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被験体の細胞において生物学的標的を不活性化する試験化合物の能力を測定する方法
説明

被験体の細胞において生物学的標的を不活性化する試験化合物の能力を測定する方法

本発明は、被験体にインビボで投与される場合、生物学的標的のインヒビターである化合物(「試験化合物」)が目的の生物学的コンパートメントにおいて生物学的標的を阻害する能力を評価する方法を提供する。被験体の細胞において試験化合物が生物学的標的を不活性化する能力を測定する方法であって、以下の工程:(a)試験化合物を被験体に投与して、試験化合物と反応する、被験体の身体中の生物学的標的が不活性化され、試験化合物と反応しない生物学的標的は遊離のままである、工程;(b)1つ以上の細胞種を含む生物学的サンプルを被験体から除去する工程;(c)生物学的サンプル又はそれらのフラクション内の遊離の生物学的標的の量を決定する工程;及び(d)工程(c)において決定される量とコントロールサンプル中の遊離の生物学的標的の量とを比較する工程を含む、方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、米国仮特許出願番号第60/460,920号(2003年4月7日出願)に対する優先権を請求し、この内容全体は本明細書中に参考として組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
薬物開発のプロセスはしばしば、生物学的標的分子に結合し、生物学的標的分子の活性を調整する化合物の同定に関係する。例えば、標的のためのリガンドとしての初期スクリーニングによって同定される化合物を、次いで、インビトロでの細胞ベースのアッセイ又は細胞を含まないアッセイにおいてそれらの化合物が標的の活性を調整する能力について評価することができる。しかし、候補薬物のインビトロ活性はほとんどの場合において直接的に決定されるが、被験体にインビボで投与される場合、候補薬物が目的の生物学的コンパートメントにおける標的に影響を与える能力を決定するのは非常に困難である。しかし、このような情報は、適切な用量及び候補薬物の投薬スケジュールを決定し、生物学的標的と観察された臨床効果との影響を関係付けるために特に高価値であり得る。
【0003】
現在、目的の生物学的標的の1つは種々のタンパク質からのN−末端メチオニン残基の翻訳後開裂を触媒する酵素であるメチオニンアミノペプチダーゼ−2である。この酵素は、真菌代謝物フマギリンの分子標的であり、種々のアナログと共に、内皮細胞の増殖及び分裂を停止し、抗血管形成活性を有することが示された。それ故に、メチオニンアミノペプチダーゼ−2は、異常性血管形成と関連する疾患、例えば固体腫瘍を処置するために使用可能な化合物の開発のための分子標的として目的のものである。
【0004】
メチオニンアミノペプチダーゼ−2及び治療薬剤として他の生物学的標的を阻害する化合物の開発は、分子標的に対するこのような化合物のインビボ効果を測定する方法によって補助される。従って、標的組織において、インビボで投与される生物学的標的のインヒビターの、生物学的標的、例えば、メチオニンアミノペプチダーゼ−2の活性に対する影響を決定する方法が必要とされる。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の概要)
本発明は、被験体にインビボで投与される場合、生物学的標的のインヒビターである化合物(「試験化合物」)が目的の生物学的コンパートメントにおいて生物学的標的を阻害する能力を評価する方法を提供する。特に、本方法は、試験化合物によって不活性化されない、生物学的サンプルにおける生物学的標的の量又はフラクションの決定を可能にする。本方法は、以下の工程:(1)試験化合物を被験体に投与して、試験化合物と反応する被験体の身体中の生物学的標的が不活性化され、試験化合物と反応しない生物学的標的は遊離のままである、工程と;(2)1つ以上の細胞種を含む生物学的サンプルを被験体から除去する工程と;(3)生物学的サンプル又はそれらのフラクション中の遊離の生物学的標的の量を決定する工程と;及び、場合により、(4)工程(3)において決定される量とコントロールサンプル中の遊離の生物学的標的の量とを比較する工程とを含む。コントロールサンプルにおいて決定される量と比較した場合の工程(3)において決定される遊離の生物学的標的の量の減少は、生物学的サンプル又はそれらのフラクションにおける不活性化された生物学的標的の量の測定値を与える。
【0006】
1つの実施形態では、生物学的標的はメチオニンアミノペプチダーゼ−2(以下、「MetAP−2」とも称される)であり、本発明は、被験体にインビボで投与される場合、MetAP−2のインヒビターである試験化合物が目的の生物学的コンパートメントにおいてMetAP−2活性を阻害する能力を評価する方法を提供する。特に、本方法は、試験化合物によって不活性化されない、生物学的サンプルにおけるMetAP−2の量又はフラクションの決定を可能にする。本方法は、以下の工程:(1)試験化合物を被験体に投与して、被験体の身体中の、試験化合物と反応するMetAP−2は不活性化されたMetAP−2であり、試験化合物と反応しないMetAP−2は遊離のMetAP−2である、工程と;(2)1つ以上の細胞種を含む生物学的サンプルを被験体から除去する工程と;(3)生物学的サンプル又はそれらのフラクション内の遊離のMetAP−2の量を決定する工程と;及び、場合により、(4)工程(3)において決定される量とコントロールサンプル中の遊離のMetAP−2の量とを比較する工程とを含む。コントロールサンプルにおいて決定される量と比較した場合の工程(3)において決定される遊離のMetAP−2の量の減少は、生物学的サンプル又はそれらのフラクションにおける不活性化されたMetAP−2の量の測定値を与える。
【0007】
1つの実施形態では、生物学的サンプル又はそれらのフラクションにおける遊離の生物学的標的、例えばMetAP−2の量が、以下の工程:(i)生物学的サンプル又はそれらのフラクションと生物学的標的の飽和量の定量可能な不可逆インヒビターとを接触させて、遊離の生物学的標的の実質的に全てが定量可能な不可逆生物学的標的インヒビターと反応して標的/インヒビター複合体を形成する工程と;及び工程(i)において形成される標的/インヒビター複合体の量を決定する工程とを含む方法によって決定される。
【0008】
試験化合物は、生物学的標的のインヒビターであるか、そうであると考えられる任意の化合物であることができる。好ましくは、試験化合物は、インビトロアッセイにおいて、例えば、細胞ベースのアッセイ又は細胞を含まないアッセイにおいて、生物学的標的のインヒビターであることが示されている。試験化合物は、好ましくは、生物学的標的の活性部位に指向するインヒビターである化合物であるか、又は生物学的分子の生物学的に関連するリガンド結合部位に結合する化合物である。試験化合物はさらに、例えば、アロステリック効果を介して、活性部位以外の部位で生物学的標的に結合することによって、生物学的標的を阻害する化合物であることができる。
【0009】
別の実施形態では、本発明は、生物学的サンプルにおいて、生物学的標的、例えばMetAP−2の不可逆インヒビターの量を決定するための方法を提供する。本方法は、以下の工程:(1)生物学的サンプルと飽和量の生物学的標的とを接触させて、生物学的標的の不可逆インヒビターの実質的に全てが、生物学的標的と反応して生物学的標的を不活性化させ、不可逆インヒビターと反応しない生物学的標的は遊離の生物学的標的である、工程と;(2)遊離の生物学的標的の量を決定する工程と;及び(3)遊離の生物学的標的の量と工程(1)において添加される生物学的標的の量とを比較する工程とを含み、工程(1)において測定される量と比較した場合の工程(2)において測定される量の減少は、生物学的サンプル中の不可逆インヒビターの量の測定値を与える。
【0010】
別の実施形態では、上記工程(3)は、遊離の生物学的標的の量と、コントロール生物学的サンプル中の遊離の生物学的標的の量とを比較する工程によって置換される。コントロール生物学的サンプルは、生物学的サンプルと同一のサンプルであるが、被験体から誘導されるか、又は不可逆インヒビターが投与されないインビトロ系から誘導される。コントロール生物学的サンプルはさらに、上述の方法の工程(1)と実質的に同一の様式で生物学的標的と接触する。
【0011】
1つの実施形態では、遊離の生物学的標的の量は、生物学的サンプル中の生物学的標的の活性を測定することによって決定される。別の実施形態では、遊離の生物学的標的の量は、以下の工程:(i)生物学的サンプルと生物学的標的の飽和量の不可逆の定量可能なインヒビターとを接触させて、遊離の生物学的標的の実質的に全てが不可逆の定量可能なインヒビターと反応して標的/インヒビター複合体を形成する工程と;及び、(ii)工程(i)において作製される標的/インヒビター複合体の量を決定する工程とを含む方法によって決定される。工程(i)においてサンプルに添加される酵素の量と比較した場合に、形成される複合体の量の減少は、不活性化された生物学的標的の量の測定値であり、従って、生物学的サンプル中の不可逆インヒビターの量の測定値である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
(発明の詳細な説明)
本発明は、被験体の特定の組織又は細胞の集合又は他の生物学的コンパートメントにおける生物学的標的の活性レベルについて、インビボで被験体に投与される試験化合物の効果を決定するための方法を提供する。特定的には、本方法は、特定の生物学的コンパートメント又は細胞種内での試験化合物による生物学的標的の不活性化度を決定することができる。本方法は、例えば、目的の組織又は細胞種内で試験化合物が生物学的標的の活性を阻害する能力を評価するために使用することができる。この情報は、インビボで生物学的標的の効果的なインヒビターである化合物を同定するための使用することができる。本方法はさらに、被験体、例えば、生物学的標的のインヒビターで処置可能な状態を患う患者の特定の試験化合物、例えば、薬物又は候補薬物である試験化合物に対する応答を評価するために使用することができる。本方法はさらに、インビボでの試験化合物の異なる投与経路を評価するために、及び/又は試験化合物の投薬量及び頻度を最適化するために使用することができる。
【0013】
