説明

被検査部品搬送装置及び搬送方法

【課題】画像処理検査において、無限端ワイヤーでは検査が困難な軸径2ミリ以下のマイクロネジ等の微小な被検査部品を搬送することができ、しかも、無限端ワイヤーを使用しているが如く合理的な使用が可能な被検査部品搬送装置及び搬送方法を提供する。
【解決手段】リールの送り出しがわの搬送ワイヤー1が巻き取りがわに巻き取られるとリールの回転方向が逆転して搬送ワイヤーを巻き戻すように構成された一対の巻取りリール2を設ける。各巻取りリール2から送り出される2本の搬送ワイヤー1を撮影ポイントに導く搬送路3とで搬送装置10を構成する。該搬送装置10を水平方向に180度反転せしめる反転機20に設置する。該反転機20が反転すると、巻取りリール2の逆転で巻き戻される搬送ワイヤー1で被検査部品Pを搬送するように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤー搬送による画像処理検査に使用される被検査部品搬送装置及び搬送方法に係り、例えば、マイクロネジ等の微小な被検査部品を搬送するのに好適な被検査部品搬送装置及び搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
当発明者は、先に特許文献1記載の披検査部品搬送装置を発明している。この搬送装置は、平行に移動する2本の搬送ワイヤーに、ボルト等の披検査部品を吊下げ、あるいは載置して搬送する装置である。このとき使用する搬送ワイヤーは、大量の被検査部品を順次搬送するために、無限端ワイヤーが使用される。
【0003】
特許文献1の搬送装置により、被検査部品の撮影時に遮蔽物が最も少ない状態で検査ができ、しかも、ワイヤーの間隔を調整するだけで多様な製品や姿勢に対応することも可能になる。また、各ワイヤーの方向や速度を制御することで被検査部品を軸回転させながら搬送することができるなど、画像処理検査装置の搬送方法として優れた特長を有するものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第3136508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の搬送装置で使用する無限端ワイヤーは、ワイヤーの両端部を溶接して無限端ワイヤーを製作したものである。ところが、両端部を溶接することが可能なワイヤーは、太さ0.4ミリ程度が限界であり、ワイヤーの径がこれより細くなると現在の技術では搬送可能な無限端ワイヤーを製作することができない。
【0006】
そのため、現状で最小径の無限端ワイヤーを使用して、例えば軸径2ミリ以下のマイクロネジ等の微小部品を搬送すると、ワイヤーによる遮蔽の割合が多くなり、被検査部品のサイズが小さくなるほど十分な精度の画像処理検査を行うことが困難な状況になっていた。
【0007】
一方、太さ0.4ミリ以下のワイヤーを使用するには、一定の長さを有するワイヤーをリールに巻き付けて使用する。この場合の搬送方法は、送り出しがわのリールから受け取りがわのリールへワイヤーを巻き取る過程で被検査部品を搬送し、送り出しがわのリールが少なくなったところで、受け取りがわから送り出しがわのリールにワイヤーを巻き戻す作業になる。したがって、この巻き戻し作業中に被検査部品の搬送が中断する不都合が生じる。しかも、常にリールの残量を注意する必要もあるから、一定長さのワイヤーを使用する場合は、無限端ワイヤーに比べて極めて多くの手間を要する作業になってしまう。
【0008】
更に、送り出しがわのリールから受け取りがわのリールへワイヤーを巻き取るには、送り出し速度と巻き取り速度を正確に一致させる必要がある。そのため、ワイヤーを介して受け取りがわのリールの回転力で送り出しがわのリールを回転させようとすると、太さ0.4ミリ以下の極細のワイヤーに過度のテンションが係るのでワイヤーの疲労が大きくなるので好ましくない。一方、それぞれのリールを回転せしめる場合、送り出しがわのリールの速度が少しでも速くなるとワイヤーを巻き取る際に弛みが生じて被検査部品が脱落するおそれが生じる。また、巻き取りがわのリールの速度が少しでも速くなるとワイヤーに大きなテンションがかかるのでワイヤーが断線するおそれが生じる。
【0009】
しかも、従来のワイヤー搬送装置では、ワイヤープーリー間にリテーナを配置してワイヤーを支持することで、ワイヤーの振動を防止している。そのため、従来の搬送ワイヤーでは、このリテーナとワイヤープーリーとによって、ワイヤー全体に強いテンションがかかった状態になっている。
