説明

装置、方法、及びプログラム

【課題】タッチスクリーンを備える装置のセキュリティを向上させること。
【解決手段】装置(例えば、スマートフォン)は、タッチスクリーンと、装置がロックされている状態で、タッチスクリーンによって検出されるタッチの数に基づいて装置のロックを解除するコントローラと、を備える。装置は、タッチスクリーンに重畳されるディスプレイをさらに備えてもよい。この場合、コントローラは、装置がロックされている場合にディスプレイにロック画面を表示し、ロック画面が複数の位置でタッチされている場合に当該装置のロックを解除してもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装置、方法、及びプログラムに関する。特に、本発明は、タッチスクリーンを有する装置、その装置を制御する方法、及びその装置を制御するためのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
タッチスクリーンを備える装置が知られている。タッチスクリーンを備える装置には、例えば、スマートフォン及びタブレットが含まれる。タッチスクリーンを備える装置は、タッチスクリーンを介して指又はスタイラスペンのジェスチャを検出する。そして、タッチスクリーンを備える装置は、検出したジェスチャに従って動作する。検出したジェスチャに従った動作の例は、例えば、特許文献1に記載されている。
【0003】
タッチスクリーンを備える装置の基本的な動作は、装置に搭載されるAndroid(登録商標)、BlackBerry(登録商標) OS、iOS、Symbian(登録商標) OS、Windows(登録商標) Phone等のOS(Operating System)によって実現される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2008/086302号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
タッチスクリーンを備える装置の多くは、セキュリティを確保するために所定の操作によりロックされる。上記の装置の利用者は、装置のロックを解除するために、タッチスクリーンにおける複数の位置を1箇所ずつ触ることがある。また、上記の装置の利用者は、装置のロックを解除するために、タッチスクリーンに指を接触させた状態で予め決められた経路に沿って指を動かすこともある。
【0006】
本発明は、タッチスクリーンを備える装置のセキュリティを向上させることができる装置、方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る装置は、1つの態様において、タッチスクリーンと、当該装置がロックされている状態で、前記タッチスクリーンによって検出されるタッチの数に基づいて当該装置のロックを解除するコントローラと、を備える。
【0008】
本発明に係る方法は、1つの態様において、タッチスクリーンを備える装置を制御する方法であって、当該装置をロックするステップと、当該装置がロックされている状態で、前記タッチスクリーンによって検出されるタッチの数に基づいて当該装置のロックを解除するステップと、を含む。
【0009】
本発明に係るプログラムは、1つの態様において、タッチスクリーンを備える装置に、当該装置をロックするステップと、当該装置がロックされている状態で、前記タッチスクリーンによって検出されるタッチの数に基づいて当該装置のロックを解除するステップと、を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は、実施形態に係るスマートフォンの外観を示す斜視図である。
【図2】図2は、実施形態に係るスマートフォンの外観を示す正面図である。
【図3】図3は、実施形態に係るスマートフォンの外観を示す背面図である。
【図4】図4は、ホーム画面の一例を示す図である。
【図5】図5は、実施形態に係るスマートフォンの機能を示すブロック図である。
【図6A】図6Aは、ロック画面の一例を示す図である。
【図6B】図6Bは、ロック画面の一例を示す図である。
【図6C】図6Cは、ロック画面の一例を示す図である。
【図6D】図6Dは、ロック画面の一例を示す図である。
【図7】図7は、実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第1の例を示す図である。
【図8】図8は、実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第2の例を示す図である。
【図9】図9は、実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第3の例を示す図である。
【図10】図10は、実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第4の例を示す図である。
【図11】図11は、実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第5の例を示す図である。
【図12】図12は、実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第6の例を示す図である。
【図13A】図13Aは、実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第7の例を示す図である。
【図13B】図13Bは、実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第7の例を示す図である。
【図14】図14は、実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第8の例を示す図である。
【図15】図15は、実施形態に係るスマートフォンが行う制御の処理手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明を実施するための実施形態を、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下では、タッチスクリーンを備える装置の一例として、スマートフォンについて説明する。
【0012】
(実施形態)
図1から図3を参照しながら、実施形態に係るスマートフォン1の外観について説明する。図1から図3に示すように、スマートフォン1は、ハウジング20を有する。ハウジング20は、フロントフェイス1Aと、バックフェイス1Bと、サイドフェイス1C1〜1C4とを有する。フロントフェイス1Aは、ハウジング20の正面である。バックフェイス1Bは、ハウジング20の背面である。サイドフェイス1C1〜1C4は、フロントフェイス1Aとバックフェイス1Bとを接続する側面である。以下では、サイドフェイス1C1〜1C4を、どの面であるかを特定することなく、サイドフェイス1Cと総称することがある。
【0013】
スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3A〜3Cと、照度センサ4と、近接センサ5と、レシーバ7と、マイク8と、カメラ12とをフロントフェイス1Aに有する。スマートフォン1は、カメラ13をバックフェイス1Bに有する。スマートフォン1は、ボタン3D〜3Fと、コネクタ14とをサイドフェイス1Cに有する。以下では、ボタン3A〜3Fを、どのボタンであるかを特定することなく、ボタン3と総称することがある。
