説明

被覆材料噴霧器

本発明の噴霧器(P)は:内側部分(20)と外側部分(70)とを備える本体(50)と;噴霧部材(1)と:被覆材料(J)が霧状体の形をとるように空気(J42)を放出するための、スプレー軸線(X)の周囲の放出チャネル(42)と;放出チャネル(42)と連通する放出チャンバ(324)と;放出チャネル(42)に空気を供給するための流入ダクト(201)と;を備える。当該噴霧器(P)は、さらに:スプレー軸線(X)に沿って並置されかつ延在する少なくとも2つの中間チャンバ(210,230,350)と;二つの並置された中間チャンバ(210.230,250)がスプレー軸線(X)の周囲に分散された中間チャネル(221−224,241−248)のセットを介して相互接続される、軸線方向中間チャネル(221−224,241−248)と;スプレー軸線(X)の周囲に分散されている流出ダクト(261−268)と;を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被覆材料をスプレーするための回転噴霧器であり、被覆材料が霧状の形となるように空気を放出させるために、スプレー軸線の周囲に分散された放出チャネルを含む噴霧器に関するものである。
【0002】
本発明において、「被覆材料」との語は、例えば塗料、着色料またはニスなどを物品に向かって噴射される液体形態のまたはパウダー形態のなんらかの材料を意味するよう使用されている。
【背景技術】
【0003】
特許文献1には、液体塗料を噴射するための回転噴霧器が開示されている。この回転噴霧器は、主内側部分と、主内側部分外にネジによって固定された側部分とを備える本体を有する。当該文献の回転噴霧器は、また、被覆材料を霧状化するための噴霧部材およびタービンを有している。この噴霧部材は、噴霧部材がタービンによって回転駆動されたときに霧状塗料を生じるような様式で本体の下端部に配置されている。本体には回転軸の周囲に均一に放出チャネルが設けられている。放出チャネルの機能は霧状塗料を生じるよう空気を放出することであり、この空気の噴出は一般に「シュラウド・エア(shroud air)」と呼ばれる。回転噴霧器はまた本体内に形成されかつ回転軸の周囲に延在する放出チャンバを有している。放出チャンバは各放出チャネルに連通している。放出チャンバの上流において放出チャンバに、ひいては放出チャネルに圧縮空気を供給するために本体に入ダクトが設けられている。
【0004】
各放出チャネルの流動したシュラウド空気の流量が回転軸の周囲で均一に分散されていないことが観測される。単一の流入ダクトが管状放出チャンバに空気をもたらしている。この管状放出チャンバは、流入ダクトからの距離の増大とともに増大する頭損失をもたらす。こうした空気の流量の不均一な分散は制御されない場合に特に回転噴霧器が被覆される物品に対面するよう移動する間において被覆材料の噴出に、ひいては被覆される物品に付着された被覆材料の層の厚さに望ましくない非対称性をもたらす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第4 776 520号明細書(US-A-4 776 520)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の特有の課題として、限定された空気消費量で、例えばスプレー軸線の周囲のシュラウド空気の均一かつ対称的な拡散となる制御された拡散を実現する回転噴霧器を提供することによって、こうした欠点を解消することが挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このため、本発明は、被覆材料噴霧器であって、
・内側部分と外側部分とを備える本体と、
・被覆材料を噴霧するための噴霧部材であって、霧状の被覆材料を生じるために本体の下流端部に配置され、スプレー軸線にその中心が合わせられている、噴霧器と、
・スプレー軸線の周囲に分散された流出チャネルであって、被覆材料に霧状の形を与えるように空気を放出する様式で本体にそれぞれ設けられている流出チャネルと、
・内側部分と外側部分との間に形成された少なくとも1つの放出チャンバであって、スプレー軸線の周囲に延在しておりかつ放出チャネルと連通している放出チャンバと、
・本体に設けられた少なくとも1つの流入ダクトであって、放出チャネルに空気を供給するよう設計された流入ダクトと、
を備えている。
【0008】
上記噴霧器は、
・スプレー軸線に沿って並列された少なくとも2つの中間チャンバであって、それぞれが内側部分と外側部分との間に形成され、かつそれぞれがスプレー軸線の周囲に延在しており、ス1つの流入ダクトが連通している、軸線方向において噴霧部材から最も遠くにある中間チャンバと、
・内側部分と外側部分との間に形成された中間チャネルであって、中間チャネルのセットを介して2つの並列中間チャンバが相互接続されており、スプレー軸線の周囲に同じセットの中間チャネルが分散されるようになっている、中間チャネルと、
・軸線方向において噴霧部材にもっとも近接した中間チャンバと放出チャンバとの間に延在する放出ダクトであって、スプレー軸線の周囲に分散されている放出ダクトと、
をさらに備える。
【0009】
本発明によれば、2つのチャンバおよび中間チャネルによって、スプレー軸線の周囲で、制御された様式で、流出チャンバへの空気の流量を拡散できるようになる。
【0010】
本発明の付加的な特徴である他の利点によれば、以下の解決法または技術的に実現可能な組み合わせが得られる:
