説明

被搬送物の中継装置

【課題】被搬送物が薄板状であって、搬出コンベアの搬出端側の駆動ローラと、被搬送物を搬入する搬入コンベアの搬入端側の駆動ローラの軸間距離が、被搬送物の搬送方向の長さの1/2以上、1/1未満の間隔を隔てて設置されたコンベア間に配置される被搬送物の中継装置であっても、被搬送物が損傷することなく、かつ、高速に搬送することができる被搬送物の中継装置を提供すること。
【解決手段】被搬送物Wを、搬出コンベア2の搬出端2A側から搬出される被搬送物Wの高さ方向の位置を保持した状態で搬入コンベア3の搬入端3B側に搬入するための、被搬送物Wに向けて圧力気体を噴射する圧力気体噴射機構10を備えるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被搬送物の中継装置に関し、特に、薄板状の被搬送物を搬出する搬出コンベアの搬出端側の駆動ローラと、被搬送物を搬入する搬入コンベアの搬入端側の駆動ローラの軸間距離が、被搬送物の搬送方向の長さの1/2以上、1/1未満の間隔を隔てて設置されたコンベア間に配置される被搬送物の中継装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、薄板状の被搬送物、例えば、太陽電池のセル用ウエハを乾燥炉の排出口から次工程に搬送する場合、乾燥炉の排出口に設置されている被搬送物の搬出コンベアと、搬出コンベアの搬出端側から搬出される被搬送物を搬入端側から搬入する搬入コンベアとから構成した搬送装置によって、被搬送物を目的の次工程まで搬送するようにしている。
【0003】
このとき、搬出コンベアの搬出端と搬入コンベアの搬入端とを近接して配設することができない場合や、駆動ローラの径が被搬送物に搬送方向の長さに対して大きい場合には、搬出コンベアの搬出端側の駆動ローラと、被搬送物を搬入する搬入コンベアの搬入端側の駆動ローラの軸間距離が、被搬送物の搬送方向の長さの1/2以上、1/1未満となることがある。
このような場合には、搬出コンベアの搬出端側から搬出される被搬送物は、搬入コンベアの搬入端側に到達する前に落下したり、搬入コンベアの搬入端に衝突したりしないようにするために、コンベア間に被搬送物の中継装置を配置する必要が生じる。
【0004】
被搬送物の中継装置としては、被搬送物の高さ方向の位置を保持することができるように、上端位置を搬出コンベア及び搬入コンベアの搬送面の高さと揃えたローラ部材や、板状の乗継部材が提案されている(例えば、特許文献1〜2)。
しかし、厚みが0.1mm程度の薄板状の被搬送物を対象とする被搬送物の中継装置の場合、被搬送物が、ローラ部材や板状の乗継部材に接する際に破損するおそれがある。
このため、薄板状の被搬送物を対象とする場合には、非接触方式のチャック、例えば、ベルヌーイチャック(被搬送物との距離に応じて、エゼクタ効果及びベルヌーイ効果による、負圧発生作用と正圧発生作用とにより、被搬送物を空中に浮遊させた非接触の状態で懸垂保持するチャック)を用いて搬出コンベアの搬出端側から、搬入コンベアの搬入端側に被搬送物を移動させる被搬送物の中継装置が採用されている。
【0005】
ところで、ベルヌーイチャックを被搬送物の中継装置として用いる場合、被搬送物に対して、吸着、移動、吸着の解除という3段階を必要とし、その間は搬出コンベア及び搬入コンベアは停止され、間歇運転を行うこととなる。
このため、搬出側から搬入側のコンベアへ乗り継がせるために時間がかかり、全体としての搬送時間が長くなってしまうという問題があった。
また、ベルヌーイチャックを移動させるためにロボット等の移動手段が必要となり、被搬送物の中継装置が複雑化するとともに、費用が嵩むという問題もあった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−107764号公報