【0010】
ところが、太さ0.4ミリ以下の極細のワイヤーを使用して軸径2ミリ以下のマイクロネジ等を搬送する場合、ワイヤーに強いテンションはかけられない。そうすると、従来のリテーナのようなワイヤー全体に強いテンションをかけるものではなく、少ないテンションでもワイヤーの振動を防止して正確な撮影を可能にする工夫が必要になる。
【0011】
そこで本発明は上述の課題を解消すべく創出されたもので、画像処理検査において、無限端ワイヤーでは検査が困難な軸径2ミリ以下のマイクロネジ等の微小な被検査部品を搬送することができ、しかも、無限端ワイヤーを使用しているが如く合理的な使用が可能な被検査部品搬送装置及び搬送方法の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述の目的を達成すべく本発明における第1の手段は、平行に走行する2本の搬送ワイヤー1で被検査部品Pを一方向に搬送する搬送路3を形成し、該搬送路3の周囲に、この搬送路3を撮影ポイントとして各アングルから指向させたカメラCを複数配する画像処理検査装置用の被検査部品搬送機構において、搬送ワイヤー1の両端部を同一のリールに固定し、該リールに予め巻き付けられている送り出しがわの搬送ワイヤー1が該リールの回転で搬送路3を経て再び同じリールに巻き付けられるように設置され、リールの送り出しがわの搬送ワイヤー1が巻き取りがわに巻き取られるとリールの回転方向が逆転して搬送ワイヤーを巻き戻すように構成された一対の巻取りリール2と、各巻取りリール2から送り出される2本の搬送ワイヤー1を撮影ポイントに導く搬送路3とで搬送装置10を構成し、前記搬送路3を介して相対向するように配置された一対の搬送装置10を水平方向に180度反転せしめる反転機20に設置し、該反転機20が反転すると、巻取りリール2の逆転で巻き戻される搬送ワイヤー1で被検査部品Pを搬送するように構成したことにある。
【0013】
第2の手段は、前記搬送装置10において、前記搬送路3の巻取りリール2の送り出しがわと巻き取りがわとに一対のワイヤープーリー4が配置され、該ワイヤープーリー4間で搬送ワイヤーを支持する補助ワイヤープーリー5を配置したものである。
【0014】
第3の手段の前記ワイヤープーリー4及び前記補助ワイヤープーリー5は、各搬送ワイヤー1を介してそれぞれ相対向する位置に配されると共に、この対向する上端部が接近し下端部が広がる側面略ハの字形状に設置され、ワイヤープーリー4及び補助ワイヤープーリー5の外周縁に沿って搬送ワイヤー1を載置せしめる支持溝4A、5Aが形成されている。
【0015】
第4の手段は、平行に走行する2本の搬送ワイヤー1で被検査部品Pを一方向に搬送する搬送路3を形成し、該搬送路3の周囲に、この搬送路3を撮影ポイントとして各アングルから指向させたカメラCを複数配置した画像処理検査装置に被検査部品Pを搬送する被検査部品搬送方法において、各搬送ワイヤー1の両端部をそれぞれ同一の巻取りリール2に固定し、該リールに予め巻き付けられている送り出しがわの搬送ワイヤー1が該巻取りリール2の回転で搬送路3を経て再び同じ巻取りリール2に巻き付けられるときに被検査部品Pを搬送する搬送工程と、送り出しがわの搬送ワイヤー1が少なくなったことを検知すると、搬送ワイヤー1上の被検査部品Pを排出した後、巻取りリール2の回転を一次停止する停止工程と、回転が停止した巻取りリール2の向きを水平方向に180度反転せしめる反転工程と、反転した巻取りリール2を逆回転させて搬送ワイヤー1が巻き付けられている巻き付けがわから、搬送ワイヤー1が少なくなった送り出しがわに搬送ワイヤー1を巻き戻す逆回転工程とを有し、巻取りリール2の搬送ワイヤー1巻き戻し方向を被検査部品Pの搬送方向に変換することを課題解消のための手段とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明の請求項1、4に記載の如く、搬送装置10を水平方向に180度反転せしめる反転機20に設置し該反転機20が反転すると、巻取りリール2の逆転で巻き戻される搬送ワイヤー1で被検査部品Pを搬送するように構成したことで、あたかも無限端ワイヤーを使用しているが如く連続的な使用が可能になった。しかも、無限端ワイヤーを形成できない極細のワイヤーを搬送ワイヤー1として使用できるので、無限端ワイヤーでは検査が困難な軸径2ミリ以下のマイクロネジ等の微小な被検査部品を搬送し検査することができる。更に、搬送ワイヤー1の両端部を同一のリールに固定し、該リールに予め巻き付けられている送り出しがわの搬送ワイヤー1が該リールの回転で搬送路3を経て再び同じリールに巻き付けられるように設置しているので、搬送装置をコンパクトにすることができる。