・放出ダクトの数と、噴霧部材に軸線方向において最も近接する2つの中間チャンバを相互接続するセットに属する中間チャネルの数との比率は、0.25以上である。
・放出ダクトの数は4以上であり、好ましくは8以上である。
・同じセットに属する中間チャネルは、スプレー軸線の周囲に分散されており、かつ放出ダクトが軸の周囲に分散されている。
・中間チャンバの数は2から8の範囲内で設けられている。
・放出ダクトの数は4以上、好ましくは8であり、噴霧部材に軸線方向において最も近接する2つの中間チャンバを相互接続するセットに属する中間チャネルの数と、
軸線方向において噴霧部材から最も離れた2つの中間チャンバを相互接続するセットに属する中間チャネルとの比率は、1.5から10であり、好ましくは2である。
・噴霧部材から軸線方向においてより遠くにある2つの中間チャンバを相互接続するセットに属する中間チャネルの全流れ部分は、噴霧部材に軸線方向においてより近接した2つの中間チャンバを相互接続するセットに属する中間チャネルの全流れ部分以下となっている。
・同じセットの中間チャネルは、実質的に互いに同等の各流れ部分を有しており、かつ放出ダクト実質的に互いに同等の各流れ部分を有している。
・放出ダクトの全流れ部分は、1つ以上の流入ダクトの全流れ部分に等しいかあるいはより大きく、放出ダクトの全流れ部分は、同じセットに属する中間チャンバの全流れ部分に等しいかあるいはより大きく、かつ、同じセットに属する中間チャネルの全流れ部分は、1つ以上の流入ダクトの全流れ部分に等しいか、あるいはより大きく。
・中間チャンバおよび放出チャンバは、それぞれ、スプレー軸線の周囲で円形に対称となる管形状である。
・各中間チャンバは管状溝によって構成されており、かつ各中間チャネルは、スプレー軸線に平行に延在するノッチによって構成されており、各溝および各ノッチは、内側部分および/または外側部分における各凹部によって形成されており、かつ外側部分および内側部分は、相補的な全体形状を有しており、それによって各凹部が全体的にカバーされる。
・同じセットに属する中間チャネルは、並列セットに属する中間チャネルに対してスプレー軸線の周囲で角度をつけて傾斜されたスプレー軸線の周囲で角度のあるポジションを占める。
・噴霧器は、スプレー軸線の周囲で回転可能に動作するよう取り付けられた少なくとも1つのリングをさらに備え、かつ中間チャネルのセットはこの可動リング内に形成される。
・各中間チャンバおよび各中間チャネルは、多孔質部分におけるキャビティによって形成される。
【0011】
単に非限定的な例示としての以下の詳細な説明および図面を参照することで、本発明をより理解できるようになり、かつその利点も明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】切頭形の本発明の回転噴霧器の第一実施形態の斜視図である。
【図2】図1とは異なる角度から見た噴霧器の拡大斜視図である。
【図3】図2とは異なる角度から見た、噴霧器の図2に示された部分の断面図である。
【図4】図2の平面IVにおける概略断面図である。
【図5】図2の平面Vにおける概略断面図である。
【図6】本発明の噴霧器の第二実施形態の、図4した類似の断面図である。
【図7】図6に示される噴霧器の、図5と類似した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1には、液状被覆材料をスプレーするための回転噴霧器が示される。この回転噴霧器は、被覆材料を霧状化するための噴霧部材を含んでおり、当該噴霧部材はその形状を考慮して以下では常に「ベルカップ」と称する。ベルカップ1は、本体50の下流段部に配置されている。ベルカップ1は噴霧ポジションに配置されており、そこにおいて、ベルカップ1は、図1の一点鎖線で示されるケーシングを有する圧縮空気タービンTを備える駆動手段によって軸線Xの周囲で高速で回転して駆動される。それゆえ軸線Xは、ベルカップ1のための回転の軸線を構成する。軸線Xは噴霧器Pのためのスプレー軸線を形成する。
【0014】
本体50は固定されている、つまり軸線Xの周囲で回転しない。本体50は、図1では一点鎖線で示されている噴霧器Pのベース60に取り付けられてもよく、かつ、それ自身が多軸ロボットアーム(図示せず)の手首部分に取り付けられるよう構成されている。本体50は、内側部分20と外側部分70とを備える。外側部分70は通常「遮壁」と称される。外側部分および内側部分20は、互いに固定されている、つまりこれらは単一部分として一体的に形成されているか、あるいは、これらは別個の相互固定部分である。この例においては外側部分70は、例えばネジ固定によって内側部分20に固定される。外側部分70の全体形状は、本体50の下流端部に向かって収束する切頭バレットとなっている。
【0015】
本件出願において、「内側」との形容詞は軸線Xに対して相対的に近接する要素を示しており、一方で「外側」との形容詞は軸線Xから相対的に遠くにある、または軸線Xから離れた側に面する要素を示している。本件出願において、「近位」との語は、ベース60に対して相対的に近くにある要素を示しており、これに対して、「遠位」との語はベース60から離れた要素を意味している。
【0016】