第1の実施形態では、本発明の方法は以下の工程を含む:(1)試験化合物を被験体に投与して、試験化合物と反応する、被験体の身体中の生物学的標的が不活性化され、試験化合物と反応しない生物学的標的は遊離のままである、工程と;(2)1つ以上の細胞種を含む生物学的サンプルを被験体から除去する工程と;(3)生物学的サンプル又はそれらのフラクション内の遊離の生物学的標的の量を決定する工程と;及び、場合により、(4)工程(3)において決定される量とコントロールサンプル中の遊離の生物学的標的の量とを比較する工程。
【0014】
生物学的標的は、薬学治療の標的又は潜在的な標的である任意の生物学的分子であることができる。例えば、生物学的標的は、疾患の開始又は進行にかかわる生物学的分子であることができる。生物学的標的は、例えば、ペプチド、タンパク質又は核酸であることができる。好ましくは、生物学的標的はタンパク質である。例えば、生物学的標的はサイトカイン;レセプター、例えば、CCR5、CXCR4を含むG−タンパク質共役型レセプター、ソマトスタチンレセプター、及びGnRHレセプター;核転写因子、例えばアンドロゲンレセプター、エストロゲンレセプター、NFkB又はNFAT;レセプターキナーゼ、例えば、EGFR、VEGFR、インスリン様増殖因子レセプター及びHer−2/Neu;ポリDNA分子、又はRNA分子であることができる。他の好適な生物学的標的としては、酵素、例えば、キナーゼ、例えば、チロシンキナーゼ又はセリン/スレオニンキナーゼ;チミジレートシンターゼ;シクロオキシゲナーゼ、例えば、プロスタグランジンGシンターゼ、プロスタグランジンHシンターゼ;プロテアーゼ、例えば、セリンプロテアーゼ、例えば、トリプシン;及びペニシリン結合タンパク質が挙げられる。好ましい実施形態では、生物学的標的はMetAP−2である。
【0015】
本発明の目的のために、化合物は、生物学的標的と結合する場合、生物学的標的「と反応する」。化合物は、化合物と標的との間の共有結合の形成を介して標的と結合することができるか、又は、例えば、イオン相互作用、疎水性相互作用、極性相互作用、水素結合、又はこれらの種類の相互作用の2つ以上の組み合わせを介して、非共有結合することができる。
【0016】
1つの実施形態では、遊離の生物学的標的の量は、アッセイ、例えば、活性アッセイ又は結合アッセイを用いて測定される。例えば、レセプターがその内因性リガンドに結合する能力は、サンプル中の遊離のレセプターの量を決定するために使用することができる。生物学的標的が酵素である場合、例えば、サンプルの酵素活性はさらに、標準的な活性アッセイを用いて決定することができる。
【0017】
別の実施形態では、生物学的サンプル中の遊離の生物学的標的の量を決定する工程(工程(3))は、以下の工程:(i)生物学的サンプル又はそれらのフラクションと生物学的標的の飽和量の定量可能な不可逆インヒビターとを接触させて、遊離の生物学的標的の実質的に全てが定量可能な不可逆生物学的標的インヒビターと反応して標的/インヒビター複合体を形成する工程と;及び(ii)工程(i)において形成される標的/インヒビター複合体の量を決定する工程とを含む方法によって達成される。この実施形態では、工程(3)において決定される遊離の生物学的標的の量とコントロールサンプル中の遊離の生物学的標的の量とを比較する工程(工程(4))は、工程(ii)において決定される標的/インヒビター複合体の量とコントロール生物学的サンプル中で形成される標的/インヒビター複合体の量とを比較する工程を含む方法によって達成され、ここで、コントロール生物学的サンプルにおいて形成される量と比較した場合の工程(ii)において決定される標的/インヒビター複合体の量の減少は、生物学的サンプル中の生物学的標的の不活性化度の測定値を与える。
【0018】
好ましい実施形態では、本発明は、被験体にインビボで投与される場合、被験体中の1つ以上の細胞種において試験化合物がMetAP−2を不活性化する能力を測定する方法を提供する。本方法は、以下の工程:(1)試験化合物を被験体に投与して、被験体の身体において試験化合物と反応するMetAP−2が不活性化されたMetAP−2であり、試験化合物と反応しないMetAP−2が遊離のMetAP−2である、工程と;(2)被験体から生物学的サンプルを除去する工程であって、ここで、生物学的サンプルが1つ以上の種類の細胞を含む、工程と;(3)生物学的サンプル又はそれらのフラクション中の遊離のMetAP−2の量を決定する工程と;及び、場合により(4)工程(3)において決定される遊離のMetAP−2の量とコントロールサンプルにおいて決定される遊離のMetAP−2の量とを比較する工程とを含む。
【0019】
1つの実施形態では、生物学的サンプル又はそれらのフラクションにおける遊離のMetAP−2の量は、サンプル中のMetAP−2酵素活性を測定することによって決定される。酵素活性と存在する活性酵素の量との相関関係が与えられ、遊離の酵素の量がこの様式で決定されてもよい。MetAP−2活性を測定するための方法は当該技術分野で公知であり、例えば、米国特許第6,261,794号(本明細書にその全体が参考として組み込まれる)中に教示される方法が挙げられる。
【0020】
別の実施形態では、生物学的サンプル又はそれらのフラクションにおける遊離のMetAP−2の量は、以下の工程:(i)生物学的サンプルまたはそのフラクションと飽和量の定量可能な不可逆MetAP−2インヒビターとを接触させて、生物学的サンプル中の遊離のMetAP−2の実質的に全てが定量可能な不可逆Metap−2インヒビターと反応してMetAP−2/インヒビター複合体を形成する工程と;及び(ii)工程(i)において作製されるMetAP−2/インヒビター複合体の量を決定する工程とを含む方法によって決定される。工程(ii)において決定される量は、コントロール生物学的サンプルにおいて形成されるMetAP−2/インヒビター複合体の量と比較することができ、ここで、コントロール生物学的サンプルにおいて形成される量と比較した場合の工程(ii)において決定されるMetAP−2/インヒビター複合体の量の減少は、生物学的サンプル中のMetAP−2の不活性化度の測定値を与える。
【0021】
本方法では、試験化合物は任意の好適な経路によって被験体に投与することができる。試験化合物が目的の生物学的コンパートメント内でMetAP−2分子のフラクションを不活性化する場合、この生物学的コンパートメントは不活性化されたMetAP−2分子を含み、試験化合物がコンパートメント中のいずれのMetAP−2分子も不活性化しない場合、生物学的コンパートメントは遊離のMetAP−2を含む。「不活性化されたMetAP−2」は、本明細書でこの用語が使用される場合、試験化合物と反応し、それ故に、定量可能なMetAP−2インヒビターと反応することができないMetAP−2を指す。「遊離のMetAP−2」は、本明細書でこの用語が使用される場合、試験化合物との反応によって不活性化されず、それにより、定量可能なMetAP−2インヒビターを反応することが可能なMetAP−2分子を指す。遊離のMetAP−2と不可逆の定量可能なMetAP−2インヒビターとの反応は、MetAP−2/インヒビター複合体を作製する。次いで、形成されるMetAP−2/インヒビター複合体の量が決定され、場合により、コントロールサンプルにおいて形成される複合体の量と比較される。コントロールと比較した場合の試験化合物の投与後に形成される複合体の量の減少は、不活性化されたMetAP−2が試験サンプル中に存在するためであると考えられ、それによって、MetAP−2の不活性化度の測定値を与える。
【0022】
形成されるこのような複合体の量は、1つの実施形態において、コントロール生物学的サンプル、例えば、試験化合物の投与前に被験体から除去されているが、それ以外は目的の生物学的サンプルとは同一であるサンプル中で形成されるこのような複合体の量と比較することができるか;又は、全MetAP−2タンパク質を定量し、サンプル中の全MetAP−2を基準として、形成される複合体のフラクションを決定することができる。従って、本方法は、被験体の特定の組織又は細胞種が試験化合物によって不活性化されている、全MetAP−2のフラクションを決定することができる。1つの極端な例では、試験化合物のインビボ投与は、生物学的サンプルが誘導される細胞又は組織中のMetAP−2の実質的に全てを不活性化し、この場合には、形成される複合体の量は、生物学的サンプル中の全MetAP−2タンパク質と比較して小さい。他の極端な例では、試験化合物は生物学的サンプルが誘導される細胞又は組織中のMetAP−2をほとんど又は全く不活性化しない。この状況では、形成される複合体の量は、生物学的サンプル中の全MetAP−2タンパク質に近い。
【0023】
例えば、試験化合物を被験体に投与する前に、コントロール生物学的サンプルは被験体から除去される。コントロール生物学的サンプルは、試験化合物の投与後に除去される生物学的サンプルと同一であり、実質的に同一の様式で加工又はフラクション化される。コントロール生物学的サンプル、又はそれらの適切なフラクションは、定量可能な不可逆MetAP−2インヒビターと接触する。次いで、コントロールサンプルにおいて形成されるMetAP−2−不可逆インヒビター複合体の量が測定され、工程(4)において決定される結果と比較される。コントロール生物学的サンプル又はそれらのフラクションについて測定された量と比較した場合の、試験化合物を投与した後の生物学的サンプル又はそれらのフラクションについて測定される複合体の量の減少は、試験化合物をインビボで投与することによって生物学的サンプル内の全MetAP−2の一部分が不活性化した結果であると考えられる。
【0024】
1つの実施形態では、工程(3)において決定される結果は、試験化合物に暴露されていない1つ以上のコントロール動物から得られた、1つ以上のそれ以外は同一の生物学的サンプルから得られた結果と比較される。生物学的サンプルを除去する前に、好ましくは、試験化合物について使用される同じ投与経路を介して、プラセボ又はビヒクルをコントロール動物に投与することができる。生物学的サンプルは、好ましくは、試験動物から生物学的サンプルを除去及び加工するのと同じ様式で、コントロール動物から除去され、加工される。
【0025】
別の実施形態では、生物学的サンプル中の全MetAP−2が決定され、形成される複合体の量と比較される。サンプル中のMetAP−2タンパク質の全量は、例えば、MetAP−2に特異的な抗体を用いて、及び抗体とタンパク質との間の複合体の量を決定する方法、例えば、酵素結合イムノソルベントアッセイ(ELISA)を用いて決定される。一般的に、本明細書中では、サンプル中の全MetAP−2タンパク質は不活性化されたMetAP−2及びMetAP−2/インヒビター複合体の合計であると推定される。従って、MetAP−2タンパク質の全量と比較した場合に、形成される複合体の量の比較は、試験化合物によって不活性化したMetAP−2の量の測定値を与える。