【特許文献2】特開2003−300615号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記従来の被搬送物の中継装置の有する問題点に鑑み、被搬送物が薄板状であって、搬出コンベアの搬出端側の駆動ローラと、被搬送物を搬入する搬入コンベアの搬入端側の駆動ローラの軸間距離が、被搬送物の搬送方向の長さの1/2以上、1/1未満の間隔を隔てて設置されたコンベア間に配置される被搬送物の中継装置であっても、被搬送物が損傷することなく、かつ、高速に搬送することができる被搬送物の中継装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明の被搬送物の中継装置は、薄板状の被搬送物を搬出する搬出コンベアの搬出端側の駆動ローラと、該被搬送物を搬入する搬入コンベアの搬入端側の駆動ローラの軸間距離が、前記被搬送物の搬送方向の長さの1/2以上、1/1未満の間隔を隔てて設置されたコンベア間に配置される被搬送物の中継装置において、該中継装置が、被搬送物を、搬出コンベアの搬出端側から搬出される被搬送物の高さ方向の位置を保持した状態で搬入コンベアの搬入端側に搬入するための、被搬送物に向けて圧力気体を噴射する圧力気体噴射機構を備えてなることを特徴とする。
【0009】
この場合において、前記中継装置を、搬出コンベアの搬出端側の駆動ローラ及び搬入コンベアの搬入端側の駆動ローラの少なくとも一方の駆動ローラの上方に配置することができる。
【0010】
また、前記中継装置を、搬出コンベアの搬出端側又は搬入コンベアの搬入端側に付設することができる。
【0011】
また、被搬送物に向けて噴射される圧力気体によって、被搬送物を加熱又は冷却することができる。
【0012】
また、被搬送物に向けて噴射される圧力気体の噴射方向に、被搬送物の搬送方向の成分を持たせるようにすることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の被搬送物の中継装置によれば、中継装置が、被搬送物を、搬出コンベアの搬出端側から搬出される被搬送物の高さ方向の位置を保持した状態で搬入コンベアの搬入端側に搬入するための、被搬送物に向けて圧力気体を噴射する圧力気体噴射機構を備えていることにより、搬出コンベアから搬入コンベアへの乗り継ぎの際に被搬送物はローラ等に接することがないため、破損のおそれがなく、被搬送物を吸着して搬出コンベアから搬入コンベアへ移動させる方法と比べて搬送時間を大幅に短縮することができ、高速に被搬送物を搬送することができる。
【0014】
また、中継装置を、搬出コンベアの搬出端側の駆動ローラ及び搬入コンベアの搬入端側の駆動ローラの少なくとも一方の駆動ローラの上方に配置することにより、被搬送物の下面に向かって噴射する圧力気体の風量と風速を抑えることができる。
【0015】
また、中継装置を、搬出コンベアの搬出端側又は搬入コンベアの搬入端側に付設することにより、搬出コンベアと搬入コンベアとの間に設置する中継装置の位置決めが、搬出コンベア又は搬入コンベアの位置決めを行うことで同時に行うことができ、搬送装置の中継装置の位置決めに別途手数を要することがない。
【0016】
また、被搬送物に向けて噴射される圧力気体によって、被搬送物を加熱又は冷却することにより、冷却又は高温で処理された被搬送物を受け入れる搬入コンベアに使用するベルトを、耐寒性又は耐熱性の低い汎用のベルトを使用することができるとともに、別途、被搬送物の加熱又は冷却機構を配設する必要がない。
【0017】
また、被搬送物に向けて噴射される圧力気体の噴射方向に、被搬送物の搬送方向の成分を持たせるようにすることにより、中継装置上にきた被搬送物を素早く搬入コンベア側に搬送することができ、中継装置上で被搬送物が滞留することがない。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の被搬送物の中継装置の一実施例を示し、(a)は正面図、(b)は平面図である。
【図2】同装置の圧力気体噴射機構を示し、(a)は正面断面図、(b)は圧力気体の噴射方向に、被搬送物の搬送方向の成分を持たせるようにした例を示す断面図である。