ベルカップ1は、凹形状を有しておりかつ軸線Xの周囲で円形的に対称となっている。公知のように、ベルカップ1は被覆材料を微細な液滴となるよう霧状化することができる。液滴のすべてが、図1に一点鎖線で示された材料J42の霧を互いに形成し、それはベルカップ1から離れるように放出され、そして被覆される物品(図示せず)へ向かい、霧状化した材料J42は当該物品に作用する。
【0017】
材料J42を霧状の形とするために、噴霧器Pは、軸線Xの周囲に分散されかつ本体50の下流端部をオリフィス42内に開放さる放出チャネル41を有する。作動時に、空気のジェットJ42が、放出チャネル41が延在する各オリフィス42から放出される。空気のジェットJ42は、材料Jの霧状体に形状付けることができ、被覆される物品の方へ霧状体をガイドすることができる。各放出チャネル41は本体50内に、つまり内側部分20または外側部分70の中に設けられている。この例においては、各放出チャネル41は、遠位部40の下流部分を介して設けられる。実際には各放出チャネルは異なるように設けられてもよい。
【0018】
圧縮空気を放出チャネル41へもたらすために、内側部分20と外側部分70との間の、内側部分20の下流端部において、放出チャンバ324が形成される。放出チャンバ324は、軸線Xの周囲に延在する円形に対称の管形状であり、かつ放出チャネル41のすぐ上流に設けられている。放出チャンバ324は、放出チャネル41に連通している。
【0019】
加えて、噴霧器Pは、空気が放出チャンバに供給されて放出チャネル42に供給される様式で本体50内に設けられた2つの流入ダクト201,202を有する。
【0020】
本発明において「流入」、「放出」、「上流」および「下流」との語は、噴霧器Pとベース60との間のインターフェース(そのインターフェースが上流の流入口を規定する)から下流放出口を規定する放出チャネル42への、噴霧器Pを通る圧縮空気の通常の流れ方向に関連して使用される。
【0021】
図2に示されるように、内側部分20は、近位部203全体および遠位部204全体によって形成されており、近位部は軸線Xの円形ベースを有する全体的なシリンダ形状となっており、かつ遠位部は、全体形状が切頭円錐形状となっておりかつ近位部203全体の大きさより全体的に小さなサイズとなっている。内側部分20は、タービンTを収容するための筒状部となっている。
【0022】
本件出願において、「チャンバ」との語は、収容部分、つまり壁によって全体的に規定された中空空間を意味するよう使用されている。そうしたチャンバは、流体がチャンバの中へ流入することおよび流体がチャンバから流出することのそれぞれを可能にする開口を有する。
【0023】
本件出願において、「相互接続する」、「接続する」および「連通する」との語は、液体連通に関して、特に圧縮された空気の連通を意味する、つまり、ガス状または液状の流体を2つ以上のポイントまたは部分の間で流動可能にするリンクを意味している。言い換えると、そうしたリンクは、直接的にまたは間接的にダクトによって、パイプによって、またはチャネルなどによって形成されてもよい。同様に、「相互接続」および「連通」などの名詞も流体の連通に関して使用される。
【0024】
本件出願において、「供給」および「放出」との語は、流体の流動、特に圧縮空気の流動に関して使用される。
【0025】
図1から図3に示されるように、流入ダクト201および202は、軸線Xに沿って近位部203の厚さを通って延在している。流入ダクト201および202は、この例示においては、軸線Xの周囲で直径の反対側に対向するようになっている。あるいは流入ダクトは、スプレー軸線の周囲で他の角度ポジションを占めるようになっている。上流においては、流入ダクト201は圧縮空気供給ダクト(図示せず)に接続されている。
【0026】
図1および図2に示されるように、3つの中間チャンバ210,230および250が、近位部203においてかつ遠位部204と流入ダクト201および202との間において、軸線Xに沿って並列配置されている。各中間チャンバ210,230および250は、軸線Xの周囲でその全体形状が円形管状となっている。それゆえ、各中間チャンバ210,230および250は、軸線Xの周囲に延在するようになっている。各中間チャンバ210,230および250は、内側部分20と外側部分70との間に形成されている。流入ダクト201は、ベルカップ1から軸線方向において最も離れた中間チャンバ210へと開放されている。
【0027】
本件出願において、「軸線方向」、「半径方向」、「軸線方向において」および「半径方向において」との語は、回転噴霧器のベルカップの回転軸線である回転軸線Xに関連して使用されている。
【0028】
中間チャンバ210,230および250は互いに対して平行となっている。中間チャンバ210および230は、軸線Xの周囲でその全体形状が円形管状である第1のリブ220によって区分されている。中間チャンバ230および250は、軸線Xの周囲でその全体形状が円形管状である第2のリブ240によって区分されている。第1のリブ220の外径および第2のリブ240の外径は、近位部203の外径に対応し、かつ外側部分70の内径に対応している。したがって、第1のリブ220の半径方向の外面および第2のリブ240の半径方向の外面は、外側部分の内側円筒状面に対向するようになり、それによって、それらの接触面が実質的に圧縮空気を遮断するようになる。
【0029】