【0014】
タッチスクリーンディスプレイ2は、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2Aは、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)、有機ELパネル(Organic Electro−Luminescence panel)、又は無機ELパネル(Inorganic Electro−Luminescence panel)等の表示デバイスを備える。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号又は図形等を表示する。ディスプレイ2Aは、タッチスクリーン2Bに重畳される。
【0015】
タッチスクリーン2Bは、タッチスクリーン2Bに対する指、又はスタイラスペン等の接触を検出する。タッチスクリーン2Bは、複数の指、又はスタイラスペン等がタッチスクリーン2Bに接触した位置を検出することができる。
【0016】
タッチスクリーン2Bの検出方式は、静電容量方式、抵抗膜方式、表面弾性波方式(又は超音波方式)、赤外線方式、電磁誘導方式、及び荷重検出方式等の任意の方式でよい。以下では、説明を簡単にするため、タッチスクリーン2Bが接触を検出する指、又はスタイラスペン等は単に「指」ということがある。
【0017】
スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bにより検出された接触、接触が行われた位置、接触が行われた時間及び接触が行われた位置に基づいてジェスチャの種別を判別する。ジェスチャは、タッチスクリーンディスプレイ2に対して行われる操作である。スマートフォン1によって判別されるジェスチャには、タッチ、ロングタッチ、リリース、スワイプ、タップ、ダブルタップ、ロングタップ、ドラッグ、フリック、ピンチイン、ピンチアウト等が含まれる。
【0018】
タッチは、タッチスクリーン2Bに指が触れるジェスチャである。スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bに指が接触するジェスチャをタッチとして判別する。ロングタッチとは、タッチスクリーン2Bに指が一定時間以上触れるジェスチャである。スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bに指が一定時間以上接触するジェスチャをロングタッチとして判別する。
【0019】
リリースは、指がタッチスクリーン2Bから離れるジェスチャである。スマートフォン1は、指がタッチスクリーン2Bから離れるジェスチャをリリースとして判別する。スワイプは、指がタッチスクリーンディスプレイ2上に接触したままで移動するジェスチャである。スマートフォン1は、指がタッチスクリーンディスプレイ2上に接触したままで移動するジェスチャをスワイプとして判別する。
【0020】
タップは、タッチに続いてリリースをするジェスチャである。スマートフォン1は、タッチに続いてリリースをするジェスチャをタップとして判別する。ダブルタップは、タッチに続いてリリースをするジェスチャが2回連続するジェスチャである。スマートフォン1は、タッチに続いてリリースをするジェスチャが2回連続するジェスチャをダブルタップとして判別する。
【0021】
ロングタップは、ロングタッチに続いてリリースをするジェスチャである。スマートフォン1は、ロングタッチに続いてリリースをするジェスチャをロングタップとして判別する。ドラッグは、移動可能なオブジェクトが表示されている領域を始点としてスワイプをするジェスチャである。スマートフォン1は、移動可能なオブジェクトが表示されている領域を始点としてスワイプをするジェスチャをドラッグとして判別する。
【0022】
フリックは、タッチに続いて指が一方方向へ高速で移動しながらリリースするジェスチャである。スマートフォン1は、タッチに続いて指が一方方向へ高速で移動しながらリリースするジェスチャをフリックとして判別する。フリックは、指が画面の上方向へ移動する上フリック、指が画面の下方向へ移動する下フリック、指が画面の右方向へ移動する右フリック、指が画面の左方向へ移動する左フリック等を含む。
【0023】
ピンチインは、複数の指が近付く方向にスワイプするジェスチャである。スマートフォン1は、複数の指が近付く方向にスワイプするジェスチャをピンチインとして判別する。ピンチアウトは、複数の指が遠ざかる方向にスワイプするジェスチャである。スマートフォン1は、複数の指が遠ざかる方向にスワイプするジェスチャをピンチアウトとして判別する。
【0024】
スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bを介して判別するこれらのジェスチャに従って動作を行う。したがって、利用者にとって直感的で使いやすい操作性が実現される。判別されるジェスチャに従ってスマートフォン1が行う動作は、タッチスクリーンディスプレイ2に表示されている画面に応じて異なる。
【0025】
図4を参照しながら、ディスプレイ2Aに表示される画面の例について説明する。図4は、ホーム画面の一例を示している。ホーム画面は、デスクトップ、又は待受画面と呼ばれることもある。ホーム画面は、ディスプレイ2Aに表示される。ホーム画面は、スマートフォン1にインストールされているアプリケーションのうち、どのアプリケーションを実行するかを利用者に選択させる画面である。スマートフォン1は、ホーム画面で選択されたアプリケーションをフォアグランドで実行する。フォアグランドで実行されるアプリケーションの画面は、ディスプレイ2Aに表示される。
【0026】
スマートフォン1は、ホーム画面にアイコンを配置することができる。図4に示すホーム画面40には、複数のアイコン50が配置されている。それぞれのアイコン50は、スマートフォン1にインストールされているアプリケーションと予め対応付けられている。スマートフォン1は、アイコン50に対するジェスチャを検出すると、そのアイコン50に対応付けられているアプリケーションを実行する。例えば、スマートフォン1は、メールアプリケーションに対応付けられたアイコン50に対するタップが検出されると、メールアプリケーションを実行する。
【0027】
アイコン50は、画像と文字列を含む。アイコン50は、画像に代えて、記号又は図形を含んでもよい。アイコン50は、画像又は文字列のいずれか一方を含まなくてもよい。アイコン50は、所定の規則に従って配置される。アイコン50の背後には、壁紙41が表示される。壁紙は、フォトスクリーン又はバックスクリーンと呼ばれることもある。スマートフォン1は、任意の画像を壁紙41として用いることができる。画像は、例えば、利用者の設定に従って任意の画像が壁紙41として決定される。
【0028】
スマートフォン1は、ホーム画面の数を増減することができる。スマートフォン1は、例えば、ホーム画面の数を利用者による設定に従って決定する。スマートフォン1は、ホーム画面の数が複数であっても、選択された1つをディスプレイ2Aに表示する。
【0029】
スマートフォン1は、ホーム画面上に、1つ又は複数のロケータを表示する。ロケータの数は、ホーム画面の数と一致する。ロケータは、現在表示されているホーム画面の位置を示す。現在表示されているホーム画面に対応するロケータは、他のロケータと異なる態様で表示される。