【図3】同装置を用いて被搬送物を搬出コンベアから搬入コンベアに中継する手順を示す概略図で、(a)は被搬送物が搬出コンベアの搬出端側まで移動してきた状態を、(b)は被搬送物の中継装置上で高さ方向の位置を保持した状態を、(c)は搬入コンベアに中継した状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の被搬送物の中継装置の実施の形態を、図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0020】
図1〜図3に、本発明の被搬送物の中継装置の一実施例を示す。
この被搬送物の中継装置1は、薄板状の被搬送物Wを搬出する搬出コンベア2の搬出端2A側の駆動ローラ21と、被搬送物Wを搬入する搬入コンベア3の搬入端3B側の駆動ローラ31の軸間距離L1が、被搬送物Wの搬送方向の長さLの1/2以上、1/1未満の間隔を隔てて設置されたコンベア間に配置される。
そして、この被搬送物の中継装置1は、被搬送物Wを、搬出コンベア2の搬出端2A側から搬出される被搬送物Wの高さ方向の位置を保持した状態で搬入コンベア3の搬入端3B側に搬入するための、被搬送物Wに向けて圧力気体を噴射する圧力気体噴射機構10を備えるようにしている。
圧力気体噴射機構10は、上面11Aに圧力気体の噴射口12を複数開口した本体11と圧力気体供給源Aとから構成されている。
【0021】
この被搬送物の中継装置1を使用する搬送装置が搬送する被搬送物Wは、薄板状のものであれば、特に限定されるものではなく、ガラス基板やフィルム等を対象とすることができ、本実施例においては、太陽電池のセル用ウエハを対象としている。
【0022】
搬出コンベア2及び搬入コンベア3は、その形状や大きさは、特に限定されるものではなく、ベルトコンベアやローラコンベアを用いることができ、本実施例においては、無端状のベルト20、30を駆動ローラ21、31に巻回したベルトコンベアを使用するようにしている。
【0023】
そして、搬出コンベア2は、被搬送物Wであるウエハを乾燥させるための乾燥炉に付設され、駆動ローラ21と、耐熱性の高い、例えば、金網等からなる金属製のベルト20とから構成されている。
【0024】
また、搬入コンベア3の駆動ローラ31は、搬出コンベア2の駆動ローラ21に比べて小径の駆動ローラが使用され、図1に示すように、搬出コンベア2の搬出端2A側の駆動ローラ21の軸心よりその軸心が上方となるように配設されている。
そして、搬出コンベア2上の被搬送物Wが高温のため、搬出コンベア2の搬出端2A側も高温状態となり、搬入コンベア3の搬入端3Bを搬出コンベア2の搬出端2Aに近接して配置できず、搬出コンベア2の搬出端2A側の駆動ローラ21と、被搬送物Wを搬入する搬入コンベア3の搬入端3B側の駆動ローラ31の軸間距離L1とが、被搬送物Wの搬送方向の長さLの1/2以上、1/1未満(被搬送物Wは、搬入コンベア3に受け渡される際まで、搬出コンベア2による移動方向への動力が被搬送物Wに伝達されていなければ、中継装置1上で停止してしまうため、軸間距離L1は、被搬送物Wの搬送方向の長さLの1/1未満となるようにしている)となっている。
【0025】
また、被搬送物の中継装置1は、搬出コンベア2の搬出端2A側の駆動ローラ21と、搬入コンベア3の搬入端3B側の駆動ローラ31の間の下方に配置して、圧力気体噴射機構10から被搬送物Wに向けて圧力気体を噴射するように構成するほか、搬出コンベア2の搬出端2A側の駆動ローラ21及び搬入コンベア3の搬入端3B側の駆動ローラ31の少なくとも一方の駆動ローラの上方に配置して構成することができる。
本実施例においては、図1に示すように、搬出コンベア2の搬出端2A側の駆動ローラ21の上方に配置し、圧力気体の噴射口12を形成した上面11Aを、搬出コンベア2のベルト20で形成される走行面と略同一の高さとし、被搬送物Wの下面に向かって噴射する圧力気体の風量と風速を抑えることができる。
【0026】
さらに、この被搬送物の中継装置1は、搬出コンベア2の搬出端2A側又は搬入コンベア3の搬入端3B側に付設することができる。
本実施例においては、被搬送物の中継装置1を、搬入コンベア3の搬入端3B側に付設するようにしている。
