穴乃至溝の幅をY(nm)とすると、微細穴乃至溝のアスペクト比(X/Y)は、0.8以上であることが好ましく、1以上がより好ましく、1.2以上が更に好ましい。上限は20以下が好ましく、10以下がより好ましく、5以下が更に好ましい。
前記アスペクト比が、0.8未満であると、目的とする光学的効果が小さかったり、エッチングする場合、被加工面のアスペクト比も小さくなることがある。
【0045】
図3Aは、ヒートモードレジスト層を平面的に見た一例を示す図であり、図3Bは、ヒートモードレジスト層を平面的に見た他の一例の図であり、図3Cは、基材1及びヒートモードレジスト層12の断面図である。図3Aに示すように、微細穴15は、ドット状に形成され、このドットが格子状に配列されたものを採用することができる。また、図3Bに示すように、微細穴15は、細長い溝状に形成され、これが断続的につながったものでもよい。更に、図示は省略するが、連続した溝形状として形成することもできる。
【0046】
−その他の工程−
前記その他の工程としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、必要に応じて微細穴乃至溝の形成加工に用いられる公知の微細加工技術のすべてを適用することができ、例えば複数回のレーザ照射工程の間に飛散物除去工程を含むことができる。
前記飛散物除去工程は、レジストを溶解しない液体で洗浄し、ブロアで吹きとばす、粘着シートで除去するといった方法により行うことができる。
【0047】
−用途−
本発明の被加工物の加工方法は、被加工物に対して、高いアスペクト比で微細穴乃至溝を形成することができるので、ヒートモードレジスト材料を用いて微細穴乃至溝の加工を行う、あらゆる技術分野における微細穴乃至溝の加工方法として応用化が可能であり、特に光学素子、表面改質、半導体等の微細加工分野に好適である。
【実施例】
【0048】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0049】
(実施例1)
直径4インチのシリコン基板を用い、該シリコン基板上に、下記構造式で表されるオキソノール有機物200mgを、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール1mlに溶解した溶液を、スピンコーターを用いて回転数300rpmで塗布し、その後回転数1,000rpmで乾燥させ、厚さ1μmのヒートモードレジスト層を形成し、円盤状の被加工物を作製した。
【化3】