4つの中間チャネル221,222,223および224は第2のリブ220に設けられており、これらチャネルは図4および図5に示されており、かつそれらのうちの2つが図2および図3に示されている。これら4つの中間チャネル221ないし224は、中間チャンバ210から230の間において軸線Xに対して平行に延在している。したがって、これら4つの中間チャネル221ないし224は、まず中間チャンバ210と開放され、として中間チャンバ230へと開放されている。特に、中間チャネルは、軸構成要素を有する方向に延在しており、当該方向をスプレー軸線に対して平行しないようにすることもできる。
【0030】
同様に、8つの中間チャネル241,242,243,244,245,246,247および248が第2のリブ240に設けられており、これらチャネルが図4および図5に示されており、そのうちの4つが図2および図3に示されている。中間チャネル241ないし248は、中間チャンバ230および250の間で軸線Xに対して平行に延在している。それゆえ各中間チャネル241,242,243,244,245,246,247または248は、中間チャンバ230にかつ中間チャンバ250に開放されている。
【0031】
中間チャネル221ないし224は、中間チャネルの第1のセットを形成する。それゆえ中間チャンバ210および230は、中間チャネルの第1のセット(つまり中間チャネル221ないし224の第1のセット)を介して相互接続される。中間チャネル241ないし248は、中間チャネルの第2のセットを形成する。それゆえ中間チャンバ230および250は、中間チャネルの第2のセット(つまり中間チャネル241ないし248の第1のセット)を介して相互接続される。したがって、軸線Xに沿って並置された2つの中間チャンバは、中間チャネルのセットを介して相互接続されている。
【0032】
軸線方向においてベルカップに最も近接する中間チャンバ230および250を相互接続する第2のセットに属する中間チャネル241ないし248の数と、軸線方向においてベルカップから最も離れた中間チャンバ210および230を相互接続する第1のセットに属する中間チャネル221ないし224の数との比は、この例示においては中間チャネル221ないし224が4つありかつ中間チャネル241ないし248が8つあるため、2となっている。
【0033】
特に、軸線方向においてベルカップに最も近接する中間チャンバと軸線方向においてベルカップから最も離れた中間チャンバとをそれぞれ相互連結するセットに属する中間チャネルの数の比は、1.5から10の範囲にあり、好ましくは2である。
【0034】
それぞれの中間チャネル221ないし224および中間チャネル241ないし248は、軸線Xに平行に延在するノッチによって構成されている。これらノッチはそれぞれ、内側部分20の外面における各凹部によって形成される。中間チャネル221ないし224および中間チャネル241ないし248は、を中間チャンバ210,230および250の間を空気が流動できるようにする。
【0035】
各中間チャンバ210,230および250は、軸線Xに対して交差する平面上に円形筒状部を有する溝によって構成されている。溝はそれぞれ内側部分20の外面における各凹部によって形成されている。中間チャンバ210,230および250は、流入ダクト201と放出ダクト261,262,263,268&後述する同等物との間で空気の流れを案内する。
【0036】
外側部分70は、内側部分20の形状に相補的な全体形状を有している。外側部分および内側部分20のこうした相補的な形状は、外側部分が内側部分20における各凹部(つまり各中間チャンバ210,230または250)ならびに各中間チャネル241ないし248をすべてカバーするように規定されている。言い換えると、中間チャンバ210,230および250ならびに中間チャネル221ないし224および241ないし248は、内側部分20と外側部分70との間に形成されている。
【0037】
加えて、図1ないし図5に示される第一実施形態において、回転噴霧器Pは8つの放出ダクトを有しており、そのうちの4つが図2および図3に参照番号261,262,263および268が付与されて示されている。図2において、各放出ダクト261,262,263,268または同等物は、放出チャンバ324と軸線方向においてベルカップ1に最も近接している中間チャンバ250との間において内側部分20内に延在している。中間チャネル221ないし224および241ないし248のように、放出ダクト261,262,263,268&同等物が軸線Xの周囲に均一に分散されている。
【0038】
図3において放出ダクト268に関してより詳細に示されるように、放出ダクト261,262,263,268または同等物は、半径方向部分268.1から、かつ遠位部204を通るよう設けられた軸線方向部分268.2から形成される。放出ダクト261,262,263,268&同等物の半径方向部分および軸線方向部分は、円筒状でありかつ互いに同一の直径を有する。
【0039】
参照番号41のタイプの放出チャネルを通って流動する空気の流量を均一にするために、本体50は、放出チャンバ324において軸線Xの周囲に存在する空気圧力を均等にする様式で構成されている。このため、同じセットの中間チャネルは、軸線Xの周囲に分散されている。「分散される」との語は、第1のリブ220のまたは第2のリブ240の外周全体にわたって分散された中間チャネルを意味している。言い換えると、同じセットの中間チャネルは、幅狭の角度のついた部分に集中されるのではなく、むしろ軸線Xの周囲に展開されるようになっている。
【0040】