【0026】
別の実施形態では、コントロール生物学的サンプルは、被験体に試験化合物を投与する前に、試験被験体から除去される。この実施形態では、コントロール生物学的サンプルは、好ましくは、試験動物から生物学的サンプルを除去及び加工するのと同じ様式で、被験体から除去され、加工される。コントロール及び試験生物学的サンプルの両方が、飽和量の定量可能なインヒビターに供され、形成される複合体の量が、この2つの場合について比較される。コントロールサンプルにおいて形成される量と比較した場合の試験サンプルにおいて形成される複合体の量の減少は、試験サンプル中のMetAP−2の試験化合物による不活性化の測定値を与える。
【0027】
試験化合物は、インビボ阻害活性の評価が望ましい任意の化合物であることができる。好ましくは、試験化合物は、インビトロでその生物学的標的を阻害する能力を有する。
【0028】
インビトロでのMetAP−2阻害活性は、当該技術分野で公知の方法、例えば、米国特許第6,261,794号に開示されるアッセイを用いて決定することができる。MetAP−2活性を阻害する種々の化合物は公知である。好適なMetAP−2インヒビターとしては、米国特許第6,207,704号;同第6,063,812号;同第6,040,337号;同第5,204,345号;同第5,789,405号;同第5,180,735号;同第5,180,738号;同第5,166,172号;同第5,164,410号;及び公開されたPCT出願WO99/61432;WO02/05804;WO02/42295;WO99/59987;及びWO99/59986に記載されるフマギリン誘導体が挙げられる。
【0029】
好ましくは、試験化合物は、生物学的標的に強固に結合する。より好ましくは、試験化合物は、生物学的標的の不可逆インヒビターである。「不可逆インヒビター」は、本明細書中でこの用語が使用される場合、生物学的標的を阻害し、アッセイが終了するのに必要な時間と比較して、生物学的標的から解離する速度が遅い化合物である。例えば、試験化合物が生物学的標的から速度kで解離する場合、もともと不活性化された生物学的標的の50%が、約0.69302/k時間、不活性化されたままで残る。従って、アッセイの終了時間tが、約0.7/k未満、0.6/k未満、0.5/k未満、0.4/k未満、0.3/k未満、0.2/k未満又は0.1/k未満であることが好ましい。1つの実施形態では、不可逆インヒビターは生物学的標的と反応して共有結合を形成する。
【0030】
生物学的標的がMetAP−2である場合、試験化合物は、好ましくは、MetAP−2酵素の活性部位と相互作用し、その結果、試験化合物の分子がMetAP−2の分子と接触すると、酵素の活性部位に試験化合物がとどまり、MetAP−2分子と別のインヒビター分子との反応をブロックする。試験化合物はさらに、活性部位以外のMetAP−2上の部位に結合することによってMetAP−2を阻害する化合物であることができる。好ましくは、試験化合物は、MetAP−2の不可逆インヒビターである。このような化合物は、MetAP−2の酵素活性を阻害し、酵素から十分にゆっくりと解離し、その結果、本発明の方法の時間スケールでは、酵素からの解離はほとんどないと予想される。Metap2の好適な不可逆インヒビターとしては、MetAP−2の共有結合インヒビターが挙げられる。
【0031】
「MetAP−2の共有結合インヒビター」は、MetAP−2分子の活性部位中の官能基と反応してインヒビターと酵素の共有結合を形成する不可逆インヒビターである。MetAP−2の共有結合インヒビターの好適な例としては、上に記載されるような、オバリジン、フマギリン、フマギロール及びフマギリンアナログが挙げられる。
【0032】
「飽和量」は、本明細書中でこの用語が使用される場合、特定の反応パートナーに対して相対的にモル基準で過剰である化合物の量を指す。例えば、不可逆の定量可能なMetAP−2インヒビターは、遊離のMetAP−2の予定された量よりもモル過剰で存在する場合、飽和量で存在する。不可逆の定量可能なMetAP−2インヒビターは、例えば、遊離のMetAP−2の予定された量の1.1〜10倍モル過剰で存在することができる。遊離のMetAP−2の予定された量は、例えば、コントロールサンプル中で形成されるMetAP−2/インヒビター複合体の量を用いて決定することができる。あるいは、不可逆の定量可能なMetAP−2インヒビターは、滴定することができ、添加されるインヒビターが増えるにつれてMetAP−2/インヒビター複合体の量が決定される。飽和量の不可逆の定量可能なMetAP−2インヒビターは、より多くの不可逆の定量可能なMetAP−2インヒビターの添加が、もはや形成されるMetAP−2/インヒビター複合体の量が増加しない場合に存在する。好ましい実施形態では、飽和量の不可逆の定量可能なインヒビター存在下で、サンプル中の遊離の生物学的標的の実質的に全てが標的/インヒビター複合体に共有結合する。本発明の方法の操作のために、遊離の生物学的標的の全ての分子が標的/インヒビター複合体に変換されることは必要ではないが、複合体に変換される量は遊離のままである量よりも大きいべきである。すなわち、遊離の生物学的標的の約50%より多い量、好ましくは少なくとも約60%、さらに好ましくは少なくとも約75%、最も好ましくは少なくとも約90%が標的/インヒビター複合体に変換されるべきである。
【0033】
試験化合物は、好適な経路、例えば、筋肉内、静脈内、皮下及び腹腔内注射を含む非経口;又は頬、経口、膣、直腸、眼球、眼球内、鼻腔、局所、皮内又は経皮経路を介して被験体に投与することができる。試験化合物は、当該技術分野で公知の方法を用いて投与のために処方化することができ、好ましくは、試験化合物の化学的性質と一致し、投与の意図される経路と一致する様式で処方化される。
【0034】
「生物学的コンパートメント」は、本明細書中でこの用語が使用される場合、被験体の身体の一部分であり、例えば、臓器又は臓器の集合、組織又は組織の集合、又は細胞又は細胞の集合、又は細胞種であることができる。生物学的サンプルは、被験体から除去される任意の臓器、組織、細胞又はそれらの組み合わせを含むことができ、1つの実施形態では、試験化合物が治療効果の少なくとも一部分を担うと予想される組織又は細胞種である。例えば、生物学的サンプル又はそれらのフラクションは、全血、血液フラクション、又は血液細胞の特定の集合、例えば、赤血球、白血球、T−細胞、B−細胞、マクロファージ、又は他の専門的な抗原が存在する細胞;白血病細胞、リンパ腫細胞、腫瘍組織;癌細胞;骨髄;滑膜、滑膜液、脳脊髄液、皮膚、肝臓組織又は細胞、心臓組織、肺組織、脳組織、筋肉組織、骨、上皮、内皮、前立腺組織、胸部組織、リンパ節、及び脾臓であることができる。1つの実施形態では、生物学的サンプルは、定量可能なインヒビターと接触する前に加工される。このような加工としては当該技術分野で公知の方法が挙げられ、例えば、生物学的サンプル、組織均質物、及び細胞溶解物からの特定の細胞種の単離を挙げることができる。好ましい生物学的サンプル又はそれらのフラクションとしては、白血球、肝臓、リンパ節及び脾臓が挙げられる。
【0035】
「定量可能なインヒビター」は、本明細書中でこの用語が使用される場合、以下を含む分子である。(1)生物学的標的と相互作用して生物学的標的を阻害する部分(「結合」部分)及び(2)インヒビター又はインヒビター/生物学的標的複合体の固定化又は定量を可能にする部分(「定量部分」)。好ましくは、結合部分は、試験化合物と同じ部位で生物学的標的に結合する。この実施形態では、生物学的標的の分子と試験化合物との間の反応は、生物学的標的の分子と定量可能なインヒビターとの間の後に続く反応を妨害する。好適な定量部分としては、ビオチン部分;メトトレキサート部分:放射能同位体、例えば、トリチウム又は125I;蛍光部分、例えば、フルオロセイン;抗体、例えば、生物学的標的と相互作用する部分に共有結合する抗体;一本鎖オリゴヌクレオチド、及び当該技術分野で公知の他のものが挙げられる。標的及び好適な結合部分の例としては、チミジレートシンターゼ/ジデアザフォレート誘導体;シクロオキシゲナーゼ/アセチルサリチル酸;セリンプロテアーゼ/フェニルメチルスルホニルフルオリド及びN−α−p−トシル−L−リジンクロロメチルケトン;ペニシリン結合タンパク質/ペニシリンが挙げられる。
【0036】
1つの実施形態では、標的/インヒビター複合体は、好適な技術、例えば、サイズに基づいて分子を分離する技術、例えば、サイズ排除クロマトグラフィー及びゲル電気泳動を用いて、未反応の定量可能なインヒビターから分離される。例えば、定量部分が蛍光部分である場合、得られた標的/インヒビターフラクションの蛍光強度は、存在する複合体の量を決定するために使用することができる。同様に、定量部分が放射能同位体である場合、標的/インヒビターフラクションの放射能活性のレベルは、形成される複合体の量を定量するために使用することができる。
【0037】
「定量可能なMetAP−2インヒビター」は、上に記載されるように、MetAP−2の不可逆の定量可能なインヒビターである。好ましい定量可能なMetAP−2インヒビターは、共有結合MetAP−2インヒビターである。特に好ましい定量可能なMetAP−2インヒビターは、定量部分を含むフマギリンアナログである。
【0038】
被験体は、試験化合物の効果についての情報が望ましい任意の動物であることができる。好ましくは、被験体は、哺乳動物、例えば、げっ歯類、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ヒツジ又はブタ、又は霊長類、例えば、非ヒト霊長類、例えばサル又は類人猿、又はヒトである。1つの実施形態では、被験体は、実験動物であり、好ましくはマウス又はラットである。被験体はさらに、ヒトの疾患(例えば、固体腫瘍及び血液の癌、リウマチ性関節炎又は制御不可能な又は所望でない血管形成及び/又は炎症に関連する他の疾患癌)と類似した症状が進むように遺伝子操作又は他の操作をされた実験動物であることができる。
【0039】
1つの実施形態では、定量可能なMetAP−2インヒビターは、以下の一般構造Iを有するフマギリンアナログである。
【0040】
【化3】