【0030】
図4に示す例では、4つのロケータ51が表示されている。これは、ホーム画面40の数が4つであることを示す。また、図4に示す例では、左から2番目のシンボルが他のシンボルと異なる態様で表示されている。これは、左から2番目のホーム画面が現在表示されていることを示している。
【0031】
スマートフォン1は、ホーム画面を表示中にジェスチャを検出すると、ディスプレイ2Aに表示するホーム画面を切り替える。例えば、スマートフォン1は、右フリックを検出すると、ディスプレイ2Aに表示するホーム画面を1つ左のホーム画面に切り替える。また、スマートフォン1は、左フリックを検出すると、ディスプレイ2Aに表示するホーム画面を1つ右のホーム画面に切り替える。
【0032】
ディスプレイ2Aの上端には、領域42が設けられている。領域42には、充電池の残量を示す残量マーク43、及び通信用の電波の電界強度を示す電波レベルマーク44が表示される。スマートフォン1は、領域42に、時刻、天気の情報、実行中のアプリケーション、通信システムの種別、電話のステータス、装置のモード、装置に生じたイベント等を表示してもよい。このように、領域42は、利用者に対して各種の通知を行うために用いられる。領域42は、ホーム画面40以外の画面でも設けられることがある。領域42が設けられる位置は、ディスプレイ2Aの上端に限られない。
【0033】
ここで、ホーム画面40の上下方向について説明する。以下の説明では、ホーム画面40の上下方向は、タッチスクリーンディスプレイ2に表示される文字または画像の上下方向を基準とした方向であるとする。よって、ホーム画面40は、タッチスクリーンディスプレイ2の長手方向において領域42に近い側がホーム画面40の上側となり、領域42から遠い側がホーム画面40の下側となる。図4に示した実施形態では、領域42において電波レベルマーク44が表示されている側がホーム画面40の右側となり、領域42において残量マーク43が表示されている側がホーム画面40の左側となる。
【0034】
なお、図4に示したホーム画面40は、一例であり、各種の要素の形態、各種の要素の配置、ホーム画面40の数、及びホーム画面40での各種の操作の仕方等は上記の説明の通りでなくてもよい。
【0035】
図5は、スマートフォン1の構成を示すブロック図である。スマートフォン1は、タッチスクリーンディスプレイ2と、ボタン3と、照度センサ4と、近接センサ5と、通信ユニット6と、レシーバ7と、マイク8と、ストレージ9と、コントローラ10と、カメラ12及び13と、コネクタ14と、加速度センサ15と、方位センサ16と、ジャイロスコープ17とを有する。
【0036】
タッチスクリーンディスプレイ2は、上述したように、ディスプレイ2Aと、タッチスクリーン2Bとを有する。ディスプレイ2Aは、文字、画像、記号、又は図形等を表示する。タッチスクリーン2Bは、ジェスチャを検出する。
【0037】
ボタン3は、利用者によって操作される。ボタン3は、ボタン3A〜ボタン3Fを有する。コントローラ10はボタン3と協働することによってボタンに対する操作を検出する。ボタンに対する操作は、例えば、クリック、ダブルクリック、トリプルクリック、プッシュ、及びマルチプッシュである。
【0038】
例えば、ボタン3A〜3Cは、ホームボタン、バックボタンまたはメニューボタンである。例えば、ボタン3Dは、スマートフォン1のパワーオン/オフボタンである。ボタン3Dは、スリープ/スリープ解除ボタンを兼ねてもよい。例えば、ボタン3E及び3Fは、音量ボタンである。
【0039】
照度センサ4は、照度を検出する。例えば、照度とは、光の強さ、明るさ、輝度等である。照度センサ4は、例えば、ディスプレイ2Aの輝度の調整に用いられる。近接センサ5は、近隣の物体の存在を非接触で検出する。近接センサ5は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ2が顔に近付けられたことを検出する。
【0040】
通信ユニット6は、無線により通信する。通信ユニット6によって行われる通信方式は、無線通信規格である。例えば、無線通信規格として、2G、3G、4G等のセルラーフォンの通信規格がある。例えば、セルラーフォンの通信規格として、LTE(Long Term Evolution)、W−CDMA、CDMA2000、PDC、GSM、PHS(Personal Handy−phone System)等がある。例えば、無線通信規格として、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、IrDA、NFC等がある。通信ユニット6は、上述した通信規格の1つ又は複数をサポートしていてもよい。
【0041】
レシーバ7は、コントローラ10から送信される音声信号を音声として出力する。マイク8は、利用者等の音声を音声信号へ変換してコントローラ10へ送信する。なお、スマートフォン1は、レシーバ7に加えて、スピーカをさらに有してもよい。スマートフォン1は、レシーバ7に代えて、スピーカをさらに有してもよい。
【0042】
ストレージ9は、プログラム及びデータを記憶する。また、ストレージ9は、コントローラ10の処理結果を一時的に記憶する作業領域としても利用される。ストレージ9は、半導体記憶デバイス、及び磁気記憶デバイス等の任意の記憶デバイスを含んでよい。また、ストレージ9は、複数の種類の記憶デバイスを含んでよい。また、ストレージ9は、メモリカード等の可搬の記憶媒体と、記憶媒体の読み取り装置との組み合わせを含んでよい。
【0043】
ストレージ9に記憶されるプログラムには、フォアグランドまたはバックグランドで実行されるアプリケーションと、アプリケーションの動作を支援する制御プログラムとが含まれる。アプリケーションは、例えば、ディスプレイ2Aに所定の画面を表示させ、タッチスクリーン2Bによって検出されるジェスチャに応じた処理をコントローラ10に実行させる。制御プログラムは、例えば、OSである。アプリケーション及び制御プログラムは、通信ユニット6による無線通信又は記憶媒体を介してストレージ9にインストールされてもよい。
【0044】
ストレージ9は、例えば、制御プログラム9A、メールアプリケーション9B、ブラウザアプリケーション9Cおよび設定データ9Zを記憶する。メールアプリケーション9Bは、電子メールの作成、送信、受信、及び表示等のための電子メール機能を提供する。ブラウザアプリケーション9Cは、WEBページを表示するためのWEBブラウジング機能を提供する。設定データ9Zは、スマートフォン1の動作に関する各種の設定機能を提供する。設定データ9Zは、例えば、スマートフォン1のロックを解除するためのタッチスクリーン2Bに対するタッチのパターンである解除パターンを記憶している。解除パターンとしては、例えばタッチスクリーン2Bに対するタッチの数、位置、回数、順序または時間間隔がある。
【0045】
制御プログラム9Aは、スマートフォン1を稼働させるための各種制御に関する機能を提供する。制御プログラム9Aは、例えば、通信ユニット6、レシーバ7、及びマイク8等を制御することによって、通話を実現させる。制御プログラム9Aが提供する機能としては、例えば、スマートフォン1をロックする機能およびスマートフォン1のロックを解除する機能がある。なお、制御プログラム9Aが提供する機能は、メールアプリケーション9B等の他のプログラムが提供する機能と組み合わせて利用されることがある。
【0046】