付設方法は、特に限定されるものではなく、本実施例においては、図1(b)に示すように、圧力気体噴射機構10の本体11に配設した取付杆13、13を介して、搬入コンベア3の側面にボルト等の締結手段によって固定するようにする。
【0027】
これにより、搬出コンベア2のベルト20に張力を付与して調節するときに、搬出コンベア2の搬出端2Aの位置変動に合わせて調節が必要となる、搬入コンベア3と被搬送物の中継装置1との位置調節を、搬入コンベア3を搬出コンベア2に合わせて調節するだけで別途、被搬送物の中継装置1の調節を行う必要がなく、装置全体の位置調節の手数を低減することができる。
【0028】
また、被搬送物の中継装置1の圧力気体を噴射する噴射口12は、圧力気体供給源Aと接続される圧力気体流路12aから分岐して圧力気体噴射機構10の本体11の上面11Aに開口するようにしている。
この噴射口12は、図2(a)に示すように、鉛直に形成して圧力気体を真上に噴射するように開口し、噴射する圧力気体で被搬送物Wの高さ方向の位置を保持するようにしている。
また、図2(b)に示すように、噴射する圧力気体の噴射方向が、被搬送物Wの搬送方向Xと同方向の成分X1を持たせるように傾斜して開口することもできる。
【0029】
被搬送物Wの搬送方向Xと同方向の成分X1を持たせるようにすることによって、搬出コンベア2の搬出端2A側から搬出された被搬送物Wが、被搬送物の中継装置1上にきた被搬送物Wを素早く搬入コンベア3側に搬送することができ、被搬送物の中継装置1上で被搬送物Wが滞留することがない。
【0030】
また、圧力気体噴射機構10の噴射口12から噴射される圧力気体によって、被搬送物を加熱又は冷却することができる。
これは、本実施例のように、被搬送物Wが加熱炉から排出される太陽電池のセル用ウエハのように、被搬送物Wが搬出コンベア2の搬出端2A側に到達した時点で100℃を超えるような場合、搬入コンベア3のベルト30に耐熱性の高い高価なベルトの仕様が必要となるが、圧力気体によって被搬送物Wを冷却することにより、搬入コンベア3に使用するベルト30として、耐熱温度の低い汎用のベルトを使用することができ、装置の低廉化を図ることができる。
【0031】
加熱又は冷却に際しては、噴射口12から噴射する圧力気体に対して、ヒータやチラー等からなる加熱又は冷却機構(図示省略)を設けて、圧力気体の温度を調節してから噴射させるようにすることができるほか、常温(室内温度と同程度)まで加熱又は冷却するだけの場合には、加熱又は冷却機構を設けることなく常温の圧力気体を噴射するだけで十分な効果を発揮する。
一般に、下方から噴射する圧力気体によって物体を浮上させる場合、圧力気体による浮力は、圧力気体の風量に比例するとともに、風速の二乗にも比例する。
そのため、圧力気体の消費量を低減させることを目的とする場合には、風速を上げ、風量を下げて用いることが一般的であるが、加熱又は冷却を目的とする場合には、風速を下げ、風量を上げることによって熱交換量を増やし、被搬送物Wの加熱又は冷却を行うようにしている。
また、被搬送物の中継装置1上を通過する際又は乾燥炉から搬出コンベア2の搬出端2Aまでの間にある被搬送物Wの温度を赤外線放射温度計等の非接触遠隔温度計によって計測し、計測値に応じて噴射する圧力気体の温度を調節することによって、搬送する被搬送物Wの温度を制御する制御運転を行うこともできる。
【0032】
次に、この被搬送物の中継装置1を使って、搬出コンベア2から搬入コンベア3へ被搬送物Wを中継する手順を、図3に基づいて説明する。
【0033】
乾燥炉から排出され、搬出コンベア2の搬出端2A側まで移動してきた被搬送物Wは、駆動ローラ21の軸心上の位置(図に示す搬出端2A)を超えると、先端が中継装置1上に到達する(図3(a)参照)。
【0034】
そして、被搬送物Wは、被搬送物Wの搬送方向の長さLの1/2の長さが、駆動ローラ21の軸心を超えても中継装置1上にあり、中継装置1の噴射口12から噴射する圧力気体によってその高さ方向の位置が保持された状態であり、被搬送物Wは、搬出コンベア2からの動力によって、搬入コンベア3に向かって進行する(図3(b)参照)。
【0035】