【0017】
請求項2の如く、ワイヤープーリー4間で搬送ワイヤーを支持する補助ワイヤープーリー5を配置したことで、従来のリテーナを使用せずに、少ないテンションでもワイヤーの振動を防止して正確な撮影を可能にしている。
【0018】
請求項3のようなワイヤープーリー4及び補助ワイヤープーリー5を使用することで極細の搬送ワイヤー1をピンポイントで支持できるので、この搬送ワイヤー1にて運ぶ極小の被検査部品Pを検査するのに好適な環境になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施例を示す概略構成図である。
【図2】本発明の搬送装置の一実施例を示す斜視図である。
【図3】本発明の反転機に設置した搬送装置の一実施例を示す側面図である。
【図4】本発明の支持溝を示す拡大図である。
【図5】本発明搬送装置を用いた画像処理検査の一実施例を示す側面図である。
【図6】本発明の搬送工程を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明によると、無限端ワイヤーでは検査が困難な軸径2ミリ以下のマイクロネジ等の微小な被検査部品を搬送することができ、しかも、あたかも無限端ワイヤーを使用しているかのように合理的な使用が可能になるなどといった種々の効果を実現した。
【実施例】
【0021】
本発明は、画像処理検査装置のカメラCを指向させた撮影ポイントに被検査部品Pを搬送する搬送機構である。この基本構成は、平行に走行する2本の搬送ワイヤー1をそれぞれ巻き付ける一対の巻取りリール2と、2本の搬送ワイヤー1で被検査部品Pを一方向に搬送する搬送路3とで構成した搬送装置10、及びこの搬送装置10を反転自在に支持する反転機20を備えている(図1参照)。
【0022】
搬送ワイヤー1は、両端部を同一の巻取りリール2に固定したもので、該巻取りリール2に予め巻き付けられている送り出しがわの搬送ワイヤー1が、該リールの回転で搬送路3を経て再び同じリールに巻き付けられるように設置している(図2参照)。そして、巻取りリール2の送り出しがわの搬送ワイヤー1が巻き取りがわに巻き取られると、巻取りリール2の回転方向が逆転して搬送ワイヤーを巻き戻すように巻取りリール2を設けている。図示例では、巻取りリール2の回転軸2Aに正逆回転自在な複数の歯車31介して回転用モーター30を連結し、この回転用モーター30で巻取りリール2を回転駆動させている。
【0023】
ワイヤープーリー4は、搬送路3の始点と終点とに位置する巻取りリール2の送り出しがわと巻き取りがわとに一対配置されたものである(図2参照)。一方、補助ワイヤープーリー5は、ワイヤープーリー4間で搬送ワイヤーを支持するもので、特に撮影ポイントの近傍に配置されている。そして、搬送ワイヤー1を支持するワイヤープーリー4と補助ワイヤープーリー5とで搬送路3を形成し、この搬送路3と前記巻取りリール2とで搬送装置10が構成されている。
【0024】
図示例の搬送装置10は、巻取りリール2やワイヤープーリー4、補助ワイヤープーリー5等を1つの架台6に装着している(図2参照)。すなわち、架台6の内側に巻取りリール2を配置し、その裏側に回転用モーター30や歯車31等を配置する。更に架台6の上部には、一対のワイヤープーリー4と一対の補助ワイヤープーリー5とを配置したものである。
【0025】
各搬送装置10のワイヤープーリー4及び補助ワイヤープーリー5は、各搬送ワイヤー1を介してそれぞれ相対向する位置に配されている(図3参照)。そして、この対向するワイヤープーリー4及び補助ワイヤープーリー5相互間の上端部が接近し下端部が広がる側面略ハの字形状に配設されている。更に、ワイヤープーリー4及び補助ワイヤープーリー5の外周縁に沿って搬送ワイヤー1に当接せしめる支持溝4A、5Aを形成している(図4参照)。
【0026】
一対の搬送装置10は、搬送路3を介して相対向した状態で反転機20に設置されている(図3参照)。この反転機20は、各搬送装置10を水平方向に180度反転せしめるものである。図示の反転機20は、各搬送装置10の架台6を固定する一対の固定台22と、この固定台22を反転自在に支持する反転軸23と、該反転軸23を反転せしめる反転モーター21とで構成されている。そして、巻取りリール2の逆回転で搬送ワイヤー1を巻き戻すときに、この反転機20が反転すると、巻取りリール2の逆回転で巻き戻される搬送ワイヤー1を利用して被検査部品Pを搬送することができるようになる。このとき、搬送装置10の反転の際に、周囲との干渉を避けるために、反転軸23は上下移動を伴った反転動作をするように構成している。