コントローラ10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)である。コントローラ10は、通信ユニット6等の他の構成要素が統合されたSoC(System−on−a−chip)等の集積回路であってもよい。コントローラ10は、スマートフォン1の動作を統括的に制御して各種の機能を実現する。
【0047】
具体的には、コントローラ10は、ストレージ9に記憶されているデータを必要に応じて参照しつつ、ストレージ9に記憶されているプログラムに含まれる命令を実行して、ディスプレイ2A及び通信ユニット6等を制御することによって各種機能を実現する。コントローラ10は、タッチスクリーン2B、ボタン3、加速度センサ15等の各種検出部の検出結果に応じて、制御を変更することもある。
【0048】
コントローラ10は、制御プログラム9Aを実行することにより、例えば、スマートフォン1をロックする。コントローラ10は、制御プログラム9Aを実行することにより、例えば、スマートフォン1のロックを解除する。
【0049】
カメラ12は、フロントフェイス1Aに面している物体を撮影するインカメラである。カメラ13は、バックフェイス1Bに面している物体を撮影するアウトカメラである。
【0050】
コネクタ14は、他の装置が接続される端子である。コネクタ14は、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(High−Definition Multimedia Interface)、ライトピーク(サンダーボルト)、イヤホンマイクコネクタのような汎用的な端子であってもよい。コネクタ14は、Dockコネクタのような専用に設計された端子でもよい。コネクタ14に接続される装置には、例えば、外部ストレージ、スピーカ、通信装置が含まれる。
【0051】
加速度センサ15は、スマートフォン1に働く加速度の方向及び大きさを検出する。方位センサ16は、地磁気の向きを検出する。ジャイロスコープ17は、スマートフォン1の角度及び角速度を検出する。加速度センサ15、方位センサ16及びジャイロスコープ17の検出結果は、スマートフォン1の位置及び姿勢の変化を検出するために、組み合わせて利用される。
【0052】
なお、図5においてストレージ9が記憶することとしたプログラムの一部又は全部は、通信ユニット6による無線通信で他の装置からダウンロードされてもよい。また、図5においてストレージ9が記憶することとしたプログラムの一部又は全部は、ストレージ9に含まれる読み取り装置が読み取り可能な記憶媒体に記憶されていてもよい。また、図5においてストレージ9が記憶することとしたプログラムの一部又は全部は、コネクタ14に接続される読み取り装置が読み取り可能なCD、DVD、又はBlu−ray等の記憶媒体に記憶されていてもよい。
【0053】
また、図5に示したスマートフォン1の構成は一例であり、本発明の要旨を損なわない範囲において適宜変更してよい。例えば、ボタン3の数と種類は図5の例に限定されない。例えば、スマートフォン1は、画面に関する操作のためのボタンとして、ボタン3A〜3Cに代えて、テンキー配列又はQWERTY配列等のボタンを備えていてもよい。また、スマートフォン1は、画面に関する操作のために、ボタンを1つだけ備えてよいし、ボタンを備えなくてもよい。また、図5に示した例では、スマートフォン1が2つのカメラを備えることとしたが、スマートフォン1は、1つのカメラのみを備えてもよいし、カメラを備えなくてもよい。また、照度センサ4と近接センサ5とは、1つのセンサから構成されていてもよい。また、図5に示した例では、スマートフォン1が位置及び姿勢を検出するために3種類のセンサを備えることとしたが、スマートフォン1は、このうちいくつかのセンサを備えなくてもよいし、位置及び姿勢を検出するための他の種類のセンサを備えてもよい。
【0054】
次に、図6Aから図6Dを参照して、ロック画面について説明する。ロック画面は、スマートフォン1がロックされていることを示す画面である。スマートフォン1は、例えば、タッチスクリーンディスプレイ2またはボタン3等に対する操作が行われずに所定の時間が経過するとロックされる。スマートフォン1は、例えば、スマートフォン1のスリープ/スリープ解除ボタンであるボタン3Dがクリックされた場合にもロックされる。スマートフォン1は、ロックされると、ロックを解除するために予め設定された操作が行われた場合にのみ、各種機能を実行することが可能な状態となる。
【0055】
スマートフォン1は、ロックが解除されると、ロック画面を消去し、ロックされる直前にディスプレイ2Aに表示していた画面を再びディスプレイ2Aに表示する。例えば、スマートフォン1は、ホーム画面40をディスプレイ2Aに表示している状態でロックされた場合、ロックが解除されると、ホーム画面40を再びディスプレイ2Aに表示する。なお、スマートフォン1のロックが解除されたときにディスプレイ2Aに表示される画面は、ロックされる直前に表示していた画面と異なる画面であってもよい。
【0056】
図6Aは、ディスプレイ2Aに表示されたロック画面60aを示す図である。図6Aに示すように、スマートフォン1は、ディスプレイ2Aにロック画面60aおよび領域42を表示している。領域42は、図4と同様に、ディスプレイ2Aの上端に表示される。ロック画面60aには、日付および時刻が領域42側に表示されている。スマートフォン1は、領域42を、ロック画面60aと一緒に表示しなくてもよい。
【0057】
図6Bは、ディスプレイ2Aに表示されたロック画面60bを示す図である。ロック画面60bには、ロック画面60aと同様に、日付および時刻が領域42側に表示されている。そして、ロック画面60bには、円形のアイコン61が配置される。アイコン61は、全部で9個配置される。アイコン61は、ロック画面60bの中央部から下部にかけて、3行3列の格子状に配置される。
【0058】
図6Cは、ディスプレイ2Aに表示されたロック画面60cを示す図である。図6Cは、便宜上ディスプレイ2Aが図6Aに示す状態から左に90度回転した状態を示している。図6Cに示されるように、ロック画面60cには、鍵盤オブジェクト62が配置されている。鍵盤オブジェクト62は、一般的な鍵盤を模したオブジェクトである。鍵盤オブジェクト62は、ディスプレイ2Aの長手方向に沿ってC(ド)からB(シ)の7つの白鍵を有する。また、鍵盤オブジェクト62は、それぞれC#(D♭),D#(E♭),F#(G♭),G#(A♭)およびA#(B♭)の5つの黒鍵を一般的な鍵盤と同様の位置に有している。
【0059】
図6Dは、ディスプレイ2Aに表示されたロック画面60dを示す図である。ロック画面60dには、ロック画面60aと同様に、日付および時刻が領域42側に表示されている。そして、ロック画面60dには、錠アイコン63が配置される。錠アイコン63は、ロック画面60dの略中央部に配置される。
【0060】
スマートフォン1は、例えば、スマートフォン1のスリープ/スリープ解除ボタンであるボタン3Dがクリックされると、上記のロック画面60a〜60dのいずれか一つをディスプレイ2Aに表示する。スマートフォン1は、利用者の設定操作により、どのロック画面を表示するかを決定してよい。
【0061】
ここまで、本実施形態に係るスマートフォン1の基本的な構成について説明を行った。以下に、実施形態に係るスマートフォン1が、利用者の装置に対する操作に応じて、タッチスクリーンにより検出されるタッチの数に基づいてスマートフォン1のロックを解除する制御の例を示す。