より詳細には、図2ないし図5に示される実施形態において、同じセットの中間チャネル221ないし224および241ないし248は、軸線Xの周囲に均一に分散されており、それによって、円周方向における2つの継続的な中間チャネルが一定の角度で区分されるようになる。2つの利熱する中間チャネル221ないし224は、約90°の角度Aを形成する。実際には、角度Aは60°から120°の間にある。2つの隣接する中間チャネル241ないし248は約45°の角度Bを形成する。実際には、角度Bは30°から60°の間にある。
【0041】
つまり8つの放出ダクト261,262,263,268&同等物の数は、この例示においては、軸線方向においてベルカップ1に最も近接する中間チャンバ230および250を相互接続する第2のセットに属する中間チャネル241ないし248の数に等しい。それゆえ放出ダクト261,262,263,268&同等物の数と、中間チャネル241ないし248の数との比は1に等しい。
【0042】
実際には、放出ダクトの数は4つ以上であり、軸線方向において噴霧部材に最も近接する2つの中間チャンバを相互接続するセットに属する中間チャネルの数、つまり「下流」セットの中間チャネルの数は、0.25よりも大きくなる。この比率は、例えば「下流」セットに属する4つの放出ダクトおよび32の中間チャネルが設けられる場合に0.25に等しくなる。そうした比率は、中間チャンバ250における、つまり放出ダクト261,262,263,268&同等物から上流における空気圧力を均一化できるようにする。
【0043】
中間チャネル221ないし224および241ないし248を通って流れる空気の流量を相対的に均一に拡散させることを確実なものとするために、同じセット(つまり第1のセットまたは第2のセット)の中間チャネルは、実質的に互いに同一の流動部分を有する。
【0044】
図4および図5の例示において、各中間チャネル221ないし224の流動部分は、幅l221および高さh221の略矩形状となっている。その幅l221は約4ミリメートルである。その高さh221は約2ミリメートルである。
【0045】
同様に、第2のセットの中間チャネル241ないし248は、幅l242および高さh242の略矩形状の、互いに同一の流動部分を有している。実際には、同じセットの中間チャネルはどんな形状を有していてもよい。
【0046】
図3において曲がった矢印を用いて空気の流れを示した。これら矢印から明らかなように、本発明の回転噴霧器は、流入ダクト201および202から放出チャンバ324への空気圧力および流量が均一となるように分散することができる。
【0047】
図4に示されるように、第1のセットの中間チャネル221ないし224は、一定の角度Aによって連続的に区分されているため、軸線Xの周囲で対称的な角度ポジションを占めるようになっている。図5に示されるように、第2のセットの中間チャネル241ないし248は、一定の角度Bによって連続的に区分されているため、軸線Xの周囲で対称的な角度ポジションを占めるようになっている。
【0048】
加えて、中間チャネル221ないし241は、流入ダクト201に対してオフセットされた(変位させられた)角度ポジションを占める。言い換えると、流入ダクト201と中間チャネル241ないし244のうちの1つとが、非ゼロでありかつ45°におおむね等しい角度Cを形成する。
【0049】
中間チャネルの角度ポジションは、軸線Xに直交しかつ中間チャネルの実質的に中央にある軸線(当該軸線は図4および図5において一点鎖線で示される)に関連した平面に規定される。
【0050】
図5に示されるように、中間チャネル241ないし248のそれぞれは、中間チャネル221ないし224に対してオフセットされた角度ポジションを占める。言い換えると、互いに隣接する中間チャネル241ないし248と中間チャネル221ないし224とによって、軸線Xの周囲に、非ゼロでありかつ22.5°におおむね等しい角度Dが形成される。
【0051】
したがって、中間チャネル210,230および250ならびに中間チャネル221ないし224および241ないし248は、流入ダクト201を介して放出された空気を軸線Xの周囲で均一に拡散されるように強制する、ある種の複雑な経路を規定するようになる。
【0052】
加えて、流出チャネル42の全流れ部分は、流入ダクト201および202の全流れ部分以上の大きさである。さらに、流出チャネルの全流れ部分は、同じセット(つまり第1のセットまたは第2のセット)に属する中間チャネル221ないし224または241ないし248の全流れ部分以上の大きさとなっている。また、同じセット(つまり第1のセットまたは第2のセットのいずれか)に属する中間チャネル221ないし224または241ないし248の全流れ部分は、流入ダクト201の全流れ部分以上の大きさとなっている。
【0053】
「流れ部分」との語は、圧縮空気が流動可能な部分を意味する。「全流れ部分」とは、例えば同じセットの複数の中間チャネルまたは複数の放出ダクトなどの複数の互いに同一の要素の単一の流れ部分の合計を意味する。
【0054】
より大まかに言うと、上記複雑な経路からなる各「流動」構成要素において、全流れ部分は上流から下流にかけて増大するようになっており、それによって頭損失が低減され、かつシュラウド・エアを不均衡にする傾向のある空気圧力における局所的な増大が避けられる。
【0055】