式中、Lはリンカー基であり、Xはビオチニル部分である。Lは、フマギリン中心に対してビオチン部分を結合させるのに好適な任意の部分であることができる。好適な定量可能なMetap2インヒビターの例としては、Griffith et al.(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 95:15183−15188(1998);Chem.Biol 4:461−471(1997))及びSin et al.,(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 94:6099−6103(1997))(これらはそれぞれその全体が本明細書中に組み込まれる)に開示されるビオチン−フマギリン結合体が挙げられる。式Iの好ましい化合物は、式IIの化合物である。
【0041】
【化4】

形成されるMetAP−2/インヒビター複合体の量は、種々の方法、例えば、実施例2に記載されるプロトコルを用いて決定することができる。1つの実施形態では、複合体は、定量部分が結合する固体支持体を用いて固定される。例えば、固体支持体は、定量部分と共有結合又は非共有結合によって相互作用する表面結合部分を含むことができる。
【0042】
定量部分がビオチンである場合、例えば、好適な表面結合部分はアビジン及びストレプトアビジンを含み、これらはビーズ、プレート及び当該技術分野で公知の他の固体支持体の表面に結合させることができる。固体支持体は、好ましくは、任意のバックグラウンドシグナルを除去するために洗浄される。固定された複合体は、例えば酵素結合イムノソルベントアッセイ(ELISA)を用いて定量することができる。実施例1に示される実施形態では、MetAP−2はビオチニル化フマギリンアナログと複合体を形成し、得られたMetAP−2/インヒビター複合体はストレプトアビジンビーズ上に捕捉される。固定された複合体は、抗−MetAP−2抗体と接触した後、二次抗体に接触する。この結果は、単離されたMetAP−2を用いた標準的な曲線と比較することができる。
【0043】
代替の実施形態では、MetAP2/インヒビター複合体は、固定された抗−MetAP−2抗体を用いて捕捉され、アビジン−又はストレプトアビジン−で標識された検出部分と接触する。ビオチニル化フマギリン誘導体は、次いで、アビジン又はストレプトアビジン基と複合体化され、複合体に検出部分をカップリングさせる。例えば、蛍光タグ又は放射線核種は、アビジン又はストレプトアビジンに接続することができる。別の実施形態では、MetAP−2/インヒビター複合体は、好適な分離方法、例えば、透析又はゲルろ過クロマトグラフィーによって未反応の定量可能なMetAP−2インヒビターから分離される。MetAP−2/インヒビター複合体を含むフラクションは、次いで、当該技術分野で公知のように、定量部分について好適な方法を介して分析される。例えば、定量部分が蛍光基である場合、蛍光強度を決定することができる。定量部分が放射線核種である場合、フラクションの放射能活性レベルを決定することができる。
【0044】
なお別の実施形態では、本発明は、生物学的サンプルにおいて、生物学的標的、例えばMetAP−2の不可逆インヒビターである化合物を定量する方法を提供する。この方法は、以下の工程:(1)生物学的サンプルと飽和量の生物学的標的とを接触させて、生物学的標的の不可逆インヒビターである化合物の実質的に全てが生物学的標的と反応して不活性化された生物学的標的及び遊離の生物学的標的を形成する工程と;及び(2)前記生物学的サンプル中の生物学的標的の量を決定する工程とを含む。
【0045】
1つの実施形態では、遊離の生物学的標的の量は、生物学的標的の活性、例えば酵素活性又は結合活性を測定することによって決定される。
【0046】
別の実施形態では、遊離の生物学的標的の量は、以下の工程:(i)生物学的サンプルと生物学的標的の飽和量の定量可能なインヒビターとを接触させて、生物学的標的サンプル中の遊離の生物学的標的の実質的に全てが定量可能な不可逆インヒビターと反応して標的/インヒビター複合体を形成する工程と;(ii)工程(i)において作製される標的/インヒビター複合体の量を決定する工程と;及び(iii)工程(i)において決定される標的/インヒビター複合体の量と工程(1)において添加される生物学的標的の全量とを比較する工程とを含む方法によって決定され、ここで、工程(1)において添加される生物学的標的の量と比較した場合の工程(ii)において決定される標的/インヒビター複合体の量の減少は、前記生物学的標的の不可逆インヒビターである前記生物学的サンプル中の化合物の量を示す。
【0047】
この実施形態では、生物学的標的は、生物学的サンプル中に不可逆インヒビターが予定された量よりもモル過剰で存在する場合、不可逆インヒビターの飽和量で存在する。生物学的標的は、例えば、不可逆インヒビターの予定された量の1.1〜10倍モル過剰で存在することができる。不可逆インヒビターの予定された量は、例えば、インヒビター/インヒビター複合体クロマトグラフィー決定法を用いて決定することができる。本発明の方法の操作のために、不可逆インヒビターの全ての分子が生物学的標的と反応することは必要ではないが、生物学的標的と反応する量はそうでない量と比較して大きいべきである。すなわち、不可逆インヒビターの約50%より多い量、好ましくは少なくとも約60%、さらに好ましくは少なくとも約75%、最も好ましくは少なくとも約90%が生物学的標的と反応すべきである。
【0048】
不可逆インヒビターは、1個の分子種又は2つ以上の種の組合せであることができる。例えば、不可逆インヒビターは、インビボで被験体に投与される試験化合物、試験化合物の1つ以上の活性代謝物又はそれらの組み合わせであることができる。
【0049】
生物学的サンプルは、被験体、例えば、インビボで試験化合物を投与可能な被験体から除去される生物学的サンプル、又はインビトロアッセイ、例えば、細胞ベースのアッセイ又は細胞を含まないアッセイで使用されるサンプルであることができる。例えば、生物学的サンプルは、インビトロで肝臓ミクロソームを含むことができ、本方法は、例えば、肝臓ミクロソームと共に試験化合物をインキュベートした後に残る全インヒビター活性を決定するために使用することができる。このようなインキュベーションの後に、活性は、親化合物、1つ以上の活性代謝物、又はそれらの組み合わせに起因する。
【0050】
本方法はさらに、生物学的サンプルの他の分析、例えば、フローサイトメトリー、免疫組織化学、ゲル電気泳動、Westernブロッティング、ELISAを介する可溶性分子の捕捉と組み合わせることができる。例えば、生物学的サンプル内の1つ又は複数の細胞種上の細胞外又は細胞内タンパク質は、フローサイトメーターによって検出可能な蛍光分子で標識された抗体と接触させることができる。データの分析は、例えば、生物学的サンプル内の細胞の数又は種類における変化、生物学的サンプル内の細胞の表面及び/又は内側表面上の分子発現レベルにおける変化、生物学的サンプル内の細胞の複製段階を決定することができる。生物学的サンプルの好ましい種類は、全血、骨髄、リンパ節、脾臓、胸腺、又は血管形成又は炎症の任意の領域から誘導される。発現を観察することができる分子の好適な例としては、CD3、CD4、CD8、GD11a、CD11b、CD19、CD24、CD25、CD26、CD34、CD43、CD44、CD45R、CD45RA、CD45RB、CD45RO、CD62L、CD71、CD117、CD127、CXCR4、及びDNAが挙げられる。
【0051】
本発明は、以下の実施例によってさらに説明されるが、限定を意図すべきではない。本明細書全体で引用される全ての参考文献、特許及び公開された特許出願の内容、ならびに図面は、本明細書中に参考として組み込まれる。
【実施例】
【0052】
実施例1:式IIのビオチニル化フマギリンアナログ(化合物1)の合成
Fmoc−Lys(ビオチン)−OH1.8mmol(1.2当量)を乾燥DMF10mLに溶解した。4.8当量のDIEAを添加し、この溶液をカルボン酸が溶液になるまで穏やかに加熱した。次いで、この溶液を室温まで冷却した。オーブンで乾燥した丸底フラスコに、塩化2−クロロトリチル樹脂(Advanced Chem Tech)1.5mmolを乾燥ジクロロメタン(「DCM」10mL)中で膨潤させた。Fmoc−Lys(ビオチン)−OH溶液を懸濁した樹脂に添加し、乾燥N下で4時間攪拌した。次いで、反応混合物をろ別し、DMF3×3mL、DCM:MeOH:DIEA(17:6:2)3×3mL、DCM3×3mL、DMF2×3mL、及びDCM3×3mLで樹脂をすすいだ。次いで、樹脂をKOHで高減圧下2時間乾燥した。FMOC−Lys(ビオチン)のついた樹脂は、ジベンゾフルベン吸収によって約0.63mmol/gであると決定された。
【0053】
Fmoc−Ado−OH、Fmoc−Ado−OH、及びFmoc−D−Val−OHを、FMOC脱保護のためのDMF中の20%ピペリジンを用いて(2×5分)、及びカップリングのためのDMF中の0.4M NMM中の5当量のFMOC−アミノ酸/HBTU(1×1時間)を用いて、Rainin PS−3ペプチド合成機中で連続してカップリングさせた。DMF中の20%ピペリジンを用いて(2×5分)PS−3上でN末端Fmoc基を除去した。
【0054】
化合物−樹脂0.6mmolを乾燥DCM9mL中で膨潤させた。この懸濁液に、O−スクシンイミジル−フマギロール(Fum−OSu)2.4mmol(4当量)及びトリエチルアミン3.6mmol(6当量)を添加した。混合物を乾燥N下で5時間攪拌し、次いで反応混合物をろ別し、樹脂をDCMで洗浄し、反応を新鮮な試薬を用いて繰り返した。
【0055】
化合物1は、30%のヘキサフルオロイソプロパノール/DCM12mL中で30分かけて樹脂(0.6mmol)から解離した。解離した生成物をろ別し、樹脂洗浄液(DCM3×10mL)と合わせた。ろ液を減圧下で濃縮し、約50%純度の粗生成物を得た。粗物質を分取HPLCによって精製した。1.5mmolの全出発樹脂から合わせて粗生成物から得た純度96%の化合物の収量は360mg(22%)であった。
【0056】
実施例2:化合物2を投与した後の、ラット白血球溶解物及び組織における遊離MetAP−2の決定
本実施例及び実施例3で使用される化合物2は、以下の化合物である:
(1−カルバモイル−2−メチル−プロピル)−カルバミン酸−(3R,4S,5S,6R)−5−メトキシ−4−[(2R,3R)−2−メチル−3−(3−メチル−ブタ−2−エニル)−オキシラニル]−1−オキサ−スピロ[2.5]オクタ−6−イルエステル
【0057】
【化5】