【0062】
図7は、実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第1の例を示す図である。スマートフォン1は、この第1の例では、タッチスクリーン2Bに対する2箇所でのタッチを上記の解除パターンとして設定している。
【0063】
スマートフォン1は、図7に示すように、ステップS11で、図6Aと同様のロック画面60aをディスプレイ2A(タッチスクリーンディスプレイ2)に表示している。
【0064】
そして、ステップS12では、利用者が、2本の指(指F1および指F2)で、タッチスクリーン2B(タッチスクリーンディスプレイ2)においてロック画面60aが表示された部分をタッチしている。
【0065】
この場合、スマートフォン1は、ロック画面60aに対する複数の位置でのタッチを検出する。スマートフォン1は、ロック画面60aに対する複数の位置でのタッチを検出すると、ロックを解除する。スマートフォン1は、例えば、ステップS13に示すように、ディスプレイ2Aの表示をロック画面60aから図4と同様のホーム画面40に変更する。
【0066】
図7に示すように、スマートフォン1は、ロック画面60aが複数の位置でタッチされている場合に、スマートフォン1のロックを解除する。これにより、スマートフォン1は、従来のように1本の指でタッチスクリーンに対する種々の操作が行われてもロックを解除しないため、セキュリティを向上させることができる。
【0067】
図7に示す第1の例では、スマートフォン1は、ロック画面が2本指でタッチされるとロックを解除するが、本実施形態はこれに限られない。スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bに対する3箇所または4箇所でのタッチを上記の解除パターンとして設定し、ロック画面が3本指または4本指でタッチされるとロックを解除してもよい。
【0068】
図8は、実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第2の例を示す図である。スマートフォン1は、この第2の例では、ロック画面60bに配置された9つのアイコン61の中の3つのアイコンに対するタッチを上記の解除パターンとして設定している。
【0069】
スマートフォン1は、図8に示すように、ステップS21で、図6Bと同様のロック画面60bをディスプレイ2Aに表示している。
【0070】
そして、ステップS22では、利用者が、3本の指(指F1、指F2および指F3)で、ロック画面60bに配置された9個のアイコン61のうち3つを一度にタッチしている。利用者は、左の列の真ん中のアイコン、真ん中の列の上のアイコンおよび右の列の上のアイコンをタッチしている。
【0071】
スマートフォン1は、ロック画面60bに配置された3つのアイコン61が一度にタッチされたことを検出すると、ロックを解除する。スマートフォン1は、例えば、ステップS23に示すように、ディスプレイ2Aの表示をロック画面60bから図4と同様のホーム画面40に変更する。
【0072】
図8に示すように、スマートフォン1は、ロック画面60bに配置された3つのアイコン61がタッチされている状態となると、スマートフォン1のロックを解除する。これにより、スマートフォン1は、セキュリティを向上させることができる。スマートフォン1は、ロックを解除するためにタッチする必要があるアイコン61の数より多くのアイコン61をロック画面60bに配置している。これにより、スマートフォン1は、セキュリティをさらに向上させることができる。
【0073】
図8に示す第2の例では、スマートフォン1は、ステップS22に示す3つのアイコン61がタッチされている状態となるとロックを解除するが、本実施形態はこれに限られない。例えば、上記の解除パターンとして同時にタッチされる必要があるアイコン61の数は、3つに限られず、2つであっても4つであってもよい。同時にタッチされた状態となるアイコン61は、ステップS22に示すアイコン61とは異なるアイコン61であってもよい。
【0074】
図9は、実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第3の例を示す図である。スマートフォン1は、この第3の例では、ロック画面60bに配置される9つのアイコン61のうち左の列の真ん中のアイコンがタッチされた状態で、真ん中の列の上のアイコンおよび右の列の上のアイコンが一度にタッチされることを上記の解除パターンとして設定している。
【0075】
スマートフォン1は、図9に示すように、ステップS31で、図6Bと同様のロック画面60bをディスプレイ2Aに表示している。
【0076】
そして、ステップS32では、利用者が、指F1で、ロック画面60bに配置された9個の円形アイコン61のうち左の列の真ん中のアイコンをタッチしている。
【0077】
そして、ステップS33では、利用者が、ステップS32に示す状態から、さらに2本の指(指F2および指F3)で、9個の円形アイコン61のうち真ん中の列の上のアイコンおよび右の列の上のアイコンを同時にタッチしている。すなわち、利用者は、ステップS33で、ロック画面60bに配置された3つのアイコン61を一度にタッチしている。
【0078】
スマートフォン1は、ロック画面60bに配置された3つのアイコン61がタッチされていることを検出すると、ロックを解除する。スマートフォン1は、例えば、ステップS34に示すように、ディスプレイ2Aの表示をロック画面60bから図4と同様のホーム画面40に変更する。
【0079】
図10は、実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第4の例を示す図である。スマートフォン1は、この第4の例では、ロック画面60bに配置される9つのアイコン61のうち左の列の真ん中のアイコン、真ん中の列の上のアイコンおよび右の列の上のアイコンがこの順序でタッチされることを上記の解除パターンとして設定している。
【0080】
スマートフォン1は、図10に示すように、ステップS41で、図6Bと同様のロック画面60bをディスプレイ2Aに表示している。そして、ステップS41では、利用者が、指F1で、ロック画面60bに配置された9個の円形アイコン61のうち左の列の真ん中のアイコンをタッチしている。
【0081】
そして、ステップS42では、利用者が、ステップS41に示す状態からさらに、9個の円形アイコン61のうち真ん中の列の上のアイコンを指F2でタッチしている。
【0082】
そして、ステップS43では、利用者が、ステップS42に示す状態からさらに、9個の円形アイコン61のうち右の列の上のアイコンを指F3でタッチしている。すなわち、利用者は、ステップS43で、ロック画面60bに配置された3つのアイコン61を一度にタッチしている。
【0083】
スマートフォン1は、ロック画面60bに配置された3つのアイコン61がタッチされていることを検出すると、ロックを解除する。スマートフォン1は、例えば、ステップS44に示すように、ディスプレイ2Aの表示をロック画面60bから図4と同様のホーム画面40に変更する。
【0084】
ここまで、図9および図10を参照して、実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第3の例および第4の例について説明した。