この目的のため、軸方向においてベルカップ1から最も離れた中間チャンバ210および230を相互接続するチャネルである第1のセットの中間チャネル221ないし224の全流れ部分(つまり4×l221×h221)は、軸方向においてベルカップ1に最も近接する中間チャンバ230および250を相互接続するチャネルである第2のセットの中間チャネル241ないし248の全流れ部分(つまり8×l241×h241)よりも小さい。
【0056】
回転噴霧器は空気偏向部材をさらに備え、それは、放出チャンバ324内に配置され、かつ軸線Xの周囲で空気圧力の均一化を向上させることができる。
【0057】
図2ないし図5に示される本体は、三つの中間チャンバ210,230および250を有する。実際には、中間チャンバの数は2つから8つとすることができる。
【0058】
図6および図7には図1ないし図5の噴霧器の変形例の一部を示す。このものにおいて、本体は、単一の流入ダクト601と二つの並置チャンバとを有する。続いて、中間チャネルの第1のセットは二つの中間チャネル621および622を備えており、これら二つの中間チャネル621および622は、直径方向に対向し、かつ流入ダクト601に対して約90°の(角度Cに類似の)角度Cによってスプレー軸線Xに交差する平面においてオフセットされている。中間チャネルの第2のセットは4つの中間チャネル641,642,643および644を備えており、これら中間チャネル641,642,643および644は、約90°の(角度Bに類似の)角度Bによって互いに離間されており、かつ第1のセットの中間チャネル621および622の間で角度をつけて分散されており、オフセット角度Dは約45°の角度Dに近似している。したがって、空気圧力および空気流量は、中間チャネルのそれぞれの間を均一に拡散させられ、それによってバランスのとれた対称的なシュラウド・エアが形成される。
【0059】
上記例示において、スプレー軸線周囲のシュラウド・エア流量の分散は均一にかつ対称的に制御された。一変形例(図示せず)においては、本発明の噴霧器は、スプレー軸線の周囲で回転するよう動作可能に取り付けられた少なくとも1つの可動リングを含む。中間チャネルのセットの一つ、ひいては220および240タイプのリブが可動リング内に形成される。
【0060】
そうした可動リングは、通常は角度DまたはDで、並置されたセットのチャネルに対する前記セットの中間チャネルの相対的な角度ポジションをより隣接させることができる。したがってスプレー軸線の周囲でのシュラウド・エア流量の分散が制御されるようになる。例えば、中間チャネルが他の中間チャネルに面するよう配置された場合、空気流量はスプレー軸線の周囲で不均一な制御された様式で分散されるようになる。そのため、通常のシュラウド・エアは、図1ないし図7に示された変形例のように円形ではなく、むしろその全体形状が楕円形とすることができる。さらに、シュラウド・エアの流量を調節するために、複数のリングを互いに独立的に回転可能なように取り付けることもできる。
【0061】
他の変形例(図示せず)においては、本体は、回転軸線の周囲で独立的な管状部分の形態の複数の中間チャンバを含むこともできる。
【0062】
他の変形例(図示せず)においては、中間チャンバおよび中間チャネルをそれぞれ形成する溝およびノッチが、外側部分70などの本体の外側部分に形成される。このとき、中間チャンバおよび中間チャネルは、外側部分に相補的な全体形状の内側部分によってカバーされる。
【0063】
他の変形例(図示せず)においては、噴霧器は、例えばベルカップから軸方向において最も離れた中間チャンバおよびベルカップから軸線方向において最も離れた中間チャンバに隣接した中間チャンバなどの別個の中間チャンバのうちの1つへと圧縮空気を放出する2つ以上の流入ダクトを有している。いずれにしても、そうした流入ダクトは、流入ダクト201および202のように、放出チャネルに空気を供給するよう設計されている。
【0064】
他の変形例(図示せず)においては、同じセット(つまり第1のセットまたは第2のセット)の中間チャネルは、それぞれ異なる流れ部分を有していてもよい。この場合において、各中間チャネルの各流れ部分は、各中間チャネルと、最も近接する空気取得部、流入ダクト、または上流中間チャネルとの間の距離に基づいて規定される。例えば、中間チャネルは、特に空気取得部からより遠くに配置された場合、上記セットにおけるその近接中間チャネルの流れ部分に比べて大きな流れ部分を有していてもよい。そうした寸法決めは、同じセットの中間チャネルを通って流動する空気の流量が相対的に均一に分散されることを確実なものとする。
【0065】
さらに他の変形例(図示せず)においては、中間チャンバおよび中間チャネルは、ポリマーフォーム、他の材料または金属材料からなる焼結部、もしくは充分に有孔性のある他の材料などの1つ以上の多孔質材料からなる1つ以上の多孔質部分に形成されていてもよく、このものにおいて、そのキャビティおよび接続部がこれらの間に連続中間チャンバと中間チャネルを形成する。この多孔質部分は、上記内側部分20などの非多孔質部分に取り付けられている。このとき中間チャンバおよび中間チャネルは不規則な形状を有している。なぜなら中間チャンバおよび中間チャネルは多孔質部分におけるキャビティによって、あるいは孔によってそれぞれ構成されるからである。空気圧力および空気流量を中間チャンバおよび中間チャネル内に分散させるために、流入ダクトに近接してより低くなるか、あるいは流入ダクトから離れてより高くなるよう有孔部分は提供される。
【0066】