【0027】
搬送路3は、搬送ワイヤー1で被検査部品Pを一方向に搬送する経路である。この搬送路3には、ワイヤープーリー4と補助ワイヤープーリー5とが配置されている(図1参照)。したがって、搬送路3とは、送り出しがわのワイヤープーリー4と巻き取りがわのワイヤープーリー4との間になる。
【0028】
この搬送路3には、パーツフィーダ40により整列された被検査部品Pが首吊り姿勢で送られる。図示例では、パーツフィーダ40と搬送路3との間に直進フィーダ50を介し、この直進フィーダ50から搬送路3に被検査部品Pが移動する(図1参照)。
【0029】
被検査部品Pの検査は、被検査部品Pを搬送路3の2本の搬送ワイヤー1の間に挟んだ状態で撮影ポイントに運んで行われる。このとき、複数の被検査部品Pが間隔を開けて移動するように、搬送路3の途中に分類ローラ3Aを配置し、被検査部品Pがこの分類ローラ3Aに接触することで、被検査部品P相互の間隔が開くように構成している(図1参照)。
【0030】
撮影ポイントに運ばれた被検査部品Pは、入口通過センサ3が感知して画像処理検査装置のカメラCが撮影して検査を行う(図1参照)。このカメラCは、搬送路3の中央部を撮影点として指向されており、撮影点を通過する被検査部品Pを各アングルから撮影する(図5参照)。そして、これらカメラCによって取り込まれた画像情報は、画像処理装置(図示せず)によって一括に処理され、抽出された各種特徴から選別部において良品と不良品が選別されるようになっている。
【0031】
検査が終了すると、搬送路3から被検査部品Pが落下する際に、合格品と不良品とが振り分けられる(図1参照)。図示例では、巻き取りがわのワイヤープーリー4のそばに圧縮エアーを吹き出す吹き出しノズル3Cと、出口通過センサ3Dとを配置している。そして吹き出しノズル3Bの圧縮空気で搬送路3から被検査部品Pが落下すると出口通過センサ3Cを通過してフラッパ60に入る。
【0032】
検査が終了した被検査部品Pは、このフラッパ60内で良品と不良品とに選別される(図1参照)。フラッパ60の内部には、フラッパ駆動パルスモータ61にて方向が変化するフラップ(図示せず)が配置されている。そして、画像処理検査装置の検査結果に基づいてフラップの角度が選択され、フラップの方向で良品受け箱P1と、不良品受け箱P2とに排出されるものである。
【0033】
次に、本発明搬送方法について説明する。この搬送方法は、搬送工程、停止工程、反転工程、逆回転工程を有するものであり、次のような工程になる(図6参照)。
【0034】
第1の工程は、各搬送ワイヤー1の両端部をそれぞれ同一の巻取りリール2に固定し、該巻取りリール2の送り出しがわに巻き付けられた搬送ワイヤー1が該巻取りリール2の回転で搬送路3を経て再び同じ巻取りリール2に巻き付けるときに被検査部品Pを搬送する搬送工程である(図6(イ)参照)。図示例では、巻取りリール2の搬送路3に近いがわを送り出しがわとし、遠いがわを巻き付けがわとする。
【0035】
第2の工程は、送り出しがわの搬送ワイヤー1が少なくなったことを検知すると、搬送ワイヤー1上の被検査部品Pを排出した後、搬送運転や検査を一時停止する停止工程になる(図6(ロ)参照)。図示例では、送り出しがわの搬送ワイヤー1が少なくなり、巻き付けがの搬送ワイヤー1が多くなっている。
【0036】
第3の工程は、回転が停止した巻取りリール2の向きを水平方向に180度反転する反転工程となる(図6(ハ)参照)。この工程で、搬送ワイヤー1が少なくなった送り出しがわと、ほとんどの搬送ワイヤー1が巻き付けられた巻き付けがわとの位置が反転する。
【0037】
そして第4の工程は、反転した巻取りリール2を逆回転させて、搬送ワイヤー1が巻き付けられている巻き付けがわから、搬送ワイヤー1が少なくなった送り出しがわに搬送ワイヤー1を巻き戻す逆回転工程になる(図6(ニ)参照)。図示例では、反転した巻き付けがわから送り出しがわに搬送ワイヤー1が巻き付けられている。
【0038】