【0085】
図9および図10に示すように、スマートフォン1は、異なるオブジェクトが所定の順序でタッチされて複数のオブジェクトがタッチされている状態になるとロックを解除する。これにより、スマートフォン1は、タッチの数およびタッチの順序に応じてロックを解除するため、セキュリティをさらに向上させることができる。
【0086】
図9に示す第3の例では、スマートフォン1は、ロック画面60bに配置された複数のアイコン61のうち、一つのアイコン61がタッチされた状態で別の2つのアイコン61が一度にタッチされて3つのアイコン61がタッチされている状態となると、スマートフォン1のロックを解除する。しかしながら、本実施形態は、解除パターンに応じた種々の制御の例が考えられる。
【0087】
例えば、スマートフォン1は、9個の円形アイコン61のうち真ん中の列の上のアイコンおよび右の列の上のアイコンがタッチされた状態で左の列の真ん中のアイコンがタッチされて3つのアイコン61がタッチされている状態となると、スマートフォン1のロックを解除してもよい。
【0088】
図10に示す第4の例においても、スマートフォン1は、ステップS41からS43に示す順番とは異なる順番で3つのアイコン61がタッチされた場合にロックを解除してよい。
【0089】
図9または図10では、スマートフォン1は、ステップS33またはS43に示す3つのアイコン61がタッチされている状態となるとロックを解除するが、本実施形態はこれに限られない。例えば、上記の解除パターンとして同時にタッチされる必要があるアイコン61の数は、3つに限られず、2つであっても4つであってもよい。また、同時にタッチされた状態となるアイコン61は、ステップS33またはS43に示すアイコン61とは異なるアイコン61であってもよい。
【0090】
図11は、実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第5の例を示す図である。スマートフォン1は、この第5の例では、ロック画面60cに配置される鍵盤オブジェクト62のC(ド)、E(ミ)およびG(ソ)の白鍵が一度にタッチされることを上記の解除パターンとして設定している。
【0091】
スマートフォン1は、図11に示すように、ステップS51で、図6Cと同様のロック画面60cをディスプレイ2Aに表示している。
【0092】
そして、ステップS52では、利用者が、3本の指(指F1、指F2および指F3)で、鍵盤オブジェクト62の7つの白鍵のうち3つを一度にタッチしている。具体的には、利用者は、指F1でCの白鍵を、指F2でEの白鍵を、指F3でGの白鍵を各々タッチしている。
【0093】
スマートフォン1は、鍵盤オブジェクト62の7つの白鍵のうち3つが一度にタッチされたことを検出すると、ロックを解除する。スマートフォン1は、例えば、ステップS53に示すように、ディスプレイ2Aの表示をロック画面60cから図4と同様のホーム画面40に変更する。
【0094】
図11に示すように、スマートフォン1は、ロック画面60cに配置された鍵盤オブジェクト62の7つの白鍵のうち3つの白鍵がタッチされている状態となると、スマートフォン1のロックを解除する。これにより、スマートフォン1は、セキュリティを向上させることができる。
【0095】
図11に示す第5の例では、スマートフォン1は、C,EおよびGの白鍵がタッチされている状態となるとロックを解除する。しかしながら、本実施形態は、解除パターンに応じた種々の制御の例が考えられる。例えば、スマートフォン1は、C,EおよびAの白鍵がタッチされている状態となるとロックを解除してよい。また、スマートフォン1は、図11に示すC,EおよびGの他に、例えばC,EおよびG♭のように和音を構成する複数の音に対応する鍵盤がタッチされている状態となるとロックを解除してもよい。
【0096】
スマートフォン1は、図9に示す第3の例および図10に示す第4の例と同様に、異なる鍵盤が所定の順序でタッチされて複数の鍵盤がタッチされている状態となるとロックを解除してよい。
【0097】
図12は、実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第6の例を示す図である。スマートフォン1は、この第6の例では、ロック画面60dにおいて錠アイコン63と異なる領域がタッチされた状態で錠アイコン63がタッチされることを上記の解除パターンとして設定している。
【0098】
スマートフォン1は、図12に示すように、ステップS61で、図6Dと同様のロック画面60dをディスプレイ2Aに表示している。
【0099】
そして、ステップS62では、利用者が、指F1で、ロック画面60dのうち錠アイコン63とは異なる領域をタッチしている。
【0100】
そして、ステップS63では、利用者が、ステップS62に示す状態からさらに、指F2で錠アイコン63をタッチしている。すなわち、利用者は、ステップS63で、ロック画面60dにおいて錠アイコン63および錠アイコン63とは異なる領域を一度にタッチしている。
【0101】
スマートフォン1は、ロック画面60dにおいて錠アイコン63および錠アイコン63とは異なる領域がタッチされていることを検出すると、ロックを解除する。スマートフォン1は、例えば、ステップS64に示すように、ディスプレイ2Aの表示をロック画面60dから図4と同様のホーム画面40に変更する。
【0102】
図12に示すように、スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bにおける所定の位置がタッチされた状態でその所定の位置とは異なる位置がタッチされてタッチスクリーン2Bが複数の位置でタッチされている状態となると、スマートフォン1のロックを解除する。これにより、スマートフォン1は、セキュリティを向上させることができる。
【0103】
なお、スマートフォン1は、この第6の例で、錠アイコン63がタッチされた状態でロック画面60dにおいて錠アイコン63とは異なる領域がタッチされるとロックを解除してよい。
【0104】
図13Aおよび図13Bは、実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第7の例を示す図である。スマートフォン1は、この第7の例では、ロック画面60dに配置された錠アイコン63が、一度タッチされてから時間間隔T1をおいて再びタッチされ、さらに時間間隔T2をおいて再度タッチされることを上記の解除パターンとして設定している。
【0105】
スマートフォン1は、図13Aに示すように、ステップS71で、図6Dと同様のロック画面60dをディスプレイ2Aに表示している。そして、ステップS71では、利用者が、ロック画面60dの錠アイコン63を指F1でタッチしている。
【0106】
そして、ステップS72では、利用者が、ロック画面60dの錠アイコン63を2本の指(指F1および指F2)でタッチしている。このとき、図13Bに示すように、ステップS71で利用者が錠アイコン63をタッチしてから時間T1が経過している。
【0107】
そして、ステップS73では、利用者が、ロック画面60dの錠アイコン63を3本の指(指F1、指F2および指F3)でタッチしている。このとき、図13Bに示すように、ステップS72で利用者が錠アイコン63をタッチしてから時間T2が経過している。
【0108】