本発明は、さらに、そのそれぞれが全体的に管状の、シュラウド・エアを放出する放出チャネルの複数のグループを有する噴霧器にも適用できる。この場合において、そうした噴霧器は二つの独立グループを有しており、そのそれぞれが、1つ以上の流入ダクト、少なくとも二つの中間チャンバ、中間チャネルのセット、放出ダクト、および放出チャネルを有している。
【0067】
本発明は、軸線Xの周囲で回転するよう取り付けられたベルカップ1を備える回転噴霧器を示すものである。ただし、噴霧器、あるいは固定ノズル(そのノズルはスプレー軸線に中央が合わせられている)を有するスプレーガンに適用可能である。以上、液状材料のスプレーための噴霧器について説明してきたが、本発明は粒状材料をスプレーするための噴霧器にも適用できる。
【符号の説明】
【0068】
1 噴霧部材
20 内側部分
41,42 放出チャネル
50 本体
60 ベース
70 外側部分
324 放出チャンバ
201 流入ダクト
203 近位部
204 遠位部
210,230,350 中間チャンバ
220 第1のリブ
240 第2のリブ
221−224,241−248;621−622,641−644 中間チャネル
261−268 流出ダクト
268.1 半径方向部分
268.2 軸線方向部分
324 放出チャンバ
被覆材料
42 空気
P 被覆材料噴霧器
T タービン
,X スプレー軸線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被覆材料噴霧器(P)であって:
・内側部分(20)と外側部分(70)とを具備してなる本体(50)と;
・被覆材料を霧状化するための噴霧部材(1)であって、前記部材は、被覆材料(J)が霧状体の形をとるように前記本体(50)の下流端部に配置されており、前記噴霧部材(1)は、スプレー軸線(X)にその中心が合わせられている、噴霧部材(1)と;
・前記スプレー軸線(X)の周囲に分散された放出チャネル(42)であって、各放出チャネル(42)が、被覆材料が霧状体の形をとるように空気(J42)を放出する様式で前記本体(50)内に設けられている、放出チャネル(42)と;
・前記内側部分(20)と前記外側部分(70)との間に形成された少なくとも1つの放出チャンバ(324)であって、前記放出チャンバ(324)が前記スプレー軸線(X)の周囲に延在しており、前記放出チャンバ(324)が前記放出チャネル(42)と連通するようになっている、放出チャンバ(324)と;
・前記本体に設けられた少なくとも1つの流入ダクト(201)であって、前記流入ダクト(201)が前記放出チャネル(42)に空気を供給するよう構成されている、流入ダクト(201)と;
を具備してなり、
前記噴霧器(P)は、さらに:
・前記スプレー軸線(X;X)に沿って並置された少なくとも2つの中間チャンバ(210,230,250)であって、各中間チャンバ(210,230,250)が前記内側部分(20)と前記外側部分(70)との間に形成されており、各中間チャンバ(210,230,250)が前記スプレー軸線(X;X)の周囲に延在しており、少なくとも1つの流入ダクト(201)が前記噴霧部材(1)から軸方向において最も離れている前記中間チャンバ(210,230,250)と連通している、中間チャンバ(210,230,250)と;
・前記内側部分(20)と前記外側部分(70)との間に形成された中間チャネル(221−224,241−248;621−622,641−644)であって、二つの並置された中間チャンバ(210,230,250)が前記中間チャネル(221−224,241−248;621−622,641−644)のセットを介して相互接続されており、同じセットの中間チャネル(221−224,241−248;621−622,641−644)が前記スプレー軸線(X;X)の周囲に分散されている、中間チャネル(221−224,241−248;621−622,641−644)と;
・軸方向において前記噴霧部材と前記放出チャンバとに最も近接した前記中間チャンバ(210,230,250)の間に延在する流出ダクト(261−268)であって、前記放出ダクト(261−268)が前記スプレー軸線(X;X)の周囲に分散されている、流出ダクト(261−268)と;
を具備してなることを特徴とする噴霧器(P)。
【請求項2】
前記放出ダクト(261−268)の数と、前記軸線(X;X)方向において前記噴霧部材(1)に最も近接する前記二つの中間チャンバ(230,250)を相互接続するセットに属する前記中間チャネル(241−248;641−644)の数との比は、0.25以上であることを特徴とする請求項1に記載の噴霧器(P)。
【請求項3】
前記放出ダクト(261−268)の数は、4以上、好ましくは8以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の噴霧器(P)。
【請求項4】
同じセットに属する前記中間チャネル(221−224,241−248;621−622,641−644)は、前記スプレー軸線(X;X)の周囲に分散されており、かつ前記放出ダクト(261−268)は、前記軸線(X;X)の周囲に分散されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の噴霧器(P)。
【請求項5】
前記中間チャンバ(210,230,250)の数は2から8の範囲内にあることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の噴霧器(P)。