材料
完全プロテアーゼインヒビター(Roche Diagnostic 1836145)、錠剤1個/50mL
ELバッファー(Qiagen 79217)
NP−40(Calbiochem 492015)
NP−40溶解バッファー:50mM Tris pH8.0、150mM NaCl、1%NP−40
PBS:リン酸緩衝化食塩水、pH7.2
RBC溶解バッファー:ELバッファー中に再懸濁された完全プロテアーゼインヒビター
WBC溶解バッファー:0.25%デオキシコール酸ナトリウム、1mM EDTA、2mM NaVO、及び1mM NaFが追加されたNP−40溶解バッファー(pH7.4)
追加されたPBS洗浄バッファー:PBSポリプロピレン、丸底の96−ウェルプレート(Costar 3790)中で再懸濁された完全プロテアーゼインヒビター
BSA(フラクションV,Sigma A−3294)
PBST:PBS中の0.05%tween−20
BSA/PBST:PBST中の0.2%(w/v)BSA
Reacti−Bind Streptavidin High Binding Capacity 96−ウェルプレート(Pierce 15500)
エタノール(AAPER 050101)
化合物2:エタノール中の40mM溶液として提供され、−20℃で保存された。
【0058】
化合物1、DMSO中の40mM溶液として提供され、−20℃で保存され、rMetAP2(Mediomics,18.5μMストック)、0.2%BSA/PBST中の0.2ng/μL、100μLアリコート、−20℃で保存された。
【0059】
抗−MetAP2ポリクローナル抗体(Zymed 71−7200)
ヤギ抗−ウサギ−HRPポリクローナル抗体(Zymed 81−6120)
TMB,ペルオキシダーゼ基質(KPL 50−76−02)
TMB,ペルオキシダーゼ溶液B(KPL 50−65−02)。
【0060】
(WBC溶解物の調製)
RBC溶解
RBC及びWBC溶解バッファーを調製し、それぞれ使用前に少なくとも30分間氷上で冷却し、溶解物の調製開始から1時間以内に使用した。全血0.8mLを15mLコニカル管に氷上で移した。氷冷したRBC溶解バッファー4mLを添加し、数回ひっくり返して氷上に戻した。数回ひっくり返しつつ氷上で15分間インキュベートした。混合物が15分後に半透明にならなければ、有意な量のRBCがまだ存在している場合がある。短時間回転させ、さらに10分間インキュベートした。遠心分離し、バケットローター(1,400RPM又は約400×g)で4℃で10分間回転させた。RBC溶解物の上清をデカンテーションして捨て−吸収パッドに対して管を穏やかにのせた。氷で冷却したRBC溶解バッファー1.6mLを15mLコニカル中のペレットに添加し、短時間回転させた。前と同じように遠心分離し、上清をデカンテーションし、氷上のWBCペレットを含有する管に置いた。氷で冷却した追加されたPBS洗浄バッファー3.2mLを添加し、短時間回転させた。前と同じように遠心分離し、上清をデカンテーションし、氷上のWBCペレットを含有する管に置いた。
【0061】
WBC溶解
氷で冷却したWBC溶解バッファー0.4mLをWBCペレットに添加し、短時間回転させた。粉砕し、ピペットで吸い上げ吸出し、ラベリングしたミクロ遠心管に移し、2〜8℃で約30分穏やかに揺らした。約13.2Krpmで4℃で10分間、ミクロ遠心分離した。上清を3つのほぼ等量のアリコートに分けミクロ遠心管に入れた。サンプルを凍結させ、−70℃で保存した。
【0062】
(脾臓の均質化及び溶解手順)
追加されたPBS、RBC溶解バッファー及びWBC溶解バッファーを調製し、使用前に氷上で30分冷却した。
【0063】
組織の粉砕
追加されたPBS2mLを使い捨て組織粉砕管にわけ、氷上に置いた。新しく収集した脾臓を組織粉砕管に移し、氷上に置いた。組織を均質化し、氷上で10分間サンプルを沈降させた(遠心分離ではない)。
【0064】
細胞溶解
上清を50mLコニカル管に氷上でデカンテーションした。氷で冷却したRBC溶解バッファー10mLを添加し、数回ひっくり返して氷上に戻した。数回ひっくり返しつつ氷上で10分間インキュベートした。バケットローターで400×g(1570rpm)で4℃で10分間回転させることによって遠心分離した。RBC溶解物の上清をデカンテーションして捨て−吸収ティッシューに対して管を穏やかにのせた。氷で冷却したRBC溶解バッファー4mLを50mLコニカル中のペレットに添加し、短時間回転させた。前と同じように遠心分離し、上清をデカンテーションし、氷上のWBCペレットを含有する管に置いた。氷で冷却した追加されたPBS洗浄バッファー10mLを添加し、短時間回転させた。前と同じように遠心分離し、上清をデカンテーションし、氷上のWBCペレットを含有する管に置いた。氷で冷却したWBC溶解バッファー1mLをWBCペレットに添加し、短時間回転させた。粉砕し、ピペットで吸い上げ吸出し、シラン化されたミクロ遠心管に移し、4℃で30分穏やかに揺らした。最大速度で4℃で10分間、ミクロ遠心分離した。上清をアリコートに分け、凍結させ、−80℃で保存した。
【0065】
(肝臓、胸腺及びリンパ節の均質化及び溶解手順)
追加されたPBSを調製し、使用前に氷上で30分冷却した。可能ならば秤量中も臓器サンプルが凍結したままにするために氷を使用した。可能でない場合、サンプルを氷上で融解させた。全ての加工は氷上で行った。各肝臓サンプル0.2g±0.05gを使い捨て組織粉砕機内に秤量して入れた。追加されたPBS1mL(約5容積)全てに添加し、均質化するまで組織を粉砕した。PBS中の10%NP−40(最終濃度は約1%)120μLを添加し、4℃で攪拌しつつ30分間続けて溶解した。サンプルをシラン化したミクロ遠心管に移し、最大速度で4℃で10分間、ミクロ遠心分離した。上清をアリコートに分け、−80℃で保存した。
【0066】
(ELISA)
各溶解物20μLをポリプロピレン96−ウェルプレートに分けて処理した:
+化合物2サンプル(バックグラウンドコントロール):40mMの化合物2ストックを10μMワーキングストックで1:4000に希釈し、化合物2の最終濃度を1μMにするためにバックグラウンドサンプルに2μL添加した。
【0067】
−化合物2サンプルは、EtOHビヒクル(PBST4,000μL中の1μLのEtOH)を受け入れ、サンプルに2μL添加した。覆い、水道水で穏やかに混合し、室温で30分インキュベートした。この時間の間に、rMetAP2を−20℃から取り出し融解させた。標準曲線のための一連の希釈液を調製した:BSA/PBST中の8、4、2、1、0.5、及び0ng/mLのrMetAP2。40mMの化合物1ストックを10μMワーキングストックで1:4000に希釈し、化合物1の最終濃度を1μMにするためにバックグラウンドサンプルに2μL添加した。;覆い、水道水で穏やかに混合し、攪拌せずに室温で1時間インキュベートした。使用する少なくとも30分前に、ストレプトアビジンプレートを4℃から除去した。サンプル1:10(20μLサンプル内の180μL)をそれぞれPBSTを用いて希釈し、十分に混合した。希釈したサンプルの20μL及び40μLのアリコートをストレプトアビジンプレートに移し、30μL及び10μLのPBSTを添加し(全体積がそれぞれ50μL)、十分に混合した:シグナルサンプル(シグナルサンプル=−化合物2)について各体積のアリコートを2つ組にしバックグラウンドサンプル(バックグラウンドサンプル=+化合物2)について各体積のアリコートを1個使用した。プレートあたり2つ組のrMetAP2希釈シリーズの20μLのアリコートをプレートに移し、それぞれPBST30μLを添加した。覆い、プレートシェーカーでプレートを中速で室温で1時間インキュベートした。2%(w/v)SDS50μLで手動で3回洗浄した。プレートをシンク上で軽く叩きSDS2%を除去した。ナプキンの上で叩いて拭き取った。プレート洗浄機を用いてPBST300μLで4回洗浄した。12チャネルピペットを用いてPBST中の1:500抗−MetAP2抗体50μLを添加し、同時に抗体を3つ組に受け、覆い、プレートシェーカーでプレートを中速で室温で1時間インキュベートした。1つのプレートはPBST5mL及び抗−MetAP2抗体100μを必要とする。
【0068】
プレート洗浄機を用いてPBST300μLで4回洗浄した。
【0069】
12チャネルピペットを用いてPBST中の1:5000ヤギ抗−ウサギ−HRP抗体50μLを添加し、同時に抗体を3つ組に受け、覆い、プレートシェーカーでプレートを中速で室温で1時間インキュベートした。1つのプレートはPBST5mL及び1μL抗−ウサギ−HRP抗体を必要とする。アリコー50μL/ウェル。
【0070】
HRP−結合抗体を添加してすぐ後に、プレートリーダーの電源を入れ、O.D.450nmでの値を読むために設定した。TMB溶液を4℃から除去し、必要になるまで室温で保存した。
【0071】
プレート洗浄機を用いてPBST300μLで4回洗浄し、各プレート中の全てのウェルにPBST50μLを添加し、最初のプレートを開始する前に10分間放置した。
【0072】
一度に1プレート:
PBSTを除去し、シンク上でひっくり返し、紙で拭き取り、HRPのために1:1TMB基質/溶液B100μLを添加した。1プレートに一度で十分な1:1TMB基質/溶液Bを作製した。
【0073】
TMB基質を添加して10分後に、1N HSO100μLを添加し、450nmの吸光度を測定した。
【0074】
実施例3:化合物2を投与した後のSprague−Dawleyラットにおける遊離のMetAP−2レベルの薬力学的研究
(目的)
本試験の目的は、一回投薬がSprague−Dawleyラットに投与された後の、化合物2活性の薬力学マーカーとして、白血球、肝臓、脾臓、リンパ節及び胸腺中に残る遊離のMetAP−2の割合を決定することがであった。
【0075】
(材料及び方法)
90匹の雌性Sprague DawleyラットをTaconic Labs(Germantown,NY)から入手し、この試験のフェーズI及びIIaのために使用した。Sprague Dawleyラット(26/性)をCharles River Laboratories(Kingston, NY)から入手し、この試験のフェーズIIbのために使用した。動物を、ウッドチップ(ProChip(R) bedding,Harlan Inc)を敷いた大きなレキサン樹脂かご(Allentown Caging,Allentown,PA)中でかごあたり2〜3匹で飼った。使用した市販の動物の餌は、適宜入手可能なStandard Rodent Diet(#2018,Harlan Inc.)であった。各餌ロットから調製されるコンポジットサンプルは、購入前に製造業者によって分析された。塩素化された公共の水道水は適宜入手した。この試験と干渉し得ることが知られている汚染物質は存在しないことが合理的に予想されるため、餌及び水の特定の分析は行わなかった。動物のための室温及び湿度の目的条件は、それぞれ70±2°F及び50±20%であった。動物は、12時間の明/暗サイクルにおかれ、処置の5日前に動物を新しい環境に慣れさせた。
【0076】
試験中に使用される動物は、処置前の臨床的観察から受容可能な認定にもとづいて選択された。グループの評価について手順を交換することなくランダムに行った。尾に消せないインクでその固有の動物番号及び投薬グループを含むかごカードを付けて各動物を同定した。
【0077】
試験の間、少なくとも1日1回、生きているか又は瀕死かについて動物を観察し、投薬用量を計算する目的のために体重(0.1gに近い)を処置の2日前まで測定した。
【0078】
研究設計のまとめ
表1:フェーズI研究設計の概要
【0079】
【表1】