スマートフォン1は、錠アイコン63が一度タッチされてから時間間隔T1をおいて再びタッチされ、さらに時間間隔T2をおいて再度タッチされたことを検出すると、ロックを解除する。スマートフォン1は、例えば、ステップS74に示すように、ディスプレイ2Aの表示をロック画面60dから図4と同様のホーム画面40に変更する。
【0109】
図13Aおよび図13Bに示すように、スマートフォン1は、ロック画面60dに配置された錠アイコン63が、予め決められた時間間隔で予め決められた回数タッチされると、ロックを解除する。これにより、スマートフォン1は、タッチの数およびタッチが行われる間隔に応じてロックを解除するため、セキュリティをさらに向上させることができる。
【0110】
なお、図13Bでは、時間T1より時間T2の方が長いが、T1とT2とは同じであってもよい。T1よりT2の方が短くてもよい。利用者が錠アイコン63をタッチする指の本数が、ステップS71からS73の各々で異なっているが、同じであってもよい。もちろん、スマートフォン1は、タッチの数、タッチが行われる間隔およびタッチを行っている指の本数に基づいて、ロックを解除してもよい。この第7の例では、スマートフォン1は、ロック画面60dに配置された錠アイコン63に対するタッチの数およびタッチが行われる間隔に基づいてロックを解除するが、本実施形態はこれに限られない。スマートフォン1は、ロック画面60aに対するタッチの数およびタッチが行われる間隔に基づいてロックを解除してもよい。
【0111】
なお、スマートフォン1は、一度タッチが検出されてから時間T1±T’後にタッチが検出された場合でも、時間T1後にタッチされたと判定してよい。スマートフォン1は、時間間隔T1およびT2に、ある程度の幅を持たせてよい。また、スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bに対するタッチを検出したタイミングではなく、タッチスクリーン2Bからのリリースを検出したタイミングに基づいてタッチが行われたと判定してもよい。
【0112】
図14は、実施形態に係るスマートフォンが行う制御の第8の例を示す図である。スマートフォン1は、この第8の例では、ロック画面60aが、2箇所でタッチされ、次に1箇所でタッチされ、最後に3箇所でタッチされることを上記の解除パターンとして設定している。
【0113】
スマートフォン1は、図14に示すように、ステップS81で、図6Aと同様のロック画面60aをディスプレイ2Aに表示している。そして、ステップS81では、利用者が、ロック画面60aを2本の指(指F1および指F2)でタッチしている。
【0114】
そして、ステップS82では、利用者が、ロック画面60aを指F1でタッチしている。
【0115】
そして、ステップS83では、利用者が、ロック画面60aを3本の指(指F1、指F2および指F3)でタッチしている。
【0116】
スマートフォン1は、ロック画面60aが、2箇所でタッチされ、次に1箇所でタッチされ、最後に3箇所でタッチされたことを検出すると、ロックを解除する。スマートフォン1は、例えば、ステップS84に示すように、ディスプレイ2Aの表示をロック画面60aから図4と同様のホーム画面40に変更する。
【0117】
図14に示すように、スマートフォン1は、ロック画面60aに対して、予め決められた数のタッチが予め決められた回数だけ予め決められた順序で行われると、ロックを解除する。これにより、スマートフォン1は、タッチの数、回数および順番に応じてロックを解除するため、セキュリティをさらに向上させることができる。
【0118】
なお、図14に示す第8の例では、スマートフォン1は、ロック画面60aが、2箇所でタッチされ、次に1箇所でタッチされ、最後に3箇所でタッチされるとロックを解除する。しかしながら、本実施形態は、解除パターンに応じた種々の制御の例が考えられる。例えば、スマートフォン1は、ロック画面60aが、3箇所でタッチされ、次に2箇所でタッチされ、最後に1箇所でタッチされるとロックを解除してもよい。
【0119】
次に、図15を参照して、スマートフォン1がタッチスクリーン2Bにより検出されるタッチの数に基づいてロックを解除する処理手順について説明する。図15は、スマートフォン1のコントローラ10が行う制御を示すフローチャートである。コントローラ10は、図15に示す処理手順と並行して、他の処理手順を実行することがある。
【0120】
まず、スマートフォン1のコントローラ10は、ステップS101として、例えばボタン3Dがクリックされるとスマートフォン1をロックし、予め設定されたロック画面をディスプレイ2Aに表示する。そして、コントローラ10は、ステップS102に進む。
【0121】
コントローラ10は、ステップS102で、タッチスクリーン2Bに対するタッチが行われたか否かを判定する。コントローラ10は、タッチスクリーン2Bに対してタッチが行われていない場合(ステップS102でNo)、ステップS102に進む。このように、コントローラ10は、ステップS102でタッチスクリーン2Bに対するタッチを検出するまで、ステップS102の処理を繰り返す。
【0122】
コントローラ10は、タッチスクリーン2Bに対してタッチが行われた場合(ステップS102でYes)、ステップS103に進む。コントローラ10は、ステップS103として、タッチスクリーン2Bに対して行われたタッチの数、位置および時間間隔を検出する。そして、コントローラ10は、ステップS104に進む。
【0123】
コントローラ10は、ステップS104で、ステップS103で検出されたタッチの数、位置および時間間隔が、設定データ9Zに記憶された解除パターンと一致するか否かを判定する。
【0124】
コントローラ10は、ステップS103で検出されたタッチの数、位置および時間間隔が解除パターンと一致する場合(ステップS104でYes)、ステップS105に進む。コントローラ10は、ステップS105として、スマートフォン1のロックを解除する。このとき、コントローラ10は、ディスプレイ2Aの表示を、ロック画面からロックされる直前にディスプレイ2Aに表示していた画面に変更する。
【0125】
コントローラ10は、ステップS103で検出されたタッチの数、位置および時間間隔が解除パターンと一致しない場合(ステップS104でNo)、ステップS106に進む。コントローラ10は、ステップS106として、スマートフォン1のロックを解除する操作をやり直すことを利用者に促すメッセージをディスプレイ2Aに表示する。そして、コントローラ10は、ステップS101に戻る。
【0126】
本発明を完全かつ明瞭に開示するために特徴的な実施例に関し記載してきた。しかし、添付の請求項は、上記実施例に限定されるべきものでなく、本明細書に示した基礎的事項の範囲内で当該技術分野の当業者が創作しうるすべての変形例及び代替可能な構成を具現化するように構成されるべきである。
【0127】
例えば、図5に示した各プログラムは、複数のモジュールに分割されていてもよいし、他のプログラムと結合されていてもよい。
【0128】
また、上記の実施形態では、タッチスクリーンを備える装置の一例として、スマートフォンについて説明したが、添付の請求項に係る装置は、スマートフォンに限定されない。例えば、添付の請求項に係る装置は、モバイルフォン、携帯型パソコン、デジタルカメラ、メディアプレイヤ、電子書籍リーダ、ナビゲータ、又はゲーム機等の携帯電子機器であってもよい。また、添付の請求項に係る装置は、デスクトップパソコン、テレビ受像器等の据え置き型の電子機器であってもよい。