本発明搬送方法は、これらの工程により、巻取りリール2の逆回転時の巻き戻し方向が被検査部品Pの搬送方向に変換されるものである。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明において、被検査部品Pの例として軸径2ミリ以下のマイクロネジ等として説明しているが、被検査部品はこの例に限られるものではない。また、搬送ワイヤー1は極細のものを使用する場合に好適であるが、通常の径の搬送ワイヤー1を使用することも可能である。
【符号の説明】
【0040】
P 被検査部品
P1 良品受け箱
P2 不良品受け箱
1 搬送ワイヤー
2 巻取りリール
3 搬送路
3A 分類ローラ
3B 入口通過センサ
3C 吹き出しノズル
3D 出口通過センサ
4 ワイヤープーリー
4A 支持溝
5 補助ワイヤープーリー
5A 支持溝
6 架台
10 搬送装置
20 反転機
21 反転モーター
22 固定台
23 反転軸
30 回転用モーター
31 歯車
40 パーツフィーダ
50 直進フィーダ
60 フラッパ
61 フラッパ駆動パルスモータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平行に走行する2本の搬送ワイヤーで被検査部品を一方向に搬送する搬送路を形成し、該搬送路の周囲に、この搬送路を撮影ポイントとして各アングルから指向させたカメラを複数配する画像処理検査装置用の被検査部品搬送機構において、搬送ワイヤーの両端部を同一のリールに固定し、該リールに予め巻き付けられている送り出しがわの搬送ワイヤーが該リールの回転で搬送路を経て再び同じリールに巻き付けられるように設置され、リールの送り出しがわの搬送ワイヤーが巻き取りがわに巻き取られるとリールの回転方向が逆転して搬送ワイヤーを巻き戻すように構成された一対の巻取りリールと、各巻取りリールから送り出される2本の搬送ワイヤーを撮影ポイントに導く搬送路とで搬送装置を構成し、前記搬送路を介して相対向するように配置された一対の搬送装置を水平方向に180度反転せしめる反転機に設置し、該反転機が反転すると、巻取りリールの逆転で巻き戻される搬送ワイヤーで被検査部品を搬送するように構成したことを特徴とする被検査部品搬送装置。
【請求項2】
前記搬送装置において、前記搬送路の巻取りリールの送り出しがわと巻き取りがわとに一対のワイヤープーリーが配置され、該ワイヤープーリー間で搬送ワイヤーを支持する補助ワイヤープーリーを配置した請求項1記載の被検査部品搬送装置。
【請求項3】
前記ワイヤープーリー及び前記補助ワイヤープーリーは、各搬送ワイヤーを介してそれぞれ相対向する位置に配されると共に、この対向する上端部が接近し下端部が広がる側面略ハの字形状に設置され、ワイヤープーリー及び補助ワイヤープーリーの外周縁に沿って搬送ワイヤーに載置せしめる支持溝が形成された請求項2記載の被検査部品搬送装置。
【請求項4】
平行に走行する2本の搬送ワイヤーで被検査部品を一方向に搬送する搬送路を形成し、該搬送路の周囲に、この搬送路を撮影ポイントとして各アングルから指向させたカメラを複数配置した画像処理検査装置に被検査部品を搬送する被検査部品搬送方法において、各搬送ワイヤーの両端部をそれぞれ同一の巻取りリールに固定し、該リールに予め巻き付けられている送り出しがわの搬送ワイヤーが該巻取りリールの回転で搬送路を経て再び同じ巻取りリールに巻き付けられるときに被検査部品を搬送する搬送工程と、送り出しがわの搬送ワイヤーが少なくなったことを検知すると、搬送ワイヤー上の被検査部品を排出した後、巻取りリールの回転を一次停止する停止工程と、回転が停止した巻取りリールの向きを水平方向に180度反転せしめる反転工程と、反転した巻取りリールを逆回転させて搬送ワイヤーが巻き付けられている巻き付けがわから、搬送ワイヤーが少なくなった送り出しがわに搬送ワイヤーを巻き戻す逆回転工程とを有し、巻取りリールの搬送ワイヤー巻き戻し方向を被検査部品の搬送方向に変換することを特徴とする被検査部品搬送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−219253(P2011−219253A)
【公開日】平成23年11月4日(2011.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−92779(P2010−92779)
【出願日】平成22年4月14日(2010.4.14)
【特許番号】特許第4636421号(P4636421)
【特許公報発行日】平成23年2月23日(2011.2.23)
【出願人】(595139646)東京技研工業株式会社 (2)
【Fターム(参考)】