*MetAP−2レベルのベースラインを確立するため
**それぞれ3動物の6個のサブグループ(サブグループ1−4時間点、サブグループ2−24時間点、サブグループ3−48時間点、サブグループ4−72時間点、サブグループ5−96時間点、サブグループ6−120時間点)
(目的)
白血球(WBC)におけるMetAP−2阻害を、静脈内(IV)、腹膜内(IP)、経口栄養(PO)又は皮下(SC)経路のいずれかによって雌性Sprague−Dawley(SD)ラットに投与される化合物2の1回投薬(30mg/kg)後に試験した。
【0080】
(試験項目/配合物)
5%デキストロース水溶液(D5W)中の0.01%Tween80、0.5%トレハロース、2.0%マンニトール(v/v)の溶液中で化合物2を調製した。投薬を保持するアリコート(2つ組において1mL)を、各試験フェーズから得て、HPLCによる可能な将来の分析のために−70℃で保存した。
【0081】
(血液収集)
MetAP−2分析のために、A≧1.0mLの全血サンプルを3動物/グループ/時間点(投薬後4、24、48、72、96、及び120時間)から採取した。各動物を意識のある頚部静脈穿刺によって1回だけ出血させた。血液をすぐにEDTA管に置き、4〜8℃で保存した。各サンプルからの2つの血液スミアを可能な差分計測分析のために作製した。
表2:フェーズIIa試験設計の概要
【0082】
【表2】

*MetAP−2レベルのベースラインを確立するため
**それぞれ3動物の6個のサブグループ(サブグループ1−4時間点、サブグループ2−24時間点、サブグループ3−48時間点、サブグループ4−72時間点、サブグループ5−96時間点、サブグループ6−120時間点)
注記:動物のグループ/サブグループの割り当ては試験フェーズIで使用された配分と同一である。処置前に観察された10日のウォッシュアウトは、フェーズIIaのために開始された。
【0083】
(目的)
雌性SDラットにおいてIV又はPOのいずれかで投与されたWBCにおけるMetAP−2阻害の繰り返し試験を化合物2の種々の投薬レベルで行った。それに加えて、胸腺及び肝臓を収集し、MetAP−2分析のために液体窒素中で迅速に凍結させた。
【0084】
(試験項目/配合物)
化合物2を0.01%Tween80、0.5%トレハロース、2.0%マンニトール(v/v)の注射のための水溶液(WfI)中で調製した。投薬を保持するアリコート(2つ組中の1mL)を各試験フェーズから得て、HPLCによる可能な将来の分析のために−70℃で保存した。
【0085】
(血液収集)
投薬4、24、48、72、96、120時間後、20ゲージの針を用いて、心臓を突き刺して、全血(>3.0mL)を麻酔した動物から採取した(効果を出すためにイソフルラン吸入)。血をすぐにEDTA管に入れ、4〜8℃で保存した。
【0086】
(組織収集)
血液を収集した後、動物をCO吸入によって殺した。胸腺全体及び肝臓の左側面の突起物をすりつぶし、別個の組織カセットに置き、さらなるMetAP−2分析のために液体窒素で迅速に凍結させた。
表3:フェーズIIb:試験設計の概要
【0087】
【表3】

a)MetAP−2レベルのベースラインを確立するため
b)2/性の4サブグループ(サブグループ1−4時間点、サブグループ2−8時間点、サブグループ3−24時間点、サブグループ4−48時間点)(組織及び血液収集)
c)残りの2匹の動物/性/グループ(サブグループ5)は投薬後72、96及び120時間に血液を収集した。
【0088】
d)120時間の時間点で殺し、サブグループ5と同様に血液をこれらの動物から収集した。
【0089】
(目的)
化合物2の1回の経口投与後の、組織におけるMetAP−2ターンオーバーを特徴決定すること、及び性差が存在するか否かを決定すること。
【0090】
(結果)
化合物2の1回投薬を受けた後のSDラットから血液及び組織サンプルを収集した。化合物2によるMetAP−2の阻害を、サンプル中の遊離のMetAP−2の量を測定するために設計されたELISAを用いて観察した。細胞を溶解し、化合物1で処置した。化合物1は化合物2によって誘導体化されていないMetAP−2分子の活性部位に共有結合する。得られたビオチニル化MetAP−2を固定されたストレプトアビジン上で捕捉し、抗−MetAP−2抗体及び酵素に結合する二次抗体を用いて検出した。フェーズIは、化合物2 30mg/kg用量をIV、IP、PO又はSCで1回投与した後に、MetAP−2阻害が雌性SDラット白血球細胞(WBC)溶解物において観察されるか否かを決定するためのパイロット試験として使用された。ELISAは、全ての投与経路について、遊離のMetAP−2シグナルの回収による減少を検出することができた。この分析に従って、サンプルの再現からのシグナルが非常に変動し、アッセイは改正が必要であることがわかった。ELISAフォーマットをストレプトアビジンビーズからプレートに変え、ビオチニル化MetAP−2捕捉工程の後に、2%ナトリウムドデシルサルフェート(SDS)での激しい洗浄を加えた。これらの変化は、バックグラウンドシグナルを減らし、アッセイの精度を非常に高めた。フェーズIIa及びIIbのための後に続く分析を実施例2において記載されるプロトコルを用いて行った。フェーズIIaでは、雌性SDラットに化合物2を0.3、3及び30mg/kgPO又は3mg/kgをIVで1回投薬した。動物を出血させ、投薬の4〜120時間後に殺した。肝臓及び胸腺サンプルを試験の次の段階において使用される分析方法の開発のために採取した。図2は、各投薬グループ由来のWBC溶解物における遊離のMetAP−2シグナルを示し、平均的な投薬を受けていないグループの値の割合として、各投薬グループにおける平均の遊離のMetAP−2として与えられる。阻害の持続時間は、一般的に、投薬量に関係し、30mg/kgPOは、2回の低用量の経口投薬よりもMetAP−2の阻害をより長くした。3mg/kgのIV投与は、3mg/kgPOによく似た結果を与え、30mg/kgPOよりも顕著に持続的な応答が低かった。
【0091】
フェーズIIbでは、0.3及び3mg/kgでの化合物2の1回のPO投薬を使用して、いくつかの臓器においてMetAP−2の阻害及び回収を調べ、雄性及び雌性のSDラットにおける効果を比較した。図3は、投薬4〜48時間後に、WBC、肝臓、脾臓、胸腺及びリンパ節中に残る遊離のMetAP−2の割合を示す。化合物2によるMetAP−2阻害における一貫した性差は存在しなかった。WBC及び肝臓の遊離のMetAP−2レベルは、他の組織におけるレベルよりも明らかに低く、0.3mg/kgでは顕著な効果がなかった。このことは、組織の感受性における差を反映しているか、又は書く紺パートメントにおける化合物2に対する暴露のレベルの差を反映している。フェーズIIaにおけるように、3mg/kgグループ由来のWBCにおける阻害は、0.3mg/kgを受けたグループよりも初期には低いが、2つのグループは72時間までに同様の遊離のMetAP−2レベルまで回復した。化合物2を3mg/kg受けた4時間後に、全てのコンパートメントにおいてMetAP−2の平均95%以上が阻害されていた。3mg/kgを受けた48時間後、胸腺組織における遊離のMetAP−2レベルは完全に回復し、リンパ節、脾臓、肝臓及びWBCは平均値(±SEM)でそれぞれ63%±16%、41%±5%、13%±5%、13%±4%であった。図4ではこれらのコンパートメント間の相関を試験するために、WBCにおけるレベルを基準として、組織における遊離のMetAP−2シグナルをプロットした。示される曲線は、非線形回帰分析を用いたデータに合った。臓器における阻害を観察するために必要とされるWBCにおけるMetAP−2阻害度は、化合物2に対するそれぞれの応答の指標であった:肝臓(ほとんど阻害されている)>脾臓(およそ等しい)リンパ節>胸腺。全ての場合において、グループがWBCにおいて測定可能な遊離のMetAP−2を有していない場合、組織は、3%未満の平均残存率を有していた。
【0092】
(結論)
化合物2によるMetAP−2の阻害の薬力学はELISAを用いて測定され、化合物2がSDラットに1回投与された後の、血液及び組織サンプル中に存在する遊離のMetAP−2の量を決定した。WBC及び臓器におけるMetAP−2阻害の持続時間は、POによって投与される化合物2の投薬に関連しており、3mg/kgのIVで作製された結果は3mg/kgPOの結果と同様であった。化合物2によるMetAP−2阻害における一貫した性差はなかった。臓器における阻害をランク付けした(応答が減少する順):肝臓>脾臓(およそ等しい)リンパ節>胸腺。WBCにおいて測定可能な遊離のMetAP−2が残る化合物2の用量は、組織において3%未満の残存であった。
【0093】
省略語:
BSA ウシ血清アルブミン
DMSO ジメチルスルホキシド
ELISA 酵素結合イムノソルベントアッセイ
Equiv. 当量
EtOH エタノール
N 数
PBMC 末梢血単核細胞
PI プロテアーゼインヒビター
QOD 1日おきに
rMetAP−2 組み換えメチオニンアミノペプチダーゼ2型、ヒト
SD 標準偏差
SDS ナトリウムドデシルサルフェート
SEM 測定の標準誤り
TMB 3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン
実施例4:蛍光標識されたフマギリンアナログを用いた生物学的サンプル中のMetAP−2の分析
(蛍光標識されたフマギリンアナログの調製)
以下に示される蛍光標識されたフマギリンアナログ(「化合物3」)を実施例1におけるように固体相合成を用いて調製し、最終的にCy5 N−ヒドロキシスクシンイミジルエステル(Amersham Biosciences)をリジンのε−窒素原子に付加した。
【0094】
【化6】