【0129】
なお、タッチスクリーンを備える装置が例えばゲーム機またはデスクトップパソコンである場合、ディスプレイはタッチスクリーンと重畳されていなくてもよい。例えば、タッチスクリーンは、ノートパソコンのトラックパッドであってもよい。ディスプレイとタッチスクリーンとは、別体であってもよい。
【0130】
上記の実施形態では、スマートフォン1がロックされるとディスプレイ2Aにロック画面が表示されるが、本実施形態はこれに限定されない。スマートフォン1は、ロックされてもロック画面を表示しなくてもよい。
【0131】
上記の実施形態では、スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bに対するタッチが解除パターンと一致する場合にディスプレイ2Aの表示をロック画面からホーム画面40へ変更する。このとき、スマートフォン1は、例えば図7に示す第1の例のようにタッチが1回行われる場合には、複数の位置でのタッチを検出した時点で表示の変更を開始してもよいし、複数の位置でのタッチを検出した後にリリースを検出した時点で表示の変更を開始してもよい。また、スマートフォン1は、例えば図9に示す第3の例のようにタッチが複数回行われる場合には、最後のタッチを検出した時点で表示の変更を開始してもよいし、最後のタッチを検出した後にリリースを検出した時点で表示の変更を開始してもよい。
【0132】
スマートフォン1は、例えば図7に示す第1の例のように、2本の指(指F1および指F2)によるタッチが行われるとき、第1位置でのタッチが検出された時間と第2位置でのタッチが検出された時間との差が例えば0.05秒以内である場合に、同時にタッチされたと判定してよい。つまり、スマートフォン1は、複数の位置でのタッチが厳密に同時に行われていない場合であっても、複数の位置でのタッチが検出された時間が所定の時間間隔内に収まっていれば、タッチスクリーンにおいて複数の位置が同時にタッチされたと判定してよい。また、スマートフォン1は、利用者の複数の指がタッチスクリーンから厳密には同時に離れていない場合であっても、複数の位置でのリリースが検出された時間が所定の時間間隔内に収まっていれば、複数の位置でのリリースを同時に検出したと判定してよい。
【0133】
上記の実施形態では、スマートフォン1は、ロックが解除されるとディスプレイ2Aにホーム画面40を表示するが、本実施形態はこれに限定されない。スマートフォン1は、例えばディスプレイ2Aにブラウザアプリケーション9Cの画面が表示された状態でスマートフォン1がロックされ、その後ロックが解除されると、スマートフォン1はブラウザアプリケーション9Cの画面を再びディスプレイ2Aに表示してもよい。
【0134】
上記の実施形態では、スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bに対して解除パターンと異なるタッチが行われた場合には、スマートフォン1のロックを解除する操作をやり直すことを利用者に促すメッセージをディスプレイ2Aに表示するが、本実施形態はこれに限られない。スマートフォン1は、上記のメッセージをディスプレイ2Aに表示しなくてもよい。また、スマートフォン1は、タッチスクリーン2Bに対して解除パターンと異なるタッチが行われた場合には、別のロック画面を表示してもよい。これにより、スマートフォン1は、さらにセキュリティを向上させることができる。
【符号の説明】
【0135】
1 スマートフォン
2 タッチスクリーンディスプレイ
2A ディスプレイ
2B タッチスクリーン
3 ボタン
4 照度センサ
5 近接センサ
6 通信ユニット
7 レシーバ
8 マイク
9 ストレージ
9A 制御プログラム
9B メールアプリケーション
9C ブラウザアプリケーション
9Z 設定データ
10 コントローラ
12、13 カメラ
14 コネクタ
15 加速度センサ
16 方位センサ
17 ジャイロスコープ
20 ハウジング
40 ホーム画面
50 アイコン
60 ロック画面
61 アイコン
62 鍵盤オブジェクト
63 錠アイコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチスクリーンおよびコントローラを備える装置であって、
前記コントローラは、当該装置がロックされている状態で、前記タッチスクリーンによって検出されるタッチの数に基づいて当該装置のロックを解除する
装置。
【請求項2】
前記タッチスクリーンに重畳されるディスプレイをさらに備え、
前記コントローラは、当該装置がロックされている場合に前記ディスプレイにロック画面を表示し、前記ロック画面が複数の位置でタッチされている場合に当該装置のロックを解除する
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記コントローラは、前記ロック画面に配置された複数のオブジェクトのうち少なくとも2つのオブジェクトがタッチされている場合に当該装置のロックを解除する
請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記コントローラは、前記少なくとも2つのオブジェクトが所定の順序でタッチされると、当該装置のロックを解除する
請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記コントローラは、前記タッチスクリーンにおける所定の位置がタッチされた状態で前記所定の位置とは異なる位置がタッチされて、前記タッチスクリーンが複数の位置でタッチされている状態となると、当該装置のロックを解除する
請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記コントローラは、前記タッチスクリーンが、予め決められた時間間隔で予め決められた回数タッチされると、当該装置のロックを解除する
請求項1に記載の装置。
【請求項7】
タッチスクリーンを備える装置を制御する方法であって、
当該装置をロックするステップと、
当該装置がロックされている状態で、前記タッチスクリーンによって検出されるタッチの数に基づいて当該装置のロックを解除するステップと、
を含む方法。
【請求項8】
タッチスクリーンを備える装置に、
当該装置をロックするステップと、
当該装置がロックされている状態で、前記タッチスクリーンによって検出されるタッチの数に基づいて当該装置のロックを解除するステップと、
を実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13A】
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【図13B】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2013−73512(P2013−73512A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−213461(P2011−213461)
【出願日】平成23年9月28日(2011.9.28)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.GSM
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】