【請求項6】
前記放出ダクト(261−268)の数は、4以上、好ましくは8であり、
前記軸線(X;X)方向において前記噴霧部材(1)に最も近接する前記二つの中間チャンバ(230,250)を相互接続するセットに属する前記中間チャネル(241−248;641−644)の数と、前記軸線(X;X)方向において前記噴霧部材(1)から最も遠くにある前記二つの中間チャンバ(210,230)を相互接続するセットに属する前記中間チャネル(221−224;621−622)の数との比は、1.5から10の範囲内にあり、好ましくは2に等しいことを特徴とする請求項3に記載の噴霧器(P)。
【請求項7】
前記軸線(X;X)方向において前記噴霧部材(1)から最も遠くにある前記二つの中間チャンバ(210,230)を相互接続するセットに属する前記中間チャネル(221−224;621−622)の全流れ部分は、前記軸線(X;X)方向において前記噴霧部材(1)に最も近接する前記二つの中間チャンバ(230,250)を相互接続するセットに属する前記中間チャネル(241−248;641−644)の全流れ部分と等しいか、それより小さいことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の噴霧器(P)。
【請求項8】
同じセットの前記中間チャネル(221−224,241−248;621−622,641−644)は、実質的に互いに独立している各流れ部分(l221×h221,l242×h224)を有しており、かつ前記放出ダクト(261−268)は実質的に互いに独立した各流れ部分を有していることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の噴霧器(P)。
【請求項9】
前記放出ダクト(261−268)の全流れ部分は、1つ以上の前記流入ダクト(201)の全流れ部分に等しいか、あるいはそれ以上であり、前記放出ダクト(261−268)の全流れ部分は、同じセットに属する前記中間チャネル(221−224,241−248;621−622,641−644)の全流れ部分より大きいか、あるいはそれと等しく、かつ、同じセットに属する前記中間チャネル(221−224,241−248;621−622,641−644)の全流れ部分は、1つ以上の前記流入ダクト(201)の全流れ部分より大きいか、もしくはそれと等しいことを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の噴霧器(P)。
【請求項10】
前記中間チャンバ(210,230,250)および前記放出チャンバ(324)は、それぞれ、前記スプレー軸線(X;X)の周囲で円形に対称的な管形状であることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の噴霧器(P)。
【請求項11】
各中間チャンバ(210,230,250)は管状溝によって構成されており、かつ、各中間チャネル(221−224,241−248;621−622,641−644)は、前記スプレー軸線(X;X)に平行に延在するノッチによって構成されており、各溝および各ノッチは、前記内側部分(20)および/または前記外側部分(70)における各凹部によって形成されており、かつ前記外側部分(70)および前記内側部分(20)は、各凹部が全体的にカバーされるよう相補的な全体形状を有していることを特徴とする請求項8に記載の噴霧器(P)。
【請求項12】
同じセットに属する前記中間チャネル(221−224,241−248);621−622,641−644)は、並置されたセットに属する前記中間チャネル(221−224,241−248;621−622,641−644)に対して前記スプレー軸線(X;X)の周囲で角度(D;D)でオフセットされた、前記スプレー軸線(X;X)の周囲の角度ポジションを占めていることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか一項に記載の噴霧器(P)。
【請求項13】
前記スプレー軸線の周囲で回転動作するように取り付けられた少なくとも1つのリングをさらに具備してなる場合に、前記中間チャネルの前記セットが前記可動リング内に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の噴霧器(P)。
【請求項14】
各中間チャンバ(210,230,250)および中間チャネル(221−224,241−248;621−622,641−644)は、多孔質部分におけるキャビティによって形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれか一項に記載の噴霧器(P)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2012−510363(P2012−510363A)
【公表日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−539076(P2011−539076)
【出願日】平成21年12月1日(2009.12.1)
【国際出願番号】PCT/FR2009/052359
【国際公開番号】WO2010/063943
【国際公開日】平成22年6月10日(2010.6.10)
【出願人】(511080247)サム・テクノロジー (7)
【Fターム(参考)】