(マウスの腫瘍移植及び投薬)
雄性C57BL/6マウスを各10匹ごとに6グループに分けた。それぞれのマウスに、肢部にPBS100μL中の10B16F10マウス黒色腫細胞を移植した。移植の7日後に、マウスの1つのグループ(グループ6)に1日おきに化合物2を100mg/kgを経口栄養(PO)で投与する治療を開始した。移植の13日後に、残ったグループに以下の処置を施した:
グループ1:1日おきに5mLビヒクル(11%ヒドロキシプロピルシクロデキストリン);グループ2:1日おきに1%プロピレングリコール/D5W中の5−フルオロウラシル50mg/kgPO;グループ3:化合物2,3mg/kg1日おきにPO;グループ4:化合物2,30mg/kg1日おきにPO;グループ5:化合物2,100mg/kg1日おきにPO。各グループにおいて、最後の投薬は、移植の19日後に投与され、最後の投薬の24時間後に、血、脾臓、腫瘍、胸腺及び肝臓サンプルをマウスから集めた。
【0095】
(サンプルの分析)
実施例2に記載されるプロトコルに従う分析のために組織サンプルを調製し、実施例2のELISAプロトコルを用いて遊離のMetAP−2を分析した。調製した組織サンプルはさらに、以下のプロトコルを用いて遊離のMetAP−2活性について分析した。
【0096】
(材料:)
10% NuPAGEビス−TRISゲル、1.0mm×15ウェル、カタログ番号NP0303、ロット番号2081931、有効期限:2003年12月18日
20×NuPAGE MOPS操作バッファー、カタログ番号NP001−02、ロット番号222245、有効期限:2002年5月5日、1×milliQの水希釈
Cy5の読みのためのStorm/ImageQuant、Red635nm/650LP
Sypro Orangeの読みのためのStorm/ImageQuant、Blue 450/520LP
酸化防止剤、NuPAGE、カタログ番号NP0005
rMetAP2、Mediomics、18.53uMストック=1mg/mL
化合物3,0.8mg(管全体),FW=1483.2,純度64%,エタノール345uLで再懸濁し、最終濃度を1mMにした(純度を調整)
Sypro Orange,分子プローブ、カタログ番号S−6651
溶解バッファー(150mM NaCl,50mM Tris−HCl,pH8.0,1%NP−40)
Blue MWマーカー,Invitrogen,カタログ番号LC5925を参照。
【0097】
(手順:)
1.1.5mLエッペンドルフ管中で、10uL容積の溶解バッファー中で所望の濃度になるようにサンプルを希釈した。計算を参照。
【0098】
2.各管に、溶解バッファー中に希釈した10uMの化合物3のストック1uLを添加した。
【0099】
3.氷上で1.0時間インキュベートした。
【0100】
4.加熱ブロックを70℃にした。
【0101】
5.4×サンプルバッファー3.8uLを各管に添加した。
【0102】
6.DTT(Novex溶液)1.5uLを添加した。
【0103】
7.各管を70℃で5分間加熱した。短時間管を回転させた。
【0104】
8.2つのゲルから底のシールを剥がした。
【0105】
9.VWRラボマーカーを付けたゲルのウェルの外形をなぞり、櫛で除去した。
【0106】
10.操作バッファー800mLを調製した。
【0107】
11.ゲルを装置内に置き、酸化防止剤0.5mLを中心チャンバーに添加した。チャンバーを1×操作バッファーで満たした。
【0108】
12.サンプルをウェルに入れる前に、操作バッファーを用いてゲルの全てのウェルを洗い流した。
【0109】
13.ゲルを200Vで室温で60分操作した。
【0110】
14.ゲルを操作した後、Sypro Orangeを用いて以下のように染色した。
【0111】
15.ゲルをmilliQの水で10分間洗浄した。
【0112】
16.Sypro Orangeを添加した(希釈のための計算を参照)
17.ゲルボックスをホイルで覆い、振り混ぜながら1時間インキュベートした。
【0113】
18.Quickly rinse the gel with 7.5% 酢酸.
19.ゲルを7.5%酢酸で洗浄した。
【0114】
20.450nmフィルター(Sypro Orange)及び635nm(Cy5)の両方を同時に用いて、Storm上でゲルをスキャンした。
【0115】
21.ImageQuantにおける分析:観察において、Multichannelを選択し、個別の波長のスキャンを見るために並列のグレースケールを選択した。
【0116】
rMetAP2
ストックは18.53uM=18,530nM
1:100=185.3nM
1:1,000=18.53nM
【0117】
【表4】

溶解物:ロードするためにサンプルの体積についてELISAガイドラインを使用した。
【0118】
【表5】

(Sypro Orange)
7.5%(v/v)酢酸(100mL中の20uL)でストックsypro試薬を1:5000に希釈した。
【0119】
(化合物3:)
1mMストック=1000uM;1:100=10uM。サンプル反応中の希釈(1uL 10uM+10uL、実際には1:10ではなく1:11である)により1uMストックを得た。
【0120】
100nMについて:ストック1:1000=1uMすなわち1000nMを希釈した。1uLをrMetAP2反応に添加した。
【0121】
(結果)
この試験の結果は図5に示され、ELISAプロトコル及びゲルシフト分析を用いて腫瘍組織及び肝臓組織で得られた結果の比較を与える。全ての場合において、コントロールと比較して、遊離のMetAP−2レベルの用量依存の減少が両方の組織において見られる。
【0122】
実施例5:遊離のMetAP−2の決定
本実施例は、実施例2において記載されるプロトコルの代替法である、遊離のMetAP−2のELISAプロトコルを記載する。
【0123】
(材料:)
ビオチン(Pierce 29129)、DMSO中の2.34mM ストック、100μLのアリコートを−20℃で保存し、1ヶ月ごとに新鮮なものを調製した。
【0124】
化合物1、DMSO中の1.17mM、50uLアリコートを−20℃で保存し、3ヶ月ごとに新鮮なものを調製した。
【0125】
化合物1−rMetAP2、20mM HEPES(pH7.3)中の234μg/mL、150mM NaCl、10%グリセロール、0.1mM CoSO、(KFW−1035−001)、−20℃。
【0126】
Reacti−Bind Streptavidin High Binding Capacity 96−ウェルプレート(Pierce 15500)。
【0127】
ポリプロピレン、丸底、96−ウェルプレート(Coster 3790)
1.7mLポリプロピレンミクロ遠心管(VWR20170−038又は等価物)。
【0128】
15mLコニカルポリプロピレン遠心管(VWR21008−103又は等価物)。
【0129】
50mLコニカルポリプロピレン遠心管(VWR20171−038又は等価物)。
【0130】
PBST(PBS+0.05%Tween−20)
2%(w/v)SDS(ナトリウムドデシルサルフェート)
抗−MetAP−2ポリクローナル抗体(Zymed 71−7200)
ヤギ抗−ウサギ−セイヨウワサビペルオキシダーゼポリクローナル抗体(Zymed 81−6120)。
【0131】
TMB,ペルオキシダーゼ基質(KPL50−76−02)
TMB,ペルオキシダーゼ溶液B(KPL50−65−02)
プレートシェーカー(Lab−Line Instruments,Inc.,Model 4625)
プレート洗浄機(BIO−TEK Instruments Inc.,ESx 405 Select)
溶液の調製:
1.マトリックス:20%、1%又は0.02%の投薬を受けていない溶解物25mL(サンプルの種類及び操作される希釈物に依存する)をPBST内で希釈することによって調製した。
【0132】
2.ビオチン:
a.50mLコニカル管中で2.34mMのビオチンストック37.5μLをPBST40mLに添加することによって、2.19μMのビオチン溶液を調製した。
【0133】
b.50mLコニカル管中で2.19μMのビオチン溶液6mLを20%、1%又は0.02%のマトリックスに添加することによって、438nMのビオチンをマトリックス溶液中で調製した。
【0134】
3.化合物1:50mLコニカル管中で1.17mMの化合物1ストック15μLをPBST40mLに添加することによって、化合物1の438nM溶液を調製した。
【0135】
4.標準溶液:10μg/mLの化合物1−rMetAP−2の1つのアリコートを標準ワーキングストックとして融解した。
【0136】
a.新しい10μg/mLの標準ワーキングストックが必要な場合、化合物1−rMetAP−2の234μg/mLのアリコートを融解させ、438nmのビオチン448μLにこれを20μL添加し、ピペットで吸い込んだり吸い出したりし、泡立たせることなく十分に混合するために数回ひっくり返すことによって、ポリプロピレンミクロ遠心管中で調製した。溶液を15μLのアリコートに分け、−70℃で凍結させた。
【0137】
b.ワーキングストックを、10μLを438nmのビオチン190μLに添加し、ピペットで吸い込んだり吸い出したりし、泡立たせることなく十分に混合するために数回ひっくり返すことによって、500ng/mLまで希釈した。
【0138】
c.標準溶液1〜10を、マトリックス中の438nMに順次希釈し、ピペットで吸い込んだり吸い出したりし、混合するために数回ひっくり返すことによって調製した。
【0139】
【表6】

ELISA:
1.最終希釈率1:5、1:10、1:50、1:100、1:500、1:1000及び1:5000での試験サンプルの溶解物の調製
a.試験サンプルを凍結した保存液から除去し、室温で融解させた。
【0140】
b.中間体の希釈液をPBST中のサンプルについて調製した後、ポリプロピレン96−ウェルプレート又はエッペンドルフ管で2つの希釈物に分ける。:
1:5−40μLPBST+40μLサンプル
1:10−60μLPBST+20μLサンプル
1:50−76μLPBST+4μLサンプル
1:100−78μLPBST+2μLサンプル
1:500−1:10(90μLPBST+10μLサンプル);1:50(76μLPBST+4μLの1:10サンプル)
1:1000−1:10(90μLPBST+10μLサンプル);1:100(76μLPBST+2μLの1:10サンプル)
1:5000−1:100(990μLPBST+10μlサンプル);1:50(76μLPBST+4μLの1:10サンプル)
ピペットで数回吸い込んだり吸い出したりして十分に混合した。
【0141】
c.2.19μMビオチン20μLを全てのサンプルに添加して、ピペットで数回吸い込んだり吸い出したりして十分に混合した。
【0142】
d.438nMの化合物1 100μLを全てのサンプルに添加して、ピペットで数回吸い込んだり吸い出したりして十分に混合した。
【0143】