この後、被搬送物Wの先端が搬入コンベア3の搬入端3B側の駆動ローラ31の軸心上の位置(図に示す搬入端3B)に到達し、被搬送物Wの後端が搬出コンベア2の搬出端2A側の駆動ローラ21の軸心を超えたところから、被搬送物Wは、搬出コンベア2から進行方向の動力を受けることなく、搬入コンベア3からの進行方向への動力を受け、搬入コンベア3のベルト30によって搬送される(図3(c)参照)。
【0036】
このとき、被搬送物Wは圧力気体によって押し上げられ、圧力気体噴射機構10の噴射口12を形成した本体11の上面11Aに接することがないか、又は接しても僅かであり摩擦抵抗は極めて低い状態である。
そのため、搬入コンベア3の駆動ローラ31の軸心上の位置に被搬送物Wの先端が僅かでも到達すると、搬入コンベア3の動力によって被搬送物Wは搬入コンベア3のベルト30に引き込まれ、その後は搬入コンベア3によって次工程まで搬送されることとなり、被搬送物Wと本体11の上面11Aとの間で摩擦によって乗り継ぎ不良をおこし、被搬送物Wが被搬送物の中継装置1上で滞留するようなことがない。
【0037】
以上、本発明の被搬送物の中継装置について、実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明の被搬送物の中継装置は、被搬送物が薄板状であって、搬出コンベアの搬出端側の駆動ローラと、被搬送物を搬入する搬入コンベアの搬入端側の駆動ローラの軸間距離が、被搬送物の搬送方向の長さの1/2以上、1/1未満の間隔を隔てて設置されたコンベア間に配置される被搬送物の中継装置であっても、被搬送物が損傷することなく、かつ、高速に搬送することができるという特性を有していることから、広く薄板状の被搬送物の中継装置の用途に好適に用いることができるほか、被搬送物を加熱又は冷却することができるから、乾燥炉から排出される高温の太陽電池のセル用ウエハを搬送する被搬送物の中継装置の用途に好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0039】
1 被搬送物の中継装置
2 搬出コンベア
2A 搬出端
20 ベルト
21 駆動ローラ
3 搬入コンベア
3B 搬入端
30 ベルト
31 駆動ローラ
10 圧力気体噴射機構
11 本体
11A 上面
12 噴射口
L1 軸間距離
W 被搬送物
X 搬送方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
薄板状の被搬送物を搬出する搬出コンベアの搬出端側の駆動ローラと、該被搬送物を搬入する搬入コンベアの搬入端側の駆動ローラの軸間距離が、前記被搬送物の搬送方向の長さの1/2以上、1/1未満の間隔を隔てて設置されたコンベア間に配置される被搬送物の中継装置において、該中継装置が、被搬送物を、搬出コンベアの搬出端側から搬出される被搬送物の高さ方向の位置を保持した状態で搬入コンベアの搬入端側に搬入するための、被搬送物に向けて圧力気体を噴射する圧力気体噴射機構を備えてなることを特徴とする被搬送物の中継装置。
【請求項2】
前記中継装置が、搬出コンベアの搬出端側の駆動ローラ及び搬入コンベアの搬入端側の駆動ローラの少なくとも一方の駆動ローラの上方に配置されてなることを特徴とする請求項1記載の被搬送物の中継装置。
【請求項3】
前記中継装置が、搬出コンベアの搬出端側又は搬入コンベアの搬入端側に付設されてなることを特徴とする請求項1又は2記載の被搬送物の中継装置。
【請求項4】
被搬送物に向けて噴射される圧力気体によって、被搬送物を加熱又は冷却することを特徴とする請求項1、2又は3記載の被搬送物の中継装置。
【請求項5】
被搬送物に向けて噴射される圧力気体の噴射方向に、被搬送物の搬送方向の成分を持たせるようにしたことを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の被搬送物の中継装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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