【0050】
次に、得られた被加工物のヒートモードレジスト層に対して、NEO1000(パルステック工業株式会社製)にて、線速5m/s、レーザパワー10mW、周波数5MHz、duty比20%の条件で、発生させたレーザパルス照射を1回のレーザ照射とし、該レーザ照射を2回行った。なお、加工を行う半径方向の位置は、中心から30mmの位置とした。これにより、表面に微細穴が形成された被加工物を作製した。
得られた微細穴が形成された被加工物について、AFM装置(OLS3500、オリンパス株式会社製)を用い、微細穴の深さ及び幅を測定し、アスペクト比を求めた。また、同様にして隣接する微細穴の中心間の最短距離(ピッチ)を測定した。結果を表1に示す。
【0051】
(実施例2)
実施例1において、レーザ照射回数を2回から3回に変えた以外は、実施例1と同様にして、表面に微細穴が形成された被加工物を作製した。
得られた微細穴が形成された被加工物について、AFM装置(OLS3500、オリンパス株式会社製)を用い、微細穴の深さ及び幅を測定し、アスペクト比を求めた。また、同様にして隣接する微細穴の中心間の最短距離(ピッチ)を測定した。結果を表1に示す。
【0052】
(実施例3)
実施例1において、レーザ照射回数を2回から4回に変えた以外は、実施例1と同様にして、表面に微細穴が形成された被加工物を作製した。
得られた微細穴が形成された被加工物について、AFM装置(OLS3500、オリンパス株式会社製)を用い、微細穴の深さ及び幅を測定し、アスペクト比を求めた。また、同様にして隣接する微細穴の中心間の最短距離(ピッチ)を測定した。結果を表1に示す。
【0053】
(実施例4)
実施例1において、線速を5m/sから3m/sに変えた以外は、実施例1と同様にして、表面に微細穴が形成された被加工物を作製した。
得られた微細穴が形成された被加工物について、AFM装置(OLS3500、オリンパス株式会社製)を用い、微細穴の深さ及び幅を測定し、アスペクト比を求めた。また、同様にして隣接する微細穴の中心間の最短距離(ピッチ)を測定した。結果を表1に示す。
【0054】
(実施例5)
実施例1において、線速を5m/sから1m/sに変えた以外は、実施例1と同様にして、表面に微細穴が形成された被加工物を作製した。
得られた微細穴が形成された被加工物について、AFM装置(OLS3500、オリンパス株式会社製)を用い、微細穴の深さ及び幅を測定し、アスペクト比を求めた。また、同様にして隣接する微細穴の中心間の最短距離(ピッチ)を測定した。結果を表1に示す。
【0055】
(実施例6)
実施例1において、線速を5m/sから6m/sに変えた以外は、実施例1と同様にして、表面に微細穴が形成された被加工物を作製した。
得られた微細穴が形成された被加工物について、AFM装置(OLS3500、オリンパス株式会社製)を用い、微細穴の深さ及び幅を測定し、アスペクト比を求めた。また、同様にして隣接する微細穴の中心間の最短距離(ピッチ)を測定した。結果を表1に示す。
【0056】
(比較例1)
実施例1において、レーザ照射回数を2回から1回に変えた以外は、実施例1と同様にして、表面に微細穴が形成された被加工物を作製した。
得られた微細穴が形成された被加工物について、AFM装置(OLS3500、オリンパス株式会社製)を用い、微細穴の深さ及び幅を測定し、アスペクト比を求めた。また、同様にして隣接する微細穴の中心間の最短距離(ピッチ)を測定した。結果を表1に示す。
【0057】
(実施例7)
直径4インチのシリコン基板を用い、該シリコン基板上に、フタロシアニン有機物〔(ZnPc(α-SOBu−sec)〕30mgを、2,2,3,3−テトラフルオロ−1−プロパノール1mlに溶解した溶液を、スピンコーターを用いて回転数600rpmで塗布し、その後回転数1,000rpmで乾燥させ、厚さ250nmのヒートモードレジスト層を形成し、円盤状の被加工物を作製した。
【0058】
次に、被加工物のヒートモードレジスト層に対して、NEO1000(パルステック工業株式会社製)にて、線速5m/s、レーザパワー5mW、周波数5MHz、duty比20%、発生させたレーザパルス照射を1回のレーザ照射とし、該レーザ照射を2回行った。これにより、表面に微細穴が形成された被加工物を作製した。
得られた微細穴が形成された被加工物について、AFM装置(OLS3500、オリンパス株式会社製)を用い、微細穴の深さ及び幅を測定し、アスペクト比を求めた。また、同様にして隣接する微細穴の中心間の最短距離(ピッチ)を測定した。結果を表1に示す。
【0059】
(実施例8)
実施例7において、レーザ照射回数を2回から3回に変えた以外は、実施例7と同様にして、表面に微細穴が形成された被加工物を作製した。
得られた微細穴が形成された被加工物について、AFM装置(OLS3500、オリンパス株式会社製)を用い、微細穴の深さ及び幅を測定し、アスペクト比を求めた。また、同様にして隣接する微細穴の中心間の最短距離(ピッチ)を測定した。結果を表1に示す。
【0060】
(比較例2)
実施例7において、レーザ照射回数を2回から1回に変えた以外は、実施例7と同様にして、表面に微細穴が形成された被加工物を作製した。
得られた微細穴が形成された被加工物について、AFM装置(OLS3500、オリンパス株式会社製)を用い、微細穴の深さ及び幅を測定し、アスペクト比を求めた。また、同様にして隣接する微細穴の中心間の最短距離(ピッチ)を測定した。結果を表1に示す。
【0061】
【表1−1】

【表1−2】

【産業上の利用可能性】
【0062】
本発明の被加工物の加工方法は、被加工物に対して、高いアスペクト比で微細穴乃至溝を形成することができるので、ヒートモードレジスト材料を用いて微細穴乃至溝の加工を行う、あらゆる技術分野における微細穴乃至溝の加工方法として応用化が可能であり、特に光学素子、表面改質、半導体等の微細加工分野に好適である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材上にヒートモードレジスト層を形成するヒートモードレジスト層形成工程と、
前記ヒートモードレジスト層に対してレーザ光を複数回照射して微細穴乃至溝を形成する微細穴乃至溝形成工程と、を含むことを特徴とする被加工物の加工方法。
【請求項2】
レーザ光の照射回数が、2回以上1,000回以下である請求項1に記載の被加工物の加工方法。
【請求項3】
レーザの線速が、100m/s以下である請求項1から2のいずれかに記載の被加工物の加工方法。
【請求項4】
隣接する微細穴乃至溝の中心間の最短距離が、0.01μm以上1,000μm以下である請求項1から3のいずれかに記載の被加工物の加工方法。
【請求項5】
ヒートモードレジスト層の最表面からの微細穴乃至溝の深さをX(nm)とし、該最表面における微細穴乃至溝の幅をY(nm)とすると、微細穴乃至溝のアスペクト比(X/Y)が、0.8以上である請求項1から4のいずれかに記載の被加工物の加工方法。
【請求項6】
レーザ走査が、rθ、ドラム、xy、及びxyzのいずれかである請求項1から5のいずれかに記載の被加工物の加工方法。
【請求項7】
レーザ走査がrθである場合には、円盤状の被加工物の外周から内周に向かって走査させる請求項6に記載の被加工物の加工方法。
【請求項8】
レーザ走査がドラムである場合には、ドラム状の被加工物の上から下に向かって走査する請求項6に記載の被加工物の加工方法。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【公開番号】特開2012−135767(P2012−135767A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−93097(P2009−93097)
【出願日】平成21年4月7日(2009.4.7)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】