2.それぞれの標準200μLをポリプロピレンプレートの空のウェルに移した。
【0144】
3.プレートを覆い、室温で1時間インキュベートした。
【0145】
ストレプトアビジンプレートを使用の少なくとも30分前に4℃から取り出した。
【0146】
4.ストレプトアビジンプレート上での捕捉:
a.ストレプトアビジンプレートをプレート洗浄機を用いて、PBST300μLを用いて4回洗浄し、紙タオルを用いて拭いて残った溶液を取り除いた。
【0147】
b.試験サンプルの80μLのアリコートをピペットで数回吸い込んだり吸い出し、2つ組で移し、ポリプロピレンプレートからストレプトアビジンプレートへ標準を移した。
【0148】
c.プレートを覆い、室温で1時間インキュベートした(攪拌せず)。
【0149】
5.PBST中の抗−MetAP−2抗体の1:500希釈を調製した。
【0150】
6.洗浄:
a.プレートをプレート洗浄機を用いて、PBST300μLを用いて4回洗浄した。
【0151】
b.2%(w/v)SDS100μLを添加した。2分後、溶液をプレート洗浄機を用いて吸引した。
【0152】
c.プレート洗浄機に空のプレートをセットした。
【0153】
d.2%(w/v)SDS100μLを添加した。2分後、プレート洗浄機を用いてプレートをPBST300μLを用いて4回洗浄し、紙タオルを用いて拭いて残った溶液を取り除いた。
【0154】
7.PBST中の1:500抗−MetAP2抗体80μL(ピペットを新しいものに変える)を添加し、次いで、覆い、室温で1時間インキュベートした。
【0155】
8.PBST中のヤギ抗−ウサギ−HRP抗体1:5000希釈を調製した。(プレートあたり少なくとも8mL必要)
9.プレートをプレート洗浄機を用いて、PBST300μLを用いて4回洗浄し、紙タオルを用いて拭いて残った溶液を取り除いた。
【0156】
10.PBST中のヤギ抗−ウサギ−HRP抗体1:5000希釈を80μL添加した。プレートを覆い、室温で1時間インキュベートした。
【0157】
すぐにHRP−結合抗体を添加し、プレートリーダーの電源をつけ、O.D.450nmで読むように設定した。TMB溶液を4℃から取り出し、必要になるまで室温で保存した。
【0158】
11.TMB基質を用いた定量:
a.1:1TMB基質/溶液Bを調製した。プレートをPBST300μLを用いて4回洗浄し(プレート洗浄機を用いて)、紙タオルを用いて拭いて残った溶液を取り除いた。
【0159】
b.100μLの1:1TMB基質/溶液BをHRPのために添加した。
【0160】
c.TMB基質を添加した10分後、1N HSOを100μL添加し、450nmでの吸収を測定した。
【0161】
(等価物)
本明細書中に記載された本発明の特定の実施形態の多くの等価物を当業者は認識するか、又は通常の実験の範囲内で把握することができる。このような等価物は、添付の特許請求の範囲によって包含されることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0162】
【図1】図1は、本発明の1つの実施形態におけるMetAP−2−インヒビター複合体の定量を示す。
【図2】図2は、化合物2を1回投薬した後の、雌性Sprague−Dawleyラットの白血球における遊離のMetAP−2レベルを示すグラフである。
【図3】図3は、化合物2を1回投薬した後の、雄性及び雌性のSprague−Dawleyラットの白血球、肝臓、脾臓、リンパ節及び胸腺における遊離のMetAP−2レベルを示すグラフである。
【図4】図4は、化合物2を1回投薬した後の、雄性及び雌性のSprague−Dawleyラットの白血球細胞におけるレベルを基準とした、組織における遊離MetAP−2の相対的なレベルを示す。
【図5】図5は、ビヒクルPO、化合物2を3mg/kgと1日おきにPO、又は化合物2を30mg/kgと1日おきにPO用いて処置した、マウス黒色腫腫瘍をもつマウス由来の腫瘍及び肝臓組織において、両方とも遊離のMetAP−2レベルにおいて用量依存的な減少を示す、ELISAベースのアッセイ及びゲルシフトアッセイの結果を示すグラフを表す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被験体の細胞において試験化合物が生物学的標的を不活性化する能力を測定する方法であって、該方法は、以下の工程:
(a)該試験化合物を被験体に投与して、該試験化合物と反応する、該被験体の身体中の生物学的標的が不活性化され、該試験化合物と反応しない生物学的標的は遊離のままである、工程と;
(b)1つ以上の細胞種を含む生物学的サンプルを該被験体から除去する工程と;
(c)生物学的サンプル又はそれらのフラクション内の遊離の生物学的標的の量を決定する工程と;及び
(d)工程(c)において決定される量とコントロールサンプル中の遊離の生物学的標的の量とを比較する工程とを含み、
ここで、該コントロールサンプルにおいて決定される量と比較した場合の工程(c)において決定される遊離の生物学的標的の量の減少は、該生物学的サンプル又はそれらのフラクションにおける不活性化された生物学的標的の量の測定値を与える、方法。
【請求項2】
遊離の生物学的標的の量が、前記生物学的サンプル又はそれらのフラクション内の生体分子の活性を測定することによって決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
遊離の生物学的標的の量が、以下の工程:
(i)前記生物学的サンプル又はそれらのフラクションと前記生物学的標的の飽和量の定量可能な不可逆インヒビターとを接触させて、前記遊離の生物学的標的の実質的に全てが前記定量可能な不可逆生物学的標的インヒビターと反応して標的/インヒビター複合体を形成する工程と;及び
(ii)工程(i)において形成される標的/インヒビター複合体の量を決定する工程とを含む方法によって決定される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記生物学的標的が、酵素、g−タンパク質共役型レセプター、サイトカイン、又はレセプターキナーゼである、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記生物学的標的がMetAP−2である、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
被験体から誘導される生物学的サンプル又はそれらのフラクションにおけるMetAP−2の不活性化度を決定するための方法であって、該方法は以下の工程:
(a)試験化合物を該被験体に投与する工程であって、ここで、該被験体の身体において該試験化合物と反応するMetAP−2が不活性化MetAP−2であり、該試験化合物と反応しないMetAP−2が遊離のMetAP−2である、工程と;
(b)該被験体から生物学的サンプルを除去する工程であって、ここで、該生物学的サンプルが1つ以上の種類の細胞を含む、工程と;及び
(c)該生物学的サンプル又はそれらのフラクション中の遊離のMetAP−2の量を決定する工程と;及び
(d)工程(c)において決定される量とコントロールサンプルにおいて決定される量とを比較する工程とを含み、
ここで、工程(d)において決定される量と比較した場合の工程(c)において決定される量の減少は、該生物学的サンプル又はそれらのフラクションにおけるMetAP−2の不活性化度の測定値である、方法。
【請求項7】
前記遊離のMetAP−2の量が、以下の工程:
(i)前記生物学的サンプルの少なくとも一部分と飽和量の定量可能な不可逆MetAP−2インヒビターとを接触させて、前記生物学的サンプル中の前記遊離のMetAP−2の実質的に全てが前記定量可能な不可逆Metap−2インヒビターと反応してMetAP−2/インヒビター複合体を形成する工程と;及び
(ii)工程(i)において作製されるMetAP−2/インヒビター複合体の量を決定する工程とを含む方法を用いて決定される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記生物学的サンプルが、全血、血液フラクション、赤血球、白血球、T−細胞、B−細胞、マクロファージ;腫瘍組織;癌細胞;骨髄;滑膜、滑膜液、脳脊髄液;肝臓組織;脳組織;前立腺組織、胸部組織、リンパ節組織及び脾臓からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
工程(b)の後に前記細胞を溶解させる工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
工程(b)の後に前記生物学的サンプル又は前記生物学的サンプルの一部分を均質化する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記試験化合物がインビトロでMetAP−2活性を阻害する、請求項6に記載の方法。
【請求項12】
前記試験化合物がMetAP−2の不可逆インヒビターである、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記試験化合物がMetAP−2の共有結合インヒビターである、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記試験化合物がフマギリンアナログである、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記定量可能な不可逆MetAP−2インヒビターがフマギリンアナログである、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記フマギリンアナログがビオチン部分を含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記フマギリンアナログが以下の構造:
【化1】

を有する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記フマギリンアナログが以下の構造:
【化2】

を有する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
生物学的サンプル中の生物学的標的の不可逆インヒビターである化合物を定量する方法であって、該方法が、以下の工程:
(a)該生物学的サンプルと該飽和量の生物学的標的とを接触させて、該生物学的標的の不可逆インヒビターである化合物の実質的に全てが該生物学的標的と反応して不活性化された生物学的標的及び遊離の生物学的標的を形成する工程と;及び
(2)該生物学的サンプル中の遊離の生物学的標的の量を決定する工程とを含む、方法。
【請求項20】
前記遊離の生物学的標的の量が、前記生物学的標的の活性を測定することによって決定される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記活性が酵素活性又は結合活性である、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記遊離の生物学的標的の量が、以下の工程:
(i)前記生物学的サンプルと前記生物学的標的の飽和量の定量可能なインヒビターとを接触させて、前記生物学的サンプル中の前記遊離の生物学的標的の実質的に全てが該定量可能な不可逆インヒビターと反応して標的/インヒビター複合体を形成する工程と;
(ii)工程(i)において作製される標的/インヒビター複合体の量を決定する工程と;及び
(iii)工程(i)において決定される標的/インヒビター複合体の量と工程(1)において添加される生物学的標的の全量とを比較する工程とを含む方法によって決定され、
ここで、工程(1)において添加される生物学的標的の量と比較した場合の工程(ii)において決定される標的/インヒビター複合体の量の減少は、前記生物学的標的の不可逆インヒビターである前記生物学的サンプル中の化合物の量を示す、請求項19に記載の方法。
【請求項23】
前記生物学的標的がMetAP−2である、請求項19に記載の方法。
【請求項24】
MetAP−2の不可逆インヒビターである前記化合物がフマギリンアナログである、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記生物学的標的がMetAP−2であり、前記定量可能なインヒビターが定量部分を含むフマギリンアナログである、請求項22に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−522589(P2006−522589A)
【公表日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−501261(P2006−501261)
【出願日】平成16年4月7日(2004.4.7)
【国際出願番号】PCT/US2004/010941
【国際公開番号】WO2004/092728
【国際公開日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【出願人】(399043691)プレーシス ファーマスーティカルズ インコーポレイテッド (14)
【Fターム(参考)】